長月
- 1 名前:長月 投稿日:2005/09/25(日) 01:05
- 長月
- 2 名前:長月 投稿日:2005/09/25(日) 01:06
- 台風をひとつ見送ると急に肌寒く感じられるようになった。
見上げる空には今にも降り出しそうな雨雲。
「夏と秋ってさー」
「うん?」
「こんなに全力ダッシュで入れ替わるものだったっけ?」
重ね着をしているとは言え、所詮は半袖。
入れ替わり始めた昼と夜の間で、気温はぐんぐんと下がり、藤本はしきりに両手で腕を擦る。
「うん、何だか急に寒くなっちゃったね」
紺野はカーディガンを脱ぐと、藤本の正面に回り、その肩に羽織らせた。
「いや、催促した訳じゃ…」
「うん。私がそうしたかっただけ。ほら、下も長袖だし」
少しだけ俯いて、微笑む。
一瞬、どっちが年上なのか分からなくなってしまった。
「じゃあ、さ」
藤本の左手が、カットソーの先に触れる。
「体温は半分こしよう」
- 3 名前:長月 投稿日:2005/09/25(日) 01:06
- エンド
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