01 幸せ
- 1 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/10/26(金) 01:08
- 01 幸せ
私は梨沙子が好き
でも梨沙子は みやが好き
だから私は見守るだけでいい
梨沙子の幸せが私の幸せ
でもやっぱり片思いは切ない
そして苦しい
誰かが片思いしてるなら叶えてあげたい
その気持ちが誰よりわかるから
- 2 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/10/26(金) 01:08
- だから みやに求められた時、拒めなかった
本気で抵抗すれば拒めたけど、
みやの寂しそうな目を見ると、願いを叶えてあげたくなった
それが梨沙子の幸せを壊し、そして自分の淡い片思いを粉みじんに砕くとしても
- 3 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/10/26(金) 01:09
- 好き
大好き
愛してる
抱かれている時 何回も何十回も何百回も聞こえた言葉
終わった後は 私の頭を優しく撫でてくれる。私は まるで猫かウサギみたい
おでこに、頬に、鼻の頭に、とても優しい口づけが降りてくる
- 4 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/10/26(金) 01:09
- 唇と唇が接した時、体がビクンと反応する
何もかも許したのに今更おかしいかもしれない
「桃?」
みやも私の反応に気づいたらしい
「ん? なーに?」
心の動きを気づかれぬように私はのんびり返事をする
「..もしかして後悔してる?」
暗闇の中でも、彼女が不安でいっぱいな顔をしているのがわかる
だから私は、精一杯の笑顔を作る
「ううん、そんな事ないよ」
- 5 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/10/26(金) 01:10
- そう言って私から、みやにキスをする
これは不安にさせてしまったお詫び
長い時間、唇と唇が触れ合った後
みやの顔が一旦離れ、
そしてすぐに私の頭を抱きしめる
「よかったー」
心より安心した みやの声
よかった。みやが安心してくれて
今度は私が、みやの頭を優しく撫でてあげる
- 6 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/10/26(金) 01:10
- 「よかった」
繰り返す みやの声
私はちょっぴり心が痛む
- 7 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/10/26(金) 01:11
- 「ねー桃」
「なーに?」
とてもとても優しく私は答える
「あの..お願いがあるんだけど」
お願い? 全てを許してこの上いったい何を願うというのだろう
でも、私にはきっと断ることなどできないのだと思う
- 8 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/10/26(金) 01:11
- 「..私も あの...抱いてほしい」
とても小さい声
「どうしよう?」
私の正直な気持ちだった
「うー 桃のばかー」
幸いな事に みやには、ちょっとした意地悪としか聞こえなかったみたいだ
- 9 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/10/26(金) 01:12
- 抱いていいのだろうか? 愛していないコを
私が愛してるのは...
「..桃の意地悪」
雅の声が30%ほど泣き声になってるのがわかる
考えている間に、回答時間のタイムリミットが過ぎてしまったらしい
ベッドにうつぶせになって、ほんの少しだけ ふくれている みや
私の頭めがけて 力をこめずに頭突きしてくる
催促のサイン
私はあお向けになって、みやの頭を抱いたまま
「桃でいいの?」
- 10 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/10/26(金) 01:12
- 「桃じゃなきゃイヤ」
私の言葉に頭突きをやめ、頭をくっつけたままにする
催促の最終通告
私は答える
雅の求めている答えを
質問の形だけど答えを
「乱暴にして欲しい? 優しくして欲しい?」
- 11 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/10/26(金) 01:12
- 「..優しくがいい」
「乱暴にしていいなら、抱いてあげるけどね」
「桃は意地悪だ」
「う・そ 優しく抱いてあげるよ」
うつぶせになった みやの頭をなでながら
そのまま体勢をひっくり返す
今度は、みやがあお向けになる番
- 12 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/10/26(金) 01:13
- キスを落とす..頬に おでこに 鼻の頭に そして唇に
そして、鎖骨に 肩に..
他人を脱がすのは はじめて
上半身を覆うものがなくなると 手で隠すのは私が抱かれた時と同じ
だから私も同じように、手にキスをおとす
そして優しく手を握ってあげる
- 13 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/10/26(金) 01:13
- 握った手をそのまま ずらすと、キレイな肌が露になる
「きれい」
思った事をそのまま口にした
「やーん、見ないでー」
「『見てください』って言ったら、いい事あるかもよ」
なんで私はこんな事が言えるんだろう
- 14 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/10/26(金) 01:13
- 無言のみやに構う事なく、その周りにキスを落とす
みやの吐息が聞こえる
そこにはキスは落とさないように行為を続ける
「..ください」
「なーに?」
「..見て..ください」
- 15 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/10/26(金) 01:13
- 本当に言うとは思わなかった
ご褒美が必要
みやが欲しがってる部分にキスを落とし、そのまま舌で遊んでみる
必死に声を押し殺してる
もう片方の中心を指で触れた時、声が漏れてくる
私の頭を抱く みやの腕に力が入る
- 16 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/10/26(金) 01:13
- でもこれで終わりじゃない
キスの雨を下の方へと降らして行く
おへそを通り越し、みやの体を覆っている最後の衣との境界線まで
境界線に沿ってキスの雨を優しく降らす
どうなってるかなんて、触れなくてもわかる
私に抱かれた時からなのか、私を抱いた時からなのか、それは多分 後者だと思う
- 17 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/10/26(金) 01:14
- 下着の上から鼻先を近づけてみる
そして下着の上から優しくキスを降らす
「ふーん こんな味がするんだ」
率直な感想だった
「桃のばかー」
抗議の声
- 18 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/10/26(金) 01:14
- 布の上から、そして隙間からも、舌先と指先を滑り込ます
「邪魔だね、とっちゃおっか」
多分、みやは小さくうなづいている
お尻をもちあげ、ゆっくりと時間をかけて、ずらして行く
ふともも、ひざ、すね、足首
秒速10cmの速度でゆっくりとゆっくりと
- 19 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/10/26(金) 01:14
- 一糸まとわぬ姿、生まれたままの姿、他にどんな表現があったっけ
どーでもいい事を思う
みやがしてくれたみたいに私もみやを抱かなくちゃ
その前に再確認
みやの目を見て、もう1度同じ質問を繰り返す
「桃でいいの?」
「..桃に抱いて欲しい」
返ってきた返事も違った言葉で同じ答え
- 20 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/10/26(金) 01:15
- 私に抱かれてる みやはとても幸せそう
「..しょっぱい」
「ばかー そんな事..」
「あ、でもすっぱい」
「ばかばかばかー」
女のコを抱くのって結構大変かも
みやは私を1時間も2時間も抱いたけど
- 21 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/10/26(金) 01:15
- もういいかな、1時間は抱いたよね
でもなんか忘れてる
そっか、こっち抱いてあげてなかったっけ
やっぱり抱いてあげなきゃダメなのかな?
指先でなぞってみる
みやは こっちも同じくらい いっぱい抱いてくれたけど
「そっちさ..無理ならいいよ」
寂しそうな みやの声
- 22 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/10/26(金) 01:15
- それで答が決まった
「桃ー」
少し驚いた、そして嬉しそうな、そして恥ずかしそうな みやの声
してあげて良かった
「こっちは少し にが..」
「ばかばかばかばかばかー」
- 23 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/10/26(金) 01:16
- ひととおり抱いた後、みやの唇に優しくて長いキス
「.桃でよかった」
「なんで泣くの?」
「嬉しいから」
「なんで嬉しいの?」
「..愛してるから」
なんでこんな恥ずかしい事を口にできるんだろう
「桃は? ねー桃は?」
「アイシテルヨ」
私は、嘘つきだ
- 24 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/10/26(金) 01:17
- 「ねー桃、もう一つだけお願いがあるんだけど」
「もう一度抱いて欲しいの? それとも桃の事、抱きたいの?」
「それもあるけどー」
「じゃあ、なに?」
梨沙子を好きな気持ちを忘れて そう言われたらどうしよう
「恋人同士になりたいな」
それにくらべれば容易い願いだった
「いいよ 恋人でも同棲でも、なんなら結婚でも」
- 25 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/10/26(金) 01:18
- 「ほ、ほんとに?!! 嬉しい!!
じゃあハネムーンはどこにする? そうだ! ウェディングドレスは?」
梨沙子は悲しむだろうな、みやが私と結婚しちゃったら
でも私がみやのお嫁さんになっても悲しんでくれないんだろうな
だけど みやが幸せなら それもいいのかもしれない
私も、梨沙子も幸せになれない
だから みやは幸せになって
それが私にできるなら
「桃?」
だから私は嘘をつく
「大好きだよ、みや」
- 26 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/10/26(金) 01:18
- E
- 27 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/10/26(金) 01:18
- N
- 28 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/10/26(金) 01:19
- D
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