20 フィール グリュック
- 1 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/06/16(木) 22:22
- ガーピー ガーピー
01 01オウトウセヨ
ガーピー ガーピー
コチラ01 ナニカヨウカ
ガーピー ガーピー
ワタクシ02ハ アナタノコトガスキデアリマス
- 2 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/06/16(木) 22:23
- 眠らない街、睡眠が必要な人間に代わって生産力を衰えさせない為に開発された機械ロボット。
その初代人型ロボットがこの地に足を踏み出した時からもう数百年。
技術によって人間に間違われるほどに成長させられ、人間よりももっともっと優秀になった。
だけど、人間の手や足にしか変わりないのは初代の頃から一緒で。
そんな事があっても反乱が1つも起きないのは、ボタン一つで人間サマに逆らえないように記憶させられているから。
人は機械を作り、そこを支配地と呼んだ。なんてパクリ言葉を残したのは、人間かそれともロボットか。
溢れたロボットの一人が死にかけていようが、死んでいようが、「代わり」の一言でその存在の価値は全て無くなるこの時にも現場管理者のお偉いサンの人間サマの姿は当たり前に見えない。
不倫か、何処かのクラブで遊んでいるのか、それともキャバ嬢にでも貢いでいるのか。
どうでもよかった。と言うか、それの方が都合が良かった。
あたしが死んだ事が早くにバレれば、彼女の仕事相手もさっさと決まるだろうから。
- 3 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/06/16(木) 22:24
- 忘れて欲しくない、ずっとずっと変わらないあなたのままで。
空谷に向かって吼える胸を焼く悲しみが細く細く光のようにあたしをじわじわ射して
一緒の道を歩いてたはずなのに、どうして道は2つに分かれて2人を別々に選んだの?
「あのオッサン、ホント自分の事ばっかりでさー」
「そうだね」
「つか、こんな広いトコで2人だけって過労死狙ってるみたいじゃん」
「そうだね」
「ホント、ロボットって寿命なんてあったんだね」
「そうだね」
自嘲気味に笑って言うけれど、何だか頬が突っ張る感じ。
もう、終わりが近づいているという事か。
お願いだから、この瞳だけは最後に閉じて。あなたをどの器官よりもこの瞳で長く感じていたい。
瞳に焼き付けて、脳に組み込まれている他のプログラムをもぶち壊すぐらいに。
- 4 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/06/16(木) 22:25
- 「みきたぁーん」
名前なんて与えられなかったあたしたちは勝手に自分たちの名前を決めた。
私は貴方の名前を、貴方は私の名前を。
貴方が好きな名前を私に、私の好きな名前を貴方に。
「愛してるって、言ってみてもいー?」
「ダメって言っても、どーせ言うんでしょ?」
指先の触れた髪の1本1本から魔法にかかっていく。
顔も名前も知らない誰かに作られたあたしたちで作った愛が桃色の光を放って。
聞こえない心音も感じる事の出来ない唇の味だって、もうどうでもよかった。
「自分ばっか好きみたいな顔しないでよ」
あたしの大好きな気高い横顔が崩れた。
包み込まれるような優しさも、鏡に映る自分の顔よりもずっとずっと好きで。
頬を滑る雫は機械と人間との関係をそっと切り裂いて。
- 5 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/06/16(木) 22:25
- 「みきたん、誰よりも愛してるよ」
あなたが死のうが生きていようが
あたしが死のうが生きていようが
誰よりもあなたの幸せを祈っている。
- 6 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/06/16(木) 22:25
- e
- 7 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/06/16(木) 22:25
- n
- 8 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/06/16(木) 22:25
- d.
Converted by dat2html.pl v0.2