ハロモニ女学院高等部(吹奏楽部)
- 1 名前:チョコ 投稿日:2008/05/23(金) 11:24
- ずっと昔に短編書いたことあります。また久しぶりに書きたくなったので
書かせてもらいます。
吉メインでよしたか、いしよし、よしやぐ、オリメンから5期くらいまで
出したいと思ってます
年齢はあまり考慮しませんアンリアルです、想像はあるんですが文章力にかけますが
絶対放棄は短くてもしません。暖かく適当にみてください。
まずは「よしたか」
- 2 名前:チョコ 投稿日:2008/05/23(金) 11:28
- はじまり
朝7時、携帯のアラームが部屋中に鳴り響いている。
アラームメロディは最近お気にのみかんだ。
私は無意識に携帯のアラームを止め、再び眠りにつく。
1階のリビングから母親の声がかすかに耳に流れてくる、
でも私は起きる気はゼロ。
「ガチャ」勢いよくドアが開いた。
「お姉ちゃん、もう朝だよ起きた起きた。」
そういいながら、カーテンが開けられた。
太陽の日差しが眩し過ぎて否応なしに目が開く。
私を起こしにきたのは、弟だ。私なんかより余程しっかりしている
小さい時はあんなに可愛いかったのに、今となっては生意気になってきたね。
- 3 名前:チョコ 投稿日:2008/05/23(金) 11:32
- 起きたことには起きたが瞼が半分位しか開かない。
弟は私が起きたことを確認し部屋を出ていった。
「もうさぁ高1なんだから、お姉ちゃんも自分で起きなよなぁ。
じゃ俺行くけど、時間みた方がいいよ。」
当たっている・・・未だに一人で起きれないなんてちょっと危機感って
何私の方が上なのにしっかりしちゃってさぁと、掛け時計に目を落とす。
7時40分
えっ!もう一度確認、掛け時計が間違ってる思い携帯をみる。
やっぱり7時40分をまわっていた。
急いで顔を洗って、歯磨きして、パジャマから真新しい制服に着替える。私の中学時代はセーラーだったから、高校からブレザーで嬉しいがよんな余韻に浸っている余裕はない。
うちの制服は有名デナイナーに頼んでデザインしてもらったらしく、人気があるらしい。
エンジのジャケットに白ブラウス、白か紺ベスト、エンジのリボン、ネクタイ、エンジと紺のチェックのスカート。
今日の私は白ベストにネクタイをチョイスした。
カバンを持って階段を駆け下りた。
- 4 名前:チョコ 投稿日:2008/05/23(金) 11:38
- 1階のリビングに行くとすでに朝食と母手作りのお弁当が用意してあった。
朝食なんて食べる暇はない、
牛乳を一気飲みしてプレーンベーグルを口に加えたままもごもごしてしながら
「いってきます!」
母はお行儀がまた悪いと言っているの声が後から聞こえてきた。
でも、登校初日から遅刻なんてカッコ悪過ぎるからゴメンお母さん〜。
チャリで普通なら20分かかるけど、飛ばせば間に合うはずだ。
私は久しぶりに本気でチャリ漕ぎしている、
回りの目なんて気にしている余裕は今の私にはない。
あっ紹介遅くなったけど、私吉澤ひとみ4月からハロモニ女学院高等部1年生よろしく!
- 5 名前:チョコ 投稿日:2008/05/23(金) 11:56
- 校門が見えてきた、うちの校門はなんと時間になった自動的に閉まるというハイテク。
生徒にとっちゃたまったもんじゃない。
本気漕ぎしたおかげで、間に合いそうだ。
うん?前に誰か走っている子がいるあの距離で走りじゃ間に合わないじゃん。
いつもなら知らんふりして行ったが、今日は違ったそうあの時のように。
私の記憶から忘れていた子。
その子の横で急ブレーキで止まった。
その子は唖然していたが、私はその子より早く言葉を発した。
「後に乗って!」
驚きと戸惑った様子だったが、その子も遅刻がかかっているから即座に後ろの二台へ乗った。
「いくよ!しっかり捕まっていて。」
「うん」
- 6 名前:チョコ 投稿日:2008/05/23(金) 11:57
- 私は残り数10mラストスパートして正面玄関まで飛ばした。
正面玄関の前で私はその子を下ろした。
結構飛ばしたおかげでどうやら遅刻は免れそうだ。
「よかった間に合うよ。先に行ってねって自己紹介してなかったね。
私、1年4組吉澤ひとみ」
また驚いた顔をした、よく驚く子だなぁ
「私は高橋 愛 1年4組」
「おぉ同じ偶然だね、よろしくって私は、チャリ置いてから行くからほら、早く。」
「でも」
「あぁもう早くってば私行くからね。先行くんだよ。」
私はそう言い残して速攻チャリ置き場に急いだ。
中学の時バレー部で鍛えたのがこんなところで役に立つなんて部活は頑張って置くもんだ。
- 7 名前:チョコ 投稿日:2008/05/23(金) 12:05
- 正面玄関が見えた、あれ高橋?さんってまだいるじゃん!
先行けって行ったのにもう。
話している暇が無かったから高橋さんの手を引っ張って先を急いだ。
ここから地獄の階段だよ1年だからって3階まで上がるしかない。
普通1年は1階だろがと心の中で文句を言ってた。
高橋さんの手をずっと握っていて、
小さくで可愛い手だなっておい!何考えいるんだ。
3階まで一気に駆け上がりさすがに二人とも息切れ状態運動部の私でも
引退してから春休みは家でゴロゴロしてた体力落ちたかも。
- 8 名前:チョコ 投稿日:2008/05/23(金) 12:12
- 高橋さんは大丈夫かなぁと彼女をみる。やはり息が切れてるようだ。
「ゴメンねっ強引に引っ張ってペース合わせてかなった。」
「大・・・・丈夫。」
彼女は凄く息が切れていたため、短い言葉だった。
呼吸を整えて一段落して、お互いずっと握りあっていた手に気づき離なれる二人。
「手痛くなかった?」
「ううん、嬉しかったありがとう。」
「嫌別にいいよ。教室いこうか。」
二人の前を颯爽と歩く姿は、担任の中澤先生じゃん。
先生より早く行かなくちゃとまた高橋さんの手を取り走り出した。
- 9 名前:チョコ 投稿日:2008/05/23(金) 12:16
- 私達二人は中澤先生の横をすり抜けるように走り去った。
後ろからよく通る声が飛んできた。
「コラー廊下は走ったらアカン。」
「ごめんなさーい」二人同時に言った。
1年4組のプレートが見えたチャイムはまだ鳴ってない。
教室に入るなり呼吸を整えながら言葉を交わさずおのおのの席に着く。
- 10 名前:チョコ 投稿日:2008/05/23(金) 12:26
- 私の席は窓側の一番後ろの席最初って出席番号順じゃん。
うんで私の隣が藤本 美貴、中学から同中で一緒にバレーをやっていた。
私が主将で美貴は副主将県内では強豪校でベスト4まで行ったんだ。
座ったら美貴が話かけてきた。
「よっちゃん、初日から遅刻?」
「うるへぇ〜遅刻してないから」
美貴はまた言いかけたが先生が入ってきて途中で止めた。
- 11 名前:チョコ 投稿日:2008/05/23(金) 20:25
- 朝のホームルームが始まった。
私は今日の朝の出来事を高橋さんの後ろ姿を見たがら振り返って
いた。今思うとなんで面倒くさがりの私がやったのかぁ分からない。
名前の順から一人ずつ先生が顔と名前を一致させるため、立って返事
している。
「高橋 愛」
「はい」
「なんやさっき廊下走しとったのは、高橋かぁ。
廊下は歩くもんや気いつけやぁ。もう一人おった子はこのクラスか?」
「・・・えっとその・・・。」
「まあええでぇ座りぃ」
「はぁい」
別に私の名前言ってもよかったのに、むしろどうせバレるんだから
言ってほしかったなぁ(笑)
「藤本 美貴」
「はい」
美貴の紹介の続きだけど、美貴はハロ女にバレー推薦で中3の春休みから
部に参加してる。
私にも推薦の話はあったが私は自分の実力で入りたかったから
推薦を断った。
- 12 名前:チョコ 投稿日:2008/05/23(金) 20:34
- 「吉澤 ひとみ」
「はい」
「もう一人は吉澤やったのかっ。入学当初から元気やなっ
先生はそいうの好きやでぇ」
「そうですかありがとうござします」
「高橋そんな廊下位で先生怒りはせぃへんよ。
先生そんなん恐いかぁそっちの方がショックやなぁ」
「クスッ」
「そこ笑うところじゃないで。今日は先生の音楽の授業4限目にあるから
楽しみにやな。もう時間や、以上今日のホームルーム終わり
皆1年間一緒に頑張っていこうなっ。」
中澤先生はそう言って教室を後にした。
その途端隣の美貴が話しかけてきた。
- 13 名前:チョコ 投稿日:2008/05/23(金) 20:48
- 「よっちゃん、入学初頭からやるねぇ。」ニヤニヤして言うなよ。
「だから遅刻じゃないの!」
「同じようなもんじゃん、10分前には着席だもん。
あぁ悲しい中学のあの凛々しくて頼れる吉澤先輩はどこへ行ってしまったの。」
「あのねぇまだ春休み抜けしてないの。
美貴はもう入学前から部活に参加して、規則正しい生活してるんだろうけどさっ。」
「当たり前じゃん!春校の予選も始まって部が盛り上がっているよ。
1年は応援だけどね。よっちゃんもバレー部に入るんでしょ?」
その時、高橋さんが私の席にやってきた。
そこで部活の話は中断して美貴の質問に答えなく終わった。
「吉澤さん、今日はありがとう」
「いいってなんかチャリで私だけセーフになるのも嫌だっただけだから」
理由になってないのは分かっていたが、ホントに理由なんてなかった。
- 14 名前:チョコ 投稿日:2008/05/23(金) 21:21
- 「吉澤さんは覚えてないよね?」
「えっ?何が。」
「入学試験の日のこと。」
数が月前の記憶を遡るが全く心あたりがない。合わせる必要もないので。
「ゴメンわからないやっ。」
美貴が「お取り込み中、悪いんだけどお二人で話し進まないでくれる?」
「ゴメンゴメン、紹介するねっ。高橋 愛さん。」
「すいません、初めまして高橋 愛です。」
「私藤本 美貴、美貴って呼んでねっ。朝よっちゃんと一緒に来た子だよねぇ。」
「一緒に来たというか、吉澤さんに助けて貰ったんです。」
「へぇーよっちゃんやるねっこの。」
「何もしてないんだけど、あっそうそうさっきの話の続きは?」
「無理もないですよねっ私、全然髪型変わったから入試のお昼ご飯
一緒に食べた子です。」
- 15 名前:チョコ 投稿日:2008/05/23(金) 21:35
- 入学試験の日の記憶を思い出す。午前中の試験が終わりお昼ご飯、私は
うちの高校を受けた仲がいい子もいないから一人でランチ。
皆、持参したお弁当を食べていたが一人だけ飲み物だけしか、飲んでない
子がいた。食べないで午後の試験受けるのかよ〜。無理だって思っていても立っても
いられなくて、私はその子に話かけた。
「お昼食べないの?」
「買いに行こうと思ったんだけど、外出厳禁って言われたから。」
「じゃ私のベーグルサンド一つあげるよっ」
「えっ悪いよあなたの分がなくなるから。」
「大丈夫、後もう一つあるしおにぎりもあるんだ。
食べないとマジで後半もたないよ。はいこれっ。」
「ありがとう。名前は?」
「私?吉澤 ひとみ。」
「高橋 愛。」
「高橋 愛かぁいい名前だねっ。」
「吉澤 ひとみって名前も可愛いねっ」
- 16 名前:チョコ 投稿日:2008/05/23(金) 21:48
- そんな会話をしながら、私達はお昼を終えた。
午後試験もなんとか乗り切って終了の合図が出た。
「やめ!後ろから回してください。回収終わった人から退出して
速やかに校内へ出てください。」
私は後ろで早く回収されるため校内を出た、後ろから声が飛んできた。
「吉澤さん〜!」
「うん?」
「ちょっと待って。今日は本当にありがとう。
午後の試験、集中切らさないでできた。」
「そうよかった。」
「途中まで一緒に帰っていい?」
「いいけど、私チャリなんだけど高橋さん帰りは何?」
「うんと、ハーモニー駅まで歩き。」
「ハーモニー駅なら同じ方向だから。」
「ありがとう。」
- 17 名前:チョコ 投稿日:2008/05/23(金) 22:02
- 駅まで歩いて15分という短い間に私達は今日の試験やお互いの
中学の話をして帰った。
「駅着いたねじゃ。」
「うんじゃ。」
私は彼女が切符を買って改札に入るまで見送った。
振り返る彼女、私もずっと手を振った。
「おーい!4月には同じ高校で会おうねっ。」
自然と出てきた言葉だった。
「うん絶対会おうね。」
改札に入り人ごみに消えていった彼女。
私は帰り道、チャリに乗りながら彼女のことを思い出していた。
髪が長くてアップにしていて顔なんて超小さい。でも、ちょっとなまって
いたなぁ地方の子かぁ。
あの子高橋さんだっけ可愛いかったなっ。高校に合格したら、もう一度
会えるよねっ。って私は今日の入試の出来栄えより、高橋さんとの出会いを
振り返りながら家路に帰った。
- 18 名前:チョコ 投稿日:2008/05/23(金) 22:09
- 入試が終わり私は暇になったため、引退したバレー部に美貴と顔出しに
行って残りの学生生活を過ごしていた。
美貴も後輩から凄くモテる、結構告られていたが誰とも付き合うことはなかった。
私もモテ期かなっ言わないばかり、他校や後輩から告られた。
全然、恋自体に興味が沸かなかったので断る方が辛かった。
引退して選手としてではなく後輩に指導したり、遊びでやるバレーが
楽しすぎて入試の記憶なんてどっかに行っていたのだ。
- 19 名前:チョコ 投稿日:2008/05/23(金) 22:13
- 今日はここまでです。って同じようなのあったらすいません。リサーチしてない
からダブったらその方に申し訳ないですがスルーして貰えると幸いです。
ゆうちゃんの関西弁恐らく違和感あり過ぎてすいません。構想は色々
浮かぶんですが、文章化が下手なので優しく見守ってください。
- 20 名前:チョコ 投稿日:2008/05/24(土) 11:09
- 「あっ思い出した!髪が一つに縛っていた子!今はショートだったから
全然変わらなかったよ。」
「うん春休みにイメチェンしてみたから。」
「へぇー高橋さんそっちの方がいいんじゃん!」
「ありがとう。二人とも愛でいいから。」
「じゃ愛ね私はひとみでいいよっ。」
「よっちゃん、なんか愛も加わって楽しくなりそうだねねぇ愛。」
「うん、美貴。」
美貴の楽しい予感は何か意味深で嫌なんだよねっ。こいつは昔から
楽しいこと大好きだからなぁ。
- 21 名前:チョコ 投稿日:2008/05/24(土) 11:16
- 1限目の終わりのチャイムが鳴った。嫌〜高校にきて初めて授業
どんな難しいことをやるのかと不安だったが、まずは中学の復習だった
から安堵した。うち高校は文武両立の学校だから、これから進むスピードも
徐々早くなっていくって先生が言ってた。
こりゃ中学の時より予習復習しなきゃいかんわぁ。
うちのクラスの2年の先輩がきた。美貴が飛び出されるからバレー部の
先輩かぁ。イチイチ1年のクラスまで来ないでほしいもんだ。
「よっちゃん〜ちょっときて。」
「えっ?私かよ。」
入学早々呼び出してって全く面識ないし、目をつけらることなんて
できようがないんだけど。
- 22 名前:チョコ 投稿日:2008/05/24(土) 11:48
- 「よっちゃん!2年のバレー部の先輩。」
「始めまして吉澤です。」
「ゴメンねっいきなり呼び出して、吉澤さんって美貴と一緒の
三中でバレーやってたんだよねぇ?」
「はぁ〜」
「バレー部入らない?」
「えっ!あの〜いきなり言われても。」
「そんなに早く決めなくてもいいから明日部活紹介もあるし、
お試し期間もあるから大丈夫。」
「ねっそうだよ!よっちゃん。」
って美貴が言ったんだろう、こいつ後で覚えてろよ。
「先輩そろそろチャイムなりますよ。」
「そうだねっじゃ美貴あとで部活でね。」
「はい。」
- 23 名前:チョコ 投稿日:2008/05/24(土) 11:51
- 2年の先輩は帰って美貴と席に戻った。私はちょっとキツイ口調で
「美貴、バレー部の先輩に言ったわけ?」
「だって、よっちゃん高校行ってもバレーやると思ったし、
3中の吉澤がいるって聞いたら先輩達勧誘頼まれたから、一回はやるしかないじゃん。」
美貴も1年だから、たてまえで仕方なかったのが分かるけどさぁ。
「でも、私、バレー推薦断ったし、高校ではバレー部考えてないから。」
「えぇ〜!バレーやらないの?なんでよ勿体無い。」
「うーん特に理由はないんだけど、中学で部活三昧だったから
他のこともしてみたいなぁっって。」
「何かやりたいことあるの?」
「今はない。」
「ダメじゃん。」
でも、美貴はそれ以上バレー部を進めることは、なかった。
美貴は私が自分の意思で決めて行動することをしってるから強制
しても無理だって分かっている。お互いに言葉少なくても、分かりあっている
関係が私は好きだった
- 24 名前:チョコ 投稿日:2008/05/24(土) 12:20
- 3限目、後半。お腹が空いてきたし、授業がダルリィ。やっぱり牛乳と
ベーグル1つじゃ持たないなぁ。隣の美貴は器用に居眠りかよ、朝練あったのかなぁ。
暇だったから、クラスを後ろから観察、目で探すのは愛。
愛って以外の並ぶと背低いし、顔も小さいし可愛いよなぁ。
まだ、どんな性格か掴めないけど、合うと思う。
次は中澤先生の音楽かぁ何やるんだろうと今の授業は上の空でいたら
授業は終わっていた。
「ふぁ〜もう授業終わった?」
美貴の気の抜けた声が聞こえてきた。
「その器用さはさすがだねぇ。」
「でしょ私の特技だから。」
「自信持って言うなっての。次音楽室移動だから。
愛は準備できたかな?」
「音楽室ねあぁめんどいってよっちゃん、愛のこと気にするねぇ。」
「何、そのいい方。別に普通だよ!」
「そうムキになりなさんなって、愛いくよ。」
「うん」
3人は教室出て音楽室に向かった。
- 25 名前:チョコ 投稿日:2008/05/24(土) 12:23
- 音楽室に向かう3人の会話は愛の中学校の話して盛り上がった。
「愛は中学の時なんか部活やってた?」
「コーラス部やってた。」
「へぇーじゃ歌うまいんだね。」
「そんなことないよー。」
「美貴とひとみは?」
「私とよっちゃんは同じバレーやってた。私はもうバレー部入ってるから。」
「じゃひとみももう部活入ってるの?」
「ううん、高校ではバレーはやらないつもり、他のことやってみたいなぁって。」
「何?」
「まだ模索中って奴(笑)」
「よっちゃん、マイペースだもんねっ。」
「それバカにしてるでしょう?」
「褒めてるんだよねっ愛。」
「うーん、でも私まだひとみや美貴のことよく知らないから。」
「何気にしてるんの、これからじゃん。愛は部活どうするの?」
「コーラス部あったら入りたかったけど、うちの高校ないみたいだから
どうしようなかぁって。」
「明日、部活紹介あるからそれで決めればいいじゃん。よっちゃんも
そのつもりなんでしょう。」
「うん、そう。いい部活あるといいね。」
「そうだねっ。」
- 26 名前:チョコ 投稿日:2008/05/24(土) 12:33
- 中澤先生は音楽の先生でもあり、吹奏楽部の顧問でもある。
「今日は初回やから、先生が顧問をやってる吹奏楽部の文化祭で
発表した時のビデオを見てもらう。」
あぁ眠くなる要素ありありだね、むしろ寝てくださいって感じ。
教室が暗くなった途端、美貴は居眠りモード、ホント寝るの特技って
納得だよ。
ビデオが始まった、随分人数多いなぁ。先生は指揮者かぁ。
どうせクラッシとかで、私が知らない曲だろうな。
やっぱりって思ったのも、束の間私はテレビ越しならしも、
その会場に居合わせたような錯覚に陥った。
- 27 名前:チョコ 投稿日:2008/05/24(土) 12:44
- 何この味わったことない感覚、凄い色々な楽器の音色が一つになって
私の体の中に染み渡ってくる。テレビ越しなのに、それを伝えることが
できる人達って凄い。
最後の曲は私でも知ってるふるさとクラッシバージョン。
CDの曲とはまた違うなぁ、風景が目に浮かぶ。こんなに凄いを生で
聞いたらどんなに感銘を受けるだろう。
演奏が終わり部屋に電気がついた。
「皆に見てもらったのは去年の文化祭で演奏したもんや。この中には
高校から吹奏楽初めてレギュラー取った子もおるんや。」
えっー!ヤバ思わず声が出た。
「なんや吉澤は興味あんのか。明日は部活紹介で生演奏するから
楽しみにしておけや。生はもっと凄いでぇ。」
「はい」
- 28 名前:チョコ 投稿日:2008/05/24(土) 12:52
- 「先生が皆に感じてほしいのは、頑張れば必ず誰かは見ていてくれる
それが遅かろうが早かろうが実るってことや。うちの学校は文武両立で
尚、進学校や入ったものはいいけど、ついていけなくて学校を辞めてしまう子も
おる。皆も辛い時や苦しい時は先生でも、友達でも抱えず話してほしい。
先生は皆の見方や。脱線したなぁ。ほな今日はここまで。」
中澤先生って真面目な時は凄く真面目なのに面白い時はめちゃいいって
私の担任でよかった。明日の部活紹介も楽しみだ。
放課後
美貴は部活があるので、ホームルームが終わった途端体育館へ直行。
「じゃ、よっちゃん、愛また明日ねっ。」
「バイバイー」
教室にはまだ始まったばかりで友達通し馴染んでないから
放課後の女子のしゃべりはない。いつの間にか愛と私の二人になっていた。
- 29 名前:チョコ 投稿日:2008/05/24(土) 13:05
- 「ひとみ、今日の音楽の時間吹奏楽の演奏みて感動してねっ
吹奏楽部気になった?」
「うん、すんげぇよ。あんなの初めて明日の生演奏も楽しみ。」
「そうだねぇ、吹奏楽かぁ。」
「愛も興味あんの?コーラスやってたから音楽に詳しそう。」
「歌うのと楽器演奏ってまた全然違うから楽器弾けないし。」
「でもさつでもさっ高校から初めて子もあんなに楽器演奏できるなんて
すんげぇって。」
「クスクス」
「何面白いこと私言った?」
「違うのひとみも熱くなるんだなぁ以外だったから。」
「そうかなぁ。変だった?」
「違うむしろそんなひとみの一面見れて嬉しい。美貴とひとみは
中学から一緒で私が入っていいのかなぁって。」
「だから愛気にしないで、私だって全然愛のこと知らないこと沢山あるし
その・・・私のことももっと知ってほしいって思ったり。」
「ひとみは優しいね。」
「じゃそろそろ帰ろうかぁ駅まで一緒に行くよっ。」
「悪いから途中まででいいよ〜。」
「いいのいいのどうせ帰っても暇なんで。」
- 30 名前:チョコ 投稿日:2008/05/24(土) 13:14
- 「ひとみ!ちょっとこっち向いて。」
何、何、愛近いって
「リボン曲がってるし、ブラウスのボタンあけすぎブラ見えるから」
そう言って愛はブラウスのボタンを1つ閉めて、リボンを整えてくれた。
ボタンに触れた時ちょっとだけ、私の胸に愛の手が触れ、顔が近くあることに
私はドキマギしてしまった。照れ隠しでそっぽを向いてガサツに振舞った。
「あっりがとうってこれ私流のオシャレだから気にしないで。」
「そうだったのゴメンっでもそんなに開いてた男子高校とか見ちゃうと
思って。」
本気に悪いことしたと思って凹む愛。それもまた可愛い。
「ウソだよ。愛、冗談通じないなぁ。おいて行くよ。」
「ひとみのバカー。」
美貴といる時ももちろん楽しいが、また愛といる時は違う楽しさがある。
そんな会話をしながら私達は赤く夕日に染めらて帰った。
- 31 名前:チョコ 投稿日:2008/05/24(土) 13:25
- 登校初日を終えて
今日は沢山あったなぁ。愛に再開したこと吹奏楽に興味を持ったこと
明日の部活紹介がマジ楽しみ。
宝石箱のメール音♪
私は携帯のメールを開く愛からだ。
今日は色々ありがとう。ひとみにまた出会えてしかも同じクラスで
嬉しかった。ちょっとひとみが忘れていたことは、ショックだったけど(笑)
ひとみを通じて美貴とも友達になれたし楽しい一日だった。
明日の部活紹介楽しみだね。私も吹奏楽、考えてみようかなぁ。
メールを読みながら今日の出来事を思いだし、ニヤける私。
って一番印象に残ったのって放課後の教室で愛が私の服を直してくれたこと
そこかよって感じなんだけど、嬉恥かしかったから残っている。
愛に返信する。
ホント楽しかった。愛も吹奏楽に興味持ったの?
返信メールは以外に短い私まだちょっと自分を見せるのには時間がかかりそうだ。
- 32 名前:チョコ 投稿日:2008/05/24(土) 13:28
- 5分も立たないうちに愛から返信。
「興味もったよっコーラスも音楽に共通してるから楽しそう。
そして何より先生いい感じだしね。」
愛へ
「ねぇキャナリヤバイよっ。担任で顧問って最高かもね。
じゃまた明日ね。お互い遅刻気をつけよう(笑)
おやすみ。」
- 33 名前:チョコ 投稿日:2008/05/24(土) 13:39
- 適当にメールを終わらせて私はそのままお風呂に直行した。
熱めのシャワーで汗を流す。鏡に映る自分の裸をみる。
愛は・・・って何考えているんだ私バカ。シャワーの勢いを強くして
顔に浴びる。
湯船につかりうとうとしてたら、寝てしまったようだ。
ザブンッ湯船に顔が浸かった。
「うわぁ〜私寝てた。風邪引いたらヤバいからもう出よう。」
今日の夕食はハンバーグうち母は料理めちゃ上手いからねっ。
「ひとみ、今日学校遅刻しなかった?」
「チャリで飛ばしたから大丈夫だったよ。新しい友達も出来たよ。」
「よかったじゃない。楽しい学校生活になりそうねっ。」
「うん」
- 34 名前:チョコ 投稿日:2008/05/24(土) 13:47
- 弟が横から口を挟んできた。
「学校生活が充実するのはいいけど、朝くらい自分で起きろな
お姉ちゃん。学校近いんだし。」
「分かってるって今日から早く寝て迷惑かけないから姉ちゃんも
高1なんだよ。」
「はいはい分かったらいいけど。」
「ちょっとあんたこの頃生意気じゃん。いつからそんなになったの
お姉ちゃん悲しいわぁ。」
「別にお姉ちゃんに育ててもらってないんだけど、ごちそうさま。」
「あんたまだ話終わってないんだから〜」
「ひとみもいいから早く食べちゃいなさい。ホントにどっちお姉ちゃんなのか
お兄ちゃんなのか分からないわねぇ。」
お母さんまでいうのねぇいいですよだ。うちの家族はいつもこんな
平凡な会話をしてる。そんな家族が私は大好きだ。
目覚ましを7時にセット携帯アラームは7時05分にセットして万全にして
私は眠りについた。おやすみ
- 35 名前:チョコ 投稿日:2008/05/24(土) 13:50
- やっと登校初日が終わりました。短編なのに最初から長くなってしまいました。
今日の更新はここまでにしたいと思います。また気が向いた夜にでも更新したいです。
見て下ってる皆さん、一言でもいいのでコメ下さったら励みになります。
- 36 名前:名無飼育さん 投稿日:2008/05/24(土) 22:41
- 遅刻しそうになってパンをくわえて走って…
角でぶつかってその子が転校生とかいう展開かと思いましたよ
- 37 名前:チョコ 投稿日:2008/05/25(日) 22:05
- >>36 名無飼育さん
ありがとうござます未熟過ぎましたぁ
でも途中でやめるのはもったいないから続けたいと思います目を通して貰えただけで嬉しかったです
- 38 名前:名無飼育さん 投稿日:2008/05/25(日) 23:31
- 学園ものは好きですよ
これから面白くなりそうじゃないですか
- 39 名前:名無飼育さん 投稿日:2008/05/26(月) 00:50
- 吉澤と高橋が同級生って新鮮ですね
- 40 名前:チョコ 投稿日:2008/06/08(日) 13:02
- 朝7時まず最初に目覚まし時計が鳴る。無意識にとめる私、再び瞼を閉じた。
5分後、机の上に置いてある携帯アラームが鳴った。
ベッドから机までは起きないと止められない距離、しぶしぶ起きアラームを止める。
7時05分まだ大丈夫と変な余裕が出てしまったが、昨日の弟の約束を思いだし目
が完全にあいてないまま仕度をする。
準備してリビングへ行ったら、朝食が用意されていた。
「おはよう」
「おはよう、今日はちゃんと起きれてたのね。」
「まあねぇ。」
「やれば、できるもんだねぇ」ボッソと弟が言った。
「う?なんか言った?」
「別に〜そろそろ行くわごちそうさま。いってきます。」
「いってらっしゃい夕飯は?」
「うん、今日は友達と飯食べるから夕飯いらないから。」
ガチャ、弟が出かけていった。弟は中学生ながらサッカー名門の私立中学に
行ってるため朝練で帰りも遅い。
- 41 名前:チョコ 投稿日:2008/06/08(日) 13:10
- しかも、通学も弟は遠いから大変だ。電車で約1時間もかかって通ってる。
もっと近くてサッカーできるところなんて沢山あるのに、そこに行きたいって
ダタをこねて入った。
でも、自分で決めたことだから、弟は絶対文句一つ言わないで通ってる。
今はレギュラー取ったらしいけど、いつ取られても可笑しくない状況だと
常に努力してるみたい。
そんな弟に刺激を受け私もバレーみたいに打ち込めるものに出会えたらいいなぁって思い
ながら、朝食を済ませて家を出た。
「ひとみ、お弁当は?」
「あっ忘れてたぁ。」
「もうほらちゃんと持って。」
「ありがとうじゃいってきます。」
「いってらっしゃい。」
- 42 名前:チョコ 投稿日:2008/06/08(日) 13:20
- チャリをこきながら、中学の時のこと思い出していたってまだ卒業して間もない
けどね。
バレーは小学4から初めて中学でも続けるつもりだったから6年間続けた。
美貴は私が高校でもバレーをやると思っていたらしい、当然だろうね
そこまで続けていたから。
でも、6年間続けて小中とそこそこのレベルまで行ってもそれ以上、
私の実力が伸びることはなかったのだ。
主将もやったし、アタッカーだったけど他校を見ると全然比べ物にならない。
身長も低くはないけど、だからってバレーに適した身長かって問われると
そうではない。
部活の先生や先輩、後輩、仲間は凄くよかった、今でも大切な人たち。
ただずっとバレーだけで高校も終わるのは、ちょっと嫌かもって私の中で
芽生えてしまった。
- 43 名前:チョコ 投稿日:2008/06/08(日) 13:26
- 悲しさや挫折感は全くない。私はいつもどこかで冷静な私がいるから
今も至って普通。美貴はたまによっちゃんたまに何考えているか
分からない時あるって言われたことあるけど。隠してるわけでもない
美貴は大切な親友だし、隠すこともない。冷静な私自身が私を制御している
のかも知れない。自分でも、よく分からない・・・。
なんだかんだで、朝から色々なことを考えていたもう学校に着いてた。
チャリ置き場に行って教室に向かう。
- 44 名前:チョコ 投稿日:2008/06/08(日) 13:56
- 教室に前のドアから入る。愛の席を通るため、愛ももう席に着いていた。
私に気づき、愛が満面の笑みで挨拶してくれた。
「ひとみ、おはよう」
「おはよう、今日は早いねっ。」
「ひとみも全然余裕だねぇ。」
「まあぇもう昨日の失態はしませんよ。」
「だよねぇ」お互い昨日の出来事を思い出して笑ってしまう。
「ひとみ今日の午後は部活紹介だねっ。」
「うん、午後は授業ないからラッキー。」
「そっちなわけ〜、ひとみ吹奏楽の演奏楽しみをにしてると思ったぁ。」
「もち、そっちがメイン。美貴は朝練なかぁ。」
- 45 名前:チョコ 投稿日:2008/06/08(日) 14:01
- 「そうだね、バレー部厳しいみたいだから、ひとみやっぱり気になるの?」
「えっ?気になるって?」
「そっそのバレーやりたいのかなぁって。」
私はその質問は美貴なのか、バレーなのか分からなかったから愛に
聞いた。ただ思っただけで、意図はないんだけどね。愛はちょっと顔が曇った
風に見えたけど気のせいか。
「ちょっとね、最近までやってたから、でもバレーには未練ないよ。今は興味あるのは吹奏楽だからさぁ。」
「そうだよね、最近までやってたんだもんねっ。今日一緒に演奏見れるといいねっ。」
- 46 名前:チョコ 投稿日:2008/06/08(日) 14:02
- 「おはー」
美貴がジャージ姿で教室に入ってきた。
「おはよう。」
「美貴、あんたジャージでいいの?制服は?」
「ホームルーム終わったら着替えるぅ。だって汗かいて今着替えたらベトベトだもん。」
「って先生に怒られるって、それじゃ中学のまんまじゃーん。」
「よっちゃんも分かるでしょう、このベトベト感。」
「分かるけどさぁー私は知らんよ怒られても。ねぇ愛も言ってやって。」
「愛は私の見方だ・よ・ね?」
「えー!私も知らないよー。」
「ヒドッ美貴泣いちゃうから。」
チャイムが鳴ったホームルームで中澤先生がくるかな。
「あぁもう泣け泣け。そろそろ先生くるから席着くよ。」
「よっちゃんあしらうのねぇ。」
「じゃ私も席戻るね、ひとみ、美貴後でねぇ。」
「愛までよっちゃんみたくして。」
そんな美貴をよそに、私は席に着いた。美貴はさらさら着替えるつもりないみたい。
美貴曰く最初が感じだと最初にok貰えれば後は楽だって。その考え方間違っているけど、中学の時は私もそんな
感じだったから納得した。高校で通用するかは、別だけどね。
- 47 名前:チョコ 投稿日:2008/06/08(日) 14:12
- ガラッ前のドアから中澤先生が入ってきた。
「皆おはよう、今日は高橋と吉澤もちゃんとおるか?」
いきなりかい!ってちゃんときてますよ。クラス全体を見回す先生、
私達二人を確認する上に全体の出席状況もみてた。
愛が振り返って私に目で合図した、私も目で合図した。ちょっと嬉しいなぁって
思ったりね。
先生の視線がこちらを見てる、私?嫌今日は何もしてない。
もしかして・・・美貴。
「藤本かぁ〜なんやそのジャージどうしたん?」
凄く申し訳なさそうに美貴が立ち上がった。こいつっめちゃ演技してるじゃん、
それ中学でもみたっての。でもそれ通用するの、男性教師だったからで中澤先生は
女性教師だし無理だろ、美貴怒られるぞ〜。って私は小悪魔的、内心だった。
「あっの、すいません!今日も朝練で1年は片付けしていて着替える時間なかったので・・・
次から気をつけます。」
- 48 名前:チョコ 投稿日:2008/06/25(水) 20:02
- 「確か春休みから部活に参加してるんやなぁ?」
「はぁい・・・。」
「先生頑張ってる生徒は多いに応援するでぇ、でも次から気をつけるんやよ。」
「すいませんでした。」
「じゃホームルーム終わり。」
えっ!中澤先生怒らないのかよってここ私立だし校則には厳しいんじゃないの。
ちょっとガッカリしっちゃったけど、確かに美貴は春休みから部活頑張って
レギュラー取ろおうとしてる。中澤先生は他の先生とは、違ってちゃんと個人を
見てくれているのだと私は思った。
- 49 名前:チョコ 投稿日:2008/06/25(水) 20:11
- 先生が教室から出て行った後、クラスはおのおの授業の準備をしたり、
まわりの子達と話していた。
美貴が勝ち誇った顔で話かけてきた。
「ねっ!大丈夫だったでしょう。」
「大丈夫っていうか、注意はされたじゃんよ。」
「そうだけどさぁ、中澤先生ってちゃんと生徒みてくれる先生だね。」
「それは言えてる。」
「よっちゃんが中澤先生が顧問の吹奏楽に興味持ったのも分かる気がする。」
「何、それ美貴妬いてるの、美貴らしくないねぇ。」
ちょっと美貴の顔が曇ったようだった。
「そりゃね・・・中学から一緒でバレーやってきたのによっちゃん
高校ではバレーやらないっていきなり聞かされたから。」
「あぁーうんゴメン、なんかいいづらくて。」
「でも言って欲しかった、話して欲しかった。」
- 50 名前:チョコ 投稿日:2008/06/25(水) 20:18
- 私は思わず言葉に詰まった、美貴があまりにも悲しい顔したから。
大したことないって思ってた私が高校でバレーを選ばなかったことなんて
こうして美貴と同じ高校だしクラスも一緒になれた。
私は満足していたのだ、私の悪い癖いつも相談しないで自分で決めてしまう。
悩みだってそう話さないから。
美貴だって私と同じと思っていたから、気にしていないと思ってた。
でも美貴は私に話して欲しかった繋がっていたかった。
先生が入ってきた、話の途中だったので私は美貴に手紙で返事すると伝えた。
「先生来たから、手紙書くわぁ。」
「うん」
- 51 名前:チョコ 投稿日:2008/06/25(水) 20:23
- 美貴はそう言ったまま授業の用意をした、私と話してたせいでジャージの
ままで案の定先生に怒られた。結局着替えるのは、一限終了してからになった。
私と美貴は中学の時よく手紙交換していた。クラスも度々違ったりしたせいか
授業終わりや部活で会う時やりとりしていた。
中学を卒業してからは、久しぶりの手紙だ。私の性格がこんなだから
中々口に出してもいえないことは手紙に書く。メールって方法もあるけど、
私達二人は手紙を大切にしてた。
- 52 名前:チョコ 投稿日:2008/06/25(水) 20:33
- 最初に手紙をくれたのは美貴からだった。部活に入りたてで全然友達もいなかった。
美貴はいきなり手紙というかメモ、携帯番号とアドレスを書いた紙を渡してきた。
1年1組藤本 美貴
吉澤さんへ
一年生の代表の言葉してたよね?体験入部では一緒にペアーで練習したの覚えてる?
私は吉澤さんのこと覚えてるよ。吉澤さんとバレーできるの嬉しいこれから
よろしくね。
私の番号とアドレスだよ。よかったらメールください。
唐突過ぎて面食らったのは今でも鮮明に覚えてる。その日は返信するのを悩んだ挙句
私はどう返事を返したら分からなくてメールをしないで私も美貴と同じように
手紙に自己紹介した。
- 53 名前:チョコ 投稿日:2008/06/25(水) 20:40
- 1年2組 吉澤ひとみ
昨日はメールしなくてゴメン。なんて返事すれば分からなくてできなかった。
体験入部で一緒にペア組んだのは覚えてるよ。私も藤本さんと
一緒にバレーできて嬉しい。これから頑張ろうね。
私の携帯とアドレス、後藤本さんのことなんて呼べばいいかな?
藤本さんの字可愛いね、私、最近メールばっかだったから
手紙が新鮮で嬉しい。
メールとは違ってあったかいし、もっと素直に自分のこと言える。
あれ?まだ間もないのにこんなこと言って変だね。
じゃまた部活でね。
- 54 名前:チョコ 投稿日:2008/06/25(水) 20:54
- それがきっかりで私達はメールもするけど、手紙のウェイトを重く
置いていた。不思議と私は手紙の方が心を開けるのだ。美貴もいいづらい
ことはメールじゃなくて手紙に書いてくれる。
Dear美貴
高校でバレーをやらなかったこと美貴に伝えなくてゴメン。中学3年間
辛い時も楽しい時も美貴と一緒に過ごした友達なのに、知らずに美貴を
傷つけた形になってた。ちゃんと言うべきだった、安易に考えてた。
普通に考えるなら高校でもバレーやるよね。うちの学校強かったし、
美貴もそうだけど、バレー推薦の話もあったから。
でもね、私の中で限界を感じてしまったの強豪校を目の当たりして私の限界を。
美貴からすれば、そんなのやってみなくちゃ分からないじゃんって怒るからも
知れない。バレーはもちろん好きだよ。私は推薦では入らなくて一般で
高校に入った。それは実力を試してみたかった。合格して美貴と同じ高校に
入れたことは嬉しい。自分の中で、バレー以外のこともやってみたいって思った。
バレーのように打ち込めるものを探してみたいって思った。
バレーは中途半端になったけど、後悔はしてないよ。
- 55 名前:チョコ 投稿日:2008/06/25(水) 21:00
- また、バレーやりたくなったらやれるからね。美貴のことも応援してるよ。
大好きな美貴これからもずっと一緒だから。
ひとみ
気持ちの変化とは予想しないでやってくるものだと中学の時を思い出したり、
自分の手紙を読み返して思った。手紙を折りたたんで美貴の机にそっと置いた。
美貴は手紙に気づいてノートで隠しながら読んでいた。美貴も返事を
手紙に託して返してくれるだろう。
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