ふたりでいることの意味
- 1 名前:ぴな 投稿日:2007/05/13(日) 20:59
- 初めまして。
飼育で書くのは初めてなので至らない点も多々あると思いますが、お手柔らかにお付き合いいただければ幸いです。
あやみきばかりだと思います。
人見知りなので、底辺から始めます。
- 2 名前:ぴな 投稿日:2007/05/13(日) 21:06
- まずひとつめは、藤本さん視点のお話。
『それでもいいから側にいて』
続いてふたつめは、松浦さん視点のお話。ひとつめと繋がりあります。
『言えない気持ち』
それでは更新します。
- 3 名前:それでもいいから側にいて 投稿日:2007/05/13(日) 21:08
-
好きだと気づくのが、遅過ぎた
- 4 名前:それでもいいから側にいて 投稿日:2007/05/13(日) 21:09
- 気が付けば側にいて一緒に行動して笑い合って。
意識しないでずっとそうしてきたから、いつの間にか自分の中に在った感情に気付かずにいた。
「これ、こないだ彼と温泉行ったときのお土産。たんに」
「…ありがと」
きっと、バチがあたったんだと思う。
今更、気付いちゃうなんて。
- 5 名前:それでもいいから側にいて 投稿日:2007/05/13(日) 21:12
- 美貴も亜弥ちゃんも二十歳を越えて、あの頃の無邪気な間柄ではなくなってしまったけど、それでも仲良しには変わりない。
自分自身よりも自分をわかってくれる相手なんて、この先どれだけ人と知り合っても彼女以外にいないと思う。
恋とか愛じゃないと思ってた。
ただ居心地のいい場所。それ以下も以上もない、何があっても変わらない世界。
そう、高をくくっていたのかもしれない。
気付いたら、美貴は亜弥ちゃんが好きになっていて、亜弥ちゃんには彼氏がいた。
- 6 名前:それでもいいから側にいて 投稿日:2007/05/13(日) 21:14
- 「ねぇ、今日さぁ」
亜弥ちゃんは彼氏との話をよく美貴に聞かせてくる。
亜弥ちゃんの話すことなら何でも聞きたいって今でも思うけど、この話題のときだけは少しだけ苦しい。
でもやっぱり、耳を傾け相槌を打つ美貴がいる。
「たんはどう思う?」
正直、知るかそんなのって思うけど、笑顔で質問に答えてる。
彼女への笑顔はもはや、条件反射だ。
一種の服従心とでもいうものか。
- 7 名前:それでもいいから側にいて 投稿日:2007/05/13(日) 21:19
- 苦しくても側にいる。
一番になれなくても近くにいたい。
そんな美貴らしくもないことを思ってる。
亜弥ちゃんの前だと、美貴はいつだって女の子だ。
「たん?」
「…え、何?」
「何か変じゃない?」
「別に普通だよ」
「…あ、そ」
じっとその大きな瞳に見つめられてると、美貴のこの余計な気持ちまで見透かされそうで怖くなる。
きっともう、見つめ合いとかできないんだろう。
少しずつ、少しずつ亜弥ちゃんと共有できていたことが減っていく。
じわじわと暗闇が美貴の足元に近寄ってくる。怖い、怖いよ。
- 8 名前:それでもいいから側にいて 投稿日:2007/05/13(日) 21:23
-
「、…ちょ、たんっ?」
上げた視線の先の亜弥ちゃんは、なぜか戸惑ったように美貴を見てた。
目の前がゆらゆらして、もう上手く見えないよ。
「何で泣いてんだよ」
言われて初めて、頬が濡れてる感覚に気付いた。思わず、しまったと思った。
「あ…、ごめ」
「やっぱ何かあったのか?」
何もないよ、何もない。
だから、どうか気付かないで。気付かないまま、側にいて。
- 9 名前:それでもいいから側にいて 投稿日:2007/05/13(日) 21:26
- 「何もないよぉ。ちょっと目にゴミが入っただけ」
ベタな言い訳なんかしながら、さりげなく服の袖口で頬を拭おうとしたのにその腕はさっと亜弥ちゃんに捕まって。
「擦ったら明日腫れるって」
そんなこと、友達のアンタは心配しなくてもいいんだよ。
そう思いながらも、頬に触れてくる亜弥ちゃんの舌の感触が心地よくて余計に泣けた。
- 10 名前:それでもいいから側にいて 投稿日:2007/05/13(日) 21:28
-
涙がこのまま枯れなければいいなんてぼんやり思った。
- 11 名前:. 投稿日:2007/05/13(日) 21:32
- .
- 12 名前:言えない気持ち 投稿日:2007/05/13(日) 21:34
- 二つ年上の彼女はいつの間にか驚くほどあたしに対して甘えん坊になっていて、いつからか焦りを感じ始めたんだ。
だから、彼氏を作った。
- 13 名前:言えない気持ち 投稿日:2007/05/13(日) 21:39
- 彼女とはふと思い出せば連絡を取り合う程度だけど、密度は今まで出会ってきた誰よりも濃い。
伝えたいことができるたびに一番先に思い出すのは彼女の顔だったし、そうなればどんなに深夜になろうとも連絡を取った。
それは彼女のほうにしても同じことだったけど、あたしと違って彼女には邪気がなかったから。
昔だったら、きっと若さのまま突っ走っていけてた。
好きなものは好き!そう声に出して言えてた。
だけれど、みきたんもあたしも歳を重ねて大人な年齢になって、次第にそれは難しくなっていった。
気持ちは今でも変わらない。
みきたんはあたしの大切な人だよ。
- 14 名前:言えない気持ち 投稿日:2007/05/13(日) 21:43
- この気持ちが恋愛感情だと気付くのに、それほど時間はかからなかった。
でも、みきたんにはずっと黙ってきた。
だって、彼女には未来がある。
好きだと言うことは簡単だけれど、女の子と付き合ったという事実が彼女の中に残ることで、この先の彼女の未来に何らかの影響が出ないとも限らない。
表沙汰にしなくても、誰かが嗅ぎつけて囃し立て、彼女を傷つけてしまうかもしれない。
あるかないかもわからないそんな空想だけど、1パーセントでも可能性があるのならあたしはそんなことできないよ。
彼女の未来を曇らせるようなことなんかできっこない。
- 15 名前:言えない気持ち 投稿日:2007/05/13(日) 21:46
- そんなことを考えるようになってしばらくした頃、知り合いから紹介された人であたしに好意を持ってくれているという男性に出会った。
あたしはそれを拒まなかった。
自棄になったわけではなく、事実、彼はいい人だったしあたしにどこまでも優しくしてくれた。
好感はもてた。恋にはならなかったけど。
それでも彼氏になることを許した。
これは、あたしの賭けでもあったから。
- 16 名前:言えない気持ち 投稿日:2007/05/13(日) 21:49
-
「えっ?」
彼女に伝えた。彼氏ができた、と。
彼女は図りかねる表情で、よかったねとありきたりな言葉をくれた。
目は泳ぎ、指先は落ち着きなく動き続け、笑おうとしているのか頬はひくひくと引き攣っていた。
彼女の動揺は、痛いくらいあたしにまで伝わってきていた。
これはね、みきたん。
あたしたちの試練なんだよ。
これからも余程のことが起きない限り続いていくであろう、あたしたちの繋がりを安定したものにしていくための。
だから耐えて、みきたん。
あたしの側から離れないで。
- 17 名前:言えない気持ち 投稿日:2007/05/13(日) 21:53
- ことあるごとに、わざと彼氏の話をした。
あまりに話すものだからネタがなくなって、時には話を作ってまで聞かせた。
初めのうちはうんうんと笑顔で頷いてくれていたみきたん、けれど今はどうだろう。
相槌は打つし聞けば答えてくれるけど、どこか上の空って感じで。
ふと見てみると、みきたんの視線はあたしを捉えてはいなかった。
そのことに驚くほどの喪失感を覚えているあたし。
自分から仕掛けたことなのに、傷つくなんて勝手すぎるね。
- 18 名前:言えない気持ち 投稿日:2007/05/13(日) 21:56
- 甘えてこられるとしょうがないヤツめと思いつつも嬉しく思う自分がいた。
奔放な彼女の自由さに憧れたくせに、その彼女を束縛したいと思ってしまった。
好かれている、と自惚れなく感じられた。
あたしにとって彼女は、彼女や周りが思うよりずっと重要で支えでもあって何よりも優先して選びたい存在だった。
年月が流れてもそれだけは変わらず、あたしの中にいつもあった。
それなのに今わたしがしていることは、バリアーを張ってみきたんから距離を置くこと。
強張るみきたんの表情を見て、あたし自身も傷つかないわけがないのに。
- 19 名前:言えない気持ち 投稿日:2007/05/13(日) 21:58
-
挫けそうになる。
本当にこれでいいのか、わからなくなる。
でも…、だけど……
- 20 名前:言えない気持ち 投稿日:2007/05/13(日) 22:01
- 目の前でなぜか急に泣き出した彼女が堪らなく愛おしい。
触れたい。
あたしの未来もみきたんの未来も何もかも投げ出して、彼女に触れたいと思った。
だけど、やっぱりそんなことできるわけもなくて。
悟られない程度に、濡れる頬に口づけた。
みきたんの涙の味と頬の温かさに、自然とあたしの目からも涙が零れ落ちた。
気付かれないように、それに気付かれないようにあたしはいつまでも、彼女の頬に口づけ続けた。
- 21 名前:言えない気持ち 投稿日:2007/05/13(日) 22:02
-
このまま時間が止まればいいと、馬鹿みたいに真剣に願いながら。
- 22 名前:ぴな 投稿日:2007/05/13(日) 22:06
- 更新しました。
空白の行数とか句読点の置き場所とか、なかなか難しいですね。
それでは、また次回まで。
- 23 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/05/13(日) 22:20
- すごく引き込まれる内容ですね
続きが気になります
次もがんばってください
- 24 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/05/14(月) 02:29
- 素敵!
次回も楽しみにしてます
- 25 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/05/14(月) 18:23
- せつない!
こう…心がきゅうってなりました。
応援してます!
- 26 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/05/14(月) 19:23
- 二人の切ない気持ちが痛い程伝わってきました
次回も期待してます
- 27 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/05/14(月) 20:42
- 久々にガツンとやられた感じ。
かなり期待してるんで、次回更新も楽しみにしてます。
- 28 名前:ぴな 投稿日:2007/05/14(月) 23:08
- >>23
有り難うございます。
励みになります。
>>24
期待に応えられるように頑張ります。
>>25
うわわわ。
感無量です。
>>26
有り難うございます。
少しでも伝わっていれば満足です。
>>27
私のその言葉にガツンとやられました。
頑張ります。
- 29 名前:ぴな 投稿日:2007/05/14(月) 23:11
- 脳内訂正お願いしますorz
>>27
私もその言葉にガツンとやられました。
頑張ります。
- 30 名前:ぴな 投稿日:2007/05/14(月) 23:19
- 昨日の今日なのに反応があったことを、とても嬉しく感じています。
懐かしい感覚だと思いました。
頑張ります。
とても嬉しくなったので、今日も更新してみます。
あやみき。アンリアル、学生なふたりです。
『過保護気味なナイト』
- 31 名前:ぴな 投稿日:2007/05/14(月) 23:21
- 机の中には、今日も何やら紙切れが。
「………」
知らず溜め息が漏れるのを、今更止める気にもならなかった。
『放課後、屋上で待ってます』
- 32 名前:ぴな 投稿日:2007/05/14(月) 23:22
- まだまだ日も高い午後三時。
つまらない用事を三分で済ませたあたしは、彼女が待つ場所へと向かう。
「ごめん、待った?」
「あーおかえり、亜弥ちゃん。美貴もうお腹ペコペコだよぉ」
あたしが、毎日のように繰り返される呼び出しを辛うじて投げ出さずに対応できているのも、この藤本美貴がこうして毎回迎えてくれるからだろうと思う。
- 33 名前:ぴな 投稿日:2007/05/14(月) 23:23
-
「しっかし、皆も懲りないよねー」
「ん?」
自転車を押しながら隣を歩く彼女に目をやると、呆れたような顔つきでこちらを眺めていた。
「亜弥ちゃんに告白してくるヤツらのこと」
「…あー」
「なんつーか、無謀?」
「あはは」
彼女がうんざりしてしまうのも無理はないだろう。
先程の呼び出しも似たようなものだったから。
- 34 名前:ぴな 投稿日:2007/05/14(月) 23:25
-
あたしは人並みよりも告白されることが多い。
たくさんの人に好かれているのは嬉しいことだけれど、こうも頻繁だとさすがに軽い嫌気もさしてくる。
自分の時間も減るし、断るから相手にはヘコまれるしで、全然いいことなんてない。
嫌味に聞こえてしまうかもしれないが、実際は中々どうして結構な悩みだったりするのである。
そしてそのあたしの帰りを待つ親友の彼女も当然、時間を潰されるわけで。
ただでさえ穏やかには見えない目つきが、あたしが辿り着く頃にはさらに悪くなっていることなんてざらだった。
- 35 名前:ぴな 投稿日:2007/05/14(月) 23:27
-
それでも、文句は言っても律儀に、毎日あたしを校門の前でじっと待っている彼女があたしには堪らなくかわいく感じられるのだ。
- 36 名前:ぴな 投稿日:2007/05/14(月) 23:29
- 「ごめんね、たん」
「ん、いやー亜弥ちゃんが悪いわけじゃないし」
「でもあたしがシカトすれば済む話じゃない?」
「ダメだよー、変に根に持つヤツとか出てきたらどうすんの」
そう。時々、彼女はこうして過保護になる。
きっとこうして毎日待っていてくれるのだって、あたしが無事に告白を断ってくるを確認するためだろう。
たまに、ちょっと引き留められて時間が長引いてしまうと、顔を見た途端にばばばーっと質問が飛んでくる。
大丈夫?何で遅かったの?変なことされなかった?
- 37 名前:ぴな 投稿日:2007/05/14(月) 23:30
-
あたしは思わず苦笑い。
こんなにかわいいヤキモチ妬きがいるのに、彼氏とか必要なはずないって。
- 38 名前:ぴな 投稿日:2007/05/14(月) 23:32
-
「ズバッっと一気に断って後に残さないのが一番だよ」
そう言い捨てる彼女だってものすごく美人だ。
事実、彼女だって告白されたりしているはずだ。
口には出さないけど、時々ふらりといなくなることがあるから。
でも今日も彼女は、ダルそうに自転車を押しながらあたしの隣を歩いている。
- 39 名前:ぴな 投稿日:2007/05/14(月) 23:33
-
何とも微笑ましい。
彼女はどこまでも単純でわかりやすい。
- 40 名前:ぴな 投稿日:2007/05/14(月) 23:35
- 彼女自身は気付いていないようだけど、彼女の想いは既にバレバレだ。
あたしの周りのことにはやたら敏感なくせして、自分のことに関してはまさに鈍感そのもの。
あんなにあからさまに護られたら、誰だって気付いちゃうって。
でもきっと、それだけじゃないね。
あたしもそうだから。
- 41 名前:ぴな 投稿日:2007/05/14(月) 23:36
-
そういう目で、あたしも彼女を見てる。
つまり、好きだと思ってる。
- 42 名前:ぴな 投稿日:2007/05/14(月) 23:37
-
猫背気味の背中が西日に照らされてきらきらと、あたたかそう。
「ね、たん。後ろ乗っけて」
「えー」
「いいじゃん。よっと」
「うわっ!危ねっ!」
とてもいい気分だった。
彼女がいてくれるだけで、あたしはこんなにも満たされる。
どれだけたくさんの人に好かれても、彼女の想いの前ではきっと無意味かもね。
- 43 名前:ぴな 投稿日:2007/05/14(月) 23:39
- 上り坂にさしかかる。
ぜえぜえと必死に、それでも降りてとは言ってこない優しい背中に頬を押しあてた。
この背中に、いつも護られていたんだ。
「好きよ、たん」
- 44 名前:ぴな 投稿日:2007/05/14(月) 23:42
-
「えー?何、亜弥ちゃん聞こえなーい」
必死な彼女にはどうやら届かなかったみたい。
「なんでもないよーだ」
それでも今日は良しとしよう。
「ははっ、なんだそれー」
だって、時間はいくらでもある。
彼女との時間は、これからもずっと。
- 45 名前:ぴな 投稿日:2007/05/14(月) 23:48
- 更新しました。
うわん、パタパタしていたからタイトルを変え忘れましたorz
『過保護気味なナイト』です。
あと一部、の、が抜けている箇所がありました。すみません。
やっぱり焦りがあると失敗するものですね(苦笑
以後、気を付けます。
それでは、また。
- 46 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/05/14(月) 23:52
- 和むね
次回も期待してます
- 47 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/05/15(火) 00:13
- 美貴たんキャワ(^ω^)
にやにやしました
- 48 名前:ぴな 投稿日:2007/05/29(火) 21:19
- >>46
和みましたか。
私もその言葉に和みました。
有難うございます。
>>47
もっとにやにやしていただけるような話を
書けるように頑張ります。
- 49 名前:ぴな 投稿日:2007/05/29(火) 21:28
- 敢えて、変わりなくいきます。
逃避というわけではありません。
いつも通り、という意味です。
本日はより短いのをふたつ。
アンリアルな『白衣着たアマノジャク』と
リアルくさい『a.m.∞』です。
それでは更新します。
- 50 名前:白衣着たアマノジャク 投稿日:2007/05/29(火) 21:30
-
なんでかな。ちょっとらしくないから
気になっちゃったんだと思う
「せんせぇ、いるー?」
「おーいるよー」
「亜弥ちゃんねぇ、毎回言うけどノックしなさい」
「あ、忘れてた☆」
「…ウソだ、絶対ウソだろそれ」
「にゃはは、バレたかー」
「ったくー」
呆れたようにあたしを見てるこの人に会うために、
あたしは毎日のようにここに来ている。ような気がしてる。
保健室の藤本先生に、会いに。
- 51 名前:白衣着たアマノジャク 投稿日:2007/05/29(火) 21:33
-
「んで、今日はどこが痛いのかな?」
「んとねぇ、ココ」
あたしは胸の辺りを指差す。
「心臓?苦しいの?」
「うん、苦しいの。おっきくなり過ぎて」
「………ねぇ、ケンカ売ってんの?」
「まっさかー。せんせぇくらいのも、あたし好きだよ?」
「…ば、バッカじゃないの!?」
「照れてる?せんせぇ、照れてる?」
「照れてません!」
顔真っ赤にして、あたしから離れて窓際に行っちゃった。ちぇー。
でもかわいいなー。
整い過ぎてて少しキツく見えちゃう容姿とか、
ダルそうに白衣に両手を突っ込んでる猫背気味な背中。
何だか、優しくて穏やかな保健室の先生のイメージとは程遠いその姿に、
最初はびっくりしたっけ。
でもそれは始めのうちだけで、今じゃあこんなに気になってる。
もっと、もっとって、先生を知りたい自分がいる。
- 52 名前:白衣着たアマノジャク 投稿日:2007/05/29(火) 21:34
-
「ねー、せんせ?」
「何」
「せんせぇは好きな人とかいないの?」
何気なく聞いただけなのに、瞬間、もの凄い顔で睨まれた。
こえー。でも、何で?
結局、その睨みの意味をあたしが理解したのはずっと先のことだった。
そして、今日もあたしは保健室にまっしぐら。
やる気なさげにしながら、でもあたしが来るのを内心ソワソワして待っている、
アマノジャクな恋人のところへ。
- 53 名前: 投稿日:2007/05/29(火) 21:35
-
- 54 名前:a.m.∞ 投稿日:2007/05/29(火) 21:36
-
眠らない街、東京。
だけど、彼女だけは眠らせたい。そんな夜。
あたしはもう、かれこれどのくらいこうして天井を見上げているんだろう。
ふと、ベッドサイドの置時計に視線をやれば、丑三つ時。嫌な時間帯だ。
そして、そのまま隣を見る。
彼女が眠っていた。
どんな夢、見ているんだろう。
願わくば、楽しい夢でありますように。
例え、その夢にあたしがいなくても。
- 55 名前:a.m.∞ 投稿日:2007/05/29(火) 21:38
-
「泊まり、行っていい?」
仕事の合間の休憩中にポツリと聞いてきた彼女の顔は、
やはり少し疲れていた。
「いいよ、おいで」
あたしは泣きそうになるのを、
顎を気にかける前に思い切り歯を食いしばって応えた。
いくらでもくれてやるさ、あたしの睡眠時間くらい。
あんたにならね。
いつものように過ごす、ふたりきりの夜。
いつもより少しだけ、早めの就寝。
少しお酒が入った彼女はするりと早々に夢の世界へと。
飲めないあたしを現実の世界に取り残こしたまま。
でも今日はそれを咎めたりしないよ。
- 56 名前:a.m.∞ 投稿日:2007/05/29(火) 21:40
-
暗闇の中でも彼女の顔がくっきり見えるくらいに、
あたしは彼女の寝顔を眺める。
深い、呼吸の音。
わけもなく、涙が零れた。
嘘。
本当は理由ある涙なんだ。
でもそんなのは知らないふり。
今はあたしにまで気を遣わせたくないから。
だから、知らないふり。
あたしに頼れなくなったら、一体この子は誰に甘えるんだろうと想像して、
止めた。
今、隣にいるのはあたしだ。
それが現実。それが全て。
だから、あたしはこの子を護る。
どんなときでも手を差し伸べるよ。
ああ、あたしの手がタコやイカくらいあったらいいのに。
そんな馬鹿げたこと言ったら笑われちゃうかな。
- 57 名前:a.m.∞ 投稿日:2007/05/29(火) 21:41
-
あたしが苦しかったとき、何も言わずに寄り添っていてくれたこと
ずっと忘れないよ。
あの時、本当に救われたんだ。
だから、今度は
もう何度目かもわからない願いを、天井に投げかける。
この子に安らぎを。
この願いが天井を突き破って、ずっとずっと上で
あたしたちを見降ろしてる空に届けばいい。
あたしのちっぽけなこの想いは、
これからも底に沈んだままでいいから。
- 58 名前:ぴな 投稿日:2007/05/29(火) 21:42
- 更新しました。
それでは、また次回に。
- 59 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/05/30(水) 19:22
- >>25・47です。
変わりないあやみきにどこかほっとしています。
白衣の天使たんキタ--((゚∀゚))------
またもやニヤニヤ、きゅぅんとさせていただきました。
- 60 名前:ぴな 投稿日:2007/06/25(月) 22:25
- >>59
三度も書き込んで下さったのですね。
いつも有り難うございます。
結局あやみきは、いつの時も変わりなくきている
ような気がしますね。
- 61 名前:ぴな 投稿日:2007/06/25(月) 22:40
- 忙しさにかまけていたら、こんなにも間が空いてしまいました。
ご無沙汰しております。
もう、一時間と少しで日付は変わりますが、
本日はおめでたい日なので、ちょっと勇気を出して
更新が終わったら、ageてみたいと思います。
次の更新までそのままにしておきます。
お見苦しかったら、sageていただいて結構ですので。
本日はあやみきをひとつ。
もう一つは間に合いませんでしたので、また後日に。
時期ネタですが、事実と異なる部分もあります。
『かんじゅ』
更新します。
- 62 名前:かんじゅ 投稿日:2007/06/25(月) 22:42
-
あまりにも一緒に居過ぎたせいで
亜弥ちゃんのことを知り過ぎたせいで
ミキは、本当の気持ちを伝えるタイミングを
完全に見失ってしまってた。
- 63 名前:かんじゅ 投稿日:2007/06/25(月) 22:44
-
「今年はプレゼント、何にしようかなぁ」
こうして何年もあげていると、世の中でよくありがちで
ありきたりな案もいい加減尽きてくるもんだ。
それにいつも一緒にいるとはいえ、亜弥ちゃんの飽き性は
ハンパじゃなくて、次に会った時にはハマっているものが
変わってしまっていることなんてざらにある。
だから、余計悩むわけなんだけど。
まあ、ね
実際には、あーだこーだ文句はつけても亜弥ちゃんは
毎年嬉しそうに受け取ってくれているんだけど。
やっぱりどうせだったら、いつも身につけてくれるようなものがいいな。
だって四六時中、そばに居れるわけじゃないから。
- 64 名前:かんじゅ 投稿日:2007/06/25(月) 22:46
-
散々(でもないか)悩んだ挙句、
誕生石の入ったネックレスを贈ることにした。
6月の誕生石ではなく、2月の誕生石のアメジストを。
こんなところにもワガママが滲み出ている気がする。
本人の誕生石じゃなく、自分のってところが何ともイタイ。
でも、だって
いつでもそばにいたい。
離れているときにそれを見て触って、亜弥ちゃんがミキを思い出す
きっかけになってくれたら嬉しいから。
スタイリストさんのツテを借りさせてもらった。
デザインはなるべくシンプルに、宝石一点主義みたいな感じで、
それなりにインパクトのある大きさのものを頼んだ。
職人さんとの打ち合わせの時にサンプルとして見せてもらった
アメジストは、どこか優しい色をした紫で
きっと、亜弥ちゃんの色白の肌によく似合うだろうと思った。
- 65 名前:かんじゅ 投稿日:2007/06/25(月) 22:47
-
いつか言おう、次会った時には言おう
そんな風に漠然と思っていたら、もうこんなにも時が流れていた。
一年、また一年と過ぎれば過ぎるほど
その言葉を口にすることが躊躇われるようになっていった。
その間に、ミキも亜弥ちゃんもいくつかの噂の中を流れてきたし。
中には、噂だけではないものもあったようななかったような。
それでも、いつでもミキの中心に居続けたのは紛れもなく
亜弥ちゃんだった。
それは間違いなんかじゃない。
天気が悪くなると静かに去って行った人たちとは違い、
亜弥ちゃんはどんな悪天候の時でもずっとミキを見てくれていた。
変わらない気持ちで、変わらない眼差しで。
- 66 名前:かんじゅ 投稿日:2007/06/25(月) 22:49
- そんな亜弥ちゃんのこと、好きになるって
きっと仕方ないと思う。
生産的じゃないし、今でもまだ割と微妙な見方をされる想いなんだろうけど。
亜弥ちゃんに恋した今でも、結婚はしてみたいと思う。
いつか自分の子供だって見てみたいと当然思う。
でもきっと、それとは別だ。
絶対的に叶いもしないことを願ってやまないほど
ミキは乙女でもないし、それくらいの割り切りはできるつもりだ。
結婚したい気持ちはきっと消えはしない。
そして、亜弥ちゃんを好きな気持ちもまた
消えることなんかないんだ。
だったら、ミキは今望んでいることを選ぶ。
亜弥ちゃんの隣を、選びたい。
- 67 名前:かんじゅ 投稿日:2007/06/25(月) 22:51
-
ツアー先のホテルでは、当然のように亜弥ちゃんの部屋に押し掛けて、
明け方まで二人しておしゃべりしてた。
さっきまでスタッフさんたちも混ぜこぜで、あんだけ騒いでたのにね。
やっぱりさ、亜弥ちゃんとは、どれだけでも一緒にいたいって思うんだよ。
ライブは、亜弥ちゃんの誕生日が次の日に控えていただけに、
今までにない盛り上がりだった。
たくさんあややコールを受けて、至極満足そうな亜弥ちゃんの横顔。
その自信に満ち溢れた笑顔はかっこよくて、でもかわいかった。
手を繋いで寝よっかって言ったら、えーとか言って。
そのくせミキがふくれてると、ほら早くしなよって、
優しさを隠しきれない強引さでミキの手を引き寄せるの。
そんなあなたが大好きなんです。
- 68 名前:かんじゅ 投稿日:2007/06/25(月) 22:53
- 手だけじゃなく、身体ごと亜弥ちゃんに寄り添って、
そしたらまるでミキがそうするのをわかってたみたいに
亜弥ちゃんの手はミキの後頭部にそっと添えられて、胸元まで導かれていった。
「誕生日、おめでとう」
「ん。ありがと」
「ねぇ、亜弥ちゃん?」
「なーに?」
「……これからも、一緒にいてね?」
「ふはっ、どうした?急に」
「…変、かな」
「そうじゃないけど。いきなりそんなこと言うから」
「んー、ごめん」
「いいよ別に」
よしよしって髪を優しく梳いてくれる亜弥ちゃん。
気持ちいいな。
本当に、亜弥ちゃんの手の動きはどんな時でも気持ちいい。
- 69 名前:かんじゅ 投稿日:2007/06/25(月) 22:54
- 「あんた、また変なこと考えてんのかもしれないけど、
あんたが心配するようなことなんかないんだかんね」
「……う、ん」
「あんたはね、ただ黙ってあたしに甘えてたらいいの」
さも当然といった風にそんなことを言ってしまうのは、
彼女だからこそであり、きっとミキにだから言ってくれるんだろうね。
「……うん。ありがと、亜弥ちゃん」
「にゃはは、たんは可愛いのぅ」
ふっ、と思った。
もしかしたら、亜弥ちゃんはミキの気持ちを知っているんじゃないかなって。
親友としての好きより、もっと好きなこと。
- 70 名前:かんじゅ 投稿日:2007/06/25(月) 22:57
- 知ってて、さっきのこと言ってくれたのなら、尚更嬉しくなる。
それって、ずっと隣にいてもいいってことだよね。
二人の、この先の未来がどう変わっていくとしても、
この距離と関係は変わらないって、言外に伝えてくれたんだよね。
「おやすみ、たん」
ミキをぎゅーってしたまま、亜弥ちゃんは目を閉じた。
ミキはその顔を少しの間、じーっと見つめてから同じように目を閉じた。
夢の中でも、亜弥ちゃんと会えるといいな。
- 71 名前:かんじゅ 投稿日:2007/06/25(月) 22:58
-
明日ってかもう今日だけど、亜弥ちゃんよりも先に起きよう。
そしてまだ寝てる亜弥ちゃんの首に、あのネックレスをかけてあげるんだ。
目が覚めた時、どんな顔するかな。
寝ようとしてる今からもう既に楽しみだ。
ほらね、亜弥ちゃんのことを考えるだけで
ミキはこんなにも幸せだよ。
いつもいつも、亜弥ちゃんにはいろんなものをもらってばっかりだけど、
ミキも少しすつお返しできるように、明日からも一緒にいるね。
よろしくおねがいします。
- 72 名前:かんじゅ 投稿日:2007/06/25(月) 23:01
-
大切で大好きな亜弥ちゃんへ。
21歳の誕生日、おめでとう。
亜弥ちゃんのミキより。
- 73 名前:ぴな 投稿日:2007/06/25(月) 23:08
- 更新しました。
名古屋公演が素晴し過ぎたようで。
毎度ですが、ごちそうさまでした。
数日だけ同い年になるようです。
松浦さん、お誕生日おめでとうございました。
では、また次回に。
- 74 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/06/25(月) 23:09
- うおおおおリアルタイム!
更新お疲れ様です。
最近こういうあやみき見るのが難しいんですごくほっとします。
- 75 名前:名無し鮭 投稿日:2007/06/28(木) 01:47
- >>59です。更新キタ--(゚∀ハ)--作者様の作品を読んで初めてレスするようになってとうとう名前付けちゃいました。
本当ぴな様のあやみきは心があたたかくなります(^-^)
- 76 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/07/30(月) 17:53
- 次回作待ってます
- 77 名前:ぴな 投稿日:2007/08/02(木) 21:41
- >>74
リアルタイムで追っていただき有り難うございます。
ちょっとした幸せをお届けできればと精進しております。
>>75
いつも有り難うございます。
あらあら……
私なんかがきっかけでよろしいんでしょうか?(苦笑
私もレスをいただく度に、心から嬉しく思っています。
>>76
待っていただいて有り難うございます。
なるべくコンスタントに更新できるように頑張ります。
- 78 名前:ぴな 投稿日:2007/08/02(木) 21:47
- ご無沙汰しておりました。
早いもので、いつの間にやら夏模様ですね。
私は既に夏バテしかけてます…orz
さて、本日は
『温感てれぱしぃ』。
更新します。
- 79 名前:温感てれぱしぃ 投稿日:2007/08/02(木) 21:48
-
なんとなく人恋しいなって、思う時ってのがある。
こんなミキでも、さ。
そんな時、あの子は必ずやってくるんだ。
まるでテレパシーを受け取ったと言わんばかりの
絶妙なタイミングの良さで。
だから、きっとミキはあの子に心を許してる。
- 80 名前:温感てれぱしぃ 投稿日:2007/08/02(木) 21:50
-
「へっへーん」
「……なによ」
「嬉しいでしょ、あたしが来て」
んだよ、その自信満々な笑顔。
ミキの気持ちを見透かしてるみたいでなんっか腹立たしい。
「はっ、あんたバカでしょ」
反射的に口を吐いて出るのは、いつも否定の言葉。
それでも、
「うわー可愛くねぇ」
亜弥ちゃんはいつでも甘い表情でミキを見てるんだ。
末っ子だからと甘やかされてきたって自覚はある。
やりたい放題してきたから、人を思いやる気持ちを育てるってことを
少し怠けていたのかもしれない。
だから、思いがけず人を傷つけてもどうしたらいいかわからないし、
素直に謝ることも中々できなくて。
そんな自分に少しだけ嫌気がさしてきてた。
- 81 名前:温感てれぱしぃ 投稿日:2007/08/02(木) 21:51
-
そんな時、亜弥ちゃんと出逢って。
素直じゃないミキを亜弥ちゃんは、いとも簡単に包み込んじゃって。
びっくりしたんだよ、こんな人初めてだったから。
年上からは手がつけられないと呆れられ、年下からは
睨まれたら石になると言わんばかりに目を逸らされ。
まるで腫れもの状態だったミキだったから。
もちろん最初は思いっきり抵抗してやったよ。
だって、信用できるわけない。こんな無償の優しさなんて。
だけど、亜弥ちゃんはミキを離してくれなかった。
離すもんかーって、いつでもぎゅうぎゅうにミキの手を握ってたね。
年下のくせに包容力があるなんて、全くもって反則だ。
その内、抵抗するのにもだんだん疲れてきて。
その細い身体に寄り掛かることが、案外気持ちいいことを知った。
要は、観念したってやつ?
- 82 名前:温感てれぱしぃ 投稿日:2007/08/02(木) 21:54
-
「ねぇ、なんでいつも呼んでもないのに解るの?」
俯いたまま聞いたら、思いの外拗ねた口振りになってしまった。
「んー?」
ミキを横抱きにしたまま、うっとりとお湯に浸かっていた亜弥ちゃんは
ぽやんとした目をしてる。
う……かわいい、かも。
「そりゃー……愛があるから?」
…クサッ。つか何で疑問符つけんだよ。どうせなら言い切れよ。
「またワケわかんないことを……」
慣れてないミキには、受け流すので精いっぱい。
亜弥ちゃんのストレートな言葉は。
「たんはさぁ、そのままでいいよ」
「…え?」
「ワガママでぇ、素直じゃないままでいいってこと」
「それじゃミキ、ガキみたいじゃん!」
「え、違うの?」
いや、真顔で聞かないでよ……。
「たんがどこまでいっても、あたしはちゃんと見つけるからね」
「……迷子じゃねーっつの」
弱々しくも突っ込んだのは、きっと欠片の意地のせい。
「自信、あるよ」
愛されるのって、こんなにも恥ずかしくて嬉しい。
- 83 名前:温感てれぱしぃ 投稿日:2007/08/02(木) 21:56
-
「たーん?寝ちゃったの?」
亜弥ちゃんと一緒に入ったお風呂で、ミキは気持ちまでふやけちゃって。
ベッドに横になると途端に眠くなってきた。
だって、今日は一晩中亜弥ちゃんが隣にいてくれるって思ったらさ。
「……ふはっ」
亜弥ちゃんが噴き出したのがわかったけど、
もう眠くって眠くって、なんだかもうどうでもいいや。
きっと変な顔にでもなってんだろうなぁ。ちっくしょー。
髪を優しく撫でられている。
ますます夢の入り口に近づいていく。
「……本当、かわいいヤツ」
フッと一瞬、額に温かいものが落ちた。
そこからじわんと温かさが沁みてきて、
まるで亜弥ちゃんに抱き締められてるみたいだなって思った。
それが本当なのか夢なのかも、もうわかんなくなってたけど
ミキは、すごく幸せな気持ちになれたんだよ。
- 84 名前:ぴな 投稿日:2007/08/02(木) 22:00
- 更新しました。
お盆の時期にまたお会いできればなと思います。
それでは、また次回。
- 85 名前:ぴな 投稿日:2007/08/17(金) 00:10
- 毎日、暑い日が続きますね。
地球環境を、思わず心配してしまうくらいです。
さて、どうにか告知を破らずに済みそうです(苦笑
今回の更新は
『星に願うより』。
例により、今回もあやみきです。
では、更新します。
- 86 名前:星に願うより 投稿日:2007/08/17(金) 00:11
-
ねぇねぇ、あやちゃん
なーに?
ミキのこと、すき?
うん。
どれくらい?
んー、宇宙で一番、かな。
ホント?
うん。
- 87 名前:星に願うより 投稿日:2007/08/17(金) 00:12
- 「ん……」
夢、か。
もうずっと昔のミキたちだったな。
んしょっ、とベッドから身体を起こすと、
横で眠るあやちゃんが微かに唸って身動ぎをした。
起きている時は、年上のミキでもドキッとするくらい
大人っぽいのに、寝顔はやっぱり年相応にかわいいんだよね。
起こさないようにそーっと抜け出して、冷蔵庫から取り出した
ミネラルウォーターで喉を潤す。冷たいのが一気に入って、胃がくっとなる。
一息ついてボトルを冷蔵庫に戻したところで、ふと外が明るいことに気がついた。
……、そういえば今日はなんとか流星群が見えるとか言ってたっけ。
東京じゃ見えっこないって。
北海道なら確実に見えるんだけどなぁ。
……眠る彼女の出身地ではどうだろうか。
- 88 名前:星に願うより 投稿日:2007/08/17(金) 00:14
-
「うわぁ……」
それでも外に出てみると、思いの外たくさん星が出ていて少しばかり心が躍った。
小さな光が視界に捉えきれないくらいに広がっている。
いつしか夢中でそれを追いかけていた。
見上げすぎて、首が痛くなっても構わずに。
「……なにしてんの、そんな格好で」
背後からポツリと呟かれた声に反応するより早く、ふわっと何かが肩に掛けられた。
指先で触ると、それは真っ白なシーツだった。
「…あやちゃん。起こしちゃった?」
「なに、誰かに見せる趣味でもあったっけ?」
「へっ……?」
言われて自分の服装を確認して、慌ててシーツを巻きつけた。
忘れていた腰あたりのダルさが甦ってくる。
「あは、ははは……」
「本当、気ぃつけないんだから」
呆れながらも、後ろから抱き寄せてくる腕は温かい。
- 89 名前:星に願うより 投稿日:2007/08/17(金) 00:15
- 「なにしてたの?」
「あ、うん。星がね、キレイだったからつい見とれちゃってて」
へーどれどれ、なんて同じように空を見上げるあやちゃん。
「んー姫路のほうがよく見えるね」
「そう?」
「うん。うちの方、山ばっかだからさ、もう眺め放題」
目線をミキのほうに戻して、あやちゃんは得意気に笑った。
「いつか行こうか」
「ん?」
「あたしの実家に」
意外かもしれないけど、未だにミキはあやちゃんの実家にお邪魔したことがなかった。
家族ぐるみの付き合いはあっても、仕事の関係上、中々お互いの実家にまでは行けずにいたのだ。
- 90 名前:星に願うより 投稿日:2007/08/17(金) 00:17
- 「……いいの?」
「なに今更、遠慮してんのー」
ヘンな子だねぇ、とわっしゃわっしゃと髪を撫でられた。
だってね、なんか嬉しかったんだよ、とは恥ずかしくて言えなかった。
「さぁ、部屋戻ろ?夏って言っても冷やしちゃうよ」
「うん」
そっと肩を引き寄せるその仕草、いつの間にか様になってたね。
いつもごめんね、ミキの方がお姉さんなのに。
急に、さっき見た夢のことを思い出した。
いつしか気持ちをはっきり言ってくれなくなったあやちゃん。
そりゃミキのこと、大事にしてくれてるってわかるけど。
たまには言葉にしてほしいときって、あるでしょ?
- 91 名前:星に願うより 投稿日:2007/08/17(金) 00:18
-
「あやちゃん」
「んー」
どうやらまだ眠かったのか、早々とベッドに潜り込んだあやちゃんは生返事。
追いかけるように、隣に寝転んでみる。
「ミキのこと、……すき?」
「うん」
「……どれくらい?」
「どれくらいって……、え?」
急にはっとしたように、あやちゃんはミキのほうを振り返った。
何かを思い出すようにじぃっとしていたあやちゃんだけど、
次の瞬間には、じわじわとその顔に優しさを滲ませていった。
「……あんたが想像してるより、ずーっとずーっと
ぐっと、顔が近づいてきて
……大好き」
小さくキスをくれた。
- 92 名前:星に願うより 投稿日:2007/08/17(金) 00:20
-
ねぇ、あやちゃん。
あの時さ、あの頃のことを思い出してたの?
ねぇ、ミキ、変わったかな。
今でも、あやちゃんをドキドキさせてあげれてるかな。
ミキは今でもドキドキしっぱなしだよ。
今夜くれたキス、すごくうれしかった。
これだけで、ミキはあやちゃんを信じることができるもん。
だから、もう少しこのままでいいかな。
あやちゃんからの愛を確認できたこの日を、ミキはきっと忘れないだろうと思う。
この先、ふたりがどう変わっていこうとも。
- 93 名前:ぴな 投稿日:2007/08/17(金) 00:24
- 更新しました。
流星群は花火をしていたら偶然見れました。
生まれて初めて見れた流れ星に、ガラにもなくはしゃいでしまいましたorz
松浦さん、舞台お疲れさまでした。
では、また次回。
- 94 名前:名無し鮭 投稿日:2007/08/18(土) 00:11
- 更新見落として...orz..
うっかりティ可愛過ぎるww
- 95 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/08/18(土) 19:45
- ミキティ可愛すぎ
亜弥ちゃんかっこよすぎ
作者さんの書くあやみきにいつもドキドキしっぱなしですw
- 96 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/08/27(月) 16:34
- たまんりませんな〜w
- 97 名前:ぴな 投稿日:2007/09/10(月) 23:33
- >>94
ええ(笑)
割と抜けてるとこありそうですよね。
>>95
わー。有難いです。
もっとドキドキさせたいですね。
>>96
…(笑)
どうも有難うございますー。
- 98 名前:ぴな 投稿日:2007/09/10(月) 23:46
- どうもです。
台風の威力は凄かったですね。
一日、仕事が手につきませんでした。
さて本日ですが、いつものあやみき……ではなく。
私がこの界隈で出会えた、とても大事にしているふたりのお話です。
それでは更新します。
『秒針』。
- 99 名前:秒針 投稿日:2007/09/10(月) 23:49
-
カチ、カチ、カチ、カチ
ただひたすらに、今日も秒針は時を刻み続ける。
仕事から帰ってきて自分の部屋に入った時、一番最初に視線が向くのが壁にかかっている時計だ。
シンプルなその丸い時計は、もう何年もそこにいて
すっかりこの部屋に馴染んでいる。いつもあの高さからあたしを見つめていた。
そう、彼女が居た日々も。
- 100 名前:秒針 投稿日:2007/09/10(月) 23:53
-
一つのベッドで眠る時、彼女は「無駄にデカくてごめんね」と、
いつも自分のせいであたしが眠るスペースが狭くなることを申し訳なく思っていた。
だから、あたしはいつもこう言うのだ。
「じゃあ、ぎゅってしてて?」
そうしたら、狭いのなんか気にならないから。
そう言うと彼女はほっとしたように、あたしを優しく抱き締める。
彼女の腕の中でじっとしていると、秒針の音が聴こえてくる。
彼女の心音に紛れて、でもしっかりと聴こえてくる。
あたしはその音が好きだった。
彼女があたしを抱き締めると聴こえてくるから。
この音が聴こえてくるとき、あたしは彼女に大切に思われているときだったから。
どこまでも優しい彼女の笑顔や声、仕草や体温までも秒針は、
これは夢なんかじゃないよと言うかのように伝えてくれていた。
彼女とあたしの時間を、確かに刻んでいた。
この部屋で彼女に愛されている時も、平然と針は進み。
デートの途中に喧嘩別れして帰ってきた時も、変わらずにあの音を刻んでいた。
この時計の秒針はこの部屋での、あたしたちの全てを見ていた。
カチカチと鳴りながら。
- 101 名前:秒針 投稿日:2007/09/10(月) 23:56
- 仕事先で体調を崩し、自宅での安静を余儀なくされたあたしは
一日中、この時計と共に過ごしていた。
彼女が残していった時計と。
この壁掛け時計は、いつかの誕生日に彼女がくれたプレゼントだった。
「ずーっと一緒に過ごそう」
照れながらもそう言って渡してくれた、あの時の表情はいつまでもあたしの胸を温め続けるだろう。
ずっと一緒に
それは叶わなかったけれど、あたしはどうしてかこの時計を外すことができないでいる。
未練、とは違う。
見つめた未来が、お互い少しずつ違っていったことは理解している。
それを咎めたり、悲観しているのでもなかった。
ただ、少しだけ名残惜しかっただけだ。
先に、最初の一歩を踏み出したのはあたしだったのだから、
本当ならそんな気持ちも持ってはいけないのかもしれないけれど。
負の感情はいくら抑え切れても、思い出だけは溢れて止められなかった。
それくらいは見逃してほしかった。
- 102 名前:秒針 投稿日:2007/09/10(月) 23:57
- 少しし前に、歌の仕事で彼女と一緒に一曲歌った。
「いつか、二人でユニット組んで歌いたいね」
無邪気に散りばめていたあの頃の夢が、ようやく叶ったね。
彼女はそんな昔の会話、とうに忘れてしまっているだろうけれど。
見つめ合うことにこんなに気を遣うなんて、あの時のあたしは想像できただろうか。
あたしはもうあの時のように、澄んだ彼女の瞳をうまく見つめることはできなかった。
かろうじて視線は合わせられても、その瞳の奥まで探ることはもはやできなくなっていた。
そんなあたしにそれでも彼女は、あの頃より随分大人びた笑顔を向けてくれて
あたしは。それに上手く笑顔で応えられたのか、自信がなかった。
収録が終われば、当然のように別々の仕事が待っている。
夢と現実の狭間のような時間は、あっという間に終わる。
「なんか懐かしかったね」
スタジオの外で待っているそれぞれの移動車まで向かう、
長いような短いようなその廊下をふたりで歩いていたときのこと。
視線を彷徨わせながらぼんやり歩いていたあたしは、その声に反射的に横を向いてしまった。
案の定、あの穏やかな笑顔に遭遇する。胸が音を立てた。
「昔、プッチやってた頃さ、ユニット組みたいーってふたりで言ってたじゃん?」
「あ、うん……」
……覚えてたんだ。
- 103 名前:秒針 投稿日:2007/09/11(火) 00:00
- 「ふたりで変な歌作ったりしてさー、楽しかったなぁ」
「ん……」
あの頃を思い出しているのか、穏やかなその表情をさらに穏やかにさせて彼女は、よっすぃは笑った。
あたしとの思い出は、よっすぃにとって穏やかなものなのかな?
そんなことを聞けるはずもないあたしは、隣で上手く返事もできなくて。
「私ね、結構本気だったんだ」
「……え?」
「ごっちんとふたりでユニット組みたいって、マジメに思ってたんだ」
胸の中で何かがゴロンと転がっていった。
「ふたりで歌を歌っていけたらどんなに楽しいだろうって、どんなに幸せだろうって」
「よっすぃ……」
「ま、でもその前にごっちんや圭ちゃんはいなくなっちゃって、プッチもできなくなったけどさ」
ははっと笑い飛ばすよっすぃ、だけどあたしは笑えなくて。
「あ、ごめん……」
「ん?いやいや違うよ、そういう意味で言ったんじゃないって。
それにふたりの気持ち、今なら解るしね」
さらっと、あたしの目をちゃんと見て笑いかけてくれる。
「時間が解決してくれるって、本当なんだなって思ったよ。
あの時、どんだけ考えても答えが出なかったけど、今なら解るんだもん」
「よっすぃ……」
「ごっちんが進んだ道、今ならすげぇカッケーって思うよ。
ごっちんしか進めない道だったんだね。…うん、かっこいいよ」
そう言うよっすぃの表情は、思わず見惚れてしまうくらいに綺麗だった。
- 104 名前:秒針 投稿日:2007/09/11(火) 00:01
- 「……よっすぃだって」
「ん?」
「よっすぃだって、かっこいいよ」
つくづく自分が馬鹿だと思った。こんな時に上手く言葉にできない自分。
あの頃、どれだけよっすぃがあたしの中を占めていたのか
あの頃、どれだけよっすぃを傷つけてしまったのか
解っているのに、どれも言葉に表せない想いばかりだった。
「……へへ。ありがと」
それでもよっすぃには伝わったのだろう。
そうだ。よっすぃとあたしはこうだった。
いつも、十まで言わなくても伝わるような間柄だったね。
「ねぇ、ごっちん? 私、これでも結構幸せなんだ。
ごっちんと出会って、離れてからもいろんなことがあったけど。
それがあったから今、私はこうして笑えるんだと思う。人の痛みが少しでも解るんだと思う。
だからね、ごっちんと過ごした日々も私にとってはすごく大切なんだよ。
ずーっと、いつまでも大事にしておきたい時間なんだ」
あたしの中によっすぃがずっと居たように、よっすぃの中にもあたしは居た。
あんなことをしたあたしのことを、今でも大切にしてくれていたんだ。
……あたし、あなたに出会えてよかった
そう思わせてくれたことに、今すごく感謝できてる。
- 105 名前:秒針 投稿日:2007/09/11(火) 00:03
-
その日の夜も部屋に入って、ミルク色の壁にかかっている時計に目をやった。
もう、この秒針の音に胸を切なくさせることなんてないんだろう。
彼女が大切にしている宝物の一つだと知ることができたから、もう大丈夫。
きっと、次は彼女の瞳の奥を覗くことができるはずだ。
お風呂に入ってきたら彼女にメール送ってみよっかな。
『久々に、カラオケ行かない?』
そして、昔みたいにバカやろうよ。ふたりでさ。
- 106 名前:ぴな 投稿日:2007/09/11(火) 00:09
- 更新しました。
と、いうことで(何がだ
私の、この世界での原点であるふたりのお話でした。
とある方が嘆いていたので、せめてもの穴埋めにでもなればと
載せてみましたが、どうでしょうか(苦笑
後藤さん丸8年おめでとう。
身体、大切にしてくださいね。
では、また次回に。
- 107 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/09/11(火) 00:27
- 読んでるこっち側からすれば切ないけれど、
笑顔で頑張る二人を応援しようと思いました。
素晴しいお話をありがとうございます。
- 108 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/09/11(火) 00:33
- あの番組見てやっぱりこの二人好きだなあと思った。
ハラハラもしたけど・・・
- 109 名前:名無し鮭 投稿日:2007/09/12(水) 06:36
- このふたりにしか出せない雰囲気って有るなあ…
更新お疲れ様でした
- 110 名前:teko 投稿日:2007/09/13(木) 02:30
- えーっと、自惚れてしまっていいのでしょうか?
そうだとしたらありがとうございます…こんな嬉しい事はないです。
なんだかもったいなくてゆっくりゆっくり読んでしまいました。
相手の言葉をこの二人以上に大切にする人たちはいないのではないかと。
私の中でもやっぱり特別な二人です。
また機会がありましたらぜひお願いします。長文失礼しました。
- 111 名前:ぴな 投稿日:2007/10/06(土) 20:13
- >>107
昔のふたりがあっての今だと思うので、
私は今のふたりの関係も愛おしいなと思っています。
こちらこそ有り難うございます。
>>108
どこか危うい雰囲気はありますよね。
でも、それもひっくるめていい味が出るのかも。
>>109
そうですねぇ。
その雰囲気にやられた一人です。私も。
>>110
どうぞ自惚れてもらって結構です(笑)
気付いてくれなかったら、どうしようかと載せた後に思ってましたよ。
共に、これからも特別なふたりを愛でていきましょう。
有り難うございました。
- 112 名前:ぴな 投稿日:2007/10/06(土) 20:19
- どうも、ご無沙汰しております。
彼女のスケジュールを知っては切なくなるばかりの日々ですが、
相方の彼女もまた頑張っているようですね。
今回はまたあやみきに戻ります。
本当に思いつきなので、ものすごく短いですが。
それでは、『くちびる』です。
- 113 名前:くちびる 投稿日:2007/10/06(土) 20:20
-
「まーた噛んでるし」
洗い物が済んだ彼女はキッチンに背を向けて、呆れた表情を浮かべた。
そのマシュマロみたいな唇を少し歪ませて、こちらに近づいてくる。
ソファーに座ってる美貴と、その目の前に立つ亜弥ちゃん。
「んー。だってさぁ」
「だってじゃない。せっかくキレイに治ってきてたのに、あんたはー」
言いながら亜弥ちゃんの目は、美貴の唇の端から端までを行ったり来たり。
そして美貴は、その目の動きをじっと見つめる。
何もすることがなかったり、落ち着きがなくなってたりする時に唇を噛む癖。
亜弥ちゃんに指摘されるまで全然気付かなかった。
そして気付いてからも、別に直そうなんてことも思わずにいたんだけど。
いつでも美しく在りたい亜弥ちゃんは、その考えをいつも隣にいる美貴にも押し付けてきた。
亜弥ちゃんの近くで噛むそぶりを見せようものなら、有無を言わさず
リップ片手に迫ってきたり。
周りに人がいなければ、どんな場所だろうと構わず唇を寄せてきた。
ヤなわけじゃない。
けど、やっぱり恥ずかしいっていうか。
少し、気持ちいいなって思ったりもするんだけど。
- 114 名前:くちびる 投稿日:2007/10/06(土) 20:21
-
あたたかいな。
そう思ったら、前が良く見えなくて。
見えないっていうか、目の前が亜弥ちゃんの顔でいっぱいだ。
じっくりくっつけてくれて、離れてく時に上と下を一舐めしていった。
「……していいって言ってないけど」
「そうだっけ?」
あんたが性懲りもなく噛むからキスしてほしいんだと思って。
そう言うなり、滑るように美貴の隣に座り、自然な動きそのままに腰へと腕を回してきた。
「別に。そんなんじゃないし」
気持ちいいけど、そんなことは思ってない。……と思う。
「ま、いいけどね」
あたしはしたいからするし。
何、そのジャイアン思想。亜弥ちゃんらしいけどさ。
- 115 名前:くちびる 投稿日:2007/10/06(土) 20:22
-
音もなく近寄ってくるところは隙の無いスマートな猫を連想させて。
だけど、美貴に触れてくるその手は、爪で傷つけないようにっていつも気を遣ってる。
全身から、大切だーっていう何かが伝わってくる。
それが「愛」だって、美貴も解らないわけじゃないよ。
リップもくちづけも、美貴が傷つかないようにってことも知ってるんだから。
「…亜弥ちゃん」
「ん?」
「……何でもない」
これからも美貴は唇を噛む癖を直せないと思うよ。
やっぱり別に直したいって思わないし、それに。
「たん」
亜弥ちゃんが触れてくれるのを待ってたいの。
洗脳されたような気がしないでもないけど、それでも今は本当に思ってるから。
「……好きだよ」
だからいつも、いつも美貴のこと見ていて。
- 116 名前:ぴな 投稿日:2007/10/06(土) 20:28
- 更新しました。
これは自分の癖から思いつきました(苦笑
もっとも、実際こんなことされたら恥ずかしくて
即座に張っ倒したくなるでしょうが(笑)
松浦さんの歌唱力に、改めて惚れ惚れさせられているこの頃です。
それでは、また次回。
- 117 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/10/25(木) 21:17
- かっわいい〜
寂しがりやのミキティっぽいですね。
- 118 名前:名無飼育さん 投稿日:2009/06/01(月) 16:01
- 作者さんの作品もっと読みたいです
頑張ってください
- 119 名前:I 投稿日:2009/08/08(土) 13:58
- お待ちしています。
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