こんがらがる。
1 名前:ペーパー 投稿日:2006/09/25(月) 22:43

前スレ
a constellation of motes(銀板→幻版)
ttp://m-seek.on.arena.ne.jp/cgi-bin/test/read.cgi/mirage/1124289349/

タイトル通り、相変わらず、今年の7月23日に卒業した人の短編が主。
そして9月14日が誕生日の人の出演多数。

今回もそんなふたりの話。


2 名前:ペーパー 投稿日:2006/09/25(月) 22:43

『cry in the bed』

3 名前:Never… 投稿日:2006/09/25(月) 22:44

      *      *      *


今年も、年に一回のあたしの誕生日がやってきた。

そんな日にあたしが願うことは、ただひとつ。


――あのコに会いたい。


      *      *      *

4 名前:Never… 投稿日:2006/09/25(月) 22:45


今年もメンバーからお祝いの言葉とプレゼントをもらった。


本当は明日が誕生日なんだけど。
明日は各自バラバラの仕事だから。
遅れるぐらいなら早めに渡したほうがいい、となったみたいで。
今日、そういうことになった。


5 名前:Never… 投稿日:2006/09/25(月) 22:45

自分の誕生日を覚えてくれていて、何かをしてもらうというのは
なんか恥ずかしくもあり嬉しいことなんだと近年思うようになった。
幼いときはただ当然としか思ってなくて、その大切さを見逃していた。

…その大切さを思い出させてくれたのは、あのコ。

出会ってから二年目のとき。
あのコは持ち前のぼけっぷりであたしの誕生日を忘れていた。
なにも言ってもくれないし、すごいがっかりした。

あとですっごい謝ってくれて。
それからはちゃんと毎年覚えていてくれている。

何気ないやりとりが嬉しかったんだ。

6 名前:Never… 投稿日:2006/09/25(月) 22:45

今では。

生まれてこれてよかった。
こうして生きてることができてよかった。
…そう思うことができた。
そうしなければ、あのコに出会うこともできなかったのだから。


7 名前:Never… 投稿日:2006/09/25(月) 22:46

去年は香港のツアーで忙しかったけどみんなが驚くようなプレゼントを用意してくれた。
そして一昨年は五期メンでサプライズパーティを開いてくれたんだ。

でも今年は、あたしの周りにはひとりしかいなくて。
ひとりは海の向こう。
そしてもうひとりは。同じ国にはいるけど、海の向こう。

会いたくても、会えない。

8 名前:Never… 投稿日:2006/09/25(月) 22:47

このドアが開いたらあのコがいた、とかそんな都合のいい話ないかな?

そんな話あるはずがない、と否定つつ。
18歳になってから一人暮らしを始めた自分の家のドアを開ける。


「……はぁ…」

しばらくしてから力なくため息を吐いた。

こんなにも反応が遅れたのは。
…知らず知らずのうちに、胸の奥底で期待していたんだ。

もう時計の短針が頂点に届きそうな時間。
人が明かりなしには過ごせない時間帯。
部屋の電気が付いてない時点でわかりきっていたはずなのに。


9 名前:Never… 投稿日:2006/09/25(月) 22:47

それでも、期待してしまった。

――もう、やだなぁ…。

どれだけ自分があのコに依存していたか、痛感する。


沈んだ気持ちのまま。
お風呂入って、明日の予定を確認して。
ベッドに寝転がりながら、携帯を見つめる。
…今、ふたりを繋げられるものは、これしかないから。


10 名前:Never… 投稿日:2006/09/25(月) 22:48


零時ちょうど。

パラパラッとメールが届く。
…それでも、あのコのメールは来ない。
あのコだけの着信音が、鳴らない。

どんなに時計を見たって。
どんなに携帯を見たって。
どんなにメール問い合わせしたって。

あのコからの、メールは、来ない。


11 名前:Never… 投稿日:2006/09/25(月) 22:48

どうしても、我慢できなくなって。
あのコの携帯に電話する。


『〜電源が切れているか〜……』

携帯の電源を、消して寝てたりする?
…もしかして、あたしの誕生日忘れてたりする?
なんて思っちゃう。
あたしはあのコの誕生日、忘れたことないのに。


12 名前:Never… 投稿日:2006/09/25(月) 22:48


そんな簡単に忘れられる関係だったっけ?
一緒に過ごした、あの日はなんだったの?
いつも、一緒に過ごしてたよね?
あたしだけじゃなくて、ふたりでの思い出になったと思っていたのに。
あたしの誕生日だけじゃなくて、ふたりの記念日に。

猜疑心だけが、こころの中を占めて。
こんな自分が、いやで。
こんな気持ち、無くしてしまいたくて。

ふとんを頭からかぶる。
ぐるぐると思考がまわって。
寝返りを打っても打っても、落ち着かない。
……ふさぎこむって、こういう感じなんだ…。

13 名前:Never… 投稿日:2006/09/25(月) 22:49

好きっていう感情は、すごい。

できない、と思っていたことができたり。
なんでもないことでも、うれしくなったり。


お互いに好きなら、とんでもなく幸せ。

本当にうれしいことは二倍に、悲しいことは半分になったりする。
一緒にいるだけで、胸がいっぱいになる。
ちゃんと自分を見ていてくれる人がいるって思うと、結構なんでも大丈夫なんだ。

14 名前:Never… 投稿日:2006/09/25(月) 22:49

だけど、一方通行は……、辛い。
…好きの重さが違っても、辛い。

相手に見てほしくって。
自分と同じ気持ちになってほしくて。
何々してあげたい、と思う同時に、何々してほしい、って思っちゃう。
自分だけが、くるくる空回り。

ねぇ。
…少しでも、あたしのこと好きなら。
いますぐ反応してよっ!


15 名前:Never… 投稿日:2006/09/25(月) 22:50

――コンコンッ。

ドアをノックする音が聞こえた。
でも、夜中だから聞き違いだと思って、放っておく。
それに、普通ならインターホンを鳴らすはず。

がちゃっ

突然、家の鍵の開く音がして。
あたしの部屋の扉も開けられた。

「ごめん、遅れた!」
愛ちゃん、怒ってる?

なんて。
焦った風にあさ美ちゃんが登場。

16 名前:Never… 投稿日:2006/09/25(月) 22:50

「…………。」
「…愛ちゃん?」

目の前光景が信じれなくて。
呆然と、ベッドの上に起き上がった状態で固まる。
まるで、なにかの呪縛にかけられたみたいに。


「え、愛ちゃっ?」

ごめん、ごめんなさい!ほんとごめんなさい!
いきなり謝り出すあさ美ちゃん。
…なんでそんな必死なん?

「…だから、ねぇ。泣かないで?」

あぁ、あたし泣いてたんか。
だからか。

17 名前:Never… 投稿日:2006/09/25(月) 22:51

ベッドに片手を付いたあさ美ちゃんがあたしの頬を拭おうとする。
触れられた瞬間に、呪縛が解けて。
感情がどっと流れてきて、涙もどっと流れてきて。
その感情のままに、ぶつかるように抱き締める。

慌てふためくあさ美ちゃん。

あさ美ちゃんが落ち着いたときには、あたしの涙も落ち着いていて。
だけど、感情だけは止まらない。

「苦しいよ、愛ちゃん…。」
「……それぐらい我慢して。」

あたしを泣かせた罰や。
なんて、もっと力を込める。
あさ美ちゃんが、わるいんやから。


18 名前:Never… 投稿日:2006/09/25(月) 22:51

「…今なら、言い訳聞いてあげる。」
強く抱き締めたまま、そう言う。
このままじゃなきゃ、聞いてあげない。

「…え〜とねぇ……」
今、こっちに家ないから、前日までホテルに泊まろうかな、と思ってたんだけど。
愛ちゃんに内緒にしたかったから、スケジュールをまめに聞いたら、さゆから全員にばれちゃったみたいで。
結局、全員の家に泊まる羽目になって。
今日最後にまめんち行ったら、つかまっちゃって…。

19 名前:Never… 投稿日:2006/09/25(月) 22:51

「…浮気?」

へ〜、久しぶりに会ったと思ったら、いきなり浮気?
からかい気味に(ほとんど本気?)あさ美ちゃんを詰る。

…っていうか、ほんとに浮気じゃん!
言い訳で、どんどん深みにはまってるよ…。
夫の背広からいかがわしい店の名刺あって問い詰めたら、浮気の告白、みたいな?


20 名前:Never… 投稿日:2006/09/25(月) 22:52

「なっ、ちがっ!?」
うろたえるあさ美ちゃん。
ほんとに違うから、と頭をぶんぶん振る。

だから、みんなこの頃楽しそうだったんだ。
……納得。

まあ、あさ美ちゃんは、言い訳しろと言われたから、事実を言っただけで。
言い訳しようとしてたわけないし、浮気じゃないことはわかってる。
ただ、周りが心配なだけで。
何をたくらんでるか、わかったもんじゃない。
あさ美ちゃんは大丈夫だけど、周りに何かされたら……と思うわけだ。
……それに。


21 名前:Never… 投稿日:2006/09/25(月) 22:52

久しぶりにみんなに会いたい気持ちはわかる。
みんなが会いたい気持ちも痛いぐらいに、わかる。
だけどね。

「……一番に会いに来い。」

せめて。
あたしが一番に会いたいよ。…会いに来てよ。
教えてもくれないなんて。
そりゃさ、わけがあるのはわかるけど。
ずるいよ、みんなだけ。
…あたしの家に泊まればいいじゃん。

「…うん。」
頷くあさ美ちゃん。
…今回は許してあげる。
だから、今度からは…わかってるよね?
またも頷くあさ美ちゃんに安心して、ふとあることに気付く。


22 名前:Never… 投稿日:2006/09/25(月) 22:53

「今何時だと思ってるの!?危ないでしょ、こんな時間に出歩くの!」
「あ、それは大丈夫。」
ちゃんとまめと、まめのお母さんに車で送ってもらったから。

「……ふ〜ん、やっぱり浮気…。」
今度はがきさんのお母さんにまで……。

「ちがうちがう、ちっが〜う!」
危ないからって送ってくれただけで!
迷惑だからタクシーで行きますって言ったけど!
私が引きとめたんだからいいのよ、って言われちゃって!
まめもそうしなよって言ってたし!
断るのも失礼だよなって、お言葉に甘えて。
……はい、すみませんでした。

今回の言い訳も失敗に終わった模様。
…うまい言い訳だったら、逆に疑っちゃうけどね。


23 名前:Never… 投稿日:2006/09/25(月) 22:53

「いつまでいられるの?」
「東京で受けたい模試があるから……一ヶ月くらいかな?」
申し込み北海道行く前にしちゃたから、うっかり東京で受けることになってて。

「……あたしはついで?」
「違うっ!」
そんなんなら、模試の日だけ来ればいいもん!
それに東京の模試やめて、北海道で違う模試に申し込んでもよかったし!
模試より飛行機代の方が高いもん!
つまり……、私が、愛ちゃんに会いたかったの。

24 名前:Never… 投稿日:2006/09/25(月) 22:54

「…受験生にあるまじき行為だね。」
あたし、あさ美ちゃんの勉強の邪魔しちゃうかもしれないよ?
…それでも、いいの?

あさ美ちゃんの言葉に、嬉しくなっちゃって。
赤くなるあさ美ちゃんに、悪戯心が湧いて。
耳元でささやく。

「……だめ…。」

じゃあ、邪魔しない程度にがんばる。
真っ赤なあさ美ちゃんにそう宣言する。

25 名前:Never… 投稿日:2006/09/25(月) 22:54

受験はさ、勉強も大事だけど、切り替えが一番大事なんだよ?
勉強するときは勉強して、休憩するときは休憩する。

だからね、…あたしが根を詰めすぎないように見張っとく。
強張った体をほぐしてあげる。
安心できる居場所を作ってあげる。
というか、自然にそう思っていてくれたらいいな。
…あたしは、あさ美ちゃんがいるだけで、そう、思うから。

静かに抱き合って、自分の想いを確認する。

26 名前:Never… 投稿日:2006/09/25(月) 22:55

そういえば。

「携帯、なんで電源切れてんの?」
「あ、忘れてた。」
携帯の電源切ってた方が感動的だって言われて。

――また誰かの差し金か…。

「今、つけるね。」
かばんから携帯を取り出して電源をつけようとするあさ美ちゃん。

「ううん、つけなくていい。」
その手を止めて。
「邪魔されたくないから。」
取り上げて机の上に置く。

27 名前:Never… 投稿日:2006/09/25(月) 22:55

「…何を?」
なんて、あさ美ちゃんのとぼけた反応。

「こういうこと。」
行動に示してみせる。

「っ!」
またまたうろたえるあさ美ちゃん。

もう慣れててもおかしくないのに。
年だって、経験だって。
…でも、まぁ、それがあさ美ちゃんなんだろう。

28 名前:Never… 投稿日:2006/09/25(月) 22:55

「〜〜〜っ」
「はいはい。」

なにか言いたそうなあさ美ちゃんを適当にあしらいつつ。
抱きしめたまま、後ろに倒れこんだ。


29 名前:Never… 投稿日:2006/09/25(月) 22:56

      *      *      *


あたしの願い事は、叶った。

…あのコ自身が、叶えてくれたんだ。


だから、今度は、あたしがあのコの願いを叶えれるように。

あたしも、あのコも。

…ひとりよりも、ふたりで。

一緒に、幸せになれたら、いい。


      *      *      *

30 名前:ペーパー 投稿日:2006/09/25(月) 22:56

『cry in the bed』

31 名前:ペーパー 投稿日:2006/09/25(月) 22:57

誕生日小説「卒業後、紺野は北海道へ」ver.
…とっくに誕生日過ぎてるとか、細かいことは気にしないのが吉。

『さくら満開』のとき、新紺・高紺亀が(自分の中で)絶頂期だったなぁ(遠い目)
…ROMANS第二次メンバーに、誰かの作為を感じずにはいられない。


密かに、誕生日小説「卒業後も、紺野は東京に」ver.は9月中に、こっちかあっちに。

今回の更新は、これで終わりです。

32 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/09/26(火) 04:23
新スレキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!
これからも楽しめるとは嬉しいです
33 名前:名無し飼育 投稿日:2006/09/27(水) 00:44
新スレ来てた━━(゚∀゚)━━!!!
待ってました!w
前スレとこちらととても続きが読めて嬉しいです。
今後も、楽しみにしていますー!
34 名前:ペーパー 投稿日:2006/09/28(木) 19:36

<<32 名無飼育さん
新スレツクッチャッタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!?
CP以前に、このスレ(私の小説)に需要あるか甚だ疑問ですけれど…。
今回、新スレを作ることに致しました!

<<33 名無し飼育さん
新スレ来てみた━━(゚∀゚)━━!!?
…前スレよりは更新スピードをあげたいと思います!
需要があろうがなかろうが、暴走は続きます!

今回は結構好きなはずなのに、なぜか前スレでは書かなかった藤紺で!
1、2年前の藤本さんのどっきり企画(ハロモニ)の設定です。
…ターイム、スリッープ!(笑)

35 名前:ペーパー 投稿日:2006/09/28(木) 19:37

『BE HAPPY?』

36 名前:ありがち 投稿日:2006/09/28(木) 19:38

「絶対、こんこんだと思ったんだけどな〜」
「そうですよね〜」

ハロモニの美貴ちゃんのどっきりの収録が終わっても、まだ言い続ける吉澤さんとさゆ。
美貴ちゃんが選ぶ、「将来結婚して幸せになれそうな人」で私が1位じゃないことが余程不満らしい…。
…そこまで拘らなくてもいいんじゃ…と内心、思う。


37 名前:ありがち 投稿日:2006/09/28(木) 19:38

「…なんで私だと思ったんですか?」
そこまで思い込む原因はなんなのだろう?

「だってねぇ…」
「そうですよねぇ?」
藤本さん見てたらすぐわかりますよね〜。
ふたりで顔を見合わせて。
…なんだぁ?

「なんなんですか?」
「こればっかりは、本人じゃないと…」
「他の人が言ったら、ダメなんです。」
直接、藤本さんに聞いてみて下さい。

38 名前:ありがち 投稿日:2006/09/28(木) 19:38

…どうしても、教えてくれないみたいだ。
これは本人に聞くしかないようだ。

…でも、どうやって聞く?
私が知りたいのは、二人がそう思い込んだ原因。
美貴ちゃんはそれを知っているのだろうか。
とりあえず、関係のありそうなこと聞いて、自分で答えを探すしかなさそうだ…。

39 名前:ありがち 投稿日:2006/09/28(木) 19:38

おっ、ちょうどいいところに、ご本人登場〜。

「美貴ちゃ〜ん!」
「なに?」
「私は何位だったの?」
「あぁ、あのランキング?」
「そう。」
「最下位。」
「……え?私って結婚して幸せになれないの?」
「うん。」

ごく普通にさらりと言われた。
聞き間違いかな?
もう一度聞いてみる。

40 名前:ありがち 投稿日:2006/09/28(木) 19:39

「なれないの?」
「絶対なれない。」
「…どうしても?」
「どうしても。」

そこで息をすっと吐いて、
「そんなの美貴が許さない。」
きっぱりと言い切られた。


なんだ、吉澤さん、さゆ、大外れじゃん…。
…そこまでほっきり言われると、へこむんですけど…。

41 名前:ありがち 投稿日:2006/09/28(木) 19:39

でも、思うのは勝手だけど、
「美貴ちゃんに私の幸せを邪魔する権利はないよ…」
…いくら美貴ちゃんでも、ね。

「や?幸せになる邪魔はしないよ?」
てか、逆に手伝ってあげる。

「……?」
「ただ結婚できないだけ。」
ますますわからなくなる。

42 名前:ありがち 投稿日:2006/09/28(木) 19:39

「紺野あさ美は藤本美貴と幸せになります。」
女同士、結婚はできないでしょ〜。
今のところ、海外で住む予定はないし。
日本の憲法が変わるしかないね。

「…美貴ちゃん…。」
「紺ちゃん…」

脇目も振らず、ふたりは見詰め合った。

それを見ていた高橋さんが叫んだとか、叫んでないとか。

43 名前:ありがち 投稿日:2006/09/28(木) 19:40

      *      *      *


「だいたい紺野さん、鈍感すぎなんですよ〜」
「ミキティがこんこんを好きなの、ふつー誰でも気付くって」
「そうですよね〜」
「頭いいけど、かなりのバカだな…」
「あの食物エネルギーはどこにいってるんでしょう?」
「…筋肉?」
「もしかしたら……」


      *      *      *

44 名前:ペーパー 投稿日:2006/09/28(木) 19:40

『BE HAPPY!』

45 名前:余談 投稿日:2006/09/28(木) 19:41


从VvV)<紺ちゃんを養うには、まず食べ物だな…。
川o・-・)<美貴ちゃんの手料理食べたいなぁ〜。
从VvV)<いいよ。何がいい?
川o・∀・)<えびふりゃー!
从VvV)<……串付いたまんまでいいか?

いきなり油ものとは、やるね紺野さん!
そんな要求にも応えようとするなんて、見上げた根性藤本さん!

从VvV)<とにかくまっすぐになりゃーいいんだよ。
リd*^ー^)<………。
从VvV)<曲がるんじゃねーよ、えび。
リd*^ー^)<…それって絵里に言ってます?

亀井は鎖骨をおさえるとえびになる…、と。メモメモ(古っ

46 名前:ペーパー 投稿日:2006/09/28(木) 19:42

書いたまま、放置していたもの。
…なつかしいな〜。…投げやり感が満載だ(笑)

実は、もうひとつの高橋誕生日小説のつなぎです(笑)…時間稼ぎとも言う(笑)
出だしと結末は書いたけど、真ん中書いてません(笑)
容量が余っていてもったいないし、シリーズものの番外編なので
やっぱり近日中に前スレに載せます(笑)

短いけど、これで終わります!

47 名前:ペーパー 投稿日:2006/10/08(日) 20:15

今回の更新は、中学生(小学生?)っぽい高紺。
……あぁ、いつもか。

48 名前:ペーパー 投稿日:2006/10/08(日) 20:15

『お騒がせな人々』

49 名前:魅力がない? 投稿日:2006/10/08(日) 20:16

メンバーの愛ちゃんと付き合って数ヶ月。
愛ちゃんとは、順調にいっている、と思う。
喧嘩もしないぐらいに仲が良い。
…一回ぐらい、喧嘩してみたいと思わないこともないけど。
でも、喧嘩するようなこと、ないし。
相手の嫌な所とか、まだ見つけられない。
…というよりも、ないんじゃないかな、って思ってる。
――愛ちゃんの、全部が、好きなのかな?
…そんな風に考えてる自分はカナリヤバイ、と思う。

まぁ、そんなかんじ。


でも、問題がひとつ。

…実は私、愛ちゃんと、まだ、キスししたことないんです。


50 名前:魅力がない? 投稿日:2006/10/08(日) 20:16


そこまで“したい”と思ってるわけじゃないけど。
愛ちゃんとなら“してみたい”とは、思ってる。

愛ちゃんはスキンシップで、他のメンバーにしてるときもある。
私だって、他の人にキス真似とか、結構してる。

でも、私達の間には、一切、そういうことがない。
そういう、雰囲気にさえ、ならない。


愛ちゃんは、私に興味がないのかな。
もしかして、そういう“好き”、じゃなかったとか?
…いろいろ、考えちゃう。


51 名前:魅力がない? 投稿日:2006/10/08(日) 20:16

「……あ。」
なんとなく楽屋を見回すと……愛ちゃんと目が合った。
…愛ちゃんも私を見ていたらしい。
なんとなくうれしくて、思わず顔が緩んでしまった。

なのに、愛ちゃんは。
ふい、と視線を逸らして。

「…がぁき、まぁこ、飲み物でも買いに行こぉ。」
「…え、ちょっと、愛ちゃん?」
「さっきも飲んでなかったっけ!?」
なんて、話してたふたりの間に無理矢理割り込んで引きずって行った。

52 名前:魅力がない? 投稿日:2006/10/08(日) 20:17

……最近は、いっつもこんな感じ。
目を逸らされたり、突然繋いでた手を離されたり。
…付き合ってることさえ、うそじゃないかと思う。

まめやまことは、そういう意味じゃないって慰めてくれるけど。
そういう意味じゃなかったら、なんなの?
と、ふたりに聞いたら、言葉を濁された。

意気地なしなんだから、とか。
さっさとしちゃえばいいのに、とか。
いろいろ聞こえたけど、どれもつぶやきで、私に対しての言葉じゃないらしかった。

53 名前:魅力がない? 投稿日:2006/10/08(日) 20:17

別れ際にまこがまめに聞こえないようにささやいてきた。
「あさ美ちゃんたちって、キスしたことないんでしょ?」

なんで知ってるの、という疑問を持ちつつも頷いた。
「したら、愛ちゃんの挙動不審も直ると思うよ。」

…なんで?

「あさ美ちゃんと愛ちゃんと問題でしょうが!」
余計な口出ししないの!
と、まめに結局見つかって怒られてた。

なんでも、愛ちゃんとキスすると、この事態は収まるらしい。
……あれ?キスって仲直りの方法だったっけ?

54 名前:魅力がない? 投稿日:2006/10/08(日) 20:18

それでキスについて考えるようになったんだ。

で、今に至る、と。

そんなわけで、メンバーで一番、キスをしている子を観察してみる。
目の前に座って、じっくりと見る。

道重さゆみ。
コンサート中でも、人目を気にせずキスしたり、されたり。
単なるスキンシップの一部と化している。
……どうやったら、そんな風になれるのか。

「なんですかぁ〜紺野さん。じっと見つめてくれちゃって。」
そんなにさゆみ、かわいいですかぁ〜?
いや、さゆみもそう思ってましたけど〜。

さゆの言葉に耳を貸さず、気になってた場所を見る。

55 名前:魅力がない? 投稿日:2006/10/08(日) 20:18

――これが、キスしたくなる、口唇か……。

さゆの口元だけに、目線をやり、考える。


――…小さめ、かな?わりと、薄いカンジ…。

自分とどこが違うのか、比べてみる。

56 名前:魅力がない? 投稿日:2006/10/08(日) 20:19

――感触は、どうだろう…。

さゆの唇を指でなぞって。

右手の親指で、ゆっくりと自分の下唇をなぞる。


さっきからずっと話し続けていたさゆの口が止まる。

不審に思って、目線を口元から目へと移すと。

57 名前:魅力がない? 投稿日:2006/10/08(日) 20:19

「…なにそれ。誘ってるんですか……?」
「……?」

いつのまにか、さゆとの距離が縮んでいて。
なにやら意味不明なことを言われる。
首をかしげてると。

「…もう、どうなっても知りませんよ――…」
さゆの右手が私の左頬に…。
段々とさゆの顔が近付いてくる――?

58 名前:魅力がない? 投稿日:2006/10/08(日) 20:20

「ちょっと待て――っ!!」

どこからか、愛ちゃんの声。

「離れんか――っ!!」

私とさゆを引き剥がす愛ちゃん。

「あ。愛ちゃんおかえり〜。」
水分補給から帰って来たらしい。
さゆはさっと身を翻して楽屋を出て行った。

「〜っ、あさ美ちゃんものん気にあいさつしとる場合じゃないやろ!?」
なにされそうになっとったかわかっとる!?

……なにって…、なんだろ?

59 名前:魅力がない? 投稿日:2006/10/08(日) 20:21

「あさ美ちゃん、隙多すぎっ!」
いつ襲われるか、わからんよ!?
あたし以外にそんなことしたらダメっ!
あたしだって、キスしたいの我慢してるんにっ!

……え?
「…愛ちゃん、我慢してたの?」

「……うん。」
顔を真っ赤にした愛ちゃんが言うには。
最近、素っ気なかったのも自制するためだったらしい。

だってあさ美ちゃんって、そういうの免疫なさそうだし…。
そういうことしてきらわれたくないし…、でもしたいし…。
愛ちゃんが手をもじもじさせながら言う。
…………。

60 名前:魅力がない? 投稿日:2006/10/08(日) 20:21

「…そんなことしなくても、いいんだよ?」
私だって、愛ちゃんのことが好きだから付き合ってるんだし。
…そんな、我慢すること必要はない。

「……ほんと?」
訝しげに首をかしげてくる愛ちゃん。
ちょっとはずかしかったけど、はっきりと頷いた。

頷いた途端に、愛ちゃんがぱっと笑顔になっておもいっきり抱きついてきた。
「……苦し「じゃあ!今してもいい?」
キラキラした顔で聞いてくるから、断れない。(元から断るつもりもないけど。)

「…いいよ。」

61 名前:魅力がない? 投稿日:2006/10/08(日) 20:22

そう言ったら。
愛ちゃんは今まで本当にうれしそうにキラキラしてた顔を引き締めて。
スッと雰囲気を変えてくる。

真剣なまなざしで。
抱き締めていた片腕を外して、私の髪を耳にかけて。
もう片方の腕で、もっと私を抱き寄せて。
耳にふっと息を吹きかける。
そして、指先が耳を、顔の輪郭を、口唇をなぞって。
視線が絡み合って。
顎に手がかかった。
だんだんと顔が近付いてくる――。

62 名前:魅力がない? 投稿日:2006/10/08(日) 20:22

「っ…やっぱ、ダメっ!」

ぱしっと愛ちゃんの口を手で覆って。
顔を横に向けて、愛ちゃんのまなざしからも逃げる。
やばい、顔がヤバイぐらいに熱い!

「…あさ美ちゃ〜ん……」

そりゃないでしょ〜…。
という愛ちゃんの声がかすかに聞こえた。


63 名前:魅力がない? 投稿日:2006/10/08(日) 20:22

      *      *      *


そんなこんなで。

……私たちの恋は、依然発展途中!


      *      *      *

64 名前:ペーパー 投稿日:2006/10/08(日) 20:26

『お騒がせな人々』

65 名前:舞台裏 投稿日:2006/10/08(日) 20:27

∬´▽`)<…ちょっと進んだねぇ…。
( ・e・)<こんこん、雰囲気に弱いみたい…。
∬;´▽`)<素直じゃない、ほんとめんどくさいふたりだねぇ…。
(; ・e・)<両方から相談されるわたしらの身にもなってよ…。
∬;´▽`)<…結局は、のろけみたいなもんだしね〜…。
(; ・e・)<…ふたりの友達は、ちょっと疲れるのだ…。

66 名前:ペーパー 投稿日:2006/10/08(日) 20:27

いまどきこんな人達いないって言いたくなるけど。
高紺ならそれもアリかな、と思う。

夏休みあまりできなかったので、こっちはできうる限り週一で更新します!
…あっちは不定期更新&sageで。

更新、終わります!

67 名前:ペーパー 投稿日:2006/10/16(月) 00:39

『それぞれの朝@五期』

68 名前:小川と紺野 for five minutes 投稿日:2006/10/16(月) 00:39


――――――

――――

――


「……ふぁ〜…」
朝、目覚めて背伸びをする。

携帯を見て、時間を確認する。
――5時。
…よし、今日もいいかんじ。


69 名前:for five minutes 投稿日:2006/10/16(月) 00:40

いつも起きたときに、今日のコンディションがわかる。
朝の目覚めがいいと、その一日気分がいいもんだ。

反動をつけて、ベッドから飛び起きる。
「おっと…」
元気が良過ぎて、前のめりになる。
その瞬間にガタッと足に出しっぱなしだったカバンが当たった。

危ない危ない。
今日は一人部屋じゃなくて、二人部屋だから他の子を起こしちゃいけない。
まだ全然起きなくていい時間なんだから。

70 名前:for five minutes 投稿日:2006/10/16(月) 00:41

起こしちゃったかな〜、と今日の相部屋のあさ美ちゃんの方を覗う。

「…なっ!?」

あさ美ちゃんの方を見て、一気に固まる。


あさ美ちゃんの寝相の悪さは知ってたけど。
寝るときの格好も知ってたけど。
スタイルの良さも知ってたけど。

71 名前:for five minutes 投稿日:2006/10/16(月) 00:42

――…なんで、そんな格好してるんですかーっ!


ちょっとちょっとちょっとっ!
やばいって!隠して!

本人じゃなくて、見てるこっちが焦ってる。
っていうか、本人気付いてないし!


72 名前:for five minutes 投稿日:2006/10/16(月) 00:42

……あ゛〜、誰かに殺されちゃうかも…っ!
あさ美ちゃんのこと好きな人に…っ!
なんかソロから娘になった人とか、宝塚好きの人とかに!(危険なので名前を伏せた)

やばい、どうしよ!?
早くなんとかしないと!

なんか上からかぶせるべき?
…なんかそれはもったいないような…。
って、何考えてんだ、あたしーっ!?


73 名前:for five minutes 投稿日:2006/10/16(月) 00:43

ところでさっきから胸がどきどきしてるんですけど…。
これはなんでしょうかね?

身近に死を感じたどきどきなのでしょうか?
…それとも……。

くるりと問題の人物を振り返る。

――……こっちらしいです…。

なんか、心拍数が格段に上がりました。


74 名前:for five minutes 投稿日:2006/10/16(月) 00:43

…ばれなきゃいいのか。
なんて、思ったけど、あたしが黙ってられるとは思えなかった。
秘密事ができない、性格なんです…。

犯行のできない、テレビで言えばいい、と思いつくのはもっと先。
…さすがのあの人たちでも、テレビの前では到底無理でしょう。


あられもない、あさ美ちゃんの姿を前に。
頭が働き始めるまで。
…5分間、ずっと立ち尽くしていた。


75 名前:five minutes 投稿日:2006/10/16(月) 00:44

      *      *      *

76 名前:新垣と紺野 after five minutes 投稿日:2006/10/16(月) 00:46


――――――

――――

――


「…起きてー」

……声がする。
あたたかくて、やさしくて、どこか懐かしい。
…そんな、声。

77 名前:after five minutes 投稿日:2006/10/16(月) 00:46

「まめー、起きてー」
そろそろ起きないと遅刻だよー?

……体もゆっくり揺らされている。

…あぁ、あさ美ちゃんか…。
あさ美ちゃんに、朝起こしてって頼んであったんだった…。

体を揺すっていた手を押しとどめて。
そのまま、抱きつく。
…やわらか〜。

78 名前:after five minutes 投稿日:2006/10/16(月) 00:47

「あと、五分…」
「そんなこと言って〜…、起きないつもりでしょ?」
「…ちゃんと、起きるから……」
あと五分このままで……。

「…もぅ……、私は起こさないからねー?」

結局は、ちゃんと起こしてくれるくせに……。

あたたかいあさ美ちゃんの体温が引き金になって。
元の眠りの世界に落ちていった。


79 名前:after five minutes 投稿日:2006/10/16(月) 00:48

――――――

――――


「まめ!起きて!」

切迫したあさ美ちゃんの声と、がくがく揺さぶられる実感。

「…うぅ〜……」
もうちょっとやさしく起こして…。

さっきと同じように手を掴もうとすると、避けられた。
…私の朝のたのしみが〜…。
――あさ美ちゃんの、いけず〜…。


80 名前:after five minutes 投稿日:2006/10/16(月) 00:48

「本当に遅刻するからっ!」
もうマネージャーさん、鍵取りに来たんだよ!?

「…えっ!?」
…ということは、集合時間まで後何分もないじゃん!

バッっと起き上がって、サッと行動開始。
必要最低限のことを、すばやくする。

顔洗って、服着替えて…。

私の準備が終わったころ、あさ美ちゃんはまだ終わっていなかった。

81 名前:after five minutes 投稿日:2006/10/16(月) 00:49

「あさ美ちゃん、おそ〜い。」
私より先に起きてたんでしょ〜?
朝ごはん食べ過ぎたんじゃない?

「まめが起きなかったんだもん!」
あと5分〜、とか言って、1時間は寝てたよ!

「まぁ、遅刻は免れそうだし、いいじゃん。」

ね?
なんてあさ美ちゃんのご機嫌覗い。

82 名前:after five minutes 投稿日:2006/10/16(月) 00:49

「……次は、ちゃんと起きてね。」
私もいつもちゃんと起きるとは限らないんだからね?

うん、って力いっぱい頷くと。

「なら、よし!」
なんてあさ美ちゃんが笑顔を見せてくれる。

目が合うと、ぷっと同時に吹き出した。
なにがおかしいわけじゃないけど。
なんかわらってしまった。
…そんなときってあるよね?

83 名前:after five minutes 投稿日:2006/10/16(月) 00:50

「あ、ほんとに間に合わなくなるっ!」
笑ってる場合じゃない!

「あさ美ちゃん、忘れ物はない!?」
「たぶんない!」
「たぶんかよ!」
「きっとない!」
「…もう行くよ!」

あさ美ちゃんと一緒に集合場所へ急いだ。

84 名前:five minutes 投稿日:2006/10/16(月) 00:50

      *      *      *

85 名前:高橋と紺野 in five minutes 投稿日:2006/10/16(月) 00:51


――――――

――――

――


目が開けると、昨日一緒に過ごした人の、寝顔が真っ先に飛び込んできた。

なんか無性にうれしくなって。
身体をしっかりと抱き直す。
隙間がないくらい、ぴったりとくっつくと。
肌と肌が触れ合って、気持ちいい。
体温を分け合って生きてるってかんじがする。
またぎゅっと抱き締める。

86 名前:in five minutes 投稿日:2006/10/16(月) 00:52

「……ん…。」
あさ美ちゃんが身動ぎをして、目をうっすらと開けた。

「おはよ〜。」
「……?…ぉはょ?」

…まだ、寝ぼけてるらしい。
もごもごと口を動かして、目をしぱしぱさせる。
かわいいな〜。

なんか、また、寝そう…。
ちゃんと起こしてあげないと……。

87 名前:in five minutes 投稿日:2006/10/16(月) 00:52

「あさ美ちゃ〜ん?起きないと遅刻するよ〜?」
「……んー。」
生返事。

響くように、耳元で言う。
「起きないと、襲っちゃうよ〜?」
「…ん〜。」
またもや、生返事。

そして、ずりずりと布団の中にもぐっていく。
ありゃりゃ、こりゃ起きんわ。
強制的に起こさんとだめやわ。

88 名前:in five minutes 投稿日:2006/10/16(月) 00:58

ま、せっかく寝ぼけてるんだし…。
と、いろいろなことしてみる。
…了解も取ってあるしね。

頬を擦り合わせたり、目尻にキスしてみたり。
…まだ全然気付かない。
だんだんといたずらがエスカレートする。
首筋吸い付いたり、耳にかじりついたり。
胸触ったり、脇腹とか腰をなでてみたり。
すると、無意識のものだろう、かわいくて色っぽい反応が返ってきて。
そして、その瞳にあたしを映して、かすかにあたしの名前を呼んだ。
…ようやく、覚醒してきたっぽい。

89 名前:in five minutes 投稿日:2006/10/16(月) 00:59

だから、仕上げに目覚めの口付けを。

しっかりとした本格的なキス。
寝ぼけている相手にも容赦はしない。
反射的に逃げようとする相手を捕まえて。
顎をしっかりと押さえて。
噛み付くようなキス。

90 名前:in five minutes 投稿日:2006/10/16(月) 00:59

「………っ!」
あさ美ちゃんから苦しそうな、それでいて甘い息が漏れた。

「あ。あさ美ちゃん、起きた?」

あさ美ちゃんの目が、完全に開いた。
というか、いつもよりも開いている。

「おはよ〜」
その言葉と共に、もう一度軽くキス。

「〜〜〜〜っ!」

91 名前:in five minutes 投稿日:2006/10/16(月) 01:00

「…愛ちゃん、そこで正座!」
「はいぃ!」


あさ美ちゃんの珍しい鋭い声に反射的に従う。

――なんで怒ってるんだぁ?
と、ベッドの上で正座をしながら首をかしげた。

…それが彼女の照れ隠しだと気付くまで、あと五分。


92 名前:ペーパー 投稿日:2006/10/16(月) 01:00

『それぞれの朝@五期』

93 名前:ペーパー 投稿日:2006/10/16(月) 01:04

いちいち、メール欄の名前を入れるのに骨が折れました。
それぞれの間に「five minutes」って入ってるんだから、「after」とかだけでもよかったかも…orz

今回は忙しくて、ストックを使用。
あとは完結してるストックはひとつ。あとは中途半端なものばかり。
…そろそろシリーズものも出したいところです。

今回の更新を終わります!
94 名前:名無し飼育 投稿日:2006/10/16(月) 01:14
リアルタイムで読ませて頂きました。
更新かけるのがこんなにドキドキするとはw

今宵も素敵なデザートごちそうさまでした。
95 名前:名無し飼育 投稿日:2006/10/24(火) 00:42
更新されてた♪w
やっぱり作者さんの書く、五期の雰囲気好きですw
そして高紺ももちろん好きですw
あのほのぼの加減が良いですわー♪
96 名前:ペーパー 投稿日:2006/10/26(木) 23:07

<<94 名無し飼育さん
リアルタイムは、ただの小説でも二倍も三倍はよく見える、すっごい魔法ですよ♪
…見られたなんて、なんか恥ずかし(笑)
もうデザートなんてお世辞が上手いですね(笑)
お粗末さまでした♪

<<95 名無し飼育さん
週一は更新の予定です♪w(一応(笑))
好き、と言ってもらえてうれしいです(照れ)
五期も高紺もこれからも書く予定ですよ〜。
…ほのぼのしてますか?
そうだったら、うれしいこと限りなしです♪

今回の更新、遅くてすみませんでした。
…とりあえず今週中なので、週一及第点?なんて。

今回は、もう一度、藤紺。
2006‐春ぐらいの設定です。
では、どうぞ。

97 名前:ペーパー 投稿日:2006/10/26(木) 23:07

『代理人』

98 名前:missing 投稿日:2006/10/26(木) 23:12


ただいま、ツアー中です。
今日から、各地をまわることになります。

今は、ちょうど、リハが終わって休憩中。
軽くかいた汗をふいて、水分も取る。
…やっぱり体を動かすのは、気持ちいいな〜。

楽屋でも、ソファにもたれたり、メンバーとしゃべったり。
各自適当にくつろいでいます。
気を許せた仲間がいるからこその、心地よい空間。
それを堪能できるしあわせ。
自分は恵まれているなぁ、とつくづく感じています。

99 名前:missing… 投稿日:2006/10/26(木) 23:13

「紺ちゃ〜ん」
「なに〜?」
美貴ちゃんに呼ばれて、そそくさと美貴ちゃんの側に寄る。
ポンポンと合図されたので、美貴ちゃんの座っているソファの隣に座る。

「ちょっと頼みがあるんだけど」

美貴ちゃんが私に頼るのって珍しいなー。
…うれしい。
いつもお世話になってるし、どんと来い。

「任せてよ」

100 名前:missing… 投稿日:2006/10/26(木) 23:15

うん、と頷いた瞬間に。
美貴ちゃんの瞳にいたずらっぽい光が浮かんだことに……気付いた。

「この頃、アンくんに全然会えないくてさー…だから」

ぎゅっと抱き締められる。

「ちょっと、美貴ちゃん!?」
「ん〜?」
「頼みごとはっ!?」
「…少しの間、アンくんの代わりしてくれない?」

101 名前:missing… 投稿日:2006/10/26(木) 23:16

「私、犬じゃないんですけどっ!」

アンくんは、美貴ちゃん家の犬。(トイプードル)
どう考えても、私には無理。

だけど、言い返しても……、美貴ちゃんには、通じない。

「だって似てるし〜、目くりくりでさ〜。」
微妙にわけのわからない言い分を聞く。
…写真でも眺めてればいいじゃないですかっ!

「写真じゃ我慢できない。足りない。」
さっき任せてって言ったじゃん。

102 名前:missing… 投稿日:2006/10/26(木) 23:16

私の言葉は、全然、通用しない。

そして、気付く。
「………。」
じ〜っと。見つめる瞳がいくつか。

…なんか寒気がする。

103 名前:missing… 投稿日:2006/10/26(木) 23:16

「…なんかあそこからの視線が怖いんですけど…。」
愛ちゃんとか亀ちゃんのいるあたりの。
だから、離してくれません?

そう言っても。
「美貴のせいじゃないし。」
って、離してくれない。

104 名前:missing… 投稿日:2006/10/26(木) 23:17

「目を閉じてみてよ。」
そう言われて閉じてみる。

「ほら、気になんなくなったでしょ?」
「……あ、ほんとだ…。」

さっきよりマシになった気がする。

なんか、私じゃなくて、美貴ちゃんの方に、念(?)が向かっているような感じがした。
…美貴ちゃんって、避雷針の役目でもあるのかなぁ?
まぁ、なんでも受け止めてくれそうではあるよね。
105 名前:missing… 投稿日:2006/10/26(木) 23:18

あとは、なし崩し的に、なんか決定しちゃってて。

美貴ちゃんはツアー中ずっとだって言ってたけど。
私は一日だって言って。
結果的に、一週間ということになった。

…丸め込まれた気がするのは、なんで?


106 名前:missing… 投稿日:2006/10/26(木) 23:18

      *      *      *


時は流れて……。
…なぜか美貴ちゃんの部屋にいる私。
ホテルに着いたなり、引きずり込まれた。
……なぜ!?

時と一緒に私まで流されて…。
いつのまにか、寝る準備もできてしまっていた…。

107 名前:missing… 投稿日:2006/10/26(木) 23:18

「こ〜んちゃん!」
ほら、なんて自分の入ってるふとんをめくってくる。

「えぇ!?」
「だって、今日はアンくんなんでしょ?」
いつものように一緒に寝ないと。

…あぁ、美貴ちゃんは、アンくんと一緒に寝てるんだったっけ…。

108 名前:missing… 投稿日:2006/10/26(木) 23:18

だからって……。
「…私、人間なんだけど……。」
もしかして、忘れてたり、する?

「人間だからこそ、でしょ?」

アンくんは、自分が人間だと勘違いしてるみたいで。
こうしないと眠れないみたいで。
当然、紺ちゃんは人間だから、こういうことしないとね。
はい、腕枕。

なんて、どんどん話が違う方向へ向かっていく。


109 名前:missing… 投稿日:2006/10/26(木) 23:19

どんどん、要求が増えていく。
それはもう、雪だるまのように。

……こんなのが、一週間も続くなんて…。

なんか、体が持ちそうにありません……。


110 名前:ペーパー 投稿日:2006/10/26(木) 23:20

『代理人』

111 名前:ペーパー 投稿日:2006/10/26(木) 23:20

オチがないのが、オチだ!(強引)

ストックも尽きましたorz
あと書き終わり済みなのは、連載物の一話と三話。(二話目はまだ)
少なくとも六話まであるのでこれから載せるとまた中途半端になるので、
前回の反省を活かし、全部書き終わってから載せるつもりです。
次の更新は、それとは違う、前スレの(シリーズものではなかった)続き物でしょう。

では、次回は前スレで!

112 名前:ペーパー 投稿日:2006/11/12(日) 00:06

今日の更新は、10人体制でのちょいモテ紺野です。
では。


113 名前:ペーパー 投稿日:2006/11/12(日) 00:06

『運命の三択』

114 名前:choose! 投稿日:2006/11/12(日) 00:07


朝の日差しはさわやか。
だけど。
昨日は考えることがあって、軽く寝不足。

「…ぅー……」
仕事が始まるまで、少し睡眠を補おうと思って、机に突っ伏しても。
…寝むれない。
しょうがないから椅子の背もたれに文字通り、もたれる。
あー…わっかんない!

115 名前:choose! 投稿日:2006/11/12(日) 00:07

「紺ちゃん、おはよ〜!」
「…あぁ、美貴ちゃん、おはよ。」
そんなとこに美貴ちゃんが入ってきた。

美貴ちゃんのイメージは低血圧で朝、機嫌が悪そうなカンジがあるけど、
今日はいつもになく、上機嫌なカンジ。にこにこしてる。
――正直、羨ましい。


116 名前:choose! 投稿日:2006/11/12(日) 00:07

「なに悩んでるの?」
「……。」
会った途端、美貴ちゃんにいきなり見破られた。

「美貴に話してみなよ。」
「…ん〜…」

人に話すのは、ちょっとためらうような内容。
いくら美貴ちゃんでも……。


117 名前:choose! 投稿日:2006/11/12(日) 00:08

「…言わないと……」
「え!?」

美貴ちゃんの手がするすると私の方へ向かってくる。
そっと私の身体に触れて……。


「美貴ちゃん?……っ!ひゃっ!」
「……言う?」
「言わないっ!…ぁっ!」
「………ふ〜ん。」

そう、つぶやくと一層私を触る手が激しくなる。
息が苦しくなって、目には涙が溜まってくる。
抑え切れない熱が耳を襲う。
声が止められない。


118 名前:choose! 投稿日:2006/11/12(日) 00:08

「だめっ、ゃはっ!もぅやめっ……!」
「言うなら止めてあげる。」
「やっ、言いますっ!言う、からっ」
「あっそ。」

じゃ、やめてあげるね?
なんて、美貴ちゃんはひどく満足げな表情。
そんな美貴ちゃんを涙目でにらむ私。
こっちは死ぬかと思ったのに……。


119 名前:choose! 投稿日:2006/11/12(日) 00:08

無理やり言わされるという状況を作ることで、
私の負担を軽くしてくれようとする、一種の美貴ちゃんなりのやさしさなのかもしれない。
――でも、くすぐるのは反則ーっ!


「で?」
「………。」
「言わないつもりなんだ?」

すっと、また私に手が伸ばされる。
仰け反って避ける。

「言うって!」
つぎつぎと繰り出される攻撃を避けながら。
半ばやけになって叫んだ。

120 名前:choose! 投稿日:2006/11/12(日) 00:08

すると、にやりとした笑みを浮かべた美貴ちゃんがいた。

…やさしさでもあるのだろうけど。
――ものすごい割合で、からかいが入ってる!
多分、やさしさよりも大きい比率で。


わくわくとした瞳で、じっと見られる。
はい、どうぞ。
そう、目で促されているみたいだ。
そして逃がさないとでも言わんばかりに、
さっき避けそびれた腰のベルトが掴まれている。

121 名前:choose! 投稿日:2006/11/12(日) 00:09

「え〜っと…、かなり個人的なことなんだけど…」
「うんうん。」
「……告白されたの…。」
「…だれに?」

美貴ちゃんの目が光ったような気がした。

「誰っていうか……」
「メンバー?」
「…メンバーもいる。」
「……。」
「………。」

122 名前:choose! 投稿日:2006/11/12(日) 00:09

美貴ちゃんは何かに気付いたようだ。
ふたりの間に沈黙が流れ、じっと見つめ合ってしまった。

「…何人?」
「………さんにん。」
「3人!?だれだよ!?」


――直接名前を言わなければいいかな…。

そう思って、名前を伏せて、自分との関係を使い、話す。


123 名前:choose! 投稿日:2006/11/12(日) 00:09


――年下のようで、やっぱり頼りになる先輩。

「この先輩がいたから、今、こうしていられるんです。」

昔はなんか“先輩”っていうだけで緊張して。
楽屋でもずっと五期メンバーだけで固まってたんですよね。
それじゃいけないとわかっていても。
…どうしても、できなかった。

でも、その先輩とは一緒にラジオの仕事しているうちに、自然と接することができるようになって。
落ち込んでるときは慰めてくれたり、相談乗ってくれたり。
…他の先輩たちとも打ち解けられるようになったのも、その先輩のおかげなんです。
その先輩には気安く話せるんです。
他の先輩には到底できないことでも、その先輩にはできるんです。
毒吐いたりしても大丈夫って。

いつでも笑顔ですごいなって思うんです。
つらいこともいっぱいあるはずなのに。
仕事に対する姿勢がまっすぐで。
本人には言えないですけど、…本当は尊敬してるんです。


124 名前:choose! 投稿日:2006/11/12(日) 00:10


――立場は同じはずなのに、頼りになる、同期。

「同期の人は、いるだけで、安心するんです…。」

一緒にいると、自分が自分でいられるんです。
いつも一緒にいるわけじゃないんだけど。
というよりも、一緒にいないときの方が多いんです。
だけど、ふっと気が付くと隣にいるんです。
…なにかあったときは必ずと言っていいほど。
入ったときから一緒だったから、空気が馴染んでしまってるんです。

悲しいときは、悲しいって。
うれしいときは、うれしいって。
自分を飾らずに、素直になれる。

それでいて、ライバル。
歌にかける情熱がものすごくて。
こっちまで引っ張られる。
自主練なんて、どっちが最後まで残るか、競ってたり。
私はただでさえ、出遅れてるから。
絶対に練習量だけは負けたくないんです。

…学校での友達とは違う、かけがえのない大切な人です。


125 名前:choose! 投稿日:2006/11/12(日) 00:10


――私にとってカワイイ、後輩。

「後輩の子は……」

近寄って来てくれて、なんかかわいいんですよね。
いつもにこにこしてて、こっちまで嬉しくなっちゃう。
悲しい話とかも笑って話すんだけど、あのコならいいかなって思える。
言動が予測不能で、いきなり何かやりだしたりするのも、どこかおかしくって。

一緒にいると、微笑ましい気持ちになるんです。
なんでもないことでも、そのコといれば、楽しいできごとになる。

でも、やることはちゃんとやってて。
新しい仕事にも意欲的に挑んでいく。
そんなところがすごいな、って思ってるんです。


126 名前:choose! 投稿日:2006/11/12(日) 00:11


「…ふ〜ん」

「いつもは会える機会が少ない“先輩”から告白されて…」
それを聞いていたらしい“後輩”が……
で、それとなく相談した“同期”が「わたしも好きなんやけど、知ってた?」って…。

もう、なに考えればいいのか、わかんない。
どこから考え始めればいいのかも、わかんない。
世の中、わかんないことだらけ。

「だいたい、誰か、わかった。」


127 名前:choose! 投稿日:2006/11/12(日) 00:11

「全部にすればいいじゃん。」

なぜか自信満々に言い切る美貴ちゃん。

…ということは…。

「…さ、三股!?」

二股を通り越して、三股!?
…美貴ちゃんって、大物…。
というか、そんなことしたくないっ!

128 名前:choose! 投稿日:2006/11/12(日) 00:11

「何言ってんの。そんなわけないじゃん!」
…否定してくれて、さすがにほっとした。
だよね〜。そんなこと言うわけないよね〜。
…じゃあ、どういう意味?

「紺ちゃんがさ〜そんなに悩んでるってことはさ〜」
特別、ひとりに心惹かれたわけじゃないんでしょ?
それって恋じゃなくない?
そんな状態で付き合っても、相手に失礼だし、紺ちゃんも空しいだけだよ。
だからさ〜…。


ここで美貴ちゃんが一旦区切る。

129 名前:choose! 投稿日:2006/11/12(日) 00:11

「紺ちゃんに告白してきた人達ってどういう人達だったっけ?」

ちゃんと聞いていたはずなのに、わざと言わせようとしてる。
なんか、意味深……。

「…先輩と、同期と、後輩、です。」
それぞれ、顔を思い浮かべながら、答える。

「それ、全部にしちゃいなよ。」
……また出た、“全部”…。
…わけわかんない。

130 名前:choose! 投稿日:2006/11/12(日) 00:12

「ソロで、先輩。」
「カントリーで、同期。」
「娘。で、後輩。」

「美貴にしちゃいなよ。」


自信たっぷりに、言い切る。


「…は、……」

今、勢いで“はい”って言いそうになった。


131 名前:choose! 投稿日:2006/11/12(日) 00:12


美貴ちゃんマジックに惑わされてはならない。


たしかに。
「そんな状態で付き合っても相手に失礼」
…美貴ちゃんの言葉は本当だと思う。

だから、本当に私が好きな人を探そう。
たとえ、その人が私を好きでないとしても。

そうしないと、他の人にも失礼だ。

……でも。

とりあえず、美貴ちゃんから逃げるのが先決だ。

……どうやって逃げよっかな?


132 名前:ペーパー 投稿日:2006/11/12(日) 00:13

『運命の三択』

133 名前:要約 投稿日:2006/11/12(日) 00:13


川;o・-・)<どれにすれば…?
(つ[先輩][同期][後輩]

川;o・-・)<美貴ちゃ〜ん、どれにすればいいと思う?

从VvV)<どっちとかないんだよ。

从VvV)<この中から選べ。
(つ[藤本さん][美貴ちゃん][ミキティ]

川;o・-・)<(選択肢が全部同じだ…)

<いやいや、“ミキティ”を選べば、スケートの安ど(ry、ゲフッ
从VvV)<………。
(0^〜^)<ミキティは藤本美貴が先じゃん!
从*VvV)<よっちゃん、ありがと。
从VvV)<ってわけだ。


134 名前:ペーパー 投稿日:2006/11/12(日) 00:14


基本、モテていても本人は一途なのがポリシー。
好きなのは一人に決まってるじゃん?みたいな。
実は、そんなにモテ状態って好きじゃなかったりする。(ぇ?
“そんなこと現実にありうるのか?”と小一時間問い詰めたくなる。(えぇ?

というわけで、自分で書いてて、この紺野さんにイラっ(笑)

135 名前:ペーパー 投稿日:2006/11/12(日) 00:14

次回は「白衣・保健室」って感じです。
適当に予想(妄想)しておいてください。

CPヒントは。
このスレでの「Ambitious〜」の解釈は、「(紺)野(中)心的でいいじゃん!」(笑)

予想を裏切るように頑張ります!

136 名前:ペーパー 投稿日:2006/11/12(日) 00:14

更新終わります!

137 名前:名無し読者 投稿日:2006/11/12(日) 16:35
一瞬意味わかんなかった…
ミキティかしこい!
紺ちゃん騙されてしまえと思いました。
138 名前:ペーパー 投稿日:2006/11/25(土) 23:50

<< 137 名無し読者さん
もっとわかりやすい文章を書けるようにがんばります!
モットーは文章で読める漫画ですから♪(意味不明)
私も騙されてしまえばいいと思います♪
ただ、おすすめは[みきちゃん]です♪
||| ´_`||<呼びました?


最近、排球に浮気してましたw
サオスガ、マリスガ、スギスガ、シンスガ!(やっぱりどこでも天然&マイナー!)
とりあえず、年齢的には紺野さんであと10年は大丈夫なことを確かめられました♪

今回はアンリアル学校もの。
主役は田中れいな。
…終わり方が半端だけど気にしない♪


139 名前:ペーパー 投稿日:2006/11/25(土) 23:51

『埋められないモノ』

140 名前:together 投稿日:2006/11/25(土) 23:51

      *      *      *


いくら頑張っても、埋められないモノ。


  それは――


      *      *      *

141 名前:together 投稿日:2006/11/25(土) 23:51


田中れいな、12歳。
この春に、中学生になったばかり。
ちょっと時代がかったセーラー服はちょっと着にくいけど、形は気に入っとる。

もう見慣れてしまった廊下を歩いて。
目的のドアの前に立って、深呼吸をひとつ。

――よしっ。

「ぽんちゃ〜ん、頭いた〜い!」
だからちょっと休ませて〜!
なんて痛くない頭を押さえながら、保健室に入っていく。

最早日課となっている保健室通い。
今日も今日とて、ある人に会いに行く。


142 名前:together 投稿日:2006/11/25(土) 23:52

なにか机に向かって書き物をしていた女の人がこちらを振り向く。


黒髪でストレート。
それに白衣と縁無し眼鏡。
大学生のころは茶色に染めていたんだけど。
仕事に就くにあたって、黒髪に戻したんだって。
そして清潔感を出すため、ストパーをかけて。
大抵は髪をまとめている。


――この人が、ぽんちゃん。


ぽんちゃんは、今年新しく入ってきた保健室の先生で。
初めての赴任先なのに、ひとりでこの中学の保健室を担当してる。
本当の名前は紺野あさ美といって、ここの卒業生。


143 名前:together 投稿日:2006/11/25(土) 23:55

見た目から優しそうで、癒し系なオーラを発している。
どこかお嬢様っぽいんだけど、仕事のときは毅然としていて、手際もいい。

だから、生徒の間でも親しまれていて、休み時間は用もないのに生徒が保健室に来る。
れなもその中のひとり。
だけど、話しているは誰にも負けないという自信がある。
それほど、頻繁に通っている。
それに、れなだけが、“ぽんちゃん”ってあだ名を使っている、らしい。
…なんか、うれしいな。


144 名前:together 投稿日:2006/11/25(土) 23:55

初めて会ったのは、入学説明会のとき。

体育館まで小学校からの友達と歩いてるときに転んじゃって。
友達には強がって、大丈夫だから先行ってて、なんて言ったけど。
結構血が出ちゃって、気が動転したまま保健室に行った。
時間ギリギリだったから遅れることは確実で。
内心焦っていた。

そのとき、やさしく声をかけてくれたのが、ぽんちゃん。
手際よく怪我の処置をしながらも、あのふわふわとした声で元気付けてくれて。
その後も、体育館まで連れて行ってくれて、こっそり列にいれてもらった。
仕事だったから、ってわかってるけど。

…うれしかったんだ。

それがぽんちゃんの初仕事で、れなの中学での初思い出。


145 名前:together 投稿日:2006/11/25(土) 23:55


「田中さん…」
ぽんちゃんが何か言いたそうな顔をしてる。

そこで。
「れいなでいいよ?」

必殺、ひぐま殺しスマイル。
何言っても帰らないから、と無言の圧力をかける。
…特に名前に意味はない。

はぁ、とぽんちゃんがため息をつく。
これがぽんちゃんの諦めた合図。

146 名前:together 投稿日:2006/11/25(土) 23:56

「…それで今日はなんの授業だったの?」
「英語!」
「…昨日も英語じゃなかった?」
「うん!」
「そんな元気に返事しないの!」

英語大切だよ?ちゃんとしなきゃ。
って、ぽんちゃんは言うけど…。

147 名前:together 投稿日:2006/11/25(土) 23:56

「だって英語わからんのやもん。」

なんなん?あの記号。
それにやる意味わからん。
外国に住むわけやないし。

――英語を使う人に道を聞かれたときに役立つ?
そんなん郷に入れば郷に従え。日本に来たんなら、日本語使え。
まじ意味わからん。


148 名前:together 投稿日:2006/11/25(土) 23:56

そう言うとぽんちゃんは額に手を当てて、またため息を吐いた。

「…確かに、そういう考え方も必要なのかもしれないよ?」
本当は世界の中では中国語が母国語の人が最も多いわけだし。
わからないわけじゃない。
だけど。

――れいなの場合は、やりたくないからそう言ってるだけでしょ?


…バレた。
えへへ、なんてわらってごまかしてみる。
もぅ…、なんて怒った振りするぽんちゃん可愛か〜!


149 名前:together 投稿日:2006/11/25(土) 23:57

「ねぇ、れいな…。」
「なん?」
「…実は私も昔は英語苦手だったの。」
「うそでしょ?ぽんちゃん何でもできるような気する…」

それにこの前も英語教えてもらったし。
結構わかりやすかった。

そう言うと。

「…英語好きな友達が教えてくれたの。」

照れた顔で、そう告白した。

150 名前:together 投稿日:2006/11/25(土) 23:57


中学校は範囲が短かったから大丈夫だったんだけど。
高校ではそうもいかなくて。
私、英語だけ赤点ギリギリで。
見かねた友達が教えてくれたの。

その子、英語が好きなだけあって、教え方も上手くて。
だから高校レベルまでならある程度大丈夫なんだよね〜。
でも、その子、勉強英語よりも実践英語の方に興味があるみたいで。
文法なんかじゃなくて、伝わればいい、って感じだったな〜。

…英語以外は、私がその子に教えたんだけどね。
「こいつ何考えとるんかさっぱりわからんっ!」とか、現代文の小説の主人公に怒ったり。
……もぅ、ほんとしょうがない子だよね。

れいなも一度ちゃんと授業受けてみなよ。
絶対わかりやすいはずだから。
私が保証する!


151 名前:together 投稿日:2006/11/25(土) 23:57

一気にしゃべり終わったぽんちゃん。
………。

「…寝る。」
「れいな?本当に具合悪いの?」

大丈夫?というぽんちゃんに返事もしないでベッドの中に入る。

…れな、その子に、嫉妬してる。
ぽんちゃんに英語を教えたという、その子に。
その子の話をしだしたとき、ぽんちゃんの笑顔がふわっとなった。
…その笑顔を引き出した、その子。
しょうがない子だよね、と言ってるときもどこかうれしそうで。

152 名前:together 投稿日:2006/11/25(土) 23:57

――その子がうらやましくて。

れなだって。

ぽんちゃんと同じ時間を過ごして。
ぽんちゃんに頼られて。
ぽんちゃんに頼って。

…そんな笑顔で語られたい。

――ずるい。


153 名前:together 投稿日:2006/11/25(土) 23:58

ぽんちゃんがカーテンをそっと半分だけ閉めて、頭を撫でてくれる。
…そんなやさしい仕草に、ぐっと来る。

「…ぽんちゃん。」
「ん〜?なぁに?」
「……なんでもない。」

さりげなくそのぽんちゃんの手を取って。
そのまま、目を閉じた。

154 名前:together 投稿日:2006/11/25(土) 23:59

目を閉じても、浮かぶ、さっきのぽんちゃんの笑顔。

…くやしい。

ここの先生たちは、確かほとんどがここの卒業生だったはず。
その人のこと知らんかな?
…教えて欲しい。
知ってもなんにも変わらんと思うけど。
知りたくなってしまうのが、恋の不思議。

ぽんちゃんとわりかし年が近いのは、藤本先生とか石川先生とか?
あ〜、あと、たかは――…。


155 名前:together 投稿日:2006/11/25(土) 23:59

ガラッ
「あさ美ちゃ〜ん、ここに田中ちゃん来てない?」
「愛ちゃん、ここ保健室だからもうちょっと静かに!」
寝てる子もいるんだから!

…ぽんちゃんの声のほうが大きい。
ま、れなは仮病だから別にいいんだけど。

横目で見ると、“シーッ”って口に指を当てとる。
…なんか可愛い。

156 名前:together 投稿日:2006/11/25(土) 23:59

「それに、ここ学校だからその呼び方はダメ!」
「…そっちも“愛ちゃん”って呼んだじゃん?」
「……言ってない。」
「言ってたし〜。」
「それよりっ!…なんか用があったんじゃないの?」
「あぁ、そうそう。ここに田中ちゃんおらん?また授業出てなかったんよ〜。」
「ここにいるけど……今、寝てるよ。」
「あちゃ〜寝てるんか〜」

またあさ美ちゃんとおしゃべりしとると思っとったんに。
じゃあ、このプリント渡しといてくれん?

パサッと紙の擦れる音がする。


157 名前:together 投稿日:2006/11/26(日) 00:00

「あ〜、うらやまし〜。」
「…なにが?」
「あさ美ちゃん、遊びに来ても相手してくれんし。」
「…保健室は教師が遊ぶところではありません。」
「生徒達はいいん?」
「…学校の保健室は生徒優先ですから。」
「あさ美ちゃんのけち〜!」
「けちじゃありません!」

「じゃあ、あたしも手繋いで?」
「ダメです。」
「けちっ。いつもは繋いでくれるじゃん!」
「公私混同しないでください。」

今、仕事中でしょ?
なんて言うぽんちゃんがいつもより自然体な気がした。

158 名前:together 投稿日:2006/11/26(日) 00:02

「じゃあさ、」

カーテンの影が、ぽんちゃんに耳打ちする。
相手の顔がちらっと目に映った――。
……なん?

その瞬間、パッと耳を押さえて後退りするぽんちゃん。
れなと繋いでた左手も外された。
…顔、真っ赤…。

「職権乱用も禁止!」
「じゃ、また来るから!」
「来なくていい!」

ドアが閉まる音と、誰かが走り去る音がした。


159 名前:together 投稿日:2006/11/26(日) 00:03

なん?この雰囲気。
ただの知り合ったばかりの同僚という感じではない。

それに、呼び方。

そして、うっすら、聞こえた耳打ち。
“ガッコウガオワッタラネ”?
…その後はよく聞こえんかった。

ほんと、なんなん?


高橋先生は、英語の先生…。
ぽんちゃんとも年が近い…。


――もしかして…。


160 名前:together 投稿日:2006/11/26(日) 00:03

      *      *      *


いくら頑張っても、埋められないモノ。

――過ぎてしまった、時間。


      *      *      *

161 名前:together 投稿日:2006/11/26(日) 00:03


本当は、そのときまで遡ってぽんちゃんと一緒に過ごしたい。

でも。

そんなことはできないって知っている。

今すぐ、対等な大人になれないことも知っている。


だけど。

これからの時間は、まだ決まってないから。

自分の頑張り次第だから。


162 名前:together 投稿日:2006/11/26(日) 00:03

      *      *      *

いくら頑張っても、埋められないモノ。

――過ぎ去った、時間。


自分の頑張り次第で、埋められるモノ。

――これからの、時間。


過ぎてしまった時間はどうにもならないけど。

どうにかして、これからの時間を埋めていきたいんだ――。


      *      *      *

163 名前:ペーパー 投稿日:2006/11/26(日) 00:04

『埋められないモノ』

164 名前:顔文字〜決意〜 投稿日:2006/11/26(日) 00:04


从 `Д´)<が〜〜っ!絶対高橋先生より英語うまくなってやるっ!
川o・-・)<……?れいな、起きたの?
川o・-・)<(…まあ、何にしても意欲を持つことはいいことだよね…。)
川o・-・)<頑張って!
从 ´ ヮ`)<うん、がんばる!


165 名前:顔文字〜あだ名〜 投稿日:2006/11/26(日) 00:04


从 ´ ヮ`)<ええっと〜、紺野先生は友達とかになんて呼ばれとったんですか?
川o・-・)<う〜ん、「こんこん」とか「紺ちゃん」とか?
从 ´ ヮ`)<(みんな、呼んでそうだなぁ。もっと特別な呼び方したい!)
川o・-・)<あと、あんまり呼ばれなかったんだけど「ぽんちゃん」かな?
从 ´ ヮ`)<っ!それだ!れな、これから「ぽんちゃん」って呼びます!いいですよね!?
川o・-・)<いいよ〜。


166 名前:顔文字〜英語〜 投稿日:2006/11/26(日) 00:05


从 ´ ヮ`)<ぽんちゃ〜ん、英語教えて〜♪
川o・-・)<いいよ。でも、まずは自分でやってからね?
从 ´ ヮ`)<は〜い♪…カキカキ…。
川o・-・)<……?……“scool”?
从 ´ ヮ`)<ぽんちゃん、それは“雨”っていう意味やけん♪
川;o・-・)<…もしかして“squall”のこと?
从 ´ ヮ`)<かもしれん♪
川;o・-・)<…とりあえず、ここは“rain”にしとこ?簡単だし…。
从 ´ ヮ`)<は〜い♪…ケシケシ、カキカキ。


167 名前:ペーパー 投稿日:2006/11/26(日) 00:05

更新終了です。

168 名前:名無し飼育 投稿日:2006/12/23(土) 21:27
何か久々に来たら大量更新きてるー!!
先生設定もいいですねぇw
違う視点での高紺もいい!
169 名前:ペーパー 投稿日:2007/01/05(金) 22:02

<<168 名無し飼育さん
…去年の今頃の方が大量更新してる私って…。(その頃受験生)
需要もあまりないでしょうが、三月ぐらいにもっと大量更新目指します!
…あれ!?そういえば、高紺っぽい!(無意識)
普通に田紺書こうとしてたんですよ!(ほんとに!)
…やばい、高紺脳になってる!

繋ぎ用の超短編。高紺。
…一週間以内にもう一度(普通の)更新予定です!

170 名前:ペーパー 投稿日:2007/01/05(金) 22:03

『crazy for you.』

171 名前:crazy for you. 投稿日:2007/01/05(金) 22:03

      *      *      *


最近、気が付くと、同じ体勢になっている。

……いつのまにか。

本当に、自然と。


      *      *      *

172 名前:crazy for you. 投稿日:2007/01/05(金) 22:04


さっきまで部屋でおとなしく雑誌を読んでいたと思ったら。

私のおなかの上で笑ってる愛ちゃん。

軽い触れるだけのキスを何回も繰り返して。

その度に満足そうに笑う。

…仔猫がじゃれついてるみたい。

173 名前:crazy for you. 投稿日:2007/01/05(金) 22:04

なんかかわいいな、と思って頭を撫でると。

そのままぐっと背中を屈めて私の顔に自分の顔を近づけてくる。
床に肘をつけて。
愛ちゃんのからだで、影ができて。
…世界が遮断される。
二人だけの世界に閉じ込められる。
瞬間、息が詰まる。
……本当に、私を愛しそうに見るから。

…つらい体勢だけど、自分から求めていってしまう。

174 名前:crazy for you. 投稿日:2007/01/05(金) 22:05


何度も繰り返す内に頭がぼーっとしてきて。
頭の横にある、愛ちゃんの二の腕らへんにそっと手をかけると。
愛ちゃんの手も動いて、指と指が絡まり合う。
それがだんだん相手の腕を伝っていって。
私は愛ちゃんの首の後ろに、愛ちゃんは私の後頭部に手がまわる。


一度、くちびるを離す。
…間近に感じる、息遣い。
軽く伏せていた目を開くと愛ちゃんと目が合って。
熱い眼差しに、煽られて。
私も、もっと熱くなる。
また重なるまで、ずっと見つめ合った。


175 名前:crazy for you. 投稿日:2007/01/05(金) 22:05


本当は、キスされるのが、大好きなんだ。

キスをされる度に「好き」って言われてるみたいで。

ともだちは、そんなの幻想だって言うけど。

絶対そんなの言い切れないと思う。

だって、私だって、今だって、こんなに気持ちが溢れてる。

「ない」より「ある」って思ってた方が、いいと思わない?

…だから、私は、「好き」って思いながら、キスをする。


176 名前:crazy for you. 投稿日:2007/01/05(金) 22:06

      *      *      *


最近、気が付くと、同じ体勢になっている。

……いつのまにか。

本当に、自然と。


だけど。

嫌じゃない、ってのが性質悪い。

……私も、相当いかれてる。


      *      *      *


177 名前:ペーパー 投稿日:2007/01/05(金) 22:06

『crazy for you.』

178 名前:前スレ110 投稿日:2007/01/08(月) 22:52
遅ればせながら新スレおめでとうございます。
なかなか来れなくて申し訳ございませんが、
やっぱり作者様の高紺(高紺に限らずとも)大好きです。
これからも、楽しみにしていますので頑張って下さい!
179 名前:ペーパー 投稿日:2007/02/25(日) 20:22

前回の小話的なものです。



180 名前:ペーパー 投稿日:2007/02/25(日) 20:23

『やらなくてはいけないモノ』

181 名前:+1 投稿日:2007/02/25(日) 20:24


こんだけ保健室に通えばいやでも気付く、ぽんちゃんの友好関係。
れなとしては願ったり叶ったりなんだけど。
……なにもここまで知りたくはなかった。

高橋先生はもちろん、藤本先生や石川先生。
果ては付属高校の養護教諭である飯田さんまでしょっちゅうこの保健室に遊びに来る。
飯田さんや石川先生は後輩であるぽんちゃんが心配でつい来てしまう、という感じだけど。
高橋先生や藤本先生は……危ない。
なにが危ないのかってきかれてもわからんけど……とにかく危ない。

ほかの先生もよく来るし。
先生に限らず、生徒だってぽんちゃん目当てにいっぱい遊びに来るし。

敵はうじゃうじゃいる。
油断なんてできるはずがない。


182 名前:+1 投稿日:2007/02/25(日) 20:25


今日もぽんちゃんに英語を教えてもらってるんだけど。
(ライバルに教わるのはちょっとイヤ。)
……最近、お邪魔虫が一匹。

「いや、さゆみ、人だから。」
「……エスパー?」
「声に出してたよ。」
「…ごめん。」
「よろしい。」

満足げに微笑む。

183 名前:+1 投稿日:2007/02/25(日) 20:25


そう、クラスメイトの道重さゆみ。
自分大好きな子だけど、意外としっかりしてたりする。
人の気持ちを察するのがうまい。
落ち込んでるときとか、さり気ない心遣いができる子だ。
で、まあまあ勉強もできるんだけど、英語が…。

「だって高橋先生、かわいいんだもん。」

授業中も高橋先生を見てしまい、勉強にならないらしい(?)。
そんなへんな理由で勉強できないのは、さゆくらいのものだ。

184 名前:+1 投稿日:2007/02/25(日) 20:25

…まぁ、ぽんちゃんは大学時代、家庭教師もしてたみたいだし?
教え方がうまいのは認めるけど。
なにもれなとぽんちゃんの二人きりの時間を邪魔しなくったって……。

「れいな、何ぶつぶつ言ってるの?」
「あ、紺野さ〜ん、れいなはほっといてこの問題教えてくださ〜い」
「どれ?」

高橋先生と差をつけるには地道に一緒にいる時間を稼いでいくしかないし…。
この時間は大切にしとかんと!!

って、いつのまにかさゆとぽんちゃんが仲良くなっとる!!

185 名前:+1 投稿日:2007/02/25(日) 20:26

「ちょっ、さゆ、どきんしゃい!!」
さゆは高橋先生やろ〜!?

「あ、やっと戻ってきた。」
「れいなも早くこっち来なよ」
「…うん。」

ふたりにさらっと流されて、大人しくイスに座る。


「って、二人でなにしとるん!?」
「なにって……今日の宿題だけど?」
「れいなもわからないところとかあったら訊いてね?」

186 名前:+1 投稿日:2007/02/25(日) 20:26

してやったり顔のさゆに、笑顔のぽんちゃん。

目の前には不可解な文字。


……どうやら恋がどうのこうのよりも今日の宿題をしなくちゃいけないらしい。


って、あきらめるはずがな〜い!!

待っとって!!
絶対、いつかぽんちゃんの恋人になってみせるから!!


「れいな、手動いてないよ?」
「もうさゆ、半分終わった〜♪」
「ちょっ、待って!!」


187 名前:ペーパー 投稿日:2007/02/25(日) 20:26

『やらなくてはいけないモノ』

188 名前:勉強会@保健室 投稿日:2007/02/25(日) 20:27

从 ´ ヮ`)<さゆ、これなん?【AP】
从*・ 。.・从<それはamp…
川;o・-・)<もうそのコンビニネタはいいからっ!


さゆ+英語=ampm or ZA――
れいな+英語=scool
しか思いつかない、私は末期(笑)

田中さん関係だと、れなこんとれなさゆが好きですw


189 名前:ペーパー 投稿日:2007/02/25(日) 20:27

かなりの放置、すみません。
テスト勉強じゃなくてずっと遊んでm(ry

次のシリーズは一話と三話はすでに書いてありますw
でも、これの続きも捨て難かった…。(挟まるのがいやでした)
もうちょっと書いてから、次のやつに行きたいと思いますw
でも、季節外れなんですよね〜。とにかく三月、がんばります!

あと、光井さん、同級生にしか見えない…似すぎ(汗)
笑顔〜の衣装、個人的に似合っていると思うのは、吉澤さん久住さん田中さんw


190 名前:ペーパー 投稿日:2007/02/25(日) 20:28

<<178 前スレ110さん
ありがとうございます!
大丈夫です、作者さえあまり来てませんから!(それはだめだろう!?)
大好きとか……光栄の極みです!
メインさんの卒業があっても娘。小説熱は下がりません!というより上がってます!
まあ、書く:読む=1:99ぐらいですが。(だめやん!)
またちょこちょこ書いていきます。

では!

191 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/02/26(月) 17:50
わーい更新だー
れいにゃの受難記録ですかw
192 名前:ペーパー 投稿日:2007/04/01(日) 23:59

『目標とするモノ』

193 名前:teachers 投稿日:2007/04/01(日) 23:59


今日も特に緊急事態もなく、放課後を迎えることができた。
あとは、部活動で怪我した人が来るぐらいだから、ちょっと休憩。

自販機の前で、立ったままぐいっとコーヒーをあおる。

「…にが。」

疲れてるからミルクと砂糖をなしにしてみたんだけど…。
…やっぱり苦かった。

「……はぁ…。」

出したいわけじゃないのに、ため息が出た。


194 名前:teachers 投稿日:2007/04/02(月) 00:00


「美人担当どした?最近、元気ないよね?」

偶然通りかかったらしき、現国の先生が、顔をのぞき込んできた。
さっきのため息を聞かれたいたらしい。
…心配されているのはうれしいけど…。


「平家先生…その“美人担当”って呼ぶの、いい加減やめてください…。」
「いや、親しみを込・め・て、だから!」

あいかわらず美人担当は薄情だな〜!
だなんておどける平家先生。

私が学生時代からの先生で、今でもよく話しかけてきてくれる。
…顔見るたびにほっぺた“うに〜”ってつままれるのはちょっと困るけど。


195 名前:teachers 投稿日:2007/04/02(月) 00:01


美人担当、っていうのは、ちょっとした由来がある。
私は中学高校のとき、生徒会に入っていた。
顧問であった寺田先生が朝会で生徒会役員にパフォーマンスをさせていたんだけど。
その一部に「今日の私、美人ですか?」というフレーズがあり、全校生徒の前で何回か言わされた。
平家先生はそれがいたく気に入ったようで、そこからあだ名を付けて、今でも好んで使ってくる。

授業中もそうやって呼ぶから、すっごい恥ずかしかった。
いちいち反応する私をからかっては楽しんでる様子だった。
昔は単なるいじわるだと思っていたんだけど、
今思えば、平家先生なりのスキンシップだったのだと思う。


196 名前:teachers 投稿日:2007/04/02(月) 00:01

「裕ちゃんも心配してたで〜」

平家先生の言う“裕ちゃん”とは、私の中学三年間ずっと担任だった中澤裕子先生のこと。
今ではここの校長になっている。

「遠慮せずに相談しぃ〜」

私とそんなに身長も変わらないはずなのに、頭をよしよしって撫でてくれる。

「今時間ないから無理やけど、暇なときは国語科準備室来ぃ」

みっちゃん特製コーヒーはおいしいぞ〜?

平家先生はそう言いながら、去っていった。

197 名前:teachers 投稿日:2007/04/02(月) 00:01


「そやで。」
「!?」

いきなり誰かの腕が私の首にまわって上から声がした。
ヘッドロック!?
というか、この声は……。

「あんたが元気ないとこっちが仕事に身ぃ入らん。」

優等生や思っとったけど、ある意味問題児より性質わるいな。
手ぇかかる子やな〜ほんまに。

おふたりとも忙しいはずなのに…。
今もなお、気遣ってくれる恩師たちに胸がジーンと来る。
…腕はロックしたままだけど。


198 名前:teachers 投稿日:2007/04/02(月) 00:01

「まぁ、座りぃ」

なんてやっと開放されて自販機の前に置いてあるベンチに腰掛ける。

「高橋とは最近どうや?」
「……?はぁ、至って普通ですが…。」
「なんやてっきりそっち関係やと思っとったのに…」

そっちって、どっち?
どうして愛ちゃんが…。
まぁ、最近、寝起きが悪くて困るけど…。

「結局、あんたら付き合っとるん?」
「…付き合ってません。」
「一緒に住んどるんちゃうん?」
「………住んでません。」

なんで知ってるんだろう?
でも、付き合ってないのは嘘じゃない。


199 名前:teachers 投稿日:2007/04/02(月) 00:02

「ふ〜ん。まぁ、ええけど。」

今のは軽いジャブ、ってか、うちが聞きたかっただけやけどな。


「なんか悩み事あるんやろ?」

言ってみるだけ言ってみぃ。
あんたより人生経験長いし、伊達に何年も教師しとるわけやない。
聞いといて役に立つかはわからんけど、損はないよ。

包容力のある笑顔。
……ひさしぶりに見た。
進路に迷っていた高校三年生のときを思い出す。
その笑顔に、自分で解決しなくてはだめだ、と誰にも言わないでいたことが、つい口から出てしまう。


200 名前:teachers 投稿日:2007/04/02(月) 00:02

「…私、ちゃんと生徒の支えになれているか心配で…。」

新米だし、未熟だし、経験もないし…。
具合の悪くない子たちだっていっぱい来てくれてるのに……。
生徒たちの気を許せる場になっているかどうか不安なんです…。


「みんな、あんたが好きやから来とるんやろ?」

ちゃんと慕われとるんやん。
嫌いな先生のとこなんかわざわざ行かへんって。
飯田先生だってあんたは大丈夫だって思ったからこっち任せたんやろ?
あんたは十分やっとるんやない?
生徒を思ってない先生ならそれすら考えんやろ?
あんたはあんたがいいと思うことをしっかりすればいい。
いつも生徒と本気で向き合うことやな。
ただ、現状に満足したらあかん。
いつも向上心を持って望まな。
そしたら自ずといい結果に繋がるんちゃうん?

201 名前:teachers 投稿日:2007/04/02(月) 00:02

ゆっくりと染み渡る、声。
なぜか自然と首を縦に振らせる力のある言葉だった。

「はい。」
「元気ないぞ〜!」
「…はい!」
「それでええ。」

ぽんぽんと頭を叩かれる。

「…ありがとうございました。」
「なにがや?」
「いえ、なんでもないです。」

先生はわかってるくせに聞こえない振り。
…照れ屋なんだから。
もう一度、こころの中でお礼を言う。

202 名前:teachers 投稿日:2007/04/02(月) 00:03


「いつまで経ってもあんたはうちの大事な教え子や。」
「せんせぇ…。」

なに情けないツラしとるんや!
って、頭を小突かれる。

「先生、大好きです!」

ぎゅ〜っと抱きついた。


203 名前:ペーパー 投稿日:2007/04/02(月) 00:03

『目標とするモノ』

204 名前:おまけ? 投稿日:2007/04/02(月) 00:03

从 ´ ヮ`)<ん!?
从#~∀~#从<いい加減、離しぃ!
川o・-・)<やです〜。

从;´ ヮ`)<あれはぽんちゃんと、……校長先生!?…どんな関係!?
从#~∀~#从<…そう来るんなら(むぎゅ)
川o・-・)<セクハラですか?離してください。
从#~∀~#从<そっちが先にやって来たんやろ!!

从;´ ヮ`)<まさか……愛じ(ryじゃなかと!?…うわぁ〜ん、ぽんちゃ〜ん!(走り去る)


205 名前:ペーパー 投稿日:2007/04/02(月) 00:04

関西弁・大阪弁はまったくわかりません!だから書きたくても書けない人が…。
特に平家さんが偽者ですみません(汗)でも、おめでとう!
中澤さんとか、ほんとこういう女性になりたい!

『恋は発想〜』のPVも収録されるらしいですし、きりがいいので五月!
五月までにこのスレを終われればいいな〜っと思います!
…できなかったら十月ですかね。(すでに弱気)
さすがに時間がなくて長編はほとんどお蔵入りになりますが、4話ぐらいの中編を何個か仕上げます!
全部、半分ぐらいずつしか書いてなくて載せられなかったんですけど、この際頑張って書き上げます!
週一更新目指します!(春休み中は三日に一度くらい)

206 名前:ペーパー 投稿日:2007/04/02(月) 00:05


<<191 名無し飼育さん
こんな更新で喜んでいただけるなら、いくらでも☆(笑)
(前回のは短文なのですぐ書けた。…今回は前回の10倍以上の時間がかかった(笑))
れいなの受難をご所望ですか?(笑)
というわけで、ちょこっと出演させてみました♪(笑)受難っぽく(笑)

娘。新加入の方々なんですけども、自分基本つんくさんファンなんで☆(笑)オールおっけー☆
HPDDの真価や如何に!?
…人気急上昇グループの一番背が高い方が、ときどき姉に見えて仕方ない…。(独り言)


以上です!
207 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/04/02(月) 17:10
ええ話や……(感涙に咽ぶ)
読んでてHPHを思い出しました。中澤ねーさん私も好きです!
元祖B型平家さんもさりげなく好きなのでうれしかったです(みっちゃん結婚おめ)
208 名前:ペーパー 投稿日:2007/04/08(日) 23:59


前回までの先生と生徒シリーズは一応終了で。

気持ちを切り換え、中編いきます。

高紺。アンリアル。同い年、高校一年生、一月中旬設定。


209 名前:ペーパー 投稿日:2007/04/08(日) 23:59

『あたしの、となり。』

210 名前:moratorium01 投稿日:2007/04/09(月) 00:00

      *      *      *


あたしには、おとなりさんがいる。

年は同じ。
姉妹みたいに育ってきた。
小さい頃から、いつも一緒にいて。
学校の中だって、一緒にいた。

だけど、ちがう高校になってから、ふたりの感覚がずれていった――。


      *      *      *

211 名前:moratorium01 投稿日:2007/04/09(月) 00:00


あたし・高橋愛のお隣には、あたしと同い年の、紺野あさ美ちゃんが住んでいる。

小さい頃は仲が良く、いっつも一緒に遊んでいた。

ただ、最近、あまり一緒にいる時間が少ない。

幼馴染みなんか、所詮そんなものかもしれないけど。
……あたしは、イヤ。


212 名前:moratorium01 投稿日:2007/04/09(月) 00:00


お互いに部活が忙しくて、休日に遊ぶことが少なくなった。
連休は合宿で会うことさえも難しくなった。
高校の宿題が半端なくて、ごはんの後のお互いの部屋の行き来が少なくなった。
高校が違うから、テスト勉強が一緒にできなくなった。

挙げればきりがないほど。

それに、中学のときと比べて、あさ美ちゃんの雰囲気が変わったように思う。
……すこし、大人っぽくなった。
あたしの知らないところでも、あさ美ちゃんの時間は流れていく。

そんなの、当たり前のことだけど。
それがあたしにとっては、いやだった。


213 名前:moratorium01 投稿日:2007/04/09(月) 00:01

それでも。

友達としてはかなり近しい友達。
毎日のようにメールもするし。
少ないけど、お互い部活のない日は遊ぶし。

ただ、前までの異常なぐらいの依存がなくなっただけ。
お互いがなんでも話す、なんてことはなくなった。
“幼馴染み”という不安定で、あたしにとっては重要な肩書きが掠れていった。


214 名前:moratorium01 投稿日:2007/04/09(月) 00:01

今でも偶然家の前で会ったりして、結構話す。
そこで出てくる友達に、なんか胸がムカムカする。
――あたしの方が、あさ美ちゃんのことを知ってるのに、って。

あたしがこんな風になった原因は。
たぶん、嫉妬なんだろうね。

あたしにだって、高校で親しい友達はいる。
だけど、それを棚に上げて、あさ美ちゃんの友達に、妬いてるんだ。

なんて自分勝手なんだ、って自己嫌悪したこともある。

だから、想いは想いのまま、秘めていようと思っていた。


215 名前:moratorium01 投稿日:2007/04/09(月) 00:01

      *      *      *


寒くて、吐いた息が白くなる、そんな学校帰り。
巻いたマフラーに首を隠しながら。
暖かいはずの家に、早足で向かう。

――あ…。
家までの途中に、前を歩くあさ美ちゃんを発見。

いたずら心が芽生えて。
いきなりあさ美ちゃんを後ろから目隠し。

「だ〜れだ?」
あさ美ちゃんが途端にピシっと固まって歩みが止まる。

…あ、驚いてる驚いてる!
クスクスと笑いがこみ上げる。

216 名前:moratorium01 投稿日:2007/04/09(月) 00:02

「……愛ちゃんでしょ?」
こんなことする人、愛ちゃんぐらいしかいないじゃん。
落ち着いた後、すぐ冷静にそう言ってくれた。

「あったり〜。」
もうちょっと迷ってよ、おもしろくないな〜、と言いながら一発で当ててくれてうれしかったり。

あさ美ちゃんの後ろから、ちょこんと横に並ぶ。
そこで気付いたこと。

「あれ?マフラーは?」
あさ美ちゃんがいつも巻いているはずのマフラーがなかった。
今日は最近では一番の冷え込みなのに。
抜けてるようで、意外としっかりしてるあさ美ちゃんにしては珍しい。

「…失くしちゃった。」
そう言うあさ美ちゃんに、ちょっとした違和感。


217 名前:moratorium01 投稿日:2007/04/09(月) 00:02

「どうしたの?」
きっと、他の人にはわからないぐらいの変化。
薄い紙が一枚乗っかってるみたいな。

「……え?なにが?」
変な愛ちゃん、なんてわらってるけど、目が全然わらってない。

その目が悲しくて、あさ美ちゃんに手を伸ばす。
頬に触れると、目元がぴくっと動いた。
…冷たい頬。


218 名前:moratorium01 投稿日:2007/04/09(月) 00:02


「そんなんで、ごまかせるわけないじゃん。」
何年一緒にいると思ってるの?

幼馴染みの特権をここで引き合いに出すなんて卑怯かな。
でも、実際そうだし。

あさ美ちゃんの手をぎゅっと握り締めると。
一瞬、あさ美ちゃんの手が、強張った。


219 名前:moratorium01 投稿日:2007/04/09(月) 00:02

「…無理に話さなくてもいいよ。ただ…」

――あたしがいること、忘れないで。

何があったか、なんて、そんなことは聞かない。
でも、ひとりでその感情に押しつぶされるぐらいなら、あたしを呼んで。
ひとりでその気持ちに押しつぶされるぐらいなら、あたしに気持ちをぶつけて。
…そんなあさ美ちゃんをほっとけないから。


ちょっと押し付けがましいかな、とも思ったけど。
思ったことをそのまま、言ってみた。


220 名前:moratorium01 投稿日:2007/04/09(月) 00:03

冷え切った手が握り返してきた。

「…愛ちゃん、ありがと。」

にっこりと笑った顔には、少し元気がなかったけど。
あさ美ちゃんらしい、そんな感じがした。

…この調子なら大丈夫かな?
あさ美ちゃんは強い子だから。
他人があれこれ指図する必要はない。
自分でやり遂げる力があるから。
だから。
あたしは、ただ、必要なときに肩を貸してあげればいい。

繋いだ手を軽く二回振って。
止まっていた足を促す。


221 名前:moratorium01 投稿日:2007/04/09(月) 00:03


「ねぇ、愛ちゃん。」
帰り道を歩く中、あさ美ちゃんが話しかけてきた。
目線は雲ひとつない、黒い空へ。

「人のこころってさ、なんで見えないんだろうね?」
「…見たいの?」
「いや、なんとなく…。」

なんでもないんだ、とでも言いたげに首を振る。
伏し目がちの横顔が、なぜか胸を締め付けた。


222 名前:moratorium01 投稿日:2007/04/09(月) 00:03

「あたしは……見たいって思うよ。」
「……え?」
他でもない、あんたのこころが。

「でも、見たくない、とも、思う。」

分かり合えないからこそ、こんなにも気になる。
知りたくなる。
で、自分のことも知って欲しくて。
必死になって、言葉で態度で伝えて。
それでちゃんと伝わったり・伝わらなかったり。

こんな風に足掻いていくのって、なんか愛しくない?
結末がわかってる物語は楽しみが減っちゃうでしょ?

見えないからこそ、「今」があるんだ。

223 名前:moratorium01 投稿日:2007/04/09(月) 00:04

……そうじゃん。
まず言葉にしないと、伝わるはずないんじゃん。

自分はあさ美ちゃんを好きになる資格がないとか。
あさ美ちゃんにはもっといい人がいるとか。
今まで勝手に自己完結してたけど。
そんなのは、結局は気持ちを伝える勇気がないことの言い訳で。

恋人ってわけじゃないんだから、言わなくても伝わるわけがない。
ましてや、あさ美ちゃん。気付くわけがない。
この恋が、どんな結末になるのかわからないけど。
――言わなきゃ、始まらない。
それは確か。


224 名前:moratorium01 投稿日:2007/04/09(月) 00:04


「ねぇ、あさ美ちゃん。」


白い息。
交わる視線。
冷たい手。


「好きだよ。」


他でもない、あんたが。


いきなり過ぎるかな、なんて思ったけど。
こんな脈絡のない告白が自分には合ってる気がした。


225 名前:moratorium01 投稿日:2007/04/09(月) 00:04


さっきまでの歩みも止まって。
硬直しているあさ美ちゃん。

まるで何が起こっているのかわからないって顔をしている。


「…焦らんでいいんよ。」

今まで友達だとしか思ってなかった人がいきなり告白したら、誰でもそうなるよね。


「ゆっくり考えてくれない?」


たった二日や三日で結論を出されちゃたまんない。
そんな短い時間で、この想いを理解できるはずもない。
だって、すっごい長かったんだよ?
じっくり考えてくれたって罰はあたんないでしょ。


226 名前:moratorium01 投稿日:2007/04/09(月) 00:05

開き直ったら、後はすごい。
もう行くところは行くっきゃない!

見るからに寒そうな、あさ美ちゃんの首にあたしのマフラーを巻いて。
マフラーの代金、いただき!
なんて、あさ美ちゃんの鼻の頭にちゅーして。
そのまま、家に向かって走った。

もうすぐ、呆然としているあさ美ちゃんが追いかけてくるはず。
追いつかれないように、頑張らなきゃ!


227 名前:moratorium01 投稿日:2007/04/09(月) 00:05

      *      *      *


もう半ば諦めてた、この恋に。

執行猶予がついた。


今の時点では、多分、いい結果を得られないことはわかりきってる。

そして。
黙って判決を下されるのを待つのは、性に合わない。

だから。
それをひっくり返してやりたいんだ。

……この際、やるだけやってみるってのもいいでしょう?


228 名前:moratorium01 投稿日:2007/04/09(月) 00:06


で、やるだけやったら、もう一度告白しよう。
そうだな…ちょうどいいし、一ヵ月後ぐらいに、もう一度。
目標が決まったら、なんだかだんだん上手くいくような気になってきた。


あと一ヶ月の執行猶予。

長いといえば長い。
短いといえば短い。


でも、結果をただ待ってるだけじゃなく、自分の力で手繰り寄せてみせる!

開き直ったら一直線!
誰にだって、あさ美ちゃんにだって止められない!

だから。
覚悟しといて?


一ヶ月後の、あたしのとなりには――。



      *      *      *

229 名前:ペーパー 投稿日:2007/04/09(月) 00:06

『あたしの、となり。』

230 名前:ペーパー 投稿日:2007/04/09(月) 00:07


…なんか本当はもうちょっと長かったんですけど、スッパリ切りました。
ネタ被りそうだな〜と思って載せるの先延ばしにしたら、もうこんな時期w
「一月の中旬」に載せたかった…。ドンマイ、自分!
(書き終わったのは二月でした…)
季節外れでもノンストップゴー!!(←頭悪そうな発言w)

ガッコ始まるんで次からは週一目標で行きます!


231 名前:ペーパー 投稿日:2007/04/09(月) 00:07

<<207 名無飼育さん
仕事にも就いたことのない若輩者の私が書いていいものかという葛藤があったんですけど…。
やさしいコメントありがとうございます!!
すてきですよね〜、ふたりとも!私もいつかカッコイイ大人の女性に…(無理)
とりあえず、すべてのものに幸あれ!!

以上です!
232 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/04/09(月) 15:07
高紺ごちそうさまでした
今回のも長く読んでみたかったなあ、なんて
紺ちゃんには何があったのかなあとか想像して楽しんでます
233 名前:ペーパー 投稿日:2007/06/28(木) 22:24


前回の続き。

高紺。高校一年生、二月中旬設定。季節は冬。


234 名前:ペーパー 投稿日:2007/06/28(木) 22:24

『きみの、となり』

235 名前:moratorium02 投稿日:2007/06/28(木) 22:25


あの告白の日から。

なんとか一緒にいる時間を増やして。

今までとは違った意味であさ美ちゃんに近付いていった。


次の日、会ったら、案の定、あさ美ちゃんは赤くなってたけど。
これで避けられるのはさすがに困るから。
前とあまり変わらない態度で話しかけるといつもの様子に戻った。

でも全然前と変わらないんじゃ、意味がないから。
ときどき、ぎゅっと手を握ってみたり。
好きって口に出してみたり。
以前はメールで済ますぐらいのことも直接話すように心がけた。

236 名前:moratorium02 投稿日:2007/06/28(木) 22:25


自分の気持ちが相手にバレてると思うと、なんだか気が楽になって。
結構大胆なこともあっさりできた。

家に帰ったら即行あさ美ちゃんの部屋に行ってできる限りの時間を過ごした。
宿題だって見せ合うことはできないけど、一緒にすることはできるし。
今日あったこととか話したり、騒いだり、ふざけあったり。
話さなくてもただ一緒にいるだけのときもあったけど。
なんか心地いい沈黙、みたいな?
結局そのままあさ美ちゃんの部屋でお泊りしちゃったり。

なんか自分でも“いい雰囲気なんじゃない?”、なんて思っちゃったり。
だめだと思いつつも、ついつい自惚れが顔を出す。

237 名前:moratorium02 投稿日:2007/06/28(木) 22:25

想像だけで空回り。
そんな自分に歯止めをかけたくて。

…本人にはっきり聞いちゃえばいいんじゃない?

なんて。
さっと聞いて、スッキリしよう!!
良くない結果だったとしても、また頑張っていけばいいだけのことだし!
聞いたとこで損なことはないはず。


でも、

……実は期待してる、

なんて、ことは、否めない。


238 名前:moratorium02 投稿日:2007/06/28(木) 22:25


とにかく。

明日は、決戦。

前々から、もう一度告白しようとしていた日。


…バレンタインデー。

好きな人や友達、お世話になった人にその気持ちを伝える日。
日本では主に女の子が好きな人にチョコレートを贈ったりする。
あと友達で交換したり。

なんか企業戦略にのせられているような気がするけど。
なんか今は単なるイベントみたいな感じで元来の意味が薄れてきている気もするけど。

なんかどきどきわくわくしちゃうのは仕方ないよね。
……好きな人がいるってそういうことでしょ?


239 名前:moratorium02 投稿日:2007/06/28(木) 22:26


というわけで。
今からあさ美ちゃんにケーキを届けに行ってこようと思います!!

ご飯を食べ終わってから、台所を借りてガトーショコラを作った。
…ついでに夕食の食器洗いも頼まれたからちょっと時間かかっちゃったけど。
自分でもなかなか上手くできたと思う。

――よろこんでくれるかな?
…大丈夫!あさ美ちゃん、食べるの大好きだし!
どんな顔して食べてくれるのかな?
それがたのしみでしょうがない。

…なんか告白よりそっちの方に重点が置かれてる気が…。
ま、仕方ない。
――だってあさ美ちゃんの食べてるときの顔が好きなんだもん!


240 名前:moratorium02 投稿日:2007/06/28(木) 22:26

さっそくちょこっとラッピングしたケーキを持って、いざ出陣!

そりゃ、純粋に想いを届けようっていう気持ちが一番だけど。
…賄賂、みたいな?
いや、チョコひとつで気持ちが変わるわけじゃないと思うけど。
…抜け駆け、みたいな?
あさ美ちゃんも明日結構もらうだろうし、先にあげようかと思って。

いいじゃん!
家が近い特権!使えるものは使わないと!!

開き直っているうちに玄関先に到着。


241 名前:moratorium02 投稿日:2007/06/28(木) 22:26


よっしゃ!!

――ピンポーン!

気合いを入れてインターホンを押す。
…別に窓からあさ美ちゃんの部屋行ってもいいんだけどね。
なんか気分?正面突破って感じ!!

『は〜い』
「隣の愛ですけど〜」
『あらぁ、愛ちゃん?今すぐ開けるわね』

機械越しにあさ美ちゃんのおかあさんの声がして、中に入れてもらう。


242 名前:moratorium02 投稿日:2007/06/28(木) 22:27

「いらっしゃい〜」
「お邪魔しま〜す」

あいさつもそこそこにあさ美ちゃんの部屋に続く階段を上っていこうとすると。
「あ。愛ちゃ〜ん、今ね、あさ美部屋にいないのよ」
「え?じゃあどこにいるんですか?」
「あそこ。」

指差されたところに確かにあさ美ちゃんの後姿。

「がんばってね。」

笑顔でポンと肩を叩かれた。
……バレバレですか。


243 名前:moratorium02 投稿日:2007/06/28(木) 22:27

なんか恥ずかしいな、と思いつつも。
あさ美ちゃんにそっと近付いていって、肩に手をかけて後ろから話しかけた。

「……あさ美ちゃん?なにし――」
「…へっ!?ぅわぁっ!!」

ゴトっ!ガシャン!

――てるの、って、あさ美ちゃん!?
なんか手に持ってるもの落とした!!

244 名前:moratorium02 投稿日:2007/06/28(木) 22:27

「大丈夫!?怪我してない!?」
「なんでもないなんでもない!!」

あさ美ちゃんはこちらを向いて必死に手をバタバタさせる。

って、怪我してるかって聞いてるのに……。

明らかに“怪我してないよ”っていう感じのアピールじゃなくて。
まるで何かを隠したいときのような言動。

……あやしい。

245 名前:moratorium02 投稿日:2007/06/28(木) 22:28

「…あさ美ちゃん、なんか、隠してない?」
「いえいえ!とんでもありません!」

つぎは首振りも追加。
それに……なに、その言葉遣い。

…その言動自体があやしいんだって!


「…………。」
「……っ、なに?」

じ〜っとあさ美ちゃんを見つめると。
耐え切れない、とでもいう風に目を逸らし、苦し紛れの言葉。
…ますますあやし。

246 名前:moratorium02 投稿日:2007/06/28(木) 22:28

何かあるのかなと、ひょいっとあさ美ちゃんの後ろをのぞき込もうとすると。

とんっ
「あさ美ちゃん?」
「……なにもないから。」
あさ美ちゃんがあたしの肩をやんわり押し返す。

……そんなことされると余計見たくなるのが人間の性。

なんとか見ようと思って、一旦離れてからすっと右からのぞき込む。
すると、あさ美ちゃんがまた立ちはだかる。
左いったら左。
右いったら右。
…なかなかしぶとい。
……そういえばあさ美ちゃんってフットサル部でGKしてるんだっけ。
案外すばやい。


247 名前:moratorium02 投稿日:2007/06/28(木) 22:28

「愛ちゃん?」
ちょっと怒ってるような顔をしている。
…でも、なんか気分を害したとかじゃなくて……照れてる、ような…?
ますます気になる。

「見せて?」
「…いや。それに、そんな大したものじゃないよ。」
「だって、見たいんだもん…。」
ね、絶対だめ?
なんて、目で訴えたら。

「そんな目で見ないでよ…」
手のひらで目をふさがれた。

「私が意地悪してるみたいじゃん…。」
…そう思うなら、見せてくれればいいのに…。

248 名前:moratorium02 投稿日:2007/06/28(木) 22:29

ふわっ
「……ん?」
なんか、あさ美ちゃんの手から甘い匂いがする…。
そういえば、ここに来たときからそんな匂いがしてたような…。
視覚に気を取られない分、嗅覚が冴えているのか。
さっきよりも存在感を醸し出している。
…この匂いは…

「……チョコレート?」

まさか――!

「あさ美ちゃん、好きな人できたん!?」
「――――っ!」

あさ美ちゃんが息を飲む音が聞こえる。

249 名前:moratorium02 投稿日:2007/06/28(木) 22:29

え!?まじで!?誰なん、それ!?
そんなん困るって――!!

もがいたら目から手が外れて。
そのまま俯いてるあさ美ちゃんの肩を揺さぶる。

「――あたしの知ってる人?」
「……待って。愛ちゃん、ちょっと勘違い…」

目に入ったのは髪から覗くあさ美ちゃんの赤い耳。


250 名前:moratorium02 投稿日:2007/06/28(木) 22:29


「……愛ちゃん、一ヶ月前ぐらいに好きって言ってくれたじゃん?」

はっきり言って、愛ちゃんのことそんな対象に思ったことなんてなかった。
でもね、そのときからどんどん愛ちゃんの存在が大きくなって…。
急にわけもなく悲しくなったときとか、ふと目が合うの。
なんかね、気付いたら好きになってた。

だから、今度は私から告白しようと思って……

愛ちゃんのこと考えてたら、いきなり本人がいるんだもん。
そりゃびっくりするよ…。


251 名前:moratorium02 投稿日:2007/06/28(木) 22:29


「そういうわけで。」

あさ美ちゃんが顔を上げてあたしを見つめる。

「――好きです。」


うわっ、やっぱ恥ずかしいっ
なんて、顔を赤くしてじたばたぱたぱたする。


………。


気付いたら、ぎゅっとあさ美ちゃんを抱き締めていた。


252 名前:moratorium02 投稿日:2007/06/28(木) 22:30

なんか言葉にできないっていうか。
なんか勝手に体が動いちゃったというか。
――なんか、可愛すぎるんですけど!!


「……愛ちゃん…ちょっと」

力加減も忘れて、思いっきり抱き締めてたみたいで。
あさ美ちゃんが力を緩めてとでも言いたげに背中をとんとんと叩いてくる。

だけど、離したくないときって、こういうときのことだよね?


253 名前:moratorium02 投稿日:2007/06/28(木) 22:30

「……もう…!」

今度は意図的にぎゅぎゅぎゅ〜ってすると、ぎゅーのお返しがきた。
あさ美ちゃんは怒ってるような口調を演じているけれど。
…途中から笑いがにじみ出ちゃってるし。

……なんかうれしくってうれしくって笑えてくる。
あさ美ちゃんもそうみたい?

ちらりと顔を見ると、あさ美ちゃんもこっちを見て。
くすぐったいようなはずかしいような。
そんな感情にとらわれる。


254 名前:moratorium02 投稿日:2007/06/28(木) 22:30


おでこをくっつけて。

何がおもしろいのかもわからないけど。

ふたりしてくすくす笑って。

傍から見たらあやしいふたりかも?

でも、それってなんかすっごくおもしろい。

このままふたりでくるくる回っちゃってもいいかも?


それぐらい浮かれてる。

255 名前:moratorium02 投稿日:2007/06/28(木) 22:30


いま。
この瞬間。

ほかの人が立ち入ることができないふたりの空間。
そんなものがあるような気がして。

言葉なんてなくても、気持ちで通じ合えてる。
そんな気がした。


256 名前:moratorium02 投稿日:2007/06/28(木) 22:31

      *      *      *


もう半ば諦めてた、この恋。


だけど。


実質的な距離の意味ではなくて。

こころの距離で。


今、あたしは、きみのとなりにいる――。


      *      *      *

257 名前:ペーパー 投稿日:2007/06/28(木) 22:31


あらあらまあまあ、と密かにリビングで熱いお茶をすすってる紺母希望!


258 名前:ペーパー 投稿日:2007/06/28(木) 22:32

わかりにかったでしょうが、一応、ふたりは台所にいる設定です。


いろいろとありましたが……。
なぜ誰も是ちゃんのメジャーCDデビューに注目しない!?そこ大事!!
と思うDDのワタクシでした。

あ、基本DDですが「グループの中の推し」は存在しますよ?
このグループではこの人、みたいな。
小説もどき書くときはその人中心にしないと書けませんw(誰も訊いてないよ!)
あと、なぜか高紺書くときは中学生をイメージしますw


259 名前:ペーパー 投稿日:2007/06/28(木) 22:34


<<232 名無飼育さん
お粗末さまです。それと遅くなってすみませんでした!
紺ちゃんは……そういうお年頃なんですw多分w後々出ると思われます!
大丈夫ですよ〜。私の中で中編(>>208)は3〜5話程度を意味します。
密かに01って番号付けてたり…。ね?(なにが“ね?”なんだか。)

というわけでグダグダの第二話でした。


しばらくの放置すみませんでした。
書く手を止めていたので前半と後半で印象違うかもしれません。
もうすこしパソコンに触れる機会を増やそうと思います!
ま、誰も見てないしいいか!

では以上です!

260 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/07/01(日) 19:20
ヌハー(*´Д`)=з
261 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/07/03(火) 11:50
んな場所でいちゃこいてたんですかw
かわいいなー
262 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/07/04(水) 02:55
わーい更新してたぁ♪作者さんの高紺大好きです☆
263 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/07/27(金) 14:43
この二人のやり取りがいちいち可愛いくてツボです。
264 名前:ペーパー 投稿日:2007/08/24(金) 03:55


前回の続き。

高紺〇。高校一年生、三月中旬設定。季節は冬。
かなり短い。


265 名前:ペーパー 投稿日:2007/08/24(金) 03:55

『私と、私の好きな人。』

266 名前:moratorium03 投稿日:2007/08/24(金) 03:56

      *      *      *


キスするだけでしあわせ。

そう思える、今がすごい愛しい。


      *      *      *

267 名前:moratorium03 投稿日:2007/08/24(金) 03:56


愛ちゃんと付き合うようになって、早一ヶ月。

自分で言うのもなんだけど結構上手くいってる。
毎日が楽しくて、時間が過ぎるのが早い。


ただ、愛ちゃんには言ってないことがある。
…ひとつだけ。
隠してるわけでもないけど、訊かれたわけでもないし。
特に言うことでもないかな、と思って。

268 名前:moratorium03 投稿日:2007/08/24(金) 03:56

実は、愛ちゃんの前に付き合ってた人がいる。


前付き合ってた人は年上で。
その人にはこどもに思われたくない、っていっつも背伸びしてたんだ。

年上で大人っぽくて、でもこどもっぽいところもある人。
あの頃は幼いなりに精一杯恋してた。
…ちょっと背伸びしたり。
でも、それさえも嬉しかった。楽しかった。
目の前に見えるものがすべて新鮮で。
全然苦痛じゃなかった。
あの人も無理強いする人じゃなかったし。
…本気で好きだった。


269 名前:moratorium03 投稿日:2007/08/24(金) 03:57

お互いに、残りの時間が少ないことに気付いてたから。
急いで関係を進めた。
…「体の距離=心の距離」ってわけじゃないのに。
それだけ、自分が“こども”で。
あの人も、“おとな”になりきれてなかったんだね。

でもね、やっぱりどこかに無理があったんだ。
離れたとき、“こども”な私は我慢できなかった。
…遠距離恋愛なんて無理だった。

270 名前:moratorium03 投稿日:2007/08/24(金) 03:57

あの人は「できる」と言ったけど。
メールだけじゃ足りなかった。
電話でも足りなかった。
直接会って、顔見て、声を聞きたかった。
でも、あの人には伝えられなかった。
“こども”だと思われたくなかった。…ほんとは“こども”だったから。

どうにか、予定をやりくりして会いに来てくれたこともあったけど。
そんなに時間がなくて。
離れていることに不安を感じて。
会えないことに、焦燥感を感じて。
ただ、体を重ねるだけになってた。

271 名前:moratorium03 投稿日:2007/08/24(金) 03:58

今では、それがいけなかったのではないかと思う。
今更、後悔しても遅いけど。
…私の、その恋は、終わりを告げた。

ふたりでちゃんと話し合って、別れることにした。
最初からそれだけ話し合っていたなら、そうなることもなかっただろうに。
納得したはずなのに、心にぽっかり穴が開いたような喪失感があった。
それだけ、あの人を好きだったことを、改めて知った。


272 名前:moratorium03 投稿日:2007/08/24(金) 03:58

その恋をしたこと自体に後悔したことは一度もない。
それがあって、今の私がいて、そして、私の隣に愛ちゃんがいる。

今ではあの人と親しい友人として連絡を取ったりしている。
元からふたりとも納得して別れたんだけど、そうできたのは多分、愛ちゃんのおかげ。


そう考えると、すべてが、なくてはならないものだったんだ。
あのときのつらい気持ちも、切なさも。
今のためのもの。

またそんな気持ちを味わうのはごめんだけど。
時間が戻ってやり直せるとしても、私はまた同じことを繰り返すと思う。
…“今”という時間を手に入れるために。
……愛ちゃんといる、この時間を手に入れるために。


273 名前:moratorium03 投稿日:2007/08/24(金) 03:58

それぐらい、愛ちゃんの傍を離れたくない。
それぐらい、大好き。

この握った手を離さないように。

何も考えていない、こどものように。

いっぱい、気持ちを伝え合って。
いっぱい、キスしよう。


「ねぇ、愛ちゃん?」
「なん?」
「…好きだよ。」


274 名前:moratorium03 投稿日:2007/08/24(金) 03:58

      *      *      *


もうちょっとだけ“こども”のままでいよう?

純粋にきみといる時間を過ごしたいんだ。

いやになるぐらい、いちゃいちゃしてさ。


だけどね、先に進むのが別にいやってわけじゃないよ?

ただ、この貴重な時間を大切にしたいんだ。

ただ、この距離感が気持ちいいんだ。

だから。

――今しかできないことをしよう?


      *      *      *

275 名前:ペーパー 投稿日:2007/08/24(金) 04:02

『私と、私の好きな人。』

276 名前:ペーパー 投稿日:2007/08/24(金) 04:02


紺野さんとか高橋さんとかは「前の人」が想像できないので。
…敢えてw(自分の中では。松浦さんより年上の人はまあ、できる。)


ぎゃお、見ました。ちょっ、まのこん!?
……いいかも…、なんて☆(笑)
まぁ、紺野さんの生態(食べ物)が気になるのは仕方ないことだと思います
一度は誰もが通る道でございます>>从 ´ ヮ`)<見るといっつも食べとる……
ってか紺野さん「安い」を強調しすぎですよねwさすがケチw

PVもイイカンジですね♪
……どこかの魔法学校が入ってるような気がしないでもない
あと私的にテンポ上げたら更にイイカンジになります♪ノリノリ♪(笑)

きゅーとさんたちの体育祭は岡井ちゃんが一番速かったり?
私も小四から中二の頃が一番足が速かった記憶があるので。
とにかく、体調にだけは気を付けてほしいものです。メンバーの方々もファンの方々も。


277 名前:ペーパー 投稿日:2007/08/24(金) 04:02

<<260 名無飼育さん
ズキュー(*´Д`)ーン!!

<<261名無飼育さん
ちょっと場所ポイントですよねw

<<262名無飼育さん
…更新を喜んで下さったのに私ってば…orz
放置に放置を重ねてました…orzごめんなさいorz
ありがとうございます☆

<<263名無飼育さん
いつもこの二人は中学生をイメージしてますから、微笑ましいって感じですかね?

278 名前:ペーパー 投稿日:2007/08/24(金) 04:03

すいません、コメントに気付いていて書き置きのものを載せようとしていたのですが、
試験期間だったもので先延ばしにしていたらこんな時期に……。
…しかも今回の文章は、一話二話より先に書いてあったものを推敲もせず載せたので
雰囲気の違いがあったり、矛盾が生じていたりしているかもしれません。
気付いたことがあったらビシバシ指導お願いします!!

それと、延べ四人の方々、すみません&ありがとうございました!!
少しでも覗いてくれている人がいたんですね!感激です!!
九月の終わりまでがんばるぞ!!(いつもそう言っ(ry)
今更なものばかりですけど、ふとした拍子にでも覗いてもらえれば光栄です!

以上です!!


279 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/08/27(月) 01:29
早速覗きに来ましたw

今回の紺野さん視点でのお話し。ちょっと大人な雰囲気が漂っていてカッコイイですね。そして、高橋さんは紺野さんの過去の件を知ってしまったりするのでしょうか?とても気になります。
川;'−') <…………
高紺最高!
280 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/09/04(火) 11:59
やっぱり作者さんの高紺は好きです(*´Д`)
281 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/09/08(土) 00:56
どのお話しもとても気に入りました!また来ます!
282 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/09/21(金) 01:13
テスト
283 名前:ペーパー 投稿日:2007/12/24(月) 08:03


ひそりひそり。(←居た堪れない)
今日は次回に続くのでレス返しを先に。


<<279 名無飼育さん
覗くの早いですよ!半年に一回くらいでお願いします!なんてw
紺野さん現実では二十歳ですからね、これぐらいは…と。
過去話は最初から一応予定に入ってましたよ!
接点が見えない今でも高紺好きっす!ありがとうございました!

<<280 名無飼育さん
ありがとゴザイマス。「やっぱり」などと付けられると緊張しますねw
…私の知り合いだったりします?(笑)

284 名前:ペーパー 投稿日:2007/12/24(月) 08:03

<<281 名無飼育さん
ありがとございまっす!どの話でも、ですか。
じゃあ、PCにある書きかけのもの(100話ぐらいw)あげちゃいます!(←イラネーw)
……話を書き切るって難しいことです。いつも作者さんたちを尊敬しています。

…テストされちゃったw

高橋さんの誕生日前日までこつこつ書いてたんですけど、誕生日にこれってどうなの?って思ってから全然手を付けなくなった自分のアホさ加減に万歳。

こんな辺鄙なところまで足を運んでくださってありがとうございました!!!
次は二・三日後です!多分!
小説もどきにも満たないものを公開する場を与えてくれている管理者さんには感謝感謝です!
なにはともあれ、メリークリスマスイブ!決戦はこれから!!



285 名前:ペーパー 投稿日:2007/12/24(月) 08:04



前回の続き。

高紺+〇。高校一年生から二年生になる、春休み頃の設定。



286 名前:ペーパー 投稿日:2007/12/24(月) 08:04

『あたしの好きな人の、好きな人。』

287 名前:moratorium04 投稿日:2007/12/24(月) 08:05


「……紺ちゃん!」
「………?」

高校一年生から二年生に変わる春休み。
部活もあるけど、なんとかやりくりしてあさ美ちゃんとお出かけした帰り道。
そんなときに、知らない人に話しかけられた。

「美貴ちゃん!?」
「やっほ、久しぶり!」
「なんでここにいるの!?」
「美貴、今実家に帰っててさ、お母さんに買い物頼まれたんだ」
「教えてくれればよかったのに!」


288 名前:moratorium04 投稿日:2007/12/24(月) 08:05

………?

まったく会話に付いていけない…。
あたしが知らないとなると、高校での知り合い?
高校生にしては大人っぽいし、先生にしては若い…。
誰なんだろう?
ってか、べたべたしすぎじゃない?
感動の再会だかなんだか知らないけど、抱きついてめっちゃ笑顔。
…しかも、あたしと繋いでいた手を外してまで。

あたしの視線に気付いたのか、美貴さん(?)があさ美ちゃんの肩をぽんと叩いた。
それであさ美ちゃんが振り返って、あたしの手を取る。


289 名前:moratorium04 投稿日:2007/12/24(月) 08:05


「愛ちゃん、この人は藤本美貴さん。去年、教育実習で私の高校に来てたんだよ。」
「初めまして〜、藤本美貴です。」
「あ、初めまして。」
「…もしかして、高橋愛ちゃん?」
「はい、そうですけど…?」
「紺ちゃんから聞いてたよ。紺ちゃんの幼馴染みなんだってね?」
「はい!」


日頃からあさ美ちゃんがあたしのことを話してくれてるんだな、ってちょっと嬉しくなった。
……照れるやないか!!!


なんて思ってたのに。


290 名前:moratorium04 投稿日:2007/12/24(月) 08:06


「あ、美貴ちゃんは結局どこの高校に行くの? 」
「秘密〜。」
「前も秘密〜って言ったまんま教えてくれなかったじゃん!」
「だって、その方がおもしろいじゃん。」
「………いつもそうやって人をからかって…。」
「はい、拗ねない拗ねない。」
「…美ぃ〜貴ぃ〜ちゃ〜ん?」
「………紺ちゃんのところだよ。」
「ほんとに!?」


はにかむ藤本さんに、はじける笑顔のあさ美ちゃん。
…いつの間にか、また除け者に。
……ただの教育実習生と生徒の関係だったにしてはちょっと親しすぎなんじゃない?
それに、考えてみれば、たかが一生徒が幼馴染みの話までしてるって相当じゃない?


藤本さんと別れた後も心に何かがひっかかって取れなかった。


291 名前:moratorium04 投稿日:2007/12/24(月) 08:06

      *      *      *


『結構あっさりしてるね。』
「……え?」
『こんこん、なにも話してくれなかったけどさ、多分――』

あさ美ちゃんと同じ学校に通う友達のまこっちゃんに、藤本さんと偶然会ったときのことを話したら。

うっすらと想像しつつあったものがはっきりとした形を持ち始めた。


      *      *      *


292 名前:moratorium04 投稿日:2007/12/24(月) 08:07


「あ、愛ちゃんじゃん!ぐうぜ〜ん!」

なんとなくあさ美ちゃんに聞けないまま、数日が経った。

今日はあさ美ちゃんと部屋でまったりとDVD観賞。
で、確かめたらお菓子が少なくなってて。
私も行く、というあさ美ちゃんにすぐ帰ってくるから、と言って一人でコンビニに行く途中で。

また藤本さんに出会った。

…あのことを聞いてしまったから、なんか気まずい。


「紺ちゃんは?」
「…あたしの部屋にいますけど…。」
「ふ〜ん、順調なんだ〜。」
良かった良かった、なんて腕を組みながら納得してる。

293 名前:moratorium04 投稿日:2007/12/24(月) 08:07

「……なんでそんなに聞いてくるんですか。」

なんかもやもやとした気持ちが止まらなくって。
藤本さんに別段悪い所があったわけではないのに。
……ついつい刺がある言い方をしてしまった。


あたしの言い方に少しひっかかったのだろう、一瞬驚いた顔をしたが、


「だって、紺ちゃんには幸せになってほしいし。」

すぐに笑顔で、ほんとにそう思っていることが見ているこっちにも伝わってくるような顔でそんなことを言った。


294 名前:moratorium04 投稿日:2007/12/24(月) 08:07


……あたしがちっぽけなものに思えた。


あさ美ちゃんに直接聞いたわけでもないのに。
そのことが本当かどうかさえわからないのに。
…勝手にあることないこと、想像して。
そのことに、嫉妬して。
仕舞いには、その人につっかかって。

でも、その人は大人の余裕というのだろうか。
軽く受け流して。

オトナとコドモの差だろうか。

そんな自分が、惨めで。悔しくて。もどかしくて。


でも、そんな自分を止められない。


295 名前:moratorium04 投稿日:2007/12/24(月) 08:08


「あんたには関係ないやろ?」

……あぁ、なんであたしはこんなことを言っているの?


「…あさ美ちゃんは、あたしが幸せにするんで。」

……なんで。なんで。

こんなこと言いたくないのに。
話しているのは自分自身であるはずなのに。
…まったく言うことをきかない。


296 名前:moratorium04 投稿日:2007/12/24(月) 08:08

するとさすがにあちらもカチンときたのか、眉間にしわを寄せて言い返してくる。


「ぁん?幸せにする、だぁ?こどもが偉そうに。」

できるわけがないね。
紺ちゃんのこと何にも知らないくせに。


「あたしの方があさ美ちゃんのこと知っとる!」

生まれたときからの付き合いだもん!

って、言い返してもあちらは何か余裕な感じ。
……むかつく。

297 名前:moratorium04 投稿日:2007/12/24(月) 08:09


「…そういうこと言うこと自体がこどもなんだって気付いてる?」

あたしをチラリと一瞥する藤本さん。


「美貴は紺ちゃんのこと、“恋人として”知ってるよ。」


――あんたは知ってるの?


「……や、知らん…。」
…情けない声が出た。

「ふ〜ん。どうせ、うちらが付き合ってたときも気付いてなかったんでしょ。」

それで何が“知ってる”?
話になんないね。


298 名前:moratorium04 投稿日:2007/12/24(月) 08:09


無表情で腕を組んでいる藤本さんに一言も返せなかった。

いや、反応することさえ、できなかった。



「美貴、これから用事あるから。」


これ以上話してても意味ないし。
と、呆れたようにため息をついたあと、さっきまでのことがうそのようにあっさりと藤本さんは帰ってしまった。



あたしに、行き場のない気持ちだけが残った。



299 名前:moratorium04 投稿日:2007/12/24(月) 08:09



300 名前:moratorium04 投稿日:2007/12/24(月) 08:12


ガンッ

歩いて少ししたところにあった自販機に意図的に頭をぶつけてより掛かる。
――冷たい。


……はぁ、何やってんだ、美貴!


さっきのことを思い出して、珍しく後悔なんてものをしてみる。


なにが“恋人として”だよ。
なにその勘違い発言?
そんなこというやつなんてイマドキいんの?
中学生かよっ、てんだ。
ただの意地の張り合いじゃないか。
なにムキになってんだ。
「こども」って言った言葉と結局同じような言葉を放って。
…単に相手を傷付けただけじゃないか。


301 名前:moratorium04 投稿日:2007/12/24(月) 08:13


「ちょっと感情的になりすぎたかな、美貴も。」

ふぅ、とため息をつく。
なんであんな風に言っちゃったんだろう。

美貴にだってわかっている。
愛ちゃんが紺ちゃんにとってどれぐらい大事な人か。
前、一緒に歩いている姿を見てすぐにわかった。

…美貴が口出すことじゃないことだってことも。


だけど。


302 名前:moratorium04 投稿日:2007/12/24(月) 08:15


――あのころの美貴と似てたから?
ずっと疑心暗鬼になって、紺ちゃんと愛ちゃんの仲を疑っていたときの美貴と。

今ならそれが美貴の空回りだったと知っている。
紺ちゃんは美貴のことを一生懸命愛してくれていたのに。
ちゃんと見ればわかるはずの、その事実を見過ごしていた。

なぜ気付けなかったのか。
後悔して後悔して後悔して。

――美貴とは同じ結末を歩んでほしくない。

それはあの子に自分を重ねて見た、自己愛なんだろうけど。
だから、結局は自分勝手でしかないけど。


――あの子には、美貴とは同じ結末を歩んでほしくない。


……そう思う。


303 名前:moratorium04 投稿日:2007/12/24(月) 08:15



304 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/12/24(月) 20:14
こんこんが知らない間に…
どうなるんだろう
305 名前:名無飼育さん 投稿日:2008/01/04(金) 05:41
はわわわッ…次回どうなってしまうのでしょうか…。
306 名前:moratorium04 投稿日:2008/01/09(水) 21:44



307 名前:moratorium04 投稿日:2008/01/09(水) 21:44


「あ、お帰り愛ちゃん!」
「…………。」

部屋に帰ってきて、どさっと買い物袋を落とす。
そのままベッドに背を預けて雑誌を読んでいたあさ美ちゃんに近寄る。


「愛ちゃん、どうした?」

なんか暗いよ?
やっぱり私が買出し行った方がよかったかな?

ぽすっとあさ美ちゃんに体を預けると、とんとんと優しく背中を叩いてくれる。


308 名前:moratorium04 投稿日:2008/01/09(水) 21:45

「ねぇ、あさ美ちゃん…。」
「なに?」
「…さっき藤本さんと会った。」
「そうなの?」
「……うん。」

また、お母さんにでも買出し頼まれたのかなぁ?
と、なぜかうれしそうなその声音にまた追い詰められる。


「…愛ちゃん?」
「やっぱり付き合ってたんだね。」
「あぁ、うん。……聞いたんだ?」
「どこまでいったの?」
「……え?」

固まったあさ美ちゃんの顔を近づけて。


309 名前:moratorium04 投稿日:2008/01/09(水) 21:45


「あさ美…、しよ?」
耳元でささやいた。

「…愛ちゃん?」
首筋に口唇で触れながら、服の裾から手を差し入れる。

それなのに、あさ美ちゃんは疑問の声を投げかけるだけ。
あさ美ちゃんの性格からして、そういうときは慌てふためきそうなものなのに…。
……場慣れしている感じ。
それがますます気に障る。


310 名前:moratorium04 投稿日:2008/01/09(水) 21:45

あさ美ちゃんを床に押し付ける。

「ちょっと待って愛ちゃん。」
「待たん!」
「落ち着いてってば。」


ぐにっ。

両頬を思いっきりつねられる。


しかも。
……なぜかちょっと笑ってる……。
わかんないよ、もう。
ぐるぐるぐるぐる。

「愛ちゃん?」
「……う〜。」
うにっとつかまれたまま、時間が流れる。


311 名前:moratorium04 投稿日:2008/01/09(水) 21:45


「愛ちゃん愛ちゃ〜ん?」
「ふぁに。」
つかまれたままで、うまく話せない。

「――好き。」
「むぇ?」

そこでやっと頬を開放されて。


こんなタイミングでこんなことを言われると思っていなかったから。
一瞬ぽかんとしてしまった。


「…愛ちゃんが本当にしたいっていうのなら私だってさ……」

そう言って目を伏せがちにして顔を赤らめる。

312 名前:moratorium04 投稿日:2008/01/09(水) 21:46


「あさ美ちゃん……。」

「でも、違うよね。」

明らかに、何か違うこと、考えてる。
それくらいわかるんだから。

そんなの、私が好きだからとかじゃなくて、ただ美貴ちゃんに対抗したいだけでしょ。
そんな気持ちでするのはいやだ。
ごめんね、自分勝手で。


313 名前:moratorium04 投稿日:2008/01/09(水) 21:47


……違う、謝るのはあたしだって…。

「ごめん、あさ美ちゃん、ごめん…。」
抱き付いて、何度も「ごめん」を繰り返す。

顔を上げさせられて、あさ美ちゃんに頬を拭われる。
…いつのまにか、涙が流れていたんだ。




314 名前:moratorium04 投稿日:2008/01/09(水) 21:47


「あせった…。」
あたしの知らないあさ美ちゃんを知ってる藤本さん。
幼馴染みからいつまでも変わらない距離感。
そのことが頭ん中ぐるぐるまわって。


「…ばっかじゃないの?」

そんなんで「私を知る」とか、できるわけないじゃん。
そりゃ、高一のときは美貴ちゃんの方が私を知ってたかもしれない。
でも、「今の私」を知ってるのは愛ちゃんでしょ?
一番近くにいて、一番近くに感じる。
そういうのが大切なんじゃないの?

「うん、うん…。そうだね……。」
あさ美ちゃんに抱きつきながらうなずく。


315 名前:moratorium04 投稿日:2008/01/09(水) 21:47


「だから、ね?今日は、やめとこ?」

「ね、うさぎさん?」

目尻をやわらかく拭われる。


自然にこくんとうなずくことができた。

なんかあさ美ちゃんのペースに持ってかれてる気がするけど。
でも、大事なことは言っとかなきゃいけない。


316 名前:moratorium04 投稿日:2008/01/09(水) 21:47


「好き、だよ?」
「ん。知ってる。」
「ちょ、そこ冷静に返すとこじゃないからっ」
「だって、愛ちゃん、私のこと好きじゃん。」
「…調子に乗りすぎ!」

その通りなんだけど、いざそう言われると恥ずかしくって。
ちょっと調子に乗ってるたぬきのおでこをぺしっと叩いてやった。


317 名前:moratorium04 投稿日:2008/01/09(水) 21:48


「愛ちゃんは知らないの?」



私が愛ちゃんのこと大好きだってこと。



318 名前:moratorium04 投稿日:2008/01/09(水) 21:48


「…知ってる。」

そんな風に聞かれたら、そう返すしかないじゃん。
ずるいよ。


「……ねぇ。これは?」
「ん?」
「これは、知ってる?」


美貴ちゃんとは、ふたりで泣きながら別れたんだ。
もう口も聞きたくないぐらいに。
だけど、今はほんと仲のいい友達。


319 名前:moratorium04 投稿日:2008/01/09(水) 21:48

「そんな風になれたのは誰のおかげだと思う?」


その問いに。

あたしは戸惑いながらも、ここで問われる意味を考え。

……望まれているだろうものを答えた。



320 名前:moratorium04 投稿日:2008/01/09(水) 21:49



321 名前:moratorium04 投稿日:2008/01/09(水) 21:49


その次、あさ美ちゃんと買い物に出たとき。
またまたばったりと藤本さんに出会った。

藤本さんはあたし達の繋がれた手を見て。

「…幸せ、なんだ?」
あさ美ちゃんが頷く。


「じゃあ、美貴は言うことないよ。」
まるで長年あたしたちを見守ってきた姉のような顔で笑う。

藤本さんはほんとはかなりいい人なのかもしれない。


322 名前:moratorium04 投稿日:2008/01/09(水) 21:49


「けんかしたときは、美貴んとこ来な?美貴が胸を貸してあげるから。」
「ありがと〜」
「…ぅん?」

藤本さんがあさ美ちゃんの肩に手をかけてにっこり笑う。
ちょっと待て……その顔はなにか企んでる顔だぞ?
油断ならない。
見直したばっかりなのに。
さっとあさ美ちゃんを抱き寄せて、藤本さんをにらむ。

お〜、こわ、なんて言ってるけど。
目がわらってる。
こっちをからかって遊んでるだけだ!


323 名前:moratorium04 投稿日:2008/01/09(水) 21:49


「愛ちゃん、ごめん。」

いきなり藤本さんに、そう言われた。
一瞬、なにを言われたのかわからなかった。


「この前はついムキになっちゃって…結構キツいことも言ったよね。」

美貴は結局紺ちゃんを悲しませちゃったしね。
それと…、付き合ってたとき、紺ちゃんが愛ちゃんの話ばっかするからよく妬いてたんだ。
……ふたりの関係が、すっごいうらやましかった。
その影響もあったかもしれない。
だから、ごめん。


大人だな、って思った。
あたしには無い部分。

こっちこそ、謝らなくちゃいけない。


324 名前:moratorium04 投稿日:2008/01/09(水) 21:49


「あたしの方こそ、すみませんでした。」

生意気なことばかり言って。
後々になって考えてみれば、本当に失礼な態度しか取っていなかった。

多分、藤本さんは人一倍、他人のことを思いやってるんだ。


あたしも藤本さんに謝っていると。


「美貴ちゃん、心配かけてごめん。」
私たちのこと、考えてくれてたんだよね。

ついにはあさ美ちゃんまでも謝り出した。


325 名前:moratorium04 投稿日:2008/01/09(水) 21:50


「愛ちゃんもごめん。」
私、何も話してなかった。
そりゃ不安に思うこともあるよね。


「それと……ふたりとも、ありがとう。」
晴れやかな笑顔で、でも少し照れたような顔であたしたちを見るあさ美ちゃん。

……なんかむずがゆいんですけど〜!!!
なにこの謝り合戦は!!


326 名前:moratorium04 投稿日:2008/01/09(水) 21:54

「あ〜やだやだ!」
こんな青春ごっこに付き合ってられるか!
なんて藤本さんは赤くなった顔を手であおぐ。

「…なに見てんだよっ」
「美貴ちゃん、照れてるぅ〜」
「照れてなんかないしっ」
あさ美ちゃんにまとわりつかれて藤本さんもうれしそう?


「じゃ、美貴行くわ。」
あんたらと違って大人は忙しいからね!

そういって藤本さんは逃げるように去っていった。
最後に照れたような笑顔を残して。


327 名前:moratorium04 投稿日:2008/01/09(水) 21:56

「あ〜あ、行っちゃった。」
もうちょっと遊びたかったなぁ
なんてぼやいてるあさ美ちゃん。
……ほんと仲良いんだね。


「藤本さんは、やさしい人だね…。」

あたしにとって、恋敵で、今いちばん越えたい人なのに。
……なんかにくめない。


「当たり前じゃん!私が好きだった人だよ?」

少しもあくびれずに笑顔でそう言い切るあさ美ちゃん。
…まぁ、いいけど……。

328 名前:moratorium04 投稿日:2008/01/09(水) 21:56


「もちろん、今の私の好きな人もやさしいよ。」


少しそっぽを向きながら、ぎゅっと手を握るあさ美ちゃん。
あたしもゆっくりと、その手を握り返した。



329 名前:ペーパー 投稿日:2008/01/09(水) 21:57

『あたしの好きな人の、好きな人。』

330 名前:ペーパー 投稿日:2008/01/09(水) 21:57


この話はこれで終わり、ということで。
私の紺野さんの脳内イメージはいつもこれです→川o・∀・)

私の2・3日とは2・3週間のことなのでしょうか?orz
最近文章がマンネリ傾向に入ってきていませんか?気がかりです


<<304 名無飼育さん
こうなりましたオチもヒネリもなくてすみません!!!
sage更新なのに日付変わらない内に見つけられるのはなぜですか?
すごいですね!!

<<305名無飼育さん
こうなりm(ry
…その口調知り合いに似ている気がするのですが…過敏になりすぎですかねw
ありがとうございます

331 名前:ペーパー 投稿日:2008/01/09(水) 21:57

隠し。

次は二月中旬、だったらいいな、ぐらいに思っておいて下さい
紺野さん岡田さんと同い年なので…。

ちなみにべりきゅでの二推しは徳永さんと岡井ちゃんですw


332 名前:名無飼育さん 投稿日:2008/01/10(木) 02:39
遊ばれてる愛ちゃんが可愛い
アヒャ美もかわいいよw
そして徳さんも岡井ちゃんもかわいいね

作者さん紺野さんと同い年なのかあ…成人おめでとうです作者さん
333 名前:名無飼育さん 投稿日:2008/01/10(木) 23:24
高紺って初々しくてイイなぁ…(*´Д`)
自分はたかこん、こんみき、あいみき、どのCPも好きです(^^)。次回作も楽しみにしてます!
334 名前:ペーパー 投稿日:2008/02/29(金) 22:52


登場は新垣+高橋紺野といういつもな感じ。
ギャグなのか?うん、ギャグ。ってかいっつもギャグ。

内容とかCPとか期待しない人だけどうぞ。

やまなし、おちなし、いみなし。

335 名前:ペーパー 投稿日:2008/02/29(金) 22:53

『今更バレンタイン話』

336 名前:困った人たち 投稿日:2008/02/29(金) 22:53




大好きだけども。



とっっってもやっかいな親友が来た。



337 名前:困った人たち 投稿日:2008/02/29(金) 22:53



久しぶりのこんこんとの仕事。
ハロコンのように大人数ではなく少人数の仕事で。
……なんかそこでやっとほんとの“再会”というものを実感した。
生放送の収録が終わって控え室に戻った。
こんこんとまったり話したりしようと思っていた。



それなのに。



――なぜか私たちは正座をさせられている。


338 名前:困った人たち 投稿日:2008/02/29(金) 22:54



「どーゆうことなのかなぁ?」


って言われても、「何が」なのかがわかりません。


まぁ、わかるのはこんこんが原因ってことだけ。
どうせチョコでも渡しに来たんでしょ。
そこでなにか気にいらないことがあったんだ。
……わっかりにくいけど、恋人らしいことはちゃんとやってたりする二人




――もっとわかりやすくすればこっちも楽なのに……。

その片割れの親友としてはそんなことを思ったりする。

339 名前:困った人たち 投稿日:2008/02/29(金) 22:57


「愛ちゃんさぁ…、何?ちゃんと要件言ってよ」
「なんでもないです〜」

なんでもなくはないだろ!
人に正座させといて!!!


それに、言うんならこんこんに言ってよ!!
なんで何をするにもいつもそう人を介すの!!
だから未だに「ほんとに付き合ってんの?」とか「実際は仲悪そう」とか言われるんだよ!!
結構長く付き合ってるよね!?
ばばん!と公表しちゃえばいいじゃん!!
こっちの苦労もわかってよ!!

340 名前:困った人たち 投稿日:2008/02/29(金) 22:57


「交換したやろ。」


私のジト目が効いたのかボソッと愛ちゃんがつぶやいた。
話してくれたのはいいけど。
…まぁた、主語(いや目的語?)抜かしやがって!!!


「しらばっくれんな!!おもしろかった芸人さんに渡すはずのチョコケーキ、交換し合っとったやろが!!!」


…なんか変な絡み方しだしたぞ?
そんなの番組進行上仕方なくないか?
いや、そんなこと言ってもこの人には通用しないだろう。


341 名前:困った人たち 投稿日:2008/02/29(金) 22:58


「…そう!こんこんが一番おもしろかったから仕方ない!!」


だって一番おもしろかった人にあげろって言ってたもん!
他意は無い!他意は!


無難にやりすごすために適当にでっちあげた。



「何がおもしろかったの?」
「えーえーえー、が、眼帯?」
「…眼帯?」
「そうそうそう!こんこんの眼帯がおもしろかったんだよ!!」

こんこんを見て目に付いたものをとっさに挙げた。
われながら上手くいった!!!


342 名前:困った人たち 投稿日:2008/02/29(金) 22:58


自分、頑張った!!!
と心の中で自画自賛していると不吉な声が。



「あなたは芸人さんにこう言いました。」


「『とってもおもしろかったんですけど』」
「『胸がキュンとは来なかった』」


「あなたは芸人さんもおもしろいと思っていました。
しかし、あなたはあさ美ちゃんにはあげたけど、芸人さんにはあげませんでした。
どこでその差が生まれたのか。
それは簡単です。『けど』の後ですね。」


「『胸がキュンとは来なかった』」


「つまり。それはケーキを渡したあさ美ちゃんには『胸がキュンとした』ってことですよね。」


343 名前:困った人たち 投稿日:2008/02/29(金) 22:58


って。

「そんなの番組の常套手段じゃん!!!」


なんでそんなことで私文句言われなきゃいけないの!?
なにその無理矢理な証明!!!
しかも、もっともらしく長く語るな!!
頭が痛くなる!!!


「……ケーキ交換は最初から決まっていた、とそう言いたいんですね?」
「そうそうそう!!!」
だから私、なんも悪いことしてないって!!!


「……それなのにチョコに“愛”って書いたんや?」

何言っても無駄だよ、この人!!!
人の話、聞ぃちゃいねぇー!!

344 名前:困った人たち 投稿日:2008/02/29(金) 22:58


「こんこん!止めてよ!」

恋人なんでしょ!?なんで私ばっかりなの!


さっきから(こんなに愛ちゃんが怒ってるのに!!)無言でチョコケーキを食べていたこんこんに助けを求める。

ってか、このコ、私が作った分食べ終わって、私にくれたはずの自分で作った分まで食べてるし!!!



「や〜、実はですね。」

ワタクシ、テストだったりガッタスのコンサートだったり結構忙しかったわけですね。
単位落としたりしたら本末転倒だし、ね?
テストに集中したかったし。会うの控えようってことで。
だから、軽く愛ちゃんと会うのは久しぶりだったりするんですよね。
もう“高橋サン”とお呼びしたいぐらいですよ。


あー、口の端に付いたチョコ付けたまま話してるー癒されるー
って、そんなわけあるか!!!
何のほほんと衝撃発言してんだ!?


345 名前:困った人たち 投稿日:2008/02/29(金) 22:59


「………。」
ぴくっぴくっぴくっ


愛ちゃんの頬がやばいことになってる…。
しかもなんかつぶやいてるしっ!!
……タカハシサン、タカハシサン、タカハシサン……

すっごいショック受けてるよ。
ってか怖いよ!

危ない・やばい・逃げ出したい。




「あさ美ちゃんもあさ美ちゃんやっ!!!」


「ガッタスの子にケーキバイキング誘われたとき揺れとったやろ!?」

あれは社交辞令だから!!!


……確かに社交辞令だとは思うけど、だからこそそんなに反応しなくても良くない?

それにこんこんの食べ物関係はもう諦めた方が……。



346 名前:困った人たち 投稿日:2008/02/29(金) 23:00


「それにっそれにっそれにっ!!」



「バレンタインなのになんであたしの予定聞いてくれんの!?」

ずっと待ってたのに!!
午前中はずっと空いてたのに!!!


ダーッと涙を流しかねない勢いで愛ちゃんが言った。



「愛ちゃん、バレンタインの用意しててくれたんだ?」
「…………。」

こんこんが訊いても、むぅ〜、と口を尖らせたまま答えない愛ちゃん。

あ〜あ、これは時間かかるかもなぁ。
愛ちゃんへそ曲げると機嫌直るまで長いし。


347 名前:困った人たち 投稿日:2008/02/29(金) 23:00


だめだこりゃ。

そう思った。



「おかしをプレゼントしてくださいな♪」



……え?なにいきなり?



「………ん。」




渡しちゃうんだ!?あんなに怒ってたのに、そんなにあっさり渡しちゃうんだ!?
愛ちゃんのバッグから綺麗にラッピングされた(多分)チョコレートがこんこんの手に渡った。


348 名前:困った人たち 投稿日:2008/02/29(金) 23:01



「ありがと♪」

にっこにこのこんこんに、やっぱりちょっとむっとした表情の愛ちゃん。




「…あたしおらんかったのに“いいバレンタイン”だったの?」


あらら。拗ねちゃったよ、愛ちゃん。
収録を見てたのかいじけ始めた。



「…ハッピーバレンタイン!愛ちゃん、大好きだよ!!」


すかさずこんこんがケーキを愛ちゃんに笑顔で渡す。


あら、いい雰囲気。


349 名前:困った人たち 投稿日:2008/02/29(金) 23:01


……なのか?

なんか騙されてる感じがする。愛ちゃんも私も。


って、今番組で作ったケーキ渡すな!!!
しかも、食べかけかよ!!


なんかこの二人って本当に付き合ってるの?
周りの人、騙されてない?


付き合ってなさそうな二人が実は付き合ってる、ように見せかけて、本当に付き合ってない!みたいな!
ややこしい。本当にそんな気がしてきた。
ってか、関わりたくないよね。


350 名前:困った人たち 投稿日:2008/02/29(金) 23:02



まぁ、バレンタイン特有のヤな感じ雰囲気はバリバリ感じてますけど。
傍目だと「どっか行ってやれよ!」って感じの雰囲気ですね。
はいはい、良かったですね。幸せそうで結構ですね。



それより、問題なのは。



足が、し〜び〜れ〜て〜き〜たぁ〜!!!!

人を正座にしたまま、放置しないでください!!

こうなったらこんこんと同じ戦法で行くしかない!!!


声を大にして叫ぶ。


351 名前:困った人たち 投稿日:2008/02/29(金) 23:02



「私の大好きなテーマパークに連れてってぇ〜〜〜!!!」



「そういうのは恋人に言って。」




すっぱり切られた――――!!!!




「じゃあがきさん、今度私と一緒に行こ?」

お前も笑顔で誘うな〜〜〜!!!
私にはあんたの後ろに般若の仮面が見えるんだよ!!

352 名前:困った人たち 投稿日:2008/02/29(金) 23:02



こんこんってなんかときどき憎たらしいときがある。
可愛さ余って憎さ100倍って感じ?
うあ〜もう!!



「まぁまぁ。ここはこれでも食べてまったり話そうよ。」

元はと言えばこんこんのせいじゃん!!
と言いたかったけど。

こんこんの作ったミルフィーユが食べたくて我慢した。




353 名前:困った人たち 投稿日:2008/02/29(金) 23:03


( ・e・)<なんで今日会ってこなかったの?
川o□∀・)<眼帯姿、見られたくなかったんだ♪
(;・e・)<え〜?

354 名前:ペーパー 投稿日:2008/02/29(金) 23:03


4年に一回のこの日に更新してみたかった。


355 名前:ペーパー 投稿日:2008/02/29(金) 23:05
>>352>>353の間に

『今更バレンタイン話』終
356 名前:ペーパー 投稿日:2008/02/29(金) 23:06



<<332 名無飼育さん
たまには 川*’∀’)<アヒャヒャ! にもしたいですけどね
アヒャ美はデフォだから
この二人は笑顔が素敵ですよね!>徳永さんと岡井ちゃん

誕生日は紺野さんと辻ちゃんに挟まれてます♪今はジュンジュンとも同い年!
ありがとうございます!


<<333 名無飼育さん
所詮想像の世界だから現実ではありえないこと書けばよくない!?精神ですwばかばかしいのが好きなんです
高紺が初々しいんじゃなくて私g(ry
はい、調子乗りましたすみません
どのCPも楽しめるなんて羨ましい!!
今回何を載せようか迷って結局こんなんなりました

357 名前:ペーパー 投稿日:2008/02/29(金) 23:10



前回のスレが倉庫に行きました
地元の方言出て出身地バレたりwと色々しましたが、いい思い出です

読み返してみたらなんか「これ自分が書いたの?」って感じでした
誤字脱字更新失敗は改めないといけませんね(今回も二回やりましたorz)


とりあえず今日の更新は異常です(←あれ?)



358 名前:名無飼育さん 投稿日:2008/03/01(土) 01:35
更新お疲れ様です。

あの某番組の後にガキさんにこんな試練が待っていたとはw
こんこんも何気に黒紺入ってるし、愛ちゃんはただの八つ当たりだし、二人に振り回されたガキさん…
ご愁傷様ですwww

今回もとても面白かったです。
359 名前:名無飼育さん 投稿日:2008/04/13(日) 22:19
のほほん黒紺にノックアウトされましたw
ガキさん、強く生きてね!(涙)
360 名前:名無し飼育さん 投稿日:2009/02/25(水) 20:20
もうすぐ一年経ちますね


という超絶自演
361 名前:名無飼育さん 投稿日:2009/02/26(木) 17:07
自演キタ━━━━━━(゜∀゜)━━━━━━ !!
こんこんペースでお待ちしています

ログ一覧へ


Converted by dat2html.pl v0.2