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23 かぃんどぅ・ぎゃるず

1 名前:23 かぃんどぅ・ぎゃるず 投稿日:2003年06月25日(水)02時28分40秒
23 かぃんどぅ・ぎゃるず
2 名前:23 かぃんどぅ・ぎゃるず 投稿日:2003年06月25日(水)02時29分36秒
1、飯田圭織
響く花火の音、広がる人の声。私は独りではなかった。
夜闇に浮ぶ幾多の光に包まれて「綺麗」と声が自然に漏れた。一瞬にしてそれは次々に上がる花火と周りの歓声に掻き消された。
消された声は誰に宛てた物でも無いけど、隣に居たなっちが返してくれた。

「綺麗だね」

なっちの言葉を受け入れる間も無く空にはまた色取り取りの花火達。
今宵は空も人も黙らない。私は独りじゃない。



3 名前:23 かぃんどぅ・ぎゃるず 投稿日:2003年06月25日(水)02時30分15秒
2、安倍なつみ


星さえない真っ暗な空に光の花が咲いたよ。


でもすぐに散っちゃった。花びらはみんなバラバラになっちゃった。


私はどれだろう?私は輝けてるのかな?


いつか私達もばらばらになる。光の花になるんだ。


急に怖くなってカオリの顔を見たら、光に照らされて女神様みたいに笑ってた。


「綺麗だね」なんだか寂しくなった。


手を握った。つよくつよく握った。


私も光らなきゃ。一人になっても光らなきゃ。怖くなんて無い。




4 名前:23 かぃんどぅ・ぎゃるず 投稿日:2003年06月25日(水)02時31分02秒
3、矢口真里
はぁ〜。なんでオイラは女ばっかりでこんな所にいるんだ?
なっちは真面目な顔で花火見てるしさ。なんも面白くなんて無いよ。


あっ!隣の人カッコイー!!!やばい超コノミ!こんな所で会えるなんて運命かも!
声掛けてみようかな?どうしようっかなぁ?あ、どっか行っちゃう!話し掛けなきゃ!
「すいません!…あのぉ………わたしぃ…………ってイタあぁっ!!」
いってぇぇーー!!何!?ちょっとなっち手離してよ!何すんのさ行っちゃうじゃん!
「痛いよなっち!!手離してよ!」
全然聞こえちゃいねぇー花火に見入ってる!うわぁーーー!!


どっか行っちゃったよぉ……。


「あ、ごめん」
「うぅ〜手離すの遅いよぉ……」
なっちがやっと離してくれた私の腕には、花火とは違ってなかなか消えちゃくれない痕が残っていた。


はぁ〜。オイラは今年も一人か。

「ね、ごめんって。ごめんね矢口!やぁ〜ぐちっ!」
「矢口さぁ〜ん!!よっすぃーがぁぁ〜!!」
……まぁ、いっか。



5 名前:23 かぃんどぅ・ぎゃるず 投稿日:2003年06月25日(水)02時31分49秒
4、石川梨華
るんるるん♪今日は楽しい花火大会♪
よっすぃーと一緒の花火大会♪
今日は1番のお気に入りのピンクの浴衣で決めてみたわ。
どおよっすぃー?私ってセクシー?もう、恥ずかしがってないでこっち見てよ。
「よぉっすぃ〜〜♪」
「何?」もう、素っ気無い振りしちゃって。よっすぃーったら本当に恥ずかしがり屋さんなんだから。
「どう今日のわ・た・し?」でも私のウインクでイチコロよ。

「あっ!?」

あ〜ん、やっぱり刺激が強すぎたかしら。急に私の顔を真剣に見つめてどうする気♪
いくら私が花火より綺麗だからってこんなところでマズイよ!でもぉ〜よっすぃ〜がどうしてもって言うならぁ〜。
「梨華ちゃん……」
「よっすぃ〜こんな所でまずいよぉ〜。でもぉ〜我慢できないならイイよ…私、目つむってるから」
「梨華ちゃん……」
「よっすぃ〜……」



「梨華ちゃん、鼻毛出てるよ」





「…………うわぁぁーーーん!!男なんてシャボン玉ぁ〜!よっすぃーなんてへび花火ぃ〜〜!!」



6 名前:23 かぃんどぅ・ぎゃるず 投稿日:2003年06月25日(水)02時32分38秒
5、吉澤ひとみ
花火カッケー!!!
鼻毛もカッケー!!ホント梨華ちゃんって笑えるなー。
やっぱ、男は喧嘩と祭りと花火だよね!!ってオレ女!ははは!

むっ!?あれは……。

小川と高橋だ!何やってんだこんな隅っこで?

ぬほっ!!

やばいやばい!見ちゃいけないものを見ちゃった!!花火見に来たのに小川の花柄のパンツ見ちゃった!そしてハナビ見に来てハナヂ出しちゃった!
まずい!どうしよう!!とりあえず鼻にワタ飴を詰めよう!
落ち着けひとみ!ファイトだひとみ!スリムだひとみ!天才的B少女だひとむ!!!
そうだ!あいぼんにキスしよう!
何も間違えちゃいない!これが答えだ!!

7 名前:23 かぃんどぅ・ぎゃるず 投稿日:2003年06月25日(水)02時33分27秒
6、辻希美
「むむむむーーー。どうすれば……。人生最大の問題にぶち当たったのれす。」
「おう!のの何やっとんのや?」
「あーあいぼん。大変なんれす……」
「どないした、そない深刻な顔して?」
「どうにもこうにもまっこちゃん状態れす。のん一人の力じゃどうにもならないんれす…」
「おいおい泣くなや。あいぼんとののの仲やろ、なんも遠慮せんと言ってみぃ」
「ホントにいいんれすか…。あいぼんにも迷惑がかかってしまうかもしれませんよ?」
「何言ってんねん!もう数え切れんほどののには迷惑かけられてるわ!壱も万も一緒や!」
「あいぼん……。問題児の癖に泣かせる事言うなれす……」
「下から出てるのか上から見てるのか微妙やな。まぁいい、言うてみぃ」
「あのれすね、のんがお母さんに貰ったおこづかいが1000円なんれす。でも、のんはワタアメと焼きそばとたこ焼きとお好み焼きとカキ氷とあんずアメが食べたいのれす。でもれすね、それだと1000円じゃたんないんれす。どうしたもんれすかね?あ、あと……」
「のの、とりあえず歯くいしばれ。花火みせたるわ」




8 名前:23 かぃんどぅ・ぎゃるず 投稿日:2003年06月25日(水)02時34分48秒
7、加護亜依
ののにはホンマまいるわ。鉄拳制裁で済んだだけでも有難く思って欲しいぐらいや。
む?なんや体が重い。もう歳なんやろうか。寝る前のきりりは控えなあかんな。
「あーいぼん」
やっぱりかい。
「なぁいい加減にしてくれへん。よっすぃーは女ったらしやからイヤや言うとるやろ」
「だってさ、あいぼんの後姿がキャワイーンやもん」
「やもんとか言うな!離せぇ!」
「イヤや」
「離せや、もぉ!」

色んなのがどぉーんって鳴った。目の前の色が変わった。よっすぃーの顔で何も見えへんかったけど。

「なんで好きでもないのにキスなんかすんの……」
「何言ってんの、よっすぃーはあいぼんの事好きだよ」
「ほんま?信じていいの?」
「うん。ほんま」
よっすぃーが綺麗に笑うから、よっすぃーが優しく頭を撫でるから私の顔は花火みたいに真っ赤になってしまうんや。

「あ、ごっちんだ!待ってぇー」
「ずぅぉおーい!!待てや!今さっきあいぼんの事好き言うたやないか!」
「あいぼんもごっちんも飯田さんも安倍さんも梨華ちゃんもみんなだーいスキ!」
「待たんかいこの発情豚!今すぐカツ丼にしたらぁ!!」
9 名前:23 かぃんどぅ・ぎゃるず 投稿日:2003年06月25日(水)02時36分21秒
8、高橋愛
暗闇だけが私の理解者だった。

心を無視して体が動いた。それにゆったりと心も委ねた。後悔も恥も混ぜ合わせえて貪った。

飯田さんは綺麗過ぎた。端麗な浴衣が飯田さんに着られていた。
線香花火が落ちて光が闇の中へと消えた。私の中の安っぽい錠前もぽろりと落ちた。私は不意に溢してしまった。
───好きです。
暗闇は飯田さんの優しい顔と何時もと何ら変わらない声だけを私に見せてくれた。
私はアイドルらしく笑えていただろうか。足は震えていなかっただろうか。ちゃんとさようならと言えていただろうか。

───ごめんね。
麻琴ごめんね。こんな事してごめんね。
麻琴の寂しそうな哀れんだ瞳が私を癒してくれる。麻琴の気だるそうな感情の無い声が私を暖めてくれる。
耳に轟音が割り込んだ。暗闇を押し分けて、閃光が闇から私を強引に引き摺り出した。
私は抵抗する術を知らずに一度手を止め、宙を見上げる。光はもうそこには無かった。心臓が締付けられて熱かった。
すぐに闇が私を隠した。
私はまたそれに没頭する。

そしてそれを見てまた花火が私を笑う。
花火は私を決して許さない。

10 名前:23 かぃんどぅ・ぎゃるず 投稿日:2003年06月25日(水)02時37分37秒
9、 紺野あさみ
「たーまやーっ、かーぎやーっ」「綺麗だね」「おかーさんどこぉー」「花火なんかよりも素敵なもんみない?」「手離してよ!」「今日こそ石川に想いを伝えてやるんだから。大丈夫、私はできる女よ。大丈夫…」「いてっ、足踏むなよ」「焼きそば買ってよ焼きそば」「市井ちゃんもくればよかったのになー」「あ?やんかよ?」「いらっしゃい、お譲ちゃんいくつ?1つ?あー年齢じゃなくてね」「みきたーん!!どこぉーー!!」「「花火はね、どっから見ても丸く見えるんだよ」「迷子のお知らせをします。東京都からお越しの飯田さん、東京都からお越しの飯田さん。“ついのろみ”ちゃんが保護されています、至急お子様センターまで御越し下さい」



あー煩い。花火って幾らだっけな。確か10号で6万?タバコ暫らく我慢することになるなぁ。
300メートル程度上がって300メートルぐらい開くんだっけ。結構な数殺れるかも。
綺麗だろうな。苦しむのかな、醜く生きようと抵抗するのかな、今までの事思い返すのかな。それとも何が起きたかわからず茫然とするのかな。そんな事考える間も無く一瞬にして焼け死ぬのかな。私はレアが好きなんだけどな。



11 名前:23 かぃんどぅ・ぎゃるず 投稿日:2003年06月25日(水)02時38分29秒



「紺野!こんなところにいたの、一人で離れちゃダメって言ったっしょ。またボーっとして!」
「あ、ゴメンなさい。安倍さん」
「キャハハ。紺野は本当におっとりしてんなぁ。オイラも少しは見習わないとな」
「あはは!ポチには絶対無理!それよりも私のセクシーさを見習った方が良いですよ」
「うるさい黙れアゴン。この鼻毛女」
「うわぁぁぁーーん!!よっすぃー!」
「はいはい、石川も矢口も可愛いですよ。それより早く行くよ。のんちゃんが待っているんだから」
「カオリは辻に過保護過ぎ」「そうですよ!もっと私を愛してくださいよ!」「なっちはそれがカオリのいい所だと思う」「なっち…」「けっ!なんだよ最近すっかり仲良くなっちゃってさ。いいよいいよなっちなんて!」「矢口さんには私がいるじゃないですかぁ」「うるさい黙れゾマホン」「うわぁぁ〜ん!!」



あー煩い。
12 名前:23 かぃんどぅ・ぎゃるず 投稿日:2003年06月25日(水)02時39分23秒
10、小川麻琴
愛ちゃんはいつでもそうだ。足りない事があるといつでも私で埋めようとする。
ずるいよ、愛ちゃん。何でも私で誤魔化して。私の気持ちなんて見ない振りして。
それでも愛ちゃんが求めてくれるなら。
それでしか愛ちゃんが私を必要としてくれないなら。


本当にずるいのは私だ。本気で嫌だったらこんな状況いつでも終わらせられる。
求めているのも必要としているのも私だ。
結局の所、私はいつでも愛ちゃんを待っている。
決して上がらない打ち上げ花火を待っている。



13 名前:23 かぃんどぅ・ぎゃるず 投稿日:2003年06月25日(水)02時40分57秒
11、新垣里沙
狭く暗がりに潜んだ部屋。唯一ある明かりと言えば様々な画面を絶えず映し続けるモニター。それを監視する厳かな黒服達。その黒服達に囂々たる様で命令を下している少女がいた。

「そっちの状況はどうなってるの!」「こちらはA地区ではそれぞれ花火を堪能為さっている様です!」「そう、じゃあそのまま続けて!」「ラジャー!」

「大変ですお嬢様!」「何!」「こちらB地区では、血が飛び散るほどのバトルが繰り広げられています!しかもよく見ると一方的な!!」「なんですって!?おどきなさい!吉澤さんと加護さんか……うっ…これは酷い、吉澤さんマウントポジションで好き放題やられてるじゃないの。だけど笑ってる…しかも至極幸せそうに笑っている…そうね…『屈折型桃色片思い玉』を上げなさい」「ラジャー!」

「お、お嬢様……」「今度は何よ!!」「大変申し訳難いのですが…」「だから一体何なのよ!」「これをご覧下さい…」「何よ、愛ちゃんと麻琴ちゃんじゃない…ってイヤァァーーー!!!」「大変だ!お嬢様が気絶なされた!皆の物、鼠花火持って来い!」「ラジャー!」

14 名前:23 かぃんどぅ・ぎゃるず 投稿日:2003年06月25日(水)02時43分01秒

「……中々ド派手な起こし方を考えるわね」「お嬢様生きていらっしゃったんですか!」「当たり前よ、お父様に無理言って叶えて貰ったこの花火大会、絶対にみんなに楽しんでらうんだから!!」「お嬢様…秋にはバラバラになってしまう皆様のためを思っての開催だったのですね…涙です」
「全く違うわ。みんなにウカレテもらって羽目を外してもらうため。要するにさくら組におけるセンター奪取のための情報(強請ネタ)入手と次期リーダー争奪選挙に向けて有利に動くためのメンバー同士の関係性の把握のためよ。麻琴ちゃんと愛ちゃんは期待以上の動きをしてくれて驚いちゃったわ」「お嬢様…どんな手段も厭わない狡猾さ…号泣です」「さぁ!もっと危険なネタを見つけるのよ!夏の夜は長いんだからね!」「ラジャー!」

お豆ちゃん秘密基地と書かれた花火よりも光眩しい看板が、堂々掲げられたこの部屋からは太陽が昇っても怒号が止む事は無かったと言う。



15 名前:23 かぃんどぅ・ぎゃるず 投稿日:2003年06月25日(水)02時43分51秒
12、藤本美樹
たっくよぉ、かったりぃな何が花火大会だよ。大体よぉどっからこんなに人が湧いて来んだよ。普段はあまり見ねぇくせによぉ。
ちゃんと働いてんのかねぇ?目的持って生きてるのか聞きたくなるよ。おめぇーこんな所に来て恥ずかしくねーのかってさ。
大体よぉ奴らも花火なんて無視して遊んでるじゃねぇーかよ。こんなんでいいのかよ?あ?
私は最後までキチンと決まってない奴は大嫌いなんだよ!!

ドスン。

「いてぇな、コラァ!どこ見て歩いてんじゃあ!」
「んだとぉテメェ!でけー顔しやがってやんのかぁあ?」
「俺のリーゼントなめてんじゃねぇーぞ!上等だ、やってやらぁ!」



16 名前:23 かぃんどぅ・ぎゃるず 投稿日:2003年06月25日(水)02時45分06秒

1時間後。


「はぁはぁ…やるな女の癖に」
「あんたこそ保田さんみたいな顔しちゃって…」
「なんだそれ?ふっ、まぁいいや。久しぶりに気持ちの良い喧嘩が出来たぜ。おい見ろよ花火だぜ」
「むかつくぐらい綺麗だな。た〜まやぁ〜ってか。そうだ、あんたの名前教えてよ」
「た〜まやぁ〜。俺の名前か?珠代ってんだ」
「え、たまや?」
「違う違う、たまよ」
「た〜まやぁ〜、たまやぁ〜、たまやー、たまや、たま…た〜まよぁ〜、たまよぉ〜、たまよ…………。」
「……まずかったかな?」
「…………花火って上がっても永遠にオチないから素敵だよな」






13、その他6期メン
研修中ですので。
17 名前:23 かぃんどぅ・ぎゃるず 投稿日:2003年06月25日(水)02時46分01秒
18 名前:23 かぃんどぅ・ぎゃるず 投稿日:2003年06月25日(水)02時46分31秒
19 名前:23 かぃんどぅ・ぎゃるず 投稿日:2003年06月25日(水)02時47分05秒
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