30 スピン・ザ・ブラックサークル

1 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/12(日) 18:18
30 スピン・ザ・ブラックサークル
2 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/12(日) 22:43




空を見上げる。私にとってはいつもと変わらない、空。けれどもそこには当然あるべきものが、な
いらしい。らしい、と言うのは最初から私にとってそれはないものだからだ。
私には、太陽が見えない。朝日を見ることも夕陽を見ることも、増してや頭上に輝く姿を見ること
すらできない。決して比喩的な表現ではなく、私の眼球を通した実際の映像だ。物心が付いた時に
は私の空は青空と白い雲だけだった。突然太陽が消滅したのなら騒ぎ立てるところなのだろうけど、
最初からなかったもののように私には映るのだから仕方が無い。太陽は黄色い、という表現にはま
ったく馴染みがなく、手のひらを太陽のあるであろう方角に透かしてみても血の流れなど見えるは
ずもなかった。

再び視線を地上に戻す。夏の都会の喧騒はひどくざらついていて、田舎育ちの私には未だに馴染め
ないものの一つだった。だから私は時々、瞳を閉じる。街の風景が与える多種多様な情報が文字に
なって、まるで血の巡りのように瞼の裏を流れている。流れは時に大きくうねり、そして複雑に混
じり合う。それをただぼんやりと見ているうちに、何となく心が落ち着いてしまうのだ。
街を彩る色とりどりの同じくらいの年頃の女の子たちを尻目に、人の流れに逆らって往来を歩く。
いくら太陽が見えないからとは言えその熱までもが遮断されることは決してなく、アスファルトの
照り返しに辟易しながらも目的の場所へと足を速めていた。
3 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/12(日) 23:50

  ●

「愛ちゃん」
わざわざ小遣いを削って本を読む手間が省ける、そんな理由で通い始めた街外れの図書館。何冊め
かの本に没頭している時に声をかけられた。わざわざ確認しなくても誰だかはわかるのだけれど、
また本に夢中になってるんだね、なんて言われるのは面倒だったから顔をあげてみた。
やはり、のんちゃんだった。

「のんちゃん、学校は?」
自分のことは棚に上げて、腕時計をのんちゃんに見せ付ける。
「さぼった」
てへへと笑いながら、のんちゃんはくるりと回ってから私の正面の席に座った。その手には一冊の
本が収まっている。たぶん彼女はその本を読み終えることはないだろう。案の定、数分もしないう
ちに本を読むのに飽きてしまったのか、退屈そうに足をばたばたさせはじめた。気にせずに本のペ
ージをめくっていると、
「それ、何て本?」
といつの間にやら私の隣へと移動したのんちゃんが、顔をこちらに突き出してきた。顔の造形は比
較的整っているので何も喋らなければ年相応に見えないこともないのだが。

4 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/12(日) 23:51
「太陽の一生・恒星の生と死」
私は本のタイトルを復唱してみせた。何それ、面白いの。そうのんちゃんが不思議がるので、自分
が読んでいる本の面白さについて自分なりの言葉で伝えようとした。けれども相手は首をかしげる
ばかりで、結局何も伝えることができなかった。自分に見えないからこそひどく憧れる。そんな簡
単なことすら表現できない私はきっと欠陥品だ。
「もう、ええわ」
「何でさー、もっと話してよ」
こんなやりとりも何度となく繰り返したことだろう。けれどものんちゃんは、私の側を離れようと
はしない。例えその場限りの嘘の理由を適当に構築したとしても、根本的な謎はまるで雁字搦めに
されたロープのように決して解けることはなかった。それは多くの本を読んだ後にも瞳の奥に残る
文字の羅列がうねり絡まっている姿に似ていた。

窓際の硝子から、夏の日差しの熱が弱められながらも確実に私の元へ差し込む。いくら冷房完備の
図書館とはいえ、日の当たっているであろう部分は緩やかに熱を帯びていった。暑ちいな、そう呟
きながらも本を捲る速度は緩めない。貪るように、そんな表現がきっと正しいのだろう。私は本を
読み続けた。
もちろん、太陽の本にも太陽の姿を見ることはできない。カラー写真と詳細な説明でわかりやすい、
というのがこの本のコンセプトらしいのだけど、鮮やかな色をしているであろう太陽の写真が収ま
るべき場所には何もなかった。写真ありき、の文章が弱弱しく空白に追随しているだけ。それでも
私は本を読んでいる。何十冊、何百冊とその手の書籍を読んだことだろう。文章によって想像を補
完したいのか悲劇のヒロインになりたいのかただの暇つぶしか。私にはわからなかった。
5 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/12(日) 23:52
人が本を読む姿を見て何が楽しいのだろう。とにかくのんちゃんは、こうやっていつも私が本を読
んでいるのをずっと眺めていた。まるでそれが自分の日課であるかのように。他のクラスメイトた
ちが一人残らず私から去っていくのに、どうして彼女はそうしないのだろう。きっと太陽の姿すらに
見えない私には、彼女の抱える理由なんてわからない。

「そうだ」
突如、のんちゃんが口を開く。あまりにも突拍子だったので、思わず本から顔を上げた。
彼女が鞄から取り出したそれは、木彫りの細長い楕円形だった。ちょうど彼女の小さな手にすっぽ
りと収まっているそれは、どこかの国の民芸品のようにも見えた。
「何これ」
「この前フリマで見つけてきたんだ。幸福を呼ぶアクセサリだって」
幸運を呼ぶらしき物体が、弧を描いて私の元に投げられる。慌ててそれを受け取ると、のんちゃん
は満面の笑みを見せた。
「……あたしに?」
大きく頷くのんちゃん。私がいつも浮かない顔をしてるからこれで幸せになってよ、そんな感じな
のだろうか。そんなんで幸せになったら警察はいらんやろ、そう言ってはみたものの結局ありがた
く受け取ることにした。そこには彼女だけは失いたくない、という気持ちがあったことは否めない。
のんちゃんにはじめて会ったのもこの幾何学的デザインをあしらった図書館だった。最初はどこの
小学生かと思って聞いてみたら、驚いたことに私とたった一つしか年が変わらないという。彼女が
高校の制服を着てきたことでそれは証明されたけど、その制服が私の学校のものだった時にはさら
に驚いた。愛ちゃん自分のクラスの教室から外に滅多に出ないじゃん、そう言ってのんちゃんは笑
っていた。
6 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/12(日) 23:53

 ●

家に帰ると、両親が食い入るようにテレビを見ていた。リポーターが何も映っていない映像を交え
て興奮気味に話していた。どうやら明日、20年ぶりに日本で皆既日食が見られるという。愛あん
たも見とき、なんて言ってた母親はきっと私が幼い頃に太陽が見えないと言って駄々をこねて困ら
せていたことなどとうの昔に忘れているのだろう。学校で絵を描くときに渋々見えるはずのない赤
い丸を描くようになったのは、小学校に上がってからだった。
もちろんそんなまるで世間に媚びるようなことをしても、子供心に何か感じるものがあるのだろう。
ただでさえ田舎の閉鎖された社会において私の存在は異端以外の何者でもなかったらしい。
私は徐々に、友人の輪から遠ざけられた。彼女たちは言あるごとに、私のことを嘲笑った。それは
例えば私が誰もいない時に歌を歌っていることや、なすびの食感について話してることだったりし
た。でもそれはただの言い訳で、本当は太陽を見ることのできない私を馬鹿にしていたのかもしれ
ない、そういう思いをずっと抱いていた。東京の高校に転校してからもその構図は変わることはな
く、相変わらず「変な人」として遠巻きから見られていた。

自室に戻る。ふと思い出して、鞄からのんちゃんのくれた木彫りのお守りを取り出した。
鳥、と呼ぶにはいささか立派すぎるいでたちの生き物が、羽を大きく広げている姿だった。確か太
陽の神話の本に、そういう姿の神様がいるような話を読んだことがある。もしかしたらこの木彫り
のお守りは、その神様を崇めていた国の民芸品なのかもしれない。そういった考えを滔々と頭に巡
らせながら何とはなしに凹凸を指でなぞっていると、突然小さな音とともに木彫りの部分が上下に
分かれた。間には鈍い光を湛えた刃が出てきた。どうやらこれはお守りではなく鞘と柄に彫刻をあ
しらったナイフのようだった。きっとのんちゃんはそんなことは知らずにこれを渡してくれたのだ
ろう。
7 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/12(日) 23:53
鞘を完全に抜き切って、刃を完全に露出させる。蛍光灯の光を受けて、まるで油でも塗ったかのよ
うに鈍く光る刃。私の見ることのできない太陽も、目の前の刃物のような輝きを見せているのだろ
うか。そう思わずにはいられないほど、刃の放つ光は幻惑的だった。私は切っ先をしばらく蛍光灯
に翳してみて、それからおもむろに自分の手首あたりに押し当てた。はじめ肌の弾力性とせめぎ合
っていた金属の先が、やがて何かを諦めたようにゆっくりと沈んでゆく。鋭く仄かな痛みに我に返
り、慌てて刃を戻した。シャーペンの先ほどの小さな傷から、じわじわと血が染み出てきて肌の上
に赤黒い丸を作った。或いは。私は思う。太陽なんて、この赤黒い水溜りのように矮小なものなの
かもしれない、と。
8 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/12(日) 23:54



夢を見た。私が渇いた喉を潤すようにして読む書物。それらの情報は、一体どこへ消えていくのだ
ろう。そんなことを考える夢だった。陳腐な言い方をすれば、脳の中の記憶として蓄積される、と
いうことになるのだろう。いつかのんちゃんに「愛ちゃんさあ、読んだ本の内容とかどこに行って
んの? のんだったら頭パンクしちゃうって」と言われたことが大きく影響してそんな夢を見たの
だろう。その時は彼女に脳の中の記憶の話をして難を逃れたのだけれど、実際はどうなのかは一介
の高校生の私にはわからない。ただ一つだけ言える事は、入り口から入って来たものは、出口から
出されない限りはその中に留まっている、そんな幼稚園児でもわかるようなことだけだった。
9 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/12(日) 23:55

 ●

夜が明けた。私はいつものように制服を着て家を出る。親は娘が学校に行っているのだと信じて疑
わない。うちの学校は相当自由な校風のようで、きちんとテストで結果さえ出していれば何も言わ
れなかった。ただ単に自分の学校から不登校児を出したくないだけなのかもしれないけど、とりあ
えずは額面通りに受け取っておいた。
「愛ちゃん、おはよっ」
背中から声がした。のんちゃんだった。
同じように挨拶すると、気の抜けた声出してんなよー、と思い切り背中を叩かれた。むせ返りそう
になるのを堪えて彼女に昨日の木彫りのナイフの件を言おうとしたけれど、やめておいた。何とな
く自分だけの秘密にしておきたかったからだ。
いつもそうしているように、二人で通学路の途中まで歩く。私の少し前を歩く小さな体を朝日が照
らし、彼女の身長に見合うだけの大きさの影を作る。影はどうしてできるのだろう。太陽を見るこ
とのできる人間にとっては当たり前のことでも、私には不思議でしょうがない。太陽の放つ光線が
影を含んでいる、という仮説は馬鹿馬鹿しいのかもしれないけれど、何となくそれに抗えない自分
がいた。


「じゃあここで」
「うん」
突き当たりに着く。私は左へ、のんちゃんは右へ。いつものことだった。
「あのさ」
「ん? 何や」
「今日のお昼に、カイキニッショク? ってやつがあるらしいよ」
言葉の奥に躊躇いにも似た何かを感じたのだけれど、見て見ぬ振りをした。だから、そうやの?と
いう私の返事も多少上ずっていたかもしれない。
遠ざかっていく後姿。のんちゃんがどうして私と一緒にいようとしてるのか。理由はわからないけ
ど、彼女を失うわけにはいかなかった。理解している、というのは言い過ぎかもしれないけれど、
彼女はきっと彼女なりに私という人間を理解しようとしている。そんな人を簡単に手放せるほど、
自分は強くはない。孤独に慣れているからといってさらなる孤独を求めているわけでは、決してな
いのだから。
10 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/12(日) 23:56

 ●

図書館の異変に気づいたのは、三冊目の本を読み終え四冊目にかかった時だった。
私を除いてあらかたの人間がぞろぞろと移動を始めていた。そう言えばここの図書館には小さいな
がらも展望台みたいなものがある。もしかしたらみんな皆既日食を拝むために移動したのかもしれ
ない。本来ならば私には何の縁もゆかりもない話だけれど、いつの間にか読みかけの本を閉じて人
の流れに加わっていた。図書館では予めこういった事態を予測していたようで、係員の人が利用者
やら見物客やらを階上へと誘導していた。驚いたことに、通路の途中で「日食まんじゅう」やら
「日食Tシャツ」などを露店で売っていた。こうなるともう図書館なのかイベントパークなのかわ
からなくなってくる。あまりに私がびっくりした顔をしていたのだろうか、後ろの子供に指を指さ
れて笑われてしまった。

そして展望台の一番上に案内された。本体の図書館同様に幾何学的なデザインはこれから始まるで
あろう天体ショーには御誂え向きなような気がした。屋根全体が硝子のドームになっているのもま
た然りで、この場所が皆既日食の観察だけのために作られたのではないかという錯覚に襲われる。
ある一つの方角を一心不乱に見つめる観客たち。あるものはサングラスをかけ、あるものは黒い下
敷き越しに太陽があるであろう方向を眺めている。最前列にいる女の人が、カンペのような小さな
紙を片手に、何やら色々説明を始めている。どこかのテレビ局のクルーらしき団体が、一角を陣取
って目まぐるしく動いていた。きっと夕方のニュースか何かで流すのだろう。
そんな様子をしばらく見ていると、急に手首の辺りがじくじくと疼き出した。昨日戯れに傷をつけ
てしまった場所だ。絆創膏をはったその部分を中心に、体の内側がざわざわと音を立てているよう
な、不快感。いつものように瞳を閉じてやり過ごそうとしたけれど、瞼の裏は真っ黒に塗り潰され
ていて辛さから逃れることはできなかった。
11 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/12(日) 23:57


おお、と群集がどよめき始める。どうやら皆既日食が始まったらしい。踵を返して階下に帰りたか
ったけれど、後ろも前も人ごみに塞がれていて身動きすらままならない。仕方なくみんなと同じよ
うに見えるはずのない太陽のある場所に目を向けると、空には小さな黒い染みのようなものが浮か
んでいた。ゴミが入ったのかと思って目を擦ってみたが、黒い染みは消えるどころかますます広が
ってゆく。テレビ局のリポーターが皆既日食です、20年ぶりの皆既日食です、と壊れた機械のよ
うに同じ言葉を連呼する。手首にはまるで重石でもつけられたような鈍痛がまとわりつく、けれど
も私の目は徐々に空を侵してゆく染みから離れることはなかった。
「解放、しちゃいなよ」
誰かが囁いた。聞きなれた声、私の側にいつもいてくれる、声。
隣にはいつの間にかのんちゃんがいた。学校は、などという珍妙な質問をする気にも慣れなかった。
それよりも彼女の発した解放という言葉の意味をもっと知りたくて。解放って何やあたしわからん
てそれよりもひって手首痛むんやってのんちゃん何か知ってるんやったら教えるやよと舌がもつれ
るほどの早口でまくし立てた。
のんちゃんは何も言わず、私の手首から絆創膏を引き剥がす。何かを破るような痛み、手首には昨
日見たままの赤黒い瘡蓋が張り付いていた。
12 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/12(日) 23:57
「愛ちゃんが苦しんでること、のんは知ってたよ。だから、あれを渡したんだ」
手のひらには家に置いてきたはずのあの木彫りのナイフが握られていた。いや、もしかしたら置い
てきたと自分が思い込んでいただけで本当は家を出てきた時からずっと握り締めていたのかもしれ
ない。空には私の手首にあるのと同じような形をした赤黒い丸がぽっかりと浮かんでいた。あれが
太陽の姿なのだろうか、そうのんちゃんに聞こうと思ったら彼女の姿はもう消えていた。手首のあ
たりが熱を持って私に何かを訴えかけている。太陽。今までずっとこの目に捉えたいと思っていた
太陽。もしも私の中に何かが蓄積されているとしたら、解放するのは今しかないと思った。
20年ぶりの皆既日食にどよめく人々。シャッターを切る音、写メールを取る音。呼吸や心音。そ
れらが徐々にフェードアウトしていった時。私のとるべき行動はただ一つだった。
親指でナイフの鞘を外し、刃を自分の小さな太陽に当てる。刃は脆弱な血の塊を二つに割って、弾
力のある皮膚を破り肉を裂き一気に血管にまで届いた。
13 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/12(日) 23:58

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天を覆っていた硝子が、一斉に割れ始める。
霹靂のように容赦なく降り注ぐ硝子の雨は、その場にいた人たちを容赦なく切り刻んだ。
絹を切り裂くような悲鳴があちこちで沸き起こり、パニックに陥った人々は一斉に展望台から逃げ
出しはじめた。私と太陽の間を遮るものは何一つ、なくなった。
手首から勢いよく何かが噴出している間も、黒い太陽を凝視していた。太陽は、太陽の表面には細
かい無数の何かが模様のようにぐるぐると回転している。目をよく凝らしてみると、それは私が瞳
を閉じる時に瞼に映る文字列にそっくりだった。太陽は壊れた糸巻き機のように細い糸を懸命に巻
きつけていて、その糸の出先を懸命に辿っていった先には私の手首があった。そう、傷口から吹き
出ているのは文字列そのものだった。何が書いてあるかは読み取れない。けれどその文字列は私が
今まで蓄積してきた知識や嘲笑われてきたことに対する感情を文字化しているのだろうと想像した。
それが太陽に吸収されていくのだとしたら、太陽は私の最大の理解者となるだろう。
全ての文字が巻き取られた後に私がどうなるのかはわからない。けれどももしその時両の足で立っ
ていることができたのなら、のんちゃんにこのことを教えてあげようと思った。
14 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/12(日) 23:58


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15 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/12(日) 23:59




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16 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/03/12(日) 23:59





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