31 電話ボックス

1 名前:名無飼育さん 投稿日:2008/01/07(月) 23:59
31 電話ボックス
2 名前:名無飼育さん 投稿日:2008/01/08(火) 00:00
先輩諸氏の真似事なのか、新垣は後輩に対して結構厳しい。
舞台裏や楽屋では始終むすっとした顔で、細かいチェックを入れ、
説教をたれる。

一方、同期であり現モーニング娘。リーダーの高橋は、どちらかというと
放任主義だ。
後輩に対して、あまり口を出さない。相談を持ちかけられた時は別として。
それはサブリーダーの新垣に対してもだ。

だが、今日は違った。
今日の高橋は、アルコールが入っていた。
泊まりに来た新垣に飲ませる事はしなかったが、明らかに多弁になり、
飼い犬の王子にまで話しかけてケラケラ笑っていたが、そのノリでつい口を
滑らせてしまったのだ。
ソファの上で胡坐をかいて、膝の上にのっていた王子を撫でながら。

「ガキさんよぉ、もうちょっと下の娘らに優しくしてやんなヨ」
「……はぁ?」

隣に座ってあたりめを齧っていた新垣は、眉間に皺を寄せた。
高橋は酔いのまわった赤い顔で、新垣を指差す。
ちょいちょいとその指先を揺らして、言った。

「ビビらせてどうすんだよォ、それで言う通りんなっても為にならんが」
「人の事指差さないでくれる」
「ちゃんと聞けやあ」
「聞いてるから。そっちこそ、もうちょっとちゃんと言ってくれない?」
「言っとるで」
「愛ちゃんがちゃんと言わないから、代わりに私が言ってあげてるんだよ」
「言って、あげてる? へぇ〜ほぉ〜」

不穏な空気を察したのか、王子は慌てたように高橋の膝の上から床に飛び降りて、
どこかへ行ってしまった。
3 名前:名無飼育さん 投稿日:2008/01/08(火) 00:02
「下の娘たちはまだわかんない事ばっかりだし、悪ふざけもするし、
 注意しなきゃいけないでしょ」
「ずっと見ててケチつけてるようにしか見えんけど」
「無い! そんな事」

本格的に頭にきたのか、新垣が声を荒げた。
言い過ぎたかと思ったが、今更謝るのも癪である。

「うちの娘らはまだいいよ。℃-uteとかBerryzの娘らは怖がっとるんでないか?」
「差別はしないから」
「言い方ちょっとでも変えるのは差別言わんやろが」
「もう、なんなの、あれが私のやり方です。愛ちゃんは口出ししないでくれる?」

はあ、高橋は大袈裟に溜息をついた。

「酒臭い」
「うるせぇ、頑固もん」
「あ、言ったね? 頑固とか、もっと頑固な人に言われたくないんですけど」
「ガキさんほどじゃないね。せっかくアドバイスしてやったのに」

その一言で、とうとう新垣は立ちあがった。
ジャケットを着て鞄を持った。

「何よ、どこ行くん」
「帰る。酔ってるんじゃ何言っても無駄」
「あ?」
「酔いが醒めたら同じ話してよ。そん時ちゃんと話し合うから」
「お、ちょっと待てやあ!」

高橋の制止の声を無視して、新垣は部屋を出て行ってしまった。
4 名前:名無飼育さん 投稿日:2008/01/08(火) 00:03
5 名前:名無飼育さん 投稿日:2008/01/08(火) 00:04
「あーヤダヤダ。酔っ払いって最悪」

駅までの道すがら、小声で文句を言いながら歩く。
雪は降っていないものの、時折冷たい風がふいてくる冬の夜。
歩きながら、手探りで鞄の中の携帯電話を取り出そうとしたが、慣れた手応えが
感じられない。
街頭の下まで行って、中を覗く。
隅から隅まで確認してみたが、携帯は無かった。
どうやら、高橋の家に置いたまま出てきてしまったらしい。

思わず舌打ちし、どうしたものか考える。
明日も休みなので仕事場で受け取るのも不可能だし、何より、携帯は新垣に
とって必需品だ。
常に持ち歩いていないと、不安でしょうがない。

取りに戻るしかないのだろうか……と来た道を振り返ると、今となっては珍しい、
公衆電話ボックスを見つけた。
四方をガラスで覆われており、青白い照明が中を照らしている。
黒っぽい電話機が見える。

   戻ったら笑われるに決まっている。
   でも携帯は必要だから。
   せめて向こうから持ってこさせて、この寒さで酔いも醒ましてくれれば。
6 名前:名無飼育さん 投稿日:2008/01/08(火) 00:05
新垣は電話ボックスまで戻り、扉の取っ手に手をかけた。
扉はかなり重く、ギ、ギ、という軋んだ音をたてて開く。
半分開いたところで、横向きで無理矢理中に入った。
閉める時も、かなりの力が必要だった。

新垣はそこから、自分の携帯に電話をかけた。
テレホンカードは持っていないので、小銭入れの中にあった十円玉二枚を
最初に投入し、番号をプッシュする。
百円玉ならなお良かったのだが、あいにく小銭はこれしか持ち合わせが無かった。
ピ、プ、というプッシュ音がひどく懐かしい。

プルルルル、プルルルル、……

……そんな気はしていたが、電話はそのまま留守電に変わってしまった。
先ほどの高橋のように、はあ、と溜息をつきながら受話器を置く。息が白い。
十円玉が釣銭受取口に落ちてくる。
それを掬い上げ、握り締めて、しばし考えた。

「……諦めて、帰るのが一番かなあ」

明日になれば、お互い気持ちも変わっているだろう。
一晩くらいは我慢できるはずだ。新垣は十円玉をジャケットのポケットに入れて、
振り返って扉を押し開こうとしたが、これがなかなか開かない。
7 名前:名無飼育さん 投稿日:2008/01/08(火) 00:06
「んもう、なんなのよ」

文句を言いながら、更に力を込める。
しかし、扉はびくともしない。

「冗談じゃない、よっ」

全身を使って、思い切り押した。
指先と顔が赤くなる一方で、やはり扉は開かなかった。

「……っぷは、うそぉ」

扉から手を離して、今度は軽く下の金属部分を蹴ってみた。
一ミリも動かない。
強く蹴った。
蹴られた箇所だけ微かに揺れたが、また開こうとすると、開かずの扉に戻る。

「ちょっとぉ、ど、どんだけぇ?」

こういう時に限って、周囲に人の姿は無かった。
冷静になろうと、これを開けた時の事を思い出す。
外側からは、取っ手を引くと、扉の真ん中が折れて開いた。
だから内側からは、押して開けるはずなのだが……
8 名前:名無飼育さん 投稿日:2008/01/08(火) 00:08
念のため引いてみたが、やはり開かなかった。
そればかりか、余計に閉まり込んだような手ごたえを感じ、新垣の顔色は
赤から青に変わっていく。

「……こ、こんにゃろっ!」

若干取り乱し、古臭い掛け声とともに、肩を使って体当たりした。
ジャケットの生地越しに鈍い痛みを感じる。
扉は開かない。

「……なによぉ〜、押しても引いても駄目なんじゃん……」

独り言がか細くなり、情けなくも目頭が熱くなってきた。
季節は冬。
再び空気の冷たさを感じて、身震いする。

「これ、ヤバくない……?」

もしかして、閉じ込められてしまったのだろうか?
9 名前:名無飼育さん 投稿日:2008/01/08(火) 00:09
10 名前:名無飼育さん 投稿日:2008/01/08(火) 00:12
新垣が出て行った後、しかめっ面であたりめを噛んでいた高橋だったが、
徐々に酔いが醒めていった。
ついさっきまで彼女が座っていたあたりに目をやると、ソファの上に転がっている
携帯を見つけ、フンと鼻を鳴らしてそれを拾い上げる。

「忘れていきやがった」

新垣の携帯電話には、自分がプレゼントした、天然石の根付がぶらさがっていた。

「うぉっ」

突然その携帯が震えだしたので、驚いて床に放ってしまった。
床の上で震え続ける携帯のサブディスプレイを覗き込むと、『公衆』という表示。
公衆電話からか、珍しい、と思いながらじっと見つめていたが、留守電に切り
替わると振動が止まる。

「イタ電?」

少し離れて座っていた王子に聞いてみても、当然答えなど返ってこない。

「……あーあ」

完全に酔いが醒めてしまった。
とりあえず、テーブルの上に散乱している酒の空き瓶やつまみを片付けよう、
と立ち上がり、それをやり終えた頃、再び携帯が震え出した。
覗いてみるとまた『公衆』という表示。

今度は別の考えが浮かんだ。
もしかして、これは新垣じゃないだろうか?
11 名前:名無飼育さん 投稿日:2008/01/08(火) 00:13
12 名前:名無飼育さん 投稿日:2008/01/08(火) 00:15
「……もしもし?」

高橋の声を聞いた新垣の目から、とうとう涙が溢れ出た。

「あ、あ、ああ愛ちゃん」
「あーやっぱガキさん? 携帯忘れとるぞ」
「うん、うん、う、そうなの、っでね、今ね」
「あ? なんか声が変」
「あのね、き聞いて? ちゃんと」
「聞いとるって」
「電話ボックスにね、いるの。ドア、ドアがね、あ、あかない」
「公衆電話やろ? え、なんて?」
「中に入ったら、で、出られなく、な、ちゃて」
「出られない……? ちょ待てや、今どこおるん?」
「あ、あ愛ちゃん家の、近く。電話ボックス、さ、あるでしょお?」
「あったっけ?」
13 名前:名無飼育さん 投稿日:2008/01/08(火) 00:17
もどかしい。
泣きながら喋るのもそうだが、高橋の反応ももどかしい。
そうこうしているうちに、タイミング悪く、通話が切れるサインのブザーが鳴り、
驚いた新垣は受話器を取り落としそうになった。
辛うじて持ち直したが、どうしても焦ってしまう。

「んも、いいから! いいからさ。出らんないの! とにかく早く、来てよぉ」
「ええー? どこかわからんて」
「ぅあ〜んん、じゃほら、あの、あ、いつも駅、駅から家に行く道、そこ歩いたら」

ブツ、という不快な音とともに電話が切れた。
受話器を持ったまま、新垣は電話機に向かって突っ伏した。

……今の十円玉が最後の一枚だった。
高橋は来てくれるだろうか?

もう祈るしかない。
14 名前:名無飼育さん 投稿日:2008/01/08(火) 00:19
15 名前:名無飼育さん 投稿日:2008/01/08(火) 00:21
「切れたわ」

新垣の携帯から顔を離した高橋は、独り言を言いながら二つ折りの携帯を畳んだ。
頭の中で、先ほどのやりとりを反芻する。

電話ボックス、と言っていた。
出られない、とも言っていた。
……なにより、泣いていた。

事情が良く飲み込めなかったが、新垣に何かがあったらしい事は理解した。

またかかってきてもすぐ出られるようにと、クローゼットからジャケットを
取り出して羽織る時も、携帯を持ったままにした。
変なところで切れたから、続きを話すためにまたかけ直すはずだ。
逆を言えば、かけ直してこないなら、そういう事情があるという事だ。
『電話ボックス』『出られない』に、『かけ直す事もできない』が加われば、
さすがにおかしい。

にしても、この近所に電話ボックスがあったかどうかはっきり憶えて
いないのだが、それこそ新垣が、自分の知らない道を選んで帰宅する事は
考えにくい。
16 名前:名無飼育さん 投稿日:2008/01/08(火) 00:22
考えながら廊下を歩いていると、違うテンポで足音が聞こえる。
後ろから犬の王子がついて来ていた。
普段と変わらない、愛嬌のあるその顔を見て、高橋はいつもと違う自分に気付く。

「のぉ、今すんげぇ頭フル回転やわ」

そう言って、こめかみあたりに人差し指をトントンとあてた。
大人しい王子は返事をしなかったが、廊下の真ん中に鎮座して高橋を
見送るようだ。

「……無いか」

さて、とうとう玄関先に着いてしまったが、新垣の携帯は大人しいまま。
念のため着信履歴からかけ直せないか試したが、出来なかった。

高橋はドアを開け、小走りにマンションを出た。
17 名前:名無飼育さん 投稿日:2008/01/08(火) 00:23
18 名前:名無飼育さん 投稿日:2008/01/08(火) 00:26
電話が切れてどのくらい経っただろうか。
足元が冷えてきた気がする。
見てみると扉の下に数ミリ隙間があって、そこから冷たい空気が入り込んで
いるようだ。
扉からなるべく離れようと、反対側のガラス面に背中を張り付かせて、待つ。
時計は携帯のもので代用していたので、今の時間はわからない。

背後で、何台かの車が通り過ぎていく音を聞いた。
車じゃないのだ。
誰か、誰でもいいから、声の届く範囲で人が通り過ぎて欲しい。

寒さが堪えてきたのか、鼻に違和感を感じた。
鞄からティッシュを取り出して鼻をかむ。
ほのかなラベンダーの香りがした。
安心するどころか、こういう時だと、これは心細さを誘った。

「さむいよぉ……」

駄目だ。
じっとしていられない。

扉を壊してもいいから、とにかくここから出たい。
赤い目をした新垣は、一度乱暴に顔を擦って、キッと扉を睨み付けた。
19 名前:名無飼育さん 投稿日:2008/01/08(火) 00:28
と、ガラスの向こうにいた誰かと目が合った。

「おった!」

最初に指を差してきたのは、向こう側。
高橋だ。
次の瞬間には、今にもガラスにくっつきそうなほど顔を近づけて、
目をまん丸にして。
締め切られた電話ボックスの中にいても届く大きな声で、自分を呼んでいる。

「はあ……」

膝から崩れ落ちそうなほど力が抜けた。

この時新垣は『助けが来た』というより、『高橋が来た』事、
それに対して安堵した。
そのせいで今の自分の状況が頭から飛んでしまい、しばらくぽかんと
していたが、ふと気付くと、高橋は何事か叫びながらガラスを拳で
ガンガン叩いたり、取っ手に手をかけて揺すったりしている。
扉が開かない事には、ちゃんと気付いているらしかった。

   そうだ、自分は電話ボックスの中に閉じ込められているのだ。
   それを知った高橋が、今、助けに来てくれた。
20 名前:名無飼育さん 投稿日:2008/01/08(火) 00:30
「あ、愛ちゃん!」

扉を挟んで向こうにいる同期が狂気じみた形相になってきたので、
新垣は慌てて、自分も扉に張り付きそうなほどに近づいて叫ぶ。

「愛ちゃん待って!
 叩いても無理だから、そこ、思いっきり引っ張ってくれない?」
「あ? どこっ、どこや!」
「今手かけてるとこ、それ、私もこっちから押すから、せーので」
「これか!? ふぬっ」
「ちょだから、まだだって! せーのでってゆったでしょうが!」

ともあれ高橋が暴走しかかったおかげで、新垣はすっかり平静を取り戻す
事ができた。

内側と外側から取っ手に手をかけ、二人一緒の掛け声で。
新垣は押す。高橋は引いた。

しばし扉は微動だにせず、やはり駄目かと思ったその瞬間、一気に開いた。
開いた拍子に高橋がすっ転んで、アスファルトの上で後ろ向きにでんぐり返る。
尻餅をついて何が起きたか理解する前に、今度は何かに押し潰され、

「もおおおおやあだああああ」

耳元で叫ばれた。声が後頭部に響く。
頭がクラクラしたが、ジャケットの冷たい感触を頬に感じて、
新垣に抱きつかれたんだとわかった。
21 名前:名無飼育さん 投稿日:2008/01/08(火) 00:30
わかったところで、何と声をかけていいのやら。
とりあえず腕を背中にまわして、ポンポンと軽く叩いてやる。
圧迫されている首の周りに振動を感じた。
体が小刻みに震えている。

「……寒かったろ。戻るよ」

返事は無く、啜り泣きが聞こえた。
星空を見上げながら泣き止むのを待とうかと思ったが、抱きつかれていても
寒さが堪える。
特に腰から下の、さっき尻餅をついた辺り。

「ガキさん……尻がちべたい」
「……っん、……ごめん、ね」

涙声だった新垣は、ようやく高橋から離れた。
意地を張り続けて、帰る、とはもう言わなかった。
22 名前:名無飼育さん 投稿日:2008/01/08(火) 00:32
帰り道、高橋はまるで、ぐずる妹を連れ帰る姉のような体で新垣に接した。
俯いた彼女の頭にフードを被せてやり、ゆるく手を引きながら歩いた。

「なーガキさん、明日コタツ買いに行こ」

わざとなのだろうが、やたらと甲高い声で話しかける高橋。
新垣は無視しようかと思ったが、聞かない振りをするのにもエネルギーが
要る事を知っている。

「……いきなりだね」
「あったけぇぞー。入ったらしゃーわせんなる」
「知ってるよ、そのくらい」
「んで、ちゃんと正面向いて座って、話そな。みかん置いて」

多分、『みかん』が自分達にとっては果物以外の意味を持っているせいだろう、
高橋はアッヒャと引き笑いした。

「あとねー、あとなー。
 話したい事が沢山あんだよ、もう酔ってねえぞ」
23 名前:名無飼育さん 投稿日:2008/01/08(火) 00:33
大丈夫、それはもうわかりきっている。
ガラスにくっつきそうなくらい顔を近づけた時の高橋の顔は、家にいた時と
違って、ほろ酔いの赤い顔ではなかった。
真剣な、リーダー然とした表情だった。
行き過ぎて一瞬とち狂ったかと思わせる顔も見せたが、それは自分の為に、
必死になってくれたからだ。

高橋は喋る事があまり得意ではない分、行動で示そうとする。
そういう人であり、それが現リーダーのやり方だった。
だから自分は、サブリーダーとして、その逆でバランスを保とうとした。

モーニング娘。の枠を外れて、下の娘、特に新しくユニットを組む事になった
中島や岡井に対しても同じ態度で貫こうとした事に関しては、確かに考える
べきだったかもしれない。
でも正直な話、情けない事に、今の自分には余裕が無いのだ。
差別という都合のいい言葉を使ったが、相手によって態度を変えるなんて
器用な事は、まだ難しい。
……という事を、きちんと言わなければならない。

コタツは多分、話しやすい環境を作ろうとして言ってくれたんだろうから、
ご厚意に甘えるとしよう。

明日の今頃は、ぬくぬくと暖まりながら、みかん片手に。
まずは、『ありがとう』からだ。
24 名前:名無飼育さん 投稿日:2008/01/08(火) 00:34
~旦(;゚;;) (;゚;;) 旦~
25 名前:名無飼育さん 投稿日:2008/01/08(火) 00:34
旦(;゚;;) 旦~
26 名前:名無飼育さん 投稿日:2008/01/08(火) 00:34
旦 旦

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