夢の中で
- 1 名前:夢の中で 投稿日:2010/10/09(土) 20:09
- 藤本美貴は結婚したらすぐに子供を作りたいと思っていたのだが、
どうしても最後の段階まで進めないでいた。
あの醜いものを体内に挿入されるのが耐え難い苦痛であったけれども、
それもようやく克服できたのではあるけれども、
どうしても精注入を受け入れ難かった。
それは不安というより恐怖に近かった。
周りは飯田のこともあって、生まれてきた子がもしかして・・・
などと思っているようではあるけれど・・・
- 2 名前:夢の中で 投稿日:2010/10/09(土) 20:09
- ・・・・・
- 3 名前:夢の中で 投稿日:2010/10/09(土) 20:10
- 夢の中では美貴{よしたか}と呼ばれていたから男なのだろう。
エリートだと自分では思っているけれど、
裏工作など手を汚すような仕事ばかりを担当している。
しかしようやくまともな仕事を担当できることとなった。
それは公衆便器の供給管理である。
- 4 名前:夢の中で 投稿日:2010/10/09(土) 20:11
- あれは数年前、謎の伝染病が流行して、女性の半数以上が死亡してしまった。
その前から上流階級のエリートによって、女性を囲い込んでいた。
というのも御嬢様方は妊娠に耐えられる身体を持っておられなかったから、
人工授精した卵子は、体の丈夫な庶民の娘に着床させて、子供を生ませることが常識になっていた。
それに御曹司達は女を孕ませたいから、誰彼となく中出しする習性を持っているから、
実際はそういう結果にはならないのだが、それ用の女性を多く必要としていた。
そのため大衆の大多数の男どもは相手となる女に飢えていた。
だから最下層の賤民出身の娼婦を相手にするしかなかった、非合法であったけれども。
伝染病流行の結果、男性はそれほど減少しなかったけれども、女性は半減し、
一般庶民の男は女と知り合うことさえ難しい状況になってしまった。
女性欠乏によって暴動が起きるかもしれない状況になっていたのである。
- 5 名前:夢の中で 投稿日:2010/10/11(月) 17:00
- そこで賤民の腐女子を集めて、町の各所に配置して安い値段で利用できる組織として公衆便器を考えたのである。
これを国が運営することによってよりやすくすることができ、非常に貧しい男でも手軽に利用して欲望を発散できるようにしたのである。
どこかのお偉方は『心も体も綺麗な人のお仕事』というキャッチフレーズをつけた。
こんなのにだまされるやつはいないと思っていたのだが・・・
横で寝ている亀井絵里という子はその言葉に引き寄せられた、
この仕事以外選べる環境ではなかったのだが。
生まれてからずっと虐げられ偏見に満ちた中、生きてきたから、ここに夢を見たのだろう。
一目見てあまりの純朴さに手元に置きたくなって、
彼女が事情を把握できないうちに、自分のところに連れてきてしまった。
- 6 名前:夢の中で 投稿日:2010/10/11(月) 17:00
- 多くの政府高官が同じようなことをしていて、それを軽蔑していたにもかかわらず、
自分もそういうことをしてしまった。
公務をおこなうのに私的感情を入れ、自分の思うようにしてしまうのは、職権濫用だと考えていたのだが、
彼女を自分のものにしたい・・・いや守ってやりたいという気持ちには勝てなかった。
それというのも便器として10年間の性務を全う出来るのは、約半数程度だからだ。
多くの者が病気等で性交不能になり、処分されてしまう者もいる。
任期を無事に終えたものは、ほとんど便器のメンテナンス業務に就くだろう。
国家から勲章をもらえることになっているが、それを評価している者はいるのだろうか。
- 7 名前:夢の中で 投稿日:2010/10/12(火) 19:38
- 公衆便器というシステムはこのままなら行詰ってしまうだろう。
女の数が絶対的に足りないのである。
妊娠に耐えられる肉体を持っている者といったら、さらに限られてしまう。
そこですでに人工子宮という豚の子宮に受精卵を着床させて育成させる技術を完成させている。
しかしながら上流階級の中では、胎児に思わぬ影響が出る可能性があるという考えから利用されていない。
だけどその根拠って、遺伝子組み換え作物が危ないという理由と同程度である。
有産階級は金に物を言わせて多くの女を囲い込んでいるから関係ないということだ。
人工子宮?を利用しているのは、もっぱら中産階級ということになる。
- 8 名前:夢の中で 投稿日:2010/10/12(火) 19:39
- それはそれとして、有り余っている男をどうにかしなければならないと政府は考えるわけで、
ある実験をおこなっている。
それは第二次性徴前の男子を女性ホルモンの注入と外科手術によって、女子に変えてしまうもので、
今は実用に向けて完璧を目指しているところである。
この技術が完成すれば、無駄にいる賤民の男子はほとんど便器用の女子にしてしまうことになるだろう。
便器なら生殖能力がなくても問題はない。
無秩序無計画に妊娠しては子供を生んでいる賤民どもに社会の規律を知らしめることは無理だ。
神からの授かり者というか、自然にできてしまったものだから、それでよいと考えているから、
男女の産み分けなんてできるわけがない。
- 9 名前:夢の中で 投稿日:2010/10/12(火) 19:40
- それにしても指導者と証する者の命令で研究しているこれらの実験の中で、どれだけ悲劇が起きただろう。
私もその犠牲者だろう。
貧しき民は昔から手段は変化したけれども女児を出来るだけ生むようにしてきた。
というか金のためにそう仕向けられてきた。
不運にも男児が生まれたならば、顔が整っていれば女のように改造されていた。
だから貧民に美男子はいないのである。
幼い頃からホルモン注射を受け続け、十代前半の本格改造直前にある機関の実験台として目をつけられ、
・・・その実験は失敗に終わり、外見はまだ男のままで放置されてしまった、
アソコは常に天を向いたままであった。
- 10 名前:夢の中で 投稿日:2010/10/12(火) 19:40
- そんな私を指導者のひとりは引き取って、性欲回路を遮断した上で、ある人工回路を組み入れさせた。
女を抱いてはその評価をさせてたというか、
体内に入っている回路で数値化されたデータを股間のチップから外部に出力されるのである。
つまり自分の感情というか感覚とは別のところで動かされているのである。
今では女性貴に挿入する以外役に立たないアソコの太ささえ外部入力で制御されている。
自分の肉体に結合している女がどんな反応を示そうと自分の心には何も響かない。
人の役に立っているといわれても、こんなことでこの肉体で評価されたくなかった。
頭脳で自分を主張したいと思った。
- 11 名前:夢の中で 投稿日:2010/10/12(火) 19:41
- 思いは叶うもので、あの伝染病で有能な人材が減少したせいか、
政策実施の現場に立ち、私情を一切入れることなく事を推進めて、上から認められた。
そして公衆便器計画に参画し、そして絵里という少女とであった。
可憐な少女に初めて心を動かされた。
自分が守らなくてはと心から思った。
気づいたら自分の手元に囲っていた。
彼女とともにいることが自分の生活のすべてになっていた。
もう誰にも渡せない。
- 12 名前:夢の中で 投稿日:2010/10/14(木) 19:32
- 絵里は心優しいから人工子宮用豚のことまで心配している。
この豚は人間を出産すると死ぬ運命にある、
つまり殺されるのである。
それを異常に悲しむというか、
非常によくないことだと言うのである、
豚肉を好んで食べているというのに。
私も人工子宮については興味があるので、
一度一緒に行ってみようということになった。
- 13 名前:夢の中で 投稿日:2010/10/14(木) 19:33
- 『人工子宮研究所』は大きな最新鋭のビルであった。
「この中にいるのね」
絵里は目を輝かせていた。
中は空気圧が高いので、入り口の回転ドアから強い風が吹付ける。
白衣に着替えた私と絵里は、空気のシャワーを浴びて中へ入る。
壁も床も天井も銀色に鈍く光っている。
そして人工子宮の入っている装置は金属の塊という感じで存在している。
- 14 名前:夢の中で 投稿日:2010/10/14(木) 19:33
- 「この中にいるのね」
絵里は少し淋しげに言う。
「そうだね、脚も尻尾もなく、目も耳もなく、口は飼給装置に直結している。
肉体のすべては子宮のために存在している」
自分は知っている事を得意になって説明する。
「人類は恐ろしいわ、こんな豚を作り出すなんて」
「これはもう豚ではないよ。
遺伝子を組み替えて作り出した生物機械さ」
半透明なカプセルの中の生物は活きてるようには見えない、
微かに動いているはずなのだが。
- 15 名前:夢の中で 投稿日:2010/10/14(木) 19:34
- ブザー音が鳴り始める。
私たちは退室を求められる。
時が来て出産というか赤ん坊を取り出すのだという。
衛生上の問題から人の立ち入りが禁止されているのだ。
それを絵里は子宮から取り出すところが残酷だからだと信じている、そんなことないのに。
ただわたしはそれを否定はしない。
「子宮用豚の繁殖施設の方も見るかい。
親豚もこっちと同じように胴体だけなようなものだし、
装置も同じような感じのものだし。
上の階だから行ってみる?」
「違っているのは、出産を終えても殺されないだけ・・・でしょ?」
「そうだね、こちらと同じ完全な無菌状態に保たれてるしね」
「そうね、見なくてもよいか」
- 16 名前:夢の中で 投稿日:2010/10/14(木) 19:35
- 帰宅途中、車の中で絵里は呟く、
「一つの命が生まれた時に一つの命が終わるって・・・悲しいね」
しばらくして、
「命の始まりって、受精した時だよね・・・一つの生命のために一つの生命が犠牲になるのね」
なぜか私も呟きたくなる。
「永久に生きることは出来ないからね」
一応自分自身を納得させようとしたけど、どうしてもできなかった。
老化を抑えることはまだ難しいようだ。
そこで政府は著しく老化する前に命が終了する仕組みを完成させた。
科学力でどうにかなりそうだけど、あの病気の流行で女子の出生割合は下がったままである。
小手先の対策で一応解決しそう、いや改善しそうだけど、科学は万能でないみたい。
というより人間は根本をなにもまだわかっていないのかも。
- 17 名前:夢の中で 投稿日:2010/10/21(木) 15:43
- 夜に絵里と天空に広がる星達を見上げていると、絵里は不意にこう呟いた、
「絵里は今が一番幸せ。
だけど現状には満足なんかしてないよ。
よりよい方向に努力しなきゃって考えてる」
「俺もだ」
ちょっと強がって言ってみる。
見透かされたようにこう言われる、
「それなら今どうすべきだと思う?」
「何の事?」
「現在の社会状況が正しいかって事?」
「どうだろな・・・」
「本当は何も考えてないでしょ」
- 18 名前:夢の中で 投稿日:2010/10/21(木) 15:44
- 痛いところを突かれて、思わず血が昇りそうになったが、
冷静にならないと・・・
深呼吸をする。
「そうかもしれないな」
「ずるい種類の人間なのね。
でも賤民から成り上がるためには、それも仕方のないことよね」
わざと怒らせようとしていることに気づいたから、
少し感情的に言ってみる、
「君には本当のことは分からないのさ、
低い志しか持っていない者にはね!」
「上品ぶってないで本心をいいなよ、
生まれながらのエリートじゃないんだから」
お前にはわからないよ!」
- 19 名前:夢の中で 投稿日:2010/10/21(木) 15:45
- 「マインドコントロールをうけてるのね。
金持ちの中にずっといて、貧しい民の声が分からなくなってるのね。
幼い頃の見下された記憶が残っているのなら、
今あなたがやっていることは何なのよ!
強いものに手を貸して、弱い者を虐げてる。
それがあなたの正義なのね!」
どうしても冷静でいられなくなった。
頭に血が昇るとひどい頭痛がする・・・
その嫌な思い出が甦る。
彼女は一方的に言葉を続ける、
「怒りたいときには怒ればいいんだよ。
激怒すれば、あなたの頭の中の通信回路が壊れるはずだから。
ただその時にひどいづつと吐き気がするんでしょうけどね」
- 20 名前:夢の中で 投稿日:2010/10/21(木) 15:46
- 怒りの感情で気が遠くなりそうな中、
自分でさえ知らないことをなぜこの女は知っているのだろうと思った。
口からでまかせを言っているのでは・・・
その微笑からは何も分からない。
私がすぐに感情的になる言葉を選んで言っているようにも感じた。
どれだけ一緒にいたって見破られない自身はあったし、
絶対に分かるはずがない・・・
この女の背後にはとてつもない組織があるのだろうか、
これからどうなるのだろうか・・・
いろんな疑問が頭の中で渦巻いている。
- 21 名前:夢の中で 投稿日:2010/10/21(木) 15:46
- ・・・・・
- 22 名前:夢の中で 投稿日:2010/10/21(木) 15:47
- 朝の光が部屋に射し込んでいる。
変な夢を見た割には目覚めは悪くはなかった。
- 23 名前:夢の中で 投稿日:2010/10/21(木) 15:48
- 完
- 24 名前:夢の中での夢 投稿日:2011/03/14(月) 15:50
- 大きな地震も起こった。
恐ろしい事も起きている。
自分達の気がつかなかったいろいろなことを教えるために、
犠牲になった人々に心から御冥福を祈りたいと思った。
新聞の片隅にも出てくることなく、テレビに映ることもなく、
人に知られることもなく、消えていった人でさえ、大切な宝物があって、
それが傷つくこともあるわけで、それは心痛く思うの。
夢は叶った方がよいわけで、でも叶わないこともあるわけで、
それはどうしようもないわけで、
形を変えてでも叶えなければ、どうしようもない夢もあるだろう。
だからどんなに姿を変えながらでも、どんなに傷つきながらでも、
いつかきっと叶えられるように・・・
努力している君の事を、努力しないやつらは笑うだろう。
- 25 名前:夢の中での夢 投稿日:2011/03/14(月) 15:50
-
・・・・・
- 26 名前:夢の中での夢 投稿日:2011/03/14(月) 15:51
- 麻琴は夢の中では誠という名前であった。
そして正義の人であった。
美貴の同僚のひとみの後輩であった。
ひとみとともに美貴のおかしな計画を知り、それを阻止しようとしていたのだが、
罠にはまりひとみは抹殺され、誠は逃亡生活へ。
逃亡に疲れ果て、眠っていた夜に悪夢を見た。
・・・・・
あまりにも想定を超えた自然の力に怒りを覚え、
あまりにも自然の力の想定を低く考えていたやつらに怒りを覚え、
懸命に努力しているようで、自分の保身のために行動しているやつにも怒りを覚える。
- 27 名前:夢の中での夢 投稿日:2011/03/14(月) 15:52
- 想像できない事が起きたのだから、
耐え難い災難を受けた人々も居るのだから、
その苦難のひとかけらだけでも背負うことを拒否はしない。
でも電力会社の発表の時期と方法と内容には怒りを覚える。
計画停電の具体的内容の発表がなぜこんなに遅いんだ!
それに翌日の朝からするなんて!
準備できないだろうが!
それも命にかかわる箇所に対する配慮のなさ・・・
都心部は政治・経済の中枢だからって対象外にするとは!
重要ならば自家発電を備えてあるはずじゃないか!
大株主の会社のお偉方の家に迷惑をかけられないと思っているに違いないんだ!
・・・・・
あまりの激怒のために目を覚ましてしまった。
- 28 名前:夢の中での夢 投稿日:2011/03/15(火) 15:15
- 正義って何だろう?
公平と公正の実現だと思っているけれど・・・
人には貧富の差はあっても、貴賎の差はないはずなのに、
現実にはそれが存在する。
人権をそして人格をさらには存在さえ無視されている人々がいる。
その問題を正そうとした自分はこうして逃亡している。
・・・・・
だけど具体的には何をして罪に問われているのだろう?
- 29 名前:夢の中での夢 投稿日:2011/04/21(木) 14:41
- ともに痛みを分け合って、一体感が生まれて、
助け合い苦難を乗り越えようとする精神が生まれるものである。
それなのに現状はどうなんだ?
国を導くべきやつらは堕落してしまって、
自分達の失敗までも天災のせいにしている。
国家的危機に責任の押し付け合いをやっている。
・・・・・
息苦しくなって誠は目を覚ます。
そして今自分がどこにいるか一瞬わからなくなってしまう。
どこをどれだけ逃げたら、安心できるのだろう。
それを考えるたびに頭が痛くなり息苦しくなって、麻琴は目を覚ます。
・・・・・
そんな日々は数日あったけれど、仕事が忙しくなるにつれ、
そんな夢を見ることもなくなり、
今ではまったくそのような夢を見ていたことさえ記憶から消えてしまっていた。
- 30 名前:夢のまた夢 投稿日:2011/08/25(木) 16:25
- 夢か現(うつつ)か、わからない世界に入り込んでいた。
今まさに末法の世になりつつあるように思えた。
しかし次の新しい世界に導く御方は現れていない。
・・・・・
「ニイガキ」は夢の中では「アラガキ」と呼ばれていた。
そして麻琴・・・いや誠の同じ職場の同僚であった。
- 31 名前:夢のまた夢 投稿日:2011/08/25(木) 16:26
- ある日突然、組織改革という名の下にかなりの人が人事異動ということで、姿を消した。
それとほぼ時を同じくして異常な病気?が発生し始めた。
その病気?は次第に理性がなくなり、性衝動のままに性行為に及ぶというもので、
男だけの病気?のようであった。
極度の空腹状態でない限り性交以外頭にないといってよかった。
その原因の調査が行われたのだが、なかなかわからなかった。
すべての階層に広がっていた。
下層民の男は発病?しだい殺され、中流階層では収容されていったのだが、
病気?の発生自体は変化なく増えていった。
それでも伝染病の可能性が高いということで、
上流階級の者も発病したなら、隔離されるようになった。
- 32 名前:夢のまた夢 投稿日:2011/08/25(木) 16:27
- しばらくすると女も罹るようだと判明した。
男のように四六時中誰彼となく性交を迫る行動は見受けられなかったが、
それでも尋常でない理性のまったく働いていない性的行動をとっていた。
それは排卵期あたりにしか、顕著な症状?は出てこないようである。
しかし何が原因であるのかわからないままであった。
しばらくすると患者?は共通の遺伝子の異常が見られるという研究結果が発表される。
でも発症?にいたるメカニズムが明らかにならず、
動物を使った実証実験でも証明されなかった。
それでもある社会学者が生物学・医学系の研究者の中に、
まったく発症?していない集団があることを発見した。
ただそれを具体的に検証されることはなかった。
- 33 名前:夢のまた夢 投稿日:2011/09/20(火) 19:22
- 資料整理をしていた新垣は、突然違和感を感じた。
自分が何か別の人物・・・
そう麻琴になった気がした。
いや・・・復活したと言った方がよい。
それまで少しばかり賢くても、何の得もしなかったから、
何も考えてないほうが楽に感じて、馬鹿を演じていたらそうなってしまった。
だけどしばらくすると自然に脳が作動してしまって、
いろいろ思い悩むようになってしまった。
そしてある社会科学者からの報告資料を目にした時、
頭に何かひらめいた。
そして麻琴がよみがえる。
その学者に会ってみる必要があると感じた。
しかし行方不明であった。
一時期は前途有望のエリートのように見られていたが、
この調査の少し前には変人扱いで、誰にも相手にされなくなっっていたらしい。
- 34 名前:夢のまた夢 投稿日:2011/09/20(火) 19:23
- 「明るい灯が朱くなった」
意味もなく言葉が響く。
今すべきことを考えよう。
でも何も考えがまとまらない。
- 35 名前:夢のまた夢 投稿日:2011/09/20(火) 19:23
- 気にかかる最近一番勢いのある機関があって、
そこに潜り込んで探ろうと考えた。
そうすると夢の中だからだろうか、
麻琴は紗季になっていた。
そして3田といわれる和田,前田、福田が何をたくらんでいるか調べようと試みた。
例の伝染病?を調査する特別チーム#4は専任ではなく常時活動できていなかったのだが、ある程度成果を挙げていた。
ところが突然解散となり、チーフ的立場の亀井はそのまま姿を消し、
光井、熊井、岡井は元の部署に戻った。
岡井千聖の妹の明日菜それに新井を追加する予定が、
いつの間にか明日菜は消え、新井は完全に別組織に移籍してしまった。
このチームの解散に何か関係していると考えて、同じ機関の小川紗季になって調べ始めた。
すると何か裏の仕事をしているようだということを掴んだのだが、正体がばれてしまう。
その後岡井千聖の所属する機関に中島早貴になって潜入し、
次に熊井の部署に佐紀となって潜入、さらに新井のところにも咲樹となって潜入した。
ただ光井の所属するところにはどうしても入り込めなかった。
それでも裏に大きな組織が動いているように感じられた。
- 36 名前:夢のまた夢 投稿日:2011/09/20(火) 19:24
- その内3田は勝田と田村を加えて5田になっていた。
いよいよここが怪しいと確信した。
この3人が今の機関を設ける前に一時的に設置された部署にいたことがわかった。
その部署にはもう一人いて、三人が抜けた後に新たに二人加えて活動を継続し、
一人を公募して追加したにもかかわらず、すぐに解散してしまっている。
その後各機関を横断的に組織したグループのひとつに参加したのであるが、
そのグループのあとのふたりというのは、前の組織の担当していた業務をすべてをもともと担っていたグループのメンバーであった。
そしてこのグループも任務を終えて解散して当然なのだが、まだ活動している。
その佐保と呼ばれる人物は、今年になって研修しながら調査を行っている機関が改変されて、
古くからいる要員は、そこからみんな外されるはずが、しばらくそこに留まっていた。
しかし春になって遅れて異動となっている。
ここに何かありそうに思えたが、まだよくわからない。
- 37 名前:夢のまた夢 投稿日:2011/10/05(水) 18:32
- 夢の中で自分が何者であるかわからなくなってきた。
それで記憶を整理することにした。
・・・・・
なぞの伝染病?をさぐっていて、ある組織が関係しているように思われた。
それは人工子宮の問題点を研究調査する機関であった。
まずできたのはキラリ機関というもので、
久住というミラクルな研究者をリーダーとして、
まず萩原が手伝いに入り、その後萩原の代わりに吉川と北原が加わった。
- 38 名前:夢のまた夢 投稿日:2011/10/05(水) 18:33
- その前に頭に入れておかなければいけないことがある。
この国のほとんどのシステムに関係している研究開発集団HPである。
その中には主要な基幹システム開発を担当しているMM、
そして生殖関係を中心に担当しているベリーズ、
人間の行動に関する研究を担当している℃である。
そしてMMを離れた研究員のほとんどは、人工子宮を開発畝慰している各機関に移っているのである。
そしてHP直属の養成研究機関Eが存在しているのである。
- 39 名前:夢のまた夢 投稿日:2011/10/05(水) 18:33
- キラリ機関は様々な問題を解決するなどの業績を上げたにもかかわらず、解散してしまった。
ほとんどの問題点を取り除いてしまったので、必要なくなったと公式には発表されている。
それでもいくつかの課題が残っていたし、今後も問題が発生するだろうからということで、B!というチームが設けられた。
メンバーは嗣永、夏焼、鈴木であった。
その中の夏焼と鈴木は、以前に三つの研究機関の若い研究員の優秀な三人が特別に研修を受けたのだが、
その中の二人であった。
そして嗣永も同時期に別の機関で研修を受けている。
この優秀な3人だけで良いはずなのだが、
その後、研究員養成機関Eから和田、前田、福田、佐保の四人によるSEが組織され、
さらには光井、熊井、中島、菅谷によるG4というチームもできた。
しばらくして3田は小川とともに感情操作を中心とする感情とか意欲に関する研究を行う新組織Sに入る。
かわりにSEには聖と彩里が入り、あとのひとりは公募して田辺が加わったものの、
G4とともに当初の目的が達成されたとして、すぐに解散してしまった。
ただB!だけはその後もどういうわけだか存続している。
- 40 名前:夢のまた夢 投稿日:2011/10/05(水) 18:34
- その直後くらいにMM、ベリーズ、℃、S、Eの各機関を横断的に組織したグループがいくつかできた。
HKだけは人工子宮の安全性の強化という目的があったが、
残りのTP#、PM、MN、A!、VUについては、それが明確ではなかった。
一度解散した集団を復活させたことになっているが、すでにその目的は達成されているわけだし。
それにしてもA!に佐保を入れたのは、高い評価を受けていたと考えられるのだが、
MMの要員追加にはずれるし、養成機関Eからの卒業は、研修期間の長さからわからないではないが、
なぜひとりだけその発表が遅れたのか・・・
養成機関Eからの卒業生の多くが所属しているUGは研究開発の担当分野が定まっていないというか、
仮に発足している状況で、そこに遅れて佐保が入ったわけであるが、
その当たりの事を調べてもよくわからなかった。
UGは今後起きるかもしれない問題にできるだけ速く対応するために創ってみた程度のことみたいだ。
それからSの要員追加と小川の脱退も気にかかる。
どこからより深い調査をすればよいだろうか?
麻琴から麗奈に変身して現在のEの状況を探ってみようとしたが、年齢的に・・・
頭が混乱しているうちに目が覚めてしまう。
- 41 名前:夢のまた夢 投稿日:2011/10/26(水) 15:44
- 今の伝染病?騒動は、もしかして非常に致死率の高い、そして世界を変えたあの伝染病と関係あるのではと思えてきた。
それでいろいろ文献に目を通していた。
そこでわかってきたことは、かなり早い段階で不完全ながらも予防ワクチンの開発ができていたようである。
効果は問題ないものであったが、副作用が酷く体力のない者には使えないものであった。
つまり身体の丈夫な賎民にしか使えないもので、実験的に上流階級と直接摂する者にしか使用されなかった。
そのためほとんど流行を抑えることができなかった。
ただ発病を抑え、致死率を飛躍的に抑える薬ができ、ある程度世の中は落ち着いてきた。
しかしその恩恵を受けることのできる者は金がある人々だけであった。
エリートたちは下層民の人口が減ることは望ましいと考えていたので、
根本的な解決にはあまり積極的ではなかった。
なぜなら完全機械化が進んでいて、単純労働はないも同然であった。
無駄な人間は食糧不足を増大させるだけだからだ。
- 42 名前:夢のまた夢 投稿日:2011/10/26(水) 15:44
-
・・・・・
- 43 名前:夢のまた夢 投稿日:2011/10/26(水) 15:45
- その後この伝染病を根本的に消滅させる技術が開発された。
それは感染を防ぐ遺伝子の発見を元に、それを人間の体内に取り込む技術であった。
しかしその時には総人口は1/4程度になっていたのであるが、
下層民は1/100までに減少し、貧困は解消されつつあると政府は発表していた。
しかし事実は、それだけ適切な治療を受けることなく死んでいっただけのことである。
- 44 名前:夢のまた夢 投稿日:2011/10/26(水) 15:46
- この伝染病対策によって、人工生殖技術は飛躍的に発展した。
体内から卵細胞や精細胞を取り出し、遺伝子のチェックをおこない、
異常ないことを確認したもの同士で人工授精をおこなって、
これを人工子宮に着床させて育成していく。
しだいに遺伝子チェックはより性格の多様性を求めて、特異な遺伝要素を積極低に残すようになり、
さらに一部では遺伝子操作も試用されていた。
ただ先進的な研究者の少し行き過ぎた行為が、最上層階級を中心とする人工子宮?不信論につながったようである。
そんなこともあって、倫理規定が厳守されて明らかな遺伝子操作はおこなわれなくなったが、
着床させる受精卵の取捨選択における遺伝子検査はより完璧におこなわれるようになっている。
それさえ神の領域を侵すものだとして、問題にする人もいるようだが、
社会のためには仕方のないことだと考える人が大多数である。
- 45 名前:夢のまた夢 投稿日:2011/11/02(水) 16:51
- あるところで極秘文書を手に入れた。
それはある大事故後の現地調査の実況報告だと思われる。
そこには大都会しか知らない我々にとっては、驚くべき辺境地の実態が書かれてあった。
たいしたことがないと思っていたあの放射能拡散事故が本当は重大なものであり、
それにより極端な遺伝子変化を起こした病源体が発生し、
それがあの悪夢のような出来事の元になったらしいことが書かれてあった。
- 46 名前:夢のまた夢 投稿日:2011/11/02(水) 16:51
- さらには、多くの田園山岳地帯の除染をあきらめて、立入禁止にしたのであるが、
そこに行き場を失った最下層民が秘かに住み着いたと報告書に書かれていた。
彼らはほぼ自給自足の生活をしていたようであるのだが、
どうしてもそれだけでは不足ならしく、
町に下りてきては、盗みを働くそうだ。
大きく分けて2種類の集団があって、
非常に体格のよい見るからに獰猛なやつらは「熊」とよばれ、
貧弱でいつもおどおどしているやつらは「鹿」とよばれているようだ。
こいつらと町で出会った時の対応の違いに疑問を示している。
「熊」に対しては直ちに射殺するのに対して、
「鹿」に対しては生け捕りにして山の奥深いところで解き放つことを原則にしている。
このような見た目で対応を変えるのはおかしいのでは?、と書いている。
怖いと思って逃げるから調子に乗って襲ってくるのであり、
こちらが威嚇するなりすれば、むこうは逃げていくのではないかというのである。
- 47 名前:夢のまた夢 投稿日:2011/11/02(水) 16:53
- どちらも性格はたいして変わらないはずじゃないかという推測だけで書かれてあるようだが、
それを否定する事実を知らないから、とりあえずそういうことにしておく。
しかし問題なのは、こやつらが伝染病の病源体を撒き散らしているという仮説が出て、
その裏付けのためにこいつらの血液を採取して調べたのだが、
その結果がどうにもあやふやなものであった。
それにもかかわらず、居住地もろとも高熱焼却する決定がなされたことである。
この報告書にももう少し調査を重ねるべきであるという意見が述べられていた。
偏見に満ちた上の者に対する抗議ともいえる文章に涙した。
それに対する返答文書はなかったが、
余白に手書きで走り書きされた
「現場を見ることなくして、何がわかるのだろう・・・この冷血鬼め」
という言葉が最終決定がどのようなものであったかは、何となくわかる。
- 48 名前:夢のまた夢 投稿日:2011/11/02(水) 16:53
- ・・・・・
とりあえずそこで夢から覚めた。
- 49 名前:夢のまた夢 投稿日:2011/11/30(水) 17:54
- 夢の続きをどうして見ることができるのだろう・・・
夢の中で戦友のことを思っていた。
絵里ザベス・・・君はどこに消えたんだい?
悲しみをこらえながら、魔法使いサリーならぬ里沙は、佇んでいた。
- 50 名前:夢のまた夢 投稿日:2011/11/30(水) 17:55
- 司令部には堕天使恵里菜との秘密の関係は気づかれたのだろうか?
外事のきっかやさーやは何を知っているのだろうか?
アリー・・・
有沙が遠くへ離れていったことを知り、
これから何かが変わる予感がした。
小さな部署であっても、何の権限も持っていなくても、
トップに立つということは、いろいろ大変なことがある。
他の部署のことも気にかかる。
- 51 名前:夢のまた夢 投稿日:2011/11/30(水) 17:56
- 目を閉じていろいろ物思いにふけっていると、
何か淋しくなってきた。
それで目を開けてみると、そこには荒野が広がっている。
そこには道らしい道もなく、
日の射すほうに向かったらどこに行くのかわからないけど、
とりあえずそちらの方に行ってみようかと思ったりする。
- 52 名前:夢のまた夢 投稿日:2011/11/30(水) 17:57
- どの方向に進んだら、どうなるのかもわからないから、
このまま留まっていようかとも考えるけれど、
ここには誰も来そうにないし、
空を飛べるような感じでもないから、
太陽に顔をむけて進むことにする。
しばらく歩いても、まったく風景は変わらず、
といって前いた場所とは違う匂いを感じるから、
確実に移動しているのだと信じた。
- 53 名前:夢のまた夢 投稿日:2011/11/30(水) 17:57
- ただただほとんど平らなところに、膝丈ほどの草が広がっている。
半分は枯れ、半分は生き生きと緑を保っている、
まだら模様の草原がどこまでも続いている。
小さな虫が飛び回っているけど、
それより大きな動くものは見当たらない。
風の吹かないところのように思えたが、
突然ほこりを巻き上げて、風が通り抜ける。
また静寂が周りを包む。
別の要素は何もない。
太陽は相変わらず、宙に留まっている。
地平線あたりには白い雲が漂っている。
薄く碧い雲が上半分を占めている。
- 54 名前:夢のまた夢 投稿日:2011/11/30(水) 17:58
- どれだけ時が過ぎたのかまったくわからないし、
それを感じさせるものは何もない。
ふと水の音が聞こえたような気がした。
同じ方向に飽きたみたいだから、
音のする方向へ進路を変える。
でも相変わらず同じ風景が続く。
水の香りを感じられるような気がしてきた。
- 55 名前:夢のまた夢 投稿日:2011/11/30(水) 17:59
- 突然目の前の地面が消える。
断崖の頂上にいることに気づく。
その下には見渡す限りの密林が広がっている。
かすかに見える向こう側の崖に滝があるみたい。
蜃気楼のようで幻を見ているようだ。
- 56 名前:夢のまた夢 投稿日:2012/01/18(水) 17:18
- 素晴しい景色に見とれているうちに、自分がとんでもない事実を知ってしまって、逃げていることを思い出した。
日が翳り曇ってきたようで、少し明るさが減ってきたように思えた。
冷たい風が肌を刺すようで、寒くなってきたみたい。
上に立つものとして、どういう人材を必要とするのか、
組織はどのような人材を求めているのかなどと考えていたけれども、
それよりどのような物が変化する社会の中で生き残れるのか考えることが、重要に思えてきた。
野生動物ではないのだから、変化する環境にいかにうまく対応できるかみたいなのが答えじゃない。
そしてNo.1をめざすのか、ONLY ONEをめざすのか、という単純なものではない。
”One for All,All for One”などということでもないだろう。
- 57 名前:夢のまた夢 投稿日:2012/01/18(水) 17:19
- ・・・・・
- 58 名前:夢のまた夢 投稿日:2012/01/18(水) 17:20
- そんなことを考えているうちに、以前ちら見した程度のある調査報告書のことを思い出した。
それは確か・・・そう、ある特殊なオカルト的な宗教団体のことだと思う。
人の目に隠れるように存在していて、
ほとんど誰もがその存在に気づいていないようであった。
厳しい戒律があって、その存在をできるだけ明らかにしない・・・というようなことが書いてあったように記憶している。
- 59 名前:夢のまた夢 投稿日:2012/01/18(水) 17:21
- 異教徒に対して、本名というか、神から賜った名を知られてはいけなかったし、
顔も知られてはならないようにしなければならなかった。
だから厳格に信仰している者はベールをかぶり、
少なくともサングラスなどで顔を隠さなければならなかった。
無論写真などを撮られることは厳禁だから、証明写真の必要なことは何もできない。
それだけで外から見ればかなり異様な組織に感じるだろう。
そして信者は集団になっていないと生活できないのであった。
戒律でそれを強制されているわけではないけれど。
- 60 名前:夢のまた夢 投稿日:2012/01/18(水) 17:22
- 教えでは心を広く開けて生きていくように指示されていたが、
閉じこもって暮らさなければならなかった。
異教徒とも仲良くせよと書かれてあっても、
分かり合えない異質な存在に見られていた。
暴力を否定していたけれども、
何かと迫害されていたから、それに対する対抗措置をとりがちであった。
- 61 名前:夢のまた夢 投稿日:2012/01/18(水) 17:23
- ・・・・・
- 62 名前:夢のまた夢 投稿日:2012/01/18(水) 17:23
- 突然超人気アイドルが信仰告白すると、
その戒律に従って、引退して姿を隠した。
そのとき熱狂的なファン数名が、同じく信仰の道に従ったそうだが、
その後信仰の道を捨てる者は出ていないという。
何の現世利益を約束するわけでもなく、
ただ来世での心の安寧を得られるということだけで、
信者は減ることもなく、といって増加しているわけでもないが、
かなりの時代を存続している。
- 63 名前:夢のまた夢 投稿日:2012/01/18(水) 17:24
- ごく少数の「犠牲者」と呼ばれる破戒者、つまり戒律を破って多くの信徒のために外部と接触する者がいる。
この必要悪と呼ぶべき存在があって、ようやく生きていけるのだけれども、
このあたりによからぬ事が起きてしまうのかもしれない。
「犠牲者」を通してしか内から外を見ることはできないし、外から内を知ることもできない。
それもあって閉鎖的な組織だとますます思われ、内部もさらに内向きになってしまう。
- 64 名前:夢のまた夢 投稿日:2012/02/02(木) 16:44
- いつから書類を見つめていたのだろう?・・・
愛ちゃんの後を継ぎ、新たに入った4人を半人前でもよいから仕事ができるようにして、
後輩にこの後を託さなければならない。
不安ばかりが先立ってしまう。
- 65 名前:夢のまた夢 投稿日:2012/02/02(木) 16:45
- 優樹ってどうなんだろう?
・・・名前からすると改造という名の性転換は、物心ついた後になされたように思えるのだが・・・
なんとも謎が多すぎる。
・・・・・
そういえば遥もあの声は、改造失敗なのかと思ってしまうのだが、
想定外な出来事なのかもしれない。
・・・・・
- 66 名前:夢のまた夢 投稿日:2012/02/02(木) 16:46
- ・・・・・
中澤さんのあのことばが今でも心に引っかかっている。
「今は不要な人間をそのまま養っていける余裕はないんだ」
・・・・・
- 67 名前:夢のまた夢 投稿日:2012/02/02(木) 16:46
- ・・・・・
正直言うと中澤さんから直接教えを受けたことはない。
私たちが入る直前くらいに現場を離れてしまったからだ。
それでもその思想は徹底的に叩き込まれた。
その伝統は今でも続いている。
しかし先輩から見るとかなり変化してしまっているようだ。
それにしても何が、この世界を変えてしまったのだろうか?
- 68 名前:夢のまた夢 投稿日:2012/02/24(金) 19:08
- この世界は誰が何のために創ったのだろうか?
財産はすべて金額で表示され、その金額の多く持った者が、この世をそれだけ支配できる仕組みになっている。
金ですべてを取引している、あらゆる権利も。
そして金によって義務を間逃れることもできる。
時間さえも金で自由にできる。
すべての価値も金額で表示する社会になっている、あらゆる生命でさえ。
すべては突き詰めていけば、金の問題になってしまう。
金以外では解決できない。
どこか金を嫌っている感情がありながらも、その金の力から逃れられない。
そして現実において、正義を実現するために欠かせない物だとも感じている。
社会に尽くせば、それに応じて金を得ることができる。
そこには何の問題もない正しいことなのだ。
- 69 名前:夢のまた夢 投稿日:2012/02/24(金) 19:09
- 我々が行動してきたことが正しいから、
こうして多くの金を得て、組織が拡大してきたわけだし、
現在あの集団が異常なほどに金を稼いでいて、我々が下降してきているのも、
需要に応じて正しく供給できているかどうかの違いだと思う。
的確、適切に対応できていけるかで、成長するのか衰退するのかが決定していくわけで、
その評価はすべて金額なのだ。
必要とされるのか、不要とされるのか、その判断基準は金銭的な価値に現れるのだ。
・・・・・
- 70 名前:夢のまた夢 投稿日:2012/03/07(水) 17:21
- ・・・・・
「今は不要な人間をそのまま養っていける余裕はないんだ」
そう、我々のグループは前ほどうまくいっていない。
いや、この社会全体がそうなのだろう。
知識のない不能な者はいらない。
機械的にできることは、すべて機械にやらせる風潮に、批判する者もいるだろう。
だがそうすることによって、費用が削減でき、より効率が上がるなら、
推進していく事が正しいのだ。
それによって社会的損失を生み出してはならない、ということではなく、
それに対する十分な補償をおこなえば、
つまりそれによる利益をそこに当てればよいだけのことである。
- 71 名前:夢のまた夢 投稿日:2012/03/07(水) 17:22
-
・・・・・
- 72 名前:夢のまた夢 投稿日:2012/03/07(水) 17:22
- どこか社会の仕組みがおかしくなってきているように、最近感じている。
労働という知恵と努力と汗の結晶である金が、
相続という形で、引き継がれていくことに、疑問を感じたりする。
自分の働きにまったく関係ないところで、
金が移動してよいのか、と思うのである。
・・・・・
- 73 名前:夢のまた夢 投稿日:2012/05/09(水) 16:50
- ・・・・・
今ほど資本家の欲がむき出しになっている時代はない。
極度に機械化が進んだ現代において、
単純労働者の需要は、ほとんどないに等しい。
馬車馬のように突っ走るだけの者など必要としない。
だからそんな者は消し去ってしまうほうがよいのである。
ある程度の訓練をして、熟練労働者の予備軍を増やすことによって、
労賃を抑える必要があるとしても、
その数を限りなく増加させる必要はない。
- 74 名前:夢のまた夢 投稿日:2012/05/09(水) 16:50
- 知的能力の高い人間をあまり多くすることは、
世の中の矛盾に気づく者を増加させることになり、
伝統的な資産家にとってよくない事態が起きることになると思っているようだ。
自分達の力の根源である金を永続的に増殖させるために、
帝王学という物を生み出している。
それはたとえば金に困っている前途有望な若者がいるとする。
その若者に援助することにより、恩を売り忠誠を誓わせて、
自分の手元に置く。
そして頭を使うことなく、金を稼ぐ・・・みたいな方法を数多く、
巧妙に用いるのである。
だからこの世界で一番の不正は、出資者を騙して自分の懐に入れてしまい、
利益が上がっていないように装うことなのである。
- 75 名前:夢のまた夢 投稿日:2012/05/09(水) 16:51
- ただ成上がり者が出てこないようにしたいという思いはあるものの、
一方ある程度そのような者が出てこないと成長しないという考えも強いのである。
顔ぶれが変わらないというマンネリ状態は、社会を停滞させるもので、
これまでの常識的なシステムを打開していくことは必要なのである、
完全に破壊してしまうものでなければ。
つまり今までのシステムと親和性のある新しい考えが出てくることが望ましいのである。
今まで上に立っている者でも時代についていけない者は、
落ちぶれてしまうのは仕方がないけれど、
時代の潮流に乗って成上がった者を高くは評価するにしても、
そいつが以前から上にいる者に対して、敬意を払わないなら、
社会不適合者として全力で抹殺してしまう社会の仕組が確立しているのである。
- 76 名前:夢のまた夢 投稿日:2012/05/09(水) 16:52
- このような世界がいつまで続くのか不安を覚える者はわずかである。
金という物が生み出されて以来、資本主義的思考は絶えることなく、
この世の主流の座を降りたことがない。
この数千年も続く、数え切れないほどの改良と改善を重ねた社会の仕組が、
崩壊するわけがないと考えるのは、何の疑問も持たないだろう、普通は。
この永きに渡って続いているものだから、
多少の自己矛盾があったとしても、誰も気づかないというか、
そもそも矛盾なんか存在しないと信じられているのである。
- 77 名前:夢のまた夢 投稿日:2012/06/15(金) 16:36
- 昔からの資産家である上流階級に対して、
成上がっていこうとする中流階級に一体感が欠けていることは否定できない。
社会の仕組は小金持ちに対してもっとも不利なように見える、
本当は最下層なんだけどね。
金はそこそこあるけれども、中途半端に多いだけで、
最上流ほど権威や歴史的な価値があるわけではないから、
下から最も妬まれるのである。
- 78 名前:夢のまた夢 投稿日:2012/06/15(金) 16:37
- その上、今自分が持っている財産をもっと増やしたいという意識が強い者が多くて、
そのため同じ階級内での争いが激しくなるのである。
最上層のように、今の資産を減らさなければよいと思う者は少なく、
また最下層のように手元に何もなくその日暮らしで、
今日を生きるだけでその能力のほとんどを使い果たして、
明日のことを考える余裕がないわけではない。
- 79 名前:夢のまた夢 投稿日:2012/06/15(金) 16:37
- 今ある財産は失いたくないけれど、
増やさなければ将来が不安で仕方がない。
多くの中流はそう考えているが、人それぞれ考えはあって、
失う危険の少ない投資方法で、少しづつ増やそうと考える者もいれば、
大きな危険を犯してでも早く大きく増やそうと考える者もいる。
ただその多数は、その自分の思考にあった投資をできていないことが多い。
投資顧問は、ほとんど上流階級しか相手にしていないため、
中産階級は本当に正しいのか親身になって相談できる専門家を持てない現状にある。
そして騙されても頼るべき弁護士も心当たりがないために、
泣き寝入りすることも多いのである。
少しは金があるということで、それを奪い取ろうとする者のターゲットになってしまうのである。
- 80 名前:夢のまた夢 投稿日:2012/06/15(金) 16:39
- だからある程度の富を得た者達は、権力を持ち各種業界に顔が利くと称される人と関係を繋ごうとするのである。
それに成功すればより資産を増せると考えがちなのだが、そうとは限らない。
セレブの世界は社交界と呼ばれる非常に金のかかるところであるだけでなく、
まともにそこで顔を知られるためには、相当の時間をそこにつぎ込まなければならないため、
日常生活の大半をつぎ込まなければならないわけで、
下手をすれば自分の事業がおろそかになってしまって、没落しかねない。
その危険な端を渡ることができる者だけが、新しくセレブとして選ばれるのである。
ただし石橋を敲いて渡るような者しか成功しない。
その慎重かつ大胆な思考と行動が、新時代を築くのだと感じる一方で、
本当のエリートは、うまく他人にそのようなことをやらせ、
成功すれば手柄を自分のものとし、
失敗すればその責任をそいつに押し付けてしまうように感じるのである。
- 81 名前:夢のまた夢 投稿日:2012/07/19(木) 10:41
- ・・・・・
- 82 名前:夢のまた夢 投稿日:2012/07/19(木) 10:41
- 私は誰?
ここはどこ?
・・・・・
私は遥・・・なはず、
そしてここは・・・
- 83 名前:夢のまた夢 投稿日:2012/07/19(木) 10:42
- 目の前に映る顔は優樹の・・・
だけど妖艶な・・・
それより何という姿なんだろう。
全裸で、それも膝は肩といってもよい上腕ときつく縛られ、
手首と足首も紐で結ばれ、仰向けで横たわっている。
- 84 名前:夢のまた夢 投稿日:2012/07/19(木) 10:43
- 足の裏は天井に向かい、大股開きになったその部分は・・・
今まで誰にも見せたことがない、自分でさえよく見たことがない部分が・・・
鏡張りになった天井に映っている。
あの部分は別の生き物のように開閉している。
思わず目を背ける。
起き上がろうとするけれども、手の自由が利かないから横向きの状態から次に進まない。
ようやく体を起こすと、
「くどぅ?」
その声に違和感を覚える。
- 85 名前:夢のまた夢 投稿日:2012/07/19(木) 10:44
- 声がするほうに体を向けようとするけれど、
腕と脚がつながっているので、倒れそうで動けない。
ぺたぺたという音とともに誰かが近づいてくる。
「優樹だよ」
このハスキーな声は自分の声みたい、
だけどかなり低い声のようだ。
見慣れない顔が視界に入る。
でも何か見覚えがあるような・・・
ひげ面だからすぐにはわからなかったけど、何か自分の顔のように思えた。
「完全に男になってしまった」
優樹も全裸で、足枷をはめられ、腕は後ろで手枷が。
手枷と足枷は50cmほどの鎖でつながっている。
足枷で幾分開かれた股間には、下を向いているアレが・・・
- 86 名前:夢のまた夢 投稿日:2012/07/19(木) 10:44
- 「身体・・・入れ替わってしまったのかなのかな?」
自分の発した声で、さらに入れ替わったことを確信する。
「そうみたい・・・何をじろじろ見てんだよ!」
優樹の股間の例の物は上向きになってきていた。
優樹はあわてて背を向ける。
しばらく沈黙が訪れる。
- 87 名前:夢のまた夢 投稿日:2012/07/19(木) 10:45
- ・・・・・
- 88 名前:夢のまた夢 投稿日:2012/07/19(木) 10:46
- 「空腹じゃない?」
突然、優樹の声がする。
「そう言われると、ものすごくお腹がすいた」
そう意識すると空腹で死にそうな気がしてきた。
その時どこから声がした。
「壁のどこかに穴がある。その中に腹を満たすものがある」
それでふたりで見回すと、壁の一部が出っ張っているところがある。
動きやすい優樹が、そこへ移動する。
「穴が小さくて手が入らない」
それでも指を入れてみる。
そしてその指をしゃぶる。
「甘い・・・だけど中指の先に少しだけだし・・・」
困った顔をする優樹に、
「男なら他につかえる場所があるだろう!」
イラついた私は怒鳴る。
・・・・・
「このままじゃとどかない」
優樹は股間を見ながらつぶやく。
私は転がりながら優樹のところに。
そしてうな垂れている肉棒を咥える。
見る見るうちに数倍の大きさにそそり立つ。
- 89 名前:夢のまた夢 投稿日:2012/07/19(木) 10:47
- 優樹は苦労しながら壁の出っ張りに跨り、肉棒を挿入する。
何度か腰を動かした後、床に倒れこむ。
私は肉棒を咥え込み、亀頭についてる蜜を舐めとる。
優樹が恨めしそうな顔をする。
「口移しで食べさせてあげる」
「約束だよ」
再び優樹は大きな苦労と時間の末に肉棒を挿入して、
腰を動かして蜜壷の中の蜜を絡みつかせて、
私の前に身体をさらけ出す。
肉棒を咥え込み、蜜を吸い込むように舐めとる。
少し激しく吸ったためなのか、先端から別の液体が噴出してきた。
「うっ」
それでも口から離すことなく、すべてを口の中に受け入れる。
すべてを吸い尽くすと、ようやく肉棒から口を離して、優樹の唇へ。
優樹は少し不満な表情をしたが、唇を開く。
唇を完全に合わせてから、私は口を開く。
口の中の物を唾液とともにすべて流し込む。
- 90 名前:夢のまた夢 投稿日:2012/07/19(木) 10:48
- ・・・・・
- 91 名前:夢のまた夢 投稿日:2012/07/19(木) 10:48
- その後何度も同じようなことを繰り返す。
媚薬が入っていたのだろうか、
次第に身体が火照って、妙に興奮状態になっていった。
相手の目の色が変わるとともに、自分と同じ状態になっていることを感じた。
完全に双方ともに求め合っている。
潤んだ目と血走った目が合った時、合意したかのように熱い長いキスをする。
- 92 名前:夢のまた夢 投稿日:2012/07/19(木) 10:49
- 仰向けになった私の上に優樹が圧し掛かるようにして接合しようとする。
しかし手が使えないために、秘穴に肉棒を挿入することがなかなかできない。
必死に腰を動かしてようやく突入できると、快楽に酔いしれる。
ようやく思いが遂げられた喜びを表すように、
互いに不自由な状態ながら、腰を動かし続けた。
しかしそこに逝くまでにあまりの苦労を重ねたために、
疲れ果てて填めたまま二人は眠ってしまった。
- 93 名前:夢のまた夢 投稿日:2012/07/19(木) 10:50
- ・・・・・
- 94 名前:夢のまた夢 投稿日:2012/07/19(木) 10:50
- 奇妙な夢を見てしまったものだ。
何を意味してたんだろうと考えてみても、解らずに、
夢には意味などないと思ってしまう。
しかし次の瞬間、以前から考え込んできた疑問の答えが出た気がした。
私は何のために生きているんだろうと思い悩んでいた。
世のため人のため、なんてうそ臭い・・・
生命の鎖をつなげていくというのも違うと感じてた。
この夢を見たことで何かひらめいた気がする。
結局自分の欲望のままに生きてるんだ。
でもそれに納得したわけではなく、
これからも思い悩んでいくだろう。
- 95 名前:夢のそのまた夢 投稿日:2012/11/16(金) 17:02
- 和田彩花は壁にかかっている絵を眺めていた。
大好きな印象派の絵でないみたいだけど、
なかなか素晴しいように思えた。
最近は絵画を何か枠にはめて観る事は止めようと思っている。
少し前までは、画力があれば描きたいと思っていたけれど、
絵画で表現するというのは、
それに相応しい感性の持ち主でなけれならないように感じている。
そして自分にはそれより絵画を鑑賞して論評することの方が適任だと考えるようになった。
- 96 名前:夢のそのまた夢 投稿日:2012/11/16(金) 17:03
- 小説とかの評論は、本来必要ないというか、
書いた本人が解説するのがよいことのように思える。
しかし絵画のような物は、描いた本人に解説させるのは難しいのではないかと考える。
その本人が言葉で表現できないから絵画にしたはずだから。
言葉にできるなら言葉にした方が、より正確に伝わるはずだから。
- 97 名前:夢のそのまた夢 投稿日:2012/11/16(金) 17:04
- 私には絵画の評論の方がむいているように思う。
絵を観ていると、画家が言葉では表現できないその思いを何となく感じられるのだ。
そして美の中に隠れている欲情が感じられてくる。
初めはその欲情に目を背けてきたけれど、
今ではその言葉にならない感情というか感覚を正面から受け止めて、
どうにか言葉にできないか、考えるようになってきた。
- 98 名前:夢のそのまた夢 投稿日:2012/11/16(金) 17:05
- 知的に心を動かされるものを尊ぶことが多いけど、
脳の原始的な部分、本能そのものを動かされるものも芸術として認めることが、
必要なのだと考えるようになってきている。
ただ自分には、絵画の評論も職として専念するのは無理なように考えるのだが・・・
- 99 名前:夢のそのまた夢 投稿日:2013/09/14(土) 13:37
- ある時、文学や美術だけが、芸術ではないことに気づいた。
音楽や演劇、そして映画などの映像とかもそうなんだ。
でも音楽って楽譜が、演劇では脚本がなければ始まらないけど、
その本質はそれを演じなければ何もならないってこと、
人々を感激させられないんだ。
他の芸術作品と違って、基本的には演じたその時点で消えてしまい、
その場で観た人以外には伝わらない。
それを記録に残したとしても、その素晴しさというか、感動を伝えることはできないように思う。
記録に留めようとする時、映画のように製作するのである。
それは演者が演じたその場で、つまり生で見せるのか、
それとも記録して編修されたものを見せるのかで、
演じ方も違ってくるというのだ。
- 100 名前:夢のそのまた夢 投稿日:2013/09/14(土) 13:37
-
・・・・・
- 101 名前:夢のそのまた夢 投稿日:2013/09/14(土) 13:38
- 時々自分の観た夢に感動して、
これを現実に再現できないだろうかといろいろ考えるけれど、
まったくできないでいる。
そんな自分の無力さを感じ、
これを実現できるのが、本当の芸術家なのだろうと思ったりする。
- 102 名前:その夢のまた夢 投稿日:2014/02/03(月) 16:42
- それにしても本気というか本格的に芸術をやろうとすると、金がかかる。
でも工夫次第では・・・というか、発想の転換しだいでは、
というか太古の昔の考えに基づけば、ごみからでもできないことはないのではあるが・・・
- 103 名前:その夢のまた夢 投稿日:2014/02/03(月) 16:42
- 一般的な芸術家は、創造の産物を完成し挙げるためには、
高額の機材が必要となってくる時代な訳で、
その資金を得るためには 、いろいろ企業的な組織と手を結ばなければならないわけで、
まあ企業という者は、金儲けをするために存在している物だ。
投資した金額より、それによってできた商品の方が高くなければならない。
そしてそれは見た感じそれ以上の価値があるように思える物でなくてはならない。
少なくとも値札以上の価格がするように感じさせなければならないのだ。
・・・・・
とにかく芸術家は単独では存在できないのである。
作品を世に知らしめる者がいて、初めてこの世で生きていくことができるのである。
- 104 名前:その夢のまた夢 投稿日:2014/02/03(月) 16:44
- そういえば堕天使恵里菜もピアノの弾き語りの能力不足から、由加にゃんに取って代わられ、
それも今では田アアーサーに代られ、由加にゃんはJ=Jでなれない踊りながら歌うことを強いられている。
時代は踊りながら歌うことに需要が高まっていて、それもソロよりグループに注目が集まり、
弾き語りに関してさえも、一人より二人の方がよいようで、
アーサーはハッセーと組まされてしまった。
でもハッセーは楽器を弾かないのには、疑問を感じてしまう。
けれどもれいにゃはバンドの中で歌うだけの存在であり(実は踊りもやっているのだが)、
あとのメンバーにしても歌うだけのやつとギターがふたりという構成で、
バンドメンバーだけではまともな演奏はできないのだが、
それでもやっていけてるので、それはそれでよいのだろう。
- 105 名前:その夢のまた夢 投稿日:2014/02/03(月) 16:45
- とりあえずパトロンというか若旦那は、堕天使恵里菜から魔法使い衣梨奈に心変りしている。
より若いお姉様に推し変してしまうものかと思うのだが、
それだけでなく、先輩である魔法使いサリーならぬ里沙から何か教えを受けたからかもしれない。
・・・・・
世間の歯車から離れたところにいると思われた芸術家でさえ、
完全に世間の中に組み込まれているのである。
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