あそこに・・・・・・・・・
- 1 名前:さもののの 投稿日:2003/11/03(月) 15:50
- つんくとやぐちがエッチをしていた。矢口がしたいなーっていった。おまえ、ぱいでけーなーさわっていいんかう・・・・・うん・・・・・・あーんあーんもうちょっとお・・・・・・・く・・・。矢口は、自分で自分の穴にてをつっこんだ。つんくがもうちょっと、おつぱいもませてくんないかい・・・・いい・・・・・わ・・よ・・ちくびをこりこりあんあんあん・・・・・・・・・・・・おっぱいすっていいかべつにいいわよおつミルクがでてきた。ここじゃーだめだから、ラブホに、いきましょ。おまえの穴に手指いれていいか。ねてるときも、ずっといれたままでした。とれなくなつてしまいました。お・わ・り
- 2 名前:名無し読者 投稿日:2003/11/05(水) 17:56
- 最高。こんなん待ってました。
すごい才能ですね。
死んでください。
- 3 名前:さもののの 投稿日:2003/11/06(木) 00:10
- つんく「しっかし難儀やなあ、こんなん仕事もよお出来ひんやないか・・・矢口、おめこ緩めてみい」矢口「さっきからやってるっての!」つんく「皮肉なもんやな・・・いつもは海は広いな太平洋のおめこが、今日に限っては三沢のスリーパーホールドもびっくりの締め付けぶりやないか」矢口「誰がユルマンだよこのヘボプロデューサー! てめーのポークビッツ写メールに撮ってブブカに売るぞゴルァ!」
- 4 名前:さもののの 投稿日:2003/11/07(金) 00:14
- つんく「とにかくこのままやったら埒があかんやろ。ひとまず事務所に出勤するで」矢口「つんくさん本気ですか?こんなところに指突っ込んだまま・・・」つんく「そんなんタオルで隠したらええやないか、才気溢れるプロデューサーは忙しいねん。ほなタクシー呼ぶで・・・ピッポッパッ、と」矢口「けっ、才気なんてもん、とっくの昔に枯渇してんじゃんよ・・・」
- 5 名前:名無し読者 投稿日:2003/11/07(金) 00:52
- ○○サ○○の○子さんですか?
- 6 名前:さもののの 投稿日:2003/11/08(土) 02:41
- 数分後、呼び寄せたタクシーに乗り込むつんくと矢口。矢口の股間に指を突っ込んだままなので、どうしても不自然な態勢に。つんく「UFAまで大至急飛ばしてや、UFJとちゃうで、よう間違われんねん」矢口「そんな間違い誰もしねーよ」運転手「あのー車内でそのような、手マン行為はご遠慮願いたいのですが」つんく「アホ!これはやなあ・・・指のささくれがたった三分で治る裏技やっちゅうねん!先週伊東四郎が五月みどりのしわがれま○こに指突っ込んでたやないけ!」運転手「それよりあんたの作った曲に入ってるうざいおっさんの声を消す裏技教えて欲しいよ・・・」
- 7 名前:さもののの 投稿日:2003/11/09(日) 16:48
- UFAの事務所に到着し、タクシーを見送る二人。つんく「これはチップ代わりや。受け取り」運転手「こりゃオメーの気まぐれで作ったつんくビートのCDじゃねえか!何がすっごいねだよ、ある意味売り上げがすっごいねじゃ!!」捨て台詞を残し走り去るタクシー。つんく「さて、これからどないしよか」矢口「つんくさん何だか顔色悪いですよ・・・って何も考えてなかったのかよ!」つんく「冗談やて、とうの昔にタクシーの中で秘策を思いついてるがな」矢口「(どうせこいつの考えたことだからロクな策じゃねーんだろうな)策って何ですか?」
- 8 名前:名無し読者 投稿日:2003/11/12(水) 13:41
- 何となくがんばれ
- 9 名前:さもののの 投稿日:2003/11/12(水) 15:14
- つんく「お前、確か腹話術人形のマネ、得意やったやろ」矢口「辻のウドのマネと同じくらい過去に封印したい持ちネタですが何か?」つんく「今日から俺らは第二のいっこく堂や!」矢口「まさか・・・」つんく「地球のみんな、オラにちょっとだけ力を分けてくれ!」そう言いつつ、矢口の股間に入れっぱなしの指先に力を込めるつんく。矢口「ひいっ」つんく「これが浪速名物・フィストファックじゃあ!!」つんくの腕がすぶすぶと飲み込まれてゆく。矢口「ああ・・・おいらのおなかの赤ちゃんのへやが・・・」
- 10 名前:さもののの 投稿日:2003/11/14(金) 16:35
- つんく「今日から俺らのユニット名は矢っ寺堂や!腹話術と歌とダンスを駆使したハロプロ最強ユニットやでぇ!」矢口「どうでもいいけどさ、おいらの秘密の花園に腕ぶちこんだ必然性は・・・」つんく「そんなん細かいこと気にしとったらZYXのメンバーにしわだらけのちっちぇーオバハン言われるで?」矢口「こいつの下で働くよりも大川興業に移籍したほうがまだよさそうな気がしてきた・・・」つんく「んなキショいハート型の口しとらんと、はよ行くで!」矢口「してねえよ、つうかキショいって言うな」二人、事務所の入口をくぐる。
- 11 名前:名無し読者 投稿日:2003/12/03(水) 17:22
- いや、面白いよ?
- 12 名前:名無し読者 投稿日:2003/12/04(木) 17:23
- >そのような、手マン行為はご遠慮願いたいのですが
ワロタ
- 13 名前:さもののの 投稿日:2003/12/07(日) 01:29
- 事務所に入ってすぐに、言い争いをしている辻と加護を発見する。辻「いる!」加護「おらへん!」辻「絶対にいる!」加護「絶対におらへん!」矢口「ちょっとちょっと、あんたたち何やってんのよ」辻「金髪ドチビは黙ってろなのれす」加護「そや、またブブガにどえらい写真撮られるで」矢口「コンニャロ…」つんく「二人ともどないしたん?」辻「自分が歌えないことの腹いせにプロデュースしてるアイドルのCDに自分のおっさんコーラス混ぜてるプロデューサーはいるのれす!」加護「そんなんおるわけないやないか!メインよりもむしろ目立ってるコーラスなんて、絶対におらへん!」つんく「お前ら、わざとやってるやろ?」辻「それよりどうしたんれすかつんくさん、矢口さんなんか手に乗せちゃって」加護「ほんまや。これがほんまの手乗り矢口や」
- 14 名前:名無し読者 投稿日:2003/12/08(月) 12:19
- 続いた!
何気にすっごい楽しみにしてる。
- 15 名前:名無し読者 投稿日:2003/12/10(水) 00:01
- なにげにのしみにしているひとは
たくさんいるようなきがする
- 16 名前:さもののの 投稿日:2003/12/11(木) 01:26
- 訝しげな顔をする辻加護に、つんくは得意げに語り出す。つんく「実はなあ、俺らユニット組むねん」辻「ユニットぉ?」加護「おいおいおい、気の遠い昔に浜崎のババアと組んだあれの再現とちゃうやろな。今自分の隣にいるのは浜崎やのうて、浜崎のマネができるくっさいカメムシやでえ?」矢口「おいそこの三倍酢、そんなに薄いアタマむしられたいかゴルァ!」つんく「まあそう言うこっちゃ。口さがないやつはつんくは終わっただのそのうちあいつも電話番だの言うてるけど、来年見てみい。つんく第二の黄金時代やでえ!」高笑いしながらエレベーターに乗り込むつんくたち。鉄のドアが閉まると同時に、辻と加護は顔を見合わせた。辻「つんくもシャブボケで頭がおかしくなったのれす」加護「黄金時代やのうて、黄金伝説に出演にならんとええけどな」
- 17 名前:さもののの 投稿日:2003/12/15(月) 01:34
- 会長室に入るつんくと矢口。中ではUFAの主である山崎が自らの下葉巻を女性秘書に吸わせていた。つんく「朝からクリントンごっこか、お盛んやのう」山崎「ハァ…今度のユニットは…ネガ石川、鬱加護、高橋哀の三人で…きま、り…だっ、あああああ…」つんくたちが部屋に入ってきたことにも気づかず、絶頂の雄たけびを上げながら果てる山崎。矢口「おいオッサン、いい湯だなアハハンってか? 口の中は濁り湯か、ああん!?」山崎「…はっ、何だお前らは! 部屋に入るときはノックしろってパパママに教わらなかったのか!」苦し紛れに逆切れしつつ、女性秘書を部屋から追い出す山崎。つんく「山ちゃんはな、これからのハロプロの方針を、秘書にナニをしゃぶらせながら考えるのや」矢口「じゃあおいらのZYXやROMANSも…キショ」二人の痛い視線の中、山崎は自らの息子を仕舞って咳払いをした。山崎「で、何の用だ。寺田君」つんく「単刀直入に言いますわ。俺と矢口で、ユニット作りたいんですわ」
- 18 名前:名無し読者 投稿日:2003/12/16(火) 00:06
- ハラショー!
更新されてたよ
- 19 名前:名無し読者 投稿日:2003/12/17(水) 12:00
- 文章とレスの数が約1:1。
こんな人気作品が、かつてあっただろうか…。
- 20 名前:さもののの 投稿日:2003/12/20(土) 01:29
- 山崎「な、なんだとお!」山崎は激昂した。山崎「つんく、お前今のユニット乱立状態を知ってて言ってるのか! もうユニットなんていいともにおけるキングコングなんだよ!!」矢口「つまり要らないってことですか?」山崎「ああそうだ。または笑う犬の最終回に矢口、だ」矢口「…オメーが黒ずんだナマコ咥えさせてる戯れに思いついたユニットじゃんかよ」つんく「山ちゃん、心配ご無用や。今度のユニットは一味も二味もちゃうねん」山崎「やけに自信たっぷりだな。秘策でもあるのか?」つんく「もちろんですわ。今回、俺が前面に出ることで、プロデューサーの席が空きました。まあ俺がやってもええねんけど、さしもの道頓堀が生んだスーパースターも二束の草鞋はきっつい」矢口「ムコ殿2の演技もいっぱいいっぱいだったしな」つんく「そこで、俺は新たに凄腕のプロデューサーを見つけて来たんですわ」
- 21 名前:さもののの 投稿日:2003/12/31(水) 02:38
- ナレーション:
諸君は覚えているだろうか…
嘗ては天をも掴んだグループに所属しながら、諸事情で存在ごと抹殺されてしまった強敵(とも)の名を。
決してS○APのも(ry
そうだよ。あいつだよ。
ちょっと炉利なのが玉にキズだけど、スーパーテンション!?なあいつの出番だッッッ!!!
- 22 名前:さもののの 投稿日:2004/01/05(月) 01:31
- 山崎「誰なんだそいつは」つんく「…しゅうメンバーです」矢口「しゅうってあいつだろ?女子高生買っちゃってパクられた世紀末リーダー」つんく「そうそう、島袋先生の作品が読めるのはジャンプだけ! ってもう干されてるがな。しゅうや、シャ乱Qの元メンやったしゅうやがな」山崎「つんく、まさかお前…」つんく「山ちゃん、時代はロリやで。人類の歴史はロリに始まりロリに終わるんや。あの才能を眠らすには勿体無いと思いまへんか?」山崎「小室並に落ちぶれているお前だが、かつてはラブマ旋風を巻き起こした男。言葉の意味はよくわからんが、とにかく凄い自信だ」矢口「キン肉マンかよ」つんく「せやったら、ユニットの件…」そこに現れる、二つの怪しい影!
- 23 名前:さもののの 投稿日:2004/01/05(月) 01:34
- 作者よりめっせえじ
あけおめ。こんなくっだらねー作品読んでくれてありがと。
ちなみに自分は2レス目から書いてます。のっとりってやつですね。
これからもこのペースなので、あんま期待しないで。
- 24 名前:さもののの 投稿日:2004/01/05(月) 21:58
- 山崎「何だお前らは!」矢口「あ、こいつらどっかで見たことあるよ。確か、ブサイクな嫁がいる腐れキノコと、メインボーカルに逃げられたカビの生えたピーナッツ…」男1「じゃかわしいわボケ! 誰が鼻フック女子アナやねん!」男2「せやせや、新しい旅立ちやっちゅーねん!」つんく「…久しぶりやな、まことにたいせー」まこと「話はこっそり盗み聴きさせてもらったわ」つんく「相変わらず趣味の悪いやっちゃ。女と車の趣味もな」まこと「うちの嫁さんは世界一や!」たいせー「まあ落ち着けや、鼻フックを嫁に持つ仕事の無いドラマー」まこと「うっさいわ、能無しプロデューサーが! お前なんぞワイヤーに吊られてお星様になってまえ!」たいせー「俺も新たに旅立ちたいっちゅうねん!」二人はなぜか涙を流したまま、三つ子の喧嘩シーン風の乱闘を繰り広げる。
- 25 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/01/14(水) 01:35
- つんくが主役(?)って久しぶりに読んだような・・・
とりあえず、期待sageカキコ
- 26 名前:さもののの 投稿日:2004/01/20(火) 03:27
- つんく「で、キン肉マンで言うたらペンタゴンとブラックホールのお前らが何の用やねんな・・・」まこと「・・・俺らも、その新ユニット合戦に参加したろやないか」たいせー「俺もキュービッククロスを育てた人間やからな。夢よもう一度ってやつや」矢口「出稼ぎ娘。と寄せ集めボーカル蒸発ユニットで失敗してるくせによく言うよ・・・」まこと「うっさいわこのステラおばさんのクリームシチューが!」矢口「てめーこそヘルメット脱げやゴルァ!」一触即発の空気を変えたのは、他ならぬ山崎会長だった。山崎「わかった。わかったよモダンチョキチョキズ。ユニットの件、考えてやろうじゃないか」矢口「明日まにあーな! ってマジで? マジデ?デジマ?コジマデンキ?」山崎「ああ。UFA会長、ウソつかない」たいせー「何故インディアン?」つんく「ほんまでっか? いやあ俺も勢いでベリーズ工房とか言うてもうたけど、正直駄目だこりゃーっていかりや長介状態やったんですわ・・・」山崎「ただし」つんく「タニシ?」矢口「たけし?(と言いつつ似てない北野武のモノマネ)」まこと「世紀末リーダー伝たけし?」たいせー「全然ちゃう上に長くなってるがな」山崎「お前らのうち、デビューできるのはたったの一組だ」
- 27 名前:さもののの 投稿日:2004/01/21(水) 03:55
- 山崎を除く全員「な、なんだってー!」山崎「MMRかよ!」つんく「おいおい山ちゃん、アイドルの卵による肉体接待の焼きが回って頭おかしくなったんか? 片やアイドル史を塗り替える鬼才プロデューサー、片や仕事と言えばイトーヨーカドーの屋上でトークショーの連中やで?」たいせー「間接的に俺を馬鹿にしてるやろ」まこと「天下の山ちゃんが決めたことや。俺は従うでえ。期日はいつまでや?」山崎「一週間後の金曜日、ユニットのメンバーと楽曲の入ったテープを持って一番最初に現れたやつらをデビューさせてやる」矢口「だったらもうユニットメンの決まってるおいらたちが有利だな…っておっさん顔色悪いじゃん!」つんく「(あかん…俺ゴーストがおらんと楽曲作られへんねん…ポジションで言えばドラゴンボールのヤムチャやねんて…)」たいせー「やったらこんなとこで油売ってる暇なんかあらへんわ」禿げかかった頭をてからせながら、会長室を出るたいせー。まこと「俺も嫁さんと新しい構想練らなあかんがな」まことも続いて退室する。矢口「ホントお前は嫁任せだよな…」
- 28 名前:さもののの 投稿日:2004/01/21(水) 03:57
- 作者の泣き言
最近笑いの神が降りてきません・・・
- 29 名前:さもののの 投稿日:2004/01/28(水) 03:53
- つんく「ここはしゅうに全てを託すしかないわな・・・」会長室を出た後、独り言のようにつぶやくつんく。矢口「大洋の中山投手に何期待してんのさ」つんく「いい加減許したれや・・・ちゅうか大洋て。お前年サバ読んでるやろ? オーディションの時からおっかしいなあ思うとったけど」矢口「おいらはピチピチ21歳ですぅ!チュ!」つんく「何で三人祭りやねん。お前なんぞ松浦への陰口がばれて狼祭りが関の山やで」さりげなく旬のネタを挟み込むつんく。腐っても元プロデューサー、流石は昔上沼恵美子に似てると言われた事の有る男だ。
- 30 名前:さもののの 投稿日:2004/01/28(水) 04:01
- 矢口「で、そのやらかしちゃった元メンバーは今どこにいるんだよ」つんく「九州や」矢口「九州!? 九州ってあれだろ、ハブとマングース戦わすとこだろ?」矢口は根本的に何か間違っていた。つんく「アホか。九州は日本一九州男児を輩出してる場所や」答えになってないぞ、つんく。矢口「何で九州? 誰かみたいにショッボイグループのプロデュースさせたり、青いスポーツカーに乗せたり、ハロプロ運動会の解説者とかいうどうでもいいポジションやらせりゃいいじゃん」つんく「何なら深夜の三十分番組の存在感のない出演者でもええでー」全部まことのことだった。つんく「ともかくや。早速九州へ飛ぶで!」
- 31 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/01/31(土) 20:50
-
- 32 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/01/31(土) 22:38
- ochi
- 33 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/02/03(火) 20:53
- hozen
- 34 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/02/03(火) 21:26
- ストーリー自体も何処へ行くのか楽しみだったり…。
作者さんも考えてない匂いはプンプンしますが。
- 35 名前:さもののの 投稿日:2004/02/06(金) 03:45
- つんく「やっと着いたな矢口。♪しらかばぁーあおぞぉら、みぃなあみいかあぜぇー」矢口「何でジャパネットたかたのCM? そりゃあワンコーラス歌っちゃうアホ社長と同じくらい、なっちの歌のお前のコーラスはうざいけどさあ」つんく「照れんでもええがな。Age35恋しくて、最高やったろ?」矢口「ありゃあオメエじゃなくてオメエのダメ友のマッシュルームが作ったんじゃんか…」つんく「んなことはどうでもええねん。ほら、あそこ見てみい」矢口「…相変わらずショッボイ腐れナマコだよな」つんく「アホか、俺のジュニアとちゃうわ! あの建物を見ろっちゅうねん!」つんくが指差した先には、一軒の古びたアパートが建っていた。矢口「なんなの、あの今にも中から大泉洸とそのブサイクな嫁が出てきそうなアパートは」つんく「あそこが芸能界で落ちぶれた人間が集まるっちゅう、その名も『逆トキワ荘』や」矢口「へー、だったらお前ももうすぐあそこの住人だな」
- 36 名前:さもののの 投稿日:2004/02/06(金) 04:10
- >>34
そんなことないです。
「私の闘争 〜あるスタッフの日常PART25・あやや世界へ」もびっくりの
超超超超巨編を構想しています。
ということもなく、これが終わったら細々と短編でも書いてゆくのかも
しれません。
- 37 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/02/10(火) 14:16
- ワクワク
- 38 名前:名無し飼育さん 投稿日:2004/02/12(木) 23:04
- せ
- 39 名前:さもののの 投稿日:2004/03/10(水) 03:00
- 逆トキワ荘…
それは夢見し兵(つわもの)どもの夢の跡。
つんくと矢口は恐る恐る建物の中に入る。アパートの全室は開けっ放しになっていて、中の住人の様子を窺うことができた。ピーヒャラピーヒャラ言ってた奴ら、ときめきハリケーンな禿げ、ヒッチハイクに行った奴ら…。その中で矢口は黒いタンクトップの筋肉質に声をかけた。矢口「あっ、コニタンだ」男「誰が週刊欽曜日だゴルァ!」つんく「お前こいつはあれなやいか。新加勢…」新加瀬「違うっ!ボクには坂本一生っていう立派な名前が」バタン!扉は閉められた。矢口「いいの?」つんく「あんなん喋らせても白けるわ。そら工藤兄弟と険悪な仲にもなるっちゅうねん」矢口「たぶんここの読者は坂本一生も工藤兄弟も知らないと思うけどね」つんく「そんなんどうでもええねや。ここやで」アパートの一番奥の扉で立ち止まるつんく。ドアには「ロリコン氏ねや!」「何がスーパー!?テンションズや!何で疑問形やねん!」「俺のセルフカバーアルバム売れへんかったら自分の責任やで?」と明らかにつんくの筆跡で書かれた落書きがあった。つんく「ほらしゅう!久しぶりに来たったわ!」
- 40 名前:さもののの 投稿日:2004/03/10(水) 03:14
- 一方、たいせーは…
たいせー「ハァ…キュービッククロスの夢よもう一度って思うたけど、まさか市井がウィラポンと愛の逃避行かますとは思わへんかったわ。つうか何で俺やないねん。俺のほうがキーボード上手いし典型的な日本人やし、ワイヤーで空も飛べるんやでえ。おまけに絶倫と来れば、絶対あいつより俺やんけ…誰や、絶倫っちゅうかハゲやで言うた奴は?俺はハゲとちゃう!ただ人よりほんのちょこっとオデコが広かっただけなんや!」たいせーには被害妄想の気があった。そんなたいせーの目の前を通り過ぎようとする、和服姿の女性。前田「きっりぎりっす〜東京〜きりぎりすぅ〜」たいせー「おいそこの妖怪ベラ」前田「私のことですか?」たいせー「誰がキリギリスやねんボケが」前田「いや、わたしは持ち歌を歌ってただけで…あの、最新シングルは『さらさらの川』って言う…」たいせー「誰のチンコの皮がサラサラじゃ!確かに俺は上野クリニックでひとつ"上野”男になったけどな」前田「そんなこと誰も言ってないんですけど」たいせー「せや!お前、俺のユニットに入り!」前田「え?」たいせー「テーマはリストラ女の逆襲や!ほら、ボケッとせんと早よ仲間の平家とエスパー石井捕まえに行くで!」前田「あの、まだわたし現役なんですけど…」
- 41 名前:さもののの 投稿日:2004/03/11(木) 04:09
- その頃、まことも新ユニット結成に向けて動き出していた…はずもなく。
まこと「はぁ〜、そう言えば稼ぎがほとんどあらへんから嫁に家帰って来んな言われとったの忘れてたわ。どないしよう…」マッシュルームを抱えながらぼやく中年男を、遠くで不安そうに見つめる少女が二人。梅田「あの頭に1upキノコくっつけてる人誰かな」夏焼「えりかちゃん、あれきっとピクミンだよ。つんくのために戦ったり増えたり食べられたりするのに飽きたんだって」まこと「…何やおまえら」二人に見られていることに気づくまこと。しかしまことは仕事がなさ過ぎてちょっと頭がアレになっていた。まこと「お前ら…レファにアヤカやないか! いつこっち戻ってきたんや!」梅田「♪からだぁがはなれたとぉ〜きむぉ〜、って誰がレファだ!ZYXの歌姫こと梅田えりか様だぞゴルァ!ハロプロ運動会じゃ背が高すぎて一部のキッズ扱いだぞおい!」夏焼「あたしなんてしゃくれてるって部分しかあってないじゃんかよ!」作者はキッズのことをよく知らないのでキャラがいまいちつかめていなかった! まこと「よし、ココナッツ娘。再結成や!ダニエルとチェルシーとエイプリルも呼んだるわ!そうと決まればお前ら、一緒に稲川素子事務所に急ぐで!」
- 42 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/03/12(金) 17:33
- >作者はキッズのことを〜
ワロタ
- 43 名前:あsんlkd 投稿日:2004/03/14(日) 03:26
- ためし蓑輪
- 44 名前:名無しさん 投稿日:2004/03/14(日) 04:11
- おち
- 45 名前:さもののの 投稿日:2004/03/31(水) 03:35
- 六畳半の淀んだ空間。腐りかけた畳の上には、これまた腐りかけた人の形をした茶色い物体が。矢口「なっ、おまえこれ死んでるんじゃ…」つんく「おーい、しゅう」しかし返事はなかった。つんく「返事はない。ただのしかばねのようだ」矢口「そんなこと言ってる場合じゃねーだろ!ドラクエ5が出たからってタイムリーなネタかましてんじゃねえよ!し、死体だぞ死体、お前ちゃんとエサやってたのか?!」顔面蒼白でまくし立てる矢口。つんく「心配すんなや。これ見てみい」つんく、おもむろに懐から一枚のCDを取り出す。矢口「そ、それはZYXの白いクリスマス…って何でおいらの顔が黒く塗りつぶされてるんだよっ!」激高する矢口を無視し、死体にCDを捧げるつんく。するとどうだろう、腐った死体の血色がみるみるうちに良くなるではないか。しゅう「ふうううううう、ロリータ最高!!」ロリ神、降臨! つんく「おお、元気にしとったか」しゅう「ああ…しかしお前、さっきのCDに山川恵理香似のオバハン混じっとるやないか。もう少しで黄泉比良坂に逆戻りするとこやったわ」つんく「ああスマンな、持ち合わせがのうて。次はロリ100%の濃いいやつ、もってきたるから」矢口「なあ、その山川恵理香似のオバハンって、おいらのことか?」
- 46 名前:さもののの 投稿日:2004/03/31(水) 03:47
- しゅう「で、このロリゼウスに何の用だ?落ち目プロデューサー」つんく「誰がベリーズ工房と心中やねん」矢口「そんなこと誰も言ってないって…」つんく「単刀直入に言うわ。しゅう、お前の力貸してほしいねん。新しいユニットを組まなあかんねん」しゅう「簡単やないか。シャ乱Qを復活させればええわ」しゃあしゃあとそんなことを抜かすしゅうに、矢口が闘魂注入! しゅう「たわらば!」矢口「そんなことしたら、すっごいね!の二の舞じゃんか!! 世間はもう出っ歯のオカマはカバちゃんだけで十分って答えを出してるんだよ!」つんく「誰が出っ歯のオカマやねん」しゅう「なあつんく…俺ら昔から5人で一人やったやん。今頃あいつらも、俺が考えてることと同じこと、してるはずやで」つんく「しゅう、お前…」しゅう「もうミソギは済んだんや。田代も稲垣も横山ノックも島袋も石田純一の玉袋におったやつも、みんな知らん顔して復帰しとる。俺らも、そろそろ力を合わせて立ち上がろうやないか…」
- 47 名前:さもののの 投稿日:2004/03/31(水) 03:56
- 新ユニットのお知らせ
シャ乱Qとゆかいな仲間たち
メンバー ()内は担当楽器
つんく(vo)・まこと(dr)・はたけ(gt)・たいせー(kb)
エスパー石井(念) 前田有紀(コブシ) 平家みちよ(jc)
夏焼雅(しゃくれキリシタン) 梅田えりか(レファ似)
なお矢口真里はつんくがあそこに手を入れっ放しという作者自身も忘れていた設定のため腸炎に、
そしてしゅうメンバーは倫理上の立場から今回は不参加です。
しゅう「何でやねん! ドリカムのトリガラみたいな奴もちゃっかり復帰してるやないか! 何で、何で俺だけ!!」
おわり
- 48 名前:さもののの 投稿日:2004/03/31(水) 03:58
- とりあえずこの話は以上です。あとは短編をちょくちょく書いてスレを埋めるべく
がんばります。よろしこ。
- 49 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/04/08(木) 03:58
- さりげなく腸炎ネタか
次も期待
- 50 名前:さもののの 投稿日:2004/04/27(火) 03:30
- 「さよならエロいひと」
- 51 名前:さもののの 投稿日:2004/04/27(火) 03:32
- わたしの名前は亀井絵里。
鳥インフルエンザにかかったニワトリさんのことがかわいそうで仕方がない、
そんなハートフルな心を持ったかわいい15歳だ。
そんなわたしだけど、今朝目覚めたらとんでもないことになっていた。
- 52 名前:さもののの 投稿日:2004/04/27(火) 03:35
- 体が、浮いている。
ちょうどマジックショーでマジシャンが横たわった女の人を浮かせたかのように、
わたしの体はベッドから数センチ上をふわふわ浮いていたのだ。
どうしよう、こんなんじゃ仕事にも行けないよ…
- 53 名前:さもののの 投稿日:2004/04/27(火) 03:39
- でもその現象は、二、三分もするとすっかり収まってしまった。
どういうことだろう…
わたしは考えた結果、あるひとつの結論を出した。
やらしいことを考えると、体が浮くのだ。
今朝見た夢は満員電車の中で256人のチョコボール向井さんに
押し潰される夢だったからだ。
- 54 名前:さもののの 投稿日:2004/04/27(火) 03:42
- これからわたしは修行僧のような生活をしなくてはならないのだろうか。
そう思うと頭が痛い。
わたしから隙間に挟まれるという楽しみを奪ったら、そこにあるのはただ
の廃人だ。でも隙間のことを考えるたびに体が浮いてしまうのも困りもの
だと思う。
わたしが考えた苦肉の策は、体に鉄アレイを巻きつけることだった。
- 55 名前:さもののの 投稿日:2004/04/27(火) 03:43
- つづけ
- 56 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/05/02(日) 02:44
- 問題も解決しウキウキウォッチングなわたし。
前髪のぱっつん具合もいいし、顎もいい感じでしゃくれてる。
でもわたしは見てしまった。
雑居ビルと雑居ビルの、隙間。
その幅30センチほど。スリムなわたしでさえ、通り抜けられるかどうか
微妙なほどの。
S・U・K・I・M・A
その瞬間、ぽこりんっ、と間抜けな音がした。
エレクトコールだ。知らない人はお父さんお母さんに聞いてみて。
要するに、わたしは隙間に欲情してしまったのだ。
- 57 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/05/02(日) 02:55
- 体に巻きつけた鉄アレイなんて関係なかった。
勝手に体がふわふわと浮かび出す。
こんなんじゃ仕事場に着く前に電線に引っかかって東京電力の人に怒られちゃ
うよ・・・どうしよう・・・
そうだ、こんな時は気持ちの萎えるものを想像すればいいんだ!
畳の目の数を数えるとか、天井のしみの数を調べるとか、藤本さんの愛読書に
書いてあったような気がする。
え、絵里はそんなの興味ないけどね。
とにかくわたしは本で見たとおりに色々想像してみた。
頑固一徹のメイクをしている時の吉澤さん。
嫌がらせのように送られてくるスパムメ…いや辻さんの変顔写メール。
ボイトレのきしょいオカマの荒れた肌の毛穴。
それでようやくわたしの浮遊は収まったのだった。
地面に着地して、あたりを見回す。
よし、誰も見てない。絵里、完璧です!
と紺野さんのマネ(微妙にふぐ面にしつつ)をしながら歩き出すわたしは気づ
かなかった。路地裏の影に光る、二つの瞳に。
- 58 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/05/02(日) 03:09
- 今日の仕事は外でのCM撮り。
わたしたちモーニング娘。が久々に獲得した大きな仕事であり、みんなそれぞ
れ気合が入っているように思えた。れいななんて朝から鬼のTシャツを何度も
脱いだり着たりしては「あ〜緊張するばい〜」とか言ってたし。
「えー、今回のCMのコンセプトなんですがー」
スーツ姿の、でもちゃらちゃらした雰囲気の男の人がCMの概要について説明
しはじめる。聞いているのはマネージャーさんやら何やらで、わたしたちは遠
くで耳にする程度。でも、次に聞こえてきた言葉はあまりにも衝撃的だった。
「モーニング娘。さんたちの住む家が崩れ落ちます。それで場面は切り替わっ
て瓦礫の下、『保険に入ってればよかったね〜』と一言…」
瓦礫の下!
って、つまりは圧死!?
数ミリの隙間もなく瓦礫に圧迫されたわたし…
エエエエエエエエエエクスタシィィィィィィ!!!!!!!
わたしの体は勢いよく、宙へと舞い上がる。
- 59 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/05/02(日) 03:21
- やばい、このままじゃ絵里は文字通り昇天しちゃう!
そうだ、また保田さんのパンチラを思い出して…
そこへ、一冊の本がわたしの顔面に直撃する。
「世界の隙間大全集」
こっ、これは…!!
隙間マニアなら誰もが感極まってしまうという幻の名著!
しかも隙間学の権威・間丹入蔵(あいだに・はいるぞう)教授の編纂!!
でもこんなものをいったい誰が?
わたしが遥か遠くなった下界に目をやると、そこには一人の少女がにっこり
と微笑みながらピースしていた。
「そう絵里、きさまは『これも計算のうちかさゆ』…という」
「これも計算のう…」
隙間読本に気をとられた一瞬が絵里の運命をわけた!
隙間にかける絵里の情熱は凄まじく、あっという間に大気圏外を突き抜けて
いった。
- 60 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/05/02(日) 03:24
- −絵里は−
二度と地球へは戻れなかった…。
鉱物と生物の中間の生命体となり
永遠に宇宙空間をさまようのだ。
そして 死にたいと思っても死ねないので
−そのうち絵里は 考えるのをやめた。
- 61 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/05/02(日) 03:25
- 「さよならエロいひと」 完
- 62 名前:さもののの 投稿日:2004/05/02(日) 03:29
- ノノ*^ー^)ジョジョ第二部のパク(ry
(作者)しかもタイトルの元ネタの作者さんごめんなさい
ノノ*^ー^)ていうか名前欄が「名無飼育さん」になってるし
(作者)Σ
ノノ*^ー^)次は絵里がお姫様になる小説書いてください
(作者)…別に亀井ヲタじゃないのに
- 63 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/05/02(日) 03:32
- 前ほどキレが無いような
- 64 名前:さもののの 投稿日:2004/05/30(日) 00:26
- 「さゆの歌を聴け」
- 65 名前:さもののの 投稿日:2004/05/30(日) 00:29
- 道重さゆみ14歳。
ごく普通の家庭に育ち、ごく普通のアイドルグループに加入した
彼女。
でも、彼女が普通のアイドルとたった一つだけ違うところ。
それは彼女が、殺人音波の持ち主のです。
- 66 名前:さもののの 投稿日:2004/05/30(日) 00:37
-
「……」
無言で少女は、パソコンのモニターに向かってキーボードを打つ。
紺野あさ美17歳。
彼女はアイドルグループ「モーニング娘。」のメンバーであり、
そして、娘。小説なる珍妙なジャンルの世界における有名作者だった。
今日も今日とて、あさ美は他メンをネタにした小説を書き続けていた。
「……今日の更新も、完璧ですっ!」
今日立てたスレッドは、「アイドルは殺人的音痴」というタイトルの長編
小説だった。内容としては道重さゆみが、自覚もないまま一般ピープルの
鼓膜を破壊してゆくというホラー仕立てになっていた。
- 67 名前:さもののの 投稿日:2004/05/30(日) 00:38
- つづけ
- 68 名前:さもののの 投稿日:2004/05/30(日) 00:39
- >>63
まあ本来は、こんなものです。
ごくたまにクリーンヒットを飛ばすくらいの気持ちで
生ぬるく見守ってあげてください。
- 69 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/06/07(月) 04:24
- 更新されてる(w
>>68 では一発目のは忘れます
- 70 名前:さもののの 投稿日:2004/06/12(土) 00:29
-
数日後。
モーニング娘。の楽屋にて。
年長メンバーの間で話題になっているのは、何を隠そう「娘。小説」。
驚くこと無かれ、彼女達はごく当たり前のように自分達が出ている小説の話題を
しているのだった。これも元を辿れば、紺野がメンバーで共有しているノートパ
ソコンにさりげなく履歴を残したのが原因なのだが。
「昨日『愛は人生を救うかもしれない』、更新されてたっしょ」
「えー、おいら昨日は忙しくて見れなかったー」
「それよりも最近は『殺戮』が熱いって。あれに出てくるカオリ、かっけー!」
「何それ、どんな内容? あたしどんな役で出てる?」
「梨華ちゃんは道を歩いてたら暴漢に襲われてボロボロになる役・・・」
「ひどーい! 何でいつもそんな役になるの!?」
そんな会話を聞きながら、紺野は自分が立てたスレッドの話題になるかもしれな
いと、密かに期待をしていた。
- 71 名前:さもののの 投稿日:2004/06/12(土) 01:13
- 六期メンバー三人が登場したのは、そんな時だった。
途端に別の会話をし出す年長メンバー。
確かに年長メンバーの間では「娘。小説」のことはもはや公認の事実ではあった
が、さすがに六期の三人には秘密にされていた。思えば、多感な時期の少女たち
に自分達がキスをしたり殺し合ったりする小説を見せるのはモラルに反した行為
だと言えよう。
いつもなら、年長メンバーたちが自然に話題を変えるので何の問題も起こらなか
った。ただ、その日は少しばかり違う様相を呈していた。
「先輩たち、いつも楽しそうに何話してるとですか」
そんな核心に迫る発言をしたのは、田中れいなだった。
- 72 名前:さもののの 投稿日:2004/06/12(土) 01:30
- あいも変わらずショート更新。
>>68
ええ、忘却の彼方へうっちゃってください。
- 73 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/06/12(土) 04:36
- まさか最近連載終了した方では・・・違うかな
どうせ捨てスレだし気楽にどうぞ。てかいちいちレスしない方がいいかな
- 74 名前:さもののの 投稿日:2004/07/02(金) 10:11
-
「せんぱーい、絵里たちにも教えて下さいよぉ」
満面の笑みで問いかけてくる亀井。だが、目は笑っていない。
「あのぉ、それやったら…むぐっ!」
空気を読むことなく真相を話そうとする高橋の口を押さえ、
「いやあさ、最近重さんがよく喋るなー、って話してたんだよ! 何かさ、
最近の二人ごととか見ててさ、加入当初のイメージと違うなあなんて話し
てて。ねえカオリ?」
とリーダーに振る吉澤。隣でこっそりナイスジョブ、と指を立てる石川。
「そうそう、最初はどうなるかと思ってたんだけどさ、ああいうの見ると
リーダーとしても安心、って感じ」
普段から瞳孔開きっぱなしの瞳をさらにおっぴろげて、飯田は言った。
- 75 名前:さもののの 投稿日:2004/07/02(金) 10:17
- 「そんなん、普段のさゆを見てたらわかると?」
田中は相変わらず、詰問の構えを解こうとはしない。
「まあいいじゃん。先輩には先輩たちの大事な話があるんだよ」
そんなこの場を丸く収めるかのような発言をしたのは、何を隠そう道重
本人だった。
「え、いいの? 先輩たちきっとれいながつるつるだとか、絵里が隙間好
きの変態でアゴ勇だとか、さゆがナルシストで上にも横にも成長してると
か言ってるんだよ?」
多分普段から他の二人に対して思っていることをさりげなく付け加える
亀井。しかし道重は、
「しょうがないよ。だってさゆ、かわいいんだもん」
と何事もなく言った。さすが裕ちゃんと一緒に仕事してるだけのことはあ
る、と密かに感心するのは矢口。
- 76 名前:さもののの 投稿日:2004/07/02(金) 10:24
- 「道重さん田中さん亀井さん、スタンバイでーす!」
楽屋の外から聞こえるのは、ハロモニのADの声。
「「「はーい」」」
三人は声を合わせて返事をすると、さっきの疑問などまるで忘れて
しまったかのようにさっさと楽屋を出て行ってしまった。
ばたん、と締まる扉の音。それとともにいくつかのため息が漏れた。
「いやー、危なかった! あいつらに娘。小説のこと知られたら、おい
らどうしようかと思ってたんだー」
矢口が真っ先に小動物のように発言する。
「本当だよね、あの時よっちゃんさんが機転利かせてくれなかったら、
田中ちゃんあたりが上にチクッて、娘。小説読めなくなるとこだったし」
と言うのは、自らあやみき小説を愛読しハァハァしている藤本。
- 77 名前:さもののの 投稿日:2004/07/02(金) 10:25
- 更新終了。
>>73
レスを貰うような代物でもないので…
- 78 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/07/04(日) 00:00
- でもやっぱり読んでる事をアピールしておく
- 79 名前:さもののの 投稿日:2004/07/26(月) 09:38
- これはまずい。紺野は持ち前の分析力からそう判断した。
もし仮に娘。小説のことが六期メンバーにばれたとしたら、上のほうから
すぐさま禁止令が発令されるだろう。
となると、今までのような更新頻度は保てなくなる。
いや、最悪の場合断筆だってあるかもしれない。
娘。小説の動向をトピックスにしてくれるサイトで、
こふきいも(紺野のコテハン)氏、活動停止か?
なんて言われてしまうかもしれない。いや確かに短編コンペでも下から数えた
ほうが早いくらいの実績しかない。だが、ここでやめてしまっては今までの努
力…小川に絶対に内緒にしてねと言われた体重の秘密をネタにしたことや保田
の家に盗聴器を仕掛けてまでネタを収集したこと…が無駄になってしまう。
- 80 名前:さもののの 投稿日:2004/07/26(月) 09:45
- 紺野がそう思っていた時、思わぬ人物から声をかけられる。
「こんこん、どうしたの? うたばんの馬鹿でかい方みたいに眉間にしわが
寄ってるよ?」
辻だった。
「いや、そんなことないけど」
「そんな顔にしわばかり寄せてたら、戻らなくなっちゃうよ」
確かに辻の言うとおりだ。このまましわしわ顔になってしまったら、テレビの
前でおおっぴらに笑うことができなくなってしまうかもしれない。
それにしても、と思う。
この目の前の人は娘。小説どころか活字媒体すら読まないんじゃないだろうか、
だとしたらある意味うらやましい。
- 81 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/07/27(火) 03:53
- キャラry
- 82 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/08/18(水) 09:19
- 続きを期待
- 83 名前:さもののの 投稿日:2004/09/01(水) 08:29
- 「辻さん加護さーん、スタンバイお願いします!」
遠くから呼ばれ、元気に返事をする辻。一方の加護はと言うと、
塩をかけられた青菜のように元気がなかった。どうやら、また
高橋の係りをさせられていたらしい。次の短編コンペはこのネ
タでいこう、そう密かに決意する紺野だった。
「じゃあこんこん、のん行くよ」
「うん、がんばってねのんちゃん」
その時返ってきた辻の返事は、信じがたい内容だった。
「いつも見てるよ、『こふきいも』さん」
- 84 名前:さもののの 投稿日:2004/09/01(水) 08:41
- 何事もなかったかのように楽屋を後にする辻。それを見て慌ててついて
ゆく加護の頭髪からは、心労による抜け毛が一本二本・・・
しかし、死滅した毛細胞のことなど紺野にはどうでもいいことだった。
何故のんちゃんが・・・
しかしいくら考えてみたところで、答えなど出るはずもなく。
実は辻は熱心な娘。小説読者で、かつ有名感想書きなのだが、バカ
女として名を馳せる彼女からその事実を推定することは不可能に
等しかった。
- 85 名前:さもののの 投稿日:2004/09/01(水) 08:51
- ハロモニ収録後。
紺野は自宅のマンションに帰宅するや否や、ノートパソコンを
開く。もちろん、自スレについたレスの数を確認するためだ。
20 :アイドルは殺人的音痴 :2004/07/18(日) 01:17
「♪あかいーふりいじぃあああー」
つんくの聴覚機能機能は、瞬時に破壊される。
これ以降、彼が名曲を世に出すことはなかった。
21 :こふきいも :2004/07/18(日) 01:25
更新終了。完璧ですっ!
22 :名無し虚言 :2004/07/18(日) 01:25
新スレですね。期待してます。
紺野のスレについたレスは、たった1つだった。
- 86 名前:さもののの 投稿日:2004/09/01(水) 08:57
- 紺野は大きくため息をつく。
新スレだからもっとレスがついてもいいのに。
でもレスつけてくれた人は有名な人だから喜ぶべきだ。
いや、ただ感想を書くために読んでいるだけかもしれない。
ああ・・・たまには氷ぱんださんのように大量のレスを獲得したい。
CPもの、書こうかな。
そう思いかけて、紺野は左右のふくよかな頬をぷるぷると振った。
駄目だ、それじゃ意味がないんだ。
CPなしで有名になるって、決めたじゃないか。
将来は綿矢りさ越えを目標としている紺野は、本気だった。
- 87 名前:さもののの 投稿日:2004/09/01(水) 08:59
- 同時刻。
同じくノートパソコンを前に、わなわなと肩を震わせている少女
がいた。
「さゆは、こんなに音痴じゃないもん!」
- 88 名前:さもののの 投稿日:2004/09/02(木) 02:32
- 道重さゆみ。
彼女は普段、意味のない発言を繰り返すことから、どちらかと言えば
不思議系のキャラとしてメンバー内で認識されていた。
だがしかし、敵に回すとこれほど恐ろしい人間は他にいないだろう。
それだけ彼女は狡猾で、無邪気なまでに残酷だった。
紺野の悲劇は、ここから始まる。
- 89 名前:さもののの 投稿日:2004/09/03(金) 01:38
- 翌朝。
仕事に行く前には欠かせない日課である、自スレチェック。
しかし紺野は、信じられない光景を目の当たりにしてしまった。
自スレが、落とされている。
更新時には必ずage更新。それが紺野のポリシーであり、執筆姿勢その
ものであった。それをochiされるのは、紺野のプライドを土足で踏み
荒らす行為に等しかった。
誰がこんなことを?
紺野は考える。
道重の重度ファンによる嫌がらせだろうか。しかしそんな厨な読者はこの
界隈では最近は見られなくなったはずだ。
それとも同板作者の嫌がらせか。それもない。そもそも他作者からの僻み
を受けるほどの注目作ではないはずだ。
結局答えは出ぬままで、しかも紺野はスタジオに大幅遅刻してしまった。
- 90 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/09/05(日) 22:44
- CPなしで有名か・・・偉いぞこんこん。
- 91 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/09/06(月) 20:25
- 紺野さんが有名作者という設定が途中でどっかに行っちゃってますけど、
そんなん別にどうでもいいや、と思いました。
むしろ力の抜け具合に笑えただけ、プラスになってる気もします。
とにかく、面白いです。
- 92 名前:さもののの 投稿日:2004/09/08(水) 10:06
- 早朝の事件があまりにも衝撃的、かつ不可解な出来事だっただけに、紺野が
受けた精神的ショックは計り知れないものがあった。
「あさ美ちゃん、元気ないよね・・・」
元気のない親友の心配をする小川だが、彼女は紺野によって短編「pig prison
er」のネタにされていた。
「元気がないっていうか、上の空やよ」
部屋の隅でリアル鬼ごっこを読みながら答える高橋。彼女もまた短編「誰か
愛のお守りになってよ!」の主役に、しかもこの作品は短編コンペに投稿、
順位こそ低かったがMVPを獲得していた。
「さっきから目の前のスナック菓子を食べてばっかで、いたっ、あさ美ちゃん
それあたしの眉毛だってば!」
スナック菓子と間違えられて紺野に眉毛を掴まれる新垣。彼女は紺野が昔連載
していたバトロワ小説であっさり殺されている。バトロワ小説の伝統とは言え、
ひどいものである。
と、自分がことごとくネタにしている同期の少女達に心配されながらも、紺野
の心はある思いに揺れていた。
あのochiつけた奴、絶対に許さない…
- 93 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/09/09(木) 01:12
- ニヤニヤしながら読んでまつ
氷ぱんださんワロタ
- 94 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/10/14(木) 16:03
- その夜。
紺野は自スレのレス数を見て驚愕する。
何と今朝から比べて、5つもレスが増えているのだ。
もしかして、読者さんからのレスだろうか…
そんな淡い期待を抱いて作品を開く紺野の顔が、一瞬で蒼ざめた。
- 95 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/10/14(木) 16:10
- 23 名前:なる 投稿日:2003/07/19(月) 19:18
,rn \从从从从从从从从从从/
r「l l h. ≫
| 、. !j / / ≫ 気晴らしに
ゝ .f / _ ≫
| | ,r'⌒ ⌒ヽ、. ≫ お空の散歩でもいってくるか
,」 L_ f ,,r' ̄ ̄ヾ. ヽ. / ./ ≫
ヾー‐' | ゞ‐=H:=‐fー)r、) ./ /WWWWWWWWWW\
| じ、 ゛iー'・・ー' i.トソ
\ \. l、 r==i ,; |'
\ ノリ^ー->==__,..-‐ヘ__. / /| /
\ ノ ハヽ |_/oヽ__/ /\ / |_ ゴゴゴゴ…
\ / / / \./ / ヽ___
\' |o O ,| \ ../ / /
y' | |\/ | ./ /
| |o |/| _ | ./__/
| | | 「 \:"::/
ヾニコ[□]ニニニ | ⌒ リ川::/
/ \ / \ ...::::/
/ ゞ___ \/ /
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/ ゝ / .::\ / |
| / ....:::::::::/\< | /
| / ...::::::::::/ | | /
/ ....:::::::/ | .|
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/ ...:::::::::/
- 96 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/10/14(木) 16:14
- 24 名前:なる 投稿日:2003/07/19(月) 19:40
__,,:::========:::,,__ ___
...‐''゛ . ` ´ ´、 ゝ ''‐... / |/ |
..‐´ ゛ `‐.. | |  ̄T ̄ フ
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ノi|lli; i . .;, 、 .,, ` ; 、 .; ´ ;,il||iγ
/゛||lii|li||,;,.il|i;, ; . ., ,li ' ; .` .; il,.;;.:||i .i| :;il|l||;(゛
`;;i|l|li||lll|||il;i:ii,..,.i||l´i,,.;,.. .il `, ,i|;.,l;;:`ii||iil||il||il||l||
- 97 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/10/14(木) 16:22
- 「な、なんでジョンイルやねん!!」
紺野は思わず関西弁で突っ込んだ。
そして泣く泣くサイトの管理人・踝(くるぶし)オールスターズに削除依頼
を出すのだった。
「こんなくだらないことで踝さんにお手をかけさせてしまうなんて・・・」
紺野の夢はオフに参加、そして管理人である踝を驚きのあまり「アヒャ!」
と言わせることだった。しかしこの一件でそれも幻に終わりそうだった。
しかしこの名前欄。なるなんてコテハンは初めて聞く。捨てハンだろうか。
紺野は過去の記憶を遡って該当する人物を探してみたが、徒労に終わる。
そうだ、こんな時はあそこに行くか。
紺野はウェブサイト上のとある場所に赴くことにした。
- 98 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/10/14(木) 16:28
- その場所は飼育作者の中でもキワモノたちが集まることで有名なチャット
だった。かく言う紺野も一度入ったことがあるのだが、名無し前提のチャ
ットにも関わらず藤本のAAの人物に自スレをさらすことを強要され、辟
易してチャットを出たのだった。
しかし今の時間ならば、人もいないことだろう。
紺野は意を決して名前欄に川o・-・)を配し、チャットに入室した。
- 99 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/10/14(木) 16:34
- まずはログを読む。変形矢口AAの人物の変態的なまでの安倍AAの人物
への求愛行為や、田中AAの人物がえらく人気者であること以外、何の情報も手に
入らなかった。
ログから戻ってきてみると、ちゅうぼうなる人物が読みにくいひらがなで
「のっぽたんハァハァ」なる意味不明な発言をしていたが、迷わず無視した。
30分後。その人物は現れる。
- 100 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/10/14(木) 16:38
-
◇从*・ 。.・从> 明日の午後二時、ここでお会いしましょう、こふきいもさん [04/07/19(Mon) 20:35:33]
- 101 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/10/14(木) 16:43
- 「あ、ちょっと待って!」
しかし道重AAの人物は、あっさりと名前欄から消えてしまう。
もしかして、あいつが「なる」?
向こうはこちらの正体を明らかに知っていて、このような挑発行為に
及んでいるのだ。紺野の怒りのゲージがMAXを振り切ろうとしてい
た。
「潰す! 飼育作者・こふきいもの名にかけて!」
紺野の頭の中では、何故かドリカムの「決戦は金曜日」が流れていた。
- 102 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/10/14(木) 21:01
- 決戦は火曜・・・。ワラタ。待ってた甲斐あった。
- 103 名前:さもののの 投稿日:2004/11/30(火) 13:20
-
しかし間の悪いことに、翌日の朝からはCM撮影の仕事が入っていた。
猿顔の付け合せみたいな役柄をモーニング娘。がやることになっていて、その
コスプレみたいな格好は恥ずかしいことこの上なしだと紺野は思った。
かく言う紺野も首輪のような巨大なCDのオブジェを嵌められ、まるで病院か
ら退院した猫みたいだと思っていた。
撮影は順調だった。
小川のコスチュームが体重の負担に耐え切れず(ry するなどの細かいエピ
ソードはあったものの、大きなトラブルもなく事は進んでゆく。
しかし紺野自身は気が気ではない。午後の二時にはあのチャットに入室、なる
とか言う不埒な読者を叩きのめさなければならないのだ。
間に合わなければ、屁たれ作者として一生笑われ続けるかもしれない…
目指すは飼育のトップという紺野にとって、それは何よりも汚辱であった。
- 104 名前:さもののの 投稿日:2004/11/30(火) 13:26
-
自分の顔写真を胸につけた小さな大人が、いかに老化の始まった自分をカバ
ーしようかとカメラの前で孤軍奮闘する中、紺野はイライラを隠すことがで
きない。
「ねーこんこん、こっちの角度のほうがおいらかわいいでしょ?」
「…かよ」
「え?」
「極限まで寄せてあげて、あのベトナムかよ。けっ」
呆然とする矢口。今の紺野なら裕ちゃんも殺せる、そう彼女は長年培った勘
で感じていた。
- 105 名前:さもののの 投稿日:2004/11/30(火) 13:35
-
そろそろ二時か。
そう思い、こっそり持ち込んだ携帯(テキストサイトも見られる高機能)を
入れた左ポケットを探る。しかし。
ない。
いくらポケットをまさぐっても、裏地の布を引っ張り出しても、意味なく「ア
ヒャ!」と笑って見せてもないものはないのだ。
どうしよう…そうだ、スタジオの楽屋にメンバー共用のノートパソコンがあっ
たはず。
紺野は今朝も年長メンたちが娘。小説でわいのわいの言ってたことを思い出し
た。ちなみにその時の話題は先日完結した「無い草原」。歌番組の生放送中に
田中が「ぼーぼーたい!」と宣言、発言の真偽を巡って事務所やメンバー、フ
ァンやマスコミをも巻き込んだ大論争が勃発するという話だった。この話を読
んで藤本が一言、「んなのトゥルトゥルに決まってんじゃん」と吐き捨てたの
は印象深い。
- 106 名前:さもののの 投稿日:2004/11/30(火) 13:40
-
ならば楽屋に急ぐのみ!
紺野が急に駆け出すのを見た石川が、紺野の行く手をさえぎる。
「あのさ、紺野さっきから様子が変だよ? ほらやっぱり同じタンポポだった
し、悩みとかあるんだったらいつでも相談に…」
「失せろ黒ヤギ!」
紺野は石川に向かって正拳突きを一発!
悶絶しながら「人間って、悲しいね」と蹲る石川を他所に紺野は楽屋へと脇目
も振らず走り出した。
- 107 名前:さもののの 投稿日:2004/11/30(火) 13:48
-
途中の障害物やら行く手を遮る誰かやらをなぎ倒しながら、弾丸のように楽
屋へと急ぐ紺野。その中にはマネージャーやつんくや山崎会長もいたような
気もするが紺野にとってそれは瑣末なことでしかなかった。
とにかく、二時までには楽屋につかなきゃ…!
その甲斐あってか、5分前には楽屋にたどり着くことができた。
よし、パソコン起動までに2分、サイト到着まで30秒、心の整理に1分30
秒…完璧ですっ! そんなことを考えながらパソコンの画面を起こす紺野の耳
に、ちいさな金属音が聞こえてきた。
- 108 名前:さもののの 投稿日:2004/11/30(火) 13:53
-
「えっ?」
まさかとは思い、紺野は楽屋のドアノブに手をかけた。
閉まっている。つまり、閉じ込められた。
「だ、だれ?」
「紺野さん、よく来てくれましたね」
聞き覚えのある声。だが、姿は見えず。
「し、重さん?」
「はい。さゆです」
紺野の額から、冷や汗がどっと吹き出る。
嵌められたのだ。
全てはこの部屋に、自分を閉じ込めるために。
なるという名の捨てハン、道重のAA。わかりやすいサインであったのに、紺
野はそれを悉く見過ごしていたのだった。
- 109 名前:さもののの 投稿日:2004/11/30(火) 14:00
-
「紺野さん、さゆは音痴なんかじゃありませんよ」
「え、そんな!」
どこからどう聞いても音痴以外の何者でもないだろ、と言いたいのを抑えて
紺野は唇を噛む。ここで相手を下手に刺激してはいけない、そう思ったから
だ。しかし。
「これからそれを証明するんで、聞いて下さい」
それとともに、どこかで聞いたことのあるイントロ。
いつの間にか性能の良さそうなスピーカーが部屋の四隅に取り付けられている
のを見つけ、紺野の顔が青ざめる。
ま、まさかこの曲は。
放送当日、多くのブラウン管越しの視聴者を昏倒させ、あわやポケモン事件並
の社会問題に発展しかけたあれを歌うのか?
「紺野さんは、やめてそれだけは、と言う」
「やめてそれだけは…はっ! ってジョジョかよ!」
- 110 名前:さもののの 投稿日:2004/11/30(火) 14:08
- ♪し あ
か
い
ふ
こ
と
りぃ
じぁぁ
に
ん る
る
ぅ
す わあ
じ
- 111 名前:さもののの 投稿日:2004/11/30(火) 14:08
-
おしまい
- 112 名前:さもののの 投稿日:2004/11/30(火) 14:11
- 執筆するにあたって、某所での読み専さんのネタをそのまま使わせてもらい
ました。ごめんなさい。
- 113 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/11/30(火) 16:10
- さすがナナ(ry フリーク。無い草原まで持ってくるとは思いませんでした。
固(ry も待ってます。
- 114 名前:さもののの 投稿日:2004/12/03(金) 01:27
-
「暗思案」
- 115 名前:さもののの 投稿日:2004/12/03(金) 01:32
-
はああああ…
その日朝一番で、私はトイレに入って個人的なお仕事をしていた。
え? う○こ? 石川はアイドルだからしないよ!
でも、言葉とは裏腹にラッキープールの中にはありえないほどの昇り竜が。
昨日は保田さんと焼肉食べ放題に行ったからさもありなん。
さ、フライデーされないうちに早くこの暴れん坊を流さなきゃ。
ごごごご…
あれ? 水流が弱いのかな? もう一回、と。
ごごごご…
- 116 名前:さもののの 投稿日:2004/12/03(金) 01:39
- どうしよう。
流れないのだ。
私のすりこぎ状のう(ry が太すぎて、入り口でばたばたともがいている。
その愛しさと切なさと心強さ(by篠原涼子)は、朝一番でがんばった私の
涙腺を緩ませた。
それよりも、これからどうするかよね。
とりあえずは、さっさとこの場を立ち去ってしまうのが一番。
あとはさりげなく安倍さんあたりに、
「今朝保田さんがあわててトイレから出てくとこみちゃったんですよー」
とか吹き込めばすべてはうまくいくはず。
って言うか誰もこんな可愛い私からこんなごんぶとな(ry が出てくるなん
て夢にも思わないはず。そうだ、こんなグリーンジャイアントなものは保田さ
んのこう…
コンコン。
トイレのドアを、ノックする音に私は思わず目を剥いた。
- 117 名前:さもののの 投稿日:2004/12/03(金) 01:51
- な、何でこんな朝っぱらからう(ry なんてするのよ!
しかも私の後に!
あんたなんて道端とかでぶびびび、びちゃーってすればいいのよ!
なんて毒づいていると、事態はさらにまずいことに。
「うう…早よ出て来んね…」
何だか苦しそうだけど、この声は田中ちゃん!?
まずいわ、ここで普通に出てきたら明らかにこの便器の中の魔王ハーゴンは
私が産んだのかと思われちゃう。確か田中ちゃんは私のことを尊敬してるは
ずなのに、こんなのをみられたら、
「あのクロンボ、こげんでっかなうんこしとったばい!」
なんて他の6期やキッズたちに言いふらすに違いないわ。それだけは避けなき
ゃ…ならばとる方法はたった一つ。そうよ、この日のためにあの子たちがいる
んじゃない!
私は外の田中ちゃんに聞こえないように、ひそかに携帯電話であの二人を呼ぶ
のだった。
- 118 名前:さもののの 投稿日:2004/12/09(木) 01:31
- トイレと外を結ぶ通気ダクトからやって来たのは、私という一輪の可憐な
花を飾る雑草たち。
「よく来たわね、三好ちゃんに岡田ちゃん」
「あの、いまいち事情が飲み込めないんですけど…」
おっかなびっくり顔の美勇伝A。あんたみたいなつぼはち女はAで十分よ。
呼ばれるだけでもありがたいって思わないと。
「これを見て!」
「…あの、石川さん」
「何? しゃくれたアゴと馬鹿みたいな巨乳しか能のない美勇伝B」
「このう○こを見せられて、うちたちにどうしろ言うんですか?」
まったく。
これだから娘。小説に代表作もない脇役は困るのよね。
私は呆れるのを抑え、困った顔をしている二人に現実を教えてあげることに
した。私って優しいな、うふっ。
- 119 名前:さもののの 投稿日:2004/12/09(木) 01:57
- 「とりあえずこれを始末して。つーか、始末しろ」
まずはそう言い放ってやった。
「そんな無茶な! こんなモスラみたいなう○こ、どうしようもないじゃな
いですか!!」
「そうやで、こんなんよう流されへんわ!」
予想できなかった回答じゃないけど。
でも、私はあなたたちが屈服せざるを得ない切り札を持ってるのよ。
「じゃあしなくてもいいけど、その代わり美勇伝の2ndはあなたたちの代わ
りに、ダニエルとルルでいくわよ?」
「そいつらもういねーじゃん!」
「稲川事務所でも何でも使って、呼び寄せるわ。だって美勇伝は私一人でもど
うにでもなるユニット…爆弾岩と垂れ目スコップはおまけなのよ」
「ううっ…」
そう、これが現実なの。
あなたたちは私の言うことを何でも聞かないと生きていけないのよ。
- 120 名前:さもののの 投稿日:2004/12/09(木) 02:11
- 「で、美勇伝の顔でセールス(ry 万枚な石川さん。わたしたちは一体何
をすればいいんですか?」
あれ? この南原バンバン、今さりげなく暴言吐かなかった? まあいいわ、
それくらいは許してあげても良いわ。
私は不服顔な美勇伝Aの耳に顔を寄せ、
「便器に手を突っ込んで、無理やり押し込め」
と囁いた。
「…無理」
「何でよ」
「何で、ってこんなでっかい地球に愛があるようなモノ、触れません!」
「三好ちゃんの地元の北海道じゃ、道行く人が野良牛のう○こを手で拾って
処理するらしいじゃない。カントリーにいた頃にりんねさんから聞いたわ」
「んなわけねーだろ!」
さ、さすが2chを騒がせたつぼはちなだけはあるわ。この強気の元は何?
もしかして「うふふ…」で有名な統太郎とか言うやつ? 生意気、生意気よ!
- 121 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/12/11(土) 12:23
- おもしろいな
- 122 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/12/14(火) 23:13
- そうこうしてるうちにも、外の田中ちゃんの声は段々と切実なものに変わって
ゆく。
「は、はやく…ももも、漏れるばい…」
ごめんね田中ちゃん。でもね、このトイレの御柱様を沈めないことにはここを
動くわけにはいかないの。理解して、田中ちゃん!
そのためにはこの娘。小説でも未だに日の目を見ないこの二人に何とかしても
らわなきゃ。
「このう○こを処理してくれたら、あなたたちを大人気ラジオ番組『ちゃんち
ゃかチャーミー』の準レギュラーにしてあげてもよくてよ?」
飴とムチは使いようやでえ。と言う中澤さんの遺言に従い、私は二人にエサを
ちらつかせることにした。
- 123 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/12/14(火) 23:21
- 「そんな番組知らへんわ」
あっさりそんなことを言う美勇伝B。
「そっそうよね、大阪は田舎だから、ちゃんチャミなんて都会テイスト溢れる
番組が聴けるはずないものね!」
するといつの間にか美勇伝Aが私の横に移動してきて、
「まったく唯ちゃんの世間知らずにも程があるわ。あたしも一緒にいてほと
ほと困ってるんですよ、ねえ石川さん」
こいついつの間に私に擦り寄ってる!
まあ仕方ないわね、天下のちゃんチャミに出られるなんて夢のような話、私
だって悪魔に魂を売っちゃうわ。いっけない、チャーミーもう出てるんだっ
た。おっかしい。
しかし三好は石川を蹴落として新番組「三好絵梨香のどっこいつぼはち」を
スタートさせようとして石川に媚を売っているだけだった。
- 124 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/12/15(水) 00:19
- 「唯ちゃん、石川さんに恥をかかせた罰よ。あんたが、この禍々しいブツを
便器に押し込むのよ!」
「そんなんでけへんもん…」
「いいから、ほら、やるの!」
無理やり顎巨乳の手を掴み、便器に突っ込む喪黒福三。
ああ、華のある美しさって罪だわ。雑魚メンがしなければならない汚れ仕事
をしなくて済むんだもの。
思わず私は麻琴の伯爵夫人のようにオーホホホオーホホホオーホホホと高笑
いしてしまう。
すると、どーん、という音と共にトイレのドアが開いて…
- 125 名前:さもののの 投稿日:2005/01/17(月) 01:02
- 「なっ何ばしとるとですか!!!」
ドアを開けたのは、田中ちゃん。どうやら無理やりドアをこじ開けたらしい。
そんなにう○こしたかったなんて…一言私に言ってくれたらよかったのに。
「さ、三人でトイレに入ってるなんて、尋常じゃなか! 不潔たい!」
田中ちゃんはおしりの部分を手で押さえながら真っ赤な顔をしてそう訴えた。
確かにその通りだった。こんな密室の中で三人で振り付けの練習、なんて言い訳
はとてもじゃないけど通用しそうにない。
しかもだ。
そこにいる巨乳だけが取り柄のしゃくれ垂れ目は、あろうことか便器に手を突っ
込んだまま硬直していた。まるでこれじゃ「三人仲良く黄金プレーしてましたー」
と言っても違和感がないじゃない。梨華ちゃんは黄金郷、なんてあだ名がつけられ
たら今後の芸能活動に影響が出るかもしれない。
こうなったら。
私は最後の手段に出ることにした。
- 126 名前:さもののの 投稿日:2005/02/20(日) 07:47
- 「ちょっと聞いてくださいよー。この前石川、花屋さんに行ったんです。
そしたら、花屋のおじさんがへいらっしゃい、何にしやすか? って言う
んですよ。プクッ…魚屋さんみたいなだみ声で。おっかしくないですか?
で、ププッ、そのおじさんよく見たら、鼻毛が三本も…ククク…出ちゃって
て、プププ…」
私は自慢の笑える話をして、それから心の中でこう呟いた。
ザ・ワールド、時よ止まれ。
私の面白い話はどうやら一般人の脳では理解が出来ず、まるで時が止まって
しまうらしい。まあ面白過ぎて思考回路が停止しちゃうんだろうけど。もう、
チャーミーの困ったさん。
さて。
私が止められる時はせいぜい10〜20秒。その間に何とかこの状況を打破
しなくっちゃ。あ、でもその前にいいこと思いついちゃった。
- 127 名前:さもののの 投稿日:2005/02/20(日) 08:13
- まず、こうやって岡田ちゃんの上着を全部脱がしちゃうの。
むっ、これがもしかして噂のオカパイってやつ? やるじゃない…
でもチャーミーのほうが先っちょがピンクでかわいらしいんだから、って
何言わすのよ。まあいいわ。
で、次にこっちの三好ちゃんは下半身を素っ裸にして、まるで「恥ずかし
ながら、う○こしちゃいました!」って感じに。ついでに顔はオカパイに
埋めさせちゃえば準備完了。
これでどう見たって、「オカパイを堪能しながら用を足す喪黒福造」ね。
時が再び動き出せば、これを見た田中ちゃんは、
「あんたたち、何しとっと…変態たい…お前ら変態たい!」
って大声で叫ぶはずよ。そしてその頃私はトイレの外。ってわけ。
チャーミー、あったまいいっ!
さて、短い間だったけどお世話になったわね。
あんたたちの代わりはピーチーとゆきどんにでもやらせておくわ。
パペットマペットで言えばうしくんとかえるくん。
綾小路きみまろで言えば頭の上に乗っかってる帽子。
中尾彬で言えば首に絡まってる手綱みたいなやつ。
それが、あんたたちって言う存在なんだからっ!
あはっ、ちょっとハッスルハッスルし過ぎちゃった。
そろそろみんなを自由にしないとね。
わたしはトイレの個室から出て、こう呟いた。
「ザ・ワールド。そして時は動き出す」
- 128 名前:さもののの 投稿日:2005/02/20(日) 08:22
- 「あんたたち、何しとっと…変態たい…お前ら変態たい!」
ふふふ、さっそく田中ちゃん、反応したわね。
「あんたたちみたいな破廉恥な存在は許せんばい。前田忠明とかそこら辺に
タレ込んでやるばい!!」
田中ちゃん、いつの前に忠明と仲良くなってるの?
さてはあいぼんの橙色の電子加熱器のことを言ったのも…
でもそんなこともういいの。チャーミーだって安倍さんの家庭用ゲーム(ry
「うわーん、ボーボーたーい!!」
そう言って田中ちゃんは泣きながらトイレから出て行ってしまった。
言葉の意味はわからないけど、傷ついたのね。チャーミーちょっと罪悪感。
でもね田中ちゃん。仕方なかったのよ。
チャーミーが「する」とわかったら、全国60億人のチャーミーファンが
悲しむから。わかって…
- 129 名前:さもののの 投稿日:2005/02/20(日) 08:32
-
だが石川は大きなミスを犯した。
確かに彼女の「ザ・ワールド」は完璧だった。
しかし、田中は迫り来る便意のあまり石川のつまらな…いや面白い話を
まったく聞いていなかったのだった。
それ以前に、ザ・ワールドを仕掛けるにしてもトイレの個室に三人仲良くいる
のを目撃してしまっているために、田中は石川が二人の服を脱がして一人悦に
入ってるようにしか見えなかったのだった。
翌日、某スポーツ新聞に踊る大きな文字。
「美勇伝石川、後輩二人とクサい関係 か?」
もちろん某スポーツ新聞であるからして信憑性は大したものではなかったが、
アイドル石川には計り知れないダメージとなった。この記事が踊った翌日には
田中が同期2人を焼肉に誘う姿が目撃されている。話には関係ないがその時、
田中に誘われた二人は「れいなはこういう時にしか役に立たないよね」と周囲
にもらしたとかもらさないとか。
その後の美勇伝の行方は…誰にもわからない。
- 130 名前:さもののの 投稿日:2005/02/20(日) 08:32
-
おしまい
- 131 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/02/26(土) 19:37
- ワロス
- 132 名前:さもののの 投稿日:2005/02/27(日) 01:27
- 「ラフノート」
- 133 名前:さもののの 投稿日:2005/02/27(日) 01:37
-
私の名前は小川麻琴。
天下のアイドル・モーニング娘。の一員だ。
写真集も絶賛発売中、ますますこれから大活躍…の予定だ。
今日は雑誌巻頭の撮影の仕事。
いつものように天使の笑顔「マコ・スマイル」をカメラマンさんにお見舞い
してやろうと思った、その時だった。
「おい、そこの猪八戒。邪魔」
急に長渕剛ばりのヤクザキックが私を襲う。華奢な私の肉体ではその衝撃に
耐えることができず、遥か向こうまで転がってしまった。
「ちっ、何て重さだ。足首イッちゃったかも」
私に英二キックを炸裂などという狼藉を働いたにも関わらず、藤本さんはい
かにも不機嫌そうな表情をしていた。
- 134 名前:さもののの 投稿日:2005/02/27(日) 02:01
- 「おめーが真ん中に居座ってたら、この美貴様が目立たないだろうがっ!」
足首をコキコキさせながら、藤本さんはふんっ、と手鼻をかんだ。
「な、なにするんですか〜」
「黙れこのボストロール! おめーはまだ自分の立場ってもんがわかってねー
らしいなあ」
藤本さんの厭らしい笑みに多少不快感を抱きつつ、
「私の…立場ですか?」
と聞いてみた。
「お前はドラクエの呪文で言うところのニフラムだっ!」
「え!」
「つまり、要らないやつってことなんだよ!!」
藤本さんの言葉が、重く私に圧し掛かる。
でも、私には納得がいかなかった。確かに藤本さんたちは私にないものを持っ
ているかもしれない。でも私にだって彼女たちにはないものがあるはずだ。
だから私は自分の思いつく限りの言葉で反論した。
「そんなことないです! せめてアバカムやバシルーラ程度には必要なはず
ですっ!」
けれども、藤本さんは。
しりもちをついたままの私に歩み寄ると、私の自慢の顎をくいと持ち上げて、
「そんな台詞は痩せてから言え!」
とひどいことを言うのだった。
その日私は、体調不良を理由に仕事を休んだ。
- 135 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/03/04(金) 18:43
- 続きが気になる…
- 136 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/03/07(月) 01:07
- 確かに気になる
- 137 名前:さもののの 投稿日:2005/03/15(火) 14:35
- 藤本さんの暴言に深く傷ついた私は、親友とも言うべきのんちゃんこと辻希美
に連絡を取り、一緒に焼肉を食べに行くことにした。やはりこういう時は心を
許せる友とおいしいものを食べるのが一番。
しかしそこで待ち受けていたのはやはり苦難以外の何者でもなかった。
「まことさあ、最近やばいよね?」
鉄板の上の肉をつつきながら、のんちゃんがそんなことを言った。
「や、やばいって何?」
「何のたまってんだよこの珍獣が。そのボンレスハムみたいな体のこと言って
んだよ、のんは」
表情ひとつ変えないのんちゃん。私は衝撃のあまり、食事が喉を通らない。な
んてことはなく逆に目の前の肉がぽいぽいと口に吸い込まれてゆく。一種の現
実逃避というやつだ。けれど。
「ギャーーーーーーーース!!!!!!」
あろうことか、のんちゃんは鉄箸で私の右手を思いっきり突き刺したのだ。
「そんなにバクバク食ってるからデブになんだろ? って言うかのんの育てた
肉食うんじゃねーよ!」
この言葉にはいくら太平洋のような広い心の私でも我慢の限界だった。
「私のどこがデブなんだよ! 出会い系で自己紹介書く時に遠慮して『ぽっち
ゃりです』って言う程度だろうが!」
- 138 名前:さもののの 投稿日:2005/03/15(火) 14:52
- するとのんちゃんは鉄板の上でおいしく焼けている肉を私の顔面に投げつけた。
「ギャヒィッ!」
あまりの熱さにお座敷を転げまわる私。
「いいかまこと。お前はデブだ。限りなく森クミに近いデブだ。もうそれは国
民の総意って言ってもいいくらいなんだよ」
「う、嘘だ! 健康的でかわいいってみんな言ってるもん!」
「そんなのおめーの脳内だけだよ! 今やおめーのファンはデブ専かゲテ専く
らいだぞ、現実を見ろよ! フットサルでサッカーボールのことを、みんな陰
で『麻琴』って呼んでるんだよ!」
打ちのめされた。
まさか、あさ美ちゃんや石川さん、吉澤さんまで?
「それとなあ、損保ジャパンのCM。まことに打診あったらしいぞ。ただし、
着ぐるみなしで全裸で白黒ペイントだけどな!」
「ア、アイドルにそんな仕事来るわけないよっ!」
「いいこと教えてあげようか。今のまことのポジションは…森三中の大島か
モリマンの太ってるほうだ」
それだけ言うと、のんちゃんはまた焼肉を食べ始めた。私はと言うと、金髪
のギョロ目と結婚したり山崎邦正さんと熱々のあんかけを掛け合ったりしな
ければならないのかと思って涙するばかりだった。
- 139 名前:さもののの 投稿日:2005/03/15(火) 15:01
- 帰り道。
私の心はどうしようもなく暗い思念に塗りつぶされていた。
あの樽っ腹貧乳リーブ21が! とか黒チビ貧乳ゴリラ野郎が! とかまあそ
んな類のことだった。でも、もしかしたら今私が勝てるのは乳くらいしかない
のかもしれない。
人通りの多い場所を歩いているのに、誰も私が『モーニング娘。の小川麻琴』
だということに気づいてくれない。いつもはそんなことを考えたこともないの
に。これも全部藤本さんとのんちゃんのせいだ。足を一歩進めるたびに、二人
への憎悪は強く、色濃くなっていった。
そんな時のことだ。
私はマクドナルドの路上ゴミ箱の口に乱暴に突っ込まれている黒いノートのよ
うなものを見つけた。それが何故か無性に気になって、気がついたときにはそ
れをゴミ箱から引っ張り出していた。
- 140 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/03/17(木) 12:17
- またまた気になる展開に・・・
- 141 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/05/06(金) 01:16
- 作者さ〜ん、更新待ってます
- 142 名前:さもののの 投稿日:2005/05/28(土) 02:01
-
家に帰ってから、その古ぼけたノートをぱらぱらとめくってみる。
表紙にはかすれた文字で、なにやら書かれてあった。
ラ…フ……ノー…ト?
言葉の響きがどこかで呼んだ漫画を思い出させる。
名前と時刻、死亡要因をノートに書き込むと、書き込まれた人間はノートに記
された通りの行動を取って死ぬという。
すぐさま、のんちゃんと美貴ちゃんの顔が浮かぶ。
もし仮に。
このノートがそういった種類の力を秘めているとして、あの二人の名前を書き
込んだら。
- 143 名前:さもののの 投稿日:2005/05/28(土) 02:10
- 思いかけて、私は首を大きく振った。心なしか肉も一緒にぶるぶると震える。
あの二人は大事な仲間じゃないか。
のんちゃんにはメンバーとして以上に友情を感じている。時々わがままを言
って私を困らせることはあるけど、それでも彼女のことが好きだ。
美貴ちゃんは素の顔は怖いわやる気ないわ酒臭いまま朝の収録に来るとか生
え際が後退するたびに私に蹴りを入れたりするけど、それでもたまには優し
かったりする。
そんな二人をアレしちゃおうなんて。
バカ。バカバカ。
麻琴のバカ。ヘタレ。ヒバゴン。
と思わず「私の話は面白くないんで愛ちゃんに振ってください」と言いたくな
ってしまう勢いだ。でもダメだぞピーマコ。もうあの頃の私じゃない。今はみ
なぎる自信と溢れる脂肪…げほげほ、溢れる希望。
私はひと時でも黒い感情が降りてしまったことを恥じた。
その時、私の携帯電話がぶるぶると震える。
差出人はのんちゃんと美貴ちゃんだった。
- 144 名前:さもののの 投稿日:2005/05/28(土) 02:16
-
「まことへ。飛べないブタは、ただのブタだ」
「明日までに10kg痩せろ。でないと美貴が『debuya』にマッスル
の代わりにブッキングして一生カタコトの『マイウー』しか言えない立場にして
やる」
私はノートに二人の名前を書くことにした。
- 145 名前:さもののの 投稿日:2005/06/13(月) 03:42
- 翌朝。
どきどきしながらめざましテレビを見ていたけれど、訃報の一つもなかった。
ブラウン管の中で軽部さんが大塚さんの耳に息を吹きかけ、大塚さんが頬を赤
く染めている間に私は仕事に出かけた。
あのノートはやはり何の変哲もないただのノートだったのだろうか。
もしかしたらただのノートだったほうがいいのかもしれない。だってもしのん
ちゃんと美貴ちゃんが死んだら、形式上はどうあれ私は殺人者だ。こんなにか
わいくて明るい子が殺人だなんて、そんなの似合わない。
それに。あの二人だって悪い人間じゃない。
気が付くと、私は例のノートを通りがかったコンビニのゴミ箱に捨てていた。
- 146 名前:さもののの 投稿日:2005/06/13(月) 03:49
- 仕事場につくと、早速二人からの洗礼を受けた。
「このやろめー『花田勝さん』とか兄貴のことさん付けしてんなよばかやろめ
ー!!!」
のんちゃんは私のことを貴乃花親方と見間違えて、どこからか持ってきたいつ
もここからさんが使ってるバイクのハンドルで私を殴打する。
続いて、美貴ちゃんが。
「10kg減ってるどころか3kgくらい増えてる勢いじゃねーかよ! そん
なに二子山部屋に入門したいか? ああん?」
美貴ちゃんは私のデリケートなビロードのような腹部にきっついパンチを2、
3発炸裂させた。
私は朝食べたラーメン二人前を流出させながら、「いいんだいいんだ、二人が
生きてさえいれば」なんて思っていたのだけど、あることに気づいて愕然とし
た。
- 147 名前:さもののの 投稿日:2005/06/13(月) 03:53
- 二人とも、ちょっと、いや、かなり太ってる?
のんちゃんはミニモニ。ひなまちゅりの時くらいに顔がパンパンになっていた
し、美貴ちゃんの樽腹は樽どころか俵くらいのボリュームになっていた。
この二人に一体何が。
幾らなんでも一日でこれだけ体型が変わるなんてありえない。私は無意識のう
ちに二人の共通点を探した。
貧乳、凶暴、ヲタが変態…あっ。
そう、この二人は私がノートに名前を書いた二人だったのだ。
私は一目散にさっきのコンビニへと走り出した。
- 148 名前:さもののの 投稿日:2005/06/13(月) 03:58
- ノートを開くと、そこには。
辻希美 22.05kg 脂肪
藤本美貴 16.11kg 脂肪
と書いてあり。
時刻のつもりで書いた数字が重さの数値に変わり、死亡が脂肪という字に変わ
っていた。私はもう一度、ノートの表紙を見る。
掠れていたと思っていた文字はただの汚れで見えなくなっていただけだった。
私は表紙を手でこすって、真の表題をあらわにする。
- 149 名前:さもののの 投稿日:2005/06/13(月) 03:59
-
「ラ゛フ゛ノート」 改め「デブノート」 おわり
- 150 名前:さもののの 投稿日:2005/06/13(月) 04:00
- 次回から「乳将軍 岡田唯」をはじめます。
開始時期は未定。
- 151 名前:さもののの 投稿日:2005/08/10(水) 15:15
- 「乳将軍 岡田唯」
- 152 名前:さもののの 投稿日:2005/08/10(水) 15:16
- あんなあ、うちな……ずっと将軍になりたかってん。
- 153 名前:さもののの 投稿日:2005/08/10(水) 15:24
- 朝目覚めると、うちはほんまに将軍さんになってた。
昨日寝ないで石川さんの靴を磨いてたんが功を奏したんやろか。
とりあえず毎朝日課にしている「デューク更家の乳振りウオーキング」
をせかせかこなしていると、襖を見慣れた顔の人が開けた。
「将軍様、おはようございます」
みーよだった。
「おはようみーよ。なあ、うちほんまに将軍になったんかな」
するとみーよは血相を変えて、
「将軍様いけません。私などに親しげな言葉など。いつものように岩石左衛門
とお呼びください!!」
とエビみたいに後ろにさがった。
- 154 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/08/13(土) 00:48
- それで、それで?
- 155 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/08/20(土) 20:19
- shira-n
- 156 名前:さもののの 投稿日:2005/08/28(日) 03:05
- はあ、将軍さんも大変やなあ。
起きたばっかやのにもう肩凝ってる。
と思ったらそれはうちのあまりの乳の重さから来る肩こりだった。
「とにかくみー…いや岩石左衛門。うちはこれから何したらええの?」
うちの質問にみーよは、
「はっ。朝から俎板村の住民が陳情に来ております。ぜひ将軍様自ら、民の
話を聞いてあげてください」
「そうなん?」
将軍さんって、普段は富士山の見える砂浜で馬にまたがって「はいやっ!」
って掛け声あげたり、金色の着物着てサンバ踊るんが仕事やって思ってた。
- 157 名前:さもののの 投稿日:2005/08/28(日) 03:13
- とにかく外に出てみると、そこには見慣れた顔の貧しい乳をぶらさげた娘。
たちがうちを待ち構えていた。
「どないしたん?藤本さんと辻ちゃんと田中ちゃん」
「何言ってますだ。おらは俎板村の貧子ですだ」
「おらは妹の微子だ」
「うちは妹の無子っちゃ」
何で三女だけ博多弁なのかは気になったけど、とりあえずは貧微無三姉妹な
んだと思った。
「で、そのスカスカ胸がうちに何の用や?」
「何だとゴルァこの腐れ巨乳が!」
「美貴ちゃん、役柄役柄」
「はっ! いやその将軍さま、おらたち、今日は将軍様にお願いがあってこ
こまでやって来ましただ」
藤本さんは殺し屋の目を懸命に抑えながら、そんなことを言ってきた。
- 158 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/11/27(日) 23:00
- 待ってます
- 159 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/12/12(月) 04:19
- 突然失礼します。
いま、2005年の飼育を振り返っての投票イベント
「2005飼育小説大賞」が企画されています。よろしければ一度、
案内板の飼育大賞準備スレをご覧になっていただければと思います。
お邪魔してすみませんでした。ありがとうございます。
- 160 名前:さもののの 投稿日:2006/02/08(水) 13:34
- 「実は、年貢のことについてなんです」
「年貢? あの時代劇でよく出てくる?」
うちの言葉に三人は銭湯ドラマに出てくるチビの演技を見るかのようなまなざ
しを向けてきた。時代考証とかそういうのは面倒やし、ちゃっちゃと話を進め
ることにした。
「で、その年貢がどないしたん」
「取立てを、もう少しゆるくして欲しいっちゃ」
- 161 名前:さもののの 投稿日:2006/02/08(水) 13:38
- 何や、そんなことか。
うちは「美勇伝のラジオでの微妙な空気を何とかしろ」とか「もっと胸を強
調した服を着ろ」とか言われると思ってはらはらしとったから、そんなもん
はお安い御用やった。
「そんなことなら…」
「殿、いけません!!」
と思ったら隣のみーよ、いや岩石左衛門に思い切り突き飛ばされた。
いつもラジオで石川さんに無理やり話を折られるくせに、と思ったけどそれは
言わんほうがええと思って、心の奥にしまっておいた。
- 162 名前:さもののの 投稿日:2006/02/08(水) 13:45
- 「なんでやの?」
体の前についてる天然エアバッグのおかげで大した怪我もなく済んだうちは、
みーよにそんなことを聞いてみた。すると、
「わが国では、胸の大きさによって年貢が決まる仕組みになっています。この
者たちの貧しい胸をご覧ください。…九公一民ですね」
とまるで養豚場のブタでもみるかのように冷たい目で三人のことを見た。
「かわいそうだけど あしたの朝には お肉屋さんの店先にならぶ運命なのね」
って感じの残酷な目やった。
- 163 名前:さもののの 投稿日:2006/02/08(水) 13:48
- 「ちなみに私は意外とナイスバディーなので、二公八民ってとこですかね。
ぎゅっ」
と頼まれてもいないのに胸を寄せるポーズをとっているみーよを無視して、
うちはぺたんこ三姉妹の言葉に耳を傾ける。
「このままじゃ暮らしていけねえだよ」
「れいな、着やせするほうやけん」
「美貴はきょにゅうだ!!」
- 164 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/02/09(木) 23:33
- そこでうちは思いついた。
こういう、下々の者の話を聞いて悩みを解決するんは、将軍さんちゃうやろ。
えーと、何て言うたかな。
思い出した。大岡越前や。
あのオッサンがおれば、こないな問題もぱぱっと解決してくれるやろ。
私はみーよに聞いた。
「大岡越前、連れて来てや」
「…そのような者はおりませんが」
そこへいきなり襖を乱暴に開け、どすどすと大きな足音を立てておだんご頭が
やって来た。
- 165 名前:さもののの 投稿日:2006/02/09(木) 23:35
-
「うちやうち! 大岡越前っちゅうよりも、加g
- 166 名前:さもののの 投稿日:2006/02/09(木) 23:35
-
自主規制
- 167 名前:さもののの 投稿日:2006/02/09(木) 23:35
-
おわり
- 168 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/02/19(日) 02:49
- ちょw
- 169 名前:さもののの 投稿日:2006/08/18(金) 00:19
- あいぼん事件でショックを受けたあまり失語症になってしまいました。
誰も待ってないとは思いますが更新しないとさくっと倉庫送りになってしまうので
新作を書きます。びっくりするほど面白くないです。
- 170 名前:さもののの 投稿日:2006/08/18(金) 00:21
-
「キル・ハロ」
- 171 名前:さもののの 投稿日:2006/08/18(金) 00:29
- これまでのあらすじ
何者かの陰謀によって謹慎処分にされた「ザ・バージニアスリム」こと加護亜
依は、自らに冷や飯を食らわせたつんくおよびハローの面々に復讐することを
誓う。自ら奈良に渡り明石家さんまのもとを訪れた亜依はグダグダトークで周
囲を苦笑いの渦に巻き込む技を会得するのだった。
- 172 名前:さもののの 投稿日:2006/08/18(金) 00:30
-
キル・ハロ第三部「死闘・熱川バナナワニ園編」
- 173 名前:さもののの 投稿日:2006/08/18(金) 00:36
- ダイジェスト
「これがうちの…全国の愛煙家の怒りやぁぁぁぁ!!!!」
「稲葉貴子の挑戦はまだ終わらないっ」
「そんな、それじゃ須磨愛は」
「藤本と高橋は自分の娘のようにかわいい」
「エデンを封鎖する」
「モーニング娘。また、増えます」
「そんなこと言ってまたどうせ印税対策の一環なんでしょ!!!」
「陽子とは今でも友達です」
- 174 名前:さもののの 投稿日:2006/08/18(金) 00:37
-
「キル・ハロ」 終
- 175 名前:さもののの 投稿日:2006/08/18(金) 00:38
- 何か書いてて自分でもびっくりするくらいクスリともできなかったんで修行の旅に出ます。
ある意味謹慎です。探さないでください。
- 176 名前:さもののの 投稿日:2007/01/11(木) 02:48
-
「curious bon」
- 177 名前:さもののの 投稿日:2007/01/11(木) 02:51
-
♪ほーにゃーにゃにゃにゃー
きゅりあすぅ、ぼん〜
- 178 名前:さもののの 投稿日:2007/01/11(木) 02:56
-
「curious bon」へようこそー。
この番組はですねえ、好奇心旺盛なbonが能力の限界を追求する番組です。
はい?今のお前に好奇心って単語はやばいだろ?
余計なお世話じゃぼけが!!
て言うか何でこんなのんのパクリみたいな番組せなあかんっちゅう話や。
あいぼんさんやで?ミニモニで一時代を築いた加護亜依様やで?
それが何でこんな粗末な布みたいな扱い受けなあかんのや!!
訴えたる。フライデーに電話したる。お前のスキャンダル暴いたるわ!!
ハァハァ…気を取り直して。
今日のゲストを紹介します。キュリアスぼんの第一回を飾るゲストはこの方
でーす。
- 179 名前:さもののの 投稿日:2007/01/11(木) 03:04
- あれ。全然喋らないね。
そりゃそうだ。全身ぐるぐる巻きにして口はガムテープでふさいでるんだもん。
というわけで今日のゲスト、辻希美さんにきてもらいましたーはい拍手ー。
あいぼんとしてはこんな方法は取りたくなかったんやけど、事務所がOK出さ
へんかって、しゃあないやん。何が「お前は謹慎中だから番組なんて許さん」
や。謹慎程度で全部解決するんやったら田代も植草も再犯せえへんわ。
こほん。
というわけで今やバラエティにひっぱりだこの辻さんにいろいろ聞いてみたい
と思います。
…って言うか自分、ギャラいくらもろてんねん。
アホ。むがむがむがーってそれじゃ何言うてるかわからへんわ。しゃあないな。
仏のあいぼんさんが今だけはガムテープ取ったる。べりっ。
ほうほう。
ふむふむ。
自分ええ度胸してるな。何うちがおらん間荒稼ぎしてんねん。明日までにうち
の口座にギャラの4分の3振り込みい。
- 180 名前:さもののの 投稿日:2007/02/09(金) 01:42
- 続いてー。
「curious bon」をごらんの皆さんが今最も注目してる情報をのんに聞いてみたいと
思います。それは…時代の寵児・娘。中興の祖としても名高い加護亜依ちゃんがいつ
復帰するかってことです。
いつになるんでしょうねえ。bonはその日を楽しみにしながらいつも過ごしてますよ。
…こらそこのクソガキ。今笑ろたやろ。復帰なんて夢のまた夢カードとか、そんな感
じの顔しとったやろおんどれがああああ!!!!
<ADに炸裂する長淵キック(福留キックでも可)の音>
ハア・・・ハア・・・今日はこれくらいにしたるわ。しかしこんなゴミみたいなAD
2,3発蹴り入れたくらいで息が切れるとはな。大和高田の黄色い悪魔も落ちたもん
や…決してバが頭文字の煙の出るお線香のせいとちゃうで。経年変化や、経年変化。
さて気を取り直して、と。
- 181 名前:さもののの 投稿日:2007/02/09(金) 01:46
- それではのんと一緒にbonが演技に挑戦したVTRを見てみましょう。
あれ?のん元気ないね。どうしたの?何か顔青いけど。
そんなオーディションの時の「加護さんが来る…」みたいな怯えた顔せんでもええがな。
別に取って食うわけでもあるまいし。
それではbonの本池上署以来の渾身の演技、どうぞー。
♪ちゃらちゃらちゃら、ちゃーん
「コンサートの後で友人たちと食事をするbon」
- 182 名前:さもののの 投稿日:2007/02/09(金) 01:59
- …あれ。
これうちがさっき片手間に取ったVとちゃうやん。
何やこれ。やけに薄暗いけどいつこんなん撮ったん。
ってどこかで見たレストランやなあ。あ、うちがおった。いつ見てもお人形さんみたいに
かわいいなあ。一緒におるんは美容師の…って。
おい。
こら。
あかんて。これはあかんて。
こんなん公共の電波に流したらあかんやろ。ってああもううちの指にはバージニアでスリ
ムなあれがあああ!!!!!こらそこのボンクラ!何うちのタバコに勝手に火ぃつけてん
ねん!!そら親父もハウンドドッグ首になるわ!!ああダメダメあいぼんそんなものに口
をつけないでって言ってるあいだにギニャアアアアアアアアア吸ってもたーばかばかあい
ぼんのばかー…でも今ならまだ間に合うわ。そのタバコを今すぐ隣のメスブタの額に押し
つけてゴーアウェイせえ。そうすればうちはこんな辛い謹慎生活せんでもええねん。未来
を変えられるんは自分だけや。迷わず行けよ、行けばわかるさ!
パシャ、パシャ。
うっぴょおおおおおおおおおおおおおモタモタしてる間に金曜日の人に写真撮られてもう
たやないけゴルァァァァァァァ!!!!!!!!!このズゴック!!ハゲ!!って1年前
の自分に罵詈雑言浴びせてどうすんねん!!!!!!!!
もうわやや、おしまいやあああああああああああああああぁぁぁぁぁ………
- 183 名前:さもののの 投稿日:2007/02/09(金) 02:03
-
ここは…いつもの見慣れたうちの部屋…夢か。
まさかの夢オチなんてさすがのあいぼんさんも予想つかんかったわ。
しかしあれから1年経ったんやなあ。1年も謹慎してると、ここの作者さんと同じくらい勘が
鈍ってもうてしゃあないわ。そう言えば今度新しい子がモーニング入ったんやってな。
うちと同じ関西の子で、巨乳…
こっそり入れ替わっても、わからんかもしれんな。
- 184 名前:さもののの 投稿日:2007/02/09(金) 02:04
-
「curious bon」 終
- 185 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/02/10(土) 01:43
- ぼんさんやめてー
- 186 名前:さもののの 投稿日:2007/03/17(土) 01:34
- 「中国人がやって来た!ヤァ!ヤァ!ヤァ!」
- 187 名前:さもののの 投稿日:2007/03/17(土) 01:43
-
ここはモーニング娘。の楽屋。
女子かしまし、といった様相を呈しているこの場に、場違いな金髪出っ歯が
あらわれる。
「おーみんな、元気にしとるかー?」
9人の視線が一気に部屋に入ってきた男に注がれる。それもそのはず、男、つ
まり我らがスーパープロデューサー・つんくが先日発表した爆弾発言は娘。の
メンバーにとって寝耳に水だったからだ。
「つんくさんどういうことですか」
「美貴聞いてなんですけど」
「あーしはええとおもうやよー」
「ちょ、つんくさん、コラー」
「あの子絵里よりかわいくてムカつくんですけど」
「さゆより可愛い子がはいるなんてやなのやなの」
「れいなより巨乳でむかつくっちゃ」
「小春かわいい?小春かわいい?」
「つんくさんうちのソロデビューまだですかー」
最後のは加護ではない。光井だ。キャラが固まってないので作者自身もどうい
う風に書けばいいのか非常に戸惑っている。
- 188 名前:さもののの 投稿日:2007/03/17(土) 01:49
- 「あーうっさいうっさい。お前らが何を言おうともう決まったもんは決まった
んや。これが成功したら世界中でオーディションやるでー」
つんくの言うことが実現してしまったら娘。は12期くらいにはここがヘンだ
よ日本人のスタジオ状態になってしまうかもしれない。そんなことが現実にな
る前にこの新婚浮かれバカを闇に葬ろうと最初に吉澤に耳打ちしたのは新メン
バーの光井だった。なるほど、こういう使い方もあるんだな。
「それよりつんくさん、早く新メンバー紹介してくださいよ。後ろにいるんで
しょう?」
「ああ。わかったわかった。早よ、こっち来い」
吉澤に促されて、つんくはドアの向こうの人物に呼びかける。入ってきた人物
を前に、娘。メンバー全員が絶句した。
- 189 名前:さもののの 投稿日:2007/03/17(土) 01:55
- 「紹介するわ。これから8期メンバーとしてお前らと一緒に娘。の一員として
頑張ることになったジュンジュンや」
水を打ったように静まる楽屋。
「おいおい、何やねんお前ら。こんな冷たい反応しとったら日中関係も冷え込
むで?そらジュンジュンはお前らよりも胸があって華もあるかもしれん。せや
けどな…」
「おいつんく」
「何や貧乳代表」
「お前の後ろにいるのは誰だ」
藤本の突っ込み(注意と訂正ではない)に後ろを振り返るつんく。
- 190 名前:さもののの 投稿日:2007/03/17(土) 01:58
-
「みなサーん、おひさシぶりデース」
つんくの後ろに立っていたのは、ジュンジュンではなく本多ルルだった。
- 191 名前:さもののの 投稿日:2007/05/16(水) 02:29
- 「何やジュンジュン、不慣れな環境ですっかり老け込んでもうて・・・」
「潤々ダなんテ。アタシそんなに欲求フマンじゃないのデース」
何を勘違いしたのか、頬を赤らめるルル。
「ってお前、杉浦太陽とシスコムーンのあいつやんけ!!」
「ソンナ売名クサい名前じゃないデスよ」
「て言うか誰っちゃ、こん人」
いつものように田中さんがどうでもいい質問をします。それよりも聞かなけれ
ばならないことがあるじゃないですか。
「つんくさん、ジュンジュンさんはどうしちゃったんですか?」
さすがきらりちゃんこと小春さんです。みんなが聞きたいことを上手にまとめ
てくれました。
「おお、せやせや。そこのボートピープル、ジュンジュンどこやったんや」
「ジュンジュンなんテ知りまセーン、でもワタシと一緒に船ニ乗ってた子は、
今頃海ノ底デオネンネしてるカモ知れマセンネー?」
さらりと恐ろしいことを言ってのけるルルであった。
- 192 名前:さもののの 投稿日:2007/06/10(日) 00:09
- 「とにカク、ワタシがこれからのモーニング娘。を引っ張っていくんで、よ
ろしクおねがいしマース!」
やる気まんまん、と言った感じのルル。
そんな彼女に白い視線を向け続ける7人。あれ?冒頭でモーニング娘。の人数
を9人と書いたはずですがいつの間にか2人減ってますね。一人は吉澤さんと
してもう一人は。
どうやらまたしても大人の事情が発動してしまったようです。
愛ちゃんがリーダーでがきさんがサブリーダー。これは吉澤さんの卒業前から
決まってたことなんです。いいですね。北海道のまんなから辺のリーダーなん
て、いなかったんですええそうですとも。
- 193 名前:さもののの 投稿日:2007/06/10(日) 00:23
- 「それじゃ、ジュンジュン…ちゃうわ、ルルと仲良くやるんやでー」
ひんやりとした空気に満たされた楽屋をそそくさと出てゆくつんく。
面倒なことから逃げるスキルはプロデュース能力以上、何でもかんでもおめ
でとうイェイとかアーティストとしての新しい経験とか女の子の全身全霊の
決意とかどうでもいい言葉でお茶を濁すのが得意なようだ。
さて取り残されたるは新生モーニング娘。の面々。
なりゆき上新しいリーダーになってしまった高橋はとりあえず目の前の老けた
中国女とコミュニケーションを取る事を決意した。福井と中国はどちらかと言
えば近い距離にあるし、と思ったからかもしれない。
「あんのーはじめまして。あーしが突然リーダーに任命された高橋愛やよー」
差し出される手。
しかしルルはその手を激しく叩き払う。
「なっなにするがし!!」
- 194 名前:さもののの 投稿日:2007/06/10(日) 00:34
- 「オイこのオラウータン、アタシをただの不法就労者ダと思っタラ大間違いネ」
そう言いつつ一枚のCDのジャケットを取り出すルル。
高橋が顔を近づけると、そこには4人の中途半端な女が勘違いポーズを決め
ている姿が映されていた。
「誰やこれ」
「オマエアホか。これハ『SPEED』トいう伝説ノグループヨ。そのメン
バーの一人ガ、アタシだったのデース」
ルルは今の娘。メンが若いのをいいことにとんでもない嘘をついた。だが、
その言葉に微塵も後悔はなかった。
ソウ、確カニあの時のワタシたちは『SPEED』ヨリモ、輝いテタ…
「あれ?でもスピードって確か顎と糸目八重歯と黒人ともう一人のユニット
やったと思うんですけど」
光井が痛いところをつく。
こっこのアマ、ナンデそんなことヲ…
- 195 名前:さもののの 投稿日:2007/06/13(水) 00:37
- 「そうダミッツィー、ワタシ中国からおみやゲ持ってきまシタ。なんトこの
お茶をノめば、宮崎哲弥ソックリの顔もアラ不思議!エビちゃん風の美人に
なるノデース!まさニ中国四千年の神秘!!」
「それほんま・・・?」
「ワタシを信じナさーイ。中国人、ウソつかなイ」
いかにも怪しげな謳い文句にも関わらず、ほいほいとルルの誘いに乗ってし
まう光井。二人が楽屋を出て行った後にぐええええ、ぬげぉぉぉぉ、という
野太い絶叫、そして鶏が絞め殺されたような音が響き渡ると、あとは何も聞
こえなかった。
- 196 名前:さもののの 投稿日:2007/06/13(水) 00:50
- まるで天気のいい日に外へ散歩に出かけてきましたよ、といった感じで楽屋
に戻るルル。
「おいこの三国(自主規制)、ミッツィーをどこにやった?」
「誰デスカ? ミッチャンなら知ってマスよ、イイコなのニね」
リーダー高橋の差別用語を含んだ追求の中、ルルはあくまでもしらを切るつも
りだった。そして誰もが光井の殉職に涙する中、久住だけが満面の笑顔。二人
の間には暗くて深い川があった。
さて、ルルが光井を手にかけたことでいよいよ娘。のメンバーはルルに対して
敵対意識を剥き出しにしてゆく(久住を除いて)。1対5という圧倒的な不利
な状況、しかしルル本多は高笑いをはじめる。
- 197 名前:さもののの 投稿日:2007/06/13(水) 01:33
- 「何がおかしいんだよこの中華野郎!」
「追い詰められ過ぎて発狂でもしたか?」
「そう言えばつんくが太シスのメンバーに小湊をクビにすると言い渡した時に
した表情に似てるよ」
メンバーたちは口々にそんなことを囁きあう。だがルルは余裕の表情。
「おマエたち、大事ナこト忘れテマスね。あのイイ年しタおっサんが言ってタ
ジャないデスか。リンリンにジュンジュン、っテ」
まさかの超展開。
このキ○ガイ中国人のほかに新たな刺客がいるとでも言うのだろうか。
もしかしたら、と思いメンバーのめいめいが亀井がいないかもと思って視線を
走らせるが亀井はちゃんといた。ほら最近は絵里はラーメンマンじゃなくて
タイカマキャラだから、と道重がきっついことを言う。
- 198 名前:さもののの 投稿日:2007/06/13(水) 01:49
- 「そんなことないよ! 絵里はキャメ!ワイカー!!だもん!!」
最近はタイカマどころかIKKOちゃんになりつつある亀井が、ハロモニの
小便臭い台本を真に受けた発言をしたその時だった。
ルルの後ろに禍々しい表情のスタンドが!!
と思いきやその金髪のごつい体をした外人の女もやはりどこかで見たような
顔をしていた。
「HAHAHA!ルルトー、コノフォルダーファイブシュッシンノワタシガ
ダッグヲクメバ、ヒャックマンエン、ジャナカッタ、ヒャックニンリキネ!」
そう言いつつ掲げるのは、FOLDER5じゃなくて何故か三浦大地のCD
ジャケットだった。どこから突っ込めばいいのかわからないので誰も何も言
わなかったけれど、目の前の女性が5人組のユニットを組んでいたことだけ
は理解した。
- 199 名前:さもののの 投稿日:2007/06/13(水) 01:51
- 「さて、いつもノ決めゼリフ、言うデスよ」
「モチロンデース!!!」
「リーダーの本多ルルと!」
「サブリーダーのダニエォ!!」
「二人合わせて!」
「「ダニルルーデース!!」」
- 200 名前:さもののの 投稿日:2007/06/13(水) 01:53
- 「中国人がやって来た!ヤァ!ヤァ!ヤァ!」 終
- 201 名前:さもののの 投稿日:2007/06/13(水) 01:54
- ダブルユーとダニルルーをかけたかっただけなんです。
いたっ、いたいっ、物を投げないで!
- 202 名前:さもののの 投稿日:2007/06/13(水) 02:23
- 「クイズ コハオネア」
- 203 名前:さもののの 投稿日:2007/06/13(水) 02:27
- 光井が目を覚ますとそこはクイズミリオネアそっくりのスタジオだった。
いつものように自宅で日課のお経を読んでいるところに何者かが大量のなーさ
んを光井の喉に詰め込んで気絶させた上に拉致したのだった。
「気がついたようね、ミッツィー」
聞き覚えのある声。
光井は声のしたほうをゆっくりと振り向いた。
そこには悪魔のような歯茎、いや悪魔のような表情をしたあの少女が。
- 204 名前:さもののの 投稿日:2007/06/18(月) 00:01
- 「それではまいりましょう。クイズ・コハオネア」
突然そんなことを小春に言われ、光井は戸惑う。
コハオネアって何やの。クイズスタローンの間違いやろ。
そう言いたかったけど観客席には高橋やら道重やらがいたので我慢した。
そう、いつでも光井は出来た礼儀正しい後輩キャラでないといけないのだ。
- 205 名前:さもののの 投稿日:2007/06/18(月) 00:25
- リo´ゥ`リ<私久住小春の好物は?
1.吉澤さん 2.藤本さん
3.なーさん 4.梅干
川=´┴`)?????
- 206 名前:さもののの 投稿日:2007/06/18(月) 00:32
- 光井はにやりと笑いながら、思う。
そんなの簡単やん。
4やろ?この前ヲタ向けの収録でめっちゃへこましたったから覚えてるわ。
て言うかそん時の恨みでうちをこんな目にあわせてるんやろか。
しもたー嘘でもええから中国産の梅干は不思議な添加物が入ってて食うたら
白目剥くほどおいしそうやなーとか言うたらよかったな。
「ファイナルアンサー?」
「ファイナルアンサー」
どこかで見たやりとり。
しかし数分後に泣くのは小春のほうだ。光井は確信していた。
でも、光井が見たのは小春の意地悪な顔だった。
- 207 名前:さもののの 投稿日:2007/06/18(月) 00:43
- 「ぶっぶー。正解は1の吉澤さんでしたぁー」
光井は思わず目を剥いた。
ちょ、好物って人に使うもんちゃうやろ。好物ってことは食べるってことや
ろ・・・そしたらこの子は吉澤さんが寝てる間にキスして舌を入れたりしよ
うとしてるってことやろ。あかん、不潔や、変態や。
光井は決意した。
この岩盤浴アイドルの後継者のような不埒な女をこのままよい子の人気者にし
ておくわけにはいかないと。
このクイズでこいつを新潟に強制送還し「みつりん☆レボリューション」をス
タートさせようと。みつりんって何か密林みたいやな。うちそんなに生えてへ
んで。と密かに顔を真っ赤にさせていたのは、別の話。
- 208 名前:さもののの 投稿日:2007/06/18(月) 00:54
- 「ちなみに言い忘れましたが、今回は不正解でも失格はありません。その代わ
り、一問間違うごとにマイナス1ポイントで10になるとミッツィーのラジオ
のレギュラーボッシュートでーす」
何と言う暴挙。光井は驚きのあまりアウアウした。
そして小春は。
小春がミッツィーにないもの。それはいいこちゃんキャラ。
最近不当なまでに広がっている光井=優等生・小春=適当という悪評。
これを覆すのにはラジオで小春の良さを喧伝するしかない。
確かに今は大津とか言うド田舎限定の放送のようだが、小春がレギュラーにな
ればすぐに全国放送。
そんなことまで小春は考えていた。
- 209 名前:さもののの 投稿日:2007/06/20(水) 03:12
- 「それでは、第二問」
小春の非情な声がスタジオに響き渡る。
- 210 名前:さもののの 投稿日:2007/06/20(水) 03:16
- リo´ゥ`リ<小春が選ぶ2007年上半期の大ニュースはどれ?
1.草津温泉 2.還ってきたm
3.よっちゃんイカ 4.岩盤浴
川;´┴`)アウアウアウアウア…
- 211 名前:さもののの 投稿日:2007/06/20(水) 03:20
- そんなん答えられるわけないやろ!!
光井は思わず大声で叫びそうになった。
それもこれも全部スキャンダルまみれのハロプロ・・・いや目の前にいる悪魔
の垂れ目女がいけないのだ。お前などマイマイにその座を奪われてまえ、そう
呪詛の言葉を心の中で投げかけたその時だった。
「問題が分からなければ、ライフラインがありますよ?」
- 212 名前:さもののの 投稿日:2007/06/20(水) 03:23
- リo´ゥ`リ<さあ、どうします?
(50:50) (tel) (ΩΩΩ)
川;´┴`)<・・・フィフティーフィフティーや!
- 213 名前:さもののの 投稿日:2007/06/20(水) 03:23
- じゃん!
- 214 名前:さもののの 投稿日:2007/06/20(水) 03:27
- リo`ゥ´リ<ケケケ
(tel) (ω)
川;´┴`)
- 215 名前:さもののの 投稿日:2007/06/20(水) 03:30
- 50:50選んだらライフラインが半分になるって、陣内のネタかいっ!しかも
オーディエンスの人が半分になった記号がめっちゃわかりづらいわ!
と口汚く関西弁で罵ろうと思ったがそこはやはり優等生。
さめざめと泣くしかなかった。
とにかく、半分になってもライフラインはライフラインだ。まずは無事なテレ
フォンを使おう、光井はそう前向きに考えることにした。
- 216 名前:さもののの 投稿日:2007/09/04(火) 10:44
- しかしそれは安易な考えだったと光井は90秒後に後悔する。
「もしもしぃ?」
明らかに不機嫌そうな北海道の真ん中ら辺から出したような声。
飼い殺しの猛獣こと藤本美貴の声だった。
その声質は、心なしか酒焼けしているように聞こえる。
「あの・・・新メンバーの光井ですけど」
「何だよ宮崎哲弥、美貴に何か用?」
いきなりひどいことを言われた気がしたが、さすがはエイベックスの子やエッグ1の
巨乳になった子を退けたほどの実力。光井は話を続けることにした。
- 217 名前:さもののの 投稿日:2007/09/04(火) 11:03
- 「小春が選ぶ2007年上半期の大ニュースはどれ?」
「ハァ?」
「1番、草津温泉。2番、還ってきたm。3番、よっちゃんイカ」
「・・・・・・」
「4番、・・・ょ<」
「あん?波田陽区?そんなもん、とっくに消えたじゃん。今の美貴の言うこと
じゃないけどさ」
渇いた笑いが受話器の向こうから聞こえてくる。
「で、4番が何だって?」
そんな岩盤浴で平成のパピプペポとまっくのうち、まっくのうち、だなんてお
前の前で言えるわけないやろ!
ってまさか。
光井は小春のほうを見る。とてもニヤニヤしていた。
嵌められた!って言うか品川庄司のバカな方にハメられたのは受話器の向こう側
の人だけど、とにかく嵌められた!
光井は心底小春が憎かった。しかし今はあの言葉を言うしかない。
- 218 名前:さもののの 投稿日:2007/09/04(火) 11:08
- 「が、岩盤浴」
「何?ガンバの大冒険?」
「ちゃうわ!岩盤浴や!お前が筋肉しか能のない男と違う意味で汗流した場所
に決まってるやろあほんだらが!!」
言った。
ついに言ってしまった。
しかし真実はいつも一つ、と見た目は子供頭脳は大人のコナン君は言っていた。
ちなみに見た目は大人頭脳は子供なのは熊井ちゃん。ともかく、光井は王様の
耳はロバの耳と言った床屋のような満足感を得ていた。
「光井。お前、今度のハロコン・・・覚えとけよ」
ドスの利いた一言を残し、電話は切れた。光井は絶望感からかロバートデニー
ロのマネをしてみたが、うまくいかなかった。
- 219 名前:さもののの 投稿日:2007/09/04(火) 11:14
- 光井が力が抜けたように受話器を置くと、甲高い声が聞こえてくる。
「さあ、テレフォンは使い終わってしまいました!どうする、ミッツィー?」
どうする、ミッツィー、ってお前がここまで追い込んどるんやろ。
ああもう嫌や嫌や、モーニング娘。なんてやめたるわ。んでもって℃−uteに
入るんや。あそこやったら嫌な先輩なんて一人もおらんし。
そう思いかけて光井は首を振る。
確かに意地悪な先輩はいないが、舐めるような目つきで胸をじろじろ見たり
意味もなく匂いを嗅いでくるメンバーなら一人いる。ありえない話だった。
ともかくあとは選択肢は1つしかない。オーディエンスが半分になった記号
というのが少しひっかかったが、迷わず光井はそれを選ぶ。
- 220 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/10/09(火) 00:47
- しかし。
選んだ後に光井は気付いてしまった。
ω
このマークがどこかで見たことがあることに。
小春のほうを見やると、悪そうな顔をしていた。確実だ。
嫌な予感はすぐに的中する。
♪でってれーてれーれっ ででで でってれーてれーれっ
銀色のジャージみたいな服を着たBerryz工房のみなさんが、明らかに不服そう
な顔をしながらぞろぞろとスタジオに乱入する。熊井ちゃんと茉麻の服は、明
らかに小さかった。
そしてバックに流れる音楽がクライマックスに達した時、二人の出てはいけな
い人たちが登場する。光井は、ごくりと喉を鳴らした。
- 221 名前:さもののの 投稿日:2007/10/09(火) 00:49
- ( ´D`)<リーダーの辻希美と
( ‘д‘)<サブリーダーの加護亜依っ
- 222 名前:さもののの 投稿日:2007/10/09(火) 00:50
- ( ´D`)vv(‘д‘ ) 二人合わせて、
- 223 名前:さもののの 投稿日:2007/10/09(火) 00:50
- バルス!
- 224 名前:さもののの 投稿日:2007/10/09(火) 00:52
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- 225 名前:さもののの 投稿日:2007/10/09(火) 00:53
- 「クイズコハオネア」 おわり
- 226 名前:さもののの 投稿日:2007/10/09(火) 01:04
- 「乳輪」
- 227 名前:さもののの 投稿日:2007/10/09(火) 01:07
- 東京の最西端で埼玉と山梨に隣接する辺境に、風化した造成地がある。
中略
吉澤の胸に耳を当てる。久住の知る心音よりも遅く力強い鼓動が聞こえる。ふうと息を吐いた。吉澤の
言っていたように、解放されているのかもしれない。六時間ほど前にいたお腹の痛くなるような世界が
全て拡散して消えていくようで、久住は本当に何も考えずに、今、この場にいる。悪戯心を起こして
吉澤を見下ろす。
吉澤の乳輪、それはいったいどういう形をしているのか。久住は本当にそれだけが知りたくなった。
- 228 名前:さもののの 投稿日:2007/10/09(火) 01:12
- これだけ綺麗な顔の作りなのだから、さぞかし綺麗な乳輪に違いない。
吉澤の透き通るような白い肌にほんのささやかに息づく、淡い桃色の蕾。それは彼女に相応しい代物のように久住には思えた。
彼女の美しさには、美しい乳輪がよく似合う。決して安物のアダルトビデオに出てくる柏餅のように垂れた乳房に干し葡萄が、彼女の付属品であってはならない。
久住は息を呑み、吉澤のブラウスのボタンに手をかける。
- 229 名前:さもののの 投稿日:2007/10/09(火) 01:20
- 一つ目のボタン。二つめのボタン。三つめに差し掛かるあたりで、久住の指が止まった。
もし仮に吉澤に悪魔のような色と形の乳輪がついていたら、一体どうするつもりなのか。何事もなかったようにボタンをかけ直し全てを忘れるのか。
それとも新たな探究心と好奇心に身を委ねるのか。普段の久住ならば、何の問題もなく後者の選択肢を選んでいただろう。しかし相手は吉澤だ。久住が慕ってやまない吉澤だ。
夢を壊す。仮に久住の抱いた最悪の結末が現実のものだとして、その現実が久住の夢を壊す。いや、久住だけの問題ではない。全世界の人間が、吉澤の胸にへばり付いている下等な生物の存在に落胆し絶望してしまうのなら。
久住はアイドルだった。夢を与える側の人間だった。そんな久住が、自らの欲望のために世界中の人々の夢を壊してしまう。それは独善的行為以外の何者でもない。そういった愚かな決断を下せるほど久住は馬鹿ではなかったし、大人でもなかった。
- 230 名前:さもののの 投稿日:2007/10/09(火) 01:28
- 往路よりも復路のほうが険しい道であることはよくあることで、それは久住が辿った吉澤の真実を暴く道程もまた然りだった。
ボタンを外した労力の数倍もの労力を、ボタンをかけ直す作業に注がなければならない。そこに、悪魔のつけ入る隙が生まれる。
美しい吉澤の胸に、この世のいかなる醜いものよりも醜い乳輪がついていたら。その一見神を冒涜するような想像は、逆に久住の知的探究心を擽った。
それはギャップ理論さながらに、忽ち久住の心を捉えてゆく。人は目の前に嫌なことがあると、譬えそれが詭弁であってもその嫌なことから逃れようと詭弁に縋る。
今の久住もまさしくその状態だった。一旦は戻しかけたその指をさらに奥深くへと忍び込ませるには、十分な動機だった。
- 231 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/10/10(水) 01:40
- 車輪www
- 232 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/10/10(水) 03:30
- アライヤン!こはるのエッチ!
- 233 名前:さもののの 投稿日:2007/10/13(土) 02:29
- 久住の指は、再び運命の車輪を走らせる。どこへ転がり落ちるかはわからない。それでも、転がるだけの価値がそこにはあるように思えた。
ここまでに外したボタンは、三つ。あと一つ外せば、吉澤の胸は完全に露出する。今の状態でも手で手繰り寄せればその姿に見えることはできるかもしれない。しかし、久住はそれを良しとはしなかった。
自然な状態で露出される状態こそ、美しい。新潟の片田舎で14年もの間過ごした久住らしいものの考えであった。
ついに、四番目のボタンに柔らかな指が差し掛かる。緊張でややもすれば強張りがちな筋肉を解すかのように、二度、三度、深呼吸をする。そしてようやく、最後の作業に取り掛かった。
- 234 名前:さもののの 投稿日:2007/10/13(土) 02:37
- はじめ周りの布地に抵抗するかのように身を悶えていたアクリルの小さな丸は、やがてその首を擡げるが如く、ゆっくりと僅かな隙間を通り抜けてゆく。
その様子が久住には山間から徐々に顔を出してゆく朝日のようにすら感じられていた。そうだ、これは自分にとっての再出発、いや再生なのだ。今はそう信じることができた。
最後のボタンはあっけなく、布地の切れ目からすぽりと抜け落ちた。わずかな力で身体の中心に合わされていた二つのヴェールが、ゆっくりと踊り倒れるようにして離れてゆく。
その隙間にある、白く眩しい肌の面積が、だんだんと広がってゆく。その先には。
しかし、胸が露になるあとほんの僅かなところで、久住の顔が蒼ざめた。と同時に布が身体を離れる速さよりも早く、両手で二つの布を真ん中に合わせてしまう。
久住があれほどまでに渇望していた真実、それを久住自身が覆い隠してしまった。何故?
- 235 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/10/13(土) 23:48
- 続きが楽しみすぎて眠れません
- 236 名前:さもののの 投稿日:2007/10/16(火) 22:31
- 吉澤の乳輪から、毛が生えていた。
いや、本当に乳輪から生えていたのかどうかはわからない。何故なら乳輪が露になるより先に、乳毛が見えてしまっていたからだ。
いくら乳輪がひどい形をしていてもいい。その言葉に、偽りはなかった。けれど、乳毛だなんて。吉澤に男勝りな性質があることは久住自身よく知っていたが、乳毛まで生えているとは夢にも思わなかった。
踏み込んで言えば、ありえない。ドーナツ大の大きさの乳輪は許せても、乳毛の存在はどうしても許すことが出来ない。乳毛の存在は、久住の美意識から大きく外れていた。
一瞬、引き抜こうかとも考えた。至極当然の行為である。抜いてしまえば、久住と吉澤を隔てるものなど何一つないのだから。でも、あえてそうはしなかった。久住は自然をこよなく愛する少女である。そうであるが故に、自然の状態に手を加えることだけは絶対にしたくなかったのだった。
- 237 名前:さもののの 投稿日:2007/10/16(火) 22:34
- 久住が再び目を覚ましたのは早朝のことで、吉澤はまだ眠っていた。
中略
久住は、おやと目を凝らした。萎んだビニールの プールの淵が、鈍く輝いている。久住にはそれが、縮れた乳毛のように見えた。
- 238 名前:さもののの 投稿日:2007/10/16(火) 22:35
- 「乳輪」 おわり
- 239 名前:さもののの 投稿日:2007/10/23(火) 14:54
- 「ハロプロ小説戦慄短編集」
- 240 名前:さもののの 投稿日:2007/10/23(火) 14:56
- キャストは雰囲気次第。
グロは少ないので気軽に読めると思います。
それではどうぞ
私の世界へ……
- 241 名前:さもののの 投稿日:2007/10/23(火) 14:57
-
『ドライブ』
- 242 名前:さもののの 投稿日:2007/10/23(火) 15:29
-
あれは暑い真夏の出来事。
とある駐車場に鎮座するおろしたての新車の運転席には小柄な女が一人。
そのいかにも外車の大型車に相応しい内部の構造に安倍は少し戸惑っていた。
「やっぱり最初からこんな車、無理だったかな」
安倍が運転免許を取ったばかりにも関わらず彼女の技量に見合わない大型車を購入した理由。
それはこれからやって来るであろう7人の子供たちにあった。
事の発端は数ヶ月前、安倍とその子供たちが仕事で一緒になる機会があった時のことだ。
楽屋で運転免許試験の教本を読んでいる安倍に子供たちのリーダー・矢島舞美が話しかけてきたのだった。
「安倍さん、勉強ですか」
「ううん、運転免許の本。なっちも免許取ろうと思ってねえ」
デビュー当時のような引きつった笑顔を見せる矢島のことなどお構いなしに安倍は黙々と教本を読み続ける。
しかし何かを思いついたような表情になると急に、
「そうだ、なっちが免許取ったらさあ。℃-uteのメンバーとドライブに行こっか」
「えっ!?」
- 243 名前:さもののの 投稿日:2007/10/23(火) 15:42
- 「ほら何かさ、なっちも下の子たちと交流持ちたいしさ」
「は、はあ・・・」
矢島には即座には拒否できない理由があった。
安倍のコンサートに℃-uteが帯同した時に思い切り安倍のことを後藤と呼んでしまったことがあるからだった。
笑顔で許してくれた安倍ではあったがその日の安倍の楽屋前には何故か刃物でずたずたに引き裂かれた魚が捨てられていたという。
そんな理由から曖昧な返事しかできない矢島を見て安倍は承諾の印と勘違いしたのか、瞬く間に計画は具体的なものになっていった。
ついには安倍が8人乗りの大型車を購入したことで運命は決定付けられた。
車の購入当日、早速℃-uteのメンバーを呼びつけた安倍はその破天荒な運転技術を見せ付けることでメンバーたちを恐怖の底へ陥れた。
しかしながら彼女たちに選択肢など用意されるはずもなく、ただただ審判の日を待つのみだった。
- 244 名前:さもののの 投稿日:2007/10/23(火) 15:50
- 結局ドライブ当日は何事もなくやってきた。
安倍の運転技術は上達するどころかますます危ういものになっていた。
「上手くいかないなあ。昨日あんなにビデオ見て勉強したのに」
今日は某藤原豆腐店の出てくるアニメを参考にして運転を試みたのだが、当然まったく身についていないようだった。
しかしその無茶な運転のせいか、℃-uteのメンバーが集合場所であるこの駐車場に来る前に到着したらしい。
数時間後。
一向に姿を現さない子供たちに、安倍はさすがに不安を覚えた。
まさかなっちと一緒にドライブに行くのが嫌でボイコットしたとか。まさかね。
自問自答した挙句、リーダーの矢島の携帯を鳴らす事に決めた。
- 245 名前:さもののの 投稿日:2007/10/23(火) 15:54
- 着信音は以外にも車の外から聞こえてきた。
「何だ、近くにいるだべか」
窓の外から顔を出して、辺りを確認する。だがそれらしい人影は見当たらない。
まさかいきなり物陰から現れてなっちを驚かせようとしてるのかな。テレビの企画か何かかもしれない。
そう思い車外に出てみた安倍であったが、やはり矢島たちはどこにもいなかった。携帯の着信音だけが聞こえてくる。
そのうち、安倍は妙なことに気がついた。
着信音が、車の下から聞こえてくるのだ。恐る恐る下を覗き込む安倍は、あることを思い出した。確か駐車場に入る直前に、何かにぶつかった衝撃を感じたことを。
- 246 名前:さもののの 投稿日:2007/10/23(火) 15:55
-
車の下では、℃-uteのメンバーたちが仲良く肉団子になっていた。
- 247 名前:さもののの 投稿日:2007/10/23(火) 15:56
- 『ドライブ』 end
- 248 名前:さもののの 投稿日:2007/10/23(火) 15:57
- 人の真似など、やるものじゃありませんね。
「ハロプロ小説戦慄短編集」おわり
- 249 名前:さもののの 投稿日:2007/10/23(火) 16:05
- 「家牢」
- 250 名前:さもののの 投稿日:2007/10/23(火) 16:23
- 「なんで春雨って食べ物はあるのに、秋雨はないの?」
「知るか」
唯一のレギュラーだったラジオのドキみきが打ち切られたばかりの美貴たんが
どうでもいい質問をして、わたしこと、松浦亜弥がそれにそっけなく答える。
この居候がわたしの家に来て、もう3ヶ月になる。早くあの筋肉バカのところ
に戻ればいいのに、とも思ったけれどそれは言わなかった。
「ねー亜弥ちゃんおなかすいた」
「あんたさあ、ちょっとは遠慮ってもんを知らないの?」
もうダメだこの子は。
わたしは思ってはいけないことを思ってしまう。でもやっぱり、アイドル藤本
美貴は死んでしまったし、もう生き返ることもないのだろう。
- 251 名前:さもののの 投稿日:2007/10/23(火) 16:28
- 「て言うかさあ。働いたら?」
「だって事務所が仕事くれないんだもん」
「ハァ?美貴たん今の状況分かってる?プーだよ?ニートだよ?」
すると美貴たんは不貞腐れた顔を作ってとっととパソコンのある部屋へと引き
篭ってしまった。最近はずっとこんなことの繰り返しだ。
最近になって美貴たんは2ちゃんねるにずっと入り浸ってる。わたしが興味本
位で覗いた狼板というハロプロファンの集う場所のURLを辿ったらしい。彼
女は知らないだろうけど、彼女が事務所の悪口や売出し中のベリーズやキュー
トのアンチスレッドに書き込みをしていることをわたしは知っていた。
- 252 名前:さもののの 投稿日:2007/10/23(火) 16:33
- 「ねえ美貴たん」
わたしは庄司の、いや障子の向こうの美貴たんに話しかける。かたかたと、キ
ーボードを叩く音が聞こえてきた。
「お家、本当に戻らないの?」
「うん」
「何で?」
「だってさあ、アイツってバカみたいにヤリまくるんだもん。マ○コ擦り切れ
ちゃうって」
「アイドルがマ○コ言うな」
そう嗜めると美貴たんはマ○コマ○コと連発した挙句に、さりげなく発情マ○
コ猿と付け加えた。
- 253 名前:さもののの 投稿日:2007/10/23(火) 16:35
- わたしは締め切られていた障子を思い切り開けて、言い放った。
「もうお前出てけ!!」
美貴たんは、温度のない瞳でわたしをしばらく見たあと、荷物も持たずにマン
ションを出て行った。
- 254 名前:さもののの 投稿日:2007/10/23(火) 16:56
- 美貴たんがいなくなったあとの、部屋に漂う鮭とばの匂い。
これでいいんだ、と思う一方で罪悪感もまた存在していた。
彼女は別に今の立場に好き好んで追いやられたわけじゃない。ただ、人として
当たり前のことをしただけ。なのに。
今年に入ってから、あいぼん。辻ちゃん。飯田さん。そして美貴たん。
美貴たんだけが、犯した罪の重さに見合わない罰を与えられている。わたしや
安倍さんやごっちんなんて殆ど何のお咎めもなかったのに。
でも、だからと言って。
あんな美貴たんを見続けるのももうたくさんだった。
一日中家に引きこもって延々と狼に書き込み続ける。そんな彼女を、見たくな
かった。
- 255 名前:さもののの 投稿日:2007/10/23(火) 17:03
- あのセックスマシーンのいる家に帰りたくない理由もわかる。
本当は心配をかけたくない。自分のせいで職を追われたなんて、思われたくな
い。不器用で、誤解されやすくて。美貴たんらしい、そう思えた。
じゃあわたしにできることって何?
GAMの活動。そんなの何十回も社長に直訴した。コンサートでなるべく美貴
たんの話題を出して風化を防ぐ。そんなの、さらし者にしてるみたいで嫌だ。
結局、この家を牢屋代わりにして彼女を保護しなきゃいけないんだ。
きっとそれがあたしにできる唯一のことなんだ。
- 256 名前:さもののの 投稿日:2007/10/23(火) 17:06
- さっきまで美貴たんの座っていたパソコンを覗き込む。
「劣化マンコ猿松浦ヲタが涙目で言い訳w」というスレが異常に伸びていた。
部屋の鍵を変えよう、そう心に決めた。
- 257 名前:さもののの 投稿日:2007/10/23(火) 17:06
- 「家牢」 おわり
- 258 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/10/24(水) 04:54
- リアルでありうる…し…てか、怖い!
…けど、おもしろかったよ。
- 259 名前:さもののの 投稿日:2007/11/11(日) 22:53
- 「鋼の糸」
- 260 名前:さもののの 投稿日:2007/11/11(日) 22:57
- ある日のこと。
つんくは事務所の池の縁を独りでぶらぶら歩いていた。
「はー、今年は紅白も無理やろなー。いろいろやらかしてもたからなあ」
しょうがないからドキッ!ハロメンだらけの水着大会という企画をCS放送
に売り込もうなどと考えていた矢先のことです。池の中の、ある光景に気が
つきました。
- 261 名前:さもののの 投稿日:2007/11/11(日) 23:02
- 池の中の、さらに奥深くに広がる地獄。
そこで、一人の男が苦しんでいました。男の名はユウキ、地方周りの途中で
脱走したり、挙句の果てには未成年の身でありながらキャバクラに通うとい
う重罪を犯したため、地獄へと堕とされていたのでした。
「さみしいYO!おっととっと夏だぜ!!」
地獄での拷問の日々によって、ユウキは身も心もぼろぼろになっていました。
何がいけなかったのでしょう。和田さん?事務所?いいえ、暗黒面に心を売
り渡した彼自身のせいなのです。
- 262 名前:さもののの 投稿日:2007/11/11(日) 23:06
- そんな様子を見て、つんくは考えました。
「あいつもええとこあるんやけどなあ。せや、うちの後藤もいまいちぱっと
せえへんし、ここはいっちょあいつ助けだしてプロデュースしたろか」
つんくは後藤姉弟でユニットを組ませて「やっちんちん!」みたいなことを
させるつもりでした。エンタの神様を見てない人にはよくわからないかもし
れませんが、要は姉とオカマの弟のお笑いコンビです。そのためにはユウキ
に性転換を施すこともやぶさかではないと、つんくは考えていました。
というわけで、つんくは池から一本の鋼の糸をたらすのでした。
- 263 名前:さもののの 投稿日:2007/11/11(日) 23:09
- 「負けんじゃねえぜ!負けんじゃねえぜ!YO!自分に!!」
自分に負けてしまった人には似合わない台詞を吐きながら、ユウキは血の池地
獄の拷問に耐えていました。次は田中義剛地獄だと聞いていたので、なるべく
ならここの地獄に長く居座っていたかったのです。
そんな折、ユウキは天から一本の糸が降りてくるのを見ました。
- 264 名前:さもののの 投稿日:2007/11/11(日) 23:18
- 「これはきっとラストチャンスだ!ギブミーアチャンス、最後に賭けてみたい
んだYO!!」
どこかで聞いたような一節を叫びながら、ユウキは糸によじ登り始めました。
同じ事務所の人たちだったので、そこら辺は問題ないでしょう。
しかしユウキが鋼の糸を半分ほど登りきった時のことです。
下から、物凄い勢いで亡者たちが登ってくるではありませんか。
「おいこらユウキ、あたしとの駄菓子屋デートは忘れたのかよ!!」
「えっとみんな覚えてないかもしれないんですけど、ピーチーことエスパー
石井です。やるせなすの石井ちゃんじゃないですよ」
「14歳の母になり損ねた村上愛だゴルァ!あたしも℃-uteに返り咲いて都会っ
子純情をセンターで歌いたいのよ!!」
「おーい、おれやでー。なあつんくー、ハロコンのMC以外にも仕事くれやー。
嫁が沢尻にディスられて俺より知名度上げてて肩身狭いねん」
最後の人はまだ辛うじて生きてるような気もしますが、まあいいでしょう。
とにかく、今まで無念の涙を呑んできた亡者たちが、わらわらとか細い糸に群
がりつつあります。
- 265 名前:さもののの 投稿日:2007/11/11(日) 23:21
- このままでは糸が切れてしまい亡者もろとも血の池地獄に落ちてしまうのは
明白です。そうなると次は田中義剛地獄、その先には兵藤ゆき地獄が待って
います。そこでユウキはありったけの声で亡者たちに向かって叫びました。
「おいお前ら登ってくるな!これは俺のケーブルだYO!!」
- 266 名前:さもののの 投稿日:2007/11/11(日) 23:22
- 「鋼の糸」 おわり
- 267 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/16(金) 07:30
- すんげー豪華メンバーですねwww
- 268 名前:さもののの 投稿日:2007/12/16(日) 10:56
- 「米中トップ対談」
- 269 名前:さもののの 投稿日:2007/12/16(日) 10:57
- ある日の天王洲スタジオ。
運河の見える廊下の一方から、顎の長い帰国子女風の女性が歩いてくる。
もちろん雅ちゃんではない。確かに顎は長いが、英語どころかカタカナですらお手上げ状態だ。
メリークソスマス。
そしてもう一方から、その女性を一回り小さくした感じの似た顔つきの女性が歩いてきた。
どことなく、偽ブランドのバッグや1本で60本のゲームが楽しめるファミコンソフトを
売っている商人のような雰囲気をかもし出していた。断っておくが、本多ルルではない。
アヤカとリンリン、決して交わることのない二つの星。
いや、飼育のニーズとしてはこの二人が交わろうが交わらなかろうがどうでもいいことなのか
もしれないが、とにかく二人は出会った。
- 270 名前:さもののの 投稿日:2007/12/16(日) 11:04
- 「ハーイ、リンリン」
「オハヨウゴザイマス、サトタさん」
リンリン、いきなりの痛恨ミス。
確かに系統は一緒な気もするがいかんせん、知能が違いすぎる。
「ノーノー、私まいじゃないよー? アヤカ。ココナッツ娘。のアヤカだよー」
まるで往年のアヤカの突撃!英会話のようなフランクな返しをするアヤカ。
しかし、その瞳の奥は早くも憎悪の炎で燃えていた。今は亡きミカ・タレッサ・トッド
ならいち早くその異変に気付き「オー、アヤカ。クールダウン、クールダウンネ!」と
怒りの顎魔人をなだめにかかるだろう。
しかし悲しいことに、あのケツ顎ハーフはもういない。
「それよりリンリン、あなたいつ中国に帰るの?」
「ナッ…」
早くもアヤカの反撃。
8期メンバーが期間限定かもしれないという潜在的不安を揺さぶりにかかった。
そう言えば昔ハロプロに韓国から来た留学生なる胡散臭い存在がいた。もう名
前すら忘れたので、敢えてここで出す必要もあるまい。
- 271 名前:さもののの 投稿日:2007/12/16(日) 11:10
- 「?个什?作??里?果女儿的裁?候?」
ボソッと、リンリンがそんなことを呟く。直訳すると「何がココナッツ娘だよこのリストラ候補が」と
言うことなのだが、アヤカには中国語は分からない。だが、悪意だけは伝わったようだ。
「Though I seem to say what a savage put on the boat carrying mud is, I do not understand it with the words that it is humble origin of I spot.」
これまた流暢な英語でアヤカ。
直訳すると「泥舟に乗せられた未開人が何か言ってるみたいだけど私現地の下賎な言葉とかわからないわ」みたいなことを言ってるのだが、泥舟とは大きく出たな
アヤカ。
- 272 名前:さもののの 投稿日:2007/12/16(日) 11:36
- しかしここでリンリンの意外な言葉が、アヤカの心をひどく傷つける。
「被日本的?又|植成了的小??成?」
直訳すると「日本のマッシュルームに育てられた雑魚メンバーが」ということ。
日本のマッシュルームとはおそらくどうにもこうにもまこっちゃん、で有名なシャ乱Qの
まことのことを指すのだろう。一時とは言えあの嫁にうだつの上がらない毒キノコにプロ
デュースされたという事実は、神戸育ちのお嬢様のアヤカにとって屈辱以外の何者でもな
かった。
「You hurt my heart. Because let a considerable reward be popular, prepare; this goddamn woman.」
「?才?始??。只有什?作??里?果女儿的?一个人||那?是。作?象什?的的打算的科尼利厄斯或者TM的西川」
「Hey Nishikawa of the TM was known now. It is a dog of that fellow Daisuke Asakura. He is a butter dog whether you say. Yosuke Sakanoue or Kinya Kotani . I am existence of the model of Konno. The talented woman who is a talented woman.」
「大体?代表性||仕事っ,是什?。世界感到奇怪的??装上,并且内容?富的?告人??个是?,并且是否是什??然清楚?可是忘?人世,作?ん的よ田吾收成家?。」
「Shave it, and do you say? Generally there is not that I met you Tamosan. Because this senior sows easily opened a crotch to Jani with your thing and were prohibited from comings and goings. I met Tamosan. We are relation to call each other Kazuyoshi and Aya is unpleasant now. Oh, because I kill you, and Aya is my nickname formerly though I say to the Chinese of the jerk.」
「何??是亜弥弥?或者!?个不?玩笑的下??女!?也在鼻的洞孔在中心界内?勤,是!!」
「Your chin is long! The second Agobi causes you from today. It is suitability that even a seal of Dole is put on the frame! !」
「死!死!天安門的惨劇貴様味是!!」
- 273 名前:さもののの 投稿日:2007/12/16(日) 11:41
- もう翻訳するのも面倒くさいので敢えてそのまま流してみた。
国際問題に発展するのも時間の問題、と思いきやそこへお気楽プロデューサーのつんくが通りがかる。
途端に二人は笑顔を作り、わざとらしいくらいの握手をするのであった。
「アヤカサーン、これからも一緒にハロプロガンバリマショウ!!」
「リンリン日本語上手だねー、わたしより上手いかも」
「おー、国際交流やのう」
そんな暢気なことを言いながら、つんくはその場を去っていた。こんなんじゃ
草津温泉やでき婚、岩盤浴なんて気付きもしないだろう。
- 274 名前:さもののの 投稿日:2007/12/16(日) 11:44
- さてその一部始終を見ていたのは、モーニング娘。のリーダーとサブリーダー。
ガキさんが愛ちゃんに聞いてみます。
「あのふたり、何喋ってたんだろうね。随分仲よさそうだったけど」
「さあ、異国の言葉はあーしにもどうたらこうたらたからづかがしー」
あんたがそれ言うかな。
ガキさんはその言葉は胸にしまっておいた。
- 275 名前:さもののの 投稿日:2007/12/16(日) 11:45
- 「米中トップ対談」 おわり
- 276 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/12/17(月) 22:59
- 半分意味わからんかったけどw
超面白かったス!アヤカとリンリン似てる
- 277 名前:さもののの 投稿日:2008/01/12(土) 23:22
- 「いちじくな二人」
- 278 名前:さもののの 投稿日:2008/01/12(土) 23:24
-
トイレ。
それはさまざまな人の人生が交錯する、箱。
長いのや太いの、ちょっと黒いの。決してちんちんのことではない。
そんな人間模様を見つめてきた箱で、二人の少女が出会う。
- 279 名前:さもののの 投稿日:2008/01/12(土) 23:30
- 久住小春と光井愛佳。
何の因果か同じ年に生を受けた二人。
そんな二人が、ここ天王洲スタジオのトイレの一室の前で鉢合わせる。
手には小さないちじく状の何かが握られている。
女の子と便秘は切っても切れない関係。
モーニング娘。の最年少メンバーのこの二人とて、例外ではない。
どちらかと言えば二人とも今すぐにいちじくを注入してスッキリしたいところ
だが、同じ箱に二人は入れない。便器にあいのりしてクサい仲、というわけに
はいかないのだった。
- 280 名前:さもののの 投稿日:2008/01/12(土) 23:36
- 「みっつぃー、こんなとこで何やってるの?」
「久住さんこそ…」
「えっもしかしてみっつぃー、「うんこ」?!」
「朝から笑わせないでくださいよ。アイドルがうんこなんてするわけないじゃないですか」
「あっそう。じゃあこんなとこで油売ってないで楽屋にでも戻れば?」
「何アホなこと言うてるんですか。用があるからここに来てるんやないですか」
「やっぱうんこだ。うんこうんこ、檀家うんこ」
「ちゃうわボケ。てか檀家言うな歯茎」
「歯茎言うな宮崎哲也」
「アホか、こんな可愛らしい宮崎哲也がおるわけないやろ」
「あっごめんみっつぃー、小春のかわいいオーラにあてられて美的感覚狂っちゃったぁ?」
「死ね。歯茎むき出しにして10回死ね」
- 281 名前:さもののの 投稿日:2008/01/12(土) 23:49
- 「バカじゃん、10回も死ねるわけないじゃん」
「もののたとえもわからんなんて、さすがは頭脳も子供胸も子供のきらり君やな」
「お前次胸のことに触れたら殺す。なーさん人形口に詰めて殺す」
「詰めてるのはお前の胸やろボケが。てか詰めてそれか。プッ」
「何がプッだよ屁を固めたみたいな顔しやがって。お前は谷選手とベッドで夜のバッティングでもしてろ」
「うわー下品やわー。やっぱ新潟みたいな僻地やと育ちも悪くなるんやなあ」
「新潟のこと悪く言うな。佐渡島なめんな。ガーラ湯沢なめんなよこのヘドロ臭が」
「お前今琵琶湖のこと言うたやろ。琵琶湖バカにすんなや。琵琶湖最高や、日本一の湖やで」
「日本一汚い湖じゃん。日本一汚い顔のアイドルが住む県にぴったり」
「は?じゃあ新潟に日本一の何かがあるんか?ないやろ?お前は稲穂に囲まれてゆらゆら揺れてろや」
「ありますー。日本一かわいい久住小春ちゃんがいますぅー」
「アホくさ。もう付き合ってられへんわ」
- 282 名前:さもののの 投稿日:2008/01/12(土) 23:59
- ぐきゅるるるるー
「あれ、何やろなこの音は。もしかして久住さんも腹の調子、おかしいんとちゃうん?」
「そんなわけないじゃん。大体アイドルはうんこなんてしませんから」
「石川さんのパクリか。さすがアニメだけで食いつないどる三流アイドルはやることが違うのう」
「誰が三流だこの肥溜めが。て言うか小春聞いちゃった。みっつぃー久住さん「も」って言ったでしょ」
「言うてへんわ。耳腐れとんのとちゃうか?」
「言ってたろ。冗談は顔だけにしろよ」
「お前の歯茎が冗談じゃ。泣いて北の国からの蛍にわびろや。歯茎パクってごめんなさいって」
「さっきから歯茎歯茎うるせえって…はうう」
「はうう?はううって何やろか。新種のスタローンの泣き声やろか」
「違うわボケ、急に発声練習がしたくなっただけじゃカスが」
「肛門から発声か。さすが月島きらりちゃんは器用なことするのう」
- 283 名前:さもののの 投稿日:2008/01/13(日) 00:08
- 「て言うかいい加減消えろよ。小春の邪魔すんな」
「そらこっちの台詞や。うちの朝のすっきりタイムの邪魔すんなよ」
「スッキリ?何のスッキリタイム?」
「トイレの中で日テレのスッキリ見る時間に決まっとるやろ。お前みたいにびちびちうんこなんかせえへんわ」
「うっさいボケ、小春はうんこなんてしないって言ってんじゃん。大体トイレはテレビ見るとこじゃありませんー」
「うちクラスになるといついかなる情報も逃されへんのや。うちもいつかは極楽の加藤みたいにマルチなタレントになるしな」
「は?山本の間違いだろ。顔も似てるし」
「どこがやねん。お前が山本じゃ。淫行して捕まれ」
「さっきからお前顔真っ赤だぞwwwwwwくやしいのぅwwwwwうんこ漏れそうだのぅwwwwww」
「お前はずっと真っ青やで。うんこ出えへんのは辛いな。せっかくやからここで漏らしとけ」
「お前が漏らせ」
「先輩のお前が見本見せて漏らせや」
- 284 名前:さもののの 投稿日:2008/01/13(日) 00:14
- 「だって小春がうんこ漏らしたら全国のマスコミが連日大報道じゃん。不人気のお前が漏らせ」
「誰が不人気やボケナス。めっちゃ人気あるっちゅうねん。滋賀県民全員うちの虜やっちゅうねん」
「ちょwwwwおまwwww滋賀とかどこの秘境だよwwwwwwww」
「ええからお前漏らせや。うんこ漏らしてマスコミが取り上げてくれるんやったら娘。人気復活のチャンスやん」
「ふざけんなお前が漏らせ。だってお前うんこみたいな顔してんじゃん」
「うんこ色の歯茎がよう言うわ」
「いいからお前漏らせよ」
「お前が漏らせ」
「お前が漏らせ」
・・・・
・・・
・・
・
- 285 名前:さもののの 投稿日:2008/01/13(日) 00:15
- 結局久住と光井は二人とも漏らしてしまいマネージャーにたっぷり怒られた。
ついでにうんこもたっぷり出た。
- 286 名前:さもののの 投稿日:2008/01/13(日) 00:16
- 「いちじくな二人」 おしまい
- 287 名前:名無飼育さん 投稿日:2008/01/13(日) 01:55
- 地軸な二人」のパロディ?w
- 288 名前:名無飼育さん 投稿日:2008/01/13(日) 05:48
- こんなこと言うのもなんだが本家より面白い
- 289 名前:名無飼育さん 投稿日:2008/01/13(日) 13:58
- これ企画に出せばよかったのに
- 290 名前:名無飼育さん 投稿日:2008/01/19(土) 13:57
- ワロタ
- 291 名前:さもののの 投稿日:2008/01/29(火) 12:19
- 「太陽を盗む」
- 292 名前:さもののの 投稿日:2008/01/29(火) 12:23
- 「さゆみ、これから太陽を盗もうと思うの」
さゆみが突然そんなことを口走ったのは、久しぶりに冬の寒さが和らいだある日の午後のことだった。
「は?さゆどうしたと?」
れいなは心配になった。確かに最近のさゆみの様子はおかしい。大阪のラジオで大物芸人にキツいい
じり方をされているとは聞いていたが、まさかこんなに壊れるのが早いとは。そう思わずにはいられ
なかった。思えば「親方」とか「ラーメン二郎のチャーシュー」などというあだ名は、到底乙女が受
けいれられるような代物ではない。
「あそこにある、太陽を盗むの」
まっすぐに指差されたその先には、丸い太陽。
「アホらし。そんなのできるわけないじゃん」
れいならしいストレートな答え。しかしさゆみの表情は真剣そのものだった。
「さゆみは、あの太陽を盗むの」
- 293 名前:さもののの 投稿日:2008/01/29(火) 12:29
- 「太陽なんて盗めるわけなか」
「さゆみには盗めるの。それがグループの中で大人気のさゆみと、友達のいないれいなの差なの。
田中会なんて、全部嘘っぱちなの」
確かにさゆみの言う通りだった。れいなが後輩のみんなに囲まれて大人気、という内容が放送さ
れたハロプロやねん。あれも実はれいなが事前にキッズたちにポケットマネーを与えたやらせで
あった。舞美は素直に受け取ったが、桃子は「一万円の10回払いですよ、ウフフ」と言ってき
た。nkskなどは「狼のいいネタになるキュフよ」と恐ろしいことを言っていた。
そんな惨めなれいなに比べてさゆみは。羨ましい。さゆの力を、見てみたい。
そうれいなが渇望するまでに、大して時間はかからなかった。
- 294 名前:さもののの 投稿日:2008/01/29(火) 12:32
- 「……どうやって?」
ついにその言葉が出た。常識から言って、太陽を盗むなどという行為は不可能だ。しかし彼女は
れいなをからかうためにそういうことを言ってるのではないらしい。となれば、盗む、ではなく
限りなくそれに近いことをやってくれるはず。そう思うと、普段は使われていない好奇心が頭を
もたげ始めた。
「いいかられいなはあの太陽を黙ってみてるの」
「そんなことしたら黒目が焦げ…あっ」
そういうことか。れいなは愕然とした。太陽を肉眼で凝視すれば失明してしまう。れいなにとっ
て太陽が見えなくなれば、それは盗まれたのと同じこと。ハロモニ@の収録の合間に暇つぶしで
付き合っただけなのに、まさか太陽で目玉焼きとは。れいなの頭に、熱いものが昇ってきた。
「酷か!さゆはれいなをそげん目に遭わせて何が楽しかね!!」
思わず口走った言葉に対して返されたのは、一枚の黒い下敷き。
これで太陽を見ろと言う事か。どうやら早とちりのようだ。れいなはさゆみに従い黒い下敷き
越しに太陽を覗いてみた。
うっすらと明るい丸が見える。燦燦と輝く太陽も、こうやって見るとまるで夜空に浮かぶ月の
ように見える。それはれいなにとってはとても不思議なことだった。
- 295 名前:さもののの 投稿日:2008/01/29(火) 12:34
- 「さて、そろそろ準備ができたの」
「準備?」
黒い下敷きがれいなの手から奪われる。いよいよ太陽を盗むのか。
そう思い期待していたれいなの目の前には、うさちゃんピース。突き出た二本の指がゆっくりと
れいなの目に近づき。
ぐしゃ。
- 296 名前:さもののの 投稿日:2008/01/29(火) 12:38
- やっぱりそうきたか。とんだ一休さん話たい。
しかしれいなの目は見えていた。
「ちっ。しくったの」
心底残念そうに、さゆみが言った。
完璧に決まったかと思ったさゆみのうさピー目潰し。しかしれいなが余りにも斜視なために、
狙いが外れてしまったのだった。
よかった。れいなの太陽は盗まれなかったばい。
安心するれいな。しかし銭形風に言うと、れいなはさゆみにもっと大事なものを盗まれていた。
さゆは、れいなの信頼を盗んだばい。悲しか。
だがよくよく考えてみたら、はじめから二人の間には信頼関係などなかった。
「病気の子供はいなかった」理論で何とか丸く治めようとしたれいなだが、何故か涙が止まら
なかった。
- 297 名前:さもののの 投稿日:2008/01/29(火) 12:39
- 「太陽を盗む」 おしまい
- 298 名前:さもののの 投稿日:2008/01/29(火) 12:39
- 某週刊なんちゃらのスレでどさくさ紛れに出したものを加筆してみました。
- 299 名前:さもののの 投稿日:2008/05/03(土) 01:05
- 「洗濯機」
- 300 名前:さもののの 投稿日:2008/05/03(土) 01:06
- みんな5月になりましたね。
だんだん夏に近づくように暖かくなってきましたね☆☆
- 301 名前:さもののの 投稿日:2008/05/03(土) 01:11
- っと、ついついいつものクセで大人気ブログの出だしをそのままコピペしてもうた。
言っとくけどペニーレインの感想は盗作とちゃうでー。
てへっ。
というわけで加護亜依、華麗に復活しちゃいましたぁ。
梨元のおっさんを上手いこと騙して、ついには香港映画にまで出るところまで
たどり着いたっちゅうわけですわ。
元相方のあいつが活躍してる間は毎日わら人形こさえて釘打ってたけど、ここ
に来て立場逆転。うちのまばゆい活躍を夫のしょーもないブログの陰でうらや
ましそうに見てるがええわ。
誰や。まばゆいのはお前の頭だけで十分だとか言うてるやつは。
死ね。豆腐に顔突っ込んで10回死ね。
- 302 名前:さもののの 投稿日:2008/05/03(土) 01:15
- さてさて。
自称料理上手で家事上手のあいぼんは、さっそく今から洗濯の準備です。
例の愛人おっさんから買ってもらった38万円の…じゃなくて親戚から貰った安い
洗濯機で今日もあいぼんの身の回りは真っ白。ついでに謹慎解雇の黒歴史も真っ白
になるといいな、なんちって。
しかし洗濯機の蓋をあけたあいぼんが見たのは。
「こらあいぼん、のんは全部聞いてたのれすよ」
「のっのん!!」
何と洗濯機の中には希空(0歳)を小脇に抱えたのんが。
て言うか何時の間にこないなとこに忍び込んだんやろ。
- 303 名前:さもののの 投稿日:2008/05/03(土) 01:22
- 「なっなんでお前が我が城に!!」
「何言ってるんれすか。のんとあいぼんの仲じゃないれすか」
そう言って洗濯機の中に隠れてた洗濯板は貞子のようにのそりと這い出てきた。
「何の用や。うちはもう人も羨む香港スターやで?ジャッキーとかそこら辺と同じくらいの
VIPは、落ちぶれたウルトラマンの嫁が軽々しく話しかける存在とちゃうんやで?」
しかしのんは悲しそうに首を横に振る。
「のんは全部知ってるのれす。その香港映画って、実は香港人がデジカメで撮った映像を、
ユーチューブに流すだけだってことを」
「そそそそそそそんなわけないやろ!うちは香港スターや!日本で活躍できないからって
しょうがなく海外に出るどっかのグループとは違うんやぁああああ!!!!」
そう反論しつつも、うちの目から溢れる暖かい水は止められなかった。
- 304 名前:さもののの 投稿日:2008/05/03(土) 01:26
- 「でも、あいぼんが復帰するって聞いて…のんは正直うれしかったのれす」
「のん、お前」
「のんはずっと、あいぼんを待っていたんれすよ」
のん…こんな薄汚れたうちを、お前はずっと待っててくれたんか?
しかも、梨元にお前のこと聞かれて、鼻で嗤いながらコメントしたのに。
「というわけで、あいぼんに新しいWの話をしにきたんれすよ」
「えっ」
ダブルユー。
その単語はうちの気持ちを高まらせた。
- 305 名前:さもののの 投稿日:2008/05/03(土) 01:34
- 「でっでもな、のん。ぶっ壊した張本人のうちが言うのも何やけど、ダブルユーは
もう終わったユニットなんやで?あびる優、ダルビッシュ有、ダブルユーの三連続
謹慎でミルキーウェイの吉川ちゃんが改名を考えてるらしいし。それに事務所の問
題もある。知っての通り、うちは事務所から絶縁された存在や。そしてお前はまだ
事務所に籍がある。ダブルユー再結成なんて、夢のまた夢や。でも、二人なら…何
やってできる。そう今でもお前が思ってるんやったら、うちも」
そこへ、不意打ちの平手打ち。
「あいぼんのバカぁ!」
「の、のん?」
「二人なら何でもできるよ!だから新しいWの話をしてるんじゃん!!」
「…ほんとに、ええんか?」
「ん?」
「こないな悪評だらけのうちでも、もう一度お前と一緒にやって、ええんか?」
- 306 名前:さもののの 投稿日:2008/05/03(土) 01:38
- 「あいぼん、話が読めないんだけど」
「あれ?今ダブルユーの再結成の話を。ははぁん、さては急に照れくさくなったんやろ
さっすがシャイなあんちくしょう。そら中出しやってするわな!!」
「誰も再結成なんて言ってないんですけど」
「いやいやいや、急にれす語やめたからってうちは騙されへんでえ。って、今何とおっ
しゃいました?」
「だから、今更なんであいぼんと組まなきゃなんないのさ。のんは、この希空ちゃんと
一緒に新しいWを組もうと思ってんの。でもさすがに元相方に断りをいれないとまずい
かなあって思って。のんはあいぼんと違って業界の掟は守るタイプだし」
- 307 名前:さもののの 投稿日:2008/05/03(土) 01:40
- うちは無言で目の前の洗濯板と洗濯板ジュニアを、38万円の洗濯機の中に放り込んだ。
そして大量の水とダウニーを流しいれて丸洗いしてみた。
気分がすっきりした。
- 308 名前:さもののの 投稿日:2008/05/03(土) 01:40
- 「洗濯機」 おしまい
- 309 名前:さもののの 投稿日:2008/05/03(土) 01:40
- あいぼん復帰おめでとう
- 310 名前:さもののの 投稿日:2008/10/03(金) 01:51
- 今年もあと2ヶ月で終わりなのに2作しか書いてないことに気づきました。
これから毎日更新するんで許してください。
リl|*´∀`l|<でも嘘なんだよ
- 311 名前:さもののの 投稿日:2008/10/03(金) 01:53
- 「さよならハロモニ」
- 312 名前:さもののの 投稿日:2008/10/03(金) 01:58
- ジュンジュンは怒っていた。
一日一回必ず食するバナナのことを忘れてしまうくらいに。
何がそこまで彼女を怒りへと駆り立てるのか?
それは彼女が今しがたまで見ていたテレビに理由があった。
ジュンジュンはまるで親の敵のように、テレビの中を睨み続ける。
- 313 名前:さもののの 投稿日:2008/10/03(金) 02:01
-
ハロモニ@ (終)
そう。
ハロモニ@が終わってしまったのだ。
最早彼女が唯一と言ってもいいくらいのテレビに出る機会が、失われてしまった。
10月からは舞台を深夜に移すとは言え、3分程度の尺では大好きなバナナを食
べる時間すらないだろう。それはジュンジュンにとっては死と同意義だった。
絶対に許さナイ。特に…アイツラは!!
ジュンジュンは人民時代に鍛えた脚力で自転車に跨り、ある場所へと向かっていった。
- 314 名前:さもののの 投稿日:2008/10/03(金) 02:06
- さてジュンジュンが復讐の刃を突き立てる相手は、一体誰だろう。
高橋ばかり贔屓する赤チンの中の人か?
いる意味すらわからない、相方のキャベツ?
それとも記憶力ショーとか芸術劇場みたいなうんこみたいな企画しか産めない
無能な作家陣?
残念ながら、どれもが不正解だった。
確かに生きる価値すらない彼らだが、ジュンジュンにとっては瑣末なことでし
かなかった。なぜならジュンジュンがハロモニ@が終わってしまった原因を他
のある出来事であると考えていたからだ。
- 315 名前:さもののの 投稿日:2008/10/03(金) 02:13
-
一方、道重さゆみと亀井絵里は。
ハロモニ@が終わったことなどどうでもいいとばかりに、都内の喫茶店でスイ
ーツを食しつつどうでもいいことをしゃべっていた。
内容は今度の新曲にあやかってれいなのパンツの中にホットペッパーを塗りこ
むとか、そういうものだった。
そんな中に、窓ガラスを突き破ってジュンジュンが店の中に突入してきたのだ
から、びっくり。さゆみはせっかくのスイーツが窓ガラスの破片で食べれない、
と憤り絵里は中国人はみんなジャッキーみたいなことができるんだと感心した。
「おいおまエラ、ブヒブヒ甘いモノ食ってル場合じゃネーだろ」
自転車を降りたジュンジュンが発した一言に、二人の表情は凍りついた。
- 316 名前:さもののの 投稿日:2008/10/03(金) 02:19
- 「ちょっとジュンジュンいきなり何を」
「うるサイねこの白ブタは!!」
ブヒブヒと言われた時点で自分のことだと思ったさゆみが反論するも、即ジ
ュンジュンに一喝されてしまう。
いくらシゲサゴンで日々常識のなさを露呈しているとは言え、ここはやはり
先輩への無礼は正さなければならない。そう思った大人なさゆみだが、ジュ
ンジュンの怒りの前には無力だった。
「ハロモニ@、終わっチまったじゃネーか!!」
「あはは、大丈夫だって。絵里もガキカメ終わっちゃったし」
へらへらしながら、絵里が空気の読めない発言。何が大丈夫なのかわからない
しガキさんにあのねカメそういう問題じゃないでしょーがと突っ込まれそうな
内容だったが、今回残念ながらガキさんはこの話には出てこない。
- 317 名前:さもののの 投稿日:2008/10/03(金) 02:24
- 「もうおまえらダメね。イチから教育しナオしてヤル!」
そう言うや否や、ジュンジュンは取り出した催眠スプレーを二人に向けて発射
した。あっと言う間に二人は眠りの世界の住人になってしまう。
ぐったりした二人を抱え、喫茶店を去るジュンジュン。
破壊された窓ガラスの請求は、アップフロントに行くことはなかった。
悲しい話だが、3人の知名度はそれほどなかったのだ。
後日、秋元康のもとに意味不明な請求書が送られてくるのだが、それはまた
別の話。
- 318 名前:さもののの 投稿日:2008/10/03(金) 02:25
-
☆
- 319 名前:さもののの 投稿日:2008/10/03(金) 02:32
- 絵里とさゆみが目を覚ますと、そこは見慣れたレッスンルーム。
そして不敵に微笑む女・ジュンジュン。
「ジュンジュン、こんなとこにさゆみたちを拉致してなんのつもり!?」
「ウフフ、おまえラは文字通り一から教育サレるのデス」
ジュンジュンはそう言うと、レッスンルームの外の人物に合図をする。
そしてドアを開けやってきたのは。
- 320 名前:さもののの 投稿日:2008/10/03(金) 02:41
- 「あんたたち! ハロモニ終わらせたらしいじゃないの! 許せない!!」
甲高い声と相反して、マッチョな肉体。
かつて田中れいなの前で「私はモーニング娘。を愛してるの!!」と涙ながら
に語った、菅井英憲その人だった。
「菅井先生、何でこんなとこに」
「何がプリンセスワイワイよ、ニャーオ!!」
「ぐふっ!」
話しかけるさゆみに、問答無用の腹パンチ。さゆみは今朝食べたラーメン二郎
をちょっとだけ、出してしまった。
「菅井先生…」
「ガキカメ芸術劇場?あたしの肉体の方がよっぽど芸術よ!!」
「ぽけぽけぷぅ!!」
容赦なく絵里の鎖骨付近に振り下ろされる菅井チョップ。
あの時セクハラ気味に触られた時とは全然違う。て言うか菅井先生はあっちの
方だからセクハラでも何でもないのだが。とにかく絵里は悶絶し倒れた。
- 321 名前:さもののの 投稿日:2008/10/03(金) 02:46
- 床に倒れている二人を前に、菅井先生の熱弁が炸裂する。
「あたしはモーニング娘。を愛してるの!だからハロモニも愛してるのよ!!
それを終わらせるなんて、許せない!!最低よ!オーディションの前に課題曲
を13回しか聞いてこなかったくらいに最〜〜〜低よっ!!」
英憲の目には既に熱いものが流れていた。
それを見てジュンジュンは確信する。彼、いや彼女こそが6期メンバーにふさ
わしかったのだと。トレインランチなあいつを入れるより、前代未聞の性別不
明メンバーを入れたほうがよかったのだと。
- 322 名前:さもののの 投稿日:2008/10/03(金) 02:53
- 「8年もの長い歴史を終わらせた罪、あんたたちも身をもって感じなさい!」
さゆみと絵里ははっとする。
と同時に自分たちがデビューする前のことを思い出していた。あの時もこうや
って熱血オカマ野郎に叱られていた。つまり。
初心に帰れ。
そういうことを、このオネエマンズは言いたいのではないだろうか。
さゆみは赤いフリージアを放送禁止スレスレの音程で歌っていた頃に。絵里は
クッキングパパと狼で揶揄されていた頃に。
「そして最後に言わせてちょうだい。あたしは・・・」
菅井先生は、おもむろに眼鏡を外した。
- 323 名前:さもののの 投稿日:2008/10/03(金) 03:01
- 「モーチューブにあたしのコーナーを作りたかったのよ!!」
そしてぴちぴちのTシャツとパンツを脱ぎ捨てた。
そこには「愛すクリームとmyプリン」のジャケ写のコスチュームに身を固め
た一匹の女神が。頭に装着したバニーの耳が、短く切り揃えられたヘアスタイ
ルにマッチしていた。
「あたしは菅井のりりんの着せ替えコーナーをモーチューブで作って全国に流
したかったのよ!それなのに終わっちゃうなんて!!」
さゆみと絵里は目配せをし、それから全速力で走り菅井先生にドロップキック
を炸裂させる。ごっついバニーガールは後方の開いていた窓からまっさかさま
に転落していった。
- 324 名前:さもののの 投稿日:2008/10/03(金) 03:04
-
その頃ジュンジュンは。
すでに自宅に帰って大好きなバナナを頬張っていた。
なぜハロモニ@打ち切りの原因を二人に求めたのか。そんなことはもう忘れて
いたし、落ちとしてもどうでもいい話だった。
それよりもどうやってバナナを新番組の経費で落として食べるか。
それが彼女の現在における最大の命題だった。
- 325 名前:さもののの 投稿日:2008/10/03(金) 03:04
- 「さようならハロモニ」 おしまい
- 326 名前:さもののの 投稿日:2008/10/03(金) 03:06
- よく考えたら2作じゃなくて3作も書いてましたね。
これで4作ですから、1クールに1回と考えれば悪い数字じゃないような気
もしてきました。
明日は恐らく更新しないと思います。では、おやさゆみん。
- 327 名前:さもののの 投稿日:2009/10/04(日) 00:26
- 「さようならseek」
- 328 名前:さもののの 投稿日:2009/10/04(日) 00:31
- おう、みんな元気にしとるか?
みんなのあいぼん久々に参上やで。は?お前のことなんてすっかり忘れとった?
お前らようそんなこと言えるな。うちのセクシー写真集でさんざっぱらアイボニー
してたの、知ってるんやで?そう、うちのミイラみたいな乳首で・・・って何を
言わしてんねん!!
でな。
何でうちがここに来たかっちゅうとや。別に仕事ないから出たわけとちゃうで。
うちよりもっと仕事ないメンバーはぎょうさんおるからな。梨華ちゃんとか
梨華ちゃんとか梨華ちゃんとかな。
- 329 名前:さもののの 投稿日:2009/10/04(日) 00:39
- 話がずれてもうた。
何でうちが今この場に立ってるかやったな。
まあ何て言ったらええのんか・・・ええのんか・・・のん?
・・・
・・・
・・・
今思い出したくないやつの顔、思い出してもうた。
ビスケットクラブのブログ本、出そうかな。もちろん1冊12800円の良心的
価格やで。10万部売れば1Q84の売り上げ超えるな。
でもなあ、内容がなあ・・・何が悲しゅうてハゲちらかした女の下手糞英会話が楽し
めるだけの本に12800円も払わなあかんねん。あほか。Ai。
- 330 名前:さもののの 投稿日:2009/10/04(日) 00:53
- やっぱ売れるためにはドラマティックな内容が必要と違うかな。
1年もテレビに出らんと、お偉いさんの接待みたいなうんこ番組しか仕事ないなんて、
ドラマ性の欠片もあらへんがな。そら娘。小説も衰退するわ。
っと。話が横に逸れっぱなしやな。
そう、うちの書いたブログ本がベストセラーになる方法。
失踪。
もうこれしかないわ。莫山先生のバクザン発言やで。
大好評のブログビスケットクラブに「探さないでください。Ai」って更新すんねん。
人間探すなって言われたら探したくなるのが本能や。やめないでくださいって言わ
れれば言われるほどやめたくなるようにな。ってこれほんま深い意味はあらへんで。
まあとにかくこのあいぼんさんがそないな発言したら、みんなこぞって大騒ぎやで。
きっとみんなパニックになっちゃうよ!ってどっかの誰かが言うてたなあ。あれは
誰の加入の特番・・・やめとこ。今なんか背筋に寒いもんが走ったわ。
話もどそ。あいぼんさんがいなくなるってのは、芸能界にとって大損失や。うちが
下ヨシコと裁判沙汰になってなかったら、沢尻エリカ様の後釜はあいぼんさんがや
ってた、ってくらいに大損失や。
するとブログのアクセスはうなぎのぼり、どっかの海賊王みたいなタイトルのブロ
グなんぞ足元に見える程や。
- 331 名前:さもののの 投稿日:2009/10/04(日) 01:00
- んでもってそれを本にしたらベストセラー間違いなし。
うちは晴れてハロプロに戻って名実ともにエース…
はあ。
あかん。夢、見てもうた。
みんなが探すのは今のうちと違う。ぶりんこうんこが輝いて見えるーとかアホみたいな
歌歌ってたころのうちや。うたばんで無邪気な顔して丸鳥ぶち込んでた頃のうちや。
でもな。その頃のうちなんて、もうどこにも居ぃひんやん。
人間いつまでも同じ姿、同じ場所に留まってるはず、ないやんか。
いつかは変わる。その場を離れる。でもそれは当たり前のこと。
- 332 名前:さもののの 投稿日:2009/10/04(日) 01:05
- だから、探さないでくださいなんて、言われへん。
当たり前だからこそ、当たり前と違うこと望む奴にそんなん、言われへんやんか。
さようなら探さないで、なんてな。
英語にするとさようならseekや。
おー、やっとタイトルと合わすことに成功したわ。めでたしめでたし。
ちなみにどっかのアホ作者はいつもこんなんで短編書いてたらしいで。行き当た
りばったりやな。よい子はマネしたらあかんでー。
- 333 名前:さもののの 投稿日:2009/10/04(日) 01:06
- 「さようならseek」おしまい
- 334 名前:さもののの 投稿日:2010/04/18(日) 00:59
- 「マジっちゃ学園」
- 335 名前:さもののの 投稿日:2010/04/18(日) 01:05
- それはれいなにとって晴天の霹靂とも言うべき出来事だった。
何と、れいなにドラマ出演のオファーが来たのだ。
しかも、主演で。
この猫も杓子も某会いに行けるアイドルというこのご時勢に、だ。
れいなはこの奇跡を身をもって感じようと、無い胸や乏しい下の毛をまさぐってみた。
いつもの通りだった。悲しかったが逆にそれがオファーが真実であることを示していた。
でも、ハロプロというだけで白い目で見られるこの時代に、なぜ・・・
れいなは事務所で℃-uteの鈴木愛理ちゃんが五ク、五クとうわ言のようにつぶやいていた
のを思い出した。きっとれいなの知らないところで幼い子たちの犠牲があったに違いない。
- 336 名前:さもののの 投稿日:2010/04/18(日) 01:12
- しかし真のスターになるためには多少の犠牲はつきものである。
平家さんとか、稲葉さんとか、ゆきどんとか。ゆきどんはまだ死んではいなかったが、れいなに
とってはどうでもいいことだった。
しかし驚きなのはオファーがきたことだけではなかった。
絵里から聞かされたドラマの内容に、れいなは思わず耳を疑う。
過去にトラウマを持つ元ヤンキーが、暴力吹きすさぶ学園に転校してきた。彼女の存在は、やが
て学園全体に波乱を呼ぶのであった。
はて。どこかで見たことのあるストーリー。
確かにれいなは「あの」ドラマに出たかった。て言うかむしろラスボスは朝娘女子高校総番であ
るトンコツだとすら思っていた。番組プロデューサーからいつ声をかけられるかもしれないと期
待に胸をときめかせていた矢先の出来事。
- 337 名前:さもののの 投稿日:2010/04/18(日) 01:21
- 「いつもドラマ見てますぅ」
アマイレージだかカライレージだか知らないが、バージニアスリムが似合うような顔つきの子が、
新番組の中でそんなことをぬかしていた。
れいなを差し置いて、許せんっちゃ!!
れいなはさっそくそのクソガキを呼び出して、フルボッコにして差し上げた。
と言うのは嘘で、実際彼女にできる復讐と言えば、新曲である15歳のなんちゃらとか言う曲を
ひろし五木とベーヤンのコーナーの間に挟むことくらいだった。それでもれいなのゴミカスのよ
うな自尊心は満たされた。
そんなことよりももっと重要なことがあった。
それはドラマのタイトルだ。
「マジっちゃ学園」
いやいやいや。こげんこつあるわけなかばい。どう見てもマジす(自主規制)。
れいなはいいとしても、大人の事情的にどうなんだろうか。下手すればれいなの無毛地帯を世間様に晒すだけでは
すまない事態になってしまうかもしれない。
- 338 名前:さもののの 投稿日:2010/04/18(日) 01:28
- しかしそんなれいなの心配も、さゆみの一言で杞憂に終わる。
「大丈夫大丈夫、秋元先生には許可取ってるから」
そっか。秋元先生がOKばしてくれたんやね。
芸能界の多方面で顔を売っているさゆみの言葉には、説得力があった。
いつしか、れいなの中では暇さえあればワオ!とか原宿でキスしようとか日本の米は世界で一番とか
意味不明な詩しか書けないボンクラよりも一大プロジェクトを成功させたこぶ平似の男のほうを尊敬
していた。
「撮影は明日からだからね。それまでに台本全部覚えてくるんだよ」
絵里の言葉はさすがにれいなを焦らせた。しかしここでドラマを成功させれば、女優への道が開ける
かも知れない。先にモーニング娘。を卒業していった先輩たちの死屍累々を目の当たりにして、れい
なは自らが生き残る道を模索し始めていたのだった。
- 339 名前:さもののの 投稿日:2010/04/18(日) 01:43
- 家に帰り、台本を読み始めるれいな。
第一話は、れいな扮するヤンキーが私立網人具女子高校に転入。その日から梅干愛好会「スッパッパ」
に狙われることになるというストーリー。
これ、ほんとに許可取れてるっちゃろか…
一抹の不安を感じるれいな。
しかし、台本を読み進めていくうちにその不安は薄れてゆく。
どこの誰かは知らないけれど、まるで本家本元のような内容の一致。そう、決してパクリなんかじゃ
ない。ただ、素敵だな、と思っただけ。それは写本にも通ずる至高の領域だった。
今なら、フェアリーテイルをワンピース2と大声で叫ぶことが出来る。
れいなはハロモニ@の光井の記憶ショー顔負けの記憶力で、台本の台詞を覚えていった。
そして、翌朝。
- 340 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/04/19(月) 15:41
- わくてか
- 341 名前:さもののの 投稿日:2010/07/08(木) 03:36
-
ロケ現場となる廃校にはさゆみと絵里しかいなかった。
「ほらうちら売れてないから、さゆがディレクターで絵里がカメラマンなんだって」
へらへらしながら言う絵里の言葉には何となく説得力があった。しかしれいな以外の演者がいないのは明らかにおかしい。
「四天王役は教室の中でスタンバってるから」
そうなのか。でも四天王役って誰だろう。梅干愛好会と言うことで何となく想像はついたが、例のデコボコセブンティーンはともかくあの中国人2人に演技などできるのだろうか。れいなは他人事ながら心配になった。
「それじゃ早速撮影スタートね。はいこれ持って」
さゆみに紙切れと今ではもう滅多にお目にかかれないカラオケ付きマイクを手渡される。
「これドラマのテーマソングだから。歌いながら台本どおりに教室に入って」
絵里の言葉で、れいなは紙切れに目を通す。
- 342 名前:さもののの 投稿日:2010/07/08(木) 03:37
- マジっちゃロックンロール
作詞 えり
作曲 さゆ
楽しいことばかりやなか
避けては通れん道
一発ここでやるしかなかっちゃろ
プチンとなんか切れる音のしたばい
校舎の裏呼び出されてガタガタぬかしとるけん
ハンパなヤンキーお掃除するたい
マジっちゃロックンロール
ダサかいきがっとうだけじゃ
ガンなんか飛ばしよってもはじまらなか
マジっちゃロックンロール
力見せ付けたいなら
ここでタイマンば張ろうや!ショータイム
- 343 名前:さもののの 投稿日:2010/07/08(木) 03:38
- 「ちょ、これ」
「大丈夫大丈夫。リスペクトリスペクト」
安倍さんみたいなもんだから、えーそれじゃ謹慎じゃん、じゃあみんなでまた謝罪だね、と不
穏当な会話をはじめる絵里とさゆみ。確かにこれはぬっちだ。ありえないほどの。しかしそん
なものは売れたもん勝ちなのだ。おっはーやくみっきーポーズという歴史がそれを証明していた。
それに万が一盗作がばれてもその時はその時、あの曲のご当地バージョンなんですと誤魔化せ
ばいい。
「れいなマイクのスイッチ押して。シーン63『れいな、四天王に喧嘩を売る』スタート!」
いきなりシーン63かよ!!れいなは心の中でそう突っ込まずにはいられなかった。しかし逆に
言えばシーン1〜62はれいなだけの出番なのかもしれない。演者の都合によりってやつだ。
どう聞いてもマジす(ry のインストにしか聞こえない音楽に合わせ、歌詞通りに熱唱するれ
いな。歌いながら教室に乱入するという三流ドラマにもないようなシチュエーションだが、経
費削減かつ斬新な演出なのかもしれない。れいなは無心になってそのいんちき臭い歌詞を歌う
のだった。
- 344 名前:さもののの 投稿日:2010/07/08(木) 03:39
- そんなこんなで目的の教室の前に到着。
台本では確か、教室の中にいる四天王の名前を叫びながら乱入する流れになっていた。センタ
クババア・ブサイク・ヌスット・デクノボウ。小春、光井、リンリン、ジュンジュン。おそら
く間違いないだろうが、それにしてもあんまりなネーミングである。小春などババア扱いだ。
確かに老け顔ではあるけど。
れいなは勢いよく教室のドアを開けた。
「こらこのセンタクババア、ブサイク、ヌスット、デクノボウ!れいながまとめて叩き出して
やるけん、覚悟しろったい!!」
しかし教室の中にいたのは、れいなの思い描いていた人物たちではなかった。
- 345 名前:さもののの 投稿日:2010/07/08(木) 03:48
- 从#~∀~从( `.∀´):( ●´ ー `) 川‘〜‘)||
- 346 名前:さもののの 投稿日:2010/07/08(木) 03:49
- オチが思いつかなかったのでおしまい
- 347 名前:さもののの 投稿日:2010/07/08(木) 03:52
- 「石川クエストU 〜悪霊の美勇伝〜」
- 348 名前:さもののの 投稿日:2010/07/08(木) 04:15
- どいつもこいつも何なのよ!
その日の石川はいつにも増してヒステリックだった。
事務所の電話番とお茶汲みという、まるで謹慎解除前みたいな仕事以外に久しぶりにまともな
テレビの仕事が入ったと思ったら、そこは石川にとって地獄とも言うべき場所だったからだ。
絶頂期の石川からすれば便器からはみ出たうんこのような朝の情報番組。生放送でケツを出す
以外に何の取り得も無い石川であったが、気持ちは今でもザ・ピースのあの日のままだった。
ところが。テレビ局の男どもがバカ面をさらして、ショートカットの共演者ばかり贔屓する。
それはもう露骨なくらいに。その共演者の楽屋は地デジテレビにクーラーの効いた部屋だっ
たが、石川にあてがわれたのは男子便所の隣の物置だった。しかもADに「お前みたいな便所
臭いクロンボにはそこがお似合いなんだよ!!」みたいな顔で案内された。屈辱だった。その
男はついこの前までチャーミーのおしっこ飲みたいですみたいな態度を取っていたと言うのに。
今では例の共演者の前で麻里子様ぼくのちんちんをピンヒールで踏んづけてくださいとばかり
に媚を売りまくっている。これも時代の流れか、と思いつつも石川は納得できなかった。
- 349 名前:さもののの 投稿日:2010/07/08(木) 04:16
- そして何よりも耐えがたかったのが、オンエア中の共演者の一言だった。
彼女は、発売中の自分の写真集を片手に、こう言うのだった。
「売れてます」
その時の奴の表情と言ったら。まるで勝ち誇っているかのよう。そう言えば最近やすすがこの
女の話ばかりする。きっと私のことを色黒音痴無職メンバーとか言って嘲笑ってるに違いない。
やすすだって似たような立場の癖に。でもそんなやすすにさえ石川は替え歌のネタにすらさせ
てもらえなかったのだった。
何とかしてあの見た目からしてドS女をぎゃふんと言わせたい。そのためには石川自らかつて
の輝きを取り戻さなければいけない。では石川が生涯で一番輝いていた頃とは。まるで自分の
歴史を辿るように、過去に思いを巡らす。
中澤さーん、やめてくださいよぉー。いやあいぼんそんなもの吹きかけないでよ、よっすぃー
最近冷たくない? 美貴ちゃん、痛い、やめてよ。彼女が娘。在籍時代にいい思い出が無いの
は明白だった。
そう、彼女がもっとも輝いていた季節と言えば。
- 350 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/07/09(金) 22:47
- また凄いところで止めるなぁ
- 351 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/07/17(土) 01:06
- 美勇伝。
そう、美しく勇ましい石川梨華の伝説だ。
ジャパンビューティーを体現したと言われる、石川と美勇伝AさんとBさんの
奇跡的なユニット。途中で胸の谷間が不自然にはだけた服やバニーガールのよ
うな衣装を着せられたような気もするが、きっと気のせいだろう。とにかく、
いい時代だった。
そしてそのいい時代よもう一度のためには、グリコのおまけみたいな二人の三
流芸能人が必要不可欠であった。石川は、かつての奴隷、いや盟友の三好と岡
田を探す為に旅に出る。
正確には美勇伝AないしBが三好や岡田でなければならない理由など何一つな
かった。なぜなら美勇伝はその名の如く石川さえいれば成立するユニット。三
好が小川でも一向に構わなかったわけだ。それなのに何故石川は二人を求めた
のか。
ジャイアンにはスネ夫、ブタゴリラにはトンガリ、松村雄基には氷川きよし。
最後のは微妙に違う気がするが、石川と下僕2人にはまさにそのような主従関
係が存在していた。そして2人を徹底的にいびればいびるほど、石川の輝きは
増すのだった。
- 352 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/07/17(土) 01:08
- 三好は驚くほど簡単に見つかった。
なぜなら彼女もまた、アップフロント内輪舞台専門タレントだったからだ。
石川は彼女のホームページを見て知った舞台が開催されている会場の前に立つ。
あんた今どこにいるのよ、そう訊ねようと思ってかけた電話は現在使用されて
いなかった。三好ちゃん、仕事ないから携帯代も払えないのか、プッ。と石川
は判断した。しかし気に食わないのはホームページの仕様。つぼ八タレントの
くせに、随分立派なサイトの作りになっていた。わたしなんか携帯用のせせま
しいモバゲータウンで我慢しているというのに。いや、あえて少ないメモリで
アップできるようにしてるのだ、だってわたしエコモニじゃん。そうじゃんそ
うじゃん笑顔になりそうじゃん。
後輩の大して売れもしなかった曲をパクりながら三好の楽屋を探す石川。途中
で警備員と思しき輩に止められはしたが、あんたチャーミー石川知らないの?
グッチャー!ハッピー!!と往年のパフォーマンスを見せ付けるやいなや、半
笑いで去っていった。あまりにも恐れ多すぎて、萎縮してしまったのかもしれ
ない。石川は自分の存在が罪だと実感した。
- 353 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/08/02(月) 19:20
- 「三好ちゃん久しぶり!!」
楽屋のドアを蹴飛ばしながら、とびっきりのチャーミースマイルで登場する石
川。しかしそこで石川が見たのは、明らかに汚いものを見るような表情の三好
だった。
「石川さん何の用ですか?」
「な、何の用って、陣中見舞いに来たに決まってるじゃない。あんたがやって
る金玉のコレダとかいう下品な舞台の」
「もしかして金色のコレダですか?下品って言っても石川さんが生放送中に半
ケツ出した時には勝てませんよね」
平然とそんなことを言い放つ三好に、石川はショックを受けた。とともに、こ
み上げる怒り。何よ、この整形疑惑の爆弾岩は。美勇伝のおまけその1のくせ
に。つぼ八のくせに。統太郎のくせに!
「よくもそんな口が利けるわね。あんたなんてあたしがいなきゃ、今頃ススキ
ノのソープで1発1万でやらせてたパンパンじゃないの!」
「でもまあ私も石川さんも今では同じUFAの売れないソロタレントですけどね」
三好の言葉はあくまでも鋭かった。確かに目の前の三流芸能人の言うとおり、
石川にはかつての栄光が嘘のように、これと言った仕事は無かった。事務所お
得意のマイナー舞台と、しょっぱいディナーショーという暇を持て余した娘。
OGの連中が辿る道を石川もまた、歩んでいたのだ。
- 354 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/08/02(月) 19:21
- 「でも石川さん」
突然、三好の表情が慈愛の色を帯びる。
「私たちが一番輝いていた時を思い出してください。確かにバニーガールは恥
ずかしかった。胸を強調した服も恥ずかしかった。でも、それでも。あの頃
みたいに、3人でやり直せば何とかなると・・・思いませんか?」
何ということだろう。三好もまた、石川と同じことを考えていたのだ。
「でも、あたしは・・・」
しかし石川のプライドがその気持ちを受け入れることを邪魔していた。娘。の
中でも常に人気の中心だった自分と、稲葉さんの片割れ募集とかいうキッツい
オーディションの合格者を同じ場所に立たせることは、どうしてもできなかっ
たのだ。
「いいんですか石川さん、このままだと「かわぐちりか」とかいう胡散臭い名
前に変えられてAVデビューですよ?!」
三好の一言は、石川のベルリンの壁を打ち崩すには十分な力があった。
「わかったわ三好ちゃん。一緒にあの子を探しましょう」
「石川さん!!」
「もう一度伝説のグループ『石川梨華とバックダンサーズ』を復活させるのよ!」
その時はバックダンサーはお前になるかもな、と三好は石川に聞こえないよう
に言った。
- 355 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/08/02(月) 19:23
- こうして再び交わることとなった二つの星。世間的には交わろうが交わらなか
ろうがどうでもいい存在の二人ではあったが。
そして残るは最後の一人。乳がでかいことだけが取り得の、空気の読めない関
西人。しかし、わざわざ路上ゲリラコンサート(観客:3人)を開いてまで得
た資金で遠征した大阪で、石川と三好は衝撃の事実を知るのだった。
岡田唯は、すでに芸能界を引退していた。
ハロプロ関西とは名ばかりの流刑地に流された岡田の命運は既に決まっている
ようなものだったのだ。さめざめと泣く三好。しかし石川は暢気に大阪名物冷
やし飴で一服していた。
「石川さんの、クロンボ!」
思わず三好の平手打ちが、石川に飛ぶ。その勢いで石川は、もんどり打って逆
でんぐり返しを決めた挙句半ケツを見せた状態でひっくり返った。
「あんたには血も涙も無いのか、うんこもしないのか!!」
涙ながらに叫ぶ三好。石川は「ヤギみたいなコロコロしたやつをするよ」と呟
きながら立ち上がる。
「いなくなったものはしょうがないじゃない。それに、死んでもゾンビみたい
に復活する連中が多いハロプロでも、あたしが在籍してたユニットで一度死ん
だ人間は二度と戻ってこないのよ!!」
「そういえば。カントリーのりんねさん、あさみさん、みうな、それにロマン
スの斉藤さん。タンポポじゃあいぼんも。あれ、飯田さんは・・・」
「あんなの死んだも同然よ」
石川の言葉にはなぜか説得力があった。
- 356 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/08/02(月) 19:23
- 「とにかく、いつまでも立ち止まってるわけにはいかないの。私たちは第二の
岡田ちゃんを見つけないと」
「そうですね。でもロリコンつんくが獲ってくる子ってみんな貧乳なんですよ
ね。うちらを除いて」
そう言いながら、互いに胸を強調するようなポーズをとってみせる二人。
「でもあたしは知ってるわ。若くして、持て余す乳を持っている逸材を」
「まさか・・・前田ゆうかりん?」
「あの子は写真集で偽乳が発覚してるわ。そうじゃなくて、せき」
「ええっ!!」
果たして石川が口走った女の名は…
- 357 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/08/15(日) 14:42
- 梓ちゃんはまだ15歳なので自粛してみました。ちょぴっ☆
- 358 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/08/15(日) 14:42
- 「石川クエストU 〜悪霊の美勇伝〜」 おしまい
- 359 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/08/15(日) 15:30
- これから書く話は続きものです。
作者には了承は取ってませんがピーチッチ形式だと思って勝手に続きを
書きます。
- 360 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/08/15(日) 15:30
- 「最後の幻想U」
- 361 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/08/15(日) 15:31
- ヨッスィが目を覚ますと当然のように朝だった。
ちなみに寝たのも朝だ。この世界には夜は来ないのだ。
横には誰も居ない。
なんとなく不機嫌な気分でテントから抜け出ると太陽が眩しかった。
いい天気だ。今日も冒険日和だ。
一体何年自分たちは冒険しているのだろう。ヨッスィは不安になる。
王様に魔王を倒して来いと言われ旅立ったものの、一向に旅の終わり
が見えない。
原因はわかっている。パーティーメンバーが冒険そっちのけで筋肉
芸人と勝手に結婚したり、弟の窃盗のせいで移籍して便所でまぐわう
PVを撮影してるからだ。このままでは魔王の居城に着く前に世界が
滅びてしまう。ヨッスィはすっかりラブホと化したテントを出て横
のテントを覗いてみた。
- 362 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/08/15(日) 15:32
- 横のテントには誰もいなかった。
ミキはちょっと外で組み体操してくると言って智春と消えていった。
ゴトウはドンキホーテでしょっぱい握手会。
そして自分は黒い相方とハンハンアンアンだ。
85年組も、見事にバラバラ。お先真っ暗。絶望的なありさま。
遠くのほうで唸り声が聞こえる。リカだ。決して野グソをしてるわけで
はない。リカはいつまでたっても成長しない歌唱力に見切りをつけ、
召喚士に転職したのだ。
それでもいつまで経ってもレベル1。半分尻を出して唸っているさま
はまるで本当に野グソをしているかのようだ。
- 363 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/08/15(日) 15:33
- 「きゃあああ!」
唸り声が悲鳴に変わる。敵だ。またしてもリカが不意打ちを受けたようだ。
本当に足手まといだ。助けるのをやめようかとも思ったヨッスィだった
が、またパーティーメンバー募集するのも面倒なので助けに行った。
リカが襲われた現場にはすでにゴトウとミキも駆けつけていた。しかし
二人のHPは真っ赤っか。ヨッスィの知らないうちに勝手に「えいべっくす」
「よごれげいにんのよめ」に転職していたので戦力が大幅に下がっていた
のだった。敵は石化能力を持つトカゲ・バシリスク。昔の自分達だったら
こんな相手ごときに遅れを取らなかったのに。
「やっぱリカちゃんいらないぽ」
「次回作からは3人パーティーだから外そっか」
そんな不謹慎な話をするゴトウとミキ。お前らも働けよ、そう言いたかった
が言ったら元も子もないので黙っておいた。
リカがうずくまっている。竜騎士が飛ぶ前のようだ。ただやっぱりリカは
召喚士だったので、何かの状態異常を受けているのだろう。
- 364 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/08/15(日) 15:33
- ねえリカちゃん大丈夫?」
「やられちゃった。いきなりバックアタックされちゃって・・・」
「で、どうしたの?バシリスクだから石化?」
「うん。身体はなんとか大丈夫みたい。でも・・・」
ヨッスィは嫌な予感がした。もしかしてまたか。
「お尻の穴を舐められて。お腹の中であれが・・・」
「・・・あれって」
「・・・・・・・うんこ」
聞いたヨッスィが灰色になりそうだった。
この前は金の針で回復したけど、戦闘が終了する前の話。
今回は戦闘中でゴトウもミキも瀕死状態。とてもじゃないけど回復してる暇
はない。リカのスケジュールは真っ白だったけど。
「リカちゃん、耐えられる?」
「うん、がんばる!!」
リカは石化しているにも関わらず、立ち上がる。
そうだ、ここでリカが召喚魔法を成功させれば一発逆転も夢じゃない。
龍のように長い身体を持つ、リヴァイアサンなら。
ヨッスィはリカがそれを呼び出すことを祈った。
- 365 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/08/15(日) 15:34
- 「ほら、ほら、早く楽になりな」
「がまんは体に良くないぽ」
「ああっ、うう・・・何だかおなかが熱くなってきた」
明らかにリカの表情は召喚獣を呼び出すものではなかった。
「はぁぁぁぁ、産まれるううう!!!!」
「やめろーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
リカが龍のように長いものを呼び出した。
茶色い津波が押し寄せる。
パーティーは全滅した。
- 366 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/08/15(日) 15:35
- 「最後の幻想U」 おしまい
- 367 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/09/20(月) 22:22
- 「太陽は罪な奴」
- 368 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/09/20(月) 22:23
-
俺の名前は杉浦太陽、野生のゴリラに中出ししたことで一躍有名になったシン
デレラボーイだ。そんな俺が唯一の仕事らしい仕事のゲゲゲの女房のロケから
マイホームに帰ってくると、見慣れない4人の女の子がいた。
「あっ、たーくんだ」
「お邪魔してます」
「本物はじめて見るかも」
「テレビじゃ滅多に見られないからね」
何だか失礼なことを言われた気がするけど、こう見えても元ウルトラマンコス
モスの俺は大きな心で受け止めてやった。傷害事件なんて起こしてないのだ。
よくよく話を聞くと、彼女たちはのんの事務所の後輩でスマイレージとかいう
ユニットの子たちのようだった。PV撮影で一緒になったので、のんに誘われ
てうちに来たのだという。
- 369 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/09/20(月) 22:24
- 「って、のんは?」
「辻さんならのあちゃんと一緒にスーパーにお買い物に行きましたよ」
4人の中で一番口の達者そうな子が、そう教えてくれた。何となく、のんが夜
な夜な五寸釘を打ち込んでるわら人形に貼り付けてる写真の子に、似てる気が
した。
「とにかくまあ、ゆっくりしてや。せや、何か食べるか?」
冷蔵庫に何かあったはず。そう思って開いてみたものの、冷蔵庫の中にはソー
セージしかなかった。ソーセージそうめん、ソーセージチャーハン、そしてソ
ーセージクレープ。昨日食べたソーセージラーメンを思い出し吐きそうになっ
たが、我慢した。
- 370 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/09/20(月) 22:25
- とにかく、ソーセージ軍団の中で一番まともそうな茹でソーセージを4人に出した。
「これが狼で噂のソーセージ料理ですね」
「あーっ、ソーセージのさきっちょ剥けてる」
「ゆうかどうしたの〜?」
最年少っぽい子がそう言うと、なぜか別の子が顔を真っ赤にしていた。もしか
して教育上あまり宜しくないのかもしれない。
「ふっふっふ、ソーセージ」
「あやちゃん何か変」
「いつものことだし」
ソーセージをつまみながら、俺を他所に4人のかしましトークが繰り広げられ
る。こういう時って俺に気をつかって「太陽さんは普段どんな仕事してるんで
すか?」とか「辻さんと結婚して幸せですか?」とか「辻さん孕ませた時に事
務所にいくら違約金払ったんですか?」とか色々聞くもんだろうが、とか聞く
んじゃないか? て言うかここは俺の家だぞ、何くつろいでんねんとかそんな
気持ちはこれっぽっちもなかった。なぜなら俺は女装させたら日本一のスーパ
ー俳優だからだ。
- 371 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/09/20(月) 22:26
- 「はいはいっ、整い前田」
さっきの色白の子が、唐突にそんなことを言ってきた。出だしから寒かったの
で嫌な予感はしたが、黙って聞いてやることにした。
「茹でたソーセージとかけまして、太陽さんと解きます」
「その心は?」
「汁がだだ漏れ!」
もう我慢の限界だった。
「こらおんどれが!さっきから聞いてれば調子に乗りくさりおって!!」
「きゃー犯されるー!」
逃げ惑う4人に、ソーセージを片手に追いかける俺。犯罪すれすれだな。そう
思っていたら嫌なタイミングでのんが帰ってきた。
その後俺はのんにこっぴどく叱られ、夜はソーセージを使って仲直りした。
- 372 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/09/20(月) 22:26
- 「太陽は罪な奴」 おしまい
- 373 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/11/02(火) 18:34
- 「庄司も罪な奴」
- 374 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/11/02(火) 18:35
-
もう限界だ!
俺は気がつくと、泣きながら愛の巣を飛び出していた。
確かに俺は美貴ちゃんを愛してる。番組の中でよく「ミキティー!!」と叫ぶ
のは別に売名とか、落ちがないから取り合えず叫んでみてるだけとか、そうい
うんじゃないんだ。愛ゆえに、魂が叫ぶんだ。
- 375 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/11/02(火) 18:36
- でも、いくら愛してるとはいえ、許せることと許せないことがある。
それは先ほどの夕食での出来事だった。
「ねえ智君、もし美貴がおならしたら、テレビでネタにするの?」
「も、もちろんだよ美貴ちゃん。だって俺、芸人だよ」
何度も経験したやりとり。でも、これだけはどうしようもない。だって俺、汚
れ芸人だもの。そして汚れ芸人の嫁になったからには、それなりに汚れなくて
はならない。言わば宿命とも言うべきことだった。
- 376 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/11/02(火) 18:37
- 「ひどい…」
涙ぐむ、美貴ちゃん。そう、彼女はアイドルなのだ。それはブブカに載ったっ
て、ソロを首になったって、駅弁女と言われたって、永遠に変わらない。でも
俺は男で彼女は女、ならば彼女にはアイドルかつ汚れ芸人の嫁になってもらわ
ないと。
「智君は…智君は美貴のこと、愛してないの?」
「何言ってるんだ美貴ちゃん、愛してるに決まってるじゃないか!」
「ほんとに?」
「もちろん!相方の品川の100倍愛してるよ!!美貴ちゃんを失うくらいな
ら、お尻でクルミを割るギネス記録を他の奴に渡したって構うもんか!!」
決まった。美貴ちゃんの心を鷲づかみだ。
喧嘩した後ほどよく燃えるとの格言通りに、さっそく衣服を脱ぎ捨てビキニパ
ンツ一丁の姿になろうとしたその時だった。
- 377 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/11/02(火) 18:38
- 「じゃあさ、美貴が筋肉落としてって言ったら、落としてくれる?」
え、それは。
まさかそんな究極の選択を突き出してくるとは思わなかった。俺から筋肉を奪
ったら、一体何が残るんだ。ただの無能芸人になってしまう。ピラメキッドの
チョイ役ですら回らなくなってしまうのだ。
でもここは二人の愛を守る為に嘘をつくべきだ。そうだ、愛を守る為の嘘があ
ったっていいじゃないか。
「も、もちろんだよ」
「じゃあ明日から絶食してオクレ兄さんみたいな体になってよ」
俺は一瞬にして想像してしまった。枯れ枝のようなオクレ兄さんの体を。
必死になって育てた筋肉。病める時も健やかなる時も共に過ごした、筋肉。共
に学び、共に探し、共に笑い、共に誓い…筋肉。
- 378 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/11/02(火) 18:39
- 「美貴と筋肉、どっちがすきなの?」
「…にく」
「なに?」
「筋肉!!!!!!!!!!!!!!」
言い終わった瞬間に飛んでくる、右ストレート。
ひどい、ひどいよと言いながらその顔は触んなよオラァみたいな顔になってい
た。パッピプペポ、パピプペポ!という声を上げながら俺は美貴ちゃんに殴ら
れ続けた。そして俺は家を飛び出したのだった。
ビキニパンツ一丁で、近所の商店街を歩く俺。
行くあてもなくさ迷う俺はまるで小島よしおのようだった。もしあいつがアイ
ドルをゲットしたら俺とポジションが微妙に被ってしまう。いや、そんなこと
はどうだっていいんだ。今は、失ってしまった妻の愛を取り戻さないと。
- 379 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/11/02(火) 18:41
- ふと通りがかった電気屋の街頭に展示してあったテレビに目がいく。
どうでもいい夕方の情報番組。地方の名産を、販売員がセールスしている。し
かし、妙に素人離れしているその喋りに、確かに聞き覚えがあった。
「いやー、今売れてるんですよー、肉巻きおむすび!!」
それはかつて俺が所属していた芸人軍団のトップに君臨していた人だった。
ふとした過ちで世紀末リーダー伝たけししちゃったせいで、芸能界を引退して
しまった。板尾さんも東国原さんも島袋さんも戻ってきたのに、彼だけは、戻
ってこなかった。
かつて栄華を極めた人間が、あんなところで頑張っている。
そうだ、こんな小さなことでくよくよしてはいられない。美貴ちゃんに、筋肉
の素晴らしさを教えてあげるんだ。君の大好きな駅弁だって、筋肉なしには成
立しないんだと。
俺はすぐさまタクシーを拾い、デパートの宮崎物産展で肉巻きおむすびを買っ
てマイスイートホームに帰宅した。いとしの妻は心配した顔で出迎えてくれた。
- 380 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/11/02(火) 18:42
- 「美貴ちゃん、俺」
「いいの智君。美貴がわがままだった。美貴、智君の筋肉がないと生きていけ
ない」
「ミキティーーーーーーーーーーー」
夜は肉巻きおむすびを食べながら、美貴に肉巻きちんちんを頬張らせた。
- 381 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/11/02(火) 18:42
- 「庄司も罪な奴」 おしまい
- 382 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/11/02(火) 18:43
- 「シグナルX」
- 383 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/11/02(火) 18:44
-
絵里が卒業する。
同期として、同じグループのメンバーとして悲しまなければいけないことは、
れいなにもわかっていた。だが、理性は本能を抑えることができなかった。
やった、絵里が娘。からいなくなるばい!!
今までのれいなの悲惨な仕打ちが、そうさせたのだった。
つるつると揶揄され、股に機械を取り付けられ、やらしいクイズで嵌められ車
に轢かれ、ひとりカラオケをソロプロジェクトとバカにされ、挙句の果てには
バナナを挿入した姿をファイル共有ソフトで流出…れいなの歴史は、はぶられ
の歴史だった。
- 384 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/11/02(火) 18:45
- だがその黒幕ももうすぐいなくなる。彼女さえいなければ、道重さゆみや他の
メンバーと大手を振って仲良くすることが出来る。オフの日もメンバーとの予
定でいっぱい。もうラブプラスの凛子や寧々さんを「さゆ」「愛ちゃん」と勝
手に名づけてDSを持ち歩く必要はないのだ。れいなは段違いの視線の先でば
ら色の未来を夢見ていた。
ところが現実はいつも厳しいもの。
「さゆー、一緒に写メとろ!」
「明日ガキさんちに遊びに行っていいですか?」
「愛ちゃん来週の日曜お買い物行こ」
- 385 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/11/02(火) 18:45
- 思い出作りというやつだ。もちろんそこにれいなの名前はない。もしかしたら
新しいはぶりの手口なのかもしれない。くそ、れいなだって絵里なんかと遊び
に行きたくないっちゃ。いい思い出なんてなかたい。
「ねーれいなー」
来た!れなさゆは幻なんかじゃなかった!!
しかしここですぐに反応するとまるで友達のいない人みたいになってしまう。
我慢に我慢を重ねて、3秒後に気だるそうに振り向いてみた。
- 386 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/11/02(火) 18:46
- 「なんね」
「あのさー、8年前に貸した1000円、返してくんない?」
8年前と言えば6期が娘。に加入した時期だった。ある意味二人を繋いでいた
たった一つの絆が今、断たれた。れいなは鬼になろうと心に決めた。そう、あ
の昔よく着ていた変なTシャツの鬼のように。
- 387 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/11/02(火) 18:47
- しかし鬼になると決めたものの、家に帰ってすることはオナニーだった。あふ
ぅ、孤独が癒されるばい。れいなの想像の中では大勢の男達によっていつもれ
いなはまわされていた。そう、想像の中でもれいなは寂しがり屋だったのだ。
そんなれいなに男の楽園こと歌の楽園はうってつけの仕事だったのだが、この
ご時勢いつ打ち切られるともわからない。
- 388 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/11/02(火) 18:47
- 絵里に決定的なダメージを与える方法。
それは卒業コンサートをぶちこわすこと。れいなにとって最上の手であった。
しかも最終日とくれば、それ以降れいなが復讐に怯える日々を過ごすことも
ない。みんなの想像以上に彼女は臆病で卑怯者だったのだ。
あとはどうやってコンサートをぶち壊すか。れいなが胸同様に足りない脳を使
って考えていると、不意に携帯がぶるぶる震えながら光る。開いてみると、ま
たいたずらメールだった。だが、その時の音と光がれいなに素晴らしいアイデ
アを与える。てらにゃ風に言うと、ピコーンだ。
絵里…8年の恨み、今晴らすけん。
れいなは狂気でその不細工な顔をゆがめるのだった。
- 389 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/11/02(火) 18:48
- コンサ当日。会場には絵里の卒業を惜しむヲタたちでごった返していた。ジュ
ンジュンとリンリンの強制送還、いや帰国を惜しむものも若干いた。
れいなは楽屋の中でメンバーと一言も口を利かなかった。「あれ」をするから
には莫大な集中力が必要なだけで、決して普段からこういう扱いを受けている
わけではない、と誰にも聞かれていないのにれいなは言い訳した。
「タナカー、オ別れデスねー」
「リンリン田中のこと忘れないアルよ」
珍しくれいなのもとにやって来るジュンジュンリンリン。彼女たちは異国人で
あるがゆえに、絵里の敷いたはぶられいな体制に飲み込まれることはなかった。
別にれいなと仲良くもなかったが。しかしれいなのずれた両目はきらりんと光
ってしまう。
- 390 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/11/02(火) 18:49
- 「ジュンジュンタチ、田中をいつまデモ思い出セるようニ、田中にマツワル言
葉を中国に伝えテいこう思うヨ」
「これヲ口にすレバ、いつデモタナカ思い出すネ」
「「ハブラレイナ!!」」
がっくりとうなだれるれいな。二人は嬉しそうに、ハブラレイナー、ハブラレ
イナーと連呼していた。はるか向こうで、さゆみと絵里が笑っている。
れいなの個人的な復讐に二人を巻き込んでしまうという良心が、消えた。
- 391 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/11/02(火) 18:49
-
そして絵里たちの最後のコンサートがはじまった。
どうでもいい歌や寸劇やおいどん親子丼西郷どんがあって、ついに別れの時を
迎える。グループを離れるものが、在籍者に見送られる、恒例のあれだ。
普通ならリーダーである高橋愛を筆頭にして次々に卒業者に労いや励ましの言
葉をかけるのだが、今回はれいなが口火を切るけん、と強く進言した。れいな
の作戦を実行することによって場の空気を凍らせ、卒業セレモニーをめちゃく
ちゃにしてやるのだ。れいなに押された愛はしぶしぶその提案を承諾した。面
倒なことに巻き込まれたくなかったからだ。
- 392 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/11/02(火) 18:50
- れいなが一歩前に出る。固唾を呑んで見守る、れいにゃヲタ。
後ろをちらと見ると、他のメンバー達はすでに涙を流していた。にひひ、今に
見よれ。横浜アリーナを、阿鼻叫喚の場に変えちゃるけん。
れいなは最後に、懐のあれを確認する。時間もちょうどいい。
「絵里、卒業おめでとう!れいなも、サイリウムを振るけん!!」
れいなはおもむろにしゃがみ込み、M字開脚すると、全裸になって観客のみん
なにその汚いおまんまんをあらわにした。そして手に持っていた携帯電話を、
勢いよく挿入した。
- 393 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/11/02(火) 18:51
- 「あっああああ、九州女の意地、とくと見るばい!!」
時計の長針が12を指したその時、れいなのれいにゃに突き刺さっていた携帯
がぶるぶると震えながら、七色の光を放ちながら「Never forget you」の着
うたを流し始めた。
「これ以上はれいなおかしくなるけんあぅああああ」
歌にあわせ、右に左に腰を振るれいな。
七色の綺麗な光が流れる様は、まるでサイリウムのようだった。
あまりの感動のためか、一人、また一人席を立つ観客。しまいには誰もいなく
なって、れいなが身悶えながら後ろを振り返るとメンバーすらはけていた。そ
う言えば打ち上げがどうのこうのとか言っていたような気がする。
- 394 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/11/02(火) 18:52
- そのうち、舞台の照明も落とされる。
れいなの中に鳴り響く「Never forget you」。あふぅ泣き出しそう。れいな
は暗闇の中、いつまでも腰を振っていた。
- 395 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/11/02(火) 18:52
- <入れてみたっちゃ>
- 396 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/11/02(火) 18:52
- <鳴らしてみたっちゃ>
- 397 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/11/02(火) 18:52
- <光らせてみたっちゃ>
- 398 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/11/02(火) 18:53
- シグナル V(ヴァイブ) おしまい
- 399 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/01/07(金) 03:20
- 「西日本番長地図」
- 400 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/01/07(金) 03:20
-
ついにモーニング娘。の9期メンバーが決まった。
瀕死のハロプロを救うべく選出された、いわば即戦力とも言うべきメンバーたち。
しかし彼女たちの大物ぶりはその能力だけではなかった。
「あひぃっ!!」
エッグ出身の譜久村を除く、9期3人の楽屋。
モーニング娘。のマネージャーである菊川の情けない悲鳴が聞こえる。
- 401 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/01/07(金) 03:21
- 「お前わしのこと舐めとんのかぁ!!」
菊川の体に容赦なく浴びせられる、キック、パンチそしてキック。
もんどり打って倒れる菊川を眼下に、小さな巨人が威圧する。
「広島でお好み言うたらおたふくソースじゃけん! それを何や、ブルドック
ソース?どうやら瀬戸内海に沈めてもらいたいらしいのう!!」
「ひっ、ひいいいい!!!!」
初舞台で緊張するであろうと、菊川が気を利かせて持ってきたお好み焼き。し
かし、それが新メンバー鞘師里保の逆鱗に触れてしまったのだった。今や彼女
の中には菅原文太が宿っていると言っても過言ではない。
「広島のもんはお好み食べたら、みんなフレッシュレモンになりたいんじゃあ!!」
意味不明の言葉とともに振り下ろされる広島魂の篭った拳。しかし、それを見
ていた一人の少女が大声を上げるのだった。
- 402 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/01/07(金) 03:27
- 「そこまでにするだぎゃあ!!」
「誰じゃい!」
「愛知代表9期メンバー、鈴木香音だぎゃあ!!」
床に転がる菊川を蹴り飛ばし、にらみ合う二人。
「お好み焼きには八丁味噌だがね!」
「お前あんぽんたんか、おたふくソース以外考えられんのじゃあ!!」
「アホはおみゃーだぎゃあ!!」
激高した鈴木が繰り出す、ヤクザキック。鞘師はそれをまともに受け、倒れた。
「はん。カカが地獄で待っとるがね」
志半ばで倒れた田中要次似の少女の名前を口にし、立ち去ろうとする鈴木。だ
が、勝負は終わってはいなかった。
- 403 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/01/07(金) 03:27
- 「…待つじゃけえ! ♪レモンの生産、日本いちじゃあ…竹原のぉサウナスー
ツはぁ、県民〜服ぅ」
歌いながら、立ち上がる鞘師。
「くそっ、死にぞこないがぁ」
「死ぬのはお前じゃあ!」
鞘師の竹原ばりのストレートが、鈴木のボディにめり込む。呻きながら膝をつ
く、鈴木。
「あの世で大久保さんと仲良うな」
オアシズの片割れ風の落選少女の名前を出してその場を去ろうとする鞘師だが、
次の瞬間とんでもないものを目にすることになる。
- 404 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/01/07(金) 03:28
- 「…待つだぎゃあ! ♪名古屋のぉ、味噌は万能ぅ薬ぎゃあ…味噌を食うとき
ゃあ、メタボも治るぅ」
鈴木もまた、歌いながら立ち上がる。これが郷土愛の成せる業なのだろうか。
「そんなん聞いたことないんじゃ! 薬事法違反じゃきに!!」
「おみゃーんとこのサウナスーツは痩せる痩せる詐欺だみゃあ!!」
互いの襟をつかみながら、にらみ合う二人。そこへ、第三の女が現れた。
「きさんら、やめるっちゃ!!」
突如現れた少女。しかし二人の目は冷ややかだ。
- 405 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/01/07(金) 03:29
- 「…れいな先輩?」
「ち、違うっちゃ。福岡代表9期メンバー、生田衣梨奈やけん!」
「でも喋り方一緒だし。読んでて区別つかないし」
「だよね。特徴ないのと一緒だよね。つまんない」
「え? えーっ!?」
困惑する生田を前に、さらにいちゃもんは続く。
「なんかその方言喋ってると、はぶりたくなるよね」
「うんうん、なるなる」
「そうだ、『はぶらえりな』ってのはどう?」
「いいかも。はぶられいなに語感が似てるし。やった、けってーい」
「そんなれいな先輩みたいなポジション、嫌やけん!!」
「じゃあ標準語で喋ってよ」
「そ、それはあかんたい。とんこつ魂は捨てられん」
「じゃあはぶり決定ね」
- 406 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/01/07(金) 03:30
- 楽しそうに手を繋いで楽屋を出る、鞘師と鈴木。そして呆然とその後姿を見送
る、生田。
それはまるでさゆえりとれいなのようだった。
「孤独ばい…福岡に帰りたいっちゃ…」
さめざめと泣きながらそんなことを呟く生田、台詞だけ切り取ればまるでれい
な自身が喋っているかのようだった。このまま田中会という名の隔離施設の門
を叩くのかそれとも。生田の未来は闇の中なのであった。
- 407 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/01/07(金) 03:30
- 「西日本番長地図」おわり
- 408 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/08/17(水) 10:14
- このスレは娘。現メン(たまに卒メン)に特化したスレなので、9期の話でも
書こうかと思います。
- 409 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/08/17(水) 10:14
- 「ズッキ、失踪する」
- 410 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/08/17(水) 10:15
- ズッキこと9期メンバー・鈴木香音が失踪したのは、八月の暑い夏の日のこと
だった。それに気づいたのはやはりリーダーの高橋愛ではなく、サブリーダー
の新垣里沙だった。
ケータリングの減り方が明らかに少なくなった、というのがきっかけではあっ
たけれど。
とにかく彼女は誰にも何も言うことなく、突然皆の前から姿を消したのだった。
- 411 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/08/17(水) 10:17
- メンバーの中で様々な憶測が流れる。奇しくも、同じく9期メンバーの鞘師里
保や1期先輩の光井愛佳が大切なお知らせを出された矢先のことである。外反
母趾や女の子の全身全霊の決意、ひょっとするとよっちゃんイカしちゃったん
じゃないかなどという、香音の年齢からするとありえないことまで実しやかに
話されていた。
- 412 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/08/17(水) 10:18
- 「ズッキがいなくなるとりほりほがかわいそうなの。ただそれだけなの」
先輩メンバーの一人である道重さゆみは事も無げにそう言った。彼女の中では
最早里保の存在がすべてに優先されていた。事実、香音がいなくなってから里
保は半身をもがれたようなひどい様子を見せていた。まるで相方に先立たれた
辻希美のように…いや彼女は逆に生き生きした挙句生生してしまったのでこの
表現は相応しくないかもしれない。
- 413 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/08/17(水) 10:19
- 手がかりはまったくなかった。
失踪する前日まで、香音はメンバーのみんなと変顔をやったり虫のモノマネを
したりして遊んでいたのである。
「ほっといたってすぐ帰ってくるっちゃろ。さあてソロコンサートのリハにで
も行こっかな」
誰も聞いてないのに一人そんなことを言ってその場を離れる田中れいな。大方
香音の失踪でメンバー全員(但しれいなは除く)が放っている一体感にいたた
まれなくなったのだろう。ソロコンサートとは一人カラオケの隠語なのだが、
誰も突っ込みや指摘をしなかった。少しでも構うと捨て犬みたいにくっついて
くるのがうざいから。
- 414 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/08/17(水) 10:21
- 「とにかくズッキがいなくなった理由を考えなきゃ」
「10期メンバーの加入で影が薄くなるって思いつめて?」
「いやいや、そんなナイーブな子じゃないし」
「第一あの子のキャラはそんなのに負けないくらい濃ゆいから」
「あっ、もしかしたら…」
不意に手を上げたのは、9期メンバーの中で飛び抜けて空気を読めない(先達
亀井絵里が言うには敢えて空気を読まない)生田衣梨奈だった。
「ズッキがいつものように何の得にもならない虫のモノマネをやりはじめた時
のことなんですけど」
- 415 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/08/17(水) 10:22
-
★
- 416 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/08/17(水) 10:22
-
そう、香音が9期メンバーたちの前で世界最強昆虫決定戦ビデオ「虫王」から
インドネシアの悪霊こと化け物肉食大コオロギ・リオックとヒヨケムシの対戦
を再現している時のことであった。断末魔を上げリオックに捕食されるヒヨケ
ムシの表情などは真に迫るものがあり、9期メンバー最年長の譜久村聖などは
涙を眼に浮かべるくらいであったが、二代目KYこと生田衣梨奈は一言呟いた。
「もう虫のモノマネとかいいから。飽きた」
- 417 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/08/17(水) 10:23
- その瞬間、世界はザ・ワールドによって3秒ほど時を止められた。
彼女から虫のモノマネと大食いキャラを取ったら一体何が残ると言うのか。た
だ頭の悪そうな味噌県人が残るだけじゃないのか? 聖は同じように自分から
団地妻キャラを取ったらどうなるか想像したが、ただのきもい亀ヲタしか残ら
なかった。それほどまでに、恐ろしいことだった。
衣梨奈の言葉を受け、香音は滅多に見せない真摯な表情を作り、そして、
「わかった」
とだけ言って楽屋を飛び出てしまった。
- 418 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/08/17(水) 10:24
- 「その時はあんまり気にしてなかったんですけど、今思えばそれが原因だった
のかも」
いや明らかにそれが原因だろ。て言うか最初に気づけよ。と先輩メンバーたち
が思ったか思ってないかはわからないが、とにかく理由は判明した。そして理
由が判明するやそれぞれがまたそれぞれの日常に戻っていった。コナン君の犯
人が最後に放つ言い訳じみた動機の説明や金田一少年の犯人逮捕後のエピソー
ドに誰も興味がないように、理由がわかった事件に対しては誰も関心がないの
だ。
そして香音はメンバーからあの人は今的存在になっていった。
- 419 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/08/17(水) 10:25
-
そんな香音が再びメンバーの前に姿を現したのは数ヵ月後。
リーダーは新垣里沙に代わり、メンバー内で鉄血政策が敷かれていた最中のこ
とだった。ここで言う鉄血とは「鉄のような意志でヲタから血を絞りきれ」と
いう意味で、ビスマルクとかはまったく関係ない。
「みなさーん、お久しぶりです。さっそく南海の孤島で身に着けたンジャナモ
ヒャクマミニャホニャホムカシクワガタモドキのモノマネを披露したいんです
けど」
香音が自信満々に宣言するも、目の前のメンバーたちは彼女をまるで見てはい
けないものだとばかりにそれぞれの作業に没頭していた。
- 420 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/08/17(水) 10:26
- ここで大事なのは香音が失踪した理由は日本領であるかどうかも怪しい南方の
無人島で誰も知らない昆虫のモノマネを会得するためだったこととか、ンジャ
ナモヒャクマミニャホニャホムカシクワガタモドキがどんな虫なのか、ではな
い。
香音の体は、長期の無人島生活により須藤茉麻よりも太く熊井友里奈よりも長
く(凡そひゃくはちじゅう…うわなにをする以下省略)なっていた。ありてい
に言うと、化け物である。そしてこの話を要約すると、虫のモノマネを披露す
るつもりがみんなに無視されたでござる、ということなのだった。
- 421 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/08/17(水) 10:26
- 「ズッキ、失踪する」 おしまい
- 422 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/09/05(月) 23:22
- 「エディ・マーフィの憂鬱」
- 423 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/09/05(月) 23:24
-
山寺宏一、50歳。
声優としてのみならず、多方面にわたり活躍中のベテラン。
その彼が、ある番組の本番を前に、震えていた。まさか、こんなことになろうとは。
クーラーが効いたスタジオなのにも関わらず、汗が滴り、彼のモジャヘアーを湿らせていた。
くそっ、この番組を何年やってると思ってるんだ。
そう自分に言い聞かせたが、震えは止まらない。それもそのはず、今日の組み合わせはヤク
ザとの関係があれしちゃった素敵やんの男でさえ裸足で逃げ出すような強烈なものだった。
時は1週間前まで遡る。
- 424 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/09/05(月) 23:25
-
「ええっ!? そんな話、聞いてないよ!!」
テレビ東京のスタジオに響き渡る、山寺の声。
番組プロデューサーから聞かされた話の内容は、ベテラン声優の彼をうろたえさせるほど
ショッキングなものだった。
久住小春と、生田衣梨奈の、共演。
単品でもある意味きっつい、そう山寺は日頃から思っていた。小春は生放送にも関わらず、
畑の水やりに行かなきゃという理由で何度もスタジオを脱走しようとしたことがあった。
もちろんマネージャーが叱ったりするのだが、へらへら笑うだけで反省ゼロ。さらに生田
は生放送中に「朝ズバ見てる人はチャンネル変えてねー!」「めざましテレビの大塚さん
ってモーホーなんだってー!」という発言を度々行っていた。山寺もぴりぴりしていたが、
それ以上にスポンサーがぴりぴりしていた。
- 425 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/09/05(月) 23:26
- そんなビッグ2があろうことか共演を果たすわけである。全盛期の北野誠が2人いるような
ものだ。一体全体あそこの事務所はどうなってるんだ、まいったぜ、山寺は加持リョウジの
声でそんなことを呟いてみたが、盗作喫煙中出し何でもござれの曰くつきの事務所だったこ
とを思い出し肩を落とした。
- 426 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/09/05(月) 23:27
-
「おーはー! 9月○日×曜日、今日も元気に起きてるかーい!!」
いつものように前口上を始める山寺。
こうなったらやるしかない。何、たかだか30分だ。30分さえ乗り切れば俺の勝ちだ。
元嫁と過ごした結婚生活末期を思えば短いものだ。思えばあの時元嫁が作ったカレーに
文句さえ言わなければ…走馬灯のように流れていく新婚の日々。
そんな山寺の妄想をストップさせたのは、いつの間にか隣にスタンバイしていた、九州
生まれの一言。
「いつもおーはーって言ってる山ちゃんだけど、香取慎吾に流行語大賞ぬっちされた時とかぜんぜん気にしてないから大丈夫!」
- 427 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/09/05(月) 23:28
- 思わず鼻水が出た。
確かにあの時はつらかった。こっちが必死でおーはーおーはー言ってるのに、頭の悪そうな連中が
おっはーとか言って直さないあの徒労感と言ったら…
「は、はは。えりなは昔のことよく知ってるんだねー。でも、おーはーはみんなのものだから、み
んなが使っていいんだぜ?」
「ですよねー。さすがこち亀ザムービーこけろ!って毎日のように言ってる人は器が大きいですね!!」
は、早くCMに行ってくれ!
番組開始からわずか数分で山寺の心は壊れかけのradioだった。何も聞こえない何も聞かせてくれな
いと耳を塞ぎたい気持ちでいっぱい、ADがCMに入る旨を告げた時には山寺のモジャモジャは3分の2
くらいに縮んでいた。
- 428 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/09/05(月) 23:29
- 「…衣梨奈ちゃん。もうちょっと発言には気をつけよっか」
「あれ? どこら辺がまずかったですか? やっぱり他のテレビ局の話題はまずかったですよね。
ごめんなさい」
いやいや、問題なのはそこじゃねーから。
しかし彼女はまだ芸能界に入って数ヶ月の新人なのだ。頭ごなしに叱るのはよくない。理解のある
大人のふりをする山寺だったが、何日か前に「衣梨奈って名前はおばあちゃんがつけてくれたんで
すよー。衣食住に困らないようにって。奈良で乞食が梨と衣服を恵んでもらったっていう…」と発
言した時には思わずドナルドダッグになっていた。ワシャシャシャシャー!と言ってるだけで言葉
の意味は誰も理解できなかったけれど。
- 429 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/09/05(月) 23:29
- とにかく、この調子で苦難を乗り切っていけば(若干乗り切ってない気もするが)、
悪魔の30分は終わりを告げる。気を持ち直しかけた山寺に次の恐怖が襲い掛かる。
スタジオの奥から、あいつがやってきたのだ。
- 430 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/09/17(土) 04:28
- 今更ですが>>419の「鉄血政策」ワロタw
- 431 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/12/01(木) 22:16
- 「花畑欲情」
- 432 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/12/01(木) 22:17
- 「ったく。つんくのやつ何の用だっぺよぉ」
アップフロント本社の、応接室。
キャラメル成金こと田中義剛は、つんくの突然の呼び出しに不審なものを感じ
ていた。
新しいプロデュースの相談ですわ、っておめえがプロデュースしたもんは全部
失敗してるじゃねえか。声を大にして言いたかったが、やめておいた。ボスで
ある山崎がつんくを起用している以上は、文句を言わないのが筋であろう。
それに、自分は今それどころではないのだ。
思いつきで始めた花畑牧場が、いまや空前の大ヒット。ボッタクリ値段、いや
高級感を出す事で、純利益も相当上がっていた。利益だけで言えば、つんくが
ラブマシーンで叩き出した時を超えるのではないだろうか。いまやアップフロ
ントは、名実共に義剛の売り上げで食っているようなものだった。
- 433 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/12/01(木) 22:18
- 「いやー義剛兄さん、お待たせしてえろうすんませんな」
「いやいいっていいって。で、相談って何だべ?」
誰が兄さんだっぺよ。と心で毒づきながらも、表面上は笑顔を装う。義剛は絵
に描いたような偽善者であった。
「ああ、早速なんやけど。これ、食うてみて。うちの御用達の米屋の米で作っ
たお粥ですわ」
つんくが持ってきた茶碗には、一杯のお粥が入っていた。
そう言えばこの目の前の胡散臭い男も飲食店をやっていることを義剛は思い出
す。確か利益がまったく上がらない道楽店舗と聞いているが。義剛は思い出し
鼻で笑うのだった。
- 434 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/12/01(木) 22:18
- 「兄さんが北海道で培ったグルメの舌を当てにしよう思ってなあ」
「そんなのと違うっぺ。まあ、食ってやるよ」
そう言いながら、目の前の椀を掻き込む。
何の変哲も無い、ただの粥だ。こんなものを店に出そうと言うのだろうか。
「・・・何、これ」
「何や、目の前がふわーって来まへんか?」
バカなことを。
と一笑に伏そうとした義剛の目の前が本当にふわっと来る。というより目の前
が暗くなる、サントワマミー。そして義剛はばったりと倒れてしまった。
- 435 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/12/01(木) 22:19
-
義剛が意識を取り戻す。
あれ、ここどこだっぺよ・・・変に寒い・・・てか俺、つんくの出した粥を・・・はっ、
あいつ俺に一服盛りやがったな!
しかし義剛はいきり立つ前に自らのとんでもない状況に気づく。
義剛は何と全裸で、しかも両手両足を縛られている状態だったのだ。
「お、おいつんく!何てことするっぺよ!いるんだろ、出てこい!!」
大声で叫ぶ義剛。奥の扉から、つんくが出てきた。
「そんなん騒がんでも聞こえてるがな」
「お前、一体どういうつもりで・・・!!」
- 436 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/12/01(木) 22:20
- 言いかけた義剛の口が、つんくの口によって塞がれる。ねっとりと絡みつく舌
と舌。
義剛はたまらず口を離す。
「な、な、お前、変態か!」
「そうや。知らんかったんですか?」
「お、お前、奥さんも子供もいるっぺ・・・」
義剛の陰茎に、刺激が走る。つんくが、義剛の小さな陰茎をしごきはじめたの
だ。
「まあ長年アーティストなんてやってると、どっちも食いたくなるんですわ。
ロックでっしゃろ? それに、義剛兄さんのもきっちり反応してるやないです
か」
にやりと笑うつんく。そして彼の言うとおり、義剛の肉棒ははち切れんばかり
にいきり立っていた。
- 437 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/12/01(木) 22:20
- 「そ、それはお前が無理やりしごくから・・・」
「俺がベロチューかました時から出てましたけど?欲し汁が」
そう言いながら、親指で尿道から出てきたカウパーをまぶしはじめるつんく。
「あっ、やめ・・・」
「ええ声やなあ。もっと鳴いてや。今日は朝までボイストレーニングやで」
勢いが増してゆくつんくの手の動き。
「これ以上やったら、で、出るっぺよ!!」
「おお、出しなはれ出しなはれ。花畑牧場のジャージー乳は上質やからな!」
そしてアッー!と一際大きい声を上げたかと思うと、義剛はありったけのもの
を迸らせた。
- 438 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/12/01(木) 22:21
-
「出る出るって、こっちのほうだったんかい。まさかジャージー乳やのうてチ
ョコキャラメルが出るとはなあ」
そう、義剛が出したのは大量のうんこだった。
長時間冷えた床に寝かされていたせいで、腹の弱い義剛はすでに限界に達して
いたのだった。
- 439 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/12/01(木) 22:21
- 「花畑欲情」 おわり
- 440 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/12/01(木) 22:22
- 生まれて初めて書いたことを後悔しました。
- 441 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/12/02(金) 19:36
- ハハハ、ハハ…ハ…・・orz
- 442 名前:名無飼育さん 投稿日:2012/02/04(土) 10:08
- 「マジ数学女子学園」
- 443 名前:名無飼育さん 投稿日:2012/02/04(土) 10:09
- みなさん、おはようございます。
突然ですが、数学、好きですか?
ぼくはだ・い・き・ら・い・です!!
数学なんてベリで言えば舞波、℃で言えば栞菜みたいなもんです。要するに必
要ないってことです。
でも、そんなぼくが何の偶然の悪戯か、数学専門の高校に編入することになっ
ちゃって。
それ以外にも色々悩みが・・・
- 444 名前:名無飼育さん 投稿日:2012/02/04(土) 10:10
- 「コラ召使い、遅いと!!」
虚弱体質のぼくがダッシュで学食まで走ってめんたいこパンを買ってきたとい
うのに、目の前の段違い平行棒みたいな目つきの女は感謝することさえしない。
こいつの名前は町田ニーナ。
そう、こいつがぼくの学園生活における最大の悩みの種だ。
「これでも走って買ってきたんだぞ」
「スローすぎてあくびが出るとよ。岡女運動会の加護ちゃんだってもう少し早
く走れるっちゃけど」
ニーナはわけのわからない例えを出しながらぼくをバカにする。
こうやっていつもニーナはぼくが数学ができないことを理由に下に見ているのだ。
- 445 名前:名無飼育さん 投稿日:2012/02/04(土) 10:11
- 「バツとしてニーナに毎日めんたいこパンを奢るの刑。数学できん奴には当然
の仕打ちやけん」
「・・・もう限界だ」
「何言うとっと?」
「ぼくはマスマティックは苦手だけど、こっちのマスは得意なんだ!!」
そう言ってぼくは、腰のベルトを抜いて自慢の物差しを露にする。
「めっ召使いのくせに生意気たい!!」
口ではそう言いつつも、ニーナは一転してぼくを発情したメスみたいにうっと
りと見つめていた。
いやらしい奴だ。そんな淫らな摩天楼な女にはお仕置きをしないといけない。
ぼくは勢いに任せてニーナを押し倒した。
- 446 名前:名無飼育さん 投稿日:2012/02/04(土) 10:11
- 「なにするっちゃ、ここは教室・・・」
「へっへっへ、誰も見てやしないさ。いるのはエキストラの人とさっぱり売れ
ないポッシボーだけじゃないか」
ぼくは意地悪な笑みを浮かべ、ニーナのスカートをまくり上げる。
そこには悪趣味な紫の臭そうなパンツがあった。
「何がめんたいこだ、ここはもう辛子レンコンじゃないか」
「あああ、恥ずかしいっちゃ・・・」
そして最後の一枚を剥ぎ取り、ニーナの賞味期限切れのめんたいこを白日の下
に曝け出した。
終わらない夜の始まりだ。
「ほら、開いてみろよ!いつもやってるみょうちくりんな決めポーズの時にし
てるピースでぱっくりめんたいこを開くんだよ!!」
「に、ニーナのお豆をサイン擦サインしてぇぇぇ」
- 447 名前:名無飼育さん 投稿日:2012/02/04(土) 10:12
- けど、次の瞬間、ぼくの頭は衝撃と共に真っ暗になった。
力の加減を知らない渋谷さんが、ぼくの後頭部をバールのようなもので思いっ
きり殴ったのだ。
「逮捕しちゃうぞ(はぁと)」
したことに対してまったく割の合わないかわいい台詞を吐きながら、渋谷さん
が徐にぼくのいきり立ったちんちんに手錠をかけた。
手錠の輪っかがカリ首のところに引っかかってジャストフィットだった。
たまらずぼくは射精してしまう。
「ニーナの勝ち!かずき君は夢精!!」
脈絡もなく突然現れた永田さんが、そんなことを宣言する。
気絶してる時の射精は夢精って言うんだろうか。ガビガビになったぼくのちん
ちんを永田さんに吸う学させたいと願いながら、永遠の眠りについた。
- 448 名前:名無飼育さん 投稿日:2012/02/04(土) 10:12
- 「マジ数学女子学園」おわり
- 449 名前:名無飼育さん 投稿日:2012/09/16(日) 19:34
- 「収穫の秋」
- 450 名前:名無飼育さん 投稿日:2012/09/16(日) 19:35
-
季節も残暑に差し掛かったある日。
三好は関東近郊の某畑の中に立ち尽くしていた。
そして、11期メンバーが決まった時のヲタのような表情で固まっていた。
絶望。もはや絶望。およよ絶望。ちなみにこの話にnkskは出てこない。
- 451 名前:名無飼育さん 投稿日:2012/09/16(日) 19:36
- 「わがグループの重要なプロジェクトだから、粗相のないように」
北海道支社の偉いおじさんに言われ、久しぶりの上京。三好は『重要なプロジ
ェクト』に大きな期待を抱いていた。関東でのレギュラー番組か、まさかのソ
ロデビュー、モベキマス改めモベキスマ三(ぞう)か。美勇伝再結成なら謹ん
でお断りする予定だった。
- 452 名前:名無飼育さん 投稿日:2012/09/16(日) 19:37
- ところがどっこい。現地についてみると何てことはない。例の深夜枠でやって
る鉄腕ダッシュのパチモンみたいな番組の舞台となっている畑であった。ハロ
プロメンが本業で忙しいので、その間の野菜の世話をしてくれ、というのが
『重要なプロジェクト』の正体だった。
「やあ、きみが三好君かね」
そんな三好に話しかけてくる、一見人のよさそうな中年男性。しかし、目は笑
っていなかった。
これが噂に聞く野菜やくざか・・・
三好の本能が危険を察知する。おやきみの畑は良い畑だねえ、どれ、この石井
印の太くて長い大根を植えてみようかな、などと夜な夜なハロメンに迫ってい
るに違いない。
- 453 名前:名無飼育さん 投稿日:2012/09/16(日) 19:37
- 「とりあえず先に一人来てるから、手伝ってやってよ」
しかし三好の予想とは裏腹に、男はビニールハウスの向こうを指さすと、すた
すたと別の場所へ行ってしまった。
何よ!君のスイカは何カップかな、おじさんのちんちんから出てくる塩を振り
かけて甘くしてあげようとか言わないの?そうだ、きっと農作業のし過ぎでE
Dになってるんだ。さっさとペレに相談すればいいのに。
そんなことを毒づきながら、男の言うとおりに指定された畑に向かう三好。
しかし、着いた先で見たのはとんでもない光景だった。
- 454 名前:名無飼育さん 投稿日:2012/09/16(日) 19:38
-
畑に、尻が生えていた。
ありのままに今目の前で起こってることを話すぜ・・・畑に尻が、そうでっかい
尻が生えてるんだ。しかも異臭を放ちそうなほどの尻が。な、何を言ってるの
かわからねーと思うが
「ちょっとみーよ!何ぼーっとしてんの、さっさと助けなさいよ!!」
尻から聞こえる聞き覚えのある声。
そこでようやく尻の持ち主が保田であることを三好は理解するのだった。
- 455 名前:名無飼育さん 投稿日:2012/09/16(日) 19:39
- 「保田さん何してるんですか」
「畑作業だって言うから、しばらく屈んでたら催しちゃって。肥料代わりにそ
の場でしようと思ったらひっくり返って自分の彫った穴に顔を突っ込んじゃっ
たの!!」
保田が叫ぶたびに、尻から露になったやすすがぱくぱく開く。まるでそこから
喋っているかのよう。保田さんクラスになるとこんなこともできるんだ、と三
好は妙に感心した。
「とにかく、早くひっこ抜いて!!」
「わかりましたよ、それじゃ早速失礼」
- 456 名前:名無飼育さん 投稿日:2012/09/16(日) 19:40
- 三好は解体部で鍛えた10本の指を保田の尻に這わせる。
土の中に顔をつっこんているせいか、尻の筋肉が固い。これでは取り出すのは
不可能だ。そこで三好は尻の肉をほぐすことで穴から尻を抜き易くしようと試
みた。
「ちょ、みーよそんな触り方しないでよ、あふぅ」
「そんな触り方って、どんな触り方ですか?おや、こんなところに虫刺され跡
が」
「あっそれは虫刺されじゃなくてクリ…アッー」
「ふふふ、保田さんったら表情には出ないのにここはいつものように濡れちゃ
ってますよ」
波状攻撃のように襲い掛かる三好の指。
もはや限界であった。そう、それは三好にとってまさに思う壺。
エクスタシーに達し、体が弛緩するのを見はからって一気に保田の尻を引き抜
く。隙のない、完璧なプランニングだった。
「あっあっ、もう出ちゃうううううう!!!!!」
そして、出た。
- 457 名前:名無飼育さん 投稿日:2012/09/16(日) 19:41
-
勢いよく出たのは、やすすのうんこだった。
三好はその茶色い激流を顔面に浴び、倒れる。
それだけでは飽き足らず、保田の尻からスプリンクラーのように噴出したうん
こが、石井農場を埋め尽くす。慌てて出てきた石井さんもうんこまみれだ。S
ATOYAMAとSUKATOROって似てるよね、石井さんはそんなことを
言いつつ茶色い海に沈んでいった。
- 458 名前:名無飼育さん 投稿日:2012/09/16(日) 19:41
-
例の深夜枠の番組は、諸事情で農作物を育てられなくなったので、打ち切られた。
- 459 名前:名無飼育さん 投稿日:2012/09/16(日) 19:41
- 「臭覚の秋」おしまい
- 460 名前:名無飼育さん 投稿日:2012/10/22(月) 22:12
- 「おめでとうガキさん」
- 461 名前:名無飼育さん 投稿日:2012/10/22(月) 22:13
-
唐突な話だけど、私、新垣里沙は急いでいた。
簡単に言えば、おしっこが漏れそうだったのだ。
だけど、このスタジオのトイレは何故か全部使用中止。最後の望みを託して地下の女子
トイレのドアを開けた。よっしゃ、一つだけ個室が空いてる!
喜び勇んで個室に駆け込み、勢いよくお尻を出したその時だった。
- 462 名前:名無飼育さん 投稿日:2012/10/22(月) 22:14
- 「新垣さん!!」
聞き覚えのある声。
でもここは個室。そんなはずはない。
あまりに付きまとわれすぎてついに幻聴が…
「新垣さん、ここですよ!!」
声は、和式便器のほうから聞こえてくる。
そこで私が見たものは。
便器の穴から顔を出している生田だった。
- 463 名前:名無飼育さん 投稿日:2012/10/22(月) 22:14
- 「ちょ、あんた何やってんの!!」
するとそれまで嬉しそうにニコニコしていた生田の表情が急に引き締まる。
「衣梨奈は、新垣さんが生まれた時間を知ってます。でも、それだけじゃダメなんです」
「ん?どういうこと?」
「私も、新垣さんから生まれるものの時間を知りたいんです!!」
「生まれるものって」
「そうです!おしっこです!!」
真面目くさった生田の表情に私は、どん引きした。
何それ、つまり私がおしっこを出した時間ってこと?どんだけー。
- 464 名前:名無飼育さん 投稿日:2012/10/22(月) 22:15
- 「生田さー、今時スカトロなんて流行らないから。愛ちゃんが肛門突き出して私がありが
たいねーってそれを拝むような話とか、誰が読みたいと思う?」
とにかく、こんなことはやめさせよう。
私は何とか生田を説得しようとした。いいビルはあっても、いいおしっこなんてあるわけ
ない。
「違うんです新垣さん!衣梨奈は新垣さんのおしっこを飲みたくてこんなことしてるわ
けやなかと!」
「じゃあどういうわけなのよー」
「衣梨奈、新垣さんの誕生日の日に思い知ったんです。新垣さんのお母さんのおまんま
んから出てきた新垣さんを直接目撃した新垣さんのお父さんには勝てないんじゃないかって」
「いやいや色々突っ込みどころ満載だから」
「でも新垣さんが今すぐ赤ちゃんを産むことなんてできないから…代わりにおしっこで…」
て言うか赤ちゃんの代わりにおしっこってどーなのよ。
- 465 名前:名無飼育さん 投稿日:2012/10/22(月) 22:17
- 「あのね生田。おしっこっていうのは出すものであって、飲むものじゃないんだよ?」
「わかってます!でも新垣さんのおしっこが誕生する瞬間を目撃できる場所はここしか
ないんです!」
「一つ聞きたいんだけど、そこ、どうやって入ったの?」
多分最初に聞かなきゃいけないことだった。
便器の中に体を潜り込ませるなんて、隙間が大好きなあのカメですら無理な芸当。それ
をどうやってこの目の前のストーカー条例スレスレの少女が成し遂げたのか。
でも答えはあまりにあっけなかった。
「スタッフさんに手伝ってもらったんです!今もそこの隠しカメラで撮られてて、ファ
ンの人に好評だったら『新垣里沙便所ツアー・生田衣梨奈が5号(便)器に?!』って
タイトルでDVD化されるんですって!!」
眩暈がしてきた。そこまで腐ったかアップフロント。いや、私はもうジェイピィルーム
だから違うのか。もうどっちでもよくなっきた。
- 466 名前:名無飼育さん 投稿日:2012/10/22(月) 22:18
- 「分かった分かった。とりあえず生田、目ぇ瞑んなさいよ。いくらなんでも後輩の目の前
に私のガキさんを突き出すわけにいかないから」
「新垣さんがそう言うのなら」
私は生田が目を瞑ったのと同時に外に出て、自販機でCCレモンを買って来て便器にどぼ
どぼと注いだ。
「うわぁ…新垣さんのおしっこってしゅわしゅわしてるんですねー」
満面の笑みを浮かべた生田を見て、こんなもの本当にDVDにするのか、と私はどうでも
いいことを考えるのだった。
- 467 名前:名無飼育さん 投稿日:2012/10/22(月) 22:18
- 「おめでとうガキさん」 おしまい
- 468 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/01/05(土) 10:01
- 「マッチ売りのだーいし」
- 469 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/01/05(土) 10:01
-
年も明けたある日の朝。
身を震わせるほどの寒さにも関わらず、一人のみずぼらしい格好をした少女がバスケットを片手になにやら声をあげています。
「マッチはいりませんか。マッチはいりませんかぁ」
不景気とは言え、ライターがあるこのご時勢にマッチ売りとは。
どんだけ貧乏なんだと思っていたら、少女はあのかつての国民的アイドルグループ
・モーニング娘。の10期メンバーだーいしこと石田亜佑美さんでした。幸か不幸
か、知名度がないので誰も彼女が芸能人であることに気づきません。
- 470 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/01/05(土) 10:02
- だーいしさんは、正月に家族で食べるおせち代を稼ぐためにこうやって副業に
勤しんでいたのでした。娘。でのお給金は全て生活費で消えてしまうのです。
ブログでカニを食べただの天ぷらを食べただのの記述は、背骨が折れるほどの
背伸び報告でした。でも、誰が彼女を責めることができましょう。そうです、
時代が悪いんです。紅白に出れないのもつんくがバクステに夢中なのもりほり
ほがさゆに懐かないのも全て時代が悪いんです。
そんな努力家のだーいしですが、マッチは一向に売れません。
そりゃそうです。今時マッチなんて仏壇の線香に火をつけるくらいしか用途が
ないんですから。
- 471 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/01/05(土) 10:03
- 「はぁ。全然売れないなあ」
何だか色んな意味で洒落にならない台詞ですが、売れないものはしょうがない
です。
マッチは売れない、おなかは空いた、胸は小さい。絶望的なありさま。
落ちてゆくばかりのテンションを何とか取り戻そうと、だーいしはマッチ売り
の少女よろしく、手元のマッチに火をつけることにしました。火の中の幻がど
うのこうのってやつです。
路地裏に入り、しゃがんでかたまり背を向けながらマッチに火をつけます。
ああ、カニが食べたい。
しかし、小さな灯りに映し出されたのはカニではなくカニカマでした。
だーいしは本物のカニを食べたことがなかったのです。
フランスベッドもヴィドフランスもフランス書院もフランスの会社だと思って
るだーいしには致し方のないことでした。
- 472 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/01/05(土) 10:04
- 気を取り直して、もう一度マッチに火をつけます。
今度は天ぷらです。また食べ物ですか。だからと言って決して彼女を責めては
いけません。娘。メンバーでわんこそばを食べた時に、競争が終了してるのに
も関わらず残飯を漁っていたくらい意地汚い彼女ですが、心は錦なのですから。
今度はちゃんと天ぷらが出てきました。大晦日に実家の裏庭で捕まえたミミズ
の天ぷらでしたが。フランスじゃザリガニを食べるんだから、ミミズ食べない
なんて嘘だね!
だーいしは自分で言ってて泣きそうになりました。
場所がいけないのかもしれない。
そう思ってだーいしは電車に乗って移動します。辛気臭い場所では、心まで辛
気臭くなってしまいます。駅から歩いて数分。だーいしは最後のマッチに火を
つけました。
子豚のローストが食べたい。もちろんだーいしはそんな高級品を口にしたこと
なんてありません。ただ、今度は大丈夫。
- 473 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/01/05(土) 10:05
- と思いきやマッチが取り上げられます。
相手は、だーいしの様子がおかしいので後をつけてきた鞘師りほりほでした。
変態リーダーのストーキングから逃れるために、忍者もびっくりの隠密術を身
につけていたのでした。
あっけに取られるだーいしに向って、りほりほは言いました。目の前の民家か
ら、懐かしいドリフの全員集合のビデオで笑い転げている声が聞こえてきます。
「だーいし、かのんちゃんは食べられないよ」
- 474 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/01/05(土) 10:05
- 「マッチ売りのだーいし」 おしまい
- 475 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/02/15(金) 07:21
- 「娘。RPG」
- 476 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/02/15(金) 07:22
- 最近ネットパトロール(さゆ用語)をしていると、よく見かける単語なの。
娘。RPG。
どうやらヲタのみなさんがさゆみたちを題材にしてゲームを作ってるらしいの。
本来なら肖像権が何たらかんたらで事務所に通報しなきゃだけど、心優しいさ
ゆみは見逃してあげるの。だけど。ねえねえだけど。
- 477 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/02/15(金) 07:23
- リアリティが足りないの。
あいつら何もわかっちゃいないの。
確かに鈴木が絶賛増量中だったり石田が貧しい食生活だったり小田ちゃんがア
パホテルだったりするところは合ってるかもしれないけど、でもそんなのはヲ
タ生活やってれば誰でも知ってるの。
「さゆみが…このハロプロを知り尽くした道重さゆみが本当の娘。RPGを作
るッッッ!!!!」
気合を入れて叫んでみたの。ちょっとジョジョ風だけど飯窪はこの話には出て
こないの。
むしろりほりほに「さすが道重さん!そこにシビレる!憧れるゥ!!」とか言
われてみたいしもっと言えばりほりほのおまんまんをシビレさせたいけど、あ
んまり言うとまたりほりほとの心の距離が遠ざかるから自制するの。
- 478 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/02/15(金) 07:23
- さっそく事務所のパソコンで製作に取り掛かろうとしたけど、先客がいたの。
このむせ返るような獣臭さ、間違いなく保田さんなの。
でも、ちょっと様子がおかしいの。こっそり影から様子を窺うの。
「何でよ、何なのよ!!みーよと私が美しく結ばれるシンデレラストーリーだ
っていいじゃないのよ!!何で私が大根を挿入しながら空に向って『テポドン
発射!!』とか言わなきゃいけないの?て言うかどんなエンディングだよ!!」
滝のような涙を流しながら、パソコンを睨み付ける保田さん。
そんなギラギラした目で睨まれたらCPUがハングアップしてしまうの。
- 479 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/02/15(金) 07:24
- とにかく、保田さんも娘。RPGを作っていたみたいなの。さすが初代ネット
パトローラーなの。でも掲示板まで作るのはやりすぎなの。保田さんと三好さ
んのラブストーリーなんてニッチ産業もいいとこなの。まともな人なら保田さ
んと言えば保田のケメコに野菜を挿入ってイメージしかないの。
というわけでおうちに帰ってゆっくり製作にとりかかるの。
娘。RPGに必要なもの、それは娘。メンの画像を使用した素材なの。
そこかしこに素材をちりばめておけばヲタのみなさん大喜びなの。しかも。
さゆみのパソコンは未公開画像の宝庫なの。毎日隠し撮りしてる甲斐があった
の。
というわけでさゆみのマル秘フォルダをクリック。
あれ。おかしいの。りほりほの画像ばっかりなの。おまけに生田の画像が一枚
も無いの。まあいいや、生田のはオフィシャルからコピペして使うの。
- 480 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/02/15(金) 07:25
- ……
完成したの。
ヲタというよりさゆみが喜びそうな内容になったけど、それはそれで問題ない
の。
だってさゆみはヲタの中のヲタだから。さゆみのニーズはヲタのニーズ。うさ
ちゃんピースラジオで証明済みなの。
というわけで、さっそくろだにうpするの。えい。
- 481 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/02/15(金) 07:25
-
__[警] ノノハヽo
( ) (・ 。.・*从
( )Vノ )
| | | |
- 482 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/02/15(金) 07:26
- 「娘。RPG」おしまい
目指せ月1更新
- 483 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/03/05(火) 11:17
- 「だーにょんの進化論」
- 484 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/03/05(火) 11:18
-
きっかけはSATOYAMAのロケだった。
老婆心から彼女に差し出したピーマン串が、私の運命を劇的に変えた。
ちょうどいい火加減でしわくちゃになったピーマンを見て、福田さんは目を潤
ませ欲情していた。
きっと前田さんのゆうかりんを思い出してジュンジュワーしたのだ。
この瞬間、私は決心した。
このエロおかめを弄んでやる、と。
- 485 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/03/05(火) 11:19
- 最近はグループのあちこちでビジネスレズが流行っているから、きっと福田さ
んも抵抗が無いに違いない。て言うかまだスマイレージが焼肉じゃなかった頃
は、前田さんの首の下の第三乳首をこりこりしてたり、福田さんがかにょんの
いちごをツブログしてくれだにょんとかやりあってたらしい。道重さんがそう
言ってたから、間違いない。
私は福田さんを籠絡した後のことを想像した。だーいしミュレーション(寒)
というやつだ。
「福田さん、もう逃げられませんよ?」
「離すにょんこの東北トカゲ!」
「いいんですか?離しちゃって」
「ど、どういうことだにょん」
「顔では嫌がっていても、こっちは正直ですねえ」
「あ、そ、それは…」
「何がシンデレラだ。ここはもうレボリューションしてるじゃないか」
「やめるにょんやめるにょん」
染まる柔肌。滴る汗。ぬめるだーびる。
嗚呼、めくるめく世界へ。
- 486 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/03/05(火) 11:20
- となれば話は早い。
私は福田さんを落とすテクを学ぶべく、ハロプロのゴッドハンドの持ち主のも
とを訪れた。
その神の指の持ち主の名は三好絵梨香。エロカという二つ名で恐れられた彼女
は、ノンケでも構わず食っちまうんだぜの勢いであらゆるハロメンを食い散ら
かした伝説の女だった。
私は三好さんの写真を頼りに、彼女の自宅を訪ねる。
彼女は大した仕事もないので、北海道で仕事がある日以外は東京に帰っている
という。
今が解体部仕込みの超絶テクを学ぶチャンスだ。ダンス同様キレのいい指さば
きで、福田さんのかにょんをチョトマテクダサイ状態にしてやるのだ。
- 487 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/03/05(火) 11:21
- ぴんぽーん。
三好、と書かれた表札がかけられたドアのドアホンを押す。
ドアの横の壁には、明らかに石川さんの筆跡らしき文字で「あんたの仕事なん
か全部なくなればいいのに」とか「あんたも生放送で半ケツ出せばいいんだわ」
とか書いてあったけど、私は大人だったので見てみぬふりをした。
数秒後。
はーい、という声とともに出てきた人物。それは私が持参した写真とは似ても
似つかぬ女だった。
「だれ…って石田ちゃんじゃない」
私は恐れおののき戦慄した。
目が、目が不自然にでかい!!最初私はプリクラで目を大きくする機能を使っ
ているのかと思ったけれど、そうではなかった。
とにかく、知らない女の人に石田ちゃん呼ばわりされる覚えなどないのだ。
- 488 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/03/05(火) 11:21
- そして私は悟った。
伝説を作った三好さん。彼女は既にこの世にいないのだと。
伝説って、消えてなくなるから伝説になるんだよね。じゃあ美勇伝って最初か
ら消えてなくなる運命だったんだ。石川さんの両脇のAさんBさんなんていな
かったんだ。
泣きながら、その場を立ち去った。
そして私は次なるレズ師匠である保田さんの下へ向かう。そこで見たものは自
分の股間の畑でスイカを栽培してる保田さんの姿だった。ある意味有機農法だ
なと感心した。
- 489 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/03/05(火) 11:22
- 「だーにょんの進化論」おしまい
だーにょんとやすみよとか一体どこの層に需要があるのか考えてしまいました
- 490 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/03/05(火) 20:07
- 狼の小説スレから来ました面白かったです
- 491 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/03/10(日) 13:55
- 「SATOYAMA大根ライフ」
- 492 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/03/10(日) 13:56
- 圧倒的な勢いと資金力でハロプロを侵食しつつある世界きゅうせ…いやSAT
OYAMAムーブメント。その波が、ついにジェイピィルームにまでやって来
た。
「はぁ…なんでこんなド田舎まで来ちゃったんだろ」
ぼやいているのは、ジェイピィルームの看板女優・小川麻琴。
この仕事が事務所に来て、じゃあ誰が石井畑に行くのかという話になった時。
藤本は「やっぱうちの一番人気のまこっちゃんでしょ」と言い小春も「新潟キ
ャラの先輩として是非お願いします」と言い更には真野までが「やっぱSAT
OYAMAと言えば小川さんですよね」と激烈プッシュをしはじめた。普段は
事務所のお荷物が、とっととポッシボーに行けよ、とか陰口を叩いてる連中が
だ。
- 493 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/03/10(日) 13:57
- とにかく、畑仕事は看板女優の適役だ、というわけで送り出された麻琴。
しかし目の前に広がる光景、それは田園風景そのもの。
こんなところに有名人の私が来ちゃったらパニックになっちゃうよ!と大声で
叫んでみたものの、誰も反応してくれなかった。
「おー、よく来てくれたねえ…あれ?」
敷地内に入ると、早速石井さんがお出迎え。
だが麻琴の顔を見るなり、舌打ちしはじめる。
「何だよ。小川って言うから研修生のれなこちゃんが来るかと思ったじゃない
か。歌手デビューと引き換えに野菜と体を売ってもらうシナリオまで作った俺
の時間を返せよ」
「え、あの、いや」
「とにかく、あんたの仕事は畑の奥にあるから。まあ頑張って」
と言いながら、石井さんはビニールハウスの向こうへと消えていった。
- 494 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/03/10(日) 13:57
- 仕方なく、言われたとおりに畑の奥に向かう麻琴。
あれ、あんなところに大根が三本。
というのはある意味正解である意味はずれだった。
地面からは、足が二本と、大根が一本。
つまり、畑に足が二本とその真ん中に大根が突き刺さっていた。
「な、なんですかこれはあ!!」
「その声は小川ね!!」
地中から聞こえてくる、獣の唸り声。
まさかと思いつつ、
「あのー、保田さんですか?」
と聞くと、
「そうよ!『幸せの時間』で新しい女優の道を歩みはじめた保田圭よ!!」
と返事が返って来た。
保田は何故だか知らないが、逆立ちして大根を挿入したまま畑に埋まっていた
のだ。
- 495 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/03/10(日) 13:58
- 「一体なんでこんなところで」
「逆立ちしながら大根を挿入したら地球の重力の作用で多大な快感が得られる
と思ったら、抜けなくなっちゃったのよ!!」
眩暈がした。
と同時にやすみよとかいうどうでもいいカテゴリーでがんばってる保田さんは
凄いんだなあとわけもわからず感心してしまった。
「とにかく、早く抜いて!!」
「わかりました!」
とりあえずバランス的に一番持ちやすそうな大根を手にして、ひっこ抜こうと
した。
ところが大根を保田さんの大明神がくわえ込んでいるのでなかなか抜くことが
できない。しかも、
「ああっ、抜かないで…逆に思い切りずぶりと突き刺してぇぇぇ」
などと意味不明の供述をし始めた。
- 496 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/03/10(日) 13:59
- にんともかんとも、とハットリ君みたいなぼやきを始める麻琴。しかし大根を
引っこ抜かなければ保田は死んでしまう。
そうだ。抜けなければ滑りやすくさせればいいんだ!
まるでハロモニ。小川スペシャルにて昼飯くんにファーストミーティングした
時のような衝撃。
しかし滑りやすいものとは一体?
ぬるぬる、ぐちょぐちょしたもの?
麻琴ははらりと下の衣服を脱ぎ去り、しばらく使っていない薄汚れたピーマコ
を曝け出す。
そして、
「これが五期メンバー・小川琴美の生き様じゃあ!!!!!!」
と勢いに任せて自分のピーマコに大根をぶっ挿してしまった。
これこそある意味マッスルドッキング、究極の必殺技だった。
「大根の辛味成分がぴりぴりしてあっあうあああああ」
そして麻琴は大根を相手に昇天し、地中の保田は別の意味で昇天した。
- 497 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/03/10(日) 13:59
- 「SATOYAMA大根ライフ」 おしまい
- 498 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/03/24(日) 14:05
- 「かにょんのおならは10000アラバスター」
- 499 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/03/24(日) 14:07
- 最近、福田さんのおならが臭すぎる。
スマイレージの2期メン4人に呼び出された私は、唐突にそんなことを言われた。
確かにかにょんのおならはひどい。シンデレラをやめてから、私たちがおならの
臭いで死んでレラだ。ついでに言うなら所構わずするものだから、私たちは常に
メタンガスに被爆しているという有様。でも臭すぎることで若いメンバーたちが
悩んでいるとは。事は緊急を要した。
翌日、かにょんには「熊井さんがかにょんと焼肉行きたいんだって」と嘘をつき、
かにょん抜きでのスマイレージ緊急会議を開く事に成功した。
きっと熊井さんならあーそうだっけ?となし崩しに合意になるに違いないから安
心だ。
- 500 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/03/24(日) 14:08
- 「やっぱりもう、福田さんの肛門は封印しなきゃだめだと思うんです」
のっけから過激な言葉が飛び出した。
メンバー1の元気娘であるタケちゃんの発言だった。
「でも封印するって、どうやって」
「コルクとかどうかな。さりげなく入れられそうだし」
「でもおならしたらぽーんって音がするよ」
「シャンパンみたいでいいんじゃない?ばくわら」
確かに尻に詰め物をするのは有効かもしれない。
ある意味芸術的ですらある。
「お尻にアロンアルファってのはどうです?」
かななんが、ぐへへと笑いながらそんなことを言ってきた。
「確かにいいかも」
「でもさあ、一度くっつけたら二度と剥がせないよ」
「もううんこできなくなっちゃうし」
「しなくてもいいんじゃない?ばくわら」
お尻のしわとしわを合わせて、幸せ。
何だか私が傾倒している仏像の世界にも通じるものがありそうだ。
- 501 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/03/24(日) 14:08
- 「て言うか福田さんのお尻とかどうでもいいし」
ばくわらさんことりなぷーが、元も子もないことを平然と言ってのけた。
「でもこのままじゃうちらガス中毒になっちゃうよ」
「えー、めいこの若さで死ぬのやだー」
「屁で死ぬとか洒落にならんわ」
「臭くても鼻がもげるだけで死なないんじゃない?ばくわら」
誰一人として妙案が浮かばない。
私はただ、黙って聞いていた。これは後輩たちの自分達で解決する力を養うためなのだ。
別に私が何も思いつかないから放置しているわけではない。
「ここはやっぱりですねえ、同期の和田さんが何とかしたらいいんだと思います」
しかしめいめいの一言ではっとなる。
かにょんのおならが臭いのと、私が同期なのは何も関係ないじゃないか。
「やっぱりここ一番の同期愛だと思います」
「やっぱにょんちょは永遠ですよね」
「あまりの絆の深さに泣けてきたわぁ」
「がんばって和田さん。ばくわら」
というわけで、結局問題解決は私の手に委ねられた。
- 502 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/03/24(日) 14:09
- と言ってもかにょんに直接注意するわけにはいかない。またこの前みたいにお
ならを我慢しすぎて、ストローで空気を吹き込まれたカエルみたいになっても
困るからだ。
今頃ゆうかりんは何をしているんだろう。
別にカエルという単語から思い出したのではない。ゆうかりんがいた時代はか
にょんのおならが臭いなんてことはなかった。つまり、ゆうかりんが出た側か
らメタンを吸い込んで無効化していたに違いない。
しかし彼女と同じことをやっていては進歩が無い。
そっと私はタチアガール。自慢したいかにょんのおなら。ハッピーアンドゴー
だ。
- 503 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/04/08(月) 09:47
- 「仮面サイダー」
- 504 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/04/08(月) 09:48
- 仮面サイダー・鞘師里保は改造人間である。 彼女を改造したダークネスは、 世界征服を企む悪の秘密結社である。
仮面サイダーは、人間の自由のためにダークネスと戦うのだ。
- 505 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/04/08(月) 09:50
- 恐怖・すてきだな女 ― ナスはトマトになれないよの巻 ―
- 506 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/04/08(月) 09:56
- ある意味リ○ナンターのあの彼女が動き出した。
いや違うって、相田みつをさんじゃないから。素敵だなって思っただけだし。パロディ、オマージュ、
そしてきょうめ……stop( ̄乂 ̄)ダメダメ!
これ以上続けるとアベフな人たちだけじゃなくて色んな人を敵に回しそうだ!
こんな時、正義のヒーローがいたら!
誰か、ヘルプミー!!
- 507 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/04/08(月) 10:07
- 「…はっ!誰かに呼ばれた気がする」
「気のせいなの。でもそうやってびっくりした顔のりほりほもかわいいの」
「小4から小6くらいのどストライクな表情ですわ」
「こっちに来てまでそのパターンですか、道重博士にフクちゃん助手」
「案ずることはないの。あっちじゃできなかったあんなことやこんなことを」
「そう思って下々のお店から里保ちゃんの能力を強化するスーパーツールを取り寄せましたわ」
「下々のお店って、これは双方向で楽しめるスティック!それにこれは卵型の震える機械!!
いったいどこのお店で!!!!」
「考えすぎなの。このスティックはおまたに挿して敵を攻撃する仮面サイダーの武器なの」
「そうですわ。このエッグ・リゾナンスは本来の快かn…じゃなくて潜在能力を高めるための
素晴らしいマシーン」
「もう言ってることがわけわかんねえよ!」
「りほりほがいつになく興奮してるの。口が汚くなってるの」
「お下品ですわ。でもすぐに下のお口も汚く濡れ…」
「言わせねえよ!ていうかお前らの方が下品じゃろ!そしていつの間にか私が裸に!!」
「裸じゃないの。キャストオフなの」
「体の動きが軽やかになる仮面ライダーカブトの機能を参考にしましたの」
「そういう時だけ本家本元使っていいと思ったら大間違いじゃ!もうダメだ!!」
- 508 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/04/08(月) 10:08
- 「仮面サイダー」 おしまい
- 509 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/05/11(土) 10:33
- 「やすみよよ永遠なれ」
- 510 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/05/11(土) 10:35
-
「保田さん。私、結婚することにしました」
三好のマンションに呼び出された保田。
いきなりの爆弾発言に、鼻息を荒くする。
駄目よみーよいくら性の解放が進みつつあるニッポンにおいても同性同士の結婚なんてまだ早いわ。
などと思いつつも頭の中ではダブルウェディングドレス。
「でもみーよ、私にも心の準備が…ほら、事務所だって説得しないと。あとCMだって決まったのよ。レンレボの歌
に合わせて自分のおまんまんを布で拭く内容なんだけど」
「…何言ってるんですか?」
ロマンティック浮かれモードの保田に、三好はただでさえ不自然に大きい目を見開いて言う。
そうか。最早二人の愛に障壁など存在しない。行こうぜ、無限大のハードレズへ!!
しかし三好の答えは、保田の想定をはるかに超えていた。
- 511 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/05/11(土) 10:36
- 「結婚相手は、IT企業に勤める人です」
「あ、あいてえ?そうなのみーよ、そんなに私に会いたかったのね。でも今こうして会ってるしこれからベッドで貝
合わせだってする…」
「保田さん目を覚ましてください!!」
あまりの超展開に三好の言葉を受け入れられない保田を、平手打ちが飛ぶ。
そう、それはあの色物昼ドラマに出てくるような平手打ちの何倍も強力で、保田は殴られた勢いででんぐり返ってそ
の汚いおまんまんを露出させた。
「もう終わりなんですよ!やすみよもレズごっこも!!」
「え…今なんて」
「私が結婚するのは、ちんちんも金玉もついた立派な男の人です!!」
しかも相手は男!!
保田のプライドはボロボロに引きちぎられる。
保田圭、御年三十二歳。男のペニスに負けないよう、日々手技や指技を鍛えてきた。大抵はみーよにクンニされるほう
だったけど。とにかくその人生、生き様、マックでのアルバイト、すべてが否定されたのだ。
- 512 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/05/11(土) 10:38
- 「不潔よ!そんなに男のちんちんが良かったのか!あの皮かむりの、蒸れると玉の裏まで臭くなる、汚らしい肉の塊
が!!」
「よかったんですよ!保田さんのくっさいおまんまんよりも、ずっと!!」
感情任せにぶつけた言葉も、その何倍もの力で保田に跳ね返る。
確かに朝から焼肉に白子、食生活は最悪だ。食生活の悪化は、おまんまんに激臭をもたらす。おまんまんの中に猛獣
が数匹棲んでいると言われたことも一度や二度ではない。しかしこう面と向かって臭いと断言されるとショックなの
は間違いない。保田は、三好は狼で保田のおまんまんが臭いと書かれると、嗅いだことあるんですか!と反論してく
れるような子だと思っていたのに。
「とにかくもう、会うのはやめましょう。これ、返しますよ」
三好の最後通牒。
それは、あの日あの時二人で愉しみあった、双頭バイブだった。
無言で受け取り、部屋を出る保田。その心の中は、どす黒い感情で渦巻いていた。
復讐してやる!すべてのおちんちんに!!
- 513 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/05/11(土) 10:39
- ★
- 514 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/05/11(土) 10:40
-
そしてほどなく、保田はイタリア料理屋と結婚する。
世間ではえっ、保田はレズじゃなかったの?とかやっぱハロメンにレズなんて幻想だったんだよ、などの心無い感想
が飛び交った。しかしこれも、保田のおちんちん復讐計画の第一歩に過ぎなかった。
保田の新婚邸。
保田の旦那は、うんざりしていた。
別に保田の顔が狛犬に似てるからとか、汗が獣臭いとか、そんな理由ではない。なら、最初から結婚などしていない。
ただ、毎日のようにとある料理を作ることを要求されるのだ。
「ねえ早く!早くおち…じゃなくてキノコ料理を作ってよ!!」
愛する妻のためならば、と思うがなぜ毎日キノコ料理。
作ったキノコ料理を、満足そうに食べる保田。しかしその視線は常に旦那の股間にくぎ付けになっていた。
まるでお前のおちんちんを食いちぎってやるとでも言いたげに。
保田の奥歯がキノコの海綿体をすり潰す音とともに、旦那のおちんちんは干しナマコのように萎縮してゆく。
それを見ながら、満足じゃと笑いながら保田はキノコを頬張るのだった。
- 515 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/05/11(土) 10:40
- 「やすみよよ永遠なれ」おしまい
やすみよ結婚おめでとう
- 516 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/05/25(土) 17:58
- 「この支配からの卒業」
- 517 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/05/25(土) 17:59
-
2013年5月21日。日本武道館。
田中れいなはついに、飛び立った。夢を持って、自信持って。
先に夢を持って自信持って飛び立った愛ちゃんはM1グランプリの王者にへこ
んだ側から速効元気されてしまったが、れいなにはその心配はない。なぜなら、
彼女にはラベンダーという素晴らしい仲間たちがいるのだから。
感動の卒業から数日が経過した。
ここはどぶ川の川っぺりに建っているアップフロント本社。
- 518 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/05/25(土) 18:00
- 「あれ、田中さんどうしたんですか?」
所用で会社に立ち寄っていた工藤遥は、れいなの姿を見るなり矢口と若いツバ
メの情事を目撃した旦那みたいな顔をした。要するに不審な顔である。
「ちょ、ちょっと忘れ物を取りに来たっちゃけど」
慌てて弁明するれいな。
しかし工藤の目はますます汚いものを見る目つきになっていく。それもそのは
ず、れいなは卒業した翌日から毎日のように事務所をうろうろしているのだから。
「田中さんももう卒業したんだから、そろそろ娘。離れしてくださいよー」
「あ、あはは。そんなんじゃなかけん」
しどろもどろになりながらも、工藤のあまりの豹変振りに密かにショックを受
けるれいな。
あんなにれいなを慕っていたはずなのに、今では生放送中に半分ケツを出して
しまった石川さんを見るような表情。これが噂の工藤掌返しか。
- 519 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/05/25(土) 18:00
- 「じゃあ新曲のダンスレッスンがあるんで」
「え、あ、うん」
そして足早に去ってゆく後輩。
未練もへったくれもない。あの感動のセレモニーは一体なんだったのか。
悲しみにくれていたれいな、しかしそれとともにふつふつと湧き上がる怒り。
れいなのいないモーニング娘。なんて、イボイボのない電動バイブやけん。そ
の惨状をじっくり見てやるっちゃん。
ねじくれた心は、恨みを抱きやすい。
さすがは10年のうち8年ははぶられいなだった女、只者ではない。
しかしレッスン場で見たものは、れいなの想像のはるか上を行っていた。
- 520 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/05/25(土) 18:01
- 「真のダンスレッスンに衣服は不要なの!肌でダンスグルーヴを感じ取るの!!」
「はい!!」
れいなが目撃したのは、なぜかたわしまで丸出しにしている娘。メンバー。
全裸でダンスとか意味がわからなかったが、しばらく様子を見ることにした。
「フクちゃん、もっとおっぱいをバインバインさせて!」
「はい!」
「飯窪はそこでジョジョ立ちしながら開脚ポーズ!ほら、飯窪のはるなんをパ
ックリさせて!!」
「こうですか道重さん!!」
「もっと!もっと内臓まで丸見えになるくらいに!いもうと倶楽部の日々を思
い出しながら!!」
最早修羅場だった。
乳も毛も露出させたメンバーたちが、組んずほぐれつの大乱交。
生田の視線はずっとパイルッキングしまくり。石田は出べそを丸出しにして狂
ったように踊っている。そこへ佐藤が禁断の生カンチョーで、アナルを串刺し
にされた石田に追いかけられる。鈴木は胸でない肉をひたすら揺らしている。
そんな様子を見ながら、小田が一人で手淫。
- 521 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/05/25(土) 18:02
- こんなの、こんなのれいなのモーニング娘。やないと!!
れいなは当初の目的を忘れ、怒っていた。
別に全裸の会にトゥルトゥルだから参加できないとか、そういう理由ではない。
あのダンサブルな、キテるキテる感満載のモーニング娘。はどこに行ったのだ
ろう。これではまるでSODが製作した三流AVだ。
「田中さん、落ち込まないで下さい」
「さ、鞘師」
れいなの側には、娘。の新エース鞘師里保がいつの間にか立っていた。
彼女もまた全裸で歩く児童ポルノ状態だったが、真面目な顔をしていた。
「娘。は常に進化し続けているんです。そしてこれが今の最先端」
と言いつつ、自らの両胸の先端を尖らせる鞘師。その視線は石田のぽってりと
しただー唇に注がれていた。
- 522 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/05/25(土) 18:03
- 「もう、れいなのいたモーニング娘。やないんやね」
帰ろう。ラベンダーに。
おかまりはダンス下手だしねいさんは所帯じみた顔してるしまりんは女栗原類。
けど、仲間だ。二度と美勇伝のようなことがあってはならない。
数年後ネットで「お前もラベンダーにしてやろうか!!」という言葉が流行す
る未来を知ることなく、れいなは明日へと進んでゆくのだった。
- 523 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/05/25(土) 18:04
- 「この支配からの卒業」 おしまい
れいな卒業おめでとうれいな
- 524 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/06/14(金) 13:03
- 「チリコンカルネ」
- 525 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/06/14(金) 13:06
- ピンポンピンポンピンポンピンポン!!!!!
ドアホンを連打され、部屋の中にうるさい音が響く。
何回連打してんだ、お前は高橋名人かよ。
毒づきつつも、今外に出るわけにはいかない。なんてったって今おいらは「時
の人」だからな。
「ちっ、ここじゃねーのかよ。情報屋のやろう嘘つきやがって。落ち目のちっ
こいカレー毒婦のネタ掴む程度であんな金払って損したぜ」
雑誌記者らしき男は言いたいことだけ言うと、ドアを蹴っ飛ばしてその場を去
っていった。
完全に姿を消したのを確認してから、おいらはドアのチェーンを外した。にし
ても誰が林マスミだよ。こんな可愛らしい顔の犯罪者がどこにいるんだよ。
と言いつつおいらは、今じゃ誰もが忘れてるハートの口のマネをしてみた。う
ん、まだまだいけるわ。ハロメンのちっこいのを適当に見繕って新新ミニモニ
でも結成しようかな。
- 526 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/06/14(金) 13:07
- 「・・・おい、記者はもう行ったのか」
部屋のクローゼットから出てくる、イケメンのノッポ(無職)。前のダンナで
はない。今のおいらのマイスイートハニーだ。しかしながら、何がもう行った
のかだ。おいらが騎乗位の時はすぐイクくせに。
「大丈夫、どうせ週刊○春の記者だろ。今度変な記事書きやがったら、コンビ
ニで○春の上にファミ通重ねてやる」
「いいなそれ、さすが俺の愛しいやぐっちゃん」
と言いつつ、LOVEマシーン、ゲットっす!とでも言いたげなどや顔をしてみせた。
職なし。甲斐性なし。けど、イケメンで高身長。それだけで十分だ。前のダン
ナも条件に当てはまってはいたが少々我を出し過ぎた。
「というわけでやぐっちゃん、もういっちょイク?」
「当たり前田のゆうかりんよっ!!」
さっきのバカ記者のせいで中断していたヤルナンデスを再開。
ヒルナンデスはクビナンデスになってヒマナンデスだけど、チンナンデスをマ
ンナンデスにイレルンデスは得意ナンデス。
- 527 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/06/14(金) 13:08
- 「おりゃあ!やぐっちゃんの好きな立ちバックじゃあ!!」
すっかり俺の女気分でおいらの体を弄ぶイケメン無職。
でも、おいらがたった1本の肉棒で満足すると思ったら大間違いだ。おいらの
下の貪欲なクッキーモンスターを満足させるには、図体のでかいイケメンの魚
肉ソーセージが何本も必要なんだよ。それだけの価値がおいらにはあるんだから。
だいたいあの使えない事務所も何だってんだよ。おいらがミニモニ。とワイプ
芸で事務所を育て上げたも同然なのに、ちっとは擁護しろっつーの。おいらは
娘。のオリメンなんだから敬意を払えよ敬意を。
バッコーン!!
ドアが押し破られる音。
敬意どころか膣痙攣を起こしかねない派手な衝撃だった。もしかして前のダン
ナがナ○プロお抱えの怖い人たちを引き連れて・・・とりあえずおいらはバスタ
オル一枚という悩殺スタイルで玄関へと向かった。
- 528 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/06/14(金) 13:09
- 「やぐっちゃん、何だよその格好」
「え、イケメン無職Bくん!?」
そうだ、この後はこいつと裸組体操をする予定だったんだ。
やっぱセックスのスケジュールもマネージャーに管理してもらわないとダメだ
な。
「ちょっと入るぜ」
「あの、待って!!」
まるでドラクエの主人公みたいに勝手に寝室に入って周囲を漁るイケメン。そ
して、
勇者いけめん は クローゼット の なか から まおとこ を見つけた。
てってってっててーん。とめでたいファンファーレが鳴るはずもなく。
またしても地獄絵図だ。
「やぐっちゃん、俺だけじゃなかったのかよ!」
「そうだよ、イケメンB君のちんちん最高って言ってたじゃんかよ!」
「俺こそKんぞーのロングソーセージで奥まで突いてぇ!って」
「つうかここで何やってたんだよ」
「…何かヤッたんでしょうね」
- 529 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/06/14(金) 13:10
- そう言っておとぼけ笑顔の後に、これ以上の質問はNGとばかりに胸の前で両
手で「×」の字をつくってガード。できるはずもなくお前の存在自体がNGだ
ろと言わんばかりに詰め寄られた。
これはピンチだ、もうこうなりゃ適当に3Pして誤魔化すしか…
いや待て、おいらには取って置きの切り札があったじゃないか。おいらのピン
チを救ってくれた、魔法のキーワードが。
「子供のころから乱交が大好きで、はっきり言ってオタクレベル。かなりマニ
アックなプレイも好きで、特に好きなプレイは手コキです」
沈黙。
あまりのおいらの見事なテンプレに言葉も出ないってか?
けど、それは大きな間違いだった。
「そんなにマニアックなプレイが好きなら、やってやろうじゃないの」
言いつつ、ベッドになぜか置いてあった大根を取り出す。
「ま、待って!そんなの入れたらおいらのやぐやぐが裂けちゃう!!」
しかしもう一人の男によって露にされたのは、おまんまんのほうじゃなくて黒
ずんだアナルのほうだった。
「確かうんこのCMやってたよなあ。これくらいなら余裕で入るだろ」
「コワクないらしいぞ」
「えーっ!」
勢いよくおいらの菊門にぶち込まれる、大根。
「達成感!!!!!!!!!!!!!!」
大きく裂けたおいらのアナルからは、チリコンカルネみたいな汚い液体が噴出
していた。
- 530 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/06/14(金) 13:10
- 「知離婚カルネ」おしまい
- 531 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/06/30(日) 17:46
- 「濃い人はラベンダー色」
- 532 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/06/30(日) 17:48
- ラベンダーのリーダー、田中れいなは焦っていた。
カバーザロックは売れない。木っ端芸人とのラジオも打ち切られた。卒業して
から後輩からぱたりとメールが来なくなった。絶望的なありさま。
このままではユニット解散の上生放送で半ケツを出した石川さんみたいなこと
になりかねない。または演技とは名ばかりのパンチラ祭りの真野ちゃんのよう
に。
どげんかせんといかん。
宮崎だろうが福岡だろうが最早関係なかった。
れいなはついに、禁断のラベンダー改革に乗り出すことを決意した。
翌日、れいなは例の音楽素人三人を都内某所のスタジオに呼び出した。
ゆきねえ、おかまり、まりん。今のれいなにとっては最後の人との繋がりだっ
た。
- 533 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/06/30(日) 17:49
- 「今日はみんなの演奏をみせてもらうけん」
全員が集まるなり、れいなは薄い胸を張ってそう言った。
三人は何言ってんだこのロンパリ、みたいなことを言いたげな顔をしたがそこ
はバンドのリーダー、仕方なく顔を立ててやることにした。しかし。
「でもあたし、ボーカルだから楽器なんて弾けないんですけど」
そう言ったのはラベンダーのツインボーカルの一人であるおかまりだった。だ
がれいなはそんなことはどうでもいいとばかりに声を荒げる。
「何言うとっと。おかまりも楽器持っとうやろ」
「えっ」
「女の楽器は、おまんまんやけん」
意味が分からなかった。
友達がいなさすぎて頭がおかしくなったのかもしれない。プライベートではま
ったくれいなと絡みの無い三人は瞬時にそう判断した。電車での移動の途中で
放ったれいなの「絵里もさゆもれいなに心を開かんけん。おまんまんを開くし
かなかばい」という寝言を聞いてから既に、この人とはやっていけないという
思いを固めていた。
- 534 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/06/30(日) 17:50
- 「つまり、ここで性器で演奏するということは、自慰をしろということですか」
「さすがまりん、話が早いっちゃん」
れいなは本気だった。
人前でオナニーできない人間が、ロックを語るなど片腹痛い。
未成年と世紀末リーダー伝した上に暴力を振るうくらいの破天荒さがなければ
、バンドをやる資格はない。教えてくれたのは行き当たりばったりプロデュー
サーの、お星様になってしまった元同僚だった。
「そんな横暴な!」
「言っていいことと悪いことがあるだろうがこのパンパース!」
後輩からの反発。
特にゆきねえが放ったパンパースという言葉は、れいなの平たい胸にぐさりと
突き刺さった。
確かにれいなは4人で並ぶと一人だけ子供のようだ。おまんまんはメンバーの
中で一番酷使してるのにも関わらず。しかしパンパースはあんまりだ。
ただ、れいなには悪魔の切り札があった。
- 535 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/06/30(日) 17:51
- 「ここでオナニーできんかったら、れいなはバンド脱退するけん」
衝撃的な発言。
その一言で、三人は一様に口をつぐんでしまう。
れいなは無能な先輩石川さんから何一つとして学ぶことはなかったが、たった
一つだけ参考にしたことがあった。美勇伝AさんとBさんの扱いだ。モーニン
グ娘。の元メンバーと、しょうもないオーディションを経てハロプロ入りした
田舎者たち。この圧倒的な出自の差を利用して、女帝石川は暴君として美勇伝
に君臨し、夜はクンニに明け暮れていたのだった。
幸い田中れいなにも、すっかり色あせてしまった元モーニング娘。の金看板が
ある。
それをいつ利用するか。今でしょ!
れいなの顔はその汚い心同様、邪悪に歪んでいた。
「わかりました。その代わり」
「な、何?」
「先輩である田中さんがまず見本を見せてください」
まりんからの、意外な反撃。
れいなは大いに焦った。さゆえりにハメられて公衆の面前で公開オナニーショ
ーをしたのは一度や二度ではないが、後輩の目の前で汚いおまんまんをさらけ
出した事は一度もなかった。それを、今やれというのか。
- 536 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/06/30(日) 17:52
- 「れ、れいなはアルペジオよりストローク奏法やけん。ピックがないと演奏な
んかできん」
「道具がないと自慰できない、そう仰るんですか」
「あーあ、残念。それさえあれば、れいなのおまんまんは眠れない夜はたどり
着いたらいつも雨降り、潮が上京物語っちゃけど」
さすがの歩く恥知らずことれいなでも、後輩の前でグロマンを見せることには
抵抗があった。
そこでれいなは自らをローター中毒のド淫乱と設定することで危機を回避しよ
うとしたのだ。
「ピックならありますよ、ここに」
そう言っておかまりが差し出したのは、卵型の震える機械。通称、またのきか
いと呼ばれるものだった。そしてそこには「れいな」とマジックで名前が書い
てあった。れいなは中学の修学旅行の時に黄ばんだパンツをなくして以来、自
らの持ち物には必ず名前を書いていたのだった。
お膳立ては全て揃った。
もう、逃げられない。そう言えばれいなは今までずっと逃げてばかりの人生だ
った。5期オーデで年齢制限から逃げ、モーニング娘。に入ってからもさゆえ
りの仲のよさから逃げ、そして今後輩の熱い思いからも逃げようとしている。
- 537 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/06/30(日) 17:52
- 自分が間違っていた。
ラベンダーを変えるためにはまず自分が変わらなくては。
見せ付けてやろうじゃないか。博多から上京してから毎晩自らを慰める事で上
達したひとり遊びの実力を。
覚悟は、決まった。
れいなはおかまりからローターを受け取ると、徐にスカートを下ろし紫色の趣
味の悪いパンツを丸出しにした。そしてその中に、卵型の機械を突っ込み出力
を全開にする。終わらないロックコンサートの始まりだ。
「きょっおおですべてぇが終わるぅさぁ、あっああああ」
熱唱だった。れいなの上から下から熱い水が流れ落ちる。
三人はとっくにスタジオを後にしていた。それでもれいなは魂のバイブレーシ
ョンを止めることはできない。ラベンダーとはれいなのことで、れいなとはラ
ベンダーのこと。そう言えばれいなの煮しめたチャーシューみたいなおまんま
んもラベンダーと同じ紫色。
その後れいなは猥褻物陳列罪で警察に捕まり、ラベンダーは三人で再出発した。
- 538 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/06/30(日) 17:53
- 「濃い人はラベンダー色」
- 539 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/07/06(土) 21:45
- おしまい
- 540 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/07/06(土) 21:46
- 「僕らの百合愛佳」
- 541 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/07/06(土) 21:46
- この可愛らしいうちがいつものようにSATOYAMA仕込みの家庭菜園に水
をやっていると、ながら鑑賞していたテレビからとんでもないニュースが飛び
込んできた。
Juice=Juice の大塚愛菜、突然の脱退。
えらいこっちゃ。
まさか矢口さん事件がこんなとこまで波及するとは。芸人解雇、新人放出とく
れば次は不良債権のOG解雇。SATOYAMAで大活躍のうちは安泰やろう
けど、生放送で半ケツ出した人なんかは気が気じゃないに違いない。
とは言え、不景気で言いたいことも言えないこんな世の中ポイズン。うちとト
リンドル玲奈の電撃トレードくらいはあるかもしれん。顔も似てるしな。とい
うわけで、さっそくうちは忙しいスケジュールの合間を縫って、渦中の人であ
る大塚ちゃんに会うことにしたのだった。
- 542 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/07/06(土) 21:47
- いつもの川っぺりの薄汚い事務所に着くと、1階のエレベーターホールで浮か
ない顔をした大塚ちゃんがいた。マジで解雇される5分前、と言った感じの暗
い表情をしていた。そんな最果ての地に飛ばされたオアシズの大久保さんみた
いな顔をした少女に、うちは声をかけた。
「あんた、Juice=Juice の大塚ちゃんやろ」
「あ、光井さん」
幸いな事に、大塚ちゃんはうちのことを覚えていた。
確か胡散臭い野菜即売会の時に一緒だったはず。うちの美貌がいつまでも心に
残っていたに違いない。
「あんなあ、うち、大塚ちゃんに話があんねんけど」
「ちょうどよかったです。私も、ハロプロブサイク代表の光井さんに色々聞き
たかったんです」
そうかそうか、そら奇遇やな。
はて? 何か今聞きなれない単語が飛び交った気が。ははーん、さては照れ隠
しやな。わかっとるわかっとる、あの大御所さんまさんですらうちに惚れ過ぎ
て「作りかけの肛門に似てる」としか言わざるを得なかったくらいなんやから。
肛門と恍惚って似てるもんなあ。
- 543 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/07/06(土) 21:48
- 「ここで立ち話も何やから、うちのタワーマンションの部屋で話でもせえへん
?」
「…いいんですか?」
後輩の悩みを聞くのは先輩の仕事。
しかもアテナ&ロビケロッツやガーディアンズ4という偉大な功績を残してき
たうちや。尊敬の眼差しが注がれるのはほぼ間違いない。って誰や、全部ユニ
ットのお荷物だろとか言うてる奴は。しばき倒して琵琶湖の底に沈めるでほん
ま。
というわけで、うちの超高層タワーマンションに移動。
まあ、ほんまはアップフロントの屋上にやっつけで作った小屋なんやけど。ア
イドル稼業もきついわ。
「光井さん、教えて欲しいんです」
部屋に入るなり、大塚ちゃんが潤んだ目でこちらを見ながらそんなことを言っ
てきた。
その只今研修中!なボディはロリコンのかなともでなくても十分にそそる代物、
農作業で鍛えたゴールドフィンガーで色々教えたるわ、という展開にはさすが
にならない。
- 544 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/07/06(土) 21:49
- 「事務所辞めたあとの、身の振り方やろ?」
「そうなんです」
大塚ちゃんは不本意な形で事務所を後にすることになる。
となれば前田クローバーいろりちゃんやABCZいちゃいちゃしちゃった栞菜
のように、一人で生きていかなければならないのだ。
「まあうちは大人気農作業番組やソロラジオで稼げてるから、うちに教えを乞
うってのはいい考えやと思うで?」
「はい。何でこんなブサイクなのに首にならずに今まで生き延びてるのか、そ
の秘訣を知りたいんです」
まあ待て待て。
相手は中3の子供や。子供のいう事なんて、真に受けたらいくら体があっても
「顔自体がもうぐろっさんな光井さんみたいにはなりたくないですけど、ひと
りで頑張るからにはそういう底辺の人の意見も聞いておこうかと」
「おんどりゃあさっきから聞いてれば不細工不細工うっさいんじゃあ!!!!!!」
うちの堪忍袋は保田さんの開きっぱなしのおまんまんのように全開になった。
芸能界の恐ろしさ、とくと味あわせたるわ!
- 545 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/07/06(土) 21:50
- 「大体お前光浦の相方みたいな顔しくさってから、よううちのこと不細工なん
か言えるなぁ!!」
「は?先輩だから顔立ててやったのに。あんたなんてヤングミヤコ蝶々じゃな
いですか」
「やっぱJJ途中でクビになるやつは目が節穴やな。目の前にトリンドル玲奈
がおるのもわからんなんてなあ」
「トリンドルって言うか無理ンドルだろ。それか不倫ドル。お前矢口みたいに
不倫しそうだし」
互いにヒートアップしたうちらは、いやらしくない意味での揉みあいを始めた。
しかしそれがいやらしい意味に変わるのはすぐだった。
「何やお前、うちに叩かれて興奮してるんか」
「べっべつにお前みたいな不細工に触られたところで!ともの指テクのほうが
いいもん」
「は?そんなこと言っててもお前のつかぽんはもうジュースジュースやないか」
「あっ!そこはらめえ…」
こうしてうちらは終わらないジョイントコンサートを続けるのだった。
- 546 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/07/06(土) 21:50
- 「僕らの百合愛佳」 おしまい
- 547 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/07/09(火) 17:27
- 「ゲットだぜ」
- 548 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/07/09(火) 17:28
- 君たちは「LovendoЯ」という三流ガールズバンドのことを知っているだろうか。
愛を売るバンド、つまりは売春バンドである。
そんなハレンチですわとフクちゃんが頬を赤らめるようないやらしいバンドであ
るからして、メンバーがいやらしい思想に染まったとしても何ら不思議ではない。
LovendoЯのリーダーである田中れいなは悩んでいた。
最近、同じバンドメンバーである宮澤まりんのことが気になってしょうがないのだ。
きっかけはまりんからもらったアンパンマンチョコ。れいなは、一見何の変哲も
無いプレゼントにとんでもないメッセージが隠されていることに気づいてしまった。
- 549 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/07/09(火) 17:29
- ア、アンパンマンチョ!!
アンパンマンチョってどんなおまんまんなんだろうとれいなは悩んだ。自分の
股座には黒ずんだみずぼらしいおまんまんしかついてなかったからだ。
そこで、おまんまんについては男性以上に興味のありそうな道重さゆみに聞い
てみた。
「それは、パン(ツ)のアン(ダー)はまんちょってことなの。まりんちゃん
はれいなを誘ってるに違いないの」
れいなは雷に打たれたような衝撃を受けた。
お、女同士でいやらしいと。不潔ったい。
しかし、理性とは裏腹に、れいなの段違い平行棒のような目線はまりんのそこ
かしこに注がれるようになっていった。
- 550 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/07/09(火) 17:30
- もともとアワビよりはキノコのほうが大好きなれいなではあったが、ここにき
てたまには海鮮の珍味も悪くないんじゃないかとすら思えてきた。そう、れい
なの中のSATOUMIプロジェクトが幕を開けたのだ。
しかしいきなりまりんの不意をつきそのまま押し倒す、のは非常にまずい。
契約上の合意に達しなければ脱退されてしまうからだ。
逆に言えば、まりんがその気になればいたずら一切やりたい放題。肉欲のパラ
ダイス。
つまりはまりんの気を引きそうな何かを囮にしなければならない。
そこでれいなは思いつく。
まりんと言えば、ポケモン。ポケモンと言えばまりんである。
ポケモンのことなら大体知ってる。ピカチュウとか。そんな貧相な発想しか浮
かばないれいなではあったが、さっそく計画を実行に移すことにした。
- 551 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/07/09(火) 17:30
- 翌日。
れいなはまりんをとある音楽スタジオに呼び出す。
「急にどうしたんですか、田中さん」
「実はれいな、ポケモンを捕まえたっちゃん」
まりんの表情は変わらない。
このクールビューティーな顔を、いずれアヘ顔に変えてやる。
「どこにいるんですか?」
「慌てなさんな。ここにござるよ」
れいなはかつて大根を咥え込んだ保田さんみたいな口調でそう言ってから、薄
汚いスカートをはらりと落とした。さらけ出される、ポケットモンスター。
- 552 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/07/09(火) 17:31
- 「これがピカチュウやけん」
「ピカチュウと言うよりも、ピチューですね。毛も少ないですし」
自信満々におまんまん、いやピカチュウを露にしたれいなだったが、まりんの
冷静な突っ込みに薄い胸が大変傷ついた。だが、ここで心が折れるれいなでは
ない。
「さあ見よれ。今から、電気を出すっちゃ!!」
徐に座り込み、M字開脚したれいなが電光石火の勢いでピカチュウを摩擦する。
すると、れいなの体がぴくぴくと痙攣しはじめるではないか。
「で、電気が体中にぃ、あっああああああ」
それは単に気持ちいいだけじゃないか?ともかく、れいなはまりんの目の前で
放電を続けていた。そして○天堂さんごめんなさい、と心の中で謝罪するのだ
った。
- 553 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/07/09(火) 17:31
- 「田中さん、ピカチュウを進化させましょう」
「はへ?」
「このかみなりのいしがあれば、ライチュウになれるはず」
言いつつ取り出したのは、ピンク色の丸い石にコードがついたアイテム。通称
またのきかいと呼ばれるものだ。
「ライチュウ、ゲットだぜ!」
「あひぃぃぃ!!!!!!」
れいなのピカチュウがかみなりのいしを飲み込む。
出力全開、れいなは文字通り昇天した。
結局、ライチュウにはなれなかった。オナニー中毒ではあったけど。
- 554 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/07/09(火) 17:32
- 「ゲットだぜ」 おしまい
- 555 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/08/03(土) 13:24
- 「きくの花」
- 556 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/08/03(土) 13:26
- ※
「ゆうか。ゆうか、起きて」
穏やかな声が耳をくすぐって、目を覚ますとひりひりと喉が痛んだ。
ここは収録スタジオの楽屋。あたしはとある事情で貧血を起こしていて、倒れているのか眠っ
ているのかわからないような状態で寝ていた。
「おはよ憂佳」
このまろみたいな顔をしたおかめは福田花音、わたしの親友だ。と言っても近所の幼馴染とか
そういう関係ではない。私の所属しているスマイレージと言うアイドルグループのメンバーだ。
「紗季ちゃんもあやちょも待ってるよ。早くいかないと」
そうだった。これから何とかデラックスとかいうトーク番組の収録をするんだった。面倒くさ
い。そんなことを花音の綺麗な黒髪を見つめながら考えていると、
「どうしたの?花音の髪に何かついてる?」
と聞いてきたので、ううん、なんでもないと言っておいた。
そしてのろのろと立ち上がって花音に促されるようにして楽屋を出た。
- 557 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/08/03(土) 13:27
- 米
最悪だった。
わたしの発した「整い前田」という言葉をきっかけに、スタジオが凍りついた。司会の二人も
いい年こいてシャーシャーうるさい刈り上げの人も、みんな顔を青くしていた。わたしはただ
マネージャーさんの言うとおりに言っただけなのに。整いましたと整い前田、おもしろくね?
と収録前はどや顔でにやけていたマネージャーさんは、打って変わって鬼のような形相をして
いた。まさか本当に言うとは思わなかった、って。大人はいつも、ずるい。
「辛そうな顔してるよ?」
リーダーの彩花ちゃんが、わたしの不調を察して聞いてくる。
「大丈夫」
精一杯の強がりでそんなことを口にするけど、本能には抗えない。自然とわたしの視線は彩花
ちゃんの健康そうな肌へと注がれていた。
「…あやだったら、いいよ」
見透かされていた。やっぱり純血の目は誤魔化せない。言葉の魔力に操られ、力なく首を縦に
振る。その時のわたしの顔はきっとばらの花のように赤かっただろう。
- 558 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/08/03(土) 13:29
- *
スタジオのトイレの中。
目の前でおしりを丸出しにしている、彩花ちゃん。吸血鬼であるわたしのために自らの血を提
供してくれると言ってくれた彼女の行動は、それでも不可解だった。
「…ぇ、なん…で」
「なんかね、こうすると、どきどきして血が美味しいんだって」
確かに、彩花ちゃんの可愛らしいおしりを見ていると、心臓が激しく波打つのを感じる。わた
しは今まで生きていた中で人のおしりにかぶりついたことはないけれど、きっと今日がそのは
じめての日になるんだって確信していた。
目を瞑り、思い切って彩花ちゃんのおしりに顔を突っ込む。
「あっ、そこはこうも…」
わたしの牙が彩花ちゃんのきくの花に突き刺さる。そうか、これが吸ケツ鬼か。
そう言えば紗季ちゃんが言っていた。排泄という膨大なエネルギーを消耗するきくの花には凄
まじいエナジーが秘められているって。その勢いを感じながら、わたしは彩花ちゃんのおしり
を夢中で吸った。
- 559 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/08/03(土) 13:30
- ◎
「これから花音に血、吸わせてもらうんだ」
それが紗季ちゃんがわたしにかけた最後の言葉だった。まるであいぼんが温泉地でふかした煙
のようにすうっと消えてしまった紗季ちゃん。三人とゆかいな仲間たちだけになったスマイレ
ージだったけど、わたしの心の中にはいつも紗季ちゃんがおはスタで無理やりやらされていた
変なつけ耳となんとかなのれすーという妙な口調だけが残っていた。
そうだ、花音に血を吸わせてもらおう。いつの間にか、そんな決意が生まれていた。
人間は追体験することで、その人の深いところを知るらしい。わたしは吸血鬼だけれど、そう
いうところはきっと人間と変わらないんだろうと思った。
でも花音は普通の人間だ。この前戯れに血を吸ってみたコスなんとかさんとかいうサブメンバ
ーは血を吸い過ぎて脱退してしまった。
繊細で、壊れそうな、花音のきくの花。そこにゆっくりと自分の牙を沈める。溢れ出し、花び
らを紅く染める様はまさに花音血ゃんだ。
- 560 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/08/03(土) 13:32
- ○
わたしは彩花ちゃんがわたしにしたように、花音をトイレの個室に誘い込むことに成功した。
熊井さんがうんこが出なくて苦しんでるからいちじく浣腸で助けてあげて、と話したら花音は
目を潤ませていちじく片手にトイレに走っていった。けれど熊井さんなんて、いるはずもない。
「騙したの?」
花音の険しい顔。でも、そこまでしても、わたしは花音の血が吸いたかった。
「かにょん、お願い。おしりを出して血を吸わせて」
決死の告白に似ていた。真摯な心は人に伝わる。それを表すかのように花音はするりとスカー
トを床に落とした。
「もう限界。我慢できない」
気がつくと花音の頬は紅潮していた。吸血鬼が人間から血を吸うと、吸われた者は吸った者へ
強い好意を抱くようになってる。 きっと昔わたしが花音の血を吸った記憶が、僅かながらに
残っていたのかもしれない。
まるでひらひらと舞う落ち葉のように脱ぎ落とされた下着、それを合図にわたしは花音の柔ら
かなおしりに顔を埋めた。
- 561 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/08/03(土) 13:34
- ●
「ちょ、ちょっとそんなことしたら。ああ、ああ」
花音がもだえ苦しみながらそう言うのと、きくの花が緩んだのはほぼ同時だった。花びらの
隙間から、向かい風が吹きつける。臭い。臭すぎる。黄色が目にしみて、涙がぼろぼろ零れ
てくる。あまりの臭さに、立っていられない。こんなおなら、今まで嗅いだ事がない。まる
で、魂すら掻き消されるような…そうか。
紗季ちゃんは、これを嗅いで。
そう考えると全てが納得できるような気がした。
もうもうと立ち込める臭気はしばらく個室の中を漂っていたが、やがてわたしの芸能生命と
ともに薄く散って消えていった。
- 562 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/08/03(土) 13:34
- 「きくの花」 おしまい
- 563 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/09/08(日) 21:03
- 「王位争奪戦」
- 564 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/09/08(日) 21:03
-
つんくのまぐれ当たりかはたまた○通の陰謀か。
詳しいことは良く判らないが、今、モーニング娘。はプチブレイクらしい。
よっしゃ、このビッグウエーブに乗ったれ!とピコーンおじさんが言ったかど
うかはわからないが、未来少女と冠して応募していたオーディションはあっさ
りとなかったことになってしまった。つまり未来少女は見ない少女になってし
まったわけだ。最近めっきり見ない少女はゆうかりんとかサキチィとかその辺
だ。
- 565 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/09/08(日) 21:03
- 代わりにつんくが打ち出したのは、ハロープロジェクト・キッズ以来の大型コ
ンセプトに基づいた特別なオーディション。これを成功させれば、鞘師がこけ
しみたいな顔を歪ませて紅白紅白と連呼せずとも、自然に紅白の座は転がり込
んでくる。つんくは本気だった。本気の証拠に、朝日新聞を一面丸々買い取っ
て大々的に広告を打っていた。これはあのスベリ倒した「『安倍』内閣集合写
真」クラスの扱いである。
「これ見たらみんな驚くやろな。応募者殺到やで、おめでとう、イェイ!」
最早殺意しか浮かばない決め台詞を吐き、つんくは眠りについた。
- 566 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/09/08(日) 21:04
-
翌朝。
いつものように寝起きのメッツコーラ1リットルを飲み干した鈴木香音は、げ
ぶぅ、と野太いゲップを吐きつつ自宅の新聞受けに向かう。朝は出前で頼んだ
ピザーラ片手に新聞を読むのが香音の日課だった。最近ちょっとお肉がついて
きたかもしれないけど大丈夫、そのためのメッツコーラなのだ。トクホだから
問題ないのだ。
しかしそんなプッチンプリンエンジェルを、肥報、いや悲報が襲い掛かった。
「な、なんだろうねこれは!!!!!!!」
香音は衝撃でチャームポイントの鼻の横の鼻くそ、もとい黒子を無限大の彼方
へと吹き飛ばしそうになった。それもそのはず。例の朝日新聞の一面には、雲
竜型を決めているマワシ1丁の香音の雄姿が。
- 567 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/09/08(日) 21:06
- ち、乳首は娘。卒業後の秘密兵器に取っておきたかったんだろうね…それにし
ても何時の間にこんな写真を……
しかしそんな問題は瑣末なこと。
もっと問題は、その相撲取りの頭上にでかでかと掲載されてるキャッチコピー。
「ハロープロジェクト・ズッキ大募集!!」
そう、これはつんくがピコーンした新オーディションの広告だったのだ。
募集要項も至ってシンプル、郁恵感の高い少女、ただそれだけであった。
- 568 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/09/08(日) 21:07
- これは…まずいんだろうね。
香音が危機感を覚えるのも致し方あるまい。
これで優秀なズッキが合格しようものなら、今までのズッキはお払い箱になっ
てしまう。1つのグループにズッキは2匹もいらないのだ。
幸いにも一次オーディションが糞事務所の1Fにあるボッタクリレストランで
開催されるという。元祖ズッキの名を守るため、香音は腹の肉を揺らして走った。
だが、優秀な競走馬は得てして硝子の脚である。思い直すと、携帯からタクシ
ー会社に電話をして車で行く事にした。メッツコーラ効果があるので運動不足
でも安心だ。
- 569 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/09/08(日) 21:08
-
現場はまさに、新弟子検査のようだった。
全国から集まったズッキたちが、自らのズッキ力を試すべくこの赤羽橋に集結。
うら若き乙女なのにも関わらず乳を晒しマワシ1丁でオーディションに望んで
いた。
なかなかのズッキ揃い…だが、ただ太ってるだけじゃズッキの名は継げないん
だろうね!!
内山君にヅラを被せたような可憐な女子たちに対し、ズッキオリジナルこと香
音は一歩も引かなかった。しかし、ある人物の姿を発見するとそれまで余裕だ
った香音の心に動揺が走る。
- 570 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/09/08(日) 21:09
- 「み、三瓶ちゃん!!」
「鈴木先輩、負けませんよ」
研修生の世界に三瓶ありと言われた、たどり着いた女戦士サモアこと三瓶海南。
実家に絶対細長い盾と槍あるでしょ、と聞かれかねない南方系のルックスはま
さにズッキ。香音は年下のライバルの出現に身を震わせる。そして衝撃はこれ
だけでは終わらない。
「間に合った…香音ちゃん、ズッキの称号はいただくよ」
「す、須藤さん!?」
香音は目を疑った。
目の前に立ちはだかるのは、半日村の太陽を覆い隠していた巨大な山こと須藤
茉麻だったからだ。確かに体格は十分、強さと優しさを兼ね備えた逸材。ただ。
- 571 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/09/08(日) 21:10
- 「須藤さん、ベリーズは・・・どうするつもりですか」
「ズッキの名を得られるなら、ベリーズなど惜しくは無い!!」
そんなにズッキの称号に価値があるなら、ずっと前から価値の恩恵があっても
おかしくないんだろうね。そう思った香音だったが、尊敬してやまない志村け
んも「志村、後ろ!後ろ!」と呼ばれてもそ知らぬふりをして笑いを取った。
今自分はそういう状態なんだと言い聞かせた。
娘。に研修生にベリーズ工房。
三界のズッキがここに揃った。ズッキ最有力候補の三人がこれからいかに激し
い戦いを繰り広げるか。周りの雑魚ズッキたちは心の中で思った。やはりこの
人たちには勝てないのか、と。
- 572 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/09/08(日) 21:10
- つづく
- 573 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/11/30(土) 13:52
- 「ごがくゆう」
- 574 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/11/30(土) 13:53
-
ここはとある王国。
お姫様のフェイ(鞘師)は、プリンセスの仕事にもう飽き飽き。
と言うか仕事にならない。ミントを黴まみれにし、ラディッシュをかいわれ大
根にし、挙句の果てにはバジルが盗まれたなどという嘘までつく始末。
妙に声の加工された53歳の執事に嫌味を言われるのが嫌で、ついに侍女のリオ
ン(工藤)を連れてお城を飛び出してしまった。
- 575 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/11/30(土) 13:54
- 「リオン、もう歩くの疲れたー」
「もう少しの辛抱です。この砂漠さえ越えれば町があります。何でも定食屋み
たいなのがあったりなかったりするらしいですよ」
姫の不平を和らげるために、励ますリオン。
しかし暑い。そりゃそうだ、ここは砂漠なんだから。汗っかきのリオンなどは
バケツの水を被ったかのようにずぶ濡れだ。
- 576 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/11/30(土) 13:55
- じりじりと照りつける日差しは、二人の体力を消耗させてゆく。
ついにお姫様が根をあげた。
「もう我慢できない。お水。リオンお水。ああ、もうダメ、暑さのせいで目も
πも小さくなってきたような気がする」
「それは元からでしょ、しっかりしてくださいフェイ様。定食屋にはフェイ様
の大好物のぷるんとした『だーびる』があるそうですよ」
だーびる、という言葉に目を輝かせるフェイ。
要するに某変態リーダーが幼女を発見した時のような表情だ。
- 577 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/11/30(土) 13:55
- 「だ、だ、だだだーだーの、びびびるぅ!!!!!!」
猫まっしぐら、とはこのことか。
ぽってりとした厚みのあるだーびるのために、フェイは走りまくる。
ただ、ここは砂漠。そんな猛ダッシュが長く続くわけがない。
「もうだめヤシ。くどぅのπが大きく見える」
「そんなわけないでしょ。て言うかくどぅーって誰ですか」
「こうなったら、奥の手…」
- 578 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/11/30(土) 13:56
- 言いながらフェイが懐から出したのは、朱莉と書かれたブリーフ。
すると、驚いたことに。
何度も言うが、ここは砂漠。その真っ只中を、砂飛沫を上げて走ってくる一人
の少女。
遠くからでもバインバインという擬音がしそうなほど、自慢のホルスタインを
揺らしながら走ってくるあの人の名前は。
「みずπマン!?」
「違いますわ。それは別のスレのお話。私はフェイの姉のリュウですわ!」
リュウは、いつの間にかブリーフを奪い取り、汗を拭くふりをしてブリーフを
クンカクンカしていた。あうぅん、あかりちゃんのにほひ…やだぁ、あかりちゃんっ
たらおしっこした後拭いてないのね…などとぶつぶつ呟きながら恍惚の表情を
浮かべる団地妻は、まさにおまわりさんこいつです。
- 579 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/11/30(土) 13:57
- 「リュウ、お水、お水ちょうだい…なければフクちゃんの母乳でもいいヤシ」
そんな変態に助けを求めるフェイ。
いやこいつも変態だった。
「お水がなければ作ればいいのよ」
と言いつつ、桜ちらりとリオンを見るリュウ。
- 580 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/11/30(土) 13:57
- 「まさかとは思うけど、変な擬音が出る行為じゃないっすよねえ」
「YES!YES!」
「やっぱり…利き手の左手ですかぁ〜?」
「NO!NO!」
「み、右手?」
「NO!NO!」
「まっまさか両方ですか?!」
「YES!YES!」
「どぅっ!これが譜久村家に伝わる秘儀・三所攻めよっ!!」
「ああっ譜ク村さんそんなとこ剥いて舐めないでくださぃあっあああぁ〜」
シパパパパパァ
- 581 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/11/30(土) 13:57
- こうしてフェイの喉は潤され、砂漠は緑の森と姿を変えた。
人々はその森を、親しみを込めてシパパの森と呼ぶようになったのだった。
- 582 名前:名無飼育さん 投稿日:2013/11/30(土) 13:58
- 「ごがくゆう」 おしまい
- 583 名前:名無飼育さん 投稿日:2014/03/01(土) 12:50
- 「週刊フクちゃん」
- 584 名前:名無飼育さん 投稿日:2014/03/01(土) 12:51
- ある日新聞受けの中の覗いてみると、とんでもないものを発見してしまった。
「週刊フクちゃん 発売開始!!」
唐突な内容のちらし。
某広告代理店のおかげでCMなんてものまでやらせてもらってるが正直彼女に
そこまでの知名度はないと思っていた。しかし、こんな形でそれが実現すると
は!!
週刊フクちゃんと言っても写真集の類ではない。
ところで、鬼のような分割販売で有名なデ○ゴスティーニが、機械のパーツを
毎週購入する事で小さなロボットを完成させるという商売をやっているという。
しかしまあ何だ。
- 585 名前:名無飼育さん 投稿日:2014/03/01(土) 12:52
-
それのハロメンバージョンが出るとは夢にも思わなかったわけで。
- 586 名前:名無飼育さん 投稿日:2014/03/01(土) 12:52
- しかもフクちゃんである。
あまりに男心を知り尽くしたナイスチョイス。例えば週刊雅ちゃんなんていう
ものが発売されたとして、あれ最後のこのパーツ、胸なんだか背中なんだかわ
かんねえよ、などという設計上の仕様に伴うミスは絶対に発生しない。素晴ら
しい。
というわけでさっそく銀行でありったけの貯金を下ろしてきた。
我が人生に悔い無し。ようこそ無貯金生活へ。でも後悔しない。だって部品を
完成させた暁には毎日フクちゃんと過ごせる夢のようなハッピーライフが待っ
ているのだから。M−1以降泣かず飛ばずのあの芸人なんて目じゃないのだ。
販売元のテラゴスティーニに購読料数十万円を振り込んでからほどなくして。
週刊フクちゃん創刊号が送られてきた。
わくわくしながら箱をあけるとそこには。
- 587 名前:名無飼育さん 投稿日:2014/03/01(土) 12:53
- とここまで読んでいる読者は「どうせたわわなフクπだろ」という心無い感想
を抱くに違いない。
しかし期待を裏切るようで申し訳ないのだが、入っていたのは少々厚みのある
手のパーツだった。これにはさすがの私も唸らずを得ない。
この一見厚手のグローブのような力強い手。
しかしこれこそが握手会に来たヲタの心と金玉袋を鷲掴みにする通称「フクム
ラロック」の力の源なのである。力強いと言っても、某キュートのリーダーの
ように物理的に相手の手を破壊し激痛とともに服従心を植えつけるそれではない。
あれ、意外と手がごっついのね…いや違う。これは母だ、生きとし生けるもの
全てが最後には還るという海そのものだ!!握手してるだけなのになんだか涙
が出てくるぜ、おかぁぁぁさぁぁぁぁ〜〜〜〜ん!!!!!!!
などという郷愁の心を呼び起こす軌跡の握手だ。
つまりこの手があるだけでエブリデイ握手会!だが、この手を使って私のポー
クビッツを握らせるような下品なマネはしたくない。あくまでも吉良吉影のよ
うに、この手に頬ずりしていとおしむだけ。目先の欲望よりも、完成した後の
幸せを追い求める。それこそが真の漢(おとこ)ってやつなのではないだろうか。
- 588 名前:名無飼育さん 投稿日:2014/03/01(土) 12:54
- そして、毎週、毎週。フクちゃんのパーツが送られてくる。
それを組み立て、頬ずりし、また組み立てる。傍から見たらただの変態、とも
言えるがそんな誹謗中傷は気にしない。世間の白い目を浴びつつも、最後には
心の王国に辿り着く。そう、すべすべの肌とおっぱいの王国・ミズキングダム
に。
- 589 名前:名無飼育さん 投稿日:2014/03/01(土) 12:55
- そんなこんなで、いよいよ週刊フクちゃんの最終号になってしまった。
あれから色々なことがあった。嬉々としてフクちゃんを組み立てている私の姿
を窓からこっそり覗いてたクソババア(町内会の民生委員)が「バラバラ殺人
事件ざます!」と警察に通報し、おかげで10日間スメルライスを堪能したこ
ともあった。でもそれも今となってはいい思い出。
まるで神棚にお供え物を奉納するがごとく。
私は神妙な顔つきで、その御尊顔をマシュマロボディに装着する。
やはりあのお嬢様フェイスを抜きにしてこの壮大な谷間を語ることはできない
。別の意味で抜きまくったけど。そして私は、一歩離れてその荘厳な完成姿を
眺めることにした。
- 590 名前:名無飼育さん 投稿日:2014/03/01(土) 12:55
-
あれ、私が頼んでいたものは「週刊ミヤコ蝶々」だったか?
- 591 名前:名無飼育さん 投稿日:2014/03/01(土) 12:56
- どう見ても二代目駅前留学にしか見えないそのお顔。
私は必死になって創刊号の説明書を読み漁る。そこには、こんな説明書きがあ
った。
「週刊フクちゃん」は、福福しい顔でおなじみの伝説の8期メンバー・光井愛
佳さんをモデルにした高機能ロボットです。
「おー、よううちのこと作ってくれたなー。どや、一遍うちの可憐な谷間に挟
んでみるか?」
私はスパナを握りしめ、その後のことはよく憶えていない。
結局、その週刊ミヤコ蝶々はすべて返品した。
- 592 名前:名無飼育さん 投稿日:2014/03/01(土) 12:56
- 「週刊フクちゃん」 おしまい
- 593 名前:名無飼育さん 投稿日:2018/12/03(月) 22:17
- 閉鎖前に何か書こうとしたけどこぶしとかつばきとかびよーんずとかもうおっさんにはついていけないんや…
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