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ESSE6月号 夏はぜったい軽快ボブ!! (その5)

その1その2その3その4その6その7その8

加護「はぁあ〜…憂鬱やわぁ。 今ごろ辻は家で、ヤンジャンと2人仲良く
   へんぞぐれいし…違う、くんずほぐれつ、イチャついとるんかいな?
   何がおもろうて、こんな時期に沖縄くんだりまで来ないかんのや…。」
新垣「くんだり言うな。」
加護「ああ、そういやワレ、家系のルーツは沖縄やったもんな。どうりで
   横浜出身とホザくわりには、都会の匂いがせえへんと思ったわ。」
新垣「リサたんは立派な都会ッ子! 言うなればシティコネクションよ!」
加護「…そら都会ッ子じゃなくてジャレコや。コネしか合っとらんやんけ。
   あーあ、ロケ収録も終わったことだし、ホテル戻って大人チャンネル
   観賞会や。 コネ、お前この1万円、100円玉に両替してこい。」
新垣「リサたん、今夜はホテルに泊まらないもーん。」
加護「なんや、ジャングルにこもってキジムナー探しでもするんかぁ?
   あんなもんおるワケないやろ。 妖怪なんて保田はんで十分や。」
新垣「加護ちゃん、昔カッパ見たって言ったじゃないのさ? 子供の頃に
   吉野川で、カメの甲羅みたいなものを背負った生き物見たって!」
加護「ああ、あれな。 よく記憶たどったら、殺し屋イチだったわアレ。」
新垣「とにかくね! リサは今夜、沖縄のおじいちゃんの家に泊まるの!」
加護「それ、おもろいッ! ウチも一緒に泊まるッ!」
新垣「ダメッ!! 言うと思った! ヒサブリの家族団らんに、他人が顔
   ツッこまないでよォ! ホテルであいだももでも観てなさいよッ!」
加護「あいだもも古ッ!! 何でもツッこむのが関西の血やもん♪ つーか
   他人言うなやぁー? ウチらモーニング娘。という家族なんやで?
   なんでオマエ、いつもそんなウチらと仲良くなるの避けるねんな?」
新垣「パンチとピンチと馴れ合いを避けるのが、新垣家の血なのよッ!」

加護「どーもぉ、リサちゃんの先輩の加護いいます! お世話なります!」
ジジ「おうおう、よく来なさったサー。 ホレ婆さん、メシの用意じゃ!」
ババ「可愛いコだねぇ〜♪ ゆでタマゴみたいな顔しとるわぁ♪」
新垣(…なんでついて来てるのよ! このチャッカリ追尾型ミサイルッ!)
加護(いやそれより、ゆでタマゴって褒め言葉か…?)
新垣(リサたんにも同じこと言うから、きっとホメてるんでしょ…!)
ジジ「いやぁ〜ワシ、芸の道をすすんだリサが心配でのぉ。 毎朝、リサの
   ポスターに手を合わせて、無事を祈っておるんじゃ。」
ババ「ホレあそこサー。 リサの肩に手をおいとるんが加護さんじゃろ?」
加護(…なあ新垣。 このジジババ共は、DA PUMPのポスターを指差して
   何を言うとるんや? ウチはハゲとるだけで一茶呼ばわりかいな?)
新垣(す、少しボケてきちゃってるのよッ…!)
ジジ「女の子のグループと聞いとるが、このポスターは男装しとるのう?」
加護「男装っていうか… おジイちゃんの頭の中に断層があるんですわ。
   アルツハイマー型の。 脳みそがスカスカに… 痛ァッ!!」
新垣「あ、あのねオジイちゃん、それ前に歌ったミスムンの時の衣装なの!
   ヒゲはやしているのが吉澤さん♪」
ババ「宝塚みたいなもんじゃろうさ爺さん。 リサはワシらの自慢じゃ♪」
加護(…しっかり違うって、言うたった方がええんちゃうかぁ?)
新垣(何度言っても無駄なのよ…! この前なんかテレビでSPEEDを観て、
   『このアゴがシャクれとるのが石川さん?』とか言うんだもん。)
加護(石川がエリコか… 大変やな。 んでオマエはやっぱり…アレか?)
新垣(そう、アレよ…。 悪いけどさ、話を合わせてあげて…!)

ジジ「あんなに小さかったリサが、今じゃ天下の人気アイドルグループで
   リーダーをしとるとはのぉ…。 うむ!たいしたもんじゃ!」
ババ「しかもリサがすべて作詞作曲してるって聞いたサー♪」
加護(にッ…新垣ゴルァアアアアーッ!! ワレ、相手がボケとる事を
   いいことに、ウソで固めた大口かましまくっとるやろォッ!!
   ビッグマウスにもホドがあるわ、この巨大化どぶねずみッ!!)
新垣(老い先短い老人に、夢を持たせてあげてるだけよッ! あなたも
   ここに泊まるからには、そのへんのサービスに気を使ってよォ?)
加護(サービス!? すべてのサーブがアウトラインの外やがなッ!!)
ババ「私はな、昔からリサには歌の才能があると思うとったんじゃよ。
   沖縄の民謡も教えればすぐ覚えて、そらぁ上手に歌ってくれたサー」
ジジ「リサが『ワダツミの木』を流行らせたのも、うなずける話じゃよ♪」
加護(オイ…新垣…!)
新垣(嘘も方便、愛は方言! ちょっとした愛のある嘘じゃないのッ!)
ジジ「しかし孫が有名になると、ワシも心配でたまらんでのう…。 ホラ、
   全員で300人おるモニカ・ルインスキー娘。で一番人気じゃろ?」
加護「………そうですな…。 クリントン前大統領も、お孫さんのハマキに
   メロメロって話ですわ…。 こっちはもうヘロヘロですがな…。」
ババ「それだけ人気があると、変な虫がつかんか心配で心配で…。」
加護「ええ、ええ。 お孫さんは、虫達の王様やさかい、ちょっとケガでも
   しただけで、腐海の虫達がワラワラと谷に押し寄せますさかいな…。」
新垣「大丈夫よ! 事務所の人が、アメリカ海軍にリサたんの身辺警護を
   頼んでいるから。 変なファンが寄ってきてもトマホークで一発よ♪」
加護「ええ、ええ。 娘さんの一言で、沖縄の米軍基地が撤退するんも、そら
   時間の問題ですわ…。 すみませんがフトンしいてもらえます…?」

加護「あー疲れたぁー…。ホテルで100円玉積んてだ方が良かったがな…。
   寝よ寝よ。 新垣、ババァに朝飯にはエラブ出さんよう言っとけよ?」
新垣「フン…悪かったわね。」
加護「ええわい、メシはヘビ以外はごっつう美味しかったさかいな…。」
新垣「リサたん、お爺ちゃんとお婆ちゃんが一番好きだから…。」
加護「孫が可愛くて可愛くてしょうがない感じやったなあ。オマエの大ウソと
   ジジババのボケが重なって、最後はスペースオペラみたいな話にまで
   展開したさかいな。 来週は冥王星の移民相手にコンサートやろ?
   保田はんにいたっては、チューバッカの娘って事になってもうたし…」
新垣「…やっぱりパパの血なのかな、見栄はっちゃうの…。イヤな子だな…」
加護「んー?」
新垣「ううん、なんでもない。 オヤスミ…。」

 スースー…  ズゴゴゴゴ… スピー… ズゴゴゴゴ… パチッ!
加護(んん…ちと泡盛飲みすぎたかいな。 オシッコしたくなってきたわ…)
 ガララ…
ババ「あら、まだ起きてたんかい? 暑くて眠れなかったかえ…?」
加護「いえいえ、ちょっとお便所、お借りしたいんやけど…。」
 カラカラカラ… ジャジャジャァー… ゴポゴポゴポ… ガチャッ…
加護「ども…。シーサーに見つめられながらの放尿はオツでしたわ…。」
ババ「ホエホエホエ♪ 守り神じゃからのう。便所にカミはつきものサー。」
加護「は、はあ…。 それじゃオヤスミナサイ…。」
ババ「加護さん…今日は私らのバカ話につきあってもろて、ありがとうね…」
加護「え…?」

 コポコポコポ… チリーン…
加護「沖縄のジャスミン茶は美味しいなぁ…。 それに、ええ風や…。」
ババ「リサはええ先輩に囲まれてるんだねぇ…。ワタシャ安心したよ。」
加護「その… みんな… 知っとったんでっか?」
ババ「ホエホエ♪ 爺さんの方は本当にボケてるサー。」
加護「なんでまた、ボケとるフリなんか…? 孫をからかっとるでっか?」
ババ「リサは強気な子でな…。 本当に弱気を見せない頑張り屋さんじゃ…。
   そんなあのコが、一度だけ泣きながら電話してきた事があってサー…」
加護「はぁ…。」
ババ「電話の向こうで『リサは自分の力でモーニング娘。入ったんだもん!』
   って泣きじゃくっとるのサー。 私すぐに何の事かわかったサー…。」
加護「コネ…の事やな。」
ババ「あのコの父親は本当にバカじゃ。見栄っぱりじゃから、お金で何でも
   手に入ると考えとる。 しかし芸の道は実力の世界。 芸の世界に金で
   足は踏み込めても、そこで輝くにゃ札束燃やしても明るくは光らん…。
   流した汗を油にして、ランプのガラスを磨いて初めて輝くものサー…」
加護「…リサちゃん…頑張っとりますで? 
   生まれ持ったガラスがどないなもんか、まだわからへんけどな、
   汗だけは…汗だけは、人一倍流しとりますわ。 せやから…!」
ババ「わかってるサー。テレビ観てれば、リサが頑張っとるんが良くわかる。
   ただあのコの父親がそれをわかっとらん。 自分の娘がどんな気持ちで
   頑張っとるか、まわりがどう思うとるか、な〜んもわかっとらん…。」
加護「…ぶっちゃけ叩かれとりますわ。 人気も…まだイマイチですがな。」
ババ「わかっとる。みんなわかっとる。 あのコもそれを知ってるサー…。
   だから頑張ってるサー。 自分が父親の力でモーニング娘。に入ったと
   知って、一番ショック受けたのは、誰よりもリサ本人だったんじゃよ。
   それを顔に出さず頑張るリサが、いじらしくてたまらんのサー…。」

ババ「あのコ、電話で最後に『自分の力でモーニング娘。の一番になる!』
   そう何度も繰り返して、電話を切ったサー…。 それ以来、私はボケた 
   フリしとります。 電話の事は、な〜んも忘れたフリしてサー…。」
加護「そうでっか…。」
ババ「強気な子じゃもんで、いろいろ加護さんに迷惑かけとる思うけどサー
   どうか孫を頼みます…。 父親に似て見栄っ張りなとこあるけどサー
   苦しい時も顔に出さず、黙々と頑張るのは沖縄の血じゃよ。 
   本当はそばにいてあげて、シーサーのように爺さんと2人で見守って
   あげたいんじゃが、そうもいかんでのぉ…。 だから加護さん…」
加護「…わかっとりますがな。 アイツのまわりにはシーサーよりも強力で、
   頼もしい仲間が13人もおりますわ。 顔がそっくりな先輩もおるし♪
   しっかり面倒みるさかい、安心して応援しなはったらよろしいわ♪」
ババ「いつかあのコの花が開きますじゃろか? 頑張りが実りますじゃろか?
   父親のせいで、あのコの頑張とるんが、世間様に伝わらんかったら私
   あのコが可哀想で… 可哀想でなぁー…。」
加護「……お婆ちゃんな、ウチのメンバーに鈴木ってのがおるんですわ。
   モーニング娘。に入った当時、そらもうリサちゃんとは比べもんに
   ならへんぐらい世間に叩かれましたわ。 ガセネタは一人歩きするわ、
   ライブでは落ち武者コールがかかるわ…。 見事なピエロでしたわ。」
ババ「そ、その鈴木さんは、今でも頑張っておるんかい…?」
加護「そいつが今じゃ、ウチらを追い抜いて、立派に一人立ちですがなッ♪
   ヤン…いや、鈴木も人一倍頑張ったコやさかい、同じだけ頑張れば
   なんとか物になるんとちゃいまっかぁ? 
   リサちゃん、たくましさは鈴木とタメはる思うさかい、ウチらはなんも
   心配せんと見てますけどなぁ〜? 大丈夫ですわ、ブハハハハ♪」

 スースー… ズズズ… スースー… ズズッ… ズズズッ…
加護「…なんやオマエ、起きてフトンの中で聞いとったんか?」
新垣「ズズッ… 寝てるもん。 ズズ…!」
加護「頑張らなアカンな。 ウチもオマエをコネ言うのやめるさかい…。」
新垣「コネだもん!」
加護「UFAのバカが何をしたんか知らんがな、つんくさんは言うとったで?
   オーディションに集まった娘の中で、誰より自分をアピールしてたんは
   オマエと小川やったって。 特に新垣はそれを言葉にする頭の良さと、
   気持ち悪いぐらいの眼の強さがあったんやってさ。
   …オマエの親父が何もせえへんでも、娘。になってたちゃうんかな?」
新垣「当たり前じゃないッ! リサたんには才能があるんだからッ!」
加護「そやねそやね。 ただなぁ…ヤンジャンに冷たくするのやめときや? 
   アイツはオマエの手本になる、尊敬すべき先輩やと思うでぇ…?」 
新垣「ムキーッ!! もう黙っててよッ! 眠れないでしょオーッ!」
加護「へいへい…。 いらんお世話やったな…。オヤスミィ〜…。」
 スースー… ズゴゴゴゴ… スースー… ズゴゴゴゴ…
新垣「……今に見てなさいよ…」
加護「みんな、いつもオマエの事を見とるがな…。」
新垣「寝なさいよォーッ!!」

 チュンチュン… チチチ…
加護「コッ…コネェエエエエエーッ!!! 起きろやこのコネガキがぁ!!」
新垣「なッ…何よッ!! 朝っぱらから騒がしいわねッ!!」
加護「ワレまた寝小便タレて、ウチの敷き布団と交換したやろコラッ!! 
   布団のカバーが昨夜と違うから丸わかりや、この北朝鮮工作員ッ!! 
   ババァも起きてこいゴルァーッ!! アンタの孫、最悪やッ!!
   こんなんモーニング娘。にいらんッ! 沖縄の海に沈めとけェッ!!」


飯田「ハ〜イみんな、そろってるね? 遠方でのロケお疲れ様でしたぁ!」
安倍「小川達どうだったぁ? 北海道はいいとこだったべさぁ?」
小川「はい〜♪ 景色はキレイだし、牛乳は美味しかったし〜♪」
高橋「一日に車が10台も通らない農道が、2車線で整備されてたり、
   そりゃもうスケールが半端じゃなく大きかったダス〜♪」
飯田「そうそう、北海道は予算の無駄遣いもスケールが大きく…ってオイ。
   なにさりげなくカオリ達の故郷をバッシングしてるんだテメェ?」
小川(北海道ロケで何が1番良かったっていえば…)
高橋(アンタら先輩がいなくて、羽を思いっきりのばせた事ダスッ!!)
加護「…ん? 何や辻、今日はなんかいつもと雰囲気違うな…?」
辻 「てへてへ… いつもと変わらないですよぅ、ののは。」
  (実はメイクらけ、昨日のマネをしとるとれすよ…♪ それと…)
鈴木「辻てめえ… パンツ見せてみろコラ…。」
小川「ヤンジャンせんぱぁーい♪ いやんもうヒサブリですぅ! …なんか
   少し痩せたんじゃないですかぁ? ちゃんとゴハン食べてましたぁ?
   痩せると歯茎出てきますからねッ! 北の国からの教訓ですッ!」
鈴木「一日会ってねえだけじゃんか。 お前ちゃんとお土産買ってきたか?
   木彫りのクマとか、ニポポ人形とかなら、いらねえからな…?
   この二つは、リーダーと安倍がイヤガラセのように、里帰りのたんび
   買ってきやがるからよ…。 うちの押し入れにゃあ、登別クマ牧場の
   ジオラマできるぐらい、大量に眠ってあるんだからさ。」
小川(ササッ…!)
鈴木「うん…。 その背中に隠したブツな、そのまま持ち帰ってくれ…。」
辻 「はみでたクマの顔がコッチ見ているのれす。 嫌な気分れすね…。」

高橋「あ、ワタスからもお土産があるダスよぉ♪ ハイ、これ加護ちゃん。
   ハイ、これ辻ちゃん。 ハイ、これ… って、なんでマコっちゃんが
   手を出してるダスか? いやいや!クマとは交換しないダスッ!」
辻 「うわぁーい♪ お菓子なのれすぅ♪」
加護「なんつーか気配りっつーもんが、ゲコ助とは違うわな。高橋は。」
鈴木「おう、旭川銘菓の『き花』じゃん。 うまいんだよね〜コレ♪」
辻 「くふん…? ヤンジャンだけ包みが一回り大きくなぁい?」
鈴木「そりゃ…アレだよ。 年功序列ってヤツさ。 な? 高橋?
   いいんだよお前達は太り気味なんだから! パンチラにはやるなよ!」
高橋「あの…ダスな。 実はヤンジャンさんに聞いてほしい事があるんダス
   けども…。 ちょっと後で話を聞いてもらっても…いいダスか…?」
鈴木「私に? 別にいいけど… 私じゃないとダメなの?」
安倍「なんだべ、なんだべ? 相談だったら、愛ちゃんの教育係のナッチが
   聞いてあげるべさ♪ 恋愛の悩みなら、ナッチにおまかせだべ♪」
保田「…誰がオマエに恋愛相談するんだよ? 三田佳子に子育ての相談する
   ようなもんじゃねーか。 おう高橋よ、姫じゃ頼りにならないか?」
高橋「いやぁ…そんのぉ〜… ヤンジャンさんにだからできる相談で…!」
小川「ホイッ! 保田先輩に相談ありまーすッ!」
保田「はい、よく手をあげました小川ッ! どうぞッ!」
小川「この木彫りの巨大グマ、どうしたらいいでしょうッ!?」
保田「つんくさんにあげなさいッ!」
小川「メッ…メンバーの人数分あるんですけどッ!!」
保田「つッ…つんくさんにあげなさいッ!!」
鈴木「なあ、つんくさんとこも、かなり在庫あると思うぞ? 木彫りグマ…」

鈴木「ねえリーダー? 今日の午後の仕事、何時からだっけ?」
飯田「3時から、うたばんの収録ぅ〜。 今日はアンタの卒業スペシャル
   なんだから、外出しても、しっかり時間には戻ってきなさいよぉ?」
鈴木「ハーイ。 …うし! じゃあ、ちっと2人で外に出ようか高橋?」
高橋「お願いしますダス…。」
加護「なんや、なんや! 最近、ウチのヤンジャンをみんなして一人占め
   してへんかぁ? ウチ全然、かまってもらえてへんでオイ?」
辻 「みんなヤンジャンと一緒に過ごしたいのれすよ。 残った時間を。」
加護「ヘッ! なんや辻、おなかいっぱいってツラしおってからに。昨日は
   ずいぶん楽しい夜やったんやろうなぁ? ウチなんか、コネの小便の
   香りに包まれての起床やで? 沖縄の青空が目にしみたわいッ!」
飯田「5期メンにとっては、初めてメンバーの脱退を、まの当たりにするん
   だもんね…。 カオリなんかさ、もうたくさんその寂しさを味わって
   慣れてきたとこもあるけどね。 まあ、いろいろあるよね…ナッチ?」
安倍「だべ…。 そうやってみんな、少しずつ気付かされていくんだー…。 
   モーニング娘。は変化し続ける、生き物だって事をさぁー…。」


 スタ スタ スタ…
鈴木「どう? もう東京は慣れたぁ? ああやって遠くに見える高層ビルの
   群れも、地元の山並を眺める感覚で見るようになった頃かしらん?」
高橋「はぁ…。 ワタス今でも、一人じゃ渋谷も新宿も歩けないダスなあ…。
   東京でも奥多摩だったらば、少しは安心して歩けるんダスが…。」
鈴木「奥多摩…。 ふ、福井より山里だぞ、それ…。」
高橋「ワタスには荷が重い街なんダスよ…。 東京は…。」

鈴木「そーれーで!…っと。 相談って何かなぁ〜? ん?」
高橋「あのッ…生意気に聞こえちゃうかもしれないダスが…! そのぉ…!
   ワ、ワタス…! ひッ…人一倍、期待されてませんかぁ〜ッ!?」
鈴木「………。」(ポカーン…)
高橋「うわっ! そっだらハニワみたいな顔してッ! 言わなぎゃ良がった!
   はんずかしッ! いッ…今の聞かなかった事にして欲しいダスッ!」
鈴木「い、いや… 期待…されてるよ? そりゃ。 そんなの扱いを見れば
   わかるじゃん? パートも多いし、大事な所をまかされてるし…。」
高橋「そ、そうダスよなぁ…? なぁ〜んでか知らねぇダスけんど、ワタス
   ばっかり、他の同期メンバーより仕事が多い気がしてたんダス…。
   マシューさんのテレビにも一人で出されたし、ドラマにもさ…。」
鈴木「なんだ? オマエ、素で自分のおかれてる立場わかってねえんだ…。
   言っとくけど、事務所はオマエをポスト安倍だと考えてるんだぜ?」
高橋「ブハァッ!! ダッ…駄目ダスッてッ! ムリムリ! 無理ダスって!
   なに言ってるダスか、このお人は…! 安倍さんみたくなれるワケ
   ないじゃないダスか! お、おっかないこと言い出すわァ〜…!」
鈴木「いや…だから私が言ってるんじゃなくて、事務所が言ってんだもん。
   つんくさん自体、そう考えてるだろ? モーニング娘。は2大巨頭と
   して、純朴派の安倍と、都会派の後藤をドドンと、すえているだろ?
   でもいつか、時がたてば世代交代の時期は必ず訪れる。 その時に、
   誰がそのポストを引き継ぐか、と想像してみりゃ…さ?
   私でも、安倍の後継者は高橋だろうなぁ〜って思うもん。」
高橋「そ、そんだら期待されても困るダスわぁッ! 荷が重すぎるダス…!
   少なくとも安倍さんより、後藤さんのポストの方がワタスには近…」
鈴木「人の話聞いてないか、自分わかってねえか、馬鹿なのか。…どれよ?」

 ゾゾッ… ズズズ… ゾゾゾゾゾ… ハフッ ハフフッ!
高橋「ハフ… ワ、ワタス、気になってたんダスけど、誰にも聞けなかった
   ダスよぉ…。んだから卒業されていくヤンジャンさんにならばって…」
鈴木「ハハ… そりゃ確かになあ。 他のメンバーにゃ聞けないもんなぁ?
   『ワタスって期待度ナンバー1?』だなんてさ♪ でもよ〜オマエ…
   普通それは気付くところだし、喜ぶところなんじゃねーのか?」
高橋「ワタス…憧れのモーニング娘。で歌を歌えれば、それで満足なんダス
   よぉ。 ワタスあさ美ちゃんみたく可愛くないし、マコっちゃんみたく
   歌うまくないし、リサちゃんと違って頭も良くないし、そだらたくさん
   責任ある仕事をまかされても困るんダスよ…。 なんでワタスが…」
鈴木「オマエ、ホンッ……トに私に相談して正解だったよ。 同期の仲間には
   もちろん、リーダーなんぞにそれ話した日にゃ、ケリが獅子座流星群の
   ごとく飛んでくるぞ? 今日がメテオ記念日になってるところだぜ?」
高橋「ワタス、どうすればいいダスかね…?」
鈴木「頑張ればいいだけじゃねえか…。 仕事をまかされることはいい事だ。
   仕事がないのは辛いぞぉ〜? そりゃもう毎日のようにガンプラ作って
   ジオングだけで100体超えたり、ジグソーパズル買いに行って、
   自然に2000ピースのやつに手がのびたりするようになるとな、マジ
   自殺したくなってくるからよぉ? 私が言うと重みがあるだろぉ?」
高橋「頑張るって…、どういうふうにワタスはなればいいんダスかね…?
   安倍さんのモノマネを一生懸命やればいいんダスかね? 例えば…」
鈴木「………オイ。なにカッパみたいな、気持ち悪いツラしてるんだよ…?」
高橋「いや、安倍さんがフテくされた時にする、とんがりクチビルを…。」
鈴木「ダァアアアアアーッ!! いいんだよォ!オメエはそのままでッ!!
   そうやってガニマタで雑炊すすってる、高橋のままでいいんだって!」

高橋「…ワタス頭悪いからわかんなくて。 つんくさんもそのままでいいって
   言ってくれるんダスけど、こんなワタスのまんまで、モーニング娘。が
   築き上げてきたものを、引き継いでいっていいもんかと…。」
鈴木「なるほどねー…。 加入して今頃やっと、自分達5期メンに科せられた
   未来への責任に気付いて、プレッシャー感じ始めたってワケかぁー?」
高橋「はい…。 ワタスにとってモーニング娘。は、安倍さんがいて後藤さん
   がいて、テレビ画面いっぱいに先輩達が華やかに踊っているその映像が
   モーニング娘。なんダス。 それが見なれた故郷の風景と同じように、
   ワタスにとっての見なれた、いんや…見続けてきたモーニング娘。の
   姿なんダスよ。 ワタスの心に焼き付いたイメージというか…。」
鈴木「ふーん…でもって、そのイメージを大事にしたいワケなんだオマエ?」
高橋「いんや… ワタスが大事にしたいっていいますか…その… ファンの
   みなさんはそう思っているんじゃないダスか? ワタス達、5期メンに
   モーニング娘。のイメージを壊すなって、そう願ってるんじゃ…?」
鈴木「ファンはどーでもいいんだよ。 オマエはどうなんだよ?」
高橋「ワタスも… 先輩達が築いてきたモーニング娘。の色は… やっぱし
   壊したらいけないんじゃないかと…  と…特にワタスが期待されて、
   この先前面に押し出されていくのなら… ワタスはなおさら、その事に
   気をつけていかなきゃならんダス。 こんな田舎者まるだしのワタスが
   センターに立って、それがモーニング娘。の色を変えてしまった日にゃ
   ワタスどう責任とったらええが…! それ考えたらワタス…ワタス…」
鈴木「お前さ、もしかして先日作った、新曲プロモのテスト映像でも観た?」
高橋(コクッ…)「…またワタス、生意気にけっこう映ってるダス…。」
鈴木「新曲のプロモを観るたび、どんどん自分の露出が多くなってるから、
   怖くなってきちゃったんだろオマエ…? 限界にきちゃったん?」

高橋「プロモで動いてるワタスの姿が…なんかもう、いろんな物を壊している
   かのように見えてきて…。 大きく映るたび、不安になっちゃって…。
   逆に安倍さんとか先輩が映ると、『ああモーニング娘。だ…』って安心
   できるんダスけど…。」
鈴木「ていうか、もう高橋色のモーニング娘。に移りつつあるけどなぁ…?」
高橋「ひぃいいいいいッ!! そりゃッ…そりゃいかんダスッ!!」
鈴木「なにビビってんだよ? 自分色に染めちゃえばいいじゃんか? みんな
   そこを狙ってギラギラしてるんだぜ? 小川なんて、モーニング娘。を
   いつの日か両生類博物館にしちまおうだなんて舌なめずりしてるぜ?」
高橋「そりゃまあ… マコっちゃんは野心家ダスから…」
鈴木「みんなそうだって! 紺野はともかく、新垣にいたっては、私こそが
   モーニング娘! 残りはwithスーパー猿軍団!とまで思ってるさ?
   姫だって、矢口だって、リーダーにいたってはモーニング娘。創立以来
   ずっとセンター狙い続けて、頭はってもなお、あんな調子だぜ?
   お互いの色を前に出し争って、結果いろんなものが混じりあって、
   その時代にあったモーニング娘。の色ってものを出しているんだよ。」
高橋「ヤンジャンさんも、そういう気持ち… あるダスか?」
鈴木「私…? ねえよ。 あ、あるワケねーじゃん! 私は鈴木あみだぜ? 
   だから…出ていけるんだよ、モーニング娘。から…。」
高橋「ワタスの知ってるモーニング娘。のイメージに、ヤンジャンさんの姿も
   強く残っているダス…。 そんなあっさり言われると、寂しいダス。」
鈴木「…もしオマエがな? モーニング娘。の未来が、不変によって成り立つ
   もんだと本気で思ってるんだったら、私がオマエにできるアドバイスは
   たった一つだけだ。モーニング娘。を大事に思うなら必ず実行しろ。」
高橋「え? ハ、ハイッ!! なんでもするダス♪ な…何ダスかッ!?」
鈴木「今すぐ辞めろ。 モーニング娘。を。」


吉澤「うぉーしッ! 今日のうたばんはヤンジャンスペシャルかぁ〜…。
   主役はヤンジャンだもんねー…ブフッ! 今日は大人しくしなきゃ♪」
鈴木「大人しくする気、毛頭ないって顔してるなオメェ…。 ていうか、
   何で私の顔を見ないで、姫にガンを飛ばしながら言ってんだよ?」
保田(パンッ! パンッ! ザサァーッ! パラパラ… パパンパンッ!!)
辻 「オバちゃんが水戸泉のモノマネを始めたのれす…。」
紺野「臨戦体勢ですね… 何であの2人、うたばんに命かけてるんですか?」
石川「あーあ、うたばんだと全然喋れないのよねー。今日は頑張らなきゃ♪」
矢口「抱き別れ♪ ハイ、抱き別れ♪ …うし! 抱き別れ準備OK!」
安倍「あー! ごっつぁんが今みんなを見て鼻で笑ったぁ! あの鼻でッ!」
加護「マジデ! デジマ! マジデジマッ! ご一緒にッ!」
新垣「マジュニアッ! ピッコロッ! タオ、パイ、パイッ!」
加護・新垣『イェーイッ! カンペキッ♪』(ガシッ!)
小川「うっわ… 沖縄ロケの間に、あんなもん練習してきやがったアイツラ…
   キッタネェ…! ヤンジャン先輩、また私に話ふってくださいよ!?」
鈴木「いつまでも甘えてんじゃねえよ! 自力でカメラ集めろボケッ!」
飯田「ホラホラみんなッ! 今日はヤンジャンを引き立てないとダメでしょ?
   …あ、ちょっとディレクターさん、この席順なんとかなんない?」
高橋「………。」
紺野「あ、あのぉ〜ヤンジャンさん…? 愛ちゃんに何か言ったんですか…?
   何か悩んでたみたいだから、ヤンジャンさんに相談したらって勧めたの
   私なんですけど…。 さっきからあのコ、ずっと黙りっぱなしで…。」
鈴木「そりゃ良かったじゃん? アイツのホッピーでホップ♪がない分だけ、
   みんなの出番が増えるじゃねーか? 紺野も今日は前に出ていけよ?」


中居「ちゃらーんッ!! アミーゴ復活おめでとうスペシャルゥーッ!!」
 ワァーッ!! パチパチパチパチパチッ!!
中居「今日はゲストに、鈴木あみさんと、その他が来てくれたワケですが…」
矢口「違う違うッ!! 中居さん違ーうッ! ゲストはモーニング娘ッ!!」
鈴木「アハハハハ♪ 私はまだ、モーニング娘。ですよぉー♪」
石橋「良かったなぁアミーゴ? 正直せいせいしてるだろぉ?」
中居「ぶっちゃけどうなの? お前らも悲しいって気持ちゼンゼンねーべ?」
保田「中居さんヒドーイ! 十分、私達キズついていまーすッ!」
中居「はい…。 僕はホッタとは、まったく口を聞きたくないわけですが…」
石橋「保田、オマエよくスタジオこれたなぁ? 前回でTBS出禁くらったん
   じゃなかったんかぁ? うちのAD、今日全員が有給休暇を申し出て
   きたんだぞ? さっきから音声が、自分の前歯のガチガチいってる音
   拾いっぱなしじゃねーかよ?」
吉澤「だーめーでーすーよぉー! 今日はヤン…あみちゃんの卒業スペシャル
   なんですからー。 保田さんにカメラ向けちゃダメです!ダメです!」
中居「そうですね。今回ホッタとヨッスィに限り、ベシャリ禁止って事で。」
辻 「べ… ベシャ…? なに?」(キョロキョロ…)
飯田「つまりね、お喋り禁止ってこと。」(ヒソヒソ)
石橋「そこボソボソ喋るなよジョンソーンッ!!
   可哀想になぁアミーゴ? たくさんイジメられただろジョンソンに?」
鈴木「アハハハハ… はい♪」
 ドッ! ワハハハハハッ!! ゲラゲラゲラゲラッ!!
飯田「ちょっとヤンッ… あ、あみちゃんッ!? あみちゃ〜んッ!?」
石橋「お〜し! 今日はためにためたウップン、出しちまえ出しちまえッ♪」

中居「今だから言えるッ!! アミ〜ゴから見たモーニング娘ぇ〜ッ!!」
 ワァーッ!! パチパチパチパチパチッ!!
飯田「ちょっとなんかヤダなぁーッ!! さっきの誤解まだ解けてないし!
   カオリ、イジめてなんかないよねッ!? ないよねッ!?」
鈴木「ウハハハハハァ〜…♪」
石橋「いいねえ〜不敵な笑い浮かべたぞオイ? なんかみんなビビってねえ?
   はい、そのビビってるモーニング娘の顔をカメラ、ザーと流してッ!」
 ザァーーーー…
中居「あれぇ? 矢口、なあ矢口、何うつむいて苦笑いしてんの? なあ?」
矢口「…ブフッ!」(ブンブン…)「べ、別にぃ〜?」
石橋「あれあれぇ〜? やっぱジョンソン一番キツそうな顔してるぞぉ〜?」
飯田「やめてッ! ホンッ…トにやめてッ! 違うからホントにッ!」
中居「イジめたんじゃね〜のぉ? そういやここに中澤いねえんだもんな?
   アイツなんか絶対イビってるよ! なあ加護、ジョンソンと中澤なら
   どっちが鈴木いじめてた? 辻でもいいや。 どっちよ?」
辻 「えと… 中…澤さん? アレ?」
加護「はい、中澤さ… ん、飯田さん? やっぱり中澤さんです、ハイ。」
石橋「やっぱ一緒になってイジめてたんじゃねーかよ、ジョンソーンッ!!」
飯田「…つ、辻ィッ!! 加護ォッ!!」
  (テメーラが一番気合い入れてイジめてたじゃねーかよゴルァーッ!!)
鈴木「いやぁ…加入当時は私、生意気にもホドがあったんで仕方ないですよ♪
   ただ中澤さんとカオリには、立場的によく怒られたってだけで、ハイ。
   全然イジメられたとか、そういうんじゃないんですよ♪」
矢口「そ、そういうことですッ! …ブフッ!」(ブンブン…)

中居「最初のテロップはこれッ! はい、ドドンッ!!
   『カバンを廊下のゴミ箱にダンクシュート』 ハイ、誰これーッ!?」
石橋「ジョンソーン…。」
飯田「違うッ! ホントそれ違うからッ!」
中居「はいコレ誰なの鈴木? なんか加入1日目にやられたそうだけど?」
鈴木「秘密ってことで♪ まあ好きに想像してくださ〜い♪」
石橋「ジョンソーン…。」
飯田「もう! もうホント、カンベンして! お願いしますッ!」
中居「…あれ? 加護、様子おかしいぞ? なに肩ふるわしてんだオメェ?」
加護「…ブッ ププ… え? な、なんでもないですよぉ〜?」
中居「次のテロップ、ドンッ! 『パロスペシャルの練習台に』 誰ッ!?」
石橋「矢口ィ〜…」
矢口「オ、オイラっすかッ!? こんなちっこい体でムリですよッ!」
中居「………辻? なあ…ブハッ! つ、辻… わかりやすいなオマエ…?」
辻 「ブッ…! へ? なんのことれすかぁ? プッ…クスクスクス…」
中居「続いてコレ! ドンッ!! 『ホッペタを私みたいにしてやろうか』」
石橋「なっちぃ…」
安倍「違うべ、違うべッ! ホッペなら、ナッチの他にもいるべさッ!?」
吉澤「ふぁ〜い♪ 私ですぅ〜♪ ちょっとイジメちゃいましたぁ〜♪」
石橋「ヨッスィおまえ… 恥を暴露してまで前に出たいのかぁ〜?」
中居「ほ、放送いいのかな? ハハ…イジメられすぎだべ鈴木? 逆にさ、
   このメンバーの中で一番優しくしてくれたのって誰よ?」
鈴木「えー? 圭…ちゃんかな? やっぱり。」
保田「きたぁッ! きましたよぉーッ!! カメラくださーいカメラ♪」
小川(…やっべえ〜! 旧メンオンリーの昔話大会になってるぅッ…!)

石橋「アミーゴって、いつまでモーニング娘。にいるの? 次の新曲って…
   その時は…もういないんだよねぇ? あれ? そう…だよなぁ?」
鈴木「これが放送される頃ぐらいッスかねえ? メンバーとお別れするのは。
   もう日にちはあまり残ってないですよ、ハイ。」
小川(ツツー…)
中居「あ、泣いた! えっと…小川だ。 そっかぁ…寂しいよなぁ小川?」
小川(コクッ)「ズズッ… 鈴木さん…いなくなるのサミチイ…。」
鈴木「アハハハ♪ お〜い泣くなよぉ小川ぁ! よしよし♪」(ナデナデ…)
  (プッ…成長したなあテメエ? すでに達人の技だな、その泣き…)
小川(ウヘヘヘヘ♪ これオンエアーで絶対使われますよね、先輩?)
新垣(ムキーッ!! くやしいッ!! 加護ちゃん、なんとかしてよォッ!)
加護(あわてんなやッ! 今チャンスを狙っとるんやから…!)
後藤「マコっちゃんは特に、あみちゃんに、なついていたんですよー…。」
石橋「ああ〜ン! オジサんはゴッツァンになついちゃうッ♪」
鈴木「今だから聞くけど、タカさんて私の事、娘。で何番目に好きでしたぁ?
   1番はゴッチンとして…5番以内に入っていたら嬉しいな〜なんて♪」
中居「ダハハ! 何番、何番? タカさんのランキング教えてよ! ホラ!」
石橋「アミーゴ? …けっこう上位だぜ? つーか天下の鈴木あみを、他と
   比べちゃなぁ? でも、1番はもちろんゴッツァン! そんで次は…
   う〜ん…ナッチ? 最近どんどんナッチ株上がってきてるからさぁ♪
   アミーゴは3番目かなぁ? 次に〜…加護と辻が同じぐらいでぇ〜…」
加護(いくでコネッ!)「マッ…マジでぇ〜〜〜〜ッ!?」
保田「えーえーえーッ!? タカさん私は何位ですかぁーッ!?」
石橋「バッカ! ランク圏外だよ保田はッ! それでね〜 6位がねぇ〜…」
新垣「マ……ッ!?」

石橋「うっわ…順位付け難しいなぁ? あと保田以外は同じぐらいかなぁ?」
矢口「ヒッドーイッ! カオリとオイラ、つきあい長いじゃないですかぁ!」
石橋「あ、でも、ジョンソン最近キレイだからな〜? 6位に入れるかぁ?」
飯田「はは♪ それでもカオリ、辻加護より下ですか。まあ、いいけどね…」
安倍「あ! 中居さんの順位はどうなんですか〜? 聞いてみたいべさ!」
中居「ハハッ! オレ? …言いたくねーなぁ、そういうの。 そうだな…
   ていうかブハッ 隣で紺野がオレの顔、ジーと見つめてるんだけど!」
後藤「アハハハハッ! こ、こんのぉ〜ッ!! 見つめすぎ〜ッ!!」
紺野「…紺野は …何番ですか?」
 ドッ!! ゲラゲラゲラゲラッ!! 紺野おもしろ〜いッ!!
鈴木「アハハハハ♪」(チラッ)
高橋「………。」
鈴木「………。」
中居「ブハハ!紺野はちょっと違う! いや、面白いぞ? 面白いけどさ!」
鈴木「あ…新メン可愛くないスか? 紺野も可愛いけど、ホラ…」(チラッ)
石橋「あー… 高橋は久々のヒットだねッ! なまりがいいよ、なまりがッ!
   ホラ高橋アレなんだっけ? アレアレ! ホッ…ホッパーがどーの?」
高橋「…え? あああ、はい。 ホッピーで…ホップ…。」
石橋「そうッ! ホッピーっでホップ♪ ホッピーでホップ♪」
吉澤「ちょっと待ってくださいよぉーッ! さっきからぁー!ふたりともー!
   このヨッスィの名前を全然言わないじゃないですかぁーッ!?」
石橋「だってよぉ!ヨッスィ最近… 言っていいのかな? …ふ、太った?」
矢口「ダメェーッ!それ言っちゃダメーッ! カメラさんアップにしない!」
 ワーッ! ワーッ! ゲラゲラゲラゲラ…
高橋「………。」
鈴木(高橋ぃ……。)


AD「それでは少し休憩入りまーす!」
加護「新垣、ツレションや! 作戦練り直すぞ! 辻も協力せいッ!」
新垣「ムキーッ!! 本気で首しめたい! なんなの、あの保田って女ッ!!
   ドラクエで通路ふさいでる町人じゃあるまいしッ! この馬糞ッ!」
保田「おーい新垣、聞こえすぎー。」
石橋(シュボッ…)「フゥーッ… しっかしアレだよねぇ、あみちゃん。
   ホント良かったよね、ソロに戻れてさ。 今だから言えるけど、加入
   した当時は、こっちもどうイジっていいのかわからなくてさぁー…」
中居「ああー… あの頃タカさんと僕、相談しましたもんねー。 
   笑いをとる方向でいけばいいのか、ツッコまないほうがいいのか…」
鈴木「いやぁ〜、気をつかわせちゃってスミマセンでしたぁ♪」
石橋「でもモー娘。に入って良かったよね。 仲良くなれたみたいだしさ。
   ソロになったあみちゃんを、次にゲストに呼ぶ時が楽しみだもの。」
中居「モーニング娘。とのカラミで、楽しくイジれますからねー。」
鈴木「この先もよろしくお願いします♪ …あ、ちょっと私、失礼します…」
 スタスタ…
鈴木「高橋、ちょっと来いよ…。」
高橋「え? あ、ハイ…!」
鈴木「…私が言った事で、ヘコんでるのか? さっきから黙りっぱなしで…。
   ヘコむのは勝手だけど、仕事はきちんとやれよ? そんなガキを妊娠
   させた黒板純みてえなツラしてよ?」
高橋「ごめんなさいダス…。 ヘコんでるといいますか、ヤンジャンさんに
   言われた事を、ずっと考えていたんダス…。
   モーニング娘。って、いったいどういうものがモーニング娘。らしさ
   なんだろうなって…。ハイ。」
鈴木「あのな! お前ごときペーペーが、モーニング娘。を定義しようなんて
   それ自体が思い上がりなんだよバーカ! オマエの思い上がりッ!」

高橋「思い上がりだなんて… ワタスそんな…。」
鈴木「まあ…私がお前と同じ年の頃はソロだったからな。 鈴木あみは鈴木あみ
   そう普通に考えていたから悩む事もなかったけどさー。
   そうだねぇ…。 モーニング娘。っていう集まりになると難しいかな?
   モーニング娘。って何か。 実はな、その答えはすごく簡単なんだ…。」
高橋「へ?」
鈴木「…おーいリーダーッ!! モーニング娘。って、なんだぁーッ!?」
飯田「ハァ!? 知らないわよバカッ!! 収録始まるから早く戻ってッ!!」
鈴木「うぃーすッ!! …ヘヘヘ♪」
高橋「………。」
鈴木「手売りの頃からモーニング娘。のアイツだって、わかんねえ事なんだ。
   考えるだけムダなんだよ。 それでもあえて何かって聞かれれば、
   メンバーそれぞれで答えが違うだろうね。 ファンだって…そうさ。」
高橋「……。」
鈴木「それを新入りのお前が『モーニング娘。はこうあるべきだ!』…なんて
   思い上がりにもホドがあるだろ? まだムリヤリ前に出てこようとする
   野心家の小川の方が、お前なんかよりずっと素直でイヤミもねえよ。」
高橋「…ワタスの悩みって…、もしかして慢心の裏返しだったんダスかね…。」
鈴木「さあな。 ただ、答えがメンバーそれぞれの、モーニング娘の定義…。
   それでも全員に共通してる一つの思いがあるんだ。 …それわかるか?」
高橋「……。」(フルフル…)
鈴木「それはな… 『私がいるからこそモーニング娘ッ!!』
   さあ収録始まるぞ! 頑張って前に出ねえと、オンエアーで映らねえぞ?
   そう簡単にモーニング娘。が高橋色に染まらねえのは、うたばんの収録
   風景みてりゃわかるだろ? ハハッ♪ みんなでしゃばりだからよ〜!」
 タッ…
高橋「……ハイ♪」


中居「今だから言えるッ! モーニング娘。からアミーゴに贈る言葉ッ!!」
 ワァーッ!! パチパチパチパチッ!!
加護(コネッ! いきなりいくでぇッ!?)
新垣(OK加護ちゃんッ! タイミングなんて待ってられないわッ!!)
 ダダダダダダッ!!
石橋「おお? なんだなんだ!?」
加護「マジデッ!デジマッ!マジデジマッ!! はいッ!」
高橋「マジュニアッ!! ナメックッ!! 真珠夫人ッ!! はいはいッ!」
新垣「…ッ!?」(パクパクッ…)
中居「ダハハハハッ!! なにやってんだよォ〜加護、高橋ィ〜♪」
吉澤「あ! 今、高橋が勝ち誇った顔したッ!! ムカツクゥ〜ッ!!」
小川(やっべぇ…愛ちゃんまで目立ってきた…。 せ、先輩ィ〜ッ!!)
鈴木(クスクス… 小川も泣いてるだけじゃ、後半戦は勝てないぜぇ〜?)
中居「まずは初期メンからの贈る言葉ァ〜ッ!! え〜と初期メンは…」
飯田「はーい、カオリとナッチでーすッ!!」
中居「2人からの贈る言葉… 『ウチに泊まりに来てください!』 ハァ?」
鈴木「あ〜… そういや、まだ2人の家は一度も遊びいった事ないなぁー…」
石橋「やっぱりねー。 昔からの確執で、仲悪いんだなこの2人とは?」
安倍「違うべ違うべッ! そんな事ないべ、仲いいべーッ!!」
高橋「…仲はあんまり良くないダスよ? 安倍さんの携帯メモリに鈴木さんの
   電話番号ないダスし、飯田さんは鈴木さんをロデムって呼んでるダス。」
飯田「ブォハァッ!? アッ…アンタ何を言い出すのさッ! バッ…バカッ!」
石橋「キタァーッ!! 後輩からのチクリがきたぞぉーッ!!」
鈴木(オッ…オイ高橋ッ…! 前に出る姿勢は結構だが、度が過ぎると身が
   危ねえぞッ!? しかもロデムって何だよッ!?半分作りじゃねーか!)
高橋(もう迷わないダス…♪ モーニング娘。を福井色に染めるダスッ!!)


 ゴッ! ゴッ! ゴッ! ゴッ! ゴッ! ポキッ! ゴッ!
飯田「はい終わり〜ッ! リンチ終わり〜ッ! もう高橋レッドゾーンだから!
   ホラ新垣やめやめッ!! 5数える内にやめないと、ハイキックいくよ?
   5、4、ハイヤッ!!」(スパーンッ!!)
矢口「ったく…! 何考えてるんだよ高橋は? 前回のうたばんより、ある意味
   悪夢じゃねーかッ! なんでコイツの身内暴露大会になってるんだよ!」
保田「姫の体臭が、山奥ドライブインの便所の匂いだなんて、失礼にもホドが
   あるぜッ! ヤンジャン卒業スペシャルに関係ねえ話題じゃねえかッ!!
   なあ、みんな!? ん?…なに肩プルプルさせて笑ってるの、お前ら?」
矢口(ここ4年間、どうもあの匂いをうまく表現できないと思ってたけど…)
安倍(そ、それビンゴだったべ! 愛ちゃん、でかしたべッ!)
新垣「ムキーッ!! このカッペのせいで、リサたん打率ゼロだったじゃない!
   釣り上げて急に暴れ出す、松方のカジキマグロじゃあるまいしッ!!」
後藤「私がいつ藤本のミキちゃんに、不幸の手紙を出したっていうのさぁ!
   愛ちゃんったら勝手に話作っちゃってもう…! 無言電話だけよッ!」
辻 「ううん、それ言ったのマコっちゃんなのれす。」
小川「ごめんなさーい…。 私、愛ちゃんが頑張るからアセっちゃって…。」
加護「ウチは聞いててかなりウケたけどなぁ? パンチラが喋ろうとした瞬間、
   高橋がはいてた靴でドタマぶっ叩くアクションには拍手してもうたわ♪」
吉澤「あれウケたよねぇー♪ 私も拍手した、拍手した♪」
石川「頭なぐられると同時にヨッスイ、喜んで拍手しはじめるんだもん。
   壊れたチンパンジーのオモチャみたいで、気持ち悪かったわよぉ…。」
加護「おい高橋、動けるか? 今日のオマエには神様が降りとったでぇ?」
高橋(ヨロヨロ…)「ヤンジャンさ〜ん… 今日のワタス、輝いてましたぁ?」
辻 「あ、ちなみにね。 愛ちゃんの気を失わせたラストのバックブロー1発。
   あれキメたのヤンジャンれすから。 かなり怒ってましたよ?」
石川「昔の男ネタや、アヤヤいじめも、ぜ〜んぶバラしちゃったからねー…」


AD「それでは歌収録入りまーす! よろしくお願いしまーすッ!」
鈴木「みんな、いってらっしゃーい。 頑張ってねー。」
小川「先輩の分も頑張りますよぉ! 小川の勇姿を毛穴のすみずみまで見てて
   くださいねー! マコチンのケラチンが見えるぐらい見つめてて〜ん♪」
鈴木「ははっバーカ♪ 調子こいてフリ間違えるんじゃねーぞケロヨン?
   お、紺野? 嫁がいない時に、英語で話しかけられたイチローみたいな
   顔してるな? 大丈夫! 声出しもしっかりしたんだし、イケるよ!」
紺野「は、はひッ! ンッ!ンンッ! …が、頑張りまひゅッ!!」
鈴木「おう高橋。 そんな腫れた顔で大丈夫か? 代わりに出てやろうか?」
高橋「なーにを言っとるダスかッ! ワタスのポジションは渡さないダス!」
新垣「………なに見てるのよ?」
鈴木「いやぁ…衣装を着た新垣、可愛いなって思って。」
新垣「………今度…貸してあげるわよ…。 サイズ合うならね!フンッ…!」
 ゾロ ゾロ…
鈴木「フンフンフン♪ フフフ〜ン…♪」
 Do it Now… あなたが持ってる未来行きのキップ…♪
AD「OKでーすッ! お疲れさまでしたぁーッ!!」
鈴木「おつかれー。 小川、やっぱ間違えたなオマエ? 大丈夫、大丈夫♪
   見る方も初めてだから、わかんないって! つーか誰もオマエ見てない
   から気にすんな。 フォローになってない? いや、してねえもん。」
飯田「みんな、お疲れさまーッ!! さ〜てと… ヤンジャンどうする?」
鈴木「どうするって何がだよ? 目をパチパチさせて気色悪いなあ…?」
飯田「いや、だからさ。 どこかで外食してから私の家に来るか、それとも
   私の家でカオリの手料理食べるか。 もしくはアンタが作るか。」
安倍「ちょっと待つべーッ!! あみちゃんは今夜うちに泊まる予定だべ!」
鈴木「ごめん、まったく話が見えねえんだが…。 オイ、聞いてるか?」

飯田「なに寝言ほざいてるのよ、このデンプンろ過装置ッ!! ヤンジャンは
   カオリんちに泊まるって事で話がついてるのよッ!!」
安倍「なに言ってるべッ!! 冗談は身長と飼い犬の名前だけにするべッ!!
   あみちゃん用の布団はもう、うちに敷いてあるんだべッ!!」
 ガーッ!! ガーッ!! ワーッ!! ワーッ!!
鈴木「なあ…泊めてくれるってのは、ありがたいんだけどよぉ? お前らの
   口から出てる話、全部が全部… ハツ・ミミ・デスッ!!
   とにかくそんなに熱くなるなよ? もっと冷えた仲だろオメエら?」
飯田「うるせえッ!! ギャラリーは黙ってろボケッ!!」
鈴木「いやいやいやッ! 私、やじ馬のカテゴリーじゃねえだろッ!?
   その争論の中心ッ!! なあ、聞いてるのかよオイッ!!」
飯田「ハァハァ…待ってナッチ。 落ち着いて、話を整理しようよ…。」
安倍「ゼェゼェ…わかったべ。 こういう時こそ大人の対応だべ…。」
飯田「ヤンジャンはカオリと朝まで、詩の朗読をする事になってるの。」
安倍「あら奇遇。あみちゃんとナッチは朝までアカペラ大会の予定だべ。」
 ガーッ!! ガーッ!! ワーッ!! ワーッ!!
鈴木「話を整理するもなにも、もともと整理できる話じゃねーだろォッ!」
加護「誰かあの2人止めろや? まわりのスタッフみんなジロジロ見とるで?
   また週刊誌に謎の関係者が、いらんタレコミぶっこきやがるやんけ。」
石川「ていうか、モーニング娘。の2大古株ですからねー…。 ああなったら
   実質、止める力があるのは中澤さんぐらいですよぉ?」
飯田「ヤンジャンッ!! あんたがハッキリしないからいけないのよッ!?
   いつも楽な所から、アヒル口でニヤけて傍観しちゃってさぁ!」
安倍「そうだべッ!! あみちゃんはどっちに泊まるつもりだべさッ!?
   そのどちらにも泊まりたいという、欲の深さが争いを呼ぶんだべッ!」
鈴木「なあ…お前らの喋ってる言葉は、日本語に似てる別の言語なのか…?」

飯田「さあ、どっちだどっちだヤンジャンッ!!カモナ、ヤンジャンッ!!」
安倍「さあ、ナッチもサッチもど〜にもブルドッグッ!! カモナッ!!」
鈴木「いやちょっとッ…! そんな顔近付けられてもよぉッ!!」
飯田「もしヤンジャンがナッチを選んだ時は、カオリ入水自殺しまーすッ!
   健康ランドの3色スミレ風呂で、バブのように泡ふきまーすッ!!」
安倍「あみちゃんがカオリを選んだ時は、ナッチ焼身自殺しまーすッ!!
   大文字焼きの真ん中で燃えて、『太』って字にしちゃいまーすッ!!」
鈴木「どっちも迷惑だからやめろ…! ていうか…」
  (やべえな… どっちか選ぶと、確実に尾をひくなコリャ…ッ!)
加護「面倒くさいオバハン方やなぁ? 間をとってウチに帰って来いや?」
飯田「加護はヤンジャンと飽きるほど一緒に泊まってるだろォッ!!」
鈴木「(そうだッ!)あ、スマーンッ!! 今夜、先約あるんだったぁッ!
   そうッ! パンチラんちに泊まる約束があったんだよッ!!」
吉澤「はぁ? なんだぁそりゃ? 私そんなの知ら…痛ァーッ!!」
鈴木(この場を治めるのに協力しろよッ…!!)
安倍「なんでヨッスィの家だべ!? 埼玉なんか遠すぎるべッ!!」
鈴木「ホラ、私、パンチラの家にも泊まった事ないじゃん? とりあえず
   泊まった事ない家には全部まわるつもりだったからさー…。
   安倍とリーダーは後日のお楽しみって事でさ… アレだよアレ!
   デザートッ! 中華料理の後の、くどい揚げ饅頭みたいなものさ♪」
吉澤「だから私、そんな話聞いてねー…痛ァーッ!! 超イテェッ!!」
鈴木(いやぁー… この前、後藤の家に泊まったらさー…アイツお前の事
   いろいろ言ってたぜぇ〜? 聞きたくなぁ〜い? んん〜?)
吉澤「(ゴクッ…)…そういうワケだ。お二人とも、ひいておくんなせえ…」
飯田「…し、仕方ないわね…。 あ、そうだ石川! うちに泊まりに来る?」
石川「うわー…飛び火。 ウッソなんかつきた〜くない〜♪ …イヤです!」


吉澤「まったくさぁーッ! 急な話なもんだから、部屋の掃除なんかまったく
   してないからねぇ? 文句言うんじゃないよぉ?」
鈴木「ちょっと汚いぐらいで、この私が文句言うかよ? 私の家みたいに壁に
   血しぶきがついてたり、床にカルデラ火口みたいな穴が空いてたり、
   部屋のすみに、でっかいネコのトイレがあるワケじゃねーべ?
   ましてや、後藤屋敷みたいに、火薬セットされたりしてねえんだろ?」
保田「ヤンジャンお前なあ、ヨッスィの部屋の汚さ、甘く見ない方がいいぞ?
   姫、前に泊まりに来た時、部屋見て思わず殴っちまったもん。」
吉澤「圭ちゃんはもう慣れっこでしょ? さあ入って♪」(ガチャッ!)
 スパンッ!! バコンッ!!
吉澤「痛ぇーッ!! なッ…なんだよぉーッ!?」
鈴木「オイ…お前は脳に何か障害のある子なのか? それとも前世がリスか?
   なんじゃいコリャァアアアアーッ!! 床がゴミで1m底上げされてる
   じゃねーかよッ!! どうやって中に入れっつーんだゴルァッ!?」
保田「ハァハァ…! 思わず、また殴っちまったよ…!
   ゴミまた増えてるじゃねーかよッ!! 何がしたいんだよテメェはッ!
   まさかこれを前衛的アートとかぬかすんじゃねえだろうなァーッ!?」
吉澤「しょうがないじゃん! 仕事が忙しくて、片付けるヒマないんだもん!
   ホラ、ガラスの破片とか危ないから、このお客様用の登山靴はいて。」
鈴木「普通スリッパだろうがよッ!! お客様用って、客呼んじゃいけねえ
   部屋だろこれはッ!! 軍艦島の方がまだマシだよッ!!」
保田「忙しいからってオイ、それ理由にゃなんねえぞ? ヤンジャンなんて
   辻加護を飼いながら、同じプッチスケジュールでしっかり掃除してるし
   矢口なんか一番忙しいのに、部屋にゃゴミ一つ落ちてねえぜ?」
鈴木「パンチラァ!!ゴミ袋持ってこいッ!! 掃除するぞ掃除ッ!!」


飯田「バカだよねーヤンジャン。 今頃ヨッスィの部屋見て、頭をかかえてる
   頃でしょーね。 カオリんちに泊まれば良かったのにさー。」
石川「まあ、飯田さんの部屋もある意味、頭かかえたくなりますけどねー…。
   なんで部屋の壁紙一面が、マンダラ模様なんですか…?」
飯田「いいパワーが送られてくるのよねー♪ ちびまる子ちゃんのマンダラ
   みたいで可愛いでしょ? 流行りのアジアンテイストよ♪」
矢口「マンダラつっても、マジ物の胎蔵界曼陀羅じゃねーか…。」
辻 「仏様がいっぱいなのれす…。あの世に一番近い部屋れすね。」
安倍「どうでもいいけどカオリの部屋せまいべーッ!!」
後藤「カオリさぁ、この部屋の中央にあるピラミッドの模型、どこかに持って
   いけないのぉ? これどかしたら少しはスペース空くんだけど?」
飯田「ダメェッ!! 部屋の気のバランスがくずれるから!」
高橋「マコっちゃん何やってるダス? 新聞紙ひきさいて?」
小川「いや、今夜ここに泊まるんなら、ベッドを作ろうかと…。」
飯田「あああああッ!! 散らかさないでよ小川ッ!!」
加護「うわッ!! コネお前、何でビショヌレやねんッ!?」
新垣「お便器から水鉄砲がビュビュビューって。」
飯田「アンタ、ウォシュレット知らないの!? いいとこの子なんでしょッ!」
新垣「誰がエテコの子やねんッ!!」
加護「よし、合格! じゃあ次のボケ練習はっと…。」
飯田「ああんもうッ!! やっぱりナッチの家に集まれば良かったぁッ!!」
紺野「…あのぉ〜? 私達、なんで集合かけられたんですか?」
矢口「なんでって… もうすぐヤンジャン卒業しちまうじゃん?」
安倍「お別れの前に、みんなであみちゃんに何かプレゼントをするべさ♪」
飯田「そう、その企画会議なのよ今日は♪」


鈴木「オイオイ姫、ゴミは分別して袋に入れろって言ってるじゃん!」
保田「燃えるゴミと燃えないゴミの区別がつかなくてさぁ。…これどっち?」
鈴木「紙クズは燃えるゴミだよッ! それくらいわかるだろッ!」
保田「ヨッスイはどっち?」
鈴木「クズは燃えるゴミだって言っただろうがァッ!!」
吉澤「うわぉー♪ 私、バーニング・ヨッスィ? 燃えろぉ〜いい女ぁ〜♪」
鈴木「燃えてくれ。マジで…。」
保田「なあヨッスィ? お前こんなガラスの破片が散らばった部屋の、どこで
   寝てやがるんだぁ? 寝返りうったら、血まみれになるだろコレ?」
吉澤「部屋の右隅のほうは、わりかしガラスが少なくて安全なんだよね〜♪
   たま〜に朝起きると首筋に、焼き鳥の串が刺さってる事あるけどさ。」
鈴木「そんなもん首に刺さる奴、必殺仕事人の悪代官か、オマエぐらいだぞ?
   普通、刺さった瞬間に目を覚ますだろ? 神経回路が爬虫類なのか?」
保田「この部屋の床とコイツの将来、どっちもまるで見えてこねえな…。」
吉澤「あああああッ!! ヤンジャン、ダメェッ! それ捨てちゃあッ!!」
鈴木「ハァ!? なんでだよ!? キャンディの包み紙だぞぉ!?」
吉澤「…それね、私が娘。に入ったばかりの頃、ゴッチンが『食べる?』って
   初めて私にくれたキャンディなの。 思い出の大事な品だから…!」
鈴木「…大事なものは、ちゃんとしまっておけよ。…ったく!」
吉澤「あああああッ!! ヤンジャン、それもダメェーッ!!」
鈴木「なんでだよォッ!? カピカピになったバナナの皮だぞオイッ!?」
吉澤「それね、私が初めてバナナの皮で人を転ばせた、記念の品なのッ!」
鈴木「とっておくなッそんなもんッ!!! ア…アホかァッ!!!」
保田「オマエだったのか…。姫のロッカー前にバナナの皮を置いたのは…。」

吉澤「あああああッ!!!!」
鈴木「なんだよなんだよッ!? 今度はなんだよ、もォーッ!?」
吉澤「やっと、出てきたぁ♪ こんなとこに埋もれてたんだぁ…。」
鈴木「…??」
吉澤「これ覚えてな〜い? 2人とも?」
保田「ビデオ…テープ? 『うんばらうー』って書いてあるけど…。
   ああッ!! 思い出したッ!! ホラ、2年ほど前に日テレ夏の特番で
   放送した『怪奇特集! 千葉の国道に現れるウンバラ婆さんの謎!』
   それを録画したヤツだなッ!? ああー…懐かしいなぁ…。」
鈴木「…あれか? 私がプッチに入ったばかりの頃、3人で振り付けの確認の
   ために、ダンス練習の風景をビデオ録画したやつ…」
吉澤「そうそう♪ あの何の役にも立たなかったビデオ♪」
保田「…ウンバラ婆さんは? 国道をゴキブリのように駆け回るという…」
鈴木「そりゃアンタだよ。」
吉澤「ちょっと見てみない? 今見るとけっこうウケるかもよ〜?」
鈴木「ビデオデッキどこに埋まってるんだよ? テレビはあるけど…」
吉澤「テレビにつながってるコードをたどっていけばOK! どれどれ…?」
 ガサゴソ… ガサゴソ…
鈴木「すげえな。ゴミの中を潜水するヤツ初めて見たよ。新種の生き物だな。」
吉澤「あったぁッ!! …あ、似てるけど違った。 これ市民生協のレジだ。」
鈴木「待て待て待てぇーッ!! なんでそんなモンがここにあるんだよッ!?」
吉澤「プハァーッ!! やっと見つけたぁッ!! さて後は、コンセントを
   差し込む事だけなんだけど…。 どこに差し込み口あったっけかなぁ?」
鈴木「…ていうか、まずレジ返して来い。次に掃除だ。 話はそれからだろ?」


小川「ハーイハーイッ! 先輩へのプレゼント案、ハーイッ!!
   温泉旅行ペア宿泊券なんてどうでしょーか!?」
矢口「なんでペアなんだよ? 親父との仲直り旅行か? 無理だと思うぞ?」
小川「いえ、私とシッポリ登別カルルス♪ 温泉で2人、背中を流し合いながら
   『いや〜ん先輩の背中スベスベ〜♪ まるで、ひょうすべみた〜い♪』
   『小川ケツちっこいなぁ? 早く熟れるとええのぉ、この青い桃め!』
   『いや〜ん先輩♪ つつかないでください!つつかないでください!』
   『うりうりうりうりうりうりうりうりうりうりうりうりうりうり〜♪』
飯田「ごめん小川、その妄想官能小説はまだ続くの? 続くなら殴るけど?」
安倍「う〜ん… なにかいいプレゼント案、ないべかね〜?」
紺野(ボソ…)「キリンが逆立ちしたピアス…」
矢口「ギャハハハハハッ!! ジッタリン・ジン! なッ…懐かしィーッ!!」
紺野(ボソ…)「ラリルレーリ、ラリルレーリ、ラリルレーリ、ルー」
矢口「ギャハハハハハッ!! ダーリン、ラムネを買ってきてぇー♪」
紺野(ボソ…)「ラリルレーリ… ドゥーンッ!!」
矢口「ギャハハハハハッ!! なんでそこから村上ショージなんだよッ!!」
飯田「続くなら殴るけど?」
後藤「物とかをプレゼントするのって、どうなのかなぁ…? 形が残るものじゃ
   なくて、記憶に残るものの方がいいんじゃないのかな…。」
石川「ぶっちゃけ、たいがいの物は買えちゃいますからね、ヤンジャンさん。」
安倍「うーん、親にサイフを握られてない成人組はそうだべなー…。」
加護「自慢やないがウチ、あいつの家計かなり苦しくさせとるでぇ?」
高橋「本当に自慢にならんダスな。自慢って単語が出る事じたい不思議ダス。」
辻 「ヤンジャンが苦しいのは、家計よりも家系れすよッ!」
新垣「リサたんはお金がいいなぁー。」
飯田「んがあああーッ!! 全然、話がまとまらないじゃないのさァーッ!!」


吉澤「…ス、スッゲエ! 私の部屋ってこんなに天井高かったんだ…!」
保田「あまりのゴミの多さに、途中でブチ切れてガソリンまきかけたけどな。」
鈴木「確かにな。燃やした方が早いもんな。 姫がもしガソリンまいても、私
   たぶん止めなかったわ。 ていうか、進んで火をつけてるよ、私も。」
吉澤「なんていうか…床があるっていいよなぁ〜。 …しみじみ思うよ。」
保田「いいだろ? こういうのが、地に足がついた生活って言うんだよ。」
吉澤「ありがとう圭ちゃん、ヤンジャン! 気のせいか、家具も何もかも消えた
   ように見えるけど、感謝するよホントッ!!」
鈴木「もう絶対あの状態に戻すんじゃねーぞ? さっきゴミ袋を外に運ぶ途中、
   お前のご両親が、泣きながら私達に頭下げてきたんだからよぉ?」
保田「あ、ヨッスィちゃん。 てめえがパクパク今かじってるチョコの包み紙、
   それこの後どうするつもり? うん、もちろん床には捨てちゃダメ。
   違う違う、食べてもダメ。 ホラホラ、銀紙かんだら歯にしみるだろ?」
鈴木「とりあえずコイツに『ゴミはゴミ箱に捨てる』っていう概念を、教えこま
   なきゃいけねえな…。 チンパンジーの方がまだ物わかりいいわ…。」
吉澤「迷惑かけちゃうねー。 私ってさぁ、生まれつき性格がエボラだから。」
鈴木「ズボラだろ? エボラは姫の方だ。」
保田「それよりホント何もなくなったなぁ? テレビとビデオデッキとゴミ箱
   しかねえじゃん? 布団もねえし、どうやって寝りゃいいんだ?」
吉澤「そうだよねー。 こんなにキレイだと落ち着かなくて寝れないよねー。」
鈴木「パンチラな、いろいろ間違ってるから、お前。 ムカツクから喋るな。
   寝床は大丈夫だよ? 小川に教わったベッドの作り方があるからさ♪
   それより早くビデオ見ようぜ、ビデオーッ!! …で、テープどこだ?」
吉澤「あ、ゴメン。 捨てちゃったかもしんない。」
鈴木「今すぐゴミ袋あさってこんかぁボケェーッ!! もしくは死ねッ!!
   テメェは捨てていいもんと、いけねえもんの区別もつかねえのかよッ!」
保田「あ、そこで見ているご両親。 明朝まで反省文、原稿用紙に2枚な。」

吉澤「ハァハァ…! へへへ〜♪ テープすぐゴミの中から見つかったよぉ♪」
 ニャア〜
鈴木「ハイ質問ッ!つーか尋問ッ! その、おなかの膨らみは何ですかッ!?」
吉澤「いい質問ですッ! これは…ぜい肉ですッ!!」
 ニャア〜
保田「だから、そのハラのブヨ肉と、シャツの間にしまっている生き物はなんだ
   って聞いてるんだよ。 十中八九、ネコ科の生き物だと思うんだがよ?」
吉澤「惜しいッ! これは…そのまんまネコですッ!! ネコマンマですッ!」
鈴木「オ、オッマエよぉッ!! なんで部屋を片付けた30分後にもう、外から
   いらんもん持ち込んでくるんだよッ! このガラクタキャリアーッ!!
   絶対、病気だよッ! 保険のきかない脳の病気だよオマエッ!!」
吉澤「だってぇッ! かわいそうじゃない! 捨てられてたんだよォッ!?」
 ヒョイッ! ニャア〜 ドシッ!
保田「ハイ質問ッ!つーか疑問ッ! そのネコの大きさは、捨てられていた子猫
   というよりは、普通のノラネコだと思うのですが、気のせいですか!?」
吉澤「いい質問ですッ! これは…そうかもしれませんッ!!」
鈴木「よしッ! まずはそのネコを床に置け。 そして歯を食いしばれ。」
保田「フテブテしいツラしたネコだなオイッ! 戻して来いよッ!!」
吉澤「いやですぅーッ!! 絶対飼うもんねーだッ!!」
鈴木「てめえの面倒も見れないヤツが、生き物飼うんじゃねーよッ!!」
保田「…もういい、このバカは見捨てた。 ビデオ見るべビデオ…」
 ウィ〜ン… ジジジジ… ブゥン…
鈴木「…お、映った。 ん…? なんだこのヌメヌメした物のアップは?」
 
後藤< 圭ちゃん、それカメラ逆ッ!! そっち覗く方じゃなく撮る方ッ! >
保田< ありゃ、間違えた。 どうりで何も見えんと思ったわ。 >

鈴木「ブッ…! 姫の眼球かよッ! 呪いのビデオかと思ったじゃねえかッ!」

保田< えー… これからプッチの練習を撮影したいと思います。 えー… >
後藤< 圭ちゃん近すぎッ! もっとカメラから離れてッ!! >

吉澤「ゴッチンが撮ってたんだぁ…。 なにげに声が若い気がするぅ〜♪」
鈴木「ていうか、さっきから汗だくの姫のアップが続いて、かなりキツイ映像
   なんだけどさ? 早送りできねえの? ホラ、私の隣でネコが…」
ネコ「ンナァ〜ゴ… ウニャァアア〜〜ゴ… フーッ!! シャァーッ!!」
保田「…なに興奮してるんだよ、このネコ? そんなに昔の姫が色っぽいか?」
吉澤「脅えてるんだってば。…あ! ダハハハッ♪ ヤンジャン映ったぁッ♪」

鈴木< …なに勝手に人を撮ってんだよ、後藤? >
後藤< ホラ、笑ってヤンジャン? アイドルは愛想良くしなきゃ♪ >
鈴木< 誰がヤンジャンだよッ!! 慣れ慣れしいなテメエはッ! …痛ッ!>
吉澤< なに新入りオメエ、プッチの先輩に偉そうなクチきいてんだぁ? >
鈴木< イッテェなッゴルァーッ!! このメラニン黒死病ッ!! >
 ガッ!! ゴッ!! バキッ! ベキッ!! 

保田「うっわ…ケンカ始まった…。 仲悪いなぁ〜オマエら?」
吉澤「あッ…そこよけてッ! よしッ! パンチッ! ああ〜ッ!!」
鈴木「…なに香港映画観てる気分で、自分の昔のファイト楽しんでるんだよ?」
保田「しっかし、この頃のヤンジャン、フッテブテしい顔してやがんなぁ?
   まるでこのノラネコみてえだぞ? 協調性ってもんがないのかオマエ?」
鈴木「今の私に説教してどうするんだよッ! あ、姫が場をおさめた…。」
吉澤「ていうか今、私だけが圭ちゃんに殴られてたんだけど…?」
保田「オホッ、曲が流れ出した♪ やっとダンスリハが始まるなぁ〜?」

 だ〜って だってBaby♪
鈴木< 愛 愛 会いたいわぁ〜♪ >

保田「ヤンジャンってさ、歌が始まると真面目にやってたよなぁ…」
吉澤「最初はしぶってたけどねー。ゾンビダンスが恥ずかしいとか言ってさ♪」
鈴木「いまだにゾンビダンス、後藤のクオリティに勝てなくてよぉ…。
   くやしいんだよね。 ていうかアイツの死人のような無表情は卑怯だ。」

吉澤< まったくまったくまったく やる気がないって♪ >
保田< みんなはみんなはみんなは 言うけ〜どぉ〜♪ >
鈴木< 本当は本当は本当は ただ恋に夢中♪ >

保田「フリ全然合ってねえじゃねえかよテメエラァーッ!!」
鈴木「だっから今、怒られても困るっちゅーのッ!!」
吉澤「踊りながら圭ちゃん、ずっとウインクしてるけど、アレ何のマネ?」
保田「バッカ! 練習の時も客席を意識してるんだよッ!!」
鈴木「心無しかカメラ持つ後藤の手が震えてるな。 笑いこらえてるんだな…」
吉澤「圭ちゃんが気持ち悪くて、震えているんだよ。可哀想に…。」
鈴木「後藤はどんな気持ちで私の姿見てたのかな? 本当は…姫やパンチラと
   一緒にいつまでもプッチでやりたかったんだろうな。 ソロが嬉しいとか
   2人の世話よろしく〜なんて、私に悪態ついたりしてみせてたけどさ。」
保田「…この頃はどうだろうなー。 まだゴッチンもヤンジャンとは仲良く
   なかったしな。 どういう気持ちで練習に協力してたんだろうね。」

鈴木< 後悔とか したくない♪ >
後藤(ボソ…)< がんばれ… ヤンジャン…! >
 できる事を 今したぁーい♪ Baby 恋にKnock Out…♪

鈴木「………。」
吉澤「今…かすかにゴッチンの声が入ってたね。」
保田「ゴッチンもプッチモニだっていうことさ。」
鈴木「いや…ハハハ! で、でもアイツ、あの当時私を応援してくれてる素振り
   なんか見せてなかったぜぇ〜? マジで言ったんかよアレ〜?」
保田「いや…ヤンジャン、練習はしっかり汗流してたもん。 ゴッチンも他の
   メンバーよりオマエのそういう姿、練習に参加して見てたからな。」
鈴木「…まあ、頑張るしか他なかったからな。 この頃が一番ヘコんでたんだ。
   モーニング娘。に入れられたとはいえ、当時は私、自分が一流人気歌手
   なんだって自覚でいたからさ…。 プッチモニに入れられたのがショック
   だったんだよ。 …もっと扱いがいいと思ってたんだもん。」
吉澤「それを顔に露骨に出してたからムカついたんだよねー。」
鈴木「だけどさ…歌いたかったから。 どんな場所で歌わされようが、自宅で
   親父の裁判の愚痴を聞きながら、ボーとテレビ見てるよりマシだもん。」
保田「マシとか言うなよぉ? プッチとはいえ、ちっけえユニットじゃねえぜ?
   姫、ヨッスイ、ヤンジャン! まるで核ミサイルみたいな最強のダンス
   ユニットなんだからよぉッ! あ…もちろん核弾頭、姫な♪」
鈴木「わかってるよ! 今は私、肩にプッチモニの入れ墨を入れたいぐらいさ!
   …すまん、今のは言いすぎた。 タトゥーは勘弁してくれ。 コラコラ!
   タウンページでタトゥー専門店探してんじゃねーよ、パンチラッ!!」
吉澤「入れ墨ぐらいでビビってんじゃないよぉ? 私なんか体中に点打ってある
   から、タトゥーぐらい今さらヘッチャラだもんねー。」
鈴木「それにさ… BABY! 恋にKNOCK OUT! これ、結構いい曲なんだよな♪
   当時、顔には出さなかったけど、実は気にいってたんだ。 アハハハ♪」
保田「なにげにオマエ、ソロパートの声に力入ってたから、気付いてたぜぇ?」
鈴木「後悔とかしたくない♪ できる事を今したい♪ …へへ!」
保田「後悔…しなかっただろ? プッチに入って?」
鈴木「…うん♪」


吉澤「うわああああーッ!! なにやってるのさヤンジャンッ!!
   せっかく部屋掃除してキレイになったのに、何でまた散らかすのぉ!?」
鈴木「バッカ! これはだな、ベッドを作っているんだよベッド!!
   散らかすったって、この新聞紙の山を明日の朝、ゴミ袋に捨てりゃいい
   だけの話だろぉ? もちろん掃除はオメェがやるんだよッ!」
保田「この新聞紙、きれいにタテに裂けねえぞ? なんでだよ?」
鈴木「新聞紙にはタテの目とヨコの目があってな。 そう、この方向からだと
   スーッと破れるべ? ホラ、パンチラとネコも手伝えよッ!」
ネコ「ニャー」(ゴロン…)
保田「あ、寝くさったぞ、このネコ。協調性ないなオイ。それでも娘。か?」
鈴木「…とまあ、このネコみたいに新聞紙の山に埋もれて寝るわけだ。 これが
   案外キモチ良い寝心地でよぉ? あの小川がモーニング娘。に加入して
   初めて役にたった瞬間だ。 これを記念にプッチベッドと名付けよう♪」
吉澤「やだよ、こんなゴミ山みたいなベッド!」
鈴木「お前がそれ言うか? お前がそれ言うか?」
 コンモリ…
保田「おおー完成♪ なんつーか、これが英字新聞だったら、ちょっとオシャレ
   だよな? じゃあ姫、この一番でかい山とっぴッ♪」(ボサッ!)
鈴木「オシャレかどうか知らんが、思わず童心に戻って飛び込みたくなるだろ?
   まあ、とりあえず安倍が、ダイエーで買った英字新聞柄の1900円の
   シャツを着るのはカンベンして欲しいけどな。 今時、ダサイ中学生でも
   そんなもん着ねーよ。 姫、しっかり言っておいてくれよ?。」
保田「クカー…」
鈴木「寝てるし。」
吉澤「スピー…」
鈴木「寝てるし。」


飯田「私達がヤンジャンにしてあげられる最高のプレゼント…なんだろうね?」
高橋「肥後ずいき。」
飯田「だから物とかじゃなくてッ!…何でアンタがそんなもん知ってるのよ?」
安倍「そうだべなぁ…モーニング娘。のナッチ達が、人にしてあげて、一番
   喜んでもらえるもの…。 うん、やっぱり得意分野のアレだべッ!!」
紺野「体重…増加リレー?」
安倍「うん、コンちゃんね。 今のズキっときたよズキっと。」
高橋「ずいき?」
加護「今、アンカーのパンチラが、3周ぐらい余計にまわっとるな。」
矢口「得意分野ねぇ。オイラもそれ考えてた♪ やっぱそれしかないっしょ♪」
辻 「関節技指南。」
小川「腕ひしぎ十字に入るためのポイントその1。マウントの体勢から、両膝で
   相手の肩をしっかりはさみ相手の両腕が逃げないようにする。その2…」
飯田「続くなら殴るけど?」
後藤「やっぱ歌でしょッ!! みんなでヤンジャンに心をこめて、お別れの歌を
   キレイなコーラスで歌うの♪ ヤンジャン泣かせちゃおうよ♪」
矢口「そうなると石川にはコーラスから外れてもらわないとな。」
石川「なんでッスかッ! チャーミーのエンジェルボイスは外せないでしょ!」
飯田「いいねぇ〜♪ でもどうせなら、ビックリさせてあげたいよね。」
後藤「どっかに呼び出してさぁ、知らずに来たヤンジャンを、コーラス隊の衣装
   に身をまとったウチらがお出迎えってのはどうかな? チープかな?」
飯田「ううん、そんな事ないゴッチン! カオリそういうの大好きッ!」
辻 「ドカーンと打ち上げ花火も欲しいのれす!」
矢口「いいねえ! 花火代ぐらい旧メンのオイラ達が出すよ! で、どこに
   呼び出す? 花火打ち上げるんだったら、それなりの場所じゃないと…」
新垣「便所。」
飯田「後でオメエ呼び出してやるよ。 …え? ちょ、ちょっと新垣ッ!?」
 キャァアアーッ!! ザワザワザワッ!! こッこいつ漏らしてるゥ〜ッ!!


 ほんのちょこっとなんだけど…♪ 友情の証ですよ…♪
鈴木「愛しのマママ…マイ…」
吉澤(ガバッ!)「マインドブラスターッ!! …ブハーッ!ブハーッ!」
鈴木「あ…ゴメン! お、起こしちゃった…?」
吉澤「はぁあ…何か寝苦しいっつーか、息苦しいかと思ったら、ネコが顔の上に
   乗ってたのか…! お前なぁ…私の顔は座布団じゃねえんだぞ…!」
鈴木「クスクス…おぅしネコ、こっち来い。 ヤンジャンさんと一緒に寝よ。」
吉澤「あれ? …ヤンジャン、まだ起きてたのぉ? 今何時? ふぅ…。
   このベッド、マジで寝心地いいなぁ…。 ねえヤンジャンさ、このベッド
   特許申請しようよ♪ そうだなぁ…特許料は私とヤンジャン、半々で♪」
鈴木「ダメだよ。小川が7で、残りをプッチの3人で均等分け。」
吉澤「ゴッチンはぁ? プッチベッドだから、元メンも入れて均等しなきゃ!」
ネコ「ニャーッ!」
鈴木「じゃあ市井とネコも入れて…小川が4で、残りを6匹で分けるか…。」
吉澤「あ、ヤンジャンの代わりに小川がプッチ入ったらさ、プッチ平等の精神で
   他のみんなの取り分多くなるじゃん! アイツ、プッチに入れようよ!」
鈴木「あー…アイツ、プッチに入りたいって言ってたしなぁ。 でも、アイツは
   私がいるから入りたいんじゃねーのかな? ていうか、私の後がま、誰に
   するかは私の決める事じゃないしなぁ…ハハ。」
吉澤「ヤンジャンは…誰に後を引き継いで欲しいの?」
鈴木「…そうだなぁ。新メン4人の中からだと… やっぱ小川かなぁ…。
   ずっと私にくっついて、練習風景見てきたアイツだからな。 フリとかも
   そらで覚えてるんじゃねーの? ダンスも達者だしさあ…。」
吉澤「圭ちゃん、小川、そして私の新生プッチモニかぁ…。 変なの〜♪」
ネコ「ニャーッ! ウニャニャ! ウニャッ!」
鈴木「お、ネコが異義を申し立てたぞ? 小川とネコのポジション争いだな♪」

吉澤「そういえば、ネコをネコって呼ぶのも変だなあ。」
鈴木「お前の尊敬するガッツさんが、飼い猫にネコって名前付けてたぞ?」
吉澤「じゃあネコで。」
ネコ「ニャーッ!! ウニャッ! ウニャニャニャッ!!」
鈴木「猛烈な抗議が始まったぞオイ。 ていうか生意気だな、このネコ。」
吉澤「もう自分の家のつもりでいるわね。 我が物顔で居座りやがってコラ。」
鈴木「アハハ、ノラネコはたくましいねえ〜♪ このフテブテしさ、メンバーの
   誰かに似てるよな? 誰だろ? フテブテしいヤツの集まりだからな。」
吉澤「つーか、アンタだよ。」
鈴木「へ?」
吉澤「拾われてきたネコのクセに、立場も何も気にせず、堂々と自分を主張する
   このフテブテしさと、知らずに場に溶け込んじゃう適応力ッ!
   思いっきりヤンジャンじゃ〜ん? ダハハ♪ なにげに顔も似てるぅ♪
   ホラホラ、口だってこんなにアヒル口! きっと前世はヤンジャンだ!」
鈴木「前世って何だよッ! まだ生きてるだろ私は! それにアヒル口ってオイ
   ネコなんてみんな、どの角度から見よーが全てネコ口だろうがよ!」
吉澤「決めたッ!」
鈴木「あん?」
吉澤「このネコの名前、『ヤンジャン』に決定ッ! おめでとぉ〜ッ!!」
鈴木「ブッ! …ばっかオメェ! 勝手に人の名前をネコに授けるなよッ!!」
ネコ「………。」
鈴木「おいネコ、お前も何で抗議しねえんだよッ!? うわ…ニヤけてる!」
吉澤「だってヤンジャン卒業したら、アミーゴに戻ってヤンジャンの名前は返上
   しちゃうんでしょ? だったらこのコに譲ってあげてもいいじゃーん!」
鈴木「ダッ…ダメだよ! それこそ、この名前は特許申請してるんだからよ!」
吉澤「じゃあ『ヤンジャン増刊!』 特許料、このネコが働いて払うからさ?」
鈴木「ちっ…! 特許料は私に5、姐さんに5だからなぁ? …ったく!」

吉澤「ヤンジャン増刊ちゃぁ〜ん♪ 略してヤンジャンちゃぁ〜ん♪」
鈴木「まんま私じゃねーかよ…。 ほら、もういい加減ネコ放してやれよ。
   ネコのオマエを見つめる目が、中島美嘉になってるぞ? 寝ろよもう!」
吉澤「…なぁに? 私には夢を聞いてくれないの? いけずぅ〜!」
鈴木「へ?」
吉澤「卒業する前に、みんなから夢を聞きまわってるんでしょ?」
鈴木「ああ…うん。 でもさ、オマエの夢なんて『毎日を気楽に生きる』とか、
   『楽して痩せる』とか、『ごっつぁんとイングリモングリ』とか、大体
   そんなところだべ? 見当つきそーだから、あえて聞かねえよ…。」
吉澤「すっごーいッ! ヤンジャンそれ、全部正解! なんでわかるのッ!?」
鈴木「全部かよ…。 ほくろの数だけ煩悩あるだろオマエ?」
吉澤「そうなのよねぇー。たくさんあるの。 夢って何?…って聞かれたらさ、
   みんなウ〜ンと考えて、何か一つだけ言おうとするじゃない?
   あれっておかしいよね? べっつにさぁ、夢なんてたくさんあっていいと
   思うんだよね〜。 たくさんあることはいいことだ! ウンッ!」
鈴木「いやまぁ…確かに悪くは…悪くはねえけどよぉ…。 でもさ…」
吉澤「ヤンジャンだってさ、夢は『ソロ復帰』その一つだけってワケじゃないん
   でしょ〜? 例えばさぁ『ニコラス・ケイジそっくりの涙目の中年と結婚
   して、フルムーンは熱海で秘宝館』とか『バスコ・ダ・ガマから抽出した
   ガマの油で一財産』とか『ウンコ発電ッスよ、五郎さん!』とかさぁ?」
鈴木「ごめん、全然わかんねえ。 百歩譲って百歩神拳でも理解できねえ。」
吉澤「でも、あるでしょ? ヤンジャンだっていろんな夢を抱えてるはずよ。」
鈴木「そりゃまあな。 死ぬ前に食べてみてえ食い物はまだまだ残ってるしな。
   トドの睾丸とか。 それに、一人前に結婚だってしたいわなぁ。」 
吉澤「…そんな夢の中の一つにさ、『モーニング娘。』はないのかな?」
鈴木「えッ…?」

吉澤「だってさ…ヤンジャンも一年半、モーニング娘。として暮らしてきたん
   だもん。 そんな生活の中で、モーニング娘。の自分ならではの夢って
   一度も持ったことなかったぁ? そんなワケないよねぇ?」
鈴木「そっ…そんな事、急に聞かれてもわかんねえよ…!」
吉澤「私だったら…そうね。 もう一度、いや! 何度もセンター立ちたいね!
   あとさ…ゴッチンと2人で新ユニットってのもゾクゾクしちゃう♪
   プッチで海外進出して北欧ヒットチャートで1位! エンヤも悔し泣き!
   そんなのも気持ちいいし… あッ!そうだッ! メンバー全員で旅行して
   エベレストに登りたい♪ 高山病でスンスン泣き始める小川を、みんなで
   励まし合いながら頑張って登ってさ、それで目指す頂上についたら全員で
   連れションするのッ! それで圭ちゃんに放尿飛距離で勝ったら、そりゃ
   最高の気分よねぇ〜♪ で、後はみんなで地球を眺めながらのお弁当♪」
鈴木「ブハハハハッ!! なんだそりゃッ! 頂上着く前に小川死んじゃうべ!
   そうだなぁ… 私もそりゃ、娘。ならではの夢は、1つや2つはあるぜ?
   例えばさ、リーダーの『ディアァアアアア〜〜!』 あれ一度やりてぇ♪
   あとさ、シャッフルユニットも一度、まともなメンツに混じりたかった。
   辻加護つれて温泉とかも行きたかったかな? 私1人じゃ荷が重いから、
   矢口あたりを辻加護ディフェンダーとして同行させてさぁ。 ハハッ♪」
吉澤「いっぱいあるじゃーん!」
鈴木「あとは… Do it! Nowを一度、みんなと一緒に踊りたかった…かな?」
吉澤「…ねえヤンジャン? そんなたくさんの夢の中から、何でソロ復帰の夢を
   選んだの? それが一番かなえたい夢だったから…?」
鈴木「…そう…なのかな?」
吉澤「私に聞かれても困るって! ハッキリしてないのに選んじゃったワケ?」
鈴木「今、眠たいから頭がボーッとしてるのッ! 寝よ寝よッ! オヤスミ!」
吉澤「ハッキリしてないから、みんなに夢を聞きまわってるんでしょ…?」
鈴木「…オヤスミッ!!」


 チュン チュチュン…
飯田「うーん… うーん… ぐっ…ブッ…! ブハァーッ!!」
 ガバッ!! スパンッ!! スパンッ!!
辻 「ふにゃ? あ…いいらさん、おはようございます。」
加護「あつつ…! なんや頭痛いなぁ? 酸素足りんとちゃうか、この部屋?」
飯田「このカオリを金縛りにさせるなんて、どんな高級霊かと思ったらもう…!
   重いからどきなさいよッ!! 鏡餅の台じゃないのよカオリはッ!!」
辻 「らって、お布団がここしかないんれすもーん。」
飯田「ヤンジャンよくこんな肉布団二つ抱えて、毎晩寝ていられるわねえ?
   ハイみんな起きた起きたぁーッ!! 早起きはサモハンの得ッ!!」
矢口「ふぁぁ…おあよぉ。 ナッチを敷き布団にしたのはいいけど、なんか
   体臭が泥臭いよアンタ? 墓に埋められたような気分だったよオイラ…」
安倍「道産子はみんな土の臭いがするもんだべさ♪ ね、コンちゃん♪」
加護「…これでもかってぐらい、オーバーに首かしげとるな紺野。 何度も。」
辻 「いいらさんは甘い、いい匂いがしたのれす♪ でもヤンジャンの匂いが
   一番落ち着いて眠れるとれすよ。 早くあそこに戻りたいのれす…。」
高橋「いッ…飯田さんッ!! 見知らぬオバサンが部屋にいるダスッ!!」
飯田「あ、それね、マリッペ。 本物の。 寝起きにだけ魔法が解けて、本当の
   姿を現わすのよ。 滅多に見れないから拝んでおきなさい。」
矢口「拝むな、拝むな。 白蛇じゃないんだから、オイラは。」
後藤「…あれ? なんか人数減ってない? 気のせいか…。 おやすみぃ…」
矢口「なんでそこで2度寝の選択肢に決定ボタン押すんだよ? おばけきのこの
   甘い息ラッシュで眠り続ける先頭の勇者かオマエ?」
紺野「あ、マコっちゃんなら、いつものベッドじゃないと眠れないからって、
   ヤンジャンさんのマンションに帰っちゃいましたよ?」
石川「コネちゃんはおもらし対策に、便器にしばりつけられたまんまです。」
加護「ところで、なんでウチらここに集まったんやっけ? …降霊会?」


小川「んん〜ッ! 先輩オハヨウゴザイマースッ!! 麻琴は今日も元気〜ッ♪
   …って、誰もいないんだっけ。 ふぅ…さてと。 顔洗って、部屋の空気
   入れ替えてっと。 そうだ!先輩帰ってくるかもしれないから、コーヒー
   の豆もひいておこっ♪ あ! あとタモの観察日記もつけなくちゃ。」
 ガタッ! ゴトゴトッ!
小川「あれ? もしかして先輩帰ってきたのかな? キャッ♪
   …でも何で玄関のカギ開けて入って来ないで、風呂場の壁の穴から
   入ってくるんだろ? …も、もしかして… あ、空き巣!?」
 ガチャッ… スタ スタ スタ… なんだぁ〜この家は? ヒドイなあ?
小川「!!」(男の人の声ッ!! ま、間違いないッ! 泥棒だぁッ!!)
 キィ〜〜… シュパッ!! ガッ!! ドスンッ!! ぐわッ!?
小川「…オッサン、誰の家に土足で踏みこんでると思ってるんだ? おっと…
   下手に暴れると肩の骨ポッキリいくよ? 辻の師匠と違って、私はまだ
   手加減の仕方よくわかってないからね。 危ないぞ?」
杉本「痛タタタタタッ!! くッ…靴はちゃんと脱いでますってッ!
   あ、あれ? 小川さん!? モー娘。の小川さんじゃないですか!?」
小川「そうだよ、越後のマコっちゃんだよ。 てめえ、いくらファンだからって
   娘。がいつも優しい顔するかと思ったら大間違いだぞ?
   ヤン…いや、鈴木先輩の粘着ファンかコラ? パンツでも盗みに来たか?
   先輩のパンツ盗むのは師匠一人で十分なんだよボケッ!!」
杉本「ちッ…違いますッ!! ぼ、僕は仕事の関係者でッ…!」
小川「仕事の関係者ぁ!? ウソつくんじゃないよッ! 見た事ねえぞテメエ!
   関係者だっていうなら、証拠みせてみなさいよッ!! そうだなぁ…
   マコっちゃーんプレゼンツ! モーニング娘。カルトクーイズッ!!」
杉本「ハァッ!?」

小川「これからモーニング娘。の身近な人間しか知らない、娘。にまつわる
   クイズを出しちゃいます♪ 1問間違えるたびに、関節技のキメ角度が
   ポッキリいっちゃう方向に5度ずつ傾きます! 頑張って下さいッ!」
杉本「いやいやいやッ! まだ小川さんとは面識ないですけど、僕は本当にッ…
   痛ァーッ!! ホントに悪い人じゃないです僕!! 釣り好きですし!」
小川「ジャジャンッ♪ 第1問!
   いつかは華麗な京美人、鬼畜な小鬼・加護亜依ちゃんに関する問題です。
   加護ちゃんが昔大好きで、ヨーグルトによく入れていた物、さて何?
   ヒントッ! 白くて良く溶ける物でーす。」
杉本「え…あ、その…ア、アイスッ!! バニラのアイスッ!! ぐはッ!?」
小川「残念! 惜しい! 答えは『純シャブ!』 …これ常識ですよぉ〜?」
杉本「そ、そんなバカなッ!? ちょっと待ってッ! ホント折れちゃうッ!」
小川「次はチャーミング泥田坊、安物の黒砂糖・石川梨華さんに関する問題♪
   石川さんがお風呂で体を洗う順番は、首、左腕、そして次は…」
杉本「そ、そんな事、本当にスタッフが知っているんですかぁ!? 痛ァ!!
   え、えっと…! み、右腕ッ!! 右腕ェーッ!!」
小川「あらら、問題は最後まで聞いてくださいね。 せっかちは骨折しますよ?
   首、左腕、そして…壁のタイル! …の順番ですが、そんな石川さんが
   自分の体臭をチェックする順番は、脇の下、ヘソの穴、そして次はどこ?
   という問題で、正解は…『右足の親指と人さし指の間』でした。残念!」
杉本「メ、メチャクチャじゃないかッ! いやごめん、本当折れちゃうから!」
小川「…ていうか、最初から折るつもりなんだけどさ。 警察に電話する間
   逃げられちゃ困るしね♪ さーて…やっと、あの猪木さんの名ゼリフを、
   モノマネできる時が来たか…。 いくぞおるぁーッ!!」
杉本「カンベンしてくださいッ!! 鈴木さんが卒業した後に入る、事務所の
   責任者なんです僕ッ!! ホントですッ!! ヒッ!ヒィーーーッ!!」
小川「え…? 先輩の卒業を… 知ってる…の?」

 コポコポ…
小川「紅茶の方がよろしかったですかぁ? とはいっても、カブトムシのさなぎが
   入ってるので、お出しできないんですけど。それともチャレンジします?」
杉本「いえ…あの、気をつかわずに…。 なんつーか、肩が上がらなくてカップを
   口まで運べそうにないんだけど…。」
小川「スミマセ〜ン…私てっきり先輩目当てのストーカーだと思っちゃって。
   ほら、ヤンジャン先輩ってあんなにステキだから、ライバル…じゃなくて、
   ストーカーまがいのファンが多いんですよ。 イヤハヤ困ったもんです♪
   大丈夫ですかぁ肩? 辻師匠のレクチャーでは、25度まではセーフティー
   だと聞いていたんですけど、角度の目分量よく間違えちゃうんで、私♪」 
杉本「…しっかしアレだね。 イスラエルに空爆されたガザ地区みたいな家だね…
   壁にはヒビ入ってるし… 窓なんてガラスが入ってないじゃないか…!」
小川「まあ、ダテ眼鏡みたいなモンですよ♪ たまにツバメがツっこんできますが
   ある意味環境にやさしいし、夕食のオカズにもなりますしね♪
   それにここはいい風が吹くんです…。 結構、住みごこちいいんですよ?」
杉本「鈴木さんの新居準備のために、今のお住まいを拝見しようと来てみたけど…
   こりゃ参考にならないな。 第一こんな壁に穴が空いている、不用心な部屋
   なんてとんでもないよ! 早く新しいお住まいを用意して、そちらに移って
   もらわないと…! それで…今日は鈴木さん、どちらに?」
小川「え…? 先輩は昨夜、吉澤さんの家に泊まりに行かれましたけど…。」
杉本「そりゃそうだろうなぁ…。 こんな部屋、危なくて夜寝ていられないよ…!
   こりゃ大変だ! 予定より急いで新居の用意をしないとッ!
   あ、そういうワケでもう失礼しますね! コーヒーごちそうさまッ!!」
小川「あ! ちょッ…ちょっと待ってくださいッ! 新居の準備ってッ…!?」
 ピンポーン!
杉本「あれ? チャイム… 鈴木さんがお帰りになられたのかな?」
小川「そ、そうかもしれません! 杉本さんはまだそこでお待ちになってッ…!」

業者「ちわぁー運送会社でーす! ベッドのお届けにあがりましたぁ!」
小川「ああッ!! あのベッドがキレイになってるぅッ♪ クリーニング無事に
   終わったんだぁッ!! 嬉しいッ♪ 師匠も加護ちゃんも喜ぶよォ♪」
業者「えっとこれはどこに…? え? 寝室に? ハイ!かしこまりました!」
杉本「あーあーあーキミ! なんだいこの汚いベッドは? こんなもの運ばれても
   困るよ。 どこか配達先を間違えてやしないかい? あの天下の鈴木あみに
   こんな汚いベッドで寝ろだなんて、間違いにしても失礼にほどがあるよ?」
小川「いえ杉本さん、これ先輩やみんなが愛着持っている大事なベッドなんです。
   間違いじゃなくて、先輩がわざわざ業者さんにクリーニングを頼んでくれた
   もので…。 これでもかなり前よりキレイに…。」
杉本「…鈴木さんもケチくさいところがあるなあ。物を大事にするのはいい事だと
   思うけど、あまり大衆的になられても困るよ。これから女性ボーカリストの
   頂点で、大衆を照らす星になる方なんだから…。」
小川「とにかく…寝室に運んでください…。 みんな、このベッドに先輩ともぐり
   こむ日を楽しみにしてたんですから…。」
杉本「悪いけどね小川さん。 これから責任持って鈴木さんをマネージメントする
   僕の立場から、この部屋で、このベッドで鈴木さんに寝てもらうわけには
   いかないんだよ。 安全面からも、衛生面からも。 …そして体面もある。
   すまないがキミ、ベッドは外の壁に立てかけておいてくれ。 穴が空いて
   いただろう? うん、そこをふさぐような形で置いといてくれ。」
小川「ダメですうッ!!中に運んでくださいッ!! 私1人じゃ運べませんッ!」
杉本「いやあのね小川さん…! 僕は常識的な話をしてるんであって…!」
業者「あの…それじゃベッド、外に置いておきますんで…。 おい新入り、そっち
   持ってくれ! 壁の穴を隠すから! ホラ、早くッ!」
新入「…せやけど、女の子泣いとるやないですか?」
業者「なに口答えしてるんだ! ハンコ押してもらえないだろボケッ!!」

杉本「あのさ、早くしてくれない? この場を見届けて、早く僕も行かなくちゃ
   ならないんだからさ! ホラもう…小川さんも泣かないでッ!」
小川「外に置いたら、ホコリだらけになっちゃうもんッ!!」
杉本「どのみち鈴木さんはここに戻らないんだし…。 新しいお住まいに、僕が
   しっかりした寝具を鈴木さんに用意するからさ? 大丈夫だよ…。」
業者「新入りッ! 早くそっち持てと言ってるだろッ! クビにするぞッ!?」
新入「…あっちゃぁ。またクビかいなオレ? 何度、職変わればええんやろ?
   じゃあクビでええさかい、そこどいてくれやオッサン。
   小川ちゃん、けっこう重いけどそっち側持ってくれへんか? お兄ちゃんと
   一緒に寝室運ぼうや。大事なベッドなんやろ? なら大事にせなアカン。」
小川(コクッ…)
杉本「こらこらキミ!勝手な事されちゃあ困るよッ!! それにモーニング娘。の
   小川さんに物を運ばせるなんて何様のつもりだッ!! フザけるなッ!!」
新入「お前こそ何様になってつもりや? 偉くなったもんやのう、杉本…。」
杉本「え? な…なんで僕の名前をッ…?」
新入「小川ちゃんな、ゆっくりでええで? 少しずつ、少しずつ大事に運ぼうな。
   あんまり急ぐとケガするさかいな。 これ、つんくにも言うたらなアカン。
   あせったらアカンで。 初心に戻って、じっくり地道に進むのが一番や。」
杉本「しゅッ…! しゅう先輩ッ!? しゅう先輩じゃないですかぁッ!!」
しゅ「おう、まだオレを先輩って呼んでくれるんか? なら運ぶの手伝えや?」
杉本「あ… ハ、ハイッ! ああああッ!! 小川さん、僕が持つからッ…!!」
しゅ「いらん事言うな。 小川ちゃんも一緒に運びたいやろ? なぁー?
   杉本な、ベッド運びに手を貸すんも、鈴木のソロ復帰に手を貸すんも、一緒
   なんやで? 言葉通り、手を貸すだけにしとけや。 代わりに何かできると
   思うたらそら勘違いやで? 周りができるんは背中押したげる事だけや…」
杉本「はい…。」
しゅ「小川ちゃん、市井は元気しとるか? アイツがオレ、一番心配やねん。」
小川「…ハイ♪ モーニング娘。の先輩として、元気にふんぞり返っています♪」


飯田「あー…おはようヤンジャーン… ふぁあああ…。」
鈴木「ウィ〜スおはようさんッ! ぶはっ♪ なんだよリーダー、今朝はやけに
   目の下のクマが濃いぞオイ? なんの増量キャンペーンだよソレ? 
   パンチラさ、お前リーダーのメラニン少し吸い取ってやれよ? あ、でも
   間違っても脂肪まで吸い取るんじゃねーぞ? アハハハ…? ブッ!?」
ネコ「ニャー」
鈴木「ニャーじゃねえよニャーじゃッ!! おいッ!なんでネコを楽屋に連れて
   きてんだよッ!! うわっ…またニヤけてるよコイツ、ネコのクセに…」
吉澤「ハイみなさん注目ッ!! モーニング娘。に新メンバーが入りましたッ!
   新垣、鼻ほじらないで聞くッ! ほじった指を紺野の服で拭かないッ!」
保田「よしネコ! 先輩達に自己紹介だッ!!」
ネコ「ンニャ! ンニャニャッ!」
紺野「あ、どうもごていねいに…紺野あさ美です。よろしくお願い致します。」
高橋「うわぁ〜6期メンだすな? やっとワタス達にも後輩できたダスなあ♪」
新垣「新入りパン買って来い。 あと今週のジャンプも。」
鈴木「なあ…それギャグでやってるんだよなオマエら? 顔が素なんだけど…?
   いやいやいや紺野ッ! ネコに座布団さしださんでもいいからッ! 
   高橋、携帯番号は聞いても無理ッ! 新垣も百円でジャンプは無理ッ!」
安倍「早く仲良くなるために、ニックネームつけてあげるべきだべさ♪」
鈴木「いや…ニックネームの前に、まだ名前聞いてねえだろオマエ?」
飯田「あーハイハイ。じゃあカオリが決めてあげるわ。
   『ヤンジャン』 ハイ決定ー……。」
矢口「ギャハハハハハハハッ! ヤ、ヤンジャンーーー!!」
鈴木「なにか台本でも作ってるのかオマエら…?  何かムカつくんだけど?」
後藤「アハハ♪ みんなヤンジャンに、ツっこんでもらいたいだけだってば♪」

矢口「冗談だよ冗談! え?…そのネコ『ヤンジャン増刊』って名前なの?
   じゃあニックネームがヤンジャンって、惜しい所かすってるじゃない?」
保田「いやいや冗談で言ってねーよ! さっきつんくさんにも、ちゃんと事情を
   説明して、正式な加入許可もらってきたもんッ! なあヨッスィ?」
鈴木「説明できる事情なんかどこにあるんだよ…? 作るのも難しいだろ…」
吉澤「本当だよ? つんくさんも『増やしましょか』って。あとネコの顔を見て
   『曲を作るにあたって、もの凄くヒントをくれそうな予感がする』とまで
   言ったんだから! あと『食肉目こそロックだ!』とも。」
飯田「もう! つんくさんもフザけて、冗談につき合ってくれただけでしょ〜?
   …コラコラ紺野、畳をむしらない。 ネコにジェラシってどうすんの?」
吉澤「いやマジマジ! このネコの顔見たらマジな話だってわかるでしょ?」
 ガチャッ!
小川「きゃあ〜ん♪ 先輩オハヨウゴザイマァー…むッ!?」(ビクッ!)
ネコ「ニャー」
小川「き…木下……優樹菜ちゃん?」
鈴木「誰と間違ってるんだよッ!! どう見てもネコだろコレッ!!」
 ガチャッ!
加護「ニッセイのオバちゃん今日もまた〜♪ 笑顔を運ぶ〜故郷よ〜♪」
辻 「ニッセイレディ〜ともこさ〜ん♪ オハヨーなのれすぅッ!!」
ネコ「ニャー」
辻 「あ、ともこさんオハヨウ。 無精髭はえてますよ? お寝坊れすか?」
鈴木「ツッこむ所多すぎるな… 何で朝から新旧・日生CMソングなんだよ?
   悪い小川、ボケの最終ウェポンが来る前に、そこカギかけといてくれ。」
 ガチャッ… ガチャガチャッ! ガッ! ガガッ!
石川(あ…あれぇ!? ちょっとぉッ!? 開けてくださぁーいッ!!)

加護「せや、朝刊見たか? ヤンジャンの卒業が各紙で発表されとったでぇ?」
鈴木「あーもう解禁の日か…。 これからちょっとバタバタしてくるなぁ…。」
飯田「うん、だから今日は午後から、ヤンジャンの卒業記者会見だってさ。」
後藤「ファンのみんな、今頃ショック受けてるだろうね…。」
保田「ていうか随分前からネットで情報流れていて、世間みんな知ってるぞ?」
鈴木「急進行で卒業カウントダウンふんでるからな私…。 第一いまさら発表も
   何も、うたばん卒業スペシャルも収録済だしさ。」
矢口「局関係者、全員知ってるんだもん。 情報もれねえワケねえよなぁ?」
飯田「でも形だけはしっかり…とね。ケジメなんだから。ヤンジャンはもちろん
   みんなもコメント取られるから、何を話すかちゃんと考えといてよね?」
小川「うっし!私の見せ場が来たぞぉ〜ッ!! 泣いて花実を咲かせましょ♪」
鈴木「やっべぇな…! 一応、私も泣いとかなきゃいけねえかな、やっぱ?」
保田「そりゃオメェ感動の演出は必要だろ? ツラ〜とした表情してた日にゃ、
   全国の視聴者から『アニータのような女』ってハンコ押されるぜ?
   いやだろ? 復帰後のニックネームが『アミータ』だったら?」
鈴木「そこでなぜその名前が出るか首かしげるが、確かにアミータはイヤだ…」
矢口「オイラ達だって、それなりに落ち込んでる表情見せとかないとアレだよ?
   翌日の新聞の見出し『やっぱり険悪、モー娘。と鈴木あみ』になるぜ?」
飯田「ウチらには卒業の話なんて、とうの昔に知ってることだもんねー…。
   すでに覚悟ができちゃった話で、今さら涙浮かべろって言われてもさ。」
安倍「えーなんで? なっち悲しいよ? 悲しいよ? きっと会見で泣くよ?」
ネコ「ニャーニャニャニャニャァーッ!!」
吉澤「通訳すると『松田聖子より泣きマネ下手なクセに、何が女優だコラ!』
   …そうトルシエ監督が猛烈にイレブンへ檄を飛ばしてるワケですが。」
辻 「とにかく感動の卒業会見を、ヤンジャンのために演出するのれすよッ!」


 ザワザワ… ザワザワ…
保田「うわおぅ! 会場すでに人がメチャ集まってるぞ?どうするヤンジャン?
   ツカミとして『キャプテン翼・ロベルト本郷漫談』でもかますか?」
矢口「笑いとってどうすんだよッ! つーか、笑えるのかよソレ!?」
飯田「みんな、心と顔の準備はいい? 今から寂し気な表情作っておくのよ?
   ほらほらヨッスィ! まだ顔が半分笑ってるてばッ! 早く直すッ!」
吉澤「え〜まだぁ? だって元々ニヤけた顔なんだもん私! 仕方ないじゃん!
   …ん? なにさ新垣、そのセロテープは? それを私にどうしろと…?」
高橋「あいや! あさ美ちゃんは泣きそうな顔作るのうまいダスなぁ〜!?」
紺野「いや…まだ何もしてないんだけど…。」
加護「ブッ…クスクス…うっ…くくっ…!」
飯田「コラァ加護ッ! なに笑ってるのよッ!! もうすぐ本番なのよォ!?」
加護「せやけど辻がウチを笑わせるんやもんッ!!」
辻 「なんれれすかぁ…? 新垣ちゃんって、カリマロに似てないれすか?」
加護「ブハハ! せやからマロちゃうてッ! メロやッ!カリメロやがなッ!」
鈴木「マロッ!! ぶははははははッ!!」
後藤「ぶっ…ぐぐ…ダメ! こういう真面目にしなくちゃいけない時にかぎって
   そういうくだらないことがツボにはまっちゃう…! ク…クククッ…!」
保田「小さな恋の…… マロディ。」
加護「ブハハハハハハッ!! マロディーッ!!」
安倍「…マロッペ?」
矢口「ギャハハハハハハハハハッ!! マ…マロッペェエエエエーッ!!」
 ゴッ! ゴッ! ゴッ! ゴッ! ゴッ! スパンッ!!
飯田「ハァハァ…! だっからマジでもうすぐ会場入りなんだってばァーッ!!
   ふざけてないで、緊張感持って心の準備してよォオオオオオオーッ!!」

 ザワザワザワッ! パシャッ! パシャッ!
飯田(さあみんな本番よッ…! 気をぬかないで、真剣な表情でねッ!)
鈴木(ぐッ…ダメだッ…! マロが頭に浮かんできて…! ブッ…くくっ!)
加護(せやからマロ言うなやヤンジャンッ! ぶ…アカン…下向いとこ…!)
 パシャッ! パシャッ!
記者A「みんなうつむいて肩震わせてるぞ…? 涙こらえてるんだなアリャ。」
記者B「やっぱり仲悪いって噂、ガセだったんじゃねーの?」
記者C「そんなワケあらへん! ワシのつかんだ情報で、今回の鈴木あみ卒業は
    モー娘。との確執の限界がきて、つんくが引導渡したっちゅー話やで?
    この卒業会見、そこんとこバシバシつっこんだるわいッ!」
 ザワザワ…
つん「えー… そういうわけで、鈴木もいろいろあってモーニング娘。に加入
   したワケですが、本人の気持ちのうえでも、勢いからも、そろそろ卒業
   してソロ復帰できるちゃうんかなと。 そういうタイミングの話ですわ。
   鈴木にとっても、この1年半。 自分が新たに大きく飛躍するための、
   ええ下積み期間になってたんじゃないかと思います。」
記A「鈴木さんは事務所も移籍されるってことですが、これは…?」
つん「ええ、僕の友人が新しくスタートさせる芸能事務所ですわ。」
記C「UFAにこのまま置いとけへん理由でもあったんやないですかぁ?」
つん「アハハハハ! 単に僕以上に鈴木に惚れ込んだ男がいたって話ですがな♪
   事務所は変わっても、プロデュースは続けていきますよ?
   僕も相変わらず鈴木あみにゾッコンラブですもん。え…ゾッコン古い?」
記B「あのぉ! モーニング娘。さん達のコメント頂きたいのですが…!
   鈴木さんが卒業するにあたり、現在の心境を一言お願いします!」
飯田(き…来たわッ! み、みんなしっかり頼むわよッ!)

つん「そうですねー。 じゃあまずはやっぱり、卒業する鈴木から…」
鈴木「あ…ハイッ! えー…み、みなさん、今日はお忙しいところ私の…」
保田「まろ〜ん♪」
 ドッ!! ブハァーッ!! ブプーッ!! バタバタバタ…! プルプル…!
記B「???」
加護(まろ茶キタァーーーーーーーッ!! アカンわもう、限界やッ!!)
鈴木(アッ…アホかぁ姫ェエエエエーッ!! こ、このタイミングにッ…!)
後藤(ブッ…け、圭ちゃん〜〜〜ッ!! くっ…ダメ、顔上げられないッ!)
記C「…どうしはったんでっかぁ? なんや様子おかしいですなぁ?」
つん「あ…ちょッ…ちょっと鈴木、涙で声にならないようですわ! えっと…」
飯田「ああああ、ハイ! それでは、あみちゃんが落ち着くまで私達から…!
   えっと…モーニング娘。のリーダー、飯田圭織です! あの…今回の話は
   私達もビックリしてしまって…その…本音を話せば、寂しくて仕方ないん
   ですけど…。でもあみちゃんがもっと輝ける舞台があるなら、それを私達
   の「卒業して欲しくない」というワガママで止めるワケにはいきません…
   だから…笑顔で応援していこうと思いますッ!!」
安倍「そ…そうだべさッ! だからみんなも泣いてないで笑顔でッ! ねっ?」
矢口「ギャハハハハハハハッ!! マロッ!! ヒ、ヒィーッ!!」
 ザワザワ…
記A「矢口が涙流しながら、無理して笑顔つくっるよ…。けなげだなあ。」
記B「顔クシャクシャだもんな…。本当に悲しいんだな…。」
記C「そ…そうかぁ? ワシには泣くほど爆笑してるようにしか見えんで…?」
飯田(な…なっち、ナイスフォロー! 助かったッ!)
安倍(うん…こういう時は冷静に…ね。 カオリも落ち着いて…。)

吉澤「吉澤ひとみです! 私も悲しいけど… やっぱ笑顔じゃないとあみちゃん
   安心して卒業できないんで! だから笑顔で見送りますッ♪」
加護「あ…加護亜依です…! その…あみちゃんにはいろいろお世話になって…
   手料理作って食べさせてくれたり… ブッ…! ………ッ!!!」
  (ス、スマン…マロの第2波がきてもうたッ! 辻、たのむッ!)
辻 「あ…辻もヤン…いや、あみちゃんにお菓子作って食べさせてもらったり…
   たとえば…マロンケーキとか。」
高橋「ぼはッ!! …あ、く、くしゃみダスッ…! ぐぐぐッ…」
辻 「マシュマロとか。」
後藤「〜〜〜〜〜〜〜ッ!!」(バタバタバタッ!)
飯田「あ!辻ちゃん、お菓子たくさん作ってもらってたもんね! うんうん!
   そ、それじゃ次はゴッチン… (ダメか…) じゃあ小川…!」
小川「…ヒック! お…小川はッ! えぐっ! 鈴木さんが…いなくなるなんて
   考え…られましぇん…。 鈴木さん、卒業しちゃいやぁああああ…!」
 ウェエエエエ…ン…!        シーン…   しんみり…
記A「いい涙だなぁ…。 ここ写真撮っておかなきゃ! おいカメラ!」
記B「新メンの子達には初めてのメンバー卒業体験だもん、悲しいよねぇ…。」
記C「なんか様子おかしいでぇ? よく見れば、涙流しとるのは小川一人だけ
   やないけ。 他が下うつむいて顔隠しとるのは… ありゃ演技やな…。」
飯田「えっと次は…圭ちゃ… は、危ないから、高橋…もダメか。 うう…!」
記C「あのですなぁーッ! ワシら、とにかく鈴木さんのコメント欲しいんや!
   うつむいてないで、何か話してくれたら嬉しいんやけど鈴木さーん!」
鈴木「え…?」
記C「なんや…泣いとるかと思ったら、顔半分笑っとるやん?」
鈴木「わッ…笑ってなんかないです…!」(や…やばッ!)

記C「ええ加減、本音の言葉聞かせてくださいや! ホンマはモームスを卒業
   できて、せいせいしとるんちゃいまっか? どないですぅ?」
新垣「モームスいうな。」
鈴木「コ…コラ新垣ッ…! いえ、せいせいだなんて…。 ソロ復帰は前向きに
   考えて、晴れやかな気持ちで巣立とうとは思っていますが…でも…!」
記C「飾りの言葉はいらんですわ! ぶっちゃけ、仲悪かったんやないですか?
   メンバーとなじめず1年半。 精神的に限界がきてモームス離脱。
   そんなとことちゃいますの? みんなそこを一番聞きたいんですがね!」
加護(…変な記者が1人まぎれこんどるな。 なんやあのオヤジ?)
石川(なんとか泣こうと思って気分盛り上げてるのにぃ〜! 興ざめ〜!)
鈴木「な…仲なんて悪くないですよ!」
記C「うそやがな! ホンマはモームス嫌いやろ? …それとも好きでっか?」
鈴木「え…?」
記C「ホラ即答でけへんやないかい。 鈴木さん、本音をブチまける会見にして
   くれまへんかぁ? こっちも忙しい中こうやって来てるんやさかいな!」
飯田「あ、あのッ…! ちょッ…!」
  (つ、つんくさんッ…なにか言ってくださいよッ! このままじゃ最悪の
   卒業会見になっちゃいますぅッ!! ヤンジャンが可哀想ッ!!)
つん「……なるようになるやろ。」
飯田(つッ…つんくさーんッ!?)
記C「安倍さんもなんやツラーとした顔してますな? 安倍さんもホンマのとこ
   どないなん? かつてライバルの鈴木さん、正直オモロなかったやろ?」
安倍「…おっしゃっている意味がわかりせん。」
記C「ウソやウソやウソやがなぁ! 安倍さん、わかってるはずやぁーッ!!
   少なくとも顔が素に戻ってますでぇ〜? 悲しい顔作らんでええの〜?」

辻 (…のの、そろそろキレそうなのれすが。 鎖をほどいていいれすかね?)
小川(2人であの記者に、合成関節技スペシャルきめちゃいましょうか師匠?)
飯田(バカ! お、おさえなさい2人ともッ! つ、つんくさーんッ!!)
紺野(とても涙の感動卒業会見とはいえない状態ですね…。)
高橋(ただでさえ泣けないのに、さらに泣けない嫌〜な雰囲気ダス…。)
矢口(なっちッ! 明らかにムカついてる表情やめろってッ!)
吉澤(圭ちゃん! これなんかヤバくない? ヤバくない!?)
鈴木「あの…なっちとはうまくやっていましたよ! ご想像されてるような…」
記C「じゃあ鈴木さん、安倍さんのこと好きでしたぁ? モームス加入する前は
   仲が悪かったのは認めてくれますよねぇ? 答えてくださいよ?」
鈴木「それは…!」
保田「マッロニーちゃん♪」
鈴木「それは… ブッ! 私となっちは…! ぷックスクス… 昔は確かに…」
保田「マロ・レボリューション・トウェンティーワン♪」
矢口「ギャハハハハハハハハッ! マロレボッ!! あ…いやいや…!」
飯田「ちょッ…ちょっと圭ちゃんッ!?」
 ザワザワ… ザワザワ…
保田「バッカ、なにしみったれた顔してんだよみんなッ! めでたい門出だぜ?
   無理に泣こうたって泣けるかよッ! もう十分泣きつくしたじゃねえか!
   そんなくだらねえ事より、今はマロッ!! マロってこうぜッ!!
   よし紺野ッ! あの空気読めない記者に一発、マロかましてやれッ!!」
紺野「マロ洗って出直してこい。」
 ドッ!!
加護「ぶははははははッ!! どこ洗えばええんやそれッ!! ぶはははッ!」
矢口「ギャハハハハハッ!! 無理無理! もう無理ッ!! ギャハハハッ!」

 ザワザワ! ザワザワ!
記A「なッ…! どういうことだコレ? 急にみんなで爆笑しはじめたぞ?」
記B「わ、わかんねえ! なにがなんだかサッパリ…!」
記C「フン…! ホラ見ろ、やはり悲しいツラは演技やったんや…。」
 ブハハハハハハッ!! ギャハハハハハッ!!
矢口「ヒィーッ!! ごめんヤンジャン、泣けないわやっぱ! ギャハハ!」
鈴木「ぶははははッ! 元々、ムリだっちゅーの! もう気にすんなよ!
   みんなで笑いつくしちまおうぜ! 安倍もごめんなぁ? ヒィーッ!」
安倍「うん…♪」
後藤「アハハハハハハッ!! 紺野サイコーッ!!」
飯田「ちょっ…ちょっとぉ! みんな…! プッ…まったくもう! クスクス…
   ハーイ! マロ解禁ッ! リーダーが許しまーすッ!!」
つん「…マロプロ・オーディション」(ボソ…)
石川「アハハハハハハッ! つんくさんつまんなーい♪ 死んじゃえ♪」
 ザワザワ… ザワザワ…
記C「ハハッ…みなさん大笑いですなぁ? 邪魔者が卒業するんで、嬉しくて
   たまらへんって事でっしゃろ? いやぁ〜… いい記事書けますわ♪
   見出しは『大爆笑・誰もが喜んだ鈴木あみ脱退!』 …どないです?」
新垣「ゴマキいうな。」
鈴木「ぶはははッ!! 言ってねえ、言ってねえ! ヒィーッ!!
   いやぁ〜記事は好きに書いていいですよ? そういうの慣れっこですし♪
   安倍と昔は仲が悪かった? ブハハッ!当たり前じゃねーかそんなの!」
記C「そ…そうでっか。 な、なら好きに書かせてもらいますわ…。」

つん「…とまあ、会見はこれくらいで、もうええやろか? じゃあお開きに…」
鈴木「あ…つんくさん、ちょっと待ってください! よく考えたら私、まだ
   コメントしてないッス! このままじゃ他の記者さん達が困るだろうし…
   最後にちょっとだけ… お願いします。」
記A「それは助かりますよ。 鈴木さんのコメントないと記事にならないです。
   卒業するにあたって、今の気持ちを一言でもお願いします!」
記B「あ! それとメンバーのみなさんになにか贈る言葉があれば…!」
鈴木「ハイ…卒業するにあたって… 正直不安もありますが、ソロは初めてじゃ
   ないので、なんとかなる自信はあります! どっちかというと…
   うちのメンバー達が、私がいないで大丈夫か、そっちが不安ですね♪」
飯田「おー? 言ったわねアンタ? クスッ…心配かけないよう頑張るわよ。」
鈴木「あとメンバーに贈る言葉…。 へへ! なんか照れくさいッスね…。」
保田「悪口たくさん言っとけ! あのノライヌ記者がヨダレたらして喜ぶぞ?」
鈴木「あらそう? じゃあまず圭ちゃんは… とにかく暴れるから迷惑で…」
加護「ぶはははははッ! 暴露大会始まるんか? ごっつ怖いやんけ♪」
鈴木「迷惑だったけど… 私、嫌いじゃなかったな♪ 結構…好きでした。」
保田「……ヤンジャン。」
鈴木「リーダーにはよく蹴られてイジめられたけど…  結構、好きでした。
   なっちには絶対負けたくないって思ったけど…  結構、好きでした。
   マリッペにはよく馬鹿にされて笑われてけど…  結構、好きでした。
   ゴッチンには愚痴や相談ばかり聞かされたけど… 結構、好きでした。
   加護と辻はとにかく世話かかるクソガキですが… 結構、好きでした。
   リカちゃんは会話にならなくてムカついたけど… 結構、好きでした。
   ヨッスィは態度とアタマがかなり悪かったけど… 結構、好きでした。
   5期メンは先輩として私を見てくれたから…   結構、好きでした。
  大好きッ!…とまではいかないけど、アハハ♪ みんな結構好きでした♪」

 シーン…
鈴木「…なんだよオマエら? 急に静かになって… お、怒ったのかよ…?」
後藤「え? あ、いや… なんていうか、あ、あれ?」(ツツー…)
吉澤「アハハハ! 頭悪いって何だよ、ムカツクなあ! ズズッ…へっ!」
加護「ぶははッ! 石川ワレなに鼻水たらしとるんや! 汚いやっちゃのぉ!」
石川「ズッ…加護だってアイプチ涙で取れかかってるんじゃなーい♪」
飯田「おむぁえよぉ…グスッ! イジメ暴露じでんじゃなひよぉお…もぉお!」
鈴木「…ハァ? 今頃泣きマネしても意味ねーだろうが? もう遅えよバカ!」
高橋「泣きマネじゃないダスよぉ…。 よくわかんないけど涙出てくるダス。」
矢口「バッカ…! オイラ、お前に好きって言われての初めてなんだぜぇ…?
   一年半いっしょに過ごして…ズズッ! 遅いのはオメーだよッ!」
小川「ううー!ちゃんと小川って名前呼んで、もう一回言ってくださいッ!!」
辻 「ヤンジャンは態度れは表すけど、言葉れ表さないのが悪いとこなのれす。
   冷えたカップルの逆なのれす。 まるで猿みたいなのれす。 ズズッ…」 
鈴木「うっわ! マジで泣いてるのッ!? キモッ! しっかりしろよお前ら!
   記者会見用のコメントに決まってるだろッ!! 結構好きって言っただけ
   じゃねえかよバカッ…! 新垣と安倍なんかフツーに聞いてたぞ?」
安倍「…泣かないけど、なっちも嬉しいよ? 会見用の言葉でも… 嬉しい。」
新垣「フン! ヤンジャンさんが、リサたんにベタボレなのは知ってたもん!」 
鈴木「いや…なんだこの絵は? ワケわかんねーな…。 ホラ紺野、顔がブスに
   なってるから! 鼻たれてる鼻ッ! うわッ! カメラ撮らないでッ!」
 パシャッ! パシャッ! パシャッ!
記A「うーん! やっぱ涙の卒業会見が一番いいねぇ! こうでなきゃッ♪」
記B「なんだかんだいって仲いいじゃん? これだからマスコミの情報は…」
記C「ジブンらだってマスコミの人間やろ! あ、あれも演技かもしれへんで! 
   …ちっ! わ、わかったわい…。 つまらん記事になりそうやなぁ…。」
鈴木「ああああーッ!! キショイから泣くなよオマエらーッ!!」


 ワイワイ ガヤガヤ…
飯田「それじゃ、今日はラジオ収録のあるタンポポ以外は解散ってことで!
   あ…ヤグっつぁんさ、収録の時間までに、アレの注文してこようよ?」
矢口「なに? アレって…?」
飯田「ほら…! そばにヤンジャンいるから大きな声じゃ言えないけど…!
   ヒュードカンッ…て、空に打ち上げる例のアレよ…!」
矢口「レイのアレ… あー! 限定発売の1/1モデルのガンキャノン!?」
飯田「でかいよッ!! アムロ・レイのアレじゃなくて…! 花火よッ…!」
鈴木「なになに〜♪ 花火がどうしたってぇ〜?」
飯田「ああああッ!!いやいやいや!! は…花火…花火じゃなくてッ!」
矢口「そ、そのッ…歯並びッ!! そう、歯並びの話をしてただけなのッ♪
   ホラ、辻も歯並び悪いけど、ごっつぁんも実は悪いよね〜なんて…!」
後藤「なになに〜♪ 歯並びがどうしたのぉ〜?」
飯田「うわわわわッ!! あ、そうだヤンジャンッ!! 今日カオリ達忙しい
   からさ! 今夜のお泊まり、なっちにゆずってあげることにしたから!
   おーい、なっちぃーッ!! ヤンジャン今夜そっち泊まるってさ!」
鈴木「おい…話が山の天気のように変わりすぎだぞ? 一度病院で診てもらえ。
   精神分裂症の疑いがあるわ。 前からマジで気になってたんだオマエ…。
   あ…なんかそういう話になってるんだけど、いいの安倍?」
安倍「あ…うん! ウェルカムだべ、あみちゃん♪」
加護「また、よそ様のごやっかいか! 住所不定のアイドルがどこにおんねん!
   ヤンジャンええ加減に、ウチんとこ戻ってきいや!」
辻 「歌舞伎町をうろついてるプチ家出少女みたいれ、けしからんのれす!」
小川「あああああああああああああッ!! 忘れてたぁあああああーッ!!」

小川「いけね、マコうっかり屋! 先輩、先輩! ビッグニュースですよ!」
鈴木「んあ? …新春映画に3匹の小豚? 主演が辻・加護・パンチラ?」
小川「ピッグなニュースじゃないですよ! ビッグッ!! 実はですね…
   先輩とマコの愛のベッドが返ってまいりましたッ!! キャーッ♪」
加護「ホ、ホンマけッ!? しゃあッ! これでやっと安眠できるがなぁ〜♪」
辻 「安眠どころか、嬉しくて眠れなそうなのれすぅッ!!」(バタバタ!)
鈴木「いや…でも今夜は私、安倍んとこ泊まることになってるし…。」
安倍「ううん! いいよいいよ、なっちは! クスッ…辻加護にゆずります♪
   なっち大人だから、子供達のオモチャを取り上げるマネできないよぉ!」
鈴木「オモチャいうな」
新垣「ゴマキいうな」
加護「いやぁ〜さすがは気づかいの安倍はんやわ〜♪ おおきにッ!!」
小川「かゆいところに手が届く女性ってステキですぅッ!!」
辻 「そうれす! 安倍しゃんはかゆいところばかりの女性なのれすッ!」
鈴木「スマンなぁ安倍…気をつかってもらっちゃって…。
   あ! ていうかさ、安倍が今夜うちに泊まりにくればいいじゃんッ!?」
安倍「えッ!? いやいやいや! でも家族の団らん邪魔しちゃ悪いし…!」
加護「遠慮せんでええですわ! 安倍はんも泊まりにきなはったらよろしッ!」
辻 「そうれすよッ! 5人で川の字で寝るのれすッ!!」
小川「5人じゃ『川』の字になりませんよ? 3画ですもん。」
辻 「そんじゃ『瓜』の字♪」
鈴木「すげえ配置だな…。安倍が3人の枕で、小川が私に踏まれてる感じか?」
安倍「クスクス♪ …じゃあなっち、枕になりに行っちゃおっかなぁ〜?」
鈴木「よしキマリッ!! んじゃさっそく晩メシの買い出し行くかぁ〜ッ♪」
加護「ぶははッ!! なんやかんや言って、ヤンジャンが一番嬉しそうやで♪」

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