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27 春の夜に散るはなびら
- 1 名前:27 春の夜に散るはなびら 投稿日:2003年06月26日(木)20時14分43秒
- 27 春の夜に散るはなびら
- 2 名前:27 春の夜に散るはなびら 投稿日:2003年06月26日(木)20時17分17秒
- (参ったなあ。)
自機の位置を完全に見失っていた。無線のスイッチを入れる。駄目だ。
かなり厚木基地からは流されてしまったらしい。全く感無しだ。
今を遡ること数時間前、サイパン島からB29の編隊が中島飛行機の武蔵野工場を目標に接近中であるとの情報を八丈島電探所より入電し、厚木基地所属の帝都防空師団所属302空は、雷電や零戦など70機態勢で航空邀撃を実施した。
自分、小川麻琴一飛曹も愛機『雷電』を駆って出撃し、伊豆半島上空で待ちかまえる。B29は富士山を目標に日本列島に侵入し、それから東京方面に進路を東に変えるのだ。上手く待ち伏せすれば一網打尽にB29を退治できる。
敵機編隊は幾つかに別れて、高度を5000メートルから1万メートルまで分散してやって来た。
厚木を飛び立ち30分ほど飛行すると、もう富士山の姿が眼下に広がる。一足早い雪が頂上を覆い、まるで海の潮がこびりついたフジツボの様だ。
前方に黒点が見えてくる。B公だ。敵の針路を阻むような形で上昇し、上方攻撃の準備を整える。高度は約一万。敵との高度差は1000といった所か。照準器の中でみるみる敵機の姿が大きくなっていく。
- 3 名前:27 春の夜に散るはなびら 投稿日:2003年06月26日(木)20時19分46秒
- 10機ほどのB29が高度を違えて、それでもかなり整然と編隊を組んで飛んできているのが目視できた。
取り敢えずは先頭機を攻撃することにする。操縦桿を押し倒してダイブする。擦れ違う瞬間に20ミリ機関砲を放つ。白い光の曳航を引いて弾がB29の背中に吸い込まれていった。
7000メートルまで下がったところで反転上昇。先頭のB公は白い煙を上げている。しかし高度を下げることもなくゆうゆうと航行している。全く頑丈な機体だ。厚木から飛び立った我が軍の僚機がそれぞれ攻撃を試みているが、なかなか致命打を与えることが出来ないみたいだった。東京上空やB29が帰る時に抜けていくと予想される銚子上空にも網は張ってあるので、ここで無理に墜とさなくとも、敵の体力を削るだけで第一打は十分だとも言えるが、しかし、一機も墜とさないのも悔しい。
と、意地を張ったのが失敗の元だった。
関東平野上空の高々度には強烈なジェット気流が吹いている。B29はその気流に乗って、すざまじい勢いで飛び込んでくる。攻める方には有利だが、守る側にしてみれば、たまった物ではない。反転上昇して体勢を立て直した時には敵は既にゴマ粒ほどになっていた。
- 4 名前:27 春の夜に散るはなびら 投稿日:2003年06月26日(木)20時22分09秒
- ジェット気流に自分の機体を乗せるように高度を調節する。これは燃料の節約という意味もある。急に操縦桿に抵抗を感じて操縦席の固い背もたれに体を押しつけられた。ジェット気流に入ったのだろう、体感スピードがぐっと上がる。B29ほどの、でっかい機体ならバランスを失うことも無いだろうが、雷電あたりでは濁流の中の木の葉だ。気流に飲み込まれないように慎重に操縦する。
B29はやっとスイカの種ほどの大きさになった。まだまだ遠い。早く追い付かなくては。
そんな焦りが、手元を狂わせたのか、体をどこかに持って行かれるような衝撃が有って、気付いた時には乱気流に揉まれて高度を一気に3000メートルは下げていた。
(うひぁ。)
ほとんど反射神経だけで操縦桿を引き起こして、機体を安定させる。
(あ〜あ、また里沙やあさ美に笑われるな。麻琴は、周りが見えていないって。)
当然、B29の姿はもう、どこにも無い。このまま帰投するより仕様がないが、ここは一体どこなのだろうか。日本のどこかであることは間違いないのだが。
高々度で飛行や戦闘したために、残存の燃料も心細くなってきた。
最悪の場合は不時着も想定しなくてはならないだろう。
- 5 名前:27 春の夜に散るはなびら 投稿日:2003年06月26日(木)20時24分38秒
- 覚悟を決めて高度をぐっと下げた。昼下がりの日本の田園風景が広がる。稲刈りが終わったばかりなのか、黄色い稲藁が点々と積まれているのが見える。何か風景に見覚えがある。山があの位置にあって、川があそこ。
(うひぃー、嫌な事を思い出しちゃったよ。)
この風景は保田教官に樫の棒で頭をこづかれながら、練習飛行した場所だよ。いつの間にか房総半島の方まで流されていたんだ。
燃料計を睨む。もう、厚木まで戻るだけの余裕は無い。
(霞ヶ浦に行くか。保田教官殿に『貴様ぁ、後先見ずに行動しよって。』ってこっぴどく叱られるかも知れないけど。)
反面、教官に久しぶりに会えるという、思いがけない喜びも心の中に沸き上がってくるのを感じていた。
霞ヶ浦との連絡は簡単に付いた。正直言って、敵が本土にまで侵入してくる昨今のご時世では、所属基地を飛び立った飛行機が戻れなくて、他の基地に不時着するということは珍しくも何ともない。
「小川。貴様、燃料の残りも見ずに敵を深追いするとは、俺が教えてきた事を全く頭に残しておらんな。」
飛行機を降りたとたんに待ちかまえていた、保田教官殿に頭を拳骨で軽く叩かれた。でも、目は笑っている。
- 6 名前:27 春の夜に散るはなびら 投稿日:2003年06月26日(木)20時28分25秒
- 「噂は聞いているぞ。厚木の302空で頑張っているらしいじゃないか。」
「はい。ありがとうございます。」
直立不動になって敬礼。
「固い話は抜きだ。厚木には明日戻れば良いと話を付けておいた。今日は飲むぞ。」
(保田教官殿が飲むと言ったら本当に潰れるまでだからな。勘弁して欲しいよ。)と思いながらも、断れる訳もなく教官殿の官舎で酒盛りと相成った。
日本酒の一升瓶とあぶったスルメだけの男の酒盛りだ。
「なあ、小川。おまえ達がいた頃が一番よかったなぁ。」
教官殿は私の肩をばんばん叩きながら言う。かなり酩酊の御様子である。
「貴様も知っとるだろ。神風特別攻撃隊の話を。」
「はい・・・。」
今や公然の秘密であるが、ミッドウエー海戦などの幾度かの空母対空母の航空戦に於いて多数の熟練パイロットを失った我が軍は、圧倒的な敵の物量作戦に対抗すべく南方戦線では敵艦に体当たりする作戦を採用しているという噂だ。
「沖縄だ。次は沖縄だよ。おまえも会っただろ。飛行練習生に。」
保田教官は遠い目をした。何かの感情が沸き上がって来ているみたいだった。
- 7 名前:27 春の夜に散るはなびら 投稿日:2003年06月26日(木)20時30分41秒
- 「奴らが行かされる。馬鹿げた話だよ。中学を卒業したばかりの連中が飛行機の飛ばし方の初歩だけ教わって、爆弾抱えてドカーン。」
テーブルに叩きつけたコップから酒が飛び散る。
今日、昼に会った田中、道重、亀井と名乗った、まだまだ幼さが残る子供達の面影が脳裏に甦る。彼女たちは飛行機の飛ばし方だけを来る日も来る日も短期決戦で叩きこまれて、即戦力として死んでいくのだろう。
何の疑問も無さそうな屈託のない奴らの笑顔が痛ましい。
(この国と無理心中しなくともいいのになぁ。)
自分自身まだまだ日本も余裕があった頃に生まれ育った為だろうか、そんな考えも浮かんだ。
生まれたとき時から戦争で、忠君愛国を教えられた世代は死ぬことに迷いが無いだけに羨ましくもある。
特に、こんな時代は。
「俺はなぁ。人間爆弾を作るために飛行教官をやっているんじゃないぞ。畜生め!!飛行機乗りは人も飛行機も無事に生きて還って、なんぼのもんじゃ!!」
保田教官殿は、ぐいぐいコップ酒をあおる。こっちとしてはハラハラして、とても見られたものじゃない。
「俺は、もう辞める。決めた。」
教官の目が完全に座っている。危険度レベル100だ。赤信号点滅中。
- 8 名前:27 春の夜に散るはなびら 投稿日:2003年06月26日(木)20時33分56秒
- 「えええっ? 軍隊を辞めてどうするんですか。教官殿は正直に申し上げて、飛行機乗り以外は勤まらないと思うのですが。」
「花火屋をやる。言ったことなかったか?実家が花火屋をやってるんだ。親爺の跡を継ぐ。花火屋と言っても、子供のやるオモチャみたいな奴じゃないぞ。打ち上げ花火だ。男のロマンだ。夜空に咲く大輪の花だ。同じ火薬でどんぱちやるんだったら、花火屋の方が数倍ましだ。俺はもう決めた。小川、止めるな。」
言うだけ喚くと、ネジの切れたブリキの人形のようにコトンと寝入ってしまった。
(あ〜あ。寝ちゃったよ。)
全く力の入らない軟体動物の様な、教官殿の体を支えてベットまで運び、自分も与えられたベットでしばしの眠りについた。
これが、教官殿との最後の夜だった。
翌朝、厚木に帰還できるだけの燃料を分けて貰い、エンジンを暖気している時に、教官殿がわたしに「昨日はすまん。」と耳打ちをした。
そして辺りを見回し声を潜め、
「・・・小川。戦況は我が方に不利だが、妙な考えは起こすな。花火みたいに潔くなんて、愚の骨頂だ。飛行機乗りは自分の身一つになっても生きて還れ。そして、また空に飛び立て。それが本当のお国のためだぞ。」
- 9 名前:27 春の夜に散るはなびら 投稿日:2003年06月26日(木)20時44分02秒
- 教官は見送るために整列している飛行練習生に目をやった。自分もふと見ると、彼女らが敬礼の姿勢を保ちながら眩しそうに自分の乗機を見ている視線を感じて、何か切ない物を胸に覚えた。
「『雷電』と言うんだ。零式の後継機だな。貴様らも早く、こういう飛行機に乗れるように頑張って研鑽を積むのだぞ。」
とエールを送るのが精一杯だった。この顔ぶれの内で、再び会えるのは何人だろうか。
昭和19年から20年にかけての冬は、自分にとって精神の深い部分を削り取られる様な日々だった。連日のようにやって来るB公との闘い。B29は滅茶苦茶に頑丈に出来ていて、雷電の20ミリ機関砲が当たっても白い煙を上げるが直ぐに自動消火装置が消し止める。いざとなれば爆弾を捨てて身を軽くしてサイパンの基地に逃げ帰って修理してから、又やって来る始末だ。基礎工業力が違いすぎる。B29を一機確実に落とすため費やされる、こちらの損害が馬鹿にならない。302空は熟練パイロットで構成されたエリート集団ではあるが、櫛の歯が欠けるように、また一人また一人といなくなった。
- 10 名前:27 春の夜に散るはなびら 投稿日:2003年06月26日(木)20時47分02秒
- また、この冬は色々な景色を目にした。厚木は横須賀の空技廠が近い為に実験機の評価委託を受ける事もある。木製の噴進弾もどきの“飛行機”を一式陸上攻撃機の腹にくっつけて、目標近くまで運んで切り離してロケット推進で特攻させようとする馬鹿げた計画が真面目に実行される風景。設計ミスで垂直上昇すると燃料がエンジンに行き渡らないロケット戦闘機が、上空一万メートルでイカロスのように力つきるように墜ちていく景色。たった一回の飛行でタービンが千切れて粉々になるジェットエンジンを積んだ、独逸のMe262の国産コピー機。B29からパラシュートで脱出した敵兵が、善意ある民間人に鍬や棒で殴打されて脳漿をぶちまけて横たわる姿。武運つたなく撃墜された味方の飛行兵がパラシュートが開かずに、直立不動で敬礼した姿勢のまま、墜ちて地面に叩きつけられる姿。
昭和20年の元日も、搭乗員は酒も飲めずに待機命令状態に置かれていた。当番兵が、小川一飛曹殿に年賀状ですと言って、一枚の粗末なハガキを持ってきたのが唯一の正月らしい出来事と言えば、出来事であった。
「おい、保田教官殿から年賀状が来たよ。」
- 11 名前:27 春の夜に散るはなびら 投稿日:2003年06月26日(木)20時48分45秒
- 待機所の粗末なテーブルとベンチに飛行服を着込んだまま、出がらしの番茶をすすっていた紺野や新垣にも、ハガキを見せる。
「おおう、保田さんから年賀状とは珍しいね。」
新垣が、久しぶりに見た気がする満面の笑顔で近寄ってきた。奴も、本当は気がいい冗談ばかり言っている人間なのだが、ここ最近の劣勢状態では笑顔も忘れて、きつい目や疲れた表情をしていることが多くなった。
「まこっちゃん、見せてくれよ。」
紺野も目を細めて、新垣が手にしているハガキをのぞき込む。
保田教官殿からのハガキには、こう書かれていた。
『謹賀新年。戦況ますます厳しくなる折、皇国の興廃はこの一戦に有りとの気概と空の神兵としての矜持を持ち、帝都防空の任務を全うしてくれ。俺も小川紺野新垣そして靖国で護国の御霊となった高橋を教え子として持った事を誇りと思う。
追伸。
俺は花火屋になったよ。』
「花火屋ぁ?なんじゃ、それ。」
新垣が遠慮なく言う。
この前の霞ヶ浦に不時着した一夜での保田教官との話を、かいつまんで説明しておいた。
- 12 名前:27 春の夜に散るはなびら 投稿日:2003年06月26日(木)20時52分36秒
- 「神風か。うちらは腕があるから、まだまともな事をやらせて貰えるけど、桜花みたいな糞飛行機の舵取りをしなくちゃいけない子達は可哀想だな・・・」
紺野が感に堪えかねたようにしみじみと呟いた。幸い、この待機所には身内の3人しかいないから、忌憚のない意見が言えるが、正直な気持ちだった。言ったからといって何かが変わる訳でも無いし、軍隊という階級社会の中では最下層の兵隊の命など鼻紙ほどの価値もない。しかし、航空兵は飛行機を操縦できるという己自身の技量に対する自負の心で生きているような物だ。死は恐れない。もし、敵に撃ち落とされるとするならば、それは相手の技量が己の技量より勝っていただけの話だ。技を磨かなかった自分が悪い。武士道、騎士道に通ずる世界である。
しかし、目標の近くまで他人に運んで貰って、ただ操縦桿をまっすぐに固定して目標に突っ込むだけの桜花の特攻攻撃に自分の死への誇りが持てるだろうか。
自分、小川麻琴は少なくとも己が納得できる死に場所が欲しい。
いかに納得できる死が出来るかという選択肢しか無い時代も悲しいのだが。
- 13 名前:27 春の夜に散るはなびら 投稿日:2003年06月26日(木)21時05分20秒
- 昭和20年3月9日の夜。
父島電探所は不穏な敵の挙動を察知していた。すでに硫黄島は敵の手に落ちている。実は300機に及ぶB29が日本本土を目指して侵攻中だったのだ。この日、米軍は今までの軍需工場の目標とした爆撃から方向転換し、焼夷弾による民間施設の無差別爆撃を実施することにしたのだった。
ビィーというブザー音が鳴り響き待機中の小川の耳をつんざく。
「父島電探所より入電。敵編隊が帝都上空に侵入中。」
素早く飛行帽をかぶり、乗機に駆け寄る。
「整備はバッチリっす。」
顔なじみの吉澤整備兵がコックピットに座った小川に親指を立てて語りかけた。
「うすっ。ごっつあんです。」
小川も敬礼し、ハッチを閉める。整備兵が機体を押して滑走路まで誘導し、離陸経路に乗せた。
エンジン始動。漆黒の闇夜に飛び立つ。
「うっ。」
小川は思わず息を飲んだ。帝都が既に赤々と紅蓮の炎に包まれて、目の下の多摩川の流れすら目視できるほど、辺りは薄明るい光に満ちていた。そして、その明かりの中に、おぞましい腐海にうごめく異形の生き物のようなB29ののっべりとした胴体がゆっくりと動いている。
小川は頭に血が上るのを感じていた。
- 14 名前:27 春の夜に散るはなびら 投稿日:2003年06月26日(木)21時08分18秒
- この業火の下で幾万人の人間が焼き殺されているのか。幾万の家が、家族が、幸せが、人生が、未来が、消え去ろうとしているか。
スロットルを最高まで押し込み、急加速する。
しかし、行く手を遮るかのように目の前を黒い影がよぎった。とっさの反射神経で回避行動を取る。後方で機関銃の一斉射の音がした。小川にとっては知る由も無かったが、硫黄島から飛び立った、B29の護衛機P-51「マスタング」であった。機首が尖った、見るからに空力性能に優れた機体である。第二次世界大戦で最高のレシプロ機との評判も高く航続距離もある。
「でへへ。危ね。」
小川は短く呟き、相手の背後に付こうとしたが、なかなかつけない。米軍は、この頃すでに日本機の性能を遙かに凌駕する飛行機の開発に成功していたのだ。不利を技量でカバーして、一機二機を落としても次から次に新手がやってくる。
連射に次ぐ連射。
そして目の前の赤いランプが点る。
弾切れだ。
すぅーと小川の気持ちが透明になる。もう、逃げられない。
弾が一発もなくては、敵が雲霞の様に密集している、この場から逃れる術は無い。ここを死に場所と思い定めた。
- 15 名前:27 春の夜に散るはなびら 投稿日:2003年06月26日(木)21時09分53秒
- その時、小川は幻を見た。
赤や青や黄色の打ち上げ花火が幾つも幾つも自分の周りに火の花を咲かせている幻を。
小川は、夏になると故郷の新潟の海岸で毎年見た花火大会を思い出していた。
姉妹と一緒に、父親の手に引かれて行った花火大会。
幸せだった子供の頃の思い出。
(死ぬ前には、一番見たい景色が見れるというのは本当だなぁ。)
でも、それは幻では無かった。小川のいる空の下には保田教官の実家の花火工場があり、いま正に、その花火倉庫が誘爆して、幾つもの打ち上げ花火が保田教官の命と一緒の天空に舞い上がっていたのだ。もちろん、小川にそんな事情が分かる筈もなかった。
小川は、一番手近に見えるB29の黒々とした影に照準を絞り、自分が火の玉となって花火の様に四方八方に飛び散るイメージを思い浮かべていた。
(教官殿の言いつけを守れそうにもないな。)
視野の中でB29の姿がますます大きくなる。
(逝きます。)
小川の最後の意識はそこで途絶えた。
- 16 名前:27 春の夜に散るはなびら 投稿日:2003年06月26日(木)21時10分41秒
- お
- 17 名前:27 春の夜に散るはなびら 投稿日:2003年06月26日(木)21時11分22秒
- わ
- 18 名前:27 春の夜に散るはなびら 投稿日:2003年06月26日(木)21時12分08秒
- り
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