6 「幸せというもの。」
- 1 名前:名無し飼育さん 投稿日:2006/03/06(月) 02:20
- 6 「幸せというもの。」
- 2 名前:名無し飼育さん 投稿日:2006/03/06(月) 02:21
- 「ねぇガキさん・・・」
「ん?何?」
「幸せってなんだと思う?」
「うぇ?」
愛ちゃんがまた突拍子もないことを聞いてきた。いや、いつもの事なんだけどさ
愛ちゃんは何考えてるんだろう?っていっつも思う。いっぺん解剖して脳のぞいてみたいよ。
「ねぇなんだと思う?」
「なんだと思う?って言われてもさぁ・・・人によって違うんじゃない?」
「やっぱりそうなのかなぁ・・・じゃあガキさんの幸せは?」
「私!?私は〜そのぉ〜どうだろ?」
- 3 名前:名無し飼育さん 投稿日:2006/03/06(月) 02:22
- 幸せってなんだろう?愛ちゃんに聞かれるまでまったく考えたことなかった。
いや、多分考えようとしなかっただけかもしれない。
多分それは考えれば考えるほど深くて、結局答えに行き着くことがないんだから
「あたしはね、今が幸せ。」
「ふ〜ん。なんで?」
「何でって?幸せだから」
それはまたずいぶんと簡単な答えで。真剣に考えた私が馬鹿だったよ
「あっそ。」
「つめた〜い」
「じゃあガキさんの幸せはなんなの?あたしも答えたんだから答えてよ〜」
「私は・・・今かな?」
「あ〜ひどい!パクった〜」
- 4 名前:名無し飼育さん 投稿日:2006/03/06(月) 02:22
- そんなこといわれたって困るよ・・・
愛ちゃんが言ったことは正解なのかもしれない。
『今』が幸せ。それ以上の答えがあるんだろうか?
私は前まではどこにでもいるようなモーニング娘。が好きな小学生。
好きで受けたオーディションで受かって、今ここにいる。
今まであこがれてた人たちと一緒に仕事ができる。
カラオケで歌い続けた歌をライブで歌うことができる。
これ以上の幸せなんてない。そうやって入ったからこそ愛ちゃんと今こうして話ができる
- 5 名前:名無し飼育さん 投稿日:2006/03/06(月) 02:23
- 「な〜に難しい顔してんの?腹減ったか?」
無言で愛ちゃんをツッコむ
「いたたたた・・・ひど〜いガキさん!ご機嫌斜め?あ!今日あの日?」
「もうツッコむ元気も残ってません・・・」
「なに?そんなに腹減ったか?よし!ついといで。お姉さんがたこ焼きをおごってあげよう」
ふー・・・何がお姉さんだ。私より子供っぽいくせしやがって!
「何?こないの?」
「・・・いく」
「よーし決まりだ!決まったならさっさと行こうさっさと」
「はいはい。」
これだから愛ちゃんは!でも愛ちゃんのペースにはまったら最後。もう抜け出せないのは自分が一番わかってるのだ・・・
- 6 名前:名無し飼育さん 投稿日:2006/03/06(月) 02:23
- 「さっきの幸せの話さ。」
「あ〜うん何?」
愛ちゃんがたこ焼きをほうばりながら言う
「あたしさ、生きてることって幸せだと思うんだよね。
だって生きてるからこうやって今ガキさんと一緒にたこ焼き食べれるわけじゃん?」
「あーまぁ確かにそうかもね」
幼いかと思ったら急にオトナっぽいこといってくる。もしかしたら愛ちゃんは私よりずっとオトナなのかもしれない。
なんていうか、深い。そう愛ちゃんは深い。底なし沼並みに。
一度入ったら出られない。それが愛ちゃんなのだ。
「今日愛ちゃん家泊まりいっていい?」
「ん?別にいいけど?」
「久しぶりにはなしたいかなぁ・・・って」
「お〜こいこい!どんどんつきあったるでの。いや〜ガキさんが来るなんて久しぶりだ!そうだ!新しいヅカのビデオ買ったから一緒に見よう!」
う・・・これは一晩中つき合わされるな。
と、ちょっと後悔しつつもまた愛ちゃんのペースにはまってく。そして抜け出すことはできないんだろう。
それが愛ちゃんなんだから。
そしてそれにはまる私。そんな現状が幸せなんだから。何も言わない。
ただこの流れていく『今』に身を任せよう。
- 7 名前:名無し飼育さん 投稿日:2006/03/06(月) 02:25
- A thing to be happy
- 8 名前:名無し飼育さん 投稿日:2006/03/06(月) 02:25
- Are you happy?
- 9 名前:名無し飼育さん 投稿日:2006/03/06(月) 02:25
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