窓に映るキミ
1 名前:カナリヤ 投稿日:2007/02/27(火) 18:39

初めまして。
完全なる処女作なのでツッコミどころ満載だとは思いますが、
暇つぶし程度にご覧頂ければと思います。

いしよしです。

2 名前:窓に映るキミ 投稿日:2007/02/27(火) 18:40



  『窓に映るキミ』


 
3 名前:窓に映るキミ 投稿日:2007/02/27(火) 18:41

退屈な授業。憂鬱なお天気。
雨粒が叩く窓、ガラス越しに映る彼女をぼんやりと眺める。
真面目に先生の話を聞いてノートをとっている。




 はぁ キャワイイなあ石川さん




ため息を吐く。気持ちが溢れそうになったから。


 
4 名前:窓に映るキミ 投稿日:2007/02/27(火) 18:42

空は厚い雨雲に覆われている。
グラウンドには水たまりができ、いくつもの波紋を作っている。
正午過ぎに降り出した雨は勢いを増すばかりだ。
 
5 名前:窓に映るキミ 投稿日:2007/02/27(火) 18:42


―――

 
6 名前:窓に映るキミ 投稿日:2007/02/27(火) 18:48

あたしと石川さんはあまり…、
というよりほとんど会話らしい会話をした事がない。
高校に入ってわりとすぐにあたしには仲の良いグループが出来たし、
石川さんは群れるのが苦手なのか、どのグループの輪の中にもあまり
積極的に入っていくことは無かったから。


石川さんは銀縁のメガネをかけていて
黒く美しい髪はひとつに束ねられていて
見た目にもいかにも真面目な優等生タイプで、
ほとんど金髪に近く髪も短いあたしの見た目とは正反対だ。

(まぁ、まいに言わせると中身もなんだけど)
  
7 名前:窓に映るキミ 投稿日:2007/02/27(火) 18:49


クラスメイトの石川さんに対する大方の評価は ”地味 ”。

 
8 名前:窓に映るキミ 投稿日:2007/02/27(火) 18:53

だからまず声をかけようとする優先順位がみんなの中で後回しになって、
結果、クラスでもあまり目立たない存在になっている。

だけど、あたしの中での真っ先に声をかけたいランキングは入学式以来
数ヶ月たった今でも、デイリー、ウィークリー、マンスリー通しての第一位で。

でも気持ちばかりが先走ってしまってあたしは、いつも、いつまでもそれを、
それすら達成できずにいる。(まいはそれを”ヘタレ”と言う)

今では妄想があたしの趣味の欄に加えられ、あらゆる状況を利用した
石川さんウォッチングが出来るようになった。(まいはそれを”変態”という)
9 名前:窓に映るキミ 投稿日:2007/02/27(火) 18:54


―――

 
10 名前:窓に映るキミ 投稿日:2007/02/27(火) 18:55

再び窓に写る石川さんに焦点を戻す。


変わらず真剣に授業を受けてる。あたしは良いんだ。後でまいにノート借りっから。
だからこんな天気の時ぐらいは石川さんを見ていたい。(こんな天気でなくても見ていたいけど)

直接は見れないから窓に写るあなたをいつまでも見つめてる。
 
11 名前:窓に映るキミ 投稿日:2007/02/27(火) 18:56


なんとなく石川さんの唇の部分を指でなぞる。
冷たい感触だけが伝わってくるはずなのに、胸が、高鳴る。

 
12 名前:窓に映るキミ 投稿日:2007/02/27(火) 18:56



その時


 
13 名前:窓に映るキミ 投稿日:2007/02/27(火) 18:57



不意に


 
14 名前:窓に映るキミ 投稿日:2007/02/27(火) 18:57



窓越しの石川さんと目が合っ…た。


 
15 名前:窓に映るキミ 投稿日:2007/02/27(火) 19:00

「!?…っと」

慌ててノートに視線を落とす。
カーッと身体中が熱くなる。
汗で張り付く額の前髪を払う。
 
16 名前:窓に映るキミ 投稿日:2007/02/27(火) 19:01



あああああああ、あた、あたし見てたの バレた!?



恐る恐る石川さんの席の方を覗き見る。


アレ?なんとも無い。普通に授業受けてる。
目が合ったと思ったんだけど気のせいだったのかなぁ?


しかし、その僅かな変化に気付いてしまった。
表情は変わっていない。けど…
 
17 名前:窓に映るキミ 投稿日:2007/02/27(火) 19:02


ほんのりと耳が朱に染まっている。(かわゆい)

 
18 名前:窓に映るキミ 投稿日:2007/02/27(火) 19:06


「吉澤ぁ、最後ぐらい前向けよぉ」


クラスメイトの笑い声の中、あたしの耳も朱に染まる。(よしてよして…)
 
19 名前:窓に映るキミ 投稿日:2007/02/27(火) 19:07



 
20 名前:窓に映るキミ 投稿日:2007/02/27(火) 19:08


中澤先生がまとめに入り、もうすぐ授業が終わる。


この後、思い切ってマックにでも誘ってみよう。
軽〜い感じで。ノートを口実に。

何かが始まりそうな予感と、ほんの少しの期待を胸に。

 
21 名前:窓に映るキミ 投稿日:2007/02/27(火) 19:08


  END 〜 &?

 
22 名前:カナリヤ 投稿日:2007/02/27(火) 19:16

はい、という訳でよっすぃー視点のいしよし短編を
初めて書いてみましたがいかがでしたでしょうか?
なんとも締まりのない感じかも知れませんが。w

梨華ちゃんが大好きなので梨華ちゃんを絡みの作品を
今後、また何か書ければ良いなと思っています。

ありがとうございました。

 
23 名前:名無し飼育さん 投稿日:2007/02/27(火) 22:34
すごく可愛い二人ですね。
おもしろかったです。期待してます。
24 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/02/27(火) 22:43
面白かったです。いしよし大〜好きなので続きが読みたくなちゃってます。w
あっ、梨華ちゃん視点もいいかもw梨華ちゃんもよっすぃーを盗み見てた感じがするし。
って欲張りすぎですね。w
25 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/02/27(火) 23:22
おもしろかったです。
その後がかなり気になる・・・(笑)
又、楽しみにしてます。
26 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/02/28(水) 19:28
すごく(・∀・)イイ!!
続き期待してるっす
27 名前:カナリヤ 投稿日:2007/03/01(木) 00:17
あわわわ、こんなにレスが付いてるっ!?(驚
1つでも感想が付いてたら良いなぁってぐらいに思ってたのですんごい嬉しいです♪w

>>23さん
記念すべき処女作の初レスありがとうございます♪
楽しんでいただけたようで良かったです。^^
ご期待に添えられるかどうか分かりませんが
また次回作が出来た際には読んでやってくださいね。

>>24さん
ありがとうございます♪続きを書くのに完結までの構成を練っているので
いましばらくお待ちください。
その中で梨華ちゃん視点は折りをみて入れていければと考えています。

>>25さん
ありがとうございます♪続きの話も構成中ですので、また更新した際には
読んで頂ければと思います。しばしお持ちください。^^

>>26さん
ありがとうございます♪そんな誉めていただけるとは!!w
続きもまた書こうと思っているのでしばしお待ちください。^^

28 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/06/27(水) 02:57
待ってます
29 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/07/21(土) 13:24
同じく待ってます。
30 名前:カナリヤ 投稿日:2007/08/08(水) 14:19
お久しぶりです!カナリヤです!

一連のスキャンダルに滅入ってしまい、
自分自身、もうハロプロから一切手を引こうかと思っていました。
けれど、やっぱり梨華ちゃんが好き、よっすぃーが好きだって思いました。

待ってくださっている、と、レスを下さった方。ありがとうございます。

待たせてしまって申し訳ありません、少しづつですが書き始めています。
同じように短編、もしくはさわりだけでも更新できたらと思っていますので
宜しければまた読んでやってください。

それでは。
31 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/08/26(日) 01:12
楽しみに待ってます。
32 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/09/25(火) 22:50





 
33 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/09/25(火) 22:52


街のはずれ、小さな森を越えた先にある小高い丘のさらに奥。
瑞々しく生い茂る木々に囲まれた小さな家に少女と1匹の犬が住んでいました。

 「ラッキー、それじゃあお使いお願いね」
 「ウォン!」

ラッキーと呼ばれたその犬は、大きな体躯に首から下げたカゴを揺らして、麓にある街を目指します。

34 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/09/25(火) 22:54



〜〜〜 lucky


35 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/09/25(火) 22:56



 「あら、いらっしゃいラッキー」


店先で水をまいていたパン屋を営む女主人、アヤカがラッキーの姿を見つけるとにこやかに出迎えました。


 「今日は…、木いちごのジャムと…、あぁ、お願いしていたくるみと薬草ね!」


アヤカはラッキーが首から下げたカゴの中身を確認すると、同じくカゴの中に添えられた手紙を読みました。


36 名前:lucky 投稿日:2007/09/25(火) 22:59



 ”アヤカさん、いつもお世話になっています。
  今日はおいしい木いちごのジャムが出来たのでそれと、
  頼まれていたクルミ、それと薬草は乾燥させて粉末状にしておいたので
  必要な時は食後に小さじ1杯飲むようにしてください。”


37 名前:lucky 投稿日:2007/09/25(火) 23:00



 「ヒトミー!ラッキーが来たから干し肉とお金、それと用意はしてあるからカウンターに置いてあるカゴも持って来て!」
 「ふぁ〜い」


38 名前:lucky 投稿日:2007/09/25(火) 23:02


寝癖もそのままに、返事の代わりとばかりに大きなあくびをしながら妹のヒトミが出てきました。

 「もう!ホントにこの子は。早く起きなさいといつも言ってるでしょう?」
 「もう起きたよぅ。なぁ、ラッキー?」
 「ウォン!」

ヒトミは寝ぼけ眼でラッキーの首元に頬ずりしてほっこりしています。
そんな妹の姿を見て、姉のアヤカはなんだかあきれ顔。

39 名前:lucky 投稿日:2007/09/25(火) 23:08


 「オマエいい匂いしてるよなぁ…。ご主人様はどんな人なんだぁ?」
 「手紙に書かれている名前は可愛らしい名前だけどね」
 「ふ〜ん。一度でいいから会ってみたいなぁ」

ラッキーの暖かな太陽のような、
それでいて胸を好く華のような香りを胸いっぱいに吸い込んで
まだ見ぬこの子の主に想いを馳せるヒトミでした。

40 名前:lucky 投稿日:2007/09/25(火) 23:08



〜〜〜


41 名前:lucky 投稿日:2007/09/25(火) 23:09


いつからだったか、ラッキーがフラッと現れてはささやかなやり取りをするようになった姿見ぬ飼い主。


 ”これらに代わる品と物々交換していただけませんか?”


そう書かれたプレートが掛けられた山の幸を主とした品々が入ったカゴを前に、愛らしい表情でお座りしていたラッキーを街の中心部にあるこの街一番の大樹の下で見かけたのがパン屋の次女、ヒトミでした。

42 名前:lucky 投稿日:2007/09/25(火) 23:11


なんだかワクワクして。

 「新しいおもちゃを見つけたようだったよ。もう、それこそ目なんて爛々とさせちゃってさ」

苦笑まじりにそう語ったのは、そのときヒトミと一緒にブラブラしていた幼なじみのマイちゃん。

43 名前:lucky 投稿日:2007/09/25(火) 23:11


 「よし!家に帰って何か持ってこよう!!」
 「ちょ、ちょっと!何よ?急に」
 「マイもなんか持ってすぐまたここに集合ね!」
 「ちょっとヨッスィー!?」
 「いっそげー!!」
 
44 名前:lucky 投稿日:2007/09/25(火) 23:13


ヒトミとマイはそれぞれ家に戻り思い思いのものを持ち出して来ました。
ヒトミは店で焼いているパンを数種。こっそりと。見つかって怒られたけど。
マイもとりあえず飴玉がいくつか入った袋を持って現れました。

45 名前:lucky 投稿日:2007/09/25(火) 23:14

 「オイオイなんだよそれぇ〜」
 「はにが?」
 「飴玉って!しかも一個食ってるし!!」
 「ひかたないじゃん。そんないきなひ『はんかもってほい!』なんて言われはってなんも無いよ」
 「あたしなんて姉ちゃんにどつかれたんだゾ」
 「あ、ホントだぁ。おでこ赤ぁい。…ぷっ。」
 「笑うな!」
 「どうせ店のもん持ち出そうとして見つかったんでしょ?」
 「Zzz…」
 「ベタな返しはいいから。で?あのワンちゃんとこ行くんでしょ?人だかり出来てるから物々交換するなら早くした方がいいんじゃない?」
 「わっ!ホントだ!早く行くべ!マイちん!!」
46 名前:lucky 投稿日:2007/09/25(火) 23:14

マイの返事も待たずにパンを入れて持って来たカゴをぐるぐる回しながら
人が集まりだしているラッキーの下へ。
47 名前:lucky 投稿日:2007/09/25(火) 23:15


 「あ、ヨッスィーも来たんだぁ。」

48 名前:lucky 投稿日:2007/09/25(火) 23:16

のんびりとした口調で声を掛けて来たのは宿屋の一人娘、マキちゃん。

 「おっす。ゴッチンもなんか持って来たん?」
 「んあ?さっき起きたとこでお腹減ったからヨッスィーんとこのパン買いに行こうと思ったらなんか人が集まってるからさ」
 「あ、ゴッチン。オッスー」
 「マイちんオッスー」
 「ゴッチン相変わらずだな。もう昼過ぎよ?」
 「んあ。だからママに叱られたよ」

そう言って後ろに向くと、これまた見事な、それこそ漫画に出てきそうな立派なたんこぶが。

49 名前:lucky 投稿日:2007/09/25(火) 23:17

 「お、おぉ…。これはまた、見事な…」
 「ゴッチンのママ手加減なしだもんね」
 「もうね、起こしたいのか永遠に眠らせたいのかってゆー勢いだね」

50 名前:lucky 投稿日:2007/09/25(火) 23:18

その後、ヒトミ達は人だかりをかき分けてラッキーの前までやって来たものの、
周りを囲んでいる人達は不審がってか、ただの物珍しさで見ているだけなのか、
まだ誰も物々交換をしている様子はありませんでした。

 「まだ誰も交換してないみたいだね」
 「とりあえずカゴの中のものあさってみようよ」
 「だな。え〜っとぉ…どれどれ?」

ヒトミとマイは、カゴの中の山菜や手作りと思われる木製のアクセサリーなど
思い思いの物を交換して、自分たちが持って来た物をカゴの中に入れました。

51 名前:lucky 投稿日:2007/09/25(火) 23:19

すると、それを確認したのかラッキーは「ウォン!」と、ひと吠え。

 「おぉー!すげぇ。交換したの分かって吠えたんかな?」
 「なんかそんな感じだよね」
 「賢い子だねぇ〜、オマエは」

ラッキーもゴッチンに頭を撫でられ嬉しそうです。

52 名前:lucky 投稿日:2007/09/25(火) 23:20

周りにいた人達も、その様子を見てあたしも自分もとそれぞれの持ち物の中でカゴの中の物と交換しました。

ひと通り物々交換も終わると、ラッキーは首輪から出ている突起物に器用にカゴの取っ手に引っかけ、
テクテクと歩き出しました。

53 名前:lucky 投稿日:2007/09/25(火) 23:21

 「帰ってくね」
 「飼い主の下に?」
 「そりゃそうでしょう」
 「でもなんで飼い主さんはこんな回りくどい事したんだろうね?」
 「自分で物々交換持ちかけるの恥ずかしかったとか?」
 「どうかな。分かんないけど飼い主の下に帰ってくんならさ、ラッキー?だっけ?の後つけてみようよ」
 「「さんせー!!」」

マイの提案にヒトミとマキの二人も同意し、ラッキーの後をつけて行く事にしました。

54 名前:lucky 投稿日:2007/09/25(火) 23:28



55 名前:カナリヤ 投稿日:2007/09/25(火) 23:42
ご無沙汰しておりました、カナリヤです!
随分時間がかかってしまいましたが、いくつか考えていたネタの中から
なんか書きやすそうなものを選んで始めました。w

よちよち歩きの記念すべきカナリヤ第2作目です。

ただし設計図なしで始めたのでどんな展開になるのか自分でも分かりません!(爆)

なので、更新ペースもマチマチになるかとは思いますが、ハッピーエンド、
そして良き落としどころを探りつつ完結目指して頑張って書くので良かったらまた読んでやってください。

それでは。
56 名前:カナリヤ 投稿日:2007/09/26(水) 00:02
>28さん
>29さん

お待たせしてすいません!
ようやく書き始めたのでよろくお願いします。w
57 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/09/26(水) 18:26
面白そうですね!
ラッキーの飼い主はあの人ですか?
続き楽しみにしてます。
58 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/09/28(金) 23:20
続き楽しみです。
59 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/09/29(土) 04:07
まだですか〜?

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