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青春、恋愛、トモダチ。

市井「てりやきのセットね」
後藤「じゃあ、私もぉ」

-----------とあるファーストフード店。
市井「なんかさぁー、最近つまんないと思わん?」
後藤「そうですかぁ?」
中3の市井。中2の後藤。お互いの関係は親子みたいなものであり、いつもいっしょである。

「・・・私はそうでもないな」
今発言した彼女の名前は山岡。市井とは親友関係。
「オレも!最近はおもしろいぜ」
この彼は斉藤。市井とは剣道部の先輩、後輩の関係。

今回はこの4人
中2の後藤
中3の斉藤、山岡、そして市井のお話である・・・。

市井「オマエら、どうしてだよ???私ゃーね、ヒマでヒマで悩み事もなくね・・・」
後藤「私は・・・今好きな人がいるから・・・」
山岡「え?私もよ」
斉藤「ってかオレもね」

最近のこのグループの「流行」はレンアイだそうだ。
市井「へぇー、後藤、で。誰が好きなのよ??」
後藤「え?言うんですか?」
市井「言っとけ!」
後藤「・・・3ネンの・・・山王丸センパイ」
斉藤、山岡「!・・・」
市井「あいつかぁ!・・・なんか弱っちそうなやつだろ??」
後藤「弱っちくなんかないですよぉ!」
山岡、斉藤の顔になぜか焦りが見えた。

-----------------そうなのだ
山岡も山王丸のことが好きだった。
そして斉藤は・・・
後藤「でも必ずゲットします!!!絶対!!」
と後藤が言うと山岡は
山岡「む、無理よ、無理・・・!」
と怒鳴るように反論した。
市井、後藤、斉藤「・・・へ?」

山岡「あんな人気のある人、あんたには無理って言ってるの・・・!」
市井「おい、山岡。どうした?」
まさか・・・と思い、市井は訪ねる。
市井「山岡も山王丸が・・・好きなのか?」
山岡は顔を赤らめ答えた。
山岡「そ、、、そ、、、そ、そんなことは・・・」
市井「(やっぱな)」
好きな人が一緒であった後藤、山岡。
山岡のほうが同級生で彼に近いので勝つ確率が多い。
しかし後藤は引かなかった。
後藤「山岡先輩も好きなんでしょ?私負けませんからね」
市井「お、おい!なんでケンカ腰なんだよ!?」
山岡「後、後藤・・・。くっ・・・あ、あんたこそ、もうあきらめて引いたら?」
後藤「?諦めるなんてバカみたいなマネしません!」
山岡「上等ね!私に勝つなんて良い度胸よ!」
後藤「・・・プイ!」
こう言い合うと二人は店を出ていった。

斉藤「な・・・なんなんすかね・・・」
市井「レンアイはよくわからんな・・・」
市井「(二人とも顔かわいいからな・・・)」

翌日。

今日は文化祭。
店がいっぱい出ている。

後藤は同級生の子とやきそば屋を営む。
そして市井、山岡のトモダチでフランクフルト屋。
斉藤は男子とミニゲーム屋。

この日後藤と山岡は同じ思いであった。
「先にゲットしよう」
---------------メインイベントの劇が始まる。
市井「おーおー、来たか後藤。」
後藤「遅れましたぁ・・・歯にアオノリついてません?」
市井「大丈夫だよ」
小声で話をすすめる。
後藤「山岡センパイは?」
市井「劇だよ、ほら今出てるじゃん」
後藤「あ、ホントだ。・・・でちょっと話しが。。。」
市井「ん?どうした?」

後藤「わたし、今日コクっちゃいます。」
市井「・・・へぇ。別にいいんじゃない?」
後藤「でも・・・」
市井「いいよ。しな。私がどうこう言ったってしょうがないっしょ?」

市井はニコっと笑う。後藤もつられて笑う。
後藤「じゃあ・・・行って来ます。」
市井「おう!フラレても泣くな!!」
後藤「はぁーい!(笑)」

後藤の顔に緊張は見られなかった。

後藤「さてさて、山王丸センパイは・・・と、、、あ、いたいた」
山王丸はゲーム屋台にいた。その周りには数人の男子がいた。
後藤「ま、参ったなー・・・。これじゃ誘いにくいよ・・・」
しかしまさにグッドタイミング!
山王丸「ちょっちトイレ。」
シメシメ。山王丸センパイについていけばオッケーだ。

後藤は少し距離を置いて山王丸の後を追った。
バタン・・・。あっしまった・・・。
後藤「トイレの中入っちゃったよ・・・」

後藤は隣の女子トイレの入り口で待つことにした。
この間がなんとも苦しい。心臓が今になってバクバクしはじめた。

後藤「はぁー・・・緊張する・・・」

バタン。山王丸が出てきた。

体育館では劇の真っ最中であった。
暗闇の中を後藤が歩く。
後藤「市井ちゃーん!」
市井「ん・・・ふぁ?」
どうやら寝てたらしい。寝ぼけまなこで問う。
市井「あ・・・どうだった?ダメだったか?」
後藤「オッケー・・・だって・・・。」
市井「へー、よかったじゃんよー。・・・寝るわ」
後藤「・・・へ??」
どうやら全く興味のなさそうな市井。
イスに座った後藤はニコニコしながら劇を見た。
隣の市井は爆睡。

メインであった劇が終わり、教室へ戻る生徒達。

市井「おー、山岡ー。芝居上手かったな!」
山岡「そ、そう??」
山岡は笑顔をみせる。
後藤「(市井ちゃん、見てたっけか?)」

それぞれの教室の近くまで共に歩く三人。
とここで市井がことの発端の発言をする。
市井「山岡ー、オマエ負けちゃったな・・・」
山岡「え?何が?」
市井「山王丸ゲットされちゃったよ?」
山岡「・・・!?」
山岡が立ち止まる。市井と後藤も立ち止まる。
山岡が血相を変えて市井に問う。
「どういうこと!?まさか・・・後藤あんた・・・」
後藤は山岡にびっくりした。
後藤「え・・・あ・・・」
山岡「・・・」

市井「これって・・・あたしのせいなのかしら?」

市井「あのー、そのー・・・あっもう教室だから戻るわ。またあとでね〜・・・」

と言い残すと市井は足早に去っていった。

山岡「後藤・・・来なさいよ」
後藤「・・・あっの・・・そ・・・キャッ・・・」

後藤の制服の胸ぐらをつかみ山岡は歩く。
後藤は抵抗できないでいた。

さっき去った体育館。ここは体育館裏。
声は何も聞こえない。何もないところだ。

山岡は後藤を投げた。
後藤「痛いっ!」
山岡「何考えてるのよ!ふざけないでよ!!!!」
後藤「え・・・?」
山岡「あんた、私が劇出てる時を見計らってコクったんでしょ?」
後藤「そ!そんな・・・ちがい・・・」
山岡「最低!ブス!」

そういうと山岡は後藤にケリを入れた。
後藤「痛いっ!」

後藤はとうとう泣いてしまった。

山岡「バカ女!泣きたいのはこっちよ!!」
後藤「ヒック!ヒック!」
山岡「あー、ウザイウザイ。オラっ!」

そういうともう一回後藤にケリを加えた。

後藤「センパイー!やめてー!!」
山岡「ウザイ、ウザイウザイウザイ!!!!」
そういうとケリをもうイッパツ、またもうイッパツと加えていった。

山岡「年下のくせに・・・ホント生意気!!」
後藤「エグッ・・エグっ・・・ひっく・・・」

教室での学活が終わる。

「さようなら〜」

帰りのあいさつがおわると市井は隣の山岡のクラスに行った。

市井「おーい、山岡!帰る・・・あら?」
と3−C組、山岡のクラスの先生が市井に話しかけた。
「おい、市井。おまえ知らないか?」
市井「へ?学活でてたんじゃないんすか?」
「いやー、出てなかったよ・・・。間違えてそのまま帰ったのかな?」

そんなことはありえない。だって教室の近くまで一緒に来たから。
・・・まてよ・・・。後藤は?

市井は二年生の後藤の教室へ走った。

市井「うぉーい。後藤〜。いるか〜?」
教室内を見渡す市井。しかしそこに後藤の姿はなかった。
市井「・・・さっきなんかアブナかったよな・・・あの二人」
気の強い山岡、引っ込み思案気な後藤・・・。
市井「ま・・・まさか・・・」

市井は感づいた。そして捜す。二人を。
「おーい!二人ともどこ行ったぁ!・・・。うーん。どこだよ?
多分学校の中にいると思うんだけどなー・・・」

その頃-----------------
山岡「後藤。山王丸君をフッてきな?」
後藤は考えもせず答えた
後藤「いやです!せっかくコクったのに!」
山岡は唇をかみしめると
「ふーん・・・。ふざけるのもいいかげんにしなさいよ・・・」
後藤は鳥肌が立った。

一方市井。

市井「ああ、くそっ!!どこだよー!!・・・体育館・・・残るは
あそこだけなんだけど・・・。いるのかな?さっき出たばっかりなのに」

市井は不安を残しつつ、体育館へ走った。

-----------
山岡「あんたさぁ、裸で街歩く?フフフ・・・」
後藤「え・・・」
山岡は自分のカバンからカッターを取り出した。
山岡「今ならまだ許してあげるわ。・・・さあ、早くフッてきて?」
後藤はもう一度
後藤「それだけは・・・できません。」
と言った。山岡は後藤をキッとにらんだ後、狂ったように笑い始めた。
山岡「キャハハ!!・・・じゃあ、切ってあげる。制服。」

一方市井は体育館の中にいた。
市井「体育館なんているわきゃねーよなー・・・」
とりあえず奥へ進む。そこには一枚のドアがあった。
市井「ここは裏への入り口・・・。」

山岡「ほらっっ!!」
後藤のブラウスはスパっと切れた。
後藤「キャアアアっっ!」

市井は反応した。
市井「ごと・・・この奥かっ!!!」
市井はドアをバンっと開けた。

市井「山岡・・・!?」

市井の目に飛び込んできたのはカッターを持った山岡と泣きじゃくった後藤であった。

そして市井は
「て・・・てめえ!山岡!何してやがる!!」
山岡は答えた
「だ・・・だってこの娘が・・・。ひどいよ!!私が劇してる時をねらったんでしょ??」
後藤は素早く
「それは違います!!!」
と答えた。
山岡「山王丸君は私のモノなのに・・・。横取りして・・・。」

市井は反応した。
「オマエ、つきあってたのか?」と山岡に問う。
山岡は「つきあいたかったの!」と答えた。
市井「じゃあ、横取りとはいわないな・・・」
山岡「横取りよ!!私の知らない所で先に取っちゃうなんて!!!」

市井「あんたって・・・バッカじゃないの!?」
市井は山岡に平手打ちして、殴り倒した。

山岡「な・・・何するの!?」
山岡の動揺は隠せないでいた。

市井「テメエのしてた事はな!恋愛でもなんでもねぇ!都合のいい妄想だよ!」
山岡「・・・」
市井「恋愛に先も後もねぇんだよ、バカヤロー!!」
山岡の頬をもう一発殴った。
市井「横取りだぁ?知るか!!力づくで奪うのが「レンアイ」だろうが!!
ペコペコしてばっかいたって始まらねーよ!!バカ!!」
山岡の頬をもう一発殴った。

後藤「・・・もうやめて!・・・全部私が悪いんです・・・!
私がコクったから・・・」
市井「・・・!テメェ・・・。上等だよ。オマエも恋愛じゃなかったらしいな」
後藤「・・・え?」
市井「ホントに好きだったら・・・そんな事はいえないんだよ?」
後藤「・・・」
市井「オマエらはもう恋愛する資格なんてない・・・」
後藤「・・・好きです」
市井「え?」
山岡「・・・」
後藤「・・・好きです・・・!」

市井「ご、後藤・・・」
後藤「私は・・・。山王丸センパイが・・・ダイスキです・・・」
山岡「・・・私だって好きだよ・・・!」
市井「オマエら・・・」

市井「・・・山岡・・・私を殴ってよ・・・」
山岡「・・・」
市井「こんな私みたいのから説教されて腹立つでしょ?山王丸ももう真希のだよ」

山岡の山王丸の思いを諦めさせるにはこの方法しかなかった。

市井「ボコボコにしていいよ。気が済むまで」
山岡「・・・くそ・・・くそ・・・くそ、くそ・・・」
市井「いいよ、さあ」
山岡は思いっきり市井の頬を殴った。
市井「私もぶたせてもらおうかな・・・。後藤のブン。」
というと山岡の頬に平手を加えた。
山岡「・・・バカヤロー!!」
また山岡は思いっきり市井の頬を殴った。
市井「後藤と仲良く・・・してくれなっ!」
山岡の頬を殴る。
山岡「・・・くそ、くそ、くそ・・・エグッ・・・エグッ・・・」
山岡は市井の胸を何回か叩くと市井の胸に飛びこんだ。