アストロガール ノゾミ
- 1 名前:アストロガール ノゾミ 投稿日:2005/04/25(月) 21:45
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アストロガール ノゾミ
- 2 名前:アストロガール ノゾミ 投稿日:2005/04/25(月) 21:46
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『訪問者』
- 3 名前:アストロガール ノゾミ 投稿日:2005/04/25(月) 21:59
- とある山奥の朽ちかけた研究所に、二人の訪問者が訪れていた。
彼女たちは、部屋中を物色している。
「アイ君、見つかった?」
「ねぇよ。こんこんは?」
「もう、あたしのことは博士って呼んでよ。または、アサミ先生!」
「んなこと、どうでもいいって。んでも、ほんとにあるんか?」
「必ずあるはず。今世紀最大の発明、自立型二足歩行人型ロボットの設計図が!」
「こんだけ探しても見つからんよ。ホントにあんの?」
「もう、助手のくせに。だいたい、見られたくない物は大抵ベッドの下に隠してるんだって。ほら」
ベッドの布団を勢い良く捲り上げた。
アサミは一冊の雑誌を見つけた。
その「エロエロ天国」と表記された雑誌の表紙には、半裸の女性が描かれている。
「あった」
アサミは雑誌を手に取り、恐る恐るページを捲る。
めくる。めくる。めくる。めくる。
そして、いよいよ、大事な場面に差し掛かった。
ページを捲る手が、若干震えている。
ページの端を掴み、ゆっくりと捲り上げる。
しかし、ページが張り付いていて捲れなかった。
「くそ」
張り付いたページを剥がしにかかる。
これは繊細で難しい作業だ。
慎重に、少しずつ指に力を込める。
その時、ビリッと音を立ててページが破けた。
「ガッデム!!」
- 4 名前:アストロガール ノゾミ 投稿日:2005/04/25(月) 22:00
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『欠陥』
- 5 名前:アストロガール ノゾミ 投稿日:2005/04/25(月) 22:07
- 度重なる調査の末、ついに、設計図を手に入れた。
自分達の研究所に持ち帰ると、設計図の解析を始めた。
そして、ついに、致命的欠陥があることに気が付いたのだった。
「なんてこと!こんな欠陥があったなんて……」
「まったくやて。これじゃ、23時間以内に再充電が必要やし、一度充電を逃すと再起動できん仕組みになっとる」
「そんな事、どうだっていい。アイ君はこの重大な欠陥に気づかないの?」
「へ?まだあるんか?」
アサミは溜息をついた。
「全くもう、ここを良く見なさい!この仕組みでは絶対に胸を大きく作れないのよ!あぁ、なんて事ですか!もう!」
「はぁ、そうですか」
- 6 名前:アストロガール ノゾミ 投稿日:2005/04/25(月) 22:08
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『ノゾミ起動!』
- 7 名前:アストロガール ノゾミ 投稿日:2005/04/25(月) 22:22
- そして、ついにロボットは完成した。
「さぁ、いよいよ電源を入れるよ」
「こんこん。この子の名前は決めてるんか?」
「もちろん、この子の名前は『ノゾミ』よ。さぁ、目覚めなさいノゾミ。私の手で!!」
ガチコン、とレバーを上げた。
次の瞬間、全ての電力がノゾミに注がれ、ノゾミハートが起動した。
バシュゥ
ノゾミに繋がれていたコードが弾け飛び、ゆっくりと起き上がった。
「こんこん、やったな。成功やて」
「完璧です!」
ノゾミは出口までひょこひょこ歩いていくと、ドアを開けようとする。
しかし、そのドアは内側から開けられない設計になっていた。
「開けてあげな」
「待って」
「なんで?開けてあげんと可哀相やろ」
アサミは真剣な眼差しでノゾミを見ていた。
緊張が伝わったのか、アイも静かに見守る。
ノゾミは、ドアをガチャガチャとやっていたのだが、結局開かずにドンドンと叩き出した。
「のーん、のーん」
ドアを叩きながら、ついには泣き出してしまった。
「言語野にバグが!そうか、こんこんは是を調べる為に……さすが博士だ」
アサミは、ニヘッとにやけた。
「か、かわいい」
- 8 名前:アストロガール ノゾミ 投稿日:2005/04/25(月) 22:23
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『メロンパン』
- 9 名前:アストロガール ノゾミ 投稿日:2005/04/25(月) 22:36
- アサミはメロンパンを食べていた。
ちぎっては食べ、ちぎっては食べ。
「幸せって、こういうことを言うのかなぁ」
ホクホク顔だ。
そこに腹ペこノゾミが現れた。
「いいなぁ、ノンもちょうだい」
「やだ」
「しょ、しょんな!」
「うそうそ、かんかん踊りを踊ったら半分あげる」
「かんかん踊り?」
「そう、かんかん踊り」
ノゾミはかんかん踊りを踊った。
「ハァハァ、最高でした」
「はぁ、はぁ、恥ずかしかったのれす」
「それでは半分あげます」
「わーい」
「と思ったのですが」
「へ?」
「ノンつぁん
はOSにWindows系を使ったので口が D でした、残念。macだったら口が開いてて食べれたんですけど」
「しょんな!」
「勿体無いのであたしが食べますね。あぁ、おいしい」
- 10 名前:アストロガール ノゾミ 投稿日:2005/04/25(月) 22:37
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『温泉』
- 11 名前:アストロガール ノゾミ 投稿日:2005/04/25(月) 22:42
- アサミたち三人は温泉に来ていた。
チャプン。
「気持ちいぃ!」
チャプン。タプタプ。
「あぁ、いい気持ち」
ジャブン。バシャバシャバシャ。
「温泉たのしー」
- 12 名前:アストロガール ノゾミ 投稿日:2005/04/25(月) 22:46
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『おやすみ前に』
- 13 名前:アストロガール ノゾミ 投稿日:2005/04/25(月) 22:53
- 深夜、枕を抱えたノゾミがアサミの寝室を訪れた。
パジャマと帽子はお星様のデザインだ。
「ノンつぁん、どうしたの?」
「一緒に寝よ?」
「うん、いいよ」
毛布を広げて、おいでおいでをする。
ピンクのネグリジェ姿でノーブラだ。
「わーい」
ノゾミが布団の中に入ると二人で頭まですっぽり毛布をかぶった。
そして、もごもごと動いている。
「えい」
「きゃん、止めてくすぐったい」
「えい。えい。えい」
「ひゃは、くすぐったいって。もう、やったな。仕返しだ」
「あん、バカ、そこはだめ、だめだって、ああん」
その様子をドアの隙間から覗いていたアイは、そっと、ドアを閉めた。
- 14 名前:アストロガール ノゾミ 投稿日:2005/04/25(月) 22:54
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『もう、大好き』
- 15 名前:アストロガール ノゾミ 投稿日:2005/04/25(月) 23:00
- あれから半年、ついにこの時が来た。
新しいロボットを、アイ一人の手で作り上げたのだ。
名前はリサ。
これはずっと前に決めていた。
リサの顔を見ると、幸せ過ぎて胸がドキドキする。
手塩をかけたこの子が、ついに動き出すのだ。
「さぁ、もう直ぐ目覚めだ」
アイは、ゆっくりレバーを引き上げた。
- 16 名前:アストロガール ノゾミ 投稿日:2005/04/25(月) 23:01
- 〜 fin 〜
- 17 名前:アストロガール ノゾミ 投稿日:2005/04/25(月) 23:02
- ( ´D`)人(・-・o川
- 18 名前:アストロガール ノゾミ 投稿日:2005/04/25(月) 23:02
- 川 ’ー’)人(・e・ )
- 19 名前:アストロガール ノゾミ 投稿日:2005/04/25(月) 23:03
- 川; ’ー’)つ ((( ・e・)ノ ヽ(´D` )人(・-・o川
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