16 ののはあいぼんのかいらいなのれす

1 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/09/27(月) 01:43
16 ののはあいぼんのかいらいなのれす
2 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/09/27(月) 01:44

前回までのあらすじ

順調に見えた辻ちゃん加護ちゃんによるユニットWだったが、
Wの頭脳、加護ちゃんが過度の疲労によって入院。
ひとり取り残されたののたんは「Wフィーチャリング辻」として
活動する事になったのである。
3 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/09/27(月) 01:44

「辻ひとりでもダブルユーでーす」
ののたんは外人さんが「わかんねーよ」って言うような仕草よりも
少し手を高く上げた。手で「W」を表現しているのである。

「辻ちゃんナハナハですか?」
素早い司会の大谷のつっ込み。ののたんはテヘテヘ。


そう今、人気クイズバラエティ「クイズ・マサオネア」の
収録の真っ最中なのである。
4 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/09/27(月) 01:45

頭脳不明晰なののたんがクイズ番組に出ても仕方あるまい。
あいぼんならまだしも。と、ファンなら誰もがそう思う。
だが離れてもあいぼんとののたんの心はひとつ。
あいぼんの頭脳はののたんの頭脳なのだ。

ののたんが観客席に視線を送る。そこにはあいぼん。
あいぼんは入院なんてしていなかった。
いつでもあいぼんは陰からののたんを見守っているのだ。
5 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/09/27(月) 01:46

「さて問題。ことわざで○○追うものは一兎も得ず。
さて○○に入るのはなんでしょう!」

ののたんひとりでは逆立ちしてもわからない問題だ。
だがしかしののたんにはあいぼんがいる。
ののたんはあいぼんを見た。
あいぼんはひとさし指を出した。あいぼんの指令だ。

「すいませんもう一回言って下さい!」
司会の大谷はずっこけた。

「もう!辻ちゃんってほんと・・・・」
だがこれはあいぼんの作戦。上手く時間を稼いでいるのだ。
6 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/09/27(月) 01:47

ののたんはあいぼんを見た。あいぼんは目尻を指先で押さえて左右に。

あいぼんのヒントだ。
あいぼんの無言のメッセージをなんとか解読しなければならない。

ののたんはとりあえず真似してみた。
「辻ちゃん。こんな時にウドさんですか?」
観客席のののヲタは爆笑している。

違う!正解はウドじゃない。ののたんでもわかった。
7 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/09/27(月) 01:48

目・・・左右に・・・・離れて・・・・わかった!ごっちんだ。
だがごっちんがどうしたと言うのだ?

再びあいぼんを見る。あいぼんの次なるヒントは?
あいぼんは自分を指さしている。そしてののたんを指さす。

辻加護?・・・違う。亜依と希美・・・・わかった。I WISHだ!

だがそれがどうしたと言うのだ。人生って素晴らしい・・・・
ごっちんの人生・・・・・これから下り坂。下り坂って悲惨・・・・そうか!
悲惨=引く3=−3だ。後藤−3は・・・五兎−3で二兎。
8 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/09/27(月) 01:49

「二兎追うものは一兎も得ずなのれす!」
「せぇ〜かい!辻ちゃん優勝!優勝商品を選んでください!」



ののたんはあいぼんを見た。
ののたんひとりでは優勝商品すら選べないのだ。
丸投げされたあいぼんは考えた。

ここは笑いをとらねば。あいぼんは緩みきった腹を出した。
そして手でピースマークをふたつ作った。

ののたんは即座にあいぼんのメッセージを理解した。

4段腹・・・・そして2がふたつだ・・・。
「16段アイスが食べたいのれす!」

ののヲタはまたしても大爆笑。

「ゆ、優勝商品は16段アイスでーす。おめでとう辻ちゃん!」
9 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/09/27(月) 01:50


「やったねあいぼん優勝だよ。さあ食べよう」

ののたんは両手に持った8段アイスの片方をあいぼんに差し出した。
16段はさすがに無理だったのでふたつに分けたのだ。

「いらんわ!」
あいぼんは振り返りざまにその豊満な胸でアイスを叩いた。
ように見えたがもちろん手でアイスを叩いた。

アイスは空中で無残に解体して地面を滑った。

「あ、あいぼんどうしたの?」
10 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/09/27(月) 01:51

「ののはわかってたんやろ?でないとあんなヒントでわかるかいな」
あいぼんは怒りで胸も含めて全身震えていた。

「あいぼん・・・・ののは・・・・ののは想像以上に馬鹿なのれす!」
「知ってるわそんなもん!でもそれやったらあんなヒントでわかるか?」
あいぼんの言い分はもっともです。

「ののはあいぼんの考える事がわかるのれす」
「嘘つけ!最後の商品のも8段って指示やったのに勝手に16段にしよって!」
「でも・・・・みんな笑ってくれたし・・・・・」

「やっぱり意図的に16段って言ったんか!わいも薄々気付いてたんや・・・・・。
わいよりののの方が笑いのセンスがあるって。ののには笑いの神が宿ってるって!」

「薄い髪?」
「何でやねん!もうええわ・・・・ああ・・・・」
あいぼんは薄い頭を抱えます。
11 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/09/27(月) 01:52

「あいぼん・・・・・ののはあいぼんが居ないと何もわからなかったのれす」

「嘘や!もう解散や!ののは馬鹿のくせにわいを馬鹿にしてるんやろ?
ののなんか大嫌いや。お前なんかこのままソロになったらええねん!」

「あいぼんも馬鹿!」
ののたんはあいぼんの頬を本気で殴った。

幸いぷにぷにだったのであいぼんのダメージが少なかった。
「の・・・・・のの・・・・・・・・」
12 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/09/27(月) 01:53

「ののもあいぼんの事が時々嫌いだよ。でも・・・・
やっぱりののはあいぼんが好きなのれす!あいぼんと一緒がいいのれす!」

「そうか・・・・のの・・・・ありがとう・・・・」

あいぼんは照れくさそうにひとさし指を出した。

「あ・・・・あいぼん」
あいぼんはまるで菩薩のような微笑み。

「もう一度言うのれす。ののはあいぼんが好きなのれす!大好きなのれす!」
「のの!わいもや!」

あいぼんとののは抱き合ってみた。良い感じだった。
やっぱりふたりは二身同体なのです。
13 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/09/27(月) 01:54

「あいぼん、のののアイスを分けて食べるのれす」
「ええんかのの?じゃあ遠慮無く食うで」



結局あいぼんが果たした役割が大きいって事で
ののはアイスを3個。あいぼんが5個食べました。


ののはちょっとだけ殺意を抱きましたとさ。
14 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/09/27(月) 01:54



   おわり

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