07. とまんねぇなー

1 名前:07. とまんねぇなー 投稿日:2004/03/14(日) 01:51
07. とまんねぇなー
2 名前:─── 投稿日:2004/03/14(日) 01:54
「おはようございま〜す!!」
って、あれ?
一番ノリか。

チャーンス!
れいな、あれをやるなら今しかないのよ。

だがしかし待て。
脱いだ瞬間に人が入ってきたら、どう言い訳る?

でも、裸で楽屋にいるなんて大胆、やってみたいんだろ?


あー、やばいやばい。
二人のわたしがやじろべぇ〜

でも、ちょっとくらい、一瞬ならいいかも。

よし、行くぞ、れいな。
大人の女になるんだ、れいな。

・・・とりあえず、シャツだけは脱いでみようか。
今、けっこう暖かいしね。

大丈夫、上を脱ぐだけだし、中にTシャツ着てるし。

お?
けっこういいんじゃない?
あばんぎゃるどな感じ?

よし、じゃあ、次は・・・
Tシャツもいっちゃう?
大丈夫、大丈夫。
熱いんだから、今日は。

「おはようございまぁすっ」

Wow!!紙一重。

「って、れいな一人?」
「おはよう、さゆ」

ふぅ、危ないとこだった。
さゆも気付いてないみたいだし。
3 名前:: 投稿日:2004/03/14(日) 01:54
「なっち、いい加減、そのナレーションうざい。田中、上着脱いだだけじゃん」
「えぇ〜?面白いっしょー。なっちのナレーション」
「いや、もういいから。それより、モニター見てようよ」
「あぁ〜。そうやって圭織、なっちのことば、バカにしてんでしょ?絶対そうだね」
「そんなことないよ」
「ホントに?」
「ほんと」
「いやウソだね。絶対なっちのことバカにしてるっしょー」
「だから、してないって。なっちをバカにするとか、絶対にないから」
「この世に『絶対』なんてこと、ありえませんー!!」
「なつみテメーこのやろー、アンタのその前髪、眉上5cmのところで綺麗に切り揃えるよ?」
「なっち、なんも聞こえなーい。圭織、なんか言った?」
もうコイツいいや。

「ねえ、紺野は?」
「住基ネットがどうとかで区役所にクレームつけに行くって。わぁし、思うんだども、あさ美ちゃんってホントに頭いいんでねぇかって思うんですけどそれはナゼカといいますとだすね──」
「い゙や、もういいがら。たかはす」
私まで訛ってんじゃん。


つーかみんな、なんでいきなり集中力途切れてんのさ。
自由の国なのか?ここは。
なっちと私だけかい、なんとなくだけどやってんのは。
誰かまとめろよ、マジで。

ったく。
「誰さ、こんな手間のかかる暇潰し、やろうなんて言ったの。大体──」
そんな私の呟き。
「飯田さんじゃないですか。ノリノリだったの」
「・・・新垣、あそこの隅で一人新垣ウェーブ百回。オリメン命令」
「わたし、3月8日16時27分46秒、地球が5垓4京132兆84億3475万飛んで93回廻り、そしてなおかつ四分の三くらい周りかけている今この瞬間から、安倍さんの命令じゃないと聞かないことにしました」

「じゃあ、ほれ、なっち」
「新垣、一人新垣ウェーブ一万回。ちゃんとライブのテンションでね」
「はい!」
うっわ。なんかすっげームカつく。
新垣、ありえないくらいの笑顔だし。
なんかとってもセンチメンタルな気分。
4 名前:─── 投稿日:2004/03/14(日) 01:55

「さゆ?なに動いてんの?」
さゆちゃんがばたばた動かしていた手足と頭をピタッと止め、軽くむくれる。
「踊ってんの!『ミニモニ。じゃんけんぴょん』でしょ、どう見ても。飯田さんと辻さんと、おとめツアーの打ち上げで階段娘。やるの。れいなは?」
「ああ、わたしはパス。そういうの、緊張するし」
「でも、前にやったやん。石川さんと──」
「あ゙ぁ〜〜!いい、いい。言わなくていいから」
わかるよ、田中。
あれは悪夢だよね。
憧れの石川と共に、予定調和で見事に玉砕した田中。
おねえちゃま、そんな慌てふためいていた田中にキュンとした。
5 名前:: 投稿日:2004/03/14(日) 01:56

それよりも。
「・・・なによ、なっち。こっち見てんじゃないわよ」
軽蔑と羨望が入り混じった微妙な視線、すっげー困るんですけど。
でも、こういう楽しいのって、残った者の特権でもあるんだからね。
「べっつにぃ?羨ましくなんてないし」
「羨ましいんじゃねーか」
「そんなこと、ありません」
「素直になんなよ。絶対なっち、羨ましいと思ったよ」
「そんなことないです。それに、世の中には『絶対』なんてこと、ぜぇーったいにありません!」
私はつっこまねーぞ。


「それよりさ、一緒に見てたメンバー、かなりいなくなってるんだけど」
開始当初、紺野以外のメンバーはみんないたはず。
なっちが指差した方向を見ると、廊下で矢口と石川が胸倉つかんで罵り合ってる。
「うっさいんだよ!この毒ピンク。リアルにキモいっつーの」
「黙れ、このぽんすかチビ!ダンボールに詰めて伊豆に送るぞコラ!!キーホルダーにされてーか!!!」
石川、成長したな。
どうせ、ジャレてて盛り上がってきちゃったんだろうけど。
あ、後藤が飛び蹴り参戦。
なんでいるんだ?
石川、蹴られたケツをおさえたまま蹲ってるし。

「よっちゃんと小川は餃子食べに行った。圭織くらいだよ、そんな一生懸命に見てんの。面倒くさいとか言いながら、実は楽しんでるっしょ」
「あ、そう」

みんな、カメラは入ってないと、これだもんね。
チクショウ!そんなら、私だって愛と恋との違いを真剣に語るぞ!
「圭織、なにヤキモキしてんのさ。いいから、V見ないと。見なくていいの?」
「うっさいよ」
言われなくても見るっつーの。
6 名前:─── 投稿日:2004/03/14(日) 01:58

本当に頭の中であの曲が流れているのだろうか。
ちょっと解せないようすだったさゆちゃん、またどたどた始める。
ミニモニ。じゃんけんぴょんの欠片すら見当たらない。
まあ、それもかわいいけどね。
って、いつの間にか、画面の端に亀井の姿が。

「絵里、いつからいた?」
「ひどぉーい。ずっといたよ。さゆのすぐ後に。あ、藤本さんだ」
遠くから、藤本の元気な声が近づいてくるのが、モニターからでもわかる。

おはようございまーす おはようございま〜す おはようございまーす

ミキティすまいるが見えてくるよう。
私たち古株がいないところでも、ちゃんとしてることがわかって嬉しい。
そして、明るい声がはっきり聞こえるようになり、ドアが開く。


「だっる〜」
見るからにげんなりした藤本が、楽屋に入るなり椅子に傾れ込む。
なんかちょっとショック。
7 名前:─── 投稿日:2004/03/14(日) 01:58
「大丈夫ですか?」
藤本の荷物を受け取り、荷物置きまで運ぶ亀井。
お茶を差し出したり、雑誌で扇いだり、介護らしいことをしている。

さゆちゃんはといえば、ゆくのだぴょーん、の部分の、ぴょーんのポーズが納得いかないらしい。
しきりに首を傾げ、何度もやりなおしている。

「いや〜。昨日さ、急に懐かしくなってドラゴンボール全巻買ったんだけどさ。あ、知ってる?ドラゴンボール」
「知ってますよ。漫画ですよね?お兄ちゃんが持ってるんで」
亀井しか知らないんだ。
ん?って感じの田中。
さゆちゃん、踊ってないで、ちょっとは参加しようよ。

「絵里、どんな話なの?れーな、闘う、っていうのしか知らない」
「うんとねー、なんかぁ、いろいろ強い人がいてね、でね、」
「いや、いいから」
軽く手をあげて、亀井を制した藤本。
その気持ち、すっげーわかる。
8 名前:: 投稿日:2004/03/14(日) 01:58

って、いてーよ。
が、そんなことを言おうにも、のんちゃんの背中はもうすでに遠く。

「ぶぁ〜〜か!!」

張り倒したいくらいに小憎らしさたっぷりの言葉でも、無邪気な笑顔が可愛らしい。
愛しくて愛しくて愛しくて──
「甘いよ、あいぼん」
時間差で来たあいぼんを生け捕り。
暴れるあいぼんを力で捻じ伏せ、膝の上に座らせる。
「ねっ?あいぼん。一緒に6期見よっ!」
「・・・・・・ふぁい」
マスコット、GETS!!
なっちの冷たい視線なんか気にならない。
温もりたっぷりのぷにぷにょエンジェルさえいれば、私はもう何もいらない。
9 名前:─── 投稿日:2004/03/14(日) 01:59
「とかそんな感じの、まあ、そういう漫画があってさ──」
「漫画ですかぁ?貸して下さい」
あ、一応さゆちゃん、話にも神経向かせてんだ。
「いいよ。つーか、あげる。たぶん、もう読まないし」
「やったー!!」
太っ腹な藤本の手を握り、ぴょんぴょん飛び跳ねて喜びを表現したさゆちゃんは、田中に止められるまで、飛び続けていた。
その間、ずっとすがるように田中を見てたんだけど。


「でね、美貴、昨日の夕方から読み始めたんだけどさ、気付いたら、もう朝になりそうな時間でさぁ。42巻まであるんだよ、あれ。家に持って帰るの重かったしさ、で、すっごい疲れてたんだけど、でも、最後まで読まなきゃいけないしで。もうマジ最悪。面白かったんだけどね」

ある意味ロックな藤本、冊数を聞いて喜びつつミニモニ。を踊るさゆちゃん。
ぼへらぁと微笑みながら日光を浴びてる亀井に、困り笑顔の田中。
10 名前:: 投稿日:2004/03/14(日) 02:00

「ねぇ、圭織。なんでさっきからニタニタ黙って頷いてんの?」
「・・・・・・別に」
あ〜、なんかマジやばいかも、私。
みんな可愛くてしゃーない、とか酔ってほざいてた裕ちゃんの気持ち、理解できてしまった・・・
私の気の緩みをついて逃げ出したあいぼんもかわいい。
鼻っ柱をおもいっきり頭突きされたけどかわいい。
ばばくせーんだよ、線香か、その香水、とか言われてもかわいい。
なっちも一緒になってばかとか言うのはムカつく。
11 名前:─── 投稿日:2004/03/14(日) 02:01

「そういえばシゲさん、なにやってんの?さっきからがちゃがちゃ」
「踊ってるんですぅ!おとめの打ち上げで、飯田さんと辻さんと踊るんです」

あ、タブーなんだ。
6期の4人で、おとめの話するの。
亀井、見るからに拗ねちゃってる。
「そういえば、この前行った焼肉、おいしかったですよね?さすがは名産、って思った」
鶏肉料理なんだけどね、と心の中でつっこんどく。
藤本も、当然といえば当然なんだけど、亀井の様子に気付いて曖昧な笑顔。
田中もどうにかさゆちゃんを止めようと、無駄な試みを繰り返している。

思ったことは素直に表に出すさゆちゃん
「ですよねぇ?れいな、おいしかったでしょ?」
「いや、あぁ、まあ。でもさ、最近、春らしくなってきたよね?ね?藤本さん」
「え?あ、あぁ。そうそう。桜もそろそろ開花だっていうしね」

「ツアー先で見た桜、キレイやった。川沿いにずーっとあって」
「いや、あれ、梅だし」
藤本も、つっこんでから、さゆちゃんの話にノッたの後悔しても遅いんだよ。
亀井、駄目押しされてんじゃん。

「あれ梅かぁ。でも、キレイだったな」
ねぇ、さゆちゃん。何となく感じない?
亀井、ちょっとウルウルきちゃってんの。

「あたい、どうせさくらだよ。楽しいよ。先輩と仲良くなれて!亀子と呼ばれて!!和歌山なめんなよ、なんかあんだよ。寝ててなんも見てねーけど、絶対なんかあったんだよ!!!」
12 名前:: 投稿日:2004/03/14(日) 02:01

「ねぇ、圭織、いま、亀井、あたい、って言ったよね?あたいだよ、あたい」
興奮気味のなっちは、亀井の最初の三文字で飛んでしまったらしい。
モニターの中では、豹変した亀井がさゆちゃんのほっぺを掴んで責め立ててる。
必死になだめている田中と藤本。
収まりつかない亀井は、さゆちゃんを壁に押し付け、罵っているが、それは限りなく愚痴に近い。
そして亀井の標的になったさゆちゃんは、その変貌ぶりが面白かったらしく、恐怖など微塵も感じていない様子で笑っているが、ほっぺを押さえられているためにぶほぶほ音を漏らしている。

なんだかなー、と思う。
なっちも、すごく楽しそうにしてるし。
娘。大丈夫か?
13 名前:: 投稿日:2004/03/14(日) 02:02
「ねぇ、圭織。いいのかな、いいのかな。やっちゃって。タイミング、今だよね?こういうのって、一気にやった方がいいのかな。それとも小出しの方がいいのかなぁ」
炭酸ガスが出てきたり、照明が消えちゃったりとか、ありがちなトラップなんだけど、その決定権を握らされたなっちはウキウキが止まらない。
「好きにしなよ。あ、でも小出しの方が、って、なにやってんだおめー!全部一気にやっちゃってんじゃねーよ」
「違うよ、違うって。なっち、悪くないもん。機械が勝手に・・・」
「うそつけ!指、ボタン押したまんま、固まってるじゃねーかよ!!」
14 名前:: 投稿日:2004/03/14(日) 02:02

大惨事。
田中の金切り声が聞こえた以外は、みんな全くのノーリアクション。
真っ暗な部屋に炭酸ガスの噴射音だけが間抜けに聞こえる。
ヘビとかゴキブリのおもちゃも一緒に落ちてきたんだろうけど、夕方だから微妙に見えたり見えなかったりで、中途半端。。
とりあえず、目が点になったままのなっちの頬を叩く。
「おい、なっち。戻れー帰ってこーい」
「・・・はぇ?ああ、怖いね。機械が壊れて暴走しちゃうと」
「壊れてないし、暴走もしてないし。普通に電気とか復旧してんじゃん」

つーか、なんでなっちと私以外、誰も残ってねーんだよ。
一応、新垣もウェーブ中だけど。
そんなに個人行動好きか?おまえら。
キャラ重視だから、あとは奔放でいいのか?
今度、全員一列に並ばせてばかのかべをエンドレスで朗読するよ、マジで。

「新垣、矢口とかは?」
「うぇーぶ、うぇーぶ、うぇーぶ」
「新垣、なっちの言うこと聞ける?矢口とかは?」
「青春を改めて考え直したいって、埠頭に向かいましたよ」
15 名前:─── 投稿日:2004/03/14(日) 02:04

あ、藤本が三人を集め、何やらペンで書いている。

ああ、バレたな。こりゃ。
藤本、含み笑いしてるもん。
反撃かなんか考えてんだろーな。
あんな不可解が一気に起きたら、びびるどころか気付くよな。

お?そうくるか。

「れいな、なんか急にライブの練習したくなった。にゃんにゃん」
田中、吹っ切れたな。

「ぷぅわぷわなんだよ、これ。ぷぅわぷわ」
なにそれ?

「絵里、さゆの膝で寝るね」
「さゆの膝と太ももは、とっても気持ちがいいんだぞぉ!」

可愛さアピールに出たか。なかなかやるな、こいつら。

「おはようございますっっ!!」
素っ頓狂に紺野、怒り狂って楽屋入り。
「なんだよ、住基ネットって。しかも、役所が私の書類をなくした!?なんのための郵送物だよ。なんのための税金だよ!なんだ、なんだよ、なんなんだよ!!背番号つけんなや、このわたしに、わたくしに!菓子折りくらいよこせや!!」
16 名前:: 投稿日:2004/03/14(日) 02:05

「ちょっと、圭織!なんで紺野が入ってくんのよ?」
「いや、私に言われても。つーか、紺野。明らかにハッとした顔したね」
「あ〜ぁ、真っ赤になって俯いちゃったよ。自問自答してるんだろうねぇ、失敗したと思ってるんだろうねぇ。責任感じてるんだろうねぇ。きっと」
なっち、お前もちょっとは気にしろ。
頬杖ついて、ぼんやりモニターを眺めるなっちを見て、そう思う。
紺野が入ってきたのは、なっちがとちったかなり後。
もう6期にバレバレの、ずっと後。


「そろそろネタばらしに行こうか。しゃ、用っ意はいい?圭織」
何慌てて噛んで慌ててんだか。
「しゃよー、っいはいい?」
「なにそれ?ばかじゃない?」
マジ殺す。
あ、ころすとかイッチャいけないんだ。
今度、きっかけなしに、そのお澄まし顔を捩じり潰す。


「なっちも圭織もさ、ドッキリ仕掛ける立場になったんだよねぇ。頑張ったよねぇ」
「つーか、なっちさ・・・いや、いいわ」
「そ?早く行こう?」
テケテケと足早に先を歩く、なっちの後姿を見て思う。
変わらないな、と。
ずっとこのままであってほしい。

「さぷら〜いず!!」
ただ、私を差し置くような自分勝手は、謹んでほしい。
17 名前:: 投稿日:2004/03/14(日) 02:08


「やめるべさ、やめるべさ。」
・・・なんでそうなるんだよ。
なっちがさゆちゃんに足首掴まれ、逆さづりになってる。
そして、田中にロングのスカートを頭のてっぺんで結ばれて、パンツが露わに。
「暗いよー!おかーさーん!!」

亀井がなっちの色気のないパンツを見て大爆笑。
「なんかすーすーする。あ、オケツはやめて。なっちのおけつ、おけつ!」
あーぁ、藤本にマジックでポイントを茶色く塗られてるし。
18 名前:: 投稿日:2004/03/14(日) 02:08
これ、もしかして逆ドッキリ?
私への逆ドッキリ?
どっからどこまで?
あー、こんな気付いてても、びっくりしたリアクションしちゃうんだろうな。私ってば。
大人にならなきゃよかったよ。
ジョンソンだった私は、不器用なんです、なんでクソ、絶対言わなかったもんな。

「おいノッポ」
挑戦的な笑みで、藤本が私の肩を小突いてくる。
どっちだ?
正解はどっちだ?
泣くか、無視するか、もしくは立ち向かって泣かされるか。
19 名前:: 投稿日:2004/03/14(日) 02:12

「なぁ〜んちゃって!」
石川さん、ちょっとタイミング早い。
「・・・・・・」
「圭織、放心しちゃってまーす」
矢口の明るい言葉をきっかけに、ははは、なんて場の空気が一気に和む。
今日は自分にご褒美、買おう。
火星の土地、買い占める。
つーかねー、あー、本気でどうでもよくなってきた。やってらんねー。マジやってらんねー。もういいよ、ホントに。何がドッキリであろうがなんだろうが、コイツラ、マジ勝手だし。ついでに言うと、私も自己中でワガママだし。そもそも、根本的に無理があるんだよ。元々、女の腐った輪に入れないような我の強い女の子が集まって、刷り込まれたプロ意識の名の下に団結するなんて。なんか心の底からどうでもよくなった。もう娘。解散。これ、決定。もう決めたから。私は意志は強いよ。固いし。あの手この手で、娘。はおろか、Helloを壊滅に追い込む。決めた。知ってんだよ、いろいろ。ずっといるんだから。今日中にでもネットで流してしまおうか。携帯の写真で十分だよね、本人だって証明するの。あ、でも、本にした方が稼げるよな。あることないこと、おもしろおかしく自費出版。確実に売れるんだろうし、そっちの方が入りがいいかもな。
「圭織、交信?」
矢口がなんか言ってっけど、いいよ、別に。私は私で、私なんだから。いいんだよ、いいんだよ、ごめんなさい、もういいです、いや、ホントに、いいです、大丈夫だから、いいんだよ、別にどうだっていいわけじゃないんだけど、これは前向きなどうだっていい、なんだよ。そもそも、今の娘。ってなんだよ。私は歌手になりたくてこの世界は入ったのに、キスしてぞっこん、とか無理がありすぎるだろ、普通に。私、22だよ?まみれてるって。笑顔とか仮面だし。仮面の下の素顔はバレバレではないのか?しらねーよばか。私自身、ぶりっこなのかなんなのか意味がわかんねーし。カオ、あーてぃすとなんだよ。あーおもしれーちょーおもしれー気ぃくるうくらいおもしれーおもしろすぎて泣けてくる。そうだ、クマちゃんだよ、クマちゃん。こぼれるぞ、涙が。涙の数だけ強くなるんじゃねーんだよ、鈍くなって落ちてくだけなんだよ。それにしても、なんなんだよ、これは。そもそもありえないって。我の強い女の子がチームワークとか。仲いいけど、ぜったいなんかちがうって。マジでアオクサイ自問自答とか、なんかそんな類の・・・・・・・・・・・・・


とまんねぇなー [完]

20 名前:07. とまんねぇなー 投稿日:2004/03/14(日) 02:16
 
21 名前:07. とまんねぇなー 投稿日:2004/03/14(日) 02:16
 
22 名前:07. とまんねぇなー 投稿日:2004/03/14(日) 02:16
 

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