無題

1 名前:SINKI 投稿日:2003/11/19(水) 13:44
ちょっと書いてみようかなとおもい、書くことにしました。
ちょっと時期などはおかしいですがよければみてください。

内容ははっきり言ってバトロワのパクリです。
稚拙な文ばかりだと思いますがよろしくお願いします。
2 名前:SINKI 投稿日:2003/11/19(水) 13:45
タイトルは読んだ人が決めていただければけっこうです。
3 名前:SINKI 投稿日:2003/11/19(水) 13:52
戦闘実験第28番プログラム参加者名簿
『モーニング娘。』
飯田圭織
安倍なつみ
矢口真里
石川梨華
吉澤ひとみ
辻希美
加護亜依
高橋愛
紺野あさ美
小川麻琴
新垣理沙
藤本美貴
亀井絵里
田中れいな
道重さゆみ
『ハロープロジェクト』
中澤裕子
保田圭
後藤真希
松浦亜弥
『一般参加者』
室井若奈
吉田拓也

以上21名
4 名前:SINKI 投稿日:2003/11/19(水) 13:57
+++++お知らせ+++++
今年も行われることになりました。
参加を希望される方は下記のアドレスまで
空メールをお送りください。

今回は新法施行によって趣向の変わったものになっています。
詳細は参加が決定してからお教えします。

今回の参加要員は2人。
男女一人ずつが好ましいですが、
変更する場合もあります。

なお、自由参加者には今後20年間、
家族への生活保障を約束します。

さぁ、君も明るく元気な戦いへ!
5 名前:SINKI 投稿日:2003/11/19(水) 14:02
真里はパソコンのモニターを見て毒づいた。
「どうせ、みんな死ぬんだ」
そう言ってパソコンの田下を切り、
ベッドへダイブした。

どうせみんな死ぬんだ。
さっき言った言葉を頭の中でもう一度繰り返した。
目には自然と涙がたまっていた。


時を同じくしてプログラムのサイトに見入っている者がいた。
その者の名前は吉田拓也。
拓也は参加を決意していた。
部屋の中にはバッハのカノンが鳴り響いている。

拓也は生活保障がほしかったわけではない。
ただ拓也は『生きる』ことがわからなくなったのだ。

拓也は参加の申し込みをした。
6 名前:SINKI 投稿日:2003/11/19(水) 14:14
9/22
秋晴れの日。
この日に今年のプログラムが行われる。

モーニング娘。は移動車に揺られていた。
車の中にはカメラが六台。
全て娘。を監視するためのものだ。
他にもみんなに配布された腕時計には高感度のマイクがついている。
話し声はおろかちょっとした舌打ちでさえも向こうには筒抜けだろう。

みんな青い顔で黙っている。
中には目に涙がたまっているものもいた。

本当にしなきゃいけないの?
なつみは今までに何度も何度も考えた事をまた考え始めた。

誰も死んでくしくない。
けれども誰かがやる気になっていたら、、、。
圭織や矢口は信頼できる。
でも六期は?
そんなに親しくないからわからない。
いや、一番怖いのは一般参加者だ。
すぐ殺されるかもしれない。
なつみはそんなことを考えていた。
結局なつみにはいい考えが浮かばなかった。


モーニング娘。は六月にプログラムの参加を聞いた。
それはあまりに唐突だった。
参加は会長から、
内容などはプロデューサーであるつんくから聞いた。
つんくによるとハローのメンバーも何人かはやるらしい。

それからモーニング娘。は監視される生活になった。
一人一人に部屋を分け与えられた。
その部屋にはカメラやマイクがいくつもしかけてあった。
メンバー間でもプログラムに関しての話はしてはいけなくなった。

もし逃げたり、
プログラムが始まるまでに誰かと協定を結んだりしたら
家族や友達が殺される。

信じられなかった。
みんなはこの状況が信じられなかった。

田中は悪寒がした。
みんなは眠っている。
始まるんだ。
田中は直感的にそう思った。
ここまで一緒なんだ。
芸能人に対しても変わらぬ方法に田中はほくそえんだ。

その行動はしっかりとカメラに収められていた。
田中はあらがうことなく深い眠りに落ちた。
7 名前:SINKI 投稿日:2003/11/19(水) 14:17
今日はこの辺で、、、。
手の空いた時にちょくちょくと更新していきたいと思っています。

感想、待っています。
8 名前:センリ 投稿日:2003/11/20(木) 07:26
期待☆
9 名前:名無し太郎 投稿日:2003/11/20(木) 14:17
いや〜、中々、面白い出だしだと思います。
これからの発展に期待したいと思います。(偉そうで失礼します。)
10 名前:SINKI 投稿日:2003/11/20(木) 14:51
>センリさん
ありがとうございます。

>名無し太郎さん
いえいえ、偉そうひは見えませんよ。
がんばります。

さて、間違えたのを訂正です。(スイマセン)
5の『パソコンの田下』は『パソコンの電源』です。
今のところ気付いたのはこれだけですが、、、
他にも間違えてるかもしれません、、(汗)

少しになるかもしれませんが更新します。
11 名前:SINKI 投稿日:2003/11/20(木) 14:58
身体のふしぶしが不自然に痛い。
ひとみはその痛みで目が覚めた。

始まったんだ。
ひとみはそう感じた。
ひとみが今いるところは教室のようだった。
窓にはカーテンがかかっている。
教室の時計は10時25分過ぎ。
外の感じから夜だと分かる。

ひとみはあたりを見回した。
後ろに2人の男女がいた。
一般参加者だと思ったが特に注意を引いたりはしなかった。

ひとみは右から2番目にいた。
右隣には梨華が、左隣には希美がいた。
席順は同期内の誕生日順らしい。
机と机は一定の距離がとってあった。
むやみに話さないようにだろう。

ひとみはもう一度落ち着いてまわりを見た。
カメラがいたるところにつけてあった。
軽く10台を超えているだろう。

ひとみは身震いをした。
怖いからではない。
あと1時間もすれば殺し合いをしなければならない。
そう思ったからだ。
12 名前:SINKI 投稿日:2003/11/20(木) 15:01
9/20
拓也は街を歩いていた。
ある物を買うためだ。
拓也がプログラムに参加することは昨日届いた郵便で分かっている。
拓也には必要な程度の持ち物は認められていた。
拓也はここでいろいろなものを買った。

22日。
拓也は迎えの車に乗ってここまで連れて来られた。
途中、薬をかがされたのでここがどこかはわからない。
もう1人の参加者のことは教えてくれなかった。
13 名前:SINKI 投稿日:2003/11/20(木) 15:04
みんなが頭を上げ始めた。
起きたのだ。
そして辺りを見回す。
その目には恐怖や怒り、悲しみなどが写っていた。

あっ!
梨華が声を上げた。
みんなは梨華の視線の先を見た。
そこには見覚えのない男女がいた。
男子は左端に、女子は右端にいた。

男子はMDでなにかを聞いていた。
女子はどこを見てるかわからない。
ガムを噛みながらなにかを見ている。
14 名前:SINKI 投稿日:2003/11/20(木) 15:11
拓也は教室で気がついてびっくりした。
国民的アイドル、モーニング娘。やハロープロジェクトの
メンバーがいた。

動揺しながら教室を観察すると拓也と同じ列の右端に
娘。やハローのメンバーではない女がいた。
参加者だな。
そう拓也は思った。
まだ教室では拓也以外起きている者はいなかった。

拓也はMDウォークマンを取り出した。
そしてカノンをリピートでかけた。
最初のカノンが終わらないうちに女が起きた。
女は少しまわりを見てカバンの中から
ガムを取り出して噛み始めた。

女と目が合った。
けれど女はこれといって反応を見せなかった。
きっと一般参加者には薬の量を少なくしてあったのだろう。
拓也は女と合った目を黒板のほうに戻しながら思った。

もう決めたんだ。
拓也はそう思った。
もう後戻りは出来ない。
拓也は自分で自分に言い聞かせた。
15 名前:SINKI 投稿日:2003/11/20(木) 15:19
ガラッ
乱暴に扉が開いた。
最初に5,6人ぐらい兵士がどたどたと入ってきた。
その後につんくがゆっくりと入ってきた。

どうしたらいいんやろ?
裕子はそう思った。
カメラとマイクのせいでちらの行動は見張られてる。
どうしたらいいんや?
どうしたらみんなを助けられるんや?
裕子は答えの出ない自問自答を繰り返した。
16 名前:SINKI 投稿日:2003/11/20(木) 15:27
「みんな、起きてるか?
今から説明するで。
この前だいたい説明したけどもう一度な。
まず、ここは伊豆諸島の1つの島や。
ちょっけいは1,5くらい。
まぁこんな形やな」
つんくはそう言うと黒板に島の形を書いた。
そして右上のほうに×をつけた。
「ここが今いる学校や。
学校のあたりははみんなが学校を出てから
20分後に立ち入り禁止区域になるぞ。
禁止区域に入ったらみんながつけてる時計が
ボンッや」
そう言ってつんくは笑った。
「結構威力あるらしからな、入ったら死ぬぞー」
つんくはたんたんと言った。
「さて、後ろにいる人は転校生です。
女子が室井若奈さん、16歳。
男子が吉田拓也くん、17歳です。
じゃ、今から武器と食料わけるからなー。
自分の荷物も忘れずに持っていけよー。
あっ、あとな人が1人死ぬたびにチャイム鳴らすからな、
よく聞いとけよー。
放送は前、説明した通りや。
さぁ、みんながんばれ!」
つんくはそれだけ言うと教卓に腰掛けた。
17 名前:SINKI 投稿日:2003/11/20(木) 15:32
「安倍なつみ」
兵隊の1人が叫ぶようになつみの名前を呼んだ。
なつみは一瞬わけがわからなかったが、
机の下にあった自分のカバンを持つと
武器や食料の入ったリュックを受け取った。
そしてなにも言わずにみんなを見た。

なつみはつんくのもとへ歩いて行った。
「どうして?」
なつみはそう言った。
つんくはなにも言わなかった。
早く行けという兵士にうながされてなつみは教室を出た。

廊下にはたくさんの兵がいた。
そしてなにげに道を作っていた。

なつみは兵の間を通って外に出た。
そしてとりあえず走った。
走って走って走りまくった。
恐怖を少しでもとりのぞくために、、、。

なつみはいつの間にかひとつの店の前に来ていた。
なつみは慎重にその中へ入って行った。
18 名前:SINKI 投稿日:2003/11/20(木) 15:37
「飯田圭織」
3分後、圭織が呼ばれた。
圭織はなにも言わずに立ち上がった。
そしてリュックを受け取るとゆっくり教室を出て行った。

その1連の動きは戦いを決意したように見えた。

「矢口真里」
真里は小さな身体を大きくゆらした。
ぎくしゃくと自分のカバンを持ち、リュックを受け取った。
真里は一般参加者を少し見ると走って教室を出て行った。

19 名前:SINKI 投稿日:2003/11/20(木) 15:40
きっと死ぬ。
真里はそう思った。
小さい頃友達が犬をいじめていたことがある。
その時、誘われたけど殴ったりすることが出来なかった。
かわいそうだったからじゃない。
怖かったからだ。

やる気になっている子や一般参加者に会ったら
殺されてしまうだろう。
真里はそう考えていた。

圭織はなんだか様子がおかしかった。
もしかしたら戦おうとしているのかもしれない。
怖い、怖いよ。

だけど
死にたくない!
20 名前:SINKI 投稿日:2003/11/20(木) 15:46
「石川梨華」
梨華は呼ばれて反射的にいきおいよく立ち上がった。
その拍子に椅子が倒れた。
梨華は自分の荷物を取るとひとみを見た。
ひとみは心配そうに梨華を見ていた。

梨華はひとみに向って微笑んだ。
そしてリュックを受け取り外に出た。

今までの順で行くと次はひーちゃんだ。
学校を出たところで待っていれば会えるだろう。
そこに飯田さんや矢口さんか安倍さんがいたら、、、。
そしてその内の誰かがやる気になっていたら、、、。
梨華は頭をふった。
もし誰かがやる気になっていたら争った形跡とあるはず。
ないということはきっとみんなどこかに逃げたんだ。

梨華はそう思った。
けれど梨華は少し前に出た真里のことを考えていなかった。
21 名前:SINKI 投稿日:2003/11/20(木) 15:48
今日はこの辺で、、、。
梨華ちゃん、どうなるんだろ?
ご想像にお任せします、、、(笑)
明日、出来たら更新しますんでそこで答えは出てきます。

っていうか、私の中で梨華ちゃんはお人よし。
22 名前:SINKI 投稿日:2003/11/25(火) 15:03
梨華は荷物を確かめた。
中には水、パンと缶詰、島の地図とコンパス、
メンバーの名簿、そしてワルサーPPKとそれの弾が2ダース入っていた。

梨華が荷物を確認し終えたころに足音がした。
そこにはひとみがいた。
「ひーちゃん!」
梨華はひとみに抱きついた。
「待っててくれたんだ」
ひとみはそう言った。
梨華は何度もうなずいた。

「とりあえずここから離れよう?
地図見たら西側に家が何件かあるから」
ひとみは優しく言った。

「ところで梨華ちゃん、武器なんだった?」
ひとみが聞いた。
「んっ?鉄砲だったよ」
梨華は答えた。
「ふ〜ん、私はバタフライナイフだったんだ。
銃、見せて?」
梨華は答える代わりにひとみに銃を渡した。
ひとみはワルサーをしげしげと触った。
「それ、よっすぃー持っててよ。
私、持ってても使えないから」
梨華はそう言った。
「うん、わかったよ」
ひとみはそう答えた。
23 名前:SINKI 投稿日:2003/11/25(火) 15:07
「辻希美」
希美は立ち上がった。
リュックを受け取ると走って教室を出て行った。
『あぁ、のの待ってないな』
亜依はそう思った。

亜依はため息をついた。
『やらなあかんのか』
あきらめの境地で亜依は思った。
「加護亜依」
兵士に呼ばれて亜依はリュックを受け取り外に出た。

やはり希美は待っていなかった。
亜依はもう一度ため息をつくと歩き出した。
「仕方ないよね」
そう呟いてから。
24 名前:SINKI 投稿日:2003/11/25(火) 15:12
「高橋愛」
愛はゆっくりと動いてリュックを受け取った。
そして残ってるみんなに大声で
「私、やりますから」
と叫んだ。
そして教室を出て行った。

つんくはその言葉を聞いて口元に笑みを浮かべた。
そしてあさ美は顔を青ざめた。
「紺野あさ美」
そう呼ばれてもしばらくは動けなかった。

あさ美が玄関を出ると目の前には愛がいた。
あさ美は逃げようとした。
「やめて!私は戦わない!だから逃げないで!」
愛はそう言った。
あさ美は立ち止まった。
「私は戦わない。
だからお願い、逃げないで」
愛はそう言った。

あさ美は愛に近づいた。
「本当に?」
あさ美は聞いた。
「うん」
そう言った愛をあさ美は信じて行動を共にすることにした。
25 名前:SINKI 投稿日:2003/11/25(火) 15:16
畜生、こんなはずじゃなかったのに。
拓也は悔やんだ。
拓也は普通の中学生とするものだと思っていた。
それがモーニング娘。なんて、、、、。
拓也はMDを止めてカノンを消した。

「小川麻琴」
麻琴は震える手でリュックを受け取った。
そして同期の里沙を見た。
里沙は視点が定まっていなかった。

麻琴は教室を出た。
廊下にいる兵士に驚いた。
麻琴は、いや4期メンバーは愛があんなことを言ったのが
ショックだった。

麻琴、そして里沙は外に出ると一気に走って行った。
26 名前:SINKI 投稿日:2003/11/25(火) 15:18
「藤本美貴」
美貴はゆっくりと立ち上がった。
外に出ると舌打ちをした。
『私がまだソロだったら亜弥ちゃんと一緒に行動できたのになー』
美貴はそう思った。

6期メンバーは外で待ち合わせをしていっしょに行動した。
27 名前:SINKI 投稿日:2003/11/25(火) 15:27
スーハースーハー
息が規則的に口から出る。
息が荒いわけではない。
ただ真里にとって自分の呼吸が
とても、とても滑稽で大きく聞こえた。

真里は島の南西側の店に来ていた。
真里はこの店で物音を聞いた。
逃げたほうが賢明なのかもしれない。
だが真里はそうしなかった。

仲間が欲しかった。
この緊張感をやわらいでくれる仲間が、、、、。
誰でもいいわけじゃない。
真里が先に行った人の中で信頼できるのはなつみだけだった。

真里は祈った。
中にいる人がなつみであることを。
「誰かいるの?」
真里は震える声で言った。
店といってもあまり大きくなく裏口もなかった。
出るとしたら正面の出入り口かその右側の壁にある窓だけだった。
「誰かいるの?」
今度は幾分しっかりとした声で真里は言った。

「矢口?」
少しの沈黙の後、答えが返ってきた。
その声はみぎれもなくなつみだった。
「なっち?なっちなの?」
真里は声のしたほうに問い掛けた。
答えの変わりにシュッという音とともにマッチの火がついた。
そこで笑っていたのはなつみだった。
なつみはろうそくに火をつけた。
『窓から光がもれるかもしれない』
真里はそう思った。
だが真っ暗で分からなかったが窓にはカーテンが引いてあった。

2人は再会を喜び合った。
28 名前:SINKI 投稿日:2003/11/25(火) 15:33
「室井若奈」
若奈の名前が呼ばれた。
残された参加者はもちろんつんくでさえ若奈の反応を見た。
しかしこれといって若奈は反応を示さなかった。

若奈はガムをかみながらリュックを受け取った。
若奈は教室の中をちらと見るとそのまま出て行った。

「おもろい奴や」
つんくはそう呟いた。
それを聞き取った者はいなかった。

「中澤裕子」
裕子はため息をついて立ち上がった。
「やっぱ無理やな〜。
いい考え浮かばんかったわ。
ごめんな、みんな」
裕子は呟きながら教室を出て行った。

「後藤真希」
真希は苦笑いした。
『私の番だ』
そう思うとリュックを受け取った。

真希は外に出ると民家の方角に歩き出した。
29 名前:SINKI 投稿日:2003/11/25(火) 15:35
今日はこのへんで、、、。

この前はすいません。
更新するって書いたのに更新しませんで、、、。
なんだか急に用事が入りやがって(笑)

ちょっと武器の点ではおかしいところがあるかもしれません、、、。
あんましそこにはふれないでください。
30 名前:名無し読者 投稿日:2003/11/25(火) 21:41
読んでます。
頑張ってください。
31 名前:名無し太郎 投稿日:2003/11/25(火) 23:08
おもしろ〜い。
あと、俺は原作知らないから楽しみです。
ワルサーPPKって何ですか?
32 名前:SINKI 投稿日:2003/11/27(木) 16:20
「松浦亜弥」
亜弥は身体を震わした。
「ミキティ、どこ行ったんだろう?」
亜弥はそう呟いて学校の北がわに向かった。

「保田圭」
圭は深呼吸して立ち上がった。
リュックを受け取ると走ってその場を後にした。

「吉田拓也」
拓也はかばんを持ちリュックを受け取った。

つんくはなんの反応も示さなかった。

「行ったな」
つんくは呟いた。
『しゃあないんや、わかってくれ』
つんくはそう思った。
そして違う部屋へと移動した。
33 名前:SINKI 投稿日:2003/11/27(木) 16:29
ひとみと梨華は民家の一つに入っていた。
「それにしてもよかった」
ひとみがそう言った。
「えっ?」
梨華は聞き返した。
「いや、梨華ちゃんが待っててくれてよかったなって」
ひとみはそう説明した。
「私は、、、一人だと怖かったから、、、」
梨華は照れ隠しにそう言った。

「うん、私も怖かった。
でもね、梨華ちゃんがね、いてさ、とっても嬉しかったんだ。
それに、、、武器もくれた。
ほら、私同期の中では梨華ちゃんが一番仲良かったじゃない?
だから嬉しかったの」
ひとみはそう言った。
梨華は意味がわからなかった。
「私たちファンの間ではレズかもって言われてたんだよ。
ちょっとありえないよね。
でも私、ちょっと梨華ちゃんのこと好きだったよ。
だからなんだって話なんだけど、、、」
梨華は違和感を覚えた。
「よっすぃー?」
梨華の問いかけを無視してひとみは続けた。
「これに参加するって聞いたときびっくりしたんだ。
あたりまえだよね。
で、私考えたんだ。
みんなには悪いけどさ、私勝つことにしたの。
死にたくないしね」
梨華は動けなかった。
「だから梨華ちゃんには悪いんだけど、、、」
ひとみはそこまで言うと銃口を梨華に向けた。

梨華はショックだった。
『信用していたのに、、、』
そう思った。
梨華はひとみにタックルした。
案の定ふいをつかれたひとみは倒れる。
梨華はひとみが倒れた拍子に落とした銃を拾った。
34 名前:SINKI 投稿日:2003/11/27(木) 16:36
「形勢逆転だね、よっすぃー」
梨華は倒れているひとみに向かって言った。
「私もね、考えたんだ。
仲間がいてくれたら私、戦わないって決めたの。
でも一人になったら、、、戦うって、、、」
梨華は寂しそうに続けた。
「よっすぃー、私のこと殺そうとしたから、、、
もう仲間じゃないよね。
だから私は一人になったんだよね。
ごめんね、よっすぃー。
私よっすぃーのこと好きだったよ」
そう言って梨華は引き金を引いた。

ドンッ
くぐもった音と同時に手にものすごい衝撃が来た。
弾はひとみの喉あたりにあたった。
『バイバイ』
梨華はそう口を動かしてからもう一発撃った。
それはひとみの胸のところ。
つまり心臓部分にあたった。

梨華はその場に座り込んだ。
35 名前:SINKI 投稿日:2003/11/27(木) 16:40
今日は時間の関係上ここまでです。
少なくてすいません。

>名無し読者さん
ありがとうございます。
がんばります。

>名無し太郎さん
ありがとうございます。
ワルサーというのは銃の一種です。
YAHOOで『拳銃』を検索するといくつかサイトが出てくるんで
それに詳しく載っています。

基本的に出てくる武器はBRに出てきます。
というかパクリます(笑)

ちょっとしたトラブルもあったので更新するのが遅くなるか、
変な内容になってしまうかもしれません。

これからもがんばります。
36 名前:聖なる竜騎士 投稿日:2003/11/29(土) 23:23
初めまして「聖なる竜騎士」です。
俺も「名無し太郎」さん同様、本作知らないので、これからの展開に期待しま
す。

つ〜〜か、しょっぱなから、こんな展開なんですか?
やばいやばい。先が気になる。
37 名前:SINKI 投稿日:2003/12/01(月) 14:41
近くで銃声を聞きつけた真希は走って音のした家へと向かった。
真希が玄関までくるともう一度銃声がした。
真希は玄関から死角になるところで様子をうかがっていた。

2発目の銃声がした数分後に梨華が出てきた。
真希は少々驚きながらも梨華のあとをつけた。
梨華は南のほうへと走っていった。

キーンコーンカーンコーン
学校にいるときに何度も聞いたことのある音が鳴った。
『今のが合図か』
真希はそう思った。
38 名前:SINKI 投稿日:2003/12/01(月) 14:45
「今のがそうなのかな」
真里はつぶやいた。
『そうに決まっている』
真里はそう思いながらもつぶやいた。

「そうだろうね」
なつみが返した。
真里は驚いた。
返事を期待していなかったからだ。

『誰が死んだんだろう?』
真里はそう思ったが口には出さなかった。
なつみが悲しい顔になるのがわかっていたからだ。

なつみは信じていた。
誰も死なないと。
殺し合いなんかしないと。

それからしばらくの間、2人とも黙ってしまい
会話をしなかった。
39 名前:SINKI 投稿日:2003/12/01(月) 14:52
♪〜
軍艦マーチが鳴り響く。
「ハッピバースデトゥーユー。
ハッピバースデトゥーユー。
ハッピバースデーディア後藤。
ハッピバースデートゥーユー」
軍艦マーチのかわりにつんくの歌が鳴り響いた。

「というわけで後藤、誕生日おめでとう。
みんな元気でやってるかー。
死んだのは今のとこ一人。
吉澤ひとみや。
なんやペース悪いな〜。
まぁ、ええわ。
禁止エリア、言うぞー。
ちゃんとメモっとけよ。
まず一時にL−6。
3時にG−1。
5時にH−1や。
みんなちゃんと寝ろよ〜。
じゃないと肌が荒れるからな〜」

ブツッ
唐突に放送は終わった。
40 名前:SINKI 投稿日:2003/12/01(月) 14:59
「これからどうしよう〜?」
さゆみが言った。

6期は3人で東の灯台にきていた。
ちなみにさゆみの武器はサバイバルナイフ。
絵里はイングラムM10というマシンガン。
れいなはトカレフだ。

「ここは禁止エリアにはまだ入ってないけん、大丈夫。
だからもう少しここで様子見よ」
れいなが口を開いた。
ソファでは絵里がとてもおびえている。
「絵里、ちょっと休んだほうがいいよ。
私とさゆで見張っとくから少し寝たら?」
れいなが絵里を気遣い言った。

「ごめん、ありがとうね」
絵里は言った。
そしてソファに横になった。
れいなとさゆみは灯台の見張り場みたいなところへ移動した。
もちろん、光の影になって誰かにわからないようにだ。

41 名前:SINKI 投稿日:2003/12/01(月) 15:07
梨華と真希は南西の海岸にきた。
梨華は岩のひとつに腰をおろした。
真希は岩の陰になって様子をみた。

梨華は泣いているようだった。
真希は音もなく梨華へと忍び寄った。
真希は梨華の背後に回ると支給された鎌で梨華の首を切り裂いた。
血がふきあがった。

梨華はわけがわかる前に事切れた。
真希はしばらくして梨華の死を確認すると
梨華のリュックと銃を持ってその場を去った。

キーンコーンカーンコーン
『またや』
裕子はそう思った。
裕子は集落に来ていた。
「どうしてなんや?
いったい誰が殺してるんや?」
裕子はつぶやいた。

裕子は腹立たしかった。
自分のとてもかわいいメンバーを死においやるなんて、、、。
その発端の一人がつんくなって、、、。
裕子はできることなら逃げ出したかった。
みんなを連れてこの島から逃げ出したかった。
でも、、、それは無理だった。
42 名前:SINKI 投稿日:2003/12/01(月) 15:17
サクッ
裕子の後ろで足音がした。
裕子は支給された武器、リボルバーを撃った。
撃ちまくった。
その人物が亜依と分かった後も撃ちつづけた。

止まらなかったのだ。
頭でもういいと言っているのに手は引き金を引き続けるのだ。
亜依は弾が当たるたびに壊れた人形のように踊る。
8発全部撃ち終わって裕子はやっと銃をおろした。
そして亜依のもとへと歩み寄った。

「加護?なんで?なんで声かけんかったんや」
裕子は泣きながら加護に言った。
「最後に会えたのが中澤さんでよかった」
亜依はそう言った。
それだけ言うのもとても苦しそうだった。

「しゃべるな、加護。
なんとかしてやるさかい、しゃべんなや」
裕子は亜依に向かってしかりつけるように言った。
「いいんです。
私、人殺すことなんて絶対にできんって思ったんです。
だから自殺しようと思ったけど、できんかった。
それで、、、中澤さんに、、、。
ごめんなさい」
亜依は泣きながら言った。
「加護、ええ。
ええからしゃべるな」
裕子は言った。

亜依の体からは所々血が噴水のように上がっていた。
「中澤さん、ののを、、、。
ののを守ってあげてください、、、。
お、、ねがい、、し、、、ま、、、」
『す』を言わずに亜依は死んだ。
裕子は泣き叫んだ。

「なんでや?
なんでうちらがこんなことせなあかんのや?
なんでこんな風に悲しまなあかんのや?」
裕子はやり場のない怒りをどうすることもできなかった。
43 名前:SINKI 投稿日:2003/12/01(月) 15:20
今日はこの辺で。
もう、、ね。
ぐちゃぐちゃですね。
すいません。
文が、、、文章が、、、、。

>聖なる竜騎士さん
ありがとうございます。
がんばります。

私はレスもらうとすっごく舞い上がってがんばる輩なので
レス、お願いしま〜す。
注意とかでもいいです。
っていうかありがたいです。

みんながんばれ!って感じですね。
44 名前:聖なる竜騎士 投稿日:2003/12/02(火) 22:31
何か、混沌とした雰囲気がこれから先を暗示しているようで、楽し
みです。
これからも頑張って下さい。
自分も、出来る限り感想などを書きます。
あと、こんな事言うのも何ですが、私、「聖なる竜騎士」も実は
「空板」で小説書いているので宜しければ感想の一つでも、労いの
言葉を頂けると幸いです。
どうもすいません。長くなった上に、CMみたいになって・・・・。
45 名前:SINKI 投稿日:2003/12/03(水) 14:37
キーンコーンカーンコーン
またチャイムが鳴った。
つんくの放送から20分しかたっていない。

『やばいな』
拓也は思った。
あんまり人が殺されるとアクションが起こしにくくなる。
しかし、アクションを起こすには、、、まだ早い。

『仕方ない』
拓也は立ち上がった。
移動するのだ。
拓也は林をぬけたところにある小さな店に行くことにした。
かなりの確率でそこに人がいると思ったからだ。

「むこうが戦う気じゃないといいけど、、、」
拓也はそうつぶやいた。
46 名前:SINKI 投稿日:2003/12/03(水) 14:44
「3人目」
なつみは呟いた。
つぶやいた後ではっとした。
口に出す気はなかったのだ。
「ごめんね」
なつみは真里に謝った。
「いいよ、別に」
真里は笑って言った。
しかし、その顔は明らかに無理をしていた。
真里は手の中でスミアンドウエスンをもてあそんだ。
なつみはコルト・ガバメントを持っていた。

ガタンッ
外で物音がした。
真里がろうそくを吹き消す。
カーテンの引いてある窓に月明かりで人影が浮かぶ。

2人に緊張が走る。
ふいっと人影が消える。

トントンッ
玄関が叩かれる。
2人は息を飲んだ。

キイッ
扉が開く。
なつみが入ってきた人物に銃口を押し付ける。
「誰?」
真里が聞く。
「やめろ!俺は戦う気はない」
拓也は言った。
しかし、銃がおろされることはなかった。

真里はろうそくをつけた。
47 名前:SINKI 投稿日:2003/12/03(水) 14:51
拓也は真里となつみに銃をつきつけられている。
まぁ、仕方ないといえば仕方ない。
なにせ、このプログラムでは一番信用できない人物なのだ。

ふと、なつみが銃をおろした。
「なっち、どうしたの?」
真里が聞く。
「この人、、、大丈夫だよ、きっと。
この人がうちらのこと殺す気なら、
うちらはもう死んでるよ。
第一武器だってもってないじゃん」
そう拓也は銃をつきつけられた時自分の銃を投げたのだ。

やる気のやつは最初から撃ってくる。
なつみたちはそれをしなかった。
なつみたちは大丈夫。
拓也はそう思った。
なつみの言葉を聞いて拓也は安堵した。

けれど真里は銃をおろさなかった。
「そ、そんなの私たちを安心させる手かもしんないじゃん。
だめだよ!信用しちゃ」
真里はそう言った。
自分にも言い聞かせているようだった。
なつみはため息をついた。
「矢口、そうやって疑い出したらきりないっしょ?
そんなこと言わないで、、、。
それにうちらには仲間が必要だよ。
このプログラムを終わらせるためにも」
なつみはそう言った。
真里はまだなにか言いたそうだったが銃をおろした。
48 名前:SINKI 投稿日:2003/12/03(水) 14:58
「さて、吉田くんだっけ?
ここに何のよう?
なにもなかったらどこか他の場所に行ってほしいんだけど」
なつみは言った。
さっき仲間が欲しいと言ったが、
やはり信用できないのだろう。

「拓也でいいよ。
俺は、、、仲間は欲しいんだ。
俺はこの戦いを終わらしたいんだ、、、」
拓也はそう言った。

真里は笑った。
「終わらす?無理だよ。
前にもそんなことあったけどなくならなかったじゃん。
第一どうやって終わらすの?」
真里はそう言った。
「終わらす方法はあるし、、、
俺はその方法を知っている」
拓也は答えた。
「どんな方法なの?」
なつみが聞いた。
「それは、、、言えない。
言えないけど方法は本当にあるんだ。
だから、、、だから仲間が欲しいんだ」
拓也懇願するように言った。

真里はまた笑った。
「ないんでしょ?
だから答えられないんでしょ?
そうなんでしょ?」
「矢口、疑い出したらきりがないって
さっきも言ったっしょ。
何回言えばわかるの?
それに、、、もうなっちたち、、、
がけっぷちにいるんだよ?
やるかやられるか、なんだよ」
なつみは厳しく矢口をさとした。
真里はまだなにか言いたそうに口をもごもごさせていたが、
なにも言わなかった。
49 名前:SINKI 投稿日:2003/12/03(水) 15:03
今日はこの辺で、、、。
少なくてすいません、、、。

訂正です。
41の中澤さん。
『その発端の一人がつんくなって、、、。』は
『その発端の一人がつんくなんて、、、。』です。
本当にすいませんでした。

>聖なる竜騎士さん
ありがとうございます。
CMだなんて、、、。

『物書きは人に見て貰いたいからこそ書くのだ』って
どっかのだれかさんも言ってますよ(笑)
これからもよろしくです。
50 名前:聖なる竜騎士 投稿日:2003/12/03(水) 18:23
「吉田拓也」君ですか、正体がまだ良く分からない分、これからの謎、展開
が気になります。
また、今のところ殆ど登場していない人は、何をしているのだろうか?なん
て事を考えながら読んでいると、ワクワクしますね。
(石川があっけなく死んでしまったのが、少し悲しいかな・・・・。)
これからの更新、頑張って下さい。
51 名前:ありちゃん 投稿日:2003/12/07(日) 21:25
吉田拓也→川田省吾
てかんじですねぇ。更新楽しみにしてますよ。
52 名前:SINKI 投稿日:2003/12/08(月) 12:04
『ここ、どこなんだろう?』
希美はさっきまで拓也がいた林の中をさまよっていた。
真っ直ぐ歩けば林から出られるのに、
希美はなぜか同じところをぐるぐると歩き回っていた。
「あいぼんに会いたいな〜」
希美はそう言った。
目には涙がたまっていた。

希美はプログラム開始直後、恐怖で校舎から走り去ってしまった。
あとで亜依を待っていればと悔やんだが、
学校まで戻る勇気はなかった。

希美は亜依が死んだことを知らない。
だから亜依を探している。
だけど林から出られない。
希美は大声で泣きたくなった。

ガサガサッ
近くで音がした。
けれど希美は考えるのにいっぱいいっぱいで
その音に気づかなかった。
53 名前:SINKI 投稿日:2003/12/08(月) 12:09
「辻?」
希美は声をかけられてやっと人がいることに気がついた。
「い、飯田しゃん?」
希美は人に会えた喜びと、
殺されるかもしれないという恐怖が半々だった。

ちなみに希美の武器は手にすっぽりおさまる片手ナイフで、
圭織はショットガンだった。

「よかった」
少しの静寂のあと、圭織が口を開いた。
希美は拍子抜けしたような顔になった。
「飯田さん?」
希美は圭織の顔色をうかがいながら聞いた。

「のの、一緒にいてくれるよね?
かお、一人ですっごく怖かったの。
ののは、ののはかおと一緒にいてくれるよね?」
泣きそうな顔で言ってくる圭織を希美は拒めなかった。
54 名前:SINKI 投稿日:2003/12/08(月) 12:14
そのころ里沙は北東の灯台から約3kmほど西にいた。

「もう、痛いよ〜」
里沙は呟いた。
何度か転んですりむいてしまっているのだ。
膝が血にまみれている。

『いったい、どうすればいいんだろう?』
里沙は考えた。
考えたけれどいい案は浮かばなかった。
いや、浮かぶ前には死んでいた。
こめかみには1つの穴があいていた。
それは反対側にもあいていた。

里沙が倒れて数分後に若奈がやってきた。
その手にはマグナムが握られていた。
若奈は里沙の荷物を物色するといろいろなものを
自分のリュックに入れた。
そして里沙を一瞥するとその場を離れた。
55 名前:SINKI 投稿日:2003/12/08(月) 12:20
キーンコーンカーンコーン
また鳴った。
拓也は何度もした舌打ちをまたした。
『まだ早い』
そうとは知りつつ拓也は我慢が出きなくなった。

拓也は自分の荷物からノートパソコンを取り出した。
拓也が見た限りここにはカメラが設置されていなかった。
「なにするの?」
なつみが聞いてきた。
拓也は人差し指を唇に当てた。
そして二人を手招きした。
トップをワープロに切り替えて拓也は文章を打ち始めた。
『これからちょっと作業をする。
別にそんなに難しくはないから安心して。
体力温存のため、1人は寝て1人は作業をしてもらう。
そっちのほうがいいだろ?
マイクがついているから不用意にしゃべらないでほしい。
俺の言うことがわかったら唇をさわる。
わからなかったら耳を触ってほしい。
わかった?』
そこまで一気に打って拓也は二人を見た。
二人は唇をさわっていた。

数分後、3人は噴出していた、、、。
56 名前:SINKI 投稿日:2003/12/08(月) 12:28
そのころ、圭は林の中にいた。
圭はずっと動きつづけていた。
一ヶ所に固まるのはよくないとおもったからだ。 

ふと、圭は話し声を聞いた。
声のするほうへと慎重に歩み寄った。
圭織と希美だった。

ちなみに圭の武器は鉄パイプ。
(裕子のための武器だったが見当は外れた)

「かおり、辻」
圭はそう言って2人に近づこうとした。
しかし、近づくことは出来なかった。
なぜなら圭織がショットガンを圭に向かって撃ったからだ。

「なっ?」
そう言って圭は倒れた。

「なんで?」
さっき圭が言おうとした言葉を希美が言った。
「なにが?」
圭織はそう答えた。
「なんで?なんで撃ったんですか?」
希美の問いに圭織は笑って返した。
「だって、、、圭ちゃんはもうモーニングじゃないじゃん。
信じられないもん。
それに圭ちゃん、鉄パイプ持ってたし、、、。
きっとあれで私と辻のこと殴るつもりだったんだよ」
圭織はそう言った。
希美は圭を見た。
確かに鉄パイプを持っている。

『けれどだからといって、、、』
希美はそう思った。
そして自分の身の危険を感じた。
しかし、希美にはこの場を
なんとかするという発想が出てこなかった。
57 名前:SINKI 投稿日:2003/12/08(月) 12:41
キーンコーンカーンコーン

「また鳴ったね、、、」
絵里が呟く。
れいなはうなずいた。
階下ではさゆみが寝ている。

先ほど、近くで銃声がした。
それから沈黙が流れっぱなしである。
『なんで私たちが、、、』
絵里は思った。

絵里が娘。になったのはプログラムから逃れるためでもあった。
絵里がいた東京都立神秀中学は今年のプログラムの参加校に
なるらしいと聞いた。
『デマに流されてプログラムをしなきゃならないなんて、、、』

いや、絵里が娘。の書類を送った昨年まではその予定だった。
なのでそれはデマではなかった。
でもそれを絵里が知る術があるのかどうかはわからない。
たぶん、それを知ることはないだろう、、、。

「キャー」
耳をつんざくような悲鳴が下から聞こえた。
2人は顔を見合わして下へと急いだ。

れいなが先にしたに降りてみると
さゆみが首から血を吹き出していた。
れいなは一歩、さゆみに向かって歩み寄った。

その時銃声がした。
れいなは髪を引っ張られるような感触を覚えた。
れいなは銃声がしたほうに振り向きながら銃を撃った。

真希だった。
絵里も降りてきて一緒に撃った。
れいなの銃が弾切れになった。
れいなは素早くマガジンを入れ替えた。
だがその間に真希の弾が手にあたった。

れいなはキレた。
真希の腹に向かって3発撃った。
手応えを感じた。
真希は腹をおさえた。

れいなは真希の腕を続けて撃ち、
近くにあったカバンを持った。
「絵里、行くよ!」
れいなは絵里の腕を引っ張った。

「えっ?さゆは?」
絵里は聞いた。
れいなは言いたくなかった。
さゆみはもう死んでいることを。
「いいから!!」
れいなはそう言った。
絵里はわけもわからず引っ張られて灯台を出て行った。
出て行くときに何発か真希が撃ったがあたらなかった。
58 名前:SINKI 投稿日:2003/12/08(月) 12:50
今日はこの辺で、、、。

訂正です。
>54の『そのころ里沙は北東の灯台から約3kmほど西にいた。』は
『そのころ里沙は北東の灯台から約300mほど西にいた』です。
すいません、他にもあるかもしれません。

それにしてもガキさん、あっけな〜い。
自分で書いててびっくりしました(苦笑)

>聖なる竜騎士さん
聖なる竜騎士さんは梨華ちゃん、押しですか?
すいません、、、。
でもあのままごっちんに殺されなくても
梨華は自殺したと思いますよ。

>ありちゃんさん
お初です。
そうです。
川田って感じです。
それにちょっと三村も入っていますね。
まぁ、私はパクりまくるんでんで、、、(汗)
これからもよろしくです。

56,57はちょっと長いかもしれません。
もともと2つに分けてあったのを修正、加筆したものですから、、、。
読みづかったらごめんなさい。
59 名前:名無し読者 投稿日:2003/12/08(月) 16:38
私も梨華ちゃん推しなんですが、逆に辛い死に方じゃなかったから
安心みたいな(笑)続き期待してます!!
60 名前:名無し読者 投稿日:2003/12/08(月) 17:57
れいな強い!かっけぇです
61 名前:聖なる竜騎士 投稿日:2003/12/09(火) 13:20
更新お疲れ様です。
失礼ながら、自分は石川推し、と言うより、どちらかと言うと高橋推しかな。
それぞれの人物の行動が、これからどう交錯するかが楽しみです。
気になる事は、ラストはどう締めくくられるのだろう、と思います。(原作を
しらないもので・・・・)
これからもナイスな更新楽しみにしています。
62 名前:名無し読者 投稿日:2003/12/09(火) 19:24
皆、複雑ですね…。

私は藤本さん推しなんですが、松浦さんとからんでくれそうでうれしいです。
それと、余計なことなのですが…。
松浦さんが、藤本さんを「ミキティー」と呼んだことはないと思います。
もちろん、理由があってそうしているのならいいのですが…;

変なことを言ってしまってごめんなさい。
続き、期待しています。
63 名前:名無し読者 投稿日:2003/12/11(木) 01:36
>>62
何も全ての松浦が藤本を「美貴たん」「たん」と呼ばんでもいいだろうに。
距離感のある藤本・松浦でもいいと思うが。

娘。バトロア界のスプリンター、期待してます。
64 名前:SINKI 投稿日:2003/12/11(木) 13:30
れいなと絵里は走って民家のひとつに逃げ込んだ。
途中、何度か振り返ったが真希は追ってこなかった。

れいなは玄関を閉めると一息ついた。
そして絵里に話し掛けようとして驚いた。
絵里の身体のあちこちが血にまみえているのだ。
足や腹部、腕などいろんなところから出血していた。

「絵里!大丈夫?
なんで走ってるときに言わんと?」
れいなは絵里を叱った。
「わからないから、、、」
絵里は弱々しくしく答えた。
「えっ?」
れいなは聞き返した。

「私、、、なんにもできないから、、、。
れいなの足手まといにはなりたくなかったから、、、」
顔をしかめながら言う絵里にこれ以上れいなは怒れなかった。

「絵里、傷見せて」
れいなは涙が出てきそうになりながらそれだけいうと
絵里の傷口を見た。
幸いというべきか弾はすべて貫通していた。
れいなは傷口にタオルを押し付け紐で血管を圧迫した。

途中、またチャイムが鳴った。
二人はなにも言わなかった。
65 名前:SINKI 投稿日:2003/12/11(木) 13:36
そのころ、亜弥と美貴は言い争いをしていた。
亜弥と美貴は民家の一つ、
絵里とれいながいる家のななめ向かいにいた。

亜弥は絵里たちを仲間にしようと言った。
美貴も最初はその案に賛成だった。
だが、荷物をまとめているときにチャイムが鳴った。

美貴は即座に仲間にするのをやめようと訴えた。
2人が殺したかもしれないからだ。
だが、亜弥は聞かない。

亜弥の性分としてけが人は見捨てられない。
それは美貴だって同じだ。
けれど自分の命と引き換えというわけにはいかない。

結局2人は絵里たちを仲間にすることにした。
ただ、ひとつだけ美貴は自分が絵里たちを信用するまで
武器を構えておくことを亜弥に約束させた。
66 名前:SINKI 投稿日:2003/12/11(木) 13:43
亜弥と美貴は絵里たちがいる民家の前に来ている。
亜弥がドアをノックする。

「松浦だけど、、、。
二人とも大丈夫?
怪我してるでしょ?
一緒に診療所まで行こう?}
そう呼びかけるが、返事はない。

「私、美貴。
私たち、戦うきないから安心して」
美貴も呼びかける。
だが、返事はない。
二人は立ち尽くした。

5,6分くらいしたころに扉が開いた。
れいいなが立っていた。
「藤本さん、松浦さん。
とりあえず中、入ってもらえませんか?」
れいなは顔を変えずに言った。

二人は顔を見合わせると中に入った。
67 名前:SINKI 投稿日:2003/12/11(木) 13:51
「ちょっと、、大丈夫?」
家の中に入ると亜弥は軽く叫んでそう言った。
絵里の傷口に当ててあるタオルが血で真っ赤に染まっていたからだ。
絵里の額には汗が浮かんでいた。
あまりの姿に美貴は武器を構えることを忘れてしまった。

れいなは絵里のもとに歩み寄り、
絵里の顔についている髪を優しく払いのけた。

「私たちも診療所に行こうと思ってたんです。
でも藤本さんたちに手伝ってもらうわけにはいきません。
私たちは必ず足手まといになります。
二人を危険にさらすわけにはいきません」
れいなはそう言った。
絵里もうなずいた。

「だ、だめだよ!」
美貴が言った。
「二人とも早く手当てしなきゃ!!
私たちはいいの。
自分で決めたんだから、、。
ほら、禁止エリアに入らないうちに早く行こう?」
美貴は言った。
亜弥は少し驚いていた。

「そ、そうだよ。
早くいかなくちゃ。
用意できる?」
亜弥は気を取り直して聞いた。
れいなは美貴に圧倒されてこくこくとうなずいた。

美貴が絵里に肩を貸して、
4人は診療所へと向かった。
68 名前:SINKI 投稿日:2003/12/11(木) 14:00
今日はこの辺で、、、。

訂正です。
>55の『数分後、3人は噴出していた、、、。』は
『数分後、3人は吹き出していた』です。
すいません、、、他にもあるかもしれません。

レスです。
>59の名無し読者さん
ありがとうございます。
がんばります。

>60の名無し読者さん
れいなはキレると怖いです。
マジで怖いですって感じで書きました。
私のイメージですから実際はわかりません。

>聖なる竜騎士さん
ラストは、、、。
言えませんけどヒント。
今の世の中こんな感じでしょって風に終わります。

>62の名無し読者さん
ご指摘、ありがとうございます。
私自身、迷ったんですよね。
『美貴たん』でいくか『ミキティ』でいくか。
どこかであややがミキティと呼んだような記憶があったので
ミキティにしました。
『ミキティ』に関して特に深い意味はありません。
今度からは『美貴たん』でいきますね。

>63の名無し読者さん
ありがとうございます。
>距離感のある藤本・松浦でもいいと思うが。
そう言っていただくとミス(なのか?)が
少しは軽くなったような気がします。
本当にありがとうございます。

レスくれたみなさん、本当にありがとうございます。
すっごく嬉しいです。
これからの励みにしてがんばれたいと思います。
69 名前:ありちゃん 投稿日:2003/12/11(木) 21:24
おっ、藤本・松浦がいい人だ(・o・)しっかりしている田中もいいですねぇ
もし亀井が力尽きる時は感動ものに...私はれいな推しなので最後まで残ら
なくても泣けるものしていただければ嬉しいです。注文の多い読者ですみませ
ん(^^ゞちなみにれいなは低血圧なので寝起きが悪いらしいです。では更新
待ってますよ〜。
70 名前:聖なる竜騎士 投稿日:2003/12/13(土) 01:37
診療所で4人を待ち受ける物は一体・・・・・?
やはり、メンバーが協力し合っている事は美しいですが、自分は不束ながら、
ストーリー上、これから誰が、どの場面で裏切るのか・・・・、などと、考え
てしまいます。
これからの展開がますます、気になります。
頑張って下さい。
71 名前:名無し太郎 投稿日:2003/12/13(土) 11:35
このところ忙しくて、久しぶりに読まして頂きました。
田中はかっこいいですね
松浦と藤本もいい味出していると、思います。
ラストはどういった感じに終わるのか、楽しみです。
これからも更新、頑張って〜!
72 名前:SINKI 投稿日:2003/12/18(木) 11:54
一方、拓也と真里はそれぞれある作業をしていた。
なつみは奥のほうで眠っている。
じゃんけんで眠る順番を決めたのだ。

真里はろうそくのわずかな光で
拓也からもらった紙に書いてあるものを
一生懸命作った。
拓也は先ほどからパソコンでカタカタとなにかをしている。
なにをしているのか真里にはさっぱりわからなかった。

「ねぇ」
真里が拓也に呼びかけた。
「なに?」
拓也はそっけなく答えた。
「なんでこれに参加したの?」
真里は聞いた。
拓也はいったん顔を上げて真里を見た。
だが、すぐにパソコンの画面に戻した。
「人を殺したかったの?」
真里は聞いた。
拓也は鼻で笑った。
否定の笑いだった。

少し、沈黙が流れた。
「お金がほしかったとか?」
真里はプログラムのホームページのことを思い出した。
お金は事前にいくらか渡されると書いてあった。
拓也はなにも言わなかった。
真里は聞くのをあきらめた。
73 名前:SINKI 投稿日:2003/12/18(木) 11:58
五分ぐらいしたころ拓也はパソコンの画面から目を離した。
そして伸びをすると店の中を歩き回った。
拓也はカセットコンロと小さい鍋を使って湯を沸かし始めた。
真里はその様子をちらちらと見ていた。

拓也はカップを3つ並べた。
その二つにココアの粉を入れた。
湯が沸くと拓也はそれにお湯を入れた。
スプーンで粉を溶かしてから一方のカップを真里に渡した。

「ありがと」
真里は礼を言った。
「どういたしまして」
拓也は微笑んで答えた。
その笑顔はとてもやさしそうだった。

74 名前:SINKI 投稿日:2003/12/18(木) 12:04
「俺さ、、、」
ココアで休憩をしているところに拓也は話し出した。
「私生児なんだ。
だけど、金がないわけじゃない。
遺産とかなんやらで苦労はしなかった」
拓也は言った。
「じゃあどうして?」
真里は聞いた。

「妹が、、いたんだ」
拓也は表情というものを作らずに言った。
「いた?」
真里は聞き返した。
「うん、いたんだ。
妹は去年のこのプログラムで死んだ。
俺はそれを知ったとき、決めたんだ。
このプログラムを終わらせることを。
だから、、、ここにいる」
拓也は正面をじっと見つめていった。
真里は反省した。
『事情というものを考えずに軽く聞くなんて』

「ごめん」
真里は謝った。
「謝られるようなことなんてされてないよ。
それどころかこっちが謝らないと。
悪いな、こんなことさせて」
拓也は真里をまっすぐ見ていった。

真里はううんとだけ言って目をそらした。
拓也の目があまりにもまっすぐすぎて怖かったのだ。
心の奥底まで見られてしまうような気がして怖かったのだ。
75 名前:SINKI 投稿日:2003/12/18(木) 12:09
ピピピピ、、、
小さく機械音が鳴った。
一時間たったのだ。
真里はなつみを起こして自分は眠りについた。

なつみは拓也から説明を受けて作業を始めた。

10分ぐらいしてから拓也はココアを二杯作った。
そして片方をなつみに渡した。
「ありがとう」
なつみは礼を言った。

二人は終始無言だった。

「知ってるんだろ?」
拓也は唐突になつみに聞いた。
「、、、うん」
なつみはしばらく考えてから答えた。
「そっか、つらいよな」
拓也はそう言った。
「そんなことないよ」
なつみは返した。

真里はその会話を聞いていた。
それを意味するものを考えても考えてもわからなかった。
真里はそのままなつみに起こされるまで寝入ってしまった。
76 名前:SINKI 投稿日:2003/12/18(木) 12:22
今日はこの辺で、、、。

レスです。
>ありちゃんさん
レス、ありがとうございます。
>低血圧
そうなんですか。
初めて知りました。
ネタにさせてもらいますね。

ネタもらったのでラストへのヒント。
6人。
どうとってもらってもけっこうです。
ただ『6人』。
キーワードですね。

>聖なる竜騎士さん
ありがとうございます。
裏切りですか、、、。
私は裏切りは仕方のない裏切りとかにしたいですね。
でも最後の最後にすっごい裏切りが待っています(笑)

>名無し太郎さん
ありがとうございます。
自分なりに早く更新しようって思うのですが、、、。
まぁ、ストーリーはだいぶ出来あがっているんですけどね。
これからもがんばりたいと思います。

読んでくださったみなさん、
本当にありがとうございます。
ラストまでけっこう秒読み(なのかな?)です。
がんばって最後まで仕上げたいと思います。
77 名前:ありちゃん 投稿日:2003/12/19(金) 21:11
6人ですかぁ、う〜ん、分かんないですねぇ〜。生き残るのが6人だったら
ありきたりですからね。ラストヒントが出たということは次回がラスト?も
う結末も考えてあると考えてOKですね。続きがきになりますっ!
78 名前:聖なる竜騎士 投稿日:2003/12/21(日) 16:46
更新お疲れ様です。

「6人」??訳が分からないですね。生き残るのが「6人」?
でも、聞いた話によると、最後の1人になるまで続くのでは?・・・・・・。
中々、意味深なヒントですね。
また、ラストのすっごい裏切りって何ですかね?
原作知っている人は分かるのかな?
でも、自分としては、これはこれで面白いです。
あと、もう秒読み段階ですか?早いですね。もっと読みたいのですが・・・・。
(自分が読んだ限りでは、高橋が殆ど出てきてないような・・・・・。)

「SINKI」さん、最後まで、更新頑張って下さい。
79 名前:SINKI 投稿日:2003/12/22(月) 13:51
美貴たちは診療所にやっとの思いで着いた。
美貴は絵里をれいなに預けると自分の武器、Cz.75を構えた。
そして診療所の扉をノックする。
これといった反応はなかった。
窓から中を見る。
月明かりで中が見えたが人はいなかった。

美貴は3人に合図すると中に入った。
れいなは絵里を診療所のベッドに横たわらせる。

絵里はもうだいぶ弱っていた。
80 名前:SINKI 投稿日:2003/12/22(月) 13:55
ピピピピピ
アラームがなる。
なつみは真里を起こした。
拓也は笑った。

「診療所に行こう」
拓也は唐突に言った。
「どうして?」
なつみが聞く。
「必要なものがあるんだ。
危険かもしれないけど、、、行かなきゃ」
拓也は答えた。
「別に俺、一人で行ってもいいんだけど、、、。
どうする?」
拓也は聞いた。
真里となつみは顔を見合わせた。

「いいよ、行こう」
真里が答えた。
なつみもうなずく。
こうして3人は診療所へと行く事になった。
81 名前:SINKI 投稿日:2003/12/22(月) 14:02
北の切り立った崖に愛とあさ美がいる。
海は暗くてよく見えない。
それは気持ちが悪い、と言ったほうがいいぐらいのものだった。

2人は終始無言だった。
あさ美は愛のことを気遣ってはいるが、
話すことは出来なかった。
愛はなにかを決心しているように海をじっくりと見ている。

「愛ちゃん」
あさ美はやっとの思いで話し掛けた。
愛は振り返る。
顔は笑っているが、目は笑っていない。
あさ美は一抹の不安を感じた。

「なに?」
おだやかに愛は聞いてくる。
「あのさ、私たち、、、これからどうしよう?」
あさ美はきいた。
「あさ美ちゃんは、、戦いたいの?」
愛は武器に目を落として聞いた。

愛の武器は吹き矢だった。
矢には毒が塗ってあるらしい。
あさ美の武器はデリンジャーだった。

「戦いたくはないけど」
あさ美はそう答えた。
「じゃあ、どうするの?」
愛はなおもあさ美に聞く。
あさ美の不安はどんどんと大きくなっていった。

『もしかして』
そう、思わざるをえなかった。

沈黙がまた流れた。
82 名前:SINKI 投稿日:2003/12/22(月) 14:09
数分後、愛が口を開いた。
「私ね、ずっと考えてたの」
あさ美はなにを?と聞こうと思ったがやめた。
「このままでいいのかな?って。
私は誰も殺したくない。
だけど、、、殺さなかったらどうなる?
、、、殺されるだけでしょ。
私は殺されるのもいやなの、、、」
愛は海をずっと見ていた。

あさ美はいつのまにか泣き出していた。
愛の言いたいことの先が分ってしまったからだ。

「だから、、、私、、、死ぬよ。
あさ美ちゃんはどう行動してもいい。
ただ、私の死んでいくとこを見ていて欲しいんだ。
私は生きてたって、、、」
愛の言葉は途切れた。
あさ美は首をふった。

「私も死ぬ」
涙がとめどなく流れてくる。
愛も泣いていた。
あさ美ははっきりとした声で言った。

「ありがとう」
愛はそう言った。
あさ美は愛の手を握った。
愛も握り返した。

二人は海へと飛び込んだ。
露出している岩にぶつかった。
海につかったときにはもう絶命していただろう。
83 名前:SINKI 投稿日:2003/12/22(月) 14:15
拓也は診療所の扉をノックした。
美貴とれいなはさっと銃を構えた。

「誰もいないのか?」
拓也が問い掛ける。
誰も返事しない。
「大丈夫だよ!なっちたちだよ」
なつみが言う。
美貴は構えている銃を降ろしそうになった。
れいなは口を真一文字にして扉を見ている。

扉が開いた。
美貴は一層警戒した。
真里となつみと拓也が入ってきた。

れいなは3人に向って銃を突きつけた。
「田中、、、」
真里が絶句する。
「なにしにきたんですか?」
れいなは聞いた。
「ちょっと欲しいものがあるんだ。
それを取りに来た」
拓也が説明する。
「武器をはずしてください」
れいなは言った。
「田中ちゃん、いくらなんでも、、、」
美貴が口をはさむ。
「はずしてください!」
美貴を無視してれいなは言った。

拓也は自分の銃を診療所の隅へと投げた。
真里となつみもまねをする。
れいなはやっと銃をおろした。
84 名前:SINKI 投稿日:2003/12/22(月) 14:22
「すいません、こんな事させて、、、。
でも信用できないですから、、、」
れいなはきっぱりと言った。
「いいよ、仕方ないよ」
真里が答える。

拓也は絵里を見て息を飲んだ。
絵里に近づこうとする。
だが、れいなはそれをさえぎる。

「なにする気ですか?」
れいなが聞く。
「いつからだ?」
拓也はれいなのことなど眼中にないように聞いた。
「えっ?」
れいなは聞き返した。
「いつからあんな風になった?」
拓也は絵里を指差して聞いた。
絵里は手をこうばらせていた。
れいなは驚いた。

「そんな、、、さっきまでは、、、」
れいなはそう言って絵里にかけよった。
拓也も絵里に近づいた。
そして手を触る。

「しゃべれるか?」
拓也は優しく聞いた。
「、、、は、、い」
絵里は答えた。
その声はとてもとても弱弱しかった。
85 名前:SINKI 投稿日:2003/12/22(月) 14:30
今日はこの辺で、、、。
一つが長くなってしまいました。
すいません。

レスです。
>ありちゃんさん
ラストはまだですね。
でも後半にはなっています。
更新、遅くなるかもしれません。
でも最後まで書きたいと思います。

>聖なる竜騎士さん
ありがとうございます。
そう言ってもらえると嬉しいです。
実はこれを2部作にしようかなって思ってるんです。
なのでこれの続きがまだまだありますね。

>高橋
本当はもう少しあとで出てくる予定だったんです。
あさ美ちゃん同様出番が少なくて申し訳ないです。
で、本当は殺される予定だったんですよ。
急遽、変更しなければならない状況に陥りまして、、、。
本当にすいませんでした。

年末年始は更新できなくなると思います。
なので、クリスマスあたりにもう一度更新しようかなと思っています。
でも、どうなるかわかりません。
今年のクリスマス、みなさんはどう過ごしますか?
86 名前:聖なる竜騎士 投稿日:2003/12/22(月) 17:32
おっ!更新されてますね!!

ああ〜〜!!高橋が死んじゃった。でも、とても意義の有る死?の気がします
2部作になったら、この先どうなるのでしょう?

ちなみに自分は、学生(受験生)なので、正直、これから先、やばいです。
クリスマスも糞もありません。
SINKIさんは年末年始、楽しんでください。
87 名前:ありちゃん 投稿日:2003/12/22(月) 21:50
まだ続くんですか?よかったぁ〜(^^)この作品面白いんで、毎日のように
更新されているか見に来てるんです。作者さんの文章力には脱帽です(・o・)
読んでいるうちに引き込まれていきます。では、次の更新待ってま〜す。
88 名前:SINKI 投稿日:2003/12/24(水) 13:16
診療所では拓也が絵里の傷口の消毒ならびになにかの薬を打っていた。
この薬を絵里に打つまでれいなにかなりの反対をされた。
だが、拓也は説得して絵里に薬を打った。
拓也はれいなを診療所の外に呼び出した。

「なんですか?」
沈黙が続いていた。
それを破ったのはれいなだった。
「まだ、、、はっきりとはわからないんだけど、、、。
亀井っていうの?
あの子は、、、もう、、、」
拓也は途切れ途切れに言った。
れいなは拓也を真直ぐと見ていた。
「俺の言う事、信用できないかもしれない。
けどさ、、、あの子は、、、」
拓也はなおも言った。
れいなは拓也を睨むようにしていた。

れいなの目から一筋、涙が流れた。
「どうして?
どうして、私たちなの?」
れいなは呟くように言った。

「助からないんですか?」
しばらくの沈黙の後れいなは拓也に聞いた。
拓也はうなずいた。
89 名前:SINKI 投稿日:2003/12/24(水) 13:23
美貴はあせっていた。
一般参加者である拓也が
とりあえず安全だった診療所に入ってきたのだ。
それも先輩たちを連れて。
亜弥は特に気にとめていないみたいだった。

『美貴と亜弥ちゃんだけでも逃げれないかな』
美貴の頭にはさっきからそのことばかりが出てきた。
逃げる機会をねらっていた。
幸い今ここに拓也はいない。
亜弥を誘って逃げるなら今かもしれない。
美貴はそう考えていた。

「にしても藤本たちはどこで会ったの?」
真里が亜弥と美貴に聞いた。
亜弥は話し始めた。

「美貴たんが松浦のこと探してくれてたんですよ。
木がいっぱいあるところで会ったんです」
亜弥は簡潔に話した。
なつみと真里は感心している。

「誰か他の人と会った?」
今度はなつみが聞いてきた。
亜弥は首をふった。
美貴も同じく首をふった。

なつみはちらりと絵里を見た。
美貴もなつみの視線に気付いて絵里を見た。
絵里はもうこちらを見る気力はないようだった。
90 名前:SINKI 投稿日:2003/12/24(水) 13:27
キーンコーンカーンコーン
キーンコーンカーンコーン
チャイムが2回続けて鳴った。
診療所の中は静まり返った。

キィ
扉が開いて拓也とれいなが戻ってきた。
二人もなにも言わなかった。

拓也は薬の陳列棚をしげしげと見回り始めた。
たまに薬ビンを手にとって注意書きを呼んでいる。

れいなは絵里の汗をタオルでふき取ったりしていた。
他のメンバーはそれぞれ物思いにふけっていた。
91 名前:SINKI 投稿日:2003/12/24(水) 13:32
『怖いよ』
希美はただ『怖い』としか思っていなかった。
今、圭織は寝ている。
交代で寝ることにしたのだ。
希美は圭織が眠ったのを見計らって逃げようとした。
だが、圭織は少しの物音で簡単に目を覚ました。

希美はもう逃げる手段を失った。

もし、逃げようとすれば圭織は簡単に引き金を引くだろう。
それで対抗できるわけがない。
もし希美の武器が銃だったら話は違ったかもしれない。
けれど現実は片手ナイフだ。

希美は木に寄りかかって体操座りをしていた。
目線は焚き火を見ていた。

「あいぼん、会いたいよ」
希美は誰にも聞こえないように呟いた。
92 名前:SINKI 投稿日:2003/12/24(水) 13:35
そのころ、真希は灯台のソファに身を沈めていた。
さっきれいなに撃たれた腹がとてつもなく痛む。
腕に鎮痛剤を打ったがまだ効いてこなかった。

さゆみの死体は物置みたいなところまで持って行った。
さすがに死体の隣りに座るのはいやだったのだ。
だが、真希の座っているソファには血がべったりとついていた。
なのでスカートや服にも着いた。

着替えるからいいやと真希はそのまま軽い眠りに落ちた。
93 名前:SINKI 投稿日:2003/12/24(水) 13:40
そのころ、麻琴は民家の一つにいた。
そこは港にもっとも近い家だった。
そのため今まで誰もこの近くを通っていなかった。

麻琴はほんの10mも離れていない家で起こったことなど
全く知らなかった。

ただ、家の隅で膝を抱えて震えていた。

麻琴は窓を見上げた。
カーテンの向こうから月がうっすらと見えた。
その月が自分を飲み込んでしまいそうに思えた。
麻琴はすぐに目をそらした。

だが、月が自分を飲み込むという感覚は消えなかった。
94 名前:SINKI 投稿日:2003/12/24(水) 13:45
今日はこの辺で、、、。
軽くみんなの状況を書いてみました。
短くてすいません、、、(汗)

レスです。
>聖なる竜騎士さん
実は私も受験生なんです(一応)
本当はクリスマスなんか、、、なんでしょうけど、
私はきちんとお祝いします。
だってケーキが私を呼ぶんですもの。

>ありちゃんさん
毎日のように見られてるんですか。
ありがとうございます!!
マジで嬉しいです。
私はまだまだ文章力がありませんよ。
これからも精進しなくては!と思っています。
これからも頑張りますね。

できたら、明日また更新できると思います(まだ、よくわかりませんが)
今日のラストプレゼントはとても楽しみですね。
95 名前:ありちゃん 投稿日:2003/12/24(水) 22:07
また更新してある〜(^^)切ないですねぇ。とうとう亀井も死んでしまいますか...。
一人一人の特徴が完璧に表現されてて、場面が思い浮かぶくらい丁寧かつリズミカルに
描いてあるのでまたまた引き込まれてしまいました。メンバーが何かやらかしてくれる事を期待して、
次の更新楽しみにしています。
96 名前:SINKI 投稿日:2003/12/25(木) 12:21
裕子は裕子は先ほど愛とあさ美が飛び降りた崖のところにきていた。
裕子は二人が飛び降りるところを見ていた。
やめろと呼びかけようとする間もなく二人は飛び降りた。

裕子は崖の端に歩み寄った。
下をのぞいてみるが二人の姿は見えない。
裕子はもうなにもかもがばからしく思えた。
いっそ死んでしまいたかった。

だけどそれはできなかった。
亜依と約束したからだ。
希美を守らなければならない。
裕子は希美を探していた。

もしかすると希美も死んでいるかもしれない。
裕子はそう思ったがそれでもつんくの放送で希美の死を知るまで
探しつづけようと思っていた。
97 名前:SINKI 投稿日:2003/12/25(木) 12:32
♪〜
軍艦マーチが流れる。
いつの間にか6時になっていた。

「おっはよう〜。
みんな元気か〜?
よく眠れたか〜?
なんやけっこう死んだな。
これからもこのペースでいけよ〜」
朝からハイテンションな口調でつんくは言った。

「死んだのは石川梨華、加護亜依、新垣里沙、保田圭、道重さゆみ、
高橋愛、紺野あさ美の7人や。
今までで合計すると8人。
残ってるもんは13人やな。

じゃあ、禁止エリアや。
7時にG−6、9時にE−2、11時にF−2や。
みんながんばれよ〜」

ブツッ
放送はまた唐突に終わった。
98 名前:SINKI 投稿日:2003/12/25(木) 12:39
『嘘だ』
希美はそう思った。
亜依は死んでなんかいない。
そう思いたかった。
だが、さっきのつんくの放送が何度も何度も頭の中で繰り返される。

圭織はなにも言わずに地図を見ていた。
『嘘だ、嘘だ、嘘だ』
希美は頭の中のつんくの放送を消そうとして
何度も思った。
けれどつんくの声は執拗に頭の中で鳴り響く。

希美は泣いていた。
自分の片手ナイフを取り出した。
圭織はそれを見て青ざめる。

「のの?
それなにするの?
危ないから渡しなさい」
圭織は優しく言った。
だが希美は頭をふった。

「飯田さん、ごめんなさい。
でも、、、でも私は、、、。
ごめんなさい」
希美はそれだけ言うとナイフを思いっきり自分の腹に突き刺した。
痛かった。
思いっきり痛かった。

圭織は青ざめて震えている。
希美はナイフを抜くと横になった。

「あいぼん、、、」
希美はそれだけ言うと出血のショックで気を失った。
圭織は震えたままだった。
99 名前:SINKI 投稿日:2003/12/25(木) 12:51
「もう6時か、、、」
拓也は呟いた。
拓也は絵里をずっと看病している。
だが、回復のきざしはなかった。
窓を見るとだいぶ明るくなっていた。

「カーテン、、、」
拓也は呟いた。
なにかひっかかるものがあった。
でも拓也はそれを思い出せなかった。

れいなはずっと絵里の手を握っている。
絵里は弱々しくも握り返してくれていた。

なつみ、真里、美貴、亜弥は寝ている。

ふともぞもぞと真里が動いた。
そして身体を起こす。

「おはようございます」
れいなは律儀にもあいさつした。
「ん、おはよう」
真里は寝ぼけながら答える。
拓也は先ほどからのひっかかりがなにか考えていた。

「外、見てくんね」
真里は禁止エリアをれいなに聞くと退屈だったのか、
外に出ようとした。

真里が玄関をあけようとして拓也は叫んだ。
「だめだ!あけるな」
真里はすんでのところで開けるのをやめた。
寝ていた3人も拓也の声に反応して起きた。

「みんな、カーテンをきちんと閉めてくれ。
んで、その黒いごみ袋で窓、ふさいで」
拓也はそう言った。
みんなは突然のことでわけがわからない。
拓也は一つ目の窓にごみ袋をつけようとしている。
診療所の中には3つの窓があった。

「どうしたの?」
なつみが聞く。
「もしかしたら、、、だけど、、、。
しなきゃならないんだ」
拓也はそう言った。
なつみはちょっと考えて手伝うことにした。

残りのみんなもなつみが手伝い始めたため、
手伝うことにした。
100 名前:SINKI 投稿日:2003/12/25(木) 12:56
「もう、いったいなんなの?」
真里が言った。

窓が全部そんなに大きくなかったのと、
人手があったのとで窓はすぐふさがれた。
部屋の中は真っ暗になった。

「光は怪我してる人にとってあまりよくないんだ」
拓也は答えた。
「光源から目に光が送り込まれるだろ?
それを怪我から入り込んだ菌が感知して増幅するんだ。
だからあんまりよくないんだ」
拓也はそう説明した。

それから拓也は絵里の看病を再開させた。
真里もそれ以上なにも言えなかった。
101 名前:SINKI 投稿日:2003/12/25(木) 12:59
今日はこの辺で、、、。

レスです。
>ありちゃんさん
どうもありがとうございます。
亀井はね、、、本当は殺したくないんですけどね、、、。
というかみんな殺したくはないんですよ。
なので誰かが死ぬたんびに『あ〜あ』とたそがれてたりします(笑)

明日も出来たら更新します。
なんかね、亀井もキーポイントですよ。
102 名前:聖なる竜騎士 投稿日:2003/12/25(木) 13:59
更新お疲れ様です。
少し見ないうちに、かなり話が進展している気がします。
亀井がピンチですね〜。でもキーポイントなんですよね?
ラスト・・・・・。う〜〜ん、想像が出来ませんね。
次の更新も楽しみにしています。
103 名前:ありちゃん 投稿日:2003/12/25(木) 20:17
もう更新されてる!!早いですね。(^^)
今更ですが>75の拓也となっちの関係?なっちはなにを知っているのか気になる
今日この頃。これからメンバーはどうなってしまうのか次が楽しみです。
104 名前:SINKI 投稿日:2003/12/26(金) 12:50
みんなは特に動く事をしなかった。
なので時間だけがすぎてゆく。

105 名前:SINKI 投稿日:2003/12/26(金) 12:57
太陽も完全に昇り、少し西に動いている。
もう10時になっていた。
先ほどの放送から4時間あまり。

絵里はもう口がきけなくなっていた。
歯がかちかちと鳴っている。
いわゆる閉口障害だ。

拓也はパソコンを相手になにかカタカタと動かしていた。
絵里は破傷風だった。
しかし、ここには破傷風の薬がなかった。
当たり前だ。
日本で破傷風菌などあるわけがないのだから。
絵里は短時間で発症してしまっていた。
24時間もたたずに、だ。

それは助かる見込みが0に近いことを表していた。
あと1日もすれば絵里は死ぬだろう。
拓也はそれまで待つことにした。
人手は多いほうがいい。
拓也は美貴、亜弥、真里、なつみに先ほど店で作っていたものを
再度作らせていた。
106 名前:SINKI 投稿日:2003/12/26(金) 13:06
診療所にはただたただ沈黙が流れていた。

「それ、誰にやられたんだ?」
拓也はれいなに聞いた。
れいなは腕を見下ろすと答えた。
「後藤さんです」
拓也、絵里、れいな以外のみんなの腕が止まった。
「ほ、本当?」
かすれた声でなつみは聞いた。
れいなはうなずいた。

「そいつの武器、なんだった?」
拓也は聞いた。
「銃を撃ってきました。
だけど、、、さゆは切られたぽかったから
いくつか持ってるんじゃないですか?」
れいなは答えた。
けっこうな修羅場で的確に判断しているれいなに美貴は驚いた。
同時に私にはそんな余裕持てないな、とも思った。

れいなはかなり眠そうだった。
昨夜から一睡もしていないし、
看病疲れや緊張などからくる疲労もあるだろう。
「寝てていいよ」
拓也は言った。
「でも、、、」
れいなは絵里を気にかけた。
「大丈夫。
しばらくは安定してると思うから。
それになにかあったら起こすよ」
拓也は優しく言った。
れいなはそう言われていいです、とはいえなかった。

そのまま毛布をかぶると5分もしないうちに眠ってしまった。
107 名前:SINKI 投稿日:2003/12/26(金) 13:14
裕子は林の中にやってきた。
とりあえず崖から東方向にずっときてるのだ。
あまり音を立てないように気をつける。

ふと、話し声がした。
裕子は話し声のする方に歩いて行った。

一人の女の子が向こうを向いて携帯で喋っている。
『ばかな』
裕子はそう思った。
携帯はこの島では使えないはずだった。
裕子も島に来た時試しに使ってみたが、
ツーツーと音がするだけで使えなかった。

『あの子、誰や?』
裕子はそう思った。
メンバーの後ろ姿なら見分けることができるだろう。
裕子は一般参加者だと思った。
なにを話しているのか気になった。

危ないとは知りつつ話している言葉に耳をすます。
「はい、大丈夫です。
はい、はい、、、。
まだ気付かれてはいないと思います。
ええ、一度も会っていません。
、、、はい、、、。
診療所ですか?
はい、、、」
女の子、つまり若奈はそう言っていた。
裕子は『診療所』という言葉が気になった。

「やらなければ、、、ならないんでしょうか?」
若奈はそうも言った。
『なにをやるんや?』
裕子はそう思った。
だが、そろそろ危険性が増してきた。
裕子は音が立たないようにまた歩き出した。
108 名前:SINKI 投稿日:2003/12/26(金) 13:20
「行った」
若奈はつぶやいた。
『どうした?』と電話の相手が尋ねる。
「いえ、なんでもないです。
ただ、話を聞いている者がいたので、、、。
はい、、大丈夫です。
もう行きました」
若奈はそう答えた。

若奈は電話を切ったあとも悩んでいた。
診療所に行くかどうか。
行けば戦わなければならない。
そしてまた人を殺さなければならない。

もう一人の自分が『考えるな!』と注意した。

『わかってる。
私は感情を持ってはいけない』
若奈はそう思った。
『だけどあの人だけは殺したくないの、、、』
そう弁解もした。

結局若奈は診療所に行くのをやめた。
あとでなんとでも言い訳ができるように考えて。
109 名前:SINKI 投稿日:2003/12/26(金) 13:32
今日はこの辺で、、、。
なんか本当に動き始めた感じがします。

訂正です。
>96の
『裕子は裕子は先ほど愛とあさ美が飛び降りた崖のところにきていた。』は
『裕子は先ほど愛とあさ美が飛び降りた崖のところに来ていた。』です。
すいません、、、。

レスです。
>聖なる竜騎士さん
そうですね。
だいぶ進みましたね。
この小説は速さが勝負みたいなところがありまして、、、(爆)
でも全然速くもないしテンポもよくないんですよね(泣)
自分で書いてて自分がむかつきます(笑)

>ありちゃんさん
早いですか?
ヒマなんですよ、、、(涙)
なっちと拓也の関係ですか、、、。
言えませんね。
でも拓也はなっちの教室から出て行くときの様子で分ったんですよ。
それだけですね、お教えできるのは。

あと、亀井もキーポイントですがそんなに固執するほどじゃありませんよ。
ただ、亀井が死んだら話が急激に進むだけです。

突然ですが、年内の更新はこれが最後になると思います。
レスなどはあまった時間でできるかもしれませんが、、、。
更新は来年ですね。
それまでサヨナラです。

みなさん、よいお年を。
110 名前:聖なる竜騎士 投稿日:2003/12/27(土) 09:25
そう言えば「若奈」の事、忘れてました。
亀井が死んだら話が進む、って事は亀井は助からないのですか?
うわ〜悲しい。
色々な人間関係が絡み合って面白いと、自分は思います。
新年の更新も楽しみにしています。
SINKIさんは受験生なのに暇なのですか?(笑)
111 名前:ありちゃん 投稿日:2003/12/29(月) 19:56
年明けが楽しみです!
112 名前:SINKI 投稿日:2004/01/05(月) 15:21
更新は明日ぐらいになると思うのでレスを、、、。

>聖なる竜騎士さん
ひまですね(笑)
私は基本的に人が忙しいとひまで、
人がひまだと忙しくなるんです。
なぜかはわかりませんが、、、。

>ありちゃんさん
ありがとうございます。
これからもがんばります。
113 名前:SINKI 投稿日:2004/01/06(火) 13:52
真希は目を覚ますと灯台の小さなシャワー室でシャワーを浴びた。
浴び終わると灯台を出ることにした。

灯台の南が禁止区域に入ったため北西に向かう。
いつのまにか民家までやってきていた。

民家の近くに亜依の死体があった。
腐臭もしてくる。
真希は目を背けた。

真希は少なくても死体が2つあるところに誰かいるなんて思わなかったが、
ひとつひとつの民家を見て回ることにした。
港に一番近い家に誰かの気配があった。
真希は迷ったがその家の扉をたたいた。
114 名前:SINKI 投稿日:2004/01/06(火) 13:58
トントントン
扉がたたかれた。
麻琴はすぐに支給された武器、サブマシンガンを構えた。

「は、はい」
上ずった声で麻琴は答えた。
「小川?」
真希の声がした。

麻琴はとりあえず胸をなでおろした。
一緒に活動したことがあるメンバーなだけに
嬉しかったのだ。
麻琴はサブマシンガンを下ろした。

扉が開く。
真希は銃を持っていた。
だが、すぐには撃ってこなかった。

麻琴はサブマシンガンを床に置いてみせた。
警戒していると思ったのだ。

真希は少し笑うと引き金を引いた。

ドンドンドン
3発の銃声がした。
麻琴は顔中を血だらけにして倒れた。

「ごめんね、小川」
真希は麻琴を少し見ると優しく声をかけた。
だが、麻琴はその声を聞くことはなかった。
115 名前:SINKI 投稿日:2004/01/06(火) 14:08
♪〜
軍艦マーチが鳴り響く。
3回目の放送だ。

「みんな、元気か〜?
ペース悪いぞ。
もっとがんばれや。
死んだのは辻希美と小川麻琴や。
小川はこの放送ぎりぎりで死んでるな。
なんていいタイミングや」
つんくはそこで軽く笑った。

「じゃあ、禁止エリアな。
よく聞いとけよ〜。
2時にA−8、4時にB−1や。
みんながんばれよ〜」
ブツッ
放送はまた唐突に終わった。
116 名前:SINKI 投稿日:2004/01/06(火) 14:14
拓也は少し混乱した。

『奇数時で禁止エリアになるはずだ。
それが、、、2つだけっていうのもおかしい』
そう思ったのだ。

「どうしたの?」
顔にも出ていたらしくなつみが聞いてきた。
「いや、、、禁止エリアがさ、、。
ちょっと気になったんだ」
拓也はそう答えた。

「2つだけだよね?
サービスかなにかなのかな?」
亜弥は無邪気に言った。

『そんなわけないじゃん』
美貴はそう思って苦笑いした。
でも言うと亜弥が怒ることはわかっているので言わなかった。

「そうなのかな?」
真里が答えた。
「そうですよ〜」
亜弥は再度言った。

『違いますよ、矢口さん。
だまされたらだめです。
亜弥ちゃんはいい加減に言ってるんです。
こんなことされてサービスもなにもないじゃないですか!!』
美貴はそう思った。
だが亜弥が怒るので再度止めておいた。

拓也は苦笑いしている。
結局亜弥と真里は『向こうが疲れたんだ』と
わけのわからない結論にいきついた。
117 名前:SINKI 投稿日:2004/01/06(火) 14:22
れいなは目を覚ました。
亜弥と真里の声が少し、、、いやだいぶうるさかったのだ。

「ああ、おきたの?」
なつみが声をかける。
だがれいなは無視した。
というか聞こえていないみたいだった。

「おはよう」
美貴はにこやかに挨拶した。
「おはようございます」
れいなは美貴をにらみつけながら言った。
美貴はびびった。

「おはよう、田中」
真里が美貴に続いてあいさつをする。
真里もにらまれながら挨拶を返された。
それはなつみにも亜弥にも同じだった。

「どうしたんだろうね、田中ちゃん」
美貴が亜弥に聞く。
「私たち、なにかした?」
亜弥は不安げに聞いた。
美貴はぴんときた。
「わかった。
二人がうるさいからだよ〜。
だから田中ちゃん、怒っちゃったんだよ〜。
あ〜あ、なんで美貴も巻き添えに、、、」
美貴は一人、たそがれた。

「んなわけないじゃん!!
美貴たん、なに考えてるの?
そんなにうるさくなかったもん。
ねぇ、矢口さん?」
亜弥はそういい返した。
ふいをつかれた真里はかなり驚いた。
「ふぇ?」
などという間の抜けた声を出してしまった。

波を打ったような沈黙が訪れた。
そして「ククク、、、」とれいなが耐え切れずに笑い出すと
みんなが笑い出した。
拓也も笑った。

真里は顔を真っ赤にしていた。
118 名前:SINKI 投稿日:2004/01/06(火) 14:25
「ごめんなさい。
私、低血で寝起き悪いんです」
れいながみんなに謝っている。
「そうなんだ」
亜弥は美貴をにやにやと見ながら答えた。
「はい、本当にごめんなさい」
れいなは頭を下げた。

「別にいいよ。
そういうのは仕方のないことだし、、、」
なつみがその場を治めた。
119 名前:SINKI 投稿日:2004/01/06(火) 14:36
ガタンッ
物音がした。
絵里が体全体を強張らしていた。
背中がベッドについていなく、
いわゆる弓ぞりのような状態になっていた。

拓也とれいなが真っ先に駆け寄る。
絵里の焦点はもうあっていなかった。

「絵里、絵里」
れいなが呼びかけても返事はない。
拓也は注射を打った。
「絵里、絵里」
れいなはまだ呼びかけていた。

数分後、絵里は身体をベッドに休めることが出来た。
「ごめ、、、ごめんね」
絵里がれいなを見てゆっくりと言う。
「なんで?どうして?」
れいなが聞く。
「な、、なんかじゃ、、邪魔、、になって」
絵里は途切れ途切れに言った。
「そんなことないよ、、、」
真里は呟いた。
「絵里、帰ろうね。
一緒に東京、帰ろうね。
また、、、また歌、歌うんだよ。
センターで歌うんだよ」
れいなは泣きながら言った。
気休めだと分かっていても言いたかった。
「れいな、、、。
もう、、いい、、の。
わ、、、た、、し、、もう、、だ、、めだと、、思う、、んだ」
絵里は首をふって言った。
「そんなことないよ!!
一緒に帰るんだよ!!
絵里は、、、絵里は、、、」
れいなは言い返した。
「わか、、ってる、、、。
自分の、、、身体、、だ、、よ?
死ぬ、、、んでしょ?」
絵里は拓也に聞いた。
れいなではなく、拓也に聞いた。
拓也はなにも言えなかった。
120 名前:SINKI 投稿日:2004/01/06(火) 14:41
「ご、、めん、ね。
わ、、た、、し、、、。
モーニ、、ングむ、、す、、めになれ、、、てよかっ、、、」
絵里は目を閉じた。
その瞬間、体中の筋肉が解放された。

「絵里?絵里?絵里!!!」
れいなは絵里の身体をゆさぶった。
それでどうにかなるわけがないのだが、
れいなは絵里をゆさぶった。

れいなは絵里にもたれかかって泣いた。
「なんで?どうして?」
答えが返ってこない質問をれいなはした。
誰に聞くのでもなくした。

みんなはそれを見守るしかなかった。
121 名前:SINKI 投稿日:2004/01/06(火) 14:58
今日はこの辺で、、、。

やばいっすね、、、。
もう文章がおかしい、、、。
っていうか九州弁がわからない、、、。
使い方とか間違ってたらごめんなさいです。

あと、携帯を買ったのでそこに感想をもらえるとうれしいです。
返事は、、、ちょっとできないかもしれませんが、なるべくします。
ROMってるかたなどぜひ感想をお願いします。
122 名前:ありちゃん 投稿日:2004/01/06(火) 15:19
更新があったのでニヤリとしてしまいました。今回は急展開の前フリですかね?九州弁は地方によって言い方が違いますから
「〜だけん。」→「〜だから。」とか「〜しとって。」→「〜してて。」などの簡単な物を入れていくと
九州っ子はれいなだけなので雰囲気出ると思いますよ。標準語でも大丈夫だと思いますが、そこは作者さん
の気分でやっていって下さい。もうすでに次が気になってます。がんばって完結して下さいねぇ。
123 名前:聖なる竜騎士 投稿日:2004/01/06(火) 16:58
更新お疲れ様です。
つ、ついに亀井が死んでしまいました。(ちょっと残念?)
でも「亀井の死」はこれからのキーポイントらしき物になるんですよね?

破傷風の描写が、かなりリアルだと思います。
実際、破傷風にかかると、日の光を当ててはだめだ!とか、体が弓ぞり状態に
なるのですか?だとしたら、本当に怖い病気ですね。

あと、松浦と藤本のコンビがかなり「悪」っぽいです。
今まで読んだ小説の中で、松浦や藤本は沢山出てきますが、その大半が何か
「悪」キャラですよね?(そうでもないか?)

これからも更新楽しみにしています。
124 名前:SINKI 投稿日:2004/01/08(木) 14:09
「もう、、、ええやろ」
裕子は呟いた。
さっき、希美の死を知ったのだ。
裕子にとって希美が死んだ今、生きている必要はなくなったのだ。

『なんでかな?
なんでこんなんになったんやろな。
なぁ、加護。
うち、がんばったで。
とりあえずがんばったで。
これであかんか?
これで、、、勘弁してくれんか?』
裕子はそう思いながら歩いていた。

裕子だって生きて帰れるものならば生きて帰りたい。
だけどみんなを殺してまで帰って得られるものはないと思った。

裕子は泣いていた。
泣きながら歩いていた。

裕子は林を突き抜けて崖に着いた。
裕子は目を閉じた。

「今、、、行くからな、、、」
乾いた声で裕子は言った。
そして飛び降りた。

数秒後、水の音がかすかに聞こえた。
並みの音は相変わらず規則的に鳴っていた。
125 名前:SINKI 投稿日:2004/01/08(木) 14:15
キーンコーンカーンコーン
キーンコーンカーンコーン
チャイムが2回続けて鳴った。

若奈はまだ林の中にいた。
少々の焦りを感じていた。

若奈は希美の死体の前でたたずんでいる圭織を見つけた。
若奈は銃を構えた。

引き金を引こうとしたとき圭織が涙を流した。
若奈は一瞬躊躇したが、撃った。
圭織はこめかみに穴をあけて倒れた。

相手を苦しまないように殺す。
これが若奈に出来る精一杯の気持ちだった。

若奈は一瞬、ある刹那に襲われた。
だが、顔を上げまた歩き始めた。
126 名前:SINKI 投稿日:2004/01/08(木) 14:23
キーンコーンカーンコーン

「また鳴ったな」
拓也はそう言った。
なつみが不安そうに拓也を見つめる。

「大丈夫だよ」
なつみの視線を受けて拓也は言った。
拓也には根拠があるかもしれない。
だが他の人間にとっては根拠の全くない
ただの『大丈夫』なのだ。

「大丈夫?
なにが大丈夫なのよ?
もうほとんどの子が死んでるのよ。
あにが大丈夫なのよ?」
とうとう美貴が抑えきれずに言った。

「だいたい、さっきからこんなものを作らせて、、、。
なんにも使えないじゃない、こんなの。
いったい、、、なにが大丈夫なのよ!!」
美貴は泣きながら言った。

「美貴たん、、、」
亜弥が美貴に声をかける。
美貴は亜弥を無視した。

沈黙があたりを包んだ。

「仕方ないじゃないですか」
沈黙を破ったのはれいなだった。
「こんな状況でむだに不安を増やしたくなくて
吉田さんは大丈夫って言ったんですよ。
それ以外になんて言います?」
れいなは冷静に言った。
127 名前:SINKI 投稿日:2004/01/08(木) 14:29
診療所のメンバー全員がれいなに注目する。
「私たちにはもう信じるということしか残ってないんですよ。
さゆも死んで絵里も死にました。
でも吉田さんは絵里を一生懸命看病してくれました。
私は吉田さんを信じます」
れいなはそう言って微笑んだ。

「そうだよ。
信じるしかないんだよ。
私たちだけ出て行ってもどうにもならないよ。
信じよう、今はとりあえず」
真里がそう言った。
なつみはうなずいた。

「美貴は、、、」
美貴が言いよどむ。
「だめだよ、そんな風に考えちゃ。
信じよう?ね?」
亜弥が言う。
美貴はうなずいた。

「ごめんな。
そんな気持ちにさせたのも俺のせいだ。
ごめん。
でももう少ししたら全部教えるから、、、。
だから、、、もうちょっとだけ我慢してほしいんだ」
拓也がしめるように言った。
128 名前:SINKI 投稿日:2004/01/08(木) 14:40
今日はこの辺で、、、。
本当に最後に向かって動き出したって感じです。

レスです。
>ありちゃんさん
九州弁のレクチャー、ありがとうございます。
でもれいなと同期(ミキティ除く)はいなくなったので
使えるかな?
ピンチの時にでも使わせてもらいます。

>聖なる竜騎士さん
>破傷風
そうですね。
だいたいこんな感じになるそうです。
ただ、日本に破傷風菌は全くといっていいほどないし、
傷口を清潔に保てばなりません。
れいなは傷口にタオルを当ててしまって
血が菌を出すのを防いでしまったんですね。
この処置は破傷風菌がなければ当たり前の処置になるのですが
運が悪かったとしかいいようがありません。

傷口を水などで洗い流して診療所で素早く消毒すればよかったんですけどね。
小説中の破傷風はちょっと都合のいいように変えています。
本来の破傷風は24時間をすぎてから発病する場合が多いです。

藤本と松浦ですか?
別に悪にしてる感じはないのですが、、、。
どこが悪でしたか?

基本的にミキティはつっぱしちゃうところがある、みたいに
あややは自由奔放ってイメージで書いています。

レスが長くてすいません。
あと3回ぐらいの更新でこれは終わりだと思います。
たぶん3回、、、。
きっと3回、、、。
もしかしたら6回、、、。

まだわかりませんね(笑)
129 名前:ありちゃん 投稿日:2004/01/08(木) 19:36
あと3回か、6回くらい?もうすぐですねぇ。更新がある度にドキドキしながら
読んでます。そして娘。も作者さんもがんばれ〜って感じですね。後少しで結末が
判るのは嬉しいのですがこれが完結したら楽しみが減ります。でもラストは速く
読みたい!なんて矛盾!!では更新頑張ってください。
130 名前:聖なる竜騎士 投稿日:2004/01/08(木) 20:14
あと、3〜6回ですか?
早いですね〜。もうここまで来てしまいましたか。
あと、3〜6回でフィナーレを迎えるのですか?
ここから、どういう風に最後を迎えるか?楽しみですね!

あ〜〜、はやくラストが知りたいです。
更新待ってます。
131 名前:SINKI 投稿日:2004/01/09(金) 14:42
「本当はな、、、」
拓也が口を開いた。
「本当はな、夜にやったほうがいいんだ。
でもそんなに急いでるなら仕掛けだけしてもかまわない。
、、、どうする?」
拓也は美貴に聞いた。

「、、、やる」
美貴は答えた。
「今、それが出来るんならやりたい」
そう付け足した。

「そっか、じゃあそれにそれを染み込ませて」
拓也は笑って言った。

拓也が指差したものはさっき作らせていたものと
灯油のポリタンクだった。

6人はいそいそと作業を始めた。

案外、作業は早く終わった。

「他にすることないの?」
真里が聞いた。
「申し訳ないけど、、、もうないよ。
でも、、こっち来て」
そう言ってみんなを呼び寄せた。

机の上には地図と白い紙、そしてパソコンが乗っていた。
『今から日が落ちてからの行動を説明する。
わからなかったら声を出さずになにかで合図して』
拓也は紙に書いた。

行動すると聞いて他の5人はいやがおうにも緊張してしまう。
神経を集中して拓也の説明を記憶しようとした。
132 名前:SINKI 投稿日:2004/01/09(金) 14:48
真希は灯台に戻っていた。
理由はわからない。
本能が戻ろうと言ったのだ。

灯台の中はさゆみの血の匂いが充満していた。
真希は入ったとき、顔をしかめたがしばらくすると慣れた。

真希は思い出していた。
今までのことを。
出来る限り覚えていることを。

だが、真希には幼少のころの記憶が全くといっていいほどなかった。
母から聞いたり姉から聞いたりしても思い出せなかった。

アルバムには確かに私がいる。
なのにこのときのことを覚えていない。

真希はこのことがとてつもない不安になっていた。
そしてある日、真希は母にある真実をつきつけられた。
それはあまりにも残酷であまりにも悲しいものだった。

だが、真希は悲しんだりうらんだりせずに
一人納得をして喜んでいた。

そしてそのことを話しながらめそめそ泣いている母を見て
『ウザイ』とさえ思った。
133 名前:SINKI 投稿日:2004/01/09(金) 14:53
若奈は民家に来ていた。
港の様子を見るためである。
港といっても船にのるために橋がかかっているだけの
お粗末なものだったが。

真希の勘はあたっていた。
いつまでも麻琴のところにいれば間違いなく乱闘になっただろう。
そして運良く若奈を殺したとしても
真希自身大きな怪我を負っただろう。

若奈は木の棒を海に向かって投げた。
木は少し水の上をただようと沖のほうに流れていった。
そして10分後、沖のほうで爆発らしきものがあった。

若奈は微笑むとその場をあとにした。
134 名前:SINKI 投稿日:2004/01/09(金) 14:57
♪〜
軍艦マーチが鳴る。
4度目の放送だ。

「みんな、元気か〜?
ペース、落ちすぎやぞ〜。
もっと気張っていけ〜」
つんくは妙にハイテンションで言った。

「死んだやつは亀井絵里、飯田圭織、中澤裕子やな。
こんで死んだもんは13人。
残ってるもんは8人やな。
みんな、最後までがんばれよ〜」

ブツッ
放送はまた唐突に終わった。
135 名前:SINKI 投稿日:2004/01/09(金) 15:01
ブツッ
放送のスイッチが入った。
「おお、忘れとったわ、、、。
禁止エリアな。

7時にC−1,9時にI−2,11時にL−7や。
みんなごめんな〜。
がんばってな〜」

ブツッ
入ったときと同じように放送は終わった。
136 名前:SINKI 投稿日:2004/01/09(金) 15:04
『なんだったんだ、今のは?』
島にいるみんながそう思っていた。

単なるつんくのミスだったということは
考えればわかるがさっきの放送のつんくの声を聞いて
『遊んでないか?』と思ったのは
至極当然のことだった。
137 名前:SINKI 投稿日:2004/01/09(金) 15:08
『もう6時か、、、』
ちょっと夕焼けがかかった空を見て亜弥は思った。
だがその隣の美貴は
『まだ6時か、、、』
と思っていた。

『まだ6時』、『もう6時』。
どちらも同じ時間だ。

2人には平等に時間が流れている。
それでも感じ方が違うのは
美貴は日没を待っており、
亜弥は説明に集中していて時間を考えていなかったからである。
138 名前:SINKI 投稿日:2004/01/09(金) 15:15
今日はこの辺で、、、。
なんだか、、、文章が、、死ぬほどおかしい。
こんな駄文を読んでるみなさん、本当にすいませんm(__)m

訂正です。
>124の『並みの音は相変わらず規則的に鳴っていた。』は
『波の音は相変わらず規則的に鳴っていた』です。
本当にすいません。

レスです。
>ありちゃんさん
ありがとうございます。
そんな矛盾を出してもらえるほど嬉しいものはありません。
次の2部もそう言っていただけるように努力します。

>聖なる竜騎士さん
ありがとうございます。
精一杯、がんばります。

どうも佳境に入って終わらせたくないなどという
馬鹿な考えが浮かんできて文が進みません。
それでもあと少しで終わると思います。
更新速度は遅くなるかもしれませんが、よろしくお願いします。
139 名前:聖なる竜騎士 投稿日:2004/01/09(金) 21:25
少しフィナーレが先に進んで、もう少しこの小説が読めますね。
嬉しいで〜〜す。

ところで、最後の方のつんくの放送は、何か意味があるのでしょうか?
そもそも、何故こんな計画が立ち上がったのか、不思議です。
そこも数多き謎の1つです。

最後が近いと言うのに、何1つ謎が解けない。
最後の最後まで眼が離せません。

続きを楽しみに受験勉強進めます。
140 名前:SINKI 投稿日:2004/01/13(火) 14:04
拓也が腕時計を確認している。
もう7時だ。
夕焼けもだいぶなくなってきている。

「よし、行くか」
拓也はみんなに言った。
二つのグループに分かれた。
拓也と真里、なつみのグループと、
美貴、亜弥、れいなのグループだ。

拓也はまず南に向かった。
美貴たちは西に向かった。

拓也はK−6の地点にあった木に先ほど作ったものを仕掛けた。
そして蚊取り線香を使った発火装置を仕掛けた。

一方美貴たちは西のJ−5の地点で同じようなものを仕掛けた。

そこから点々と同じような仕掛けを作っていった。
141 名前:SINKI 投稿日:2004/01/13(火) 14:09
拓也たちは一足先に待ち合わせの場所である
灯台の北側にある砂丘についた。

砂の上に座ると真里が口を開いた。
「藤本たち、大丈夫かな〜?」
「大丈夫だよ。
それに危なくなったら逃げろって言ってあるじゃん」
なつみがなぐさめるように言った。
真里はそれで納得したらしく黙って海を見ていた。

142 名前:SINKI 投稿日:2004/01/13(火) 14:15
パンッ
乾いた音がして砂丘の砂が飛び上がった。
銃撃だ。
真里はとっさに立ち上がった。

「バカ、伏せろ」
拓也は思わず怒鳴る。
そして自分に支給された武器、コルト・ハイウェイで
狙撃手がいるであろう灯台のバルコニーあたりに撃った。
だが、弾は届かなかった。

それでも脅しにはなったらしく弾はふってこなかった。

ギィ
重たい音がして灯台の扉が開いた。
真希が立っていた。

拓也は銃を撃った。
だが、廃車のところまで真希が走り、
そこからマシンガンを撃ってきたので逃げるしかなかった。

少し走ると岩があった。
そこに隠れて応戦し始めた。
真里は震えている。
なつみは撃ってはいた。

撃ってはいたが、その弾が絶対に真希には届かなかった。
なぜならばなつみはねらいをはずしていたからだ。
143 名前:SINKI 投稿日:2004/01/13(火) 14:20
拓也の弾がなくなった。
拓也は真里の手から銃をひったくると、
それを撃ち出した。

真里は拓也の銃に弾を詰め始めた。
詰め込んだ後もどうしていいかわからずに
おろおろと立っているだけだった。

ヒュッ
なにかを真希が投げた。
それは夕闇の中で一際存在感を放っていた。

ポトン
投げたものが岩の前あたりに落下する。
手榴弾だ。

「逃げろ!!」
拓也が真里を後ろに押し出した。
なつみは自力で走っていた。
拓也のすぐ後ろで爆発がした。

前に立っていた岩は上半分がごそりとなくなっていた。
144 名前:SINKI 投稿日:2004/01/13(火) 14:26
真希は笑いながらもう一度投げてくる。
拓也はそれを拾うと真希に投げ返した。

ありえないことだ。
そのありえないことが目の前で行われた。
真里となつみは固まってしまった。

廃車が吹っ飛んでしまった。
真希は倒れている。

しばらく待っても真希は起き上がってこなかった。
拓也は真希に近づいた。
顔を覗き込むと真希は急に目を開けマシンガンを撃った。
拓也はすんでのところでそれをよけた、、、はずだった。

腹に数箇所血が吹き出した。
真希は真里に向かっても撃った。
真里の左肩に弾はあたった。
真里は反動で倒れる。

真希は含み笑いをしてなつみに銃を向けた。

ドンッ
一際大きい音があたりを包んだ。
真里だ。
真里が銃を撃ったのだ。
真希は真里のほうを見ながらゆっくり倒れる。

実際はそんなに時間はかからなかった。
だが、真里には真希の動きがスローモーションに見えた。
145 名前:SINKI 投稿日:2004/01/13(火) 14:29
拓也は腹部を抑えながら立ち上がった。
そして真希のもとまでくると3発、続けて銃を撃った。
そしてまだ銃を構えている真里のもとへと歩き出した。

拓也は真里に銃をおろさせた。
「俺が殺した。
いいな?俺が殺したんだ」
真里は放心状態でなにも聞いていなかった。
そしてなにも見ていなかった。

なつみもまた同じだった。

拓也は息をついて空に向かって銃を撃った。
その音で二人の目の焦点はきちんとあった。

「いいか、これからだ。
これから始まるんだ」
拓也は少し大きな声で二人に言った。
146 名前:SINKI 投稿日:2004/01/13(火) 14:33
今日はこの辺で、、、。
状況がわかりにくいかもしれません、、、。
本当にすいません。

レスです。
>聖なる竜騎士さん
放送は私のミスです。
仕方ないので付け足したんです。
本当にそれだけです。
すいませんでした、、、。

いいところに目をつけますね。
この計画がはじまったのもごっちんの真相も拓也と若奈のことも
全部最後にならないとわかいません。

ごっちんのことや拓也、若奈のことは
勘のいい人はちょっとわかってるかも、、、。

まぁ、今回はわかりにくくて本当にすいませんでした。
147 名前:聖なる竜騎士 投稿日:2004/01/13(火) 17:14
更新お疲れです。

ごっちんは死んでしまった・・・・・、んですよね、いくらなんでも。
自分の身近な人を、自らの手で殺してしまったと言うのは、想像しただけでも
身震いしますね。

一体、この計画の裏に何が隠れているのか・・・・・・・、全く見当がつかな
いですね。

まだまだ、最終回まで目が離せません。

続きもまだまだ、期待しています。
148 名前:ありちゃん 投稿日:2004/01/13(火) 22:09
しばらくパソコンをいじれなかったので、今日は、家に帰ってすぐご飯食べて開きました!
進んでますねぇ。これでごっちんが生きてたら最強の敵ですね。そういえば拓也は唯一の男の子
ですがやっぱり彼は重要な人ですね。そして若菜は一体何者なんでしょうか、メンバーを殺す時も
苦しまずに殺して、拓也がこのプロジェクトを終わらせる(?)為なら若菜は何なのでしょうか、
本人が望んで殺しをやってる訳では無いようですし。聖なる竜騎士さんが言うように
全く見当がつかない。SINKIさん更新ガンバです!
149 名前:SINKI 投稿日:2004/01/14(水) 14:37
「イヤ、、、」
しばらくの沈黙の後、真里が口を開く。
なつみ、拓也は真里を見る。

「イヤ、、イヤーーーーー。
どうして?どうして?なんで?
ごっちん?え?嘘だよね?
え?待って、どうして?」
真里は狂ったように叫び始めた。

「、、、なんで?どうして?」
さっきからずっと同じことを言っている。
だが、真里はそんなこと考えていないだろう。

「、、、私が、、、殺した?」
やっと結論が出たようだ。
真里は自分の両手を見ながら言った。
150 名前:SINKI 投稿日:2004/01/14(水) 14:48
「違う!俺が殺したんだ」
拓也が大きな声で言う。
だが、その声は真里に届いていなかった。

「え?はは、、。
嘘だよね?夢だよね?
、、っ、、、ははははははは」
真里は笑い出した。
そして泣き出した。

パシッ
乾いた音があたりと反響し合った。

なつみが真里を叩いたのだ。
「痛いっしょ?
現実だよ。
逃げちゃだめだよ。
あと、少しで始まるんだよ。
わかる?
うちらは、今、ここにいるんだよ」
なつみが真里の肩をつかみ言った。

「だって、、、なっち、、、。
おいら、、、ごっちんを、、、殺した」
真里は叩かれた頬を抑え、言った。
「だからなに?
それがなに?
ごっちんは私たちのこと、殺そうとしたんだよ?
矢口が殺しても正当防衛だよ」
なつみは言った。

確かに正当防衛にはなる。
このプログラムで正当防衛も何もないのだが、、。
真里は仲間としての『後藤真希』を不可抗力にせよ、
殺したのだ。
それを真里は悔いている。
真里は一瞬、なつみの言葉を疑った。

だが、ちょっと考えればわかることだ。
なつみは真希を嫌ってなんかいない。
むしろ大好きだった。
ちょっと嫌なところもあったけど大切な大切な仲間だったはずだ。

真里はなつみにこんなことまで言わせた自分がいやに思えた。
そしてしっかりしようと思った。

「ごめんね」
真里はなつみに謝った。
151 名前:SINKI 投稿日:2004/01/14(水) 14:53
真里が立ち上がって数秒後、声をかけられた。
美貴たちがいた。

「いつからいたの?」
驚いて真里が聞く。
「えっと、、、安倍さんが矢口さんを叩く少し前ですね」
美貴が答えた。

「あと、何分だ?」
拓也が聞く。
拓也の顔は真っ青だった。

「え?
、、、ああ、あと2分です」
美貴は答える。
「そうか、こっちはあと1分もないぞ」
拓也は言う。

「ねぇ?大丈夫?
手当てとかしなきゃ」
なつみが心配しながら言った。
「いや、大丈夫だ。
痛み止めも打ったし、止血もした。
だから、、大丈夫だ」
拓也は答えた。

明らかに大丈夫ではない拓也の様子に一同は不安になった。
152 名前:SINKI 投稿日:2004/01/14(水) 14:59
「それ、、、後藤さんにやられたんですよね?」
れいなが聞いた。
「ああ、そうだよ」
拓也は答える。
「そうですか」
れいなの問いの意味がわからないみんなは首をかしげた。

「もう少しだぞ」
拓也の言葉にみんなが緊張する。
先程とは違い、拓也の顔にもうっすら赤みがさしきた。
痛み止めが効いたのだろう。

ポンッ
軽い爆発音がした。
そして上空に光がさす。
いや、近寄ってみれば炎だとわかる。
だが、拓也たちおいる砂丘からはオレンジの光にしか見えなかった。

「よし、いい感じに見えるじゃないか」
拓也は言った。
みんなはうなずく。
苦労して仕掛けてきたかいがあったというものだ。

ポンッ
ポンッ
続けてなる。
その音はポップコーンの調理中みたいな音がする。
153 名前:SINKI 投稿日:2004/01/14(水) 15:03
全部で14個の光が島全体を包んだ。

これでかく乱してくれれば計画は全てうまくいく。
真里、なつみ、美貴、亜弥、れいなはそう思った。
ただ、拓也だけは違うことを考えていた。
拓也はMDウォークマンでカノンをまた聞いていた。

みんなは大事なことを忘れている。
あと3時間もすれば光は落ちて木に燃え移る。
そうすれば島全体を包んでいる光は島全体を燃え尽くす炎になる。

拓也はこのことに気づいていた。
なのにみんなには言わなかった。
154 名前:SINKI 投稿日:2004/01/14(水) 15:13
今日はこのへんで、、、。
やはり3回は無理でした、、、。
本当にでかいこと言ってすいません、、、。

レスです。
>聖なる竜騎士さん
ごっちんは死にました。
いくらなんでも死んでます、、、(?)。

ありがとうございます。
最後に『そうか』と言ってもらえるようがんばります。

>ありちゃんさん
パソコン、使えなかったんですか。
大変でしたね。

そうですね。
拓也は唯一の男の子なんですね。
今、気づきました(笑)
若奈ですか、、、。
あんまし出てこないわりにはけっこう重要な役なんですよね。
本人には呪縛があるんですよ。
それから逃げられないから人を殺す、、、みたいな、、。

悪い奴ではないんで、、、。

あと、2回。
もしくは1回で終わりそうです。
終わっても2部を引き続きよろしくお願いしますね。
155 名前:聖なる竜騎士 投稿日:2004/01/14(水) 18:00
相変わらず読んでます。

なにやらスゴイ展開になってきましたね。
毎回楽しみに読んでいたのに、あと1〜2回で終わりですか?
寂しいですね・・・・・・・。(しみじみ)
若奈って人は重要な人物っぽいですけど、実際良く分かりませんね。
本人には呪縛があるとか、無いとか・・・・・・、これもまた、謎の1つですね。

さ〜、ラストはどうなるんでしょうか?楽しみ楽しみ。
156 名前:SINKI 投稿日:2004/01/16(金) 13:46
・・・・。
光が島を包んでから小1時間はたっている。
なのに島にいるはずの兵が出てくる様子はない。
腕時計の盗聴器でこれが罠だということはわかっているはずだ。
一抹の不安がみんなの頭をよぎる。

「クソッ」
拓也がそう言って砂を蹴り上げた。
「どうしてだ?
なぜなにもしてこない?
聞いているんだろう?
早くこいよ!!」
拓也は怒鳴った。

みんなにはただただ沈黙しか流れなかった。
157 名前:SINKI 投稿日:2004/01/16(金) 13:51
ウーウーウー
消防車のサイレンのようなものが島全体に響き渡る。
「あ〜あ〜、入ってるな。
残ってるみんな、よう聞けや〜。
この島には俺と参加者しか残ってない。
わかるか?
兵士たちはもう本土に帰ったんやで。

今から全ての禁止区域を解く。
やから学校に来いや。
どうせ、あと3時間もすればこの島には爆弾が落ちる。
な、最後に話し合おうや」
ブツッ

つんくの放送が終わった。
つんくの声はどこか寂しそうだった。
158 名前:SINKI 投稿日:2004/01/16(金) 13:58
「、、、どうする?」
真里がみんなに聞く。

「ははははは、、、。
俺たち、はめられたんだな、、、」
拓也が悲痛な面持ちで言う。

またもや沈黙が流れた。

「行こう!!」
沈黙を破ったのはなつみだった。
「え、、、だって、、、。
罠かもしれませんよ?
学校行った途端に爆発するかも、、、」
美貴が聞いた。

「大丈夫だよ。
だって、学校の近くに行って爆発しそうになったら
そこから逃げればいいじゃん」
なつみはそう返した。
「でも、、、」
美貴は渋った。

それもそうだ。
すぐに爆発しないように
変えていないという保証はどこにもないのだ。
危ない橋を渡らなければならなくなる。

「でも、なっち」
美貴の考えを察して真里が声をかける。
「、、、分かった。
なっちが一番最初に入るよ。
それでいいでしょ?」
なつみはそう答えた。

「行こう」
拓也が声を出す。
「今、ここにいてもしょうがないんだ。
学校に行こう」
拓也はそう言った。

今まで一生懸命自分たちのために動いてくれた
拓也の言葉を否定できるものはいなかった。
159 名前:SINKI 投稿日:2004/01/16(金) 14:06
一同は学校の校門までやってきた。
ここまでなんでもないとういうことは大丈夫なのだろう。

「中、入ろ?」
なつみが言って歩き出す。
それを拓也が手で止めて自分の後ろに歩かせる。

学校には本当に誰もいなかった。
プログラムが始まった最初の教室にも誰もいなかった。
一同は『音楽室』と書いてある部屋に入った。
ギターの音が聞こえたからだ。

「つんくさん、、、」
なつみが声をかける。
「ああ、よう来たな。
遅いで」
つんくはそう言って微笑んだ。

「どうして私たちを呼んだんですか?」
れいなが聞いた。
「もう終わりやからや」
つんくは答える。
「終わり?」
亜弥が聞く。
「ああ、終わりや。
もともと誰か生き残らせようなんてあいつらは考えてない。
ただ、お前らを戦わせるきっかけに『プログラム』を使っただけや。
分かったか?
みんな、殺されるんや」
つんくはそう言った。

また、沈黙が流れた。
160 名前:SINKI 投稿日:2004/01/16(金) 14:09
ガタンッ
音楽室の後ろで音がした。
いっせいに視線が飛ぶ。
若奈がいた。

「生き残る方法はある」
若奈はそう言った。

「でも、、もうヘリもないんや。
海はある程度沖に進むと爆発するような仕掛けになっとる。
どうやってこっから脱出するんや?」
つんくは聞いた。

「ヘリはある。
私の脱出用のヘリがある。
それに乗ればいい」
若奈は説明した。
161 名前:SINKI 投稿日:2004/01/16(金) 14:12
「、、、さつき?」
若奈の説明もろくに聞かずに拓也は言った。
「さつき?さつきなんだろ?」
拓也は若奈の肩を揺さぶって聞いた。
若奈は沈痛な面持ちで下を向いている。

「さつきなんだな?
生きてたんだな?」
拓也はなおも聞いていた。
涙が何筋も頬を伝っていた。

「よかった、、、。
生きて、、、生きてたんだな」
拓也はそう言って若奈、、、いや、さつきを抱きしめた。
162 名前:SINKI 投稿日:2004/01/16(金) 14:20
数分後、拓也は説明し始めた。
「さつきは、、、妹なんだ」
この言葉に真里は驚いた。
「えっ?
妹って死んだんじゃ、、、」
「ああ、だから俺も驚いた。
でも、、、生きてた。
俺の父親は藤堂徹也っていうんだ」
拓也は言った。

藤堂徹也。
今の日本の頂点に立っている人物。
圧倒的なファシズムで日本を支配している人物。
それが藤堂徹也。

これを聞いたみんなはあぜんとする。
つんくは知っていたみたいでなにも言わない。

「父親つっても、、、なんつーかな、、、。
わかりやすく言えば『いらない子』なんだ、、、。
俺の母さんは本当に一般の家庭で育った人だった。
たまたま旅行に行った長野で親父に会ってさ、、。
それでそのまま、、、。
でもそん時に親父はもうちゃんとした妻がいた。
だから親父は母さんに俺をおろせって言った。
けど母さんはしなかった。
そのために殺されたけどね、、、」
拓也は息をついた。
思い出しただけでも虫唾が走るのだろう。
顔には怒りしか表れていなかった。
163 名前:SINKI 投稿日:2004/01/16(金) 14:26
「俺がそのことを知ったのは祖母が死んでからだ。
いかつい奴らがやってきて軽くさらわれるように
親父の前につれてこられた。
そして『私の息子』だとか言われた。

それからしばらくはさつきと一緒に暮らしていた。
さつきは親父の奥さんの子供だ。
だから腹違いなんだけど、、とても仲がよかった。
だけど、、、さつきはプログラムに行った。
親父が裏で手を回したんだ。
じゃなきゃ、親父の娘であるさつきが行くわけない。

俺は親父に反発した。
そしてこのプログラム参加を決めたんだ。
親父にとって俺はいらない奴だから絶対いける。
そう思った。
そしてこれをぶっ壊してやるって思ったんだ。

でも、、、ぶっ壊せなかったな、、、」
拓也はそう言って頭をたれた。
164 名前:SINKI 投稿日:2004/01/16(金) 14:30
「あと、、、2時間45分」
つんくが言った。
「俺とさつきで運転するよ。
早く逃げよう」
拓也は言った。

しかし、さつきは首をふった。
「だめなの、、、。
私のヘリは6人乗りなの」
さつきはそう言った。

「今、ここにいるのは8人だよね」
美貴が分かりきっていることを言った。

「一旦、ヘリまで行こう」
拓也のその声でみんなは校庭まで走った。
165 名前:SINKI 投稿日:2004/01/16(金) 14:44
拓也はヘリを入念に見て回った。
「あと、2時間30分だろ?
難しいな、、、」
拓也はそう言った。

「2人、だれか残れば、、、」
拓也は言いよどんだ。

残る。
それはイコール死、である。
爆弾が投下されて死んでしまうのである。
この場にいる誰もがそのことを十分というほど理解していた。

「でも、、誰が残るの?」
亜弥は言った。

「俺が残るわ」
つんくが言った。
「こんなことさせてるのも俺が少しは悪いんやでな。
俺が残るわ」
つんくはそう言った。

「私も残る」
そう言ったのはなつみだった。
「この中で一番年上だしね」
そう言って微笑んだ。

「なんで?どうして?
なんでなっちが残るの?
死んじゃうんだよ?
おいらが残るよ。
だからなっち、帰ってよ」
真里がなつみにしがみついて言った。

「矢口、お願い。
帰ってみんなにこのこと伝えてね。
ちゃんと生き残ってね」
なつみは強い意志でそう言った。

「いやだよ。
なっち、帰らないんならおいらも帰らないよ」
真里は子供の駄々のように言った。
「矢口さん!しっかりしてください」
れいなが真里を起こした。
「早くしないと時間がなくなって私たちも死んでしまいますよ」
れいなは言った。

「なんだよ、田中。
お前は生きたいんだろ?
ならさっさと飛行機乗って帰れよ。
3人残ればいいじゃん」
真里はそう言った。

れいなは生きることに対してそれほど執着していなかった。
ただ、絵里やさゆみの死を無駄にしたくなかったのだ。
166 名前:SINKI 投稿日:2004/01/16(金) 14:51
パシンッ
なつみは真里を叩いた。
「矢口がここまでバカだとは思わなかったよ。
田中はそんな風に考えてないよ。
ただ、矢口を助けようとして言ってるんじゃない。
なのになに?
その矢口の態度。
いい加減にしなさい」
なつみは子供を叱るように言った。

「だって、、だって、、、」
真里はそう言って泣いた。
ふと、なつみが真里を抱きしめた。
「大丈夫だから、、、ね?」
なつみはそう言った。

「もう時間がない。
早く乗って」
拓也が言った。

美貴、亜弥、れいなは泣きながらもヘリに乗り込んだ。
真里はまだなつみに抱きついている。
なつみは真里の背中をぽんぽんと優しく叩いた。
真里は渋々ヘリへと乗りこんだ。
さつき、拓也も乗った。

ヘリはプロペラを勢いよく回した。
そして浮上した。

なつみ、つんくはいつまでもヘリを見ていた。
いなくなるまでヘリを見ていた。
167 名前:SINKI 投稿日:2004/01/16(金) 14:55
だいぶ長くなってしまいましたね。
今日はこのへんで、、、。
あと1回です。
あと1回で終わりですね。

レスです。
>聖なる竜騎士さん
若奈の正体は分かったでしょうか?
若奈は整形した拓也の義理の妹だったんです。

まぁ、これで終わりだと思っちゃいけませんよ。
最後には、、、フフフ(←キモい)

まだまだいろいろありそうです。
168 名前:ありちゃん 投稿日:2004/01/17(土) 19:41
おぉ(・o・)!あと一回で完結ですか。なっちが最後矢口さんを説得する場面で思わずグッときてしまいましたが作者さんに良い意味で
期待を裏切られた!読みながら今回がラストだとおもいました。そしてラストはなっちが教室を出る時に拓也は気付いたというなっちの事が分かる。
ずっと気になってたんですよ。それとカッコいいれいな素敵です。完結した後の2部も楽しみにしてます。では、続きをまってます。
169 名前:聖なる竜騎士 投稿日:2004/01/18(日) 19:02
ふ〜、久しぶりにやって来ました。
何しろセン○ー試験で忙しくて、殆ど読めませんでした。すみません。

な、なんと、若奈は拓也の義理妹だったなんて!!
あと、思いました。
つんくって、本当に悪い人なのか・・・・?と、ふと何気なく思いました。
(本当にただ、何となくです。)
そもそもこの「プログラム」の本当の目的って何なんですか?

ラスト1話で、なにかどんでん返しが有るような雰囲気も漂わして、最後の最後
まで、気が抜けません。

続きまってます。
170 名前:SINKI 投稿日:2004/01/20(火) 12:02
もう島は見えなくなっていた。
ヘリに乗っている誰もが口を開かない。
まるで地獄へと導かれる罪人のように暗い顔をしている。

『ガーガー』
無線のスイッチが入った。
『拓也か?』
男性の声がした。
拓也は無線をとった。
「はい」
『今、どこだ?』
男性は聞いた。

「今A地点をすぎました。
あと、45分弱です」
拓也は答えた。
『そうか。
では予定通り実行しろ』
男性はそう言った。
「はい」
拓也がそう答える前に無線は切れてしまった。

拓也は大げさにため息をつき、無線を元に戻した。
171 名前:SINKI 投稿日:2004/01/20(火) 12:05
今の無線での会話を聞いた4人は一気に凍りついた。
もしかしたら、、、そう思ってしまった。
そしてその考えをかたくなに否定した。

「やるんですか?」
さつきが拓也に聞いた。
拓也は答えずに前を見据えていた。
172 名前:SINKI 投稿日:2004/01/20(火) 12:13
一方、なつみとつんくは音楽室に戻っていた。

「なんで、残ったんや?」
つんくはなつみを見ずに聞いた。
「だって、、つんくさん、言ってたじゃないですか、、、。
俺は独りがいやだって、、、」
なつみは微笑みながら答えた。

「嘘やろ」
つんくは冷たく言った。

まるっきり嘘ではなかった。
そしてまるっきり本当でもなかった。

「つんくさん、言ってましたよね?
あいつが助けてくれるって、、、。
最初、つんくさんの行動に驚いていたんですよ。
だって、、、あれほどやめさせるって言ってたのに、
手のひら返したようにプログラムをさせるから、、、」
なつみはうつむきながら言った。
つんくは小さく笑った。

「つんくさん、、、辛かったんですよね?
政府に言われて仕方なくやってたんですよね?
私は、、、つんくさんの気持ち、なんとなくわかるんです。
だから、、私は残ったんです」
なつみはそう締めくくった。
173 名前:SINKI 投稿日:2004/01/20(火) 12:18
「今回のプログラムな、、、」
つんくが口を開いた。
「プログラムはこれが最後なんや。
政府はな、、お前らを利用してたんや。
国民的アイドルのモーニング娘。や松浦を
政府が一方的に殺せば、、そりゃファンは怒るわな、、、。
そして積もり積もった政府への恨みをぶつけようとする。
政府は、、もう終わりなんや。
あいつらはもう終わりにしたいんや。
全てを、な。
だからお前らを使った。
それだけのことなんや、、、」
つんくは言った。

教室には沈黙が流れつづけた。
174 名前:SINKI 投稿日:2004/01/20(火) 12:21
拓也はまだ迷っていた。

やるべきか、
やらざるべきか。

だが、拓也は決心した。
拓也は銃を取り出した。
自分に支給された武器だ。

それをみた4人は凍りつく。
一抹の不安が大海のように大きくなっていった。

拓也はその銃口を、、、
さつきに向けた。
そして有無を言わさぬまま、
引き金を引いた。

「キャー」
残された4人は叫んだ。
『次は私の番だ』
そう思わずにはいられなかった。

175 名前:SINKI 投稿日:2004/01/20(火) 12:26
「黙ってくれ!!」
拓也は努めて冷静に言った。

さつきはまだ絶命していなかった。
腹部に撃ったからだ。
さつきは腹部を抑えている。

「さつき、、大丈夫か?」
拓也は聞いた。

『自分で撃っておいて、大丈夫も何もないだろう』
美貴はそう思った。

「はい」
弱々しいながらもさつきは答えた。
「そうか、、、ごめんな、、、。
でも俺はやっぱりやれないよ、、、」
拓也は言った。

さつきは微笑んだ。
「私、、、お兄ちゃんのこと、、好、、きだった」
さつきはそう言った。

拓也は目を閉じた。
そしてもう一発、さつきの頭に向かって撃った。
176 名前:SINKI 投稿日:2004/01/20(火) 12:31
「聞いてんだろ?」
拓也は無線を取り上げて言った。
『どういうつもりだ?』
男性は明らかに怒っていた。

「お前なんか、どうでもいい。
親父に繋げろ」
拓也はそう言った。
男性は舌打ちして『分かった』と答えた。

ヘリに乗っている4人はただただ状況を見守るしか術がなかった。

『拓也か?』
先程とは違う男性の声がした。
「俺は、、、迷ってた。
だけどやっぱりできないんだ。
なぁ、親父。
今、生き残ってる奴だけでも助けてやれないかな?」
拓也は無線に向かって懇願した。

『じゃあ、お前が死ね』
無線の向こう側にいる拓也の父親、徹也は言った。
「わかった。
それで助けてくれるんだな?」
拓也は念を押した。
『ああ、約束する』
徹也は冷たい声で言った。

無線はきられた。
177 名前:SINKI 投稿日:2004/01/20(火) 12:38
ヘリの中はしばらく無言だった。

「説明してください」
れいなが口を開いた。
拓也はうなずいた。

「俺は親父の命令でプログラムに参加した。
親父は参加したものを皆殺しにしろと言った。
さつきも同じだ。
さつきがまだ生きていることを
俺は本当に知らなかった。

親父はヘリに生き残りを入れて飛ばすように言った。
そしてそのまま国会につっこめってね。
なんか、、悪いな。
うまく説明できてないな。

ともかく俺ははじめから政府側の人間だった。
そして最初から誰も生き残らせるつもりはなかった。
これが真相。
わかった?」
拓也は言った。
178 名前:SINKI 投稿日:2004/01/20(火) 12:42
「でも、、、さ。
俺はやっぱり誰にも死んでほしくないんだ。
だからみんなを途中で降ろすよ。
そしてそのまま自分の家に戻ればいい。
しばらくは外に出ずにね。
いい、わかった?」
拓也は聞いた。

「あなたはどうするの?」
亜弥が聞いた。

「俺は、、、予定通りに国会につっこむよ」
拓也は答えた。

また沈黙が流れた。
179 名前:SINKI 投稿日:2004/01/20(火) 12:46
ヘリはあるビルの上にとまった。
ビルには何人かの兵士がいた。

「降りて」
拓也はうながした。
「だ、だめだよ。
自分から死んじゃうなんてだめだよ」
真里が言った。
拓也は首をふった。
「仕方ないんだ」
そして兵士に合図した。

兵士は4人を引きずり下ろした。
そして拓也に敬礼すると4人を連れて行った。

「だめだよー」
真里は叫んでいた。

ヘリは無情にも高く高く飛んでいった。
180 名前:SINKI 投稿日:2004/01/20(火) 12:49
拓也の乗ったヘリは国会の上空までやってきた。
拓也は自動操縦に切り替えた。

さつきの死体を後ろの席に運んでその隣に横になった。
腹部からは異常なほどの出血をしている。

「、、、さつき、、、俺もお前が好きだったんだ、、。
なんで兄弟なんだろうな、、、。
恨んだよ、、、。
さつき、あっちでは一緒に、、、。
一緒に、、なろうな」
拓也はそう言うと目を閉じた。
そしてさつきの体を抱きしめた。

ヘリはゆっくりと速度を上げながら墜落していった。
181 名前:SINKI 投稿日:2004/01/20(火) 12:53
************
182 名前:SINKI 投稿日:2004/01/20(火) 12:54
************
183 名前:SINKI 投稿日:2004/01/20(火) 12:54
************
184 名前:SINKI 投稿日:2004/01/20(火) 12:56
       〜数年後〜
なつみと真里は真希の実家に行った。
呼び出されたからだ。
真希の母から一通の手紙をもらった。

真希の母は泣きながら話をした。
「真希は、、、感情がなくなるときがあったんです。
子供のときに事故にあって、、、。
それで子供のときの記憶がなくなってしまって、、、。
その事故っていうのが、、、。
祖父の虐待で、、、。
2階から突き落とされたんです。

私が、、、私が悪いんです、、、。
祖父になにも言えなかった、、、私が悪いんです」
真希の母はそう言って泣きつづけた。
185 名前:SINKI 投稿日:2004/01/20(火) 13:00
2人は公園で手紙を開けた。

『ありがとう』

手紙にはそれだけしか記されていなかった。

「おいら、、、ごっちんを、、、殺した、、、。
生きてかなきゃならないの?
こんなに辛いのに生きてかなきゃならいなの?

一生、、この罪を抱えて生きてかなきゃならないの?」
真里は泣きながら言った。
手紙にぽつり、ぽつりと涙が染み込んでいく。

「それでも、、、それでも私たちは生きてかなきゃならないんだよ」
なつみは優しく優しく言った。
186 名前:SINKI 投稿日:2004/01/20(火) 13:04
れいなは部屋で考えていた。

これまでのこと、
これからのことについて。

もう、正直死にたくなっていた。
もう、十分に私のすることはした。

れいなは手首を包丁で切った。

じんわりと体全体が暖かくなってくる。

「絵里、さゆ、、、。
今行くよ、、、。
今行くけん、、、待っちょってな」
れいなはそう言うと目を閉じた。

そして意識がなくなっていった、、、。
187 名前:SINKI 投稿日:2004/01/20(火) 13:07
美貴と亜弥は美貴の部屋で話していた。
二人は先日れいなの死を聞いた。

「田中ちゃん、、、なんで死んだんだろうね?」
亜弥が聞いた。
「、、、わからないけど、、、、」
美貴は答えた。
「美貴たんは、、死なないよね?」
亜弥はきいた。
「死なないよ」
美貴は答えた。

「死んじゃいけないんだ。
死んじゃったみんなのぶんまで生き残った美貴たちが
生きなきゃいけないんだよ」
美貴はそう言った。
亜弥は満足したようにうなずいた。
188 名前:SINKI 投稿日:2004/01/20(火) 13:09
つんくはスタジオにこもっていた。
新しい曲を書くためだ。

だが、れいなの死を聞くと、
やはり筆が進まない。

「みんな、、、操りごまだったんだ、、、。
みんな、、、」
つんくは呟いた。
189 名前:SINKI 投稿日:2004/01/20(火) 13:11
あれから数年。

国会に自爆テロがあって暴動のきっかけになった。
新政府が確立し、
民主主義へとなっていった。

プログラムで生き残った人は
それぞれの道を歩いている。

それぞれの道を歩き始めている。
190 名前:SINKI 投稿日:2004/01/20(火) 13:17
別れる練習をしながら


別れる練習をしながら 生きよう

立ち去る練習をしながら 生きよう


たがいに時間切れになるだろうから

しかし それが人生

この世に来て知らなくちゃならないのは

<立ち去ること>なんだ


なんともはやのうすら寒い闘争であったし

おのずからなる寂しい唄であったけど


別離の段取りを習いつつ 生きよう

さようならの方法を学びつつ 生きよう

惜別の言葉を探りつつ 生きよう


人生は 人間たちの古巣

ああ われら たがいに最後に交わす

言葉を準備しつつ 生きよう
191 名前:SINKI 投稿日:2004/01/20(火) 13:21
終わりです。
完結です。

やっとここまでこれた、、。
感無量ですね。
読んでくださった読者諸兄のみなさんに心から
感謝したいと思います。
『ありがとうございました!!』

2部については別スレを立てたいので
このスレでは短編を書こうと思います。
リクもあれば受け付けますよ♪
とりあえずここまでありがとうございました。
そしてこれからもよろしくお願いします。
192 名前:SINKI 投稿日:2004/01/20(火) 13:29
レスです。

>ありちゃんさん
>いい意味で期待を裏切られた
ありがとうございます。

もしかしたらなっちと拓也のことがわかりにくいかもしれません。
なので、補正。
なっちはつんくにある程度の話を参加が決定される前に聞いていたんです。
これが一応の真実です。

>聖なる竜騎士さん
センター試験、大変でしたね。
北海道のほうでは雪による被害もあったそうですし、、、。
とにかくお疲れ様です。

つんくは悪い人ではないですよ、、、。
きっと、、、。

最後の『別れる練習をしながら』は引用です。
趙 炳華(チョウ ピョンファ)という人の詩です。

これからの短編は詩をペーストにしたい(いくつかは違うかもしれませんが)と
思っています。
本当に今までありがとうございました。
193 名前:聖なる竜騎士 投稿日:2004/01/20(火) 16:16
SINKIさん、お疲れ様でした。
ついに完結しましたか。
1言で言うと「えーーーーーー!!ま、まさか、こんな風に終わるとは。」
ですね。田中も死んじゃったし・・・・・・・・。
まさに、色々な意味で脅かされました。
拓也とさつきも・・・・・・・・。

あと、疑問に思ったのですが、これは自分の読み方が悪いのでしょうか?
安倍とつんくは、あの無人島に残っていたんでは?
でも数年後に、何気に生きてますよね?

まあ、細かい事は気にしないで続編を待ちます。
194 名前:ありちゃん 投稿日:2004/01/20(火) 22:04
私も気になったんですがなっちとつんくはあの後どうなったんでしょうか?
映画のバトルロアイアルとはまた違った感じで見れました。娘。の個性も出てるんで、親近感(?)が
沸いてしまいました。そしてものすごく良い物を読ませてもらいました。読みながら感情移入してしまい、
本当にこうなったらと考えたらなんだか胸が締め付けられました。
短編もまってますよ〜♪
195 名前:SINKI 投稿日:2004/01/21(水) 16:02
レスです。

>聖なる竜騎士さん
ありがとうございます。
今まで読んでくださって本当にありがたいです。
引き続きどうかよろしくおねがいします。
196 名前:SINKI 投稿日:2004/01/21(水) 16:05
>ありちゃんさん
ああ!別々にしてしまった、、、(凹)
本当にあったらきついですよね。
想像したくありません(笑)

さて、お二人が言われているなっちとつんくですが、
書こうとは思ったんですよ、、、。
でも邪魔になるかなと思って、、、。
なっちとつんくは拓也が頼んだおかげで
爆弾を投下されずにすみました。
わかりにくくて本当にすいません。

これからもよろしくです♪
197 名前:憂鬱な時間 投稿日:2004/01/26(月) 16:32
私はいつもどおり電車に乗って家に向かっていました。

私は運良く席に座れましたが、
なにせ夕方。
電車を利用する人が多く、
立っている人もたくさんいました。

その中にはお年をめされた方もいました。
198 名前:憂鬱な時間 投稿日:2004/01/26(月) 16:35
私は悩みました。

席を譲ることはたやすいことです。
しかし、歳をめされた方で立っておられる人はたくさんいます。
私はその全ての人に譲ることはできません。

どうすればよいのでしょうか?

不憫に思う気持ちもあり、
私は近くにいた老人に席を譲りました。
199 名前:憂鬱な時間 投稿日:2004/01/26(月) 16:37
老人は次の駅で降りました。

私はまた席に座りました。
少しすると私の前にもう一人の老人が
押し出されるようにやってきました。
私はまた悩みました。

それでも私はまた席を譲りました。
200 名前:憂鬱な時間 投稿日:2004/01/26(月) 16:41
その老人は降りるときに礼を言ってくださいました。

二度あることは〜とはよく言いますね。
私の前にまた老人がやってきました。

私はもう限界でした。
これ以上席を譲るのはたえられませんでした。

座りたいという気持ちではなく、
車内中から好奇の視線を浴びることがいやだったのです。

でも、私の横に立っているおじいさんもかわいそうです。
私は自分がいやになりました。
それでも私は動けずに下唇をきゅっと噛んでたえました。


電車が駅に着くと私は一目散に逃げるように電車をおりました。
帰り道では後悔の念ばかりがうずまいていました。
201 名前:夕焼け 投稿日:2004/01/26(月) 16:49
いつものことだが
電車は満員だった。
そして
いつものことだが
若者と娘が腰をおろし
としよりが立っていた。
うつむいていた娘が立って
としよりに席をゆずった。
そそくさととしよりが座った。
礼も言わずにとしよりは次の駅で降りた。
娘はすわった。
別のとしよりが娘の前に
よこあいから押されてきた。
娘はうつむいた。
しかし
また立って
席を
そのとしよりにゆずった。
としよりは次の駅で礼を言っておりた。
娘はすわった。
二度あることは  と言うとおり
別のとしよりが娘の前に
押し出された。
かわいそうに
娘はうつむいて
そして今度は席をゆずらなかった。
次の駅も
次の駅も
下唇をキュッと噛んで
体をこわばらせて――。
ぼくは電車を降りた。
固くなってうつむいて
娘はどこまで行ったろう。
やさしい心の持ち主は
いつでもどこでも
われにもあらず受難者となる。
なぜって
やさしい心の持ち主は
他人のつらさを自分のつらさのように
感じるから。
やさしい心に責められながら
娘はどこまでゆけるだろう。
下唇をかんで
つらい気持ちで
美しい夕焼けも見ないで
202 名前:SINKI 投稿日:2004/01/26(月) 16:51
少量ですが更新しました。
わけわかんなくてすいません。
一応紺野さん、主役です。
最後の詩は引用です。

吉野弘さんの『幻・方法』よりです。
これからもこんな感じになると思います。
これからもよろしくです。
203 名前:聖なる竜騎士 投稿日:2004/01/26(月) 17:03
更新お疲れっす。
なにやら、とても深い短編になりそうですね。
主役は紺野さんですか、わくわくしますね。
これらの短編は、今までの本編に関係してくるのでしょうか?
全くもって楽しみです。
204 名前:ありちゃん 投稿日:2004/01/26(月) 22:25
まってましたよ、新しいのですね。読みながらなんか見たことあるなぁ。と思って
ましたが、国語の教科書に載っていたのを思い出しました。最近らしい詩ですよね。
これからもこの様な感じでしょうか?なんだか懐かしさがあって良い感じです。
次の更新待ってます。
205 名前:SINKI 投稿日:2004/01/27(火) 13:28
更新しないのにレスです、、、。

>聖なる竜騎士さん
ありがとうございます。
あと、この短編は紺野さん主役ですが、
他のはどうなるかわかりません。
なので一回きり(かもしれない)の主役です。

>ありちゃんさん
みなさんに親しみのある詩を使おうと思ったので、
教科書に載っている詩を集めた詩集の中から選びました。
これからも見覚えのある詩が出てくると思いますよ。
引き続きよろしくです。
206 名前:希望 投稿日:2004/01/28(水) 14:11
私が娘。に入って1年。
とても早かった。

得るものはとても多く、
失うものはその倍をいった。

私の望んだ道ではあるけれど、
一つ、また一つと失っていくのは辛かった。

それでも私には、
いや私たちにはたくさんの『やるべきこと』があった。

だからそれをやめることはできなかった。
207 名前:希望 投稿日:2004/01/28(水) 14:12
部屋で泣いたりしても
誰も慰めてはくれない。

友達に電話をかけても嫌味に思われる。

はっきり言って人間不信にでもなりそうだった。

208 名前:希望 投稿日:2004/01/28(水) 14:13
私は考えることをなくしたかったため、
仕事に夢中になった。

だけど、、、
考えは止まらなくて、、、。
209 名前:希望 投稿日:2004/01/28(水) 14:16
そんなある日、
私は泣いた。

それはちょうど安倍さんの卒業コンサートのリハのときだった。
騒然となった。

私は涙を止めようと一生懸命がんばった。
けれど涙は勝手にぽろぽろと流れつづけた。

私は謝りながら泣きつづけた。


ふと、安倍さんが私の頭をなでてくれた。
そして優しい目で『どうしたの?』と聞いてくれた。

私は優しさに触れて余計に泣いてしまった。
210 名前:希望 投稿日:2004/01/28(水) 14:20
しばらくして私の涙は止まった。

安倍さんが一緒に帰ろうと誘ってくれた。
安倍さんの家は反対方向なのに、、、。

帰り道、安倍さんの今までのことを話してくれた。

飛行機にのるたんびに怖かったこと、
飯田さんと一緒に暮らしてても独りだった気がしたこと、
だんだん売れて友達が減ったこと、
後藤さんとのことでいろいろと言われたこと、
顔だと言われつづけてプレッシャーもあったこと、
でもそのたんびにいろんな人に助けてもらったこと、

本当にたくさんのことを話してくれた。
211 名前:希望 投稿日:2004/01/28(水) 14:23
急に私の悩みがちっぽけに思えた。
私は『ごめんなさい』と謝った。

安倍さんは、
『なんで謝るの?
亀井はなんも悪いこと、してないっしょ?
今、亀井はつらいんでしょ?
あのね、亀井。
神様は乗り越えられる人にしかピンチを与えないの。
今亀井が辛いのは神様が与えた試練なんだよ。
それを乗り越えられるから神様は亀井に試練を与えたの。
、、、、なんて、説教臭くなっちゃったかな?」
そう言って、いたずらっぽく笑った。

「ありがとうございます」
私は別れ際そう言った。
212 名前:希望 投稿日:2004/01/28(水) 14:24
きっと私には今の状況をプラスにできるんだ、
だから大丈夫なんだ、そう思った。

213 名前:夢見たものは・・・ 投稿日:2004/01/28(水) 14:28
夢見たものは  ひとつの幸福

願ったものは  ひとつの愛

山なみのあちらにも  静かな村がある

明るい日曜日の  青い空がある


日がさをさした  いなかの娘らが

着飾って  歌をうたっている

大きな丸い輪をかいて

いなかの娘らが  踊りを踊っている


告げて  うたっているのは

青い翼の一羽の小鳥

低い枝で  うたっている


夢見たものは  ひとつの愛

夢見たものは  ひとつの幸福

それらはすべてここに ある と
214 名前:SINKI 投稿日:2004/01/28(水) 14:30
またまた少量更新でございます。
本当にすいません(汗)

少しずつ長く出来たらなと思います。

あと、わかりにくいかもしれません。
そして詩とあってないよと思われるかもしれません。
でも私の中ではこれなんですよね。

詩は引用です。
立原道造さんの『優しき歌』よりです。

それでは、また。
215 名前:聖なる竜騎士 投稿日:2004/01/28(水) 18:02
更新お疲れ様です。
今度の主役は亀井ですか?
なんだか読んでて、少ししんみりしますね・・・・・・・・・・。

あと、SINKIさんは、前回も有名な?詩を引用しますね。
自分の知らない様な詩を知っているなんて、すごいっすね!

もしかしたら、メンバー全員のストーリーが出てきたりするんですか?
あまり、喋るとSINKIさんのプレッシャーになるかもしれないので、ここら辺で。

次回更新待ってます。
216 名前:SINKI 投稿日:2004/01/30(金) 14:38
更新しないのに、、、レスです。

>聖なる竜騎士さん
ありがとうございます。
私が引用している詩は本に載っていたものです。
なので、もとから知っていたわけではありません(汗)

メンバー全員ですか、、、。
がんばります(笑)
読んでみたいメンバーがいたら教えてください。
可能な限りやってみます。

がんばります。
217 名前:ひとりぼっち 投稿日:2004/02/06(金) 15:36
「ただいまって、、、誰もいるわけないよね」
私は玄関を開けていつものようにつぶやいた。

上京して早六年。
毎日がめぐるましくまわっている。

部屋に入って電気をつけてもそこは朝出てきたときと同じ部屋で、、、。
誰もいないんだから変わってるわけがなくて、、、。

ついため息をついてしまう。
218 名前:ひとりぼっち 投稿日:2004/02/06(金) 15:39
どうしても寂しいときは誰かに電話する。
でも夜中電話されて誰が嬉しい?

私はだんだんと電話する回数を少なくしていった。

「ひとりぼっちか、、、」
机の上にあったアルバムを手にとってみる。

プラス思考の『ひとりぼっち』だとつんくさんは言った。
私はそれでもひとりぼっち=寂しいという方程式をくずすことはなかった。
219 名前:ひとりぼっち 投稿日:2004/02/06(金) 15:44
だけどこのアルバムは違うと思う。
寂しいけど、、、寂しくない感じ。
ってわけわかんないよね。

私はコンポの中に入っているアルバムを再生した。
ランダムにかけてあるため、どの曲が最初にくるかわからない。

♪こ〜いの色はな〜に色

あなた色から入った。

よかった。
ひとりぼっちとかが入ったら泣いちゃったかもしれない。

私はまだ自分がコートを着ていることに気がついた。
コートを脱ぎ、部屋着に着替えるとお風呂を沸かし始めた。

曲はいつのまにか『ひとりぼっち』になっていた。
220 名前:ひとりぼっち 投稿日:2004/02/06(金) 15:46
♪体は素直に泣いてる
心はひとりぼっち

一緒に歌ってみた。

それで気分がかわるわけないのに、歌ってみた。
221 名前:ひとりぼっち 投稿日:2004/02/06(金) 15:50
♪〜
携帯がふるえた。
メールだ。

『ひとりぼっち』
そう書いてあった。
添付されている画像を見ると
真っ白い雪原の中にひとりだけぽつんと立っていた。
よく見るとそれは私だった。

私はこんなの撮ったおぼえはないんだけど、、、。
送信主である矢口に尋ねてみた。

『最近の科学ってすごいね』
そういう返信だった。

合成か、、、。
ちょっとその画像がきれいだったので保存しておいた。
222 名前:ひとりぼっち 投稿日:2004/02/06(金) 15:51
♪〜

またメールがきた。
メッセージはなかった。
辻の変顔があった。

大笑いしてしまった。

アルバムはいつのまにか『22歳の私』に変わっていた。
223 名前:ひとりぼっち 投稿日:2004/02/06(金) 15:54
だれも知らない道を通って

だれも知らない野原にくれば

太陽だけがおれの友達

そうだおれにはおれしかいない

おれはすてきなひとりぼっち


きみの忘れた地図をたどって

君の忘れた港にくれば

アンドロメダが青く輝く

そうだおれにはおれしかいない

おれはすてきなひとりぼっち


みんなの知ってる空を眺めて

みんなが知ってる歌をうたう

だけどおれにはおれしかいない

そうだおれにはおれしかいない

おれはすてきなひとりぼっち
224 名前:SINKI 投稿日:2004/02/06(金) 15:57
今日はこんな感じです。

思ったより2部の構成が早く出来あがったので、
このスレで2部をやりたいと思います。

2部といっても全く別のお話になります。
ただ、メンバーが同じなだけですね。

学園ものの楽しいものにしたいと思っています。

特別リクがなければあと一回、短編を書いて2部にいきたいと思っています。
225 名前:聖なる竜騎士 投稿日:2004/02/06(金) 19:57
SINKIさん、ちょっとお久しぶりの更新ですね。
今回の主役は安倍さんでしょうか?

はあ〜〜、何か読む度に、しんみりした文章だな、って感じます。
初作の紺野といい、亀井といい、今回の安倍さんといい・・・・・・・・・。
なんだかもう少し読み楽しみたい、とも思いますけどね・・・・・。
でも、自分はSINKIさんに任せたいと思います。
リクエストは・・・・・、高橋の物語が見たいな・・・・・・、と思います。

引き続き更新頑張って下さい。
陰ながら応援しています。
226 名前:SINKI 投稿日:2004/02/09(月) 15:52
レスです。

>聖なる竜騎士さん
この短編たちは中途半端になっていると思います。
なので、読み足りない片が多々おられると思います。
その点については本当に申し訳ありません。

それでもこの短編の続きを想像してくだされば作者としては嬉しい限りです。

あと、最後の詩、『ひとりぼっち』は引用です。
谷川俊太郎さんの「うつむく青年」よりです。
機会があれば読んでみてください。

高橋ですか,,,。
がんばりますね。
227 名前:名無し飼育さん 投稿日:2004/02/11(水) 03:44
キタ
228 名前:名無し飼育さん 投稿日:2004/02/12(木) 23:06
229 名前:SINKI 投稿日:2004/02/16(月) 14:16
♪Do it!Now
あ〜なたがもってる未〜来行きの切符

っと。
ああ、やっぱりサビのところができないんだ、、、。

♪最初のデートの帰り道
口付けしたこと覚えてる

ああ〜ここら辺は出来てるんやけどな〜。

230 名前:SINKI 投稿日:2004/02/16(月) 14:21
愛は一人踊りながら考えていた。

愛は今度の新曲でセンターに入ることになったのだ。

一つ前のミスムンでは『新人だから』と
多少の間違いなどは許してもらえた。
しかも、センター三人が目立つので
新メンにはそんなに視線が行かなかった。

しかし、今度は違う。
センターに入ったら『新人だから』では通じないのだ。

それは愛自身よくわかっている。
だからダンスレッスンが終わった今もこうして練習しているのだ。

231 名前:SINKI 投稿日:2004/02/16(月) 14:25
♪い〜つもいつまでも何〜年たっても

ああ、危ない!!

「痛っ〜」
愛は振り向きざまにこけてしまった。

ところが、愛はすぐに立ち上がろうとはせず、
こけたままの姿勢でいた。

「なんでこんなにできんのやろ?
なんでこんなことしなあかんのやろ?
もういやや」
愛はそう呟いた。
そして涙を流した。

本当にそう思っているわけではない。
ただ、完璧に踊れない自分がいやで、、、
センターという重みに耐えられない自分がいやで、、、
そんなことで泣いている自分がいやでしょうがなかったのだ。

232 名前:SINKI 投稿日:2004/02/16(月) 14:27
「じゃ、やめる?」
背後から声がした。
振り返るとそこには真希がいた。

「、、後藤さん、、、」
愛は驚いて真希の名前を呼ぶことしかできなかった。

「そんなにいやならやめたら?
いやいややっててもおもしろくないでしょ?
そんなんじゃ見てくれる人もおもしろくないよ」
真希はそう言った。

愛は言葉に詰まってしまった。
233 名前:SINKI 投稿日:2004/02/16(月) 14:30
少しの沈黙のあと、真希は口を開いた。
「やめれないでしょ?
高橋はこの仕事、やめれないでしょ?
やりたかったことだもんね」
真希はそう言って微笑んだ。

「、、後藤さん、、、」
愛はまたもや真希の名前を呼んだ。

本当は『ありがとう』と言いたかった。
しかし、愛の口から出たのは『ありがとう』ではなかった。

234 名前:SINKI 投稿日:2004/02/16(月) 14:34
「私もね、、、。
何度もやめたいって思ったよ。
特に入ったばっかのころはね」
真希は愛に手を差し出して言った。
愛は真希の手を握り、立ち上がった。

「入ってすぐにセンターやれって言われてさ、、、。
そんなの無理だって何度も思った、、、。
歌入れとかする本当に直前まで練習してたし、、、。
ダンスだって私は全然苦手だった、、。

なのに、十曲ぐらい覚えろって言われてさ、、、。
本当にあせった。
んでもって出来ないからやめたいって思った。

あん時は本気でやめたかった。
やめなかったけどね」
真希はそう言うといたずらっ子のように笑った。
235 名前:SINKI 投稿日:2004/02/16(月) 14:41
「高橋もさ、、、。
今はきっとそんなこと思っちゃう時期なんだよ。
だから気楽に考えてやればいいんだよ」
真希はそう言って言葉を切った。

「私は、、、」
愛が口を開いた、、、だがすぐに口を閉じてしまった。
「ん?」
真希がやさしく聞いた。

「怖いんです、、。
みんな合宿の時とかにどこかしらでへこんでたから、、、。
でも私はそんなにへこまなかった。
いまさら、、、になっちゃうじゃないですか、、。
今更出来ないってなにいってんだ、みたいに、、。
そんなとこ、見せたくないんです。
誰にも。
だから怖いんです、、、」
愛はそう言った。

真希は少し考えて言った。
「それは疲れるね。
誰にも弱みを見せないなんて無理だよ。
人間なんだよ?
完璧なんて絶対に無理なんだよ。
高橋も誰でもいいから、、、
同期でも先輩でも家族でも、
誰でもいいから弱みを見せたほうがいいよ。

そしたらだいぶ楽になるから」
真希はそう言って愛の頭を撫でた。
236 名前:SINKI 投稿日:2004/02/16(月) 14:44
「、、後藤さん、、、」
愛は尊敬の念も含めて真希の名前を呼んだ。

「あ!ちょうどいい仲間がいたじゃん。
弱みを見せてもいい仲間」
真希はそう言った。

愛は真希の視線を追った。
そこにはあさ美がいた。

「あさ美ちゃん、、、」
愛は驚いて彼女の名前を呼んだ。
「、、、やっぱまだうまくないから、、、。
完璧めざさなきゃいけないし、、」
あさ美は遠慮がちに言った。

愛は微笑んだ。
「あさ美ちゃん、一緒に練習しよ?」
あさ美はうなずいた。
237 名前:SINKI 投稿日:2004/02/16(月) 14:45
「よかった、、、」
そう言って真希はその場を立ち去った。
それを見送るものは誰も居なかった。

愛、あさ美でさえも、
その真希の様子はわからなかった・・・。
238 名前:初恋 投稿日:2004/02/16(月) 14:47
薄らあかりにあかあかと

踊るその子はただひとり。

薄らあかりに涙して

消ゆるその子もただひとり。

薄らあかりに、おもひでに、

踊るそのひと、そのひとり
239 名前:SINKI 投稿日:2004/02/16(月) 14:56
今日はこんな感じです。
少し久しぶりですね。

ちょっと長めに書いてしまいましたが、
いかがでしたか?
読みにくかったら申し訳ありません。

レスです。
>227の名無飼育さん
なにがきたのでしょうか?
気になるところです(笑)
これからもよろしくお願いします。

>228の名無飼育さん

(笑)これからもよろしくです。

愛ちゃんとは同郷のため、非常に書きやすかったですね。
北海道やら福岡やらはやっぱり難しいです、、、。


またまたですが、最後の詩は引用です。
北原白秋さんの『思ひ出』からです。

次から二部に入るかもしれません。
二部って全然そんな感じじゃないんですけどね。
二部も引き続きお願いします(ウザイですか)
240 名前:聖なる竜騎士 投稿日:2004/02/16(月) 15:33
どうもお久しぶりです。
アンド、更新お疲れ様です。

いや〜、本当に高橋メインの短編が出てきました。
SINKIさん、ありがとうございます。

センター、中心人物であるが故の苦悩、
完璧と言う名の高みを目指すが故の悩み。
読むだけで苦しいですね。
何か、高橋がメインだけど、最後の後藤さんが何やら・・・・・・・・・。

SINKIさんは福井出身なんですか?いいな〜。
ちなみに自分は小川さんと、同郷です。

これからも期待しています。
241 名前:SINKI 投稿日:2004/02/18(水) 15:37
********
242 名前:SINKI 投稿日:2004/02/18(水) 15:37
********
243 名前:SINKI 投稿日:2004/02/18(水) 15:42
「はい、カット!!」

演劇部部長である渡辺慎吾の声が響き渡る。
今、彼らは今年の文化祭で上映する作品を撮り終えたところだ。

「これで、全シーンの撮影が済みました。
今まで本当にありがとうございます。
お疲れさまでした」
慎吾がそう言うとスタジオのあちこちから拍手が沸き、
『お疲れ様でした』などと挨拶があがる。

「じゃあ、片付けて打ち上げにしましょう」
慎吾は笑顔でそう言った。
途端にいろんなところから歓声が上がった。

244 名前:SINKI 投稿日:2004/02/18(水) 15:51
数十分後
無駄に広い演劇部の部室で打ち上げが行われた。
手伝った教諭の顔はなく、生徒だけの打ち上げとなった。

監督である慎吾は簡単に挨拶を済ませ、
主演でもあり、親友でもある拓也のもとへと向かった。

「拓也、お疲れ」
そう声をかけると、
拓也は振り向いて疲れた顔でお疲れ、とかえした。

「そんな顔してどうすんだよ?
これからが大変だぞ?
編集とかしなきゃいけないんだから」
慎吾は拓也の肩を叩きながら言った。

「また俺もしなきゃならないのかよ?」
拓也が口を尖らして言った。
「仕方ないじゃん。
他の部から助っ人頼まなきゃいけないほど人手不足なんだよ?
それにこの部では編集までできる奴、そんなにいないんだから」
慎吾は苦笑いしながらそう答えた。

「わかったよ、、、。
でもなぁ、一応主役もやってるんだぞ?

編集もしなきゃならないんならもう少し台詞が少ない役とかさ、、。
もうちょっとそんなに大変じゃない役をやらせてほしかったよ」
拓也はそう言った。

「でもなぁ、他に男役いないしな〜。
それにおまえが台詞言うと妙に説得力があるんだよ。
・・・映画ってドキュメンタリーとかじゃないから
結局は嘘の話だろ?
でもおまえが言うと本当にあった話のように聞こえるんだ。
だからお前は表舞台で大きな役をしたほうがいいんだよ」
慎吾は真剣な顔をして言った。
245 名前:SINKI 投稿日:2004/02/18(水) 15:55
「な〜に二人だけで盛り上がってんの?」
演劇部のお局、東堂さつきがやってきた。

「うわ、でたよ」
慎吾が拓也に耳打ちする。
さつきはそれを聞き逃さず慎吾を横目でにらんだ。
「さつき、明日行くんだろ?」
拓也は苦笑いしながら聞いた。

さつきはアメリカにある姉妹校へと交換留学するのだ。

「うん、そう。
荷造りしなきゃならないから帰るって言いにきたんだけど」
さつきは答えた。
「ふん、そんなこといちいち言いに来なくてもいいよ!!」
慎吾は言った。

この二人は猿かに、、、もとい犬猿の仲だ。
普段冷静なさつきも慎吾になにか言われると
まるで理性をなくす。
ほら、また言い争いをはじめてる。
246 名前:SINKI 投稿日:2004/02/18(水) 15:59
「まぁまぁ、向こうに行くとしばらくは帰って来れないんだから」
拓也は仲裁に入った。

留学生は最低でも半年間の留学を義務付けられる。
これは理事長である山崎の方針だ。
大学へはストレートでいけるが、
この時期の3年生の留学は非常に珍しい事だった。

「しばらく、お前の顔を見ずに済むと思うとほっとするよ」
慎吾は言った。
「こっちこそあんたのまぬけな顔を見なくて済むと思うと
せいせいするわよ」

売り言葉に買い言葉。
拓也は仲裁をあきらめて目の前にある
ケータリングの料理をつつきはじめた。

247 名前:SINKI 投稿日:2004/02/18(水) 16:09
「さつき、そろそろ戻んなきゃやばいんじゃないのか?」
拓也が時計を指差して言う。
もう30分も言い合いをしている。
大部分の助っ人はもう帰っていた。
今残っているのは演劇部員とごく親しい助っ人要員だけである。

「いけない。
早く帰らなきゃ!!
お疲れ〜」
それだけ言うとさつきは走りながら部室を出ていった。

ちなみにこの啓葉学園は中高大一貫教育である。
そして前年まで女学校だったため、男子は極端に少ない。
外部から編入してくる者もいるが、
よほどのことがない限りここへは入れない。
そう、よほどのことがない限り。

そしてもうひとつ。
ここには寮がある。
大部分の生徒は自宅通いだが、一部の生徒は寮を使っている。
入寮者が少ない割には馬鹿でかいのだが、
まぁそのぶん設備も充実している。

しかし、それでも2人しか入っていない男子寮の80坪は
大きすぎるだろう。
しかし、それが一番小さいのだ。
寮に入っている全員を集めても男子寮だけで事足りるだろう。

ここの寮は全部で5つある。
大学部寮、高等部寮、中等部寮、男子寮、教員宿舎がある。
それぞれに星の名前がついている。
その星の名前は今度の機会に。
248 名前:SINKI 投稿日:2004/02/18(水) 16:16
「じゃあ、そろそろ終ろうか」
慎吾の声を合図に残っていた人は後片付けをはじめた。
そんなに散らかってはいなかったため、
片付けはすぐに終った。

残っている人は全員が入寮者であったため、
学園のまん前にある寮へと全員で帰る事になった。

寮は大学部寮が一番手前にあり、
男子寮と中等部寮が一番奥にある。
そのわけはこの物語の明日の朝にでもわかるだろう。

三々五々人は自分の寮へと帰っていった。
車で。
ここら一体は私有地のため無免許運転でつかまる事は決してない。
それでもちゃんと学園が用意した教習所で
学園が定めた普通の免許取得より難しい実習などを行っている。
そして学園が試験を行いそれに合格して、
学園が発行した認定証がないと運転できない。
つまり、中学生が運転していても問題はないということだ。
少なくともこの学園の中では。
249 名前:SINKI 投稿日:2004/02/18(水) 16:23
今日はこの辺で。
ちょっと疲れました(笑)

レスです。
>聖なる竜騎士さん
お読み頂きありがとうございます。

バレちゃいましたか、、、。
ごっちんの卒業も視野に入れて書いたんですよ。
最後のほうはごっちん主役?みたいになってますけど、、。
本当にごめんなさい。
また機会があれば愛ちゃんを書きますね。

今回のはちょっと設定が難しい、、、(__)。
まぁ、がんばりますよ。
これからもよろしくです(←いいかげんに言うのやめろってね (^^;))
250 名前:聖なる竜騎士 投稿日:2004/02/19(木) 12:10
SINKIさん、お疲れ様です。

なにやら再び新作へ突入ですか?
しかも今度の小説は、前作と違って学園物らしいですが、先の展開が全く読め
ません。
なんか「慎吾」とか「拓也」とかSMAPのメンバーっぽい名前が出てくる事
が気になります。

続きがますます気になります。
更新がんばって下さい。
251 名前:SINKI 投稿日:2004/02/19(木) 14:48
レスです。

>聖なる竜騎士さん
SMAPメンバーの名前ですね。
初めて気付きました!
拓也はさすがにキムタクだなと失笑していたりしたんですけど、
慎吾までは気が回りませんでした。

じゃあ、今度は剛とか出しましょうかね?(笑)
本当に驚きでした。

これからもがんばります。
252 名前:SINKI 投稿日:2004/02/26(木) 15:34
拓也は部屋に入ると素早く部屋着に着替え、パソコンの電源を入れた。
正確に言うとスリープ状態を解除した。
メールが何件かきていたが、
拓也はメールを開かずにキーボードやマウスを駆使して何かをしていた。

「拓也、おきてるか?」
慎吾が拓也の部屋をノックした。
寮に帰ってから四時間以上たっている。
時刻は真夜中過ぎというところだ。

拓也はおきていた。
そして相変わらずパソコンに向かって何かをしていた。
しかし、拓也は慎吾の問いかけを無視した。

数分後、人がいなくなる気配がした。
拓也は手を止め、椅子から立ち上がった。
扉に耳をつけ物音がしないのを確認すると
備え付けの冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出して一息に飲み干した。

そしてまたパソコンに向かうと今度はメールのチェックをした。
返信を打ち終えると電気を消してベッドに横たわった。
外は少し明るかった。
253 名前:SINKI 投稿日:2004/02/26(木) 15:37
「おはよう」
拓也は食堂に行く途中で慎吾に会った。
後ろから肩を叩き声をかける。

「ああ、おはよう」
ゆっくりと振り返って慎吾は言った。
その顔はどこか青白く、眼の下には大きなクマができていた。
拓也の部屋にきたときからずっと眠っていないのだろう。

「どうした?顔色悪いぞ。
今日は休んだら?」
拓也は心配した風を装って言った。
「いや・・・。
今日は初めての編集だし・・・」
慎吾は微笑んで返した。
拓也はそれ以上強くは言わなかった。
254 名前:SINKI 投稿日:2004/02/26(木) 15:39
食事を終え、学校に向かう。

拓也は慎吾と一緒に行った。
慎吾の顔色があまりにも悪いので拓也が学園まで送ることにしたのだ。

「わるいな」
慎吾は車のシートにもたれかかりながら言った。
「いや、別にいいよ。
それより少し寝たほうがいいぞ」
拓也は前をしっかり見ながら言った。
慎吾は拓也を見てふっと笑うと目を閉じた。

255 名前:SINKI 投稿日:2004/02/26(木) 15:42
慎吾と拓也は同じクラスだ。
だが、今日は最初の授業から選択授業だ。
慎吾は数学を、拓也はフランス語をそれぞれ選択していた。
HRを終えると素早くそのクラスに移動しなければならない。
選択授業で使う教室は5教科以外は遠いのだ。

拓也は慎吾を横目で見つつ、フランス語の教室へと向かった。
256 名前:SINKI 投稿日:2004/02/26(木) 15:48
1限目の選択授業を終えると拓也は教室へと飛んでかえった。
だが、そこに慎吾の姿はなかった。
選択授業が数学だった生徒の話によると突然倒れたため、
保健室へと運ばれたらしい。

拓也は少し考えたが、保健室へは行かなかった。

次の授業の英語は自習だった。
英語の教師、藤堂哲也がいなかったからだ。
なぜいないのかという話でクラスはうるさかった。
しかし、拓也は斜め右前の席を凝視せずにはいられなかった。
それと同時に慎吾のことが思い浮かんだ。

拓也はぎゅっと下唇をかむと机の上にあるプリントに神経を集中させた。
257 名前:SINKI 投稿日:2004/02/26(木) 15:49
 
258 名前:SINKI 投稿日:2004/02/26(木) 15:49
 
259 名前:SINKI 投稿日:2004/02/26(木) 15:49
 
260 名前:SINKI 投稿日:2004/02/26(木) 15:50
俺だけが知っている

あいつの痛み
あいつの悲しみ

俺だけが知っている

彼女の想い
彼女の境遇

俺だけが・・・知っている
261 名前:SINKI 投稿日:2004/02/26(木) 15:51
今日はこの辺で、、、。
ちょっとした謎を提示させていただきました。
最初にある設定を頭に入れておいてくださいね。
そしたらわかりやすいですから。
262 名前:聖なる竜騎士 投稿日:2004/02/28(土) 23:55
お疲れ様です。
なにやら今回の小説は最初から謎を含んだ作品ですね。
最初からある設定、を頭に入れても何がなんだか分かりません。
でも、そこがまた、これからのこれからを期待させます。
レス260、今はなんのこっちゃ・・・・・、ですが、これから先の展開に
絡んでくる事でしょう、続き楽しみにしています。

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