68 ふぁいあー
- 1 名前:ふぁいあー 投稿日:2004/12/28(火) 00:18
- 68 ふぁいあー
- 2 名前:ふぁいあー 投稿日:2004/12/28(火) 00:19
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「寒いね」
「そうだね」
絵里はさゆみと二人でログハウスの中にいた。
お互い身を寄せ合って寒さを凌いでいる。
外は猛吹雪に見舞われていた。そのため二人は外に出ることが出来ない。
今はただ、吹雪がやむのを待つだけ。
スキーに行こう、どっちが言い出したか、もう二人とも覚えていない。
でも二人ともすぐにスキーの話で盛り上がり、とんとん拍子でことが進んだことは覚えている。
だけど絵里が途中で足を捻挫してしまうというアクシデントがあり、
そのため二人は何とか近くのログハウスに入り込んでいだ。
「ごめんね」
「ううん、いいの」
さゆみは全く気にしていない様子だったため、絵里はホッとした。
- 3 名前:ふぁいあー 投稿日:2004/12/28(火) 00:19
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ログハウスの中は案外冷たくて、
発見した毛布で体を包むことでしか寒さを凌げなかった。
体をお互い近づけて体温を感じあうことで、少しでも温まろうとしたがそれでも寒い。
そんなとき、絵里はあるものに気がついた。
「暖炉あんじゃん」
「あ、ホントだ」
座っていた椅子とちょうど死角になっていたから気づかなかった。
絵里は足を引きずりながら傍によると、マッチを探した。
「ないや…」
絵里は落胆していると、さゆみが近づいてきた。
- 4 名前:ふぁいあー 投稿日:2004/12/28(火) 00:20
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「薪ある?」
「え、あるよ」
当たり前のことを聞くさゆみに絵里は少し呆れながら答えた。
さゆみは暖炉から薪を拾い上げた。
指にグッと力を込めると、途端にバキッという音がして薪が砕け散る。
呆然とする絵里。
さゆみはなんでもないみたいに薪を暖炉の中に投げ込んだ。
何をする気なんだ。
絵里はじっとさゆみを見た。さゆみはなんと、
「いただきます」
バリバリバリバリ。
薪を食べた。そして、
- 5 名前:ふぁいあー 投稿日:2004/12/28(火) 00:20
- ふぁいあー
- 6 名前:ふぁいあー 投稿日:2004/12/28(火) 00:20
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「これで暖かいね!」
「う、うん…」
語尾にハートマークが間違いなくついているであろう、
さゆみのすこしだけ焦げた口元を凝視しながら、
絵里の背中には強烈なまでの寒気が走っていた。
- 7 名前:Max 投稿日:Over Max Thread
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もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。
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