5 マネージャー

1 名前:5 マネージャー 投稿日:2009/03/29(日) 22:17
5 マネージャー
2 名前:5 マネージャー 投稿日:2009/03/29(日) 22:17
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野球部のマネージャーの彼女の名前は矢島舞美。
運動神経抜群で野球部の誰よりも足が速い。
そして誰よりも汗かきで誰よりも多くのタオルを使う。
これで試合に出たらどれくらい汗をかいて
タオルを消費するのかは誰にもわからない。
なぜなら彼女はマネージャーだからだ。

今日も矢島はみんなに頑張ってとエールを送る。
先頭に立ってみんなを引っ張るのだ。
それを糧に俺達は頑張るけれど同時に矢島さんは
俺達の頑張る気力をへし折ってしまう。
キャッチボールをすれば誰よりも良い球を投げるし
さすがに飛距離は出ないがバッドにボールを当てる技術は
部員の誰よりも優れていた。練習していないのに。
だからいくら頑張ってやれば上手くなれるよとか言われても
真実味なんてない。才能が違うのだ。
3 名前:5 マネージャー 投稿日:2009/03/29(日) 22:18
「なあ矢島」
「なに山中君」
僕らは同じ中学校で家も近いので帰りは大抵一緒に帰る。
こうして定期的に声をかけないと彼女の自転車は
僕の自転車を置き去りにして走り去ってしまうのだ。
「お前マネージャー辞めね?」
「なんで?野球好きなのに」
「いやいっそ選手になれよって。今からでも遅くないし。
1番ショートで使えるって監督も言ってたしさ」
時々息が切れそうになるのをなんとかごまかす。
舞美は黙って自転車をこいでいく。
「でも…山中君が…ショートだし」
「あ、いや別に俺なんか2塁でもいいしさ」
「駄目だよ。亡くなったお父さんの夢なんだから」
4 名前:5 マネージャー 投稿日:2009/03/29(日) 22:18
世界一のショートになってくれ。それが親父の夢だった。
親父の友人の話によると親父は天才的なショートだったらしい。
だけどある日、トラックに轢かれかけた猫を助けるために…。
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その時はさすがに死にはしなかったが
天才的ショートとしての親父は死んだ。
みかんで転んで酷いねんざになってしまったのだ。
そして終わってしまった世界一のショートの夢を
息子である俺に託したのだ。
俺は努力した。親父の期待に応えるために。
だがそれは無駄な事だとわかった。矢島に出会ったから。
並程度までは誰にでもなれる。だけどトップになれるのは
結局は才能なのだ。矢島は運動の天才だった。
もし俺のために野球をしないと言うのならそれは
天が与えた才能を無駄にする事になる。
それは誰も喜んではくれないだろう。
よし決めた。俺はある決意をした。
5 名前:5 マネージャー 投稿日:2009/03/29(日) 22:19
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「おっはよー山中君…あれ?」
朝練前の俺を見て矢島は気づいた。
「早く着替えなきゃ。もうみんな練習してるよ」
「そっちかよ」
矢島がようやく昨日の俺との違いに気づいた。
「なんで女子の制服着てるの?」
「どう?スカート短いだろ?」
「うん」
「俺、世界一のショートになったから」

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矢島のバットが容赦なく俺に襲いかかる。
目の前が真っ赤に染まる。
「ちょwww冗談だからwww」
あの温厚な矢島が怒っている。
矢島が怒ってるのを見るのは初めてだ。
「山中君!夢から逃げちゃ駄目だよ!
お父さんなんて関係ないよ。山中君は野球が好きなんでしょ?
ショートでスタメンになるのが夢なんでしょ!」
確かにそうだ。俺は逃げていた。
親父なんて本当は関係ない。俺は俺が好きで野球を始めた。
「くそう。さっきのセリフ覚えてけよ!」
俺はそう言い残して逃げ出した。
6 名前:5 マネージャー 投稿日:2009/03/29(日) 22:19
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そしてあっさり捕まった。
いつも授業時間は寝ているのだが今日は真剣に考えた。
野球の事を。矢島の事を。
そしてわかった。俺は野球が好きだ。そして矢島も。
放課後、俺は矢島を人気のない校舎裏に呼んだ。

「なあに話があるって」
矢島に俺は言った。お前は逃げた事はないのかと。
「逃げたこと…鬼ごっこ?とか言って」
矢島は冗談を飛ばしたが今はそういう状況ではないと
さとって真剣な顔になった。
「あるよ。夢から逃げたこともあった。
でも凄い後悔したから決めたんだ。もう絶対逃げないって」
俺はそうかと答えた。
「朝、言ったよな。夢から逃げるなって」
矢島は言ったね。と言った。
7 名前:5 マネージャー 投稿日:2009/03/29(日) 22:20
「俺には夢がある。いやその前に言わせてくれ。
俺はお前の事が好きだ。だから決めたんだ。
お前に俺のちんちんを触って欲しいって」
「…見るだけじゃダメ?」
「駄目だ」
矢島は困った顔になった。夕日が赤いせいだろうか
矢島の顔が少し紅潮して見える。

「山中君の事は嫌いじゃないけど…嫌いじゃないけど
そういうのは居るか知らないけど彼女にやって貰ったほうがいいよ」
「にげるな!」
「!?え?」
「逃げるな。俺は夢をかなえるために今頑張って交渉している。
だから逃げるな!俺のちんちんをギュっと握って欲しいんだ」
矢島はわかったと言って俺のちんちんを握った。
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「ちょっと引っ張っていい?」
「いでででででっ!」
さすがマネージャー引っ張るのが好きだなあ。
8 名前:5 マネージャー 投稿日:2009/03/29(日) 22:20
9 名前:5 マネージャー 投稿日:2009/03/29(日) 22:20
10 名前:5 マネージャー 投稿日:2009/03/29(日) 22:20

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