25 ミキティ珍獣記
- 1 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/11/22(月) 22:47
- 「ふわぁ〜〜」
カーテンから漏れた朝の光が私を現実へと戻した。朝の目覚め特有の気だるさが私を包み込む。
伸びをしようと思ったがなんだか首が痛い。
寝違えたのかと思ったが、どうもその痛み方とは違うような気がした。
- 2 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/11/22(月) 22:47
-
私はどうしたものかと首を見た。
すると管のようなものが首から先へと伸びている。
その管を辿ると、そこにはおぞましいほどに黒い物体の姿。
叫ばずにいられなかった。
- 3 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/11/22(月) 22:48
-
「でかーーーー!!!!」
蚊。確かに蚊。ただし巨大。
私の拳ほどの胴体を持った蚊は私の首から血を吸っていた。でもなんで。
大体蚊が巨大化するなんてありえるのか?
いや、もしかしたらこういう種類の蚊が存在して・・・ってんなわけないじゃん。
夢?てか夢だよね?
ちゅーちゅー。
「ぎぃやぁぁぁ!!!!吸うなぁぁぁ!!!」
私は渾身の力を込めて蚊(仮)を殴り飛ばした。
効いたのか、吹っ飛んで飛び去っていく蚊(仮)。
いつものサイズならば簡単にしとめていたものの、おのれ・・・。
って、そんな事を言っている場合じゃない。どうして蚊が巨大化したんだ?
っていうか蚊だけ?もし、もしもの話。
仮に他の生物も、なんかの異常現象で巨大化したとしたら・・・・。
嫌な予感が頭を過ぎる。寒気がしてきた。
- 4 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/11/22(月) 22:49
-
ゴゴゴゴゴゴゴ・・・・。
「地震?!」
突然大きな横揺れ。
そのあまりの激しさに私はその場で思い切りこけて、テーブルの下へと頭が落ちた。
するとそのとき、私の頭の中を隅々まで駆け回って支配して恐怖に変えていた、
あれの音。
カサカサ。
「・・・・・・・・・・。」
気のせい気のせい。地震で何かが動いているに違いない。
カサカサカサ。
汗がだらだら流れる。
まさか、いやまさか。
ないないないないないない。勘弁してくれ。
そんなはずはないよ?ね?ないよね?ね?でも現実は私をあざ笑う。
カサカサカサカサ!!!
「ゴキブリー!!!」
- 5 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/11/22(月) 22:50
-
絶えられない。
なんでゴキブリがこんなビッグサイズでご登場なんだ。
どうせならマツケンサンバがビッグサイズご登場してくれたほうがよっぽど嬉しいっての。
あ、そうでもないなそれ。
っていうかなんで、
「なんで美貴と同じサイズなんだよ!!」
何故か追いかけてくるゴキブリ。理不尽だ。理不尽すぎる。
なんで私がこんな目にあわなきゃならないんだ。
蚊(仮)に飲まれた血は思ったより多く、貧血を誘う。
明らかに足が速いゴキブリから、逃げ切れるはずがなかった。
「ぎゃぁぁぁ!!」
助けて!!!ソロコンサート開くまでは絶対に死ねな
ゴゴゴゴゴゴゴ!!!
横揺れ震度9の大地震。
もう地球は終わりだ!!泣きたくなった。
大体ここはどこだ?どう見ても私の家じゃなかった。
でもとりあえず、今は黒の恐怖から逃げ切る方が先だ。
もう野口がヌデレバから逃げるくらい必死だ。
- 6 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/11/22(月) 22:51
-
階段を登っていく。
螺旋式のストリップ階段で、嗚呼こういうのを金持ちの家っていうんだろうな、という雰囲気。
でもたとえ億万長者の代豪邸だろうが、こんな気色悪い虫を住まわせた家には住んでいられない。
そして階段を登った私を待っていたのは、また別の物体。
「・・・猫?」
猫が服を着ている。
それだけならよかった。何故か分からないけど、服を着ている。
普段ならここで冷静に判断を下せたはず。でも今の私はそんな余裕、ない。
「化け猫ぉぉ!!!」
窓の外は暗闇で、いつの間にか夜になっていた。どういうことだろう。
でもそんなこと考えている場合じゃなかった。再び1階に下りる。
階段を2段飛ばしで一気に下りると着地。
カサカサカサ!!
また来たーーー!!
私は焦って辺り一帯を見た。玄関はどこだ?・・・あった!!!
もうこの悪夢からはおさらばだ!!
私は玄関へと走ると、一気に扉を開けて、飛び出した。
- 7 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/11/22(月) 22:51
-
ボトッ。
- 8 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/11/22(月) 22:51
-
「痛―――――!!!!!!」
骨折れた、絶対折れた!!
てかなんでドア開けて飛び出したら落ちるんだよ!!
って・・・ん?ここはどこ?家を出たはずなのに、そこにはまた別の部屋。
ていうか明るい。しかも・・・・・今度は部屋ごと巨大。
ズシンッ、ズシンッ。
わー、また地震だ!!人類滅亡だ!!って・・・・・?
「あー、落ちちゃった。」
「桃子が乱暴に動かすからー。」
今度は巨大人間?いや、違う。
- 9 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/11/22(月) 22:52
-
私がちっちゃくなっちゃったんだ!!
- 10 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/11/22(月) 22:53
-
確かにそれなら色々と納得がいく。
大地震はこの巨大キッズが動かして起こったもの。
このときに窓が壁に寄って暗くなって夜になったような錯覚を覚えたのだろう。
ゴキブリ、蚊(仮)は別にいつも通り、普通のサイズで通常営業中だったというわけだ。
- 11 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/11/22(月) 22:54
-
ちょっと待て。
私はびっくりしたわけでもないからちっちゃくなるわけないぞ。
そんな東急ハンズで売ってる玩具で笑い取る芸人のことを頭で思い浮かべつつ、
ひょいっと二人の女のこのうち一方に持ち上げられた。顔は見覚えある。
でも名前は分からない。まあいい。
藤本美貴ソロコンサートへの道においてキッズなんて知る価値に値しないのだから。
「梨沙子大事に扱ってよね〜。あれ、見覚えない。」
そりゃそうだ、そして私もあんたは見覚えがない。
「藤本さんそっくり〜。ってことはさ〜。」
おいガキ、なに企んでいるような顔でニヤニヤしてるんだ。
うわ!やめろ!
私はあっと言う間に上着を脱がされてしまった。
そして次の瞬間、私は名前も知らないガキに対して、生まれて初めて、
- 12 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/11/22(月) 22:54
-
「ぺっちゃんこだー。」
- 13 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/11/22(月) 22:54
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殺意が芽生えた。
- 14 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/11/22(月) 22:55
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- 15 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/11/22(月) 22:55
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- 16 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/11/22(月) 22:55
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