好きならそれでいい
1 名前:くろす。 投稿日:2009/03/23(月) 11:15
初めまして、某所で携帯サイト運営中のくろす。と申します
基本的にカプはマイナー好み。最近はガキみつと純愛が好きです
ちょっとでも布教を!という事で此方にスレを立てる事にしました
生ぬるい目で見守って頂けるとこれ幸い。

千奈美に愛ガキも好きです、ももあいりも好き(え
初めてなので二作…、ただサイトで発表済みですが。
よろしくお願い申し上げます
2 名前:世界で一番好き 投稿日:2009/03/23(月) 11:16
 


今日のイベントは五期と先輩だけ。
だからなんか昔に戻れそうな気がした。



「里沙ちゃーん」

「うぉ、愛ちゃん」

「髪、とかしたるー」

「…うん!」



愛ちゃんと二人きりの楽屋。
なんだか久しぶりな気がする、会話。

嬉しくて、ついほっぺが緩む。



愛ちゃんの綺麗な指が髪を通りすぎる


 
3 名前:世界で一番好き 投稿日:2009/03/23(月) 11:17
 


「なんで手でとかすのぉ」

「里沙ちゃんの髪がきれーから」

「理由になってないからー」

「や?」

「嫌じゃ…ないけど」



むしろ、きもちーよ?
さすがに言えないけど心の中で呟いた。


愛ちゃんは満足そうに笑ってから
そのまま指を私のほっぺまで滑らせる。

 
4 名前:世界で一番好き 投稿日:2009/03/23(月) 11:18
 


「あんた今日嬉しそうやなぁ」

「そう?」

「うん、いつもよりたれ目なっとる」

「うそ?!」

「いつもより笑顔が可愛いって事」

「んなっ…」



愛ちゃんはそのままほっぺむにむにして
すぐに、手を離した。

それと同時に入ってくるまこっちん。



…タイミング悪ぃ。

 
5 名前:世界で一番好き 投稿日:2009/03/23(月) 11:18
 

「コンコンが構ってくれないんだよぅ」

「あーしも構ってやらんがし!」

「ひっでぇ、ガキさんは構って…」

「あげないもん!」



そう言ったらおかしくて
愛ちゃんもまこっちんも私も笑った。


それにつられたみたいに入ってくる
化粧を終えたらしいコンコン。



「まことぉ、いつのまにか消えないで」

「あさ美ちゃんが構ってくんないし」

「…帰るよ?」

「う、うぁい!!」

 
6 名前:世界で一番好き 投稿日:2009/03/23(月) 11:19
  


コンコンに引っ張られてったまこっちん
すごい、主従関係が見え隠れした…。


また二人きりになった。
今度は私から愛ちゃんに抱きついた。



私が大好きな背中。
あたまをぐりぐりしてみた。



「なんやぁ、甘えたさんやなぁ」

「だめ?」

「んふ、ええんやない?」

「…好き?」

「ん?」

「私のこと」


 
7 名前:世界で一番好き 投稿日:2009/03/23(月) 11:19
 


愛ちゃんは私と正面に向き直って
短いキスと一緒にささやいてくれた。



「世界で一番好きやよ」


 
8 名前:世界で一番好き 投稿日:2009/03/23(月) 11:19
 
END
 
9 名前:知恵の輪さえ外せれば 投稿日:2009/03/23(月) 11:21
 
みつガキ。アメーバ見た人しか解らない…です
 
10 名前:知恵の輪さえ外せれば 投稿日:2009/03/23(月) 11:21
 


スタジオ裏の薄暗い部屋で黙々と
知恵の輪を外す為に躍起になってたら


不意に亀井さんに肩を叩かれた。


 
11 名前:知恵の輪さえ外せれば 投稿日:2009/03/23(月) 11:21
 


「どないしはったんですかあ?」

「スタジオでバレンタインの話してる」

「あー、そうなんですかあ?」



あんまり興味なかった。
バレンタインの話してるからって
新垣さん絶対愛佳の話しーひんもん。

 
12 名前:知恵の輪さえ外せれば 投稿日:2009/03/23(月) 11:21
 
カチャカチャ。カチャカチャ。
知恵の輪ひとつだけ外せたけど…あ゙ーっ

もういやんなってきたわあーっ!



「あっ、みっつぃ!ガキさんの番!」

「あー、はあ」



知恵の輪を膝の上に置いて
スタジオの様子が写るモニターを見る
 
13 名前:知恵の輪さえ外せれば 投稿日:2009/03/23(月) 11:22
 


質問の内容は
メンバーが男子やったら誰にチョコを
あげたいかってゆー、話らしい。



どーせ手堅く高橋さんとか言うんやろー
新垣さんのツンデレには慣れたわ、愛佳


 
14 名前:知恵の輪さえ外せれば 投稿日:2009/03/23(月) 11:22
 


だから画面から聞こえた言葉に
思わず手にした知恵の輪を握りしめた




  光井!!
  ジーンズをキュッとはいてると
  カッコイイのよ♪




に、新垣さん…
みるみる内に顔が熱くなっていく。


は、はずい・・・・。


 
15 名前:知恵の輪さえ外せれば 投稿日:2009/03/23(月) 11:22
 

「うわー。もうおあついんだからあ」

「そ、そそそんな事ありませんてえっ」

「やーだ、みっつぃ照れて!ウケるー」

 
16 名前:知恵の輪さえ外せれば 投稿日:2009/03/23(月) 11:23
 

また画面に目をやると
ふと新垣さんと目が合った気がした。


勿論、モニターやから
あっちから愛佳は見えてないけど…


 
17 名前:知恵の輪さえ外せれば 投稿日:2009/03/23(月) 11:23
 


「あっ・・知恵の輪や」




とにかく新垣さんの近くに行きたいから
スタジオに出る為にも知恵の輪外そ…




がんばれあいかーっ!


 
18 名前:くろす。 投稿日:2009/03/23(月) 11:24
 
以上です。
なんか…えっと…次は新作出そうと思います。
きっとマイナーです。生ぬるい目で…是非、お願いします(笑)
 
19 名前:名無飼育さん 投稿日:2009/03/24(火) 02:10
愛ガキ大好きです。
ガキみつ(っていうの初めて知った)は新鮮かも
20 名前:名無し読者 投稿日:2009/03/24(火) 08:47
フリー短編スレで書いてた人ですね?
マイナー好きな故の難しさもあると思うけど頑張れ
21 名前:くろす。 投稿日:2009/03/24(火) 16:02

>>19 名無し飼育さま
 愛ガキいいですよね(`・ω・´)1推しです!
 マイナーの中にも愛ガキ等知名度あるCPも扱いますので
 どうぞまたいらしてください(*- -)(*_ _)

>>20 名無し読者さま
 そうです、恐れ多くも投下させて頂きました。
 マイナーが多すぎて共感を得られない作品も多いと思うのですが
 是非お付き合い頂けると幸いです(*- -)(*_ _)

次回の更新は恐らく来週超えると思います。
22 名前:名無飼育さん 投稿日:2009/03/26(木) 21:44
こんな良さげなスレが立っていたとは
23 名前:名無飼育さん 投稿日:2009/03/26(木) 23:49
素敵な愛ガキスレが!!
頑張ってください♪
他のCPも楽しみです
24 名前:くろす。 投稿日:2009/03/30(月) 20:22
 
>>22 名無し飼育さま
 ありがとうございます。是非またお立ちより下さい!

>>23 名無し飼育さま
 愛ガキだけじゃないマイナーも多数ですが、
 是非お付き合い頂けると幸いです。


今回は夢板のフリー短編スレに投下した「季節の狭間で」の続編です。
あ、みつがきです。
 
25 名前:春の色 投稿日:2009/03/30(月) 20:23
 



新しい制服は特有の匂いがした。
一度春らしくなった気温もまた冬型。
地球温暖化なんて嘘なんちゃうか?



新しい学校、新しいクラス。
人に馴染むのは苦手じゃない愛佳は
特に問題もなく高校生活初日を終えた。


 
26 名前:春の色 投稿日:2009/03/30(月) 20:23
 


入学式を終えて中庭に行く。
真新しい鞄をベンチに置いて自分も座る



まだ少ししか咲いてない桜を見上げる。


 
27 名前:春の色 投稿日:2009/03/30(月) 20:24
 


  
早く会いたいな。
入学式の片づけがあるからって
先帰れって言われても帰られへんよな…

だって、会いたいねんもん



「あー・・べた惚れやな」



 
28 名前:春の色 投稿日:2009/03/30(月) 20:24
 

 
口に出したらちょっと笑えた。
まさか愛佳が恋するなんて思わんかった
しかもこんな必死になって…。


説明会には友達の付き合いで行っただけ
正直この学校に受かる学力なかったし


 
29 名前:春の色 投稿日:2009/03/30(月) 20:24
 

 
やのに、新垣さん見たから
資料をトントン揃える新垣さんの横顔
今まで見たことないくらい綺麗やった。


・・・一目ぼれするなんて



 
30 名前:春の色 投稿日:2009/03/30(月) 20:24
 


 
電源を切っていた携帯を鞄から出して
起こそうとしてやめた。


まだなんとなくたそがれてたい。



 
31 名前:春の色 投稿日:2009/03/30(月) 20:25
 



「光井!」



 
32 名前:春の色 投稿日:2009/03/30(月) 20:25
  


そう思った刹那。
ふと呼ばれた方を見たら新垣さんが
こっちに向かって走ってきていた。



鞄を肩にかけて立ち上がる。
同じ制服を着てる事が嬉しかった。

必死に受験勉強した甲斐がある。



 
33 名前:春の色 投稿日:2009/03/30(月) 20:25
 



「ごめんね、待ったでしょ」

「全然、桜見てましたから」

「咲いたね」

「咲きましたね」



不意に繋がれる手。
ビックリして新垣さんを見たら
照れくさそうに桜を見上げていた。

…へへ



 
34 名前:春の色 投稿日:2009/03/30(月) 20:25
 
「入学おめでと」

「ありがとーございまーす」

「…これから毎日会えるね」

「嬉しいんですかー?」

「・・・嬉しいよ」
 
35 名前:春の色 投稿日:2009/03/30(月) 20:26
 

予想外の答えに思わず詰まる。
新垣さんはふふって笑うとこっちを見た



「ご飯でも食べに行こっか」

「・・・はいっ」


 
36 名前:春の色 投稿日:2009/03/30(月) 20:26
 


しっかり手繋いだまま学校を出る。
これからずっとこんな日が続くんやね

そう思ったら嬉しくて
ニヤニヤが止まらんくなった。



愛佳の心も、新垣さんの心も
きっと咲いた桜と同じ・・━━━━


37 名前:春の色 投稿日:2009/03/30(月) 20:26
 

-end-


 
38 名前:名無飼育さん 投稿日:2009/03/31(火) 19:43
計画的犯行をやっていながら可愛いなんて…
うーんかわいい
してやられてるガキさんもかわいいw
39 名前:名無し読者 投稿日:2009/04/01(水) 19:15
このガキ光、素っぽくていいな
がんがれ
40 名前:むげむげ 投稿日:2009/04/04(土) 19:19
布教活動がんばっw
41 名前:むげむげ 投稿日:2009/04/04(土) 19:20
やべ、あげちゃったΣ
ごめんなさい…
42 名前:くろす。 投稿日:2009/04/07(火) 19:40

>>38 名無し飼育さま

 かわいいですよねーv←
 みつガキはガキさん鈍感人で居てくれないとダメなんです!(ぉ
 でもガキさん自身、鈍感キャラにされていることがおおいですよね(笑)


>>39 名無し読者さま

 ほんとですか!ありがとうございます♪
 がんばりますっ


>>40>>41 むげむげさま

 見つかったΣ(゚Д゚)←
 がんばりますv
43 名前:それはOkの合図 投稿日:2009/04/07(火) 19:41
今日はこはあい布教の日ですw

   それはOkの合図
44 名前:それはOkの合図 投稿日:2009/04/07(火) 19:41
「おつかれー」



早く終わったから打ち上げしようよ。
そう言い出したのはさゆだった。


乗り気だったのは6期だけで、
あとのメンバーは疲れきっていた。



「愛ちゃんは行くよね」


さゆにそう言って腕を組まれる。
行ってもええけど…でもなあ・・・。



離れた所でマネージャーさんと話す恋人
チラッと振り返って言葉を濁した。



ほんまは小春と二人で行きたい。
・・どうせ行くならって意味やけど。
45 名前:それはOkの合図 投稿日:2009/04/07(火) 19:42
「愛佳は行くってー!」


れいなが光井の手をしっかり握って
嬉しそうな声をあげた。うーん…。


「ねー、行こ?行こーよ愛ちゃ〜ん」


さゆの甘えた声に思わず頷きかけた
そのとき、腕を引っ張られる。
46 名前:それはOkの合図 投稿日:2009/04/07(火) 19:42
「道重さん残念でしたあー」

「うわっ、小春ちゃん。なにー?」

「高橋さんは小春とデートっすよ」



ね、愛ちゃーん。なんて言って
ヘラっと笑う小春。手を握り返した。


「むぅー、さゆみの愛ちゃんー!」

「小春のですからー」

「小春ちゃんほんとやだ!きらーい!」

「なーんで!なんでっすかあ!」
47 名前:それはOkの合図 投稿日:2009/04/07(火) 19:42
一通りさゆと言い合いを済ませると
小春は手を繋いだまま歩き出した。


「こ、こはるっ」

「あー?あー、なんすか?」

「今日、約束してないやん」

「してないけど、行きたかったでしょ」



こはると、ご飯。
そう言って笑う顔にドキッとした。

恥ずかしくなって俯く。
48 名前:それはOkの合図 投稿日:2009/04/07(火) 19:43
「それに、道重さん達に
 高橋さん任せてらんないですもん」



こはるの愛ちゃんですから!!
右手でガッツポーズして笑う小春。


ちょっと自己チューやけど、
ちょっとまだまだコドモやけど…。



小春はいつだって
素直になれないあーしを導いてくれる。

自分から甘えられんあーしを捕まえて
強く抱きしめてくれる。



年上年上って気張るあーしの心を
ゆっくり優しく溶かしてくれる。
49 名前:それはOkの合図 投稿日:2009/04/07(火) 19:43
 

「…なに食べに行く?」

「こはる愛ちゃんち行きたーい!」

「んなっ・・///」



この無邪気さに救われる事は多い。
ただこの無邪気さは…たまに罪やと思う

 
50 名前:それはOkの合図 投稿日:2009/04/07(火) 19:43
 


リo´ゥ`リ< あ い ち ゃ ん ち ☆

川;’ー’)<い、家来てなにするんよ

リo´ゥ`リ<え?ゲームでしょ?

川*TーT)<そやね(トホホ…)


 
51 名前:くろす。 投稿日:2009/04/07(火) 19:44
 
終わりです。
こはあいって見かけませんよね・・・。
普及しますように( ̄人 ̄)

そろそろ小春ちゃんに愛ちゃんの呼び方統一してほしいと思います。
52 名前:名無飼育さん 投稿日:2009/04/13(月) 05:10
こはあいっていいかもしれないと思ってしまいました
いやいや呼び名統一しない感じが初々しくてイイじゃないですかー
と言いつつこの小春にはどんどん頑張って成長していただきたくもあり……w
53 名前:くろす。 投稿日:2009/05/14(木) 13:14
>>52 名無し飼育さん

こはあいはなかなかいいですよ
ただ問題はなかなか浸透しないことです(笑)
読んで頂いて、有難うございましたo(*_ _)o
54 名前:くろす。 投稿日:2009/05/14(木) 13:16
ジュンれなです。DVDマガジンの23からのネタです
千奈美にサイトで発表済みであります。
55 名前:変な彼女 投稿日:2009/05/14(木) 13:16
 


「…ジュンジュンは変っちゃん」

「エ?」

「なんか、いっつも変なこと言う」

「なんデスカ」



 
56 名前:変な彼女 投稿日:2009/05/14(木) 13:16
全部撮影が終わって私服に着替えて。
聞いたとよ。
個人撮影で変なこと言ったらしいやん



「カノジョみたい、と言ったデスヨ」

「そんなんなんで言うとっ」

「だってホントカノジョでショ?」

「そ、そうやけどぉ…」



小春とかに冷やかされるっちゃん。
さゆだって絶対知ったらうるさいとよ
れいなの苦労、解る?


ジュンジュンはそんな心境も露知らず
鼻歌まじりにカバンを整理していく



・・・はぁ



「田中サン」

「なん?」

「イヤ、だったデスカ」

「え?」

「カノジョ、言われるノ、ヤだった?」

「べ、別に嫌なわけじゃ…」
57 名前:変な彼女 投稿日:2009/05/14(木) 13:16
ジュンジュンが子犬みたいに
キューンって鳴きそうな気がした。

ばりかわいいっちゃん。
そんなん口裂けても言わんけど。



「ホントですヨ?」

「は?」

「タナカさんと居ると、ジュンジュン
 オトコの人みたいナリマスヨネ」

「そう?」

「そデスヨ、特にヨルt…ぶっ」



慌てて口をふさいで周りを見渡す。
誰も聞いてなかったみたいで一安心。



「よよよよよ、夜とか言わん事っ」

「ダッテ、そーデショ?ネ?」

「も、もうジュンジュン知らん!」
58 名前:変な彼女 投稿日:2009/05/14(木) 13:17
赤くなる顔を抑えて、
メンバーへのあいさつもそこそこに
一目散に楽屋を飛び出した。


足遅いれいなが、
ジュンジュンに追いつかれるのは
きっと、そう遠くない未来。



川´・_o・)<つーかまえた!

从*` ロ´)<は、はなせ!

川´・_o・)<放すワケないダヨ
59 名前:変な彼女 投稿日:2009/05/14(木) 13:17
短い・・気もしますか終了です。
ジュンれなはあのマガジンで見て目覚めました。
マイナー万歳。
60 名前:くろす。 投稿日:2009/05/14(木) 13:20
あげてしまったorz
次はやっぱりこはあいをあげようと思います(´・ω・`)
多分また発表済みのものを引っ張ってきそうですが。

であ[壁] サッ
61 名前:名無飼育さん 投稿日:2009/05/24(日) 11:24
ナチュラルな流れで夜の話に持っていくジュンジュンすごいw
もはやれいなは子猫ちゃん扱いですね
62 名前:くろす。 投稿日:2009/07/04(土) 20:26
久々にやってきました、こはあい普及に

>>61 名無飼育さん
ジュンれなはこんなイメージですね(笑)
子猫れいにゃがかわいくて仕方ありません
63 名前:くろす。 投稿日:2009/07/04(土) 20:34
サイトで発表済みの死ネタです!(゚∀゚)←
こはあいです!中編扱いだったので、数回に分けてお送りします


  泣いてたまるか
64 名前:nXwPy9wiiw 投稿日:2009/07/04(土) 20:34
自分の生命に限りある事を知っていた。
だから、生きようと思った。


与えられた命を捨てようとした事なんて
今までたったの一度だってない。



むしろ、楽しみたい。



誰かの記憶に残る人でありたい。

いい子だったね

そう言われる存在でありたかった。
65 名前:Life is One time 投稿日:2009/07/04(土) 20:35
「…小春?」



小春のお世話役で雇われた高橋さんは
今までのお世話役の人より優しくて
誰よりも、温かい人だった。


肩からずり落ちたカーディガンを
高橋さんがゆっくり元に戻してくれた。



小春より身長が小さいのは解ってるのに
立てない体では、それを自慢できない

それも、悔しかったけど。
66 名前:Life is One time 投稿日:2009/07/04(土) 20:35
「小春ー」

「なんですかぁ」

「…もう寝るか?」



高橋さんが車いすに手をかけた。
抵抗なんて出来なかった。

遠ざかってく窓。遠ざかってく夜空。
小春はこうして運ばれるだけだ。



「高橋さん今日は―――」

「泊りの日やよー」

「じゃあ一緒に寝てくれるんですかっ」

「ええよー」



自分が病原体で無くて良かった。
小春は最近本当にそう思う様になった。

人から忌み嫌われ隔離される存在には
死んでもなりたくなかった。
67 名前:Life is One time 投稿日:2009/07/04(土) 20:35
それでも――――
・・・と、小春は思う。


もしかしたら高橋さんなら
小春が隔離されるべき病気を患っても
傍に居てくれるんじゃないかと思った。



漠然と、ただ、そう思った。
68 名前:くろす。 投稿日:2009/07/04(土) 20:36
#01 Life is One time
              END


続きはできるだけポンポン明日辺りのせたいです(・∀・)
69 名前:泣いてたまるか 投稿日:2009/07/08(水) 10:59
#02 笑う角に福来る
70 名前:#02 笑う角に福来る 投稿日:2009/07/08(水) 10:59
味の薄い料理には飽きた。
だけど、それは言わなかった。
作ってくれる高橋さんが好きだった。


「もうちょっとで出来るからねー」


って言いながら
キッチンであたふたする高橋さんの背中

それを見るのが小春の幸せだった。



高橋さんが居ない時間は
恐ろしいくらい、静かだった。
小春も、小春のまわりも。


勿論、この家には小春しか居ないから
高橋さんが居ないのにうるさかったら
それはそれで恐いのかもしれないけど。
71 名前:#02 笑う角に福来る 投稿日:2009/07/08(水) 10:59
たまに、哀しくなる事があった。
高橋さんは、バイトしに来てるんだ。


・・・って。
72 名前:#02 笑う角に福来る 投稿日:2009/07/08(水) 11:00
「今日は食欲ないんやねぇ」

「えへへ、なんでだろう」

「お腹いっぱい?」

「おなかいっぱーい!」

「んふふ、ならよし」



でも高橋さんは笑ってくれる。
この笑顔はきっと雇われてるからでない

本当に優しい笑顔だって信じてる。



ご飯を食べてから、
高橋さんがソファーに座った。
73 名前:#02 笑う角に福来る 投稿日:2009/07/08(水) 11:00
「小春も座りたい!」

「もー、しゃーないな」



高橋さんは立ち上がって
小春の車イスをソファーの横につけて
よいしょって小春を持ち上げた。


小春より身長の低い高橋さんが
軽々持ち上げられる位、小春は軽い。



それは、喜べない事だけど
74 名前:#02 笑う角に福来る 投稿日:2009/07/08(水) 11:00
「小春、高橋さんより軽いー♪」

「なに言ってるんよ」

「ダイエットなんてしなくていいもん」

「はいはい、良かったねー」

「えへへぇ、いいでしょぉー」



笑い話に変えようとして、
それに乗ってきてくれる高橋さんが


小春は好きだった。
75 名前:#02 笑う角に福来る 投稿日:2009/07/08(水) 11:00
        ・・・・NEXT
76 名前:名無飼育さん 投稿日:2009/07/09(木) 02:44
じゃれる小春が可愛いような切ないような
次もお待ちしてます
77 名前:くろす。 投稿日:2009/07/22(水) 17:08
>76 名無飼育さん
ありがとうございます。死ネタ晒すのは申し訳ないですが頑張ります(ぉ
78 名前:#03 悲しみ よろこびもあり 投稿日:2009/07/22(水) 17:09
「高橋さん」

「んー?」

「小春のイメージってなんですか?」



ベッドに横たわる小春のお腹を
ポンポン叩いてくれてる高橋さんが
少しビックリしたみたいに目を丸くした


布団越しに伝わる高橋さんのぬくもりが
小春は、大好きだった。
79 名前:#03 悲しみ よろこびもあり 投稿日:2009/07/22(水) 17:09
「…小春のイメージねぇ」

「うん、小春のイメージ」

「うるさい、超音波…アホ?」

「えーっ、ヒドイっすよぉー」



高橋さんが可笑しそうに笑った。
小春は、嬉しくて笑った。


小春はこれからもうるさく居たい。
ウザがられる位、うるさくしたい。



「でも…あんたは大人やね」

「なんでー?」

「・・・なんとなく」



高橋さんが小春のおでこを撫でた。
気持ちよくて、目を細めた。
80 名前:#03 悲しみ よろこびもあり 投稿日:2009/07/22(水) 17:09
「今日も泊まって行ってあげるから」

「えへへぇー、うん」

「だから、安心して寝たらえーよ」



あーしは、あんたが寝たら
用事するから・・・って笑顔で言う。


でもね、高橋さん。



ずっと言えなかったけど
高橋さんがお泊りしてくれるのね、
嬉しいけど、恐かったんです。


もし、寝たまま世界が終わったら、
小春を見つけるのは高橋さんだから。
81 名前:#03 悲しみ よろこびもあり 投稿日:2009/07/22(水) 17:09
ホントはね、
高橋さんがお世話してくれるの、
そうゆー意味で、嫌だったんです。
82 名前:#03 悲しみ よろこびもあり 投稿日:2009/07/22(水) 17:10
      -NEXT
83 名前:#04 何度か愛に躓き 投稿日:2009/08/08(土) 22:25
「小春・・・?」



心配そうに高橋さんが首を傾げた。
小春は、何も言わずに目をそらした。


―――なにも、言えなかった。



「…お医者さん呼ぼうな」

「ごめんなさい」

「謝らんでええがし」



高橋さんは、落ち着いてた。
携帯ですぐにお医者さんに電話して
小春の布団を取り換えてくれた。


もう、使えないね、そのお布団。



口の中には血の味が残っていた。
小春は、泣きたいのを我慢した。

ホントは、泣いてしまいたかったけど。



泣くなんて、小春のキャラじゃないから
84 名前:#04 何度か愛に躓き 投稿日:2009/08/08(土) 22:25
お医者さんが来て、点滴を打ってもらう
高橋さんが玄関までお医者さんを送る

その少しの間だけ、小春は一人になった



口の中は、まだ血の味がした。



「小春」

「高橋さん…」

「ほい、水。口ゆすいで。」



高橋さんの気遣いが嬉しかった、
高橋さんの気遣いが悲しかった。



水を口に含んで、差し出された器に
うがいをするみたいに水を吐き出した。

微かに血を含んだ水が、ピンク色だった



こんなピンク、嫌いだ。
高橋さんがそれを捨てに部屋を出た。



小春は、初めて泣いた。
85 名前:#04 何度か愛に躓き 投稿日:2009/08/08(土) 22:25
      -Next
86 名前:名無飼育さん 投稿日:2009/08/09(日) 18:28
切ないです。
引き込まれますねー。
次回更新楽しみに待ってます!
87 名前:くろす 投稿日:2009/09/25(金) 16:22
放置が長くてすいません。くろす。です
続きを掲載する予定はありますのでしばらくお待ちを
小春ショックから少し立ち直れてなくて自サイトの更新に必死ですorz

今しばらくお待ちください…。


>>86 名無飼育さん
今でもまって下さってるのでしょうか…。
またすぐに更新を再開したいと思っているので
後少しだけお待ちくださいorz
88 名前:くろす 投稿日:2009/09/25(金) 16:22
ミスってあげちゃったのでおとし
89 名前:名無飼育さん 投稿日:2009/09/29(火) 23:22
小春卒業はとにかくびっくりでショックでしたが
作者さんのこはあいのことを思い出して、ゆっくりここを読み返してみたりしてました
86さんではないですが楽しみに待ってます
90 名前:#05 それでも立ち上がるだろう 投稿日:2009/10/19(月) 11:17
「たーかはーしさんっ」

「なあー、小春?」

「なになにっ」

「いつも思ってたんやけど」

「うんうんっ」

「高橋さんて呼ばんでええよ?」



高橋さんの言葉に
小春は車椅子の上で硬直した。

どういう意味?



「愛ちゃんって呼んでえーのに」

「・・・あ、愛ちゃん?」

「んふふ、そうそう」



たかは…愛ちゃんは嬉しそうに笑った。
それから冷凍庫からアイスを取り出して

小春にそれを手渡してくれた。



みぞれのアイス。
出来るだけ、余計な物は取らない為。
91 名前:#05 それでも立ち上がるだろう 投稿日:2009/10/19(月) 11:17
「小春?」

「なんですかぁー」

「あーし、バイトやめようと思うんよ」

「え?」



愛ちゃんの服の裾を思わず掴んだ。
力が入らなくて、悔しかった。



「バイトじゃなく、ここに来たいんよ」



愛ちゃんはそう言って優しく笑った。
嬉しかったけど、苦しかった。


愛ちゃんはしゃがみこんで
小春と同じ目の高さになると、また笑う



「…ずっと、あーしが傍におる」



やっぱり、哀しくなった。
92 名前:#06 何度も夢を見てきた 投稿日:2009/10/19(月) 11:18

優しさに素直に甘えられたら…と思う。
愛ちゃんは今洗濯中だった。


小春は、中庭でボーっと日向ぼっこ。
二階のベランダに愛ちゃんが見える。

小春のシャツを干したりしていた。


自分に限界が来てるのを知っていた。
もう、体が言う事を聞かないのも


随分前から気づいていた。



あの時、愛ちゃんの服の裾を掴んで
それから全く動かなくなった右腕は

つねっても注射しても、何も感じない。



「こはるー」



いつの間にか高橋さんが
車椅子のハンドルを握っていた。

パッと顔を上げると、笑顔の愛ちゃん。



「終わったやよー」

「やったぁー、じゃあ遊ぼー!」
93 名前:#06 何度も夢を見てきた 投稿日:2009/10/19(月) 11:18
なにで遊べるわけでもなかった。
手を使わずに遊べるわけがない。

そう思ってたけど。
愛ちゃんは小春の代わりになってくれた



「次っ、違う違うそこを右ーっ」

「あ、あー、ここかっ、はいよっ」



小春が方向を言って、
愛ちゃんがコントローラーを操る。

自分でした方が勿論楽しいけど
愛ちゃんが頑張って考えてくれたから


小春がゲームを楽しく出来る様に
頑張って愛ちゃんが考えてくれたから



小春は、嬉しかった。
94 名前:くろす。 投稿日:2009/10/19(月) 11:20
一気に更新してみました。
見て下さってる方がいらっしゃるみたいなのでサボりまくった事に反省しましたorz

>>89 名無飼育さん
こはあいを思い出した上に尚且つ私の作品を思い出してくれるなんてこの上ない幸せですorz
このまま頑張って浸透させられればいいんですか…。(´・ω・`)
95 名前:#07 初めて恋をした時 投稿日:2009/12/09(水) 17:13
「愛ちゃん…」



小春のベッドの隣で
携帯をいじってる愛ちゃんを呼ぶ。

すぐに携帯をしまって、
愛ちゃんが顔をあげた。



「どした?」

「小春ね、愛ちゃんが大好き」

「え?」

「ほんとに大好きですよ」

「こはる、あーし―――」

「だから、ジュース買ってきて下さい」



言わせたくなかった。
小春の想いを押し付けられててほしい

なにも、知りたくない。



「もー、なんやの」

「柑橘系がいいな」

「ノドにしみるん違うの」

「しみてもいいから飲みたいんです」

「しゃーないなぁ…ちょっとだけな」

「うんっ」

「じゃあ買ってくるがし」
96 名前:#07 初めて恋をした時 投稿日:2009/12/09(水) 17:14
愛ちゃんが立ち上がって、
小春のほっぺたを柔らかく撫でた。

大人しく待っときーや

そう言って部屋を出て行った。



もし、あのとき愛ちゃんの言葉を聴いて
想いを通じ合わせてたとしたら


小春は、もっと辛かったよ。



だから、有難う愛ちゃん。

言わないでいてくれて、



ただ小春の傍に居てくれて
ずっと、小春幸せだったよ。
97 名前:#08 人生は一回 投稿日:2009/12/09(水) 17:14
あー、、疲れたな。
ジュース楽しみだな。

…愛ちゃん早く帰って来ないかな?



ちょっと体が強張った。



自分の生命に限りある事を知っていた。



それが、近づいてきてる事も。



「…泣いてたまるもんか」



力が入らない体に力を入れた。
血管が切れちゃうぞって位力を入れた。


泣いてたまるかっ泣いてたまるかっ…



愛ちゃんが小春の為に
ジュースを買ってきてくれる。


楽しみなんだもん、泣くわけないよ。
98 名前:#08 人生は一回 投稿日:2009/12/09(水) 17:14
どうせ力が入らないんだから
力む必要はない。


そう思い直して、ゆっくり目を閉じた。



ジュース買ってきたでぇー



愛ちゃんは部屋の扉を引いて、
ジュースが入った袋を振り回して
小春を見てニコッて笑うに違いない。


その光景を心に思い描いて、
小春はそっと意識を手放した。



目が覚めたら、
愛ちゃんにまたゲームしてもらうんだ。

今度は違うゲームがいいな。
元気に、笑えるゲームがいいな…。



小春はそう思いながら、
静かに落ちて行った。
99 名前:#08 人生は一回 投稿日:2009/12/09(水) 17:15
 
 
100 名前:くろす。 投稿日:2009/12/09(水) 17:15
毎度の如く放置でごめんなさい。次からは(以下略
101 名前:鶴陸 投稿日:2009/12/18(金) 13:04
名前変えました元くろす。です
いきまーす。どばどばどばっと、今日で載せきります。
102 名前:#10 どうしていいか解らず 投稿日:2009/12/18(金) 13:05
あの日に買ったみかんジュースは
まだ封を開けないで、冷蔵庫の中にある



 * * * *



バイトを辞めた。
辞めた、というか、なくなった。

必要が。なくなった。



どうして、だろう。
大学に行っても身が入らないから、
さっさと講義をサボって家に帰って来た
103 名前:#10 どうしていいか解らず 投稿日:2009/12/18(金) 13:05
あ、もう三時や―――
今日はおやつ何買ったらええやろ?

・・・五時、そろそろご飯用意せな

もう八時や…お風呂入れてあげないと

九時…一緒にゲームでもしてやろうか


十時…ああ、もう寝かせてやらないと



体のリズムが辛かった。
時計の針を見ていちいち体が疼く。

立ち上がろうとする。
そこで自分の部屋に居る事を思い出す。



――――あいちゃーんっ



元気な声はどこに行った?
あの子は病気なんかじゃなかった。
元気に生きてたのに。

あーしなんかより明るく居たのに…



小春が居ないこの世界で
あーしはどうしたらいいか解らんで


冷蔵庫を開けて、
あのジュースを手に取った。
104 名前:鶴陸 投稿日:2009/12/18(金) 13:06
すいません、上は#09です、ごめんなさいorz
105 名前:#10 優しくなれ 投稿日:2009/12/18(金) 13:06
買ってから、未開封で一週間。
冷蔵保存してるし、まだ大丈夫、よね



 * * * *



小春が好きだった。
いつも笑ってる小春が太陽だった。

時給がいいから始めたバイトは
いつの間にか生きがいになっていて。



小春の傍に居ることでお金を貰う。
それさえ嫌になっていた。

だから、バイトを辞めることにした。
一人の人間として小春と居たい。
バイトの世話役じゃなくてもっと違う…



もっと近い存在になりたかった。
106 名前:#10 優しくなれ 投稿日:2009/12/18(金) 13:06
だけど、小春は言わせてくれなかった。
自分の事は言うだけ言って

小春は、あーしに言わせなかった。



――――小春ね、愛ちゃんが大好き



「・・・こはるっ」



ペットボトルを思わず握りしめた。
当たり前やけど、冷たかった。


もし、このジュースを
買いに行かなかったとしたら


あーしは小春を守ってあげれたのかな



…ううん、違うか
小春は解ってたんやろ?

自分が、限界やって



だから、あーしを追いだした
違う?


…あんたは、オトナやね…ほんまに
107 名前:#11 積極的に生きるんだ 投稿日:2009/12/18(金) 13:07
甘酸っぱい味がした。
それでも、美味しかった。



 * * * *



「愛ちゃん、本気?」

「本気とかいてマジと読む」

「冗談言ってる場合じゃないから!」



ガキさんがあーしの肩を掴んだ。
背中向けたまま、立ち止まった。



「突然どうしたのよ」

「決めたから」

「大学ってそんな簡単にやめるもの?」

「・・・簡単ちゃうがし」



ガキさんに向き合って、
しっかり目を見て言った。



「簡単に決めた訳じゃないから」

「小春って子のため?」

「・・違う」

「あの子に傍に居たいから―――っ」

「違うっ」

「愛ちゃん・・・」

「小春は、もう…おらんから」
108 名前:#11 積極的に生きるんだ 投稿日:2009/12/18(金) 13:07
ガキさんの手があーしの肩から落ちた。
悲しそうに下がる眉。
そんなガキさんを横目に見ながら
あーしは気楽に笑った。



「愛ちゃん?」

「悲しむ事なんかじゃないから」

「え?」

「小春はそんな事望んでないから」



あーしは笑っていたいから
小春の為にずっとニコニコしときたい
そのためには今まで通りの生活じゃ

絶対に、ダメ



「また連絡するがし」

「ほんとに?」

「ほんとー」

「やだよ、辞めたっきりとかやだよ」

「解ってるてー、メールするて」



今のあーしに必要なもの。



それは、熱中できる夢。
109 名前:#12 眩しい朝 投稿日:2009/12/18(金) 13:09
    さよならは言わないでおくよ
    だって目を閉じるたびに ・・・・

    

 * * * *



バイト、バイト、バイト。
喫茶店で笑顔振りまきながら紅茶運んで
感じ悪いおばちゃんに笑顔でお金渡して
レジ打って、店長に怒られて―――



辛くなんて、ないよ。



縋れるものを見つけた。
これなら小春も笑ってくれると思った。
喜んでくれると思った。
110 名前:#12 眩しい朝 投稿日:2009/12/18(金) 13:09
 * * * *



「なに愛ちゃんその顔」

「どどどどどどど、どーじよぉーー」

「みっともない顔しないのー」


これから初ライブなのにー!って
ガキさんがべしんと背中をたたく。
背中を抑えてヒィーヒィー言いながら
あーしは椅子に座り込んだ。



「愛ちゃんなら出来るって」



あーしのカバンを勝手に開けて
黄色い手帳をこっちに投げてきた。

挟まれた写真があーしの膝に落ちる。
手帳は床に落ちた。



「…そやね」



 * * * *



明日が来て、朝が来るのは当たり前で
・・・当たり前ってずっと思ってたけど
でも本当は全然当たり前じゃなくて

いつか小春と聴いた歌。
「どんな人も朝の陽に包まれる」
どんな気持ちで聴いてたんやろうね?



なあ、小春ー。あんたの為に歌うで。
あんたの為に笑うで。

あんたの為に泣いてはやらんけどの。



   - E N D -
111 名前:泣いてたまるか 投稿日:2009/12/18(金) 13:10
 
112 名前:鶴陸 投稿日:2009/12/18(金) 13:11
長々とお付き合い頂いた上に死ねたでごめんなさい。
小春卒業までに移しきれなくてごめんなさい。

お詫びに小春卒業ネタでお一つだけ投下させて頂いて逃げます。
113 名前:おとなのよゆー 投稿日:2009/12/18(金) 13:12
 
114 名前:おとなのよゆー 投稿日:2009/12/18(金) 13:12
久しぶりに二人で会った小春は、元気な笑顔で。
あたしなんて卒業後数日はボーっとヌケガラみたいに生きてたもんだけど
コイツは本当に日々前進なんだろうなあとある意味で尊敬する。


「小春、娘。での活動お疲れ様でした。」
「いやいやー、もうちょーっと居たかったっすねー、小春はぁ」
「まあ誰でも大概そう思うもんだよ」


まあ例外は無きにしも非ずだと思うけどね。


「で、どう、気分は」
「なんか、さみしーっす」
「淋しい?」
「あいちゃんに会えないじゃないすかぁー」


ああ、そういえばそれ辛かったなあ。あたしもガキさんに会いたかったよ。


「にーがきさんとかぁ、おどかすんすよぉ」
「お、ガキさんが?」
「吉澤さんってにーがきさんの話になると食いつきいいですよねぇ・・・」
「う、うっせーな。んで、ガキさんがなにって?」
「おどかすんですってばぁ」


小春はいかにも気に入らない、という顔をして呟いた。
115 名前:おとなのよゆー 投稿日:2009/12/18(金) 13:12
「卒業したら、わかれる確率高まるんだよーとか言うんすよー」
「あら」


おいおい新垣。別にうちらそんな山場迎えたことあったか?


「もー、なんか小春ーやる気でなーい」


机に突っ伏して小春が長い腕をグンッとあたしに向かって突き出した。
間一髪、のけぞってよけてから、その腕をぺちんと叩いた。


「だってー今日とか愛ちゃん日本にいないんすよー?」
「え、そうなの?」
「そー。今チャイナにいるんすよ、チャイナ」
「あー、そうなんだ」


もー、同じ地域にさえいないとか死ねるー
・・・なんて意味不明な事を叫ぶ小春。個室だからいいようなものの・・・。

料理を持ってきたウエイトレスさんがえび天を机に並べたとたん
今までの憂鬱そうな表情を嘘だったかのように輝かせた。

吉澤さんも食べます?なんていう気遣いの言葉はまるでゼロ。慣れてるけどさあ。
116 名前:おとなのよゆー 投稿日:2009/12/18(金) 13:13
自分がリーダーだった時代を思い出して、思わずこぼれる笑みを抑えられなかった。
いつもコロコロ表情が変わるこいつを溺愛して、ガキさんに嫉妬された事もあったし
こいつに一方的に片想いしてた高橋に殴られる勢いで「付き合ってんのか?!」って迫られたり


「・・・吉澤さん」
「んー?」


しっかり取り皿にえび天を確保してから一口かぶりつく。んまい。
返事してやったのになかなか話しださない小春を不思議に思って顔をあげた。

小春は、じーっとあたしの目を見ていた。
不思議な目。現役の時何度もこの目で見つめられて、ドキッとしたっけ。
117 名前:おとなのよゆー 投稿日:2009/12/18(金) 13:13
「大丈夫、ですよね?」
「なにが?」
「こはると、たかぁしさん」
「大丈夫だろ」
「・・・なんか、けっこー、こはる、不安みたいなんすけど」


へへへ、って笑ってからまたえび天に目線を戻した小春。
おい、おいおいおいおいおい。さっきみたいに嬉しそうに食えよ。
なにそんな悲しそうな切なそうな顔して食ってんだ。えび天に失礼だぞ小春。


「こーはーる。」
「はーい」
「高橋は離れたからって揺らぐよーなへなちょこじゃないって」
「・・・うーん」
「小春だってそーでしょ?」
「・・・うん」
「ほら、だから大丈夫だって」


今度はあたしが腕を伸ばす番だった。ぽんぽん、と頭をたたいてやる。
118 名前:おとなのよゆー 投稿日:2009/12/18(金) 13:14
「そーっすよね!」
「おう、そうだよ」
「なんかこはる、かるーく、かるーくなりましたっ、こぉ、かるーく」


ぱたぱた〜ってはばたくそぶりを見せる笑顔の小春。
そうだ、久住小春。その笑顔だ。


「こはるも吉澤さんくらいどしーっとかまえますね!どしーっと!」
「おうおう、その意気だ」
「吉澤さんも動揺してないですもんね!にーがきさん今チャイナなのに!」
「・・・・ん?」
「・・・ぁい?」
「なに、今高橋だけじゃないの?中国行ってんの」
「あいちゃんとにーがきさんとジュンリンっすよぉ」
119 名前:おとなのよゆー 投稿日:2009/12/18(金) 13:14
あれえ?にーがきさんから聞いてなかったんすかあ?って不思議顔の小春。

あのくっそ・・・ガキさん一言も言ってなかったぞ


「だああああああ!!!あたし今から中国行くわ!!!!!!」
「ちょ、吉澤さん、おとなのよゆーはどこいったんすかああああ!!!」
120 名前:おとなのよゆー 投稿日:2009/12/18(金) 13:14
(○;´〜`;)<うわあああ、がきしゃああああん

ノリo´ゥ`リoO(なんだよこの大人・・・・



   E N D
121 名前:鶴陸 投稿日:2009/12/18(金) 13:21
よしこは(よちガキ+こはあい)でした。
っていうかあげてた。死にたい。落とします
122 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/01/13(水) 20:25
愛ちゃんはそういう決心をしたんですね……
その勇気は小春の置き土産だったのかな

予想外に吉ガキも読めてうれしいです
>>116の愛ちゃんについ噴き出してしまいましたw
123 名前:鶴陸 投稿日:2010/03/18(木) 15:12
>>122 名無飼育さん
遅レスで申し訳ないです。

>その勇気は小春の置き土産だったのかな
(゚Д゚)
そんな美しい解釈していただけて嬉しいですorz(爆)

吉ガキ結構好きなんですよ〜。
まあ結局こはあいを絡めて書いちゃってるのですが(笑)
124 名前:鶴陸 投稿日:2010/03/18(木) 15:14
更新します。愛ガキです。
125 名前:キミとだから幸せ 投稿日:2010/03/18(木) 15:14
待ち合わせ場所に早く着いてしまうのは
私の悪い癖だった。

相手が後輩だったりしたら最悪。
かなり気を使わせてしまうこの行動。



だめだなあと思いつつも
またこうして15分前には来てしまう。
これでもかなりゆっくり来たくらいだ



白い息をふわっと吐き出して
きえていく様子を見上げて

空は真っ青なのにどこか白く見えて
寒いなあって、手をすりあわせた

前を幸せそうに通り過ぎてく人達。
寒そうに身を寄せ合って歩く。
126 名前:キミとだから幸せ 投稿日:2010/03/18(木) 15:15
 


早く、来ないかな



 
127 名前:キミとだから幸せ 投稿日:2010/03/18(木) 15:15
手に息を吹き掛けてたら
不意にうしろから抱きしめられた。

小さく悲鳴をあげて振り返ると
悪戯っぽく笑う彼女が立っていた。



「愛ちゃん…ビックリするでしょもう」

「ビックリさせようとしたんや」

「迷惑だからーもおー」



愛ちゃんは待たせたな、って言うと
私の手を両手で包み込んだ。

黙って、温めてくれるその表情に
胸が、ざわついた。
128 名前:キミとだから幸せ 投稿日:2010/03/18(木) 15:16
「あ…あんた、マフラーは?」

「今日、忘れちゃって」

「あかんやん、冷えるんに」



愛ちゃんは優しくそう言うと
自分が巻いてたマフラーをほどいて
私の首に巻いた。

愛ちゃんが寒くなっちゃうからって
ほどいて返そうとしたのに
愛ちゃんは頑なにそれを拒んだ。



「かわいいショートにして
 前より首がひえるんやから」

「…愛ちゃん」

「へへ、ほら、行こう」



愛ちゃんの何気ない一言や優しさが
マフラーよりなにより私を温める
129 名前:キミとだから幸せ 投稿日:2010/03/18(木) 15:16
「愛ちゃんの匂いする」

「あーしのやからな、当たり前や」

「愛ちゃん…」

「ん?」

「愛ちゃんち、行きたい」

「えっ、なんで?」

「もっと…くっつきたいよ」



私の言葉を聞いた愛ちゃんは
顔を真っ赤にして、コクコク頷いた。

きっと私も真っ赤だからおあいこだね。



手を繋いで、愛ちゃんちに向かう私達は
きっと私がさっき見てたどんな人達より


幸せそうに、ちがいない。
130 名前:キミとだから幸せ 投稿日:2010/03/18(木) 15:17
END
131 名前:鶴陸 投稿日:2010/03/18(木) 15:18
サイトですでにあげたものですが…。

また近々、なにか、あげに、来たいです(願望
読んで下さった全ての皆さんに感謝感謝
132 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/03/19(金) 07:56
愛ガキ好きです。
愛ちゃんやさしくてラブラブでGood!
133 名前:名無し飼育さん 投稿日:2010/03/23(火) 22:17
ももあいり・・・
134 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/04/25(日) 20:48
愛ちゃんは>>128みたいなこと言いそうだし
ガキさんは>>129なこと言いそうです
かわいいなー
135 名前:鶴陸 投稿日:2011/01/16(日) 16:38
>>132 名無飼育さん
ありがとうございます!
私も愛ガキが好きすぎて大変です

>>133 名無し飼育さん
ももあいり…好きなんですけどなかなか書けず><
申し訳ありません…

>>134 名無飼育さん
そう言って頂けると嬉しいですー!
ありがとうございました。
136 名前:鶴陸 投稿日:2011/01/16(日) 16:39
長らく放置しまくっててすみませんでした…

ジュンれなです
137 名前:雪合戦 投稿日:2011/01/16(日) 16:40
「わぁー!雪や!雪よジュンジュン!」



朝起きて、カーテンを開いてビックリ。
滅多に積もらん雪が積もってた。

テンションあがって
まだベッドの中で寝てるジュンジュンを
遠慮なしに揺さぶってみた。



「んん…田中サン、眠い…」

「寝てる場合じゃないって!雪よ!」

「別に雪珍しくないデスヨ…」

「東京では珍しいと!やけん起きて!」



ジュンはしぶしぶ体を起こすと
目をこすりながらベッドをおりてきた。

窓の前にしゃがむれいなの肩に
ぼてっとあご置いて外を見るジュン。

なんていうか…近い…。
ジュンの匂いでちょっとドキドキする。
なんか、悔しい
138 名前:雪合戦 投稿日:2011/01/16(日) 16:40
「今日のドライブ中止だネー」

「ええ!なんでよ!」

「だって雪の中車アブナイよー」

「ジュンがんばりーよ!
 れいな超楽しみにしとったのに!」

「だってつるんしますよ!」

「つるんってなによ!スリップ?」

「そう、それそれ」

「ああ…まあそれは危ないかも…」



むー。まじで結構楽しみにしてたのに。
あんまり休み合わんし遠出できんし。

うーんうーんって一人で考えてたら
不意に視界が一面天井になった。
あれ?って思ったら、背中がやらかい



「はなせー」

「ヤダァー、ギューっギューっ」

「きもいー、ジュン超きもいー」

「きもくないでしょ!?」

「きもいって言っとろーがー」



抱きしめたまんま後ろに倒れたジュンに
つられて一緒に倒れるれいな。

てかなんか寒いね。雪降っとう位やし
当たり前っちゃ当たり前やけど。
寒いって呟いたら腕の力が強まった。

ジュンは何気に優しい。
139 名前:雪合戦 投稿日:2011/01/16(日) 16:41
「ねぇ田中サン、車乗れないけど、
 駐車場で雪だるまチャンつくろうよ」

「雪だるま!?作りたい!」

「じゃ、とりあえず朝ごはんですな」

「ジュン作ってーれいなベッドにおる」

「ハーイ」



よいしょって起き上がって
ベッドに戻ったら
ジュンがハイって布団かけてくれた。

パタパタ台所へ行った背中を見送って
開いたまんまのカーテンを見る。
布団の中からヌクヌク雪見れるとか幸せやん



あー…ウズウズする



「ジュンー!!!早くご飯ー!」

「ワー、ちょっと待って下さいネー」
140 名前:雪合戦 投稿日:2011/01/16(日) 16:41
 
 * * * *

从*` ロ´)<雪合戦すると!

川´・_o・)彡 シュバッ

从*` ロ(※)ボフッ



从 ;´ ロ`;) ウアーン
川;´・_o・)<あっ、ゴメン、ゴメンネー


141 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/01/16(日) 20:17
れいなさんは泣き虫だなあ
142 名前:名無しさん@おーぷん 投稿日:2015/06/26(金) 08:50
すばらしい
143 名前:名無飼育さん 投稿日:2016/01/15(金) 16:08
 

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