27 腐れ縁
- 1 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/05(月) 23:25
- 27 腐れ縁
- 2 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/05(月) 23:32
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「カオリ結婚おめでとー」
「「「おめでとー!」」」
チーンというジョッキとグラスのぶつかり合う音のあとに
イエーイ、とまるでつんく♂さんみたいな口調で矢口が盛り上げに入った。
祝われた私はお礼を言いながらグラスに口をつける。
何だか、改めてこういう風にしてもらうと少し照れくさい。
「いやー、まさかカオリが一番乗りだとは思わなかったなあ」
「私は一番早いのは矢口だと思ってたわ」
「どいつもこいつも年功序列という言葉を知らんのやな」
「アハハ、裕ちゃん古いべさ」
だいたいお決まりのやり取りに少しずつ盛り上がる酒の席。
いつも通りのメンバーにいつも通りの居酒屋でお祝い。
こういうのって、何かいいなあ、と少しくすぐったくなる。
そのあとはこれまたお決まりの質問攻め。
旦那と出会ったのはいつだとか、キッカケは何だったかとかそういった話から
初めて付き合った人はどんな人だったとか、ファーストキスはどうだったとか
今はもうほとんど縁のないような甘酸っぱい昔話に近いような話に移行していく。
- 3 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/05(月) 23:35
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「あ、じゃあ初体験は?」
そんな甘酸っぱい空気からいきなり初せられた
矢口のトンデモ発言に思わずお酒を吹き出したのは仕方のないことだと思う。
いきなり何を言い出すんだこのチビ。と、思ったら裕ちゃんも圭ちゃんもいやに乗り気だし。
酒の場は人を大胆にさせると言うけれど絡まれる側としては迷惑なことこの上ない。
慌てて何言ってんの!?なんて軽く抗議してみたけど酔っ払いにそんなものは通じるわけがなく。
「いいじゃんいいじゃん白状しちゃえよ!人生に一度の甘酸っぱい初体験エピソードを!」
「そうやそうや!うちを差し置いて真っ先に結婚した恨みをここで晴らさせてもらうで!」
「そうね、ちょっと聞いてみたいかも」
背筋を冷たい汗が滑り落ちる。
これは…ちょっとヤバイ状況かもしれない。
まさかこういう状況になるなんて、思ってもみなかった。
特に裕ちゃん辺りは露骨に見え隠れしている本音からして見逃してくれそうにない。
(助けてなっち!)
追い込まれた私は藁にも縋る気持ちで
我関せずといった表情で焼き鳥を食べていたなっちに視線を向けた。
この場でアルコールの入っていない人間はお酒に弱いなっちだけだったのだ。
ぱちりと目が合う。すると私の思惑が伝わったのか、なっちは真剣な目で私を見つめ返してコクリと頷いた。
さすが持つべきは腐れ縁の仲。ある意味ツーとカーの仲である悪友が
今ほど頼りがいのある人間に見えたことはないだろう。なっち愛してる。
- 4 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/05(月) 23:38
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「みんな聞いて!」
いつになく真剣な声にその場に居た全員がなっちを振り返る。
いいぞ、なっち。
「カオリの初体験の相手はなっちだべさ!」
「もうそれ以上喋るなイモ」
前言撤回。カオリが間違ってた。
なっちとカオリの間には海よりも深い溝があるってこと、忘れてた。
所詮、分かり合える訳のない相手だったこと、忘れてた。カオリ、一体何を勘違いしてたんだろう。
なっちがカオリの期待に応えてくれたことが今までにあっただろうか。いや、ない(反語)。
「…えっ、それマジ?」
一瞬の沈黙のあと、反論しないカオリと
なんでお前がそんな顔をするんだってくらい得意気な顔をしているなっちとを
見比べて矢口がきょとんとした顔をした。その顔に重々しく頷く。
仕方ない、だって事実だ。あれをカウントに入れるなら。
- 5 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/05(月) 23:38
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- 6 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/05(月) 23:41
- 「このままでいいのかな、なっち達」
「はぁ?」
なっちが突然そんな事を言い出したのは、
蒸し蒸しとした暑さがだんだん和らいで少し涼しくなってきた頃。
数年前の秋くらいだった。なっちもカオリもまだ若かった頃。
あの日、バカな事を言い出したなっちはまだ18歳くらいだったんじゃないかな。よく覚えてないけど。
その時はたまたま居合わせたのがカオリだけだったのだ。居合わせたというか、
久々の何もないオフの休日になっちがいきなりカオリの家に押しかけてきたのだから当たり前だけど。
何が?というとなっちはその言葉を待ってましたと言わんばかりに目を煌めかせた。
この時から既に嫌な予感はしていた。なっちが何かをひらめいた時は大抵よくない時だ。
できたら、「何が?」なんて続きを催促するような言葉も使いたくなかったけど、
ここで付き合ってやらないともっと面倒くさいことになる。
あんまり聞きたくないけど何をしでかすか分からないから、
一応内容確認という意味での「何が?」なのである。
「だってさ、もう…そろそろ19なんだよなっち達」
「…それがどうしたわけ?」
「わかんないの!? なんかさあ!あるじゃん!こうみずみずしさの限界っていうの!」
「ごめんなっちが何言ってるかよくわかんない」
「むー…何でわかんないかなあ」
「いや、普通に分からないと思うんだけど」
そんな抽象的過ぎる話の内容から意図を汲めだなんて
なっちはどれだけカオリに無茶ぶりすれば気がすむんだろう。
むしろ何でカオリ、こんな奴にいちいち付き合わないといけないんだろう。
カオリ前世でそんなに悪いことしたのかな。もしかして遺伝子レベルで呪われてる?
- 7 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/05(月) 23:42
- 「ほら…………だよ」
「ん? 聞こえない、もっと大きい声で言って」
「それは羞恥プレイってやつだべか」
「ごめん、やっぱりもう言わなくていい」
何故かいきいきとした目でこっちを見上げてきたのを見て、
いやな予感がピークに達したのを感じた。多分カオリ以外の人が見たら可愛いなんて思うんだろうな。
だけど、この天使みたいな笑顔で悪魔のような惨劇が生み出されるのはもう定番で。
もうこの際だ、何があっても大きな心で受け止めよう。これは試練だ、神様からの。
「というわけで、なっち達って処女じゃん?」
「どういうわけだ」
「まぁまぁまぁまぁまぁ」
「いやいやいやいやいや」
「違うの?」
「う…まぁ、違わないこともないけど…」
ある程度覚悟していたこととはいえ、それってどうなんだろう。
え、うちらって今更処女かどうか確認し合う様な気持ち悪い仲だっけ?
多分違う。もっと殺伐してこそのうちらだと思うんだ。なっち、どうしちゃったの?
「でしょ? だからさ、なっちと一緒に大人の階段上ろうよ」
「うん、それ無理」
「何でさ!いいじゃん!なっちとカオリの仲じゃん!」
「確かに同じ病院で同じ新生児室に居たのは認めるけどそこまでご一緒したくないわ!」
「いいじゃん、なっちはカオリと同じ墓に入るつもりだし」
「勘弁して。マジで」
ある意味いつもどおりとも言える展開だが、
それだけは本当に勘弁していただきたい。
どうにか考え直していただけないだろうか。
そう思ったけど、なっちの意思の強さとそれを実現させる行動力を知っているだけに
このまま無事で帰れるとは思えない。もういっそこの場で殺されてもいいくらいの覚悟でないと、
この夜は乗り切れないだろう。カオリにはまだやり残していることが沢山ある。命だけは死守せねばなるまい。
- 8 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/05(月) 23:43
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「…っ、なんで…!? なんでなっちはカオリの大事なものばかり取っていこうとするわけ!?」
「カオリのものはなっちのもの、なっちのものもなっちのものだべさ」
「ふざけんな」
分かってた、泣き落としや逆ギレなんて通用しないって。
それでも試さずにはいられなかったんだ。だってにんげんだもの。
分かってたけど…どうしてだろう。胸の中の熱いものと一緒に涙が溢れてくるのは。
「まあ、おちつけよ」
「貞操の危機を前に落ち着いていられるわけないだろ」
「まあいいじゃん」
「よくねえよ」
「はぁ…カオリも頑固だよねー」
「なっちがおかしいだけだっつの」
ヤバイ、マジで泣きそうなんだけど。
この様子だとどう頑張っても後に引いてくれそうにない。
力だってカオリの方が上のはずなのに気付けばマウントポジションなんて取られてる。
そもそもなんでカオリなんかで済ませようとするのさ。まずそこからしておかしいじゃん。
そうだよ。そもそもそこからだよ。
- 9 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/05(月) 23:44
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「カオリ」
それを聞こうとしたとき、なっちがキッと真剣な顔をしてカオリを見下ろした。
ぐっと息がつまる。カオリのことを射抜いてくるかのようなその鋭い眼差しはいつものエロ目じゃない。
どうしてだろう、その時点で呑み込まれていた。
このとき、カオリはなっちが雰囲気をつくることに関しては無駄に天才的だったことを知る。
普段フザけっぱなしの奴の真顔はそれだけで何か、魔力みたいなものがあるんだと思う。
「……っ、はぁ」
そのままなっちの顔が降りてきて、
ちゅっ、と音を立てて唇に柔らかいものが当たるのが分かった。
そういえば、こんな風にキスをしたのもはじめてかもしれない。
こんなのどう考えたっておかしいのに、嫌じゃなかった。
ちょっと長めのそれの後に漏れた溜息は自分でもどこか甘く感じる。
なっちもそれを感じたのか、目が合った瞬間にすっと目を細めてきた。
流されているのは自分でも分かっていたけど、その波は自分ではどうこうできるものじゃないようだった。
それに、何故だかこの不思議な空気を壊したくない自分がどこかに居る。まるで夢の中みたいだ。
- 10 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/05(月) 23:46
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そこから先のことはよく覚えてない。
とりあえずただひたすらに流されまくって
気付けばなっちの指先がカオリのそこに入ってた。
「…っちょ、…ぃ…たぃ」
「ごめん、痛かった? もうちょっとゆっくり動かすね」
何か異物が自分の中に入ってくるってこんなに痛いものだったんだ。
そういえば、生理の時にもタンポンなんて使ったことなかったしなあ。
…となるとあれも痛いのかな。そのうち慣れてきたら痛くなくなるとは思うけど、
この痛みが薄れていくのって、何だか…どうなんだろう。当たり前のことなんだけどちょっと複雑だ。
ぼんやりとそんなことを考えているとぐりぐりとそこを押し広げるような感触がしてその鈍痛に思わず呻いた。
「…くっ…ぅ…」
「もうちょっと、もーちょっとだから、カオリ頑張って」
歯の奥に力を込めて痛みに耐えているとなっちの柔らかい声が降ってくる。
その声に少しだけ安心感が湧いてきて、体の力が抜けた。
それと一緒になんともいえない音を立ててなっちの指が深いところまで入ってくるのが分かった。
きっと最奥はもっと深いんだろうけど、今のでなっちの指が全部入ったというのは間違ってなさそうだ。
- 11 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/05(月) 23:46
-
「…はぁっ…入った?」
「入った入った、はいはい、深呼吸してー」
何だか子供をあやすみたいな、気の抜ける言葉だったけど
その時だけはそれが何だか少し嬉しかった。こういう時は意外と優しいんだな、と間抜けな事を思う。
「どうする?」
「…ん?」
「ここでやめとく? それとも、もうちょっと頑張ってみる?」
ああ、そうか。
そういえば当初の目的はこれで達成されたわけだ。
まあ、処女の定義なんてよくわからないし、別に膜が破れたってわけでもないんだけど
ここで終わっても充分なような気はする。それに、気持ち良いか良くないかで言えば痛いだけだし。
第一、このまま行っても気持ちよくなれる自信があるかどうかで言えば全くそんな自信はない。
「…できたら、もう終わりでいいかな…」
「おっけー、よく頑張ったねー」
よしよし、と頭を撫でられた。
ここでこういう風にしてくるなんてやっぱりよく分からない奴だなと改めて思う。
それが嬉しい自分もどこかおかしいような気はするけど。
「じゃあ抜くよ」
「…うん」
ずるりとそこからなっちの指が引き抜かれる。
何だかさっきまでそこを埋めていた感覚が急になくなってちょっと寂しさを感じた。
そのことに、やっぱりセックスをするのって、何かを満たすためという役割もあるのかなと思う。
といってもそのあたりの事はカオリにはまだまだ分からないけど。
- 12 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/05(月) 23:47
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「あ、そうだ、カオリ動ける?」
リビングに置いてあったティッシュを箱ごと持ってきて
濡れた指を拭きながらなっちがそんなことを聞いてきた。
「え? ……ぁ……ビミョー」
「ほんと? やっぱり痛いんだねえ」
「っても指だけだし、そこまで痛いってわけでもないんだけどね」
少し心配そうな顔をしているなっちに苦笑いを返すと
なっちは神妙な顔をしてカオリをまじまじと見てきた。
何だよ。あんまり見るなよ。今更だけどそもそもなんでカオリだけ裸なんだろ。
「…ふぅん…今度はなっちにもしてね」
「え?」
今度…が、あるのか?
流されておいて言える立場ではないが、それはどうなんだろう。
そもそもよく考えたらなんでカオリだけされてんの?そもそも脱処女したかったのってなっちじゃなかったけ?
あれ?何で?いつのまにこんなことになったんだろう。理不尽とはまさにこのことじゃなかろうか。
- 13 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/05(月) 23:48
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「ごめん、つい」
『つい』で初体験を済まさせられたカオリって一体なんだろう。
ここまでくると諦めの境地に入ってきた。むしろ命があるだけでも有難いんじゃなかろうか。
この先こいつと一緒に居るといつ死んでもおかしくない気がするけど、一生離れられないような気がする。
生まれた時からこの不幸は決まってたのだろうか。神なんていないんだと、その時心の底から思った。
この後、ちゃっかり『今度』の機会はなっちの手で作られたわけだが、
それにきっちり付き合わされ、それでもしっかり任務遂行した自分を褒めてやりたかった。
ちなみに、ハロプロ内に存在するあらゆる黒歴史の中の一つである
プレステ事件があったのはこの日から数ヶ月の事である。
あの日なっちが本当に朝までプレステをしていたのかどうか、
事の真相はカオリにも分からない。
- 14 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/05(月) 23:48
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- 15 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/05(月) 23:49
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「ふっ…まあ黒歴史ってやつだべさ」
「……常日頃からバカだバカだとは思ってたけど本当にバカだったんだな…なっちとカオリって…」
頬杖をついて心底呆れたような顔をする矢口に
それまで得意げな顔をしていたなっちは「何さぁ」なんて言ってぷうっと頬を膨らませた。
まあでも確かにバカバカしい思い出だけどあの頃は若かったからね、カオリもなっちも。
っていうか正直バカだったのはなっちだけだと思うんだけどね。今もか。
実際には若気の至りで済ませていい事ではないと思うけど、
なっちの厚顔無恥っぷりを見てたら何かどうでもよくなってきた。
このくらいじゃないと大物にはなれないんだろう。その事を痛いほど痛感する。
- 16 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/05(月) 23:50
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「はぁ…何だか聞かないが良かった気がするわ…」
「分かるでその気持ち」
…ちょ、圭ちゃんはともかく裕ちゃんにまでそんなこと言われたら
流石にちょっと落ち込むって。カオリだって忘れたい出来事なんだから。
一気に氷点下にまで冷やされた空気に重いため息を漏らした。
今のダンナさんには一生カミングアウト出来ない秘密だ。
何だか元彼がいたとかそういう事より後ろめたさを感じてしまう。
よりによって初体験がなっちだったとか笑えないし。
でもこの黒歴史の事といいファーストキスが女の先輩だった事といい
カオリって実は男縁より女縁の方があったりして。それはちょっと勘弁してほしいけど。
そういうのはなっちで充分懲りたから。
「まーでも何つーか優越感っていうの?そういうのはあるよねカオリの旦那に対して」
「どういう意味やねんそれは」
「だってさー、カオリのアレ、家族以外で一番最初に見たのなっちなんだよ?これって凄くない?」
「は!?あんた何いってんの!?もーやだカオリマジでもう泣きたいんだけど」
「…あー…でも何か分かる気ぃするわソレ」
「分かんのかよ!ひどい話だよ!」
「さすが変態は言う事が違うわね」
「うわっ…圭ちゃん何気に容赦ねーな…」
…どいつもこいつも好き勝手言いやがって。テーブルに突っ伏して一人項垂れる。
今までずっと誰にも言っていなかった事だけに、ダメージは大きい。
- 17 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/05(月) 23:51
- だけど少しだけ胸が軽くなったような気がする。
別にそんなに気にしていたわけじゃないし、そんなに嫌じゃなかった。
だけどもう時効になってもよさそうなアホな事とはいえ、そうそう忘れられることじゃない。
カオリがずっと覚えていたのと同じに、なっちもずっと覚えていたという事。
カオリの初体験がなっちなら、なっちの初体験だってカオリになるわけだし。なんだかなあ。
生まれた時からの運命に見せかけた腐れ縁って恐ろしい。
そう思いながら焼き鳥を食べるのを再開していたなっちに視線だけ向けると狙いすましたみたいに目が合った。
さっきまでしていた話が話だし、どんな顔をしていいのか分からなくて視線を泳がせていると
いつもより何割か増しですうっと細められたエロ目が私を見下ろしてきた。
その笑みにあれこれ考えているカオリがバカみたいでなんだか少し悔しくなる。
だけど、その表情にこの腐れ縁は一生続きそうな気がした。
下手したら生まれた時のように死ぬ時も同じ病院で数日違いなんじゃないかと思えてしまうくらいに。
でもそういうのも悪くないんじゃないかと思えてしまうのはどうしてだろう。
好きか嫌いかで言えば限りなく嫌いに近いグレーゾーンなんだけど、嫌いにはなれない。
悔しいから一生表には出さないつもりだけれど、心の一番深いところではなっちの事大好きなんだろう。
何と言うかここまでくると、ある意味兄弟に抱く感情みたいなものなんだろうか。
他人みたいなものだけどどこか他人には思えないっていうか。なるほど、確かに腐れ縁らしい。
- 18 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/05(月) 23:51
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でも、そうだな。
もしもカオリよりなっちが先に死ぬことがあるのなら
今際の際に一言だけ、囁いてやろう。親愛と、感謝の言葉を。
- 19 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/05(月) 23:52
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ざわざわと五月蝿い居酒屋の中で焼き魚を口にしつつ、にとうとう酒が入ったのか
やたらとオヤジ臭く絡んでくるなっちを見下ろしながら誓いに近い決意を胸に秘めた日のことだった。
「カオリ、飲まないの?飲めないの?なっちの酒じゃ飲めないっていうんだべな、このノッポ!」
まあ、この時点で既に前言撤回したい気持ちでいっぱいだった訳なんだけど。
- 20 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/05(月) 23:52
- お
- 21 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/05(月) 23:52
- わ
- 22 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/05(月) 23:52
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