14 wicked
- 1 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/03(土) 11:52
- 14 wicked
- 2 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/03(土) 11:53
- DVDの副音声用の仕事で、4人揃って先日のツアー映像を見た。撮られているのは勿論知ってい
るけど、それを正面から見て、しかも人に聞かせるためにしゃべるのはまた不思議な感覚。ついつ
い見入って無音声状態が続きそうになるのを、なんとかかんとか阻止する。しゃべらなきゃだめな
んですよ、しゃべらなきゃ。
おかげさまで一発録りOKが出たけど。あゆみん、ひとのこと「エロい」って言い過ぎ。そりゃキミが
ベッドで見たり見られたりしてるからでしょうが、とは言えるはずもなく。内心冷や汗どころじゃすま
ないイヤな汗をざあざあかきましたよ。そんなに言うなら、「エロいとはなんぞや」ってのを、その肌
身にうんと教えてあげましょうか。
- 3 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/03(土) 11:54
- と、そんな思いを心の奥底に隠して、二人でムラタの部屋に戻って来たわけです。翌日お休みい
ただいたのでね。
- 4 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/03(土) 11:54
- 「そーれにしてもむらっち、エロいよねえ」
お互いお風呂上がりでソファにのんびり掛けながらのおしゃべり。
メイクも落として、コンタクトも外して。不本意ながら厚いレンズの眼鏡掛けてる状態ですが。それ
でもまだ言いますか、あゆみん。
「うちのセクシー担当はひとみんでしょーよ。わたしのこれは『黙ってたら』に『小道具とメイクのお
かげ』ですよ。そんなのあゆみが一番知ってるじゃない」
とりあえずはジャブで返す。ええ、そんなに早く手の内見せるのも、ね。
- 5 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/03(土) 11:55
- あゆみはなんかむにゃむにゃ言いながら、フレームに触れてみたり。そこから頬に手を滑らせてみ
たり。甘えたモードになってる。
「どしたの、あゆみ」
したいように遊ばせておいて。しばらくして、眼鏡のレンズ越しにじっ、と視線を止めて問うてみる。
「なーんか、ねえ……」
手が首筋に落ちたり、そのまま肩のラインをなぞったり。
欲するところは分からなくもないけど。こちらから切り出すことはせず、にこにこしたまま黙ってい
た。
- 6 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/03(土) 11:55
- 「……むらっち」
焦れたように、二の腕へあゆみの指が絡まる。
一歩踏み出して欲しい時の、彼女のサイン。
でも。今日ばかりは。いつも通り親切に汲み取ってあげたりは、しない。
- 7 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/03(土) 11:56
- 「どうしたいのか、言葉にしてごらん?」
少し抑えめのトーンで、わざと問うてみる。
まさかこう返されるとは思っていなかったのだろう。ぐっと歯を喰いしばり、怒りで返したものか、そ
れとも正直に告げるべきか、揺らぎがオモシロイほど顔に出ている。
- 8 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/03(土) 11:56
- 「……むらっちと、したい」
- 9 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/03(土) 11:57
- しばらく間を置いて、端的な言葉が戻ってきた。
本来のあゆみの気性なら、こんな悪戯には激昂でしか返さないはずだけど。
どうやら本日のスパイス、と受け取った模様。
「ナニを?」と追い打ちを掛けることも出来たけど。いつもの「やさしいおねえさん」モードへと変え
て、彼女のアタマを抱き寄せた。
- 10 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/03(土) 11:57
- 「意地悪言って、ごめんね」
髪から背中をゆうるりと撫で、あゆみの身体から怒りのこわばりが溶けるのを待つ。
じっくり、ゆっくり。
呼吸が落ち着いたのを見計らい、背中の途中に来た手をそっと離して彼女の頬に添える。様子伺
いに、まずは触れるだけのくちづけ。軽く、ついばむように回数を重ねる。
それを再度の挑発ととったのか。何度目かの重ねで、ぐっ、と背中に腕を回された。くちびるを割っ
て、舌を絡めて来た。追いかけるように。そして優位に立たんとするかのように、強く口内で暴れ
る。
昔は触れるくちづけだけでもすぐ鼓動を早くして、すぐに胸に顔を埋めてきたというのに。そこまで
導いてきた自負もあるけど。それと相反するように、複雑な感情もこみあがってくる。
- 11 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/03(土) 11:58
- ただされるがままなのも悔しい。
歯の裏をなぞってみたり、押さえ込もうとする隙を巧く取って、じっくり味わってみたり。角度を変え
て、息を継ぎながら。少しずつ、主導権をこちらにたぐり寄せる。
糸を引かせながらくちびるを離した時には、もう、あゆみの身体からきかん気は消えていた。そう、
彼女の根本は素直。ただ、不利となる状況下だと、防御としての勝ち気が表に出る。子供が眠い
時にぐずるのと似ている、とは。流石に口には出せないけれども。
- 12 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/03(土) 11:58
- ゆっくりと身体を倒し、そこに重みを掛けぬよう覆い被さる。
いつもの形。いつもの手順。
ひとつずつパジャマのボタンを外しながら、頬にキスと彼女の名をささやいて降らせる。はだけた
胸元から首筋のラインを、くちびるとゆびさきでゆっくりと融かす。胸から腕の付け根へ指をすべら
せて、静かに上着を取り去る。
仕事でも目にする色とラインではあるけど。こうして、自分だけの腕のうちにあるのは、また一層違
う彩に映る。
強く。かすめて。即興のリズムで、彼女の内に眠る火種を呼び起こしてゆく。
- 13 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/03(土) 11:58
- ただ、いつもと違って。ずっと上半身ばかりを執拗に責めていたせいか、悲鳴に近い声があがる。
「むらっ……ち!…も……もう!」
いつもよりも焦らしに焦らしているのだ。それはもう哀願。
でも。今日の意地悪の本意は、そこにはないんだな。
- 14 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/03(土) 11:59
- 「じゃあさ。あゆみ、どこをどうして欲しいのか、自分で触れて見せて」
恬淡と言い放ち、彼女のパジャマの下を、下着ごとはぎ取る。
いきなり外気に素肌を晒されたこと。そして、わたしから投げつけられた言葉に、あゆみの身体が
一気に朱に染まる。
- 15 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/03(土) 11:59
- 「そんな……ことっ!」
- 16 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/03(土) 12:00
- 反撃の手を伸ばされるより先に、両膝をしっかりと掴んで身体の方へ押しつける。隠し立ての出来
ない部分をじっと見つめる。
- 17 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/03(土) 12:00
- 「このまま止めてもかまわないけど。でも、あゆみのこの部分は、それじゃ辛いんじゃない?」
- 18 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/03(土) 12:00
- じっと見つめているだけなのに、次から次へと蜜が溢れてくる。
みだらがましいことに、全く触れられてすらいないこちらの身体も、似たような状況にあるけれど。
それは、今は、彼女には内緒。
- 19 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/03(土) 12:00
- ただ見られているだけ。その上、とてつもなく恥ずかしいことを強いられている。だのに、熱は冷め
ることなく、じくりじくりとあゆみの身体をさいなんでいる。
- 20 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/03(土) 12:01
- おやおや、本気で泣き出しそうになっている。
意地悪を仕掛けるつもりだけど、彼女を「追い詰める」つもりはない。
だから。少し方向を変えることにした。
押さえ込んだ膝を解放し、それから彼女の背後へ回って、後ろから抱きかかえる形をとる。
左の腕で、彼女の身体を抱きしめる。そして、右の手は彼女の下腹部へ。指が下肢のふくらみへ
当たるような形に添わせた。
- 21 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/03(土) 12:01
- 「じゃあ、さ。わたしのこの手を使って、気持ちよくなってみて」
よくあゆみはわたしの手で遊ぶ。
ついでにツボ押してね、なんて言うことも最近覚えたけど。こちらが頼むよりずっとずっと、あゆみ
はわたしの手に触れたがる。
ならば。先ほどの意地悪よりは、まだハードルは低いだろう。
「いつもさ、あゆみのことは気持ちよく出来てるのかな、って不安だったりするからさ。チカラの
加減、とか。場所、とか。この手に教えてくれないかな」
後ろからうかがうかたちなので、はっきりとは見えないけれど。
しばらく間を置いて、ひとつため息をついたあと。そっと、わたしの手の上に、あゆみが自分の手を
重ねてきた。
- 22 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/03(土) 12:02
- わたしの指が導かれたのは、肉芽の部分。
指の腹が、上下だったり、円を描いたり。ゆうるりと動く。
爪は伸ばしていないけど。決して傷つけることのないように。彼女の動きに委ねつつも、痛みは与
えぬよう、チカラの入れ具合や加減には細心の注意を払った。
- 23 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/03(土) 12:02
- こういうふうに、するんだ。
自分の手であって、自分の手ではない動き。
その倒錯が、えもいわれぬ悦楽をもたらしてくれる。
- 24 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/03(土) 12:03
- ただ、自分自身によるものだと、どうしても一度目の快楽の手前でチカラが抜けてしまう。腕の中
で、大きな波を目の前に、くたりと身体が崩れてゆく。
- 25 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/03(土) 12:04
- 「ごめんね。意地悪して。ちゃんと、いつものように愛させて」
今度こそ、私自身の手で。私自身の意思を以て動く手で。彼女に快楽をもたらすべく、ゆうるりと肉
芽から顔を出した芯に刺激を与える。
一度手前まで来た所に与えられる刺激は、苦痛とぎりぎり紙一重の快楽。
しかも普段とは違う形で-後ろから抱きとめられ、自分の反応が如実に見えてしまう形で-あるのが、
一層彼女の羞恥をそそるらしい。
まとわりつく蜜を指で掬い、じりりじりりと擦り込んでゆく。痛みではなく、愉楽へ。先ほど折れた快
楽のその先へと、導いてゆく。
抱いている腰が、多分無意識であろうけど、ぐらりぐらりと揺れ始める。細心の注意を払って、蜜を
たっぷり絡ませた指を埋め込む。
白い首が弓なりに反るから、思わずそこにかみつくようなくちづけを与えてしまう。ゆっくり指をグラ
インドさせながら、くちびるを耳へと移動させ、ぺろり、と耳朶に舌を差し入れる。
上気する肌。枷も取れたかのように漏れる嬌声。そのどれもが、わたしの手でもたらされたもの。
わたしの手でしか咲かないもの。その事実が、わたしにも強烈な悦楽をもたらす。
あゆみの身体が小刻みに震えてきた。もう、限界も近いのだろう。
「……いっちゃって、いいよ」
そっと囁いて、指先を内側に強く押しつける。
「――――むら……っ!」
今までのどれよりも、悲鳴に近い声があがる。指を取り巻く温度と圧力が一気に増す。
そう。その顔。
ホントウにエロティックなのは、今の、キミの顔ですよ。
崩れ落ちてくるあゆみの身体を受け止め、静かにシーツでくるんで横たえながら。わたしも、一拍
遅れの絶頂に身体と意識を預けた。
- 26 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/03(土) 12:05
- 「やっぱり、むらっち、エロい」
次の朝、目覚めた時の言葉は「おはよう」じゃなくてこれだった。
ええもう、それは認めますよ。苦笑混じりで返したら、
「でも、そのむらっちに夢中にさせられてるんだから。ちゃんと最後まで責任とってよ」と、抱きつい
てこられた。
うん。まだ、そういってもらえるなら……次の手を考えるのも、ありかもね。
- 27 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/03(土) 12:05
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- 28 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/03(土) 12:05
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- 29 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/11/03(土) 12:05
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