07　微笑

1 名前：07　微笑 投稿日：2005/06/12(日) 18:43

初めて見たものは
あなたの笑顔だった

2 名前：07　微笑 投稿日：2005/06/12(日) 18:43

初めて聞いた音は
あなたの声だった

3 名前：07　微笑 投稿日：2005/06/12(日) 18:44

初めて持った感情は
寂しさだった

4 名前：07　微笑 投稿日：2005/06/12(日) 18:44

毎日同じ時間同じ場所からあなたは現れ
「今日も綺麗だね」
私は微笑で返すと
笑顔で満足そうに頷き
毎日同じ手順で私をみて
そして
「一緒に居れて楽しかったよ」
その言葉と共に笑顔で帰っていく

5 名前：07　微笑 投稿日：2005/06/12(日) 18:45

私はその言葉が好きじゃない
何故ならあなたはその言葉と共に居なくなってしまうから

6 名前：07　微笑 投稿日：2005/06/12(日) 18:45

毎日見る景は桜色から緑色から黄色そして白へと変わる
白い景色は好き
様々な色が栄えるから

7 名前：07　微笑 投稿日：2005/06/12(日) 18:45

毎日毎日あなたは同じ言葉を私に掛ける
そして私は微笑む

8 名前：07　微笑 投稿日：2005/06/12(日) 18:46

何度目かに迎えた白い景色
何時もの様に同じ時間同じ場所から現れ
「後藤と一緒に逃げない？」
あなたは何時ものように笑顔で言った

9 名前：07　微笑 投稿日：2005/06/12(日) 18:46

何故だか分からない
私はあなたの手を取っていた
たどり着いた場所は何時もの景色が見える場所ではなく
白い部屋
まるで白い景色の中に居るみたい

10 名前：07　微笑 投稿日：2005/06/12(日) 18:46

「やっと一緒になれるんだね　梨華ちゃん」
目の前に現れたあなたはとても嬉しそうに笑う
「今日も綺麗だよ」
私は微笑で返すと
あなたは満足そうに頷き
そのまま手に持っていたナイフで両手首を切りつけた
あなたは微笑を浮かべたまま床に崩れ落ちた
真っ赤な液体があなたの周りから出てくる
それはあの白色の景色に綺麗な赤い花が咲いているよう
そのままあなたは動く事はなかった
私は側に落ちていたナイフを拾い自分の両手首を同じように切りつけた
しかし私の周りにも同じ赤い花が咲く事はなかった

11 名前：07　微笑 投稿日：2005/06/12(日) 18:47

　　◇　◇　◇

12 名前：07　微笑 投稿日：2005/06/12(日) 18:47

毎日同じ時間同じ場所からあなたは現れ
「今日も綺麗だね」
私は微笑で返すと
笑顔で満足そうに頷き
毎日同じ手順で私をみて
そして

「今日も異常なし」

その言葉と共に笑顔で帰っていく

13 名前：07　微笑 投稿日：2005/06/12(日) 18:48

14 名前：07　微笑 投稿日：2005/06/12(日) 18:49

ＥＮＤ

15 名前：07　微笑 投稿日：2005/06/12(日) 18:49