19 太陽
- 1 名前:19 太陽 投稿日:2004/12/24(金) 17:18
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19 太陽
- 2 名前:19 太陽 投稿日:2004/12/24(金) 17:19
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「みきねぇ?」
真っ青な空のなかに、オレンジ色の太陽が姿を現した。
太陽は黒い煙に変わり無数の残骸となって散らばっていく。
それは、たった今まで藤本が操っていたF-15イーグル。
「―――みきねぇ!」
れいなの絶叫はもう届かない。
れいなのイーグルの機内にも、ロックオンされた事を知らせる警戒音が鳴り響いている。
操縦桿を握り締めた手がガクガクと震える。
キャノピーの向こうに広がる光景は、一寸先の自分の姿だ。
- 3 名前:19 太陽 投稿日:2004/12/24(金) 17:20
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『―――!』
無線からは誰かのヒステリックな声が聞こえてくる。
やるべきことなど思いつかず、ただ感情ばかりが溢れてきた。
れいなは動揺していた。
どうして突然こんな戦闘に放り出されたのか。
れいなは憤っていた。
どうしてあたし達がこんな戦いをしなくてはならないのか。
れいなは怖かった。
これからあたし達はどうなってしまうのか。
目の前に広がる青一色の世界。
見渡す限り何もないそこには、冷たい恐怖が満ちていた。
- 4 名前:19 太陽 投稿日:2004/12/24(金) 17:20
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警戒音は鳴り止まない。
迫り来るミサイルの姿が目に浮かび、れいなは慌てて首を振った。
「どうしたらよかと……?」
チャフ? フレア? 上昇? 下降?
混乱しきった頭に、同期や先輩達の笑顔が浮かんだ。
「どうしてこんなことに―――」
唇を噛みしめぎゅっと目をつぶる。
次の瞬間、れいなのイーグルはオレンジの光に包まれて膨れ上がった。
れいなの意識も虚しい問いかけも、真っ青な空に溶けていった。
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- 5 名前:19 太陽 投稿日:2004/12/24(金) 17:21
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「うわーまた死んだ……もうつまんなーい」
彼女はコントローラーを放り投げて、ソファへ仰向けに倒れ込んだ。
画面には撃墜された機体が散らばっている。
「はぁ……」
窓の外は晴天、時計の針は午後一時をさしている。
今日はクリスマスなのに。
「ヒマだぁ」
仰向けのまま携帯を開いて、乱暴にメモリをスクロールさせる。
やがて、最近素敵だなと思った人の名前が目に入った。
「えへへ」
退屈な気分はあっという間に消え去り、はやる気持ちを抑えて通話ボタンを押す。
その笑顔はまさに―――
- 6 名前:19 太陽 投稿日:2004/12/24(金) 17:22
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CONTINUE?
- 7 名前:Max 投稿日:Over Max Thread
- このスレッドは最大記事数を超えました。
もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。
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