56 Girls in 333

1 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/12/27(月) 01:59
56 Girls in 333
2 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/12/27(月) 01:59
18時に東京タワーに来てください

たったそれだけのメールだった。
よっすぃーから朝早く来たメール。
どういうこと?って返信しても、とにかく来てくださいとしか帰ってこなくて。
私は電車に揺られて東京タワーに向かった。

もうクリスマスも過ぎた12月26日。
電車から見える東京の街は、まだクリスマスの余韻を残すイルミネーションやセールの看板が目立っていた。
なんとなく歩きたくなって。
一番近い駅をやめて、一個前の駅で降りる。
昨日よりも最高気温は5度高いって天気予報でいってたけど、夕方の空気は冷たかった。
体を温めるように少し早足で歩きながら。
こんな寒いときに何の用だよってよっすぃーに心の中で悪態をつく。

東京タワーへの行き方なんてない。
どこからでも見えるんだから、そっちの方向に進めばいい。
前によっすぃーと二人で来たときもそんな感じだった。
看板なんていらない。
おいらよりもはるかに高いそれを見上げて、おいらは歩く。ただただ歩く。
あたりが次第に薄暗くなっていっても、それは灯されたイルミネーションとともに、よりはっきり見えた。
3 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/12/27(月) 02:00
「もしもし、よっすぃー、ついたよー」
「展望台に上がってもらえますか?」

電話越しに聞こえる声は、少し震えていた。
だけど、それだけで一方的に切られた電話は、それ以上考える余地を私に与えなかった。
会えばわかると思って、さっさと切符を買ってエレベーターで上へ。

考えてみれば、東京タワーに一人で来るのは初めてだった。

周りはカップルでごった返して。
エレベーターの壁に背中を張り付けながら、外の景色も見ることすらなく、上がっていく。
ほんの1分前後の間がすごく不愉快で。
自分の中に浮かんだ笑顔のよっすぃーに、自然と拳を握っていた。

ったく、会ったらグーパンだからな…

扉が開く。展望台も同じくらい人が多くて。
後姿を探して一週回っても、よっすぃーのそれはなくて。
振り返って「矢口さん」と笑いかけてくれる背中はなくて。

そのとき、携帯が鳴った。

「矢口さん」

聞こえたよっすぃーの声が心の何かを飛ばした。

「よっすぃー!どこにいるのよ!」

大声で叫んだ声に、夜景を見ていたカップルが数組振り返る。
でも、そんなことはどうでもよかった。

「ごめんなさい」

すっと言われた言葉。
たったそれだけで、それ以上何も言えなくなる。

よっすぃー、君はズルイヨ
4 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/12/27(月) 02:00
「下、見てください。芝公園の方」

芝公園がどっちかなんてわかんない。
でも、偶然見た方角が、それだったらしいことはすぐにわかった。

地面に広がったメリークリスマスっていう文字。
光に描かれたそれ。
ほんの指の先ほどの小さな文字が並んでいるだけだったけど。
見下ろした視線の先に、確かにそれはあった。

「矢口さんにクリスマスプレゼントあげれませんでしたから。1日遅れのプレゼントです」

携帯越しに聞こえる声。
言い終えた後、よっすぃーはひとつくしゃみをした。

「よっすぃー」
「何ですか?」

「バカ、風邪引いたら怒るからね」
5 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/12/27(月) 02:01
終わって
6 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/12/27(月) 02:02
(0^〜^)人(^◇^〜)
7 名前:Max 投稿日:Over Max Thread
このスレッドは最大記事数を超えました。
もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。

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