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傍にいるから

市井の失明騒動から約2ヶ月。

後藤は市井と買い物をしていた。
後藤「市井ちゃん、CDショップ行こうよ」
市井「うん?いいよ。」
二人はたまたま通りかかったCDショップに足を運ぶ。

店員「いらっしゃいませー」
入ったとたん後藤はモーニング娘。のCDカテゴリに走った。
後藤「うわー、売れてるよ!!市井ちゃーん、来て!」
市井「え?・・・んもう・・・」
市井はいやそうに後藤に駆け寄った。

自分達のCDをまじまじと見つめていると、女子高生が話しかけてきた。

「あの・・・後藤さんと市井さんですか?」
後藤はニコっと笑い
「そーですよぉ!」と答えた。すかさず女子高生は
「きゃっ!!サインください!!!」
とありきたりのオネガイをしてきた。後藤と市井はいいよ、と答える。

後藤がサラサラとサインを女子高生のノートに書き上げると市井に渡す。

市井「よしっ。・・・。うーん・・・」
サインを書き上げると、女子高生にノートを返す。
「どうもでした!!」
そういい残すと走って去っていった。
市井は目をこすりながら
市井「なんか目がかすむんだよね・・・。最近」というと
後藤「目が疲れているんじゃない?」とあっさり答える。

市井も気にせず「そっか」と答え、店を後にした。

市井「あー、目が疲れる・・・」
後藤「市井ちゃん、ちょっと休んだら?」

二人は買い物を済ませ、後藤の部屋で休んでいた。

市井「うん、そうする」
後藤「ベッド使って良いから」
市井「あんたは何すんの?」
後藤「私は・・・何しよう。・・・私も寝よう」
市井「はは。寝よ、寝よ」

二人は一緒のベッドで仲良く寝た。

市井「うー・・・ん・・・」
目が覚めた市井。一時間程度寝たか。

市井「かすんでる・・・。」
市井の目はかすんでいた。目を見開いてみると少し見えた。
市井「あー、・・・後藤?後藤?」
後藤を起こす。
後藤「・・・ん・・・何?」
市井「目薬ない?」
後藤「あ・・・。そこの引き出しの中」

市井は借りるね、といって引き出しの中から目薬を出し
両目に射した。

市井「うー、スッキリしたよ。ありがとね、後藤」
後藤「ううん。いいよ」
市井「はー、私、そろそろ帰るわ」
後藤「わかった」
後藤はタクシーを呼び、市井を送り出した。

後藤「あー、疲れた。もいっかい寝ようかな。」
後藤はベッドに倒れ込み、そのまままた、眠りについた。

数分後、市井は自宅に着いた。

市井「あー・・・。疲れたっ・・・。」
市井はバッグを放り投げ、座り込んだ。

市井「明日は・・・。ハロモの収録か。あー、目が疲れる。どうしたんだろ?」
目の変化を気にせず市井も眠りについた。

市井は失明を克服しきれていなかったのだ。

市井「ハロモの収録・・・。の前に・・・。」

市井は収録の前に目医者にいくことにした。
どうせ、疲れ、ということで目薬が出るだけ、と思っていた。

市井「失明騒動以来だな、目医者」
つぶやきながらも、目医者に入る。
思ったよりも患者は多くなく、スムーズに進んでいた。
市井「余裕で間に合うか・・・な。」

・・・数分後
「市井さん、市井紗耶香さん」

市井「あ、はいはい」
医者の元へ足を運んだ。