ごま「きゅーん(眠いよ−、お腹減ったよ−)」
保田「我慢なさい」
銀杏仙人「さて、どうやらお客様がいらしたようですね」
保田「そうみたいね。良い度胸してるわね」
?「ハーイ、ソノギシキ、セイコウサセルワケニハイキマセーン!」
銀杏仙人「木の中に作った異空間に入り込むとは、なかなかのお手前で…」
?「マイネームイズ、ミカ!ココナッツシテンノーの一人デース!」
保田「ココナッツ四天王…。ああ、魔王の部下で『出来の悪い方の四天王』だったかしら?」
ミカ「ボンバーさんとクラベナイでクダサーイ!」
銀杏仙人「何にしても、儀式を止めるわけにはいきません。お引取り願います」
ミカ「ソレハデキマセンヨ!ユウシャイッコウをタオスニハセンリョクがブンサンされたイマがイチバンデース!」
保田「魔王の考えそうなことね…。いいわ、私一人で相手してあげる。外に出なさい」
ミカ「オモシロイデス!ダイシンカンヤスダ、ココデシンデモライマース!」
ミカは部屋から姿を消した!
銀杏仙人「いいんですか?あなたの魔力は攻撃系には向いてないタイプだと思いますけど…」
保田「そこまでわかったの…、流石ね。確かにそうだけど、あんな奴には負けないわよ」
銀杏仙人「しかし相手にも結構な魔力があるようでしたよ。本当に一人で…」
保田「あいつの言ったことから考えると、他の皆のところにも四天王が向かってるはず。
私の弟子の石川なんて一人別の場所にいるから1対1で戦うことになるわ、まだ未熟なのに…。
それで私が弟子より楽するなんて考えられない。だからお願い、一人で戦わせてくれない?」
銀杏仙人「・・・わかりました。もう止めません。ごまさんのことは私にまかせて下さい」
保田「ありがとう。ごまのことよろしくね」
銀杏仙人「それにしても、本当にお弟子さんのことを心配していらっしゃるんですね…」
保田「そ、そんなんじゃないわよ!ただあいつは未熟だから…!って、もう行くわよ!」
そう言って保田も部屋から姿を消した。
銀杏仙人「あんなに照れちゃって…。そのお弟子さんのためにも負けちゃいけませんよ」
一方、彩の元へ向かう石川。とあるほこらの前についていた。
石川「あ、多分ここね。すいませ〜ん。誰かいますか〜?」
奥に進みながら人を探していると、暗闇の中から声をかけられた。
?「やっと来たのね…。名前は知らないけどあなたのことを待ってたよ」
石川「え? 待っていたって…。あなたが彩さんですか?」
その時、部屋に明かりがついた。石川の前には男性と女性が立っていた。
彩「初めまして、私が彩。で、こっちは夫の真矢さん」
真矢「初めまして」
石川「初めまして…。あの、急で申し訳ないんですけど…」
彩「わかってる。強くなるために来たんでしょう?」
石川「そうなんです。…あれ、なんでわかったんですか?」
彩「その顔を見れば何か決意があることはわかるよ。それにあなたが来ることはわかっていたしね…」
石川「私が来るのがわかっていた…?もうわけがわかりませんよ〜!」
真矢「君を待っていた人間は俺と彩だけじゃないってことだよ」
石川「え…?」
彩「気配でわかるんだから、早く出てきなさい。あんたもこの子を待っていたんでしょう?」
?「流石は防具職人、神経が冴えてますね…」
その声が聞こえた方を見ると、一人の少女がいた。
?「ココナッツ四天王の一人、アヤカと言います。僧侶石川さん、あなたを待っていましたよ」
石川「この感じ…。魔王の手先ですねっ!」
アヤカ「ええ。それにしても何で私があなたと戦わなければならないんでしょう…。
勇者一行にしてもたった一人、しかも戦闘系ではない。損な役ですよ…」
石川「この世に悪が栄えたためしはありません!あなたを倒します!」
その時、彩が石川に向かって何やらおかしな服を投げ渡した!
彩「あなた、これを着なさい!」
石川「え、この服を…?可愛い。わかりました、着まーす!」
石川は『チャーミースーツ』を身にまとった!
石川「(この服…。なんだかすごく体にしっくり来る!)いきますよ、魔王の手先さん!」
アヤカ「何をしても僧侶は僧侶、私には勝てませんよ!」
真矢「なあ彩、俺達は加勢しなくていいのか…?」
彩「これであの子の力を見るわ。ここで負けるようだったら、いずれやられてしまうしね」
ほぼ同時刻、よっすぃーと勇者飯田はいつものように修行をしていた。
よっすぃー「飯田さん、上達が早すぎますね…。もうよそ見して戦えませんよ」
勇者飯田「えー、それでもよっすぃー余裕じゃん?まだまだカオリは及ばないなー」
勇者飯田がそう言ったのと同時に、よっすぃーの表情が曇った。
よっすぃー「…飯田さん、今日の修行はここまでにしましょう」
勇者飯田「えっ、何で?まだ2時間しか経ってないよ?」
よっすぃー「いいじゃないですか、たまには休息を多めに取るべきですしね」
勇者飯田「…うん、わかった。それじゃ先に戻ってるよ?」
よっすぃー「はい、私もすぐに戻ります」
勇者飯田は牧場に戻った。
よっすぃー「…もう気配を消す必要はないですよ」
よっすぃーがそう言うと、物陰から誰かが出てきた。
?「オミゴトデスネー、ばとるますたーサン」
よっすぃー「空気の流れで人がいるかいないかくらい判断できますから」
?「ジコショーカイオクレマシタ、レフア・サンボデース!ここなっつシテンノーヤッテマース!」
よっすぃー「ココナッツ四天王…。でも一人じゃないですか」
レフア「ブンサンサレタセンリョクをオトシテイクトイウサクセンデスカラ、ホカノサンニンハ
ソレゾレユウシャイッコウノトコロニイッテマース!」
よっすぃー「なるほど、魔王らしい考え…。じゃあ早速ここでその計画の4分の1を潰してあげますよ」
レフア「ソウダ、ナンデユウシャサンをボクジョーにイカセタデスカ?タスケタツモリデスカ?」
よっすぃー「いえ、そんなんじゃないですよ。久々に1対1を楽しみたいなぁ、と思っただけです」
レフア「…アナタ、オモシロイコトイウケドスキジャナイデス。コウカイシテクダサイ!」
レフアは腰から剣を抜いた!
よっすぃー「後悔するのはどっちでしょうね…」
よっすぃーは手を刀のさやに近づけた。
そして牧場、多くのメンバーが仕事後の休憩をしていた。
辻「はぁー、きょうもしっかりはたらいたのれす」
Д<何言うとるんや、また羊とお喋りばっかりだったやないか。
矢口「まあまああいぼん、辻の能力結構役にたってるよ?」
ナッチー「たくさん仕事したらたくさん食うべ」
中澤「いつもたくさん食ってるやん…」
一同が話していると、突然地震が起きた!
矢口「うわっ!なんだこの揺れ!」
辻「すごいじしんなのれす!」
中澤(地震にしては揺れが変やな…)
中澤は剣を持ち、窓から外に飛び出した!
中澤「やっぱり外は揺れてない…。あ!」
中澤の目線の先には、厩舎を揺らす大柄な少女の姿があった!
?「ハァーイ!アロハ〜!」
中澤「アロハやない!あんた一体…」
?「マイネームイズ、ダニエォ!ここなっつシテンノーズメンバー!」
中澤「ココナッツ四天王て…魔王の部下やな!うろ覚えやけど確かにおった!」
中澤がダニエォと話していると、他のメンバーが外に出てきた。
矢口「おーい、裕子〜…。ん、そいつは?」
中澤「こいつが厩舎を揺らしてたんや。魔王の部下やで」
Д<なんちゅうバカぢからやねん…。
ナッチー「悪い奴は倒すしかないべ」
辻「かくごするのれす!」
ダニエォ「OKOK、ノープロブレム!カモン!」
〜保田vsミカ〜
ミカ「ウフフフ・・・ダイシンカンヤスダ。
コウゲキガニガテナアナタデハワタシニカテマセーン!」
保田「それはどうかしら?やってみなければ分からないわよ」
ミカ「マア、イイワ、ミーノチカラ、オモイシリナサーイ!」
ミカはオーラを手に纏った!
保田「格闘を得意とするタイプか・・・
私が一番やりづらい相手だわ。魔王も考えたわね・・・」
ミカの攻撃!
オーラを青く光らせてのパンチ攻撃!
保田は上手くかわした!
ミカ「ヨクカワシマシタネ!マダマダイキマース!」
保田「(速いし、威力もあるんだろうけど攻撃が直線的ね。何とかなるかも)」
ミカの連続攻撃!しかし保田は全てを見切っている!
保田「残念ね。この程度なら私の方がまだまだ上よ。」
ミカ「・・・・・」
ミカの連続攻撃の最後の一撃を見切った保田。
その隙に溜めていた魔法力を爆発させる!
保田「バギクロ・・・え!?」
しかし、その瞬間、ミカが手に纏っていた筈のオーラが遅れて保田にヒットした!
吹っ飛ぶ保田。なんとか咄嗟にガードできたようだ。
ミカ「ウフフ・・・ミーノ『氣』ハリンキオウヘンデース!」
保田「くっ・・・こりゃ一筋縄では行かなそうね・・・」
〜石川vsアヤカ〜
石川「行きますよ!えい!」
石川の攻撃!しかしアヤカは軽くいなすと鋭い蹴りを放った!
石川に24のダメージ!
アヤカ「どうしてあなたのような半人前の為に
ココナッツのリーダーである私がいちいちこの手を煩わせなければならないのかしら」
石川「まだまだ!私には魔法もあります!ファイトファイト〜!」
石川の言葉が吹雪の杖に反応してつららになりアヤカを襲う!
しかしアヤカは火炎でつららを溶かし、さらに石川を攻撃!
石川に30のダメージ!
アヤカ「・・・・・私はココナッツ最強のバイリン・・・
もとい魔法戦士ですよ。
あなたでは私に傷一つ負わせる事は出来ません。
可哀想ですけれど諦めてください。私は手加減はしませんよ」
石川「・・・・まだまだっ!!」
真矢「うん。あの娘、根性はあるな。しかし実力が雲泥の差だ・・・このままでは・・・」
彩「そうね、根性だけは合格点ね。あとは戦いの中で本当の力に目覚められるかどうか・・・」
〜よっすぃーvsレフア〜
レフア「アナタノハナシはキイテイマした!
イツカおテアワセシタイトオモッテマシタ!
アナタヲタオセバ、ミーガサイキョウノ『バトルマスター』デース!」
よっすぃー「あら、私って有名なんですね。
でもまだあなたにバトルマスターの称号を譲る気はありませんよ」
レフア「モンドウムヨウデース!」
レフアの攻撃!剣を振ると真空刃が生まれた!
よっすぃーは居合いで真空刃をなぎ払う!
そしてそのまま高速移動でレフアの後ろをとる。
カキーン!!金属音が響く。
よっすぃー「私の高速移動に反応するとは・・・結構やりますね」
レフア「ガッカリデース。アナタノジツリョクハコンナモノデスカ?」
よっすぃー「言ってくれるじゃないですか。その言葉の代償は高くつきますよ」
構えをとったまま全く動かない2人。
〜おこちゃま&剣客中澤&矢口&ナッチーvsダニエォ〜
中澤「しかし自分阿呆やな。いくらなんでも多勢に無勢やで」
ダニエォ「オー、ノープロブレム!エブリバディカマ〜ン!」
Д<「なんやねん、この自信は。」
辻「なんていってるかわからないのれす。ひつじさんのことばはわかっても
えいごはからっきしなのれす」
ナッチー「気に食わないべ!ナッチーが片付けてやるっしょ!」
ダニエォ「ハリアップ!」
矢口「ここはオイラ1人にやらせてよ。オイラだって修行してたんだ。負けないよ」
ナッチー「何を言ってるべ!アンタじゃ無理っしょ!」
Д<「そうや!自分武闘家なのにてんで弱いやんか!」
矢口「うるさーい!今まで出番なかったんだ!ここで一発決めてやるー!」
ダニエォ「ハリアップ!ハリアップ!!」
そう言うと矢口はダニエォの前に飛び出していった!
ダニエォ「ホワット!?ベリースモールガール!
ドゥユーウォントトゥファイト?オー!イッツアバットジョーク!」
矢口「ジョークじゃないやい!」
辻「いったいいちのけっとうをいどむなんて、やぐちさんはほんもののぶしれす」
Д<「ただ無鉄砲なだけや」
中澤「まあ、アイツにもプライドってもんがあるやろうしな。」
ナッチー「危なくなったらナッチーが加勢してやるっしょ。
したっけ、矢口の分の晩飯は助け賃としてナッチーが貰うべさ」
矢口「あいつら好き勝手いいやがって・・・いくぞ、アチョー!!」
石川vsアヤカ
アヤカ「情熱の炎をくらいなさい。」
石川「キャーーー!!」
石川は炎にまかれ、50のダメージ
石川「あっつーーい。も、、、もうだめ。」
その時1匹の妖精が!!
シバタ「りーかーちゃーーん!助けに来たよ〜」
石川「シバちゃーん!!来てくれるなんて、チャーミー嬉しい。」
シバタ「何いってんのよ〜友達じゃない。」
石川「そうやっていつも窮地に陥ったチャーミーを助けてくれるのね。。。」(涙
シバタ(あれ、今回が初めてだけど。しかも実は通りかかっただけ。。)
1匹の妖精にはたして何ができるのか?
そして、1人称がチャーミーになった石川。
しかし、このスーツの能力はもちろんこれだけではない?
よっすぃ〜vsレフア
ガインガインガイン!
最初は互角に見えた二人も、時間がたつにつれてよっすぃ〜がおし始める。
よっすぃ〜は自ら間合いを詰め、つばぜり合いに持ちこんだ。
ギリギリギリ、、、
よっすぃ〜「もうお終いですか?」
レフア「ツヨイデスネー。ヤハリマトモニヤッテハカテマセーン。」
よっすぃ〜「あら、ギブアップ?
もう私達に手を出さないなら許しあげてもいいですよ。」
レフア「HAHAHA!ソンナワケナイデース。
ワタシマダ、キャラガタッテイマセーン!!」
よっすぃ〜「だから、、、何?」
ガイーン!!レフアは剣を捨てながら後退した。
レフア「ナンデモアリッテコトデース!オクノテツカイマース!!」
よっすぃ〜「何かあるっていうの?」
レフア「ワタシノクニデ、モットモポピュラーナブキデース。」
レフアは懐から何かをすばやく取りだし、よっすぃ〜に向けた。
パアン!!!
パアーンパアーンパアーン!破裂音があたりにこだました。
レフア「ピストルイイマース。」
よっすぃ〜「しまった、、拳じゅ、、、ウッ、、、」
レフア「ジュウハケンヨリツヨシデース。ワタシノカチデスネー!!」
「この音!!何?」
帰途についていた勇者飯田は立ち止まった。
勇者飯田「あ、また嫌な予感が。。よっすぃ〜!?」
勇者飯田は今来た道を引き返した。
保田VSミカ
ミカ「ハハハ、サスガにココマデデスカ!?」
ミカの『氣』は少しずつだが確実に保田の体力を奪っていった。
保田「くっ、それなら…」
保田は自分に回復魔法をかけようとした。
ミカ「ソウハサセマセン!」
ミカは素早く間合いをつめ、保田に一撃をいれた!
保田「ぐうっ!」
ミカの攻撃が直撃した保田は吹っ飛び、地面に叩き付けられた!
ミカ「モウソロソロオワリデスネー」
保田(流石によっすぃーほど早くないし、力もそれほどではない。でもこのままじゃあ
確実にやられる。せめて回復魔法ができれば…)
その時、保田はあることを考えた。
保田(回復魔法…?そうか、まだ攻撃方法はあったわね)
そうすると保田は、回復魔法を繰り出す準備にかかった。
ミカ「カイフクはサセマセンヨ!」
ミカは保田に突っ込んでいった。
しかし同時に保田もミカに向かって突っ込んだ!
そして保田はミカの攻撃を回避して掌底を一撃入れる!
ミカ「…ナニをシテルンデスカ?アナタにダゲキはムイテマセン。ソレニナゼ、カイフクマホウをコメタ
ショウテイヲ…。チマヨッタデスカ!?」
ミカは保田に再度攻撃しようとするが、保田は回避しながら回復魔法の力が込められた掌底を入れ続ける。
ミカ「アナタ、モウイミがワカリマセン。ワタシはカイフクシテルデスヨ?」
保田「・・・」
それでも保田は回復掌底を決めつづける…。
矢口達VSダニエォ
矢口「喰らえっ、厚底カカト!」
矢口はダニエォに踵落しを放った!
ダニエォ「ヴェリースロウリー…」
そうするとダニエォは矢口の足をつかみ、おもいきり投げ飛ばした!
Д<「こっちにとんでくるで!」
あいぼんがそう言ったときには、すでに矢口が一同に直撃していた。
しかし中澤だけはそれを避けて、ダニエォの頭上にいた!
中澤「2番手、中澤姐さんや!いくで!」
中澤がダニエォに斬りかかる!しかしダニエォは右手の手甲で剣を止める!
中澤「なるほど、刃物対策かい…」
ダニエォ「ユードントハブ…パワー」
ダニエォは中澤の剣を払い、張り手を決めるダニエォ!
中澤「ごわっ!」
中澤の体が宙に舞った!
その直後、雷がダニエォに襲いかかった!しかし横に避ける!
ナッチー「もう見てられないべ、3番手はナッチーっしょ!」
ナッチーはダニエォと掴み合った!
Д<「(今のうちや…)横幅のおばはん、あんた本当に16なんか?
その若さでその貫禄と横幅ならわんぱく大相撲もビックリやで」
ダニエォ「アイドントノウジャパニーズ」
そう言うと共に、ダニエォはナッチーを持ち上げ、厩舎の壁に叩きつける!
ナッチー「こんなに力のある奴はなかなかいないべ…」
Д<「アホな…。うちの言葉が通じへん」
辻「あわわ…、つよいのれす…」
ダニエォ「ヘイエブリバディ、カモンカモーン!」
よっすぃーVSレフア
レフア「サア、トドメにシマショウカ!」
レフアは銃に弾を込め直そうとした。
すると、よっすぃーを取り巻く周りの空気が一変した!
レフア「ナ…ナンデスカ、コノケハイハ?サムイ…ノー、クールナ…」
よっすぃー「…ムカつく……」
よっすぃーは小さくつぶやくと、ゆっくりと立ち上がった。
レフア「ソンナ…。ミギカタ、ヒダリノワキバラにタマガアタッテルノニ…」
よっすぃー「随分と腹の立つことしてくれたな、ハワイアン女。覚悟しなよ」
レフア「バトルマスター、ヨッスィー…。ソウイエバ、ユウシャサヤカのナカマにナルマエは
レイセイ、レイコクなケンシダッタトキイタコトガ…」
よっすぃー「いちいちうるさい。それと今の私は『吉澤』だ。そのふざけた名前で呼ぶな」
レフア「ソウイウコトデスカ、シラナカッタデスヨ…。シカシワタシはピストルモッテマス。
ジュウハケンヨリツヨシ、ハジョウシキデス」
吉澤「あんたより私が強い。これでその常識は通じないな。」
レフア「コッチノバトルマスターサンハオモシロクナイシ、キライデス…。
ラクニシテアゲマス!」
吉澤「じゃあこっちも殺すつもりでいくか。気を抜くなよ、ハワイアン女」
〜石川&シバタvsアヤカ〜
戦闘が始まって30分以上が過ぎた。
一方的なアヤカの攻撃になすすべもない石川とシバタ
(シバタは逃げ回りながら騒いでいるだけだが)
アヤカ「ハァハァ・・・しぶといですね。私も手を抜いてはいないのに・・・
その細い身体の何処にこんな根性があるんでしょう?敵ながらあっぱれです」
石川「まだまだっ!!」
シバタ「梨華ちゃん!がんばれ!!」
アヤカ「・・・あなたを甘く見ていたようです。最終奥義で決着をつけてあげます。
苦しまないように一撃で殺してあげますよ。食らえ!ハレーションサマー!!」
信じられないほどの炎の波が石川を襲う!!
シバタ「やばいよ!梨華ちゃん!これをくらっちゃひとたまりもないよ!」
石川「チャーミーもなんとかしたいんですけど・・・身体が言う事を聞かないんです・・・」
炎に包まれる石川。
アヤカ「これで終りね、石川さん。あなたの事は忘れません。素晴らしいファイトでした。」
アヤカはその場を立ち去ろうとした。
しかし、その時!何処からかでんでん太鼓の音が・・・
でんででん、でんでん!!!
*「挑戦・・・それははかなく美しい・・・」
アヤカ「何なの?ハレーションサマーは全てを焼き尽くしたはずなのに!?」
*「チャオー!!チャ−ミ−石川でーす」
石川大復活!!
彩「どうやらあの娘、チャーミースーツの力を100%引き出せたようね」
シバタ「アタシはすこし火傷したよ・・・うぅぅ」
吉澤(よっすぃー)VSレフア
レフアは銃を構え、吉澤は刀に手を近づけていた。
レフア(スゴイプレッシャー…。ピストルをカマエテルノニアンシンデキナイ)
吉澤「安心できてないみたいだな。まあ、引き金を引くと同時に死ぬも同然だからしょうがないか」
レフア「クッ…!シャラップ!」
レフアは引き金を引いた!破裂音が響く!
そして次の瞬間、レフアの右肩と左わき腹から血が吹き出た!
吉澤は弾丸を避けながら前進し、レフアを斬っていたのだ。
レフア「グ、ウッ…。ソンナ…」
吉澤「とりあえずお返しだけしておいた。傷は深くないけどね」
レフア「ヨユウをミセテマスネ…。ホントウニオソロシクツヨイデス」
吉澤「『あっちの私』は斬ることに少々ためらいがあるからな。
それと喋る暇があったらほら、これを持って構えろ」
吉澤はレフアに剣を投げつけた。
レフア「ワタシのケン…。ナゼコンナコトヲ?コロサナインデスカ?」
吉澤「真の実力の違いを見せてあげるよ、素人。もっとも、知ったときには死んでるかもな」
レフア「…マッタクタイシタヒトデス。デモ、マケルワケニハイキマセン」
2人は構えをとり、見合った。
保田VSミカ
ミカ「モウソノオカシナワザモアキテキマシタ。オワリニシテアゲマショウ!」
ミカは大量の氣を右手に集中させた!
ミカ「ダイシンカンヤスダ、コレデオワリデス!」
しかしそのとき突然ミカは地に倒れ伏した!
保田「効いてきたみたいね…」
ミカ「ドウイウコトデスカ?アレハカイフクマホウダッタハズナノニ、カラダジュウがイタイ…」
保田「そう、回復魔法だったわ。でも使い方がちょっと特殊だったけど」
ミカ「トクシュナ…ツカイカタ?」
保田「風邪薬は風邪の時に飲むでしょう?それと同じで怪我を治すために回復魔法があるのよ
つまり健康体に無理やり回復魔法をかけつづけたらどうなるかってこと。
健康体で風邪薬を飲むのが体に悪いのと同様に、回復魔法をかけるのも体に悪いの」
ミカ「ソコマデケイサンシテタンデスカ。ヨソウガイデシタ…」
保田「それじゃあ、とどめいくわよ」
保田は倒れたミカの背中に手を当て、回復魔法をかけた!
ミカ「ガハッ…。ミゴトデス、ダイシンカンヤスダ。ワタシノ…マケ…デ・・」
そうしてミカは気を失った。
保田「あんたも強かったわ。久しぶりのいい戦いをありがとうね」
ふと保田はごまのことを思い出した。
保田「そうだ、ごま寝てないかしら…。心配だから見にいかないと」
保田は銀杏の木の前に向かって歩いていった。そしてもう一人の仲間のことも思い出していた。
保田「石川…、私は勝ったから、あんたも負けるんじゃないわよ」
そして保田は銀杏の庵に戻った。
〜矢口達vsダニエォ〜
矢口は気絶している。
ダニエォは中澤とナッチーの怒濤の攻撃を受けているが傷一つ負っていない。
辻「すごくつよいのれす。あのふたりでもはがたたないのれす。」
Д<「ウチらが口を挟めるような雰囲気じゃないな。」
ダニエォ「オー!ベリーエキサイティング!!」
中澤「なんやねんこいつは!」
ナッチー「バテるってことがないんだべか?」
ダニエォ「ハハハ!!ダニエォタックル!レディ・ゴー!」
中澤&ナッチー「うわっ」
2人をダニエォの巨体をいかしたタックルが襲う!
吹っ飛ぶ中澤&ナッチー。あまりの衝撃に受け身も取れない!
中澤「あかん、足をくじいてもうた・・・」
ナッチー「ナッチーも腕をやられたべさ・・・’
ダニエォ「ハハハ!!フィニッシュ!!」
止めをさそうとタックルで突っ込んでくるダニエォ。
中澤「・・・・やばいな・・・」
ナッチー「くやしいべさ。もっとうまいもんくってから死にたかったべ」
ダニエオのタックルが2人を襲うその瞬間、小さい影が2人の前に現れた。
矢口だった。
矢口は一瞬身体を沈ませると、渾身のアッパーをダニエォのアゴにぶち当てた!
矢口「超龍拳!!」
ダニエォの巨体が宙を舞う。
ダニエォ「ホワァァッッッッット!?」
矢口「フッ、武闘家はねえ、体力が赤くなってからが本番なんだい!」
中澤「あいつやりおるわ、見直したで!」
ナッチー「でも体力が赤くなるってなんだべか?」
矢口「ふっふっふー。矢口がこの時のためにこっそり修行した、
その成果を見せる時が来たようだね!」
つじ「あーあれれすか?って、こっそり?」
Д<「毎日夜11時過ぎるとかならず裏庭から「アチョーッ!」
とか聞こえてきてたあれやな。」
つじ「やぐちさん、うるさいからやめてくらさいとなんどいっても、
おいらしらないよ。のいってんばりだったのれす」
矢口「乱舞奥義!その名も」
つじ「ごく、、。らんぶおうぎ、なにやらすごそうれす。」
Д<「その名も??」
矢口「センチメンタル地獄行き!!」
ババーーーーン!!(効果音)
あたりは静まり返った。
が、それは一瞬のことだった。
Д<「だ、、、、、
だっさー、、、っていうか意味わからんで!」
つじ「ごろだけはいいようなきがするのれすが、、、。
そんななまえ、きいたこっちがせんちめんたるれす。!!」
中澤「リーチメンタンで地獄待ち?
やぐちー、うちはそんなわけのわからん麻雀教えた覚えはないで〜。(涙」
Д<「全然違うわ!しかも高校生に麻雀教えたんかい??」
なっちー「ランチにタンメン、ギョーザ付き?よだれ出てきたべ。」
つじ「ごういんなのれす。たべもののことからはなれてほしいのれす。」
ダニエォ「ジャパニーズ、アンビリーバボー。」
徹夜で考えた名前を好き放題けなされ、突っ込まれ、ボケられる矢口。
矢口「う、、、うるさーーいい!!
とにかく食らえ!センチメンタル地獄行き!」
ピカーーン!と矢口の体が光ったと思うと、
ダニエォ「ホワット?」
ボカボカドカドカバキバキゲシゲシバンバン
高速でダニエォの間合いに入り、10発を叩きこんだ。更に、
矢口「アチョー!」
バキィ!!超龍拳でダニエォを吹き飛ばした。
ダニエォ「ノーーーー!!」
中澤「おお!」
Д<「名前はともかく凄い!!」
矢口「5つの急所を2度ずつ突いた!立ち上がれるかな?」
ナッチー「カッコよくきめたべさ!!」
つじ「でも、にあわないのれす。」
矢口「ちびっこども、後で覚えてなさいよー!!」
つじ&Д<「自分(じぶん)のほうがちびっこなくせに!(なのれす)」
矢口「うるさーい!矢口は大人だー!」
決着はついた。のか?
吉澤「ふふ、、どうした、、、」
ガインガイン、ガッ、、、ギイィン!
レフア「ク、、、ヤハリツヨイデース!」
吉澤の波状攻撃に、レフアは必死で応戦した。
吉澤「フフフフ、、どうした、もっと頑張らないと死ぬよ!
あんた、死ぬよ。」
レフア「ハァハァ。コレデドウダッ?」
ガキッ!!レフアはつかで吉澤の剣を受け流しながら剣を振った。
ブン!!しかしそこにはもう吉澤はいなかった。
吉澤「アハ、アハハハハ、、楽しい。そぉぅとぉぅ楽しい。アハハハ
もっと、もっと楽しませて!!」
吉澤は再び切りかかった。
レフア「ウゥ、、モウ、、、」
レフアの表情に絶望の色が見え始めた。
吉澤「さあ、次は?ほら、死ぬよ!終り?終り??」
レフア「、、、、(ゾク)、、コ、、コワイ」
レフアはもはや受けるだけで精一杯だ。しかし、それも時間の問題である。
突然、吉澤が切りかかる手を止めた。
レフア「?」
吉澤「終りか。なーんだ。つまんないの。」
さっきまで余裕の表情であった吉澤の表情が不自然に曇った。
レフア「ヒッ!!」
吉澤「じゃ、お終いか。」
吉澤は、今度は先ほどより更に笑顔になった。レフアは直感した。
レフア「コロサレル。」
勇者飯田は走っていた。何か、嫌な予感を抱えて。
?「ちょっと待って!!」
勇者飯田「待てない!よっすぃーが、、。」
?「待ちなさい!!」
勇者飯田「だから待てない!いそがないと!!!・・・え?」
勇者飯田は驚いて剣を取りだし、見た。
?「やっと気づいた?」
勇者飯田「かおりの剣!久しぶり〜。」
かおりの剣「そういえば、こうして話すのは、ほんと久しぶり〜。
ってマッタリしてる場合じゃあないわね。」
勇者飯田「そうだよ〜。どうしたの?よっすぃーがピンチかもしれないんだけど。」
かおりの剣「ピンチなんかじゃない。いや、ある意味ピンチかな?大変なこと。」
かおりの剣は言葉を曇らせた。
勇者飯田「なんなの〜?」
かおりの剣「よっすぃ〜が、むかしのよっすぃに戻ってる。
これからかおりが何を見ても、よっすぃーを信じてあげて。
そして支えてあげて。」
勇者飯田「何のことだか良くわかんないけど、よっすぃーはかおりの仲間だよ。」
かおりの剣「そう、、。なんだか言うまでもなかったかな。
じゃ、かおり、よっすぃーをまかせるわ。お願いね。」
勇者飯田「うん。じゃ、行くよ。」
飯田は剣を鞘に収め、走った。
勇者飯田「もうすぐつく。何が起きてるんだろう??」
勇者飯田は修行していた場所に到着した。
勇者飯田「あ、、、、。うっ、、、、、、、。」
勇者飯田が見たものは、
倒れる少女に襲いかかり、にやつきながら剣できりつけるよっすぃーの姿だった。
勇者飯田「や、、やめて!よっすぃー!!」
勇者飯田は叫んだが吉澤に通じた様子は無い。
勇者飯田は更にかけよりつつ叫んび続けた。
勇者飯田「何やってるの?やめて!よっすぃー!!よっすぃー。」
しかしまだ吉澤には通じなかった。
勇者飯田「よっすぃーの目が、、全然違う。怖い。」
ドン!勇者飯田はレフアに馬乗りになっている吉澤を突き押した。
屈み込んでレフアに話しかけた。
勇者飯田「大丈夫?ねえ?」
レフア「・・・・・・・ァ・・・・」
勇者飯田「生きてる。よかった。」
吉澤は起きあがり叫んだ。
吉澤「じゃまをするな飯田!こいつは私の敵だ!殺すんだ!」
勇者飯田「な、、、何いってんのよっすぃー??もう勝負はついてるよ?」
吉澤「どけ!」
どかっ!レフアをかばう飯田を蹴り倒した。
勇者飯田「いたっ」
再びレフアに切りかかる。
勇者飯田「やめて!やめてってばよっすぃー!よっすぃーはそんな人じゃないでしょ!」
勇者飯田は吉澤にしがみついた。吉澤はそれを振り払う。
吉澤「うるさい!お前に何がわかる!これ以上邪魔するとお前も」
勇者飯田「よっすぃー!!!」
パン!!飯田は大声で叫び吉澤の頬を叩いた。飯田のその目には涙が溢れていた。
吉澤「あう、、、ああ、、、、なみだ。」
吉澤はひるんだまま、飯田を見つめ、やっとその動きを止めた。
「あ、、、はぁ」
勇者飯田「よっすぃ?だ、、大丈夫??あ、、目が。」
吉澤の目つきが変わった。
よっすぃー「あ、、、。飯田さん?あ、私は、、、、その人は、、、。」
勇者飯田「良かった。正気に戻った?この娘には薬草をあげる。
あんまり役に立たないかも知れないけど。」
勇者飯田はレフアに薬草を与えた。レフアに少しの体力が戻り、傷も少し直った。
レフア「ウ、、、、ウウン?」
勇者飯田「気がついた?もう私達に手を出しちゃ、あ、まだ動いちゃ、」
レフア「ヒ、、ヒイィ??」
レフアは目の前のよっすぃーに気づくなり、叫び声をあげてその場から逃げ出した。
よっすぃー「あ、、、あたしは、、、。はっ!」
よっすぃーは返り血に汚れた自分の手に気づいた。
よっすぃー「やっぱり!また、、、。」
よっすぃーは森の方へ走り出した。
勇者飯田「あ、待ってよっすぃー!?」
・・・・・・・・・
勇者飯田「よっすぃ、どこいっちゃったんだろう?」
かれこれ20分以上、飯田はよっすぃーを探しつづけていた。
かおりの剣「かおり、あれ!!」
勇者飯田「あっ!」
1本の大きな木の下に、よっすぃーはうずくまっていた。
勇者飯田「よっすぃー?」
飯田は小声で語りかけた。
ほんの少し顔を上げたよっすぃー、その顔は涙でぐちゃぐちゃになっていた。
目も腫れていた。飯田は、よっすぃーの横に腰をおろした。
よっすぃー「ごめんなさい。ごめんなさい。」
そういって、よっすぃーはまた涙を流した。
勇者飯田「よっすぃー、いったいどうしたの?何があったの?」
そう言われると、よっすぃーは再び顔をうなだれた。
よっすぃー「・・・・・」
勇者飯田「いいよ。落ち着くまではいくらでも待ってあげる。」
よっすぃー「・・・・」
勇者飯田「・・・・」
・・・・・・・・・・
どれくらいかの時が流れ、ゆっくりとよっすぃーが顔を上げた。
よっすぃー「ごめんなさい。何もありませんでした。全て私がやったことです。」
よっすぃーは赤い自分の手を見た。
よっすぃー「この血に汚れた手では、、、涙をふくこともできない。。」
勇者飯田「よっすぃー、、、。」
よっすぃー「・・・大丈夫です。」
勇者飯田「全部、話してくれるよね。」
よっすぃー「はい。」
よっすぃー「敵が来たので、飯田さんを先に返したのです。
それは飯田さんを心配したからだけでは無く、
久しぶりに自分を実戦に置くためでした。」
勇者飯田「あの娘がやっぱり敵だったのね。」
よっすぃー「そうです。
それから、だんだん、だんだんと感が戻ってきて、
久しぶりの実戦が楽しくなってきました。」
勇者飯田「そういえば、りすから戻って初の実戦だったね。」
よっすぃー「でも、その後油断して、2発の銃弾を貰いました。」
勇者飯田「よっすぃーが貰うなんて」
よっすぃー「言ったとおり、それは完全に油断でした。
わかっていれば、軌道を読んで避けられます。
でもその時、自分の血を見てから、何故だかほんとに楽しくて楽しくて、、、」
勇者飯田「・・・・・」
よっすぃー「それからだんだんと記憶が。たぶんむかしの私が、そして彼女を、、。」
勇者飯田「そうだったんだ。」
飯田はしばし、言葉を失った。
よっすぃー「ふふ、怖いですよね。こんなの。危険人物ですよね。
もう、私はみんなについて行かない方が良いんですよ。ふふふ。」
勇者飯田「そ、、、そんなことないよ。」
よっすぃーは立ちあがり、飯田に向き直った。
よっすぃー「なくないですよ。たぶんもう一人の私は、あなたにも剣を向けた。
これからもいつ、私が誰か味方に剣を向けるかわかんない。」
勇者飯田「よっすぃー、、、。」
よっすぃー「私、、、私は怖いんです。嫌です。もう一人の私が。
生命を平気で壊せる自分が。壊すことが大好きな自分が。
仲間をも壊すかもしれない自分が。
でもけっして他人じゃなんかじゃない。自分の心の半分が。
だから、私なんて仲間にするんじゃ、、、」
勇者飯田「よっすぃ!」
飯田はちょっとはりのある声を出してよっすぃーの言葉を止めた。
よっすぃー「な、、、なんですか?」
勇者飯田「私は、大好きだよ。」
よっすぃー「??」
勇者飯田「よっすぃーが。」
よっすぃー「飯田さん。」
飯田はゆっくりと続けた。
勇者飯田「クールなよっすぃー、強いよっすぃー、かっこいいよっすぃー、
ほんとはひょうきんなとこもあるよっすぃー。笑うとかわいいよっすぃー。
こんなふうに泣いてるよっすぃー」
よっすぃー「飯田さん!」
勇者飯田「全部好きだよ。よっすぃーが。ちょっとぐらい2面性があったって好きだよ。
いいところの方が全然多いよ。だから大好き。
いつまでも、よっすぃーはかおりの大切な仲間だよ。
だからそんなこと言わないで。」
よっすぃー「ああっ!飯田さん、飯田さん!」
よっすぃーは飯田が話し終わるかその前に、
飯田の胸にうずくまってまた泣いた。今度は声をあげて。
よっすぃー「うっ、ああぁ、ほんとは仲間でいたいよ。別れたくなんかないよ。でも、でも、、。」
飯田はその上からやさしく続けた。
勇者飯田「大丈夫だよ。かおり達はよっすぃーの影になんか負けないよ。絶対。
さっきもかおり、勝ったよ。いつものよっすぃーを取り戻したよ。
だからよっすぃーもそんなのに負けるな!」
よっすぃー「うぅ。負けたくない、強い心が欲しい。欲しいよ。」
勇者飯田「うん。頑張れ。でも自分を拒絶しちゃだめだよ。
受け入れて、飲みこんで更に大きくなれ!」
よっすぃー「うん。うん。頑張るよ」
勇者飯田「頑張れ!かおり達が、仲間がついてるんだから!頑張れ。頑張れ!」
またしばらくの時間がたった。
よっすぃーが泣きやんで、自分の過去の話をし始めた。
よっすぃーは格闘家の家に生まれ、生まれたときから剣を振り、修行をして育ったのであった。
それは彼女にとって、修行というよりも習慣だった。
剣を振ればその才能を母は誉め、父は次の技を教えた。
練習の成果が出ると、よっすぃーはゆでたまごとべーぐるを貰った。よっすぃーは幸せだった。
あるとき、国のバトルマスターを決める大会が開かれた。
父は既に引退しており、この家からはよっすぃーが出ることになった。当時まだ10歳であった。
よっすぃーは両親の期待どおり初戦から勝つことができた。
初の試合に最初は戸惑っていたよっすぃーであったが、
試合に勝つたび、両親は以前よりずっと誉めてくれた。
それだけではない、脅威の新人の登場に、国民中が沸き返った。
王までが彼女の試合を見、誉め称えた。
2回戦、3回戦、4回戦、次々と勝ちあがった。
よっすぃーはどんどん楽しくなった。今まで当たり前と思って得た技術の全てが、
このときよっすぃーを助けた。
また、人の攻撃をかわし、こちらの攻撃を撃ちこむこと、
そしてその感触までがよっすぃーにとって新しく、楽しくてしょうがなかった。
準々決勝、準決勝、よっすぃーはまだ勝ち上がった。
このとき既に国民や王はあることを考えていた。そう、強すぎるのである。
国の列強がこんな小さな少女一人にかなわない。
しかし、親の目にはそんなものは映らず、彼女を誉め続けた。
次勝てば優勝、次勝てば、、と期待をしていた。
決勝、よっすぃーはまた勝ちたかった。そして、良い勝ちかたをしたかった。
もっと誉められたかった。
が、本当はそれ以上に、最後まで攻撃する感触を味わいたくなっていた。
よっすぃーは勝った。優勝した。
相手は半殺しに近い状態だった。
両親とよっすぃーのみがその勝利を喜んでいた。
王は怖れていた。誰がこの少女に勝てるのか?と。
観客の多くも怖れるにいたっていた。この少女の未来を。
ところで、この大会は、バトルマスターを決めるという目的の他に、
最近この国に海を挟んで向こうの島から魔物が多く攻めて来るようになっており、
その討伐隊を組むことも目的の一つであった。
本来なら、優勝者は討伐隊の隊長としてそれに参加するはずであるが、
勝ったのは10歳の少女だったのだ。
一方、大会後の町では少女はすごしづらく感じるに至っていた。
どこへ行っても尊敬の念で見られるが、その表情には確実に畏怖の念があった。
国の出した結論はこうだった。なんと、
「一人で魔物討伐に向かう」
だったのである。両親はこの結論に愕然とし、抗議した。
国の言い分はこうだ。そのぐらいの実力はあるし、
かえって隊を組んでは足を引っ張る可能性がある。
送り迎えはする。いつでもこの笛を吹けば迎えの船をやる。
それでも危険過ぎると両親は言った。国は決定であると伝えるだけだった。
しかし、よっすぃーがそれを聞くと、迷うことなく頷いたのである。
よっすぃーには既に退屈な日常であった。
ここから逃げ出し、もっと、自分の力を試したくなっていた。
そして、何かを切りたかった。
一人で行くという事実が知れ渡ると、今度はよっすぃーは英雄扱いされた。
ここにきて、バトルマスター吉澤という称号を王から授かった。
わずか2日後、吉澤!吉澤!という声援を受け、よっすぃーは国の船で魔物の島にたった。
船はよっすぃーを島に下ろすと、いったん引き返すと言って去った。
よっすぃーは島をなんとなく歩いた。
そして夜、数々の殺気を感じた。魔物の群れが襲い掛かった。
よっすぃーは久しぶりのスリルを本当に楽しく感じた。
次々と襲い来る魔物を切り倒した。
人間の一対一とは比べられない強さを持ったもの、それも一対多なことがほとんど、
空中から襲い来るもの。いつしかよっすぃーは、笑いながらそれらを切っていた。
切れば切るほど自分も強くなっているのを実感した。
数日がたって、よっすぃーは肩を刺された。
この島において、よっすぃーはけっして無敵ではなかった。
死ぬかもしれない。とよっすぃーは考えた。恐怖も覚えた。
殺らなければ殺られる、身をもって実感した。
それから更に、よっすぃーは戦いつづけていた。
怪我によるハンデ、一度覚えた恐怖が余計によっすぃーを戦いのとりこにしていった。
ふと気づくと、もう島には魔物はいなくなっていた。狩り尽くしていたのだ。
さすがのよっすぃーもここでやっと達成感を感じた。
やったーーー!と島でただ一人、よっすぃーは叫んだ。
が、次に虚しさを感じた。目的と手段が逆転していたのを気づいていなかった。
それから数時間、自分が何をすれば良いのか思い出せなかった。
そうだ、笛を吹けば、、。と帰ることをやっと思い出し、その笛を吹いた。
やはり船は来なかった。何度吹いても、いつまで待っても。
帰れない。父と母に会えない。その事実を考え、
受け入れるのにどのくらいの時間を費やしたろう。
そして受け入れてから、その孤独のために、どのくらいの時間を泣いて過ごしただろう。
そして、よっすぃーはもはや自分は人間ではないと思い始めた。
自分も魔物だったんだと。むかしの自分自信を否定し始めた。
私は最強のバトルマスター吉澤。戦いが好きだ。何かを切るのが好き。それだけ。
寂しいという感情を、早く早く忘れてしまいたかった。
家族と過ごした記憶も。ゆでたまごとベーぐるの味も。
数ヶ月、よっすぃーは吉澤としてその島で生きつづけた。
と言っても時間の感覚などまったく無かった。
自分がむかし何だったかなど覚えてはいなかった。まさに1匹のケモノであった。
魔物以外で生息する動物を切り、食料にした。
そんなある日、、、島で寝ていると、人間の声がしたのである。
木の陰から近づいてみると、3人の人間であった。
それが国の人間だろうが本当は魔物であろうが関係なかった。
切る。それしか頭に浮かばなかった。
一行の正面に出、いきなり真中にいる人間に切りかかった。
死ね!と大声で叫んだ。
剣を振りつづけた。が、何故かあたらなかった。
嬉しくなって余計に振りつづけた。何か横で他の二人が話しをしている。
そんな音が少し耳に入った。何を言っているかはわからなかった。
すると相手が剣を抜き一振りした。ガチッとなって、よっすぃーの剣は真下に落とされた。
すぐさま相手は間合いを詰め、剣を振りかざした。よっすぃーは驚いてしりもちをつき、
目の前の人間を見つめた。そして、死を覚悟した。ケモノとしての死。
死が怖いとかではなく、やっと死ぬのかな?という感覚だった。
その剣が降りれば。。。。
しかし、予想に反して、その剣は鞘におさまった。
チャンスをとっさに判断し、前の人間に素手で殴りかかろうとした。
?「こ、、こら、暴れるなって!」
よっすぃーは同じく素手で制された。
?「ちょっとごま、このこおさえてて。」
よっすぃー「ああ、、」
ごま「えー?あたし?怖いー。」
?「いいから。怪力なんだから平気だよ。」
ごま「はーい。よいしょっと。」
ごまはしぶしぶよっすぃーの両手を後ろからつかんだ。
よっすぃー「は、、はなせ〜!殺してやる!」
よっすぃーがいくら暴れても、その腕はとかれなかった。
ごま「さやか様、ど、、、どうするの?」
勇者さやか「やっぱり、このこ人間だよ。」
?「剣も持ってるし、喋るしねえ。でもなんでこんなところにいるんだろう?
剣の腕も相当たつみたいだし。」
勇者さやか「なんでだろ?よしよし。」
勇者さやかはよっすぃーの頭をなでた。
よっすぃー「ああ、、あ?」
手があったかかった。
勇者さやか「あら?ちょっとおとなしくなった。ごま、もう離しても大丈夫だよ。」
ごま「だ、大丈夫かな」
よっすぃーは逃げなかった。逃げる気が起こらなかった。
勇者さやか「圭ちゃん、どうしようか?」
保田「うーん、このまま置いていくのもねえ。」
勇者さやか「やっぱり?なあ、あんた、一緒に来る?」
ごま「え〜〜〜。」
よっすぃー「??」
勇者さやか「言葉わかんないのかなー?ごまは文句言わない。」
ごま「ぶ〜。」
保田「名前はなんて言うの?」
よっすぃー「あ、う、バトルマスター吉澤、、。」
勇者さやか「なんだやっぱりちゃんと喋れるじゃん。」
保田「バトルマスター?なんだっけ、隣の国の大会の優勝者じゃないの?」
勇者さやか「よしざわか、じゃあよっすぃーだ」
よっすぃー「え?」
勇者さやか「よっすぃー!一緒に来い!すんごーい冒険が待ってるぞー!」
勇者さやかはよっすぃーの手を引いた。
よっすぃー、、、よっすぃー、その声が何度もよっすぃーの頭の中をめぐった。
自然と涙がこぼれた。後から後から流れた。
ああ、私の名前ってやっぱりよっすぃーだったんだ。そう思った。
勇者さやか「ありゃりゃりゃ、泣いちゃったよ。どうしたの。」
ごしごし。勇者さやかはまた、よっすぃーの頭をなでた。よっすぃーの涙は止まらなかった。
保田(バトルマスター、ちょっと気まぐれに立ち寄った島で、これは思わぬ拾い物かも知れないわね。)
よっすぃーはだんだんと思い出した。楽しかった記憶、ゆでたまごとベーぐる。
人間だったんだ。そう思い出した。
勇者の船に乗り、よっすぃーは体を拭かれ、新しい服を着せられた。
勇者さやか「ジャーーン!!」
保田「あら、なかなか美形じゃない?」
勇者さやか「でしょでしょー?しかも女の子よ??」
ごま「か、かっこいー。」
よっすぃー「そ、、そうですか??」
ごま「ちょっと笑った笑った。かわいー。」
そして、よっすぃーは失っていた感情も表情も思い出していった。
勇者さやかのやさしさとかっこよさ、ごまの笑顔のかわいらしさ、
大神官保田の厳しさ。いつしか全部を好きになった。
そして、3人はよっすぃーを信頼していた。頼ることもあった。
よっすぃーはそれに応えずにいられなかった。
応えるうち、それが相互のものであり、幸せであるとわかった。
もう、人間として生きる事に疑いは無かった。仲間がいるから。
それから、ケモノの自分を封印した。
よっすぃーは仲間のために、自分のために生きる事にした。
その後、某所での情報で、両親には国からよっすぃーは死んだと伝えられたと聞いた。
すぐにでも会いに行きたかったが、既に後戻りはできなかった。
よっすぃーが勇者のパーティーに加わる。2年前の大戦の、更に一年前のことであった。
よっすぃー「今までもピンチに陥ると、何度か昔の私が出てきました。
その度、あの島から出た日のこと、人間として生きるという誓いを思い出します。」
勇者飯田「ふーん。そんなことがあったんだねー。人に歴史ありだね。
みんなが大好きなら、自分も大好きでありたいよね。
でも、全部が全部、自分のことを好きな人ってそうはいないと思う。
誰でも、何かの悪いところに気づきながらそれを抱えて生きてるから。」
よっすぃー「そうですね。私は、最強のバトルマスターよっすぃーです。
もう誰にも負けません。自分にも。
私が正しいと思うように生きられるようになります。
それが私の誇りでありたいです。」
勇者飯田「そっか。頑張って!よっすぃー。」
よっすぃー「はい。ありがとう。飯田さん。」
よっすぃーは胸を張って答えた。
勇者飯田「ん。」
飯田も笑顔で応えた。
よっすぃー「そうだ、私のことを聞いてもらった後で、一つ質問です。
飯田さんは何故、勇者になったんですか?」
勇者飯田「ん、それはねえ。。。。あれ???・・・なんでだっけか?」
よっすぃー「あ、ずっるーい。」
勇者飯田「あは、あははは。」
かおりの剣(ふうう。一件落着。やれやれだー)
勇者飯田(ほんとに覚えてないや。なんでだっけ?)
・・・・・・
よっすぃー「そうだ、早く牧場に向かいましょう!牧場にも敵がいます!」
勇者飯田「え、そうなの?それじゃあ急がないと!」
よっすぃーと勇者飯田は立ち上がった。
しかし、よっすぃーは突然うずくまってしまった!
よっすぃー「うっ…」
勇者飯田「よっすぃー、どうしたの!?」
よっすぃー「やっぱり…銃で撃たれると痛いですね…」
よっすぃーは左のわき腹を手で押さえていた。
勇者飯田「ちょっとよっすぃー、大丈夫?」
よっすぃー「さっき痛みに気付いたくらいですから、大丈夫ですよ。
それより、飯田さんは早く牧場に向かってください」
勇者飯田「そんな…。よっすぃーをおいて行けないよ」
よっすぃー「牧場にいる敵もさっきの彼女と同じくらいの力量があると思われます。
失礼なことを言うようですが、牧場に残っている人達では戦力的に危険です。
だから…早く行ってください。みんなのことが心配なら」
勇者飯田「うん、わかった…。よっすぃー、気をつけてね」
勇者飯田は牧場に向かい走り始めた。
よっすぃー「それは本来私が言う言葉なのに…。でも、そういうところがさやか様に似てるのかな」
よっすぃーは自分の怪我の応急処置を始めた。
石川&シバタVSアヤカ
アヤカは右手に炎、左手に冷気をまとわせた!
アヤカ「喰らえっ、氷炎双波!」
石川「なんのっ、フェード・アウト!」
石川は姿を消した!
アヤカ「なっ…。一体どこへ?」
石川「郷で〜す!」
石川はアヤカの背後から大きな氷塊を何個もぶつけた!
アヤカに60のダメージ!
アヤカ「…魔力・起爆!」
その時、石川の足元が爆発を起こした!
石川に35のダメージ!
アヤカ「魔力でも勝負でも…あなたなんかに負けない!」
石川「私も負けるわけにはいかないんです!」
石川がでんでん太鼓を鳴らすと、吹雪の杖が共鳴し、魔力が増した!
石川「でんでで〜ん、でんでん…」
吹雪の杖から無数のつららが生まれ、アヤカに襲いかかる!
アヤカ「それは効かない!炎よっ!」
アヤカは最初と同じように氷を溶かした!
しかし、その後アヤカの前に石川の姿はなかった。
アヤカ「しまった…!」
石川「チャオ〜」
石川は空中から冷気をまとって突っ込んできた!
アヤカ「それなら!雷・鳴・弾!」
アヤカは石川に向かって雷のかたまりを放った!
互いの衝撃がぶつかり、2人はふっとんだ!
2人それぞれ65のダメージ!
シバタ「すごいすごい!もう互角じゃない!」
アヤカ「くそっ…僧侶なんかに…」
彩「でも…最初の方の戦いの分があるからあの子が多少不利かな」
真矢「次の一撃で決めないと、恐らく…」
矢口達VSダニエォ
矢口「やったか…?」
しかし、ダニエォは立ち上がった!
ダニエォ「バッドジョオ〜ク!アイドントヴィリ〜ブ!」
ダニエォはものすごい剣幕で矢口に向かって突進してきた!
しかし矢口は乱舞を出した反動によってその場から動けない!
矢口「やばっ…」
その時、ナッチーが矢口の前に立ちはだかってダニエォの突進を止めた!
ナッチー「片腕が使えなくても…怪我人に力負けするつもりはないべ!」
そう言ってナッチーは全ての力を振り絞って上空にダニエォを放り投げた!
そして上空には中澤がいた!
中澤「矢口があれだけやったんや!足の痛みなんか構ってられるかい!」
ダニエォは中澤の攻撃を受け止める!しかしそれと同時にダニエォの手甲が砕けた!
中澤「かわすってことを知らんかったのがアダになったなぁ…」
中澤はダニエォを3度斬りつけた!
中澤「矢口、後はあんたに任せるわ…」
ダニエォと中澤はそのまま落ちてきた!
矢口「くそっ、おいらが動ければ…」
辻「やぐちさん、これをきくのれす!あまったれんじゃーなーいわーよー…」
Д<「頑張りや矢口さん!このうちが人を応援してるんやで!頑張りや!」
矢口「2人とも…」
徐々に矢口の体に力が戻ってきた!
矢口「今なら…あと一発撃てる!」
そして矢口は落ちてくるダニエォに照準を合わせた。
矢口「これで終わりだ!超龍拳!」
ダニエォに矢口の超龍拳がクリーンヒットした!
ダニエォ「ノォォ〜〜〜〜!!!」
ダニエォはさらに空中にふっとび、地面に落ちた!
矢口「はぁ、はぁ…。今度こそ…」
中澤「これでも立ち上がってきたら、負けやな…」
それでもダニエォは立ち上がった!
矢口「うそだろ〜?」
中澤「全滅…か?」
しかし、ダニエォはその場から動かなかった。そして一言、矢口達に向かって言った。
ダニエォ「ナイスファイト…。YOU WIN」
そう言って、ダニエォはその場に倒れた。
中澤「これは…」
ナッチー「勝ったんだべか?」
Д「そうみたいやな…」
辻「れすね…」
一同「……やった〜〜〜!!」
矢口「ほら、やっぱあれだろ?おいらの乱舞のお陰で…」
ナッチー「何言ってるべ!ナッチーがいなかったら矢口は吹っ飛んでたべ!ナッチーのお陰っしょ?」
中澤「アホやなぁ、空中でうちが斬らなかったら受身とられてたんやで?」
矢口「でもその後の超龍拳で倒したじゃないか〜!」
辻「つじたちがおうえんしなかったらうごけなかったのになにをいってるれすか」
矢口「うっ…」
中澤「要するに、『みんなの力』やな」
Д<「そうやなぁ。一人でも欠けてたら負けとった」
辻「みんなのちから…。いいひびきれす」
ナッチー「納得だべ。それにしても矢口も弱くはないんだべな。少しは見直したべ」
矢口「弱くはないってなんだよ〜!今ならナッチーよりも強いっていう自信あるぞ!」
ナッチー「面白いべ、今度勝負だべ!体力が赤くなる前に仕留めてやるっしょ!」
矢口「体力が赤くなる前に倒してやるっ!」
辻「まあまあふたりとも、おちつくのれす」
中澤「とりあえず、これにて一件落着!やな」
ナッチー&矢口「勝手に話を終らせるな〜!」
石川&シバタVSアヤカ
アヤカ「これで決着をつけましょうか…」
アヤカは体に炎をまとわせた!
石川「あれは…ハレーションサマー!」
アヤカ「今度は逃がしませんよ、本気でぶつけます。フェードアウトという技も無意味です」
石川「逃げるつもりは…ありません!」
石川は冷気を集中させた!
アヤカ「終らせてみせる!全てを焼き尽くせ、ハレーションサマー!」
アヤカは巨大な炎の波を石川に向けて放った!
石川「負けない!チャオ〜 チャーミー石川で〜す
」
石川は巨大な冷気の波動を放った!
強力な冷気と炎がぶつかり合う!
シールドを張った彩と真矢。
彩「これで決まるわね…」
真矢「どっちが勝つか、わかるか?」
彩「ええ、もうわかった。2人の魔力の質には決定的な違いがあるからね」
アヤカ「私はエリートと言われてきた…。だから四天王のリーダーも任された…。
魔王軍最強と言われているボンバー四天王を越えるのを目標に努力してきた…。
あなたに負けるわけにはいかない!勝たないと今までやってきたことの意味が…!」
次の瞬間アヤカの炎は弾かれ、石川の放った巨大な冷気がアヤカに直撃した!
アヤカ「何故…。何故私が負けるの…?」
彩「わからないの?魔王軍のエリートだったら魔力の質くらいわかると思ったのに…」
アヤカ「魔力の質…?」
彩「あんたの魔法は確かに強力。魔法戦士のそれとは思えないくらいにね。
恐らくあんたの魔力は覚醒したあの子よりも上よ。それでも負けたのはなんでだと思う?」
アヤカ「・・・」
彩「あの子の魔力には『暖かみ』があるの。冷気を放つ時も魔力に暖かみがある。
あの冷たさの奥深くに眠る暖かさがあなたの炎の熱を越えていた、それだけのことよ」
アヤカ「暖かみ…。考えたこともなかったですね。なんとなくわかりました」
アヤカはゆっくり立ち上がった。
アヤカ「私の負けです。殺しますか?」
彩「その決定権はあの子にあるけど、起きててもそんなことは言わないでしょうね」
彩は限界を超える魔力の使用をして気絶した石川に目をやりながら言った。
アヤカ「そうですか…」
アヤカはその場を立ち去ろうとした。
その時、彩が声をかけた。
彩「あんた、行くところあるの?魔王軍は任務に失敗したらリストラって聞いたけど…」
アヤカ「ええ、行く場所なんてありません。でもあなたには関係ないでしょう?」
彩「ここに…しばらく泊まっていかない?」
アヤカ「え…?」
彩「この子の特訓につきあってほしいっていうのが本音なんだけどね。どう?
それにあんたは根っからの悪人じゃないみたいだし」
アヤカは石川の方を少し見て、彩に言った。
アヤカ「面白いかもしれませんね…。この人がどこまで強くなるのか楽しみです。
わかりました。ここに住まわせてもらいます」
彩「よし、食べさせてあげる分しっかり特訓に付き合ってね」
石川「う〜ん、よっすぃーさん…」
シバタ「りかちゃん、あのリスの夢なんか見て…。早く起きてよー!」
矢口達VSダニエォ、その後
?「みんな〜〜!」
矢口「ん、何か声が聞こえたぞ」
中澤「また敵かぁ?今度こそやられるで」
ナッチー「腕が上がらないべ…」
辻「みんなつかれすぎれす。あれはゆうしゃさんのこえれすよ」
勇者飯田は5人のもとへ近づいた。
勇者飯田「カオリが来たからもう大丈夫だよ。どんな敵がいても……あれ、敵は?」
ナッチー「もう倒したべ」
中澤「5人がかりやけどな」
勇者飯田「そうなの?よかった〜。正直敵と戦うの恐かったんだ」
Д<「本当にそれで勇者なんかい…」
勇者飯田「それじゃよっすぃーのお迎えしてこようかな。怪我してるし」
中澤「バトルマスターが怪我したんか?」
勇者飯田「うん、実はよっすぃーもみんなと同じように敵と戦ったの。
それで「牧場にも敵がいるから助けに行ってくれ」って言われたってわけ」
中澤「うちらが5人で倒した奴と同じようなのを一人で…。あの子ホンマに強いなぁ」
勇者飯田「とにかく今はよっすぃーを一人にさせたくないんだ。行ってくるね!」
そう言って勇者飯田はもと来た道を引き返した。
矢口「今は一人にさせたくないって…何かあったのかな」
ナッチー「とにかく勝負に勝ったんだから、今日はパーティーだべ」
Д<「また一人で8割食うんやろ?」
ヨシターケ「なんか騒がしいなー。目ぇ覚めちまったよ」
りんね「今日は何料理にしようかなー?それにしても皆遅いなぁ…」
あさみ「トイレじゃないですか?」
保田VSミカ、その後
保田「ただいまー、ごまの調子はどう?」
銀杏仙人「おかえりなさい。勝ったみたいですね、よかったです」
保田「そこそこ辛かったけどね…。で、ごまは?」
銀杏仙人「もう完全集中に入りました。あとは60時間弱待つだけですね」
保田「この子もやるときはやるのよね…。さて、私はちょっと休むわよ」
銀杏仙人「治癒殺しなんて禁術をやったからですよ。私だったら恐くてできません」
保田「やっぱりわかるのね、仙人。でもあれをやらなかったら負けてたからしょうがないわ」
銀杏仙人「治癒殺しで背負う疲労は普通ではないですからね。まる1日は眠っちゃうんじゃないですか?」
保田「そんなにヤワじゃないわよ、私は。それじゃあおやすみなさい」
保田はその場で横になり、眠ってしまった。
銀杏仙人「やっぱり強がり…、床で寝るなんて」
銀杏仙人は保田に毛布をかけた。
銀杏仙人「ごまさん、頑張ってください。自分の仲間のために」
ごま、完全集中体制。
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