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43 復活(サービス期間につき大幅増量中)
- 1 名前:43 復活(サービス期間につき大幅増量中) 投稿日:2003年03月16日(日)23時12分59秒
- 43 復活(サービス期間につき大幅増量中)
- 2 名前:43 復活(サービス期間につき大幅増量中) 投稿日:2003年03月16日(日)23時14分07秒
- ピポピポ……
「ほれ。うりゃー」
「……」
TVのモニターには色とりどりの玉が映し出されている。
その前に並んで座った妙齢の女性が二人。
年頃は同じでも対照的な雰囲気を醸し出していた。
一人は食い入るように画面を見つめ前傾姿勢でゲームパッドを握りしめている。
思わず出る声と身もだえている姿が端から見ると笑いを誘う。
一方右隣に座っている女性は淡々と背もたれに体を預けながらクールに指を動かしている。
時折隣の様子を窺いながら微笑んでいるが、その笑顔にはかなりの割合で苦笑いの要素が含まれていた。
えいっ!
カワイイ女の子の声と共に小気味のいい音を立てて右半分の玉が次々と消えていった。
「あーーーー」
スイングしていた体が一瞬にして固まる。
ずーんずーん
重々しい音と共に上部から降って来たブロックに画面左半分が埋まっていく。
前のめりの体勢からそのまま突っ伏す左の女性。
しばらくすると下の方から低い声が漏れてきた。
「負けた、また負けた、まったく勝てへん……」
「弱いんだから仕方ないでしょ」
あっさりと言い放たれてグッと声を詰まらせる。
- 3 名前:43 復活(サービス期間につき大幅増量中) 投稿日:2003年03月16日(日)23時15分33秒
- 「なあ自分、接待ゴルフって言葉知っとる?」
「なんだ、わざと負けてほしいなら最初から言ってよ」
「……」
「第一どうして『ぷよぷよ』なわけ?」
「テトリスじゃ二番煎じやん」
彩はその言葉の意味することを理解できずに不思議そうな表情になる。
一方みちよの方はよくぞ聞いてくれたとばかりにうれしそうに語り始めた。
「あたしってちょっと運動苦手やん?」
「ちょっとどころじゃないけどね」
運動会での勇姿を思い出して思い切りうなずく彩。その態度に多少憤りを感じつつも話を続ける。
「ヘイヘイヘイで対決になった時の為にずっと特訓して訳なんだなぁこれが」
得意げに語る。
「ずっと暇だったのに練習してこれかい!ってかこんなことよりも他にやることがあるでしょ!」
その剣幕に及び腰になりながらも反論するみちよ。
「トークは大事やで、キャラが立たんことには売れるもんも売れへん……それにずーーーーーーっとめっちゃ暇やってん……」
彩のきつい視線にフェードアウトする言葉。
- 4 名前:43 復活(サービス期間につき大幅増量中) 投稿日:2003年03月16日(日)23時16分49秒
- 「なあそんな怒らんと、次はきっと勝つから…」
その言葉にがっくり頭を落とすと俯いたまま静かに聞く。
「みっちゃん、質問です。なんであたしがTVゲームにつき合っているんでしょう?」
「暇だから」
即答するみちよを上目遣いで睨み付ける彩。
「冗談やん、そんな怒りないな……感謝しとります。ありがとう」
「……で緊張は取れた?」
「うん。だいぶね。ほんまに久しぶりやから完全には取れへんけど多少の緊張感があった方がええと思うし」
「ごめんね」
「なに?」
「いや、せっかくの再デビューなのにこんな小さな舞台で…」
「なに言ってるんだか。それにデビューの舞台で先が決まるわけじゃないやん?なんたってあたしは武道館デビューだったんよ」
豪快に笑い飛ばすみちよ。
彩はその言葉にホッとする。
- 5 名前:43 復活(サービス期間につき大幅増量中) 投稿日:2003年03月16日(日)23時17分59秒
- 「それにしても何も今日でなくても良いのに、ほんとうちの旦那は気が利かないんだから…」
みちよは彩のその言葉にうなずく。
「そやなぁ。あの娘達に見てもらえないのはちーっと残念かなぁ……噂が本当でも今日はさすがに無理やろうな」
「噂?」
怪訝な顔で彩が聞く。
「知らんの?」
うなずく彩。
みちよは周りを見回し誰もいないことを確認すると小声で話し始めた。
「それがなー実は……」
- 6 名前:43 復活(サービス期間につき大幅増量中) 投稿日:2003年03月16日(日)23時19分33秒
- ◇◇◇
最初にそれに気が付いたのは熱心な追っかけだったらしい。
元々ハードなスケジュールで有名だった娘。の仕事だった。
その量はもうとっくに限界にたどり着いたと皆思っていた。
それがいつの間にか徐々にではあるが増え始めてきたのである。
あるコンサート終了後。突然の大雪であらゆる交通機関が麻痺した。
彼も次の地へ移動できずに足止めを食らうことになった。
当然コンサートは中止になると思われていた。が実際には何ごともなかったかのようにライブは滞りなく開催されたのだった。
誰よりも熱心であったそのファンは呆然とした。
密かに皆勤賞を狙っていた彼はその熱心さと裕福な家庭環境もあり、ありとあらゆる手段を試みていたのだった。
「絶対間に合うはずがない」
そう確信した彼はその人脈を通じスケジュールの洗い出しを始めた。
恐るべきことに非公式の仕事までも増え続けていた。
完全にダブっている仕事はないにしてもそれはとても信じられる物ではなかった。
- 7 名前:43 復活(サービス期間につき大幅増量中) 投稿日:2003年03月16日(日)23時21分05秒
- 某狂言師の母どころの騒ぎではない。
移動時間がまったく考慮されていないのだ。
各イベントに参加したファンに聞いても娘。は本物に間違いないらしい。
完全に行き詰まった彼は、そのモヤモヤ気分を忘れるためその日過去のビデオに逃避していた。
閃いたのは娘。達にそれぞれ欲しい物をアンケートするコーナーを見ている時だ。
これだ!と確信した彼はその考えを一気にまとめると某巨大掲示板に発表した。
当初多数の糞スレ認定レスを受けたそのスレッドに彼は粘り強く書き込み続けた。
その熱心さに信者が出来つつあったある日突然彼は姿を消した。
3つに及んだ過去スレと共に……
◇◇◇
- 8 名前:43 復活(サービス期間につき大幅増量中) 投稿日:2003年03月16日(日)23時22分07秒
- 「へーぇなんか怖い話だね…それでその結論は?」
「モーニング娘。は『どこでもドア』を持っている」
「『どこでもドア』?それってアレ?」
うなずくみちよ。
「ぼっく、ドラえもーん」
「似てねー」
「ほっとけ!」
「みっちゃんMCで物真似だけはやらない方が良いよ。マジで」
「…自信作だったのに…」
ガックリうなだれるみちよ。
「あははは。じゃなくてー、なに?そのオチくだらなーい」
「まあね。でも実際有っても今日は無理やろね、時間が完全にバッティングしとるもんなぁ」
緊張が完全に解け二人の笑い声が楽屋に流れる。
トントン
「はーい、どうぞ」
「やあ!用意は出来たかね?」
現れたのは新平家プロジェクトのプロデューサー真矢。
そのにこやかな笑顔とは裏腹に二人は困惑の表情になる。
彩が無理矢理貼り付けたような不自然な笑顔で尋ねる。
「真矢さん。そのカッコは何かなー?」
子供に話すような口調だ。
「どう?似合う」
真矢はクルッと一回転してポーズをとる。
「さて、ここで質問です。今日の主役は誰でしょう?」
彩の言葉は丁寧だが口調は固い。
- 9 名前:43 復活(サービス期間につき大幅増量中) 投稿日:2003年03月16日(日)23時23分07秒
- 「彩ちゃん、なに言ってるの?平家さんのライブじゃないか。僕はフォローするために太鼓叩くだけだよー」
「それなら……」
ツカツカと歩み寄ると片耳をつかむ。
「このキンキラの服はなんなの!!」
「痛い痛い…千切れるー」
「あんたはベンジャミン伊東か!第一あたしが作った衣装はどうしたの!」
「あれ、すっげー地味なんだもん。目立てないじゃん……アイタタ」
「プロデューサーが歌手より目立ってどうするの!ほら」
耳を掴んだまま楽屋を出ていこうとする彩。
「みっちゃんごめん。いま着替えさせるから」
「行ってらっしゃーい」
あわただしく出ていく二人。
みちよは深々とソファーに体を埋めるとつぶやく。
「うち、変わったプロデューサーにしか縁がないんかな……」
- 10 名前:43 復活(サービス期間につき大幅増量中) 投稿日:2003年03月16日(日)23時26分44秒
- こちらはUFJ社長室
「社長!」
「何だね……」
やたらに威勢がいい声に山崎はめんどくさそうに声を返す。
「いやーアツはナツいでんなー」
「……」
「……」
「……」
「ダメやがな!それを言うなら夏は暑いやろーって返さなー」
頭を抱える。
「……夏じゃないだろ……」
「あーそう言えばそうでしたわ。こりゃ一本取られた。がははは」
山崎は思わず張り飛ばしたくなる衝動に駆られる。
今度ハリセンでも用意しておこうと考えたところで思考がこの秘書に染められつつあることにショックを受ける。
「社長!こんな所で交信でっか?お疲れなんじゃおません?」
ほとんどはおまえのせいだと言いたい気持ちを抑えて質問を返す。
「…何か用事じゃなかったのかね…」
「あーそうでしたわ。さすが社長気が利きまんなぁー」
「…で内容は?」
「マネージャーからの報告ですわ」
「わざわざ私にかね?君の管轄だろ」
「いや、ウチにはもう手に負えまへん。ですから事後報告ってことですわ」
いやな予感を覚えながら次の言葉を待つ。
「実は……」
- 11 名前:43 復活(サービス期間につき大幅増量中) 投稿日:2003年03月16日(日)23時28分23秒
- 話を聞きながら山崎は血の気が引いていく音を聞いていた。
「何だって!最悪じゃないか!……つんくを。あいつにすぐ連絡をとって喚べ!」
「もう来てまっせ」
突然後ろから声をかけられ驚いて振り向く山崎。
「来てるなら話は早い。どうするんだ!」
「どうもこうも、管理はそちら持ちですからなぁ…」
「他人事みたいに言うんじゃない!」
「他人事でおますがな。いや人じゃなかったか。あはははは」
「うまい!社長!さすがでんなーそんじょそこらの社長と訳が違う」
アフロヘヤーの秘書長がすかさずヨイショする。
山崎は『社長は俺だ!』と怒鳴りたい気持ちを押さえて冷静になろうとする。
しかしその気持ちを乱す声が…
出来たての自社ビルの中に大勢の声が木霊する。
「社長、社長、社長、社長……」
- 12 名前:43 復活(サービス期間につき大幅増量中) 投稿日:2003年03月16日(日)23時30分56秒
- その頃、こちらは平家みちよ復活コンサート会場
みちよはホッとしていた。
なぜなら彩から事前に聞かされていたことだが、今回驚くべきことにチケットの転売が一切なかったらしい。
別に需要がなかった訳ではない。現に手違いで宣伝が売り出し当日に間に合わなかったにもかかわらず発売開始と同時に一瞬にしてチケットは完売したのだ。
驚くべきことにそれからネットオークションには一枚も出回らなかったらしい。
どれほど値が上がろうともまったく。
それを聞かせながら彩は熱心なファンばかりですごいと単純に喜んでいたが、みちよにとってそれは重荷でもあり、
またどれほど『濃い』ファンが来るのか不安の材料にもなっていた。
不安のあまりこっそりと裏から会場を覗いているのだが、そこには普段と変わらないライブを待ちわびる熱い空気だけが漂っていた。
- 13 名前:43 復活(サービス期間につき大幅増量中) 投稿日:2003年03月16日(日)23時32分19秒
- 安心すると共にひとつ気になったのが多くの…いや全員が大きな帽子を深く被っていることだった。
その光景は奇妙ではあったがある意味、壮観とも言えた。
「そう言えばタンポポ祭りがあったっけ…」
飯田、矢口、加護がタンポポを卒業する時会場を埋め尽くした黄色の光。
きっとアレと同じように前もって相談でもしていたんだろう。と不安に感じる気持ちをうち消した。
見る見るうちに会場は帽子の集団に埋め尽くされてしまった。
見える範囲では最前列にポツンと一つ空席があるだけだ。
「あっ!」
突然あることに気が付いたみちよはその席に座る人をドキドキしながら待つことにした。
- 14 名前:43 復活(サービス期間につき大幅増量中) 投稿日:2003年03月16日(日)23時33分06秒
来た!
開演時間が近づき諦めて戻ろうとしたその時だった。
最後列の扉が開き覗く帽子。
まだ開演前だということを確認したその女性は、自分の席目指してゆっくりと降りてきた。
――この会場は後方にゆくにしたがって高く、つまりすり鉢状になっているのだ。
「あー残念」
入ってきた人物を見て少しガッカリしたみちよだった。
だが、戻ろうとして思い直した。
「あれ?どこかで見たことがある…」
スラリとした長身。どことなくおぼつかない足取りで降りてくるその姿をズッと見てきた気がする。
デジャビュに襲われているその時。
ドタドタドタ……
足を踏み外した彼女は中段あたりから一気に最前列まで転がり落ちてしまった。
「痛ー」
見事にひっくり返ったしまったその顔を見てみちよの頭がパニックを起こす。
「カオリ…なんで……」
確か今頃武道館は、コンサートの最高潮のはず、ここにいるわけはない。
腰まで届く長い髪。大きな瞳。
理性は否定するが実際その姿は飯田圭織その人以外には見えなかった。
- 15 名前:43 復活(サービス期間につき大幅増量中) 投稿日:2003年03月16日(日)23時33分53秒
- 帽子が飛んだことに気づいた彼女は慌てて帽子を拾うと目深かに被り席に着こうとする。
「あっ」
あまりに慌てていたのだろう。リバーシブルの帽子が裏返しに『赤がピンク』になっていた。
「やった!揃う!」
その思いもつかの間。
「だめー」
甲高い声と共に離れて座っていた人物が駆け寄り飯田を突き飛ばす。
「痛ー……何するの石川!」
「ダメですよ飯田さん揃っちゃいますよ。あー危なかった…」
そう言うとスッと飯田が座るはずだった椅子に腰を下ろす。本当に何気なく……
全身をピンク色に揃えた彼女が。
もちろん帽子の色も。
「バカ!石川!」
「アッレーいっけなーい。エヘッ」
舌を出してコツンと自分の頭を叩き可愛く微笑んだ体勢のまま突然その姿は消えた。
周り数人のピンク帽を道連れに。
- 16 名前:43 復活(サービス期間につき大幅増量中) 投稿日:2003年03月16日(日)23時34分30秒
- えいっ!
消えた空間にその後ろに座っていた人の列がずれ落ちてくる。
ファイヤー!
ずれたことにより隣の列でも消える人々。
アイスストーム!
それがまた連鎖を呼び。
ダイヤキュート!
……
ブレインダムド!
……
ジュゲム!
……
ばよえ〜ん!
……
- 17 名前:43 復活(サービス期間につき大幅増量中) 投稿日:2003年03月16日(日)23時35分09秒
- 最後に残ったのは11人。
みちよは思わず駆け寄っていた。
「あんたらいったい……」
「石川のドジ!」
「えーんごめんなさーい」
石川は見え見えの嘘泣きでごまかそうとする。
「大体カオリがスッ転ぶのがいけないっしょ」
「そうですよねーあたしのせいじゃないですー」
勝ち味がありそうだと思い途端に態度を変える石川。
「でもー一番悪いのは梨華ちゃんだよねー」
「そうだよ色も黒いし」
「それは関係ないでしょ、プンプン」
「オーイ聞いてるかー」
飯田がみちよに気が付き謝り始める。
「ごめん、みっちゃん。みんな直接見たかっただけなの許して」
「謝られてもあたしにはなにがなにやら、さっぱり」
「話すと長くなるんだけど……実は…」
- 18 名前:43 復活(サービス期間につき大幅増量中) 投稿日:2003年03月16日(日)23時36分05秒
- そしてこちらは武道館。
ここは現在騒然とした空気に包まれていた。
それもそのはず、まさにライブが最高潮に達していた時、突然メンバーが消えたのだ。
石川の「ホイッ!」のかけ声と共に。
いま舞台に立っているのは六期メンバーの四人。
先輩にとり残された不安に皆身をすくめていた。
一人を除いて。
「チャーンス!」
藤本はこの機会を使って一気に『藤本美貴武道館単独コンサート』にしようと目論んだ。
不安のあまりドンドン後ろに下がってしまう三人に向かい、言い放つ。
「あたしがすべて引き受けるから三人ともちゃんと間違わないでバックを努めて!いいこと?トン吉、チン平、カン太」
- 19 名前:43 復活(サービス期間につき大幅増量中) 投稿日:2003年03月16日(日)23時37分09秒
「「……」」
「……あんたはよっちゃんかよ……」
「何か言った?亀!」
無言で床を見つめる亀井。
「突っ込みはもっと声を張らないとダメ!蟹好きの振り付け師に習わなかった!」
固まったまま視線を動かさない亀井。
「それにその癖はやめなさい!あたしも貧乏だったからわかるけど地面を見ててもなかなかお金なんか落ちてないわ。
それからそこ!二人で異国語を喋らない!」
「…あっ」
「今度は何?亀」
いつのまにか交信から解けた亀井は上を指さしている。
「まさか上を見たら『あっ指に爪が付いてる』なんて落とすつもりじゃないでしょうね」
ぶつぶつ言いながら恐る恐る藤本は見上げる。
そして固まった。
- 20 名前:43 復活(サービス期間につき大幅増量中) 投稿日:2003年03月16日(日)23時38分28秒
- 再びUFJ社長室
関西弁の渦の中。山崎は精神崩壊の寸前にまで追い込まれていた。
「つんく様、何とかなりませんか?」
「望んだのは山崎はんアンタでっせ?」
ニヤニヤしながらつんくが追いつめる。
「山崎はんグレムリンて映画ご存じでっか?
あれでは太陽の光、深夜の食事、水濡れ。なんと三つも守ることがあったんや。
それに比べればなんて良心的な条件だったと思います?
……こちらが出せた条件はただ一つ四人以上を並べないことしかも斜めは無効なんでっせ。
いやー我ながら神さんみたいや」
そう言いながら黒く尖った尻尾をプランプラン揺らす。
「それにしても……リスクがこんなに大きいなんて…」
「それは考え方一つや、なあ稲葉?」
つんくの言葉に大げさに頷く稲葉……達。
- 21 名前:43 復活(サービス期間につき大幅増量中) 投稿日:2003年03月16日(日)23時39分12秒
- 「ウチいいこと考えたんや。やっぱタイアップでしょ!」
「ほほー聞かせてみい」
「まずはベタな所で物置屋さん!」
「「「「やっぱりイナバ百人載っても大丈夫ー」」」」
唱和する稲葉達。
「行けるわ!それいただき!おまえ天才やなー」
「はーい」
「おーまだあんのか言ってみー」
「デズニーと組んで、101匹あっちゃん大行進―大阪旅情編―」
「おーそれもいいな。世界進出やゴジラに続けやな」
「はーい」
「ほい次」
「東京の河川に群れをなすあっちゃん」
「タイムリーやな、ってかなり前のことやん!vsタマちゃんにするか?」
- 22 名前:43 復活(サービス期間につき大幅増量中) 投稿日:2003年03月16日(日)23時40分29秒
- 「社長ー電話。武道館から」
武道館の言葉に現実に引き戻された山崎は奪うように受話器を取る。
「どうしたー無事終わったか?」
「あーどうもー現場の稲葉です。喜んでください」
その声にホッと息を付く山崎。
「今度の稲葉はバージョンアップしてまっせー、なんとアフロが体より大きいですー」
ガチャン
携帯を取り落とす。
床に落ちた携帯からは現場実況を行う。稲葉の声が流れ続けている。
「聞こえますかー社長ー。ドンドン降り続いてます。
色とりどりのアフロがギャグを言いながら降る様は壮観でっせ。
まだ当分止みそうにもないですから見に来ませんかー?」
アハ、アハ、アハ……
周りではテンションの高い稲葉達とそれを煽るつんくのネタがエンドレスで続いている。
- 23 名前:43 復活(サービス期間につき大幅増量中) 投稿日:2003年03月16日(日)23時41分25秒
「社長聞いてますか?」
- 24 名前:43 復活(サービス期間につき大幅増量中) 投稿日:2003年03月16日(日)23時42分05秒
- GameOver
- 25 名前:43 復活(サービス期間につき大幅増量中) 投稿日:2003年03月16日(日)23時42分26秒
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- 26 名前:43 復活(サービス期間につき大幅増量中) 投稿日:2003年03月16日(日)23時42分46秒
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- 27 名前:43 復活(サービス期間につき大幅増量中) 投稿日:2003年03月16日(日)23時43分21秒
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