08 陽だまり
- 1 名前:08 陽だまり 投稿日:2004/12/24(金) 00:54
- 08 陽だまり
- 2 名前:08 陽だまり 投稿日:2004/12/24(金) 01:01
-
のんつぁんと二人で、麻琴のことを待っていた。
あいぼんも誘いたかったんだけど、ピンの仕事やら何やらで結構
忙しいみたいだった。
近所のあまり大きいとは言えない、河原。
のんつぁんは落ちてた棒切れに器用に糸をくくりつけて作った、即
席の釣竿で釣りを楽しんでいた。
二人並んで、というよりは私がちょっと下がった位置になって河原
の土手に座っている。だから私の視界からは彼女の小さな背中しか
見えない。
その小さな背中をぼんやりと眺めながら、思った。
- 3 名前:08 陽だまり 投稿日:2004/12/24(金) 01:10
- 麻琴とは、一緒にモーニング娘。に入った同期だし、色んなこと
を1から分かち合ってきた仲だ。
あいぼんとは家が近所だし、さくら組でも一緒だった。今でもス
ケジュールが空いた時には、わざわざ遊びに来てくれる。
じゃあ、のんつぁんは?
同い年の先輩? 気の合う仲間?
何だか、どれも当てはまらないような気がした。
私はよくのんつぁんに麻琴の代わりにされたり、二人が喧嘩した時
の愚痴を聞かされたりする。のんつぁんにとって私は、ただの都合
のいい人なんだろうか?
のんつぁんは、どう思ってるの?
小さな背中に、心の中で問いかけた。
- 4 名前:08 陽だまり 投稿日:2004/12/24(金) 01:18
- 時折、強い風が吹く。
私はその寒さに身を縮めながらも、体の芯はちっとも寒くないこ
とに気がついた。
そう言えばさっきからずっと、のんつぁんと言葉を交わしてない。
普通だったら何か喋らなきゃ、とかできるだけ会話を絶やさない
ように四苦八苦するんだけれど。
それはきっと、彼女と一緒にいるだけで、安心するから。
どうしてかはわからない。でも、二人でいると何となく心が温まる。
言葉を交わさずとも分かり合える、って感じじゃないけど。
空気のように水のように、そんな言葉が浮かんできた。
- 5 名前:08 陽だまり 投稿日:2004/12/24(金) 01:22
- 風は冷たい。
でも降り注ぐ日差しは柔らかくて、暖かで。
「まこと、おそいねえ」
のんつぁんが、ぽつりと言った。
けれどもそれは、麻琴を待ちわびるといった調子じゃなくて。
「うん、遅いねえ」
彼女も私と同じ気持ちだったらいいな、そう思った。
- 6 名前:08 陽だまり 投稿日:2004/12/24(金) 01:23
- sageシパーイ
- 7 名前:Max 投稿日:Over Max Thread
- このスレッドは最大記事数を超えました。
もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。
Converted by dat2html.pl v0.2