きらきらひとみ。
1 名前:りる 投稿日:2008/06/23(月) 13:09

 
飼育初挑戦です。ビシバシ指導お願いします。
とりあえずみきよしから。
2 名前:きらきら店員 投稿日:2008/06/23(月) 13:10
 
 
 
 
 
 
 
3 名前:きらきら店員 投稿日:2008/06/23(月) 13:22
 
 
 
「いらっしゃーせー」
 
 
 
都内某所にあるそこそこ客が集まる居酒屋にアルバイトしているあたしは今年で大学4年生。
就職活動は既に終わって,第一志望の会社からは内定をもらったし、ぼちぼち卒業課題の
テーマでも決めるかなんて考えている最中だ。
アルバイトは週4日。次の日が1限から授業がなければラストの朝3時までびっちりバイトを入れている。
そんな働くから彼氏が出来ないんだなんてよく言われるけど、彼氏がいないから働いてんだよ。
とあたしは言いたい。
 
 

4 名前:きらきら店員 投稿日:2008/06/23(月) 13:43
 
 
「ふぃー。あっちーなもう。クーラーかけてよクーラー。」
「あっ、吉澤さん扇風機独占しないでくださいよう。」
「だって6月なのに客席意外はクーラーつけんなって店長が言うから。」
「いや、ちゃんと私の話聞いてました?」

「つーかマコト。19時から予約入ってるっしょ。何人?」
「6人です。」
「なんだ6人か。合コンかな。」
「え、なんで。」
「だって今日金曜日だよ?金曜日の6人って言ったら3(対)3の合コンっしょ。」
「なんですかその偏見。」
「どんなやつ来るか賭けよーぜ。」
「合コンかどうかもわからないのに?」
「あたしはねー、ブランドもんじゃらじゃら持った30歳目前の女でー、
男は入社3年目くらいの若造。」
「なんかリアル・・・。」
「に、1000円。」
「えー、こんなことに1000円も賭けるんですか?」
「マコトは?」
「え、じゃ、じゃあ逆に、モデル並の綺麗な女の人と学生の男で。」
「いくら?」
「ご、ごひゃ」
「全然聞こえなーい。」
「せ、1000円で。」
「よし、わかった。」
「ぐすん。今月厳しいのに・・・。」
 
 
5 名前:きらきら店員 投稿日:2008/06/23(月) 13:55
  
 

 
18:56
 
 
ガラガラガラ・・・

「いらっしゃーせー!!」
「6名で予約してた里田ですけど。」
 
 
(キター!!吉澤さん、私の勝ちです!)
(ばっか。全員とは限らねーじゃん。)
 
 
「へー、この店来るの初めて。」
「結構お酒おいしいんだって。」
「あ、女の子先座って座って。」
「あ、どうもすいません。」
 
 
 
(ほら、やっぱ合コンじゃん。1000円はあたしのだ。)
(えぇえぇぇえええ?!そういう賭けでしたっけ?)
 
 
 
「おい吉澤!そんなとこでひそひそしてないでお客様におしぼり持ってけ!」
「はいはい。」
 
 
ったく、店長人使い荒いんだよ。あたしデリケートなのに。
6 名前:きらきら店員 投稿日:2008/06/23(月) 14:05
 
 
「お手拭をどうぞ。」
 
1枚1枚丁寧におしぼりを出して1人1人顔を確かめながら渡していく。
まぁ女はいい線いってるかも。
男はー…なんか中途半端なのばっかだな。
 
あれ、1つおしぼりが多いぞ。あ、多いんじゃなくて1人いないのか。
女があと1人・・・。
 
 
「ごめん遅れたっ。」
「おそーい!!」
「何してたの?」
「電車1本乗り損ねちゃって。」




 
7 名前:きらきら店員 投稿日:2008/06/23(月) 16:02
 
 
遅れて入ってきた残りの女は身体のラインがはっきりわかるようなワンピを着こなして、
栗色のロングヘアーでパーマが綺麗にかかっている、あたしよりひと回り小柄な人だった。


っていうか、つまり。とても綺麗な人だ。


 
 
「あの、」
「はい?」
「おしぼりください。」
「あ、すいません。」

 
既にさし伸ばされていた掌の上にあたしは丁寧におしぼりを乗せた。

 
 
 
8 名前:きらきら店員 投稿日:2008/07/03(木) 22:31


「ありがとう」
 
彼女は太陽のような笑顔、ではなく、なんだかその場には合わない不適な笑みを魅せてそう言った。
でもその表情をずっと見つめていることは叶わなくて、すぐに小鹿を狙う狼たちによって彼女の視線を奪われてしまった。
 
 
「みんなとりあえず生でいい?」
「あ、はい」
「私あんまりビール飲めないんだけどな」
「大丈夫大丈夫、飲めなかった分は俺が飲むから」
 
 
目をぱっちりさせたセミロングの髪の女の子が言ったら、1人の男が鼻伸ばしてそう言った。
だいたい酒くらい女の意見聞けよ全く。飲み放題なんだから好きなもん飲ましてやれ。
これで割り勘だったらレジ前で鼻から笑ってやる。
 
 
 
「じゃあとりあえず生中6つで。」
 
はっ。
 
9 名前:きらきら店員 投稿日:2008/07/03(木) 22:52
 
 
「失礼しまーす、生中ジョッキになります」
 
 
生中を6つ持って行った頃、既に自己紹介が始まっていた。


「柴田あゆみ、24歳です」
「おおっ!24歳ってなんか色っぽいですねー。」
「可愛いっす」
 
 
歳聞いていきなり敬語。こいつら学生かー。
ちっ。賭けはマコトの勝ちじゃん。まぁ金は絶対払わないけど。
どーでもいいけどこいつらビール受け取って廻せや。
 
 
思わず眉間に皺が寄っていたとき、いきなりさっきとは違う視線を感じた。
 
「藤本美貴23歳。よろしくね。」
 
彼女は思いっきりあたしに向かって自己紹介をしていた。しかも笑顔で。可愛いし。
でもその自己紹介にあたしは何のリアクションもできないまま固まっていた。
 
「ちょっとちょっとー。なに店員に自己紹介してんのさ。」
「なにもしかして店員さんも入る?なんかすげー美人さんだし。」 
 
こいつら死ね。
 
10 名前:きらきら店員 投稿日:2008/07/03(木) 23:08
 
 
テーブルの向かい側に座る藤本さんはその後、料理を持っていく度にあたしに視線を向けて
「ありがとう。すごいおいしそうこれ。」とか
「これどうやって食べればいいの?」とか
とにかく全てあたしに尋ねてくる。でもその目線がやたら可愛くて色っぽい。
 

それからあたしは変に緊張して、彼女相手に変な妄想ばかりしていた。
 
例えば火傷しそうな熱い料理を持って行けば
「あつーい!ねぇお願い。ふぅふぅして?」とか。
彼女が食べている最中に別の料理を持って行けば
「これすごくおいしい。食べてみて?あーん」
とかなったりして。ぐふふ。 
 
11 名前:きらきら店員 投稿日:2008/07/03(木) 23:19
 
 
「ありえないですね」
 
 
洗い場に食器を持って行ったらマコトが呆れ顔で言った。
 
 
「なに考えてるんですか吉澤さん。キモいですよ。」
「むっ。お前にだけは言われたくない。」
「なーんでですかー!!」
「うるせー」
「だいたい賭けは私の勝ちですよ。1000円は私のものです。」
「ちょっとお前黙ってろ。」
「ひどーい!!」
 
 
ちょっと妄想しただけでなにがキモいだよ。いいじゃん別に。
あんな綺麗な人目の前にしたら妄想したくもなるってもんだ。
そうか。マコトは欲求不満なんだな。だから人の妄想にまでずかずか入ってきてキモいだのありえないだの言ってくるんだ。
さびしい奴だねーほんとに。
 
 
「吉澤さん、そんな哀れむような目で私を見ないでください」
 
 
12 名前:きらきら店員 投稿日:2008/07/03(木) 23:54
 
 
オーダーを受けて生2つとジントニックとカンパリオレンジを持って行ったら、奴らは席替えをしていた。
さっきと変わらず一番手前に座っている藤本さんはというと、好青年かぶれの男に猛アピールを受けていた。
っていうか顔近い顔近い。どこに手置いてんだそこ太股だよふ・と・も・も!!
 
 
「はーい、ジントニックのお客さまぁー?」
 
いいじゃん。無償に腹が立ったんだもん。
腹が立ったから酒出す振りをでかくして間にずいっと入ってやった。
 
 
「生中ジョッキのお客さまぁー?」
 
よし、野郎の手は離れた。
ぷくく。むかついた顔してるよざまーみろってんだ。けっ。
 
 
「カンパリオレンジのお、きゃく、さ」

 
言い切る前にグラスを持つあたしの腕が何かに触れた。
振り返ると、少しお酒が入ってまた色っぽくなった彼女が片手でグラスを持って、もう一方の手で
あたしの腕に優しく触れていたのだった。
 
「これ美貴の。」
 
笑顔でそう言った彼女は腕に触れていた手をするすると下までいってあたしの手をきゅっと掴んだ。
んふふ、と甘えるように微笑まれて、あたしはその場から動くことができない。
だって、なんだこの状況。意味わかんね。頭真っ白で棒立ち。
ただ彼女の手のぬくもりだけが、やたらリアルに感じる。細くて温かい手が、あたしの手を通ってビリビリと
電気を流しているようだ。 
 
 
13 名前:きらきら店員 投稿日:2008/07/04(金) 00:12
 
 
「ちょーっと美貴ぃ?店員さん困ってるよ離してあげな。」
 
幹事の里田さんって人が冗談を扱うみたいにツッコんだ。でも彼女の手は離れない。
 
「やぁだー。」
 
掴まれていた手が引っ張られて、今度はぎゅっと腕を抱きしめられて体が密着する。
酒を含んで少し熱を帯びている彼女の腕や頬は、あたしの頭をクラクラさせた。
 
「ちょっと、どうしたの美貴。今日は珍しく酔ってるねー」
「なに、美貴ちゃんいつもは酔わないの?」
「だってなんか今日気分いー。あははは」
 
 
完全に酔っている。彼女も。あたしも。
抱き寄せられている腕は頬に触れているけど、ときどき唇が触れているような気がする.
彼女は意識してやっているのか。なんで私に。
 
 

「ちょっとトイレ」
 
ふらっと立ち上がった藤本さんは完全にあたしに身を預けている。足もおぼつかないようだ。
ふと彼女の顔を見ると、さっきより息が荒くて最高に色っぽい女になっている。
あたしの心拍数も荒れてきていた。
 
 
14 名前:きらきら店員 投稿日:2008/07/04(金) 00:23
 
 
 
「俺がトイレまで連れてくよ。」
 
ぴくっとあたしの耳が動いたような気がした。
こんなに酔ってしまっている彼女をこんな鼻を伸ばした男になんか渡せられない。
トイレに連れて行く振りして何企んでるのか、考えなくてもわかる。
 
 
「いえ、あたしが連れていきましょう。ちょうどこんな状態ですし。」
 
少し睨みをきかせながら言ってやった。こんなやつが連れてくより、あたしが行ったほうがよっぽど安全だ。
そんな正統派ぶったことを考えながら、あたしも何するか分からないけれど。

でもその時、あたしの腕を握る彼女の手がほんの少し強くなったような気がした。
微かに。でもしっかりと。
 
 
 
15 名前:名無飼育さん 投稿日:2008/07/04(金) 15:52
いい感じの始まりですねw
楽しみにしてます!
16 名前:名無飼育さん 投稿日:2008/07/07(月) 22:08
いろっぺー
17 名前:かず 投稿日:2008/07/16(水) 00:07
やっぱ、りるさんの書くみきよしは最高ッス(/∀`q*)
18 名前:りる 投稿日:2008/07/17(木) 03:38
(〇´Д`)ageないで
19 名前:名無飼育さん 投稿日:2008/07/18(金) 00:47
いい!
20 名前:名無飼育さん 投稿日:2008/07/22(火) 01:18
良スレ発見!
次回に期待です!!
21 名前:名無飼育さん 投稿日:2008/08/25(月) 02:04
未だにみきよしとか言ってる奴の神経を疑う
藤本って吉澤を最低の形で裏切った人間のクズじゃん
そんな奴とくっつけるとか吉澤に失礼だよ
22 名前:名無飼育さん 投稿日:2008/08/27(水) 17:31
みきよし大好き(^O^)/~~
待ってますよ〜

作者さんファイ!!
23 名前:りる 投稿日:2008/09/27(土) 10:57

壊れていたPCをやっと買い換えました。
長い間放置してすいません。
 
24 名前:きらきら店員 投稿日:2008/09/27(土) 10:59
 
 
 
 
 
 
  
25 名前:きらきら店員 投稿日:2008/09/27(土) 11:05
 
あたしは今の状況が掴めていない。
 
 
なぜか店内の女子トイレで鏡の中の自分を見つめて、髪をいじったり顔をキメてみたり。
ついには倉庫から箒とちりとりを取り出して、本来は閉店後のラスト作業なのにお掃除まで
初めてしまっている。
 
でもそんな時にトイレットペーパーをカラカラと引く音が耳に届いて体をびくっとさせる。
心臓が高鳴る。
 

だって今トイレの中には彼女がいるから。
 
26 名前:きらきら店員 投稿日:2008/09/27(土) 11:15
 
なぜ普通に彼女は用を足しているのだろう。
いや、それは間違ってはいない。疑問にすること自体おかしい。
 
おかしいのはこのあたしだ。
さっきから頭の中の妄想が止まらないあたし。
 
だってあたしの予想では、フラフラに酔っぱらった彼女を支えてトイレに入ったと同時に
彼女はあたしに抱きついてきてキスをしちゃってあばばばばばば!!!!みたいな。
そんないやらしい予想をしていたから、彼女が普通に「ありがとう」なんて微笑んで
トイレに入るなんて思っていなかった。
 
もしかしてこのまま何も無い?
 
 

と、その時ジャーッと勢いよく水が流れる音がトイレ内に響いた。
 
 
 
27 名前:きらきら店員 投稿日:2008/09/27(土) 11:26
 
あたしは慌てて箒とちりとりを倉庫にしまって意味も無く手を洗った。
なぜだか指先まで綺麗に。
 
 
がちゃんと、ドアが開いてまだ火照った顔をしている彼女が現れた。

「おまたせ」
 
 
はい、待ちわびてました。
ってそうじゃなくて!!今のはどんな意味の「おまたせ」だ!!
 
 
彼女は手を洗いながら鏡に映っているあたしに向かって話しかけた。


「なんかこの店お酒強くない?」
「え、そうですか?」
「なんか入れた?」
「え、何に?」
「美貴のグラスに」
「何を?」
 
 
「惚れ薬」
 
 
クスッと笑ってこちらを向いた。

えっ、ちょっと待ってどういうことどういうこと?
わかんない。全然わかんない。あたしわかんない。
 
28 名前:きらきら店員 投稿日:2008/09/27(土) 11:38
 
設置してある紙を2枚だして彼女は手を拭いて、ごみ箱捨てた。
 
「さてと」
 
さて何が始まる?
 
「戻ろっか」
 
がっくし。何を期待していたんだ自分は。
お前は店員だろうが。客とにゃんにゃんできるなんて考えてんじゃねぇよ。
 
 
心の中では大きく、彼女の前では小さく溜め息をついて、トイレの出口のドアを引いた。
ところが突然肩を掴まれて、耳に彼女の息がかかった。
 
 
「なに期待してたの…?」
 
耳元で再びクスっと彼女の小悪魔な笑いが届いた。
 
29 名前:きらきら店員 投稿日:2008/09/27(土) 11:53
 
なんだか腹が立ってしまった。原辰則、とか言わないけど。
彼女の手の上で転がされている自分に。彼女の余裕ぶった笑みが、あたしを目覚めさせた。
 
 
あたしは引いていたドアから手を離して、彼女の腰に回した。
彼女は待っていたとでも言うように両手を背中に回してあたしからのキスをすんなり受け止めた。
彼女の唇は薄いけどふんわりとしていて、キスの合間に香る吐息はお酒の匂いではなくて、ほんのりとメンソールの匂いがした。
こうなることを予測して準備していたかのようなその匂いに、彼女のことを怖い女だと思った。
 
 
30 名前:きらきら店員 投稿日:2008/09/27(土) 12:04
 
下唇をあたしの口で挟んで吸ったり舐めたりしてみると、彼女は隠しもせず気持ちよさそうな
顔を見せた。キスをしている時の彼女はさっきまでの言動とは打って変わって完全に
受け身だった。むしろ、「私を気持ちよくさせろ」と言われているような気さえした。
 
だけどそんな彼女にあたしは今夢中で、頭の中がいっぱいだった。
キスだけでこんなに興奮したのは正直初めてだ。
これより先にいってしまったらあたしの心臓はどうなってしまうのだろう。
彼女は慣れているのだろうか。あたしばかりが胸を高鳴らせているのだろうか。
 
わからない。彼女の心が読めない。 
 
 
31 名前:きらきら店員 投稿日:2008/09/27(土) 12:05
 
 
 
 
 
 
 
32 名前:きらきら店員 投稿日:2008/09/27(土) 12:19
 
「あー!吉澤さぁぁあん!!なーにしてた、んで…あれ?」
「ごめん。ちょっと。」
「どうかしたんですか?顔真っ赤っか。」
「ちょっと熱っぽくて。」
「えー?!だいじょうぶですか?ちょうどさっき合コン客の綺麗な女のひとも熱ある
みたいで帰りましたよ。」
「あー、ふーん、そうなんだ。」
「吉澤さんも帰ったほうがいいですよ。あとはなんとかしますから。」
「あ、まじで?いいの?」
「はい、まかせてください。」
「悪い。1000円は後で渡すから。」
「え!くれるんですか1000円。」
「え、うん。」
「やっほーい!!」
「じゃ、あとよろしく。」
「はい!おつかれさまです!」
  
 
 
33 名前:きらきら店員 投稿日:2008/09/27(土) 12:29
 
マコトには悪いけど今のあたしは呑気にバイトなんてやっている場合じゃないのだ。
今はただひたすらに藤本美貴が欲しい。ただそれだけ。
 
ロッカーに詰め込んである私服を出して、猛スピードで制服を脱ぎ捨てる。
壁に設置してある鏡で髪を整えているときに、唇に付いているラメに気づいた。
おそらく彼女の付けていたグロス。キスしていた時に付いたのだろう。
思い出しただけでも興奮してくる。あたしは自分の唇をぺろっと舐めて、更衣室から出た。
 
 
 
34 名前:きらきら店員 投稿日:2008/09/27(土) 12:41
 
「おそーい。」
 
 
店員用出口の前で、彼女が立っていた。
 
「ごめん。」
「さっき店で絡んできてた男が付いてきて大変だったんだから。」
「え、どうやって追い払ったの。」
「今からこの店の女店員とヤるからって言った。」
「ええぇぇええ?!それ言ったの?」
「でもそしたら俺も混ぜてって言ってきたから、たまたま近く通った警察に痴漢扱いさせて
連れてってもらった。」
「うわ、キツ。」
 
その男も。目の前にいるこの女も。
 

「ね、だから早く帰ろ?」
 
だけど笑顔だけは可愛い。故に責められない。
腕を絡まれちゃったらもう負けだ。
彼女の行動がどこまで計算なのかはわからないけれど、あたしはもう彼女に引っ掛かって
しまっているのだ。だからもう逃げられない。
 

 
 
あとは彼女に溺れていくだけ。 
 
 
35 名前:きらきら店員 投稿日:2008/09/27(土) 12:42
 
 
 
きらきら店員おわり
 
 
 
36 名前:きらきら店員 投稿日:2008/09/27(土) 12:44
>>15
ありがとうございます。
もっと文章力をつけてがんばります。
 
>>16
みきてぃはやはり色気ですよね。
 
37 名前:きらきら店員 投稿日:2008/09/27(土) 12:46
>>17 かずさん
さんきゅーです。わざわざ読みに来てくれてありがとう。
 
>>19
おおっ。その一言がうれしい。
 
38 名前:きらきら店員 投稿日:2008/09/27(土) 12:47
>>20
遅くなりましてすいません。またがんばります。
 
>>21
ま、小説の中なんで。お許しください。
39 名前:きらきら店員 投稿日:2008/09/27(土) 12:48
>>22
がんばりましたー。また応援よろしくお願いします。
40 名前:りる 投稿日:2008/09/27(土) 12:50
(0´〜`)<おとします・・・
41 名前:名無飼育さん 投稿日:2008/09/27(土) 22:29
誘い受けみきてぃが可愛いw
後の展開を想像させる終わり方は個人的に好きです。
途中、キスを終わらせる辺りまで描写があったらもっとハマったかも、です。
上げ下げ良く分からずに書いてます。すみません。
よしみき良いです。
42 名前:りる 投稿日:2008/09/27(土) 22:41
(0´〜`)落とします
43 名前:名無飼育さん 投稿日:2008/09/27(土) 23:18
>>41
age/sageわかるようになるまでレスは自重しましょう
作者さんがあがるのイヤがってるのくらいわかるでしょ
44 名前:名無飼育さん 投稿日:2008/09/28(日) 00:47
ここのミキティサイコー!
みきよし良かったです(≧▽≦)
更新お疲れ様です!
45 名前:名無飼育さん 投稿日:2008/09/28(日) 01:33
久しぶりにうれしいな
46 名前:かず 投稿日:2008/09/29(月) 00:56
やっぱみきよし最高σ(∀`〃)
47 名前:名無飼育さん 投稿日:2008/09/29(月) 01:15
>>43
48 名前:名無飼育さん 投稿日:2008/09/29(月) 01:16
>>46
だからageんなって
マナーも分からないうちはレスしないで下さい
49 名前:名無飼育さん 投稿日:2008/09/30(火) 03:49
この時期でも、みきよし…

あると思います!!
50 名前:りる 投稿日:2008/10/06(月) 23:04
 
 
滅多に書かない亀吉をのんびり載せたいと思います。
 
51 名前:りる 投稿日:2008/10/06(月) 23:04
 
52 名前:りる 投稿日:2008/10/06(月) 23:06
 
 
。○゜.○*゜+。きらきら常連客゜○。+゜*○。

 
 
53 名前:きらきら常連客 投稿日:2008/10/06(月) 23:07
 
「ちょっーと聞いてくださいよ吉澤さぁん。」

「いい。聞かなくてもわかるから。」

「なーんでそういうこと言うんですかぁ。」

「合コンで会った男でしょ?」

「ちーがいます。それは1ヶ月も前の話じゃないですか。今回は新橋でナンパされた人です。」

「は?なんで新橋なんて行ったの。」

「あ、それ聞いちゃいます?」

「いい。」

「えー。」

54 名前:きらきら常連客 投稿日:2008/10/06(月) 23:08
 

「どうせあれじゃん。居酒屋でバイトしてみたくて、居酒屋の本場は新橋だとかなんとか言うんじゃねーの。」

「すごーい!なんでわかったんですかぁ?」

「ばかじゃん。結局ここ戻って来てるし。」

「だって店長が戻ってきてくれって。新橋の居酒屋にはこんな可愛い制服ないしー。」

「ばっか。新橋なんてオヤジばっかじゃん。オヤジの本拠地。」

「吉澤さん、そういうの。固定概念って言うんですよ。こ・て・い・が・い・ね・ん。」

「うっせ。」
 
55 名前:きらきら常連客 投稿日:2008/10/06(月) 23:09
 

「ちょっと話がずれちゃったじゃないですか。あのですね。新橋でナンパされてー。」

「亀ちゃんのタイプだったからそのまま付いてってクラブの別室でそいつの仲間に廻された?」

「ちょっとやめてくださいよサイテー!」

「でも付いてったんでしょ?」

「はい。」

「ばかじゃん。」

「だってめちゃくちゃかっこよかったからー!」

「そんでナニしたの。」

「してません。」

「じゃぁナニ?」

「ホストクラブ……」
 
56 名前:きらきら常連客 投稿日:2008/10/06(月) 23:10
 

「はっ。」

「あ、今鼻で笑いましたね?」

「キャッチくらい気付けよ」

「むー。」

「よしよし、頭撫でてあげるからコーヒーのおかわり持ってきて。」

「はぁーい。」




57 名前:きらきら常連客 投稿日:2008/10/06(月) 23:11


とてててて。

と、走っていくのは大学2年生でここのファミレスでアルバイトをしてる亀井絵里。
バカでぽけぽけぷーで単純な女の子だ。
いつも軽い男に口説かれて付き合って捨てられている可哀想な子なのだが、
なぜ客のあたしがいちいち相談を受けているか。

それは、約半年前。
週に3回は必ず仕事帰りにこのファミレスへ立ち寄って、コーヒー一杯で残りの仕事を片付けて
自宅に帰ることがあたしの日課なのだが、ある日男に振られたばかりの亀井絵里がコーヒーサービスに来て、
あたしのコーヒーカップにボタボタ涙を落としながら泣いていたのだった。
その時はあまりにもびっくりしてなぜか慰める羽目になったが、それから彼女に懐かれてしまった。

そして毎度毎度、同じような不幸話を聞かされ続けているのだ。


58 名前:きらきら常連客 投稿日:2008/10/06(月) 23:12


「はい、お待たせいたしましたぁ。」

「ありがと。」

「……………………………………きゅん。」

「は?」

「あのー。いっつも吉澤さんて冷たいけど、コーヒーサービスした時のありがとうの笑顔が
絵里のハートにズキュンってくるんですよね。
ギャップってやつですよギャップってやつ。」

「亀ちゃんのつまらん話に付き合ってんだから冷たくないでしょーが。」

「ふっ。またそんなこと言っちゃって。」

「なんだよ。」

59 名前:きらきら常連客 投稿日:2008/10/06(月) 23:13

「最近は大して仕事残ってないのに絵里目当てで店来てるんでしょ?」

「はぁっ?!ふっざけんなっ」

「まーた照れちゃってぇ。」

「誰がだアホ。」

「絵里も好きですよ、吉澤さんのこと。」

「片思いかぁ。辛いだけだから諦めな。」

「ひどーい。ひどくないですかそれ。」

「もう黙れよ、勝手に席座んな仕事しろ。」
60 名前:きらきら常連客 投稿日:2008/10/06(月) 23:14

「大丈夫、今日は店長いないしガキさんだけだから。」

「誰だよガキさん。」

「ここの主任です。タメなのにすごくないですか?」

「どうなってんだよこの店の昇級制度。」

「自由なんですよ、絵里を雇うくらいだから。」

「自由っていうかテキトーだよな。コーヒーはうまいけど。」

「ですよね?実はこのコーヒーは絵里が選んで取り寄せたんですよ。」

「嘘つけ。コーヒー飲めないくせに。どうせ店長が2種類ぐらいで悩んでて亀ちゃんがどーちーらーにーしーよーうかーなーとか言って決めたんだろ。」

「すごーい。すごいですね吉澤さん。正解です。」

「嬉しくねーよ。」
61 名前:きらきら常連客 投稿日:2008/10/06(月) 23:14

「絵里は嬉しいです。」

「は?」

「吉澤さんってほんと、絵里のことわかってるんだなーって実感しましたよ今ので。」

「ふーん。」

「あっ。冷たい。」

「ちょっとほんとに仕事終わらせないとまずいから。邪魔しないで。」

「へー、今日はちゃんと仕事持ってきたんですね。」

「いや、いつも持ってきてるから。」

「なんの書類ですかコレ。」

「おわっ、触んなコラ!」

「えー、いいじゃないですかあぁぁぁあああああああ!!!!」

 
 
62 名前:きらきら常連客 投稿日:2008/10/06(月) 23:15

書類は無残にも床に飛び広がった。きちんと順番通りに並べておいたのに・・・。
 
63 名前:きらきら常連客 投稿日:2008/10/06(月) 23:15

 
 
「大変申し訳ございません。」

「いや、いいですよそんな。」

 
 
目の前では主任のネームプレートを付けたガキさんが亀ちゃんと頭を下げている。
飛び広がった書類に慌てた亀ちゃんは、立ち上がった瞬間に
テーブルの上のコーヒーを溢して書類にまき散らしたのだった。
 
 
64 名前:きらきら常連客 投稿日:2008/10/06(月) 23:16

「すいません吉澤さん・・・。」
 
彼女はやっぱり涙目だ。
 
「いいよ。ちゃんとバックアップしてあるし。」
 
「え?」
 
「パソコンに保存してあるから大丈夫だよ。」
 
「あぁ、よかった。で、バックアップってなんですか?」
 
めんどくせー。言い直した意味が全くない。
ガキさんも残念そうな顔で彼女を見ている。
 
しかし、考えてみれば彼女がアルバイト先でこんなに堕落してしまうのは
あたしが毎度のようにこのファミレスへ足を運んでしまうからではないだろうか。
あたしが来なければ客のテーブルに一緒になって座ることはないだろうし、
残念な話を延々として仕事をサボるようなこともない気がする。
この慣れ親しんだファミレスに来れないのは辛いけど、ここは彼女の親にでもなった気持ちで
彼女を自立させるべきではないだろうか。
65 名前:きらきら常連客 投稿日:2008/10/06(月) 23:17

「あのー、お詫びと言ってはなんですが、当店の常連客と聞いたものでして…こちらを」
 
そう言ってガキさんが差し出したカードには「コーヒー1年間無料券」と書かれていた。
 
「でも吉澤さんっていつもコーヒーしか飲まないから、タダで店に来れちゃいますね。」
 
さっきの涙はどこへやら。うへへっと笑った顔を睨んでやった。
こんな奴にバカにされてこんな引き方ふさわしくない。今度からはコーヒー無料券を片手に、
デザートでも頼んでやろう。なんて商売上手な女だ。まったく恐ろしい。


66 名前:きらきら常連客 投稿日:2008/10/06(月) 23:18
 
 
きらきら常連客おわり

 
67 名前:きらきら常連客 投稿日:2008/10/06(月) 23:18
 
68 名前:りる 投稿日:2008/10/06(月) 23:24
>>41
ありがとうございます。
確かに無理やり終わらせた感はありますね。
早く新しいのを書きたくてしょうがない衝動に駆られていたことに
しておいてください。
 
>>44
わお。ありがとうございます。
やはりみきてぃは小悪魔ですよね。
 
>>45
私もやっとPC買えてうれしいです。
 
>>かずさん
そうです。最高です。
 
>>49
その一言が励みです。

 
69 名前:名無飼育さん 投稿日:2008/10/07(火) 00:19
うはぁ!!亀吉ですか!!
大好物なので嬉しすぎて鼻血がッッ!
2人ともいいキャラで好きですよ^^
ごちそうさまでした♪
70 名前:名無飼育さん 投稿日:2008/11/10(月) 17:47
とても面白いです
wktkで待ってます
71 名前:名無飼育さん 投稿日:2008/11/16(日) 00:04
実際、おもしろいよ
72 名前:ぱんご 投稿日:2009/01/06(火) 01:42
ほのぼのな話で良いですね
キャラクターも固まってるし、短いのにストーリーとして成り立っててとても読みやすいです。
次回作も期待しています。
73 名前:名無飼育さん 投稿日:2009/01/06(火) 01:44
(´・ω・`)
74 名前:名無飼育さん 投稿日:2009/01/06(火) 01:47
(´∀`)
75 名前:名無飼育さん 投稿日:2009/01/07(水) 01:28
楽しみにしてます☆
76 名前:りる 投稿日:2009/04/25(土) 10:23
お久し振りです
近いうちにまた更新したいと思います
77 名前:名無飼育さん 投稿日:2009/04/25(土) 16:57
おおっ
待ってます
78 名前:りる 投稿日:2009/05/05(火) 09:18
こんにちは
吉絡みのベリキューを企画しようと企んでいますが、とりあえずずーっと昔に
書いた短編を載せます
79 名前:きらきら高校生 投稿日:2009/05/05(火) 09:18
 
80 名前:きらきら高校生 投稿日:2009/05/05(火) 09:21
 
 
.。○・*。+゜きらきら高校生。○+.゜*・。
81 名前:きらきら高校生 投稿日:2009/05/05(火) 09:22



「ふっ、藤本先輩おはよーございますっ」

「あ?あぁども」

「や、やったぁー!!」

「は?ちょ、なんだよ」


 

「美貴ちゃんおはよ」

「ん、梨華ちゃんおはよ」

「相変わらず人気ね」

「人の挨拶をやったーで返されるのもちょっとね」

「美貴ちゃん先輩からはちょっと睨まれやすいけど後輩からは何気に人気なのよね」

「うん。そうなんだよねっておい、何気にってなんだ」

「この間美貴ちゃん泣いてる1年生に自分の飲みかけのコーヒーあげてたでしょ、その子失恋した直後だったらしくて、美貴ちゃんに慰めてもらって嬉しかったんだって」

「あぁ、なんか廊下でびーびーうるさかったからさ、間違って買った加糖のコーヒーあげたら泣き止むかなって」

「うん、私もそんなことだろうと思ったけど絶対それ口外しないほうがいいと思うよ」

「わかった、そうしとく」
82 名前:きらきら高校生 投稿日:2009/05/05(火) 09:22
見た目はビビられがちな高校生の美貴は、何気に人気があったりする。
中学生によくある、やんちゃしてる男子が好きみたいな感覚で。
って別に美貴は中学生じゃないけど。
特に後輩からは、挑戦的な感じで挨拶されたりする。
美貴から返事が返ってくるかどうかを賭けているアホゥもいるらしい。
全く失礼な奴らだ。
83 名前:きらきら高校生 投稿日:2009/05/05(火) 09:23
 

ただ、一人だけ例外な後輩がいる。





「埼玉から来ましたー。吉澤ひとみでーす。バレーは小学校からやってまーす。ポジションはレフトでーす。」




先週転校してきた2年生の吉澤ひとみ。
引退間近でめんどくさいのがバレー部に入ってきた。




「あ、あの人タイプ。」



こらこら、指さすなよ。



「アドレス教えてください。」


直球だな。



84 名前:きらきら高校生 投稿日:2009/05/05(火) 09:24

「ちょっとー。シカトしないでくださいよ。」


うるせー。


「ねぇ、あやや。あの人なんて名前?」


もうあやちゃんを手懐けたのかよ。


「みきたんですよ。」


そして教えるな。
しかもそれは幼なじみ由来のあだ名でいつもは藤本先輩って。


「みきたん?」

「藤本美貴って言うんです。」

「へー。可愛い名前じゃん。」


上から言われてるようにしか聞こえないんですけど。


「ねぇ美貴、アドレス教えてよ。」

「やだ。」
85 名前:きらきら高校生 投稿日:2009/05/05(火) 09:25

(あやや、後で教えて。)

「丸聞こえだから。」
86 名前:きらきら高校生 投稿日:2009/05/05(火) 09:26
こんなスライダー投げるような後輩は初めてだ。綺麗な顔してるけど、軽すぎないか?


「軽っ!!」

「うぉっ」

「美貴軽いなー。」

「ちょ!!なに持ち上げてんのあんたっ。」

「軽そうだなーって思って。実際持ち上げたら軽かった。」

「ばかじゃん。降ろせよ。」

「やだー。あ、いい匂い。」

くんくん。
って嗅ぐなよ。
つか、後ろから腰に手回されて持ち上げられたらお腹グゥッってなるから!!!
87 名前:きらきら高校生 投稿日:2009/05/05(火) 09:26
「どっこいしょ。」


結構あっけなく降ろすんだ。


「ぎゅっっ、とかいって。」

「とかいってじゃないから。マジやめろ。後ろから抱き締められるとかマジ無理。」

「なんで?」

「…………」

「ねぇなんで?」

「………どきってするから。」

「…………可愛いー。」


しまった。なにをマジなこと言ってんだ。
恥ずかしい。
88 名前:きらきら高校生 投稿日:2009/05/05(火) 09:27
「みきたん珍しいね。」

「なにが?」

「いつもは「敬語使えよ、馴れ馴れしくすんな」とか言うのに。」

「そうだっけ?」


その日の帰り道。
美貴はいつも通りあやちゃんと家路を歩いていた。
89 名前:きらきら高校生 投稿日:2009/05/05(火) 09:28
「それはやっぱりあたしを意識してるからだと思うんだけど。」

はい、出たー。 

「うわっ、びっくりしたー。吉澤先輩いつからいたんですかー?」

「今。ダッシュで走ってきたの。」

「なにしてたんですか?」

「先輩たちからアドレス聞かれてた。すごい積極的だね、この学校の人って。」


お前ほど積極的な人間はこの学校にいないから。
90 名前:きらきら高校生 投稿日:2009/05/05(火) 09:28
「なんか先週からすごい聞かれるんだよねー。メール来ても誰が誰かわかんね。」

「それって吉澤さんが綺麗だからですよー。綺麗でカッコいいからモテるんですよ。」

「あやちゃん、それ以上言っちゃだめだよ。絶対調子乗る。」

「別に調子乗ってないよー。」

「乗るだろ、お前の性格なら確実に。」

「まぁ美貴に好きとか言われたら100%調子に乗るけどー。」

「は、はぁ?み、美貴がいつそんなこと言ったんだよっ。」

「みきたん、例え話だよ。」

あ、そうだよね。なに言ってんだ自分。
91 名前:きらきら高校生 投稿日:2009/05/05(火) 09:29
「美貴だって後輩から人気なんでしょ?」

「みきたんは何気に後輩に優しいからね。」

「何気にって失礼な。」

「なんかやだなー。」

「何がだ。」
92 名前:きらきら高校生 投稿日:2009/05/05(火) 09:30
ギュッと手を握られた。やわらかいな。


「美貴が他の子に優しくしてたらやだ。絶対やだ。」


手を握られたことに意識してぼーっとしてたらその手をグッて引かれてそのままコイツの制服のポケットに収まった。

 
「吉澤先輩、マジですね」

「はい、マジっす」

「たぶん吉澤先輩ならみきたんすぐ落ちますよ」

「そう?やっぱり?!」

「いやいやいや、その自信どこから来てんの意味わからないし」


人が黙って聞いてればぺちゃくちゃと全く。
93 名前:きらきら高校生 投稿日:2009/05/05(火) 09:31
「絶対勝算はあるよ、あやや」

「ホントすごい自信ですね」

「だって美貴、ポケットの手抜こうとしないんd、あれ」

「豪速球って抜かれましたね今」


はい、言い切る前に抜いてやりました。っていうか、素直に手突っ込んでた自分が嫌だ。

ただ勢い良く出してしまった手が少し寒く感じた。
94 名前:きらきら高校生 投稿日:2009/05/05(火) 09:31
「ぶー」

「睨むなバカ」

「ぶー!ぶー!」

「うるさいっつーの!!」

「吉澤先輩、みきたんしつこいの嫌いですよ」

「・・・・・。」


あ、急にシラっとしてる。腹立つわー。

 
「あ、スタバ寄ろうよスタバ」


話逸らしたな
95 名前:きらきら高校生 投稿日:2009/05/05(火) 09:32
「無理、金無いし」

「高校生にスタバはリッチですよー。気軽に寄るならマックですよマック。」

「えー、そんな高いの?」

「は?行ったことあるんじゃないの?」

知らないで言ってんのかこのバカ

「何回もあるよ。でも値段見たこと無い。」

まさかこいつよく言うバカの金持ちってやつ?

「吉澤先輩もしかしておうちが会社やってたりします?」

「ううん。お父さんサラリーマンでお母さん専業主婦。」

「でもスタバ値段見ずに買うんですよね?」

「買うっていうか買ってもらう」

「誰にですか?」

「いろんな女の人。」
96 名前:きらきら高校生 投稿日:2009/05/05(火) 09:33
でたー


「うわぁ…吉澤先輩ってやっぱりすごい人なんですねー」

「ふふ、まぁね。スタバのメニュー全制覇したし。」


絶対あやちゃんの言ってる意味わかってないわコイツ


「今さら聞きますけど…やっぱり吉澤先輩ってそっちの気があるんですか?」

「そっちの毛?」

字が違う字が違う
 
「あっちの毛?」

「アホか」

「いてっ」


なんてねアハハって言いながらど突かれた頭をぽりぽり掻くバカ

あやちゃんの前で変なこと言うな
97 名前:きらきら高校生 投稿日:2009/05/05(火) 09:33
「で?」

「だから…男の人じゃなくて……」

「え?!わたし女だよ?こんなんだけd」
 
「ちげーよ」
 
「ぁいてっ」
 
「女が好きなんじゃないかってことでしょ?」

「う、うん」

「女の子ぉ?」

「まぁ見るからにだよね」

「別に恋愛対象として見たことはないけど」



へ?
98 名前:きらきら高校生 投稿日:2009/05/05(火) 09:34
「普通に男としか付き合ったことないよ?」


うえっ?!


「で、でもいろんな女の人にスタバのコーヒー買ってもらうんですよね?」

「コーヒーっていうか、フラペチーノ?」

「そこどーでもいいから」

「別に普通に遊び行って買ってもらうだけだよ?」

「それってデートなんじゃないですか?」

「え?デートなの?普通に遊ぼうって言われて遊んだだけだけど」

「ホントに遊ぶだけですか?」


あやちゃんすごいツッコむなぁ
99 名前:きらきら高校生 投稿日:2009/05/05(火) 09:34
「どういう意味?」

「え、と…キス……とか」

あー、言っちゃった
 
「えぇ?まさかー」

「あ、ははっ…ですよねー」

「ちゃんと最後までするってー」

「………」

「はははは!」

「あやちゃん、顔赤いよ」

「あややってうぶだなぁ、可愛いぞっ」

「ちょっと、あやちゃんだけは手出さないでよ」

「なに、美貴ヤキモチ妬いてんの?」

「バカじゃん」

「照れてんの?」

「死ね」

「今の話全部冗談だよ?」
100 名前:きらきら高校生 投稿日:2009/05/05(火) 09:35
は?
 

「もう普通あるわけないじゃんそんな話」
  
ちょっと待て、どこからどこまでが

「美貴って意外に素直なんだね」
 
意外にってなんだおい

「美貴途中でイライラしちゃってるし」
 
まぁ確かにヤキモチはちょっとだけ…
101 名前:きらきら高校生 投稿日:2009/05/05(火) 09:36
「って、うおおぉぉい!!!!」

「街のど真ん中でうるさいよみきたん」
 
「いや、なんであやちゃんそんな冷静なの」

「えへ」
 
「えへじゃねーし」
 
「うふ」
 
「お前だまってろ」
 
「ごめんねみきたん」
 
「え?」
 
「ごめんちょみきたん」
 
「だからお前はだまってろって…え?」
 
「「だーいせーいこー!!」」
 
いえーい!!ってハイタッチする二人、ほんと意味わかんない
102 名前:きらきら高校生 投稿日:2009/05/05(火) 09:37
「美貴にヤキモチを妬かせる企画成功しましたー」
 
は?なにその安い企画
 
「みきたん、完全に吉澤先輩に惚れたね?」

「あー、なるほどねー。アホかお前ら」
 
「かなりレベル高い演技だと思ったんだけど」
 
「吉澤先輩どこからどこまでが演技かわかんなかったですよー」
 
「でもちゃんとノってきてたじゃん、さすがあやや」
 
「えへへー」
 
「あのちょっとすいません、いいですか」
 
「はい、なんでしょう藤本さん」
 
「いつ打ち合わせしたんですか?」
 
「え、今日」
 
「の、いつ?」
 
「部活中?」
 
「ばかじゃん」
103 名前:きらきら高校生 投稿日:2009/05/05(火) 09:38
「まぁまぁまぁ、スタバおごるから許してよ」
 
「やっぱり普通にスタバ行ったことあるんですね」
 
「うん、それはホントの話」
 
「「え?」」
 
「なにフラペチーノ頼もうかなー」
 
「ちょっと待て、スタバのコーヒーっていくらくらいするか知ってる?」
 
「へ?150円とかじゃないの?」
 
「「・・・・」」
 
「あれ?どーしたの?」
 
「あやちゃん、こいつどこまでホントのこと言ってんの?」
 
「…わかんない」
 
「さぁー、入るよ二人とも!!ゴーゴー!!」
104 名前:きらきら高校生 投稿日:2009/05/05(火) 09:39


きらきら高校生おわり

 
105 名前:りる 投稿日:2009/05/05(火) 09:40
かなり昔のを載せてしまってすいません
はやく新しいのを載せれるようにがんばります
106 名前:りる 投稿日:2009/05/05(火) 09:43
 
>>69
こんな小説に流血していただいてありがとうございます。
 
>>70
はい、がんばります
 
>>71
そういう感想うれしいです
 
>>ぱんごさん
すばらしい感想ありがとうございます
107 名前:名無飼育さん 投稿日:2009/05/06(水) 14:00
テンポがよくておもしろかった
108 名前:名無飼育さん 投稿日:2009/05/29(金) 11:40
この3人好きです。
ベリキュー企画楽しみです
wktkで待ってますよー
109 名前:名無飼育さん 投稿日:2009/05/29(金) 11:41
あああごめんなさいorz
110 名前:りる 投稿日:2009/07/06(月) 18:49
 


 
111 名前:りる 投稿日:2009/07/06(月) 18:50
 
 
吉澤さんと夏焼さんを出していこうと思います
基本べりきゅーです
 
 
112 名前:きらきら家庭教師 投稿日:2009/07/06(月) 18:51
 
 
 
 
 
113 名前:きらきら家庭教師 投稿日:2009/07/06(月) 18:55
 
 
 
.。○・。*(0´〜`)*。+゜きらきら家庭教師。○+.゜ノノl∂_∂'ル.○*・。`
114 名前:きらきら家庭教師 投稿日:2009/07/06(月) 18:56
 
 
 
 
 
 
115 名前:きらきら家庭教師 投稿日:2009/07/06(月) 18:56
 
この仕事をしているといつも思うことがある。
世の中の大富豪の御曹司が、みんなアホで単純でドラマみたいな大恋愛を簡単にしてくれたらいいと。
しかし、現実に恋愛にハマったお坊ちゃんたちの心は複雑で繊細で慎重で。
金で全てが叶うなんて思ってない。
いや、叶えることが出来ないものがあるということを知っていくのだ。

一世一代の恋愛は手に入れることが実に難しい。
それは万国共通、動物だって虫だって、きっとみんな同じはずだ。
今目の前で背を丸くして頭を抱えている悩める王子も、みんな同じに決まってる。
 
116 名前:きらきら家庭教師 投稿日:2009/07/06(月) 18:58

 
 
 
 
117 名前:きらきら家庭教師 投稿日:2009/07/06(月) 18:58
 
「ちゃんとノックしてよ」
「してくださいだろ」
「……してください」

コンコン

「…遅いし」
「なんか言った?」
「なんでもありません」
「昨日帰り遅かったんだって?どこでナンパしてたの」
「なっ!ナンパなんてしたことないんですけどっ」
118 名前:きらきら家庭教師 投稿日:2009/07/06(月) 18:58
 
「はいはい、おまえに出来るわけないか」
「ぐっ…」
「ってことは…逆ナン待ち?」
「………」
「あ、ごめん。だってめっちゃされそうじゃん金持ってるお姉さま方とかに」
「まぁ、されなくはないですけど」
「ほらね!」
「………なに?」
「そんな嫌な目で見んなよ」
「もう何も聞かないで下さい」
「まさか」
「え?」
「またやっちゃったの?」
「………」
「図星だ」
「どーしたらいいんでしょうか」
「しらねーよバカ」
「ひどいっ!!」
 
119 名前:きらきら家庭教師 投稿日:2009/07/06(月) 23:28

「何がひどいだ、気持ちいいことしたくせに。いつも言ってんだろそういうことするときは相談をsh」
「だって向こうがいきなり…」
「それ何回目だよこの下半身バカ」
「吉澤さんにだけは言われたくないです」
「ばっ!!おま、言っとくけどおれは今は彼女一筋…」
「でも高校の時まで遊びまくってたんでしょ?」
「ちげーよ大学までだし」
「つい最近じゃないですか」
「まーそうだね、うん」
「あ、認めた」
「うん、まぁモテたからさ、おれ」
「今はモテてないんだ」
「今は彼女がいるからいーの」
「浮気は?」
「しねーし」
「目移りは?」
「ぜーんぜん」
「秘書の石川さんは?」
「あー…なんか彼女色っぽいよね、前に一回…って言わせんなバカ!!」
「前に一回何があったんだろ…」

120 名前:きらきら家庭教師 投稿日:2009/07/06(月) 23:29

「それよりお前の話だろーが、話そらすな」
「だって…」
「出た。言い訳王子」
「だぁってぇ!!」
「わかったわかった。先月付き合い始めた彼女に昨日家に誘われて彼女の色目に我慢できずに
Hしちゃったんでしょ、いつものことじゃん。」
「…その通りです」
「ホント懲りないね、みやは」

121 名前:きらきら家庭教師 投稿日:2009/07/06(月) 23:29


夏焼雅 16歳 高校2年生
大手ファッションブランド会社の御曹司
某芸術大学付属望脳高校服飾デザイン科に在学
高校入学とともにフットサル部に所属。
持ち前のルックスと運動神経で校内ならず校外の女子をキャーキャー言わせているらしい(本人に自覚あり)
本人は外見をこま目に気にしているが、ナルシストどころか好きな女にアプローチも出来ない
シャイなピュアボーイである。
ただ、貞操は中学時代に早々と置き去りにし、下半身は他のオス共と何ら変わりない。

122 名前:きらきら家庭教師 投稿日:2009/07/06(月) 23:30
そんな雅とおれの関係。
おれは雅の父親が経営する会社の社員(入社2年目)
オモテでは雅の家庭教師。裏では会社の未来を支える立て役者だ。
なんてカッコつけて言ってみたけど、実際は社内の女の子に手を出しそうになったのを社長に見られて
呼び出しくらったのが元なんだけどね。でも今は雅のおかげで高級マンションに住めちゃってるし、
なんだかんだ言って社長はおれのこと気に入っちゃてるし、将来有望ってやつだなグへへ。
って言っても、この目の前で泣きそうな顔をしている雅をどうにかしないとおれの首も危ない。
会社の未来、つまり後継者である雅に傷がつかないように育てることがおれの役目だ。
具体的に言うと、雅の女関係の相談・処理役になるということ。
雅に変な虫がつかないようにして、ふさわしい女性を夏焼家の嫁として迎え入れねばならない。
ただおれが雇われたのは半年前。既に女関係にだらしなかった雅を更生させるには時間と労力を要した。
123 名前:きらきら家庭教師 投稿日:2009/07/06(月) 23:30
「別に女関係にだらしないわけじゃないです」
「じゃあ何」
「断れないだけです」
「それがだらしねーんだよ」
「それ同じこと先輩にも言われました」
「女?」
「はい」
「ツグさん?」
「はい、なんでわかるんですか」
「だってお前とまともに話せる女ってツグナガモモコってやつしかいねーじゃん」
「え、あー…はい」
「学校でもだらしないんだ?」
「はい…いや、あー…はい」
「どっちだよ」

124 名前:きらきら家庭教師 投稿日:2009/07/06(月) 23:30

「夏焼くんてハッキリしないからヤダっていう女子の噂を耳にしたことならあります」
「えー、でもでもそれってさぁ、そういう女に限って自意識過剰だったりするよな。私は興味ありませんって
フリして実際声かけたりしたらドキドキしたりしてさ」
「あーそれわかります。普段は偉そうに悪口言ってるのにちょっと関わったりするとカチンコチンに
固まっちゃったりして。でもそれがちょっと可愛かったりするんですよね」
「そーそーそー。もしかしてお前、ギャップとかに弱い?」
「ギャップやばいですねー」
「やっぱりなー。女の子のギャップってホント、キュンってくるよね」
「ですねー」
「そーなるとツンデレとかも可愛くてさー」
「いや、それわかんないです」
「おい」

125 名前:きらきら家庭教師 投稿日:2009/07/06(月) 23:31

「夏焼くんてハッキリしないからヤダっていう女子の噂を耳にしたことならあります」
「えー、でもでもそれってさぁ、そういう女に限って自意識過剰だったりするよな。私は興味ありませんって
フリして実際声かけたりしたらドキドキしたりしてさ」
「あーそれわかります。普段は偉そうに悪口言ってるのにちょっと関わったりするとカチンコチンに
固まっちゃったりして。でもそれがちょっと可愛かったりするんですよね」
「そーそーそー。もしかしてお前、ギャップとかに弱い?」
「ギャップやばいですねー」
「やっぱりなー。女の子のギャップってホント、キュンってくるよね」
「ですねー」
「そーなるとツンデレとかも可愛くてさー」
「いや、それわかんないです」
「おい」

126 名前:きらきら家庭教師 投稿日:2009/07/06(月) 23:32

「あんま理解できないんで、そのツボ」
「上げて落とすなよお前」
「すいません」
「でもその調子じゃ学校で相当陰口叩かれてんじゃん」
「…おそらく」
「まぁ人気者には付き物だな」
「ですね」
「調子のんなよ」
「えー」
「ツグさんははっきり言ってくれるんだ?」
「まー、付き合い長いですからね」
「小学校からだっけ」
「はい」
「学年違うのによく小学生で仲良くなれるね」
「あー、なんか登校中に縁石に足引っ掛けてすっころんで泣いてたんでおんぶして保健室まで
送ってったんですよ」
「へー、かっけーじゃん」
「いえ、校門前で先生に言われたんで仕方なく」
「だっせ」
「だって先生がおんぶしろって感じじゃないですか?」
「なんで先生がおんぶしなかったの?」
「腰痛いからって」
「はー?なんだよそれ」

127 名前:きらきら家庭教師 投稿日:2009/07/06(月) 23:32

「でも中澤先生はいつもそんな感じで……ってどうしました?」
「わかんない。知らない人なのに今その名前聞いて身震いした。」
「風邪ですか?今日は早く帰った方がいいんじゃ…」
「かなー?でも今日家帰っても彼女いないし」
「えっ!!いつのまに同棲してたんですか?」
「えー、2カ月くらい前かなー。自然と彼女が居座るようになってー……ってだからおれの話はいいからっ!」
「でも風邪なんですよね?」
「大丈夫大丈夫。それより今日はみやに言わなきゃいけないことがあんの」
「えっ…なんですか」

128 名前:きらきら家庭教師 投稿日:2009/07/06(月) 23:33
「会社に関する話だけど」
「会社?」
「さっさと彼女と別れな」
「いやいやいや、全然関係ないじゃないですか」
「関係ある。大あり。」
「繋がらないですけど」
「みやが大して好きでもない女とホイホイやって子どもでも出来たらどーすんの」
「そんなの…ちゃんとそういうことはしっかりしてますよ。…しかも今更じゃないですか。
半年もいてそんなこと改まって言うなんて。」
「半年は様子見。けどそろそろどうにかしろってみやの親父が言ってきた。」
「でも昨日初めてHしていきなり別れたりしたらやり逃げしたみたいじゃないですか」
「別にいいじゃん、いまさら」
「よくないっ!!」
「はぁ?」

129 名前:きらきら家庭教師 投稿日:2009/07/06(月) 23:33

「これ以上悪い噂が回ったら学校行けなくなっちゃいますよ」
「そんなの自分が悪いじゃん。好きでもない女と付き合ったりするから」
「それは…そう、で、す、け、ど」
「断れないからって無責任にOKするなよ。自分のこと好きじゃないって気付いた時の女の気持ち
考えたことあんの?」
「な、なんですかいきなり…さっきまで笑って聞いてたくせに」
「これはおれの仕事なの。このままだとクビになっちゃうじゃん」
「それは吉澤さんの事情じゃないですか」
「違う。これはこういう仕事を受け持った上での責任。お前みたいにテキトーにOKして
投げ出すわけにはいかないの」
「そ、そんなこと言って吉澤さんだって大学まで遊んでたって言ってたじゃないですか」
「みやとおれじゃ立場が違う。みやは大事な跡継ぎなんだよ」
「別に、好きで跡継ぎに生まれたわけじゃないし、本当に継ぐかわかんないし…」

130 名前:きらきら家庭教師 投稿日:2009/07/06(月) 23:34
「……はぁ」
「……」
「ガキ」
「はぁっ?!」
「ガキガキガキガキガキガキガ」
「キガ?」
「お前いくつだよ、もう今年で17だろ」
「……はい」
「親父みたいなデザイナーになりたいんだよな?」
「……はい」
「だったらきちんと責任ある行動とらなきゃダメなんじゃないの?」
「………」

131 名前:きらきら家庭教師 投稿日:2009/07/06(月) 23:34

「…すぐ泣く」
「…なひてまてん」
「別に泣かせたくて言ってるわけじゃないんだからさ」
「わかっ…わかってま」
「社長だって別に無理に誰かと結婚させようとしてるわけじゃないんだからさ」
「…うう」
「好きな女をきちんと選べって言ってんだから政略結婚させようとするアホ社長に比べたら良心的じゃん」
「ぐすっ」
「好きな女とHしたいでしょ?」
「あい。」
「好きな女と結婚したいでしょ?」
「あい。」
「じゃあ今の彼女と別れられるよね?」
「………」
「できるよね?」
「………」
「……おれも付き合うから」
「ありがとう吉澤さんっっ!!!」
「………」

132 名前:きらきら家庭教師 投稿日:2009/07/06(月) 23:35


 
こんな甘ったれが本当にうちの会社を継げるのだろうか…。


133 名前:きらきら家庭教師 投稿日:2009/07/06(月) 23:36


きらきら家庭教師1おわり
 
2につづく
 
 
134 名前:きらきら家庭教師 投稿日:2009/07/06(月) 23:36
 
 
 
 
 
 
135 名前:きらきら家庭教師 投稿日:2009/07/06(月) 23:38
>>107
ありがとうございます
結構テンポ気にしてます
 
>>108
ありがとうございます
べりきゅーもよろしくです
 
136 名前:名無飼育さん 投稿日:2009/07/16(木) 05:07
更新待ってました!
珍しい組み合わせだけどなんかいいですね♪
137 名前:名無飼育さん 投稿日:2009/07/26(日) 03:43
二人とも♂設定ですかw
更新楽しみに待ってます!
138 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/05/31(月) 17:46
>>136
お待たせしました。
ハロプロで好きな二人です

>>137
そうなんです
変な風にならないように気をつけます
139 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/05/31(月) 17:47
おひさしぶりです
更新いたします
140 名前:きらきら家庭教師 投稿日:2010/05/31(月) 17:47
 
 
 
 
 
141 名前:きらきら家庭教師 投稿日:2010/05/31(月) 17:49
 
 
 
ツグナガモモコ
 
 
 
 
142 名前:ツグナガモモコ 投稿日:2010/05/31(月) 17:53
 
ピ――――!!
  
「はい、5分休憩」
 
 
「きっつ。つぐさん今日厳しくない?」
「そう?いつも通りじゃん」
「なんかあった?」
「は?」
「つぐさんの私情でうちらの練習メニューが左右されるから」
「別に。そんなことないもん」

 
143 名前:ツグナガモモコ 投稿日:2010/05/31(月) 17:54
 
あやしい。絶対になにかある。
眉間に皺が寄ってる。いつも部活中はハの字に垂れ下っているのに。
 
 
あの人を見ているときは。
 


144 名前:ツグナガモモコ 投稿日:2010/05/31(月) 17:58
 
「もも。今日の午後練はミーティング先にするから。部室からこの間の練習試合のスコア出しといて」
「・・・・・・」
「もも?聞こえた?」
「・・・・・・」
「ももってば」
「・・・っもう!聞こえてるってば!!」
「じゃあちゃんと返事してよ」
「はいはい。スコアね。持ってく持ってく」

145 名前:ツグナガモモコ 投稿日:2010/05/31(月) 18:05
 
なるほど。機嫌が悪い原因はこれか。
 
 
「今回は部長も原因が分かんないらしいよ」
「へっ?」
「最近ひとりでイライラしてるとこ見るっしょ。つぐさん」
 
 
耳元で話しかけてきたのは徳永千奈美。クラスも一緒でよく遊ぶ親友だ。
 
 
「そうかなあ」
「いやいや。今日はさすがにわかるっしょ。朝から外周10周はきついって。」
「でもそれは部長が原因でしょ?」
「だーかーらっ!それがわかんないんだってば本人も」
「なにそれ。意味分かんない。大抵の原因は部長じゃん」
「そうだけどさー」
「部長は何もしてないの?」
「いや。それもわかんない。なんせ部長天然だし」
146 名前:ツグナガモモコ 投稿日:2010/05/31(月) 18:07
 
「つぐさんに聞いてみる?」
「ばっか。そんなこと聞けたら苦労しないよ」
「なんで」
「だって何言われるかわかんないし!」
「でも怒ってなさそうだよ、今」
「へ?」

 
「むしろ・・・悩んでる?」
147 名前:ツグナガモモコ 投稿日:2010/05/31(月) 18:11
 
フットサル部マネージャー兼幼馴染の嗣永桃子は自分の機嫌を決して隠さない人だ。
そして、この人の機嫌は部長の言動に左右される。
 
徳さんが言うように、機嫌は悪そうだけど、怒っているというより悲しそうで苦しそうで。
自分ひとりで抱えこんでいるという感じだ。

 
 
148 名前:ツグナガモモコ 投稿日:2010/05/31(月) 18:14
 
「おい矢島。お前嗣永に何したんだよ」
「全然。心あたりない」
「矢島以外ありえねーよ」
「毎回毎回。マジ勘弁して」
 
 
矢島舞美。
フットサル部の部長。嗣永桃子の恋人である。
つぐさんから聞いた話では、部長がつぐさんにベタ惚れで、猛アタックされたらしい。
 
149 名前:ツグナガモモコ 投稿日:2010/05/31(月) 18:19
 
「逆だよ。最初はつぐさんが一目惚れしたんだって」
「あ、そうなの?」
「でも今は部長がベタ惚れなんだけどね」
「詳しいね、徳さん」
「みんな知ってるよ。学校中のみんな」
「学校中?!」
「そりゃ部長のあの顔だもん。好きな子いっぱいいるんだからさ」
「まあ確かに」
「つぐさんにいろいろ聞いてないの?」
「最近は全然。部長と付き合いはじめてからはあんまり話さないな」
 

150 名前:ツグナガモモコ 投稿日:2010/05/31(月) 18:24
 
「っていうか、中学のときから思ってたんだけど、つぐさんはみやのことが好きなんだと思ってた」
「それさー、ほんとよく言われんだよねー」
「意識ないの?」
「なにが?」
「恋だよ恋。恋愛対象として見たことないの?」
「誰を?」
「つぐさんに決まってんじゃん!」
「いやいや。そんなのあったらこんな好き勝手言える関係じゃないって」
「あー確かに」
「ありえないって」
「でもさー」
「おもしろがって言ってんでしょ」
「あ、バレた?」
「仮にうちがそうだとしても、つぐさんはありえないよ」
「なんでさー」
「なんでも。ほらHR始まる」
「あー!ちょっと!話そらさないでよー!」

 

151 名前:ツグナガモモコ 投稿日:2010/05/31(月) 18:26
 
ありえないよ、そんなの。
 
小学校から今まで一度もそんな感情持ったことないし。
部長と付き合いはじめてからも、よかったねって、素直に思えたし。今でもそう思ってるし。
 
つぐさんが幸せならそれでいいと思ってた。
つぐさんが幸せなら。 
152 名前:ツグナガモモコ 投稿日:2010/05/31(月) 18:27
 
 
 
 
153 名前:ツグナガモモコ 投稿日:2010/05/31(月) 18:31
 
「みや。おはよ」
「!!!」
「どうしたの?」
「う、ううん。おはよ」
 
 
朝練終了後、2年生の教室がある3階まで昇っていると、3年生のいる2階から、
ひとりの女の子が顔を出した。 
 

真野恵里菜。3年生。現在付き合っているコイビト。
 
154 名前:ツグナガモモコ 投稿日:2010/05/31(月) 18:44
 
「朝練おつかれさま。」
笑顔で手を握ってくる真野先輩。
うちは苦笑いしか出来ないでいた。
 
昨夜の吉澤さんの言葉を思い出す。
 
155 名前:ツグナガモモコ 投稿日:2010/05/31(月) 18:51
 
「とりあえず明日。別れ話しろ」
「ええっ?!なんですかそれ」
「え?だってみやはタラシで有名なんでしょ?なら今さらいいじゃん別に」
「吉澤さんも手伝ってくれるんですよね?」
「やっぱめんどくさい」
「ひど・・・」
「うそうそ。すぐ泣くなよ」
「ぐす」
「ちなみにいつもなんで振られて別れてるかわかる?」
「付き合った女の子はみんな、みやって本当に私のこと好き?って言いますけど」
「顔に出てんだな」
「好き、だったと思うんですけど、ね」
「っていうかさ、付き合えば好きになるかもってない?」
「あ、りま、す」
「なんでカタコト?」
「毎回それです、うち」
「え?マジなの?」
「はい?」
 
156 名前:ツグナガモモコ 投稿日:2010/05/31(月) 18:56
 
「マジで自分から好きになった子と付き合ったことないの?」
「あ・・・はい」
「残念な子だねー。みや」
「吉澤さんもそうでしょ?」
「いや、さすがにそれは、ない」
「うっそ」
「第一、好きな子がいるときに他の子から告白されても付き合うことはなかったよ」
 
 
ん?ちょっと待てよ?
 
「吉澤さん。本当に好きでもない子に告白されて付き合ったことないんですか?」
「そうだよ、しつけーな」
157 名前:ツグナガモモコ 投稿日:2010/05/31(月) 19:01
 
「まあ一晩の恋もあったケド」
「それってやり逃げっていうんですよ」
「いいや違う。おれは付き合ってるって思ってたけど彼女たちがおれを捨てるの」
「・・・」
「おい、なんだよその軽蔑した目は。ちゃんとひとりの子のこと想ってヤったんだよ!」
 
 
やっぱりうちと同じかも。この人。
 
 
158 名前:ツグナガモモコ 投稿日:2010/05/31(月) 19:05
 
「あのー。そういう状況になると、その告白してくれた子のことが気になりだすんですよ」
「女子かテメー]
「女子て」
「しかもそれって。その付き合う前に本来好きだった子のことも大して好きじゃないんだよきっと」
「そ、そうですか?」
「そうだよ。ったく、そりゃ相手も冷めるわ」
「・・・」
「なにへこんでんの」
「・・;いいえ、自分がしてきたことですから」
「ようやくわかってきた?己の過ちを」
 
 
159 名前:ツグナガモモコ 投稿日:2010/05/31(月) 19:11
 
正直めちゃくちゃへこんだ。
 
 
吉澤さんとうちの恋って似ているとずっと思っていたけど全然違う。
吉澤さんは自分の意見をハッキリさせてる。
遊びと本気をしっかり区別して、女の子に期待させたりしないんだ。
 
 
女の子の気持ちを大事にしてる。
 
160 名前:ツグナガモモコ 投稿日:2010/05/31(月) 19:14
 
「あ、逆をつくとか」
「え?」
「ちょっとセコいけど、みやと付き合ってきた女の子の気持ちをそのまま今の彼女との別れる理由にしちゃえば?」
「ど、どういうことですか?」
 
 
 
161 名前:ツグナガモモコ 投稿日:2010/05/31(月) 19:14
 
 
 
 
162 名前:ツグナガモモコ 投稿日:2010/05/31(月) 19:28
 
「真野先輩。今日部活始まる前に、ちょっといいですか?」
「えー、部活終わったあとじゃだめ?」
「いや、んー」

 
別れ話はずるずるするな。変に長引かせないように部活前にしろ。
 
 
「部活前じゃ全然話せないじゃん」
「あーはい、そう、で、すね」
「部活終わるまで学校で待ってるね。みや」
 
 
学校帰りは厳禁。絶対彼女の家に着くまで言えないよお前は。
そんで彼女のエロスアプローチに負けて終わり。 
 
 
「いや、でも遅くなるし・・・暗いし・・・」
「今日は課題があるの。学校でやった方が先生に聞けるし」
 
 
彼女を家まで送ることにならないように絶対明るいうちに。
 
 
「ねえ、いいでしょ?」
 
 
 
「う、うん」
 
 
 
ごめんなさい。よしざわさん。
 
 
163 名前:ツグナガモモコ 投稿日:2010/05/31(月) 19:32
 
 
とりあえずここまで 
 
 
 
164 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/05/31(月) 19:33
 
 
 
 
 
165 名前:名無し飼育さん 投稿日:2010/07/07(水) 01:13
続きをお待ちしてますニョロ

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