9 のぅ

1 名前:名無し飼育さん 投稿日:2006/03/06(月) 13:51
9 のぅ
2 名前:名無し飼育さん 投稿日:2006/03/06(月) 13:51


た…楽しいことは、1人の読書
か…買ったばっかの本で、ウキウキ気分やったのに
は…はぁ、今日も上手く行かんかったトーク
し…しんどいなー、明日もトークあるんか

あ…あーあ
い…行きたくないなー明日の仕事。

3 名前:名無し飼育さん 投稿日:2006/03/06(月) 13:51


このグループに入って何年経ったんやろ、とふと思う。
今は束の間の休憩時間。
輪になって喋るメンバーや、お菓子を争うように口に入れるメンバーなどを遠目に見る、いつもの事。

最近、今までの無理が祟ってか身体がだるい。
もう若くないという事かな、とオトナの年齢に近づく自分に笑う。
壁に預けた背中に、体重をかけていく。
頭の中も一時的にからっぽにすれば、次々襲ってくる疲労感。


「おーい。交信中ー?」

いつもの声。
ぼぅっ、と疲労感に身体を漂わせていると、たまぁに、気にかけてくれる。
不自然にならんように、不定期で。

「飯田さんとは違うで」

瞳のピントを、隣に座り込んだ彼女に向ける。
サバサバしてる言葉遣い、意外とガサツな性格、でも人の事を気遣える優しさの詰まった横顔。

「わかってるよ。そんなの」

ふふっ、と笑った横顔が可愛い。
黙ってたらクールでかっこええんやけど、何なんやろ、この差。

「ガキさん、向こうにおらんでええの?」

「疲れちゃってさー。あたし、もう年かなぁ?」

4 名前:名無し飼育さん 投稿日:2006/03/06(月) 13:51


ホントは知ってる。
気遣ってくれてる、って事。

でも、甘えられん。
可愛くない、あーし。

5 名前:名無し飼育さん 投稿日:2006/03/06(月) 13:51


「年やざ。そのうち、気付いたら顔しわしわやでー」
「はっ?!愛ちゃんには言われたくないよっ」

小さな笑いを運んでくる、気遣い屋さん。
寂しい時に限って、ちゃんと来てくれる。

6 名前:名無し飼育さん 投稿日:2006/03/06(月) 13:52


た…助けてくれるのは
か…賢い頭をもった
は…話が上手な
し…喋りも上手な

あ…あいつ
い…いつも

7 名前:名無し飼育さん 投稿日:2006/03/06(月) 13:52

美味しいお菓子があるんだって、といつも以上に早口で目を輝かせたガキさん。
本当は今すぐにでも家に帰って一刻も早く眠りにつきたかったけれど
いつもの世話になりっぱなしって言うのも、年上というプライドが許さず、気付けばコンビニの前。



「ガキさん。ガキさーん」
「なにー?」
「里沙ちゃーん」
「だーかーらー、何よぉー?」

台所で何かと格闘中の里沙ちゃんは、呼んでも返事だけで振り向いてもくれない。

リビングキッチン全部が見渡せる3人掛けのソファに、でん、と陣取って彼女の背中を見つめ続けて何分だろうか。
小さなテーブルの上には、さっき買ったばかりのお菓子の山。
一つも手をつけずにいる自分はきっと、偉い。うん。

8 名前:名無し飼育さん 投稿日:2006/03/06(月) 13:52


た…大切な人よ
か…構ってちょうだいな
は…はぁ
し…死んでまいそうやわ

あ…あーあ
い…いつまで待たせるつもりや

9 名前:名無し飼育さん 投稿日:2006/03/06(月) 13:53


「のぅ、ガキさん」

「あーしって、何か特技とかあったやろか?」

「何?!急に」

「ちゃんと答えてーや。あーし真剣なんやから」

「……意外と優しいトコ?」

「えー」

「えーって何よ。んー…あとは、訛ってるとこ?」

「訛りなんか、いらんわ」

「えー?あたしはいいと思うけどなー、愛ちゃんの訛り」


「ほら、あたしって横浜だからさ、あんまりないって感じだから、ちょっと羨ましい……かも」

「最後は余計やざ」

10 名前:名無し飼育さん 投稿日:2006/03/06(月) 13:53


あ…愛してるでー福井
い…いつか帰る、その日まで。

11 名前:名無し飼育さん 投稿日:2006/03/06(月) 13:53


気ぃ遣いの為に、訛りは封印や。



たまには恩返しもしとかなな。

12 名前:名無し飼育さん 投稿日:2006/03/06(月) 13:53
13 名前:名無し飼育さん 投稿日:2006/03/06(月) 13:53

14 名前:名無し飼育さん 投稿日:2006/03/06(月) 13:53

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