22 えろりん☆レボリューション

1 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/05(月) 21:05


22 えろりん☆レボリューション


2 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/05(月) 21:07
「ふぅ・・・・・・。」
れいなは深い溜め息を吐き出してからゴクリと生唾を飲む。
足は携帯のバイブのように小刻みに震えていて心臓はヤバイくらいに高鳴って
今にも破裂しそうな勢いだった。


自分は今憧れの月島きらりちゃんがいる楽屋の前に立っている。
れいな的にはそれだけでもう死んでも悔いはなかった、でもどうせ死ぬなら中に入って
本人に会ってまずあいさつして自己紹介して告白してアッー!みたいな展開くらいまでは
と思っていた。
仮に本人がいない場合はとりあえず私物の一つくらいは盗もうと心に決めていた。


普通に犯罪なのだがれいなにはそんなこと関係ない、この為にテレビTOKYOの掃除婦に
何とかなって大して良くない頭でこうして忍び込む計画まで練ったのだから。
まずきらりちゃんが収録の日に合わせてシフトに入る、そして楽屋の場所を調べる、
それから人気がないときを見計らって楽屋に入る。
という完璧だと思っているのは本人だけというこの作戦を考えるのに三ヶ月もかかって
しまった。


時間がかかりすぎたかなと思いつつもとりあえずきらりちゃんの楽屋の前に辿り着いた、
それだけでもう自分のことを褒めてあげたい気分だった。
「ふぅ・・・・・・。」
れいなはもう一度深い溜め息を吐き出してから足同様に震える手で楽屋をノックした。
いきなり開けると失礼だと思ったので礼儀正しくやってみたがいくら待っても返事はない。
どうやら本人はいないらしいのでれいなは少し残念に思いながらも私物盗めるからいっか
と思い直して楽屋へ侵入した。


3 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/05(月) 21:07
中に入ると想像より狭くてこじんまりとした印象を受けた。
楽屋には小さなテーブルに大きめのソファーが一つとメイクするために縦長の鏡が
壁に貼り付けられている。
もっと派手な感じでキラキラしているものだと勝手に思っていたれいなとしては少々
期待はずれだったが、ふとハンガーにきらりちゃんの衣装が何着かかけられているのを
見つけて一気にテンションが頂点近くまで上がった。




「うわっ!!すご!マジできらりちゃんの衣装やん。」
とれいなは思わず近くまで早足で駆け寄ると興奮気味に袖の一部を掴んで叫んだ。
でも今自分はきらりちゃんに触れているんだなと思うと泣きたいようででも笑い出したい
ような変な気分だった。
月島きらりを好きになったきっかけはテレビだった。
何となく興味を持ってそれから本を買ったりとか色々と調べたりして、コンサートに
行き出した頃にはもうすっかりハマっていた。
ずっと憧れてて好きで好きでもうヤバイくらい好きで一回握手会で手を握ったことが
あるけどその時は本当に死んでもいいと思った。
れいなは今この瞬間世界中で一番幸せなのは自分だという絶対の自信があった。

4 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/05(月) 21:08
でも幸せの瞬間はあっという間に終ってしまった。
「あの・・・・ここで何やってるんですか?」
という少し低い声に我を忘れていたれいなは現実に引き戻されてその場で固まった。


それから錆びついた人形のようにゆっくりと首を声のしたほうに向けると、そこには
見るからに人を怪しんでいる少女がいた。
ストレートの綺麗な黒髪に東洋系の顔立ちに大きい目が印象的な美少女だった。
年はれいなとそう変わらないような感じで、確かに可愛い子だけどきらりちゃんには
負けるなと心の中で呟いた。



つもりだったがどうやられいなは無意識のうちに口に出していたらしい。
いきなり楽屋に現れた黒髪の少女はその言葉を聞いて軽く頬を膨らますとムキになって
反論してくる。
「きらりちゃんには負ける?小春はきらりちゃんより可愛いですよぉ。」
「そんなことなか!きらりちゃんの可愛さはハンパなかと!」
「だから小春のほうが・・・・ってそんなことよりあなた誰なんですか?
格好からして掃除の人みたいですけど楽屋で何やってるんですか?」
でもすぐに話題を元に戻されて真顔で問われるとれいなは何も言えなくなってしまい
ただ黙っているしかなかった。

5 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/05(月) 21:10
「そりゃ楽屋の鍵開けっ放しの小春も悪いとは思いますけど、勝手に楽屋に入るほうが
明らかに悪いことだと思いませんか?」
「すいま・・・・・っうかあんただって勝手に入っとろうが!」
正論を言われてはどうしょうもないので謝ろうとしたれいなだったがふとあることに
気がついて少女を指差して叫んだ。



少女は予想していなかった言葉に目を大きく見開くとあまりに驚きすぎてしばらく
次の言葉が出てこなかった。
「へっ?いや、あの・・・小春は自分の楽屋に帰ってきただけ・・・・・。」
「分かった!あんたもきらりちゃんのファンやろ?」
「へっ?ファンっていうか本人なんですけど。」
「ぶっははははは!あんたがきらりちゃんなわけなかろうが!そりゃちょっと似てるなぁとは
思うけど全然違うと。」
少女は本当の事を言ったのにれいなはそれをただの冗談だと思い笑い飛ばした。



「はぁ・・・・・。」
「っうかあんた誰?なんでこんなとこにいると?」
「誰って・・・・あの、それって本気で言ってるんですか?」
「当たり前やん、初対面なのにれいながあんたの名前なんか知ってるわけなかろうが。」
「だから!きらり・・・・いや、えっと、私は久住小春っていって・・・・うーんと・・・・
あぁ!!私きらりちゃんと親友なんですよ!だから遊びに来たってことで。」
小春はれいながバカなのをこの短時間の間に悟ると真面目に説明するのをやめて上手く
ごまかす方向に切り替えた。


6 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/05(月) 21:11
「えぇ!マジで?それを早く言ってよ!きらりちゃんの親友ならもっと礼儀正しくすると。」
れいなはバカなのであっさり信じると少し尊敬の目で小春を見つめる


れいなのほうが背が低いので自然と目線が上目遣いになってしまうのだが、
それが思っていたよりも可愛くて小春は少しドキッとした。
「へっ?あぁ、ありがとうございます。」
「えっと・・・小春だっけ?小春はきらりちゃんと会ったりできると?」
「そりゃまぁ会おうと思えばいつでも会えますねぇ。」
「スゴ!小春ってめちゃめちゃすごい人じゃん!だってきらりちゃんと一緒にご飯食べたり
お話したりできるんやろ?」
れいなはさっきまでの警戒したような態度は打って変わってすっかり小春に心開いている。
コロコロと態度が変わるその様子は気まぐれな猫みたいだなと思った、でも自分を見上げながら
本当に楽しそうな顔をして話すれいなを見ているとなぜか心が揺れる。
今まであまり個人に対して興味を持ったことがなかった、もちろん仕事関係の人の顔とかは
覚えてるし固定のファンの顔も覚えている。
でもこうして誰か特定の人に興味を持ったのは初めだった。




7 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/05(月) 21:12
「あとお風呂入ったり一つのベッドで寝るくらいはいつものことですねぇ。」
「お、お風呂!きらりちゃんと一緒にお風呂に入ると!」
「一緒に・・・・あぁ、まぁ一緒っていえば一緒ですねぇ。」
「いいなぁー!今れいなすっごい羨ましっちゃだけど。」
小春としては同一人物なので普通のことを言っているだけなのだが、きらりちゃんが
死ぬほど大好きなれいなにしてみれば小春は神のようだった。



でも小春にしてみればれいなはただのバカで、でもバカもここまでいくと逆に
面白いオモチャのように思えてくる。
まだ次の収録まで時間があるしちょっと興味もあるこのオモチャで遊ぼうかなと思い、
小春は頭の中で色々とシュミレーションをする。
でもどうせバカだから適当に言えばどうにでもなるだろうということで考えはまとまり、
れいなと目線を合わせるために小春は軽く膝を曲げると含みのある悪魔の微笑みを浮かべる。
でもれいなからは爽やかな普通の笑顔に見えた。

8 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/05(月) 21:14
「えっと・・・れいなさんでいいんでしたっけ?」
「なんでれいなの名前知っとると?!」
「さっきから自分のことれいなって言ってるんでそうかなと思って。まぁそれはどうでも
いいんですけど、れいなさんはきらりちゃんに会ってみたくないですか?」
「えっ?・・・・ホント?本当にきらりちゃんに会えると!?」
「はい!必ず会わせあげますよ、だって私達親友ですから。っていうことで
小春の言うこと聞いてくれますよね?」
「聞く聞く!もうなんでも言って!」
れいなは憧れの月島きらりに会えると聞いてこの世界中で今一番幸せな瞬間(二回目)を
迎えていた。
本当に単純な人だなと少し呆れつつも小春は自分の作戦が成功したので口の端だけ上げて
軽く笑った。


「じゃぁ、契約成立ってことで。」
小春は満面の笑みで頷くとその表情のままれいなの肩に手を置いて壁に押し付けた。


「何を・・・・・。」
れいなは突然のことに意味が分からなくて問いかけようとしたが小春の唇によって
塞がれてしまい言葉は最後まで続かなかった。


9 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/05(月) 21:15
れいなはとにかく一度離れようとしたけれど思ったよりも強い力で押し付けられているので
逃げられなかった。
苦しいし何だか怖くなってれいなは空いてる両手で小春の肩の辺りを何度か叩いたけれど
無駄な抵抗だった。
小春は角度を変えて何度もれいなに口付ける、そして段々と角度を深くしていくと
それに比例するようにれいなの力も抜けていく。
抵抗が止んだのを確認してから小春がゆっくりと唇を離すと唾液が繋がって細い透明な
糸を作った。



「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・・。」
れいなは焦点の合わない虚ろな目でただ荒い息を口から吐き出していた。
小春はワルぽっい笑みを浮かべると今度は吸血鬼のようにれいなの首筋に軽く噛み付く。


「ひゃぁ!」
れいなは初めての何ともいえない感覚に驚いて変な声を上げる。
それでも小春はお構いなしに歯を立てたかと思うと今度は強く吸い上げて赤い痕をつける。
「・・・・ん・・はっ・・。」
「気持ちいいなら声出してもいいですよ?溜め込んでおくと毒だって言うじやないですか?」
「はぁ・・・イヤだ・・・・こんなの。」
れいなは潤んだ瞳で小春を見上げると首を左右に振りながら掠れた声で呟いた。

10 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/05(月) 21:15
でもそれは逆効果で小春はもっとこのオモチャで遊びたくなった。
「止めても別にいいですよ、ただ愛しのきらりちゃんに会えなくなっちゃいますけどね。」
と普通の会話でもするような軽い感じでれいなの耳元に唇を寄せて囁く。
するとれいなは目を大きく見開いてから少しして諦めたように目を伏せて顔を俯ける。


小春は本当に扱いやすい人だなと思いながら上着に手をかけるとボタンをゆっくりと
外していく。
そして黄色の可愛いブラが見えたと思った瞬間思い切り頬を平手打ちされた。
何事かと思って小春は驚いて顔を上げると胸元の開いた上着を手で押さえれいなが
こっちを強く睨んでいた。
まるで射抜かれるんじゃないかというくらいまっすぐで鋭いその瞳に小春はクラッときた。
こんな目をする人に今まで会ったことがなかったから益々面白いと思って、このれいなって
子についてもっと知りたいと思った。


11 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/05(月) 21:17
れいなはまた襲われないためにか壁際から離れて楽屋のドア近くまで早足で移動する。
「バカ!変態!れいなは簡単に抱かれるような女じゃなか!」
「そうなんですか?小春はてっきりきらりちゃんをダシに使えば誰でも抱けるのかなって
思ってたんですけど。」
「あんた人をバカにしすぎっちゃ!」
「どうやられいなさんって小春が思っていたよりは頭良いみたいですね。」
れいなは毛を逆立たせ歯をむき出して怒る猫のように興奮していたけれど、
小春は全く気にせず笑いながら軽く受け流していた。


「最初は確かにきらりちゃんに会えるならって思った・・・・・でもそんなことしたって
きっときらりちゃんは笑ってくれんし、れいなだって笑って会えんからやめる。
あんたにももう二度と会わん!」
れいなは迷いのない目できっぱりと言い切るとすぐに楽屋から出て行ってしまった。

12 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/05(月) 21:18
「この後収録なのに大丈夫かなぁ、これ。絶対赤く腫れそうな気がする・・・・。」
楽屋に1人残された小春は少し痛む頬を押さえながら軽く溜め息を吐き出す。
とりあえずあとで掃除のおばさんに聞けばあの子が誰だか分かるし、上手く聞き出せれば
住所か電話番号ぐらいは分かるかもしれない。
また会ってあの子で遊ぶことができそうだなと思うと自然と頬が緩む。



「面白い子見つけちゃった。」
小春は乱暴にソファーに腰を下ろすと本当に子供のような屈託無い笑顔で言った。



そのとき急にドアが開いて入ってきたのは小春のマネージャーである藤本美貴だった。
「あん?なんか良いことでもあったの?」
「藤本さん!?もうっ!マネージャーなのに来るの遅すぎですよぉ。今さっき一本目を
取り終わったところですよ。」
「あぁ、悪い悪い。ちょっと歩きタバコしながら局に入ろうとしたら止められちゃってさ。」
「当たり前じゃないですか!たまには遅刻しないで普通に来てくださいよぉ。」
「とりあえず歩きタバコはやめとくわ。」
藤本がマネージャーになってから今までまともに来たことがあるのは数回しかないので、
小春は驚きもせずただ呆れていつものように軽く注意する。
でも藤本は相変わらず人の忠告は右から左のようでどうせこれからも遅刻してくるのは
目に見えて明らかだった。

13 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/05(月) 21:19
「っうか小春、お前なんか左頬腫れてない?赤くなってように見えるんですけど。」
でもさすがはマネージャーなのか藤本は何も言わなくても頬の腫れに気づくと、
少し心配そうに小春の顔を覗き込む。


「これですか?これはその・・・・子猫に引っかかれちゃって。」
小春はれいなことを説明するのも面倒だったし色々と言われそうだと思ったので、
適当にごまかすことにした。


「はぁ?楽屋で猫に襲われたってこと?っうかどう見ても人間の仕業だし。」
「じゃあ猫娘に襲われたってことで。」
「お前美貴のこと完全にバカにしてんでしょ?」
「そんなことないですよ、小春は藤本さんのこと好きだし尊敬してますから。」
結構良い事を言ったのに無言で藤本に頭を軽く叩かれた、今度絶対に事務所に言って
こいつ辞めさせようと小春は誓いながらとりあえず笑みを絶やさなかった。


14 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/05(月) 21:19



15 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/05(月) 21:19



16 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/05(月) 21:20


おわり☆カナ


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