ムラサキシキブ
- 1 名前:N・K 投稿日:2002年06月04日(火)23時07分01秒
- みっちゃん新曲発売記念という事で(w
念願のみっちゃんスレ
駄文ですがお付き合いよろしく〜
- 2 名前:それってさ・1 投稿日:2002年06月04日(火)23時25分29秒
夜ってせつないよなぁ、とか思う。
ねぇさん達と飲みに行ったり、ラジオの生放送やったり。
そんな風に過ごしてる間はなんともないねんで?
夜はこれから〜!とか思うんよ。
そういうときは。
なんてゆ〜かな。
夜、ふと何があった訳でもないのに部屋に自分が独りでおるなぁなんて再認識してしもたり。
これから自分てどうなっていくんやろとか漠然と考えてドツボにはまったり。
そゆ事ってあるやん?
…あたしだけなんやろか、とかまたいらん事考えてしもたりする。
なんでなんやろな。
…淋しいだけ?
- 3 名前:それってさ・2 投稿日:2002年06月04日(火)23時31分21秒
- 淋しい?
あたしが?
なんで?
今までと何も変わったつもりってないんやけどな。
…わからへん。
自分の事って案外よぉわからんかったりする。
自分の事やからわかりそうなもんやけど、それがそうでもなかったりするんよね。
- 4 名前:それってさ・3 投稿日:2002年06月04日(火)23時42分41秒
- 前触れもなく鳴る携帯。
往々にして携帯なんて前触れもなく鳴るもんやねんけど。
まぁそれはそれとして。
誰か知らんけどいいタイミングやわ。
「はい〜。姫です〜。」
「自分で姫とか言わないでください。」
携帯の向こうから聞こえる笑いを含んだ少し低めの声。
「今更そんな突っ込みなしやで〜?」
思わず笑みがこぼれる。
「まあそうなんですけどね。そだ、平家さん今時間いいですか?」
「ん?うん。ええよ?どうした?」
「いえ、用事があったワケじゃないんですよ。ちょっと声が聞きたかっただけなんで。迷惑でした?」
- 5 名前:それってさ・4 投稿日:2002年06月04日(火)23時50分01秒
- そんなにストレートに言われたら照れるやん。
…きっと顔赤くなってんで。
「…平家さん?もしもし?怒っちゃいました?」
素直やなぁ。
「ちゃうちゃう。何でもナイ。」
「…そうですか?ならいいんですけど…。」
「うん。何か今日ミョ〜にせつなくてさ〜。誰かと話したかったしちょうどよかったわ。でもかけてきたのが自分でよかった。」
何気なく口にした一言で今度は向こうが黙ってしまう。
…何で?
- 6 名前:それってさ・5 投稿日:2002年06月04日(火)23時54分00秒
- 「何か気に障るような事言うた?」
「…いえ、嬉しくてどう言っていいのかわかんなくなりました。」
…?
「…へ?」
思いの他間抜けな声が出た。
「あ〜、何でもないですよ〜。さ、話聞きますから何でも言っちゃってください!」
「…そうか?ならみっちゃん語らしてもらおかなぁ。」
「ういっす!ど〜んと来いです!ど〜んと!!」
可愛い後輩だと。
…正直そう思った。
- 7 名前:N・K 投稿日:2002年06月04日(火)23時55分54秒
- 今日はこの辺りで(w
果たしてレスもらえるのかここ(w
ではまた次回〜
- 8 名前:名無し読者 投稿日:2002年06月05日(水)01時24分10秒
- レスさせていただきます。
で、みちごまなのかいな?
みちごまでなくても応援しますよ〜。
姫最高!
- 9 名前:しーちゃん 投稿日:2002年06月05日(水)10時32分17秒
- みちごまがいいんだけど・・・
みちよしなのかな?
でもがんばって下さい!更新楽しみにしています。
- 10 名前:名無しさん 投稿日:2002年06月05日(水)15時18分03秒
- おぉ〜っ!姫好きにはたまらんスレが・・・。
がんがってください♪みちよし?みちごま?
- 11 名前:N・K 投稿日:2002年06月05日(水)23時18分13秒
- >>8 名無し読者サマ レスありがとです〜 姫いいですよね〜 頑張ります!
>>9 しーちゃんサマ みちごまキボンヌですか?(汗) 頑張って更新しますねぇ
>>10 名無しさんサマ ご期待通りの姫を書けるかわかりませんけど愛と煩悩で頑張ります(w
姫スレだとやっぱし、みちごまキボンヌの方多いんすかねぇ…
みちよし路線でいくつもりだったんですけど
ちみっと考えてみます(w
- 12 名前:名無し読者 投稿日:2002年06月05日(水)23時33分52秒
- 是非みちよしでお願いします!みちよし大好き
- 13 名前:それってさ・6 投稿日:2002年06月05日(水)23時37分26秒
- +++++++++++
何気に聞き上手な吉澤に感心しながら、ついつい語ってしまうあたし。
「でな、そんな事思っとったらせつなくなってん。吉澤そぉゆうのわかる?」
「なるほど。わかりますよ?あたしもありますからそういう時。」
「そやろ?これってどないなんやろなぁ?」
「あたしの場合は…。」
それまで流暢やった話し方が突然鈍くなる。
「ん?吉澤の場合は?」
しばしの沈黙。
「平家さんは恋をしてると思います。」
「…は?」
- 14 名前:それってさ・7 投稿日:2002年06月05日(水)23時43分54秒
- 「今聞いた平家さんの話をあたしなりに考えてみると、そうとしか思えないから。」
…あたしが?
…恋をしてる?
…誰に?
吉澤の話は続く。
「あたしが平家さんみたいに考えたりせつなくなったりする時って、誰かの事好きになってる時ですから。
そうなって初めて、ああ、あたしあの人が好きなんだなぁって思う事もありますけどね。」
「…ん〜…。」
…好き。
あたしが好きな誰か。
意識してないだけでほんまは好きやと思っとる誰か。
「考えないようにしてるだけでほんとはいるんじゃないですか?傍にいて欲しい誰かが。どうです?」
- 15 名前:それってさ・8 投稿日:2002年06月05日(水)23時50分42秒
「…吉澤。」
「はい?」
「…あんたワリと大人やなぁ。天然ボケやと思っとったのに。」
「なんですかそれ〜。」
携帯の向こうで苦笑いを浮かべてるんが目に浮かぶようやった。
その表情を思い浮かべてつい微笑んだ。
「結構吉澤の事、頼りにしてんで?」
「マジっすか〜?嬉しいっす!!」
犬みたいやなほんま。
あたしの言葉ひとつでコロコロ表情を変えていく。
可愛いよなぁ、ほんま。
- 16 名前:それってさ・9 投稿日:2002年06月05日(水)23時56分13秒
- 「なんてゆ〜かなぁ。あんたと話してると安心するわ。ありがとなぁ。」
「それってめっちゃコロシ文句ですよぉ平家さん〜。」
声聞いてても今どんな顔してるかわかるもんなんやなぁなんて思った。
「そぉか?」
「まぁそういうとこが好きなんですけどね。」
「先輩としてやろ〜?それともあたしの事ほんとに好きなんかぁ?」
笑いながら冗談で口にした言葉。
他愛ない会話のつもりやったんや、あたしは。
- 17 名前:それってさ・10 投稿日:2002年06月06日(木)00時00分38秒
- 「そうですよ?」
…は?
「…え?今なんてゆ〜たん?自分。」
思わず聞き返してしまう。
心臓がドキドキしてる。
落ち着けっちゅ〜ねんあたし。
冗談かもしらんやん。
聞き間違いかもしらんし。
深呼吸、深呼吸。
慌てふためくあたしに告げられる吉澤の次の言葉。
「だから。あたしは平家さんの事好きですけどって言いました。聞こえました?」
- 18 名前:それってさ・11 投稿日:2002年06月06日(木)00時08分03秒
少し低めのクールな声があたしの心に入り込んでくる。
さっきよりももっとドキドキしてるあたしの心臓。
いや、ほんま落ち着けってあたし!
冷静に、冷静に。
「…え〜っと。」
落ち着かなって思えば思うほど焦って言葉が出てこない。
「迷惑でした?」
「…いや、そんなんやないんやけど…。」
動揺しまくるあたしに追い討ちをかけるかの様な言葉が携帯の向こうから聞こえた。
「勝手な思い込みかもしれませんけど。平家さんの好きな人ってあたしだと思ってました。自惚れでした?」
………。
…あたしって吉澤の事どう思っててんやろ。
ぐるぐる回る頭の中で冷静にそんな事を思う自分もいた。
- 19 名前:それってさ・12 投稿日:2002年06月06日(木)00時14分47秒
…好き?
吉澤を?
…誰が?
あたし?
…あたしは…。
「平家さん?」
そんな優しい声であたしの事呼ばんとって。
「嫌われちゃいました?」
…ちゃうよそんなんやない。
「…切りましょうか?電話。」
「…切らんとって?」
吉澤が深く息を吐いたのが聞こえる。
「…よかった。もう話してくれないかと思いました。」
「…ごめんな。なんか混乱してもぉて…。」
「今すぐ返事聞かせて欲しいとかそんなんじゃないんです。あたしの気持ち知って欲しかっただけだから。
…それに。」
「…それに?」
「…平家さんにこれ以上せつない思いして欲しくなかったから。」
- 20 名前:それってさ・13 投稿日:2002年06月06日(木)00時16分50秒
…あたしは。
…自分が気がつかないウチに。
…電話の相手とその声のトリコになってたんだと。
…初めて自覚した。
- 21 名前:N・K 投稿日:2002年06月06日(木)00時22分30秒
- 今日はこの辺りまで〜
>>12 名無し読者サマ とりあえずみちよしな路線をバクシン中 この先もこのままかは未定(w
まあうちの姫はこんなカンジです
平家、もとい平気な方は(w おつきあいよろしゅ〜に〜
ではまた次回更新で
- 22 名前:名無し読者 投稿日:2002年06月06日(木)01時36分48秒
- 更新キター!
みちよしでもイイです。
慌てふためく平家さんカワウィ!
これからも楽しみにしてます。がんばっておくんなまし。
- 23 名前:12 投稿日:2002年06月06日(木)21時57分53秒
- みちよし最高っす!これからもがんばって下さい!!
- 24 名前:たろ 投稿日:2002年06月07日(金)03時15分01秒
- 初めて読ませていただきました。
みちよしイイ!イイっすよ!
2人のラジオは何回かしか聴いたことないんですけど、けっこう好きなんです。
吉に自分の気持ちを気付かされる平家さんに、素直な吉。
二人ともかわいいな〜。
- 25 名前:N・K 投稿日:2002年06月07日(金)16時27分50秒
- >>22 名無し読者サマ みちよしでもいいですか?ありがとです〜 頑張りますです!
>>23 12サマ レスありがとございます〜 しばらくはみちよしで頑張りますです
>>24 たろサマ 初めまして〜 駄文スレにようこそ(爆) よろしければ今後ともお付き合いよろしくです
今のところはみちよしで…
今後は…(w
今夜は更新できるはず〜
- 26 名前:N・K 投稿日:2002年06月08日(土)20時48分33秒
- お待たせしました
本日分更新 いっきま〜す
- 27 名前:それってさ・14 投稿日:2002年06月08日(土)21時34分42秒
- 「…。」
何か。
何て言うていいかわからんけど。
…どっと気が抜けたような。
そんな感じで。
「平家さん?」
「…ああ、ごめん。なんかさ。」
そこまで言いかけた時、玄関のチャイムが鳴る。
「ん?お客さんなんじゃないですか?」
「…そやな。」
- 28 名前:それってさ・15 投稿日:2002年06月08日(土)21時40分46秒
出たくないなぁって思った。
正直なとこ。
ピンポーン
「出なくていいんですか?」
「…電話してくれた吉澤に悪いし。」
我ながらよぉわからん屁理屈こねたような気もした。
「あたしの事は気にしなくていいですから。ね?気になるようならこのまま出たらいいじゃないですか玄関。」
そうやな、そうしよ。
「わかった。ほなそうするわ。」
「はい。」
静かに微笑む吉澤が目に浮かぶ。
…なんや、やっぱ好きなんやんかあたし。
そう思った。
ピンポーン
「はいはい今出ます〜。」
−ガチャッ
- 29 名前:それってさ・16 投稿日:2002年06月08日(土)21時45分09秒
- 「駄目ですよ平家さん。ちゃんと相手確かめてから玄関開けないと。こんなに美人なんだから襲われちゃいますよ?」
携帯からではなく。
目の前から聞こえる吉澤の声。
慌てて顔を上げる。
そこには。
携帯を耳にあてたまま、あたしの予想通り静かに微笑む吉澤が立っていた。
「…?!よ、吉澤?!」
「逢いにきちゃいました、平家さん。」
今度は悪戯っコのような微笑を浮かべて、彼女はそこにいた。
- 30 名前:それってさ・17 投稿日:2002年06月08日(土)21時59分38秒
- 「な、何しとん自分?!」
パニくるあたしに対して吉澤は憎いくらいクールだ。
「平家さんに逢いたくなったから来ちゃいました。迷惑でした?」
「い、いや…そんな事ないねんけど…びっくりしたわ〜。」
「驚くとこ、見たかったから。」
「そ…そか…まぁ入りぃ。」
「お邪魔しまぁす。」
突然の事にただでさえ大混乱中だったあたしの頭がますます混乱する。
ど、どないしたらええねん?!
と、とにかく…。
「お、お茶でも飲むか?」
何てベタな事言うとるんやろあたし。
「あ〜、はい!嬉しいなぁ平家さんがお茶淹れてくれるなんて〜。」
そう言いながら微笑む吉澤を。
…不覚にも可愛いと思ってしまった。
オカシい…あたしはミスムンのかっけー吉澤が好きだったハズやのに…
- 31 名前:それってさ・18 投稿日:2002年06月08日(土)22時25分10秒
- そんな事を思いながらティーバッグを紅茶茶碗に入れる。
紅茶でよかったんやろか。
聞いてみなあかんよな。
「なぁ吉澤〜。紅茶でよかったんか?」
そう言いながら振り向こうとした時、背中に感じる体温。
それが何であるか認識する前に自分がふわりと包み込まれたのがわかった。
「…平家さん…。」
耳元で聞こえる低めの甘い声。
携帯で聞き慣れているハズのその声にぞくりとした。
「よっ、吉澤?!」
「怖いですか?あたしの事。」
「そ、そんな事ないで?」
明らかに動揺してるんがわかるあたしの声。
「怖がらせたくてここに来たんじゃないんですよ…。」
あかん、耳元で囁かんとって。
力抜けるって…。
「…吉澤…。」
「あたしは、平家さんにいつも幸せで安心して笑ってて欲しい。でも平家さんにあたしの事怖がって欲しくない。
…だけど自分の気持ちに嘘つくのは嫌だったし…後悔したくないから。」
「…ん…。」
あたしの躯を少しづつ吉澤の声が満たしていく。
「…平家さん…あたしの事…嫌いですか?」
- 32 名前:それってさ・19 投稿日:2002年06月08日(土)22時30分16秒
「…嫌いやないよ。」
「あたしは、平家さんの事好きです。誰よりも。」
ストレートに気持ちをぶつけてくる吉澤が正直羨ましかった。
「…。」
「平家さんの気持ち…聞かせてもらえますか?」
あたしの気持ち。
あたしは…。
- 33 名前:それってさ・20 投稿日:2002年06月08日(土)22時37分29秒
- 「なぁ吉澤。」
「はい?」
背中ごしに感じる吉澤の体温。
温かくて。
力強くて。
それでいて優しくて。
「あたしはな、うん。正直言うてさっき吉澤に言われて気が付いてんけどな。吉澤の事好きなんやなって。」
「ミスムンの男役じゃないあたしの事も?」
…そや、吉澤がそう言うんも無理はない。
あたしはかっけー男役の吉澤が好きだってラジオでも言うてたし。
現に男役の吉澤が好きだったし。
…でも気づいたから。
自分の気持ちに。
「男役でなくても、や。」
「…平家さん!」
背中からぎゅうっと抱き締められるんも悪くないなぁなんて思った。
- 34 名前:N・K 投稿日:2002年06月08日(土)22時41分06秒
- 番号キリがよかったのでここまでで(w
甘々ですねぇ…(w
砂吐かないでくださいな(w
うちの姫ってどうなんよ?とか思うけど
まぁお付き合いくださいませ
姫だけでなくよっすぃ〜もか(w
ではまた次回更新で〜
- 35 名前:N・K 投稿日:2002年06月09日(日)23時06分54秒
- さてさて
本日更新分マターリいかせてもらいます〜
誰も見てなくても強引ぐマイうぇい(w
- 36 名前:それってさ・21 投稿日:2002年06月09日(日)23時19分14秒
…こんな時ふっと前の恋人を思い出してしもたりするあたしは罰当たりなんやろか。
吉澤には悪いと思うけど。
ふわっと包み込んでくれるカンジが似とるなぁなんて。
そんな事を思ったわけで。
「なぁ吉澤。あたしのドコが好きなん?」
こんなん聞くのはフェアやないって思ったけど、聞いてみたかった。
「姫なとこですよ。」
何で耳元で囁くねん!
…力抜けるやんか…。
「わけわからんて自分。」
精一杯の強がり。
「…平家さんは?」
「ん?」
「平家さんは何であたしの事好きなんですか?」
ああ、もぉ立ってるんが辛いわ…。
…案外確信犯なんやないやろかと思わずにいられんかった。
- 37 名前:名無し読者 投稿日:2002年06月09日(日)23時21分26秒
- 誰も見てなくないですよ〜
照れてて書き込めませんでした。笑
作者さんがんがってください。
- 38 名前:それってさ・22 投稿日:2002年06月09日(日)23時30分41秒
- 「…男前なとこ。」
「なんですかそれ。」
そう言いながら頬を摺り寄せてくる吉澤に。
あたしはやっぱり昔の恋人を重ねてしもた。
…未練なんかもぉないと思ってたんやけどな。
「平家さん?」
「ん?ごめんごめん。スキやで〜吉澤〜。」
ごまかす為とかやない。
何か。
今言わなあかんと。
そう思った。
「ヨシザワも平家さんの事ダイスキですよぉ。」
あたしよりおっきい、年下の恋人は。
フワフワした髪の毛と、ちょっと低めの声を持つ、人気アイドルグループの一員だなんてまったく感じさせない純粋さを持った女のコで。
今日自覚したばかりなのに、すっごいこのコに惚れとる自分に少し驚いた。
- 39 名前:それってさ・23 投稿日:2002年06月09日(日)23時43分38秒
- 「…なぁいつまでこの体勢でおったらいいの?」
さすがにちょっと辛いで?
「ずっとこうしてたいですよぉ。」
そう言って笑いながらもそっと腕の中から開放してくれる。
紅茶にお湯を注ごうと一歩踏み出しかけたところに何故だか掴まれるあたしの肩。
痛くはない。
ごく自然に吉澤の方を向かされるあたし。
「ん?どぉしたぁ?」
顔を上げるとすぐ傍に吉澤の顔。
めっちゃ綺麗な顔しとんなぁ、とか思ったけど。
「…?!な、なんや?」
あまりに顔が近すぎてドキドキした。
「…平家さん…。」
…キス…される…
と、思った瞬間。
−ちゅっ
オデコに柔らかい感触。
「…?!?!」
あかん、顔赤い。
絶対に。
「クチにされると思いました?」
そう言って楽しそうに笑う恋人が。
ちょっぴり小悪魔に見えた…。
- 40 名前:N・K 投稿日:2002年06月09日(日)23時51分01秒
- >>37.名無し読者サマ いつもありがとうございます〜 照れて、ですか?
ああ、あまりの甘さに、かな(w
しばらくは砂吐くくらい甘々でいきますので覚悟して目を通してくださいな(w
はい
今回はこの辺で
また次回更新で〜
- 41 名前:N・K 投稿日:2002年06月09日(日)23時53分44秒
- …と思ったんだけど…
…なんか表示おかしいような…?
39まで小説打ったと思ったんだけど…(謎)
- 42 名前:N・K 投稿日:2002年06月09日(日)23時55分31秒
- よくわからないけど…
…かぶるの覚悟で最後のやつもっかいのせておきますね
- 43 名前:N・K 投稿日:2002年06月09日(日)23時57分37秒
- あ、全部読む、でなら表示されるや(w
というわけで
それで目を通してください(爆)
では今度こそ
また次回更新で〜
- 44 名前:12 投稿日:2002年06月10日(月)00時06分29秒
- 平家さんの元カノ(元カレ?)が気になるところ(w
期待してるんでがんばってください!
- 45 名前:N・K 投稿日:2002年06月10日(月)16時47分48秒
- >>43.12サマ 平家さんの元恋人ですか?多分ベタな期待を裏切らないお相手になるかと…(w
精一杯頑張りますのでおつきあいよろしゅうに〜
さて
本日の更新もマターリといくですよぉ
合言葉は強引ぐマイうぇい(w
- 46 名前:それってさ・24 投稿日:2002年06月10日(月)16時55分25秒
+++++++++
…あれから。
吉澤は嬉しそうに紅茶を2杯も飲んで。
何事もなかったかのように普通に会話しながらテレビを見て。
「…ん?」
なんや静かになったと思ったら…
寝とるやんか。
…寝顔はほんと年相応の可愛い女のコそのもので。
愛しいなぁって思った。
しかも。
なんて幸せそうな顔して寝とるんや、このコは。
何だか気持ちがすごい和んだ。
- 47 名前:それってさ・25 投稿日:2002年06月10日(月)17時00分26秒
- そっとジャケットをかけてあげる。
せめてタオルケットくらいかけてあげたいねんど、引越しした時にどっかに詰めて。
いくつか開けてない箱があるから…。
ど、どっかにはあるはずやねん…。
吉澤を起こさんよぉにそっと立ち上がった。
…つもりやったのに。
「…ん〜?…平家さん〜…?」
何で起きるねん!
- 48 名前:それってさ・26 投稿日:2002年06月10日(月)17時06分41秒
- 案外眠り浅いんちゃうかなって思ったり。
「ごめん、起こしてもぉた?」
「…どこにも行かないでくださいね…。」
「タオルケット取りに行くだけやって。」
「…平家さん……どこにも…行かせませんから……ヨシザワだけの平家さんで…いてくださいね…」
見るからに覚醒してない吉澤。
…それやのに。
…そんな吉澤から発せられた言葉なのに。
…あたしの心は吉澤に囚われたような。
…そんな感じがした。
- 49 名前:それってさ・27 投稿日:2002年06月10日(月)17時19分43秒
- 「よ、吉澤…?!寝ぼけてワケわからん事言うたらあかんで?」
もっと別の言葉はないんかと思ったけど、ドキドキしすぎて思いつかんかった。
あたしに向かって手を伸ばす吉澤。
自分の心臓の音が怖いくらいはっきり聞こえる。
「…平家さん…?もっと近くにきてくださいよぉ…?」
「…あ、…う、うん…。」
6才も年下の恋人に翻弄されてる自分が、今までにない自分で。
…これからどうなるんやろ、なんて思った。
「…これでいいか?」
吉澤に近い場所に座る。
「…もっと…ですよ…。」
ああ、もぉ…。
あかん。
心臓壊れるって。
- 50 名前:それってさ・28 投稿日:2002年06月10日(月)17時30分11秒
- 吉澤の手が届く距離まで近づく。
「…これなら?」
そのとたん、今までに見た事ないくらい幸せそうな微笑を浮かべる吉澤。
−ドクン
…心臓がハネた。
…天使、ちゃうんかこのコ…
そう思わずにいられへん程、吉澤の顔は綺麗で。
…ほんまに吉澤がスキやと。
そう思った。
「…吉澤…。」
- 51 名前:それってさ・29 投稿日:2002年06月10日(月)17時39分27秒
「…どこにも…行かせませんから…絶対…離しませんから…スキですよ…平家さん…」
「…ありがと、な。」
躯を屈めてそっと吉澤の頬にキスをする。
背中にまわされる腕の感触。
「…平家…さん…」
半覚醒状態なんにも関わらず、思いの他強い力で引き寄せられる。
「よっ、吉澤?!」
「…黙って…」
何で囁くんよ…。
その声で。
その顔で。
…吉澤の全てが…
…あたしを支配する…
- 52 名前:N・K 投稿日:2002年06月10日(月)17時45分13秒
…このスレ読んでくれてはる方々…砂吐いてませんか?(w
ベタ甘ですな
このままsageな展開に突入か?!(w
どうしたものやら〜
ちょっと思案中…(爆)
ではまた次回更新で〜
- 53 名前:おさかな天国 投稿日:2002年06月10日(月)22時15分28秒
- ドキドキハラハラして読ませてもらいました〜!
焦らずガンバッテ下さい!
- 54 名前:名無し読者 投稿日:2002年06月11日(火)00時41分29秒
- いい。すんばらしい。
以上。
- 55 名前:12 投稿日:2002年06月11日(火)21時53分15秒
- 甘甘でいっちゃってください!作者さんがんばって!!
- 56 名前:N・K 投稿日:2002年06月11日(火)23時09分25秒
- >>52.おさかな天国サマ レスありがとです うい頑張ります〜
>>53.名無し読者サマ えっと それはお褒めの言葉と受け取ってよろしいですか?(w
>>54.12サマ 甘々ですか?(w ありがとうございます〜 頑張ります〜
- 57 名前:N・K 投稿日:2002年06月11日(火)23時14分20秒
今日は更新休みます(爆)
なぜって… ここが境目だから(w
sage展開にするかしないかの
こんな事で真剣に悩むなよ私…(爆)
…というわけで
楽しみにしてくださってる方ごめんなさい
明日必ず更新します〜
ああ…悩む…
スジは決まっててもsageるかどうかまでは決めてなかったよぉ(爆)
ではまた明日〜
- 58 名前:名無し読者 投稿日:2002年06月12日(水)02時21分23秒
- みちよし、いい!
sage展開に期待!
- 59 名前:たろ 投稿日:2002年06月12日(水)04時24分54秒
- や〜〜〜〜〜っ、甘々だ〜(嬉
すんごくいいです。
なんかもう甘すぎて、読みながら照れまくりです。
こんな時間に怪しすぎだなあ、自分(w
- 60 名前:N・K 投稿日:2002年06月12日(水)22時00分21秒
- >>57.名無し読者サマ sage展開キボンヌレスどもです(w
>>58.たろサマ 甘々です(w 何かすっごい甘々書きたかったんでこうなりました〜
ニヤニヤしてくれはったんならある意味成功なのかな…?(w
- 61 名前:N・K 投稿日:2002年06月12日(水)22時02分07秒
- さてさて
今日ほんと眠いんですよぉ(w
でも今日も合言葉は強引ぐマイうぇい(爆)
本日の更新いっきま〜す
sageになるかは…(w
- 62 名前:それってさ・30 投稿日:2002年06月12日(水)22時08分33秒
「…吉澤っ…!」
流されたらあかんと思う自分がまだ辛うじてそこにいる。
「…黙ってって…言ったでしょう…?」
耳元で聞こえる甘い囁き。
…なんでこないに男前な声出すんよ…!
「…平家さん…愛してます…。」
−ドクン
…また心臓がハネる。
…ああ、もぉ逃げられへん。
そう思った。
この甘い誘惑から。
吉澤の温もりから。
…吉澤の腕の中から。
- 63 名前:それってさ・31 投稿日:2002年06月12日(水)22時25分45秒
「…愛してます…」
クラクラする頭の中で思う事をあえてクチにする。
「ほんまはもう目ぇ覚めとるんやろ…?」
寝ボケてこんな事してるんやったら。
…哀しいから。
ぎゅっと抱き締められる躯。
「バレました?でも。嫌なら逃げればいいじゃないですか?」
吉澤の言う通り。
逃げようと思えば逃げられた。
そう。
吉澤は力の加減をしてくれてる。
…そんな優しさがまたあたしを吉澤のトリコにしてゆく。
「…そやな。」
- 64 名前:それってさ・33 投稿日:2002年06月12日(水)22時33分10秒
「平家さん。」
「なんや?」
次の言葉が予測できへん。
この平家さんともあろう人が。
そんな事を思うあたしの耳に届く吉澤の言葉。
「ここ背中痛いです。」
「…は?」
「だから…。」
ベッドいきましょう?
あたしの可愛い小悪魔は。
…そう囁いた。
- 65 名前:それってさ・34 投稿日:2002年06月12日(水)22時39分02秒
+++++++++++
吉澤があたしに触れる。
そっと。
そっと。
まるであたしが壊れモノであるかの様に。
−髪
−頬
−額
−唇
一つ一つ確かめる様に。
そっと触れてくるだけ。
…それなのに。
今までにないくらいドキドキして。
…今までにないくらいせつなかった。
- 66 名前:それってさ・35 投稿日:2002年06月12日(水)22時48分50秒
- 「…吉澤…っ…。」
「ここにいますよ?平家さん。ヨシザワはここにいます。」
名前を呼んだだけ。
それなのに吉澤はあたしの一番欲しかった答えをくれる。
「…なんでわかったん?」
薄暗い部屋の中ででも、そうとわかる程優しい微笑を浮かべる吉澤。
「平家さんの事ならわかりますよ?だって、あたしが一番平家さんの事想ってて。誰よりも平家さんの事見てますから。」
…吉澤の言葉があたしに魔法をかける。
呪縛という名の魔法を。
無理矢理やない。
優しさで。
…だからこそもう離れられないんやないかと。
そう思う。
- 67 名前:N・K 投稿日:2002年06月12日(水)22時52分27秒
はい
とりあえず本日はこの辺で〜
眠いです …本気で眠い
なのに勝手に動き回るよしことみっちゃん…
待って〜私を置いてかないでぇ状態です(w
ではではまた、次回更新で〜
- 68 名前:名無し読者 投稿日:2002年06月13日(木)00時11分00秒
- 今回も良い。すんごく良い。
作者さんゆっくり休んで
はよ続きを。(笑)
- 69 名前:N・K 投稿日:2002年06月13日(木)22時09分19秒
- >>67.名無し読者サマ よ、良いですか?(焦)ベタ甘ですよ?(w
頑張って寝て頑張って更新しますのでお付き合いよろしゅ〜に〜
- 70 名前:N・K 投稿日:2002年06月13日(木)22時15分02秒
- んでは
本日の更新マターリといきますですよん
ただし
ながら作業になる可能性大なので遅いかも(爆)
ではでは、本日も合言葉は強引ぐマイうぇいなのにゃ〜!(壊)
- 71 名前:それってさ・36 投稿日:2002年06月13日(木)22時32分03秒
「…吉澤…っ…。」
伝えたいと思う事なんてたくさんある。
それやのに。
何故か言葉が出てこんくて。
それがたまらなくもどかしくて吉澤にしがみつく。
そんなあたしの心を知ってか知らずか、そっと抱き締め返してくれる。
「言葉なんか、要らないですよ?…あたしは…。」
- 72 名前:それってさ・37 投稿日:2002年06月13日(木)22時46分18秒
…平家さんの全てが欲しいから。
吉澤のその声が。
とても遠くで聞こえたような。
そんな感覚で。
昔あたしに同じ事を言いながら今は傍におらんその人の声を吉澤の声に重ねて思い出してもぉたりして。
きゅっと胸の辺りが痛んだ。
「…なぁ…?」
「何ですか?」
「…さっきあたしの事、どこにもいかせんて言うたよな…?」
「言いました。」
「…ヨシザワは?ヨシザワはどこにも行かへん…?」
- 73 名前:それってさ・38 投稿日:2002年06月13日(木)22時54分24秒
…子供じみた事を聞いてると思う。
絶対なんてありえへん。
そんな事よぉわかってる。
絶対も。
永遠も。
ありえないもんやって、失くした恋人達に教えられてきた。
…それでも。
聞かずにはおられへん自分が情けないと。
そう思った。
「ヨシザワは、平家さんから見たら全然まだコドモで。世間の事とか、人生の事とか。まだ全然わかってないかも知れません。それでも、ヨシザワは平家さんがスキだから。どこにも行かせないし、どこにも行かないです。…それでも。」
「…それでも?」
- 74 名前:それってさ・39 投稿日:2002年06月13日(木)23時06分26秒
「……」
ふいに訪れる静寂。
聞こえるのは吉澤とあたしの呼吸のみで。
「…どないしたん?」
髪に触れる。
それを期に話し始める吉澤。
「…それでも、もしかしたらヨシザワは今まで平家さんを愛してきた誰かのように平家さんの事うまく愛せないかもしれないです…。だけどヨシザワはほんとに平家さんの事愛してて、大スキだから、誰にも負けたくないですよ。…それにヨシザワはコドモだから、今まで平家さんに触れてきた誰かにだって嫉妬するんです…平家さんに触れていいのはヨシザワだけだって…そう思ってもヨシザワの事嫌いになりませんか?」
案外独占欲が強いんやなって思ったら何でか微笑ましかった。
「…スキやで?吉澤。そこまで言うんやったら、絶対そうしてな?あたしの事、吉澤だけのモノにしてや?」
…ああ、あたしもこのコと同じやん。
淋しがりで。
独占欲が強くて。
同じだからこそこんなにも惹かれるのかもしれんと思った。
- 75 名前:それってさ・40 投稿日:2002年06月13日(木)23時16分42秒
…平家さんは吉澤だけのお姫様ですから…
そう囁いた吉澤の唇は。
柔らかい感触と共にあたしのソレに印を付けた。
…嫌ですか?
そう尋ねる6つ下の王子様にあたしは黙って頷いた。
…ヨシザワのスキにしや…?
その瞬間から。
あたしは永遠に向かって歩き始めたのかもしれない。
そんな気がした。
- 76 名前:N・K 投稿日:2002年06月13日(木)23時18分52秒
ほい
本日はこんなカンジで〜(w
ああ、見捨てないでぇ〜(>_<)
ではまた次回更新で〜
- 77 名前:名無し読者 投稿日:2002年06月14日(金)02時03分58秒
- 今夜も良いです。描かれる二人の時間の流れ方が、
なんかゆったりしてて好きです。
更新を日々の楽しみにしております。
- 78 名前:たろ 投稿日:2002年06月14日(金)03時31分28秒
- 76さんに賛成!
二人の気持ちの流れの描写が、細やかでいいなぁ。
なんていうか…雰囲気がすごく好きです。
楽しみに読ませていただいてますよ〜。
がんがってください。
- 79 名前:N・K 投稿日:2002年06月14日(金)22時35分43秒
- >>76.名無し読者サマ 強引ぐマイうぇいなだけですよ(w
読んでくださってる方にとってはじれったいかもなぁって思ったりしますから(w
でもありがとございます(ぺこり)頑張ります〜
>>77.たろサマ こ、細やかですか?褒めすぎですよぉ(焦)雰囲気…気に入ってくださってるようで、書き甲斐があります。
ありがとうございます〜(ぺこり)
正直な話、私小心者なんで動揺してます(w
- 80 名前:N・K 投稿日:2002年06月14日(金)23時09分21秒
- さてさて
それでは本日更新いきますです
お付き合いよろしゅ〜に〜
- 81 名前:それってさ・41 投稿日:2002年06月14日(金)23時22分06秒
…この温もりをなくすのが怖い。
…この優しさをなくすのが怖い。
…吉澤を失うのが…
…怖い。
ここまで怖いと思ったのは。
正直初めてかもしれんと思う。
「…平家さん?どうしました?やっぱり嫌…ですか?」
頬に触れる吉澤の手の優しさに。
…何故だか涙がこぼれた。
- 82 名前:それってさ・42 投稿日:2002年06月14日(金)23時30分35秒
- そっと額に優しいキスをくれる。
「泣かないでください…。」
何故吉澤はこんなにも優しく愛してくれるのだろうと思う。
何故こんなにも優しく人を愛せるのだろうと思う。
…あたしにはこんなに優しく愛される資格があるのだろうかと。
そう思う。
- 83 名前:それってさ・43 投稿日:2002年06月14日(金)23時44分37秒
どうしようもないくらいせつなくなって。
普段ならクチにしないであろう言葉が溢れ出す。
「…あたし…ここにおってもええんやろか…吉澤に愛される資格が…」
全て話し終えないうちに唇を塞がれる。
さっきとはまた違う、少しだけ荒々しいキス。
「何でそんな事言うんです?ヨシザワの事、信じてもらえないんですか?」
…怒るのは無理もない。
…あたしだって同じ事言われたら…
「…ヨシザワは…ヨシザワは。平家さんの為なら、何を失っても構わないと、そう思ってるんですよ?」
−愛されてるという実感がないのなら。
−どうとでもわからせる事なんてできるんですよ?
そう吉澤が囁く。
だけど。
あたしが嫌だと言ったなら、無理矢理そうはしないのだろう、と心のどこかでわかっていた。
吉澤はそういうコだから。
だからこそ。
あたしはスキになったのだから。
「…スキにしていいって言ったハズやけど…?」
- 84 名前:それってさ・44 投稿日:2002年06月14日(金)23時54分32秒
- 「…意地悪ですね、平家さんは。」
吉澤の声が柔らかくなる。
「なんで?」
−大事すぎて、手を触れるのが怖いからですよ。
吉澤のキスは麻薬のよう。
もっと、って願う自分がいる。
でもきっと。
どれだけされても事足りてしまうなんてないんやろ。
「…もっとして…?」
「いいですよ。」
吉澤のキスは麻薬や。
そっと触れられるたび。
何度も何度も触れられるたび。
あたしの中に存在してた扉が一つづつ開かれていくような気がする。
何もかもを吉澤にさらけだしてしまいそうな。
そんな気がする。
- 85 名前:N・K 投稿日:2002年06月14日(金)23時58分37秒
はい
相変わらずまどろっこしい話を続行中(w
まぁ私のとこのみちよしはこんな感じなんでご了承くださいませ〜(w
ではではまた次回更新で〜
日曜日、生みっちゃんにお逢いできるぞぉ!(嬉
- 86 名前:名無し読者 投稿日:2002年06月15日(土)01時31分28秒
- 今夜もよかった。。。
CDTV-Neoもよかった。。。
日曜日わたしも恵比寿の集いに参加させてもらいます。
前世も姫の平家姫万歳!
- 87 名前:たろ 投稿日:2002年06月15日(土)03時11分11秒
- 吉の麻薬なキス、バンザイ!
甘々バンザイ!!
生みっちゃんですか、いいですね〜。もう明日ですね。
娘。好きになって日の浅い私は、まだ誰にもお会いしたことないです…
- 88 名前:N・K 投稿日:2002年06月16日(日)21時30分17秒
- 只今名古屋駅のホームです(w
みっちゃんイベの帰り〜
…ここで白状&謝罪(泣)
姫の生声録音の時、吹いてしまったのは私です(爆)
ごめんなさい×∞(泣)
我慢したつもりだったんですけど〜(泣)
某氏&姫、ごめんなさい(爆)
しかし
姫は可愛くてセクシーでした〜
幸せ〜(壊)
- 89 名前:N・K 投稿日:2002年06月16日(日)21時32分48秒
- さてさて
昨日は更新お休みさせていただきました〜
楽しみにしててくださった方ごめんなさいでした
&
お休みありがとうございました
今日はバッテリーが持つ間くらいは頑張ろうかな(w
- 90 名前:N・K 投稿日:2002年06月16日(日)21時37分41秒
- >>85.名無し読者サマ 恵比寿イベはどうでした?って多分内容は一緒なんだろうけど(w
名古屋イベはいろんな意味でオイシかったです(w 私自身はちっとヘコみましたが…(泣)
>>86.たろサマ もぉ甘々です!(w 今年の夏とかは行かれないんですか?一度行くとハマりますよん(w
- 91 名前:N・K 投稿日:2002年06月16日(日)21時43分11秒
- さてさて
本日の更新いきますです
ただし…
myノートバイオさんの充電が無くなったら中途半端でも断念しますので悪しからず
ご了承くださいませませ〜
携帯も充電ヤバいんで(泣)
- 92 名前:N・K 投稿日:2002年06月16日(日)22時45分12秒
- …すごいことに気が付きました今更(爆)
特急、山の中走るから電波が届かないじゃぁないですか!!(爆)
…今日無理かも…(泣)
- 93 名前:それってさ・45 投稿日:2002年06月17日(月)00時39分30秒
- 「…平家さん…。」
吉澤の唇が首筋に触れる。
熱いような。
くすぐったいような。
そんな感覚で。
「…ん…!」
躯が微かな反応を示す。
こんなに優しく、そして柔らかに、ゆったりと愛してくれた人をあたしは知らへん。
吉澤が微笑んだような気がする。
「…なに?」
「付けちゃいました。平家さんに。平家さんはあたしのモノだって印。」
「そっか。」
- 94 名前:それってさ・46 投稿日:2002年06月17日(月)00時40分50秒
- 澤があたしに刻み込んだ刻印。
独占欲の証。
嫌悪感などない。
誰かに束縛されている。
その事実が何だか心地よかった。
安心したんかもしれへんと思う。
もう独りやないって。
- 95 名前:それってさ・47 投稿日:2002年06月17日(月)00時48分11秒
安心して幸せにしてられるんは今だけかもしらへん。
哀しいとかせつないとか。
どんなに愛してても愛されてても必ず起こる感情やから。
だけど。
信じていたい。
吉澤を。
あたし自身を。
あたし達の未来を。
吉澤に支配されたまま、壊れてしまえたら。
それはそれで幸せかもしれへんなぁなんて漠然と考えたりして。
「お返しや〜。」
そう言いながら吉澤の首筋にあたしが付ける、あたしだけの刻印。
くすぐったそうに笑う吉澤が愛しくて。
愛しくて。
もしこのまま吉澤があたしの全てを欲しいと本気で願ったら。
そのまま自分を委ねてしまおう。
そう思った。
- 96 名前:N・K 投稿日:2002年06月17日(月)00時50分13秒
- 特急の中でパチパチ打ちながら酔った私(爆)
今ものすごい気持ち悪いです…(泣)
そのせいだかなんなんだか。
脱字ありです。
申し訳ないです〜(泣)
ではまた次回更新で〜
- 97 名前:たろ 投稿日:2002年06月17日(月)00時59分36秒
- イベント&特急の中での更新、お疲れさまです。
あ、今時計を見て気がついた。
N・Kさんと入れ違えくらいですね。
ここの2人を見てると、自分までゆったりした時間を
過ごしているような気持ちになります〜。
- 98 名前:名無し読者 投稿日:2002年06月17日(月)02時29分12秒
- 作者様更新ありがとうございます。
お誕生日だそうでおめでとうございます。
ちなみに平家姫より年上ですか年下ですか?
また、恵比寿のイベントも最高でございました。
またこういうイベントやってほしいですね。
- 99 名前:N・K 投稿日:2002年06月17日(月)15時47分07秒
- >>96.たろサマ あ〜 ありがとぉございます〜(感涙)嬉し〜ですー(泣)
ゆったり、と言うかマイペースと言うか(w
そんなにサクサク進むのってどうよ?って思うので私…(爆)だからまどろっこしいと言う話で(w
>>97.名無し読者サマ あうあう(>_<)ありがとぉございますです〜(ぺこり)
姫より、ですか?姫より1歳上でございます(爆)
そうですねぇ。ぜひまたやって欲しいですよねぇ。
次、姫にお逢いできるのは夏のハロコンかな…?うん
楽しみです〜
みちよしになんないかな〜(w
- 100 名前:N・K 投稿日:2002年06月17日(月)15時48分24秒
- さてさて
では本日の更新いきますです
そして今日も相変わらず強引ぐマイうぇい(w
- 101 名前:それってさ・48 投稿日:2002年06月17日(月)15時59分18秒
「何だか、ラヴラヴですよね。」
「そやな〜。」
「すっごい幸せなんですよぉ今。」
…ああ。
その表情や。
それに弱いねん。
…この暗さでもわかる自分に。
どれだけ吉澤にハマってるか気が付いて。
…ちょっぴり呆れた。
自覚症状ないって怖いなぁ。
「このままずっとこうしてたいなぁ。平家さんに触れて。平家さんの声聞いて。平家さんの傍にいるって実感できて。あ〜、時間止まらないかなぁ。」
そう独り言のように呟く吉澤がどこか新鮮で。
虐めてみたくなった。
「このまま?このままでええの?あたしの事、抱けんでも?」
- 102 名前:それってさ・49 投稿日:2002年06月17日(月)16時16分59秒
- 「抱いて欲しいですか?」
ほんとストレートやね…。
「このままがいいって言ったんは自分やんか。」
「そうですよ?」
「…むぅ。」
どうも逆に虐められてる気がする。
「ヨシザワはね、平家さん。時間かけてゆっくりと平家さんの事愛していきたいと思ってるんですよ。その場の雰囲気で平家さんの事抱いてしまうのは簡単だけど。ヨシザワの事ちゃんと見てもらって。ヨシザワの事誰よりも愛してもらって。ヨシザワが今までよりももっと平家さんの事スキになって。そんな感じになってからでも遅くないって思ってるんです。平家さんが心の底からヨシザワの事受け入れてくれる。そんな日が必ず来るって信じてるんですよねぇ。」
ちょっぴり照れながら。
でもまじめな声で。
吉澤はそう言った。
- 103 名前:それってさ・50 投稿日:2002年06月17日(月)16時27分10秒
こんな愛され方された事ないなぁって思う。
みんなそれぞれの愛し方であたしの事愛してくれた。
大事にもしてくれた。
付き合い始めたその日に抱かれた事だってあった。
吉澤はほんと誰にも当てはまらん。
誰かの代わりなんて誰にもできへんもんやけど。
吉澤の代わりだけは本当に。
本当に。
誰にもできへんと思う。
「王子やねぇ吉澤は。」
「そりゃあ姫のお相手をするのは王子だって決まってるからじゃないですか。」
…でもほんとはあたし、王子じゃないかも。
そう言って吉澤は笑った。
ええよ、吉澤。
王子でなくても。
吉澤が吉澤であってくれたらええねん。
あたしな。
吉澤と一緒におると本当に自分が姫になったような。
そんな錯覚さえ覚えるんよ。
「ゆっくりいこな?」
「はい、姫。」
優しい王子のキスは、あたしを幸せにさせる。
幸せに。
幸せに。
- 104 名前:それってさ・51 投稿日:2002年06月17日(月)16時42分59秒
- そのままいつしか眠りに落ちて。
あたしは夢を見た。
++++++++++
「…ん?…家さん?平家さん!」
吉澤の声。
「…ん……」
何とか返事する。
「大丈夫ですか?」
「…ん。」
ああ、やっぱ夢やってんな。
そう思って安心した。
「…よしざわぁ…。」
人の温もりが恋しくて。
吉澤が傍にいると実感したくて。
吉澤の名を呼ぶ。
「ここにいますよ平家さん。」
ほらな。
ちゃんと抱きしめてくれる。
あれは夢や。
…夢なんや。
「怖い夢でも見たんですか?うなされてましたけど…。」
優しい。
ほら、吉澤は優しい。
「…なぁ…あたしの事愛してる…?」
「愛してます。何回だって言えますよ?」
はっきりと覚醒しない頭で。
吉澤の胸に顔を埋めた。
あれは。
…あれは夢や。
…夢なんや…
- 105 名前:それってさ・52 投稿日:2002年06月17日(月)16時54分17秒
- 「何かよくわからないけど平家さん可愛いなぁ。」
頭をがしがし撫でられた。
「…コドモちゃうもん〜。」
我ながら寝ぼけた声やと思うけど。
仕方ない。
きっとあたしが言わへんて言うたら吉澤はそれ以上は追求しないやろ。
あたしの見た夢。
…吉澤が…
…別の彼女を連れて…
…あたしにを冷たい目で見た夢…
それってさ。
あたしがめっちゃ吉澤に惚れとって。
失う事をほんとに怖がってるって。
そういう事やんか。
…ああ。
やっぱいくらそう思ってても。
心はもっと正直やね。
「平家さぁん。」
子犬のようにじゃれつく吉澤に。
空手チョップもどきをかました。
「アウチ!ナニするですかぁ?!」
世界のジョーク、のような口調で話す吉澤を尻目にあたしはまた眠りにつく。
案外自分が弱いんやなぁって思いながら。
- 106 名前:N・K 投稿日:2002年06月17日(月)16時57分58秒
はい
やっとこ一話目終了です(爆)
一話目からしてなかなかタイトルが出てこないのってどうなのさ?って思ったですよ(w
いやぁしかし、出せてよかった〜(w
次回更新からは二話目に突入〜
このままベタ甘か?!痛い話になるのか?!(w
なんとこれから考えるという素敵なオチがついたところで今回はこの辺で〜
また次回更新でお逢いしましょう〜
- 107 名前:N・K 投稿日:2002年06月17日(月)20時35分10秒
- お知らせ〜
まだ掲示板と日記くらいしかないんですが
姫HP立ち上げました
そちらにしかUPしない姫小説とか書く予定(w
よかったらきてください
http://dreamcity.gaiax.com/home/n_k_/
- 108 名前:名無し読者 投稿日:2002年06月18日(火)01時48分47秒
- 更新うれしいです。
HPにもお邪魔しますので
今後ともよろしく〜
- 109 名前:N・K 投稿日:2002年06月18日(火)21時03分24秒
あうあう(>_<)
立ち上げたばっかなのにサバ落ちな気配…(爆)
いつまでたっても駄目そうなら別のやつ作るです(w
>>107.名無し読者サマ いつもありがとぉございます〜 こちらこそよろしく御願いしますね(ぺこり)
- 110 名前:N・K 投稿日:2002年06月19日(水)19時47分53秒
- さてさて
今日の更新は…(w
期待しないでください(w
遊びですねほとんど(爆)
- 111 名前:閑話・1 投稿日:2002年06月19日(水)19時52分23秒
- 平「あ〜。」
吉「どうしました?」
平「今日ねぇさんの誕生日やわ〜。」
吉「そういえばそうですねぇ。」
中「そういえばってのは失礼やなぁよっさん!」
吉「わああ!!中澤さんっ!!」
中「みっちゃ〜ん。」
平「ね、ねぇさん!どこから出てきたんですかぁ!」
中「小難しい事はええやんか。あたしと…。」
平「わああああ!ねぇさんストップ!!」
中「あ〜?なんでやねん。」
- 112 名前:閑話・2 投稿日:2002年06月19日(水)19時56分23秒
- 平「それ以上言うたら泣きますよ?」
吉「…?」
中「…。はは〜ん。わかったで?さてはみっちゃん…。」
平「とっ、とにかく言うたらもぉねぇさんとはクチききませんから。」
中「おう、言うなぁみっちゃん。昔は…。」
平「もぉねぇさんなんか知りません!!!」
吉「…話が見えないんですけど…。」
平「それでええねん吉澤は。」
中「ほんまニブいなぁよっさんは〜。普通ここまで言うたらわかるで?」
吉「う〜ん…。」
平「気にしたあかんよ?吉澤。」
吉「…う〜ん、う〜ん…。」
- 113 名前:閑話・3 投稿日:2002年06月19日(水)20時00分46秒
- 中「しゃあないなぁ。教えたろか?よっさん。」
平「…(無言の圧力)」
中「うわ、みっちゃん本気で怒っとるで〜。」
吉「平家さんがそこまであたしに知られたくないような事なら聞かないです。」
平「よく言うた!」
吉「えへへ〜、平家さんに褒められちゃった。」
中「…バカップル。」
吉「…?!なんで知ってるんですか?!」
中「アホかよっさん。このねぇさんに知らん事なんてないねんで?」
平「…むぅ。」
- 114 名前:閑話・4 投稿日:2002年06月19日(水)20時05分41秒
- 吉「さすが中澤さん!」
平「褒めたあかん〜。調子乗るだけやねぇさんは。」
中「よぉ言うたでみっちゃん。ちゅ〜したる、ちゅ〜!」
吉「わあ!中澤さん!それは駄目です〜!!」
中「ええやん減るもんでなし。それに昔は…。」
平「…はっ!」
中「…ぐはっ!いい裏拳や…。」
矢「こぉら!またそんなとこで迷惑かけてバカ裕子!」
中「や、矢口ぃ…助けて…。」
矢「嫌だよ。どうせ裕ちゃんが悪いんでしょ?」
中「矢口ぃぃ…。」
矢「ごめんねぇ。今すぐ連れて帰るからさ〜。」
- 115 名前:閑話・5 投稿日:2002年06月19日(水)20時09分52秒
- 中「うう〜。」
吉「やりますねぇ矢口さん。」
矢「これぐらいでちょうどいいの裕ちゃんは。甘くするとすぐつけあがるんだから〜。」
中「矢口ぃ〜。」
矢「さ、帰るよ。お料理冷めちゃうじゃん。」
中「…?!料理?!矢口の手料理か?!」
矢「そぉだよ?あったりまえじゃん。」
中「おう、今すぐ帰る!じゃあなぁみっちゃん〜。行くで、矢口!」
矢「はいはい。じゃまたねぇ。」
吉「…お気をつけて〜。
平「……はぁ。」
- 116 名前:閑話・6 投稿日:2002年06月19日(水)20時16分25秒
- 吉「なんて言うか。」
平「ねぇさんたちのがバカップルやんな。」
吉「ですね。」
平「なんやったんやろか…。」
吉「何だったんでしょう。結局おめでとうございますって言えなかったなぁ。」
平「ま、ねぇさんはやぐっちゃんが言うてくれればそれでええんやろ。」
吉「ヨシザワも平家さんだけが言ってくれればそれでいいです!…ってなんでそんな淋しそうなんですか?」
平「…いや?んな事ないで?」
吉「そうですか?じゃあいいや。さ、あたし達もご飯にしましょう?」
平「そやなぁ。何か一気におナカへったわぁ。」
吉「しゃあ、平家さんの為にヨシザワはりきって作りますね。」
平「いっつもごめんなぁ。」
吉「いいですよ〜。いつか平家さんがヨシザワの為に料理してくれると信じて頑張ります!」
平「(…ああ、にこやかにプレッシャーかけんとって〜)。」
〜FIN〜
- 117 名前:N・K 投稿日:2002年06月19日(水)20時20分36秒
- はい
ねぇさん誕生日記念(w
ちょっぴり遊んでみました〜
それなりに今後の展開の含みもあったとかなかったとか(w
楽しんでいただけたら幸いです
さて
次回更新からは二話目に突入です
またよろしくお願いしますね
ではでは〜
次回更新でお逢いしましょう
- 118 名前:名無しさん 投稿日:2002年06月19日(水)20時29分25秒
- 平家さんの腰が抜けるほど不味い料理が食べたい・・・
- 119 名前:N・K 投稿日:2002年06月19日(水)20時44分07秒
- >>117.名無し読者サマ あはは(w そうとうすごいらしいですよね姫の料理(w
グラタン作って友人のおナカ壊したとか壊さないとか(w
即レスありがとです〜 嬉しかったので負けじと即レス(w
- 120 名前:N・K 投稿日:2002年06月19日(水)20時45分42秒
- って
名前間違えてどないすんねん自分〜!(爆)
名無しサマ、でした(泣)ごめんなさい〜
- 121 名前:名無し読者 投稿日:2002年06月20日(木)00時24分28秒
- 平家さんの裏拳イイ!!
2話目も楽しみにさせてもらいます〜
- 122 名前:たろ 投稿日:2002年06月20日(木)01時33分51秒
- 平家さんのとこでは言いたい放題なのに、矢口さんにはめっぽう弱い
中澤ねえさんかわいすぎ(w
そして、よっすぃーニブすぎ(w
二話目も楽しみにしております〜。
- 123 名前:名無し読者 投稿日:2002年06月21日(金)11時04分52秒
- みちゅーキタ(w
過去のみちゅー希望!!熱望!!
- 124 名前:N・K 投稿日:2002年06月22日(土)11時30分34秒
- >>120.名無し読者サマ やっぱ裏拳かなって思ってかましてもらいました(w 気に入っていただけたようで嬉しいです〜
>>121.タロサマ やぐっちゃんには頭あがらないんじゃあないかと思ってるんですよね(w だからああなりました(w
>>122.名無し読者サマ 過去のみっちゅーキボンヌですか?(w 今後の展開を楽しみにしてください(w
さてさて
二話目ですねそろそろ
今日中には更新できるといいなぁと思ってます
更新してたらよろしく(w
- 125 名前:閑話U・1 投稿日:2002年06月23日(日)21時28分27秒
- 平「ところで、なんでいつまでたっても二話目が始まらんの?」
吉「ああ、何か作者さん手の調子が良くないみたいですよ?」
平「そうなんか?案外ボケやなぁ。」
吉「右手一部を真っ青になる程痛めたとかなんとか。」
平「…痛い話はパスやパス。…ん?それにしちゃ、なんであたしら今しゃべっとん?」
吉「気合だそぉですよ。気合があればOK牧場〜!!とかなんとか叫んでたような…。」
平「…ほんまかいな…。」
- 126 名前:閑話U・2 投稿日:2002年06月23日(日)21時34分48秒
- 吉「しかも平家さんのHPまた新しく作り直したとかなんとか。」
平「ほんま?!」
吉「ほんとみたいですよ?とある人を脅迫してたような。」
平「脅迫?!あかんやん!」
吉「でもその人も楽しそうに作ってたみたいだし。いいんじゃないですか?共同制作みたいですし。それにほら、よく言うじゃないですか。終わりよければ全てよっすぃ〜。って。」
平「…吉澤…それマジで言うてるんやったらあんたやっぱボケやわ…。」
吉「また平家さんに褒められちゃった。」
平「…褒めてない褒めてない。」
吉「それよか平家さん。次こそはsage展開になるんでしょうか?」
平「…sage?!」
吉「えへへ〜。楽しみだなぁ。」
平「(…絶対もうしばらくお預けにしとこ…。)」
〜fin〜
- 127 名前:N・K 投稿日:2002年06月23日(日)22時44分41秒
- ということで(w
サイトお引越ししました!(爆)
http://homepage2.nifty.com/love2cs/
になりました
旧姫サイトにカキコしてくれた方々ありがとうございました
引き続きこちらでもよろしくお願いします
- 128 名前:N・K 投稿日:2002年06月23日(日)23時23分24秒
- で
二話目はいつ始まるんだ〜(w
まあ、また甘々になるには違いないんで(w
マターリお待ち下さい〜
あ、ここでやります(w
- 129 名前:N・K 投稿日:2002年06月25日(火)21時41分34秒
- さてさて
お待たせしました〜
久々に更新しますです〜
…まだ手は真っ青だけど(爆)
そうそう
HPに遊びに来てくださった方、ありがとうございます〜
あっちももっと頑張らないとって思うです
結構大変(w
んでは手がつらない程度に更新開始〜
- 130 名前:時には・1 投稿日:2002年06月25日(火)21時53分16秒
***********
あれから結局吉澤は時間を見つけてはメールしてくれたり、電話してくれたり。
ほんの少しの時間でも部屋に顔を見せに来てくれたりして。
すっごい嬉しくて。
幸せなんだけど。
時々申し訳ない気分になる。
電話だってこっちからかけようかって言うのにいつもかけてきてくれるし。
忙しいスケジュールの合間を縫って逢いに来る時間あるならゆっくり休んで欲しいと思うのに。
吉澤はいつも、いいんですよって笑う。
そりゃ、めっちゃ嬉しいで?
少しでも声聞きたいし、少しでも逢いたい。
…でもな、吉澤が無理してるようで辛いねん。
あたしが無理させてんちゃうかなって。
- 131 名前:時には・2 投稿日:2002年06月25日(火)22時00分45秒
…正直な話。
あたしの方が吉澤に逢う事、声を聞く事。
強く望んでるんかもしらへん。
携帯が鳴るのを心待ちにしてる自分がおるんは間違いない。
悪いからって言いながら、めっちゃ喜んどる自分がおる。
何で。
何でここまで吉澤にハマってしもたんか。
自分でも不思議や。
うん。
不思議。
別に年がいくつ離れてるとか。
そんなん気にするつもりはないけど。
6つも年下なんやなって思うと不思議。
うん。
- 132 名前:時には・3 投稿日:2002年06月25日(火)22時06分40秒
吉澤の神出鬼没なカンジとかスキ。
電話も。
メールも。
訪問も。
全て前フリがない。
いつも突然で。
でも、優しい。
押し付けられたカンジなんか全然せぇへんくて。
まるで前から約束してたみたいな錯覚さえ覚える。
そんな吉澤の雰囲気もスキ。
でも。
たまには約束してみたいやん。
じゃあ何日にどこでね、とか。
何時に電話するね、とか。
そういうお約束な付き合い方もしてみたい。
吉澤と。
前の恋人とはそういうのした事あんねんけど。
でも吉澤としてみたい。
吉澤と。
- 133 名前:時には・4 投稿日:2002年06月25日(火)22時13分56秒
贅沢な望みなんやろなぁ。
だって相手は超人気アイドルグループの男前な美少女やで?
男前ですっごい綺麗で可愛い恋人なんてそうそうおらへん。
…そやな。
贅沢はあかん。
欲しがりません、勝つまでは。や!
…ってあたし何に勝つねん。
ああ、何かあたしまでボケんなってきた気がするわ…
そのうちあたしも、「みちよ・平家の世界のジョーク!」とか言うてるんちゃうやろか…。
あかん。
セクスゥィ〜でカワゥィ〜な平家さんが壊れてしまう!
…
…でも。
それはそれで。
まあええか。
- 134 名前:N・K 投稿日:2002年06月25日(火)22時16分56秒
はい
二話目に突入しましたが
未だ吉澤さん出番なし(w
平家さん、一人でのろけて一人でボケて一人で突っ込んでます(爆)
でも間違いなく二話目も甘々になるのです
なぜなら
書いてるのが私だから(w
ではでは
また次回更新でお逢いしましょう〜
- 135 名前:たろ 投稿日:2002年06月27日(木)00時19分24秒
- N・Kさん、手はケガされたんですか?
真っ青って…大丈夫ですか??
(0^〜^) <無理しないでね〜
二話目も甘々大歓迎!です。
そうか、よっすぃー優しいんだね。いいなぁ。
- 136 名前:名無し読者 投稿日:2002年06月27日(木)03時54分11秒
- 甘いものは別腹ですから。笑
いくらでもOKです。
作者さん怪我お大事に。
痛井病院に行っ(r
- 137 名前:N・K 投稿日:2002年06月29日(土)01時01分53秒
- >>134.たろサマ そうなんですよぉ(泣) 頑張ります(泣)
甘々ですよぉ(w
>>135.名無し読者サマ 別腹〜!(w 食あたり起こさないようお気を付けください(w
ありがとうございますです(ぺこり) 行きたいなぁ っちゅ〜かその前のバス停にずっとい(r
姫。サイトにサイトUPのみの小説書き始めました。
とりあえずはリクのあった みっちゅ〜です(w
よろしうに〜
- 138 名前:N・K 投稿日:2002年06月29日(土)01時20分21秒
- めさめさ書き始めなんで完結もしてないし(w
ここと一緒でボチボチ更新になるやろけど…
おつきあいよろしうに(ぺこり)
- 139 名前:N・K 投稿日:2002年07月01日(月)21時34分54秒
- はい
お待たせしました(爆)
二話目続き更新します
お待たせしまくってて申し訳ないです〜(泣)
- 140 名前:時には・5 投稿日:2002年07月01日(月)21時41分14秒
- まぁな。
そのうち吉澤に返せたらいいと思う。
言葉ででも。
態度ででも。
気持ちででも。
あたしなりの返し方で。
申し訳ないなんて思ったまま付き合っていくんはきっと辛いから。
ギブ&テイクっちゅ〜やつはそんなに楽やない。
そう思う。
平家みちよ23歳。
初夏。
とても幸せで。
とても悩む恋愛中。
ああ、神様。
今すぐ吉澤に誰よりも幸せな人生を授けてください。
まぁ、うちがそうしてあげれたらええんやけど。
きっと吉澤はそんな事させてくれへんやろから。
あのコは自分の幸せより。
…あたしの幸せを優先してくれる。
そういうコやから。
- 141 名前:時には・6 投稿日:2002年07月01日(月)21時45分29秒
そやけど。
それが時には、あたしの悩みのタネになったりするっちゅ〜事は。
吉澤は知らへんやろな。
純粋で。
一途で。
天使のような微笑を持ち。
コ悪魔のような表情も併せ持つ。
あたしの可愛い恋人。
…今日はメールも電話もまだない。
来る気配もないし。
っちゅ〜か来る気配なんか一度もした試しないねんけど。
神出鬼没すぎて。
…
しゃあない。
雑誌でも読も…。
- 142 名前:時には・7 投稿日:2002年07月01日(月)21時53分59秒
************
今日は平家さんにまだメールもしてないし。
電話もしてない。
平家さん淋しがってたりするかなぁって思うけど。
…案外あたしの勝手な思い込みで。
平家さんにとっては迷惑なのかもしれないとか考えちゃうし。
別に年の差を気にするつもりはないけど。
6つ離れてるとあたしなんてほんとにコドモなのかなあって。
コドモじみた行動で、平家さんを困らせてるんじゃないかって。
すごい不安になる。
それでも。
あたしは平家さんの声を聴きたいし。
平家さんに逢いたいし。
平家さんに触れていたい。
…やっぱワガママなのかな。
- 143 名前:時には・8 投稿日:2002年07月01日(月)22時00分48秒
- …
…
…よし。
悩んでたってしょうがない。
今日の仕事あがったら、平家さんに逢いに行こう。
平家さんの気持ち。
聞いてみなくちゃわからない。
平家さんには幸せでいて欲しい。
あたしがいる事で、誰よりも幸せだと思えるような毎日を生きて欲しい。
そんなに対した事はできないかもしれないけど。
あたしにできる事ならなんでもしてあげたいし。
平家さんが幸せだと。
あたしもすごい幸せだから。
しっかりしてるけど、結構甘えたさんで。
でも、時には甘えさせてくれる。
そんな平家さんがあたしは誰よりもスキだから。
よし。
頑張れよしこ。
終わりよければ全てよっすぃ〜、だ!
OK牧場!!
…終わりってなんだろ。
ま、いっか。
早く仕事、終わんないかなぁ。
- 144 名前:N・K 投稿日:2002年07月01日(月)22時03分56秒
…はい。
まだ吉澤さんと平家さん、逢えてませんね(w
次回更新で〜!
はよ書かなネタ逃げるっちゅ〜ねん(爆)
サイトのみっちゅ〜も同時進行…になればよいと思ってます(汗)
見捨てずお付き合いくださいましまし
では次回更新でお逢いしませう
- 145 名前:たろ 投稿日:2002年07月02日(火)22時50分46秒
- まだ会えてないのに、この甘い感じ…すばらしいです!
ここの2人、すっごくかわいいですよね。
- 146 名前:N・K 投稿日:2002年07月04日(木)21時47分00秒
- >>144.たろサマ 可愛いですか? ありがとうございます〜 吉澤さんがわりかし純粋キャラだからかもしれないです(w
今回はどこまで甘くできるか?!(爆)
セクシー8も出たし頑張ろう(謎)
- 147 名前:時には・9 投稿日:2002年07月04日(木)21時52分57秒
++++++++
−あ、もしもし?おかーさん?
うん。あたし。
あのさ、こないだの話やねんけど。
あ〜うん。それそれ。
ん?
うん。
そうなん?
うん。
で?
あ〜そうか。
わかった。
ありがとねぇ。
ん?
ん〜。考えとくね。
ありがと。
ほなまたかけるわ。
じゃあね。
−ピッ
- 148 名前:時には・10 投稿日:2002年07月04日(木)21時59分30秒
***********
なんでこういう日に限ってあがるの予定より伸びたりすんのかなぁ。
平家さん怒ってるかなぁ。
約束自体してないんだから平気だとは思うけど。
でも、心配だし。
なにより早く平家さんに逢いたい。
平家さん。
今、行きますから。
いつもみたいに、少し驚いた表情を浮かべて。
でもすぐに優しい微笑になって。
ヨシザワの事、出迎えてください。
貴女のそういう所がヨシザワを虜にしてるんですから。
平家さん。
…愛してます。
- 149 名前:時には・11 投稿日:2002年07月04日(木)22時03分11秒
*********
これでええんかな?
ん〜。
まぁこんなもんやろ。
なんや、案外いけとるやん。
めっちゃ久々やけど。
何か嬉しいなぁ。
…見せてあげたいわ。
…吉澤…
- 150 名前:時には・12 投稿日:2002年07月04日(木)22時09分17秒
***********
あ〜。
もうメールしちゃおうかなぁ。
でもなぁ。
あの表情見たいしなぁ。
…もうちょっとだし、走るか。
「すいません、ここでいいです。」
ごめんなさい、運転手さん。
きっとヨシザワが走った方が速いから。
楽しちゃいけないってことなんだ、これって。
やっぱ無駄遣いはいけないなあ。
よし。
これから、急いでる時は走る事にしよう!
うん。
- 151 名前:時には・13 投稿日:2002年07月04日(木)22時13分06秒
***********
今日は来んのやろか。
…電話もメールもない日は大抵来るんやけどな。
まぁ、メールも電話もよこしたって来る時は来るけどな吉澤は。
…別に見せたくてしたワケちゃうし。
うん。
そや。
なんとなく気が向いたからやん。
も、こんなもんでええかな。
-ピンポーン
…
…
…吉澤?
何となく。
ドアの向こうに立ってるんが吉澤だと。
そう思った。
- 152 名前:時には・14 投稿日:2002年07月04日(木)22時19分31秒
***********
-ピンポーン
『…吉澤…?』
ドアも向こうから聞こえる貴女の声。
どうしてわかったんです?
ちょっぴり嬉しかった。
「はい、吉澤です。開けてもらえませんか?」
『…う、うん。』
…?
歯切れ悪い返事、ですね?平家さん。
…都合悪かったのかなぁ。
-ガチャッ
「…へ、平家さん?!」
「…あ〜…見んといてぇ。」
ドアの向こうから現れた彼女の姿に。
吉澤ひとみ17歳。
初夏。
めっちゃ眩暈起こしそうになりました。
- 153 名前:N・K 投稿日:2002年07月04日(木)22時22分46秒
- はい。
いつもよりは多めに更新できた…かな?(謎)
わかりませんけど(w
さあここからベタ甘路線に突入〜!!!!(爆)
書いててむっちゃ楽しいです(w
明日辺り連続更新できるといいな(爆)
サイトのみっちゅ〜は相変わらずぼちぼち更新ですけど(泣)
ではでは
次回更新でお逢いしませう。
- 154 名前:N・K 投稿日:2002年07月05日(金)21時00分37秒
- はいな
レスなくても強引ぐマイうぇいな私(w
連続更新だ〜
- 155 名前:時には・15 投稿日:2002年07月05日(金)21時11分56秒
- 「か、可愛い…。」
「あ〜、何で今来んねん…。」
真っ赤な顔をして慌てふためく平家さんが可愛くて仕方なくて。
思わずニヤけるあたし。
「…吉澤のあほ。」
ドアを閉めようとする平家さんの腕を掴む。
「平家さん。似合ってますよ、浴衣。すっごい可愛いです。」
本気でそう思った。
普段から可愛い人だけど。
今日はいつもよりもほんと可愛くて。
浴衣は女のコを数倍可愛くするって誰かが言ってたのを思い出した。
「…可愛くなんてない。」
「可愛いです。平家さん、中入れてもらえますか?ドア閉めたいんで。」
「…なんで?」
−こんな可愛い平家さん、他の誰にも見せたくないからですよ。
平家さんの耳元で。
あたしはそう囁いた。
- 156 名前:時には・16 投稿日:2002年07月05日(金)21時30分22秒
**********
吉澤に掴まれた腕が熱かった。
胸がドキドキした。
…最近。
ほんまドキドキする事多くなったなって思う。
恋愛した事ないわけやないのに、こんなにしょっちゅうドキドキして。
10代のコやあるまいしって思うけど。
でも。
こんなドキドキ感が新鮮で。
幸せで。
嬉しいと。
そう思った。
- 157 名前:時には・17 投稿日:2002年07月05日(金)21時51分21秒
- ドアを閉めて部屋の中に入る。
黙ってついてくる吉澤。
少しの沈黙を破る吉澤の声。
「でも、ほんと似合ってますよ、浴衣。」
ドキドキしとってすっかり忘れてたけど。
今自分が、試しに着てみた浴衣姿で吉澤の前に立ってるっちゅ〜のを思い出した。
「…もぉそれ以上言わんとって。…恥ずかしいやん…。」
吉澤の顔が見られへんくて。
俯く。
そっと吉澤に包み込まれる。
吉澤のニオイ。
なぜだかすごく安心して。
そっと吉澤にもたれかかる。
「…さっきはごめんなさい。」
「なにがや?」
「…玄関。」
正直ちょっとだけ驚いたけど。
でも吉澤の独占欲がなぜだか嬉しくて。
心地よくて。
「ええんよ、謝らんくても。ありがとな。」
きゅっと吉澤の腕に力が入る。
「あれ、嘘じゃないです。ほんとに誰にも見せたくなくて。あたしだけの平家さんでいて欲しくて。…それにこんな可愛い平家さん、誰かに見られて奪られるのが怖くて…。だから…。」
吉澤の少しコドモっぽい独占欲があたしをまたトリコにしていく。
きっと吉澤からは離れられへんのやろなって。
そんな気がした。
- 158 名前:N・K 投稿日:2002年07月05日(金)22時06分56秒
はい
Mステもうたばんも入んない地域でへこみまくりの更新作業(爆)
姫が見たいのに〜!!!!
よしこと姫〜!!!(泣)
あうあう(泣)
では次回更新でお逢いしませう(泣)
レスあろうがなかろうが明日更新です(爆)
- 159 名前:名無し読者 投稿日:2002年07月06日(土)00時47分29秒
N・Kさん御安心を。バッチリ読んでますよ!
まったり甘々なみちよし、サイコーです(w
更新頑張ってくださいね、楽しみに待ってます。
- 160 名前:名無し読者 投稿日:2002年07月06日(土)01時46分14秒
- オイラも楽しんでますよ〜。
みちごま信者の私ですがけっこうみちよしもイイ。
その事に気付かせていただきまして感謝してます。
- 161 名前:N・K 投稿日:2002年07月06日(土)21時45分29秒
- >>158.名無し読者サマ あうあう(>_<)ありがとぉございます〜(泣)
まったり甘々しか書けないんですけどこれからもよろしくお願いしますです〜
ちょっと気を抜くとすげーイタイ話になっちゃう癖があるんですけどね私…(w
>>159.名無し読者サマ みちごま信者なのにみちよし駄文スレに目を通していただいて…
感謝感激でございます〜 みっちゃんがエエ娘。やからじゃあないかと思うんですが(w
いかかでしょう?(w
- 162 名前:N・K 投稿日:2002年07月06日(土)21時47分19秒
- 昨日はあれからサイト用のみっちゅ〜小説の続きを書いてました。今日あたりUPできるかと〜
で
ここもちゃんと更新しますです〜
- 163 名前:時には・18 投稿日:2002年07月06日(土)22時28分58秒
- 「心配せんでもそんなモノ好きおらへんよ。」
「そんな事ないです!」
思ったよりも強い口調で返事が返ってくる。
「平家さんは気が付いてないだけです。自分がどんなに魅力的で。綺麗で。可愛くて。ヒトを惹きつけてやまないか。貴女自身が知らないだけですよ。」
「…そんな事…。」
「それが事実なんですよ平家さん。貴女と付き合い始めてヨシザワはめっちゃ幸せだけど。毎日怖いです。今この瞬間も貴女の事、愛しく想ってる誰かがどこかにいて。いつか貴女を奪られてしまうんじゃないかって。誰の目にも触れさせないように部屋の中に閉じ込めて、ヨシザワだけの平家さんでいてくれたらってそう思う事もあるんですよ。平家さんの事、愛しくて。スキで。大事で。だからこそ失う事が怖くて。ほんと…怖くて。でも閉じ込めてでもなんてそんな事思う自分自身も怖くて…。平家さんを愛しすぎて、いつか貴女を壊してしまううんじゃないかって…。」
- 164 名前:時には・19 投稿日:2002年07月06日(土)22時29分38秒
- ちょっぴり吉澤の躯が震えてた。
今までこんなにあたしの事愛してくれたヒトっておったやろか。
愛の形っていろいろあると思うけど。
吉澤はほんとストレートな愛をぶつけてくる。
…吉澤になら監禁されても。
きっと苦痛ではないやろ。
そんな事を自然に思う自分が。
何だか不思議やった。
- 165 名前:時には・20 投稿日:2002年07月06日(土)22時48分52秒
- 「…吉澤にされるんやったらそれでもええよ?」
「…え?」
吉澤の顔を見上げて、あたしの正直な気持ちを伝える。
吉澤に出会って、思った事はきちんと伝えなあかんて思うようになった。
今までは内に秘めとこって思う事がしょっちゅうやったけど。
言わな伝わらへんし、伝えな損もするって。
吉澤に教えられた。
本人はそんなつもりないかもしれんけど。
「吉澤にやったら監禁されてもええかなって思う。吉澤だけ見て、吉澤の事だけ考えて生きていけたらめっちゃ幸せやろなって。そう思う。せやから、自分の事怖いとか。そんな事考えへんくてええから。ね?」
「…はい。」
吉澤がちょっと安心したような。
柔らかい微笑を浮かべたのが何だか幸せで。
ぎゅうって吉澤に抱きついた。
「スキやで、吉澤。離さんとってな。」
「はい、お姫サマ。」
そっとオデコに優しいキスが降る。
あたしはそのまま目を瞑って。
少しだけ時が止まった。
- 166 名前:N・K 投稿日:2002年07月06日(土)22時50分51秒
はい
本日はこんなカンジで(w
サイトのみっちゅーUPしました
そちらもよろしうに〜
…呆れてはるんちゃうやろかミナサマ…(泣)
ではではまた次回更新で〜
- 167 名前:名無し読者 投稿日:2002年07月06日(土)23時07分04秒
- 今回のもイイです。
ヨシコのわがままな幼さも受け止める
平家さんかっこいい!サイトの方もお邪魔します〜。
- 168 名前:N・K 投稿日:2002年07月07日(日)00時25分23秒
- >>166.名無し読者サマ 平家さんオトナだねってカンジが出せればと思ってああなりました。
でも吉澤さんの影響、平家さん自身うけまくりだったりするんですよね(w
緊急告知!(w
明日ウチのサイトで七夕チャ会開催しますです
22:00〜を予定してます
遊びにきてくださいましまし〜
- 169 名前:N・K 投稿日:2002年07月07日(日)00時28分28秒
- 明日?!よく考えたら日付変わってる…
今日です
今日(泣)
次回更新は今日です(爆)
- 170 名前:N・K 投稿日:2002年07月08日(月)22時01分25秒
- はわわ(>_<)
昨日はチャ会で何気に盛り上がり!(w
更新できなかったです…(爆)
申し訳ないれす〜(泣)
では
何だかテンぱってるけど本日の更新開始〜!(w
- 171 名前:時には・21 投稿日:2002年07月08日(月)22時18分20秒
−…ねぇ…平家さん?
ああ。
こいつ、耳元で囁くの絶対癖やで。
「ん?」
「あんまり平家さんが可愛くてイロっぽいんで、ヨシザワちょっとだけ平家さんの事、襲っちゃいそうになりました。」
むっちゃ無邪気に言うもんやから。
こういうのも悪くないなんて思ってしまった。
「あんなぁ吉澤。いくらみっちゃんがせくすぃ〜やからってなぁ、襲うのはあかんで?」
「え〜?…ん〜とねぇ…ん〜と…。」
ちみっとだけ首をかしげて何か一生懸命考えてる吉澤は、とてもミスムンの男前とは同一人物には見えなくて。
思わず笑みがこぼれる。
いつもならここで、何が可笑しいんですか?って言うのに。
今日はほんと真剣に考えてるらしく。
まだあらぬ方向を見つめながらうんうん唸ってた。
- 172 名前:時には・22 投稿日:2002年07月08日(月)22時31分29秒
ほんと可愛いなぁって思う。
恋人だけど。
妹みたいで。
だけど彼氏のようでもあったりする。
不思議な魅力やと思う。
あたしにはない魅力。
だからこそこんなにもスキなんやろけど。
「わかった!!」
「うわっ!なんやねん!」
あ〜、この顔は何かろくでもない事思いついた時の顔や。
…でも本人は、至って真面目な答えのつもりやねんもんなぁいつも。
「…何がわかったん?」
とりあえず聞いてみる。
吉澤の表情が悪戯っコそのものになる。
…可愛い。
「ヨシザワは。平家さんの事、襲わないで正々堂々と抱けるように頑張ります!」
…
…
…
…
「…はぁ?」
…時々吉澤が遠い。
得意げに微笑む吉澤を見上げて、あたしは一つ溜息をついた。
- 173 名前:時には・23 投稿日:2002年07月08日(月)22時41分50秒
- 「…よ、吉澤の考えはよぉわかったから…。」
「ふふ〜。」
「…頼むからその得意気に笑うの止めて…。」
「はい!平家さんがそう言うなら!」
…今日の吉澤はどこかオカシい気がする。
…浴衣のせい…?!
ああ〜。
…どないしよ…
そんなあたしの心配をよそに、嬉しそうに話す吉澤。
「そだ、平家さん〜。せっかく浴衣なんだし。花火しませんか?花火。」
「花火ぃ?」
「そうですよ、花火。あのですねぇ、そのうちいつか平家さんとやろうと思ってヨシザワ、花火を買って来たですよ。」
ちょっと待っててくださいね、そう言って吉澤の腕の中から解放される。
一瞬。
離れる事が淋しいと。
そんな事を思った。
- 174 名前:N・K 投稿日:2002年07月08日(月)22時46分40秒
…はい
今日は吉澤さんがオカシイ(爆)壊れすぎ?!
ウチの吉澤さんてこんなキャラだったっけな…(謎)
きっと私が今日何かオカシイからですねぇ(爆)
違うスレを先に更新したせいだと思われ(w
イマイチ調子が戻らないのでこれ以上吉澤さんが暴走する前に今日の更新ここらで止めときます〜
すみません〜(泣)
では次回更新で〜
- 175 名前:名無し読者 投稿日:2002年07月08日(月)23時00分49秒
- 今回の更新もまったりしてていいです。
吉澤御大のマイペースな雰囲気が出てていい感じです。
- 176 名前:N・K 投稿日:2002年07月10日(水)19時42分56秒
- >>174.名無し読者サマ まったりしすぎじゃないですか?(汗)最近、まったりしすぎて読んでるヒトがいないんじゃぁなかろうかと思う事しばし…(爆)
名無し読者サマのレスが私の支えです いや、マジで(泣)
最近、と言えば。
最近やたらとよしごまのリクいただく事が多くて(w
このスレはみちよしだしサイトはみっちゅーだし(爆)
…どこでやったものやら悩み中(泣)
やっぱ世の姫。FANはみちごまをお望みなのですねぇ…
それでもきっと強引ぐマイうぇいなんだろなぁ私は(w
- 177 名前:N・K 投稿日:2002年07月10日(水)19時44分12秒
- ん?!
よしごま?!
…あかん、ボケまくりや…(泣)
みちごま、です。みちごま
最近リクもらうのは〜(爆)
ああ、調子悪い(泣)
- 178 名前:読者クン 投稿日:2002年07月10日(水)23時52分25秒
- ここ、「お気に」に入れてます。
- 179 名前:名無し読者 投稿日:2002年07月15日(月)00時56分42秒
- 作者さん忙しいのね。お体を大切に保全。
- 180 名前:N・K 投稿日:2002年07月15日(月)21時12分05秒
- >>177.読者クン サマ 間違ってない、そう言っていただけるとほんと心強いです ありがとうございます(ぺこり)
頑張ります
>>178.名無し読者サマ 保全ありがとうございます〜(泣)すみません週末とか全然自宅、というか地元にもいなくて(爆)
PCまったく触れませんでした(爆) 休めばいいのに自分って思うけど(w
ついフラフラして調子悪くしてます(爆)
で
このスレやりつつ
みちごま、ついに着手する事にケテーイ(爆)
自爆行為だとわかってはいるんですが…
やれるだけやってみますです
では本日の更新〜(すげ〜久々(爆))
- 181 名前:時には・24 投稿日:2002年07月15日(月)21時28分42秒
淋しいと思ってんけど。
次の瞬間、鞄をごそごそと漁る吉澤の後姿が妙に可愛く思えた。
あたしってこんなに相手に振り回されるタイプやったかなあって、ふと疑問に思った。
…前の恋人も。
…その前の恋人も。
みんな年上で。
みんなあたしに甘かった。
吉澤だってすごいあたしに甘いと思うけど。
…でも。
うん。
年やない。
あたしに対して甘いとかやない。
…きっと。
あたし自身が変わったんや。
多分。
…認めんとな。
自分が吉澤に。
…ベタ惚れやって事。
スキやとも愛してるとも思うけど。
それだけやなくて。
吉澤にほんまベタ惚れやって。
その事実を。
…うん。
- 182 名前:時には・25 投稿日:2002年07月15日(月)21時35分11秒
「ありました!ふふふ〜。じゃ〜ん!」
花火の袋を片手に微笑む吉澤は、ほんま可愛いと思う。
「そか。よかったなぁ。…ちゅ〜かそれ、線香花火やん!」
「そうですよぉ。平家さんに似合うと思って。」
「…なんじゃそりゃ。」
線香花火の似合う女って…?
…
…
…何か哀しいカンジがせぇへん?!
「ベランダでしましょう!」
「…はいはい。」
すごい嬉しそうな吉澤に手を掴まれて、ベランダに連れて行かれる。
ベランダで花火ってよぉ考えたらした事ないわ。
「なぁ、吉澤。ベランダで花火ってした事…ある?」
「ないです!」
間髪入れぬ答え。
…やっぱし。
- 183 名前:時には・26 投稿日:2002年07月15日(月)21時43分07秒
- 「普通さぁ、公園とか河原とか。せめて屋上でとかでするもんちゃう?」
素朴な疑問。
「だって。」
-部屋から出たら、浴衣姿の平家さんをヨシザワ以外の誰かに見られちゃうじゃないですか。
花火の袋を開けながら、吉澤は事も無げにそう言った。
はい、平家さんの分。
そう言って笑う吉澤の笑顔に、まさにBaby恋にKnock out!ってカンジで。
きっと顔が赤くなったと思う。
「さ、火つけますよぉ。」
そっと吉澤がライターで火を付けてくれる。
静かに光始めた線香花火はとても綺麗で。
何だかとても幸せだと思う。
- 184 名前:時には・27 投稿日:2002年07月15日(月)21時49分23秒
***********
平家さんが線香花火を気に入ってくれたようで嬉しかった。
どうせならって思って部屋の電気を消しに立ち上がる。
花火を見つめていた平家さんが顔を上げた。
「なしたん?」
「電気。せっかくだから消してきますね。」
「そか。そやなぁ。」
「すぐ戻って来ます。」
うん、って平家さんの声を背中で聞きながら部屋に入る。
人が聞いたら他愛のない会話だろうけど。
あたしにとってはすごく幸せな会話に思えた。
−カチン
無機質な音を立てて部屋に暗闇が訪れる。
振り向くあたしの目に映る浴衣姿の平家さん。
…たまらなくあの人が愛しいと。
そう思った。
- 185 名前:N・K 投稿日:2002年07月15日(月)21時50分32秒
はい
いったんここで切ります〜
余裕があったら今日中にもう少し更新できるかもです
予定は未定…(爆)
- 186 名前:N・K 投稿日:2002年07月16日(火)00時34分20秒
- お知らせです
上記で書いたんですが
別スレ立てました!(爆)
金板です。よかったらそちらもよろしくお願いします〜(ぺこり)
- 187 名前:N・K 投稿日:2002年07月17日(水)22時58分22秒
- はい
金板と交互に更新できればなと思ってますが。
はてさてどちらが先に終わるのか…(w
書いてて哀しくなってきた方を先に終わらしますです(w
ではでは
本日の更新〜
- 188 名前:ギャンタンク 投稿日:2002年07月17日(水)23時00分27秒
- 待ってた。(w
- 189 名前:時には・28 投稿日:2002年07月17日(水)23時04分31秒
「吉澤ぁ?」
「…あ、はい!今行きます〜。」
窓のサッシを跨いで外に出る。
暑くもなく、寒くもなく。
とてもいいカンジだと思う。
部屋の電気を落とした分、暗さが増していてパチパチ光る線香花火はとても綺麗だった。
…でもそれよりももっと綺麗な存在。
平家さん。
愛してます。
「綺麗ですねぇ。」
そう口にしてみる。
- 190 名前:時には・29 投稿日:2002年07月17日(水)23時14分28秒
「そやなぁ…。久々やわ、線香花火なんてしたんは。」
花火から目を離す事無く答える平家さん。
少し俯き加減の横顔がとても綺麗で。
儚げで。
…やっぱり線香花火のような人だと。
そう思う。
「平家さんて、線香花火みたいです。」
「は?さっきは似合う言うてたやん。」
少しだけ顔を上げて上目遣いで見つめてくる。
「うまく言えないですけどね。ほら、線香花火って大事に大事にやらないとすぐポトンって落ちちゃうじゃないですか?」
「うん。」
「そういう感じが。平家さんと同じだなって。」
わからない、といった表情を浮かべる平家さん。
「すごい綺麗で。でも儚げで。大事に大事にしないと壊れてしまいそうで。でも心を惹きつけてやまないところが線香花火みたいだなって。ヨシザワはそう思ってるです。」
「…そか。」
- 191 名前:時には・30 投稿日:2002年07月17日(水)23時21分41秒
「…怒っちゃいました?」
「なんで?」
「…なんとなく。」
−んな事ないで?
そう言って柔らかく笑う平家さんを。
やっぱりとてもスキだと思う。
線香花火はどんなに大事にしても、しばらくすると儚く落ちてしまう。
だけど、平家さんにはいつも綺麗に光ってて欲しいから。
儚げで、いなくなってしまいそうなカンジがするけど大事にすると誓うから。
…だから。
ずっと吉澤の傍にいてください、平家さん。
…どうか…伝わりますように。
- 192 名前:時には・31 投稿日:2002年07月17日(水)23時25分30秒
**********
…あたしが線香花火みたい、ねぇ…。
こんなに綺麗かわからへんけど。
…大事そうに線香花火してる吉澤見ると、めっちゃ大事にしてもらえそうな気がして。
自惚れかもしらへんけど。
…傍においてな、吉澤。
そっと横顔を見ながらそう思った。
- 193 名前:N・K 投稿日:2002年07月17日(水)23時31分45秒
>>187.ギャンタンク サマ わあ、即レスサンクスです〜(w まさかここで待ち構えてはったんですか?(w
実は何気にこのスレもう駄目かと思ってました(w
あまりの展開の遅さに呆れられてんじゃないかなあって(泣)
もちみっと頑張りますです
書きたい話はまだまだあるし(w
ではまた次回更新で〜
- 194 名前:ギャンタンク 投稿日:2002年07月17日(水)23時35分12秒
- がんばってください。
あっしのリクエストもあるのですから(w
- 195 名前:N・K 投稿日:2002年07月17日(水)23時37分51秒
- >>193.ギャンタンク サマ やっぱレス早っ!(w うい わかってますですよぉ
ギャンタンクさんのリクのおかげで今後展開的に数回そういうシーンが入る事がケテーイ!
ありがとうございますです(ぺこり)
- 196 名前:ギャンタンク 投稿日:2002年07月17日(水)23時43分24秒
- チャットみたくなってもアレなんですが(w
>>194
やった!設定が活用されるのは嬉しいです。
心療内科の方も楽しみにしてます。では。
- 197 名前:名無し読者 投稿日:2002年07月23日(火)21時41分40秒
- あのー、そろそろ平家さん不足に…(w
いそがしいのかな。待ってまーす!^^
- 198 名前:N・K 投稿日:2002年07月24日(水)23時44分31秒
- >>196.ギャンタンク サマ いえ、ちょっとああいうのっていいなあって思って(w
何回か使わせていただく事にしましたです
>>197.名無し読者サマ あうあう(>_<)しません平家さん不足ですか?(w
今日は姫のPV2つ程入手したし更新しますですよ〜
お待たせして申し訳ないです(汗)
- 199 名前:時には・32 投稿日:2002年07月25日(木)00時03分24秒
…それにしても。
はっきり言うたら吉澤かて線香花火異様に似合うやん。
これで浴衣とか着とったら世の男性陣は一発で惚れるやろ。
…まあ。
それをわかってないとこが吉澤らしいねんけど。
しかし、ほんま顔綺麗やなぁ。
…男でなくても惚れるよ、ほんまに。
ダイスキ。
愛してる。
言葉にしたらほんま嘘くさくて。
安っぽくなってまうけど。
誰かをスキでいれるって。
幸せな事やって。
最近身に染みて感じる。
- 200 名前:時には・33 投稿日:2002年07月25日(木)00時15分28秒
「すっきすっきびぃぃむ〜 だしまくりなのにぃ〜♪」
「…は?!」
イキナリなんやねん。
ハッピー7?
「出しまくりなんです、ヨシザワも。わかります?」
「す、好き好きビームをか…?」
「はい!ついでに しっあわっせびぃぃむぅ〜♪ 出しまくりなんです。」
歌いながら幸せそうに笑う吉澤がすごい可愛かった。
「…そか。でもあたしらセクシー8やで?」
「わかってますよぉ。」
−だって幸せですか?なんて怖くて聞けないですもん。
吉澤がそう呟いたのが。
聞こえた。
「幸せやで?うん。」
あたしのその言葉は。
「あっちゃぁ!落としちゃった!あ〜あ、もったいないなぁ…。」
吉澤の悲痛な叫びにかき消された。
…ま、いっか。
ちゃんと伝えるよ。
必ず、ね。
- 201 名前:時には・34 投稿日:2002年07月25日(木)00時31分12秒
−くしゅんっ
「中入るで?吉澤。風邪ひくとあかんし。」
小さくくしゃみする吉澤に声をかける。
−大丈夫ですよ。
そう聞こえた瞬間、吉澤に抱き締められる。
「平家さんとくっついてたらあったかいから風邪なんかひきませんよ。」
「なんやねんそれ。」
−へへっ
−ダイスキですよ、平家さん。
−あたしもスキやで。
−よかった。
ふわりと微笑む吉澤の顔が少しづつ近づいてきて。
…そっとあたしに触れた瞬間。
−ピンポーン
−ドン!ドン!ドン!
−みっちゃぁん!開けぇや〜!裕ちゃんやでぇ!
−やめなよ裕ちゃん〜、迷惑だよぉ。
−うっさいなぁ、ええやんちみっとくらい。みっちゃぁん!
「「?」」
吉澤と顔を見合わせる。
「ねぇさんと。」
「…ヤグチさん?」
なんだかよくわからへんけど。
突然の来客で、2人の時間がとりあえず終わった事は明確で。
ワケわからないって表情の吉澤と玄関へ2人を迎えに出る事になった。
- 202 名前:N・K 投稿日:2002年07月25日(木)00時35分53秒
はい
とりあえずこれで2話目終了だったりします(w
ええ
3話目に続きます(w
PV見ながら頑張るぞぉ!(w
よろしければまたお付き合いくださいましまし〜
…金板も更新しなくっちゃ(泣)
- 203 名前:ギャンタンク 投稿日:2002年07月25日(木)01時18分52秒
- 更新やった!
暑い日が続きますが今後もがんばってくださいね。
こちらも気合い入れて読ませていただきます。
- 204 名前:名無し読者 投稿日:2002年07月25日(木)12時13分28秒
- ごめんなさい。
ねーさんの登場に喜んでしまいました。
みちよしも好きなのに・・・。
- 205 名前:N・K 投稿日:2002年07月25日(木)23時38分16秒
- >>202.ギャンタンク サマ ほんとお待たせしてしまって申し訳ないです(汗)
サイトの日記の方にも書いたんですが今週末のハロコンすむまできっとわたわたしてると思われ(w
来週から3話目に突入!なカンジで(w
またよろしくお願いしますです(ぺこり)
>>203.名無し読者サマ みっちゅーですか?(w サイトの方でみっちゅーやるにはやってますが最近更新してないや(泣)
ええと
3話目はねぇさんとやぐっちゃんも絡んできますので(w
- 206 名前:閑話3・1 投稿日:2002年07月29日(月)23時37分12秒
- 平「なんだかんだ言うてもう3話目やなぁ。」
吉「そうですねぇ。ヨシザワは平家さんといちゃいちゃできて嬉しいですけど〜。」
平「そ、そか。」
吉「ん?どうしたんですか?」
平「いや?顔、緩みっぱなしやで?」
吉「へへ〜。だって平家さんヘソ出しで金色の衣装でひらひらしててせくすぃ〜だったから。」
平「…オッサンやん。」
吉「オッサンでもいいです!」
平「をぅ、よう言うたなぁ。」
吉「だって幸せなんですもん。」
- 207 名前:閑話3・2 投稿日:2002年07月29日(月)23時44分15秒
- 矢「やっほ〜♪」
平「お、やぐっちゃんやん。」
吉「どうしたんですか〜?」
矢「ん〜?みっちゃんに逢いに来ちゃった〜。」
平「そか、かわええなぁやぐっちゃん。」
吉「?!」
矢「えへへ〜。みっちゃんに可愛いって言われちゃった〜。」
吉「へ、平家さぁん。」
平「ん?なんや吉澤。泣きそうな顔して。」
矢「あはははは。よっすぃ〜ヤキモチだ〜。」
吉「…う〜。」
平「そんなうるうるした上目遣いでこっち見られてもなぁ。」
矢「みっちゃん、そういうのに弱いんだよねぇ。」
平「わぁ!ナニ言うねん!やぐっちゃん!」
矢「へへへ〜。あったりぃ!」
- 208 名前:閑話3・3 投稿日:2002年07月29日(月)23時53分28秒
- 吉「平家さぁぁん…。」
平「だからやめろてそういう顔〜。困ってまうやん平家さん〜。」
矢「ほんとみっちゃんの前だとよっすぃ〜人が変わるよねぇ。」
平「…ほんまやわ〜。男前キャラはどこへ、ってカンジやもんなぁ。」
吉「…う〜…。」
矢「ヤグチ、裕ちゃんからみっちゃんに乗り換えようかなぁ。」
吉「?!?!!!!!」
矢「あはははは。よっすぃ〜パニくってる!」
平「やぐっちゃんがそういう事言うからやん〜。」
矢「だって作者が、みちやぐ萌え復活!とか言うんだもん。」
平「あ〜。前はそんな事言うてたなぁ。」
吉「そ、そうなんですか?!?!」
平「そやでぇ。なぁ?やぐっちゃん。」
矢「うん。そうなんだよよっすぃ〜。」
吉「☆?♪@Ωπ!煤v
平「…あ。」
矢「壊れたねぇ。」
- 209 名前:閑話3・4 投稿日:2002年07月29日(月)23時58分11秒
- 平「ほら、落ち着きぃや吉澤〜。」
矢「そうだよぉ。どうせ今手がいっぱいでみちやぐなんて書いてる暇ないってあの人。」
(作「…(泣)」)
平「そやで〜?だから戻ってきぃや吉澤。あんまし平家さん困らせんとってや?」
矢「そうそう。みっちゃんこれ以上痩せたら倒れるよぉ?」
平「そぉか?」
矢「うん。裕ちゃんもそう言ってたよぉ。昔はもっと…。」
平「あわわ!やぐっちゃんストップ!!!」
矢「ん?あ、そっか〜。よっすぃ〜は…。」
平「満月の夜には〜♪」
矢「ごまかしまくりじゃん、みっちゃん。」
平「…はぁ。疲れる…。」
- 210 名前:閑話3・5 投稿日:2002年07月30日(火)00時09分05秒
- 矢「(いつまでよっすぃ〜に黙ってるの?)」
平「(もしばらく、かなぁ。)」
矢「(ん〜。まぁみっちゃんがそう決めてるならヤグチは何も言わないけどねぇ。)」
平「(ごめんなぁ。ありがと。)」
矢「さ。よっすぃ〜!戻ってこぉい!」
吉「…?!矢口さん。」
平「…おかえり吉澤。」
吉「ただいまです平家さん〜。って。ヨシザワどっか行ってました?矢口さん来てからそんなに時間経ってますっけ?」
矢「すごいなぁよっすぃ〜、記憶作り変えてるし。あはは、よっぽどイヤだったんだねぇみっちゃん〜。」
平「…はぁ。そやなぁ、でも笑い事ちゃうような…。」
吉「?」
矢「ま、いいじゃん。」
平「そゆ事にしとこか。」
- 211 名前:閑話3・6 投稿日:2002年07月30日(火)00時09分37秒
- 吉「なんですか〜?」
矢「なんでもないよん♪じゃ、ヤグチはそろそろ帰るのだ〜。じゃあねぇよっすぃ〜とみっちゃん〜。」
吉「は〜い、また〜。」
平「またなぁ。」
矢「そだそだ。みっちゃん。」
平「ん?」
矢「ちゅ。」
吉「?@?!!?!」
平「あわわわわ〜!ナニすんねん、やぐっちゃん〜!?」
矢「えへへ〜。じゃねん♪」
平「悪戯っコやなぁやぐっちゃんは〜。…って吉澤?!吉澤〜!」
吉「…@π買カ」
平「…またどっかと交信してるし…。うう〜、平家さん大変やわ〜…。」
〜fin〜
- 212 名前:N・K 投稿日:2002年07月30日(火)00時13分27秒
- はい
また遊んでしまいました…(w
実は案外この本篇と本篇の間の閑話を書くのを楽しみにしている私(w
3話目もぼちぼちとりかかりたいと思います
よろしければまた目を通してやってくださいまし〜
ではまた次回更新で〜
- 213 名前:ギャンタンク 投稿日:2002年07月30日(火)00時15分03秒
- みちやぐ・・・初耳です!
ちなみに私はここ最近のところみちソニの妄想で
仕事が手につかなかったりします w
なにはともあれ、今後も楽しみにしております。
- 214 名前:N・K 投稿日:2002年08月03日(土)08時51分09秒
- ええと
只今神戸です(w
姫に逢いにきてしまいましたー
楽しみです♪
見掛けたら声かけてくださいね(w
- 215 名前:N・K 投稿日:2002年08月06日(火)20時36分05秒
- はいはい
ちぃと時間空けすぎてしまいましたが…
いや、ほら
いろいろあったから…(w
さあみちよし萌えだ〜!!
実際姫からごっちん、の名前が出たときはみちごま萌え〜とか思ったんですけど(w
んでは3話目突入だス
- 216 名前:N・K 投稿日:2002年08月06日(火)20時43分28秒
- あわわ(>_<)
レスし忘れた(泣)
>>212.ギャンタンク サマ みちやぐいいですよぉ(w
かなり萌えです(w
んでは今度こそ本当に3話目突入だべさ〜
- 217 名前:星と花火と貴女と月の夜・1 投稿日:2002年08月06日(火)20時58分41秒
-ガチャッ
ドアを開けた瞬間なだれ込むようにして部屋に入ってくるねぇさんにちょっとびっくり。
「…ねぇさん?!」
「あはははは〜。花火しに行こうやみっちゃん〜。」
「はぁ?」
矢口がそっと耳打ちしてくる。
-ごめんねぇ。お邪魔しちゃったよね。
んな事ないで、と返事する。
「をう、みっちゃんよう見たら浴衣やんか〜。ちょうどええで〜、行こうや花火しに。」
「…中澤さん酔ってます?」
…吉澤…。
…なんて命知らずな…。
「んあ?酔ってるかだぁ?こぉの裕ちゃんのどこが酔ってるっちゅ〜ねん!」
「そやって絡むとこだよ、バカ裕子。」
「…矢口、そりゃないで…。」
- 218 名前:星と花火と貴女と月の夜・2 投稿日:2002年08月06日(火)21時07分22秒
うっさい!と言いながらねぇさんの背中をポンっと叩くやぐっちゃんを少し困った顔をしながら。
でも羨ましそうに眺める吉澤。
「どないしたん?」
「…いえ、何でもないですよぉ。」
「そか?」
「はい。」
…吉澤、言うてくれなわからへんよ。
さっきまでは果てしなくラヴラヴで。
何でも言うてくれそうやったのに。
…なかなか難しい。
ふと思う。
平家さんかて百戦錬磨っちゅ〜ワケやないし。
言うてよ?
ほんまに。
吉澤の横顔にそう訴える。
- 219 名前:星と花火と貴女と月の夜・3 投稿日:2002年08月06日(火)21時16分09秒
- 「ほんとごめんね、みっちゃんとよっすぃ〜。悪いんだけど裕ちゃんの話に乗ってあげてくんないかなぁ?」
「…大人やな、やぐっちゃん。」
「仕方ないじゃん…。」
少し大げさに溜息をつくやぐっちゃん。
矢口さんも大変ですねぇ、と吉澤が呟く。
それをねぇさんが聞き漏らすはずもなく。
「よっさん〜!今日はやたら反抗的やんか〜!やるっちゅ〜んか?」
ほら、絡まれた。
「あわわ。そんなんじゃないですよぉ!」
うが〜!
とても言い出しそうな勢いのねぇさんをまたやぐっちゃんがはたく。
「ああ、もぉ。絡まないの裕ちゃん!みっちゃん家でお留守番しててもらうよ?」
「あ〜、それは堪忍してぇな〜。」
「じゃあもぉみっちゃんにもよっすぃ〜にも絡まないの!」
「…わかった…。」
おお。
やるやん、やぐっちゃん。
思わず吉澤の方を見る。
吉澤も同じ事を思っていたようで。
ちょっぴり尊敬の眼差しでやぐっちゃんを見てた。
- 220 名前:星と花火と貴女と月の夜・4 投稿日:2002年08月06日(火)21時24分55秒
- あたしの視線に気が付いたのか。
こっちを見る。
ふわっと微笑んでくれるんが何か妙に嬉しくて。
ちょっぴり照れてしもた。
…あたしこんなに乙女チックやったやろか。
そんな事を思っていると、いつの間に移動したのかぴったり隣に立つ吉澤。
「せっかくだし行きましょう?平家さん。いいですよね?」
「吉澤がええならええよ。」
-後からいくらでも2人きりになれるし。
耳元で吉澤が。
そう囁く。
「アホ。」
そう言いながらも内心嬉しかった。
けど。
それは吉澤には内緒や。
うん。
- 221 名前:星と花火と貴女と月の夜・5 投稿日:2002年08月06日(火)21時36分20秒
- 「みっちゃん〜。行こうやぁ。ええやろ〜?」
「ねぇさんの誘いを断るワケないですやん。行きましょ?」
「さすがみっちゃん!」
「はいはい。」
…ちょっぴり。
昔を思い出して。
胸の辺りがきゅっとした。
…なんやねん…。
…今更。
しっかりしぃや、平家さん!
あたしの心を知ってか知らずか。
そっと手を握ってくる吉澤。
…その手がなんだかあったかくて。
すごく安心した。
今幸せやから。
ねぇさんとは。
あの時自分で決めてそうしたんやし。
後悔はしてへんし。
うん。
でも。
安心もしたけど、さっきとは違う胸の痛み。
なんやろ。
…吉澤に言うてない事…。
やっぱどっかで気にしてんのかな、あたし…。
- 222 名前:星と花火と貴女と月の夜・6 投稿日:2002年08月06日(火)21時42分26秒
- 「…平家さん?」
心配そうな顔をして覗き込む吉澤の大きな瞳と視線が絡み合う。
本気でドキドキした。
「何でもない。ごめんなぁ。平家さんちぃとぼぉっとしてもぉたわ。」
あはははは、と笑ってみせる。
…ごめんな吉澤。
いつかは。
ちゃんと話したいと思うてる。
それが今日か。
一年後か。
それはわかれへんけど。
でも必ず話すから。
ごめんな。
もちっと待って、な。
「矢口ぃ〜。はよ行こうやぁ。よっさん達にもそう言うてぇなぁ。」
ねぇさんの声。
「ああ?コドモじゃないんだからさ〜、自分で言いなよぉ。」
やぐっちゃんの声。
「あはははは。」
吉澤の笑い声。
…幸せ、やな。
そう思った。
- 223 名前:N・K 投稿日:2002年08月06日(火)21時44分52秒
はいはい〜
ちと多めに更新〜
…かな?(爆)
今日はもちっと更新したいと思ってます
が
いったんここで切ります〜
また後ほど〜
- 224 名前:N・K 投稿日:2002年08月06日(火)22時25分02秒
- うい
更新第2弾
いっきま〜す
いけるトコまで逝ってしまおう…(w
- 225 名前:星と花火と貴女と月の夜・7 投稿日:2002年08月06日(火)22時39分06秒
- 「ほな、行きましょか?あ、そういや花火…。」
さっき吉澤とやってた線香花火はあと2本しかない。
急な話やったし、花火なんてそうそう家に買って置いとくもんやないし。
…ないで?
「心配せんでもあるがな〜。やぁぐちぃ〜。」
「はいはい。ったくもぉ。心配しないでみっちゃん。裕ちゃんがどぉしてもみっちゃん達と花火行くんだって駄々こねるから、途中で買ってきたんだよヤグチ。ったく〜。これじゃどっちが年上だかわかりゃしない。」
…大変やなぁやぐっちゃんも。
そう思わずにいられんかったけど。
何も変わってないねぇさんに。
ちょっぴり安心した。
「んじゃあ出発〜。」
吉澤の一声で連れ立って玄関を出る。
何気なしに手を繋いだり、そっと支えてくれたりする吉澤に心の中で感謝。
自分の居場所がここなんだって。
そう思わせてくれるから。
ある意味吉澤も大人やな。
まぁコドモっぽいからこそ、意識せんとできるんかもしれへんけど。
- 226 名前:星と花火と貴女と月の夜・8 投稿日:2002年08月06日(火)22時57分50秒
- …ん?
そういえばさっき…。
「なぁやぐっちゃん。さっきさぁ、ねぇさんがあたし達と花火行くんや言うたって言ってたよなぁ?」
ねぇさんを小突きまくりながら前を歩くやぐっちゃんが振り向きながら答える。
「そだよ?だって絶対によっすぃ〜と一緒におるでぇ、って言ってたもん裕ちゃん。あたしもちらっとはそう思ったけどさぁ。裕ちゃんは絶対やで〜!って言うんだよ。すごいよねぇ。」
「…そうなんや。」
なんだかなぁ。
そう呟くあたしの横で吉澤は楽しそうに笑った。
「すごいですねぇ中澤さんは〜。何でもお見通しって感じで。」
「せやろ?すごいやろ?ナカザワさんは〜。」
得意気な笑顔を浮かべながらこっちを向くねぇさん。
はい!などと言いながら、感心したようにねぇさんを見る吉澤。
呆れて溜息をつくやぐっちゃん。
ひたすら笑うあたし。
他の人の目にはどないな風に映ってるんやろ。
ただの仲のええ芸能人同士にしか見えんのやろか。
…それでもええよ。
誰にもわからんでもええ。
あたしらだけ事実を知ってたら。
それでええやん。
うん。
- 227 名前:星と花火と貴女と月の夜・9 投稿日:2002年08月06日(火)23時08分30秒
- ++++++++++
なんだかんだ言いながら辿り着いた河原で、ねぇさんは待ってましたと言わんばかりに背負った鞄からビールを取り出す。
しかも丁寧に保冷材入りやで…。
「や〜ぐち〜。火ぃつけてぇなぁ。」
「ええ〜?!裕ちゃんがやるんじゃないのぉ?!」
「あたしは見る専門や〜。」
「はぁ?!」
なんやほんとにねぇさんやぐっちゃんにべったり甘えてはるんやなぁ。
ここまでやとは思わんかったで、正直。
ねぇさんには悪いけど。
笑える。
「中澤さんてあんな感じなんですねぇ普段。」
鞄からなぜだかミニモニ。のレジャーシートを取り出しながら吉澤が言う。
「意外か?」
「はい。あんまプライベートな時間の中澤さんて知らないから。」
さっさとシートをひき終えると、どうぞ、と言って手を差し伸べてくれる。
「ありがと。」
「どういたしまして、姫。」
- 228 名前:星と花火と貴女と月の夜・10 投稿日:2002年08月06日(火)23時15分53秒
- 「で。何でミニモニ。なん?」
聞いてええもんやろかと少し悩んだが、気になって仕方ないので聞いてみる。
「平家さんのがあったらそれにするんだけど。ないし。何かせっかく矢口さんがくれたんだしそのうち使うかも〜って。」
「…いっつもそれ持ち歩いてるんか?」
「平家さんに逢う時は大抵。どこで必要になるかわかんないじゃないですか。」
無邪気に笑う吉澤。
こいつ男やったらイヤミなくらいモテたやろなぁなんて漠然と思う。
「いっくでぇ〜!ぱ〜っとやってもぉてんか〜矢口ぃ。」
「あ〜もぉ!自分でやんなよぉ!」
ちっさいやぐっちゃんが躯をますますちっさくしながら打ち上げ花火に点火する。
火を付けた瞬間猛ダッシュする姿がネズミみたいで可愛い。
…本人に言うたら怒るやろな。
- 229 名前:星と花火と貴女と月の夜・11 投稿日:2002年08月06日(火)23時22分29秒
- -矢口さん、ネズミみたくて可愛いですよね。
隣に腰を下ろしながら吉澤がそう囁いた瞬間。
-パ〜ン
小さめの花火が夜空に開く。
「綺麗ですねぇ。」
「そやなぁ。」
「平家さんは浴衣だし。花火は綺麗だし。言う事ないっすねぇ。」
「…オヤジみたいな事言うなや。」
思わず突っ込んでしまうのは関西人の血のせいや。
うん。
そや。
三重は関西やで?
って誰に言うてんねんあたし。
「もっとドカドカやってくれや矢口〜!」
「うが〜!!!アホ裕子ぉ!そっちに向けて打ち上げてやる〜!!!」
「あはははは。」
「笑ったなよっすぃ〜!」
「ごめんなさい〜。」
「謝るくらいなら火付けるのかわれ〜!!!」
「イヤで〜す!」
「なにを〜?!」
- 230 名前:星と花火と貴女と月の夜・12 投稿日:2002年08月06日(火)23時30分48秒
- 「みっちゃぁん!楽しんどるかぁ?」
イキナリ話を振られてちぃとびっくりや。
「楽しいですよぉねぇさん。誘ってくれてほんまおおきに〜。」
「そか〜。どや、みっちゃんも飲むか〜?」
ビールの缶を上に上げて振って見せる。
ちらりと吉澤を見ると笑ってた。
「酔いつぶれても吉澤がおんぶでもお姫様だっこでもしてちゃんと連れて帰りますから。平家さんはヨシザワが責任もって面倒みます。」
さらっとそんな事言うなや。
ちぃと感動してもぉたやんか。
しかも。
一生そうしてくれるんやないかなんて。
自惚れかな。
「今日は辞めときますわ〜。」
「なんでや〜?あ〜。よっさんおるからやな〜?ええやん、酔って壊れるみっちゃん見せたりぃや〜。」
「ん?平家さん酔うとどうなるんですか?」
そんなとこに疑問持ったらあかん吉澤!
- 231 名前:星と花火と貴女と月の夜・13 投稿日:2002年08月06日(火)23時42分36秒
- 「あんなぁ、みっちゃんはなぁ酔うと…。」
「あ〜もぉ!!誰も見てないじゃん!」
さんきゅーやでやぐっちゃん。
いいタイミングや!
…見てなかったんは申し訳ないけど。
「見てますよぉ矢口さ〜ん!ヨシザワは見てます〜。」
「よっすぃ〜エライ!ダイスキ!裕ちゃんキライ!」
「あ〜、すまん矢口〜。捨てんとってぇ。」
「イヤ!」
「何でもするさかい〜。」
その言葉を待ってました、と言わんばかりにやぐっちゃんがにやりとほくそ笑んだのが見える。
「じゃあ火付けるの代わってよ。」
この勝負ねぇさんの負けやな。
「…しゃあない〜。ナカザワさん直々に打ち上げたるわ。…ああ、ビール飲みながら矢口のあげる花火を堪能するっちゅ〜素晴らしい計画が〜…。」
しぶしぶ立ち上がるねぇさんと意気揚々とねぇさんのいた位置に座るやぐっちゃんが対照的で。
でもいいコンビやなって思う。
コンビっちゅ〜か。
カップル、やな。
すっごいうまく2人の関係のバランスが取れてて。
誰にも邪魔はできんやろな。
- 232 名前:星と花火と貴女と月の夜・14 投稿日:2002年08月06日(火)23時53分08秒
- 2人に見入っていると浴衣の袖がくいっと引っ張られたのがわかる。
「ほらほら、平家さん。上見てくださいよ、上。」
「上?」
「はい、空。綺麗ですよ?」
吉澤に言われて初めて花火よりももっと上を見上げる。
満天の星空!とまではいかんけど。
都会にしちゃあ綺麗に星が出てて。
何か嬉しかった。
「綺麗やなぁ…。」
「ですねぇ。」
「いっくでぇ〜!」
-パーン
-パーン
-パーン
ねぇさんの掛け声と共に、見上げた夜空に花火が次々と開いていく。
「夏やなぁ。」
「夏ですねぇ。」
何を話すわけでもなく。
ただ空を見上げて。
それが何だか幸せの象徴みたいで。
「いいぞ裕子〜!もっとやれ〜!」
「はいはい。ったく〜。」
ねぇさん達はあんな会話しとっても、めちゃめちゃ幸せビームっちゅ〜か幸せオーラ出しまくりやし。
こういうのええな。
そう思う。
- 233 名前:星と花火と貴女と月の夜・15 投稿日:2002年08月06日(火)23時58分48秒
「あ、月だ。」
「ん〜?」
「ほら、あそこ。丸いですねぇ。」
吉澤の指差す先に丸い月。
ほんまに丸い。
満月っちゅ〜やつやな。
「せやなぁ。なんか久々に見たなぁあんな丸いの。」
「そう言えば。平家さんの歌に赤い月ってのありましたよね。」
「よぉ知ってんなぁ自分。」
「そりゃあ平家さんの事なら何でも!…って躯の事はよく知らないけど。」
さらっとキワドイ事言うし。
「…そか。」
「あの曲、何気にヨシザワすっごいスキなんですよぉ。いつか生で歌ってもらおうと思ってて。」
てへっ、と照れたように吉澤が笑う。
- 234 名前:星と花火と貴女と月の夜・16 投稿日:2002年08月07日(水)00時06分40秒
- 「歌える?あれ。」
なんとなくそう聞いてみる。
「歌えますけど。平家さんが歌わないとやっぱしっくり来ないんですよねぇ…。」
「ちと歌ってみて?スキなとこでええから。」
「え〜?本人の前で本人の歌歌うのってキツイですよ?」
「ええやん。ちっとだけ。な?」
う〜ん、と渋る吉澤を上目遣いで見上げて頼む。
「ああもぉ!そんな顔されたら嫌って言えないじゃないですか〜。」
「やった!」
はぁと諦めた様に一つ溜息をつくと、いきますよと言って歌い始める吉澤。
〜この星以外のどこか〜でも〜 男と女は恋し〜て〜る〜 燃え尽き〜 きぃえてういく星〜 〜
自分の歌を誰かに歌ってもらって聞くのって久しぶりや。
しかも微妙に古い歌。
- 235 名前:星と花火と貴女と月の夜・17 投稿日:2002年08月07日(水)00時12分58秒
- 最近歌ってないな。
いつ以来やったかな。
吉澤の声が風に乗って心地いい。
〜満たされている満月ぅは〜 一夜の恋のものがぁたりぃ 〜
「愛したの〜 愛されたいから〜。」
無意識にあたしも歌ってた。
吉澤の声とあたしの声が夜空に染みる。
〜あか〜く〜そま〜る 後ろむぅきの月が〜 胸の〜奥を照らす炎に変わる〜 〜
この歌を歌った時。
いろんな事思ってた。
あの時の思いと。
今の思いと。
まったく違うとは言わへんけど。
でも変わった。
少し年齢も重ねたし、いろんな出会いも別れもあった。
いろんな思いが頭をよぎる。
- 236 名前:星と花火と貴女と月の夜・18 投稿日:2002年08月07日(水)00時22分28秒
気が付いたらあたしの声だけが聞こえてる。
吉澤も。
ねぇさんも。
やぐっちゃんも。
じっと黙って聞いてる。
不思議と歌う事を辞めようなんて考えは起こらなかった。
最後まで歌おう。
歌いたい。
そんな気持ちだった。
−パチパチパチ
「さっすがみっちゃん。ええ声やなぁ。」
「ほんとだよぉ。ヤグチもみっちゃんみたいな声で歌えたらな〜。」
「あはは〜、ちと調子に乗って全部歌ってしもた。」
今更ながら照れが入る。
歌ってる時はなんともなかってんけど。
「…吉澤?」
黙ってじっと動かない。
「どないしたん?」
顔を覗き込む。
「…やっぱ吉澤、平家さんの事ダイスキです。」
「…は?」
すっくと立ち上がる吉澤。
「ヨシザワは〜!平家さんを〜!一生愛していくと誓います〜!!!!」
「ええぞよっさん〜。」
「やるねぇよっすぃ〜!」
…。
…今何が起こったん?
…
…
…
黄色く光る満月が。
やけに目に眩しかった。
- 237 名前:星と花火と貴女と月の夜・19 投稿日:2002年08月07日(水)00時29分13秒
その後は何が何だかよくわからへんまま時が過ぎた。
ねぇさんとやぐっちゃんがありったけの花火を打ち上げて。
吉澤はそれをすごい楽しそうに見てたような気がする。
あたしも見てはいたけど。
まさに心ここにあらずって感じやったに違いないと思う。
吉澤の宣言が頭の中をぐるぐる回って仕方なかってんもん。
気が付いたら、ねぇさんとやぐっちゃんが道の反対側で手を振ってて。
あたしは。
吉澤の手をしっかり握って立ってた。
「…けさん?平家さん?」
「…ん?」
「大丈夫ですか?もぉ帰りますよ?」
「ああ、うん。」
まさに生返事。
ごめん吉澤。
- 238 名前:星と花火と貴女と月の夜・20 投稿日:2002年08月07日(水)00時38分25秒
- ++++++++++
ほんま、吉澤は優しい。
黙ってしっかり手を繋いだままウチまで一緒に歩いてくれた。
部屋の中に入ってもまだ少しぼんやりするあたしの目の前にコップが差し出される。
「はい、お水。あ、ミネラルウォーターですから安心して飲んでください。」
「ん、ありがとぉ。」
「大丈夫ですか?ほんとに。」
心配そうな顔。
そんな顔せぇへんとってぇな。
「大丈夫やで?ちとびっくりしてもぉてな〜平家さん。今日はびっくりする事だらけやわ〜。」
「…すいません。」
「なんで謝るかなぁ。嬉しかったで?さっきの。」
嘘やないで。
うん。
「平家さんの気持ち考えなさすぎたかなあってヨシザワちょびっと反省してます…。」
ペタンと折れた耳と元気のない尻尾が吉澤に見えた気がした。
ワンコやで、ワンコ。
「反省する事ないで。嬉かってんもん。ほんまに。ありがとなぁ。」
「…平家さぁぁん。」
きゅうっと抱きついてくる吉澤が可愛くて可愛くて。
愛しくて愛しくて。
ぎゅっと抱きしめ返した。
- 239 名前:ギャンタンク 投稿日:2002年08月07日(水)00時39分28秒
- N・K様
ありがとう。なんかいろいろ思い出して感動して泣けてきました。
グランプリなのに謙虚で努力家の素敵ングな歌姫に幸あれ。
平家全肯定!
- 240 名前:星と花火と貴女と月の夜・21 投稿日:2002年08月07日(水)00時42分14秒
- 「愛しとるで?吉澤。」
「平家さぁん…。」
きゅうん、とでも鳴きそうな。
そんな感じの吉澤はえらく久々に見た気がした。
「甘えてええんやからな?平家さんでよければいっぱい甘えてええんやから。」
「…いつまでたってもヨシザワは平家さんみたいな大人になれないです…。」
…気にしとるんか?
年の差を。
…違うで、吉澤。
それはちゃうねん。
- 241 名前:星と花火と貴女と月の夜・22 投稿日:2002年08月07日(水)00時53分14秒
- 「あんな、吉澤。コドモな時間てな、限られてんねん。わかるか?」
「…?」
「コドモでいられるのってな。一生のうちほんの一瞬なんや。一回大人になってもぉたらな、もぉコドモには戻れんねん。」
こくり、と胸の中で吉澤が頷く。
「せやからな、吉澤には慌てて大人になって欲しくないねん。今しかでけへん事ってたくさんあると思うし。吉澤くらいの年齢ってちょうどコドモと大人の境目で、自分的にも葛藤とかってあると思う。あたしもあったしな。それに、あたしと吉澤って6つ離れてるから吉澤、ちぃと焦ってるとこあると思うねん。」
「…それは…。」
「焦る事ないねんで?吉澤は吉澤であったらええねん。17歳の吉澤として23歳のあたしを愛してくれたらええねん。無理に大人になろうなんてしたあかん。わかった?」
しばらく何か考えているようやったけど。
はい、と頷く吉澤。
「よし。ほなシャワーでも浴びてきや?」
「そうします。」
腕の中からするりと抜けた吉澤の顔が。
さっきより大人びたような気がしたけど。
気のせいかも、な。
- 242 名前:星と花火と貴女と月の夜・23 投稿日:2002年08月07日(水)01時01分25秒
- バスルームへと向かって歩き始めた吉澤がふと振り返る。
「どないしたん?」
「一緒に入りません?」
「はぁ?」
「だから。お風呂。一緒に入りませんか?」
…何も変わってへんわ、やっぱし。
でも。
ちと安心かな。
変な風にはとらんかったみたいで。
吉澤が素直なコでよかったと。
そう思える。
- 243 名前:星と花火と貴女と月の夜・24 投稿日:2002年08月07日(水)01時08分48秒
- 「入りたいんか?平家さんと?」
「できるなら、ですけど。」
ああ、その悪戯っコみたいな笑顔。
弱いねんあたし。
それに。
絶対そないな事言うてやらへんけどな。
「ん〜、別にええよ?」
「マジっすか〜?!」
じぶんで誘っといてなんでそこまで驚くかな。
何か可笑しくなって笑いがこみ上げた。
「なんで笑うんですか〜?」
「いや、おもろいやっちゃなぁって思って。」
きゅうん。
吉澤がそう言ったような。
そんな気がした。
「嫌ならええよ?あたしは別にどっちでもええし。」
「は、入ります。入ります!!」
「そか。ほな行こ。」
考えてみたら。
吉澤の前で服脱ぐのって初めてなんちゃうかな。
…。
…ちとドキドキなカンジやで。
うん。
- 244 名前:星と花火と貴女と月の夜・25 投稿日:2002年08月07日(水)01時12分08秒
- +++++++++
白い。
服着た状態で見たって白いとは思うけど。
ほんまに吉澤って白い。
…しかも。
ええ乳してんなぁ…。
…羨ましいで…。
しかし。
なんで背中向けてるかなぁ…。
- 245 名前:星と花火と貴女と月の夜・26 投稿日:2002年08月07日(水)01時18分46秒
***********
まさか平家さんがいいよなんて言ってくれると思わなかったから。
正直心臓がバクバクいってる。
ちらっと視界に映る平家さんはほんと白くて。
綺麗で。
あんなスタイルいいのって羨ましいなぁって思う。
でも。
何か恥ずかしくて平家さんの方向けないでいる。
…せっかくだから見ないともったいないって思うけど。
…恥ずかしいのさ、ほんとに!
「吉澤?」
「は、はい?!」
「なんでこっち向けへんのん?」
平家さんの声が静かにバスルームに響く。
「…何でって恥ずかしいから、ですね…。」
「…。」
平家さんが黙る。
シャワーの水音だけがやたら響いて聞こえる。
「なぁ、吉澤。あたしの事見えとる?」
「…え?」
意外な言葉に驚いて振り返ってしまう。
もちろん視線の先にはタオルを躯に巻きつけた平家さんの姿。
- 246 名前:星と花火と貴女と月の夜・27 投稿日:2002年08月07日(水)01時27分05秒
- 「吉澤にはさ、平家さんの事見えてるんかなって。そう思うねん。どう?見えとる?」
「…平家さん…。」
「あたしはここにおんねんで?幻でも何でもない。ここにおるねん。あたしはさ、吉澤のナニ?」
「大事な恋人…です。」
「せやろ?せやったらなんであたしの事見てくれひんのん?平家さんは飾りもんちゃうねんで?」
少し哀しそうな。
せつなそうな表情で。
平家さんはそう言った。
- 247 名前:星と花火と貴女と月の夜・28 投稿日:2002年08月07日(水)01時41分57秒
「…平家さん…。」
「ちゃんとあたしの事見て欲しいねん。誰かにやない。吉澤に見て欲しいねん。あたしの事。あたし自身の事。」
はらり、と白いタオルが床に落ちるのを。
あたしはなぜだか冷静に見ていた。
「…平家さん。」
「…吉澤っ…。」
気が付いたら平家さんの事、抱きしめてた。
「…ごめんなさい平家さん…ヨシザワが臆病だから…コドモだから…気が付かないうちに平家さんの事傷つけてた…ごめんなさい…。」
「…吉澤…。」
「平家さん…。ヨシザワは…平家さんに触れても…いいんでしょうか…?」
-あたりまえやん。
平家さんの声が。
何だか心に染みた。
平家さんをスキでスキで仕方なくて。
でも触れたら壊してしまいそうで怖くて。
あたしのコドモっぽい独占欲で平家さんを汚してしまいそうで。
どうしても踏み出せなかった一歩。
…平家さんはやっぱり大人だと。
そう思った。
- 248 名前:星と花火と貴女と月の夜・29 投稿日:2002年08月07日(水)02時00分59秒
- +++++++++
白いシーツの上で見る平家さんは。
ほんとに白い。
シーツも白いけど平家さんも白い。
それが第一印象。
それから。
すごく細くて。
力いっぱい抱きしめたら折れてしまいそうな。
そんな感じで。
「…平家さん…。」
「ん?どないしたん?」
平家さんの手があたしの頬に触れる。
その手にそっと触れる。
「平家さんの手…スキです。」
「そぉか?」
「すごい指とか綺麗だし…。華奢なカンジが姫っぽいし。」
-なんやそれ。
そう言って幸せそうに平家さんは笑った。
- 249 名前:星と花火と貴女と月の夜・30 投稿日:2002年08月07日(水)02時15分57秒
************
あたしの手をスキだと吉澤が言うてくれた。
…昔同じ事を言うてくれた人がおった。
…言わなあかん。
吉澤に。
「なぁ吉澤?」
「はい?」
「あんな、話しておきたい事があんねん。」
「…なんでしょう?」
吉澤の体重が心地いい。
「あんな、平家さんな。吉澤と付き合う前にな…。」
−中澤さんとつきあってたんでしょう…?
事も無げに吉澤はそう言った。
「…知ってたんか?」
「いえ、今日なんとなく。そうなんじゃないかなぁって。」
「…そか。」
「時々あたしの中に誰かを見てるんじゃないかって気がした事もあったし。」
ちょっとせつなそうな顔をする。
…わかってたんか…。
「…早く言わへんくてごめん…。」
「いいんですよ、平家さん。」
-それでもヨシザワは平家さんの事愛してますから。
ありがとぉ。
きゅっと吉澤に抱きついた。
- 250 名前:N・K 投稿日:2002年08月07日(水)02時27分32秒
はう〜(>_<)
めちゃめちゃ大量更新してしまいました!(w
まだいけそうなんだけどこのまま続けてると睡眠時間が逝ってしまうのでキリよく30番でストップ!(爆)
展開的にはキリよくないです!(w
しかもサイトのみっちゅ〜読んでる人には話がつながるっちゅ〜嫌な書き方(w
読まなくても展開的にわかるようにはしてあります〜
>>238.ギャンタンク サマ リクエスト、さっそく使わせていただきました 曲は私の趣味で赤い月にしちゃいましたけど(w
そうですね 姫の今後に幸多い事を祈ります
さてさて
ついにsageスレか?!(w
あはは(w
それも悩むので今日はこの辺にて
ではまた次回更新でお逢いしませう
- 251 名前:まどか 投稿日:2002年08月08日(木)01時39分13秒
- どうも〜(^▽^)ノ
初めから一気に読ませていただきましたよ!(w
甘々最高です!!
何度も言いますが…まどかはsage大好(ry
これからもがんがってください!
- 252 名前:N・K 投稿日:2002年08月10日(土)00時17分35秒
- >>250.まどかサマ ををう(>_<)レスさんくすです〜
sageスキなんは重々承知してますとも(w 頑張りますですよぉ
はい
んでは本日の更新いきますです
- 253 名前:星と花火と貴女と月の夜・31 投稿日:2002年08月10日(土)00時31分50秒
- そんなあたしの躯を優しく。
でも力強く抱きしめてくれる吉澤。
何か。
何も言わんでもあたしの欲しいもんを全部くれるような。
そんな錯覚さえ覚える。
「…ほんまごめんな…なんか…内緒にするともりとかなかってんけど…なんちゅ〜か…言うたら吉澤に嫌われるかなとか…そんな事考えてもぉて…。」
唇に吉澤の熱を感じる。
「…黙って…?」
ああ。
前にもこういう事、あったな…。
その瞳で見つめられて。
…吉澤にあたし自身が支配されたと。
そう思ってん。
- 254 名前:星と花火と貴女と月の夜・32 投稿日:2002年08月10日(土)00時33分23秒
- 「…吉澤…?」
「中澤さんと平家さんの事。想像しただけでほんとはめっちゃ悔しいんですよ。前にも話したかもしれないけど。
ヨシザワがスキでスキでたまらない平家さんの表情で中澤さんの事見てたのかなとか。
中澤さんが平家さんに触れて、平家さんがどんな顔したんだろうとか。
…そんな事思うだけでオカシクなりそうなんですよ。コドモだから。
貴女の事、独占したくて独占したくて仕方ないんです。
嫉妬でオカシクなって平家さんの事壊すんじゃないかって思うくらい平家さんの事愛してるんです。」
どこか苦しそうな。
そんな顔で話す吉澤を。
あたしは。
…すごく愛しいと。
そう思った。
- 255 名前:星と花火と貴女と月の夜・33 投稿日:2002年08月10日(土)00時42分39秒
- 「あんな、吉澤。平家さんはそんなに脆い壊れもんちゃうから。安心し?
壊すとか壊さんとか。そんなん関係あらへん。
あたしの事愛しとる?」
「…はい。」
「ほんならそれでええやんか。それだけじゃあかんのか?平家さんはな、それだけで充分やと思ってんねんで?」
吉澤になら壊されてもいい。
壊される程、誰かに愛されるんも悪くない。
今までだって本気で恋愛してきたと思ってる。
だけど。
今回はきっと今までとは違う。
何でかそんな予感がする。
吉澤の。
あの瞳に見つめられた時から。
あたしはもぉどこにも逃げられへんくらい。
吉澤の事愛しとったんや。
「…平家…さん…。」
ああ。
その瞳や。
あたしの魂まで魅了する、吉澤の。
薄茶がかった大きな瞳。
もぉ。
離れられへんわ…。
- 256 名前:星と花火と貴女と月の夜・34 投稿日:2002年08月10日(土)00時51分36秒
- 「…離さんとってな…?」
付き合いだしてから何度口にしたかわからん言葉。
何度言うても言い足りる事なんてあれへん。
「…死んだって…離しませんよ…!」
「…吉澤…っ…。」
堕ちていこやないの。
どこまでも。
誰があかんて言うたって。
例え。
神様が許してくれへんでも。
それで地獄に堕ちるんやとしてもええやないの。
吉澤とやったら。
どこまでも堕ちていくで?
なぁ?
吉澤…。
- 257 名前:星と花火と貴女と月の夜・35 投稿日:2002年08月10日(土)01時02分05秒
+++++++++
吉澤の手が触れる。
遠慮がちに。
でも優しく。
吉澤が触れたところから順番にあたし自身が解き放たれていく。
自分が。
平家みちよであるあたし自身が。
少しづつ。
少しづつ。
吉澤の色に染まっていく。
「…綺麗ですよ…平家さん…。」
「…よ…し…ざわっ…。」
手で触れたその後で。
吉澤はそっと口付けていく。
印をつけるかのように。
そうやって。
あたしを封印していくねんな。
吉澤しか見えへんように。
どこまでも。
堕ちていけるように。
どこにいっても。
吉澤のものやって。
わかるように。
- 258 名前:N・K 投稿日:2002年08月10日(土)01時10分58秒
はい
直接表現さけてみました(w
ええと
こんなんでいいのかと自問自答しつつニヤニヤするアヤシイ私(爆)
と、とにかく!
次回更新でお逢いしませう〜
- 259 名前:N・K@駄文作者(爆) 投稿日:2002年08月26日(月)00時04分08秒
- あわわ(>_<)
放置っぽくなってもぉてますが放置やないです(泣)
今週中に必ず更新しますです
もしばらくお時間いただけると幸いです(泣)
- 260 名前:名無し読者 投稿日:2002年08月26日(月)15時54分35秒
- よかったー!安心しました^0^
楽しみに待ってまーす!
- 261 名前:N・K@駄文作者(爆) 投稿日:2002年08月31日(土)22時08分20秒
- >>259.名無し読者サマ すみません(汗) サイトの連載もむっちゃマターリだったりします…(爆)
い、いろいろありまして…(詳しくは日記参照)
ちみっとづつでも更新できるように頑張りますです
- 262 名前:星と花火と貴女と月の夜・36 投稿日:2002年08月31日(土)22時20分43秒
++++++++++++++
…。
……?
…朝…か?
…。
…昨日は…。
…ああ、そっか。
昨日は吉澤に…。
まだ頭はすっきりせぇへんけど、吉澤との事を思い出してみる。
…。
なんて言うていいかよぉわからんけど。
…はっきり言って吉澤はうまかった。
どこであんなん覚えてきてんやろ。
平家さん哀しいわ…。
でなくて!
うまいとかうまくないとか。
そんなんやなくてさ。
すごい満たされた感じがした。
躯が、っていうんやなくて。
心が。
- 263 名前:星と花火と貴女と月の夜・37 投稿日:2002年08月31日(土)22時25分33秒
なんちゅ〜か。
自分がものすごく求められてるってわかった。
躯だけじゃなくて。
全てを。
この人はあたしの存在全てを求めてんねんなぁって。
それがめっちゃ伝わってきてん。
…嬉しかったんよ。
嘘やない。
今までも何回か思ったけど。
こういう愛され方も悪くないなぁって。
そう思ってん。
- 264 名前:星と花火と貴女と月の夜・38 投稿日:2002年08月31日(土)22時35分40秒
寝顔はこんなに無邪気やのになぁ。
どこにあんな勢いがあんねやろ、このコは。
…もぉ離れろ言うたって無理やで?
覚悟しといてや?
心も躯も。
何もかも吉澤の虜やねんから、な?
…なんか。
自分がどうなっていくんか。
ちみっとだけ不安やわ、平家さん。
だって。
こんな道歩いた事ないもん。
真っ暗やねんで?
いくら平家さんが年上でも。
平家さんの対処マニュアルの中には載ってないで?
こんなケースは。
- 265 名前:星と花火と貴女と月の夜・39 投稿日:2002年08月31日(土)22時41分35秒
- …せやから。
一緒に歩いてってな?
手、離さんとってな?
でも。
…ずっと愛してなんて。
そんな身勝手言うたりせぇへん。
そないな事言うて吉澤の未来を縛ったりできんもん。
もし。
もしもあたしにあきてもぉたり、他の誰かをスキんなってしもた時には。
笑顔で見送るから。
…ほんまはそんなん絶対嫌やけど。
あたしの方が大人やもん。
…しゃぁないやんな。
…まぁ。
そんな日が来ぇへん事を祈っとくわ。
それに。
今そう思ってても。
実際別れなあかん時んなったら泣いて嫌やって言うかもしらんし。
…やめやめ。
今幸せやもん。
ええやんな、それで。
先の事はわからんよ。
誰にも。
せや。
神様にだってわからへん。
- 266 名前:星と花火と貴女と月の夜・40 投稿日:2002年08月31日(土)22時51分04秒
髪の毛。
ふわふわやなぁ。
指。
長いなぁ。
色。
白いなぁ。
睫。
…長い。
綺麗な顔。
なんでこんな綺麗なんやろな。
寝顔なんてめっちゃ可愛いやん。
ねぇさんが見たら絶対ちゅ〜しよるで?
うん。
…うう〜。
なんか胸のあたりがもやもやする。
吉澤が起きたら。
人前で迂闊に居眠りしたあかんて言おう。
だって。
平家さんだけが知ってる吉澤の顔にしたいやん?
ああ。
あたしも吉澤みたく。
コドモっぽい独占欲に支配されてきた。
なんか。
こういうのって。
ええなぁ…。
…吉澤…。
起きたら。
…またちゅ〜…してな…?
…スキやで…?
…よし…ざ…わ……
- 267 名前:星と花火と貴女と月の夜・41 投稿日:2002年08月31日(土)23時03分31秒
++++++++++++++
…寝たですか?平家さん。
びっくりしたっすよマジ。
なんとなく気配がしたから薄目あけたら平家さんヨシザワの事見つめてるんですもん。
慌ててわざと寝返りうっちゃったじゃないですか。
そんな目で見つめないでくださいよ。
魂の髄まで平家さんにやられちゃいますから。
なんてね。
もうとっくの昔にやられちゃってます。
ヨシザワは、貴女のモノですよ平家さん。
あ。
平家さんて寝顔も綺麗だ。
やっぱ姫ですねぇ。
ねぇ、平家さん?
これからずっとヨシザワだけの姫でいてくださいね?
…ちゅ〜しちゃえ。
寝顔いただきっす。
さ。
姫のお目覚めの時間までもう一眠りしますか。
…愛してますよ。
聞こえました?
夢の中でもヨシザワだけのものですよ?
…こゆとこが…
…コドモっぽいのかなぁ…
…へぇけ…さ…ん…
- 268 名前:N・K@駄文作者(爆) 投稿日:2002年08月31日(土)23時08分59秒
- はい〜
これで3話目終了です!(爆)
え?わけわからん?
ごめんなしゃいれす(泣)
まぁワケわかんないベタ甘が売りってことで!←(強引ぐマイうぇい)
どこまで続くのかこの話(w
読んでくれはる方がいてる限りは続けるつもりです。
あんまレス付かないのが哀しいですけど(w
ん〜
ちみっと今回更新お待たせしてしまったので恒例の閑話も一気にやっちゃいます(w
- 269 名前:閑話W・1 投稿日:2002年08月31日(土)23時15分38秒
平「…なぁ吉澤…?」
吉「ん?どうしたんですか〜?」
平「あんな…ちと言いにくいねんけどな…。」
吉「ん?なんですか?」
平「自分、最近ちとおっきいよな…。」
吉「?大きいって?」
平「…全体的に。」
吉「…や、やっぱし…?!ど、どれくらいですか?!」
平「…せやな…1.5倍増し(平家比)って感じやろか…。」
- 270 名前:閑話W・2 投稿日:2002年08月31日(土)23時19分44秒
- 吉「なんですか、その平家比って!!」
平「あたしから見た感じ、って事や。つまりな、他のヒトから見たらどうかわからんちゅ〜事やな。」
吉「…うう〜…やっぱマズいっすかねぇ…。」
平「(焦)あ!せや!自分昔あれやってたやん!」
吉「…ぐすん…あれって…?」
平「なんちゅ〜たっけな。…ん〜、あ〜そうそう!プチモビクス!」
吉「プチモビクスですか…。」
平「せや!今こそあれやったらどない?小顔体操とか歌ってたやん。」
吉「…そんなにマズいですかねぇ…(泣)」
- 271 名前:閑話W・3 投稿日:2002年08月31日(土)23時24分18秒
- 平「(ヤバいなこりゃ…)あ〜、いや、今の吉澤も平家さんはスキやで?」
吉「…そうですか…?」
平「うんうん。(焦)シャープな感じの吉澤もええけど今の吉澤もほわほわしててええで?」
吉「…ほわほわ…(泣)」
平「(しもた失言か?!)あ〜何や自分気にしとったん?」
吉「…平家さんに言われたらさすがにマズいよなぁ…。あ〜……。」
平「(聞いてないくらいヘコんどるし!)よ、吉澤?」
吉「……なんですか…平家さん……。」
- 272 名前:なな 投稿日:2002年08月31日(土)23時24分55秒
- みちよしもいいですね…。
なんて思う吉後推しの自分。吉矢推しでもあったり。
結局吉澤さん絡みなら何でもいいのかもしれません(w
作者さんの甘々、読んでて幸せな気分になりました。
挨拶遅れましたが、私は同じ板で吉後…いや、吉矢…市矢もあるな…。
まあ、そんな感じの(どんなだよ)駄文書いてる者です。
気が向いたら読んでやってください。
- 273 名前:閑話W・4 投稿日:2002年08月31日(土)23時31分39秒
- 平「あ、あたしも一緒にやるから一緒にプチモビクスやらへん?1と2と全部ぶっとおしで。」
吉「…う〜…。」
平「…あ、あの衣装一回着てみたかったんよねぇ。(これでどうや?!)」
吉「…衣装…?」
平「(のってきたか?!)せや〜。あの衣装。ヘソ出しのやつ。可愛いやんなぁ。」
吉「…平家さんがあれ着て踊るんですか?」
平「(よっしゃ!もう一押しやで!)そうそう。平家さんがあれ着るねん。どや?見たいやろ?」
吉「ほんとに着てくれるんですか?」
平「うん。着るで?」
吉「じゃあやりますプチモビクス!」
平「ほな衣装貸してくれへん?」
- 274 名前:閑話W・5 投稿日:2002年08月31日(土)23時36分27秒
- 吉「はい!」
〜しばしお待ちください〜
平「…あ〜これ胸…ちと哀しいかも…。」
吉「…あ〜おナカがそうとうキテるじゃんあたし…。」
平・吉「…あ〜〜〜〜…。」
溜息つきまくりな2人。
いったいいつプチモビクスをやり始めるのか…。
何気にこのまましばらく時は止まったままだったりするわけで。
平家さんの悩みはつきないのでありました。
〜fin〜
- 275 名前:N・K@駄文作者(爆) 投稿日:2002年08月31日(土)23時41分05秒
- >>271.ななサマ レスありがとうございますです〜(感涙)吉矢はオイラも押しですがなにか(w
読みにいかせてもらうです〜 わぁい♪
- 276 名前:名無し読者 投稿日:2002年09月01日(日)18時33分36秒
- 読んでますよ〜。
ちゃんとした関西弁がうれしい。
- 277 名前:275 投稿日:2002年09月01日(日)18時44分26秒
- あ。
楽しみに読んでるんですけど、
レス内容が誤爆だった。すいません、逝きます。
- 278 名前:N・K@駄文作者(爆) 投稿日:2002年09月04日(水)23時29分15秒
- >>275.名無し読者サマ うわぁい レスありがとぉございます〜(感涙)
か、関西弁ですか?あってます?あんなんで… オイラ関西系の血ではあるんですがちとエセくさい関西弁を話すので…
地元は某高橋愛ちゃんと一緒だし…って全然某になってない(ニガワラ
レス内容全然誤爆じゃないですよ〜(>_<)何気ないことでも全然嬉しいんです!!
ありがとうございます!
逝っちゃっても戻ってきてくださいね?(泣)
- 279 名前:名無し読者 投稿日:2002年09月05日(木)01時46分25秒
- 逝って戻ってきた。
誰の白衣着て診察してるんやろ?ってどこ逝って来てん!
別に急かしてるわけじゃないので、マターリ続けてくださいね。
- 280 名前:259 投稿日:2002年09月05日(木)23時12分48秒
- 確かにプチモビクスの頃のよしざーさんって一番痩せてたかも^^;
へーけさんがあの衣装着てるのを想像すると…良すぎです(爆
- 281 名前:N・K@駄文作者(爆) 投稿日:2002年09月06日(金)23時18分19秒
- >>278.名無し読者サマ そちらに逝ってこられたのですね(w
ヤバい、書かねば… 何か世界観が難しかったちゅ〜か 文体が難しかったっちゅ〜か(ニガワラ
いや!どんなにマターリでもがむばりまっす!
>>279.259サマ 可愛かったですよね 水曜とか木曜とか(w
いや、今でも可愛いけどね吉澤氏(w
でしょ?個人的にすご〜く着て欲しいなぁ、と…
白衣の下があの衣装というのは…(爆)
( `◇´)<アホかい!!
…すいません
- 282 名前:N・K@駄文作者(爆) 投稿日:2002年09月06日(金)23時20分34秒
んでは
今日から4話目いきますです
短くなるかどうかもわかんないあたり、いかに日々いきあたりばったりかわかる…(爆)
いつまで続くのか…
というか
いつまで続けてよいのか(w
- 283 名前:吉澤さんのお留守番・1 投稿日:2002年09月06日(金)23時25分44秒
…。
…。
…。
…眠…。
…ここどこだっけか?
手触り的に言って、ベッドには間違いない。
ん〜。
そりゃそうか…。
ん〜。
…このニオイは平家さんのシャンプーだなぁ。
あ〜、そっか。
平家さんチに泊まったんだっけ。
う〜、眠いぞぉう…。
平家さん、平家さんっと。
…んあ?
…平家さん?
- 284 名前:吉澤さんのお留守番・2 投稿日:2002年09月06日(金)23時32分18秒
伸ばした手の先に当然触れていいはずの平家さん。
どれだけ手を伸ばしても、触れる気配がまったくない。
というか。
ぬくもりさえないのはどういうことだろう。
眠い目を無理やりこじ開けて愛しの姫の姿を探す。
んだけど。
ベッドの中にはもういないみたいで。
何か胸の辺りがきゅ〜んてなったからとりあえず呼んでみたりして。
「平家さぁん。」
いつもなら、なんや〜?どした?って聞こえてくる甘い声が聞こえない。
急に不安になって、一気に目が覚める。
- 285 名前:吉澤さんのお留守番・3 投稿日:2002年09月06日(金)23時50分04秒
「平家さぁぁん。」
小さい頃、おっきなデパートでお母さんとはぐれてものすごく怖い思いをした時の事をなんとなく思い出したりして。
めちゃめちゃ心細くなる。
あの時の自分から比べたら今は全然大人なのに。
…わかんないな。
あの時から比べたらってだけで。
やっぱコドモなんかも、あたし。
平家さんにめちゃめちゃ甘えてる。
そりゃあ。
時々平家さんもすっごい甘えてくれたりするけどさ。
絶対あたしの方が平家さんに甘えてる。
うん。
そんな気がする。
矢口さんとこみたく、平家さんをずっと甘えさせてあげれればいいんだけどなぁ…。
- 286 名前:吉澤さんのお留守番・4 投稿日:2002年09月07日(土)00時03分26秒
そんな事を思いつつ、お風呂かもしれない平家さんを探すために起き上がる。
「ん〜〜〜!!」
思いっきり伸びを一つ。
こないだ平家さんに言われた通り、プチモビクスをやろうかとなどとチラリと思ったりもしたけど。
一人だとめっちゃムナシいのでやめた。
「平家さん〜?」
クビの骨をコキコキ鳴らしながら浴室をのぞく。
でも。
のぞく前からそこに平家さんがいない事をなんとなく察していた。
なぜって。
平家さんの。
お風呂上りの、あのニオイがもうしてたから。
それも。
だいぶ薄れかかって。
- 287 名前:吉澤さんのお留守番・5 投稿日:2002年09月07日(土)00時07分52秒
「や〜っぱいない、かぁ。どこ行っちゃったんだろ…。」
独り言を言うのは淋しい証拠。
そう誰かが言ってた。
賢いね、その人。
当たりだよ。
だって。
今淋しいもん、あたし。
最初にそれを言い出した人は、理屈でそう言ったんだろうか。
それとも。
体験からそう言ったんだろうか。
理屈だけじゃ。
そんな事言えない、か。
少なくとも、あたしは言えないなぁ。
うん。
- 288 名前:吉澤さんのお留守番・6 投稿日:2002年09月07日(土)00時12分17秒
…。
そういえば。
おナカ減ったなぁ。
うう〜。
淋しいとおナカがすくんだよぉあたし。
なんでだかよくわかんないけどさ…。
部屋に戻ってふと目に入る白いお皿。
なんだろ、あれ。
あ〜、シリアルだぁ。
ん?
メモ?
なになに。
- 289 名前:吉澤さんのお留守番・7 投稿日:2002年09月07日(土)00時17分02秒
『よっすぃ〜江☆』
よっすぃ〜だって。
あんま呼んでくんないからなんか嬉しいなぁ。
…でも、江、って…
サイン色紙じゃないんだからさぁ。
『あんまし気持ちよさそうに寝てるから起こさんとくわ。怒らんとってな?』
怒りませんよぉ。
『昨日うっかり言い忘れてんけど、今日トモダチのお式に呼ばれてんねん。
せやからちと行ってきます。』
お式?
…葬式?
…。
…。
ああ!
結婚式か〜。
結婚式。
いいなぁ。
いつか平家さんに着て欲しいなぁ、ウエディングドレス。
似合うだろうなぁ…。
っと。
いけない、続き続き。
- 290 名前:吉澤さんのお留守番・8 投稿日:2002年09月07日(土)00時23分18秒
『しかし、早めに言うとけばよかったわぁって思うてるんよ。』
…何で?
あたしがいじけるからですか?
『着て行こと思てた服着れんよぉになってしもてん。』
…なんで?
太った?
あ〜、平家さんに限ってそれはないな。
『よっすぃ〜のせいやで?ったく。まぁ、平家さんも悪いねんけどな。』
……?
ヨシザワのせいですか?!
なにゆえ…
…。
…ん〜。
んん〜。
あ!
わかったかも!
…ごめんなさい!
思わずメモに向かってごめんなさいポーズ。
…でも。
ま、いっか。
- 291 名前:吉澤さんのお留守番・9 投稿日:2002年09月07日(土)00時30分50秒
『とにかく。夕方までには帰るから。一応会場の住所書いておくけど、きっと必要ないやろ。
心配せんでもええからね?今日オフやろ?暇やったら遊びに行ってきてもええし。
自分チ帰るんやったらそれでもええし。鍵だけかけてってな。
んなら、行ってきます。朝ご飯、ちゃんと食べるんやで?ほなね。
アナタの姫より♪』
姫よりって。
…姫だけど。
でも、アナタのってとこが気に入ったかも〜。
すっげ〜嬉しい。
ニヤニヤしていいですか?
平家さん。
朝ご飯ちゃんと食べろって。
自分はめったに食べないじゃないすか。
ったく。
可愛い人ですよ、貴女は。
そゆとこがスキなんですけどね。
- 292 名前:吉澤さんのお留守番・10 投稿日:2002年09月07日(土)00時36分28秒
「よいしょっと。」
〜オッサンくさいからその掛け声やめやぁ。〜
耳の奥で平家さんの声がする。
いつも座るたびにそう言われるから、頭ん中にこびりついちゃってる。
それだけじゃないんだけど。
平家さんの言葉は全部。
言葉だけじゃない。
声も。
香りも。
ぬくもりも。
その躯の全てを。
髪の一本一本までリアルに思い出せる程、あたしの中に平家さんはいる。
いつも。
それだけ。
あたしはあの人を愛している。
すごい事かもって思う。
自分の事でさえ、曖昧な事って多いのに。
平家さんの事となると、よっぽど自分の事よりよく覚えてたりするわけで。
な〜んか。
すっかり平家さん色ですよ、ヨシザワは。
なにもかもが。
貴女のモノになってしまったんです。
うん。
- 293 名前:吉澤さんのお留守番・11 投稿日:2002年09月07日(土)00時51分05秒
ちゅっと平家さんからのメモにキスすると、机の上に置く。
シリアルに牛乳をかけながらスプーンに手を伸ばした瞬間目にはいる文字。
裏、だよねこれ。
気が付かなかったらどうするつもりだったんだろう。
シリアルを一すくいして口に運ぶと、スプーンをそのままくわえて再びメモに目を通す。
なになに?
『おっ、裏に気が付くなんてさすがやなぁ。とか書いてるけど。
気が付けへんかったらどうしよう(笑)』
心配しないでください。
気が付きましたから。
…偶然だけど。
『そんなよっすぃ〜にご褒美や。ダイスキやで?うん。
むっちゃ愛してるし。あ〜。なんか書いてて顔赤くなってきた!(爆)』
…。
表に比べたら短い文章。
だけどすっごい嬉しかった。
これを書きながらほっぺた赤らめてる平家さんを想像して。
なんかすごい幸せだった。
「平家さぁぁん。」
今度はメモに頬擦りしてみる。
平家さんの香水の残り香がした。
ほんのり甘くて。
あたしの心を捕らえる香り。
ごっちんじゃないけど。
きゅうん、って言いたくなった。
ダイスキ。
ダイスキ平家さん。
早く帰って来て欲しいなぁ。
抱きしめたいよぉ。
平家さん〜。
- 294 名前:吉澤さんのお留守番・12 投稿日:2002年09月07日(土)01時03分07秒
++++++++++++
結局あれから淋しいなぁとか思いながらシリアルを食べて。
洗い物したらなんもする事がなくなって。
掃除してあげようって思ってなんとなく掃除してみたりして。
それでもする事ないんだぁ。
…ビデオでも見ようかな。
前に平家さんウチん中のもの何でもスキに使っていいって言ってたし。
うん。
そうしよ。
- 295 名前:吉澤さんのお留守番・13 投稿日:2002年09月07日(土)01時19分50秒
「よいしょ。」
…止めよう止めようって思うのに、ついつい出る一言にちょっと哀しくなってみる。
平家さんの言う通りオッサンかもしれない。
でも。
それを言ったら平家さんだってオッサンキャラだと思うんだけど。
みんなもそう言ってるしね。
ま、いっか。
平家さんの理想の恋人になれるように頑張ろう!
うっし!
で。
何見よう。
平家さんにのビデオってラベル貼ってないんだもんなぁ。
う〜ん。
テキトーでいっかぁ。
平家さんに限ってAVとかはないだろうし。
いや、あったらあったでオッサンキャラを自前でいく感じでいいかも。
でもなぁ。
実際あったら哀しいかもなぁ。
よっし。
これでいいや。
-ガシャン
-ウイ〜ン
銀色のデッキに黒いテープが吸い込まれていく。
リモコンを片手にテレビの前のソファに腰掛ける。
真っ黒だった画面に映し出される色鮮やかな画像。
そこに映っていたのは。
「プ、プッチモニぃ?」
そう。
プッチモニのPVだった。
- 296 名前:吉澤さんのお留守番・14 投稿日:2002年09月07日(土)01時26分56秒
ベベ恋とぴたクリのPV。
楽しそうに画面の中で歌って踊る自分をぼんやり見つめた。
平家さん、これ見てくれてんのかなぁ。
一手番前にあったしな〜。
だとしたらちみっと嬉しいかも。
愛を感じるよねぇ。
「へへへっ。」
クッションをぎゅっと抱きしめる。
そこにも当然平家さんの残り香はあって。
平家さんが傍にいるみたいで少しだけ安心してみたりする。
プッチモニがぴたクリを歌い終えてしばらくするとビデオが終わりを告げる合図を出す。
なに?
このビデオってプッチしか入ってないわけ?
あ〜!
すっげぇ嬉しい!!
ニヤニヤしたまま巻き戻しボタンに指をかけ、巻き終わるのを見届けてから立ち上がる。
もちろん。
次のビデオを鑑賞するために。
- 297 名前:吉澤さんのお留守番・15 投稿日:2002年09月07日(土)01時33分42秒
デッキから吐き出されたビデオを手にとって、同じようなビデオを差し込む。
今度はなんだろ。
あたしがソファに腰を下ろすのとビデオが始まるのがだいたい同時で。
ブラウン管の中で歌っていたのは。
中澤さんだった。
PVだけじゃない。
歌番組とかハロモニ。とか。
いろんな番組が入ってた。
きっちりと。
テープを無駄にする事なく。
- 298 名前:吉澤さんのお留守番・16 投稿日:2002年09月07日(土)01時40分55秒
怒ったり、笑ったり。
せつない顔で歌ったり。
時には涙を見せたり。
平家さんはこれをどんな思いで見てたんだろう。
しかもこれ、TVを録画してる。
つまり、あの忘れ物大王の平家さんがきちっと録画してたって事で。
…スキだったんですね、平家さん。
ものすごく。
中澤さんの事。
自分でビデオに録って見るくらいダイスキだったんでしょう?
これ見ながら何を思ってたんですか?
幸せそうに微笑んでたんですか?
矢口さんに嫉妬したりしてたんですか?
後から、見たよって中澤さんに話してたんですか?
…ダメだ。
自分がどんどん嫉妬に飲み込まれていくのがわかる。
そんな自分がすごくコドモに思えて。
…哀しくなった。
- 299 名前:N・K@駄文作者(爆) 投稿日:2002年09月07日(土)01時43分44秒
はい〜
今日の更新はここまでってことで。
そうです
4話目は吉澤さんオンリーです(w
まぁちまちま平家さん出しましたが。
いろいろと(w
ではまた次回更新で〜
- 300 名前:名無しM(279) 投稿日:2002年09月07日(土)22時11分27秒
- すみません、前回のレスが心療内科とごちゃ混ぜに…
私も逝ってこようかな^^;
ふたりでビデオ見ながら、ラピュタごっことかしてほしい(爆
- 301 名前:名無し娘。 投稿日:2002年09月10日(火)17時49分46秒
- 300いただきます!
全部通して読みました。
甘〜い、もう最高っス!
これからも頑張ってください!
- 302 名前:N・K 投稿日:2002年10月01日(火)16時23分21秒
- >>299.名無しM(279)サマ いえいえ(w
逝かなくて結構ですよ〜(w
ラピュタごっこ?どうやるんだろ…
姫〜!!
吉澤〜!!
とかかな…(謎) よろしかったら教えてください(w
>>300.名無し娘。サマ 300GEAT平家おめでとうございます〜
( `◇´)<おめっとさ〜ん♪
甘いすか?それしかないんでオイラ(w
ありがとうございます、頑張ります〜
更新遅いんだけど…(泣)
- 303 名前:N・K@駄文作者(爆) 投稿日:2002年10月01日(火)16時30分36秒
で。
今週中に更新しますの予告age
必ず更新しますって事で
なんてこったいそうとう更新してなかったよ(泣)
忙しいんです(泣)
↑
(詳しくはサイトの日記参照)(w
見捨てずお付き合いいただけると幸いです(泣)
( `◇´)<よろしゅうなぁ
- 304 名前:名無しさん 投稿日:2002年10月03日(木)11時01分33秒
- みっちゅーもちょっと読みたいなー。
- 305 名前:N・K@駄目人間 投稿日:2002年10月21日(月)00時02分17秒
- >>303.名無しさん み、みっちゅーっすか?(汗)
オイラの姫。サイトで超マターリマターリみっちゅーやってたりやらなかったりしてます(爆)
しばらくみっちゅーはそちらのみになるかと…
申し訳ないです〜(泣)
お待たせしました〜
ちみっとですが更新しますです〜
- 306 名前:吉澤さんのお留守番・17 投稿日:2002年10月21日(月)00時18分31秒
邪魔しちゃいけないって。
わかってるけど。
どうしても平家さんの声が聞きたくなって。
…わがままだって、わかってるけど。
今すぐ平家さんの声を聞かないと自分がオカシくなってしまいそうで。
思わず携帯に手を伸ばす。
着信も。
メールも。
平家さんからのものでいっぱいで。
どうしても平家さんの声を聞きたかった。
あの声で。
どしたん?なんかあったんか?
って聞いて欲しい。
…そんな事を思った。
- 307 名前:吉澤さんのお留守番・18 投稿日:2002年10月21日(月)00時27分02秒
まさに発信ボタンを押そうかとしたその時。
着信を知らせる光と音が携帯から発せられる。
愛の力。
平家さんからかかってきた時のみ流れる着メロ。
急いでボタンを押す。
「もっ、もしもし?!」
『おっ、エライエライ。ちゃんと起きとるやん。』
携帯から聞こえてくる聞き慣れた声にものすごく安心した自分に気付く。
『そろそろイジけとる頃やないかなぁって思うてなぁ。』
「平家さぁぁん。」
思いの他情けない声が出てしまう。
『なんやぁ、吉澤。一人でお留守番、でけへんのん?やっぱ平家さんおらな淋しいかぁ?な〜んてなぁ。』
あはははは、と携帯の向こうから平家さんの笑い声が聞こえてきて。
なんだかちょっぴり涙が出た。
- 308 名前:N・K 投稿日:2002年10月21日(月)00時29分41秒
すいません
ほんとにちょっとだよ(泣)
ちみっとづつ更新する作戦でいこうかと…(爆)
すみません、あきれずお付き合いくださいまし(泣)
では次回更新で
なるべく早めに更新します
- 309 名前:名無し読者 投稿日:2002年11月24日(日)15時26分57秒
- いつまでもお待ちいたします!!
でも
吉澤さんが淋しがっているようなので
早めに帰ってあげてやってくださいw
- 310 名前:N・K 投稿日:2002年12月18日(水)12時26分20秒
- やばい(>_<)
放置スレみたくなってんじゃん(泣)
よく倉庫にいかなかったものだと、ちと感謝してみる
ありがとございます〜(ぺこり)
私事でいろいろあって更新できなかったんですが、言い訳にしかならんのでとやかく言うのはやめます(爆)
とにかく!
年内中にはよしこのお留守番終わらせたいと思ってますので長い目でお付き合いくださいませ(ぺこり)
- 311 名前:曇り 投稿日:2002年12月18日(水)22時42分36秒
いっきに読みました
なんか幸せな気持ちになります
次待ってます!みちよし最高☆
- 312 名前:咲希 投稿日:2003年01月02日(木)13時24分02秒
- う〜、吉坊お留守番ファイトだ!
続きかなり気になります!
頑張って下さいね!
- 313 名前:名無し読者 投稿日:2003年01月07日(火)23時04分37秒
- 年が明けました(w
てことで保全
- 314 名前:ギャンタンク 投稿日:2003年01月16日(木)02時35分18秒
- 作者であるN・Kさんの友人のギャンタンクと申します。
PCを使える環境下にないN・Kさんから依頼がありまして
代理で書き込みさせていただきます。以下N・Kさんからのメッセージ。
「引越しでドタバタしててニ○ティの契約が〜(汗
てなもんでネットに接続できないんでもうしばらくお待ちを・・・
お待たせしてしまって本当に申し訳ありません」
とのことだそうです。
というわけで、私も含めて更新を楽しみにしておられる
読者の皆様、絶対に途中で投げ出さないそうなので、
もうしばらく我慢いたしましょう。
それでは失礼いたします。
- 315 名前:N・K 投稿日:2003年01月25日(土)13時36分00秒
- みなさま あけました!(w
もとい
お待たせしますた〜
ニフ復活しました!というわけでサイトも小説も復活でございます
いいかげん話進めなくっちゃ…(w
いやいや 気になっていたのですけどね(w
- 316 名前:N・K 投稿日:2003年01月25日(土)13時48分53秒
- >>308.名無し読者様 すみませんお待たせしました(汗)
平家さん、なるべく急いで帰りますのでお待ちください(w
>>310.曇り様 あらら(汗)こんなベタ甘小説(もどき)を一気に読んでくださるとは…(w
ありがとうございます〜 みちよしいいですよね マイナーだけど… がんがります
>>311.咲希様 ありがとうございます〜 がんがります
>>312.名無し読者様 あけましたね(w 保全ありがとうございます〜(ぺこり)
>>313.ギャンタンク様 代理カキコありがとうございます お世話になってます
今年も共に姫を応援しつづけましょう
レスくださった皆様、本当にありがとうございます(ぺこり)
放置スレのように思えるこのスレは今年もぼちぼち営業中です(w
マターリペースでの更新かもしれませんが愛する姫のため、今年もがんがっていきたいと思いますのでお付き合いのほどよろしくお願いします(ぺこり)
- 317 名前:吉澤さんのお留守番・19 投稿日:2003年01月25日(土)13時58分37秒
- 「平家さぁぁん。」
『ん?なした?半べそなん?』
「へいけさぁぁぁん…。」
『うわ、ほんまに半べそやん。どした?なんかあったん?』
平家さんを心配させたくないのに。
平家さんにはいつも笑っていて欲しいのに。
口から出てくるのは情けない声ばかりで。
ちょっと自分が恨めしかった。
』
- 318 名前:吉澤さんのお留守番・20 投稿日:2003年01月25日(土)14時05分11秒
- 「なんでもないですよぉ。」
『ほんまに?なんや平家さん心配んなってきたわ。』
平家さんが困ると声もほんとに困ったって感じになる。
楽しいはずのお友達の結婚式。
気持ちよく最後まで出席させてあげたい。
いつから自分はこんなに淋しがりやの甘えたさんになったんだろう、と思う。
平家さんに頼りっぱなしの自分に気づく。
…駄目じゃん、吉澤。
平家さんに頼ってもらえるような人間にならないと。
…中澤さん以上に愛してもらえる自分にならないと。
そうだ。
そうなんだよ…。
- 319 名前:吉澤さんのお留守番・21 投稿日:2003年01月25日(土)14時10分15秒
- 「あはは。起きたら平家さんいなくて淋しかっただけですよぉ。」
精一杯明るく振舞う。
こういうとこがコドモっぽいのかな…。
こんなヨシザワはキライですか?
平家さん。
『…そか?ほんまにだいじょぶか?』
「もち!OK牧場!」
『ん。わかった。吉澤の言う事信じるわ。ほな。なるべく這う悪戻るし。待っとってな?』
「了解でっす隊長!」
『あはははは。なんだかなぁ。ほなな。』
「はい。待ってますね。」
- 320 名前:吉澤さんのお留守番・22 投稿日:2003年01月25日(土)14時19分10秒
切れる寸前。
『帰ったらくっつこな。』
平家さんがそう言ったのが聞こえて。
すごく幸せな気持ちになれた。
平家さん。
ヨシザワ、頑張りますね。
平家さんのいい恋人になれるように。
中澤さんよりいい女になれるように。
一人でお留守番できるように。
…さて。
平家さん帰ってくるまでどうしよう。
…
…
…
…
…とりあえず。
腹筋あたりからはじめようかな…。
頑張ろう。
うん。
- 321 名前:N・K@駄文書き 投稿日:2003年01月25日(土)14時22分58秒
はい
なんてことない話でしたね…(爆)
とりあえず今回で4話目終了だったりします(w
え?ミチャソ帰ってこないの?って突っ込みは無しの方向でお願いします(w
で
恒例の閑話をはさんで5話目にいきたいと思いますです
では次回更新で
- 322 名前:名無し読者 投稿日:2003年02月19日(水)12時56分24秒
- 期待して待ってます。
- 323 名前:名無しさん 投稿日:2003年02月26日(水)18時16分34秒
- え、平家さん帰ってこんの?w
やぁ〜もうイイですね!みちよし!最高っす!
- 324 名前:N・K 投稿日:2003年03月09日(日)21時27分24秒
- >>321.名無し読者様
>>322.名無しさん
その突っ込みはナシで、って言うたやないですか(w
お約束だぁ(w
ミチャソは5話目で帰ってきたり帰ってこなかったり…?(爆)
今週末には閑話がうPできるかな…といった感じです
お待たせしてます(汗)
- 325 名前:閑話X・1 投稿日:2003年04月03日(木)15時55分04秒
- 大「平家さぁんv」
平「ああ、まさるくんやないの〜。どないしたん?」
斉「さいとーもいますよぉ。」
平「わぁ、メロンが半分もおるやん(w」
大「聞いてくださいよ、平家さん。」
斉「そうそう。ビッグニュース!…かな…?」
平「なんなん?」
大「へへへ〜、それはですねぇ。」
斉「ふふふふふ〜。
- 326 名前:閑話X・2 投稿日:2003年04月03日(木)15時57分42秒
- 平「なんなん?気になるやん。はよ教えて?」
大「実はですねぇ。」
斉「N・Kっちが某イベに出るらしいですよぉ。」
平「…某イベってまさか…(汗)」
大「そ!まさかのそれで〜す。」
斉「うんうん。ガー・・・・・ナってうやつだよね。」
大・斉「ね〜v」
- 327 名前:閑話X・3 投稿日:2003年04月03日(木)16時01分45秒
- 平「なんやって〜?!?!?!」
大「ほんとですよ〜。」
斉「うんうん。」
平「…もしかしてあんたらがここにおるっちゅ〜事は…(汗)」
大・斉「大当たり〜!!」
平「マジですか〜!!!!!!!」
吉「どうしたんですか〜平家さん。」
平「ああ〜吉澤ぁぁ(泣)短い付き合いやったなぁ(泣)」
吉「えっっ?!なんで?!なんで〜?!?!?!」
平「うう〜…」
中「まぁそう泣くなてみっちゃん。」
矢「そうそう。そうだよ〜。」
平「…ああ…ねぇさんたちもおるんかい…(泣)」
吉「なに?!なんなんですか?!?!」
- 328 名前:閑話X・4 投稿日:2003年04月03日(木)16時06分00秒
- 平「吉澤はニブくてええなぁ…(泣)」
吉「えっ?!?!なんで?!」
平「…(泣)」
市「やっv」
平「ほわわわわ〜!?!?!」
中「おっ、みっちゃん壊れたで?」
矢「しかたないよ。状況的に無理はないでしょ。」
吉「あわわわわ!!!平家さん!!しっかりしてください!平家さん!!!」
平「…これは夢だ…夢なんだ〜…。」
市「…どうだろうね。」
平「きゃーーー!!!!」
-ぱったり
矢「あ、倒れた。」
吉「平家さん!!!平家さぁぁん!!!!」
- 329 名前:閑話X・5 投稿日:2003年04月03日(木)16時09分24秒
- 中「ま、真実は当日会場で確かめたってや〜。」
矢「全部いけてるってゆ〜保障はないしねぇ。」
大「そうですねぇ。」
斉「あはははは。」
市「ま、あなるようになるんじゃない?」
吉「えっ?!えっ?!どういうことなんですか〜?!うあああん、平家さん、平家さぁぁん(泣)」
大・斉・中・矢・市
「当日にお逢いしましょう〜。」
市「…どうだかわかんないけどねぇ。」
〜FIN〜
- 330 名前:N・K 投稿日:2003年04月03日(木)16時10分22秒
- …ということで(w
どういうことだかわかんないけど(爆)
そういうことです(w
- 331 名前:名無し読者 投稿日:2003年04月08日(火)18時12分03秒
- まさかN・Kさん、斉大をおやりになられるんですか・・・?
そうだったらすごく期待してしまうのですが…。
- 332 名前:N・K 投稿日:2003年04月20日(日)16時14分13秒
- >>330.名無し読者様 斉大じゃないんですよぉ(w
へ…平家総受け本を…(爆)
予定してたんですが…
メインの平家本がなかなか書きあがらない(泣)
何が出てるかは当日のお楽しみっちゅ〜ことで…(爆)
- 333 名前:N・K 投稿日:2003年05月08日(木)15時02分41秒
- 久々更新(爆)
毎回こんなんでいいのかな…(泣)
某ガールズ〜でオイラのトコに来てくださった方々、ありがと〜ございました(ぺこり)
( `◇´)<売れへん売れへん
( ´Д`)<そうそう
…そう思って少なくしすぎたのでわざわざ来てくださったのにお売りできなかったミナサマ、申し訳ないです(汗)
あうあうあ〜(壊)
煤i;`◇´)<あ!壊れた!
(0^〜^)<…仕方ないですよ〜…
(〜^◇^)<無職でいろいろせっぱつまってんだってサ
…みんな…
すき放題言うてくれてありがと…(泣)
…さ
5話目がんばろ…(泣)
甘ったるいetcと各所で ( `◇´)<素敵んぐ なお言葉をいただいてます(泣)
すみませんすみません(泣)
- 334 名前:平家さんのお出かけ・1 投稿日:2003年05月08日(木)15時08分35秒
寝ている吉澤を起こさないようにそっとベッドから抜け出した。
普段からやたらと綺麗な顔やけど、寝てるとほんま「ぷりちぃ」やねん。
なんやろな。
犯罪やわ。
まったく。
ふわふわの髪にそっと触れたら、ちょっと吉澤が微笑んだ。
…っ…なんやねん!
可愛いっちゅ〜ねん。
昨日はあんなに小悪魔的やったのに。
この変わりようはなんやねん!
あ〜…
…風呂はいろ…
こんな色ボケしとったら遅刻してまうし。
うん。
- 335 名前:平家さんのお出かけ・2 投稿日:2003年05月08日(木)15時14分58秒
ちょっと熱めのお湯が気持ちいい。
…
…って!!
あ〜!!!!
…やられてもた…
…こんなとこにキスマークつけよって…
…今日着ていくはずの服やと隠せんわ…
…。
しゃあない。
人生諦めが肝心。
ついでに。
人生やったもん勝ち。
…ってことはなんや?
吉澤が勝ちってコト?
…それってどないやねん。
う〜ん…。
- 336 名前:平家さんのお出かけ・3 投稿日:2003年05月08日(木)15時19分36秒
ってゆ〜かな。
最近一人ボケ突っ込み激しくなったっちゅ〜か。
なんてゆ〜か。
すっかり吉澤といる事に慣れてしまってる自分がすごい。
なんかもぉ、吉澤といるんが当たり前っちゅ〜か、傍にえなあかんちゅ〜か。
…ねぇさんとおった時みたいですわ。
ねぇ。
…裕ちゃん…。
- 337 名前:平家さんのお出かけ・4 投稿日:2003年05月08日(木)15時30分17秒
あかんあかん。
比べるもん違うし。
ほんまに間に合わへんくなるわ。
吉澤に手紙書いといてやらなな。
ああ見えて結構淋しがりやし。
ま、そゆとこがまた可愛いねん。
コドモらしくてええなぁって。
オトナな面ばっかやったら平家さん焦ってまうもん。
うん。
ヘイキかな。
留守番、できるやんな?
昨日言うの忘れてもぉたんよなぁ…。
あんまり吉澤が甘えたさんやったから、ついつい…。
次の日オフでウチに泊りって久々やったし。
甘えたさんな吉澤って、TVで見てるんとは全然違っておもろいねん。
あ〜、こんな顔しよるんや〜って今でも驚かされる事がしばしばあるわ。
『自分チ帰るんやったらそれでもええし。』
いや、ほんまはよくないねんけど。
…書いとかなな、一応。
『朝ご飯、ちゃんと食べるんやで』
これも書いとかなな。
平家さんは食べんけど。
- 338 名前:平家さんのお出かけ・5 投稿日:2003年05月08日(木)15時36分23秒
ん〜。
後はどないしよかなぁ。
…。
裏にでも書いとこ。
ラブレター、やな。
よぉ考えたら書いたことないもん、吉澤に。
いや、もらった覚えもないけどな…吉澤からは。
起きたらきっと平家さんのコト探すやろ。
淋しぃなってまうかもしらんし、オマケや。
『ダイスキやで?うん。
むっちゃ愛してるし。あ〜。なんか書いてて顔赤くなってきた!(爆)』
…あかん。
いくつになっても照れるもんやなぁ、こういうのって。
ちゃんと気が付いてな?
平家さんの。
気持ち。
- 339 名前:N・K 投稿日:2003年05月08日(木)15時42分19秒
- はい
ちみっとですが…(泣)
5話目なんとか始めるコトができました
誰も読んでくださってなくてもいいんス
もはやムラサキシキブを書くのはオイラのライフスタイル
(;`◇´)<ライフスタイルってなんやねん
从#~∀~#从<ワケわからへん
すいません
オイラもよくわからない(爆)
新作が痛い、重い、長い(ハズ)って話なのでベタ甘を書くのはえらく久々なんです(泣)
…なんだかなぁ
( ´Д`)<ベタ甘得意なんでしょ〜?
…どうだろ
普通?かな(爆)
こんなヤツですがこれからもよろしゅう(泣)
ではまた次回更新で〜
- 340 名前:名無し読者。 投稿日:2003年05月12日(月)04時19分10秒
- やっべぇっニヤケ顔が戻んねぇっっ。
みっちゃんカワイイよみっちゃん。
次回更新待ってます。
- 341 名前:N・K 投稿日:2003年06月05日(木)17時10分04秒
- >>339.名無し読者。サマ カワイイですよねぇみっちゃんv
オイラの書くみっちゃんはご本人には程遠いんですが…(泣)
頑張ります〜
そろそろ更新できたらなぁと思ってます
もしばらくお待ちくださいです
( `◇´)<平×市とか書いてるからや
…ごめん(泣)
- 342 名前:N・K 投稿日:2003年06月26日(木)17時12分00秒
- お待たせしました(汗)
ヒサビサ更新いきますです
煤i;`◇´)<もう誰も見てないんちゃうん?
そうかもねぇ(爆)
(0^〜^)<いいじゃないですか
…うん せやね
( `◇´)<はよ完結させ?
…はい(泣)
- 343 名前:平家さんのお留守番・6 投稿日:2003年06月26日(木)17時13分37秒
- ++++++++++++++++
一人で街を歩くんはキライやない。
キライやなかったはずやのに。
…なんやろな。
吉澤が隣にいるのが当たり前で。
左側がなんだか淋しい。
ずっと前に感じた感覚。
なんちゅ〜か。
ヒサビサやな、こんな気持ち。
なんやっちゅ〜ねん。
吉澤よりよっぽど。
…あたしの方が淋しがりやんか…。
なんだかな。
- 344 名前:平家さんのお留守番・7 投稿日:2003年06月26日(木)17時17分45秒
- ヒサビサに逢う友達。
懐かしくて嬉しい。
近況を話し合ったり。
楽しい、はず。
…せやろ?
純白のウェディングドレスに包まれた友人。
幸せそうに微笑む彼女がなんだかうらやましくて。
―誓います。
そう宣言する彼女が幸せいっぱいで。
…なんだか遠い存在のような。
…そんな気がして。
- 345 名前:平家さんのお留守番・8 投稿日:2003年06月26日(木)17時18分29秒
- 理由はわかってる。
彼女みたいに。
あたしは幸せになれない。
今が不幸せなわけやない。
吉澤がいて。
あたしのコト、愛してくれる。
もったいないくらい。
怖くなるくらい。
愛してくれて。
…せやけど。
彼女みたいに。
みんなに祝福されて。
純白のドレスを身にまとって。
永遠を誓えるほど、あたし達の恋愛は。
オープンなものやない。
- 346 名前:平家さんのお留守番・9 投稿日:2003年06月26日(木)17時22分43秒
- それでもいいって思ってる。
吉澤がいてくれたらそれでいいって。
ウソやない。
心の底からそう思っとる。
誰にも認められない恋愛でも。
吉澤と一緒なら神様に見放されたって。
構わへん、て。
そう。
思ってる。
- 347 名前:平家さんのお出かけ・10 投稿日:2003年06月26日(木)17時23分54秒
- オンナノコなら誰でも。
やっぱ夢見るやん?
純白のドレスを着て。
海の見える丘の上の真っ白な教会で。
一番愛するヒトと。
永遠を誓いたいって。
一度くらいは。
夢、見るやろ?
- 348 名前:平家さんのお出かけ・11 投稿日:2003年06月26日(木)17時26分50秒
- 吉澤とあんな風に式ができたらなって。
そう思っただけやねん。
誰も認めてくれへんでも。
誰も祝福してくれへんでも。
一番愛するヒトとやったら。
やっぱ式、挙げてみたいと思うやん。
きっと吉澤は、めっちゃ似合うと思う。
白いタキシード。
ドレスも似合うと思うけど。
あたしがタキシードはよぉ着ぃへんからあかんわなぁ…。
- 349 名前:平家さんのお出かけ・12 投稿日:2003年06月26日(木)17時31分04秒
- 「みちよ?」
「…ん?」
「どないしたん?ぼーっとして。なんか悩み事?」
「ちゃうちゃう。ええなぁって思ってさぁ。」
「結婚式?」
「うん。そう。」
「…誰かいるんやね?」
「……どうかな。」
「はは〜ん。その感じはおるんやね?」
「…さぁなぁ。」
さすがに仲良ぉしとっただけあって。
イマイチ隠し事はでけんみたいや。
…問い詰められたところで。
言えるワケもないけど。
- 350 名前:平家さんのお出かけ・13 投稿日:2003年06月26日(木)17時34分36秒
- 後ろめたいとかそんなんやない。
ほんまは大声でだって言いたい。
吉澤がスキやって。
吉澤しか愛してないって。
神様の前でだって言えるねん。
例え。
天罰がくだったとしても。
ただ。
吉澤に迷惑かけたないだけ。
みんなが理解者やって思わへんから。
ねぇさんとか、やぐっちゃんとかみたいに。
誰もがわかってくれるなんて。
思ってないから。
- 351 名前:平家さんのお出かけ・14 投稿日:2003年06月26日(木)17時39分05秒
- 「…どんなヒト?」
躊躇いがちにかけられる声。
ただの興味本位やないってのはわかる。
せやけど。
正直に全てを告白したとして。
すんなりと受け入れてくれるとは思えへん。
「めっちゃ優しいで?カッコいいし。でも甘えたさんでなぁ。かわええよ。」
「みちよもそのヒトのコト、スキなんや?」
考える間もない。
スキや。
あたしは。
吉澤がスキ。
「うん。そのヒトしかいらんねん、あたし。」
「…そっかぁ。」
- 352 名前:平家さんのお出かけ・15 投稿日:2003年06月26日(木)17時41分50秒
- 言えたらええのに。
吉澤やって。
あたしの大事な、愛してるヒトが吉澤やって。
言えたらええのに。
「年下?」
「うん。年下。」
「結婚。しないの?」
「…どう…かな。」
- 353 名前:平家さんのお出かけ・16 投稿日:2003年06月26日(木)17時45分53秒
- できるもんなら。
したいと思う。
結婚なんて、紙切れ一枚の問題で。
しなくたって一緒にいれば同じやと思うけど。
それでも、したいと思うんはワガママかもしれへん。
だって、吉澤はそれを望まへんかもしらんし。
あたし以外の誰か。
そう、男のヒトと一緒になった方が吉澤にとっては幸せかもしれん。
結婚なんて。
相手を束縛してしまうだけかもしらんし。
…第一。
誰にも祝福されない結婚なんて。
吉澤にさせてええんか…?
…あかんよな、やっぱり。
- 354 名前:平家さんのお出かけ・17 投稿日:2003年06月26日(木)17時56分21秒
- 「ねぇ、みちよ。…もしかしてさ…相手。すっごい若いとかそういうカンジなん?」
「え?まぁね。6つほど離れとるかな。」
「若っ…!ほんまに?」
「うん。そないなコト、ウソついたってしゃあないやん。」
「…そうやねんけど…。」
「それにな、相手が若いから結婚せんってワケでもないねん。」
「…え?」
「なんでもない。」
もし。
もし吉澤がずっとあたしといるコトを、心から望んだら。
外国にでも行って。
結婚するかもって思うけど。
吉澤に負担かけたないから、多分言わへん。
あたしからは、な。
- 355 名前:平家さんのお出かけ・18 投稿日:2003年06月26日(木)17時57分17秒
- 「二次会。出るでしょ?」
「うん。あ、でも先行っとって?あたし電話せなあかんから。」
「恋人?」
「寝てるトコそのままにしてきたから。淋しがってるとあかんし。」
「…変わったねぇみちよ。」
「そか?」
「うん。変わった。なんか。…オトナだねぇ。」
「ナニ言うてんのん。同い年やろ。」
「そうやねんけど。なんちゅ〜か。そのヒトのおかげなんやろね。」
「へ?」
「誰だか知らへんけど。いいヒトに愛されてんねんなぁ、みちよ。」
うらやましいわ、そう言って。
彼女が笑ったのが。
何だかミョーに。
嬉しかった。
- 356 名前:N・K 投稿日:2003年06月26日(木)18時01分17秒
はいな
今回はちょみっと多めに更新しましたです
( `◇´)<…せやけど、途中タイトル間違うてたで?
…すいません×2(汗)
吉澤さんの時のとタイトルごっちゃになっちゃった(爆)
すっげぇお待たせした分、今回はちみっと頑張ってUPしたんですが
よく考えたらこの話、もう一年もやってる…(爆)
煤i;`◇´)<ダラダラ書きすぎやろ…
せやねん…
もはや見捨てられてても致し方ないってカンジ(ニガワラ
けどまぁ
完結するまではマターリ更新でもがんがるし(w
よろしければお付き合いよろしゅうに〜
ってなもんで
ではまた次回更新で〜♪
- 357 名前:名無し読者。 投稿日:2003年06月28日(土)19時08分49秒
- みっちゃん…ここのみっちゃん可愛い過ぎっす。
あー何か吉澤と並んでるみっちゃんを見たくなってきた。
完結までがっつかせてもらいますんでがんがってください。
- 358 名前:名無しさん 投稿日:2003年07月22日(火)23時07分21秒
- ドキドキワクワクソワソワキョロキョロ
待ってます。
- 359 名前:N・K 投稿日:2003年07月30日(水)15時36分44秒
- >>356.名無し読者。サマ 可愛いですか?ありがとうございます〜(ぺこり)
こんなんみっちゃんじゃない!!といつかお叱りを受けるのでは、と毎回ビクビクしていますのだ(w
頑張りますのでおつきあいよろしゅうに〜
>>357.名無しさん すみません(汗)お待たせしています
マターリお待ちいただけると幸いです(泣)
すみません×∞
体調激不良のため、更新が遅れています
…いや、いつも遅いんだけど(爆)
Σ(;`◇´)<あかんなぁ…
ごめんなさい(泣)
- 360 名前:N・K 投稿日:2003年08月26日(火)01時59分51秒
- やべっ!!(汗)
ってかマジやべっ!!(泣)
倉庫に逝ってなくて助かった〜(泣)
オイラの携帯版サイトを知ってはる方はご存知かと思いますが
激体調不良でしばらくPCから遠ざかってました…(泣)
今月中には一回くらいUPしたいなぁ(泣)
すみませんすみません(泣)
- 361 名前:名無しさん 投稿日:2003年09月03日(水)00時09分23秒
- 9月という事で更新期待sage
- 362 名前:N・K 投稿日:2003/09/10(水) 15:14
- >>361.名無しさん あ〜、ありがとうございます〜
書かなきゃ、書かなきゃって思ってて
おかげサマでイキオイつきました(w
感謝v
んでは、えらくヒサビサな気もする更新を…(爆)
- 363 名前:平家さんのお出かけ・19 投稿日:2003/09/10(水) 15:15
- ++++++++++++++
急いで歩く帰り道。
なぜかあたしの手の中には、花嫁のブーケ。
『聞いたでぇ?ラヴラヴなんやて?はい、これ。つぎは、みっちゃんの番。』
そう言われて無理やり持たされてしまったその物体。
投げるシーンがなかったからへんやなぁとは思ったけど。
最近は投げへんのやろか、なんて思ってて。
…まさか、手元にくるなんて。
全然思ってなかった。
どうしていいか、一瞬ほんまに戸惑った。
…ええんかなぁ。
ウソはついてへんけど。
事実を知っても、彼女はあたしにブーケをくれたやろか。
そんな思いでいっぱいで。
なぜだか吉澤に。
無性に逢いたくなって。
途中で二次会を抜け出した。
- 364 名前:平家さんのお出かけ・20 投稿日:2003/09/10(水) 15:16
- 帰ったら吉澤は笑ってくれるやろか。
嬉しそうに、平家さぁんって甘えてくるやろか。
…いじけてて相手してくれへんかったらどないしよ。
…吉澤。
吉澤。
吉澤、吉澤。
吉澤。
心の中で何回も名前を呼んだりして。
…そんな自分が信じられなくて。
今吉澤を失ったら、あたしはどないなってしまうねやろって。
なんだか怖くなって。
思わず走り出した黄昏時。
- 365 名前:平家さんのお出かけ・21 投稿日:2003/09/10(水) 15:17
- 走って走って。
走り続けて。
あたしたちはどこに行くんやろ。
どこまでも、どこまでも。
走っていくしかないんかもしれへんし。
何かに追われるように、逃げてるのかもしれへんし。
いつか辿り着くどこかに、向かってるんかもしれん。
- 366 名前:平家さんのお出かけ・22 投稿日:2003/09/10(水) 15:17
- いつか。
いつか走るのを止めたとき。
あたしと吉澤はどこに立ってんねやろ。
あたしと吉澤は。
同じ場所に立ってんのやろか。
もし。
別の場所に立ってたとしたら。
あたしは。
ナニを思うんやろ。
あたしは。
たった一人でどこに行くねやろ。
いつか来る未来。
目の前にある現実。
遠い未来。
すぐ来る明日。
先の見えないこの世界で。
あたしはナニを望むんやろ。
吉澤はナニを望んでんねやろ。
- 367 名前:平家さんのお出かけ・23 投稿日:2003/09/10(水) 15:17
- いつか直面するやろう、この現実に。
あたし達は背中を向けて。
走り出してるんかもしれん。
辿り着く場所は同じかもしれへんくても。
無駄な抵抗でしかなくても。
走り続けるしかないねやろなぁって。
そう思った。
とりあえず、実際今は走るしかない。
腕の中でかさかさ音を立てるブーケの中に。
あたしと吉澤の幸せな未来を重ね見ながら。
吉澤の待つ、あたしの部屋に。
帰るために。
- 368 名前:N・K 投稿日:2003/09/10(水) 15:21
- はいな
これで一応5話目は終了だったりします(爆)
どこに行くんだみっちゃんは…
っていうか
どこに行くんだオイラは(爆)
あ、そうそう
ムラサキシキブの最終話の展開、やっと固まりました(爆)
これでやっと終わりが見えてきたっちゅ〜話…
遅すぎですな…
( `◇´)<あかんがな〜
…だよねぇ
と、とにかく!
がんがります〜(泣)
- 369 名前:名無しさん 投稿日:2003/09/28(日) 02:41
- 飼育じゃここでしかまともに平家さん補給出来る所ないんで毎回楽しみに読ませてもらってます。
終りが見えてきたのは嬉しいような寂しいような複雑な感じですが、とにかく最後までがんがってください。
- 370 名前:名無し読者 投稿日:2003/10/22(水) 17:06
- 待ってます〜(ノ^▽^)ノ
- 371 名前:閑話・Y・1 投稿日:2003/11/05(水) 10:45
- 吉「平家さぁん、いつ帰ってくるんですか〜(泣)」
平「今頑張ってるやん!」
吉「もぉ相当時間たってますけど〜…」
平「…うっ…」
吉「…ん?…もしかして平家さん…たいりょ(ry)」
平「うっさい!!!!」
吉「…図星ですか…」
平「…吉澤のあほ…浮気してやる〜(泣)」
吉「ああ、できるものならどうぞ?」
平「…うう〜」
吉「できないでしょ?平家さん。ヨシザワのことスキですもんねぇ(ニヤリ)」
平「…くそぅ…最近可愛くない〜(泣)」
- 372 名前:閑話・Y・2 投稿日:2003/11/05(水) 10:46
- 吉「よしよし」
平「…痛い展開んなってもしらへんからなぁ…?」
吉「え?!」
平「ふふん」←(得意気)
吉「ほわわ〜!!へ、平家さ〜ん!!!」
最終話を目前にヒト波乱あるのか、ないのか(w
どうなりますやら(w
- 373 名前:N・K@虚弱体質(爆) 投稿日:2003/11/05(水) 10:52
- >>369.名無しさん すみません 非常にお待たせしてます(汗)
いやいや、そう言っていただけると非常に嬉しいです〜v
結構単純なんでオイラ(w
頑張りますね〜
>>370.名無し読者さん すみませんすみません×∞(汗)お待たせしまくってます(泣)
でもおかげで保全していただいてしまいました
感謝!
今回もえらくヒサビサの更新になってしまいましたが…(泣)
と、とりあえず次回更新分から話が動くの動かないのって…(爆)
と、とにかく!
次回更新で〜
平家さ〜ん!かむばっく〜!!
- 374 名前:N・K@半死人(泣) 投稿日:2003/12/05(金) 15:10
- サイトは更新してないし、飼育も更新してないし(爆)
えらいことになってますが…
と、とりあえずメルマガ配信することにケテーイ(爆)
煤i;`◇´)<どこにそんな暇があるねん…
ないんだけどさ…
な、なんとなく?(汗)
平家さんいっぱい書きたかったしさ〜
( ´Д`)<…ばかだねぇ
ええ バカですとも(泣)
http://merumo.ne.jp/i/00187747.html
になりまつ
しばらくはリクオンリーでいくんでよかったら登録してくださいまし〜
- 375 名前:N・K@平家ジャンキー 投稿日:2003/12/18(木) 17:57
- みっちゃんマンセー!!
鬱ですが妙にハイテンションな今日この頃(w
というワケで
前回お知らせしましたメルマガですが
リクにてムラサキシキブの番外編を〜というのがありまして
やりました(w
せっかくなんでUPします
煤i;`◇´)<メルマガのイミないやん!!
そうなんだけど(ニガワラ
ほら、更新滞ってるし…
(〜^◇^)<無理矢理救済措置とったね
…はい(泣)
いや、これを気に入っていただいて
メルマガ読んでいただければ幸いかなぁと
从#~∀~#从<はいはい
…すんまへん
- 376 名前:淋しがりやの恋・1 投稿日:2003/12/18(木) 17:58
- いつの間にか当たり前のように。
少しでも時間があったら平家さんのところに行って。
数分でも時間ができたらメールか電話して。
それがなんだか息をするのと同じコトくらい。
当然のコトになってて。
なんだかとても。
幸せすぎて。
こんな状況がずっと続くもんだって。
心のどこかで思ってて。
生温いお湯に浸かり過ぎてたのかも。
ヨシザワ。
今日、ヒサビサに。
平家さんを失うんじゃないかって。
そんな気分になった。
- 377 名前:淋しがりやの恋・2 投稿日:2003/12/18(木) 17:59
- かけてもかけても繋がらない電話。
打っても打っても返事の来ないメール。
夜に逢う約束はしてる。
昼にどこか行くなんて、そんなコト全然言ってなかった。
第一。
どこか行くならメールなり電話なり。
ヒトコト言ってくし、平家さんは。
なんだかおかしい。
ナニがって。
はっきりとはわからないけど。
なんだか妙な胸騒ぎがした。
- 378 名前:淋しがりやの恋・3 投稿日:2003/12/18(木) 17:59
- 「なんだよよっすぃ〜、どうした?ミョーにオロオロしちゃってさ。オトコマエが台無しじゃん。」
中澤さんの膝の上に座って。
というか。
中澤さんにがっちりホールドされてる矢口さんが声をかけてくれる。
「なんや矢口、あたしはオトコマエやないっちゅ〜んか。」
「裕ちゃんはへたれすぎ。」
「ひどっ!」
「ってかうっさい。ヤグチ今よっすぃ〜の心配してんだからね。ちょっと黙ってて。」
「…うわっ…矢口冷た…。」
「相変わらずラヴラヴですねぇ…。」
夫婦漫才モドキを見て出るコトバはそんなもの。
というか。
なんだかヨシザワ上の空です、矢口さん。
- 379 名前:淋しがりやの恋・4 投稿日:2003/12/18(木) 17:59
- 「なんや、よっさんとこも似たようなもんやろ?みっちゃん甘えたやしなぁ。」
そう。
平家さんは甘えたなんだ、ものすごく。
オトナなヒトだと思ってたヨシザワがすご〜くびっくりするくらい。
実際の平家さんは甘えただった。
「それはそうなんですけど…。」
「なん?別れたん?」
「アホ裕子!なんてコト言うのさ、ヤグチの可愛いよっすぃ〜に!」
「可愛いて…。あたしは?」
「可愛くない!」
「…ぐすん。」
- 380 名前:淋しがりやの恋・5 投稿日:2003/12/18(木) 18:00
- 別れた、って単語に胸がツキリと音を立てる。
平家さんと別れるなんて。
最近まったく考えたコトなかった。
例えそんなコトがあるとしても。
相当先の話だと思ってた。
「…ヨシザワ、平家さんに嫌われちゃったんですかねぇ…。」
「うわっ、ほら見ろ。裕ちゃんが変なコト言うからよっすぃ〜ヘコんじゃったじゃん。」
「あら〜…。垂れた耳に垂れた尻尾が見えるようやわぁ…。」
そうかも。
愛するご主人様に。
イキナリ捨てられた子犬の気分です。
今のヨシザワは。
- 381 名前:淋しがりやの恋・6 投稿日:2003/12/18(木) 18:00
- 「でもなぁよっさん。確かにみっちゃんはイキナリ別れ話するようなコちゃう!とは言い切れへんけど。あたしの例があるしな。でも、よっさんにはそんなコトせえへんと思うで?」
「そうそう。理由もなしにいきなりシカトしたりするようなヒトじゃないって。優しいもん、みっちゃんは。それに。」
「「吉澤んコトめっちゃスキやねん、あたし。」」
「…は?!」
「みっちゃんがそう言ってた。ねぇ?裕ちゃん。」
「せや。」
「だから平気だって。」
「…そうですかねぇ。」
急に自信がなくなりました、ヨシザワ。
というか。
息ぴったりの矢口さん達がちょっぴり羨ましいと。
そう思いました。
- 382 名前:淋しがりやの恋・7 投稿日:2003/12/18(木) 18:01
- ―心配なら行ってきたらええ。どうせもう収録はすんだんやし。
―そ、そ。後はヤグチ達でうまく言っとくから。
二人にそう言われてタクシーに飛び乗って。
もう一度電話してみたけれど。
やっぱり出る気配もなくて。
…ほんとに捨てられちゃったのかな、なんて。
哀しくなった。
見慣れたエントランスを潜って。
なかなか上がらないエレベーターにイライラして。
やっと辿り着いた平家さんの部屋の前。
一応インターホンを押して。
しばらく待ってみるけど返事はなくて。
平家さんごめんなさい、と心の中で謝って。
スペアキーで中に入る。
チェーンのかかっていないドアが平家さんの留守を思わせるけど。
平家さんが間違いなく中にいるって。
そう実感した。
- 383 名前:淋しがりやの恋・8 投稿日:2003/12/18(木) 18:01
- 「平家さん?いるんでしょう?」
まさか死んでたりしないだろうななんて。
最悪な考えが頭を過る。
ふるふると頭を振って、リビングのドアを開けた瞬間。
机に突っ伏す平家さんの姿が目に入る。
「平家さん!!」
慌てて駆け寄って。
規則正しく上下する躯がただ眠っているだけだと語る。
「…よかった。」
ほっと胸を撫で下ろして。
着てきたジャケットをそっと眠る平家さんにかけてあげる。
そこでやっと気が付く部屋の惨状。
「…なんじゃこりゃ。」
- 384 名前:淋しがりやの恋・9 投稿日:2003/12/18(木) 18:01
- 「…ん〜…?」
もぞもぞと身動きして起きる平家さん。
「…吉澤…?」
「はい。ってか、なんなんですか、この部屋。どうしちゃったんすか?!」
―あちゃあ、見つかってしもた。
そう言いながら。
どこかバツの悪そうに。
微笑む平家さんはいつもと同じで。
嫌われたかも、捨てられたかもって。
そう思った自分がバカみたいで。
ふにゃりと立ち上がった平家さんを抱きしめる。
「なしたんよ?」
「なんでも。」
「吉澤は甘えたさんやなぁ。」
「…平家さんこそ。」
- 385 名前:淋しがりやの恋・10 投稿日:2003/12/18(木) 18:01
- +++++++++
結局のところ。
平家さんはヨシザワを喜ばせる為にクリスマスの用意をしようとしたらしく。
日頃の不精さが祟って、どこにナニがあるのかわからず。
引越し以来結局開けてないダンボールから全て探しまくって。
結果、部屋は荒れ荒れ。
本人も疲れて眠りこけてしまったという。
そんなオチで。
ヨシザワの葛藤はなんだったんだろうって。
思わず苦笑い。
「ん〜?どないしたん吉澤。」
「平家さんがいてよかったなぁって。」
「なんや、それ。」
- 386 名前:淋しがりやの恋・11 投稿日:2003/12/18(木) 18:02
- なんとか片付けた部屋。
せっかく見つけたんだから飾ろうかってコトになり。
ヨシザワが頑張って飾りつけ。
平家さんは。
ソファの上でクッションを抱えてまったり中。
「ねぇ、平家さん。来年もヨシザワの隣にいてくださいね?」
「…うん。せやね。」
「捨てたりしないでくださいよ?」
「それはないない。吉澤が一番よぉ知っとるやん。平家さんは。」
「「甘えたで淋しがり。」」
「そゆコト。」
- 387 名前:淋しがりやの恋・12 投稿日:2003/12/18(木) 18:02
- 平家さんはきっと知らない。
ヨシザワが平家さんと同じくらい。
もしかしたら平家さん以上に甘えたで。
淋しがりだってコト。
今日一日、どれだけ不安で不安で仕方なかったか。
平家さんは知らない。
来年はもっとオトナになって。
平家さんを支えてあげられたらって。
そう思う。
淋しがりやのこの恋は。
こうやって不安になりながら。
幸せになりながら。
続いていくんだ。
きっと。
これからも。
-FIN-
- 388 名前:N・K@平家ジャンキー 投稿日:2003/12/18(木) 18:05
- はい
ある意味バックナンバー状態ですな(w
ええと
まったく関連がないわけではなく
今後の展開の含みもちらりと持たせてたり持たせてなかったり(w
一応、ね…
煤i;`◇´)<一応ってなんやねん!
一応は一応だってば(w
このスレでは終盤にさしかかってきたこの話ですが
メルマガでちまちまその間の話を書こうかなと思ってます
( ´Д`)<なんでここで書かないの?
…とりあえず最終回にむかってもう走ってるから(爆)
ではでは
次回更新で〜
- 389 名前:名無し 投稿日:2004/01/20(火) 07:52
- 保全
- 390 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/01/28(水) 03:04
- 待ってます。
ガンガッテ
- 391 名前:言い訳キング@N・K(汗) 投稿日:2004/01/29(木) 16:57
- >>389.名無しサマ
>>390.名無し飼育サマ
すみません お待たせしています(汗)
2月1日に地元イベに直参するもんで
…新刊原稿に追われていまつ(汗)
( `◇´)<もっとはよから始めればよかったやん
…いや そうなんだけどさ(泣)
なんだか煮詰まってて…
(〜^◇^)<なんだかなぁ
(0^〜^)<やっぱりみちよしですか?
( ´Д`)<平家→中澤×安倍・高×紺・吉×後・里×矢 だってさ
煤i;`◇´)<…へ?!
(;0^〜^)<それ全部?
(〜^◇^)<一本につめこんだらしいよ
煤i;`◇´)<…それはまとまらへんし煮詰まるわなぁ…
すいませんすいません(汗)
高橋出身県の方は遊びにきてください(w
その他の方は
( `◇´)<通販で
川о・-・)ノ<よろ〜
煤i;`◇´)<セリフとられた!!
(;0^〜^)<よしよし
というわけで(汗)
次回更新は2月1日以降になるかと思われ…
もう少々お待ちください(汗)
- 392 名前:N・K@みちよジャンキー 投稿日:2004/03/01(月) 13:19
- あわわ(汗)
2月1日以降に更新しますといいながら
煤i;`◇´)<3月1日やん?!
すみません…(泣)
といいつつも
ほぼどなたも読んでらっしゃらないと確信(ニガワラ)
今回は、またもや番外編(爆)
というか
本編の合間の話というか…
おつきあいよろしゅうに〜
- 393 名前:いとしい 投稿日:2004/03/01(月) 13:19
- なぜだか夜中に目が覚めた。
月明かりにぼんやり照らされた寝室。
隣には幸せそうに眠る吉澤。
―かわええなぁ…。
コドモみたいな寝顔がとても愛しくて。
そっと頬に唇を落とす。
「…ん〜……。」
くすぐったそうに顔をしかめる吉澤。
そんな吉澤を見ながら、ふっと淋しさに襲われる。
―吉澤は…いつまでそばにいてくれんねやろ…?
まだなくしたワケやないのに。
どうしようもないくらいの喪失感。
理由なんてわからへん。
吉澤と一緒にいればいる程。
あたしは貪欲になっていくような。
…そんな気がして。
- 394 名前:いとしい 投稿日:2004/03/01(月) 13:20
- 規則正しく上下する、吉澤の胸にそっと耳をあててみる。
―とくん
―とくん
―とくん
淋しい夜は、愛しいキミの心音を確かめよう。
それは。
キミがここにいる証。
あたしがここにいる証。
キミが生きている確かな証を聞きながら。
また眠りにつこう。
きっと明日も。
幸せだから。
-FIN-
- 395 名前:N・K@へたれキング(泣) 投稿日:2004/03/01(月) 13:24
- うわ、短っ!(w
…こんなんでいいのかと自問自答してみたり…
最終話はぼちぼちとりかかりたいのですが
…ですが(泣)
最近吉澤さんキャラかわりすぎ(泣)
むしろごっちん萌え!
今からみちごまに無理矢理かえようかな、などと誤爆してみたり(w
いやいや、さすがにそれはしませんが(w
次回更新はなるべく早めにしたいなぁと思ってまつ
- 396 名前:N・K@みっちゃん最高(泣) 投稿日:2004/03/01(月) 14:58
- ってか
JECICA
届きますた!!
イイ!!(泣)
名張楽しみです(泣)
- 397 名前:一読者 投稿日:2004/03/02(火) 03:21
- 以前から楽しみに読ませていただいてます。
今回も素敵でした、これからもがんばってください。
私も「JECICA」聴きました!いいですよね!!
- 398 名前:N・K@JECICA記念 投稿日:2004/03/30(火) 16:19
- >>397.一読者サマ
ありがとうございます(泣)
お一方でも読んでくださる方がいる限りは頑張ります
…すげーマターリ更新ですが(泣)
ですよねぇ
ヘビーローテーションですよ、いやマジで
いろいろと萌神降臨な罠(w
- 399 名前:N・K@JECICA記念 投稿日:2004/03/30(火) 16:20
- ええと
今回もメルマガから…(汗)
というのも
またやってしまったワケで
…ムラサキシキブ外伝(汗)
しかも今回は…(汗)
- 400 名前:その時まで・1 投稿日:2004/03/30(火) 16:20
- 「みっちゃん。」
「…あ…。」
「遅くなってごめん。裕ちゃんを撒くのに手間取っちゃって。思いの他しつこくてさぁ。」
「ええんよ。でも…ごめんな?」
「なんでみっちゃんが謝るのさ?誘ったのは矢口だよ?」
「…だって…。」
「気にしない気にしない。裕ちゃんの鼻がやたらききすぎるんだよぉ。みっちゃんのせいじゃないって。」
「…うん。」
―よしよし
そう言いそうなイキオイで。
彼女―やぐっちゃんは精一杯背伸びをして。
あたしの頭を撫でた。
- 401 名前:その時まで・2 投稿日:2004/03/30(火) 16:21
- 「たまにはさ、いいじゃん。こんなのも。」
あたしをちょっぴり見上げながらやぐっちゃんが言う。
「…そか?」
あたしはなんだか罪悪感でいっぱい。
「みっちゃんはさ。もっと自由であるべきだと矢口は思うけど?」
「…うん。」
時々見え隠れするやぐっちゃんのオトナな部分に驚かされる。
「やっぱさ、気になる?」
「え?」
―よっすぃーのコト、さ。
- 402 名前:その時まで・3 投稿日:2004/03/30(火) 16:21
- ―そうかもしれへん。
あたしはぽつりとそうつぶやいて。
ベンチに持たれて空を見上げる。
切り取られた四角い都会の空はどこかぼんやりしていて。
あたしの心みたいになんだかすっきりしてなくて。
上を見上げたまま、溜息ひとつ。
「溜息つくと幸せ逃げるんだってさ。知ってた?」
「吉澤にも言われた、それ。」
「そっか。」
やぐっちゃんも同じように空を見上げながら。
―今日くらいはよっすぃーのコト考えるのやめなよ、みっちゃん。
ベンチの上の、あたしの手をそっと握った。
「やぐっちゃんはさ、ねぇさんのどこがスキなん?」
「ん〜?矢口?そうだなぁ。秘密。」
「なんでやのん?」
「二人でいるときくらい、裕ちゃんとよっすぃーのコト考えるの止めよ?矢口はみっちゃんといる時くらいはみっちゃんのコトだけ考えるから。」
「…うん。」
握られた手から感じるやぐっちゃんの体温が。
なんだか妙に。
切なかった。
- 403 名前:その時まで・4 投稿日:2004/03/30(火) 16:21
- 「ねぇ、みっちゃん。」
「ん?」
呼ばれてそっちに顔を向けて。
―ちゅ
何が起きたのか一瞬理解できなくて。
どこか淋し気に微笑むやぐっちゃんだけがそこにいて。
あたしの世界は。
いろんな所からボロボロと壊れていきそうで。
微笑み返したあたしの顔も。
きっと淋しそうに見えたやろって。
そう思う。
「いつまで続くかな、この関係。」
「…どうやろ、な…。」
「矢口はさ。みっちゃんの気持ち、なんとなくわかる気がする。」
「え?」
「ってか、多分一緒。矢口の気持ちとみっちゃんの気持ち。違うのは。」
「違うんは?」
―矢口がみっちゃんより、ズルいってトコかな。
- 404 名前:その時まで・5 投稿日:2004/03/30(火) 16:22
- そう言ってやぐっちゃんが立ち上がろうとして。
重ねられた手が離れようとした瞬間に。
どうしようもないくらいの淋しさに襲われて。
思わず離れかけたその手を掴む。
「みっちゃん?」
「…ごめん。しばらく…こうしとって…?」
―うん、いいよ。
ぎゅっと握り返されたその手の温もりに。
終わりのない未来を。
…見た。
―FINorNEXT?…―
- 405 名前:N・K@…うつけ者(汗) 投稿日:2004/03/30(火) 16:27
- …あはは…(汗)
分岐です
というか
いいのかこんなんでという突っ込みが聞こえそうですが
ED直前に
…このままでいいのかななどと考えてしまって(w
分岐して別EDがあってもいいじゃんという安直な考え(爆)
あ、本来のムラサキシキブのEDはもちろんみちよしで書ききります
ええ
もちろん
今更変える気はありませんとも(w
なんと言いますか
外伝をいくつか書いているうちに外伝は外伝のまま進めちゃおうかななどという悪魔の囁きが…(ニガワラ
いえ
予定は未定です
反応見て決めたいうつけ者です(泣)
よろしければ
ご意見お寄せください
って
いつ本編最終回書き始めるんだオイラ(泣)
- 406 名前:名無し読者 投稿日:2004/03/30(火) 22:54
- すごいですね…
最初から読ませていただきました!
あたし平家さんが絡む話初めて読んだんです。
全部共通して幸せを感じました。
やっぱりみちよしを書いてほしいです!!
頑張って下さい!!待ってます
- 407 名前:N・K@みっちゃん聖誕祭 投稿日:2004/04/05(月) 15:16
- >>406 名無し読者さん
あわあわ(汗)
すみません こんなだらだらと長い話を…(汗)
一応コンセプトが砂を吐くほど甘ったるい話 なんで(w
みちよしのまま進むのは表
分岐して甘ったるくない展開になるのは裏
それで進める事にしました(爆)
裏ムラサキシキブは個人サイトでやる予定でつ
ありがとうございます
頑張りまつ
- 408 名前:N・K@みっちゃん聖誕祭 投稿日:2004/04/05(月) 15:17
- で
明日はついに聖誕祭&大阪ライヴ〜♪
全身真っ黒クロスケの眼鏡♀がいたらオイラだと思ってください(w
お声がけ歓迎(w
楽しみましょ〜♪
- 409 名前:N・K@ちょいスランプ… 投稿日:2004/04/13(火) 17:30
- てなワケで
みっちゃん聖誕祭用短編UPです
- 410 名前:sweet pain 投稿日:2004/04/13(火) 17:33
- 歌う為に生まれてきたこの運命に感謝しとる。
吉澤に逢えた、運命にも。
―平家さん
―ん?
―happy birthday
―…吉…澤…
―愛しの姫君に
―…あほぉ…
銀に光るそのプレゼントがなくても。
あたしはきっと。
泣いたと思う。
そんな25のbirthday。
−FIN−
- 411 名前:N・K@ちょいスランプ… 投稿日:2004/04/13(火) 17:34
- 実際にはライヴしてはりましたけど(w
まぁ その後とでも(w
って よしこってば大阪まで行ったのか?!的突っ込みはナシの方向で(汗)
- 412 名前:N・K@ちょいスランプ… 投稿日:2004/04/13(火) 17:52
- で
ヒサビサの本編更新にいきたいと思います
…やっとですね…
すみませんすみません×∞(汗)
- 413 名前:心の矢印・1 投稿日:2004/04/13(火) 17:55
-
―ただいま
―おかえりなさい
そう言葉を交わしたあたし達の間にどんな想いがあったのか。
それはお互い、自分自身にしかわからへんけど。
あたしがものすごい安心したんは間違いない。
たいしたコトやない。
ただ、ただいまって言うて。
吉澤が笑顔でおかえりなさいて言うてくれただけ。
たったそれだけ。
それだけのコトなのに、ものすごく安心するあたしは。
なんなんやろ。
- 414 名前:心の矢印・2 投稿日:2004/04/13(火) 17:55
- 強くなりたい、吉澤に頼ってもらえる人間になりたい。
そんなコトを思っていたはずやったのに。
いつの間か、こんなに吉澤に依存して。
ほんの数時間離れとっただけやのに、何年も離れてたみたいにほっとしたり。
微笑む吉澤を見ながら、やっぱこのヒトがスキやと思ったり。
怖いくらい吉澤がスキになっとる自分に。
はっとした。
- 415 名前:心の矢印・3 投稿日:2004/04/13(火) 17:56
-
「平家さん?どうしちゃったんですか?…ヨシザワの顔に何か付いてます?」
「い、いや。なんも…。」
そうですか?
そう言いながらちょっと首をかしげつつ、覗き込んでくる吉澤の仕草があまりに自然で。
吉澤にとっても、あたしといるコトが当たり前になっとるんやなって実感したり。
元々背の高い吉澤は、普段から話相手の顔を見る時、首をかしげるクセがある。
みんなに対してそうするもんやと思っててんけど。
ある日、気が付いてしもてん。
あたしとおる時は首かしげるだけやのぉて、顔色を伺っとるって。
本人は気が付いてないみたいやけど。
今でも。
- 416 名前:心の矢印・4 投稿日:2004/04/13(火) 17:56
- あたしに対してそうする時の吉澤はいつも、何かに怯えてるんだかなんだか、みたいなめっちゃ困った顔して。
最初はどないなクセやねん、それ。もしかして平家さんって怖いんか?!とか思ったくらい。
相手の顔色伺うんはあんまよろしくないコトやけど。
今思えば、きっと吉澤は怖かったんやと思う。
あたしにどう接していいかわからへんかったんやろって。
自分の一挙一動に自信がなくて、あたしを困らせたくなくて。
怒らせたくなくてあんな顔しとったんやろって思う。
あたしも多分、ねぇさんとおる時はあんなんなっとったなぁなんて。
思い出したりもして。
- 417 名前:心の矢印・5 投稿日:2004/04/13(火) 17:58
- 「なぁ、吉澤。平家さんのコト、今でも怖い?」
「へ?!」
いつの間にやら持ち帰ったブーケをあたしの手から受け取って。
興味深気に上から覗いたり、下から覗いたりしとった吉澤の表情が固まる。
「な、何を言ってるんですか…。あ〜、びっくりした…。」
「怖ないならええねん。ごめんな、急にヘンなコト言うて。」
―ほんとですよぉ。
そう言いながらあたしを見る吉澤は、やっぱり首をかしげながらあたしの顔を覗き込んでて。
ほら、完全にクセになっとる。
そう思ってなんだかおかしかった。
- 418 名前:N・K@ちょいスランプ… 投稿日:2004/04/13(火) 18:01
-
はい
もぉこれ何話目…?
6話目?(汗)
マターリ更新でもぉすでに○年目(汗)
すみませんすみません×∞(泣)
この回で終わればいいなとは思ってるんですが
まとまるかな…
( `◇´)<…なんだかなぁ
あわわ(汗)
んでは 次回更新で…
- 419 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/05/01(土) 00:39
- いえ、みちよしの二人はマターリじっくり、大事に育っていってほしいです。
ということで続きをマターリ待ちますです。
- 420 名前:名無し飼育 投稿日:2004/05/05(水) 17:36
- わーい!更新キテター^0^
何年でも待ち続けまっす☆みちよし最高!
- 421 名前:N・K@みちよ教 投稿日:2004/05/21(金) 16:37
- >>419 名無飼育さん
いや、ほんとにありがとうございます
書かなきゃ書かなきゃと思いつつ、裏ムラサキ〜とか外伝とかばかり書いてて
月1更新とかになってます(泣)
ほんとマターリなんですが完結までウチのみちよしなりに前へ進みたいと思っています
これからもお付き合いよろしゅうに
>>420 名無し飼育さん
すみませんすみません(汗)
マターリ更新ですががんがります
みちよしいいですよねぇ
自分の世界観であれなんですが
ものすごく書きやすくて気に入ってたりします ムラサキシキブ…(汗)
さてさて
今回の更新分Upします
いつになったら超ラヴラヴ〜 みたいになりよるんやろ…(泣)
- 422 名前:心の矢印・6 投稿日:2004/05/21(金) 16:38
- 「…今日の平家さん、何か変じゃないですか?平家さんが怖いかとか聞いたり、ヨシザワの顔見てにやにやしたり…。あ、もしかして熱あるんじゃ?!ああもぉ、そんな薄い格好してるから。ちょっとオデコ貸してください、オデコ。」
「熱なんてないって。」
「もぉ、ほれ!」
いつもはありえないくらい強引な吉澤に気合負けして。
…いや、気合勝負やったらいつもあたしが負けるけど。
吉澤のオデコがあたしのオデコに触れる。
なんや、冷たいオデコやなぁ。
そんなん考えつつ、見上げると。
…相変わらずの長い睫毛、綺麗な瞳。
なんやねんな、まったく。
このコは。
造形的に綺麗すぎんねん。
そう思う。
- 423 名前:心の矢印・7 投稿日:2004/05/21(金) 16:38
- 「ん〜、熱はないみたいだけどなぁ。」
「ほれみぃ。ないって言うたやん。」
「あ〜、じゃあ何か変なもん食べたとか!」
「…あんなぁ。平家さん、そんなオコサマちゃうで?吉澤じゃあるまいし。」
吉澤がむぅってなったんがわかる。
こんなに近くに顔があってもわかるもんなんやなって、ちょっと笑えた。
「…そりゃ平家さんから比べたらオコサマかもしれないですけど…。でもいくら吉澤でも落ちてるものを拾って食べたりはしないです!」
「…そらそうやろ。」
- 424 名前:心の矢印・8 投稿日:2004/05/21(金) 16:38
- 時々吉澤ってワケわかれへんと思う。
そんなトコも愛しとるけど、その話をねぇさんにしたら。
「…みっちゃんてほんま物好きやなぁ。」
て、呆れられて。
そんなもんなんやろかって思った覚えがある。
他人から見たら、吉澤をスキなんは物好きに見えるんやろか。
こんな綺麗な顔しとって。
色も白くて、そこら辺のオトコよりカッコええ。
たまにものごっつワケわかれへんコトしよるけど。
そこはご愛嬌、な範囲やと思うし。
時々ワラビ餅とかにハマって馬鹿食いしよるもんでものすご太ったりするけど。
それでもメンバーにモテるし、ハローのメンツにも吉澤のFANって多い。
平家さん的には、それって吉澤が見た目格好ええからだけやないと思うねん。
…いや、実際どうかはわかれへんけど。
ねぇさんが言うとこの物好き≠ネ部分を見せる吉澤を見てもまだ、吉澤をスキやて言うコも中にはいてると思うねん。
正直。
時々不安になるくらい。
- 425 名前:心の矢印・9 投稿日:2004/05/21(金) 16:39
- なんで、て。
あたしがそうやから。
平家さんがそうやねんから、吉澤のそゆトコ含めて吉澤をスキやて言うコなんて他にもいるハズやねん。
…うん。
「…や〜っぱおかしいっスよ、平家さん。」
「…ん?」
「いつもならこんだけ近くで見つめたらわぁ、吉澤。近すぎる近すぎる!≠ニか言ってアワアワするじゃないですか。それなのに、ぼーっとしちゃってさぁ。ほんとどうしたんですか?」
「…いや、なんも。吉澤の顔ってやっぱ綺麗やなぁと思って。」
「平家さんほどじゃないです。」
「ははは…。」
真面目な顔してあたしをいつも褒めてくれる吉澤は。
いつまでここにいて、こうやってあたしを愛してくれるんやろかって。
胸がちくっと痛んだ。
- 426 名前:N・K@みちよ妄信者 投稿日:2004/05/21(金) 16:41
-
…少なくて申し訳(汗)
書き溜めてあった分を大幅に削除しまして…
1から書き直してます
なんでって
最前でみっちゃん見たらイメージ変わったから …です(爆)
ほんっとマターリなんですが
最後までお付き合い願えるとありがたいです
ではでは
次回こそは早めにUPしたいなぁ…(泣)
- 427 名前:名無し読者 投稿日:2004/05/23(日) 02:00
- お待ちしておりました!!
平家さんのライブ行ったんですか?うらやますぃ〜!!
地方だから全然そういうのに疎くて…
書き直し、大変だと思いますが頑張ってくださいね!!!
- 428 名前:N・K@沖縄…(泣) 投稿日:2004/06/23(水) 14:10
- >>427.名無し読者サマ
行きましたよ〜 名古屋のみですが
最前列で見る生みっちゃんに瞬殺されてきました(w
地方と言えば、オイラもかなり相当地方ですが みっちゃんの為なら…(爆)
頑張りますですよ はい!
ありぁとうございまつ〜
分岐してのEDもあるコトですし…
キリキリ行きたい…なぁ(爆)
早めにUpしたいとか言いつつ
また一ヶ月近くたってしまいました(爆)
申し訳〜(泣)
- 429 名前:心の矢印・10 投稿日:2004/06/23(水) 14:14
- 「…。ま、ええやん?平家さんかて、たまにはこんな日もあるって。」
「そうですかねぇ…?」
「うんうん。そゆコトにしといてんか?」
「…まぁ…平家さんがそう言うなら仕方ないですけど…。」
「ヨシ。」
多少強引にも思えたけど、これでいいと思う。
吉澤にはまだ。
言えないコトがたくさんある。
そう。
まだ。
それらの全てを今の吉澤に告げたら。
きっと吉澤は壊れてしまう。
そんな気がするから。
- 430 名前:心の矢印・11 投稿日:2004/06/23(水) 14:14
- 吉澤には無理してまで、あたしに合わせて欲しくない。
無理に背伸びして、吉澤らしさを失って欲しくない。
ワガママなんかもしらへんけど。
あたしはそう思う。
きっと、あたしと吉澤の心の矢印は。
同じ方向を向いてるようで、微妙にズレてるハズ。
それが当然やと思うし。
一緒の方向になるなんて、なかなか難しいと思うから。
それでも、いつか。
いつか重なる日が来るかもしれへん。
まったく逆の方向を向くかもしれへん。
そんな日が来るから。
あたしはそれを。
ただじっと。
待とうと思う。
ごめんな、吉澤。
平家さんはオトナやから。
吉澤よりズルいねん。
- 431 名前:心の矢印・12 投稿日:2004/06/23(水) 14:14
-
「平家さん?」
「ん?」
「楽しかったですか?結婚式。」
無邪気に笑う吉澤が愛しい。
「ん〜、せやねぇ。綺麗やったわ、ウエディングドレス。」
「って、友達じゃなくてドレスですか?!」
「あはははは。」
- 432 名前:心の矢印・13 投稿日:2004/06/23(水) 14:15
- あたしには、帰る場所がある。
平家さん
そう言ってはいつも笑ってくれる大事な大事なヒトがいる。
ほんの数時間、離れていただけなのに。
泣きたくなる程、逢いたくなるヒトがいる。
叶わないかもしれへん未来を夢見て。
胸を痛める相手がいる。
幸せ。
せや。
あたしは幸せなニンゲンやねん。
幸せすぎて。
失うのが怖くて。
今、あたしは。
誰よりも臆病だ。
きっと。
- 433 名前:心の矢印・14 投稿日:2004/06/23(水) 14:28
-
「…だろうなぁ。」
「え?」
―聞いてなかったんですか?
ちょっとへこみかけの吉澤の顔。
ごめん、ほんと聞いてなかった。
「ちゃうちゃう。聞きとれんかってん。」
「…ほんとですか?」
「うんうん。」
慌てて言い訳するあたし。
構ってもらえなくていじけたイヌみたいな吉澤。
いつまで?
いつまでこないな時間すごしてられる?
「平家さんはきっと似合うって言ったんです。」
「え?何が?」
「…ほら、やっぱり聞いてなかったじゃないですか〜。ウエディングドレスですよ。ウ・エ・ディ・ン・グ・ド・レ・ス!」
- 434 名前:心の矢印・15 投稿日:2004/06/23(水) 14:35
- 「へ?」
「今度見に行きましょうか。」
「は?」
「やっぱ白だよなぁ。フリフリとかたくさんついちゃってるようなヤツで。」
「…え?」
「色ついたヤツでも似合うだろうなぁ。何色がいいかなぁ。」
「ええ?!」
ひたすら素っ頓狂な返事をするあたしに気がつかず。
吉澤はすっかり自分の世界に浸っているらしい。
「…ピンク、は梨華ちゃんだしなぁ。豹柄…はどう考えても中澤さんだし…。」
「…もしも〜し?」
「…やっぱ薄紫とかかな…。あれのPVのヤツよりもっと薄い色とか…。」
「よ…吉澤…?」
「…う〜ん。」
- 435 名前:心の矢印・16 投稿日:2004/06/23(水) 14:42
- …まぁ。
ええか。
今はまだ、吉澤はずっと先まであたしといてくれる気らしいから。
まだ、同じ方向を向いていられるらしいから。
なぁ、吉澤?
平家さんな。
…泣きたくなるくらい。
あんたがスキやねん。
それ。
ちゃんとわかっとる?
- 436 名前:N・K@へたれキング 投稿日:2004/06/23(水) 14:44
-
…まぁそんなこんなで
UPしてみました(汗)
甘いんだか痛いんだか
よくわからない話になってきました(爆)
…それでもよろしければ
お付き合いください
- 437 名前:N・K@…邪道キング?(w 投稿日:2004/06/23(水) 17:46
- 携帯サイトにて前ちらりと書いた例のアレ(w
ムラサキシキブ分岐バージョン
裏ムラサキシキブ 始動しました
やってしまいました(爆)
幸せなムラサキシキブを見たい方にはオススメしません(w
よろしければどうぞ(w
- 438 名前:さや 投稿日:2004/07/21(水) 17:00
- 例のアレ、始まりましたか…(w
すっっっごく気になるんですが、
私はこっちのムラサキシキブ1本!!でいきます。
…とか言って誘惑に負けて見ちゃうかも。
こちらの更新も待ってますね!!
- 439 名前:N・K@へたれカテキョ 投稿日:2004/08/05(木) 16:15
- 遅くなりました 更新します
- 440 名前:心の矢印・17 投稿日:2004/08/05(木) 16:16
-
「でね、やっぱ平家さんがドレス着るなら吉澤はスーツじゃないですか。ミスムンの格好スキだって言ってくれてたでしょう?前に。あんなんでいいと思います?」
「…それ、えらいホストテイストな旦那様やなぁ。」
「イヤですか?」
「いや、なんも。」
黙っとったら吉澤がオンナノコやてわかれへんのちゃうやろかって。
内心笑えた。
「最近また細くなってきたもんなぁ、吉澤。似合うで?きっと。」
「…なんか平家さん、さらりとひどい…。」
「あはははは。」
- 441 名前:心の矢印・18 投稿日:2004/08/05(木) 16:16
-
世間に認めてもらえない。
親も友達も呼べない。
そんな二人だけの結婚式は。
きっとこうやって想像してる時が一番楽しい。
そう思う。
幸せそうに目の前で笑う吉澤に微笑み返して。
あたしはそっと言いかけた言葉を飲み込んだ。
―ずっと一緒にいられたらええなぁ
- 442 名前:心の矢印・19 投稿日:2004/08/05(木) 16:18
-
言えない。
今は言えない。
あたしは近々自分の手で。
吉澤の笑顔を奪ってしまう日を作り出してしまうのが。
怖かった。
- 443 名前:N・K 投稿日:2004/08/05(木) 16:20
-
はい
とりあえずここで6話目終了です
前回えらく中途半端なところで終わらせていたことに禿しく後悔…
6話目で完結を目指していましたが
無理でした(w
話の内容と文体がついてこないカンジ…
というワケで
7話目へゴー(爆)
- 444 名前:キレイゴト...・1 投稿日:2004/08/05(木) 16:27
-
そろそろ吉澤は目が覚めた頃やと思う。
結局、言えずに今ここにいる。
楽しかった。
今年も一緒にねぇさん達と花火をした。
吉澤と一緒に温泉に泊まりに行ったりもした。
たくさん写真も撮ったし、今更なカンジのプリクラなんかも撮ったりした。
幸せやと思う。
めっちゃ幸せやってわかってる。
だからこそ。
あたしは自分の気持ちを吉澤に伝えるコトが。
―でけへんかった。
- 445 名前:キレイゴト...・2 投稿日:2004/08/05(木) 16:31
- 前から薄々考えていたコト。
いつか海外で英語をやりたい。
知らない世界を見て色々吸収したい。
いろんなヒトと出会っていろいろ学びたい。
知らない景色をたくさん見たい。
いろんなコトを見て、聞いて、感じて。
歌を作りたい。
歌っていきたい。
結局あたしは、吉澤に内緒で海外留学を決めた。
相談しようと思った時もあった。
でも。
いつも幸せそうに笑う吉澤の顔が、哀しみに歪むのを見たくなくて。
どうしても。
言えへんかった。
- 446 名前:キレイゴト...・3 投稿日:2004/08/05(木) 16:37
- あたしはズルい。
幸せに笑う吉澤の記憶と、躯が覚えている吉澤の感覚だけを連れて。
オーストラリア行きの飛行機に乗り込んだ。
これから先、吉澤がくれたこの銀の指輪と、携帯の小さな画面の中で頬寄せ合って笑うあたしと吉澤の写真だけが心の支えになるんは違いない。
海外滞在中は吉澤に連絡は取らへんと決めた。
勝手かもしれへん。
せやけど、連絡してしもたらあたしの決心が揺らぐから。
ワガママやと思うけど。
許してなぁって。
心の中でそっと思う。
- 447 名前:キレイゴト...・4 投稿日:2004/08/05(木) 16:43
- 後悔はしてへん。
半年先か、一年先か。
日本に帰った時、吉澤の隣に誰かおってもしゃあないと思う。
なんも言わへんと離れたあたしに責任があると思うから。
ねぇさんとやぐっちゃんには伝えた。
「なんで内緒なん?」
「…言うたら反対しよるやろ?吉澤。」
「そんなんわかれへんやん。」
「もしな、もし反対せぇへんでも哀しい顔する吉澤を見たくないねん。」
「ズルい。みっちゃんズルいわ、そんなん。」
「…うん。でも、イヤやねん。どうしても…。」
「言うたらええやん。ぶつかってもええがな。後悔するって、みっちゃん。」
「…うん…わかっとる…。あたしかて悩んだんよ…せやけど…どうしてもできやん…。」
「みっちゃんのへたれ!」
「…知っとるよ。」
- 448 名前:キレイゴト...・5 投稿日:2004/08/05(木) 16:48
- 自分のコトのように怒らはるねぇさんの気持ちは、めっちゃよぉわかる。
せやからどないなコト言われてもしゃあないと思った。
吉澤がどう思うかあんた考えたんか、なんでそないな勝手ができるねん。
そう言うて怒るねぇさんに。
「…やめな、裕ちゃん。みっちゃんだって悩んだんだから。わかってあげなよ。」
たったそれだけの言葉をやんわりと投げかけて。
黙らせてしまうやぐっちゃんが羨ましかった。
正確には。
そんな二人の関係が羨ましかった。
- 449 名前:キレイゴト...・6 投稿日:2004/08/05(木) 16:54
- きっと目が覚めた吉澤はあたしを探すやろ。
部屋にいないとわかったら。
いつものように、電話をかけて。
繋がらない携帯に首を傾げつつあたしのマンションへ向かうに違いない。
スペアキーでドアを開けて。
片付いた部屋にびっくりするやろ。
それから、ねぇさんかやぐっちゃんに電話して。
…あたしが日本にいないコトを多分どっちかが言う。
それを聞いた吉澤は。
大きな目をもっと大きく見開いて。
呆然とするに違いない。
それからウソでしょ?とか聞き返して。
それから…。
…それから…。
- 450 名前:キレイゴト...・7 投稿日:2004/08/05(木) 17:00
- 「…しざ…っ…」
泣かんとこって決めたのに。
別れも告げずに旅立ったのに。
頑張ろうって。
吉澤に嫌われても、捨てられてもしゃあないって思ったのに。
鋭いナイフで胸をえぐられたみたいに。
あたしの胸は痛んで。
携帯の中で微笑む吉澤の上に。
ぽつりぽつりと水滴が。
落ちた。
- 451 名前:N・K 投稿日:2004/08/05(木) 17:06
-
はい
多分この章で完結になるのではないかと思います
というか
詰め込みたいと思ってますので(w
お付き合いよろしゅうに
裏ムラサキも近々更新予定…
>>438さやサマ
あっちは始まったばかりなのでまだまだです(w
と言っても こっちもマターリ更新なんであれですが…(泣)
がんがりまつ
では
次回更新で〜
あ、またーり語る日スレでムラサキシキブの名前を挙げてくださった方
ありがとうございました
画面のこちら側であわあわしてました 小心者なので…(w
- 452 名前:TETRA 投稿日:2004/08/05(木) 17:23
- リアルで読めました!
この章で終わりなんですか!?まだ続いてほしい(と言ってもあまり見にこれませんが…泣)
めっちゃ切ない…
これからどーなって行くんでしょうか?
頑張ってください!
まだ終わらないでほしい…(シツこい!)
- 453 名前:N・K 投稿日:2004/09/21(火) 16:24
-
遅くなりました(汗)
ヒサビサ更新です
突っ込みどころは満載かと思われますが
ご容赦ください_| ̄|○
- 454 名前:キレイゴト…・8 投稿日:2004/09/21(火) 16:26
-
*********
×月×日(*)晴れ
一日吉澤のコトを考えてしまった
黙って出てきたのは失敗やったんやろか
…ちょっと後悔
×月×日(*)曇り
やぐっちゃんとメールした
やっぱり吉澤は元気がないらしい
心配
だいぶ心配
でも
あたしはまだ 帰れない
- 455 名前:キレイゴト…・9 投稿日:2004/09/21(火) 16:27
-
×月×日(*)晴れ
ちょっと小洒落たオープンカフェに行った
ポテトケーキを食べながら歩くヒト達を眺めてたら
吉澤に似たヒトをみかけて
嬉しくなったけど
淋しくもなった
しっかりせな みちよ
×月×日(*)晴れ
やっぱ英語は難しい
わかれへんねん!て学校でキレそうになって
午後から授業をサボってしまった
盗んだバイクで走り出したかったけど、捕まりたくないから電車で我慢
線路の上を走る電車の音と揺れがものすごい心地よかった
それにしたって
英語がわかれへん言うてるのに 【英英辞典】を渡すんはどないやねん!
わからんもんが余計わからんくなるっちゅ〜ねん
…やっぱ駅前留学にしとけばよかったやろか(爆)
- 456 名前:キレイゴト…・10 投稿日:2004/09/21(火) 16:27
-
×月×日(*)雨
ヒサビサの雨オンナみちよ
こっちでできた友達にせっかく誘ってもらったけど
雨の為 中止
やってもぉた〜
どこにいても雨オンナは健在なアタシ
…どないやねんな
やぐっちゃんにメールでその話をしたら
思いっきり笑われた
メールやのに 爆笑するやぐっちゃんが見えるようやった(泣)
吉澤は
どうにか元気らしい
ちょっと安心
×月×日(*)曇り時々雨
ねぇさんから荷物が届いた
ハロショで売ってる吉澤の写真が山のように入っていた(苦笑)
やぐっちゃんの新しい写真集とねぇさんのエッセイ集も入っとったから午後からそれを観賞
…やぐっちゃん やばいでぇ?
無駄にセクシービーム出しまくりや
スネるねぇさんが目に浮かぶようで笑えた
吉澤の写真をアルバムに入れて
一枚だけ手帳に挟んだ
…逢いたいなぁ
- 457 名前:キレイゴト…・11 投稿日:2004/09/21(火) 16:28
-
×月×日(*)晴れ
すごくいい天気だったので公園へ散歩に行った
ベンチに座ってLet It Be≠ネんぞ歌ってみたけども
ところどころ歌詞が危ういのできっと変な目で見られたに違いない(苦笑)
そういえば
吉澤はよく英語の歌をワケのわかれへん言語で歌ってた
今のあたしはきっとあんなカンジ(爆)
帰ったら一緒に歌詞覚える努力せななぁ
×月×日(*)晴れ
こう もわもわっ としたものがあったから
なんとなく譜面に起こしてみた
もうちょっと手を加えれば一曲できそうだ
ねぇさんからメールが届いた
元気?
帰ってくんの、待っとるからね
それだけだったけれど
とても嬉しかった
- 458 名前:キレイゴト…・12 投稿日:2004/09/21(火) 16:28
-
×月×日(*)晴れ
いつもの公園へ行った
最近よく見かけるストリートマジシャン(?)が今日も人をたくさん集めてパフォーマンスを繰り広げていた
そのマジシャンといえば
シルクハットに仮面(鼻の上あたりまでのやつ)
黒いマントにタキシード
どんな暑い日でもその格好なんだから
ある意味尊敬
あたしやったら よぉ我慢しやん(笑)
×月×日(*)曇り
風邪っぽい
なんかフラフラしたので薬を飲んで寝るコトにする
あかんなぁ
ヒト恋しいっちゅ〜か
すごい吉澤に逢いたくなった
- 459 名前:キレイゴト…・13 投稿日:2004/09/21(火) 16:29
- ×月×日(*)晴れ
こっちの友達がバーベキューに誘ってくれた
めっちゃお肉だらけでちょいビビった
やぐっちゃんとかフジモトとかが大喜びしそうなイキオイ(w
すんごいおっきいサラミがあったから嬉しくなってしまった(爆)
ダメだぁ
オヤジテイストだぞ?みちよ
サラミなカンジの歌を作ろうかとか
ワケのわかんない思考回路になってみた
…なんだそりゃ
×月×日(*)晴れ
今日もいつもの公園へ
お決まりになったベンチに腰掛けてサンドウィッチなんて食べてみた
アタシってばちょっとカッコイイ?みたいな(笑)
おっきい犬を連れてたオバちゃんと仲良くなって たくさん犬を触らせてもらった
ちょっと幸せv
そのオバちゃんは例のマジシャンのFANらしい
マスクの下の顔のラインが綺麗らしく
あんまり手品はうまくないんだけどね。でもなんかクセになるのよぉ。それにきっと素顔はイイオトコよv
だって(笑)
どこの国でもオバサマ方はイイオトコがスキやねんなぁ(笑)
でも
あたしは
吉澤が一番カッケー=ゥ(吉澤テイスト)と思う(照)
元気にしてるらしいけど
やぐっちゃんは最近あんま吉澤の話をしてくれやんくなった
…あたしに気ぃ使ってんのかな
ホームシック(?)にならない為だと勝手に解釈
あら アタシってば ポジティブシンキン〜♪
- 460 名前:キレイゴト…・14 投稿日:2004/09/21(火) 16:29
- ×月×日(*)曇り
雨が降りそうだったから一日部屋で作曲活動
いやん
シンガーソングライターみちよ ってカンジ(意味不明)
×月×日(*)雨
…吉澤に逢いたい
×月×日(*)晴れ
どれだけ言葉を紡いでも
幸せな歌が作れない
あたしの心
…ちょっと病んでるかも
元気 出さないと
ファイトだ みちよ!
- 461 名前:キレイゴト…・15 投稿日:2004/09/21(火) 16:29
-
×月×日(*)晴れ
気分転換に今日もいつもの公園へ
道中のぞいたスーパーに日本茶の缶があった
嬉しくなって購入
ベンチに腰掛けて日向ぼっこしながらお茶を飲む
日比谷公園とか石神井公園だと思い込めば
ここは日本?みたいな(笑)
…帰りたいのかなぁ あたし
そんなコトを思いながら一日過ごした
×月×日(*)晴れ
今日 偶然例のマジシャンを見かけた
普段からあの格好で歩いてるのかと思ったらおかしかった
…暑くないねやろか
そうこうしてたら彼の目の前で転んだコドモが!
めっちゃ泣いてたところにお菓子をばばっと出して喜ばせてた
イイヒトやねんなぁ
目線を合わせてなんか話してたみたいやけど
あの仮面
コドモは怖くないねやろか(笑)
そういえば
吉澤は手品がスキやった
彼のパフォーマンスはあんま上手くないらしいけど
見せてあげたいなぁ なんて
思った
- 462 名前:キレイゴト…・16 投稿日:2004/09/21(火) 16:32
-
×月×日(*)晴れ
ねぇさんとやぐっちゃんがケンカしたらしい
珍しい
つらつら連なった文字達がやぐっちゃんの怒りを伝えてくる
でも
なんだかんだ言ってお互い大事なんやろなって
ちょっと笑った
×月×日(*)晴れ
週末にいったん日本に帰ろう
でも
みんなには内緒にしとくつもり
淋しいけどしゃあない
逢ったら決心が揺らいでしまいそうやから…
- 463 名前:キレイゴト…・17 投稿日:2004/09/21(火) 16:40
- ×月×日(*)晴れ
いつもの公園で例のマジシャンのパフォーマンスを見た
しょっちゅう見かけてはいたけど ちゃんと見るのは初めて
確かに
オバちゃんの言うとおり
そんなに上手くなかった(苦笑)
それでも
な〜んか惹かれるものがあるんよね
ワケのわからん中毒性がある ってカンジ?(謎)
次見たらついうっかりまた見てしまいそうなアタシ…(爆)
彼が言ってたA beautiful thing becomes true in when.≠チてフレーズが
なんか気に入った
というか
気になった
キレイゴト…かぁ…
- 464 名前:キレイゴト…・17 投稿日:2004/09/21(火) 16:49
- ずっと
なんとなくやけど
キレイゴトを並べて生きてるような気がしてた
吉澤に逢ってからのあたしは
吉澤に嫌われるのが怖くて
吉澤に捨てられるのが怖くて
ほんまの自分を隠して生きていた
吉澤が笑ってくれるなら
幸せそうな笑顔を浮かべて傍にいてくれるなら
それでいいと思って
キレイゴトを身にまとって毎日過ごしてた
日本でのあたしは
そんな感じ
今ここに来て
改めてそう思う
もやもやとした心の曇りは
そう簡単には拭い去れそうにない
- 465 名前:キレイゴト…・18 投稿日:2004/09/21(火) 16:53
- あのマジシャンは
キレイゴトはいつか本当になるって
そう言ってた
多少ニュアンスは違うかもしれへんけど
多分そゆコトやと思う
キレイゴトが真実になるコトなんてあんねやろか
キレイゴトはキレイゴトのままなんちゃうんやろかって
あたしはそう思う
いつか
いつかキレイゴトが本当になる日が来るのなら
本当のあたしは
どれになんねやろ
ってか
本当の自分 がなんなのか
わかれへんくなりそうや
- 466 名前:キレイゴト…・19 投稿日:2004/09/21(火) 16:56
-
×月×日(*)晴れ
これから一旦日本に帰国
途中いつもの公園へ寄るつもり
用事があるワケやないけど
なんとなく
彼のあの下手な(失礼)マジックが
見たくなったから
悩みの答えが見つかるとは思ってへんけど
なんとなく
ほんと なんとなく
彼のマジックを見てから帰ろうと思う
…やっぱ変な中毒性がある気がする
- 467 名前:キレイゴト…・20 投稿日:2004/09/21(火) 17:03
-
*********
リュック一つの身軽な格好
一時帰国やし、そないに持って帰るもんもあれへん
こないだ見つけた日本茶の缶をまた買って、ぶらぶら公園まで散歩する
気持ちいい午後
吉澤にやぐっちゃん、それとねぇさん
4人で歩けたらどんなに楽しいやろかなんて
想像しかけてすぐ止めた
一人で頑張るって決めたやん
そう一人ごちて歩を進める
あかんあかん
しっかりせな
吉澤に頼ってばっかいたらあかんくなってしまう
あたしも
吉澤も
- 468 名前:キレイゴト…・21 投稿日:2004/09/21(火) 17:10
- 吉澤にちょっとでも負担かけずに済むんなら
できるだけそうしたい
あたしは吉澤よりオトナやねんから
そう
あたしはもういいオトナやから
吉澤を甘えさせてあげられるような
そないな人間にならなあかんねん
吉澤の負担になるような真似だけは
絶対にしたあかん
ぼちぼち流れていく景色も
なんだか淋し気
いつもはもっと楽し気やのに
心持ち一つでこないに変わるもんなんやなんて
そんなコトを思いながら
ただ前へ
ひたすら前へ
目指すトコロは
たった一つのハズだから
いつも
どんなときも
そして
これからも
- 469 名前:キレイゴト…・22 投稿日:2004/09/21(火) 17:16
- いつのまにかヒトゴミに紛れてマジックを見てるあたし
あ〜あ、今日も失敗してる
それでも見てるヒトが減ったりしないのは
あのヒトが魅力的だから
いくら仮面で素顔を隠しても隠しきれやんものがある
みんなそれがわかるからあのヒトのショウを楽しみにしてはるねん
変な中毒性の原因はそれ
冷たく見える仮面のしたから滲み出る人柄
人懐っこさ
めったに言葉を発さないあのヒトが
たまに口に出すヒトコトの声の柔らかさ
どこかひっかかるものがあるなんてずっと思っとったけど
今日やっとそれがわかった
あのヒトの言葉のカンジは
吉澤に似ている
とても
- 470 名前:キレイゴト…・23 投稿日:2004/09/21(火) 17:24
-
トンっと肩を叩かれてはっとする
「御指名よ?」
「え?」
隣のオバサマの言ってる言葉の意味がよくわかれへん
「彼がアナタをアシスタントに指名してるわ。さ、早く。」
「…へっ?」
ワケがわからないまま一番前に押し出されて
目の前でマジシャンが優雅に挨拶
慌てて頭を下げ返してドギマギするあたし
彼はマントをひらひらさせてお客さんに何もないんをアピールしてる
―ちょいちょい
軽く手招きされてもう数歩前に出るあたし
- 471 名前:キレイゴト…・24 投稿日:2004/09/21(火) 17:29
- もう一度マントをひらひらさせた後
ふわりとマントに吸い込まれて抱きしめられる
「へ?!」
慌ててじたばたするあたしを左手でそっと牽制して
動きから察するに、右手できっとナニがお客さん達に見せているカンジ
って言うか
この状況
いったいどないなマジックやねん
そんなコトを内心思っているうち
さっととマントが広げられて
急に眩しい世界に戻されるあたし
わっとお客さんが沸いた
…ナニが起こったん?
よぉ理解できやん状態
- 472 名前:キレイゴト…・25 投稿日:2004/09/21(火) 17:43
- ふわりと風が吹いた
目の前に現れた白い物体に思わず頭に手をやって
はっとする
慌てて振り向いた先には
仮面に手をかけるマジシャンの姿
「迎えに来ましたよ、姫」
カラン、と乾いた音を立てて仮面が地面に落ちた瞬間
割れんばかりの拍手にかき消されそうになりながら
聞こえたその声に
あたしは
ただ黙って
頷いて
ずっと恋焦がれた王子様の抱擁と口付けを
ぎゅっと、そっと、やっと
手に入れて
真っ白なベールが風にそよぐのを
ただ静かに背中で感じて
「…平家さん…」
あたしを包む柔らかいその声に
あたしはそっと
涙した
- 473 名前:キレイゴト…・26 投稿日:2004/09/21(火) 17:45
-
ムラサキシキブ-fin-
- 474 名前:N・K 投稿日:2004/09/21(火) 17:51
-
終わりました
やっとです…
連載開始から二年と数ヶ月
ようやくこの日を迎えるコトができました
これもミナサマのおかげです
ありがとうございました
まったりまったりと砂を吐くようなベタ甘小説の完結を待ってくださった読者のミナサマには本当に感謝しています
倉庫逝きの危機もなんとか乗り越え(w
ようやく完結です
あれだけひっぱってこんなオチかと思われる方もいてはると思います(ニガワラ
申し訳_| ̄|○
今更なんなんですが
ベタ甘書きじゃなかったんだとここ数ヶ月で認識(爆)
このEDが気に入らない方は 裏ムラサキシキブ EDをお待ちください(w
- 475 名前:N・K 投稿日:2004/09/21(火) 17:53
- >>452 TETRAサマ
すみません 終わってしまいました(w
これ以上長く続けるには文章の粗さが気になって…_| ̄|○
一応本編はこれにて完結ですが
別EDを迎える裏ムラサキシキブ と本編の番外編を考えています
よろしければ
そちらもお付き合いください
- 476 名前:N・K 投稿日:2004/09/21(火) 17:57
- で
まだスレの容量があまっているので
近々またお逢いできるかと(w
へっぽこ小説もどきですが
またよろしくお願いします
ではでは
次回更新で
- 477 名前:しっぽぅ 投稿日:2004/09/21(火) 22:47
- 更新&完結お疲れ様でした。
いやぁ〜日記にはじ〜〜〜〜んときました。
何だかリアルみっちゃんの日記の裏側を読んでいる気分でした。
それにしても良いラストでした。
日記でじ〜〜〜んときてラストでドカーーーンとやられました。
ああ・・みっちゃん・・・。・゚・(つД`)・゚・。
次回ももちろんみっちゃんでお願いします。(^人^)
- 478 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/09/22(水) 17:39
- 完結おめでとうございます!
始まってから早いものでもう2年が経ってるんだなぁ
と、しみじみしてしまいました。
ちょこちょことリアルネタがちりばめられているので
思わず顔がニヤけましたが何か?(w
最近は少なくなってきた、みっちゃん主役の小説(元々少ないか^^;)
をこれからも楽しみに待ってます^0^
- 479 名前:N・K 投稿日:2004/09/23(木) 01:09
-
ええと
今回は ムラサキシキブ 内のもう一つのCP
やぐちゅ〜のお話です
サイトでUPした 別れたそのワケ=@と繋がる話ですが
読んでなくてもわかるようにしたつもりです
お付き合いください
- 480 名前:ぷろろ〜ぐ 投稿日:2004/09/23(木) 01:09
-
「裕ちゃんのばかっ!」
「…なんやねんな」
「ウソつきっ!」
「…ちょぉちゅ〜≠オただけやんか」
「もぉおいらにしかしないって約束したじゃん!」
「…そうやったっけ」
「ばかっ!」
ヒトから見たら些細なコトかもしれないそんな理由で裕ちゃんとヒサビサに大喧嘩して
裕ちゃんの部屋を飛び出した
近所の公園のベンチに座って
海の向こうのみっちゃんにメールする
しばらくして返信されてきたメールを見て
おいらはちょっと昔を思い出す
- 481 名前:ぷろろ〜ぐ 投稿日:2004/09/23(木) 01:10
-
それは
おいらと裕ちゃんが
付き合う前の話
【はじめの一歩】
- 482 名前:はじめの一歩 投稿日:2004/09/23(木) 01:10
-
†††††††††††
「矢口がスキやねん」
その蒼い瞳に迷いはなくて
すごくすごく嬉しかったのに、どう答えていいかわからない
結局そのまま俯いて、裕ちゃんの前から走り出すおいら
「矢口っ…!」
裕ちゃんが泣きそうな声でおいらを呼んだけれど
振り向けないまま外へ走り出た
首から提げた携帯が揺れる
ぎゅっと握り締めた瞬間、振動するおいらの携帯
「…っもしもし?」
「あ〜、やぐっちゃん?あたしぃ」
「みっちゃん…」
今ええ?
そう言うみっちゃんの声がいつもと変わらないまったりした調子だったから
なんかめっちゃ安心して
思わず笑ってしまう
- 483 名前:はじめの一歩 投稿日:2004/09/23(木) 01:11
- 「なん?どないしたん、イキナリ笑い出して」
「なんでもないよ。ってか、どしたの?」
「たまにはお茶でもせぇへんかと思って。ねぇさんも一緒やろ?」
「裕ちゃんは…」
「一緒ちゃうかった?」
「…置いてきた」
「へ?」
「…ねぇ、おいらと二人でお茶しようよ、みっちゃん。やだ?」
「イヤちゃうよ。ナニ言うてんのん、やぐっちゃん」
「…ありがとぉ」
「ほな、ウチおいで?待ってるし」
こういう時、変に突っ込まないみっちゃんは
とてもとても居心地のいい場所
裕ちゃんがみっちゃんをスキだと言うのがすごくよくわかる
みっちゃんからの電話が切れた後、裕ちゃんにメールしようか迷ったけれど
今、下手に裕ちゃんに連絡するのはなんだかよくないような気がして
タクシーに乗り込んで行き先を告げてから
そっとおいらは携帯の電源を落とした
- 484 名前:はじめの一歩 投稿日:2004/09/23(木) 01:11
-
************
「日本茶でええ?」
「うん」
「そこらへん、テキトーに座っといてな」
「うん」
クッションを抱えてソファに座る
いつ来ても座り心地のよいこのソファーはおいらのお気に入り
いつもは裕ちゃんが無理矢理隣に座るから、ゆったり座れないワケだけど
今日は一人
おいらだけ
広々座れる状況が嬉しいハズなのに
何だかきゅっと胸が痛い
ばふっとクッションに顔を埋めて
「…おいらのばか」
なんて
呟いたりして
- 485 名前:はじめの一歩 投稿日:2004/09/23(木) 01:11
-
「お待たせ」
柔らかい声に顔を上げて、ほんのり湯気の立ち上るマグカップを受け取る
「隣、座ってええ?」
「あ、うん」
ふわりと香る、みっちゃんの香水にほっとする
いつもと同じみっちゃんがそこにいる
それだけで何だかとても安心できるからすごい
裕ちゃんだとこうはいかない
…本当に?
「その顔はねぇさんとケンカしたとみたけど?」
くすっと笑うその顔に苦笑いで返すおいら
「ケンカってか…告られた」
「ねぇさんに?」
「うん」
「ようやっとやねぇ」
「…そだ…ね…」
「みっちゃん〜、どないしよぉ。あたしめっちゃ矢口のコト、スキやねん〜≠チて。最近そないなコトばっか言うてはってんで?」
「…そうなんだ」
- 486 名前:はじめの一歩 投稿日:2004/09/23(木) 01:11
- あの時、みっちゃんがおいらの気持ちに気付いて
裕ちゃんと別れを決めた時
おいらは何もできなくて
ただひたすら
みっちゃんに悪いと思って
裕ちゃんにスキだなんて言えなくて
ずっと胸の内にしまってた
実際、裕ちゃんだってしばらくみっちゃんへの想いをひきずってたし
一方的に告げられた別れがリカイできなくて
悩んでるのを一番そばで見ていたから
スキだなんて
言っちゃいけないと思ってた
だからこそ
裕ちゃんがおいら以外の誰かとちゅ〜≠オてても
おいら以外の誰かに抱きついて甘えてても
それで裕ちゃんがツラくなくなるならいいやって
すごい胸が痛んでも
笑って見てたのに
―矢口がスキやねん
そんなストレートな告白を
あんな真っ直ぐな瞳で言われたら
おいらはどうしていいかわからなくなる
だって
おいらは
みっちゃんと裕ちゃんを別れさせた原因だから
- 487 名前:はじめの一歩 投稿日:2004/09/23(木) 01:12
- 「ちゃんと答えてこんかったんやね?」
「…うん」
「まぁなぁ、無理ないわ」
「…裕ちゃん、怒ってるかなぁ」
「平気やろ?へこんではるとは思うけど」
「…やっぱし?」
マグカップをコトっとテーブルに置いて
おいらは思いっきり凹みモード
クッションに顔を埋める
「やぐっちゃんが気にするコトないと思うで?」
みっちゃんから発せられた言葉が意外で思わず顔をあげるおいら
「え?」
おいらと目をあわせたみっちゃんは
やっぱりふわりと微笑んで
「例えばの話。ねぇさんがあたしにちゅ〜≠オたらどない?もぉ今は別れとるのにやで?」
「…むっ、ってなる」
「ほんなら、ねぇさんがこれからはやぐっちゃんにしかちゅ〜≠オやんて約束しはったら?」
「…嬉しい」
「やぐっちゃんはさ、ねぇさんスキやろ?一人のヒトとして」
「…うん」
「あたしに悪いとか思ってんねやろ?」
「……うん」
「別にやぐっちゃんのせいちゃうよ。あたしと付き合うとる時からねぇさん、やぐっちゃんのコト気にしてはったし。いずれそうなったと思うわ。せやからそんな気にしやんでええんよ」
「うん…」
- 488 名前:はじめの一歩 投稿日:2004/09/23(木) 01:12
- みっちゃんはオトナだ
裕ちゃんと同じくらい
おいらだってオトナになりたい
裕ちゃんにも
みっちゃんにも
もう
迷惑かけなくてすむくらい
「やぐっちゃんはやぐっちゃんのままでいるんやで?」
「え?」
「あたしもねぇさんも、素直なやぐっちゃんがスキやねんから」
「…うん」
「無理にオトナになろうとしやんの。な?」
バレてた
やっぱみっちゃんにはかなわない
「…うん」
「よっしゃ。あ、ちゃんとねぇさんに連絡したりや?ヒッキーになってまうと困るやろ?」
「あ、うん。わかった」
お茶煎れてくるわなぁ、なんて
みっちゃんが腰をあげる
- 489 名前:はじめの一歩 投稿日:2004/09/23(木) 01:12
- 「みっちゃん」
「ん?」
「…ありがとぉ」
「なんやのん、お礼なんて。ヘンなやぐっちゃん」
いたずらっコみたいな顔で
ネコっクチして笑うから
おいらもつられて笑顔になって
キッチンに立つみっちゃんの背中を見ながら、携帯の電源を入れて
- 490 名前:はじめの一歩 投稿日:2004/09/23(木) 01:13
-
―…あ、もしもし?おいら。今、いい?
―さっきはごめんね
―…夜、逢えるかなぁ
―…うん。今?みっちゃんチ
―あ、うん。わかった
―じゃあ、後で
- 491 名前:はじめの一歩 投稿日:2004/09/23(木) 01:13
-
「みっちゃん」
「ん〜?」
「裕ちゃんが迎えに来るって」
「そかぁ。よし、みっちゃんからやぐっちゃんにアドバイスや」
「ナニ?」
「ねぇさんはな………」
「マジで?」
「うん。絶対」
「わかった、やってみる」
………
……
…
- 492 名前:はじめの一歩 投稿日:2004/09/23(木) 01:13
-
†††††††††††
「なんやねん、矢口。にやにやしよってからに。泣いてんちゃうかって心配しとったんに」
「裕ちゃん…」
「メール?」
「うん。みっちゃんと」
「どうせ裕ちゃんの悪口書いて送ってんやろ?」
「ねぇ」
「あん?」
「裕ちゃん、ダイスキ」
「っ…あぁもぉかわええなぁ矢口ぃ」
頭をがしがし撫でられて
ケンカしてたのなんて
もうどっかに吹き飛んだ
- 493 名前:はじめの一歩 投稿日:2004/09/23(木) 01:13
-
―あんなぁ、ねぇさんてな
―やぐっちゃんの上目遣いに弱いねん
―それでダイスキとか言うたら一発やでぇ?
- 494 名前:はじめの一歩 投稿日:2004/09/23(木) 01:14
- きっと
一生かかっても
みっちゃんにはかなわない
これからも
ずっと
「帰ろか?」
「うん」
「みっちゃんにお礼言うとかななぁ」
「そだね」
「そろそろよっさんと逢えたやろか」
「まだみたい。吉澤元気?とか聞いてたもん」
「そっかぁ。ま、もうちょいしたら二人で戻ってきよるやろ」
「だね」
「したらまた四人で遠出しよか」
「賛成」
裕ちゃんの右手に
そっと左手を滑り込ませて
きゅっと握り締められた手の温もりを感じながら
おいらは今日も裕ちゃんと二人
- 495 名前:はじめの一歩 投稿日:2004/09/23(木) 01:14
-
―矢口?
―ん?
―ごめんなぁ
―いいよ
―次約束破ったらおいらみっちゃんスキになるからね
―…気をつけます
―ヨシ
………
……
…
-fin-
- 496 名前:N・K 投稿日:2004/09/23(木) 01:17
-
急いで書いたのでこれまた突っ込みどころ満載ですが_| ̄|○
ご容赦ください〜(汗)
やぐちゅ〜話といいながら
…どっちかっちゅ〜たらみちやぐ?みたいな…(吐血
次回は一応番外編 みちよし&やぐちゅ〜 をお送りできるかと
…予定は未定ですが(爆)
- 497 名前:N・K 投稿日:2004/09/23(木) 01:23
- ( `◇´)<レス〜
>>477 しっぽぅサマ
ありがとうございます〜 だらだら書いててそんなオチかとお叱りを受けないかとビクビクしてました(汗)
そう言っていただけると助かります
リアルみっちゃんの日記&ライヴでも暴露話をちまちま盛り込んでみました(w
今回はやぐちゅ〜基盤なみちやぐでしたが
次回こそみっちゃんメインでいきたいと思います
またよろしゅうに〜
>>478 名無飼育サマ
ありがとうございます
そうなんですよねぇ… 気がついたら二年と数ヶ月 書いてました(汗)
…単に更新ペースが遅いだけなんですが(吐血
リアルネタ、わかってくださったみたいで嬉しいです♪
聞いたネタと日記の読み直しで書いた完結編なので(w
…確かに少なくなりましたね(泣)
おいらはこれからもみっちゃんメインで頑張るつもりですので
今後ともよろしくお願いします
ではでは
次回更新で
次回番外編、シチュのリクとかありましたらどうぞ〜
( `◇´)<…ネタないねやろ?
…ううっ…これから考えます(吐血
ではではっ
- 498 名前:しっぽぅ 投稿日:2004/09/23(木) 14:27
- 更新お疲れ様です。
あの続きのやぐちゅ〜が見れて秀○感激ですw
それにしてもみっちゃんは、いつでもどこでも誰にでも
優しいなぁ〜・・・ほんまにみっちゃんはいい娘や・・・。
しみじみそう感じましたよ。(iдi)
- 499 名前:N・K 投稿日:2004/09/24(金) 15:47
- とりあえずレス
>>498 しっぽぅサマ
いつもレスありがとうございます
おいらの中でみっちゃんはすごいイイヒトなんで、ウチのみっちゃんは常にイイコなカンジです(w
たまには悪役にもしてみたいんですが なかなか…
きっと生みっちゃんはもっとイイヒトだと思います(w
- 500 名前:N・K 投稿日:2004/09/24(金) 15:49
-
前回更新終了時にムラサキシキブの番外編を数本やりたいと書いたのですが
急遽変更
ムラサキシキブはムラサキシキブなんですが
ムラサキシキブPV基盤の話をしばらく書かせていただこうと思ってます
アンリアルです
お付き合いください
- 501 名前:† 投稿日:2004/09/24(金) 15:49
-
長い間、ここにいる
閉ざされた空間
ただ毎日
窓の外の景色を眺め
鏡に映る自分自身を眺め
遠い時を生きてきた
部屋一面に張り巡らされた封印護符
この空間に閉じ込められた当初、外に出られないコトを苦痛だと思って
怒りのままに護符に手をかけたコトがある
触れるだけならなんでもないただの紙切れ
その紙切れが
脱出の意思を持ったとたん
それを阻む為の凶器に変わる
ここから外に出ようなんて、無駄なコトだと気がついて
だったらここの生活をそれなりに楽しんでしまおうと
そう思って
下界から隔離されて
もう
数百年経つ…
- 502 名前:† 投稿日:2004/09/24(金) 15:49
-
【摩天楼ミュージアム】
- 503 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2004/09/24(金) 15:50
-
††††††††††
「ねぇ、ちょっといいカンジのアンティークショップ見つけたんだ。帰りに一緒に行かない?」
そう誘われてしぶしぶ付き合う学校帰り
ごっちんはと言えば
ものすごく楽しそうにあれこれ見てる
視え≠トしまうあたしとしては
あんまり来たくない場所で
あ〜…
憑いて≠驍ゥら、ソレ
言ってもきっと
へぇそうなんだ、で済むには違いないけど
めんどいコトになるのはできるだけ避けたいワケで
「別のにしたら?」
なんて言葉で別のモノを選ばせたり
…結構疲れる
どうしてこうも、オンナノコってのは無駄な買い物がスキなんだろう
- 504 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2004/09/24(金) 15:50
-
「いらっしゃい、って。あれ?」
お店のヒトの声に振り返って
思わず顔がひきつるあたし
「…な、中澤さん…」
昔近所に住んでた視え£間で
あたしに変なモノを視せては大笑いしていた張本人
「久しぶりやん?もう何年経つっけ?」
相変わらずの金髪碧眼
昔と変わらない何かを企んでいるような顔で
中澤さんはにやりとほくそ笑んだ
「んあ?よっすぃ〜の知り合い?」
「あ〜…まぁ…うん、昔のご近所さん…」
「ご近所さんなんてヒドいわぁ。あんなんとかこんなんとかした仲やのにぃ」
「…ふぅん」
ごっちん、目が怖い
マジで
視え≠サうだから、それ
いろいろと…
- 505 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2004/09/24(金) 15:50
- 「ち、違うって。もぉ、中澤さんってばあんま変なコト言わないでくださいよ」
「あはははは。ヒサビサの再会やねんから、ちょっとぐらいおフザケしてもええやろ?」
「…むぅ…仲いいんだねぇ…?」
「だから違うって!」
明らかに機嫌の悪くなったごっちんに一生懸命言い訳して
あたしはちらりと中澤さんを睨む
中澤さんはと言えば、飄々としたカンジで煙草を咥え
紫煙を燻らせている
「ごめんなぁ、お嬢さん。冗談やから安心しぃ?」
咥え煙草のまま右手を差し出して
中澤さんがふわりと笑う
「Skyscraperへようこそ。店長の中澤裕子や。裕ちゃんて呼んだってや」
「後藤真希…です」
初対面の人間にはわりと警戒するごっちんは、恐る恐る手を握り返してる
ま、中澤さんもそう悪いヒトではないんだけど…
こう
過去にさせられた体験がいろいろと
まぁ
いろいろと…
- 506 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2004/09/24(金) 15:51
-
「で、ゴトウさん?何や気に入ったもんあった?」
「イイの多くてなかなか選べないなぁって」
「なかなかイイ目しとるやん?気に入ったわ、今日はなんぼでもオマケしたろ。ゆっくりスキなん選んでってな」
「…ほんと?」
「ほんまほんま。関西人はウソつかんねん」
「あは〜、やったぁ。ありがとう〜」
どうやらごっちんも中澤さんを気に入ったらしい
いつものへにゃっとした笑い顔で嬉しそうに中澤さんと話してる
って言うか
…関西人はウソつかないって
「…昔散々あたしを騙したくせに」
「ん〜?なんか言うた〜?」
「何にも言ってません!」
「もぉ昔のコトはいい加減水に流してんか?」
「…聞こえてたんじゃないですか」
「まぁまぁ」
ほんっと
中澤さんがナニを考えてるのかなんて
この先ずっとわかりそうもない
- 507 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2004/09/24(金) 15:51
- でもまぁ、ごっちんにはなにも憑いて≠ネい品物を勧めてるみたいだし
昔程ワケわかんないヒトじゃないのかも、なんて
そう思ったあたしが甘かった
「せや、よっさん。ちょぉ預かってて欲しいもんがあんねん」
「え…?」
「ちょい待っとってな」
「あ…」
あたしの返事も聞かずに奥へ引っ込む中澤さん
…ものっすごいイヤな予感がするんだけど
帰っちゃおうかな…
「ごっちん」
「んあ〜?」
「あたしちょっと…」
そう言いかけたところへミョーな気配
あたしのそばに
…ナニかいる
- 508 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2004/09/24(金) 15:51
-
『裕ちゃんの話、聞いてあげて』
「え?」
「ナニ?よっすぃー」
不思議そうにごっちんが振り返る
「あ、いや。なんでもない。選んでていいよ」
「そう?わかった」
確かにナニかいる
振り向いて視線を落とした先に視え≠ス茶色の髪のヒト
ヒトってか
…人間じゃなさそうだ
人型をしてるナニか
『お願い』
だからって
なんであたし?
「…しょうがないなぁ」
『ありがとぉ』
すごくすごく嬉しそうな顔で笑うから
思わず顔が赤くなる
…なんだよ、可愛いじゃん
なんだかよくわかんないケドさ
- 509 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2004/09/24(金) 15:52
- 「お待たせ」
「…なんですか?ソレ」
中澤さんの手の中には小さな鏡
明らかにナニか憑い≠トる代物
とんでもなく強い気配がする
「鏡やねんけど…ちょっと」
ちょいちょいっと手招きされて
こそこそっと耳打ちされる
「ちょぉやっかいな代物やねん。しばらく預かってくれへんかなぁ」
「なんであたしなんですか」
「よっさんなら平気やと思うねん」
「中澤さんが自分で持ってればいいじゃないですか」
「あたしはあかん」
「なんで?」
「コレがおるから」
中澤さんの隣に立つさっきのナニか
- 510 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2004/09/24(金) 15:52
- 「…それ、なんなんです?」
「コレ?式神」
「はぁ?」
「…なんやよっさん、相変わらずド素人かいな。まぁ使い魔みたいなもんや」
「…はぁ」
式神なんて、なんとかって映画でちらっと見た程度
その映画もくだらないなぁって思って最後まで見なかった
それがいるから?
…だからなに?
「せやから、コレ。頼むわ」
「だからなんで?」
『おいらがいると力の消耗が激しいから』
「…ま、そゆコト。情けないけど一体で手ぇいっぱいやねん」
…頭が痛い
色々いっぺんにありすぎて
頭がついていかないカンジ
「よっさんならコレを監視できるハズやねん」
「…はぁ…」
「とりこまれんようにだけ、注意してな」
「…中身なんなんです?」
そう尋ねるあたしに、中澤さんはにやりと笑って
「ちょ〜協力な式神」
…あっさり言ってくれるよ、畜生
なんなんだっての、いったい
- 511 名前:N・K 投稿日:2004/09/24(金) 15:54
-
とりあえずここまで
【平家心療内科妖奇譚】を再掲載しようかと思ったんですが
無駄に長くなってしまいそうなので…
平家心療内科〜は後々仕上げます
では次回更新で
- 512 名前:N・K 投稿日:2004/09/24(金) 17:55
- 訂正
>>510
×協力
○強力
脳内変換よろしくです
- 513 名前:しっぽぅ 投稿日:2004/09/25(土) 15:01
- 更新お疲れ様です。
いやぁ〜いやぁ〜何かこう言う世界っていいですねぇ〜
でも関西人は・・・ってやつ・・・(^―^)ププ微妙にツボですハイ!(w
(あれ?これってネタバレになるの?)
では続き・・・・お待ちしております。
- 514 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/09/25(土) 15:21
- こいつは面白そう
中澤さんもいいキャラだし楽しい
- 515 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/11/14(日) 16:39
- 待っとります
- 516 名前:N・K@ロボキッス中毒 投稿日:2004/11/22(月) 18:58
- お待たせしました(汗)
どうにもこうにもスランプで_| ̄|○
少しですが更新します
- 517 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2004/11/22(月) 18:58
-
一応受け取ったものの、どうしていいかわからない
困っていたところへ後ろから降ってくるごっちんの声
「あ、綺麗な鏡。どしたの?ソレ」
「ん〜…もらった…?みたいな…いや、押し付けられたというか…」
「いいなぁ、よっすぃー」
心底羨ましそうな顔をして覗き込んでくるごっちん
内心、欲しいならあげると思ったのは内緒
「ゴトウさんにもなんかやろか?」
「ほんと?」
「せやなぁ、アンタにはこれがええかな」
そう言って出てきたのは一枚の御札
…ってか
なんでそんなもん、胸元にしまっとくんですか…
お水系でたまに胸元にチップ挟むらしいってのは聞くけど
正直中澤さんて胸あんましな(ry
いやいや、そんなコト言ったら他にも余計なモノを押し付けられかねない
- 518 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2004/11/22(月) 18:59
- ごっちんはと言えば、御札を物珍しそうにマジマジ眺めてる
「これって御札?」
「三枚の御札って話、知っとるやろ?」
「コゾウさんが山に行ってオニババにおっかけられる話?」
「せや。それの御札」
「中澤さんってば…またウソついて…」
呆れたを通り越して溜息が出る
今時そんな話、幼稚園児だって信じないっての
そんなあたしをちらりと見遣って、中澤さんがニヤりと笑う
「それがな、案外ウソちゃうねん」
「はぁ?」
「ほんとにヤバいと思った時にその御札にお願いゴトしてみ?叶うさかい」
「ほんと?」
「ほんま、ほんま。ただし、ほんっとにヤバい時、一回っきりやで?」
「そんなのもらっていいの?」
「よっさんのトモダチなら裕ちゃんのトモダチなんと同じやからな」
「ありがとぉ。裕ちゃん」
…こりゃごっちんってばかんっぺきに中澤さんに懐いたな
変なコトに巻き込まれなきゃいいけど
- 519 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2004/11/22(月) 18:59
- 「心配せんでも悪いもんちゃう。よっさんには必要のないもんには違いないけどな」
「…はぁ」
中澤さんの隣で、式神がふわりと笑った
- 520 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2004/11/22(月) 19:00
- ††††††††††
ごっちんが大事そうに御札をいつも持っているお守りの中にしまって
また来ると嬉しそうに中澤さんと約束した後、店を出てごっちんチの前でまた明日と言い
店に戻るべきか、家に帰るべきか迷った挙句、結局自宅に帰るコトに決めた
そう言えば、ごっちんのあのお守りはいつもごっちんを守っている気配がする
大事なヒトにもらったんだと言っていたけど
…中澤さんの御札と相性悪かったりしないんだろうか
『だいじょぶだよ』
「へ?!」
唐突にかけられた声に驚いて、思わず立ち止まる
『ごめん、驚かしちゃった』
見上げてくる小さな茶髪は中澤さんの式神
- 521 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2004/11/22(月) 19:00
- 「…ココでナニしてんの?」
『裕ちゃんからお届けモノ』
小さな手を突き出して目の前でぱっと開く
「御札?」
『もし、その式神が暴走したらこれ使えって』
「…暴走すんの?コレ」
胸ポケットにしまった鏡を取り出す
御札に反応したのか、キンっと小さな金属音を立てて鏡が震えた
『万が一の為。基本的には平気』
「んう〜…わかった。ったく…余計なもん押し付けられちゃったなぁ…」
ぼんやり鏡を眺めていると、くいっと制服を引っ張られた
- 522 名前:N・K@ロボキッス中毒 投稿日:2004/11/22(月) 19:08
- >>513 しっぽぅサマ
アンリアルはスキに書ける分悩むんですけどね(w
ウチの裕ちゃんはいつもビミョーにコドモっぽくなってしまうので今回こそはどうにか…(爆)
>>514 名無飼育サマ
期待を裏切らないように頑張ります(汗)
ウチの裕ちゃんは常にあんなカンジ…
気に入っていただけたようで幸いです
>>515 名無飼育サマ
すみません お待たせしてしまいました(汗)
某ガルアリ用に一気に書いたせいか、ものすごいスランプになってしまって…
更新遅くなりました
ほんとに申し訳_| ̄|○
相変わらずのマターリ更新ですが お付き合いよろしゅうに
肝心のみっちゃんは いつがっつり出せるのやら…
では 次回更新で〜
- 523 名前:しっぽぅ 投稿日:2004/11/22(月) 21:47
- 更新お疲れ様です。
いやぁ〜待ってましたよ!
コドモっぽい裕ちゃん好きですよww
しかし、続きがとても気になりもうす。
- 524 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/11/25(木) 22:29
- よかったー続きがきてくれた
中澤さんになつく後藤さんとか微笑ましくて嬉しい
これからも楽しみにしてます
- 525 名前:N・K@みちよ分家 投稿日:2004/11/30(火) 18:28
- 今回は早めに更新します
いつも遅くて申し訳…(吐血)
- 526 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2004/11/30(火) 18:28
-
『ねぇ』
「ん?」
『おいらもよっすぃーって呼んでいい?』
なんだかわからないけど、この上目遣いは危険だ
『…ダメ?』
…っ
なんなんだ、そのウル目がちでダメとは言わせない雰囲気
今はやりの愛玩系動物顔負けの表情
「あ、いや、ダメじゃない。ダメじゃないし。どんどん呼んで」
『ありがとぉ』
そんな顔で笑うなって
可愛いじゃんか
って言うか
…あたしロの字じゃないと思ってたんだけどな…
- 527 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2004/11/30(火) 18:29
- 『ロリコンなの?』
「へ?!」
『ロの字ってロリコンのコトでしょ?』
「…ま、まあね、ってなんでわかんの?あたしの考えてるコト」
『それはまぁ、ほら。ヒトじゃないから』
中澤さんの式神の背中に、一瞬輝く金色の翼
ふわりと前髪が揺れる
「羽…?」
『機会があったら見せてあげる。おいらの本当の姿』
「う、うん…」
平凡な日常にぴしりぴしりと音を立てながら小さな亀裂が入り始めていたコトに
あたしはなんとなく
諦めにも似た感情を抱いていた
- 528 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2004/11/30(火) 18:29
-
††††††††††
「ただいまっと…」
誰もいない家の中に声をかけて自室へ入る
小さい時は一人で留守番するのが怖かった
ヒトには見えない色んなものが視え≠スし、嫌な雰囲気の物が通り過ぎるのもわかったし
だけど成長するにつれてそんな非現実的な現象も当たり前になって
意識的に視え≠ネいように気をつけたりできるようにもなった
小さい頃はナニが視え≠驍フ、ナニが通ったのなんて親に話して
正直、気持ち悪がられていたと思う
夜遅くにしか帰宅しない両親は、あたしがもう何も言わなくなったせいできっともう何も視え≠ネくなったと思ってるに違いない
「スキで視え≠トんじゃないっての」
制服のままベッドに寝転がって、あたしはそう一人ごちた
- 529 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2004/11/30(火) 18:30
- 胸ポケットから鏡を取り出す
今日はいろんなコトが起こりすぎて、どうにも眠れなさそうだと思った
結局あの式神の名前は聞き損ねたし
この鏡は押し付けられたし
何よりもニヤりと笑う中澤さんのあの顔が、あまりに昔と変わってなくて
また昔みたいな目に合うんじゃないかなんて思う
「だいたいさぁ、なんであたしがコレを監視しなきゃなんないのさ」
鏡にあたしが映ってる
明らかに機嫌の悪い表情のあたし
「どうしろっての。御札まで持たされてさぁ…」
鏡の中の自分に問いかけた瞬間
ふわりと意味深な表情で笑うオンナのヒトが上目遣いであたしを見上げてるのが視え≠
明らかにさっきの式神とは違う魅惑的な上目遣い
どくんと心臓が大きな音を立てた
- 530 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2004/11/30(火) 18:30
- 「…っつ?!なんだぁ?!」
慌てて飛び起きたあたしに鏡の中のオンナのヒトはやっぱりふわりと微笑んで
鏡はまた、何事もなかったかのようにあたしの顔を映していた
「…式神って…今のアレ…?」
ほんの刹那、鏡に映ったオンナのヒト
流れる栗色の髪はさらりと音を立てそうな程艶やかで
薄いピンクの唇があたしを誘うかのようにアヤシ気な微笑を浮かべる
「とりこまれんようにだけ、注意してな」
そう言った中澤さんの声が、耳の奥で木霊していた
- 531 名前:N・K@みちよ分家 投稿日:2004/11/30(火) 18:35
-
レス〜
>>523 しっぽぅサマ
いつもレスありがとうございます 中澤さんはムラサキよりは出番あると思います(w
お待たせして申し訳ありません_| ̄|○
>>524 名無飼育サマ
すみませんすみません(泣) 遅い更新でほんとごめんなさい_| ̄|○
後藤さんのあのポジションは藤本さんにするか後藤さんにするかUP寸前まで悩んでました
でもそう言っていただけると後藤さんにした甲斐があります(w
ありがとうございます
ほんっと待っててくださる方、ごめんなさい_| ̄|○
なるべく早い更新を目指したいと思います
では 次回更新で
- 532 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/01/13(木) 23:12
- 続き楽しみにしてます
- 533 名前:N・K 投稿日:2005/01/31(月) 18:20
- すみません お待たせしました
更新します
- 534 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/01/31(月) 18:20
- ††††††††††
『ただいま』
「おう、おかえり」
『渡してきたよ』
「そか、ありがとさん。で、どうやった?」
『はっきりとはわかんないけど、気がついてはいたみたい。今頃接触してるんじゃないかなぁ』
「ん〜、ほんなら要注意やなぁ」
『次の満月の晩だね?』
「せや。どうなるかはさすがの裕ちゃんにもわかれへんわ」
『…だね』
「まぁなんにせよ、お使いご苦労さん。もぉ今日は店閉めるさかい、ゆっくりしよな?」
『うん!』
- 535 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/01/31(月) 18:21
-
††††††††††
―待って
―すまない、時間がないんだ
―あたしのコト…置いていくのね?
―…すまない
―また、また戻ってくる?
―…わからない
―そう…でも、待ってるから
―…ああ…わかった
―あたしにはアナタしかいないのよ
- 536 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/01/31(月) 18:21
-
[あたしにはアナタしかいないのよ]
今思い返せば、苦笑いするしかないような台詞
それでもあの時のあたしにとってはそれが本心で
あのヒトがあたしの全てだった
あのヒトの為なら何年待つことだってできるって
そう信じてた
実際何年も何年も、あたしはあのヒトの帰りを待ったけれど
いつまで待ってもあのヒトは帰ってこなかった
そのうち風の便りにあのヒトの死を知ったあたしは半狂乱になって
書庫中を探し回り
そして
- 537 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/01/31(月) 18:21
-
忘れよう
思い出しても虚しいだけ
あのヒトはもういない
あの時のあたしももういない
今のあたしにあるものは
音もなく静かに流れる時間と
自分自身
何も変わらない
そう
何も変わらない
この世界
- 538 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/01/31(月) 18:22
- ††††††††††
「おはよ〜さん〜」
爽やかな朝に相応しくない声で教室の入り口を潜る
学校がかったるいのはいつもと同じだけれど、今日は特別
眠い
眠くて仕方ない
中澤さんに持たされた鏡が気になって眠れなかった
どうにか寝たと思ったら鏡からあの魅惑的な瞳のナニか≠ェ出てきてあたしの首を絞める
そんな夢を繰り返し見ては飛び起きる
一晩中それの繰り返し
もう、ほんと
返せるものなら返したい
いや、マジで
「はよぉ、よしこ。…どしたの?すごいクマ」
「あ〜…ごっちん…おは〜」
いつもと同じ眠そうだけどさっぱりした顔でごっちんが笑う
きっと昨日もたくさん寝たんだろうなぁ…
- 539 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/01/31(月) 18:22
- 「なんか寝れなくてさぁ…」
「なんだ。呼んでくれれば添い寝しに行ったげたのに」
「ははは…次はそうするよ」
「まっかしといて!」
ごっちんは元気だ
そして掴み所がナイ
彼女の発言のどこまでが冗談で
どこからが本気か
それは誰にもわからない
一番仲がいいであろう
あたしでさえも
- 540 名前:N・K@虚弱体質 投稿日:2005/01/31(月) 18:26
-
>>532 名無飼育さん
すみません×∞ お待たせしました_| ̄|○
毎回次こそは早い更新をと言いつつ遅くてほんと申し訳
裏ムラサキシキブに頭の中占領されてるなんてのは
内緒です(w
ではでは 次回更新で
- 541 名前:しっぽぅ 投稿日:2005/01/31(月) 23:07
- キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
と自分の頭の中を木霊しております(w
次回更新も待ってるズラ
- 542 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/02/01(火) 00:17
- 放棄じゃなくて安心した
進まないだけに次が楽しみ
中澤さんやっぱいいな
- 543 名前:N・K 投稿日:2005/02/16(水) 18:21
- とりあえず レス返し&ビミョに告知
ウザかったら申し訳
>>541 しっぽぅさん
ほんとお待たせしてばっかりで申し訳(泣)
近々必ず更新します
>>542 名無飼育さん
放棄やないです(汗)ごめんなさい×∞
なかなか話が進まないのはおいらの進行力不足かと_| ̄|○
申し訳(泣)
この話の中澤さんは割と飄々としてはるやもしれません(w
で 告知
携帯サイトでムラサキシキブの新シリーズ始めました
再開リクくださった皆様、ありがとうございました
これからもウチのみちよしをおいら共々よろしくお願いします
- 544 名前:TETRA 投稿日:2005/02/18(金) 14:22
- 久し振りにレスります!
もちろん今までROMってましたw
あなた、本当に好きな作品書きすぎですよ!
体にお気をつけて頑張って下さいね^^
楽しみにまったりとお待ちしております^^
- 545 名前:N・K@冷え性キング 投稿日:2005/02/23(水) 18:29
- 更新します
- 546 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/02/23(水) 18:30
-
「そういえばさ」
「ん?」
「裕ちゃんにもらった鏡ってどうしたの?結局」
「ああ…コレ?」
家に置いておくワケにもいかなくて
結局身に着けているソレを胸ポケットからを取り出してごっちんに見せる
「ちょっと見せて?」
「うん」
まぁ、触るくらいならなんの影響もないだろう
だいたい
触ったくらいでナニか影響の出る代物ならば今日の帰りにでもソッコー中澤さんに返したい
そんなコトを思いながら手渡して
ごっちんの手にソレが触れた瞬間、ごっちんの周りの空気が変わる
- 547 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/02/23(水) 18:30
- 「え?」
「ん〜?どしたのよしこ」
当の本人はきょとんとした顔のまま
「いや、あの、気分悪かったり…しない?ごっちん」
「しないけど?」
「そっか…ならいいんだけど」
「変なよしこ」
「ははは…ごめん」
表を見たり裏を見たり
物珍しそうに鏡を眺めるごっちん
あたしは意識を集中してそんなごっちんを見る
ごっちんの胸元から微かに漏れる気配
ああ、お守り、か
なるほどね
「はい。ありがと。やっぱ綺麗だねコレ。昨日見たときから気になってはいたんだけどさ」
「まぁねぇ。綺麗は綺麗、かな」
鏡を受け取るとふわりと気配が消える
ここまでごっちんを守っているなんて
よっぽどごっちんを大事に思っているヒトからのものなんだろう
- 548 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/02/23(水) 18:31
- 「ごっちんのお守りってさ」
「ん?コレ?」
制服の胸元をごそごそして
白い紐に結わえられたお守りを取り出すごっちん
「そう、それ。ずっと持ってるの?」
「ん〜、ずっとかなぁ。小学校から中学校に上がる年にね、もらったんだ。近所のおねぇさんに」
「ふぅん」
「コレがどうかした?」
「ごっちんの宝物なんだよね?」
「うん」
お守りをそっと両手で包んで
今まで見たコトのない表情のごっちん
つきりと胸が軽い痛みを訴える
「大事にした方がいいよ、ソレ」
「ん。わかってる。大事にしてるよ?」
- 549 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/02/23(水) 18:31
-
きっと
ごっちんはそのおねぇさんを
スキだったんだろう
そして
その相手のヒトも
なんだか
そんな気がした
- 550 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/02/23(水) 18:31
-
それから
居眠りして怒られたり、体育ではりきってバレーボールしたり
お昼にたくさんお弁当を食べてまた眠くなって怒られて
そんなこんなで一日過ぎて
今日も行こうなんてごっちんの誘いを断りきれなくて
結局今日も中澤さんの店の前に立つあたし
「…はぁ」
最早クチからは溜息しかでない
そんなカンジ
「おう、今日も来たんか。いらっさい」
相変わらずの咥え煙草で中澤さんが笑う
隣にはもちろんあの式神
ニコニコ笑うその顔に思わず目を逸らしたりして
ずっと見ていたらどうにかなりそうだ
…どうにかって
どうなんだ、なんて
内心一人ボケ突っ込み
中澤さんの式神がくすりと笑って
あたしは頬を掻いてごまかした
- 551 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/02/23(水) 18:32
- 「どや?なんもあれへんか?」
「…ありませんよ、今んとこは」
「ほんならええけど」
悠々と煙草を燻らせてる中澤さん
実は大して心配してないんじゃ…?なんて疑惑
まぁ、大方そうだろう
「せや。ゴトウさ〜ん、おいでおいで」
「んあ?ナニ?」
木彫りのワケのわかんない仏像を眺めていたごっちんが歩み寄る
「自分な、イチイと知り合いと違う?」
「っ?!市井ちゃん知ってるの?!」
「ん〜、まぁな」
「今、今ドコにいんの?ねぇ裕ちゃん、市井ちゃんドコにいるの?!」
こんなに慌てるごっちんを見たのは初めてかもしれない
- 552 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/02/23(水) 18:32
- 「ドコやて聞かれてもなぁ…」
「知ってるんでしょ?ねぇ、教えて?!」
「ん〜、ちょぉここじゃ説明し辛いな。奥来てんか?」
ぽりっと頭を一掻きして
中澤さんはごっちんを奥へ誘う
「よっさん、悪いけど今日は店じまいや。ゴトウさんはちょい預かるさかい」
「へ?ど、どゆこと?!」
「後は任したで?」
『おっけ』
奥の扉が閉まると同時に空間自体が閉じる気配がする
『そゆワケだからさ。ごめんね?よっすぃ〜』
「や、あの、ごめんて言われても…ごっちんは…?」
『ちょっとね、大事な話。だいじょぶ。ちゃんと裕ちゃんに家まで送らせるから』
「で、でも」
『ヤグチを信じて?』
「信じろって言われても…」
『絶対大丈夫だから。それに…』
「…それに?」
―その鏡とまるきり関係ないってワケでもないから、さ
- 553 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/02/23(水) 18:32
-
なんだか納得行かないまま
あたしは一人で帰路に着き
結局鏡は一瞬軽い金属音を立てただけで
何事もなく一日制服の胸ポケットの中に収まっていた
- 554 名前:N・K@冷え性キング 投稿日:2005/02/23(水) 18:36
-
>>544 TETRAさん
レスありがとうございます
ええと それはお褒めの言葉と取ってよろしいですか?
おいらがあれこれスキなように書きすぎじゃ ゴルァ!ってお叱りの言葉なのか
おいらがTETRAさんの好みのものを書けているとのお褒めの言葉なのか
正直一瞬迷いました(w
…前者だったらどうしよう(爆)
でも
ありがとうございます
相変わらずのまったり更新かと思われますが 完結目指して頑張ります
では 次回更新で
…なんだか話が進んだんだか進まないんだかわからない(吐血)
- 555 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/02/23(水) 20:19
- わー後藤さんのお守りとか素敵な気配
そして鏡の謎が明らかになるのはいつのことかな
また待ちます
- 556 名前:TETRA 投稿日:2005/02/24(木) 11:57
- 絶対迷われると思ってましたw(殴
後者に決まってるじゃないですか!
自分は前者を言うほど冷たい人間じゃありませんよ(ジブンデイウナ
今回出てきた人は今後どのように絡んでいくのでしょう?
- 557 名前:N・K 投稿日:2005/03/14(月) 18:03
- お待たせしました
更新します
- 558 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/03/14(月) 18:04
-
††††††††††
市井ちゃんは優しいヒトだった
小さい時からずっとご近所さんで
本当のおねぇちゃんみたいに毎日一緒に遊んでくれて
あたしは市井ちゃんがすごくすごくスキだったし
きっと市井ちゃんもあたしをスキでいてくれたと思ってる
中学に上がる年
これあげるから大事にしな
って市井ちゃんがくれたお守り
たまに、アレ、大事にしてる?なんて聞く市井ちゃんに
もちろん!って笑って答えて
もらった日からずっとあたしの大事な宝物だもんって言うあたしに
市井ちゃんは満足そうに笑ってた
- 559 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/03/14(月) 18:04
-
そんなあたしと市井ちゃんの別れは突然で
市井ちゃんはあたしが高校受験を控えた年にあたしの前から姿を消した
学校から帰って市井ちゃんの住む部屋に遊びに行ったあたしを
市井ちゃんはいつもみたいに笑って迎えてくれなかった
空っぽのナニもナイ部屋が市井ちゃんの不在を告げ
慌てて帰ったウチのポストに入っていたあたしと市井ちゃんの最後の繋がり
ゴトーへ また逢おう お守り、なくすなよ? イチイサヤカ
たったそれだけ書かれた手紙
それまで必死に我慢していた涙がぽろりと零れ落ちて
市井ちゃんの字を滲ませた
お母さんもお父さんも市井ちゃんの行き先は知らなかった
2年前に先に引っ越した市井ちゃんの御両親の住所に手紙を出してみたけれど
転居先不明で戻ってきてしまい
結局
あたしと市井ちゃんの関係はそこで切れてしまった
あたしは大事にしていたお守りに市井ちゃんからの最後の手紙をしまって
前よりも大事にするようになった
肌身離さずっていうのはきっとこういうコトなんだろう
- 560 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/03/14(月) 18:05
-
―さて。あのな、ゴトーさんお守り持ってるやろ?
―え、う、うん
―それ、イチイにもろたんやろ?
―そ、そうだけど…
―イチイが言うてたゴトーってアンタのコトやってんなぁ
―そうだ、ねぇ裕ちゃん。市井ちゃんどこにいんの?ねぇ、今ドコにいるか知ってるんでしょ?
―…知ってるけどそれは言われへん
―なんで…?!
―まぁ落ち着いて話聞きぃや。な?
―う、うん…
―アタシがゴトーさんにイチイの名前出したんは、そのお守りの気配がイチイのに近かったからや
―気配…?
―せや。アタシちょぉそ〜ゆ〜の敏感やねん
- 561 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/03/14(月) 18:06
-
―…うん
―アタシとイチイは、遠縁でな
―…親戚?
―手っ取り早く言うとそんな感じやな
―…うん
―で、たま〜に顔合わせたりすんねんけど。そん時よくゴトーってコの話聞かされてん
―あたしの話?
―せや。昨日会った時なんとなく引っかかってはいてんけど、今日よぉやっと思いあったってん
―市井ちゃん、あたしのコトなんて?
―妹みたいでめっちゃ可愛いって
―…それなのに…なんで…
―イチイにも色々都合ってもんがあってな。わかってやってくれとは言わへんけども
―…わかんないよ
―せやろなぁ。それが普通やしな
―…
―今どこにいるかは言われへんけど、必要とあらばゴトーさんとイチイを繋げてくれるかもしらへん
―もしかして…コレ?
―せや。大事にしや
―…してるよ。してる
―そか。ほんならええねん
- 562 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/03/14(月) 18:06
-
裕ちゃんの赤いカマロで家まで送ってもらって
別れ際にふわっと笑った裕ちゃんの表情がなんだか妙に懐かしいような気がしたけれど
どんなに記憶を辿っても昔裕ちゃんに逢った覚えなんてなくて
気のせいにしては変に懐かしいこの気持ちはなんだろうなんて思いながら裕ちゃんに手を振って別れた
そう言えば
たまに友達にお守りの中身を聞かれるコトがある
あたしも市井ちゃんがいなくなったあの日に一回開けて見たのみだけれど
市井ちゃんからの手紙が入っている他は普通のお守りとなんら変わりはないという印象
強いて言うなれば
帯封のしてある折りたたまれた紙に墨で何か書いてある風なのが気になるくらい
でも普通のお守りにもそれっぽいのはあるし大して気にならない
今は裕ちゃんからもらった御札も入っているけれど
中身がなんであれ、あたしにとっての宝物なのには変わりないから
だからいつも、大事なモノが入ってるんだと答える
- 563 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/03/14(月) 18:06
-
いつか
いつかこのお守りがあたしと市井ちゃんを繋いでくれる気がして仕方なかった
今日裕ちゃんの言葉でそれが予感だったんだって
嬉しくて
それに
そう遠い未来じゃない、なんて
そんな予感
市井ちゃんに逢える日は
きっともうそこまで来ている
- 564 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/03/14(月) 18:07
-
††††††††††
夢を見た
あたしは誰かと一緒にいて、そのヒトを大事にしていたような気がする
仲のいいヒト達もたくさんいて
なんだか懐かしいような夢だった
断片的に色んなシーンを見たような気もする
そんな記憶はあるのになぜだか内容ははっきりと思い出せなくて
ぼんやり部屋の天井を眺めた
ベッド脇の窓のカーテンがふわりと揺れて
満月手前の月の光が妙に眩しく思える
あたしは窓に背中を向けて壁にかかった制服をちらりと一瞥して
また眠りにつく
続きが見れたりしないかな、なんて思いながら
願いどおり
すぐまた眠りに落ちたあたしは夢の続きを見始めて
制服の胸ポケットがぼんやり光っていたコトにまったく気がつかなかった
- 565 名前:N・K 投稿日:2005/03/14(月) 18:12
-
>>555名無飼育さん
後藤さん何気に話にがっちり噛んできてしまいました(w
鏡の謎はこれからぼちぼち…
お待たせしてすみませんorz
>>556TETRAさん
今のところ、出てきた人達は何らかの形で必ず本編に絡みます
人物相関図引きつつがんがりますゆえマターリお待ちいただけると幸いです
更新ペースUPを図ろうと思った今日この頃
お待たせしてほんとごめんなさいorz
がんがりまつ
では 次回更新で
- 566 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/03/15(火) 19:02
- 待ってたよ
新展開きそうでワクワク
- 567 名前:N・K 投稿日:2005/03/17(木) 17:33
-
更新します
- 568 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/03/17(木) 17:33
-
††††††††††
あのヒトと出逢ったのは
あたしにとって人生が不幸のどん底になるであろうその当日
そう
忘れもしない
あれはどんよりと灰色の雲が空を覆い、なんともイヤな風の吹く午後だった
- 569 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/03/17(木) 17:34
-
貧しい片田舎の農家に生まれたあたしはほとんど全ての家がそうしたように
例外なく人買いに身売りされた
この村の娘はみな
大きな家の主の慰み者になるんだとか、躯を売って生活させられるんだとか
ろくな話を耳にせずに育ったあたしはある種諦めの境地に佇んでいて
いざ売られていくその日も
ああ、ついに来たか
くらいにしか思わなかった
母親は目に溜めていた
仲の良かった兄は母親の肩に手を置いて、少し淋しそうな顔だった
僅かなお金を受け取って、元気でね。なんて声をかけてくる父親をちらりと見遣って
母親と兄に黙って頭を一つ下げた
近所の幼馴染達と共に人買いに連れられて歩き出したあたしの後ろで母親の嗚咽が聞こえたけれど
あたしは振り返らなかった
- 570 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/03/17(木) 17:34
-
そのまま
ろくに食事も与えられずに山を越えて、街へ辿り着いた時にはもうどうにでもなれなんて
あたしの心は素晴しく荒んでいた
綺麗な着物を来た街の娘はみんなあたし達を蔑む様に一瞥して通り過ぎていく
彼女達は一生あたし達みたいな思いはしないんだろう
そう思ったけれど、羨ましいとは思わなかった
例え今、羨ましいと心底思った所で現状が変わる訳ではないのだから
大きな溜息を一つついて
未だあちこちから聞こえてくる陰口に
隣でくすんと鼻をならした幼馴染の手をそっと握って
あたしは通り過ぎる人達を睨み付けた
- 571 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/03/17(木) 17:34
-
「すまないが」
「へい?」
「私に一人売っていただけまいか?」
「へ、へぇ。そりゃ出すもん出していただけりゃ幾らでもお売りしますが」
後ろから聞こえてくる会話に耳が反応する
金持ちの考える事なんてあたしには到底理解できないに違いない
それに
若い娘を買ってナニをさせようって言うんだか
よっぽどスキモノの道楽モノだと内心思う
「これで足りるか?」
「こ、こんなにいただけるんでしたら一人と言わず二人でも三人でも構いませんぜ」
「いや、一人でいい。その代わりと言っちゃなんだが、娘は私に選ばせてくれるか?」
「へい。もちろんでがす。旦那の気に入った娘っこを連れてってくだせぇ」
「悪いな」
- 572 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/03/17(木) 17:35
-
声はだいぶ若いように思える
振り返って確認する事は容易だったけれど、今振り返ったらさもあたしを買ってくれと訴えているようで
あたしは振り返らなかった
どうせ顔を見たところであたしの人生が変わる訳じゃない
そう思った矢先の出来事だった
急に視界を遮られて柔らかな声が降ってくる
「名は?」
「え?」
「そなたの名は?」
「……」
咄嗟の事で声が出ない
思わず眉間に皺を寄せて、見つめ返す事しかできない
「ああ、悪い。いきなり名を尋ねるのは失礼だったな」
「…」
ごくりと喉が鳴る
- 573 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/03/17(木) 17:35
- 「おい、この娘を連れて行って良いか?」
「へい。どうぞ」
人買いの返事を聞くか否かのうちにそのヒトはあたしに手を差し出して
「さぁ、行こうか」
と、微笑んだ
あたしは相変わらず眉間に皺を寄せたまま立ち竦んでいて
繋いだままの幼馴染の手との間にじわりと汗をかいたのがわかる
「娘さん、すまないね。彼女を連れて行くよ?」
隣で幼馴染が頷いた気配がした後、おずおず繋いだ手を離されて
「…元気でね」
そう言う彼女の声は震えていた
あたしは黙って頷いて、差し出された白い手をそっと握った
それが
あたしのあのヒトの出逢い
- 574 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/03/17(木) 17:35
-
あの時
あのヒトに逢わなかったら
あのヒトがあたしを選ばなかったら
あたしはもっと不幸な人生を歩いていたに違いない
あたしは間違いなく幸せだった
あのヒトが旅立ってしまっても
待っているだけで幸せだった
いつかきっとあたしの所へ帰ってきてくれる
そう信じているだけで幸せだった
あのヒトが
死んだとわかる
その日まで
- 575 名前:N・K 投稿日:2005/03/17(木) 17:42
-
>>566名無飼育さん
すみません×∞ お待たせしてしまったようで(汗)
展開的には新しいのか後退してるのかビミョなトコですが
が、がんがりまつorz
設定をもっと楽にしておけばよかったと今更ながら後悔してみたりorz
あちこち飛ぶんでややこしいとお怒りの方もいてはるやもしれません
申し訳(泣)
うまく書けないのは構成力不足の為ですゆえ
大目に見ていただけると幸いです
とりあえずペースUPはなんとか図れそう…
では 次回更新で
- 576 名前:N・K 投稿日:2005/03/17(木) 17:51
- って 誤字発見_| ̄|○
>>573
×→あたしのあのヒトの出逢い
○→あたしとあのヒトの出逢い
脳内変換よろ
申し訳(吐血)
- 577 名前:N・K 投稿日:2005/03/19(土) 00:47
- 誤字脱字 再ハケソ_| ̄|○
>>569
×→ろくな話を耳にせずに
○→ろくな話しか耳にせずに
×→母親は目に溜めていた
○→母親は目に涙を溜めていた
ほんと申し訳(吐血) 脳内変換よろ
- 578 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/03/19(土) 13:55
- 過去というか因縁ですか
いつ明らかになるか楽しみ
- 579 名前:N・K@みちよ聖誕祭 投稿日:2005/04/06(水) 15:09
- みっちゃんおたおめ記念(?)
大量更新…かなぁ…(吐血)
お待たせしました
- 580 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/06(水) 15:11
-
††††††††††
-そなたに新しい名前をつけてやらねばな
-そうだな
-この世に希望をもたらす、真実の光
-真希というのはどうだ?
-ふふふ
-気に入ったか?
-それはよかった
-そなたはどうしようか
-ふむ、そうだな…
-よし、そなたの名は…………
- 581 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/06(水) 15:11
-
目が覚めたあたしは泣いていた
そんなに哀しい夢だったワケでもないのに
泣いていた
夢だけれど
夢だとは思えないくらい、懐かしいカンジ
なんだろう
相手のヒトの声に聞き覚えがあった気がして仕方ない
結局あたしは枕元のお守りを手に取ってからパジャマの袖で涙を拭いて
また頭から布団を被る
よしこには悪いけれど
今日は学校に行きたくなかった
- 582 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/06(水) 15:12
-
††††††††††
今日、ごっちんは学校を休んだ
大方、眠たいからとかそんな理由に決まってる
でもいつもと違うのは、携帯の電源さえ入っていないというコト
帰りにごっちんチに寄ってみようと思っていたのに
放課後、担任に呼ばれてみっちりシボられた
…そりゃあたしの成績はそんなによくないけど
だからって
そんなにくどくど説教しなくてもいいんじゃないかと思う
おかげで
見上げた空は既に暗い
「…はぁ」
最近、どう考えても溜息の回数が増えたような気がする
今までだって溜息をつかなかったとは言わないけれど
明らかに中澤さんと再会してから溜息の回数が激増している
- 583 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/06(水) 15:12
-
「…やっぱり中澤さんは疫病神だ…」
足元の小石を力いっぱい蹴り飛ばして
あたしは家路を急ぐ
街頭の少ない道を歩いていると
雲の切れ間からのぞいた月が柔らかい光を地面に落としてくる
もう一度空を見上げた瞬間
どくん、と心臓が大きな音を立てた
「っ……?!」
思わず心臓辺りをぎゅっと掴む
深呼吸を数回繰り返すうちにどうにか収まった気配
「…な…なんだぁ…?!」
- 584 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/06(水) 15:12
-
心臓に病気は持っていないハズ
今までだってそんなコトは言われたコトがなかったし
つい先日の内科検診でだって心臓に異音がするなんて先生は言っていなかった
なんだろう
なんだか上手く言えないけれど
胸の辺りで何かがぞわぞわと
あたしに訴えかけてくるようなカンジ
まさかと思って取り出した例の鏡は
月光を反射しながらきらりと輝きながら
いつものように軽い金属音を立てただけで
これが原因ではなさそうだった
「…なんなんだっての」
あたしはそう呟いて
家路を急いでいた足を中澤さんの店に向かわせる
中澤さんに会って
何がどうなると言うワケではないけれど
なんだか今すぐ彼女に会わなければならないような
そんな妙な強迫観念に囚われていた
- 585 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/06(水) 15:12
-
「…休み…?!」
小走りで辿り着いた中澤さんの店に掛かるCLOSED≠フ看板
店の横に回って後ろをのぞいてみる
真っ暗な建物からはまったくヒトの気配がしなかった
否
他の場所ならば多少は必ず感じる、ヒト以外の気配さえも
「どっこ行っちゃってんだよぉ…」
あたしの独り言は暗い路地に虚しく吸い込まれていった
- 586 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/06(水) 15:13
-
††††††††††
-なんで…?!
-何でて、自分でわからんのん?
-わかるワケ…っ…!
-今のアンタは危険すぎる
-あたしは…っ!
-自分の力に気がついてへんのはアンタだけや
-…だったら…!
-せやから余計危ないねん
-え…?
-その力でナニするつもりや?自分
-そんなの…決まってる…!
-せやろ?悪いけどな、そんなんさせるワケにいかんねん
-…邪魔するつもり…?
-わかってくれとは言わへん。でもな、アンタがその力使うてヤツの計画台無しにしてくれたら困んねん
-計画なんて…あたしには関係ない…っ!
-やろな…。まぁ確かにアンタの気持ちはわからんでもない
-…
- 587 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/06(水) 15:13
-
-でもな、それでもアンタをこのまま野放しにしとくワケにもいかんから
-封印させてもらうで…?
-…ほんまはこんなんしたないねん
-なんで大人しゅう、ヒトのままでいてくれへんかってん…
-ごめんな…?
-あたしの力じゃアンタは制御でけへんねん
-そこでゆっくりしといてんか?
-頼むわ
-もしかしたら
-またアイツに逢える時が来るかもしらへんから
-…ほんま…
-…堪忍やで…?
-……
- 588 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/06(水) 15:14
-
彼女の封印術は完璧だった
どこからも逃げられない閉鎖された空間
部屋一面に張り巡らされた封印護符があたしの力を完全に押さえ込んで
文字通り
手も足も出せない状態
ただ
唯一の救いだったのは
そこが鏡の中の何もない空間ではなかったという事
ヒトであった時のように暮らせるようにと
彼女が配慮してくれたであろう部屋の作り
窓の外の景色は外界のもの
その窓を開けて風を部屋に吹き込ませるコトもできた
それでも
そこから逃げるコトはできない
彼女の散らした封印護符はどうしても破れないほど強力だった
- 589 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/06(水) 15:14
-
そう言えば
彼女はあたしを制御できないと言った
ここまでやれるような力の持ち主なのに
あたし一人制御できないなんて
彼女の式神は
どれだけ大きな力を持っているのだろう
結局
あたしに与えられたものは
ニ間の部屋と、無限に流れる時間
最初は怒りと破壊衝動で外に出るコトばかり考えていたあたしも
いつしか心穏やかに流れる永遠の刻の中を生きていけるようになった
あのヒトのコトを忘れたワケではない
忘れるコトなんてできない
今でも
あのヒトのコトを慕っているこの気持ちは変わらない
彼女の言っていたように
いつかまたあのヒトに逢えるかもしれない
そんな淡い期待を胸に日々を生きている
ただ
それだけ
- 590 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/06(水) 15:14
-
あれはいつのコトだっただろう
月の満ち欠けがあたしの力に影響していると気がついたのは
窓から差し込む月の光が強くなれば強くなる程
外界との接触が可能になった
大したコトができるワケではなく
最初はただ
鏡を通じて外界の様子を伺い知るコトができるだけだった
最近は
どうにか外界と直接接触できるようになった
それが
彼女の封印の衰えの為なのか
彼女も言っていた、あたしが何よりも心待ちにしていたあのヒトと逢える時がすぐそこまで迫って来ているからなのか
そこまではわからないけれど
- 591 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/06(水) 15:14
-
先日
ちらりとあたしの顔を見せた相手はまだ若い娘だった
あのコが今のあたしを封印した鏡の所持者なんだろう
彼女があたしを手放したのは、初めてだと思う
今まで無駄に長い時間が過ぎたけれど
いつも傍に彼女の気配がしていたから
それなのに
今更他人の手にあたしが渡ったと言うコトは
彼女の身に何かあったのか
否
そうだとしたらもう少しこの空間の結界自体が緩むハズ
だとすると
あのコにあたしが所有されているその理由は
なんなんだろう
- 592 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/06(水) 15:14
-
今夜は満月
ずっと使わずに溜めてきたあたしの力を使えば
意識だけなら外界に映し出すコトが可能だろう
なんにせよ
久しぶりの他人との接触
ヒトではないあたしの姿を
あのコはどんな表情で眺めるのだろう
少なくとも
両手を挙げての大歓迎はしてくれないだろうけれど
あたしは一昨日の夜に見た、あのコのいかにも驚いたという顔を思い出して
一人で笑った
考えてみたら
笑うなどというのは久しく忘れていた行為で
ヒトだった頃の自分を思い出して
懐かしくなった
- 593 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/06(水) 15:15
-
あの時
ヒトのままで人生を終えていたならば
今頃あたしは
どんな新しい人生を歩んでいたのだろう
もっと早く
あのヒトにも、彼女にも
仲の良かったあのコにも
また巡り逢えていたんだろうか
鏡の向こうで、淋しそうに微笑む自分自身の姿を見つめ返して
膨大な刻の流れの向こうに置いて来た、楽しかった時間を思い出しながら
あたしはただ静かに
夜が来るのを待った
- 594 名前:N・K@みちよ聖誕祭 投稿日:2005/04/06(水) 15:17
- ( `◇´)<レスぅ
>>578 名無飼育さん
過去と現在はぼちぼち絡みながら明らかになっていくかと思われます
というか
もう結構わかってきたかも(w
お待たせして本当に申し訳_| ̄|○
- 595 名前:N・K@みちよ聖誕祭 投稿日:2005/04/06(水) 15:19
- というワケで
大量に書いたつもりがUPしたら実はそうでもなかった罠_| ̄|○
すみませんすみません×∞(吐血)
それと
ここで一応カムしときます
わかってはる方はわかってはるかと思いますが
みっちゃん生誕板の一番手に名無作者でみっちゅ〜UPさせていただいたのは
アタシです(吐血)
- 596 名前:N・K@みちよ聖誕祭 投稿日:2005/04/06(水) 15:21
- 一応ムラサキシキブの世界観なカンジで…_| ̄|○
あうあう(汗)
ほんとごめんなさい〜
言い訳という名前のレス流しですた
とにかく
姫。お誕生日おめでとうございます(・∀・)
- 597 名前:しっぽぅ 投稿日:2005/04/06(水) 19:42
- 更新お疲れ様です。
いやぁ〜待ってましたよ(w
このまま黙って見守りたい心境ですな(w
では、次回楽しみに待ってます♪
- 598 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/04/06(水) 22:14
- おー、わかってきたわかってきた
いやさらにいろいろ気になることも増えたわけですが、ともかく好きな展開
(あちらのも良い話でした)
- 599 名前:N・K@みちよHOLIC 投稿日:2005/04/07(木) 18:28
- 更新します
- 600 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/07(木) 18:28
-
††††††††††
結局
しばらく店の前で中澤さんが帰って来ないかと、少し期待しながら店の前で待ってみたけれど
中澤さんはおろか、誰一人として店の前を通るコトはなく
店のポストに連絡してくれと携帯番号を書いたルーズリーフを突っ込んで店の前を後にした
そんなこんなで、いつもより相当遅く帰宅したあたしは
なんだかよくわからない疲労感に襲われていて
珍しく早く会社の終わったらしい母親が、せっかく用意してくれていたダイスキなカレーを見ても
まったく食指が動かない
どこか具合でも悪いのかと尋ねてくる母親に、ちょっと疲れただけだと答えて
あたしは早々に自室に引き上げた
- 601 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/07(木) 18:29
-
暗い部屋の中に、薄いレースのカーテンを通して月の光が差し込んでくる
ソファの上に鞄を放り投げて
あたしはイキオイよくベッドにダイブした
「あ、鏡…?!」
みしりと軽くスプリングが軋んだ瞬間に思い出して
慌てて胸ポケットから鏡を取り出してみる
「…割れて…ないよね…?」
幸い、どこにもヒビ等が入った形跡はなく
ほっと安堵の溜息が出た
「でも、これって、もし割れたらどうなるんだろ…」
もぞもぞと躯の位置を変え、鏡を眺める
暗い部屋の天井に反して、鏡は月の光をきらりきらりと反射していて
不本意ながらとても綺麗だと思う
- 602 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/07(木) 18:30
-
「…見た目だけならこんなに綺麗なのになぁ…」
事情を知らないごっちんだって、この鏡を綺麗だと言っていた
もしこの鏡の中にナニが入っているかわかっても
彼女はコレを綺麗だと言うだろうか
「ごっちんなら言いそうだなぁ」
そう思って笑みが零れた瞬間
手にした鏡に軽い熱を感じる
「…?!」
がばっと起き上がったあたしの目に飛び込んできたものは
部屋の真ん中に立つ、オンナのヒト
否
ヒトではない
あの顔に見覚えがある
中澤さんにこの鏡を押し付けられた日の夜、鏡の中からあたしを見上げてきた式神
そう
目の前にいるのはその式神≠ノ間違いない
- 603 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/07(木) 18:30
-
思わず鏡を入れていたのとは反対側の胸ポケットに触れた
いざとなったら使えと言われた例の御札が入っているかを確かめる為に
「初めまして…かな?」
初めて聞いたその声に胸が震えた
理由なんてわからない
でも
遠い昔、どこかで聞いたような
そんな感じ
「そんな警戒しやんでも、何もせぇへんよ?」
ふわりと微笑むその顔は、一度見たきりのあの魅惑的な笑みとは異なる柔らかいもので
同じ式神なのにこうも違う笑い方ができるものかと
パニくる反面、頭の隅で冷静に考えたり
- 604 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/07(木) 18:30
-
「一つ聞いてもええ?」
「…う、うん」
思いの外、掠れた声しか出ない自分をちょっと情けないと思いつつ
こんな状況で普通にしていられる方が異常かと考え直す
正直、あたしの頭の中は交通渋滞を引き起こしていて
くすりと笑う式神に
ああ、まただと思うあたし
中澤さんとこの式神にだって頭の中を読まれて笑われたばかりだったのに
我ながら成長しないものだ
というか
こんなコトに対して免疫ができるのもどうかとは思うけれど
「あ、やっぱり知り合いなんや。そらそうやんなぁ、まるきり知らへんヒトにあたしを渡したりはしやんわなぁ」
「…え?」
「ええと…中澤さん?」
「な、なんでそれ…」
そこまで言ってから、中澤さんがコレをあたしによこしたのだから知っていて当然かと思い当たったけれど
続く式神の言葉に自分の耳を疑った
- 605 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/07(木) 18:30
-
「全然変わってへんね。気配はしてたけど、ずっとあたしには顔見せないようにしてはったからなぁ、彼女」
「…」
「今は金の髪なん?やっぱり金翅鳥の主やからかなぁ」
くすくすと笑うその顔から視線を外せない
その上、相変わらずと言うかなんと言うか
あたしの胸はワケのわからない動悸と締め付け感に襲われていて
息をするのさえ忘れてしまいそうになる
「あれ?何にも聞いてへんって顔やね…?」
「…あたしは…ナニも知らない…です」
「そうなん?…でも…キミのこのカンジ…」
「え…?」
- 606 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/07(木) 18:31
-
時折ゆらりと揺れるその姿が実体ではないと告げてくる
それでも
風にそよぐようにふわりと揺れる髪や、服はまるで本体が目の前にいるかのようなリアルさで
自分が寝ているのか起きているのかさえ危うい気がしてきた
「ねぇ」
「…はい…?」
「名前は?」
「…ひとみ、吉澤…ひとみ」
「ひとみ?そっか。あたしは充代」
「みちよ…さん…?」
「ヒトやった頃はね、そう呼ばれてた」
ふふっと笑うその顔に
一瞬陰りが見えたような気がする
って言うか
ちょっと待て
- 607 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/07(木) 18:31
-
「今…ヒトだった頃、って言った?」
「言うた」
「…人間だった…んですか…?」
「すご〜くすご〜く昔、やけどね」
ああ、もう駄目だ
本当に頭の中が大混雑
年末年始のUターンラッシュも真っ青の大規模な交通渋滞
誰でもいい
この状況をあたしに上手く説明して欲しい
「裕ちゃん、相変わらず関西弁?」
唐突にふられた質問に一瞬あっけにとられる
「へ?」
「彼女、相変わらずコテコテの関西弁しゃべってはんのん?て聞いた」
「あ…う、うん。関西…弁」
「そっかぁ。よかった。まったく知らへんカンジになっとったら文句も言われへんやん、ってちょぉ心配したわ」
- 608 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/07(木) 18:31
-
何かがさっきからずっと引っかかっている
落ち着いて考えればすぐわかりそうな、そんな些細な引っかかり
「ねぇ」
「…は、はい?」
「あたしと契約しやん?」
「いいですよって…へ?!」
思いっきりその引っ掛かりについて考えていたあたし
聞き流していたワケではないけれど
意識が違う方向に向いていたせいで、うっかり適当に返事を…
「け、け、契約ぅ?!」
「そ。契約」
栗色の髪をさらりと撫で付けながら
みちよ、という名前の式神は
思い切り誘うような瞳であたしを見つめていた
- 609 名前:N・K@みちよHOLIC 投稿日:2005/04/07(木) 18:36
- >>597 しっぽぅさん
毎回レスありがとうございます(ぺこり
お待たせしている割には話が進まなくてほんと申し訳ないです(吐血)
>>598 名無飼育さん
はうっ(焦) ど、ど、ど、どうしよう(汗)
好きな展開ですか?
期待裏切らないようにがんがりまつ(泣)
あ、読んでくれはったんですね ありがとうございます〜
ちょいと文体を変えてみたらよくわからない事になりまして…
そう言っていただけると幸いです
私的諸事情で
テンションだだ下がりする前に一気に更新したいと思っています
お付き合いください〜
では 次回更新で
- 610 名前:N・K@みちよHOLIC 投稿日:2005/04/08(金) 18:07
- 更新します
- 611 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/08(金) 18:07
-
「け、契約って…あの…その…」
「イヤなん?」
「いや、あの、イヤってか…そゆコトじゃなくて…」
しどろもどろになるあたしのほんの目の前までゆらりと移動してくる式神に
思わずごくりと喉が鳴る
「あたしが視え≠驍チてコトはそこそこ力があるってコトやん?」
「そ、そりゃ視え≠ワす…けど…」
「損はさせへんから」
「そ、損って…」
「迷惑はかけへん。四六時中そばにいてんのがイヤやったら、普段は鏡ん中にいてもええから」
「や、あの…でも…」
自分がどうするべきなのか、ぐるぐる渦を巻く頭の中で必死に考えていると
なんとも楽天的な声が降ってくる
「めったできやんよ?こないな経験」
「…そりゃそうですよ…」
- 612 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/08(金) 18:07
-
大きな溜息を一つついて、あたしはがっくりと肩を落とした
中澤さんにしろ、この式神にしろ
あたしの周りには楽天的なヒトが多すぎる
彼女をヒトとしてカウントするのはどうかと思うけれど
それを抜きにしたとしても
やっぱり多い気がする
「式神?」
「え?」
「裕ちゃん、あたしのコト、式神言うたん?」
「う、うん。そう聞いたけど…。違う…んですか?」
「式神ってのは、やぐっちゃんみたいのを言うねんで?」
「やぐっちゃん…?」
「ああ、金翅鳥。裕ちゃんのそばにいつもいてるやろ?こう、背のちっちゃい」
「あ〜、そう言えば自分のコトヤグチ≠ニか言ってたような…」
「なんや、そないなコトも聞いてへんのん?」
「…そうみたいです」
- 613 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/08(金) 18:08
-
自分、大変やなぁ、なんて
くすくす笑うみちよ≠ウん
彼女は自分を式神じゃないと言った
でも
中澤さんは確かにちょ〜強力な式神≠セと言っていた
いくら勉強があまり得意ではないあたしでも
ここ2、3日の記憶くらいははっきりしている
だいたい
忘れたくても忘れられないような、インパクト大の出来事が次々起きているワケだから
そんなものを綺麗さっぱり忘れてしまえるなんて
よっぽど楽天的か頭が悪いかのどちらかだろう
「なん?頭悪いのん?」
「違いますっ!」
頭の中を読まれるなんて、やっぱり気持ちのいいもんじゃない
そうは思うけれど、どうするコトもできないこの現状に
あたしはまた大きな溜息をついた
- 614 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/08(金) 18:08
-
「そっかぁ…、裕ちゃんあたしを式神やて言うてんや…。複雑やなぁ…」
「…」
少しせつな気な表情で遠くを見るような目をするみちよ≠ウん
彼女のどこに暴走する危険があるんだろう
とてもそうは思えない
「…暴走?」
「あ…」
しまったと思ったけれど、時はすでに遅し
余計なコトを考えてしまった
そんなコトを言われていたなんて知ったら、傷つくかもしれないのに
- 615 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/08(金) 18:08
-
「そんな顔しやんの。吉澤さんが悪いんちゃうよ?」
実体のないその手でそっとあたしの頬に触れてくる
感じるはずのない、彼女の体温を感じたような気がした
それと同時に襲ってくる、ワケのわからない懐かしさ
なんだろう
間違いなく逢ったコト等ないのにも関わらず
あたしは彼女を知っている気がして仕方ない
それはとてつもなく漠然としたものだけれど
記憶の片隅に微かに漂う彼女の残像
…これはいったい何なんだろう
- 616 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/08(金) 18:08
-
「吉澤さんな、あたしの知ってるヒトにめっちゃ気配が似てんねん。裕ちゃんがあたしをキミに渡した理由はそれかもしらへんね」
「え?」
「ん〜ん、なんでもない」
作りかけのジグソーパズル
完成はもうすぐそこに見えているのに、どうしても当て嵌まるパーツが見つからない
そんな気分
中澤さんは間違いなくあたしに何かを隠している
しかも
一つや二つではなく
結構な数を
「うん、ええなぁ」
「ナニが…?」
「勝手やけどな、あたし吉澤さん気に入ってん。やっぱあたしと契約しやん?」
「え?!だから、ナニがどうなってそんなコトに…?!」
「契約言うても大したコトやない。あたしの話し相手んなってくれたらええねん」
「…話し相手…」
「せや。そん代わり…」
「その…代わり…?」
「吉澤さんが危なくなったら絶対にあたしが助けたる」
「…あたし…やっぱ危ない目に合うんですか」
「そうと決まったワケやないけどな。ま、もしもの時は、っちゅ〜こっちゃ」
「そんな簡単な話じゃないような…」
- 617 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/08(金) 18:08
-
ごっちん程とは言わないけれど
あたしも相当普段は楽に物事を考えている方だと思っていた
だけど
今、この現状で
はい、いいですよ。なんて
そんな迂闊に決められない
「どうしてもあかんて思ったら、契約破棄。どう?」
「…う〜ん…」
「あたしなぁ、ずっと独りでおったから淋しいんよ」
「…あ〜……」
ズルい
その顔はズルい
可愛いなんて思っちゃうじゃん、て話
だいたい
あのヤグチ≠ウんとか言う式神だってくらくらするような上目遣いだし
なんでこうも誘惑するような表情ばっかりするんだろう、このヒト(仮)達は
- 618 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/08(金) 18:09
-
「あたし可愛いのん?やぐっちゃんとどっち可愛い?」
「…もぉ!頭ん中読まないでくださいよ!」
「しゃあないやん、わかんねんから」
そりゃ、確かにスキであたしの頭の中が読めるワケではないのかもしれない
ヒトであるあたしにはわからない苦労もいろいろあるんだろう
「優しいねや、吉澤さんて」
「そんなコト…」
「さっきは話し相手んなって、て言うたけど。キミみたいなヒトとやったら主従関係でもええかなって、本気で思うわ」
「主従って…あたしはそんな…」
「不満?」
「いや、不満とかそゆコトじゃなくて…。なんか御主人様としもべ、みたいのはなんかヤだなぁって。みちよ…さんだってイヤでしょ?」
「あたし、ヒトちゃうし」
「でも、元々ヒトだったって言ってたじゃないですか」
「そんなん、めっちゃ昔の話やん」
「じゃあ一個だけいいですか?」
「なん?」
くいっと小首をかしげるその姿がまた、なんて言うか
ほんと綺麗で
ヒトだった時はモテていたに違いないと思う
- 619 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/08(金) 18:09
-
「モテてへんよ?」
「だあ!もぉ!そうじゃなくて!」
「はいはい」
ネコっクチして笑う彼女は、やっぱりどうしても暴走するような危ないタイプには見えない
中澤さんの言うところの取り込まれる≠ェうっすらと感じている今の感情のコトならば
あたしはもう既に彼女に取り込まれかけている
それもまた
悪い気はしないのだけれど
平凡に生きていければいいと、心のどこかで思っていた
でも
あんな切ない表情して笑う瞬間を見てしまったら
もう他人事だ、関わりたくないなんて
そんなコト、絶対に言えない
結果
それが自分で自分の首を絞める要因になったとしても
- 620 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/08(金) 18:09
-
「で?なん?」
「ああ、えっと」
「うん」
「周りに迷惑はかけないって約束してもらえます?」
「なんや、そんなコト?ええよ、もちろん。約束する」
「約束しましたよ?」
「うん、だいじょぶ。約束も一種の契約やから。絶対守るし」
「じゃあ契約します」
「ほんま?」
「ただし」
「…まだなんかあんのん?」
「主従関係なんてそんな大層なものじゃなくて、仲間になるってコトでいいですか?」
我ながら、ワケのわからない提案をしていると思う
それでも
元々ヒトだったと言う彼女を自分のしもべ、みたいな立場に追いやるのは憚られる
中澤さんとヤグチ≠ウんからだって
御主人様とそのしもべ、なんて印象はまったく受けなかったし
仲間、的関係もありだろう
きっと
- 621 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/08(金) 18:10
-
「やっさしいなぁ、自分。ほんま…」
「気のせいですよ」
「変わりもん、言われたりしやん?」
「…お人好しだとは言われます」
「せやろな」
やんわりと微笑んでいた彼女の眉間に突然
ふっと刻まれた深い皺
「…」
「どうした…」
「しっ…!ちょお手。手ぇ出して」
「手?」
「いいから、早く…!」
静かな声の割には、拒絶させないような威圧感
あたしは慌てて左手を出して
聞き取れるか聞き取れないかくらいの声で彼女が何か詠唱した後
あたしの手に触れてきた
その瞬間
なんだか、こう
例えようのないような、妙な感触
- 622 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/08(金) 18:10
-
「…っ?!」
躯の中に何かが入り込んだ、そんな気配
かと言って彼女があたしの中に入った様でもなく
前には相変わらずゆらりと揺れる彼女の姿が
「『ごめん、ちょぉ入らせてもろた。差し障りはないハズやけど…どない?』」
目の前と躯の中
両方から同時に同じ声が聞こえてくる
こんなサラウンド、普通に生きてたら絶対に体験できないだろう
…いや、体験してみたいと思うヒトもそうそういないだろうけれど
「ナニを…?」
「『しばらく我慢してもらえへん?』」
「いいですけど…」
今更イヤだと騒いだトコロでどうなるワケでもないんだろうし
こんな時、変に諦めの良い自分が哀しくなる
- 623 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/08(金) 18:10
-
「『鏡。鏡にあたし映して』」
「え?」
「『ええから。早く』」
「は、はい」
彼女が現れてからベッドの上に置きっぱなしになっていた鏡を手にとって
急いでゆらゆら揺れる彼女を鏡に映す
さらりと砂が風に吹かれるように、その姿は鏡に吸い込まれて消えた
『ごめんな、急かしてもぉて』
躯の中から直接声がする
「いえ、それはいいんですけど…ナニが…?」
『うん、ちょいと気になる気配が』
「気配?」
『ま、それはええやん』
「…いいんですか?」
『それよか、勝手に躯の中入ってもぉてごめんな?』
「びっくりしましたよ」
『あくまで意識の一部やけどね。意識本体はちゃんと鏡ん中戻ったで?』
「え?」
- 624 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/08(金) 18:10
-
のぞき込んだ鏡の中から
相変わらずの魅惑的な上目遣いで見上げてくるみちよ≠ウん
ひらひらっと手を振って笑うその姿に思わず苦笑い
「な〜にやってんですか」
『なかなかおもろいやろ?』
「ちょっとだけ」
『ふふっ』
悪くない
こんな非日常的な体験も悪くない
そりゃ、相手がたまたま彼女だったおかげもあるんだろうけど
- 625 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/08(金) 18:11
-
「で?いつまでそこにいるんですか?」
『ん?うん、結構居心地ええし、しばらくいようかなぁ』
「マ〜ジすか」
『ええやん。気にせぇへんかったらええねん。それに案外慣れれば楽しいって』
「なんか納得いかないけど…。なっちゃったもんはしょうがないか」
『そゆコト。あ、そうそう、忘れてたけど』
「…なんスか?まさか悪い話なんじゃ…」
忘れてたなんて、いい話じゃないような気がして仕方ない
ものすごいコトを言われたらどうしよう、なんて思うあたし
- 626 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/08(金) 18:11
-
『さっきめっちゃ急いで契約してもぉてん』
「は?」
『せやから。あたしと吉澤さんは契約済み』
「マジすか?!」
『ほんま、ほんま。せやからこの先、よろしゅうに』
「ぬはぁ、もっとなんかこう、ちゃんとした手順があんのかと思ってたのに…!」
『そんなもん形だけやて。気にしたあかんよ』
「…そゆもんですかねぇ…」
『案外真面目やねんな』
「…案外ってのは余計です」
『ごめんごめん』
天辺まで昇った満月が
柔らかな光を地上に落としているその中で、ばさりと大きな鳥の影が家の上を通過したのを
あたしはまったく気がつかなかった
- 627 名前:N・K@みちよHOLIC 投稿日:2005/04/08(金) 18:12
- なんだかほんと
話進んだのか進まないのか
謎が増えたのか減ったのかさえわからない_| ̄|○
がんがりまつ(泣)
では
次回更新で
- 628 名前:しっぽぅ 投稿日:2005/04/08(金) 20:16
- 更新お疲れ様です。
もうね・・・
キタ━━━━━━(^▽^三^▽^)━━━━━━ !!
って感じです(w
これから先がどうなるのかo(^∇^)o ワクワクしてきました。
- 629 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/04/09(土) 10:19
- みっちゃんいよいよ本格的に動き出してくれてよかった
愛嬌あって魅力的だ
- 630 名前:N・K@みちよHOLIC 投稿日:2005/04/11(月) 19:34
- 更新します
- 631 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/11(月) 19:35
-
††††††††††
『裕ちゃん』
「どないやった?」
『やられたよぉ』
「ああ?」
『ソッコー気付かれたっぽい』
「ふ〜ん?やるやん?」
『ごめんね?』
「なんで矢口が謝るねん。アンタは悪ぅないで?」
『…でも、おいら…』
「矢口は悪ぅないんやから気にしたあかん。アンタがそないな顔しよったら裕ちゃん哀しぃなるやん?」
『…うん』
「なんにせよ、お疲れさん」
『うん』
- 632 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/11(月) 19:35
-
「しかし、あれやな。ずっと閉鎖空間におった割にはなかなか敏感やないの」
『…』
「ふふん」
『…?』
「この先どないなるやろな。おもろくなってきたと思わへん?」
『…うん。そうだね』
「ま、今日のところはひきあげよか」
『…ねぇ裕ちゃん。おいら役に立ててる…?』
「なぁに言うてんのん。変なコト言わんの、まったく」
『だって…』
「ほれ、帰るで?」
『…うん』
- 633 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/11(月) 19:35
-
††††††††††
夢を見た
たくさん、たくさん
続いているような
そうではないような
そんな夢を
たくさん
あたしの知らない世界
あたしの知らない時代
そんな内容の夢なのに
懐かしくて仕方なくて
続きが見たいような
見たくないような
そんな微妙な感情に流されながら
結局夜になるまで布団の中から出なかったあたし
- 634 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/11(月) 19:35
-
もぞもぞとベッドの中で腹這いになって
寝癖のついた前髪をぼんやり弄る
視界の端に入った携帯は
ちかちかと点滅を繰り返しながら着信があったコトを伝えている
伸ばした指先に触れた携帯は
ひんやり冷えていた
「…ん〜?」
非通知着信が二回
うち、最初の一件は留守電マーク
再生した留守録からは、微かな水音が聞こえてくるだけ
「んう〜?間違い電話…?」
いつもなら即消してしまう留守録を
なぜだかそのままにして起き上がり、あたしはベッドの上で胡坐をかいた
ボサボサの髪をかき上げながら、窓の外を見遣る
満月が庭の木の影を長く長く伸ばしていた
- 635 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/11(月) 19:35
-
ふと、さっき留守電から聞こえてきたあの水音は
雨音かもしれない、とぼんやりした頭で思う
理由なんてわからない
でも
そんな気がする
「…いち〜ちゃん…どこにいんのかなぁ…」
ぽそりと呟いたその言葉は、暗い自室に淋しく響いて
何だか哀しい気分に襲われる
「…逢いたいなぁ…いち〜ちゃん…。逢いたいよぉ…」
あたしは、市井ちゃんに貰ったお守りをぎゅっと胸元で握り締めて
また窓の外を見遣る
夜だというのに
小さな鳥の羽ばたく音がした
- 636 名前:N・K@みちよHOLIC 投稿日:2005/04/11(月) 19:40
- ( `◇´)<レスぅ
>>628 しっぽぅさん
レスありがとうございます
あわわ(焦) あんま期待しやんでくださいねぇ
この先、なんじゃそらぁ!て思われないとも限らないので_| ̄|○
>>629 名無飼育さん
お待たせしました〜
みっちゃんようやく本格始動です(w
魅力的、ですか?(焦)
そう言っていただけるとこの上なく嬉しいです
今回はちょみっと更新で申し訳…
では
次回更新で
- 637 名前:N・K@みちよHOLIC 投稿日:2005/04/12(火) 18:46
- 更新します
- 638 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/12(火) 18:46
-
††††††††††
彼女達が幸せならば
それでいいと思っていた
彼女達を守る為なら
どんな事でもしようと決めていた
その決断が
彼女達を一時的に哀しませる事になるのだとしても
私はいつも傍にいる
それを
忘れないで欲しい
どれだけ刻が経とうとも
それだけが
変わらない真実だから
- 639 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/12(火) 18:47
-
††††††††††
「ん〜…ねむ……」
ろくに教科書の入っていない鞄を背中に背負って欠伸交じりに道を歩く
夜更かしし過ぎで睡眠時間が短くなるなんて、珍しいコトでもなんでもないのに
今日は素晴しく眠かった
というか
最近まともにぐっすり寝た覚えがない
『ヘイキ?』
「ん〜、多分」
相変わらず、あたしの躯の中から話しかけてくるみちよ≠ウん
クチに出さなくても会話できるのというのは、他人から見られても変に思われない分便利だけれど
実際やってみると結構難しい
思考と会話がこう、ごっちゃになるというか
なんというか
『ま、慣れるしかないやね』
「それはそうなんですけど」
- 640 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/12(火) 18:47
-
ちょいっと肩を竦めた所へ、目の前の路地から出てくるごっちんの姿
「おっは〜」
「あ、よしこ。おはよん」
「んん?どしたの?」
「え?」
「なんかごっちんいつもと違くね?」
「んう〜、いつもと一緒だよぉ」
へにゃりと笑って見せるごっちんの目の下に
うっすらと見えるクマらしき影
あれはどう見てもクマだ
てっきり昨日休んだから、今日は寝溜めした分相当元気だと思ったのに
- 641 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/12(火) 18:47
-
「そう?ならいいけどさぁ」
「ごと〜はいつも元気だよ?」
「ごっちんはいつも眠たい、でしょ?」
「あは〜。それもあるかもねぇ」
制服の胸元から見え隠れするお守りの紐
何となくそれに視線を奪られた瞬間
ごっちんと合流してからずっと黙っていたみちよ≠ウんが溜息をついた
- 642 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/12(火) 18:47
-
『…はぁ』
「ん?」
『な〜んか、もぉワケわかれへんちゅ〜ねん…』
「んん?」
『…このカンジやとあたしのコトなんて覚えてへんねやろなぁ…』
「…え?」
『…でも…この……』
「みちよ≠ウん?」
『…ナニがどないなってんねん…あの後、ナニが…』
「お〜い?」
どれだけ話しかけてもみちよ≠ウんの一人ゴトは続いた
ナニがそんなに理解できないのか、あたしにはわからないけれど
とりあえず
触らぬ神に祟りなし
しばらく放っておくコトにしよう
- 643 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/12(火) 18:48
-
「よしこ?」
「ん?」
「ごと〜の顔になんか付いてる?」
「い、いや。別に」
彼女に話しかけるコトに必死になって
ごっちんの顔を凝視してしまっていたあたし
ダメだ
どうにか両方同時にできるようにならないと、どこかオカシいヒトだと言われてしまうのは時間の問題
さすがにそれは遠慮したい
「ねぇ、今日の帰りさぁ」
「うん」
「裕ちゃんのお店、付き合って?」
「また〜?」
「うん…ちょっと裕ちゃんに聞きたいコトがあるんだよね…」
「いいよ。あたしも中澤さんに確かめたいコトあるし」
「じゃあ、決まりね?」
「うん、約束」
- 644 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/12(火) 18:48
-
指きりしよう、とばかりに小指を出してくるごっちん
あたしは笑いながら、ごっちんのソレとしっかり小指を絡めた
普段から低血圧だと言っているごっちんの指は
真冬の冷え性なヒトの手のように冷たかった
「あ〜あ、早くガッコ終わんないかなぁ」
「まだ着いてもないじゃん」
「…ちょっと帰りたくなってきた」
「マ〜ジすか」
「ちょっとだけ本気だよ?」
「昨日サボったんだから今日は行こ?お昼、パン奢るからさ」
「うん!」
- 645 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/12(火) 18:48
-
ごっちんと並んで歩き出すあたしの胸が、どくりと大きな鼓動を打った
みちよ≠ウんの声がする
『…真……希……』
それ以降、確かに躯の中で気配はするものの
彼女の声は聞こえてこなかった
結局、あたしが
教えてもいないごっちんの下の名前を彼女がクチにしたコトに疑問を持ったのは
中澤さんの店に向かって歩き出した放課後のコトだった
- 646 名前:N・K@みちよHOLIC 投稿日:2005/04/12(火) 18:51
-
アタシ的Xdayが決まってしまいました_| ̄|○
テンション下降気味です(吐血)
完結させてしまおうと思っていましたが
思いの外長くなってしまいまして…
もうしばらくお付き合いいただくことになります
よろしゅうに
では
次回更新で
- 647 名前:N・K@みちよHOLIC 投稿日:2005/04/13(水) 18:28
- 更新します
- 648 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/13(水) 18:29
-
「いらっさい〜」
今日も今日とて咥え煙草の中澤さん
隣にはもちろん、ごっちんには視え≠ネい式神の姿
今日こそは名前を確かめてやろうと思うあたし
『おいら?』
そうそう、アナタです
アナタ
『おいらは矢口だよ?』
そっかぁ
やっぱりヤグチ≠ウんなんですね
って
「だあ!」
『あはは』
彼女で多少は慣れたかと思ったけれど、やっぱりイイ気はしないワケで
「なんやよっさん。変な声出しよってからに。ほれ見てみぃ。ゴトウさんがアンタんコト怪訝そうに見とるやん」
「ええ?!」
慌てて振り向いて
眉間に皺を寄せかけのごっちんとばっちり目が合う
- 649 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/13(水) 18:29
-
「ご、ご、ごっち…ん…?」
「…よしこ、変…」
「ああ〜、誤解、誤解だって」
「…電波系だったんだ、よしこって…」
「違う!違うって!!」
『おいらのコト、どう説明すんの?』
「だあ!黙ってて!」
「…それ、ごと〜のコト?」
「だから!違う!違うんだって!誤解なんだよぅ!!」
「あっははははははは」
「中澤さんっ!!」
ああ、もぉめちゃくちゃだ
この状況をいったいあたしにどうしろと言うのか
かと言って
ごっちんに、あたし普通のヒトには視え≠ネいものが視え≠驍だと話したとして
彼女はそれを理解してくれるだろうか
- 650 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/13(水) 18:29
-
「ご、ごっちん、あたし実は…」
言っても意味がないかもしれないその言葉をクチに出そうとしたその瞬間
中澤さんの声が割って入る
「せや、昨夜はすまんかったな、よっさん」
「…へ?」
「ココ来てんやろ?メモ見たで?」
「ああ、はい」
「遅ぅ帰ってきたもんで、連絡できへんかったんよ。なんや急ぎの用事やったん?」
「いや、急ぎってワケでもなくて…なんて言うか、中澤さんに会って話聞かなきゃみたいなカンジになって…」
「なんやそら」
前髪をかき上げる中澤さんの煙草の灰が落ちそうになっていた
矢口≠ウんが中澤さんの服を軽く引く
それで気がついたのか、中澤さんは咥えたままの煙草を手にとって灰皿の淵に軽く煙草を当てた
その後、矢口≠ウんの頭を軽く撫でて微笑む中澤さんの顔は優しくて
普段あんなに不敵な笑みを浮かべているのがウソのようだと思う
思わず見とれていたあたしの視線に気がついた中澤さんは
やっぱりにやりと笑ってよこした
要するに
あの顔は矢口≠ウんしか見せてもらえないワケだ
- 651 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/13(水) 18:30
-
「で?ゴトウさんも何か聞きたそうやね?」
「…うん」
「イチイか?」
「…うん」
「ふむ」
短くなった煙草を灰皿に押し付けて、新しい煙草を取り出しながら中澤さんは一瞬天を仰いだ
それから
あたしの方を見つめてくる
躯の中でみちよ≠ウんが微かに反応した
それでも
言葉を発してくる気配はない
「よっさん」
「え?」
「鏡。アンタに預けた鏡どうした?」
「ココにありますけど…」
定位置になった制服の胸ポケットから、鏡をちらりとのぞかせる
「なんもあれへんか?」
「なんも、って?」
- 652 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/13(水) 18:31
-
中澤さんが手招きする
ああ、こっち来いってコトね
ごっちんがさっきと変わらない怪訝そうな顔であたしを見ているのがわかる
…もぉどうにでもなれってんだ
これで友達なくしたら中澤さんのせいにしてやる
「…なんですか?」
「鏡ん中から何か出てきたりせぇへんかったか?」
「…出てきましたけど?」
「何かされたとか?」
「…されてませんよ。話しただけですもん」
「ほんまに?」
「本当に」
「ふ〜ん…」
明らかに何か納得できないと言った顔の中澤さん
それが、あたしから期待した答えが出ないコトに対するモノなのか
なんなのか
そこのところは、あたしにはわからないけれど
- 653 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/13(水) 18:31
-
「ま、ええか」
「…?」
あたしの肩をぽんっと軽く叩いて、ごっちんの方へ歩を進める中澤さんを振り返って
それから
目の前にいる矢口≠ウんを見つめる
『おいらがどうかした?』
「…いや、矢口≠ウんの正体が気になるなぁって」
『おいらの正体?て言うか、ちゃんとクチに出さなくても会話できるようになったんじゃん。すごいね、よっすぃ〜』
「結構大変ですけどねぇ…」
『最初からそうしてれば、変な目で見られなくて済んだのにさぁ』
楽しそうに笑う矢口≠ウん
ほんと、ヒトじゃないのがもったいないくらい可愛いと思う
『おいら可愛い?』
「と思いますけど?」
『そっかぁ。ずっと裕ちゃんのお世辞かと思ってたけど、よっすぃ〜がそう言ってくれるならそうなのかも。ありがとぉ』
「いえいえ」
今
軽く惚気話を聞かされた気がしなくもないけれど
そこのトコロはスルーの方向
だいたい、惚気話に突っ込むと往々にしてバカをみるハメになるんだ
- 654 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/13(水) 18:31
-
『みっちゃんに逢ったんでしょ?』
「ああ、はい。逢いました」
『元気だった?』
「元気、だと思います。どこを基準していいのかわかんないんでアレですけど…」
『それもそっか。でも元気ならよかった』
「矢口≠ウんは」
『ん?』
「ヒトだった頃の彼女、知ってるんですよね?」
『あ〜、うん。知ってる』
「どんなヒトでした?」
『気になる?』
「気になるって言うか…」
気にならないと言ったらウソになる
ヒトであった頃のみちよ≠ウんが、今と同じかどうかなんて
あたしにはわからない
それを知ってどうなるというものではないけれど
何となく
あたしはそれを知りたかった
彼女のクチから語られる過去だけではなく、彼女を知っているという矢口≠ウんのクチから
- 655 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/13(水) 18:32
-
『綺麗だもんね、みっちゃん。さては惚れたね?よっすぃ〜』
「ち、違いますよぉ」
『ま、それもありじゃない?スキになるのは自由だしね』
「だから違うんですってバ…」
にやにやと笑う矢口さん
後ろで中澤さんと話すごっちんの声
朝以来、ヒトコトも声を発しないみちよ≠ウん
全ての歯車が少しづつ少しづつ、噛み合いながら
でも
別の部分では少しづつズレ出して
嫌な軋み音を立て始めていたコトに
店の中にいる誰もがまだ
気がついてはいなかった
- 656 名前:N・K@みちよHOLIC 投稿日:2005/04/13(水) 18:33
-
ナニが何だか
ほんと
ナニが何だか
伏線張れてるのか貼れてないのかわかりませんが(吐血)
では
次回更新で
- 657 名前:N・K@みちよHOLIC 投稿日:2005/04/13(水) 18:40
- UPしてから誤字脱字に気がつくなって話ですが_| ̄|○
>>654
×→どこを基準していいのかわかんないんで
○→どこを基準にしていいのかわかんないんで
>>655
×→後ろで中澤さんと話すごっちんの声
○→後ろで中澤さんと話すごっちん
本編以外にも誤字ありますが、もうそこはスルーで(吐血)
脳内変換よろしくです
- 658 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/04/13(水) 22:43
- 連日の更新でどんどん動いてるなー
それぞれに思うところがあるようだけど中澤さんが一番気になる
いやみっちゃんも気になる
- 659 名前:N・K@みちよHOLIC 投稿日:2005/04/14(木) 17:59
- 更新します
- 660 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/14(木) 17:59
-
††††††††††
真希は力の強い娘だった
その身に秘めた力の大きさが故に怖れられ
村を追い出された幼い少女
充代を人買いから買い取ったあの日
私が真希を拾ったのは
運命だったのかもしれない
- 661 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/14(木) 17:59
-
「そなた、家は?」
「…ナイ」
「両親は?」
「あたしのコト、イラナイって」
「…そうか。そなた、名は何と申す?」
「名前もナイよ。あたし何にも持ってない」
「では私の家族になるといい」
「あたしがいるとフコウになるってみんな言ってた」
「ははは。私はそんなの気にしないよ。そなたさえ良ければ家族になろう」
「…」
「ちょうど、この娘も私の新しい家族になったばかりでな。そなたが共に来るならば、姉妹になるといい」
「…あたし、イラナイコだよ?」
「要らない娘など、この世にはいないのだよ。さあ、私と共に来るかい?」
「…うん」
「よし。今日からそなたも私の家族だ」
- 662 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/14(木) 17:59
-
同じ日に連れ帰った娘二人
其々に
充代
真希
と新しい名前をつけてやり、姉妹になるよう告げた
真希より幾らか年上の充代は、元々世話好きだったのであろう
まめに真希の世話をしてやっていた
二人とも最初のうちは新しい環境に慣れる事ができずに戸惑っていたようだが
しばらくするうちに笑顔を取り戻し、明るい笑い声が家の中に響くようになった
イヤミのないその性格でご近所の奥方にウケのよい充代は、野菜の差し入れをちゃっかり頂いてきたり
すんなり周りに解け込んでしまっていた
それにつられるかのように、真希もいつの間にやら解け込んで
珍しい菓子等を頂いては私に嬉しそうに見せに来たりした
彼女達の生活が苦しくなるような財政ではなく、むしろ余裕があるぐらいであったが
そのコト自体が、彼女達が受け入れられた証なのだと
私はただ微笑みながらその状況を見
- 663 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/14(木) 18:00
-
そんな日々の中で
真希の力の片鱗を見たのは、ふとした瞬間だった
それは
古くからの友人が久方ぶりに帰京し、我が家を訪ねて来た時の事
事前に確かめておかなかった私も悪いのかもしれないが、友人の連れていた式神が視え≠トしまった真希は
ソレに対して異常な程に過剰反応した
充代の背後に隠れた真希が発した強力な磁場結界
短詠唱すら聞こえずに発せられたその結界に、私達はいたく驚いた
「真希?」
「みっちゃ…怖いよぉ…」
「大丈夫、今なら怖くないて。ほら、よく視て≠ンぃ?」
「…んぅ〜…」
- 664 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/14(木) 18:00
-
恐る恐る充代の背後から顔を出し、人型をとった式神を見つめる真希の顔にほっと安堵の表情が浮かぶ
その刹那、消えた結界に私達はほっとした
その反面
充代も持っていたその力に私はそっと溜息をついた
この二人
よく今までうまく隠していたものだ、と
「充代…真希…」
「何です?」
「…なに?」
「そなた達、コレが視え≠トいるのだろう?」
「ええ」
「…うん」
「なぜ今まで黙っていた?」
「言う必要あれへんと思ってましたから…。視え≠驍セけやし…」
「……」
「言ったとしても、私はそなた達二人を捨てたりはせぬぞ?」
「…すみません」
「…んぅ〜…」
- 665 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/14(木) 18:00
-
今にも泣きそうな真希の頭をそっと撫でたのは、他でもない
彼女の連れていた式神で
一瞬身を強張らせた真希も、柔らかく微笑む式神の表情に安心したのか
その後はへにゃりとした独特のあの笑顔を終始浮かべていた
充代に至っては、さも何事もなかったかのような顔で式神に話しかけていたし
どうやらうちの娘達は、案外柔軟性があるらしい
「しばらく来ぇへんうちに珍しい娘さん達と暮らすようになってんなぁ?」
「まぁな。可愛かろう?」
「おっ?あたしとどっちかわええ?」
「そりゃ、彼女達に決まっておろう?」
「はいはい、ごちそ〜さん」
「で?今日の用向きはなんだ?」
「久方ぶりに逢ったっちゅ〜のに、もうソレかいな」
「それもそうか。よし、今宵は盛大な宴を催す事にしよう」
「そりゃええなぁ」
- 666 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/14(木) 18:00
-
彼女の話を聞きながら、食事をし
式神と楽しそうに戯れる二人を時折眺めながら、杯を酌み交わす
幸せだった
何にも変えがたいほど
私達は幸せだった
- 667 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/04/14(木) 18:01
-
††††††††††
「今日はやたら冷えるなぁ。今ってそんな時期だっけ?」
古ぼけた山小屋の中から、小さな窓ごしに外を見遣る
満月の光を遮るように、黒い雲がどんより漂う
「雨、か…」
ぱらぱらと降り始めた雨に、みしりと軋んだ音を立てながら椅子から立ち上がり
窓に額をくっつけて空を眺める
微かな気配
服のポケットに無造作に突っ込んだ御札を取り出して窓に貼り付ける
「…見つかった、か。案外早かったなぁ」
もう一度、空を見上げて気配が消えたコトを確認し
あたしは壁にかけたばかりの上着を羽織る
「いつまで…こんな生活続くんだろ」
誰もいない山小屋の中で呟いたその言葉は
虚しく闇に吸い込まれていった
- 668 名前:N・K@みちよHOLIC 投稿日:2005/04/14(木) 18:07
- ( `◇´)<レスぅ
>>658 名無飼育さん
気にしていただけているようで、書いてる側としてはほっとしつつ
期待を裏切る展開にしてしまうのではないかと、ビクビクしていたりします(w
矛盾点ができないようにがんがりまつ_| ̄|○
連日更新してきましたが
すみません、またしばらく更新止まるかと…
軽く手術してきます(爆)
申し訳ない(吐血)
うまくいけば来週半ばにはまた更新できるかと思いますが
テンション上がりきらなければもう少し遅れるやも…_| ̄|○
ご理解いただけると幸いです
では
次回更新で
- 669 名前:N・K@みちよHOLIC 投稿日:2005/04/14(木) 18:19
- またやってしまいますた(吐血)
>>662
×→私はただ微笑みながらその状況を見
○→私はただ微笑みながらその状況を見ていた
他にもワケのわかんないカンジの文章ありますが
すみません 脳内補完していただけると幸いです
イパーイイパーイなので_| ̄|○
- 670 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/04/16(土) 12:56
- 過去の描写が興味深いです
これがこうなのかとかこの人がそうなのかとか
楽しみにしつつ気長に待ちます
- 671 名前:N・K@絶不調… 投稿日:2005/05/17(火) 17:13
- お待たせしました_| ̄|○
更新します
- 672 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/05/17(火) 17:14
-
††††††††††
納得がいかなかった
どんなにしつこく市井ちゃんのコトを聞いても、裕ちゃんは咥え煙草のまま
のらりくらりとあたしの質問を交わしては、まともに答えてくれなくて
「イチイに逢ってどないすんねん、ゴトウさん」
そう言われて、ただ市井ちゃんに逢いたいだけだと答えたあたし
「今はまだ時期やない。もうしばらく我慢しや?」
そんなコトを言われたって理解できない
なんの時期がどうなのか
もうしばらくってどれぐらいなのか
聞きたいコトはまだまだたくさんあったのに
「ほれ、暗くなってきたし。もぉウチ帰りや?」
なんて
よしこと二人で店の外へ出されてしまった
- 673 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/05/17(火) 17:14
-
よしこはよしこで、眉間に皺を寄せたり空を見上げたり
何だかいつもと雰囲気が違ったし
いったいあたしの知らない所でナニが起きているんだろう
「ねぇよしこ…?」
「ん?ナニさ、ごっちん」
「あの鏡さぁ」
「へ?!か、鏡がどうしたって?」
「…どしたの、よしこ」
「い、いや、ナニもっ」
隣を歩くよしこを見遣ると、明らかに動揺した表情
どうも裕ちゃんはよしこの日常もちょっぴり狂わせてしまったらしい
何だか、昔からの腐れ縁だとか言っていたし
- 674 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/05/17(火) 17:15
-
「…んぅ〜、いいや。何でもない。ごめんね?」
「い、いや。別に謝んなくても」
「だって…よしこってばすっごい驚いた顔すんだもん…」
「そ、そ、そ、そんなコトないよ?!」
「…声も上ずってるしさぁ」
「…ぐふっ…」
「ごと〜になんか隠し事してるでしょ?」
「ぬはぁ…っ。い、いや、して、してるような、してないような…っ」
「…みんなしてごと〜に隠し事するんだもん。酷いや」
よしこに八つ当たりしているというのは、自分でもよくわかっていた
困った顔をするよしこを見たかっただけかもしれないし
本当にただ単に、よしこに愚痴ってしまいたかっただけかもしれない
普段なら絶対にやらない八つ当たりだけれど、何だかやらずにはいられない
そんな気分
- 675 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/05/17(火) 17:15
-
「…ごっちん?」
一瞬空を仰いだよしこが立ち止まる
数歩進んでから振り向いたあたしの目に映るのは、やっぱり少し困ったような表情のよしこ
「…ナニ?」
「あのさ…」
「うん」
「夢、見たりする?」
「夢?」
「…うん、そう。昔の夢、みたいなカンジの」
「小さい時のってコト?」
「いや…そうじゃなくてさ…。起きてから思い出すと、すんごい懐かしいカンジがするような…」
話しながら、時々髪をかき上げたり下を向いたり
いつもよりも落ち着きのないよしこ
どうしたんだろう
- 676 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/05/17(火) 17:16
-
「見る、かなぁ」
「ど、どんな夢?」
「昔っぽい世界で生きてる夢、かな」
「出てくるヒトとか…覚えてる…?」
「ぼんやりとなら」
「…髪の長いオンナのヒト、いた?」
「髪の長い?…んぅ〜…いたような、いないような…」
「そっか…。ごめん。変なコト聞いて」
「ん〜ん、いいよ。そのうち理由教えてくれるんでしょ?」
俯きかけで頭を掻きながら、うろうろと泳いでいた視線がぱっとあたしの視線と交差して
目を細めたのが見えた刹那、今まで見たコトのないような表情で微笑んでくる
- 677 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/05/17(火) 17:16
-
「…よしこ?」
「真希」
「え?どうした…の?」
「すぐ傍に」
「…え?」
「望むものはすぐ傍にある、から」
「…よ…しこ…?」
「だから…泣いたあかんで?」
「…っ…」
ぎゅっと胸が締め付けられるようなカンジがして
急に大声で泣き出したくなった
よしこに抱きついて、馬鹿みたいに泣きたい衝動に駆られた
頬を涙が伝うのがわかる
歪んだ視界の先でやっぱり少し艶やかな笑みを浮かべたよしこは、また空を仰ぎ
大きく息を吐き出した次の瞬間には、いつも通りのよしこの姿
- 678 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/05/17(火) 17:16
-
「ごっちん…?」
「…」
「…あたしのコト、キモいって思った?」
不安を含んだ声
自虐的に笑うよしこ
あたしは泣きながら無理矢理笑って答える
「…あのさ」
「…うん」
「なんかさぁ…すんごい懐かしい気がしたの」
「…うん」
「よしこの声なのに、よしこの声と違くてさぁ…」
「…うん」
「すんごい懐かしいって思っちゃったの」
「…そっか」
「なんだろうね。きっとごと〜、何か色々忘れてるんだ。大事なコト。たくさんたくさん。そんな気がしたよ」
- 679 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/05/17(火) 17:16
-
左手で涙を拭う
声が掠れたけれど、気にならなかった
今、この胸の内にある思いを全部話してしまわなければならないような
そんな気がして仕方ない
「絶対思い出すの、ごと〜。よしこには感謝してる。キモいとか思わない」
「…ほんとに?」
「よしこがごと〜に何か隠してるのはちょっと悔しいけど、きっとそのうち全部わかる気がするからさ。気がするっていうんじゃないかも。予感って言うのかな」
「ごめんね、ごっちん」
「何でよしこが謝るの?何だかよくわかんないけど、忘れちゃってる誰かのコト、思い出しそうなんだよ?むしろ感謝したいぐらい」
「…ありがとう」
「ナニ言ってんの。これまでも、これからも、ごと〜とよしこは親友だよ?ナニがあってもさ」
「…うん。だね」
- 680 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/05/17(火) 17:17
-
ごしごしと制服の袖で涙を拭いて、よしこに向かって右手を差し出す
一瞬ぽかんとした顔をしたよしこも、すぐに気がついたようであたしの手をきゅっと握り返してくる
「これからもよろしく」
「こちらこそ」
それから二人で顔を見合わせて、大声で笑って
寄り添うように歩いて自宅を目指す
さっきまではただ仲が良いだけの友達と思っていたけれど、今隣を歩くよしこはそんな簡単な言葉で表現できないようなカンジを受ける存在になっていて
きっとさっき見た、よしこだけれどよしこじゃない誰か≠フ影響だと思う
霊とか宇宙人とか
話をするのは好きだけれど、正直あまり信じていなかった
でも
今なら信じられる気がする
とは言っても、よしこ限定のような気もするけれど
- 681 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/05/17(火) 17:17
-
「ごっちん」
ふいと後ろを振り返ったよしこが立ち止まる
「んあ?どしたの?」
「夜に鳥って飛ぶっけ?」
「鳥?鳥って鳥目だから夜飛べないんじゃなかった?梟とかは別として」
「…だよね」
見上げたよしこはと言えば、真っ暗な空を何か探すように見つめている
「何かいたの?」
「…う〜ん、気のせいならいいけど…」
- 682 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/05/17(火) 17:18
-
気配がどうとか、カミがどうとか
ぶつぶつ呟きながら首をかしげるよしこの横で、あたしも空を見上げてみたけれど
星一つ見えない暗闇で、道路脇の街頭の明かりだけがこの辺を照らしているだけ
思わず制服の上から握り締めたお守りは
ほんの少し、温かいような気がした
- 683 名前:N・K@絶不調… 投稿日:2005/05/17(火) 17:22
-
( `◇´)<レスぅ
>>670 名無飼育さん
すみません お待たせしました(吐血)
一応紙に相関図をひきつつ頑張ってます〜
過去行ったり現代行ったり
視点がやたら動くので、ホントわかりにくいかと…
申し訳_| ̄|○
では 次回更新で〜
…次は早めに更新…できたらいいな(爆)
- 684 名前:N・K 投稿日:2005/06/01(水) 18:03
- お待たせしましたorz
更新します
- 685 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/06/01(水) 18:03
-
††††††††††
『…ごめんな?』
ごっちんの家の前でごっちんと別れた後すぐ、謝ってきたみちよ≠ウん
「いいですよ、別に。気にしなくても」
『…うん』
事情はよくわからない
でも
少しでいいから彼女とと話させて、と頼むみちよ≠ウんの声があまりに真剣で
キモいと思われても仕方ない、なんて諦め半分にその願いを承諾したのはついさっきの話
どうやらキモいとは思われずに済んだらしいあたしと
ごっちんと何らかの関わりがあるらしいみちよ≠ウん
あたしの計り知れないトコロで次々に繋がったり離れたりする点と線
いったいどれをどうしたら、全てのコトをすっきりと理解するコトができるんだろう
- 686 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/06/01(水) 18:04
-
「まぁ、そのうちわかるかぁ」
『多分。て言うか、もう案外すぐソコかもしれへんけど…』
「う〜ん、まいった…」
『…間違えたんかなぁ…あたし…』
「ん?」
『…うん、ヒトを辞めたんは間違いやったんかなって』
「後悔、してるってコト?」
『…どうかな、よぉわかれへん。後悔するには時間が経ちすぎたんかも、なぁ…』
僅かながら
あたしの中のみちよ≠ウんの気配が揺れる
胸がちくりと痛んだ
ごっちんだけじゃない
やっぱり、あたしも何か大事なコトを忘れている
とてもとても大事な何か、を
- 687 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/06/01(水) 18:04
-
「みちよ≠ウん?」
『ん?なん?』
「あの、幾つか聞きたいコトがあるんですけど」
『うん、言うてみ…っ…?この気配…は…っ!あかん、真希んトコ戻って!』
「え?ごっちん?」
『ええから!早く!』
「は、はい、はいっ!」
鏡が飛び出さないように、胸ポケットを右手で押さえながら
全力疾走でごっちんの家へ向かう
そんなに早足で歩いたつもりはなかったのに、ごっちんの家からかなり離れてしまっている
『間に合う…やろか…?』
そんな不吉とも思えるみちよ≠ウんの声を聞きながら
あたしは懸命にごっちんの家を目指した
- 688 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/06/01(水) 18:04
-
††††††††††
「ただいまぁ」
玄関に電気はついていたものの
家の中には誰もおらず、台所のテーブルの上にラップをかけた夕飯と一枚のメモ
「んう?何だぁ、お父さんもお母さんもいないのか…だったらよしこと御飯食べてくればよかったなぁ…」
水滴のついたラップを捲って、もうすっかり冷たくなった野菜炒めを摘む
粗引き粒胡椒の欠片を齧ったらしく、口の中は一気に胡椒味になった
「しくった…」
- 689 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/06/01(水) 18:05
-
冷蔵庫を開けてミネラルウォーターを取り出し、一気に半分ほど喉へ流し込む
大きな溜息をついて、野菜炒めをそのままに自室へ向かう
別にマズかったワケじゃない
ただ
今すぐ食べたいという気になれなかっただけ
部屋のドアを開けて電気のスイッチに手をかけた瞬間、目の前のガラスが派手な音を立てて砕け散った
「な、ナニ?」
甲高い声を発しながら外から飛び込んできたのは大きな鳥
突然の出来事にパニくったあたしは、ただその場に立ち竦むだけ
それでも無意識に左手で掴んだ胸元のお守り
「助け…て…っ…いち〜ちゃ…っ…!」
「ごっちん!!」
- 690 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/06/01(水) 18:05
-
窓の外でよしこの声がした
目の前には大きな鳥の姿
真っ赤な瞳
灰色とも銀色とも思える羽の色
鋭い嘴を大きく開いて甲高い叫び声を上げた瞬間、割れた窓から庭の木伝いに部屋の中と飛び移るよしこが見えた
「よしこ!助けて!」
「うわ、でっけェ!何だっつ〜の、コイツ!?」
「わっかんないよぉ!どうにかしてってバ!」
「どうにかって…。え?はぁ?あたしが?」
「ナニ独り言言ってんの!よしこのバカ!!」
「バカって言うな!っていうかもぉ、ほんとに失敗しても知りませんからね!?」
独り言なんだか何なんだか、ひとしきりブツクサ文句を言ったよしこが今までに見たコトのない動きをして
何か唱えたと思うと、叫び声と共に鳥が大きく身悶えて
あたしの胸元のお守りがふわりと浮いた
- 691 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/06/01(水) 18:05
-
「え?え?ナニ?」
「開けるんや!真希!」
「え?ナニを?」
「お守り!はよ開けぇ!」
「わ、わかった!」
ナニが何だかわからなかった
必死に震える手で胸元から不自然に浮かぶお守りの袋を開けて、中身を取り出す
「開けた!開けたってバ!」
「字ぃ書いてあるやつ、あるやろ!それ開くんや!」
「字?帯してあるコレ?!」
「ソレ!はよ開きや!」
「う、うん!」
裕ちゃんからもらった御札と市井ちゃんからの手紙を除けて、一度も開いて見たコトのないソレの帯封に手をかける
目の前でまた鳥が攻撃姿勢を見せた瞬間、ぱらりと帯封が床に落ちて一瞬目の前が眩んだ
- 692 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/06/01(水) 18:05
-
「今度はナニ?!もぉヤだぁ」
俯きがちに首をふるふるっと振って、顔を上げると
目の前に巫女服の見知らぬ少女の姿が見える
「だ、誰…?」
「もう大丈夫ですから」
一瞬、あたしの方を振り返って笑うそのコに当然見覚えなんかなくて
あたしの頭はパニックとかそういう次元の問題ではなくなる
「え…?な、ナニが…?ワケわかんな…」
「すみませんが下がっていて下さい、充代さん」
「やっぱりそぉか。思った通りやったな。ほんなら任したで?」
「はい」
「え?え?」
「そっから動くなや?真希。結界張ってあんねんから」
「あ、う、うん…」
- 693 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/06/01(水) 18:06
-
関西訛りで話すよしこが変だとか
目の前のコは誰なのかとか
この鳥はどちらさんなんだろうかとか
市井ちゃんのお守りはなんだったんだろうかとか
そんなコトをぐるぐる考えながら事の顛末を見守るあたし
動くな、なんて言われたら息をするのもツラいような気になって
思わずごくりと唾を飲み込んだ
「ちょっとおイタが過ぎましたね。お帰りなさい、主の元へ」
本棚をなぎ倒しながら鳥が大きく翼を開いた刹那
黒髪の巫女が大量の御札を投げながらさっきのよしこのように何か唱える
正直、近所迷惑なんじゃないかと思うくらいの金切り声を上げて消えた鳥
ああいうのを断末魔の叫びと言うんだろうな、なんてぼんやり思いながら見つめた先にひらひら落ちる一枚の御札
ソレを手にした黒髪の巫女の背中を見つめるあたし
とりあえず、危険ではなくなったらしい
- 694 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/06/01(水) 18:06
-
「燃してしまいましょう」
「あ、ちょお待って」
「はい?」
「見せてくれへん?ソレ」
「いいですよ」
よしこ、なのか誰なのか
とりあえず見た目はよしこ、が黒髪の巫女から御札を受け取って
普段は綺麗な顔のよしこの眉間に深い皺
「…ふむ…そぉか…。どゆこっちゃわかれへんけど…」
「よろしいですか?」
「ああ、うん。処理頼むわ」
「はい」
ふわりと宙に舞った御札がぱっと赤い炎に包まれて、一瞬で灰へ変わる
床の上に落ちたその灰を眺めながら、部屋の中の惨状に軽い頭痛
あたしは頭を抱えてしゃがみ込んだ
- 695 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/06/01(水) 18:07
-
「んう〜…部屋がぐちゃぐちゃだよぉ…」
「て、手伝うよ、ごっちん…」
「お母さんにバレたら怒られるぅ…」
「大丈夫ですよ」
柔らかい声に顔を上げると、例の巫女さんが微笑んでくる
「え?」
「すぐ元に戻しますから」
「…はぁ、そうですか…って、ええ?!」
「いきます」
ふわりと彼女の髪と服が揺れて、次の瞬間には何事もなかったかのような
いつも通りのあたしの部屋
「ええ?!ナニがどう…えええええ?!」
苦笑いを浮かべるよしこ
満足そうに笑う巫女さん
あたしの困惑気味の声だけが月明かりに照らされた薄暗い部屋の中に響き渡った
- 696 名前:N・K@みちよHOLIC 投稿日:2005/06/01(水) 18:09
-
今一番欲しいものは、日本呪術大全なN・Kです
すみません
突っ込み所が多数あるのはよくわかっていますゆえ、大目に見ていただけると…(吐血)
自分で設定決めといてなんですが
…ややこしいですorz
では、次回更新で
( `◇´)ノシ
- 697 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/06/02(木) 23:52
- おおアクションだ
すごくポップな展開で嬉しい
吉澤と同じく点と線が繋がる時を待ってます
- 698 名前:N・K@みちよHOLIC 投稿日:2005/07/07(木) 21:16
-
お待たせしました
更新します
- 699 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/07/07(木) 21:16
-
††††††††††
ごっちんの家からの帰り道、次から次へと出る溜息にくすっと笑うみちよ≠ウん
ヒトを辞めたという彼女にとってはあんなコト、珍しくもなんともないんだろう
でも
あたしにとっては天地がひっくり返るくらいびっくりする出来事で
もちろん
みちよ≠ウんが鏡の中から出てきた時も、天地がひっくり返るくらいびっくりしたから
もしかしたら天地は上下正しく戻ったのかもしれないけれど
「結局」
『ん?』
「あたしだけが部外者的なカンジなんですね」
『部外者って言うか、真希も似たようなもんやろ?自分かて何か忘れてる気がするて思うてたやん?』
「でも、もしかしたらそんなの気のせいで、思い出すかどうかなんてわかんないじゃないですか」
『ま、そりゃそうやねんけど』
「…むぅ」
- 700 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/07/07(木) 21:16
-
みちよ≠ウんに八つ当たりしても仕方ないのは重々わかっていて
すっきりしない胸のもやもやがどうしても気持ち悪くて、ぶつぶつみちよ≠ウんに愚痴ってみる
いや
愚痴ったところですっきりするとは思えないけれど
『しっかし、あれやなぁ…』
「んん?」
『今頃真希も、吉澤さんみたいにうんうん唸ってんねやろなぁ』
「そりゃあ…ねぇ…?いくらこう、順応性のあるごっちんでもさすがにアレは…」
『でもまぁ、すぐに慣れるやろ』
「そうですか?」
『うん』
「どっからそんな自信が湧いてくるんですか」
『そりゃ…』
- 701 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/07/07(木) 21:17
-
††††††††††
「え?ごめん、もっかい言ってもらっても…いい?」
「いいですよ。私は貴女の分身です、と言いました」
「…ぶ、分身って…ごと〜…二人に分かれた覚えはないんだけど…」
ごくりと喉が鳴る
もう、本当にワケがわからなくて卒倒しそうだった
分身なんてあっさり言ってくれるけれど、彼女とあたし
どこが似てると言うんだろう
- 702 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/07/07(木) 21:17
-
「覚えがなくて当然です。そういう風に分けられましたから」
「…だ…誰に…?」
「貴女も御存知のハズです」
「…まさ…か…いち〜…ちゃ…ん?」
声が掠れた
胸がどきどきした
今までにないぐらい、相手の次の言葉が気になって仕方ない
「そうです」
得体の知れない大きな鳥
一瞬で片付いた部屋
分身だと言う黒髪の巫女
そして
市井ちゃん
軽く眩暈がした
- 703 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/07/07(木) 21:17
-
††††††††††
「…はあ?!二人で一人ぃ?!」
『なん、そないに驚く事?』
「え、だって、驚かない方がおかしいでしょう?そんな…突拍子もない話」
『そう?目の前で見たやろ?それが真実やで?でもあれやわ、真希のん見たおかげで何となくやけど確信持てたわ』
「な、ナニの…?」
『内緒』
「むぅ…」
『気にせんとって。な?』
「そんなの無理ですってば…」
『ま、ええやん、ええやん』
飄々とした雰囲気で笑っているであろう気配がする
そんな所が中澤さんみたいで、関西訛りのヒトはみんなこんなカンジなのかなとか
思ってしまう
- 704 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/07/07(木) 21:18
-
『似とる?あたしと裕ちゃん』
「似てますよ。そのなんつ〜か、飄々としたカンジというか、掴み所のないカンジというか」
『ふ〜ん?一応ありがとぉて言うとく』
「一応、ですか?」
『せや、一応。昔なら喜んだかもしれへんけど…今はそんな簡単には喜ばれへんわ』
ゆらりとみちよ≠ウんの気配が揺れた
消えそうとかそういう感じではなく
きっと彼女の心の揺らぎをあたしが感じたんじゃないか、みたいな
何だかそんなカンジ
うまくは言えないけれど
「な〜んにせよ、おナカ空いたっス」
『遅くなってもぉたな、帰るん』
「夕飯あるといいなぁ」
『なかったらどないすんのん?』
「ん〜、コンビニ行く、かな」
『ちっとは料理したりしやんのん?吉澤さん』
「基本的にしないです〜、ってみちよ≠ウんはどうなんですか?」
『あたし?あたしはあかん。料理ってなんやねんっていうイキオイやから』
「ま〜じっスか」
『がっかりした?』
「いや、見た目から言ったらできそうだなって思ったから」
『ふん、見掛け倒しで悪かったなぁ』
「あはは」
- 705 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/07/07(木) 21:18
-
綺麗なおねぇさんがみんな料理が上手かと言ったらそうではない、というのを以前何かのテレビ番組で見たけれど
どうやらあれは嘘ではないらしい
ということは
きっと中澤さんもできないに違いない
『裕ちゃんはできんで?料理』
「まじスか?意外だなぁ」
『真希かて得意やろ?料理』
「あ〜、そっか。そうだ。ごっちん上手いや、料理。ごっちんも綺麗なおねぇさんの括りに入るし…なんだ、あの番組やっぱ嘘じゃん」
『あたしは?』
「みちよ≠ウんについては嘘じゃなかった、と」
『なんやてぇ?!』
「あはははは。悔しかったら料理上手くなって下さいよ」
『むぅ…、今に見とけよぉ…?』
「はいはい。楽しみにしときます」
- 706 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/07/07(木) 21:18
-
みちよ≠ウんの知ってるごっちんも料理は上手かったらしい
というか
みちよ≠ウんの知っているごっちんと
あたしの知っている今のごっちんは
同じなんだろうか
それとも
別のヒトなんだろうか
元々一人の人間だったというごっちんと黒髪の巫女
あの巫女さんときたら、垂れ目気味でほにゃっとした見た目とは裏腹に
かなりすごい気配がした
みちよ≠ウんもこうやって普段は飄々としているけれど、力自体はものすごいんじゃないかなんて
ちょっと思ったりしている
実際この目で確かめてみないとわからないけれど
躯の中にいるカンジでは
上手に力を隠している気がする
- 707 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/07/07(木) 21:18
-
『真希、な』
「はい?」
『幸せに暮らしとる?吉澤さんが知ってる範囲だけでええけど』
「ん〜、幸せだと思いますけど。あたしが知ってるごっちんは、だから絶対そうだとは言えないですけど…」
『そぉか。幸せならええねん。ずっと気になっとってん。あたしがおらんくなってもあのコは笑ってられたんやろかって。ちょっと後悔もしたしな、真希に関しては。置いてきた、みたいな形んなってしもたし…』
「仲、良かったんですね?」
『…せやね。姉妹同然やったからね』
またゆらりとみちよ≠ウんの気配が揺れる
どんなに強い力を持っていても
どんなに長い間生きていても
このヒトは優しい普通のオンナノヒトだ
ごっちんを思ってこんなに大きな波を心に起こせるくらい
- 708 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/07/07(木) 21:20
-
『吉澤さんはええコやね』
「な、ナニ言ってんスか。褒めたって何も出ませんよ」
『ええよ、別に。ほんとのコト言うたまでやし』
「…なんスか、急に。ああもぉ、べっくらこいた」
『ふふっ』
穏やかな気配
過去に何があったかは、今のあたしにはわからない
忘れているに違いない記憶もたくさんある気がする
それでも、と言うか、だからこそ、と言うか
あたしはきっと、会うべくしてみちよ≠ウんに逢ったんだって
漠然とだけれどそう思う
- 709 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/07/07(木) 21:20
-
『そういえば、さっきなんかあたしに聞きたいコトあるて言うてへんかった?』
「あ、そうだった」
『なん?今からでよければ聞くで?』
「じゃあ、御飯食べながら」
『電気点いとるな。ってコトは、よかったやん。御飯あんで?』
「助かったっス。ほんと。今日はマジで助かった。御飯あって」
『まだまだ色気より食い気ってカンジやな、自分』
「い〜じゃないですか」
『せやな。青春真っ盛りやもんな、吉澤さん。此処は幸せな時代みたいやし、めいっぱい楽しんで生きるとええ』
「そうします、ってか最近結構アヤシい雰囲気ですけど…」
『ん?なん?』
「なんでもないで〜す」
玄関のドアを開けた瞬間、ただいまと言うよりも早く
おナカがぐぅと音を立てた
- 710 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/07/07(木) 21:20
-
「…おナカ空いた。ほんっっとおナカ空いた」
『はいはい。ええな、ゴハン食べられて』
「みちよ≠ウんは食べないんですか?」
『別に食べなくてもええし、かといって食べられやんワケやないねん。要するに』
「どっちでもいい、と」
『そゆコト』
御飯ほど楽しみなモノはないと思うのに
いったいナニを楽しみにして生きてるんだろう
『別に御飯だけが楽しみちゃうやろ?』
「それはそうですけど」
『あたしは食い気より色気なんよ』
「はいはい。あ〜、おナカ空いた」
『…適当に聞き流しよった』
「後で部屋で一緒にお菓子食べましょ?きっと見たコトないようなモノですから」
『ん?ほんま?したら鏡から出るわ』
ふわりと柔らかい気配がする
きっと
みちよ≠ウんは嬉しかったんだ
とても
何だか
そんな気がした
- 711 名前:N・K@みちよHOLIC 投稿日:2005/07/07(木) 21:22
-
( `◇´)<レスぅ
>>697 名無飼育さん
アクションシーンとか とんでもなく苦手な分野なので四苦八苦してしまいました(汗)
ワケわかんないんじゃないかとか
軽く凹んでみたり…(w
点と線はぼちぼち繋がりつつあります
ほんっとお待たせして申し訳ないです ハイorz
ではでは
次回更新で
- 712 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/07/09(土) 00:19
-
久々の更新乙です。ますますみなさんの繋がりが複雑になって来てるよような気がします。
これからも作者様のペースで頑張って下さい(^^)
- 713 名前:N・K 投稿日:2005/08/24(水) 18:13
- とりあえずレス…
>>712 名無飼育さん
すみませんすみません お待たせしまくってます_| ̄|○
複雑すぎて泣きそうなのは内緒です(w
あちがとうございます
がんがりまつ
近々整理があるそうで
条件的にはどうにかセーフではあるのですが、いかんせんスレ立て日かすんごい古いんで
生存報告させていただきまつ
月末に私事が一区切りつくので
更新はもうしばらく待ってください(吐血)
- 714 名前:N・K@へたれボディ 投稿日:2005/10/25(火) 16:46
-
…すみませんすみません(吐血)
お待たせしました
誰も待ってないかもですが
更新します_| ̄|○
- 715 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/10/25(火) 16:47
-
††††††††††
夕飯の後、お風呂に入って自室に戻り
みちよ≠ウんとごっちんの話や学校の話なんかをして
気がついたら部屋の時計は天辺を余裕で過ぎていた
大あくびを連発するあたしを見ながら大笑いしたみちよ≠ウんは
ひらひらと手を振って鏡の中へ帰っていった
布団に潜り込みながらふと考えてみたら
封印のされていないその鏡の中にわざわざみちよ≠ウんが戻る理由が
あたしにはわからない
せっかく自由になったんだったら
部屋にいればいいのに
そんなコトを考えているうちに
何時の間にか夢の世界へと引きずり込まれていた
- 716 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/10/25(火) 16:47
-
『よ……わさ…』
『よし…わさん』
耳元で囁く声がする
眠さのあまり、重たい瞼を無理矢理こじ開けて枕から顔を上げる
そこに見えたのはみちよ≠ウんの姿
「…み…?」
『入ってええ?』
「…ん〜…?」
『入るで?』
温かかった布団の中の空気が一瞬入れ替わって
あたしの躯に少しひやりとしたみちよ≠ウんの躯が触れた
「…んん〜…?」
正直、ちょうどお花畑の真ん中に立ちかけていたあたしの頭はうまく働かない
みちよ≠ウんが布団の中にいることも
もしかしたら夢かもしれないと思う
「…み…さん?…ど〜し…」
『黙って…』
妖艶な笑みを浮かべたと思った次の瞬間
ふわりとみちよ≠ウんの唇が触れる
その瞬間、あたしの意識は違うところへと飛ばされた
- 717 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/10/25(火) 16:47
-
「よしこ!よしこ!!」
ごっちんの声がする
あたしはまたまた重たい瞼を無理矢理こじ開けた
「…んあ〜…?」
「んあ〜、じゃないよよしこ!それはごと〜の、じゃなくて!起きてってば!」
そのままごっちんが降って来る
「…ぐへっ」
オナカを擦りながら起き上がって
落ちた前髪をかきあげる
「…どしたのさ〜、ってかどこから入ったのさ、ウチに」
「コンノに入れてもらった、じゃなくて!」
「…ああん?コンノ?」
「そこじゃないって!ああもぉ、とにかく起きろ〜!!」
両肩をがくがくと揺さぶられて頭が揺れる
- 718 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/10/25(火) 16:47
-
「うへあぁ、わかった、わかったって。ちょ、ちょっと待ってってば」
どうにかごっちんの手を止めさせてベッドから起きる
捲れ上がった布団の中からふわりとみちよ≠ウんの香りがした
「…ん?」
夜中にみちよ≠ウんが此処にいたような気がしたけれど
夢だったのかと思う
夢だと言われれば夢のような気がする
頭の奥がずきりと痛んだ
「で?どしたの、そんなに慌ててさぁ」
オデコを掻きながらごっちんを見遣る
よく見ると、後ろにちまっと例の黒髪の巫女さんを連れていた
「お、おはよぉ、巫女っち」
「おはようございます、吉澤さん。コンノと申します」
「コンノさんね、コンノさん。おっけ〜」
「よろしくお願い致します」
「こちらこそ〜」
二人して頭をぺこぺこ下げていると
ごっちんの平手が頭の天辺を直撃した
- 719 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/10/25(火) 16:48
-
「それどころじゃないんだってば!」
「いてぇ…。どしたのさ、ほんとに。ちょっとは落ち着きなよ、ごっちん」
「鏡、鏡出して!」
「へ?鏡?」
「何処にある?」
「ん〜?其処にあると思うけど〜?」
ベッドの脇の小さなテーブル
その上に確かに鏡は乗っていた
それに視線を遣った瞬間、どきりと胸が大きな音を立てた
「…っ?!」
気配がない
いつもならゆらりと漂うみちよ≠ウんの気配がしない
其処にあるのは
ただの
鏡
「ど、何処行った?ねぇ、みっちゃん何処行ったの?!」
「何処って…」
慌てて手にとって確認するけれど
やっぱり中にみちよ≠ウんがいる気配はない
- 720 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/10/25(火) 16:48
-
「…いない」
「いないって…知らないの?よしこ。みっちゃんが何処に行ったか知らないの?!」
「…うん…ごめん、知らない…。っていうかみっちゃんって」
「思い出したの!全部思い出したんだよ、ごと〜。コンノと一つになって全部思い出したの!」
「一つって…」
にやりとしたあたしの頭をまたごっちんの平手が襲う
「そゆ意味じゃない!」
「どうかなぁ」
顔を真っ赤にしたごっちんの後ろで
巫女っちことコンノさんは涼しげな表情
「ま、いいや。それはおいおいゆっくり聞くコトにするよ。で?全部思い出したからみちよ≠ウんに逢いに来た、と?」
「話すようなコトにはなってないってば!ああ、もぉ!そんなのどうでもいいよ。裕ちゃんのお店がなくなったんだよぅ!」
「…は?」
「だからみっちゃんなら何か知ってるかと思って慌てて来たのに!」
「なくなった、って?」
「だ〜か〜ら〜!」
- 721 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/10/25(火) 16:48
-
いつもはおっとりしているごっちんが大慌てしているサマは結構面白かった
でも
目の前でばたばたされても正直困ってしまうワケで
「とりあえず座りなよ。ちゃんと聞くから」
あたしの言葉にごっちんは大きな溜息をついて
すとんと床に腰を下ろした
「で?」
「昨日、眠れなくてコンノと二人で散歩に出たんだよ、ごと〜」
「うん」
「…で。ぶらっと裕ちゃんのお店の方まで歩いていったのね」
「うん。そしたら店がなかった、と?」
「そう!そうなんだよ。建物自体がなくてさ。傍にコンビニあるじゃん?其処に慌てて飛び込んで、あそこに店ありましたよね?って聞いたら」
「聞いたら?」
「ずっと空き地だったって。オカシなもの見るみたいに見られちゃった」
「…ふむ」
ごっちんの瞳が揺れる
ごっちんがスキだったであろう、イチイさんに繋がる道だったハズの中澤さんの店
それが急になくなったとなれば
動揺しまくるのは頷ける
- 722 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/10/25(火) 16:49
-
「あの」
控え目にコンノさんの白い手が挙がる
「どした?」
「お店は確かにあったと思います」
「うん。あったね。あたしも行ったし」
「あの場所は空間自体が歪んでいます。普通あそこまで歪んだ空間というのは存在しません。ゆえに故意に歪めたものと思われます」
「うん」
「ですので、あの空間の歪みにこう、亀裂的なものを入れて、そこから店内に入るコトは可能だと思います」
「そ、そうなの?」
「はい。やれないコトではありません。…ですが」
「ですが?」
「そこまでする必要があるとは思えません」
「…なるほど」
冷静そのもののコンノさん
それとは対照的におろおろするごっちん
本当は
みちよ≠ウんがいなくなったコトに対して、素晴しくおろおろしたかったけれど
そんなヒマはなさそうで
軽く溜息が出た
「充代さんは」
「ん?」
突然コンノさんの口から発せられたみちよ≠ウんの名前にどきりとする
- 723 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/10/25(火) 16:49
-
「昨夜此処にいましたよね?」
「そりゃ鏡があるから…」
「いえ、そうではなく。部屋の中に出ていましたよね?」
「あ、うん。1時ぐらいまでは話してたし」
「それ以降の話です」
「それ…以降…?」
首を捻って考える
おやすみなさいを言って
みちよ≠ウんは鏡へ戻った
あたしはそのままベッドへ潜り込んで…
「いました、ね」
「え…?」
「覚えてませんか?」
「……」
「昨日さぁ」
ごっちんが口を挟む
- 724 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/10/25(火) 16:49
-
「何?」
「裕ちゃんのお店がなくなってて、慌ててよしこんチ来たのね、ごと〜」
「そうなの?」
「うん。でもコンノが今部屋には入れませんって言うから帰ったんだよ。ほんとはすぐにでもよしこに話したかったのに」
「入れませんって、カギかかってるから?でも今…」
「結界です」
「へ?」
「結界が張ってありましたから」
「でも…結界あるなら今だって…」
自分の眉間に皺が寄ったのがわかる
なんだか本格的にワケがわからなくなってきた
「…すみません。視え≠トしまいました」
「へ?何が?」
「…消していったんですね、充代さんは。その記憶を」
「消し…って…何を?」
「思い出そうと願えば思い出せるかもしれません、アナタなら」
「…う〜ん…」
- 725 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2005/10/25(火) 16:49
-
頭を掻きながら
あたしは必死に記憶の糸を辿る
みちよ≠ウんが傍にいたような覚えはある
カーテンがふわりと揺れて
差し込んだ満月の光に彼女の姿が一瞬綺麗に浮かび上がった記憶も
それでも
何があったのかまでは思い出せない
思い出そうとするとやっぱり頭の奥がきりきりと痛んだ
「…っ…」
「…だいじょぶ?よしこ」
のぞきこんできたごっちんの髪が揺れて
洗い立ての髪の匂いがした
- 726 名前:N・K@へたれボディ 投稿日:2005/10/25(火) 16:51
-
ぐだぐだです
なるべく視点が変わらずにすむようにしました
多分
矛盾点と取りこぼしが出てくると思います_| ̄|○
落とした部分は後で補完するということで勘弁してください(吐血)
さあ、もうあとはひたすらクライマックスに向けて突っ走りますですよ
もう少々お付き合いください
では
次回更新で
- 727 名前:名無し飼育 投稿日:2005/10/25(火) 21:19
- もー待ってましたよ〜!!
お疲れ様です!自分は完結までついてくつもりっす!
これからもマターリ待ってますね
- 728 名前:サンタ 投稿日:2005/10/26(水) 21:26
- もちろん、オイラもついてくよ!
- 729 名前:サンタ 投稿日:2005/10/26(水) 21:29
- 申し訳ない。
- 730 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/11/07(月) 00:24
- 微妙に色っぽい雰囲気があって良かったです
突っ走ってください
- 731 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/11/19(土) 00:41
- とてもおもしろいです!
頑張ってください!
- 732 名前:しっぽぅ 投稿日:2005/11/23(水) 17:07
- わーい!ヾ(〃^∇^)ノわぁい♪
久々にやってきたらこんなことに!!!°゜°。。ヾ( ~▽~)ツ ♪
しかもあんなことに!! ( -_-)ノビシ*)゜O゜)あぅ
今度からはなるべく逐一チェックして
最後の最後までついていきますよ!
ガムバってください!
- 733 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/12/12(月) 05:25
- 突然失礼します。
いま、2005年の飼育を振り返っての投票イベント
「2005飼育小説大賞」が企画されています。よろしければ一度、
案内板の飼育大賞準備スレをご覧になっていただければと思います。
お邪魔してすみませんでした。ありがとうございます。
- 734 名前:N・K@今年もみちよHOLIC 投稿日:2006/01/19(木) 18:08
- ええと
…遅くなりましたorz
毎回平謝りしているのはきっと気のせ(ry
げふんげふん
- 735 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2006/01/19(木) 18:09
-
「うん…多分」
こめかみをぐりぐりと押さえて
大きく一つ深呼吸をする
「どこ行っちゃったんだろ…」
手の上の鏡をぼんやり見つめるけれど
鏡に映るのはあたしの顔だけ
誘うような微笑を浮かべるみちよ≠ウんの姿はどこにもない
「ん〜…ってあれ?」
ふとした疑問に襲われて顔を上げる
そこにはきょとんとした顔のごっちんとおっとりとした表情のコンノさん
「どうしましたか?」
「コンノさんさぁ」
「コンノ、で結構です」
「んじゃ、コンノ。コンノはさ、自分を二つに分けたりできる?あ、でもコンノはもう二つに分かれてんのか…」
ワケがわからないと言った表情でごっちんがあたしとコンノの顔を見比べる
あたしもごっちんも
この数日でありえないぐらい色んな体験をしてるから無理もないけれど
「それは本体と精神を分ける、という意味ですか?それとも精神の一部を切り離す、という意味ですか?」
「後者、かな」
「できますよ?」
- 736 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2006/01/19(木) 18:09
- あっさりと頷くコンノ
「それってさ、意識的に元に戻れるもんなの?」
「一つに、ですか?」
「うん、そう」
「戻れます。ああ、もしかして?」
「うん、いたハズなんだ。此処に。昨日の夜までは確かに此処にいた」
右手でパジャマ代わりのトレーナの胸をぽんと叩く
「そうでしたか。で、今は」
「気配がしない」
「ん〜、そうですか…。でしたら、鏡から出られた時に戻ったと考えるのが妥当かと」
「…そっか」
視線をコンノから鏡に移してじっと見つめる
意識の一部でも残っていてくれれば
見つけられるんじゃないかと思ったのに
契約したハズのあたしから完全に離れていくなんてないんじゃないかって
心のどこかで密かに期待していたのに
- 737 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2006/01/19(木) 18:10
-
…期待?
あたしは何でそんな期待をしていたんだろう
押し付けられたも同然でみちよ≠ウんと出逢って
まだそんなに日数が経ったワケでもないのに
彼女の何を知っているワケでもないのに
何時の間にかそう思っていた
思い込んでいた
まったく根拠のない昨日までの自分の変な自信に
何だか哀しくなって
大きな溜息
「軌跡を追うコトはできるかもしれません」
「え?」
視線を上げた先には御札を手にしたコンノの姿
「失敗するかもしれません。充代さんの力は私よりも何倍も強いですから。跡を残さないようにしていった可能性もあります」
「でも、でも、もしかしたら行き先がわかるかもしれないんだよね?」
「うまくいけば、ですが」
「頼む!この通り!」
ぱちんと顔の前で両手を合わせてコンノを拝む
この際途中まででもいい
みちよ≠ウんの行き先がわかってくれれば
- 738 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2006/01/19(木) 18:10
- 「ごと〜からもお願いするよ、コンノ」
何時の間にか落ち着きを取り戻したらしいごっちんの
いつも通りのおっとりとした声がした
「みっちゃんが見つからないと裕ちゃんにも会えないし。色々困る」
「…わかりました。では」
コンノがすぅと目を瞑り
静かにフタコト、ミコト口にして軽く息を吐いた瞬間
手元の御札が鳥に変わる
かなり小型だけれど、鷹っぽい
「充代さんの跡を追って下さい」
軽く鷹が鳴いたと思ったらもうそこに姿はなく
ああいうのが使えたら便利かもしれないなんて
頭の隅で思ったりして
- 739 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2006/01/19(木) 18:11
- 「使えますよ、吉澤さんにも」
「へ?」
「今は…忘れているだけです。貴女にも使えます。もちろん、後藤さんも」
「んあ?ごと〜も?」
ごっちんはわかる
コンノが使えるってコトは、どうにかしてごっちんとコンノがヒトリの人間≠ノ戻れば
コンノの力がごっちんに戻るってコトだろうから
でも
…あたしは?
「いずれ全て明らかになります、間違いなく。近い日に」
「…ん〜、そう、なのかなぁ」
「知るのが怖い、ですか?」
淡々と言葉を紡ぐコンノは怖ろしいぐらいに冷静で
見た目はどう考えても年下なのに
やっぱりヒトじゃないんだなとか
思うワケで
- 740 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2006/01/19(木) 18:11
-
「ヒト、ですよ。今はこんなカタチをとっていますが。ああ、でも今の世の中ではこの力を普通とは言わないのですね」
「ごめん、つい」
「構いませんよ?時代が流れればヒトのカタチも変わります。表立って呪術を必要としない今の時代は、ある意味幸せなのかもしれませんし」
穏やかに微笑むコンノがごっちんとヒトリの人間として生きていた時代は
今ほど幸せではなかったのだろうか、と思う
それとも
今よりも幸せな時代だったのかもしれないとも思う
「…よしこぉ。ごと〜のコンノを苛めないでよね」
「ごめ、って、言うねぇ。ごっちん。ラヴいのう」
「ちが…っ!よしこのばかっ!」
- 741 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2006/01/19(木) 18:11
-
飛んできたクッションを笑いながら右手で受け止めて
鏡を乗せた左手にそっと力を入れる
今更独りになんかさせてやんない
ここまで巻き込んどいて、はい、さようなら、なんて
そんな勝手なコトさせない
笑うとすごく可愛いのに
あんな淋しそうな顔で笑って欲しくない
「心配、ですか?」
「そりゃ…心配だよ」
「そんなに大事ですか?充代さんのコト」
即答するのは何だか憚られた
大事だってすぐに答えてもよかったけれど
知り合ってまだ日の浅いあたしがそんな大それたコト
言っていいか正直悩む
心の何処かで彼女と離れたくないと誰かが叫んでいるけれど
- 742 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2006/01/19(木) 18:11
-
「…大事、なんだと思う。何かよくわかんないけどあたしがそばにいなくちゃって思うんだよね」
「そうですか。いいと思いますよ、それで」
「え?」
「心がそう感じているのなら、それが正しい道です。頭で覚えていなくても心が覚えているコトがきっとありますから」
「…そうかな」
「ええ」
左手の中の鏡は
あたしの体温に馴染んで
ほのかに温かかく
触れた記憶もないのに
どこかみちよ≠ウんの躯のぬくもりを思い出させた
- 743 名前:N・K@今年もみちよHOLIC 投稿日:2006/01/19(木) 18:23
- ( `◇´)<レスぅ
>>727 名無し飼育さん
すみません 毎回お待たせしまくって(吐血)
ありがとうございます
そう言って下さるおかげでがんがれます
>>728 サンタさん
いつもありがとうございます(泣)
期待を裏切らないようにがんがります
あ、age sage はそうも気にしてないのでお気になさらず(・∀・)
>>730 名無飼育さん
それはまた後ほどのお楽しみという事で(・∀・)
…ほんとかい(w
突っ走ってるのか歩いてんのかわかんない更新速度ですが
本人大暴走モードです(爆)
>>731 名無飼育さん
あわわ ありがとうございます(焦)
がんがります
>>732 しっぽぅさん
お、お待たせしてしまいまして…
げふり(吐血)
あんなこと、ですよ(w
詳しくは後ほど あったりなかったり(マテ
完結までがんがりまつ(・∀・)
>>733 名無飼育さん
ご苦労サマです
アタシはどこにも引っかからない気配(w
さて
そんなこんなで相変わらずの亀更新ですがorz
どうぞ完結までお付き合い下さい
では 次回更新で
- 744 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/01/24(火) 22:35
- おお、主人公っぽくなってきてる
かっこよく決めてくれそうでなにより
- 745 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/24(金) 23:12
- 待ってます。
- 746 名前:N・K 投稿日:2006/04/06(木) 00:11
- とりあえずレスを…(汗)
>>744 名無飼育さん
吉澤さんが主役だというのをたまにアタシも忘れます(w
これから、かなぁ…(爆)
>>745 名無飼育さん
すみません、すみません(吐血)
お待たせしまくってます…
今年もおたおめスレに短編投下させていただきました
このスレは近々更新します
もうしばらくお待ちいただけると幸いです
- 747 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/04/23(日) 04:08
- こんないい作品の続きがみれるんだったら、
いつまでも待ちますよ〜!!
- 748 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/05/25(木) 15:37
- まってまぁす
- 749 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/06/16(金) 21:12
- まってます!
- 750 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/06/25(日) 23:06
- まってます
- 751 名前:N・K 投稿日:2006/07/06(木) 17:39
- めっちゃ更新遅くて申し訳ないです
放置ではありません
半分引越しのせいで半分スランプのせいでs(ry
すみません、すみません
もうしばらく待って下さい(吐血)
- 752 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/07/07(金) 00:06
- こんなにいいのが見られるんだったら待てます!
作者さん!頑張って〜!!
- 753 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/07/22(土) 03:09
- 待ってます。
- 754 名前:サンタ 投稿日:2006/07/26(水) 20:36
- まったりと参りましょ〜
- 755 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/08/06(日) 22:24
- まってます
- 756 名前:N・K 投稿日:2006/08/12(土) 21:26
- スレ整理あるとかヽ(´Д`;;´Д`)ノ
すみません
生きてるんで
もうしばらく置いとかして下さい・゜・(ノД`)・
- 757 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/08/23(水) 01:08
- 生きてて良かったよぉ!!!!(笑)
- 758 名前:しっぽぅ 投稿日:2006/09/11(月) 01:36
- 同じくまったり待ってますよ〜♪
- 759 名前:N・K@激烈スランプ地獄 投稿日:2006/09/12(火) 18:08
- すみません、すみません
8ヶ月ぶりの更新とかorz
なのに
すんごいちょっととか(吐血)
とりあえず
UPして逃げます(泣)
- 760 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2006/09/12(火) 18:09
-
早めに夕食を済ませて自室に戻り、動きやすい格好に着替えた後
部屋の中をぐるりと見渡してみる
自分の部屋なのだから一人でいるのは当たり前なのだけれど
ここ数日、みちよ≠ウんと一緒にいたせいか、一人の部屋を妙に広く感じる
夕方までごっちんとコンノがいたせいもあるかもしれない
「…ったく。心配させんなっての」
左手の中の鏡を覗き込んでひとりごちる
たった数日一緒にいただけなのに
ソコにいないコトでこんなに心が揺れるなんて
「見つけたらどうしてくれよう」
- 761 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2006/09/12(火) 18:09
-
すんごい心配したんだぞって文句たれて
契約したのに勝手にどっか行くなって怒って
それから
それから
「…おかえりって言ってあげよう」
そう
そうだ
みちよ≠ウんの帰る場所は此処なんだって、言わなくちゃ
わかんないコトとか知らないコトとかたくさんあるけれど
今のみちよ≠ウんの居場所は此処なんだって
ちゃんと伝えないと
鏡に向かって頷いて
あたしはそっと覚悟を決める
ナニがあってもおかしくない
もしかしたらまた、ごっちんの部屋に出たみたいなワケのわかんない生物に襲われるかもしれない
これまた天地がひっくり返るような体験をするかもしれない
それでも
あたしは彼女を見つけなくてはならない
彼女に、何で探しに来たの、と拒絶されたとしても
今更関係ナイなんて、絶対に言わせない
理由?
理由なんてわからない
ただ
あたしは彼女に笑っていて欲しいだけ
心の中にそう願う強い想いが確かに存在するから
- 762 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2006/09/12(火) 18:09
-
「うっし!絶対見つけてやる!」
みちよ≠ウんのいない鏡をベストの胸ポケットにそっとしまい、ボタンを留める
大丈夫
きっと見つかる
次この部屋に入る時はみちよ≠ウんも一緒だから
後ろ手にドアを閉めながら、携帯のリダイアルボタンを押して耳にあてる
この電話から始まるんだ、そう思ったら
呼び出しのコール音が何だか力強く聞こえた
「あ、もしもし、ごっちん?あたし。用意できたから今からそっち行く」
来る途中でミネラルウォーター買ってきて、と
電話の向こうで、ごっちんがいつも通りにへにゃりと笑った
- 763 名前:N・K@激烈スランプ地獄 投稿日:2006/09/12(火) 18:15
- レスです
>>747名無飼育さん
すみません、すみません(吐血)
ありがとうございます(泣)
>>748 >>749 >>750 名無飼育さん
すみません、お待たせしまくって…
>>752 名無飼育さん
すみません、ありがとうございます
頑張ります、頑張ります(泣)
>>753 >>754 名無飼育さん
すみません、大変お待たせしました(吐血)
>>754 サンタさん
まったりしすぎました(w
頑張ります(汗)
>>757 名無飼育さん
あわわわわ(汗)
大丈夫です、生きてます
ありがとうございます(・∀・)
>>758 しっぽぅさん
お待たせしまくってほんっと申し訳ないです
ありがとうございます
ええと
とりあえず、これを機会にちょっとづつでも復帰できたらいいなと思ってます
今回、久方ぶりの更新なのに
ほんっとちょみっとでごめんなさい
放置はしません
必ず完結させますので
どうぞ最後までお付き合い下さい
- 764 名前:サンタ 投稿日:2006/09/13(水) 20:02
- 更新、乙です。
N・Kさんのペースで良いと思われ。
『あたふたしても、はじまらない』(by.リラックマ)
- 765 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/11/08(水) 02:36
- ま、とりあえず待ってます。
辛くない程度に頑張ってください。
- 766 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/12/10(日) 06:10
- 待ってます。
寒い時期ですけど、風邪に気をつけてください。
- 767 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/01/05(金) 03:55
- あけましておめでとうございます。
今年も楽しみに待ってます。
- 768 名前:N・K@今年もみちよ三昧 投稿日:2007/01/31(水) 01:57
-
…すみません
ものっそい遅くなりました(吐血)
更新しますorz
- 769 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2007/01/31(水) 01:59
-
††††††††††
「ほら、やっぱりナイじゃん!」
ごっちんが指差しながら振り返る
確かに
何回瞬きしてみても、目を擦ってみても
そこにあったハズの中澤さんの店は見あたらない
「…ナイ、ね」
「ど〜なってんの?っていうか、漫画じゃあるまいし。店がなくなるとか意味わかんない」
「…だね」
- 770 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2007/01/31(水) 01:59
-
横に立つコンノの表情を伺うと
それに気がついたのか、あたしを見上げて
ふにゃりと笑う
似てる
この脱力系の笑い方はごっちんと系統が同じだ
なるほど
これなら元々二人で一人なんです、と言われても納得できる
「ありがとうございます」
「いえいえ」
「それはそちらに置いておいてですね」
「…そうだね」
意外に冷静なコンノに苦笑いして返して
次の言葉を待ってみる
「視て♂コさい」
白い指が指し示す方向を視る≠ニ
あたしの部屋から飛び立っていった、コンノの小さな鷹が店の前を旋回していた
- 771 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2007/01/31(水) 01:59
-
「どうやら開けなければならないようです」
「歪んでるとかいう空間?」
「はい」
「開けられる?」
「多分」
すっと歩みを進めて、ごっちんの隣に立つコンノ
「コンノ?」
「結界を張りますので、ちょっと力を貸して下さい」
「ほえ?ごと〜が?ナイよ?力なんて」
「大丈夫。後藤さんの得意技ですから」
「え〜?そんなの覚えてナイよぅ」
「大丈夫です。楽にしていて下さい」
「…わかった」
「吉澤さんもこちらへ」
「あいよ」
- 772 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2007/01/31(水) 01:59
-
コンノに手招きされた
早足で距離を縮め、ごっちんの隣に立ったのを確認して
詠唱が始まった
ふわっとごっちんとコンノの髪が揺れて
周りの空気が変わる
きんっ、と少し高めの音がした
「これで、この周囲で何が起きても周りに影響はありません。尚且つ、万が一外部から攻撃されても多少は持ちます」
「ほへぇ…そうなんだ」
「それに後藤さんがいるコトで、私一人で張る結界よりは明らかに強いと思いますし」
「すごいね、ごっちん」
「…何にもしてないんだけど、ごと〜」
ごっちんが首をすくめた
まぁ、気持ちは何となくだけど
わからないコトもない
…ような気がする
- 773 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2007/01/31(水) 02:00
-
「じゃあ、いきます」
巫女服の胸元から大量に取り出されたお札
どこにそんな枚数がしまわれていたのかと思う程のソレが宙を舞う
今まで聞いた中のどれよりも長い詠唱が終わりかけた時
コンノの小さな式神が甲高い声で鳴いた
それと同時に何も無かった空間に小さな亀裂が入る
「行って!」
コンノの声に答えるかのように、式神はもう一声
声高に鳴いて、亀裂へ飛び込んだ
それと同時に
かっ、と眩しい閃光が走って視界を奪う
- 774 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2007/01/31(水) 02:00
-
「うっわ、眩し…」
右腕で目の前を覆って目を細めた
「もう一羽…!」
眩い世界の中でコンノの声がする
耳元でばさっと翼の羽ばたく音がした
「お願い!」
また、甲高い声がする
どうやらコンノの式神がもう一羽
亀裂に飛び込んだようだった
「コンノ?」
心配そうなごっちんの声が聞こえる
「大丈夫です。でも、念の為、あと二羽送り込みます」
「うん」
こういう時、何も出来ない自分が情けなく思える
あたしにもそんな力が使えたら、と
- 775 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2007/01/31(水) 02:00
-
「いきます!」
ばさばさばさっ、と羽音を立てて式神が飛び立つ
あたしはそっと心の中で念じた
あの鳥達に力を、と
それから
三たび、甲高い声がして
眩しい閃光が襲う
「どう、なった?」
「多分、開いたと思います」
右腕を少しずらして細めたままの目で前方の様子を伺う
確かに
さっきまでは小さな亀裂だったその部分は
縦長の大きなモノに変わっていた
- 776 名前:摩天楼ミュージアム 投稿日:2007/01/31(水) 02:01
-
「もうしばらく待てば光は収まると思います。そうしたら」
「あの中に入るんだね?」
「はい」
「そうしたらみちよ≠ウんの所に辿り着ける?」
「おそらく」
「…裕ちゃんもいるかなぁ」
ごっちんの声は
どこか心細そうに聞こえた
- 777 名前:N・K@今年もみちよ三昧 投稿日:2007/01/31(水) 02:05
-
えと、とりあえずレスを(汗)
>>764サンタさん
すみません、そう言っていただけると非常に助かります(吐血)
今年は、今年こそはもっとこまめに更新をorz
>>765名無飼育さん
すみません、すみませんorz
頑張ります…
>>766名無飼育さん
お待たせしました(汗)
今年はまだ一回熱を出した程度でおさまってます
ありがとうございます、頑張りますorz
>>767名無飼育さん
あけましておめでとうござ(ry
…すみません、もう二月になってしまうですよorz
お待たせしました(泣)
もう、言い訳のしようもありません・゜・(ノД`)・
今年こそはもう少し早いペースの更新を目指して頑張ります
終わりも見えてきてるコトですしorz
今年も放置はしません、と宣言しつつ
どうぞよろしくお願い致しますm(_ _)m
- 778 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/02/10(土) 23:37
- お帰りなさいです!!
待ってました!!
- 779 名前:N・K 投稿日:2007/04/06(金) 22:26
- >>778 名無飼育さん
すみません お待たせしまくってますヽ(´Д`;;´Д`)ノ
…ダメすぎる、アタシorz
近々更新します
絶対します・゜・(ノД`)・
とりあえず
おたおめスレに短編UPしてきました
…本編も早くどこかにUPせねばorz
な
平家心療内科妖奇譚 番外編です
よかったら。
- 780 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/05/18(金) 14:00
- ワクワク♪ワクワク♪
- 781 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/08/01(水) 03:04
- ho
- 782 名前:N・K 投稿日:2007/09/28(金) 13:31
- >>780
>>781
名無飼育さん
すみません お待たせしまくりで…(吐血)
近々更新しますと言いながらはや○ヶ月…
言い訳になりますが
環境が変わりましてPCを一週間に一回立ち上げられたらいい感じになりましたorz
放置はしませんので
もうしばらくお待ちいただけると幸いです
よろしくお願い致します_(_^_)_
- 783 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/10/04(木) 06:02
- お待ちしております
- 784 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/10/15(月) 00:22
- 生きてて良かったー!
- 785 名前:N・K 投稿日:2008/01/07(月) 01:48
- >>783 名無飼育さん
>>784 名無飼育さん
すみません、お待たせしまくりで…
生きてます
すみません、すみませんorz
軽く一年近く更新してませんが
すみません、倉庫逝き、待って下さい・゜・(ノД`)・
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