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17 幻缶

1 名前:17 幻缶 投稿日:2003年06月24日(火)02時12分44秒
17 幻缶
2 名前:17 幻缶 投稿日:2003年06月24日(火)02時13分14秒
午前0時過ぎ。
真っ暗なリビングを突っ切って寝室に入った。
電気を点けて手荷物を置いて鏡台の引き出しからあれを取り出す。

今んとここれが私の一番の楽しみやったりする。

「今日はこれにしよ。
 もう夏やもんなぁ。
 夏といえば花火、花火といえば夏」

カポッ
プシュッ――
3 名前:17 幻缶 投稿日:2003年06月24日(火)02時13分46秒



『ねぇどこまで歩くの?
 もぉ矢口歩けないよぉ。
 いいじゃんこのへんでやろーよー』
『もぉ矢口は…』
『なんだよぉ』
『べつにぃ』
『こらふたりとも。
 子供じゃないんだから喧嘩しないの』
『分かってるって』
『ねぇ早くやろうよ』
『分かったって。
 バケツに水汲んでくるからちょっと待ってて』
『了解っ』
『なっちも了解っ』
『行ってらっしゃい』
『圭ちゃん、打ち上げもあるっしょ?』
『あるよ。
 なっちも矢口もそっちの方が好きそうだもんねぇ』
『やっぱ盛大にやってこそ花火ってもんじゃん』
『だよねー』
『だよねー』
4 名前:17 幻缶 投稿日:2003年06月24日(火)02時14分16秒

『お待たせー。
 んじゃやろっか』
『オーッ!』
『とりあえず矢口一発おっきいのが見たい。
 裕ちゃん打ち上げ花火、火点けてよ』
『そだね。
 裕ちゃん、打ち上げてやってよ』
『危ないからみんな離れよー』
『裕子はもう三十路だから大丈夫だよね』
『矢口それ意味分かんないよ』
『なんでぇ?
 めっちゃ分かり易いじゃんかぁ』
『あ、上がるよ』
『ゆーこ、ダッシュ〜ッ』
5 名前:17 幻缶 投稿日:2003年06月24日(火)02時14分49秒
『お、奇麗じゃん』
『300円の花火もまだまだ捨てたもんじゃないねぇ』
『ゆーこもう一回』
『なっちも見たいべさぁ』
『あんま裕ちゃんに迷惑かけちゃダメだよ。
 裕ちゃんもほいほい返事しないの』
『カオリ今日仕切るね』
『仕切る仕切るぅ』
『そんなことないよ。
 ほら、普通のもやろうよ』
『やるかぁ』
『やるぞぉ』
『…子供…』
『圭ちゃん、聞こえてるからそれ』
『聞こえるように言ってるからこれ』
6 名前:17 幻缶 投稿日:2003年06月24日(火)02時15分19秒

…楽しそうやな、4人とも。


窓からみる空に花火が打ち上がる。
赤。青。黄。緑。紫。橙。
混じって、入り乱れて、重なって、離れて、落ちて、分かれる。

ほんまの花火を見てるみたいやわ…。
7 名前:17 幻缶 投稿日:2003年06月24日(火)02時15分51秒
ッシュゥ……

「あ、もうタイムオーバーなんか…。
 もうちょっと見てたかったんやけどなぁ」

ま、えっか。
矢口らとの花火を満喫できたわけやし、贅沢は言えんわな。

「さぁてと、シャワーでも浴びよ」

カンッ
ザシュッ。
8 名前:17 幻缶 投稿日:2003年06月24日(火)02時16分21秒
F
9 名前:17 幻缶 投稿日:2003年06月24日(火)02時16分53秒
I
10 名前:17 幻缶 投稿日:2003年06月24日(火)02時17分24秒
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