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トキサメ

1 名前:27:トキサメ 投稿日:2002年12月06日(金)13時14分57秒
  
  ――私はその日、雨の中佇んでいました
  ――ただ降りしきる雨の中、一点を見つめて、何もしないで
  ――横には放り出された傘が転がっていて
  ――暫く経って、私は、歩き出しました


吉澤ひとみは突然降ってきた雨に戸惑っていた。
天気予報では快晴と言っていたはずだ。
傘など持ってきていない。
学校までの道に、雨宿りできそうな場所はなさそうだ。
ひとみは鞄を頭の上に置きながら、全速力で走る事にした。
2 名前:27:トキサメ 投稿日:2002年12月06日(金)13時16分34秒
曲がり角を曲がると、空が光った。遠くの方で稲妻も見えた。

「ひゃっ!」

空を見てたせいで、足元にあった石に気付かなかった。
ひとみは間抜けにも前のめりに地面に倒れた。

「いったぁ〜。もう、ついてないなぁ。」

地面に手を付きながら起き上がろうとした時、また空が光った。
だが今度のはさっきのと違った。
ひとみが見上げてる空が、物凄い眩しさで光り始めた。
ひとみは走る事を忘れ、思わず目を瞑ってしまった。

「ふぎゃっ。」

ドス、という音が聞こえたかと思うと、ひとみはまた地面にうつ伏せになって倒れていた。
正確にいうと何かがひとみの上に乗っていた。

「ぐはっ!もう、一体何なの?!」

背中に感じる重みを振り切るように、ひとみは勢いよく体を起こした。
すると、重みはごろんと音を立てて地面に転がった。
3 名前:27:トキサメ 投稿日:2002年12月06日(金)13時19分50秒
ひとみが腰を押さえながら振り返ると、そこにはピエロのような格好をした女の子が倒れていた。

「え。げっ?!お、女の子が落ちてきたの?え?どっから?
 って、おい!大丈夫?!
 私、こんな若さで殺人犯にはなりたくないよ〜。 事故だと言ってぇ〜!」

ひとみがお経を唱えようと線香をたくセットをしてる時、その少女はむくっと起き上がった。

「はぁ〜。着地失敗したべ。結構がたいが良さそうだったから、大丈夫だと思ったんだけど。」

ピエロ少女は首をこきこきならしながら、雨の中ラジオ体操を始める。

「あ、あの〜、ちょっと、大丈夫…?」

ひとみが声をかけると、少女は振り返った。
少女の、少しつり上がった目と目が合う。

「実はちょっと大丈夫じゃないんだべ。
 そこの人の良さそうなお姉さん、一体ここはどこなのか教えてくれねーべか?」

よく見れば見るほど変わった格好をした少女は瞬きをせずに聞いてきた。

「え?えっと、ここは東京の○○市だけど…どうしたの?
 遊んでて、迷子になった?お母さんは?」

「東京の○○市…。今が西暦何年かも教えてほしいべさ。」
4 名前:27:トキサメ 投稿日:2002年12月06日(金)13時21分24秒
少女はどこからか出した小さな電子手帳みたいなものに何かを記入している。

「西暦?おかしな事言う子だなぁ…。今は2002年のはずだけど…。」

「2002年…。……えーーーーーーー!!!!」

振り続ける雨の中、少女は大声をあげた。
その驚き様に、ひとみは思わず後ずさる。

「それ、本当の本当の本当だべ?!嘘言ってたら承知しないべ。」

「嘘言うはずないじゃん。ってか、本当に大丈夫?お母さんはどこ行ったのかな?」

ひとみの問いかけには答えず、少女は大きなため息をつく。

「はぁ。やっぱり、時空の歪みに放り出されちゃったのか。」

仕方ないな、と言いながら少女は首に下げているハート型のネックレスに手をやった。
ハートの真ん中に突き出ているボタンのようなものを触ろうとして、少女ははっとしたように目を向いた。
5 名前:27:トキサメ 投稿日:2002年12月06日(金)13時22分56秒
「え?!う、嘘…。エネルギー切れ…?」

「えっと、あの、大丈夫?おうち、どこか分かる?」

ひとみの呼びかけに、少女はやっとこちらを振り向いた。

「あの、あなた、名前は?」

「へ…?よ、吉澤ひとみだけど…。あ、お譲ちゃんのお名前は?」

「私は、安倍なつみだべさ。吉澤ひとみさん、今日からあなたの家に暫く住まわせてもらうべ!」

「…は?」

「充電ができるまで…そしてまた、この大雨が降る日まで。」

ひょうきんな格好をした少女、なつみは真剣にひとみの顔を見ていた。
ひとみには何がなんだか分からなかった。
ただ、今日の部活は無断欠席だな、と心の中で呟いた。

     −−−

このままでは風邪をひくので、なつみをつれて一旦家に帰る事にした。
ひとみはシャワーを浴びたが、なつみは浴びなくていいと言った。
驚いた事に、ひとみの部屋に入ったらなつみの服は乾いていた。
6 名前:27:トキサメ 投稿日:2002年12月06日(金)13時26分13秒
「で、どういう事なの?おねーちゃん、ちょっと忙しいからあんまりお譲ちゃんに付き合ってあげれないんだけど…。」

「あの、お譲ちゃんお譲ちゃんってさっきから煩いんだべ。
 なっちにはれっきとした名前があるし、どう見ても同年代の人にそんな風に言われたくないべ。」

「へ?同年代?なっち?」

「なっちはなっちのあだ名だべさ。それでなっちは最近、16になったばかりのか弱い乙女だべさ。」

「16…えぇっ?!た、タメ?!嘘でしょ!
 こんなちっちゃくてその辺のサーカス団にいるピエロが着るような服を着てる16歳がいるわけ?!
 嘘!信じらんない!」

「信じられないのはこっちだべさ。同い年だったとは。
 体つきが妙にいいからてっきり…。」

「ほ、ほっといてよ。」

なつみはひとみの体をべたべたと触った。

「所で、あなたは一体なんなの?
 何で私にタックルしてきて、そんなひょうきんな格好してて、私の家に住むなんて言い出したの?」

「質問がばっかだな。まぁいいべさ。
 まず、着地用マットとしてひーちゃんを使ったのには謝るべ。」

「…ひーちゃん?」
7 名前:27:トキサメ 投稿日:2002年12月06日(金)13時27分37秒
「ひとみなんでしょ?ならひーちゃんだべさ。そっちの方が呼びやすいべ。
 なっちの事もなっちって呼ぶべ。」

肩を掴まれて、強制的に頷かされてしまった。
ひーちゃんなどと呼ばれたのは初めてだ。

「それと、ひょうきんな格好って物凄く失礼なんだべさ。
 これはエナメル製でできた、優等生しかもらえない特殊な制服なんだべさ。」

「エナメル…?」

「んー。早い話、なっちはこの時代でいう、2300年から来たんだべさ。」

「2300…。……は?」

「つまり、こういう事だべ。」

そう言ってひとみのベッドに座りながらなつみは悠々と説明しだした。
なつみの話を聞いてるうちに、ひとみの頭の中の混乱はどんどん大きくなっていった。

つまり、なつみは2300年の人間で、歴史の宿題で織田信長と豊臣秀吉の本当の関係を知るために過去に飛んでいた。
そこから帰る途中、時空の狭間に何らかの原因で落ちてしまった。
それで落ちたのが、ひとみの背中の上だったという事だ。
8 名前:27:トキサメ 投稿日:2002年12月06日(金)13時28分39秒
「元の世界に帰るには、これにエネルギーを充電しないとだめなんだべさ。」

なつみは首から提げているハートのネックレスを差し出した。
よく見ると、それにはいろんなスイッチやら線がついてある。

「この時代では、太陽から充電が可能だべ。
 太陽の光の下に暫く置いておけば、パワーがたまって、また動くはずだべさ。
 それでまた今日のような大雨が降ってる時、同じ時間、同じ場所に行けば帰れるはずだべさ。」

だから…と呟いてなつみはにっこりと微笑んだ。

「それまで少しの間お世話になるべ、ひーちゃん!」

ひとみは軽い立ちくらみを覚えた。

9 名前:27:トキサメ 投稿日:2002年12月06日(金)13時30分06秒

     −−−

次の日からなつみはこの時代を見学したいと言ってひとみと一緒に行動する事になった。
驚いた事に、ピエロのエナメルスーツは形を変えてひとみと同じ制服に変わった。

今は夏休みだったが、ひとみはバレーボール部に所属していた為、毎日学校に行っていた。
昨日無断欠席をしてしまったので今日はどうしてもいかなくてはならない。
なつみとは別行動したかったのだが、どうしても一緒に行くと言って聞かなかったので、仕方なく連れて行くことにした。

「なっち、歴史が大好きなんだべ。
 教科書読みながら、バレーボールっていうスポーツ、一回見てみたいなって思ってたんだべさ。
 本当嬉しいべ!」


はしゃぐなつみを連れながら体育館に着いた。
だがひとみが部室に入る前に、人が集まってきて、二人を囲んだ。

「あれ〜?よしこ、この子誰〜?」

「だ、誰ですか!!吉澤さん!!この可愛い子は一体誰なんですか!!」
10 名前:27:トキサメ 投稿日:2002年12月06日(金)13時31分22秒
みんながあれやこれやと質問を投げかけてくるので、ひとみが仕方なく口を開こうとした時、なつみがひとみの腕を掴んだ。

「あは。なっちはひーちゃんの彼女だべさ。」

「…へ?」

『えーーーーっっ!!!』

部員全員が声をそろえる。

「ちょ、何言ってんのよぉ!!」

「あれ?この時代は同性愛OK憲法はまだできてなかったべか?」

「そ、そんなもん知らないよぉ!もう、誤解されてるから早く取り消して!!」

「いいじゃないべか、別に。そう言っとかないとひーちゃんの横にずっといれないべ。」

拍子をかけてべたべたと体を摺り寄せてくるなつみの前に、一人の女が立ちはだかった。

「ちょぉっと待った!!ひとみちゃんは、みんなのものなんだからね!!!」

ひとみは頭を抑えながらはぁ〜とため息をついた。

「恋する美少女、石川梨華17歳!あなたに、バレーボールの挑戦状を叩き込むわ!」

なつみが顔を上げると、そこには負けん気の強そうなナイスバディの女が立っていた。
11 名前:27:トキサメ 投稿日:2002年12月06日(金)13時33分53秒

     −−−

「たくっ、だから言ったじゃん。別行動しようって。」

なつみは保健室のベッドの上で寝ていた。
鼻にティッシュを詰めながら、頭には氷の入った水が置かれている。

「はぁ。でも梨華ちゃんも、素人にあんなに本気にならなくったって…。」

「空気…。」

「え?」

「なっち、外行きたい。
 ひーちゃんの住んでる町が見渡せる、自然いっぱいの、丘って所に行きたいべ。」

昨日とは打って変わって大晴れの外を見ながら、なつみは言った。

「丘?んー、そんなとこ、この辺であったかな。どうしたの、急に?」
12 名前:27:トキサメ 投稿日:2002年12月06日(金)13時34分30秒

「美味しい空気をいっぱい吸いたいべ。
 なっちの時代には、もう自然の空気は吸えないから…。
 全部人工になっちゃったんだべ。木々や街も、全てが。
 だから、よく昔を再現した漫画に出てくるような丘って場所で、思いっきり美味しい空気ってやつを吸いたいべ。」

そう言って窓の外で戯れる鳥を見つめているなつみに、ひとみは思わずどきっとしてしまった。

(こんな表情するんだ…可愛いじゃん。)

「よし、分かった!」

ひとみは勢いをつけて立ち上がった。

「とっておきの場所、連れてってあげるよ。ちょっと遠いけどさ。」

     −−−
13 名前:27:トキサメ 投稿日:2002年12月06日(金)13時35分28秒
「…うわぁー。すごい…。これが、空気が美味しい、って事なんだ。」

電車で乗換えを繰り返して、二人は少し東京からは離れた所にある丘に来ていた。
なつみは手を広げて、肌にあたる風を感じている。

「いいとこでしょ?私のお気に入りなんだよね。
 昔、この辺に住んでてさ、よく来たんだ。日向ぼっことかしにさ。」

ひとみも制服が汚れることなど気にせず、草の上にごろんと寝転がる。

「他人って言ったら変だけどさ。友達つれてきたのはじめてなんだ、ここに。
 だから特別なんだよ、なっちは。」

「あー!やっとなっちって言ってくれたぁ。」

「え…?」

「なっちはひーちゃんの事ひーちゃんって呼んでるのにさぁ、
 ひーちゃんは全然、なっちの事なっちって呼んでくれなかったから。」

そう言って、なつみもひとみの横にごろんと寝転がった。
ひとみは少し赤くなりながら、寝返りをうってなつみに背中を向ける。
14 名前:27:トキサメ 投稿日:2002年12月06日(金)13時36分59秒
「でもさぁ、ありがとうね。なっち、ひーちゃんと出会えて幸せだったよぉ。」

「な、何?いきなり。」

「いや、いつもさぁ、歴史の課題が出たときには過去にいくんだけど、
 調べなきゃいけない人たちって恐い事してる人達ばっかりなんだよね。
 それに、本当は過去の人物と関わったりしちゃいけないから、こうやって喋るの初めてなんだべさ。」

「え?それっていいの?私や、お母さんや部活のみんなにも顔見せちゃって…。」

「んー、本当はだめだべ。なっち、退学になっちゃうべ。」

「え?それじゃぁ…。」

「あのペンダントがあるんだべ。」

なつみは真剣な顔になって言った。

「あそこにあるボタンを押したら、なっちと関わった人物の記憶が全部消えるんだべ。
 もちろん、なっち事だけすっぽり忘れるんだべ。」
15 名前:27:トキサメ 投稿日:2002年12月06日(金)13時38分26秒
「そんな!!」

ひとみは思わず、体を起こして大声をあげていた。

「そんな…そんなの無いよ!
 せっかく、せっかく友達…になれたのに!知り合えたのに!」

「ひーちゃんの気持ちは…分からなくもないべ。でも、法律は法律だから…。」

「そんな!
 …だって、じゃぁ今日こうして、なっちと過ごした時の事はどうなるの?!
 全部、忘れちゃうの?」

ひとみは自分でも分からないくらいむきになっていた。
だがひとみのそんな感情も、空回りするように、なつみは悲しそうな顔をした。

「でも…これだけは、変えられないんだべ。
 未来の人間が、過去の人間に影響を与えてはいけないんだべさ。
 あ、でも、なっちは、ひーちゃんの事絶対忘れないべ!
 向こうに帰っても、絶対に、忘れないべ。だから…。」

「そんな!なっちだけ覚えてたって…私だけ忘れちゃうんなら、意味ないよ。そんなの…。」

そう言ってひとみは体の向きを変えて立ち上がった。
何にもできない自分が悔しかった。
16 名前:27:トキサメ 投稿日:2002年12月06日(金)13時39分12秒

     −−−

家に帰っても、何も喋らなかった。
ただ、帰った途端なつみが「ペンダントにエネルギーが戻ってる」とだけ言ったのを覚えてる。
それはつまり、なつみとの別れが近い事を言っている。
たった二日しかいなかったのに、ひとみはなつみと別れるのが凄く悲しかった。
ただ、もう二度と雨は降るな、とだけ考えて、その日はベッドに入った。

     −−−
17 名前:27:トキサメ 投稿日:2002年12月06日(金)13時40分11秒
雨の音で目が覚めた。
外は、二日前を思わせるほど同じ大雨だった。

ひとみは思わず跳ね起きてなつみの方を見た。
なつみも、ひとみの方を見ていた。

「なっち…」

行かないで、という言葉が喉まで引っかかった。
ひとみはそれを飲み込んだ。

「行っちゃうの?」

「うん…。」

「そっか…。」

ひとみはそれから顔を隠すように洗面所へ行って、着替えた。
部活へ行く準備をした。
いつもどおりの日常が、またはじまるはず。
だがひとみは、涙を止める事ができなかった。

     −−−

18 名前:27:トキサメ 投稿日:2002年12月06日(金)13時41分49秒

ひとみがこけて、なつみが空から落ちてきた場所に来ていた。
今日はちゃんと傘を持っている。
なつみも、会った時のピエロの格好に戻っていた。

声を出したら泣いちゃいそうで、ひとみはずっと黙っていた。
自分でも、何でこんなに悲しくて切ないのか分からなかった。
ただ、ひとみにとって、なつみとの事は全てが新鮮だった。

「なっちさ、考えてたんだけど…。」

同じ傘の下で、なつみはひとみの方に体を向けた。

「こうやって、なっちがひーちゃんと出会えたのは、偶然じゃないと思うんだよね。
 時空の歪みでここにきて、ひーちゃんの上に落ちてきたのも、全ては必然じゃないかって。
 なっちは少なくとも、そう思ってる。」

「なっち…。」
19 名前:27:トキサメ 投稿日:2002年12月06日(金)13時43分11秒
「でも、なっちはもう行っちゃうけど…最後に…。」

そう言ってから、なつみは背伸びしてひとみの顔に顔を近づけてきた。
ひとみはわけが分からないまま固まっていると、そのままキスされた。

「?!」

「へへ。これは、なっちの思い出にさせてもらうべ。」

それと、と言ってなつみは右手にしている透明の指輪を取って、ひとみの前に差し出した。

「これ、なっちがいつもつけてた指輪だべ。ひーちゃんに持っといてほしいべ。」

「え?でも…。」

「例えひーちゃんの記憶の中からなっちの事が消えても、この指輪は残るから…。」

なつみはひとみの手に指輪を握らせて、顔を伏せた。
なつみも泣いていた。
なつみも、自分の事がひとみの記憶に残らないのは、辛いはずだ。

ひとみは、思わずなつみを抱きしめていた。
20 名前:27:トキサメ 投稿日:2002年12月06日(金)13時44分05秒
「なっち!私、なっちの事、なっちの事…忘れちゃうけど、でも、でもきっと、心の奥では忘れないよ!」

「ひーちゃん…ありがとう。少しの間だったけど、きっとなっち、ひーちゃんに恋してたべ。」

涙をふきながらなつみはおどけて笑顔を見せた。
私も…とひとみがいおうとした時、なつみの体が光った。

「時間だべ…。じゃぁね、ひーちゃん…。」

「なっち!!!」

最後にひとみの目に映ったのは、なつみがペンダントのボタンを押す所だった。

     −−−
21 名前:27:トキサメ 投稿日:2002年12月06日(金)13時45分14秒



ひとみは、雨の中一人佇んでいた。

なぜか傘が、地面に放り出されている。

何か大事な事を忘れてる気がするが、思い出せない。

そういえば、部活に向かってる途中だったと思い出し、ひとみは歩き出した。

その右手には透明の指輪が光っていた。


22 名前:27:トキサメ 投稿日:2002年12月06日(金)13時46分49秒


23 名前:27:トキサメ 投稿日:2002年12月06日(金)13時47分22秒
24 名前:27:トキサメ 投稿日:2002年12月06日(金)13時48分11秒


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