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MIND&MIND
- 1 名前:気まぐれ人 投稿日:2000年11月15日(水)22時53分42秒
- 小説(もどき)をちょこちょこ書いていきたいなと
ジャンルはいろいろやりたいと思ってるんですけど
まだはっきりとは決めてないっす
精神的に痛い話になると思います
ちなみに更新ちょい遅めっす
気が向けば一気にいくかもしれません
1番最初はなっちゅー+やぐの切なめなお話
では、どうぞ・・・
- 2 名前:WALL 投稿日:2000年11月15日(水)22時55分46秒
- 「心の壁」って見えるものなんだよね
口に出すよりも、もっとはっきりわかるもの
だから壁が見えた時、自分自身も壁を作ってる
言い訳を盾にして
- 3 名前:WALL 投稿日:2000年11月15日(水)22時58分49秒
- 「最近さぁ・・・なっちの事、避けてない?」
雑誌をパラパラとめくる裕子に顔色を伺うように問いかけてみる
「ん〜?何で?」
雑誌に目をやったままそっけなく答えた
「何となく・・・」
俯き加減でなつみがそう答えた
「なっちの考えすぎちゃう?」
そう言ってぱさっと雑誌を閉じて立ち上がった
「もうこんな時間か・・・そろそろ帰るな」
「あ、うん・・・」
ぱたぱたと玄関へ行く裕子を追いかけるようにしてなつみも立ち上がった
- 4 名前:WALL 投稿日:2000年11月15日(水)22時59分25秒
- 「気、つけてね」
靴をはく裕子をじっと見つめて言った
「え、ああ・・」
少し驚いたような顔をして裕子が返事をする
「じゃあ・・・」
扉を開けて出ていこうとするその背中を捕まえたい気持ちが
何故だかなつみの中に沸いてきた
手を伸ばせば届く距離、でもそれは現実より遠くて
そのまま触れれずに扉が閉まった
なつみはそのままその場に立ち尽くしていた
「好き・・だよ・・・ねぇ」
消え入りそうな小さな小さな声でそう言った
- 5 名前:WALL 投稿日:2000年11月16日(木)23時01分22秒
- 恋愛って相手の事を想ってるうちが1番楽しいんだって
気持ちを伝えてしまったらそこで冷めちゃうんだなって
今になってやっとわかったよ
お互いの気持ちが通じ合ってるって思っても
結局は自分の一人よがりなんだって後々思い知らされる
結局1人で楽しんで、1人で調子に乗ってて
相手の気持ちなんかお構いなしに自分の欲望を押しつけてるだけなんだって
だから壁なんかが見えるんだ
- 6 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月16日(木)23時02分00秒
- お〜期待大!つずきまってます。
- 7 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月16日(木)23時02分46秒
- あれ?時間差だ。すんません。
- 8 名前:WALL 投稿日:2000年11月17日(金)22時11分38秒
- そんな事を考えてると涙が一粒床に零れた
「!・・・っく・・」
その一粒が先陣を切ったように次々と溢れ出していく
ナゼナイテルノ?
泣くのはあたしじゃないはずだよ
「・・・好き・・・なんだよぅ・・・」
顔を手で覆いながらただひたすら泣きつづけた
もどかしい気持ちで心がいっぱいになっていくような気がした
素直に気持ちを伝える事がこんなにも苦しいなんて
自分の思いだけけではどうにもならないんだって
今になってやっと気付いたよ
- 9 名前:WALL 投稿日:2000年11月17日(金)22時30分38秒
- エレベーターに乗り込んだ裕子は溜め息を1つついた
「もしかしてなっちの事傷付けてるんかなぁ」
天井を仰いでポツリとそう言った
1階まで降り切ったエレベーターから出ると
肩からずり落ちそうになった鞄に手をやって歩き始めた
少し冷たい風が身も心も冷やしていくような感覚の中で
裕子は少しの罪悪感ともどかしさを感じていた
と、その時不意に携帯が鳴った
相手は・・・矢口真里、そう
自分の中の葛藤の原因となる人であった
- 10 名前:T.N 投稿日:2000年11月19日(日)02時19分59秒
- この小説、つぼにはまりそう!はやくこの先が、読みたいです!頑張ってください。
- 11 名前:気まぐれ人 投稿日:2000年11月20日(月)21時17分06秒
- 「・・・もしもし」
『今何してる?』
「何って・・・家帰るとこ」
『何処行ってたの?』
「ちょっとな」
『えー、教えてよぉ、あ、もしかしてなっちに会ってたとか?』
ドクン
まるで殴られたかのような衝撃を胸に感じた
これは何?何を後ろめてる?
「ええやん、別に、それより何か用?」
『えー、何となく』
電話の向こうでくすくす笑っている真里
「用無いんやったら切る・・・」『今から会いたいんだけど』
言い放とうとした言葉を遮る様に声が重なった
「今から・・・?何で?」
『んー、はっきりさせたい事あるし』
「別に今じゃなくてもいいやろ?今日は・・・」
『そんなに苦しみたいの?』
- 12 名前:気まぐれ人→WALL 投稿日:2000年11月20日(月)21時19分23秒
- あ、名前間違えた
- 13 名前:WALL 投稿日:2000年11月21日(火)22時53分29秒
- 「何言って・・・」
『別にいいよ、裕ちゃんがそれでいいって言うんなら』
「どういう意味なん、それ」
『さぁ、自分が1番よく知ってるんじゃないの、じゃ』
「ちょっ・・」
裕子がそれを聞き出そうとしたのより早く真里が電話を切ってしまった
切られてしまった携帯を見て裕子はただ唖然としていた
そしてしばらくすると全身の血がさっと引いていくのがわかった
ただ呆然とそこに立ち尽くすしかなかった
頭の中でなつみが微笑む姿がはっきりと映し出されていた
「・・・っ」
そしてどうしようもない自分に苛立ちを覚えた
- 14 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月22日(水)00時50分14秒
- 毎日、楽しみに読ませてもらっています!もう少し多く更新は、無理ですか?
- 15 名前:14さんへ 投稿日:2000年11月22日(水)09時06分00秒
- 多めに更新しようとすると日が開いちゃったりするんですけど・・・
何とか多め更新頑張ってみます
これからも見てやってください
- 16 名前:WALL 投稿日:2000年11月23日(木)22時20分37秒
- 「壁って怖いね
何とかして壊さないともう2度と向こうが見えなくなるよ」
- 17 名前:WALL 投稿日:2000年11月23日(木)22時21分25秒
- 「裕ちゃん、あのね・・・」
「何?」
「なっち、裕ちゃんの事・・・好きなんだ」
「・・・」
「裕ちゃんは?」
「・・・好きやで」
「・・・そっか」
「うん、好きや」
好き?本当に好きなの?
ボランティアでなっちの事好きになったんじゃないの?
言葉だけで、口先だけで
「好き」って言ったんじゃないの?
そんな言葉なんか欲しくないよ
ちゃんとなっちの事見てよ!
- 18 名前:WALL 投稿日:2000年11月23日(木)22時22分01秒
- 言わなければよかった
こうなる予感がしてたのに
こんな事になるってホントはわかってたのに
でも
言わずにはいられなかった
どうしても伝えたかった
「好き」だって
これだけはホントの事なんだって
認めてほしかった
ちゃんと認識してほしかった
「安倍なつみ」じゃなくて
「裕ちゃんの事を想っている安倍なつみ」を
見てほしかっただけなのに
- 19 名前:気まぐれ人 投稿日:2000年11月23日(木)22時26分05秒
- だんだん書いていくうちに視点がおかしくなってしまいました
(最初は書き手の視点だったのにだんだん安倍の視点になっていってる)
大変読みにくくて申し訳ございません
しかも内容もごちゃごちゃしてるし・・・
読んで下さってる方々、すみませんです
- 20 名前:WALL 投稿日:2000年11月25日(土)22時23分42秒
- 「ちゃんと言わないとダメだね」
そう壁を壊す時が来たんだ
ずっと向こうが見えなかった壁を壊す時が
でも少し遅かった
もう・・・遅すぎたよ
魔が差した、じゃ済まないよ
そう、決定打
- 21 名前:WALL 投稿日:2000年11月25日(土)22時24分17秒
- 誰もいない楽屋で2人だけ
矢口と裕ちゃんがいて
それを隠れて見るなっち
楽しそうに話す2人
1人焦る、そして嫌な予感
こういう時に限ってそういうの当たるから嫌なんだよね
2人の会話が止まって見つめ合って
そのまま・・・
これは見なかった事にしよう、なんて割り切れるはずもなく
でも使えない手はないな、とか考えたりしてる
口実ができたってむしろ喜んでるし
・・・怖いね、人って
- 22 名前:名無しさん 投稿日:2000年11月26日(日)00時24分07秒
- 矢口の電話は???いじわる矢口?それとも、いじわるなっち???やぐなっちゅー長編でお願いします!
- 23 名前:名無しさん 投稿日:2000年12月04日(月)02時52分07秒
- 更新まだかな?
- 24 名前:名無しさん 投稿日:2000年12月04日(月)02時53分16秒
- 私も待ってます!!
- 25 名前:気まぐれ人 投稿日:2000年12月04日(月)17時32分56秒
- 更新できてなくてすいません
言い訳にしかならないですけど、今、精神的に余裕がなくて・・・
読んでくれてる方々には申し訳ないのですが
もうしばらく待っていただければなと・・・
今月の半ば頃には再開できると思います
ご理解の程よろしくお願いします
- 26 名前:WALL 投稿日:2000年12月11日(月)21時01分12秒
- 遊びだったんだ
遊ばれたんだ
あたしは本気で好きだったんだ
すべてを捧げてもいいって思ってた
ちょっとショックだな
ううん、かなりショックだよ
- 27 名前:気まぐれ人 投稿日:2000年12月11日(月)21時02分45秒
- それから余計に壁を感じるようになった
ベニヤの板が鉄板に変わった感じで
ひしひしと伝わってくる何かが心をかき立てた
言おうよ
言いたくない
聞こうよ
聞きたくない
触れようよ
触れたくない
嫌だよ、もう構わないでよ
もう顔も見たくない
声も聞きたくない
触れたくもない
これ以上苦しめないでよ
- 28 名前:気まぐれ人@ちょこっと 投稿日:2000年12月11日(月)21時05分51秒
- 時間があったんでちょっとだけ更新です
(ホントにちょっとですけど
もうしばらくお待ち下さい
- 29 名前:名無しさん 投稿日:2000年12月12日(火)01時01分51秒
- 待ってますよ!
- 30 名前:WALL 投稿日:2000年12月14日(木)17時23分25秒
- こんな事を思いながら毎日を過ごしていった
もちろん顔を合わせないように
話しかけられないように
なおかつ平気な顔をして
でもそれも長くは続かなかった
1つはなつみの精神が微妙に身体とずれ始めた事
そして・・・
こんな事が起こったのだ
ついにと言うか今まで起こらない方が不思議というか
そんな感じだった
- 31 名前:WALL 投稿日:2000年12月14日(木)17時24分23秒
- 「なっちー」
ちょっと高めの耳に残る声
矢口だ
悟られないように平然としなきゃ
なつみはそう思った
しかしそれを真里は許そうとはしなかった
向かいの椅子に座って話し始める
「裕ちゃん、心配してるよ?昨日も矢口に電話してきてさぁ」
話す表情がいかにも自慢してるようだった
だから何なんだ
傷を開くように矢口の言葉が刺さる
痛い、なんて感情はもう忘れてしまった
「・・・それで結論は?」
はぁ、と溜め息をついて矢口を見た
すると矢口は少し驚いた顔をしてからくすっと笑った
嫌な笑いだ
「裕ちゃん貰うよ?」
その言葉に少しだけ身体が反応した
「・・・何でそんな事なっちに言うの?」
- 32 名前:気まぐれ人 投稿日:2000年12月14日(木)17時27分39秒
- お待たせしました、ようやく再開です
来週中に終わらせる予定です(早い?
んで新しい連載を初めようかなと思ってます
- 33 名前:名無しさん 投稿日:2000年12月15日(金)00時05分59秒
- やっと再開ですか!うれしいです!待ってました!
もう、終わりですか?長編にして下さいよ!
新連載が、やぐなっちゅーならうれしいのですが・・・
- 34 名前:WALL 投稿日:2000年12月17日(日)20時58分11秒
- 「いや、一応ね、付き合ってるんでしょ?」
その言葉に少しだけ戸惑った
違うと言いたいのに心がそれを許さない
「・・・さぁ?」
適当に誤魔化した
本当は誤魔化せてなんか無いだろうけど
「ま、どっちでもいいや、とにかくあたしは本気だから」
それだけ言い残して矢口はどこかへ行ってしまった
「勝手にどうぞ」
矢口の背中を見ながらぼそりと呟いた
でも心は何故だかざわついていた
- 35 名前:WALL 投稿日:2000年12月17日(日)20時58分55秒
- 今日も1日こんがらがった気持ちのまま終わった
何だか疲れたよ、もう
さっさと帰ろうとすると不意に腕を掴まれた
「?」
くるりと振り返るとそこには裕ちゃんがいた
「一緒に帰らん?」
その言葉に身体が勝手に反応し頷いた
- 36 名前:猫 投稿日:2000年12月18日(月)00時53分11秒
- 楽しみに待っています!頑張って更新お願いします!
- 37 名前:名無しさん 投稿日:2000年12月24日(日)15時11分32秒
- 続き待ってます。
- 38 名前:WALL 投稿日:2000年12月25日(月)21時47分20秒
- 「ご飯でも食べよか」
そう言って裕ちゃんは微笑む
ちょっとドキッとした
何だかんだで内心嬉しかったりする自分に腹が立った
「なっち?」
ひょいと顔を覗き込まれる
「あ・・・うん」
そんな顔近づけられたら止まらなくなるよ
ドキドキいってるんだよ、心臓
・・・我慢できなくなっちゃうよ
そう思った途端我慢の限界がきてしまったのだ
「なっち・・・?」
思わず裕ちゃんに抱きついてしまった
でも裕ちゃんは少しも動揺しないで
あたしを優しく抱きしめてくれた
何度も何度も頭を撫でてくれた
「・・・っく、ゆうちゃぁん・・・」
そしてあたしは泣いてしまった
あまりにも優しかったから
あまりにも寂しかったから
「大丈夫や、な?」
泣きじゃくるあたしをずっと抱きしめてくれた
やっぱ諦めれないよ
こんなに、こんなに好きなんだ
- 39 名前:やったー 投稿日:2000年12月26日(火)00時13分33秒
- 更新されてる!
頑張ってください!
お願いします!
やぐなちゅー結構多いが、結果的にやぐちゅーが多いので、
ゆうなちで頑張ってほしいなーと!希望してみる!
- 40 名前:名無しさん 投稿日:2001年01月09日(火)00時12分05秒
- 続き期待age
- 41 名前:名無し 投稿日:2001年01月09日(火)00時18分32秒
- 更新お願いします!
- 42 名前:WALL 投稿日:2001年01月10日(水)20時57分50秒
- 「はい」
コトリと目の前にマグカップが置かれた
中身は温かいコーヒー
こくりとそれを一口飲む
聞かないと、って気持ちはあるのに声に出せない
どうしようだけが心をぐるぐる回って
目を見る事も出来なかった
もうすぐそこに裕ちゃんがいる
久しぶりの2人だけの空間
言いたい事はあるのに壊したくないから言えないでいる
「なぁ、なっち」
びくりと身体が反応した
何を言われるのか予想していたせいもあって過剰に身体が反応する
「あんな・・」
「コーヒー、ちょっと苦い」
裕ちゃんが言おうとした言葉を聞きたくなかったせいもあって
思わず言葉を発した
「うん、やっぱり苦いよ」
ぺろっと舌を出して裕ちゃんを見た
少し不機嫌そうな顔をして裕ちゃんは砂糖を取りに席を立った
- 43 名前:気まぐれ人 投稿日:2001年01月10日(水)21時01分26秒
- かなり更新トロくてすいません
ちょっとばかし忙しくなってきたのと学校が始まったので
またしばらく間があると思います
申し訳ないです、更新できるときはちゃんとしたいと思ってます
- 44 名前:名無し 投稿日:2001年01月11日(木)01時45分50秒
- 気長に待っています!
- 45 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月12日(月)02時46分55秒
- もうずっとまってるのですが。。。?
更新そろそろお願いします!
- 46 名前:WALL 投稿日:2001年02月16日(金)23時20分31秒
- 言わなきゃ、聞かなきゃ
気持ちだけが焦ってなかなか話し出せない
本当の事を聞いたときのことを考えると
怖い
カップを持つ手が少し震えた
「はい、砂糖・・・なっち?」
ふと振り向くとそこに裕ちゃんが立っていた
震えた手をじっと見たまま
思わずその手をぱっと隠すようにして机の上から下ろした
「なぁ・・・」
「何?」
無理に笑って裕ちゃんを見た
不自然過ぎるほど満面の笑みだったんだろう
「あんな・・・」
ひっと身が固まった
何を言われるのか、聞きたく無い言葉が出るのか
「裕ちゃん」
「ちゃんと話聞いて」
はぐらかそうと発した言葉を思わず飲み込んだ
雰囲気がぴんと張り詰める
「裕ちゃんな、ホントはな・・・」
聞きたくない言葉が裕ちゃんの口から発せられる
「いやだ!」
叫んだ
耳を塞いで叫び続けたまま
目から涙が溢れて周りが歪んで見えた
自分の心を見ているような感じがした
- 47 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月16日(金)23時55分46秒
- 作者さん更新してくれて有難う!
出来たらもう少し更新速度あげてもらえたらな。。。?
とにかく更新してくれてありがとう!!!
- 48 名前:WALL 投稿日:2001年02月18日(日)22時57分52秒
- 「ちゃんと聞いて」
耳を塞いでもその声は突き抜けてきて
心に刺さってくる
「いや・・・いやだ!」
「なっち!」
びくっと身体が跳ねた
恐る恐る顔を上げて裕ちゃんを見た
裕ちゃんはじっとこちらを見ていた
穴が開くかと思うほどにじっと見ていた
裕ちゃん、裕ちゃんもツライの?
顔が悲しくて痛そうに見えるよ
今にもどうにかなりそうな感じに見えるよ
そっか、ツライのは裕ちゃんも同じなんだね
でも裕ちゃんは頑張ってなっちに言ってくれようとしてるんだね
なっちがちゃんと聞かないとダメだよね
耳を覆っていた手をすっと下ろした
そして裕ちゃんを見つめ返してすうと息を吐いた
こくっと頷く
覚悟は、決心は出来たよ
今ならちゃんと受けとめれるよ
だから―
- 49 名前:MAKU 投稿日:2001年02月19日(月)00時00分58秒
- 更新されてる。
いいところで終わってるなー。
私も、更新待ってます!
- 50 名前:WALL 投稿日:2001年02月21日(水)22時45分29秒
- 「なっちの事、すっごい好きやねん」
『好き』という言葉が胸に染み渡った
少しだけ安心して気が楽になったように思えた
「怖かった」
裕ちゃんは少し泣きそうな顔をしてきゅっと唇を噛んだ
「なっちが裕ちゃんの事嫌ってるような気がして」
「そんな事!」
言いかけた言葉を飲み込んだ
ちゃんと聞かなきゃ
裕ちゃんは言葉を続けた
「そんで、矢口が・・・傍におったから・・・」
裕ちゃんの表情が胸に深く刺さった
「ごめん・・・ごめんなぁ・・・」
何で?
何で裕ちゃんが謝るの?
勘違いしてたのはあたしなんだよ
あたしが悪いのに
「裕ちゃ・・・」
すっと腕が伸びて裕ちゃんがあたしを抱きしめた
「ごめんな・・ずっとなっちの事苦しめて」
「ちが・・・悪いのは・・・」
あたし
あたしなんだよ
- 51 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月22日(木)02時24分13秒
- せつないやぐなちゅー最高!
作者さん頑張って更新して下さい!
待ってるぜ。
- 52 名前:WALL 投稿日:2001年02月22日(木)21時34分22秒
- 「裕ちゃん、ごめん・・・なっちの方こそ」
裕ちゃんの腕をぐっと握り締めた
裕ちゃんは力を更に込めて抱きかえした
「ううん、悪いのはあたしや」
裕ちゃんの声はすごく申し訳なさそうで余計に悲しく聞こえた
「もう、絶対に・・・傍におるから、苦しめへんから」
その言葉だけが心を救ってくれる
傷を塞いでくれる、そんな気持ちになった
あったかい
裕ちゃんがこんなに近くにいてくれる
これからはずっと一緒だよ
目から熱いものが零れ落ちた
拭いても拭いてもとめどなく溢れ出た
悲しみの涙でなく
怒りの涙でもなく
嬉しさの涙だった
『これからはずっと一緒だよ』
『うん、ずっと一緒や』
- 53 名前:気まぐれ人 投稿日:2001年02月22日(木)21時41分37秒
- 知らない間に終わりの方向に向かってしまってこれで終わりにします
と、思ったけど矢口の出番が少なすぎる(汗)ので
エピローグみたいのを矢口視点で書きたいと思います
その後余裕があれば新連載を考えてますけど
- 54 名前:名無しさん 投稿日:2001年02月22日(木)23時22分10秒
- 終わってしまうのか?
ここのせつなさ好きだったんだけどなー!
とくに中澤!
新連載とエピローグ楽しみにしてます!
- 55 名前:気まぐれ人 投稿日:2001年02月27日(火)19時35分19秒
- ここからは矢口視点で2人をみた話を書きます
- 56 名前:WALL 投稿日:2001年03月01日(木)23時15分29秒
- おもむろに傍にあった携帯を掴んで『裕子』にダイヤルする
出ない
留守電のアナウンスが流れるだけで
ちっと舌打ちして電話を切った
「・・・なっちのところに行ってるんだろうな、多分」
正直腹が立った
なっちにもそうだけど自分にも少し
そして裕ちゃんにも
ベットにどさっと倒れ込んで溜め息をついた
「・・・裕子のバカ・・」
裕ちゃんはなっちを選んだんだ
そのまましばらく考えた
当然裕ちゃんを自分のところへ戻そうと
どうすれば裕ちゃんは戻って来てくれるのか
「・・・んで・・何で・・・」
周りの景色が歪んだ
涙が頬を伝ってシーツに吸い込まれていった
「裕ちゃん・・・何で・・矢口じゃダメなの・・・?」
声を押し殺すように泣いた
ずっと泣き続けた
泣きながらもずっと裕ちゃんの事が頭から離れなかった
笑っている顔がずっと頭に心に身体に取り付いたように離れなかった
- 57 名前:WALL 投稿日:2001年03月02日(金)22時43分12秒
- 次の日裕ちゃんとなっちはやっぱり元に戻っていた
何を言うでもなくて雰囲気がそう語っていたから
予想していても現実を見ると結構ショックだったりする
このまま黙って流れていくのか
裕ちゃんとなっちとあたしだけしか知らないまま
掘り起こさないように静かに眠らせておくのか
そんなほっとけるほどあたしは強くない
支えが無くなったのはあたしだ
なっちの支えを奪おうとしていた自分に返ってきたんだ
・・・バカだね、自業自得
何がしたかったんだろう
あったかい場所が欲しかった
寄りかかれる人が傍にいて欲しかったから
それだけだったのに
その日裕ちゃんとは一度も目が合わなかった
- 58 名前:名無しさん 投稿日:2001年03月21日(水)17時06分34秒
- 続き期待
- 59 名前:名無しだぞー 投稿日:2001年03月22日(木)00時33分28秒
- おいらも更新希望!!
- 60 名前:名無しさん 投稿日:2001年04月06日(金)21時57分08秒
- ・・・・・
ずっと待ってるなり・・・・
- 61 名前:WALL 投稿日:2001年04月10日(火)00時01分52秒
- 何日かが経って
ようやく執着への傷が塞ぎかかったころにそれは訪れた
楽屋の中でしかチャンスが無いと思った
すっと裕子の元に歩み寄る
「裕ちゃん」
何でも無い一言をまるで生死に関わるような悲痛な声で言った
周りには何とも無い声であった
「何?」
「話があるの」
しばらくお互いが黙った
「わかった、仕事終わってから・・聞くわ」
裕ちゃんはそう言った
どうせなら拒否してくれたらと今更に思う
すっと視線を感じた
なっちだ
なっちがこっちを見ている、だろう
背中に言いようのない視線を感じる
痛い
奪う側から奪われる側に回ったんだ、と
そう感じた
- 62 名前:名無しだぞー 投稿日:2001年04月14日(土)11時55分25秒
- 更新まだかなー?
- 63 名前:WALL 投稿日:2001年04月25日(水)23時04分53秒
- 「何、どうしたん?」
そう言って裕ちゃんは自販機のボタンを押した
ガチャンという音が静かな、誰もいない廊下に響く
「・・・」
あたしはしばらく黙って裕ちゃんを見ていた
黙って手渡された缶ジュースを開け、一口飲んだ
裕ちゃんも同じ様に一口、二口と飲んだ
「・・・もうあたしはいらないね」
ようやく聞こえるくらいの声であたしはそう言った
言いようの無い空気だけが2人の間に流れた
「やぐ・・・」
「いいんだよ、あたしは。裕ちゃん元気になってくれたし」
へへっ、と笑顔を作って裕ちゃんを見た
「よかったじゃん、ちゃんと仲直りできて」
心にも無い言葉を並べてみる
ぐっと手に持った缶ジュースを飲み干した
手が少し震えていた
「ね、これでいいんだよ」
そうこれで
「話ってそれだけなん?」
「え・・・?」
- 64 名前:WALL 投稿日:2001年04月26日(木)23時39分03秒
- ふっと裕ちゃんの顔を見た
裕ちゃんは黙ってただこちらを見ている
「それだけなん?」
心の壁を見透かされてる・・・?
そう思った
多分裕ちゃんはあたしの言いたい事をわかってくれている
だからこそ、言いたいのに
「うん、それだけだよ、何で?」
「いや、ならいい、何か言いたそうやったから」
言いたい事はいくらでもあるよ
数え切れないくらい
もう全部吐き出して楽になりたいとどれだけ願ったか
でもそれはできない
裕ちゃんの事が好きだから
好きな人に迷惑なんかかけれるわけないじゃん
自分の勝手な考えを押しつけるなんて
あたしにはできない
好きな人が幸せなら自分の幸せ捨てたって構わないもん
だから
今は言えない
- 65 名前:sati7 投稿日:2001年04月29日(日)03時37分43秒
- 凄いっす!やぐゆうなち系の小説は沢山ありますが、
ナッチがゆうちゃんを射止めるとは!
ゆうなち好きとしては「GOOD」っす。
でも「ゆうちゃんチョットクールかも」^^ そんな裕ちゃんも好き。(爆)
めっちゃ今後を期待したりして。 やぐっさんもガンバ!ポジティブに行きましょう(笑)
- 66 名前:WALL 投稿日:2001年05月08日(火)00時48分27秒
- それからのあたし達は
別に何の干渉もせず
口出しもせずに
メンバーとして
友達として
ライバルとして
元恋人として
普通の生活を送っていた
今思えば
一体何をそんなに欲しがっていたのか
何をそんなに手に入れたかったのか
それすらも忘れていく様に過ぎていく毎日
「夢、だったのかな?」
「夢なんかじゃないですよ」
『え?』
「そうあなたは思い込んでるだけです」
『そんな事・・・』
「思ってなんかない、あの人の為にあなたは最善の事をしたんだ、って
単なる自己満足ですよ、逃げてるだけですよ」
『違う』
「違わないですよ」
『違う!』
「素直になった方がいいですよ、あなた自身の為にも」
『やめてよ・・・やめてよ!』
「正直に全てを受け入れる事ですね」
『受け入れる・・・・?』
「そう、心の壁を壊せばいいだけの話ですよ」
- 67 名前:WALL 投稿日:2001年06月22日(金)20時58分41秒
- 「さぁ、行きましょう」
差し出された手
「行くって・・・どこに?」
「苦しむ事の無い場所へ行くんですよ」
冷ややかな声がくつくつと微笑っていた
「まぁ、正確には探しに行くんですけどね」
自分の心の壁を破れる場所に
自分が自分で居れる様に
「全て壊して、やり直しましょう」
その言葉を聞いた時
あたしはその冷たい手を取っていた
「さぁ、行きましょう」
「あたしの事裏切ったりしない?」
「ええ」
「ホントに?」
「約束しますよ」
「手、離さないでね・・・?」
手をぎゅっと握ってそう言った
痛いくらいにその手は握り返された
END
- 68 名前:気まぐれ人 投稿日:2001年06月22日(金)21時01分00秒
- 今更ですけど、更新&終了です
読んでくださってた皆様ありがとうございました
また機会があれば書かせてもらいたいと思います。
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