くるくるまわる2
- 1 名前:おるぷち 投稿日:2010/04/10(土) 01:47
- おかげさまで前スレが
思いのほか長くなりましたので新スレです。
引き続き読んで頂けると幸いです。
変わらず
高橋さん、道重さん、光井さん目線
現モーニング娘。+小春ちゃん。
たまにエロ有
前スレttp://m-seek.net/test/read.cgi/dream/1228313879/1-
- 2 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/04/10(土) 01:48
- 絵里が気持ちいとこを
いっぱい、いっぱい触ってあげる。
中をかき乱し、つぶを擦り
全体を撫でて、舐めて
思いっきり絵里を味わうさゆみ。
絵里の外の空気にさらされた身体は
どんどん水気を失なって行くのに
大切なとこだけは逆にどんどん濡れていく。
それを絵里に教えてあげたら
絵里は恥ずかしそうにしつつも
喜びを隠し切れていない。
- 3 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/04/10(土) 01:48
- かなりの時間、絵里を味わって、
最後、指をしっかり突き立てると
「あ、ああああぁあー!!!!」
喉を震わせて叫ぶと絵里はお湯に
ずるずると沈んで行ってしまった。
「ちょ、絵里。死んじゃうから!」
慌ててお湯から抱きかかえると
熱い熱い絵里の身体がふにゃふにゃに
なっていた。本人の顔もふにゃふにゃ。
「大サービス、どうだった?」
そう尋ねると、へらりと笑って
抱きついてきて
「最高。」
なんて一言と親指を立てた。
- 4 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/04/10(土) 01:49
- さゆみは満足げにうなずくと
絵里に軽く口づけた。
「絵里、好きだよ」
「絵里も、さゆの事、だーい好きぃ」
「ふふふ、良かった。」
「だからねえ」
「うん?」
「また、してね?大サービス。」
今、終えたばかりなのに元気なの。
仕方ないなあ、と言いつつ
胸に手を伸ばすさゆみ。
慌てる絵里。
「ちょ!さゆ。今すぐって訳じゃ…あん」
というわけで2回目突入―♪
- 5 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/04/10(土) 01:49
- 結局3回したとこで終了。
もうスッカリ昼になっちゃった。
「もう絵里がエロいからー」
「違うでしょ?さゆでしょ?」
文句言いながら顔がにやにやしてる絵里。
なんだかお肌もツヤツヤね?
元々、朝はゆっくりするつもりで
朝食をつけてなくて良かった。
どうせ連泊やし、出かけるまでは
部屋に誰かが入ってくる事もない。
「ご飯食べに行こうか」
着替えとメイクを済ませて絵里の方を見る。
なんか真っ赤になってるし。
- 6 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/04/10(土) 01:50
- 「どうしたの?」
「さゆのバカー」
「は?何があ?」
「お湯!入っちゃうって言ったじゃん」
泣きそうな顔で絵里がさゆみを
睨んでくる。
「は?」
「だからっ!あそこにお湯が入って
パンツがぐちょぐちょになるのっ!!」
恥ずかしいなら叫ばなくてもいいのに。
「絵里は可愛いねえ」
「もう!ばか!絵里おトイレ」
そう言ってドスドスと音を立てて
絵里はトイレに行ってしまった。
- 7 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/04/10(土) 01:50
- ありゃ、やりすぎたかなあ?
でも絵里喜んでたしいっか。
その日はしばらくブツブツ言ってたけど
じゃあ、もうしない?
って言ったら頬をふくらませて黙っちゃう絵里。
可愛いやつめ。
なんか、さゆみ。すっごい満足しちゃった。
昨日はカッコ良かった絵里が
今日は可愛くてちょっと情けなくて。
それが何だかとても嬉しくて愛おしかったの。
だから絵里の手をぎゅっと握りしめてみた。
絵里は“うへへ”っていつものように
笑ってぎゅって握り返してくれたから
さゆみは、もっともっと嬉しくなった。
- 8 名前:おるぷち 投稿日:2010/04/10(土) 01:51
- 本日はここまでです。
初っ端からこんなんな予定ではなかったのですが
流れでこうなっちゃいました(汗
たまたまです。
いつもはこんな感じじゃないです、、、たぶん。
- 9 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/04/10(土) 09:45
- さゆえり最高です
- 10 名前:秋 投稿日:2010/04/10(土) 12:25
- うわあ(o´∀`)
さゆえりめっちゃいいですううううう!
- 11 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/04/11(日) 02:07
- しょっぱなからごちそうさまでした!
- 12 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/04/16(金) 23:25
-
久住小春・光井愛佳
初めてのデート
- 13 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/04/16(金) 23:26
- 今頃、先輩達は旅先やろか?
今日最後の授業を受けながら
窓際の自分の席から
青く晴れた空をちらっと見る。
そこから見えた景色。
そこにあった違和感。
うん、すぐに気付いた。
でもまさかなって思っとった。
いや信じたくなかったんや。
やって…
「めちゃ恥ずかしいんですけど」
- 14 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/04/16(金) 23:26
- 授業もHRも終え、玄関で立ち止まる。
目の前には校門。
その真ん中にここの生徒ではない派手な人物。
勢い良く手を腕を身体全体を振っとる。
大声であたしの名前を呼ぶ。
ほんと勘弁してほしい。
「みっつぃーーー!迎えに来たよっ」
ち。気付かれたか。
なんや嬉しそうやな。
物凄く良い事しとるって自信満々やな。
やっぱり大型犬みたいやなあ。
なんて呑気に考えとる場合やないわ。
- 15 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/04/16(金) 23:27
- 久住さんの50m程度前から
思いっきりダッシュする。
あたしが自分に飛び込んでくるとでも
思ったンやろうな。
デレデレ顔で両腕を広げて待っとる。
ま。もちろん無視や。
久住さんの横をすり抜けて更に加速する。
「えええええええーーーーーー!?」
高い声がそこら中に響き渡る。
ほんとに、ほんとに、ほんとーーに
勘弁してほしい。
たくさんの生徒の視線を感じる。
あー痛い、痛すぎる。
- 16 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/04/16(金) 23:27
- 学校も生徒も見えへんくなったのを確認して
人通りのない道でようやく止まった。
ひたすら走ったから当然息が荒い。
体育の時間でもこんなマジんなって走らんわ。
どうしてくれようか。
「はぁ、はぁ…み、み、みっつぃ〜。なぁんで逃げるの?
追いかけっこしたかったのぉ?」
眉を垂れ下げた大型犬が追い付いてきよった。
「はぁ、はぁ…あほか。なんで、、がっこ帰りに
んな事せな、、、はぁ、、あかんのじゃ」
ここまで何とか話したけどお互い息がきれて
それ以上は言葉が続かんくて沈黙が続く。
- 17 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/04/16(金) 23:28
- しばらくして。
息は整ったけど、今度は何を話してええんか
分からんくなった。
あたしだって早く会いたいとは思っとったし
迎えに来てくれたんも嬉しいって気持ちはあるんや。
ただ、嬉しいよりも恥ずかしいが圧倒的に勝っただけ。
やけどイキナリ走って逃げたんはまずかったやろうか。
ふいと久住さんを見ると視線に気付いて
ニコッと笑ってきよった。
「いやぁ、久しぶりに全力で走ったよぉ。
ちょっと面白いよね」
こいつ、何も考えとらん。
途端にさっきまでの弱気はどっかいって
怒りがふつふつと込み上げてくる。
- 18 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/04/16(金) 23:28
- 「あほかっ!!あんな恥ずかしい事せんでっ!!」
「だーーーってぇー。びっくりするかな♪って思ってぇ」
「ビックリが嬉しいに直結すると思ったら大間違いや!」
「もぉ、みっつぃは怒りっぽいなあ。
牛乳とか小魚食べるといいらしいよ?」
「うっさいボケ!!」
そう吐き捨てて駅に向かって歩き出す。
後ろからパタパタ足音がついてきた。
ほんと、気にしんなあ。
でも、そうゆーとこ助かっとるけど。
勢いで強い事言って後悔する事が
良く有るあたし。
そんな言葉を気にせんとニコニコ
くっついてきてくれる久住さん。
そんなとこ、ほっとするんや。救われる気ぃする。
なんて、本人には絶対言わんけど。
- 19 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/04/16(金) 23:29
- 「み〜っつぃ、どこ行く?」
「そうやなあ。あ、プリ撮るんやろ?」
「うん!!」
久住さんの手があたしの手を掴む。
ちょっと戸惑ったけど…
大人しく手を繋いで駅まで歩いた。
ちょっと嬉しい、やなんて
絶対、絶対言わんけど。
「写真なんて撮り慣れてるのに
プライベートになると
どうしてピースしちゃうんだろうね?」
1機種目を撮り終えて落書きしながら
ふと久住さんがそんな事を言う。
- 20 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/04/16(金) 23:30
- 言われてみれば確かにそう。
色んなポーズ、仕事では散々しとるのに。
「プライベートやからなんちゃう?」
モーニング娘。の自分から離れた
普通の自分はそんな仕事上のポーズようせん。
「じゃ、次からピース禁止で」
「え〜?むずかしない?」
仕事モードを持ち込むのはごめんやし。
やって今は…
「いいじゃん。どこで何してたって
小春は小春だしみっつぃはみっつぃじゃん♪」
「へ?」
「いいから、早く次行こう」
そう言って手を引っ張られた。
なんやろう。
あたしそこまで言ってへんのに
時々心を見透かしたような
鋭い発言をする人や。
- 21 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/04/16(金) 23:30
- どこで何してたって自分は自分。
そんなん当たり前なのに
久住さんが言うとなんか違う。
気持ちが軽くなる。
「ふふふん、レアプリげっと〜」
「なにが?」
妙にニヤニヤして久住さんが
撮ったプリを半分に切り分ける。
「みっつぃのプライベート制服姿」
「はぁ〜?」
「メンバー誰も持ってないでしょ?小春だけー」
何がそんなに嬉しいんだか。
- 22 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/04/16(金) 23:31
- 「制服なんて…それっぽいの何回でも着とるやろ」
「これは本物だもん。仕事のはなんちゃって。
高橋さんも着てるんだよ?コスじゃん。」
なんて本人に聞かれたら怒られそうな事を言うし。
思わず笑ってもうたけど。
「よーし次は買い物〜!」
また手を引かれてゲーセンの外へ繰り出した。
服もアクセサリーも変な雑貨も。
色々な店を見て歩く。
特にお目当てがある訳やない。
でも、色々見て2人でわいわい言い合う。
それだけが何でこんなに楽しいんやろう。
- 23 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/04/16(金) 23:31
- プリ撮るんも、ウインドーショッピングも
気の合う友達とでも
他のメンバーとでも楽しい。
やけど、やっぱ違う。
久住さんは違う。
ああ、あたし思っとる以上にこの人の事好きなんや。
- 24 名前:おるぷち 投稿日:2010/04/16(金) 23:35
- 本日はここまでです。
清純路線(?)に戻りました。
通常業務といったところです。
ノノ*^ー^)読者が欲求不満になっちゃいますよ?
从*・ 。.・)じれったいの。
>9 :名無飼育さん
从*・ 。.・)もっと言うの。ついでに、さゆみに可愛いも!
ノノ*^ー^)うわー。
>10 :秋さん
从*・ 。.・)極度に可愛い、さゆみをこれからもよろしく!
ノノ*^ー^)ちょ、絵里は!?
>11 :名無飼育さん
从*・ 。.・)お粗末さまでした♪
ノノ*^ー^)ごちそうにされたのは絵里ですよ?
- 25 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/04/19(月) 14:55
- 全力疾走するこはみつワロス。
純情路線も良いっすなー。
さゆえりのエロエロも
もちろん大好きですが!!
- 26 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/04/23(金) 23:01
- 「おなか空いたね〜!」
そういや、もう空が暗い。
制服のまま、あんま遅くなるんもなあ。
それに今日は…朝の母親の言葉を思い出す。
「そろそろ帰らんとなあ」
「えー?まだ早いよ!!なんで、なんで」
「だって制服やし。」
「そんなのー!周りいっぱいいるじゃん」
まぁそうなんやけど。
「まじめだなあ」
自分でも頭かたいと思う。
あ、こんなん嫌われる?
つまんない子やって思う?
- 27 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/04/23(金) 23:02
- 「そんなとこも好きだけどねっ」
「え?」
「大好き!!!」
いきなり抱き締められて固まってしまう。
「ちょ、こんなとこで…なにすんのや」
こんな、こんな、こんな。
人がいっぱいおる道の真ん中でっ。
「は、離しいやぁ」
「みっつぃ、全然小春の腕
振りほどこうとしてないじゃん」
その言葉に全身が熱くなる。
「つ、突き飛ばして通行人に
ぶつかったらあかんし!」
我ながら可愛くない。
なんでこんなにつまらん言い訳。
- 28 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/04/23(金) 23:02
- 「じゃあ、もうちょっとこうしてよう」
「調子のんな、ぼけ。」
そう言いつつもやっぱり
久住さんの腕は振りほどけん。
あたしを簡単に包み込む
細い長い腕は心地いい。
だけど胸がドキドキしてしまう。
この音、気付かれとるかな。
言葉とはまるで逆のこの心臓の音。
「やばーい!小春超ドキドキしてるー!」
ガバッと急にあたしの身体を離す。
一人になった身体が妙に寒く感じる。
やっぱ帰りたないなあ。
一緒におりたいなあ。
- 29 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/04/23(金) 23:03
- 「うち、来る?」
気付いたら言葉が出とった。
「え!いいの?」
ぱぁっと久住さんの顔が輝く。
「ご飯食べてき。なんかお母さん
今日ごちそう作る言うてたし。」
「あ、それで帰るって言ったんでしょー」
「…人を食い意地はっとるみたいに」
「じゃなくてー!お母さんがせっかく
作ってくれるからでしょ?」
まぁ、そうやけど。
「一応電話するわ」
お母さんに電話したら嬉しそうに
OKしてくれた。むしろ作りすぎたから
ありがたいわー!とか言ってた。
- 30 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/04/23(金) 23:04
- お母さんは久住さんに何度か会う内に
素直で元気な良い子なんてゆうて気に入っとったし
返事は予想通りなんやけど。
「ほんなら行こうか。」
2人また手を繋いで駅に向かった。
「おいしーーーー!お母さん天才☆」
久住さんがやたら誉めるもんやから
お母さんは上機嫌や。
「小春ちゃんたーんと食べてなあ〜。
愛佳なんか反応薄いから作り甲斐イマイチでなあ。」
「ちょ!おいしい言うとるやん」
「小春ちゃんは全身で言うてくれてんの」
もう、お母さんめっ。
そんなあたし達親子を久住さんが見とるんが
なんや恥ずかしいやないか。
- 31 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/04/23(金) 23:05
- 一緒にごはん食べて3人でやけど
色々おしゃべりしてお母さんの運転で
久住さんの家に送っていった。
車から降りる時
「じゃ、また明日ね。」
そう言って手をぎゅって握られた。
「ん、また明日。おやすみ」
「おやすみー!」
また明日、なんて良く交わす言葉やのに
なんでこんなに嬉しいてくすぐったいんやろう。
久住さんちから自分ちに戻る間に
携帯がなる。
久住さんからのメールや。
なんやろ?今、別れたばっかやのに。
忘れ物とか?そんな事を考えつつ
受信メールを開く。
- 32 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/04/23(金) 23:06
- “帰り際ちゅうしたかったけど
さすがの小春もお母さんの前じゃ
できなかったよー!また明日ね”
…明日?
明日会おうねの意味か
明日はちゅうするて意味なんか
そんな事を考える自分が恥ずかしい。
ああ、もう。
あの人に完全振り回されとるなあ。
- 33 名前:おるぷち 投稿日:2010/04/23(金) 23:09
- 本日はここまでです。
川=´┴`)久住さんの新しいお仕事ってなにすんの?
リo´ゥ`リ小春にもわかんなーい!
>25 :名無飼育さん
从*・ 。.・)エロエロは絵里だけなの
ノノ*^ー^)うへへ。ちょっとお預けです
川=´┴‘)純情とか恥ずかしいやん。
- 34 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/04/25(日) 20:44
- こはみつの青春コレクションや!
妄想族入ってる純情みっつぃがかわいいですw
- 35 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/04/29(木) 20:08
- 次の日はカラオケに行った。
昨日さんざん文句言ったからか
校門までは迎えに来んと
近くの駅でおとなしく待ってたんが
なんか可愛かった。
あたしが来たのに気付くと
嬉しそうに腕をぶんぶん振ったけど
大声で名前を呼ぶ事はなかった。
いや、呼び掛けて慌てて止めたンやけど。
そんな風に待ち合わせるやなんて
本当に普通のデートやなあ。
- 36 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/04/29(木) 20:08
- なんか「待った?」「ううん、今来たとこ。」
みたいな?
照れながら「じゃ行こっか。」とか?
なんか手を繋ぎたいけど繋げないもどかしさとか
ちゅーとかしたいけどタイミングが分かんなくて
戸惑ってみたいな純情な恋愛デート。
はぁ、ドキドキするわ〜〜〜。
なんて、期待したあたしがバカやったわ。
このムードもかけらのない久住さんに。
あたしが久住さんの側に辿り着くと
がっと手を引っ張られて
超〜ハイテンションで
「こっち、こっち〜!小春の行きつけ!」
なんて言われて、あっという間に
カラオケ屋さんにおった。
これじゃ友達と変わらんやん。
久住さんのあほぅ。
なんて、あたし何を期待したんやろ。
- 37 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/04/29(木) 20:09
- それでも部屋に通されて2人きりになったら…
もしかして、なんて少し緊張したのに
「きらりちゃん歌ってあげるー!」
とか言ってさっさと曲入れて
「ほら、みっつぃーも!」
なんてニコニコ笑顔で言われてしまった。
半ばやけくそで曲を入れまくって歌いまくって
踊りまくって。その内本当に楽しいだけになってもうて
2人とは思えん位に盛り上がった。
だけど、終わりの時間になって
何ごともなく、普通にカラオケかぁ…なんて
あたし寂しがっとる?
なに期待しとるんよ。
あたし、、、もしかして結構いやらしいんか?
- 38 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/04/29(木) 20:09
- カラオケ屋を出て駅に向かう途中。
「あ、みっつぃ送ってくから」
突然、久住さんに言われた。
「へ?何言うとるんよ。大丈夫やで。」
「でも、この前の事もあるし…心配じゃん」
この前って…変質者に襲われかけたん
気にしてくれとるンか?
さっきまで、ちょっと寂しいとか物足りんなんて
思っとったのに、たったそれだけの言葉で
嬉しぃて胸があったかぁなる。
やけど。
「今日は駅までは一緒やろ。自分とこの駅には
お母さん迎えに来てもらうし…だから、平気や」
- 39 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/04/29(木) 20:10
- 本当は凄い、物凄い嬉しいんやけど。
でもそんなん遠回りやし、悪いもん。
同じ女の子やのに申し訳ない気持ちになる。
そんなあたしの気持ちに久住さんが気付く訳もなく
不満そうな顔をあからさまにする。
せっかく気遣ってくれたのに
気ぃ悪くしてまったかなあ。
そんな不安な気持ちになったあたしに
久住さんは拗ねた顔と口調になる。
「みっつぃって賢いけど鈍感だよね」
「へ?なんで」
不安なんか即吹っ飛んで
思いがけない言葉にちょっとムッとした。
自分を鈍感なんて思った事はない。
どっちかというと気遣いできる方やって
自分でも思ってるし新垣さんなんかも
そう言うてくれはる。なのに!
- 40 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/04/29(木) 20:11
- 「ギリギリまで一緒に居たいだけって気付いてよ」
そう小さな声で呟いて両手を握られた。
「え?あ、そ、そうなんか」
「そうだよ」
「…そう」
なんや、そうゆー話か。
そりゃ気付かんで悪かったな。
なんて冷静になろうとするあたし。
やけど、それとは逆にめちゃ気持ちが高まっとるんが
自分でも良く分かる。
だって。やばい。嬉しい。ちょぉ恥ずかしいやん。
ああ、うまく言葉がでえへん。
あたし、つまらん女やな。
ここで嬉しいって笑えたらええのに。
顔が熱くなるだけで動けもせん。
- 41 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/04/29(木) 20:11
- ただ手を繋いだまんま駅までの道を
再び歩きだすあたし達。
「ねぇみっつぃさあ」
「な、なん?」
やばい、どもってもうた。
「今、どんな顔してるか分かってないでしょ」
「え?あたし何か変!?」
「そうじゃなくて、だからさぁ」
なんか言いにくそうにキョロキョロして
ぐいっと引っ張られて細い脇道に連れていかれた。
そ、そんな往来で言えんようなヤバい顔しとる?
「ヤバいって」
「やっぱそんなヤバい変な顔しとるん!?」
どうしよう。ぶさいく?アイドルなのに!
いや、その前に1人の女の子としてあかんやろ。
しかも好きな人の前で。あかん、あかーーん!
- 42 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/04/29(木) 20:12
- 「だからっ鈍感!ヤバい位に可愛いんだってば!」
「へ?」
昨日みたいにぎゅっと細い長い腕に包まれた。
「ちゅう、していい?」
耳もとで言われてぞくっとした。
いつもの高い声やなくて
ちょっと低くて、なんやセクシーに聞こえるやん。
なんか、、、ずるいわ。
「そ、そんな事っ、ふ、普通、、、聞かへんやろ」
「だって、イキナリしたら殴られそう。」
へへ、と軽く笑って真剣な目になった。
く、くるっ!!
目をぎゅっと瞑ると柔らかい感触が
唇に触れたんが分かった。
- 43 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/04/29(木) 20:13
- ちゅ。ちゅ。ちゅ。
そんな感じに3回唇が触れて離された。
恐る恐る目を開けたら困ったような顔。
あたし何かまずい事した?
「ごめんね、みっつぃ。初めてのキスこんなとこで」
「え?いや、別に、、、そんなん、、」
そんなんどうだっていい。
一応(たぶん)気を使って人のいないトコに
移動してくれたし。それに。
「大事なんはっ誰とかっていうか。
その、、、気持ちがあればいいって言うか、、
そ、そうやろ?」
久住さんを見上げたら、ぱぁっと
笑顔が広がった。
- 44 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/04/29(木) 20:13
- 「そうだよね!小春みっつぃ大好きだし
みっつぃも…小春の事、好き、だよね?」
「あたりまえやろ。」
「えへへへへへーーー」
「な、なん。気持ち悪い笑い方して」
「だって嬉しいんだもん」
「あ、、そう。さ、もう帰るで。」
そう言って手を引っ張って歩き出した。
あたしやって嬉しいのに
本当に可愛くないわ。
- 45 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/04/29(木) 20:14
- その夜、自分の部屋で
指でそっと唇にふれてみた。
ここに久住さんの唇がふれたんや。
キス、したんや。
そう思うとめちゃくちゃ恥ずかしい。
明日も会うのに。どんな顔したらええんやろ。
今日の久住さんの顔を思い出す。
キスの前の一瞬の真剣な目。
今日の久住さんの声を思い出す。
いつもとは違う、低めの声。
それを思い出すだけで胸がドキドキ。
やばいなあ。
あたし、重症やなあ。
- 46 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/04/29(木) 20:14
- おっきいクッションをぎゅうって抱きしめる。
久住さんに抱きしめられたい。
抱きしめたい。
また、ちゅう、したい。
恥ずかしいけど嬉しくて。
クッションにそっと唇を触れてみる。
当たり前やけど全然違う。
久住さんの唇はやわらかぁて、しっとりしとって。
優しくって。て、何考えとるんやろ、あたし。
めっちゃ恥ずかしいわー。
今日、、、寝れるやろか。
- 47 名前:おるぷち 投稿日:2010/04/29(木) 20:17
- 本日はここまでです。
ドキドキこはみつ青春デート編
もうちょっと続きます。お付き合いください。
>34 :名無飼育さん
思春期は色々頭で考えちゃうもんです。
川=´┴‘)あ、あたしだけやない??
- 48 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/05/04(火) 23:34
- うわーうわー
めっちゃドキドキしました
- 49 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/05/07(金) 17:42
- やばいこはみつが可愛い
- 50 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/05/13(木) 22:27
- 休み最終日。
今日は一日ゆっくり遊べるからって
久住さんが張り切って計画を
立ててくれとるらしい。
…どこ行くんやろ?
とにかく待ち合わせの駅に行く。
10分前か。
そういや、休み中は久住さんが
学校の方に迎えに来てくれとったから
「待つ」のは初めてや。
- 51 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/05/13(木) 22:27
- 自然に顔が笑ってしまう。
なんや「デート」って実感がしてきたんやもん。
「お待たせ〜♪」
待ち合わせ時間ぴったりに
久住さんが元気に現れた。
「おはよ。時間ぴったりやん。
で、どこ行くん?」
「おはよ〜!!えっとねー、たぶん
みっつぃ気に入ってくれると思うんだけど。
行こうかあー」
そう言って手を引っ張られた。
で、どこ行くか教えてくれんの?
まあ、いいか。
すぐ分かる事やしな。
- 52 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/05/13(木) 22:28
- ガタゴト電車に揺られる。
電車の中は少しだけ立っとる人もおるけど
ほとんどが座れる状態でゆったりした空間やった。
空は青いしお出かけ日和やなあー。
流れていく景色を見ながら
握られたままの手が気になっとる。
久住さんの方を見ると
にこって笑われた。
なんか、照れるようなくすぐったいような。
あ、この感覚。
カラオケ屋に行く前に妄想した感じの
ドキドキデートと同じやん。
- 53 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/05/13(木) 22:28
- ちら、と久住さんを見る。
窓の外を眺める横顔がなんや凛々しく見えてしまう。
あたあし、結構な乙女やな。
自分で自分が恥ずかしすぎるわ。
「次降りるよ」
そう言われて駅名を確認すると
行き先がようやく分かった。
「動物園?」
「うん。みっつぃライオン好きだし。
あ、子供っぽい?」
「ううん、そんな事あらへん。嬉しい」
そう答えると“良かったー”なんて
もの凄い笑顔をくれた。
こうゆうんが“花咲くような笑顔”って
ゆうんやろうか?ちょっと誉めすぎ?
- 54 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/05/13(木) 22:29
- 「外したらどうしようかと思ったー!」
「いやいやいや本当にライオン好きやし」
本当は久住さんとやったらどこでも良かったんやけど。
久住さんが「考える」って張り切ってくれただけで
嬉しかったんやけど。
あたしの「好き」を考えてくれてんが
さらにめっちゃめちゃ嬉しい。
- 55 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/05/13(木) 22:30
- 入場券を買って中に入ると
ちょっとした広場があって、そこで
大道芸をやっとった。
ピエロの芸に夢中で拍手を送る。
めちゃ楽しい。
「拍手っていっつもされて嬉しいけど
する方も楽しいなあー」
「そうだね!テンション上がるよね」
動物を見ても
「猿だー!高橋さんだー!うっきー」
なんて、ふざけて猿の真似したり
「うさぎだあー!道重さんふれあいコーナー」
そう言ってうさぎを抱き上げたり
「もしもし亀よ、亀井さんよー♪」
「どうしてお前はテキトーか♪」
一緒に替え歌歌ったり。
- 56 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/05/13(木) 22:31
- こんな、しょーもない
なんて事ない時間が何でこんなに楽しくて
愛おしいんやろう?
ふと、久住さんと目が合う、それだけで
どうして胸がドキドキするんやろう?
照れちゃう気持ちを誤魔化すみたいに
次の動物に向かう。
「あ!ライオンやあ〜〜!赤ちゃんもおるー!」
「おお!がおおーーーー」
全然似てない真似をする久住さんと
2人ライオンの檻の前にくっつく。
「ええなー!可愛いなー!カッコええなー」
「みっつぃは本当にライオン好きだねえ」
「うん、めっちゃ好きや」
- 57 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/05/13(木) 22:32
- 「小春は?小春の事は好き?」
そんなん、チョコ好き?みたいに聞くなや。
心臓が止まるかと思ったやん。
いや、止まるどころかドキドキうるさいけど。
「な、なに言うん。急に、こんなとこで、あほぅ」
目をそらすように言ったら
ぐっと両腕を掴まれた。
久住さんはあたしを真っすぐな目で見とった。
「あほじゃないよー!小春、ちゃんと
みっつぃから好きって言われてないもん。
聞きたいよ。ちゃんと。」
- 58 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/05/13(木) 22:32
- 口調はいつもみたいにキャーキャー声やのに
言葉はずしんと胸に響く。
「言ったやん!ちゃんと!」
そう。確かに言った。あの助けられた日に。
「そうだけど。あの時はあまりにも
びっくりしすぎて記憶があいまいなんだもん」
「そ、そんなん勝手やわ、、、大体、今やなくてもええやろ。」
「いいじゃん、誰もいないよ。ライオンしか、いない」
確かに周りには人がいない。
ライオンの檻の前。
あたしと久住さん。二人きり。
「ねえ、みっつぃ言ってよ。
小春はみっつぃが大好きだよ?」
さっきよりも真剣な目。はぐらかせそうもない。
- 59 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/05/13(木) 22:33
- 好き。
たった2文字が何で簡単に言えへんのやろう。
別に寒くもないのに、なんで震えるん?
久住さんの手があたしの手をぎゅって握る。
見上げると微かに微笑まれた。
でも目がちょっと不安そう?
そんな顔をさせとるんはあたしなんやよな。
握られた手に力を入れる。
大丈夫。だって、ちゃんと好きやもん。
大好きなライオンも見守ってくれとる。
「す、、、好き、や。ちゃんと好きやから。」
身体がぜんぶカーッと熱くなる。
「良かったぁ、嬉しい」
「むーー、あほぅ…」
- 60 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/05/13(木) 22:34
- 「小春ね、本当はちょっと不安だったの。
あの時好きって言ってくれたの、
イキオイなんじゃないか、とか、なんか、さあ」
「え、なんで」
あまりにも予想外な久住さんの言葉に
戸惑ってしまう。なんで、そんな事?
「だって…助けられたから言うしかないって
言ったじゃん。あの時は浮かれちゃったけど
後で考えてみたらさあ」
唇とがらせて拗ねたみたいに言う。
いや、確かにそんなような事言った気ぃするけど
そんなん照れ隠しやん。分かってやあ。
- 61 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/05/13(木) 22:35
- 「イキオイだけであんなん言わん、もん。
言うきっかけにはなったけど。。。
もっと前から言いたいって思っとったもん」
「もっと前?みっつぃ小春の事いつから好きだったの?」
「へ?」
いつからって…そんなの。
「知らん」
「ええー!?知らんって何ー!ケチィ」
「ケチちゃうわ。そんなん、いつとか分かるかっ」
「嘘だーーー!うーそーだーーーー」
「じゃあっ、じゃあ自分はいつなん!」
「みっつぃのシャワー見た日っ!!!」
胸を張って妙にキッパリ言いきった久住さん。
- 62 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/05/13(木) 22:36
- いや、ちょっと待て。
…シャワーって、ドアのカギ壊れとって
裸を見られたあの日やんな。
確かにあの日。
急にあたしんこと好きとか言い出した、けど。
ちょ、待て待て待て待て!それって。
「か、か、か、身体目当てかー!この変態!すけべ!!」
「え?ちがっ、そうゆう意味じゃなくてっ!
いや身体にもかなり惹かれたけど」
「はああーーーー!?」
「いいじゃん、誉めてるんじゃん。
身も心も全部好きなんだってば」
「うっさいボケ、恥を知れぇ」
- 63 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/05/13(木) 22:36
- もう恥ずかしくて仕方ない。
本当に久住さんってあほやぁ〜!
ライオンさんもそう思うやろ?な?
て、人が訴えかけとんのに
ライオンはそんなの知るかと言わんばかりに
大きなあくびをひとつ。
もーーなんやの、なんやの!?
まぁ天気イイしな。眠くもなるやろうけど。
この薄情もん!!
「次いこ。」
急に歩き出したあたしに
久住さんが慌てて付いてくる。
- 64 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/05/13(木) 22:37
- 「みっつぃー!怒んないでよぉー。
シャワーはきっかけだよぉー。
ちゃんと好きだってぇー!」
もう、大声でぇー。
「好きだよおー!愛してるって〜」
パタパタパタパタ。
足音と共に久住さんの声が追いかけてくる。
ほんと、しょーがない人や。
こんなんと付き合うのきっと
あたしくらいやで?
感謝しいや。なーんてな。
- 65 名前:おるぷち 投稿日:2010/05/13(木) 22:42
- 本日はここまでです。
どっきどきデート編もうちょっと続きます。
リo´ゥ`リもっとイチャイチャ〜♪
>48 :名無飼育さん
川=´┴‘)あたしの心臓爆なんか発寸前やでぇ
49 :名無飼育さん
リo´ゥ`リそうなんだよねー!小春可愛いの!
川=´┴‘)こーはーみーつー!!
- 66 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/05/15(土) 20:01
- 小春w素直すぎていいなあw
みっつぃーの心臓が心配ですw
- 67 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/05/16(日) 17:17
- こはみつサイコー。
みっつぃ〜、小春にドンドン振り回されちゃって下さい。
もしかして、逆だったりするのかも!?
- 68 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/05/22(土) 20:13
- 「これどう!?」
久住さんが差出したんは
白いライオンのマスコットのついた
キーホルダー。
「おお、可愛いや〜〜ん」
「よし!じゃ買ってくる」
そう言って2つ持ってレジに向かう。
「え?買うん?」
「うん。おそろいだよー!いいでしょ?」
歯を見せてキラキラ笑う。
「うん、ええな。」
照れくさくて、うつむいてしまう。
「あ、あっちのベンチで待ってて〜」
パッと振り返ってぶんぶん腕を振るもんやから
近くの棚にごつんとぶつけた。
あほやなあ。
- 69 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/05/22(土) 20:14
- しばらくして。
太陽の下。
陽の光を全身に受けて
アイスキャンデーと白いライオンを持って
あたしの待つベンチに久住さんが駆けてきた。
「美味しそうだったからコレも買ってきたよ!」
オレンジとピンクのアイスキャンデー。
ピンクの方をあたしに差出して
「はい、いちご!」
「ありがとぉ」
いつの間にこんなにあたしの好み知っとるん?
ビックリして久住さんを見たら
オレンジに思いっきりかじり付いとるし。
あ、思いっきりいくもんやから
崩れてぼろぼろ落ちちゃってるし。
- 70 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/05/22(土) 20:14
- 「ぷ。あほぉやなあー」
思わず笑うあたしを指差して声を上げる。
「あー、みっつぃ可愛い!」
「へ?」
「笑顔!!うんうん。すっごい可愛いよ!」
「あ、そう。」
よぅそんな事、恥ずかしげに言えるわ。
照れるこっちが気にしすぎなんやろか。
もう。もう。もう。
いちごのアイスキャンデーは
なんや甘過ぎて、胸がきゅうってなった。
- 71 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/05/22(土) 20:15
- 「やっぱいいよね、これ!」
お互いのカバンにぶら下げたライオン。
ちょっとおまぬけ顔に見えるんが
愛嬌があってええなって思う。
動物園をくまなく回って
閉園時間の5時に手を繋いで
帰りの門をくぐった。
あたしの横には久住さん。
久住さんの横にはあたし。
ちょこっと前やったら考えられへんかったのに
今、こうしとるんがスゴイ自然に思えて
頬がゆるんでしまう。
- 72 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/05/22(土) 20:15
- 「何ニヤニヤ笑ってんのー?」
久住さんがあたしの顔を覗き込んでくるから
あたしは正直に応える。
「久住さんの事、めっちゃ嫌いやったはずなのに
おかしいなーって思っとった。」
「ええーー?何それ、ひどーい!!」
頬を思い切り膨らましとるけど
繋いで手は離さない。
あたしはにこっと笑って続ける。
「なぁ、どっかで聞いたんやけどな。
嫌い!って最初思った方が
好きってなるもんなんやって。」
「は?なにそれー」
- 73 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/05/22(土) 20:16
- 「んーなんやろ。嫌いって思った人の
良いとこ見つけるとそれが普通より
もっと感動するんやない?」
「そんなの、最初から好きなもんは好きで
嫌いなもんは嫌いだよー」
「じゃあ、久住さんはあたしの事
最初から好きやった?」
ぐっと言葉に詰まる。
そりゃそうやろな。
「でも!嫌いじゃ無かったよ!?
嫌われてるとは思ったけど。。。だから、たまに
ちょっと優しくされたら嬉しくて…」
「はらな?そうゆーもんやって。」
「ええ?嫌いじゃなかったってば!」
「だからー振り幅って事やろ?」
「意味分かんないしー!」
困ったもんや。どう説明すればいい?
- 74 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/05/22(土) 20:18
- 「例えばな?優等生の子が万引きしたら
大問題になるけどヤンキーが万引きしたら、
やっぱりねって思われるだけやろ?
逆に優等生が花壇の水やりしとったら
普通やし何とも思わんけど
ヤンキーが水やりしとったらこの人
こんな優しいとこあるンやって感動せぇへん?」
「なるほどー!みっつぃ天才!
でもそれならヤンキーって得だね」
「…だめだこりゃ。」
そうゆー事が言いたかったんと違うけどなあ。
まあ、いっか。
「まぁいいじゃん!今はみっつぃ
小春の事好きなんだしね!!」
「な、なにを、、、自信満々に」
「いいじゃん、そう言い聞かせてんの。
小春自身に。だってみっつぃ中々言ってくれないしさ。」
「今日言うたやんかーーー!」
「うん。嬉しかった」
- 75 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/05/22(土) 20:18
- いつものアイドルスマイルでも
あほっぽいスマイルでもなくて
しみじみっていうか穏やかな笑顔。
これやから。振り幅って奴は。
「ねぇみっつぃ?」
「なん?」
「ちゅーしていい?」
「んーーー、、、?は!?い、いま!?ここで???」
ここ、駅のホームやで?
人ゴミとはちゃうけど、そこそこ人おるで?
ちゅーか急になんて事言うんや!!
「あ、、あかん、あかん、あかんーーーー」
「確かにね、うんうん。振り幅だよね」
「は?何が?」
もう訳分らん。
- 76 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/05/22(土) 20:20
- 「みっつぃって小春より賢くて周りに気ぃつかえて
大人な発言とかするし色々な事知ってるけどさ。」
そこで一旦言葉を切ってあたしを
いたずらっぽく見つめるから
ドキッとした。な、なんや???
「ちゅうって言うだけで、すぐうろたえるの。
めちゃくちゃ可愛いよね」
な、な、な、な!!!!!
「ば、ばかにしとるっ!!!!」
てかっ!さっきの話理解しとるんやんか!!
「してないじゃん。可愛いって」
「しとる!!なんや自分ばっか経験豊富みたいに!」
「豊富って事はないけど。みっつぃよりはね?」
「な!も!!!さ、さいてーーー」
- 77 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/05/22(土) 20:20
- 「そんなみっつぃが大好きだって言いたいだけだよ」
「かかか、、、かかかわっ、だまっだまされへん」
「ほら、やっぱ可愛いじゃん」
にっきり微笑まれる。
やっぱバカにしとるやんか。なんや、ちくしょー。
頬が熱くなる。
でも、手は離さへん。
- 78 名前:おるぷち 投稿日:2010/05/22(土) 20:24
- 本日はここまでです。
若干、更新が遅れております(;一_一)
それにしても、、、この話の
季節はいつなんでしょうね?(汗
>66 :名無飼育さん
川=´┴‘)心臓の音聞かれたら
生きてけないほどハズイからあ〜
リo´ゥ`リんー?どれどれ?
>67 :名無飼育さん
リo´ゥ`リお互い様だよね☆
川=´┴‘)んえええええーー!?どこがっ!!
- 79 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/05/28(金) 10:35
-
慌ててうろたえるみっつぃが
めちゃくちゃ可愛いですっ!!
それにしても小春経験豊富って???
- 80 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/05/29(土) 19:47
- 「今日は小春んち、寄ってってよ」
「へ?」
「うちでご飯食べてって!
この前はみっつぃんちでご馳走になったからさ」
「ああ、うん。別にええけど」
「小春の自慢の健康食材で身体にイイもの
食べさせてあげるーーー♪」
「え?久住さんが作るん?」
「ううん、作るのはお母さん。
小春は食材選ぶ係ー!!」
お母さん大変やな。心でそっと同情した。
- 81 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/05/29(土) 19:48
- 「たっだいまー!」
「おじゃまします」
あたし達が久住さんの家に着くと
家族総出で出迎えてくれて
なんや恐縮してしまった。
お母さんは特ににっこにこで
たくさんの美味しい料理をふるまってくれはるし
お姉さんもアレコレ取り皿に取ってくれるし
お父さんも帰りは送ってくから、なんて
めっちゃ優しいし。
そんな中、久住さんがなんだかご機嫌斜めなんは
なんでなんやろう???
「なぁ、久住さん?」
「…なに?」
「何か怒ってるん?」
家に入る前までは機嫌良かったのに
今は見るからに仏頂面。
- 82 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/05/29(土) 19:48
- 「怒ってないし」
嘘ばっかやん。なんなん?あたし何かした?
「愛佳ちゃん小春なんか気にしなくていいのよー!」
「そうそう、お姉ちゃんと仲良くしよう?愛佳ちゃん」
「いやいや、お父さんも仲間に!な、愛佳ちゃん」
「…はぁ。」
皆さんニコニコってゆーよりニヤニヤ?
なんやろ。
「んもーーーー!皆のバカ!!」
ついに久住さんが大声を出した。
なん?あたしやなくて家族に怒ってたん?
「なによぉー。小春の為に協力してるんじゃない!」
お姉さんが更にニヤニヤして言う。
「そうそう、小春が呼びやすいように
私たちが雰囲気つくってあげてるんじゃないの」
お母さんまでニヤニヤ。
- 83 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/05/29(土) 19:49
- 「呼ぶって何?」
久住さんの服の裾をつんつん引っ張ると
なんか頬を赤らめて
「なんでもないし!!もう皆黙っててよー」
「小春、素直になりなさい。愛佳ちゃんに
お願いすればいいじゃないか」
今度は妙にまじめな顔でお父さんが言わはる。
だから、なんなん?
「お願いってなん?」
「う…だから、その。」
「もー小春は意気地なしだな!愛佳ちゃんって
呼びたいって言えばいいじゃないの!」
え、呼ぶってあたしの名前?
- 84 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/05/29(土) 19:50
- 「ちょっと!!お姉ちゃん!!!」
慌ててお姉さんの口をふさぐ久住さんを
指差してお母さんは大笑い。
「バカねー、この子は!もう言っちゃったのに
そんな事しても意味ないじゃないのー!あっはっは!!」
悔しそうな、恥ずかしそうな顔をする久住さんは
なんや新鮮で何やちょっと可愛いかもしれん。
そんな事悩んで家族に相談してたんやろか?
苦笑してあたしは言う。
「名前、呼べばええやん」
「え!?いいの?」
あまりの驚きようにこっちがびっくりや。
意味が分からん。
「何でだめなん?」
「だって前呼ばしてって言った時に嫌だって」
あ…そういや、そんな事もあったような。
まだ好きなんて言えてへんかった頃。
- 85 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/05/29(土) 19:50
- 「そ、そん時と今は、その、状況、ち、違う、し」
さすがに付き合ってるなんて言ったらまずいよな?
そう思って何とか伝わるように言う。
「ほんと?愛佳って呼んでいいの!?」
「う、、ん。ええよ?」
「じゃあ!小春の事は小春だよ!?」
「う、ん。あ、その。努力するわ。」
イキナリはちょっと呼べる自信ないし。
それでも久住さんは満足したみたいで
急ににっこにこになって
ご飯をモリモリ食べ始めた。
た、単純!!!!!
家族の方も呆れてはるやん。
- 86 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/05/29(土) 19:51
- 「ごめんね、愛佳ちゃん。こんな子だけど
仲良くしてやってね」
「あほだけど悪い子じゃないから」
「は、はい。」
十分、分かってます。。。
「さ、愛佳!小春の部屋行こう」
「ああ。うん。」
ご飯を食べ終えるなり
凄い勢いで手を引っ張られた。
ドタバタと廊下を走り抜け
部屋に入るなりぎゅうっと抱きしめられた。
- 87 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/05/29(土) 19:52
- 「え、ちょ、なに」
「だって嬉しいんだもん。」
「な、なに、が?」
「だって名前で呼んでいいって。
前は嫌って言ったのに。いいって。」
「…前は…ちょっと。その、恥ずかしかっただけやし」
「そっか!恥ずかしかったのかあ。
やっぱ愛佳は可愛いね」
「へ、、、な、な、なにが」
「恥ずかしがり屋さんなとこが可愛いんだって。」
「う、うっさい。そ、それより苦しいし、離してや」
「えーー、もう?」
「十分やろ!」
ぐっと腕に力を込めて久住さんを離すと
近くにあったベッドに腰掛ける。
久住さんは気を悪くした様子もなく
にこにこしたまま、あたしの横に座った。
- 88 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/05/29(土) 19:53
- 「ねえ、小春って呼んでよ」
「…う、ああ。そう、やな。」
「うん。さ、呼んで、呼んで」
そう期待満々な目で見られると呼びにくいんやけど。
でもここで呼ばへん訳にはいかんよなあ。
すう、と深呼吸して心の準備や。
「こ」
「こ?」
「は」
「は?」
「る!」
「るぅぅぅぅぅぅぅ〜〜〜!?って続けて呼ぼうよ、そこは!」
「だぁって。やっぱ、なんか、その、、、ごめん」
「ま、いっか」
「ええの?」
「慌てる必要ないしー。その内すらっと
呼んでくれるでしょ?」
「うん。絶対呼ぶし。待っとってくれる?」
「うん、待つ。小春けっこー気ぃ長いよ」
「そっか。」
良かった。なんや、ほんとごめん。
なんで、あたしこんなに意気地がないんやろ。
- 89 名前:おるぷち 投稿日:2010/05/29(土) 19:55
- 本日はここまでです。
こはみつお休み編は次で終了の予定です。
79 :名無飼育さん
小春の言う事をまともに受け取ってはいけませんw
- 90 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/06/04(金) 21:10
- 「ね、愛佳。約束」
「え、うん。約束」
そう言い終わると同時に久住さんの顔が近付いてきて
あっという間にキスされた。
やわらかい、くちびる。
あっつい、くちびる。
…
……
………なんか、長い?
- 91 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/06/04(金) 21:10
- 「あのさ、愛佳。口、開いて?」
「え?」
くち?なんで開くん?って聞くより早く
あたしの中になんか柔らかい物が侵入してきた。
それが久住さんの舌やって気付くのに
どんだけ時間がかかったやろうか?
久住さんの舌はまるでそれだけが
単独で生きとるみたいに自由気ままに
あたしの中を動き回る。
これって、あたしはどうしたらええんやろう!?
頭ん中がくるくる回ってしまう。
まともに思考回路が働かへん〜。
- 92 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/06/04(金) 21:11
- どうにもできへんで
久住さんを好きに動かさせたまんま
しばらくすると、
ようやく久住さんの気がすんだんか、
あたしの中は空っぽになって
ただ、透明の液体がつーっと2人の間に垂れ下がった。
「え、なに、これ。」
その透明の液体の糸?みたいなんが
妙にエロティックに感じられて
というか。
それをぬぐった久住さんのくちびるや
指先やそれを見つめる視線が
すごい女っぽくて腰のあたりの骨が
ずくんってなった。変な感覚。
それと同時に自分が何をされとったか
ようやく悟って、あたしはもうなにがなんだか。。。
- 93 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/06/04(金) 21:12
- 訳、分からんし。
いや、あの。
さすがに知識はあったけど。
大人になったらそうゆーキスするもんなんやって
頭では分かっとったけど、そんなん。
そんなん、まさか今、自分がする事になるなんて
思ってもみいへんかったんやもん。
久住さん、、、慣れとるん?
そういや経験豊富とかってゆってへんかった?
「ちょ、みっつぃ?どうしたの?おーい」
気付いたら久住さんがあたしの目の前を
手のひらピラピラさせとった。
- 94 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/06/04(金) 21:12
- 「あ、ぼーっとしてたわ。」
「ええー?」
「あ、呼び方みっつぃに戻っとるやん」
「ええー!?今、そこ?」
だって、だって。
頭がマワッとるような回ってへんような。
訳分からんのやもん!
なんか冷静にならな!みたいになっとるんやけど
意味分からへんのやもん。
「大丈夫?」
「なにが?」
「最近、小春分かってきたんだけどさ。
パニくってる時、妙に冷静ぶるよね?」
「…分かってんのやったら聞くなや。」
- 95 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/06/04(金) 21:14
- 「だってさー、そうかな?って思ってても
反応薄いと不安になるよ?」
「そう言われても。こちとらパニック中やし」
「パニック中って普通そんな冷静に言わないし。」
そう言ってくしゃっと笑った。
さっきの「女」の顔とは大違いな子供っぽい顔。
「愛佳は意外性の女だねえー」
「小春は突拍子もない女やわ」
あ、今すらっと言えたで?小春って。
「そんなに待たなかったね」
「そうやな。」
「…」
「……」
「でさ、どうだった?」
「…なにが?」
なんとなく、分かったけど聞いてみる。
- 96 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/06/04(金) 21:14
- 「今のキス…」
やっぱりそうやよな。
でも、そんな風に聞くやなんて
久住さんも初めてなんかナ。
うーん。どう答えたらええんやろ。
「小春…へた?」
「いや、その。下手かどーかやなんて聞かれても
比べるもんないし、よう分からへん。
びっくりしてそれどころやなかったし」
「そっか」
「うん。」
「小春も一生懸命すぎて自分で良く分かんなかった」
「分からんのかい!」
「分かんないよー。小春も初めてだし!」
初めてなんや、ってほっとしたのに
あたしの口は勝手に言葉を放つ。
- 97 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/06/04(金) 21:15
- 「“も”って、あたしが初めてなんは確定なんかい」
「ええ!?あるの!?」
勢いよく聞かれても。そりゃ、予想通り。
「ないけど。」
「なんだよ、もー!驚かさないでよ」
心底ほっとしたって感じで身体の力が
抜けたようにへにゃあってなっとるし。
「どうせ、経験なんもあらへんわ。」
どうせ、子どもやわ。
むっとして久住さんの方を見るとニコニコって。
「なに笑っとるん」
「嬉しいな~って思ってた」
「なにが」
「愛佳の全部の初めて小春が貰えるって事が」
「な!やるなんて言っとらんわ!!」
「いいじゃん。予約、予約〜〜」
「ちょ、そんな勝手に。募集しとらんし」
- 98 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/06/04(金) 21:16
- そう言いつつ久住さんの目が光るのを
あたしは見逃さへんかった。
だから次の瞬間、何が起こるのかあたしは
簡単に予測できた訳で。
「なんで、避けるの」
さらにキスされてたまるか!とばかりに
久住さんの唇を思いっきり遠ざけるべく
顔ごと向こうっ側に押しやるのは簡単やった。
だって。
だって。
- 99 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/06/04(金) 21:16
- 今日またさっきみたいなキスなんかされたら。
「心臓こわれる」
ドキドキしてドキドキして。
絶対、寿命縮まるに違いない。
世の恋人たちは平気なんやろうか。
久住さんはそんなあたしに優しく微笑んで
「それなら仕方ないね」
なんて言って頬にかすめる様なキスをした。
ああ、もうこれだけで。
今日は眠れそうにもない。
明日からは仕事やっていうのに。
困ったなあ、なんて思いつつも
すごい幸せなんは確かなんやけどね。
- 100 名前:おるぷち 投稿日:2010/06/04(金) 21:18
- 本日はここまでです。
小春とみっつぃの休日編は終了です。
この後は元通り日常的な娘。さんの
お話になります。
よろしくお願いします
- 101 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/06/06(日) 18:53
- こはみつのデート編お疲れ様でした。毎回ニヤニヤしながら読ませて頂きました。ちょっとずつ進んでいく関係が好きですが、みっつぃはずっと小春に振り回されてドキドキしててほしいです。
- 102 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/06/09(水) 00:54
- 小春、さりげなくすごい発言してますねw>>97
みっつぃーの反応がまたいちいちかわいいw
- 103 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/06/14(月) 21:19
- 今日の楽屋は一言でいえば「変」
休み明けの娘。達。
本来なら、しっかりとプライベートの
時間を満喫して、ゆったりとした心構えで
あるいは仕事へのモチベーションを上げて
あるいは若干ダルイ面持ちで出社、のはず。
だけど。
リーダーとサブリーダーは
目と目が合うたび頬を染め照れ笑いして
桃色な雰囲気だし。
さゆみの横の絵里は
いつもより更にデレデレゆるみっぱなしの顔。
小春はいつもよりテンション高くて
みっつぃはハッキリ小春を意識してるって
分かるぎこちなさ。
- 104 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/06/14(月) 21:20
- そして、そんな彼女たちを見る
田中れいなの不機嫌な事。
いつも通りなのはジュンリンだけ。
高橋・新垣組のお土産である韓国ノリと
道重・亀井組のお土産である温泉まんじゅうと
久住・光井組のお土産である動物クッキーを
パクパク食べてご満悦。
「ねえ、れーな。何怒ってんの?」
れーなはさゆみをジロリと睨むと
「この甘ったるい雰囲気が気持ち悪か!」
やっぱりな答えに苦笑する。
「特にそこのデレ亀。」
まあ、よだれを垂らさんばかりのゆるさ加減だよね。
- 105 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/06/14(月) 21:21
- 「れーな、寂しいの?」
「ばっ!誰もそんな事ゆっとらんやろ!」
「ふうーん?なんか愛ちゃんとガキさんも
進展したみたいだし?」
「2人は大人やけん、れーなもお祝いしたいくらいの気分っちゃ!」
なぜか胸を張って余裕を見せつけるれーな。
だけど、これはどうかな?
「みっつぃ…大人の階段登っちゃったかなー?」
「なっ!?」
途端に逆毛たった猫みたいになるれーな。
自分より年下で純なみっつぃには
先を越されたくないらしい。
れーなのナケナシのプライド。
- 106 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/06/14(月) 21:21
- 「ちょ!愛佳!!あんたっ!あんたっ!!」
「はい?」
イキナリ肩を掴まれて、ふしぎ顔のみっつぃ。
「ま、まさか、、、休み中にこ、小春、、、と?」
「え?や、な、なんも、そんな、、ななな、、、」
分かりやすく動揺するみっつぃ。
「ちょ、嘘やろ?なあ、嘘やんな??」
何を想像したのか慌てるれーな。
そんな2人を見て、いつの間にか
絵里の顔はデレ顔からニヤリ顔。
「れーなって単純。みっつぃは
まだまだお子ちゃまに決まってるじゃんね」
- 107 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/06/14(月) 21:22
- 「んー、でも小春の浮かれ具合から言って
何かはあったんじゃない?」
「ちゅーくらいだよ、きっと。」
「…どんなチューだかねえ?」
そう言うと絵里がピクッと揺れた。
なんだかんだ言いつつ
皆みっつぃには純なままでいてほしいんやね。
ん?て事は…他の人はどうなんだろう?なんて
さゆみの好奇心がむくむく。
キョロキョロと楽屋を見渡して
ターゲット捕獲★
- 108 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/06/14(月) 21:23
- 「ガキさん」
「ん?なに、さゆみん」
愛ちゃんがマネージャーに呼び出されて
雑誌を読み始めようとしたガキさんを
今のさゆみは見逃さないんだなー。
しかも、丁度みっつぃ本人もどっか出て行ってるし。
「なんかぁ、みっつぃ大人の階段登っちゃったらしいよ?」
「ふえぇっ!?お、大人!?階段!?」
分かりやすくテンパったガキさんは
手に持った雑誌をパタリと落とした。
「なんかー、休み中に、、、ねえ?」
するりと側に寄ってきた相方に問いかけると
目をくりくりさせてイタズラっぽく笑う。
- 109 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/06/14(月) 21:23
- いつもなら、この顔した絵里に
気付かないはずないガキさんなのに
「いやぁ〜絵里もビックリですよ。まさかみっつぃがね」
なんて言葉に更に動揺しちゃってる。
やばい、おもしろい。
「だ、ダメダメダメダメダメーーーーー!」
「いや、さゆみに言われても」
「そうそう。思春期って好奇心の塊だしぃ」
「こ、こ、こう、好奇心でそんなのダメだから!!」
ぶんぶんぶんぶん手も頭も振りまわすガキさん。
ちょ、なに、おもしろすぎるんだけど!!
リアクション大きいにもほどがあるって。
絵里もめっちゃ笑いこらえてるし。
余計おかしいぃー。
- 110 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/06/14(月) 21:24
- 「でも、相手が相手だし」
「!!!!!」
その言葉にガキさんの目は鋭く光る。
即、楽屋でまんじゅうを頬張る小春を見つけて
恐ろしい勢いで側に寄って行った。
「え、ちょ、ガキさん!?」
さすがにマズイと思って絵里と二人
慌てて止めに入ろうとしたけど。。。
「小春――――――――!!!!!」
間に合わなかったね、うん。
絵里はすでに諦めたみたいで
ふにゃふにゃ笑って
これはこれで面白いし、って感じ。
- 111 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/06/14(月) 21:24
- んで、思いっきり怒りを込めた声で名前を呼ばれたのに
まったく動じる様子もなく
そのまま口をモゴモゴさせる小春って
やっぱミラクル、、、なのかなあ?
いや、単に怒られ慣れてるだけやね、きっと。
小春はのんびりした動作で水を飲むと
「なんですかぁ、新垣さん。小春まだ何もしてないですよぉ」
なんて、あっけらかんと笑った。
ガキさんは真っ赤な顔で口をパクパクさせてて
まったく言葉が出てこないみたい。
絵里ったら「はいガキさん。深呼吸して〜」とか
落ち着かせようとしてるし。
素直に深呼吸してるガキさんもどうかと思うけど。
- 112 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/06/14(月) 21:25
- 「小春!!あんた休み中にみっつぃに…」
「みっつぃに?」
聞こえなくなった言葉に首をかしげる小春。
ガキさんは続きをどう言ったらいいのか
分からないみたい。
ガキさんもいい加減、純情というかなんというか。
ま、こうゆー時は大抵。。。そう絵里だよね。
「みっつぃと大人になっちゃったとかぁ?」
なんてニヤニヤしながら口を挟む。
「ええー!?何で知ってるんですかぁ!?」
必要以上にでっかい小春の声に
ジュンジュンとリンリンも振り向き
ガキさんは更に真っ赤な顔して口はパクパク。
- 113 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/06/14(月) 21:26
- 「お、お、お、大人って、、大人って!?」
「いっやぁ〜小春もさっすがに緊張しちゃってぇ。」
「コハルも緊張するカ?」
「ナニ緊張するンダ!?」
うんうん、そこもビックリポイントだね。
「可愛いみっつぃを前にするとさぁ、
なんかこう大事にしたいって気持ちと
めちゃくちゃにしたいって気持ちがさぁ」
あー、それ分かるわあ。さゆみも納得しちゃう。
可愛いとちょっと意地悪して
焦らしたくなったりするもんねぇ…
旅先での絵里の顔を思い出して
ちょっとエロい気分になっちゃう。
て、あれ?
小春。本当にどこまでしちゃったの?
まさか、まさかだよね?
- 114 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/06/14(月) 21:26
- 「オオ、愛佳カワイイと緊張するノカ?」
「どんな時の愛佳に緊張スルンダ?」
「やっぱぁ、頬を赤らめて恥ずかしそうに、痛っ!!」
突然、小春が叫ぶからどうしたかと思ったら
いつの間にか、どっかから楽屋に帰ってきた
みっつぃが小春の1つに結んだ髪を
後ろから思いっきり引っ張ってた。
さゆみの位置からじゃ小春の後ろに立つ
みっつぃが見えなかったみたい。
「何の話や?」
睨むみっつぃ。
ひきつる小春。
- 115 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/06/14(月) 21:27
- 「い、いやね?みっつぃが可愛いって話を、ね。」
「ふぅーーーーん?」
「ね、みんな!小春変な事言ってないよね!?」
助け船を期待して小春はメンバーを見渡したけど。
残念。
一番早く口を開いたのは。
「愛佳をメチャクチャにスル言ってたダケダ」
「NoNo!大事とMIX言っテタョ」
「あ、オトナの階段ってナンダ?」
うん、まぁね。
頑張れ、小春。
- 116 名前:おるぷち 投稿日:2010/06/14(月) 21:32
- 本日はここまでです。
ちょっとお休み編のオチって感じですかね?
あ、高橋さんが全然出てきてない…
川’ー’川 ひでーわ。
>101 :名無飼育さん
まだまだまだまだ、みっつぃは振り回されるでしょうが
その逆もしかりでございます(*^_^*)
>102 :名無飼育さん
リo´ゥ`リ予約、予約〜〜〜
川=´┴‘)だから受け付けとらん!!
- 117 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/06/15(火) 11:35
- ガキさん自分は愛ちゃんとしといて後輩はダメなんだねw
- 118 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/06/21(月) 21:53
- 雨が降っとった。
朝からずっと、ずっと。
そう激しい訳でもない雨がうっとおしい。
この季節はいつも
ジメジメとまとわりつく湿気に
服も髪もベタついて嫌になるんや。
1日どんよりとしとったせいで
今、夜だといっても
1日中暗くて朝だか夜だか分かりゃせん。
ようやく仕事を終えて
お気に入りの真っ赤な傘を差す。
目線を上げてそのまま前方を見ると
白に緑の水玉模様の見覚えある傘が見えた。
差しとる人間の顔はよぅ見えんけど
あれは、里沙ちゃんに違いない。
- 119 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/06/21(月) 21:53
- なんやろう?
今日はあーし1人の仕事。
それはもちろん里沙ちゃんも知っとるんやが。
待っててくれたんやったら
こんな濡れそうなとこで待たんくても
建物の中におればいいだけや。
そう思って軽く今出てきたばかりの
建物を振り返って見上げる。
そこは、あーし達の事務所な訳で
つまり、里沙ちゃんがいても全くおかしくない場所。
不思議に思いつつ、とりあえず声をかけようと
思った時になって、もうひとつの傘に気付いた。
爽やかなブルーの傘。
これも、また見覚えのあるもので
一瞬通り過ぎた車のライトに照らされた
持ち主の顔はやっぱ想像通りの人。
- 120 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/06/21(月) 21:54
- リンリン。
さらに不思議な気持ちになる。
それと同時にちょっと複雑な気分になる。
自分で言うのもなんやが
あーしは嫉妬深いし里沙ちゃんに関しては
極端に心がせまいんや。
メンバーと一緒におるなんか
不思議でもなんでもないんやが
正直、、、むっとしてしまう。
水が撥ねるのも気にせんと
あーしは小走りで2人に近付く。
- 121 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/06/21(月) 21:54
- 最初に気付いたんはリンリンやった。
笑顔で傘を持つのとは反対の腕を
ぶんぶん振ってぴょこぴょこと跳ねる。
同時に里沙ちゃんも振り返って
にこって笑った。
さっきまで嫌な気分やったのに
それが吹き飛ばされた気分。
今日はもう会えへんと思っとっただけ
嬉しい気持ちが大きい。
…なんでかお邪魔虫がおるけど。
- 122 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/06/21(月) 21:56
- 「オー!高橋サン。お疲れ様でぇース」
「愛ちゃん、終わったの?」
やっぱり笑顔の里沙ちゃん。かわええなあ。
「おう、どうしたんや?2人して?」
なるべく平静を装うのはあーしのプライドかもしれん。
「今日はさ、リンリンとれーなの3人で仕事だったんだ」
そういえば昨日そんな事を言っとったのを思い出した。
一緒におるのは自然な事っちゅうことか。
ちょっと胸をなで下ろしたけど
じゃあ、何で1人足りんのや?
「れーなもおるんか?」
「田中サンはイソイデ帰ったデスよ。テレビ見る言ってマシタ」
「ほうなんか。2人はなんでここにおるんや?帰らんのか?」
- 123 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/06/21(月) 21:56
- 「今、帰ろうと思ってたとこなんだけど。。。」
「嘘でース!新垣サン、高橋サン待ってたネ」
「ちょ!リンリン!そんな事言ってないでしょー」
「言わなくても分かるデスョー」
2人の会話に頬が緩むんが分かる。
ほーか、ほーか。
あーしを待っとったなんて照れるがし。
でも、こんな雨の中じゃ風邪ひいたらどうするんや。
「待っとるなら事務所おれば良かったのに」
そう言うと拗ねたように里沙ちゃんが言う。
「だ、だからー待ってた訳じゃ…いつ終わるとか分かんないし」
リンリンはニヤニヤしなが黙って聞いとったけど
やっぱり口を挟まんではいられんくなったらしい。
- 124 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/06/21(月) 21:57
- 「ツンデレか、新垣サン。帰る言いながら
ナンダカンダ時間トル、してたネ」
「ツンデレじゃないし!
時間稼ぎなんかしてないし!!」
慌てる里沙ちゃん可愛すぎるやろぉ。
思わずニヤニヤしてしまう顔を何とか
抑えようとしとると
ぐ〜〜〜〜〜きゅるるるるるる
豪快な音が響いた。
「ワオーー。オナカ元気デスぅー」
ちょっと恥ずかしそうに言うリンリンに
あーしらは大きく笑ってしまった。
- 125 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/06/21(月) 21:57
- 「ほんなら、どっかご飯行こうか。
あーしもまだ食べてえんし」
「そうだね、ご飯行こうか」
「エーーー。でもリンリンお邪魔デスぅ」
本当に申し訳なく言うリンリンに
やはり笑ってまう。
そういや、さっき“お邪魔虫”なんて
心の中で思ったっけ。
確かにちょっとヤキモチ焼いてもうたけど
リンリンは可愛い後輩やが。
「よっしゃ、今日はリーダーがご馳走するがし!!」
赤い傘をクルクル廻して
あーしらはご飯屋さんに出発した。
- 126 名前:おるぷち 投稿日:2010/06/21(月) 21:59
- 本日はここまでです。
前回出番のなかった高橋さんに
罪滅ぼし?w
>117 :名無飼育さん
( ・e・)したとか言うなーーー!!
てかね、てかね。みっつぃはまだ子供だから!!
あたしは大人だから、ね!!
- 127 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/06/25(金) 03:06
- リンリンGJ!
それにしても愛ちゃん独占欲強すぎw
- 128 名前:kurukurumawaru 投稿日:2010/06/29(火) 22:47
- 翌日は青空が広がる晴天やった。
レコーディングスタジオに
1日籠りっきりなんかもったいない。
自分の録りが早々と終わったのをエエコトに
裏口から外へ出た。
「気分ええなーーーー」
空に向かって、あーしは伸びをする。
ついでに深呼吸。
「愛ちゃん?」
もちろん振り返らんでも声の主は分かっとるが
顔が見たいから、身体をねじって振り返る。
「おお、終わったんか?」
にしゃっと笑って里沙ちゃんの顔を見た。
- 129 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/06/29(火) 22:48
- 「ちょ、何、その態勢。相変わらず柔らかいね。」
「そうけ?んで?終わった…にしては早いな」
「ああ、うん。今スタッフさんが休憩と機械調整で。
20分後にってさ。上から愛ちゃん見えたから来てみた」
「ほぉ。そんなにあーしに会いたかったか。
ほーか、ほーか。可愛ええやっちゃの。」
「いや、違うし。ちょっと言っておきたい事があって。」
な、なんやの。
せーっかくラブラブトークしに来たんやと思ったのに。
ちゅーくらいしちゃえるかと思ったのに。
あーしに、会いに来てくれたんやと思ったのに。
里沙ちゃんは中々そっけないゆうか。
もぉー。
で。
- 130 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/06/29(火) 22:49
- 「言いたい事って何やの?」
「昨日、さ。リンリンにヤキモチ、焼いてたでしょ?」
「へ?そ、そんな事ないざ」
「あるよ、結構露骨だったじゃん。リンリン困ってたでしょうが。」
「ほやっけ?」
昨日はあれから3人で美味しくご飯食べたはずやがの。
「とぼけたってダメだよ。座る位置から
話してる時だって一々独占欲丸出しにするから
リンリン気ぃ使わせちゃってたじゃん!
“やっぱ私いない方が良かったですね”って
言ってたんだからね!」
うお…り、リンリン
そら、すまんこって。
でも。
でも。
里沙ちゃんはあーしの里沙ちゃんやざ。
- 131 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/06/29(火) 22:49
- 「ヤキモチくらい焼いて悪いか」
「程度の問題でしょー!!後輩に気を遣わせるほど
ヤイテどうすんの!!そんっなにあたし信用できないの?」
「そうゆー訳やないざ。でも。他の人が里沙ちゃんに
仲良くしとるんは…気に入らん」
「じゃー、あたしは愛ちゃん以外と
話もご飯もしちゃいけないの?」
「そ、そうゆー訳じゃ…」
あーしやって大人げないとは思っとる。
でも、旅行の後は特に里沙ちゃんが好きで好きで
しゃーないんやもん。気になるンやもん。
「ねえ、愛ちゃん。好きでいてくれるのは嬉しいし
あたしだって…愛ちゃんの事…好き、だよ?」
恥ずかしそうにそんなん言われたら
あーしも照れるがし。
頬がほんのり赤くなっとる予感がするざ。
- 132 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/06/29(火) 22:50
- 「でもね、愛ちゃんリーダーなんだし。
そんなんじゃダメだよ。分かるよね?」
あーしの両手を握って
諭すように言う里沙ちゃん。
ああ、あーしって本当ダメな女やなあ。
でも、自分が止められんのやからしょーがないんやざ。
どうすりゃええ?
「分かってくれるよね?」
そう言われて
「うん。」
って素直に返事はしたけど。
再びレコーディングに向かった里沙ちゃんを
見送るとその場にぺたんと座りこんでしまう。
- 133 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/06/29(火) 22:51
- 「あーあ。面白くない。」
自分が行き過ぎなんは分かっとる。
でも、あんな風に言われてもどうしよーもない。
それが恋ってもんやろーーー!!
なにさ、リンリンめ!
気ぃ使う位なら里沙ちゃんに最初から
近付かんでほしーわ。
なんて、やつあたりなんは分かってて悪態をつく。
あーーー、あーしってしょーもなーい!!
「高橋サン?」
独特のイントネーションに一瞬ドキッと
したけど、いやいや、違う。この声は。
「ジュンジュン」
「どうしましたカ。なんか悲しソウ?
泣きそうカ?」
- 134 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/06/29(火) 22:51
- 「へ!?いや、そんな事ないざ。
あ、ジュンジュン!レコーディングは!?」
「ジュンはまだまだネー!気分転換ョ。
今日はイイ天気ね。中いるのモッタイナイ」
「確かにそうやな。」
だってこんなに青い空が広がっとるんやもん。
中におったらモッタイナイな。
あーしもモヤモヤしとるの、モッタイナイな。
そっから、たわいない話をしばらく
しとったら急にジュンジュンが
「高橋サン、愛ちゃん呼んでイイか?」
「ほえ?ああ、ええよ。」
6期やって呼んどるし
ジュンジュンは年も近いし、その方がいい気がした。
- 135 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/06/29(火) 22:52
- 「なあ、ジュンジュン。あーしはダメなリーダーやろうか?」
「ん?それ悩んでたんカ?」
「そうゆー訳でもないけど、気になったんやわ。」
「うーん、ジュンジュンにとっては良いリーダーョ。
歌もダンスも見本見せてくれる。実力アルの
リーダーいい思うョ」
「ほ、ほうか?」
予想以上に褒められて照れたしまうが。
やー、嬉しいが。でも、やっぱ里沙ちゃんに認められたい。
さっきダメ出しされてまったしなあ。
「愛チャン?どうした?ジュンジュン悪い事言ったカ?」
「え、ううん。嬉しい事言ってくれたわ。
ありがとな。ちょっと自信ついたわ」
- 136 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/06/29(火) 22:53
- 「愛チャン、良いリーダー前にイイ女。
ジュンジュン部屋に愛チャンの水着ポスター貼ってアルヨ」
「へ?」
そ、それはちょっと…どんな部屋やの?
み、水着って…それでええんか、ジュンジュン?
「ジュンジュン大人ダカラ大丈夫」
「な、なにが?」
「秘密守ル。特に色っぽい秘密ョ」
「色っぽい…秘密?」
問うと同時にジュンジュンの顔が近付いてきた。
「え?ちょ、ジュンジュン???」
耳元にそっと囁かれた言葉。
「大丈夫、新垣サン言わない。
ジュンジュン全部、受け止めるョ」
思考停止。意味、分からん。
- 137 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/06/29(火) 22:53
- その瞬間、耳に柔らかい痛みとシビレ。
な、な、な!!!!!
「愛チャン耳も色っぽいネ」
は!?
そしたら今度は湿った柔らかい感触が耳を襲う。
な、舐められとる!?
「ちょ、やめ!あーしには…」
ジュンジュンを押しのけて
里沙ちゃん以外見れない、そう言おうとした、のに。
バサッと背後で音がして振り返ると
青い顔した里沙ちゃんが立っとった。
「う、嘘やろ?」
そんなドラマみたいな事。
なんちゅうタイミング。
- 138 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/06/29(火) 22:54
- 顔の半分が引きつったような
ぎこちない笑いを顔に張り付けて
里沙ちゃんは
「あ、ごめん。邪魔、したね」
なんて元来た方へ向って走っていってしまう。
あーしも、すぐに後を追いかけようとしたのに
ジュンジュンがガッシリと腕を掴んで行けへん。
「ちょ!何するやざ!誤解されたやろ!!」
「愛チャン。新垣サンばかりダメ。
ジュンジュンの事も見ロ」
「な、なに言って…」
真剣な目に圧倒されてそれ以上何も言えん。
それでも、あーしん中は里沙ちゃんでいっぱいで。
抱きしめるジュンジュンの腕をそっと振りほどいて
「ごめんな」
それが精いっぱいやった。
- 139 名前:おるぷち 投稿日:2010/06/29(火) 22:57
- 本日はここまでです。
色々、暴走しておりますです(´∀`;)
いい加減ジュンリンもいっぱい出してやらんとって感じです。
>127 :名無飼育さん
川’ー’川 ぶーー!そんな事言われても仕方ないやざあ
- 140 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/06/30(水) 15:59
- そうさ!
恋には波が必須なんだ。
平和な毎日だけではあかん!ww
- 141 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/06/30(水) 16:31
- ジュンジュンがんばれ!
愛ちゃんゲットだぜ!
- 142 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/07/03(土) 17:41
- いやいやガキさんがんばれ!
- 143 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/07/05(月) 21:35
- 「きゃっ!」
曲がり角、反対から走ってきた人が
さゆみの方にぶつかってきた。
直撃は避けたけど
よろめいて尻もちついちゃった。
いやー、もう、おしり痛い〜〜〜〜。
こうゆー時、さゆみって本当に
運動神経ないなって思う。
絵里だったら、きっと
ひょいって避けちゃうんだろうな。
そんな事ぼやーっと考えてたら
「…グス、ごめ・・・なざいぃ」
って後ろから泣き声?
ええ?なんで、そっちが泣いてるの!?
走ってくるから悪い、ってだから
謝ってるのか。うん。
てか、、、あっち向いちゃってるけど。
この人って。
- 144 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/07/05(月) 21:36
- 「ガキさん?」
ビクンと細い肩が揺れる。
良く見たら確かに今日のガキさんの服だ。
見覚えある、このシャツ。このスカート。
「ちょ、どうしたの?」
回り込んで顔を見たら、ただ事じゃない泣き顔。
どう考えても今、ぶつかりそうになったせいじゃない。
こんなガキさんの顔、初めて見た。
ガキさんはしばらく放心してたけど
急に慌てて涙をゴシゴシと拭った。
そんな事さえガキさんらしくない。
いつもだったら化粧くずれちゃうし
目腫れちゃうから擦っちゃダメ!なんて
みんなに注意する人なのに。
- 145 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/07/05(月) 21:36
- ほんと、どうしちゃったの?
「なんでも、、なんでもないんだからね!」
いや、何でもない訳ないじゃん。
「さすがに誤魔化されてあげれないよ、その顔じゃ」
「うう、、、さゆみん。。。」
またポロリと涙がこぼれる。
あわわわー。さゆみ泣かしたい訳じゃないのに!
「ご、ごめ、、、なんか、とま、止まんない」
「あ。ちょ、ここじゃ目立つから」
頭の片隅にレコーディングの事が
チラッと浮かんだけどこのままじゃいられないし。
ほんとは、さゆみトイレに来ただけなんだけど。
空き部屋にガキさんを連れてくために
元来たのと逆の方に行こうとしたら
リンリンと目があった。
- 146 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/07/05(月) 21:37
- やっぱ、ここ目立つ。
トイレ行こうとすると通るもんね。
「ワオ。どうしたデスか」
目を大きく見開いてリンリンがパタパタと
こっちに寄ってきた。
「リンリン、とりあえず移動。」
「あ、ハーイ。イイ部屋知ってるョ。
前に教えてモラッタ」
そう言ってリンリンが案内してくれたのは
確かに誰も使っていないらしい部屋。
ソファもあってゆったり座れるし。
「新垣サン、どうシタ?」
「いや、まだ話せてなくて」
ソファにガキさんを座らせて
ぼそぼそとリンリンと話す。
- 147 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/07/05(月) 21:38
- 「あ、私、飲み物持ってクルです」
「あ、うん。お願い」
リンリンって結構気ぃきくなあ。
てか、さゆみ結構パニくってる?
そんな事も思いつかないなんて。
泣きやんだものの、暗い顔して
うつむいてるガキさん。
そっと横に座って手を握る。
ちょっとだけ悲しい目をしたままガキさんは笑った。
「ガキさん、どうしたの?言いたくない?」
ガキさんはちょっと戸惑って
どうしようか悩んでる風だったけど
「言ったら少しは楽になるかも知んないよ?」
そう言ったらボソボソ話してくれた。
- 148 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/07/05(月) 21:38
- 「あたし、、、もう愛ちゃんに嫌われたのかも。」
なんて、とんでもない事を。
「はぁ!?あの愛ちゃんが?ありえないでしょ」
「他に好きな人できたんだと思う」
さゆみは心底ビックリした。
けど、ガキさんの顔は暗いまま。
ガキさんがこんな顔で冗談や嘘言う訳ないって
分かってても信じられない。
「なにか誤解があるんじゃない?さゆみ信じられないんだけど。」
「だって!…ジュンジュンと抱き合ってて…耳…」
「へ?耳?耳が何??」
ガキさんはすっごく言いにくそうに
「ジュンジュンが愛ちゃんの耳舐めてた」
すっごく小さな声で言った。
- 149 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/07/05(月) 21:39
- それ聞いてさゆみは頭ん中色々想像しちゃって
たぶん、真っ赤になっちゃってる。ヤバい。
そんな場合じゃないのに。
それは浮気だよね、うん。いやでも
「ジュンジュン“が”だよね?じゃあいたずらとか…」
「いたずらで耳、舐めるかな、普通」
そうね、そうだよね。
普通は舐めないよね。でもジュンジュンは普通とは言えない。
「いや、チャイニーズジョーク、みたいな?」
「笑えない」
「だよ、ね。」
うん、どうしようか。
さゆみ割とお手上げかも。
- 150 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/07/05(月) 21:40
- 愛ちゃんかジュンジュンに直接聞いた方がいいような。
だって、あんなにガキさんLOVEで独占欲丸出しな
愛ちゃんがジュンジュンと浮気とかありえない。
そうゆーとこだけは信じれるっていうか。
愛ちゃんにはガキさんしか考えられないっていうか。
どう考えてもありえない!
「あたし、嫌な事言っちゃったから。
調子に乗ってたから、、、嫌になっちゃったんだ。」
「え、なに」
「自惚れてたの。愛ちゃんが他の人に行く訳ないって。
だから、あたしが他の子と仲良くするたびに
ヤキモチやく愛ちゃんの事ちょっとウザいって…」
うん、愛ちゃんのはやり過ぎだし
ウザくもなると思うよ。
ガキさんが正しいよ。
- 151 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/07/05(月) 21:41
- 「でも、ほんとはちょっと嬉しかった。でもウザいって…」
あー、うん。分かるう。
恋する乙女の複雑な心だよね。
「そんな独占欲丸出しとか、あたし信用されてないの?とか」
あー、確かにね。でもヤキモチ全くやかれないのも
不安になるんだよねー。だって女の子だもん。
「リーダーだしもっとちゃんとしてとかも思ったし。」
そうねー、自覚あるんだかないんだか。
「あたしもサブリーダーとして愛ちゃん叱らなきゃとか」
うん、うん。メンバーとコミュニケーションとるの
邪魔するリーダーじゃ叱らないとねえ。
「あたしが、悪いの」
「ええーーー!?何でそうなんの?悪くないよ、全然!
正しいョ、ガキさんは!!」
「だぁってー。偉そうにダメ出しなんかしたから
愛ちゃん、ジュンジュンの方行っちゃったんだよぉー」
そう言ってまたガキさんは泣き出しちゃった。
- 152 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/07/05(月) 21:42
- 「もっと、サブリーダーとしてじゃなくて
恋人として、、、愛ちゃんに向かわなかったから」
なんてグスグス。うう、ガキさんいじらしいよ。
絵里にもちょっと見習ってほしいかも。
そんな滅多に見る事ない乙女なガキさんが
可愛いなあー、なんて泣いてる背中をさすってたら
リンリンが勢いよくドアを開けて入ってきた。
「新垣サーン!取りあえずコレ飲むデース!!」
この状況だって想像できるだろうに
その入り方って…わざと?
あえてなの、リンリン!?
- 153 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/07/05(月) 21:42
- 「あ、道重サン。亀井サン終わりそうダカラ
戻った方がイイデス。」
「え!?まじで?でも…」
ちら、とガキさんを見る。
申し訳ない顔されちゃった。言う事想像できる。
「「レコーディング前にゴメンネ」」
「え?」
「大体、分かりますよう。何年付き合ってると思ってるんですか」
「あ、そうだよね。アハ」
「だから、さゆみ、愛ちゃんの事も分かります。
あの人がガキさん以外の人とか絶対ありえないって。」
「さゆみん、、、ありがと。」
別に慰めで言ってるわけじゃなくてコレは
さゆみの本心なんだよ、伝わって。
「絶対、ありえないから!」
そう言い残してさゆみはその部屋を出た。
まあリンリンついてるし大丈夫だと思う。
何が大丈夫かよく分かんないけど。
とにかく今はレコーディング行かなきゃ。
- 154 名前:おるぷち 投稿日:2010/07/05(月) 21:46
- 本日はここまでです。
ガキさんメンバーに愛されてます。
>140 :名無飼育さん
そうですねー。
雨もあれば晴れもあり嵐もあるんです
>141 :名無飼育さん
川’ー’川 ポケモンじゃないざ
>142 :名無飼育さん
( ・e・)ありがとーなのだ!
ジュンジュンの応援ばっかだったらどうしようかとw
- 155 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/07/09(金) 10:27
- 更新お疲れ様です
個人的にはジュンジュンにはもっと攻めて欲しいw
- 156 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/07/09(金) 15:08
- リンリンの活躍に期待
- 157 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/07/12(月) 23:19
- 「ねーねー、愛ちゃんとガキさん何かあったでしょ?」
人の部屋のベッドに転がって
絵里は興味深々で聞いてくる。
まったく、そうゆー事だけは
素早く気付くんだから。
「そー?さゆみ知らないけど。」
「うっそだあーーーー!絶対知ってるもん」
絵里には余計な事言わない方がいいと思ったけど
即バレな嘘だったみたい。
世間じゃ腹黒キャラなさゆみだけど
こんな風に純真な訳なの、くすん。
- 158 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/07/12(月) 23:19
- スカートの裾を引っ張って
「ねー、ねーってばあ!」
しつこい絵里。ちょ、スカート!
「し、知らないってば」
勝手によそ様の恋愛事情を
ペラペラ話すのはあんまし良くないし、、、
とか言ってあんま面倒に関わりたくないっていうか。
いや、愛ちゃんとガキさんが面倒なんじゃなくて
目の前のこの人。
亀井絵里。
面倒を面白がるこの人が、、、面倒。
「もぉ、いいじゃん。人の事はさあー」
「良くないよー!だって!」
「だって?なに?」
「さゆ、2人の事ばっか気にしてるもん。」
「そんな事ないよ」
- 159 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/07/12(月) 23:20
- そう言いつつもあれからずっと2人を
目で追いかけてたのは自覚してる。
絵里、気付いてたんだ。
「ダメでしょ、そんなの。」
「…なにが。」
「さゆは絵里の事だけ見てればいいんだもん。」
そう言って頬をぷう、と膨らませて
おまけに赤らめた。
ちょ、何そんな可愛い事言ってるの。
「だって、さゆはあの2人の事になると
心配しすぎるもん。」
確かにそうかもしれない。
思いだすのはあの2人が付き合うキッカケになった
酔っぱらった愛ちゃん事件。
あれ以来なんとなく「見守る」感じになっちゃってる。
- 160 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/07/12(月) 23:20
- 変なの。
さゆみより先輩なのに。
なんだかなあ。
絵里はそんな事で本当にヤキモチやいてんのかな。
やっぱ面白がってるだけなんじゃ?
そう思いつつも、頬をふくらませて
頬を赤くさせたついさっきの絵里を思うと
抱きしめずにはいられないんだよね。
ベッドでそっぽ向いてる絵里の背中を
ぎゅっと抱きしめてその髪に、首にキスをする。
「ごめんね、絵里」
あーあ、結局さゆみは絵里に甘いんだ。
- 161 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/07/12(月) 23:21
- 今、あたしの目の前には亀井さんがいる。
ニヤニヤしながら訳分からんテンションで
訳分からん口調であたしに訳分からん命令をしはる。
前から訳分からん人や思とったけど
ますます訳分からん。
亀井さんの命令、それは
「ジュンジュンとリンリンを探れ」
って何?何を探るん???
「はぁ、意味分からんのですけど。」
あたしは正直にそう答えるとおおげさに顔をしかめ
チ、チ、チと言いながら人差し指を左右に動かす。
今時、誰がそんなアクションすんのや。
「光井クン、君、本当に分からんのかね?」
だから何キャラですのん?そっから分かりませんて。
- 162 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/07/12(月) 23:22
- 「君、最近モーニング娘。の楽屋で
オカシイと感じる事はないかね?」
“オカシイ事”それには思い当たる事がある。
「高橋さんと新垣さん?」
この2人は本当に分かりやすくオカシイ。
オカシイ時はすぐにオカシイて分かる。
昨日のレコーディング後からオカシカッタのは
誰の目にも明らかな事やった。
普段やたら新垣さんにベタベタしとる高橋さんが
全然、新垣さんに近付かずかへんと
ちょっと離れたとこからチラチラと様子を窺って
それに新垣さんが気付くと
気まずそうに高橋さんのいない方に
行ってしまうというのを繰り返しとった。
そうすると決まって高橋さんは泣きそうな顔。
そんな高橋さんにはジュンジュンが付き添い
新垣さんにはリンリンが付き添うような感じやった。
ジュンジュンとリンリンは何か、
喧嘩に居合わせたとか、そんな感じなんやろかと
思っとったんやけど。違うんやろうか。
- 163 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/07/12(月) 23:22
- 「リーダー、サブリーダーの仲違い。
私が思うにはな、ジュンリンが関与しとるのは
間違いないんだな。うん」
「はぁ?考え過ぎですやろ」
「いーや、違う。考えすぎじゃない。
その証拠にジュンジュンとリンリンは仲違いしていない」
「はあ?関係ないですやん。
2人を仲直りさせようとしとるんやないんですか?」
「いやいや。普通はだな、特に女子は!
どちらか片方の話を聞けばそちらの肩を持つもんじゃ!」
自信たっぷりに両腕を組んで胸をそらせる。
やから、、、何キャラ?
「いや、肩はもつかもしれへんですけど。
ジュンジュンとリンリンの間は何て事あらへんのと違います?
高橋さんや新垣さんに対してはあるかもしれへんですけど。」
「いーーーや!普通ならこの場合
高橋・ジュンジュン組vs新垣・リンリン組となるはずじゃ!」
- 164 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/07/12(月) 23:23
- そ、そうやろか。
いや、まぁ確かにそうゆー事ってあるやろうけど。
元々ジュンジュンとリンリンは仲ええんやし。
中国人同士、あたしらには入り込めへんとこあるし。
やっぱ亀井さんの考えすぎと思うんやけど。
「いや、あの。仮にですね。ジュンジュンとリンリンが
何かしたとして…何であたしが探らなあかんのです?
亀井さんがやればええやないですか!」
「NO!絵里は所長だから報告待ちなの。
探偵はみっつぃ。そうでしょ!?」
…探偵社の所長キャラやったんか。
いや、それより。
- 165 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/07/12(月) 23:23
- 「勝手に探偵にせんとってください。
大体、人の恋愛事情を探るとか趣味悪いですわ。
ちょっと喧嘩しただけですやろ?放っとけばええですやん。」
その内勝手に仲直りしますって。。。たぶん。
どっちにしても後輩が口はさむもんやないわ。
「あ、そうゆー事言うの?」
ん?所長キャラどうしたんや?
「君には2人を手助けする義務と責任があるんじゃないのかね?」
あ、キャラ戻りはったわ。
「義務と責任?」
なんで?
「良く思いだしてみたまえ。君、会社の奥の空き部屋
知っているね?」
会社の奥の空き部屋???
「そこで高橋・新垣の両名が恋愛のイザコザを
修復した現場を覗き見してはいなかったかね?」
- 166 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/07/12(月) 23:24
- 「へ?
会社の奥の空き部屋…ですか?
て、あ、あの高橋さんが酔って新垣さんにって…
部屋の外で聞き耳立てて…て、何で知ってはるん!?」
「所長はなんでもお見通しなのだ。」
なんでや、なんでや、なんでや?
「ちょ、待ってください。あれは久住さんが!!」
「ふぅむ、そうであろうな。君が望むなら
久住探偵と一緒での操作でもかまわんよ」
え、いやいやいやいや、そうおゆー事でなく。
「あたしらが、あの現場にいたって事を知ってるって事は
亀井さんも覗いてはったって事やないんですか?」
「君らがドアの外におってどうやって覗くんじゃ?」
た、確かに。え、ちょ、どうゆー事!?
- 167 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/07/12(月) 23:25
- 「君達マサカ好奇心でそんな事したんじゃなかろうね?
いやいや、ワシは知っておるよ。君たちが非常に
先輩想いの後輩だという事を!
心配しての事じゃろう?」
「ええ、はい、そう!そうなんです。」
「じゃ、今回も放っておけんのぅ」
「…え、あ、、、そう、、、ですね。」
「だよねーー!じゃ、小春と一緒でいいから頑張って!
絵里は報告待ってるから♪」
じゃ、よろしくねーーん♪なんて
スキップで亀井さんは去ってしまった。
なんか、腑に落ちん。
絶対なんか、、、ハメラレタ気ぃする。。。。
- 168 名前:おるぷち 投稿日:2010/07/12(月) 23:28
- 本日はここまでです。
頑張れ、みっつぃの序章的な感じですw
今回セリフ多くて読みにくいかもです。
>155 :名無飼育さん
川´・_o・)おう、もっと応援するダ
>156 :名無飼育さん
川*^A^)え、ワタシデスかーーー?がんばりんりん!
- 169 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/07/13(火) 01:05
- 所長ノリノリですねww
みっつぃがんばれちょうがんばれ
- 170 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/07/13(火) 03:28
- 亀井バカスw
- 171 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/07/18(日) 23:04
- カメはん素敵ですw
- 172 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/07/27(火) 23:14
- ハメラレタ気はするけど
だからって亀井さんの指示(?)は
何をどうしたらええんか良く分からん。
ジュンリンを見張ればええんやろうか?
そんな風に頭を悩ましとると
後ろから細長い腕が伸びてきて
あたしの身体に巻き付いた。
「ちょ、なに」
予想通り肩の後ろからポニーテールの
久住さんのにやけた顔が覗いた。
「へっへーー♪一緒に頑張ろうね!」
「なにを?」
「何って探偵だよぉー。
美少女探偵クッスミン&ミッツィーだよぉー」
- 173 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/07/27(火) 23:15
- 亀井さんめ。
抜け目ないなあ。
あたしが逃げれんようにさっさと手を打ったな?
ニヤニヤ笑う意味不明な口調の亀井さんが
頭をよぎる。頭いいんだか悪いんだか。
ニコニコと嬉しそうな顔した久住さんは
じゃあ行こうか、なんて言って
あたしの腕を引っ張った。
「行くってどこへ?」
「ジュンジュンとリンリンとこ。」
当然という感じでさらっと答えられてしもうた。
いや、行ったからって2人が
そうゆー高橋さんと新垣さんにかんする事
話しとるとは思われへんのですけど?
まあ、おそらくは2人は一緒におるやろうけども。
- 174 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/07/27(火) 23:16
- しょーもないと思いつつも
まぁテキトーに何かしたけど何もなかった的な
報告でもすればええやろ。
そんな風に投げやりな気持ちになった。
いや、報告したところで
本当にやったんだーとか言って
大笑いでもしそうや、あの人は。
いやあ、お情けで所長と呼んだろか。
小さくため息をついたら
急に久住さんが立ち留まるもんやから
背中にくっついてしもうた。
「どしたん?」
「はっ!タイショウをホカクしました!」
「…今、カタカナでしゃべったやろ?」
「そんな事ないもん。」
- 175 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/07/27(火) 23:17
- 目が泳いどるがな。
…ていうか、ニヤけてる?
「なん?」
「え、いや、その背中がね、気持ちいいな〜なんて」
久住さんの背中にくっついたるんは
自分の胸やと、やっと自覚した途端
顔が熱くなるンが分かって
感情より先に久住さんの背中をドン!と
押しとった。はずみで久住さんは前に倒れ
当然、その先におるジュンジュンとリンリンに
見つかってしまった。
- 176 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/07/27(火) 23:17
- 「いったーーー!小春は自分に素直なだけだよ!」
自信満々にアホな事言って
その事実に気付いとらん奴が1人。
リンリンは突如現れた久住さんに
目を丸くしつつも
「コハル!どうしたダ!?」
と駆け寄ってきた。ようやくリンリンに気付いた
久住さんは…慌てるかと思いきや
「リンリーン!ひどいんだよ、みっつぃーが押したの!!」
なんて普通に言ってのけた。
「押したの、やないわ!変態!!」
「おーコハル変態カ。」
良く分かってないリンリンは小さく拍手した。
褒めてへんからな。
- 177 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/07/27(火) 23:18
- その頃になってジュンジュンもうちらの方に
寄ってきて久住さんに呆れたような顔をした。
「ミツイ。こうゆー人で本当にイイのか?」
あたしの肩を抱き寄せため息がちにそう言った。
「ちょ!!小春のみっつぃーに触っちゃダメー!」
「コハルやめてジュンジュンにするダカ?」
「いや、せぇへんけど。」
パッと顔を輝かせた久住さんを一瞥して
「久住さんは考え直した方がええかもしれんな」
言った途端いかにも面白そうに
ジュンジュンとリンリンは笑い、久住さん一人だけが
不満そうにブーたれた。
- 178 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/07/27(火) 23:18
- その夜、亀井さんから、いや所長から電話があった。
「やぁやぁ、光井クン。どうだね?なにか分かったかね?」
「一日で何が分かるゆーんですか。
ま、その前に失敗してもうたけど。」
「ぬぁ〜〜〜にぃ〜〜〜!君、そっれでも私の部下かね!?」
いや、部下になった覚えも
探偵になった覚えもないんやけど。
てか、この人。本気で探偵さそー思とったんかいな。
- 179 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/07/27(火) 23:19
- あまりに煩いから仕方なく
今日の出来事をいらんやろ、とは思いつつ
報告してやったんやが。
「ほぅ。それは興味深い」
なんて。
意外にも何か所長には感じる何かがあったような
反応をしよった。
「なんです?なんか気にかかるような事あります?」
「ジュンジュンには口説き癖があると思わんか?」
「はぁ?」
所長の言う事は全く意味が分からん。
けど。電話の向こうでニヤリと所長が笑った気配がした。
- 180 名前:おるぷち 投稿日:2010/07/27(火) 23:22
- 本日はここまでです。
好評につき(?)亀井所長が再び登場!
そんな予定なかったのにw
作者も書くの楽しくなってしまいました。
恐るべし!亀井所長。
>169 :名無飼育さん
ノノ*^ー^)みんなも一緒にやりたまへ!
川=´┴‘)迷惑やわあ〜
>170 :名無飼育さん
ノノ*^ー^)所長に向かってバカとは何事だね!?
川=´┴‘)バカですやん
>171 :名無飼育さん
ノノ*^ー^)そうだろうともー!
- 181 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/07/30(金) 11:51
- なんか亀ちゃんだんだんエスカレートしてません?
- 182 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/07/30(金) 22:53
- カメはん意外と名推理を繰り広げそうw
- 183 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/08/02(月) 22:10
- はぁ〜〜〜〜〜〜〜
今日何度目か分からん大きなため息をつく。
なんでや?なんでこんなんなってまったんやろ?
すぐに追いかければ良かった。
ジュンジュンを突き飛ばせば良かった。
色々思うんやが里沙ちゃんを見ても
声もかけられへん。
全身で拒否されとるの、分かるんやもん。
どうしたらええざ。
- 184 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/08/02(月) 22:10
- 何でもないのに。
里沙ちゃんだけしか好きやないのに。
電話もメールもしよう、しようって
思うのにいざとなったら
通話ボタンもメールボタンも押せへんのやざ。
あーーーー!あーしのバカバカ!
あかん!あかん!
このままじゃ里沙ちゃん不足で死んでまうわ!
早く誤解といてっ
解いて
前みたいに
おうちデートとかして
いちゃいちゃして…
- 185 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/08/02(月) 22:10
- そう思うのに。あれは、なんや?
目の前には里沙ちゃんと仲よう
腕を組むリンリン。
なんでそんな嬉しそうな顔しとるんや?
あーしの事なんかどうでもええんか?
「それじゃ、明日は10時にデース!」
「うん、ネズミーランドの入口じゃ目立つから…
近くに来たら連絡とりあうって事で」
「ハーイ!完璧デース」
なん?
それ…デートの約束け?
明日、確かオフ…って、、だから?
- 186 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/08/02(月) 22:11
- だから、だからって
何で?なんでなん?
なんで他の子とデートなんかするん?
あーしとこんな状態なのに。
ひどいわ。
ひどいわ、里沙ちゃんのあほぅ。
ポタポタ涙が落ちる。
ポタポタ、ポタポタ…
あーし、もういらんの?
捨てられたんか?
- 187 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/08/02(月) 22:11
- ぶぇ、、う、、ふぇぇぇぇ
「うあーーーー…!!!!????」
思わず大声を上げそうになった、
あーしの口をあったかい何かが塞いだ。
それが誰かの手の平やって気付くのに何秒?
それがジュンジュンやって気付くのに何秒?
「気付かれたら、嫌デショ?」
「誰の、、せいや」
「ゴメンなサイ。ジュンジュン責任とるダカラ」
そう言ってジュンジャンはあーしの事を
力いっぱい抱きしめた。
ちょっと痛くてちょっと切なくて
ちょっとだけ、嬉しかった。
でも、なんか悔しい。
- 188 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/08/02(月) 22:12
- 「うわーーー。まじか。」
「ちょ!すっごいスクープじゃんねえ!」
横にいる久住さんが場違いにはしゃぐから
横腹をつねって“シーーーーッ”って
合図するとペロッとアニメみたいに舌をだした。
まったく、こいつは。
ジュンジュンと抱き合う高橋さん。
亀井さんはこれを知っとって
あたしらに探偵みたいな事やらせたんやろうか?
それって、なんか酷いやろ?
後輩に先輩のこんなん見せるて
どうゆーつもりなんや?
高橋さんも!ジュンジュンも!
みんな酷いわ。大人って汚いわ!!
- 189 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/08/02(月) 22:12
- 「行こう、久住さん」
「え?あ、ちょ、みっつぃ?」
しばらくズンズン歩くあたしの後ろを
何も言わずに付いてきた久住さんやったけど
やっぱり長時間黙っとるなんてできへん性格。
ほんのちょっと申し訳なさそうに
「ねえ、みっつぃ、何怒ってんの?」
なんて、そんな事言うから
クルッと振り返って一気に言い放つ。
「なんで?なんで怒らへんの!?
高橋さん浮気してんねんで?
ジュンジュンも新垣さんの事知っとって
酷いやろ?それに、亀井さんやって
きっと知っててうちらにこんな事させたんや」
「うえーー、でもさぁ、人の気持ちなんて仕方ないじゃん」
「え?」
- 190 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/08/02(月) 22:13
- 「ダメだって思ってても止められるもんじゃないし
好きって思ってても続くとは限らないじゃん。
世の中、初めて付き合った人と結婚するなんて人
ほんのちょっと、いや。いないかもしんないよ」
「そうやけど!そうかもしれんけど!!」
でも、でも。
グループ内でそんな事嫌やんか。
信じられへん。
信じたくないやん。
自分の事やないのに裏切られたような気分や。
「じゃあ、久住さんもあたしの事好きじゃなくなる日が来るん?」
「へ?」
「やったら最初から告ってくんなや!あほーーーーー!」
そう言って思いっきりダッシュした。
「え、ちょ、みっつぃ!?」
叫ぶ久住さんの声も聞こえたけど知らんわ。
もう、頭ん中ぐっちゃぐちゃやわ。
もう。
皆嫌いや!信じられへんわーーーー!
- 191 名前:おるぷち 投稿日:2010/08/02(月) 22:16
- 本日はここまでです。
張本人なのに亀井所長に乗っ取られて
中々出番なかった高橋さん哀れ。
そして、みっつぃはとても純真な少女なのです。
>181 :名無飼育さん
从*・ 。.・)お調子者なの。恥ずかしいの。
>182 :名無飼育さん
ノノ*^ー^)おお!分かっているではないか!絵里は名探偵☆
- 192 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/08/05(木) 12:18
- 愛ジュンキター!
ジュンジュンそのまま落としてしまえ!
- 193 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/08/05(木) 18:38
- うわあ…えらいことになってきましたね
愛佳そうじゃないんだよー
ていうか小春w火に油を注いじゃだめー!w
- 194 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/08/10(火) 23:14
- 「絵里?何たくらんでるの?」
「うえ〜?なぁんにもぉ〜」
嘘ばっか。そのニヤニヤ顔。
さゆみは誤魔化されないんだからね!!
「まぁ〜まぁ〜!絵里は真実を追ってるだけ。
愛と絆の為に、ね★」
「愛と、絆〜?」
ほっんと意味分かんない!!
いつも通りさゆみの部屋でゴロゴロする絵里。
愛ちゃんとガキさんどうなんのかなって言ったら
ニヤニヤするんだもの。あやしすぎる。
- 195 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/08/10(火) 23:15
- そういや、この前も誰かと電話して
なんだかニヤニヤしてたし。
「何か分かったの」
「何かってぇ?」
「真実を追ってるんでしょ?」
「うへへへへへ。どうだろうねぇ?」
「この前、誰と電話してたの?」
笑うだけの絵里。
愛ちゃんとガキさん、ジュンジュンリンリンはないから…
「みっつぃでしょ。みっつぃ使ってるのね?」
「使うとか意味分かんないしー」
「目が泳いでるし!!!」
「え〜へへへへへ」
- 196 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/08/10(火) 23:16
- 「何でみっつぃ巻きこむの!!」
あの子はすんごい純真でまっすぐだから。
そんな色恋沙汰に巻き込んじゃ絶対ダメなのに!
「絵里!なんでそうゆー事、後輩にさせんの!?」
「え〜、みっつぃならしっかりしてるし」
「しっかりしてるけどっ!さゆみも頼るけど!
恋愛関係は全然ダメなんだからっ!あの子」
「もー、なに?さゆ。みっつぃに過保護じゃない?」
「そんなんじゃないでしょ!」
「いつからお母さんキャラになったんだよぅ。」
よー、よー、このこのぉって。
肘でさゆみの事突いてくる始末。
もー、こいつに何言ってもダメだ。
「みっつぃに謝って。そんで変な事させないで。」
「えーーーーー?」
「えー?じゃない!ちゃんとするまで絶交だからね!」
「えええーーーーーーーーー!!!!!」
- 197 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/08/10(火) 23:16
- 「絶交って言ったんだけど?」
翌日。
朝からふつーにさゆみんちに来た絵里に
ジト目で応対。
そんなさゆみに、ひきつった笑顔で
「まぁまぁ。これから謝るからさ。ついてきてよ」
「なーんで付いてかなきゃなんないの!」
「そうじゃなきゃ証明に何ないじゃん」
そう言われて、それもそうかと思いなおす。
「じゃ、行こうか」
「え?朝からどこに…」
「だからー、みっつぃんとこ。」
ちゃんと連絡したのかな?
めっずらしー!
余程さゆみと絶交したくなかったんやね。
そう思うと自然に顔がニヤニヤしちゃう。
- 198 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/08/10(火) 23:17
- ちょっとご機嫌になっとのバレないようにしなきゃ!
さゆみ、まだ怒ってるからね!
まだ許してないし。
まだ絶交中だからね。
…
……
………
「ここに、みっつぃいるわけ?」
「そーそー。ここなんだよ」
「目ぇ泳いでるけど?」
- 199 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/08/10(火) 23:17
- 絵里を信じたさゆみがバカだった。
なんでネズミーランドに着くまで
気付かなかったんだろ?
さゆみ迂闊!!迂闊すぎるやろーーーー!
「さーさー行きましょう♪」
「行きましょうって遊びに来た訳!?」
「んーーーち、ち、ち。ノンノン」
「はあ?」
「いいかね、道重クン。敵を騙すにはまず味方からなのだよ」
「…なに?そのキャラ」
「ターゲットはあれだ!」
指差す方向には愛ちゃんとジュンジュン!?
え、なに、デート?
本当に浮気しちゃってんの?
- 200 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/08/10(火) 23:18
- 「分かるね?何をするべきか。」
ニヤニヤとまた笑いつつ、顎をさする。
もう一方の手には虫眼鏡、ってマサカ…
「探偵?」
「さっすが!付き合い長いだけあるね」
グーじゃないよ、全く。
まあ、いいや。ここまで来ちゃったら仕方ない。
もう気になっちゃうし。
はぁ、何でこんな事になったんだろ?
でも、みっつぃには絶対謝らせるんだから。
ん?まてよ。
「みっつぃにもそのキャラだった訳?」
「所長と呼びたまえ」
「…バカ所長」
あっきれた。ほんとに、もう。
さゆみ何でこんなのが好きなんだろ?
一回考え直した方がいいかも知んない。
- 201 名前:おるぷち 投稿日:2010/08/10(火) 23:21
- ちょい短いけど今日はここまでです。
現実世界で亀ちゃん、ジュンジュン、リンリンが
卒業なんて話になるとは…!
まだ、この話小春もいるのに!どんどん時代に取り残されてます(汗
>192 :名無飼育さん
川´・_o・)中国四千年の秘儀で仕留めるョ
>193 :名無飼育さん
リo´ゥ`リそんなつもりじゃなかったんあけどなー!
- 202 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/08/11(水) 07:30
- 9人の娘が大好きなんでずっとこのままでおっけーです
それにしてもえりりんのこのキャラはどうなのーw
- 203 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/08/16(月) 19:44
- 「高橋、、、サン」
「おう。」
「おう。じゃ無くテ。なんでこんな事スル」
「気になるけぇ」
「…なんでジュンジュンもイル?」
「責任とる言ったがし。」
「そうゆー意味チガウ」
分かっとるけど。
でも。
じっと里沙ちゃんを目で追いながら
横におるジュンジュンを気配で探る。
しゅんとした顔に気付かんふりして。
- 204 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/08/16(月) 19:45
- あーしはズルイ。
いや、ジュンジュンやってズルイ。
あーしに何も言わんくせに
里沙ちゃんが誤解するような事する。
それをしっかり責めきれへん
あーしは更にズルイんやろうか。
いやいや。
ジュンジュンはあーしやなくてもええんかもしれん。
やって、なんか“遊びまショウ”みたいな
ニュアンスやったし。
そこは深く追求したりはせんわ。
やって、取り返しつかんようになったら困る。
ネズミーランド付近で里沙ちゃん見つけて
リンリンと合流したのを確認した。
胸がぎゅうってなった。
苦しい。苦しい。苦しい。
- 205 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/08/16(月) 19:45
- あーしがこんなに苦しいのに
なんで里沙ちゃんは笑顔なんやろう?
リンリンと一緒に。
ここには一緒に来た事あるがし。
何回も何回も。
あーしの大好きなタタラツカと
里沙ちゃんの好きなネズミーランド。
お互いが相手の好きなもんに
ドンドン詳しくなってって
それが嬉しくて楽しくて。
もう一緒に行けへんのけ?
目が熱くなるけど我慢した。
さすがにココで泣いたらあかん。
2人に気付かれんように距離を置いて追いかける。
ジュンジュンが半歩後ろからあーしに付いてくる。
- 206 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/08/16(月) 19:46
- なんやろう?
この距離は。
なんなんやろう?
ポップコーンのボトルぶらさげて
頭にネズニーちゃんの耳付けて
早足で駆けてく2人。
追いかける2人。
やけど。
ふと気付いたら横におったはずの
ジュンジュンが消えとった。
「あれ?」
きょろきょろと周りを見たけどおらへん。
どこ行ったんや?
呆れて?嫌になって?帰ったンやろか。
…帰ったんやろな。
ちょっとガッカリしながら
やっぱり目は里沙ちゃんを追う。
- 207 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/08/16(月) 19:46
- 里沙ちゃんの横。
今はリンリンがいる場所。
あそこはあーしの指定場所のはずやろ。
もう…戻れんのやろうか。
切ないわ。
横にはジュンジュンはおらんし
もう泣いてもええかな。
ちょびっとだけ、泣いてもええかな。
そう思って熱くなる目を解放しそうになった時
服の裾を引っ張られた。
「?」
- 208 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/08/16(月) 19:47
- 振り向いたら仏頂面のジュンジュンが
ポップコーンのボトルと
ドリンクを差しだしてきた。
「え、なに、、、」
「せっかく、ダカラ。」
「帰ったと思ったわ。」
「帰る訳ナイ。高橋さん置いて帰る訳ナイ。」
「ほーか。」
「アタリマエ」
ちょこっとジュンジュンが笑って
あーしも笑う。
ポップコーン、うまいな。
せっかくやもんな。
そうやな。うん。
「並んでるカラ、動かナイシいいと思って」
「え?ああ、ほうか。」
このアトラクションの列は長いしな。
やったらひと声掛けてってくれればええのに。
- 209 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/08/16(月) 19:48
- 「寂しかったカ?」
「へ?」
「ジュンジュンいなくて寂シイ?心細いカッタ?」
どうだろう。なんていうか。
「ガッカリしたわ」
「ガッカリか。そうカ。」
ちょっと満足そうに頷くジュンジュン。
意味分からんが。
「フフフ」
「どした?」
ふいに笑い始めたジュンジュンに首を傾げると
頭をなでられた。ヨシヨシ、みたいに。
思いがけない、あったけえ手に戸惑う。
「高橋サン。カワイイ。」
「あ、そう。」
- 210 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/08/16(月) 19:48
- 髪をなでる手。あーしを見つめる優しい目。
「もうちょっと髪、触らせてよ。
こーしてんの、好きなんだから」
そう言われたんはいつやっけ。
あれは―――――――――――――
- 211 名前:おるぷち 投稿日:2010/08/16(月) 19:50
- 本日はここまでです。
実は今だにジュンジュンをどうしていいか
分かりませんw
川´・_o・)なんだとー!
>202 :名無飼育さん
リo´ゥ`リそれって小春がいなきゃだめって事だよね!
分かってるぅーーー!!
- 212 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/08/18(水) 07:55
- ジュンジュンがしあわせになりますように
- 213 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/08/21(土) 18:54
- >>211
別に小春に限ってじゃないんだけど…
- 214 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/08/24(火) 23:09
- 「うほー!絵里ってばさすが所長だけあって
探偵向いてるよね。愛ちゃん全然気付いてないし」
「愛ちゃんがガキさんの方しか見てないからなの」
さゆみは今、手を繋いで絵里と行列に並んでる。
ちょっと前には愛ちゃんとジュンジュンが。
その、もうちょっと前にはガキさんとリンリンが。
まさか、みっつぃに会いに行くって言われたのに
行き先がネズミーランドで
目的が愛ちゃんとジュンジュンとは思わなかった。
さらに2人がデートじゃなくて
ガキさんとリンリンを尾行してるだなんて
誰が想像できる?
まあ、さらに尾行してんのがさゆみ達なんだけど。
- 215 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/08/24(火) 23:10
- 「絵里、こうゆー事になってんの知ってたの?」
それに気付いた時に聞いてはみたけど
明らかに絵里はビックリしてて…
なのに、さも知ってたかのように
「あ、当たり前なのだよ!絵里は所長だからね!」
訳分かんない事を言ってのけたけど
まあ…いつもの事やし無視した。
さゆみったら大人の対応やね。
2つのアトラクションを手際よく回った頃
絵里の両手には尾行するって言いながらも
いっぱいのお菓子。
見失ったらどうすんの?所長なんでしょ?
- 216 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/08/24(火) 23:10
- 「で?なにがしたいの。」
「んーー?何って娘。内の平和を求めるみたいな?」
「尾行して平和になんの?」
「情報収集は大事なんだよ。」
分かってないな、さゆは!なんて
お菓子食べながらモゴモゴ言われてもね。
でも、どうゆう事なんだろ。
ガキさん愛ちゃんに浮気されてヤケになったのかな?
いや、別にデートって訳じゃないか。
なんでもそうゆー風に考えるのも変だよね。
リンリンはガキさん落ち込んでたの知ってたんだから
慰めようとしてんだろうな。
気分転換しましょう!とか言って。
リンリンだもんね。うん。
- 217 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/08/24(火) 23:11
- 愛ちゃんは結局ジュンジュンとどうなってんの?
今、ガキさんを見張ってるって事は
やっぱガキさんを好きなんだろうけど。
いや、愛ちゃんがガキさん以外になんて
ありえないと思ってるけどさ。
愛ちゃん、そんなにガキさん好きなら
さっさとなんとかすればいいのに。
コソコソこんな事してないでさ。
あー、さゆみイライラしてきたー。
- 218 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/08/24(火) 23:12
- 「あ、これ美味しい。」
そう言いながらネズッキーの顔型の
クッキーを絵里がさゆみに差しだしてきた。
反射的に口開けたし、確かに美味しいけど。
緊張感ないなあ、この所長。
てか、みっつぃに謝る話どうなったの。
「ねぇ、絵里!」
そう話しかけた時。
なんか視線を感じてパッと振り返ったら
制服着た男性3人組と目があった。
修学旅行生?ってそんな事はどうでも良くて、、、
これは、えっと。
「あ、あのー。もしかしてモー娘。の…」
1人が話しかけてきた。
- 219 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/08/24(火) 23:13
- あ、やっぱり。気付かれないのも悲しいけど
今気付かれるなんてタイミング悪いし。
だからって無愛想にもできないし。
「え?誰?」
「芸能人?」
なんて周りがちょっとざわつくのが気配で感じる。
ヤバい。これじゃ愛ちゃん達に見つかっちゃうかも。
仕方なく列を外れて距離をとる。
こんなの見つかったら言い訳できないもんね。
元の場所に戻る頃には列はかなり進んでて
あっけなく見失っちゃった。
- 220 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/08/24(火) 23:14
- 絵里はそんなにガッカリした様子もなく
「運が良けりゃまた会えるさー。
せっかくだし遊んじゃおうよう〜」
なんて、ファストパスをピラピラさせた。
いつの間に?
まあいいや。さゆみは別に尾行したかった訳じゃないしね。
休日に絵里とネズミーランドで遊ぶってのも
悪くない。いや、むしろイイ感じやろ。
「さー!遊びましょう♪運が良けりゃまた会えるさぁ〜」
…絵里。さては尾行するのにもう飽きたんでしょ?
そう思ったけど言わないでおいてあげた。
うんうん、さゆみったら大人ー!
- 221 名前:おるぷち 投稿日:2010/08/24(火) 23:18
- 本日はここまで。
亀井所長はヤル気あるんだかないんだかですw
>212 :名無飼育さん
川´・_o・)お前イイ奴ダナ
川=´┴‘)読者様にお前ゆーな!
>213 :名無飼育さん
川’ー’川 おう!みんな揃ってのモーニング娘。やでな!
( ・e・)珍しくまともな事を!
- 222 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/08/28(土) 22:59
- 愛ガキのイチャイチャ待ってる
- 223 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/08/29(日) 20:03
- さゆえりたち、そんなあっさりとw
当の愛ガキも、巻き込まれた愛佳もどうなってることやら心配です…w
>>222
ストーリーの先をリクしたり予想したり等は小説板自治FAQにてマナー違反に挙げられてますよー
ttp://m-seek.net/wiki/index.php?%BE%AE%C0%E2%C8%C4%BC%AB%BC%A3FAQ
- 224 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/08/30(月) 21:38
- なんでよりによって今日はオフなんやろ?
いや、助かったって気持ちもあるんやけど。
カツカツと先生が黒板にチョークをはしらせるのを
ぼーっと見たまま昨日の出来事を思い続ける。
自分が子どもなんは分かっとる。
みんなは大人で色々複雑で
世の中、別れるカップルなんか山ほどおる。
分かっとる。
分かっとる。
ワカットル。
あんな風に久住さんに言ぅてまった事
悔しくて恥ずかしいし。
- 225 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/08/30(月) 21:38
- だけど、あの時。
久住さんの言った事は正論すぎて
感情だけのあたしの言葉があほみたいで
2人の間に心の温度差があるって気ぃして
だから、だから。
あたしはどうしたいんやろう?
久住さんはどう思っとるんやろう。
なんて、久住さんからの着信
シカトこいといて、あたしって勝手やな。
子どもで自分勝手でわがままで
ほんとに愛想つかされたらどうしよ。
そんなん怖い。
そんなやったら、いっそ自分から。。。
そんな事が頭ん中くるくるまわって
学校での1日がいつの間にか終わった。
- 226 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/08/30(月) 21:38
- あたし、なにしてんやろ?
てか、久住さん何してんの。
あたしは今、目の前の光景が信じられへん。
前にも久住さんが待ってた学校近くの駅で
前と同んなじように久住さんがおる。
白いキャミにジーンズ姿。
細くて長い身体にそのシンプルな装いが映える。
ああ、あたしの恋人はカッコエエな。
- 227 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/08/30(月) 21:39
- 「愛佳!」
あたしを見つけるなり、焦ったような顔で
そう名前を呼んでずんずんこっちに向かってきた。
すごい速さで。
なに、なんなん?
「ちょ、愛佳!?」
衝動的に脇道に走りだしたあたしを
久住さんは追っかけてきてくれる。
分かっとる。
追っかけてきてくれるって。
追いかけてくれる足音、確認してから
走るン速めたなんて嫌な女。
- 228 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/08/30(月) 21:39
- 子どもで自分勝手でわがままで
そのくせ人を試すような事する。
走るあたしの腕を久住さんが掴む。
振り返ると長い身体を二つに折って
肩で息しつつも、へにゃって笑った。
はやっ。追いつくの、早いし!
あたしもぜぇはぁ息切らして
腕つかまれたまんま、
久住さんの姿をじっと見続けた。
今は久住さんの視線、地面やしな。
- 229 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/08/30(月) 21:40
- その久住さんが急にはぁはぁと息をきらせとるままに
折った身体を勢いよく伸ばして、
腕をがっと伸ばして、あたしを抱きしめてきた。
「な、なにす…あほ…」
「ちょ、待って…はぁ、はぁ、はぁ」
み、耳元でっ、息きらしながら言うなやぁ。
思わず泣きそうんなる。
「な、何で、はぁ、こ、はるから逃げんの?」
「…知らん」
「逃げないでよ。小春から逃げないで」
抱きしめる力が強くなる。
逃げない。
ううん、追いかけてくれんの確かめて逃げる。
なんてな。
- 230 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/08/30(月) 21:41
- 「追いかけるやろ。」
「え?」
「追いかけないかん。あたしの事、ずっと」
「小春に追いかけてほしかったの?」
目を丸くして問う久住さんにコクンと頷いて見せる。
ほんとは、昨日やって。
ずっとずっと追いかけてほしかったんやもん。
そうやないと、あたし自信ない。
好かれとる自信あらへん。
「じゃ、追いかけるよ」
「じゃってなんや。
そんな仕方なくなら、べ、別にいいし!」
「小春は嫌な事はしないよ。
でも好きな事はどんどんする。
だから、ずっと愛佳追いかける」
「…勝手にせぇ」
「うん。そうする。えへへ〜」
- 231 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/08/30(月) 21:41
- 「な、なに笑っとん!」
「いやー、だってさぁ愛佳カワイイんだもん」
カワイイ?どこが!?
この人頭オカシイやろ!
「カワイイよ。」
抱きしめとる腕が少しゆるんだと思ったら
軽く顎を指で上げられて…
次の瞬間やわらかい感触が唇にふれた。
すぐに離れたと思ったら
久住さんと目が合って…「にっ」って感じに笑われた。
な、もしかしてバカにされとる!?
子どもやって思っとるやろ!?
- 232 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/08/30(月) 21:42
- 「くす…っ!?」
開きかけた口ん中、なんか…なんか…なんか!!!
入ってきたし。
ちょ、これベロやろ!?
ちょ、ま、、、、なんで、こんな道で
なんで2度目の大人ちゅーやの!?
そりゃ人気ないけど、でも、でも、でも。。。。。
「ん、、、んん、、ん〜、、、」
ヤバい。熱い。
頭ん中も手も胸もぜんぶ熱い。
なんも考えられん。
ちから、抜けるぅ。
- 233 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/08/30(月) 21:43
- 「大丈夫?愛佳?」
ようやく解放されたあたしは
もうヘニョヘニョで、久住さんに
抱きつくしかないような感じで悔しい。
なんや、この余裕ぶった感じ。
同じ年やのに!
「大丈夫な訳あるかい!こんなとこでっ
あほ!ばか!のーたりん!すけべ!」
「愛佳照れてる。」
「て、て、照れとらんわっ!」
「愛佳。」
「…」
「あーいかっ」
「……」
「あいかちゃーん」
「うっさい、呼ぶな。」
「愛してる。」
「…はぁ?」
「大好き。」
- 234 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/08/30(月) 21:43
- 目の前には。
にっこり、100%のキラキラ笑顔。
「か、から、からかって!!!」
「んな訳ないじゃん。小春必死だよ?」
「な、なにが。」
「愛佳の事、すごい必死。
努力とか大嫌いなのに、どうしてくれんの?」
「意味分からんし。」
「ちょ、つめた〜〜〜い!小春、恋人なのに。」
「うっさい、ボケ」
「でもねー、小春には
愛佳の悪口は全部“好き”に聞こえるけど?」
な、な、な、なにゆーとん、コイツ。
頭悪すぎやろ。あほやろ、カスやろ…
- 235 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/08/30(月) 21:44
- こんな可愛くない事ばっか言うあたし。
こんな能天気な奴しか相手できへんわ。
「そうでしょ?小春の事好きでしょ?」
「…勝手にそう思ってたらええやん。」
「そうするーーー♪小春ハッピー」
「石川さんみたいな事言うなや。」
いつの間にか繋がれた手。
細くて長い指。
大好きな人の、手。
そんなん、よう言わんけど。
- 236 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/08/30(月) 21:44
- 「小春、愛佳の事好きだよ?
愛佳は言ってくんないから
その分、小春がいっぱい言うね」
「…言わんでいいし!」
嘘。めっちゃ嬉しい。
「でも、たまーに。たまーにでいいから
愛佳からも聞かせてほしーなー」
「絶対、言わん」
心ん中で100回言ったら
いっかい位は言ってもええ、、かもしれん。
「けちー」
そう言いながら久住さんは笑う。
こんな子どもっぽいあたしを
追っかけてくれる変なやつ。
好きや。
大好きや。
- 237 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/08/30(月) 21:45
- 「く、久住さん、あんな?あの。
昨日…なんか、その。ごめんな?」
「なぁんで謝るの?あれは、小春が無神経だったんでしょ?
小春の方がごめんね、だよ。
小春は考えなしで言葉出ちゃうから。」
「ちゃう。あたしが子どもやから。」
「そうゆーとこがカワイイんだよ。」
「意味分からんし。」
「小春は分かってるからいいよ。」
この人とおるとホッとする。
嫌なあたしをカワイイって言ってくれる。
変なの。
- 238 名前:おるぷち 投稿日:2010/08/30(月) 21:49
- 本日はここまでです。
愛佳が久住さんにふりまわされてるのか
小春が愛佳にふりまわされてるのかw
>222 :名無飼育さん
2人が離れて久しいですからねえ〜
さてどうなるでしょー!
>223 :名無飼育さん
しょせん、さゆえりなんでw
仕方ないんですねー
- 239 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/08/30(月) 22:47
- 一体なんなんだこの二人はw
- 240 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/08/31(火) 23:30
- 愛佳・・・
ベロって・・・
ま、まぁベロなんだけどさぁ。
もっと言い方ってものがww
- 241 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/09/07(火) 23:05
- 「「あ」」
見失ったはずの愛ちゃんとジュンジュンと
再会しちゃった、けど。
あまりにも真正面に向き合っちゃったから
ビックリして声も出ない。
愛ちゃんもいつも以上に
ビックリ目になってるし。
そっと振り返るとガキさんとリンリンの姿。
どうやら真面目に(?)尾行続けてたみたい。
まぁ面白半分の絵里とは違うもんね。
- 242 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/09/07(火) 23:05
- 「やーーー愛ちゃんじゃないですかぁ!
しかもジュンジュンと!なんかぁ珍しくないですかぁ?
うへへへへへへ」
意外な瞬発力で絵里が動いたのにつられて
止まった思考回路が動き始めた。
「ほんと奇遇デスねーーー!
ジュンジュン初めて来たデスョ」
「そうなんだー!絵里ここ大好きでぇ。
あ、でもガキさんほどじゃないけどっ」
絵里…さりげに爆弾落とした〜。
愛ちゃん動揺してドリンク落としたし!
「あ〜〜〜、愛ちゃんってば浮気ですかぁ」
「ち、ちがっ!!!あーしは里沙ちゃん一筋やがっ」
その瞬間ジュンジュンが泣きそうな顔した。
でも、だからこそ今の状況って残酷なんじゃないの?
- 243 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/09/07(火) 23:06
- 「なんでそれガキさんに言わないの?」
さゆみからこぼれた一言に愛ちゃんの肩がビクッと揺れる。
「やって、やって…」
「ちょ〜〜〜っと待ったぁ!!
場所変えません?ここで話す事じゃないでしょお」
「話ふったの絵里じゃん」
「そうだけどぉ〜」
くねくね絵里が身体を揺らす。
そんなんするから目立つんだからね。
そんなやり取りしてたら急にドンって押された。
「やだ!!!2人共ジュンジュンの邪魔スルな」
それまで黙ってたジュンジュンが
大声出して愛ちゃんの腕を取って走りだした。
「え?ちょ、まっ!!」
慌てて絵里が追う。
さゆみも追いかけた、けど。
まぁ無理だよね。
だって、さゆみだもん。
- 244 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/09/07(火) 23:07
- 「ちょ、まっちぃて。はぁ、はぁ」
ジュンジュンにどんどん引っ張られて
パーク外にでてもうた。
ど、どこ行くんや?
カメの足音もどんどん近付いてくるんが分かる。
カメのくせに足速いなぁ、なんて
我ながら暢気な考えが頭をよぎった時
カメがドカンと思いっきりぶつかってきよった。
もちろん3人まとめて地面に転がってもーた。
「「「いったぁぁぁぁ〜〜〜!!!!」」」
自分からぶつかってきといて
何でカメが一番痛がっとぉんや!?
- 245 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/09/07(火) 23:07
- 「な、なにするがし!!」
「止めるにはこれが一番早かったもんでぇ〜」
悪びれず相変わらずの笑いをうかべよった。
「もぅ…カメやなあ」
「うへへへへへ」
…う、ぐすっ、、ずび、、、ずび、、、
振り向くとジュンジュンが
唇を噛みしめて泣いとった。
なん?なんでそんなに泣くんや?
そんなに、あーしの事?
なんでや、なんで…
- 246 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/09/07(火) 23:08
- 呆然とするあーしの目の前で
カメがジュンジュンの頭をなでた。
「うわーん!うわーーーーーん!!!!」
その途端、ジュンジュンが子どもみたいに
大声を出して泣き始めた。
周りの人がジロジロこっち見とるがし。
あーしはあほみたいに座り込んだまんま。
カメは困ったような顔で薄く笑うと
「愛ちゃんはガキさんとこ行ってください」
「え…でも」
「いいから、いいから。」
しっしっ!と犬を追い払うような動作。
り、リーダーに向かって失敬な!!
- 247 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/09/07(火) 23:08
- 「行っちゃ、、、ぐすっ、ぐすっ嫌ダァ」
相変わらず泣き続けながら
立ちあがったあーしを睨むみたいな顔。
「あ、、、ジュンジュン…」
戸惑うあーしに絵里が怒った声で叫ぶ。
「愛ちゃんが大事なのは誰なんですかっ!!!」
あーしはその言葉でようやく元来た道を駆けて行った。
途中、ヘロヘロのさゆとすれ違ったけど
構っとる余裕なんてあらへんかった。
もう、今は里沙ちゃんに
会いたい気持ちしかないんやもん。
ごめんな、ジュンジュン。
心の中でそっと詫びてスピードを上げた。
- 248 名前:おるぷち 投稿日:2010/09/07(火) 23:10
- 本日はここまでです。
悪目立ちするアイドル達。。。
だめですよねー(苦笑
>239 :名無飼育さん
从*・ 。.・)バカップルなの。小春は1人でもバカだけど
リo´ゥ`リひどーーーい!!
>240 :名無飼育さん
川=´┴‘)じゃあタンでええんやな?
- 249 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/09/27(月) 22:45
- どこや?
再びパーク内に入ったんはええけど
当たり前やが2人をすっかり見失っとる。
しっかし里沙ちゃんがここ大好きやで
一緒によぅ来るからって
年間パス持っとって良かったわ。
さっきは再入場スタンプ貰う暇なんかなかったがし。
て、そんな事どうでも良くて。
里沙ちゃんどこやぁ〜?
さっき離れたのは並んどる時やなくて
どっかに向かう途中やったから
今、どこにおるんか。。。
向かっとった方向を予測付けて探すざ。
- 250 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/09/27(月) 22:45
- 会える!絶対に会えるって信じるしかない。
信じる者は救われるってゆーがし!
いつもの里沙ちゃんのパークの回り方を考える。
あっちの方向やったら好きなアトラクションは?
今の混み具合は?時間的には?
段々陽も暮れてきた。
パレードの時間になったら
それこそ探すのが難しい。
あ、パレード!
そうや、この時間やったら
そろそろ見る位置を考えて移動する頃やろ。
やったら大体考えられるのは…
- 251 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/09/27(月) 22:46
- 里沙ちゃんのお気に入りの位置は
そんなたくさんある訳やないし
順に回れば見つかるはずや!そう思って
ダッシュしたけど、、、そう簡単には見つからん。
どうしよう?
はぁはぁと息を切らして少し立ち止まった時
「高橋サン?」
聞き慣れた声が後ろからした。
振り返るとなぜかリンリン1人が
ぽつんと立っとった。
「り、、リンリン?里沙ちゃん、、、は?」
「交代でトイレでース。パレード場所トリですョ。」
「ほぉか。じゃ、ここに来るん、、、や、ね。」
「そうデース!でも高橋サン遅いデース」
「へ?遅い?」
- 252 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/09/27(月) 22:47
- なんや、それ?もう手遅れって事か?
里沙ちゃんはリンリンのもんになったとか
そうゆーんか!?
「お前っ!!!許さんがし!!!」
がしっとリンリンの両腕を掴む。
「何ですカーーー!?新垣サン迎え来たんでショー!?」
「そうや!やからっ!誰にも渡さん!里沙ちゃんは
あーしのもんやっ!!」
「知ってマスよ〜〜〜。なんなんデスかーーー」
なにって、なんや?
リンリンの困った顔。てか、涙目。
意味分からんがし。
- 253 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/09/27(月) 22:47
- 「高橋サン今日ずっと後ろイタのに全然来ないシ
いなくなるシ、どうしたかと思ってマシタよぉ」
「うぇ!?なんで知っとるんやざ!?」
「バレバレですヨー。」
「里沙ちゃんにも?」
こくこく頷くリンリン。
うへぇ、まじでか。
どう思ったんやろ。
「里沙ちゃんはなんて?」
「新垣サンは…あー、新垣サンデス」
「んえ?」
振り向くとぽかんとした顔の里沙ちゃんが立っとった。
「あ、里沙ちゃん」
「愛ちゃん、、?なにやってんの?」
困ったような、睨むような顔にハッとして
リンリンの両腕を掴んどった手を離した。
- 254 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/09/27(月) 22:48
- 「あー、いや、その。」
「新垣サン、良かったデス。ようやくお迎え来たデスョ」
「…そうなの?」
ちょっとムッとしたような顔をしながら
あーしを通り過ぎてリンリンの横に移動した。
なんでそっち行くんやぁ〜?
やっぱあかん?あーし、勝手すぎる?
でも、でも。
「そうやよ。里沙ちゃんの事、迎えに、来た」
これはキッパリ言っとかないかん!
そう思って強めに言ったのに返ってきた言葉は予想外。
「…ジュンジュンは?」
「へ?」
「一緒にいたじゃん。」
「おったけど、カメに渡してきたざ」
「カメぇ?」
- 255 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/09/27(月) 22:48
- カメの名前を出したとたんに表情が緩んだ。
なんやそれ。ちょっと面白くないぞ。
「さゆもおる、、、はず」
「さゆみんもー!?」
目を丸くした。リンリンも横でビックリしとるし。
「なんかおったんや。て、あれ?
なんでおったんやろ?
パーク内でバッタリ会ったんやけど。」
それにしては、あーしらの事
なにもかも分かっとるみたいやった。
オカシイな。なんでやろう?
- 256 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/09/27(月) 22:49
- 「みんな2人の事心配デース。
さっさと仲直りすればイイね」
ほれほれってリンリンが
里沙ちゃんをあーしの方に押してくれる。
いいぞ、いいぞ。リンリンマン!
「え、なに。リンリンが2人呼んだの?」
戸惑いながら里沙ちゃんが問う。
ああ、そうゆー事かってあーしも納得したのに
あっさりリンリンは否定した。
「でも亀井サンなんか企んでる顔シテタ」
企んでる顔って…。
- 257 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/09/27(月) 22:50
- 「そんな事より仲直りデショ?違うデスか」
「違わんっ!!里沙ちゃん!!」
「え、は、はい!」
「えーーっと、その。」
なんて言ったらええんやろう。
なんでか困ってリンリンの方見たら
「一番言いたい事を言えばイイデスョ」
なんて言われた。
あーしの一番言いたい事。
そんなのいつだって同じ。
「里沙ちゃんが好きや。」
一瞬ふにゃって嬉しそうな顔を見せてくれたけど
「だって!ジュンジュンは!?」
て、ほうか。そこも言わなあかんのやな。
- 258 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/09/27(月) 22:50
- 「関係ない。あーしは里沙ちゃんだけやし。
全部、誤解やし。すぐに言えば良かったんやけど
あーし、ヘタレで。。ごめんな?」
「嘘だぁ〜〜〜〜〜」
って、なんで泣きそうな顔でリンリンに
抱きつくんや!?
「離れぇっ!!!!」
べりっとリンリンから里沙ちゃんを
引き離して抱きとめた。
「あーしはっ!こんな事でも
アタマ沸騰する位ヤキモチ焼くような女やぞっ!
ジュンジュンがなんやっ!あーしはっ
tgじゃいぇ4bん3お50おあむ@…!!!!」
「ちょ、愛ちゃ、、落ち着いて。」
「コレ何言ってるデスか?」
「さすがにあたしにも分かんないよ」
気付いたら呆れ顔の2人。
またやってもーた。
- 259 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/09/27(月) 22:51
- 「だから、、、里沙ちゃんしか見てえんて。
信じてやぁ〜〜、頼むからぁ」
里沙ちゃんの目をじっと見る。
キョロキョロと落ち着かない目。
やがて、ポツンと。
「信じてるけど、嫌だったんだもん!
ジュンジュンに…あんな、あんな事させて…」
あんな事…耳…思いだして顔が赤らむ。
て、里沙ちゃんの冷たい目が。。。
「あ」
「最低〜〜〜〜!どうせあたしは
あんな大人な事できないよっ!」
「や、や、や。違うざ。
そんなん里沙ちゃんがせんでもあーしがやるざ」
「な、な、な、なにバカ言って…もぉ、ばか。。。」
お、真っ赤や。
これはお許しでた、かな?
- 260 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/09/27(月) 22:51
- 「里沙ちゃんへの愛なら
バカでも何でもどんだけでもやし!!」
手をぎゅうっと握る。
「里沙ちゃん」
「愛ちゃん」
目と目を見つめあう。
ああ、なんてカワイイ。
なんて愛おしい…
「ん〜〜〜、エッホン!!」
あ。リンリン。
「公共の面前デスョ。
とりあえず大人しくパレード見るネ」
確かに。今周り見るの怖いかも。
あーしら目立ってた?
- 261 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/09/27(月) 22:52
- て、人がドキドキしとるのにリンリン!?
なぜか、あーしと里沙ちゃんの間に
リンリンが割り込んできて
手を繋いできた。
「な、なん!?」
「これ以上のいちゃつき防止ネ。」
「普通、こうゆー時は気ぃ利かせん?」
そっと立ち去るとか。
「せっかく来たからパレード見たいネ。」
「『そ、そうだよね』」
にかっと笑うリンリン。
「こうすれば親子みたいネ。未来予想図!
バッチリでース!!」
まぁ、いいか。うん。
里沙ちゃんと目と目を合わす、アイコンタクト。
真ん中にリンリンマン。
まぁいっか。
親子には見えへんけどな!
- 262 名前:おるぷち 投稿日:2010/09/27(月) 22:54
- 本日はここまでです。
こんな感じでグダグダになっちゃいました(汗
ノノ*^ー^)ただのバカップルですよ?
川*^A^)世話がやけルナ
- 263 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/09/28(火) 04:35
- 仲直りキター!
でもジュンジュンが…
- 264 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/10/05(火) 23:00
- 大声で泣くジュンジュンを何とか宥めて
場所移動すべくタクシーに乗り込むさゆみ達。
あのままじゃ目立って仕方ないし。
とりあえず一番近いさゆみの家に。
タクシーの中でもグズグズと
鼻をすすりながら泣くジュンジュン。
やった事はちょっとアレだけど
この子はこの子で純粋に一途に
愛ちゃんを思ってたんだよね。
ちょっとさゆみも切なくなっちゃう。
- 265 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/10/05(火) 23:00
- 家に着く頃にはさすがに涙は流してなかったけど
目がまっかっかで蒸しタオルを渡してやる。
「目ぇ腫れちゃうからね」
座ったままジッとさゆみを見ながら
コクンと素直に頷いてタオルを目に押しあてた。
絵里は暢気に
「ねー、お菓子ないのぉ?あるでしょー?」
とか言って勝手に部屋をごそごそ漁ってる。
あ、そこはダメ。
さゆみ秘蔵のチョコレートがぁ〜!
お願いだからこっちのにしてー!と
クッキーを与えたら満足げに
もぐもぐ食べはじめたし。
「最初から素直に出せばいいのにー」
って、コラ。そうゆー状況?って
ジュンジュンも食べてるし!
- 266 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/10/05(火) 23:00
- いっとくけどバナナはありませんからね!
そう言ったら不満そうに鼻をふくらませた。
もう、なんなの〜。
分かったよ、買ってこればいいんでしょ!
そう叫ぶとジュンジュンはにっこり微笑んだ。
さっきまでの涙はなんだったのー?
近所のスーパーでバナナを買うついでに
ジュースやお菓子も買ってきたさゆみ。
可愛いうえに優しい自分にうっとりなの。
部屋に戻ると当たり前のように
クッキーはからっぽ。
2人は笑いながらテレビを見てた。
- 267 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/10/05(火) 23:01
- さゆみに気付いた絵里はお帰りの前に
「喉乾いたー!!!」
うん、そう言うと思ったから買ってきた。
買ってきたけど酷くない?
ジュンジュンにバナナ。
絵里にオレンジジュースを渡す。
「さっきまで泣いてたくせに」
「泣いたカラおなかスク。」
やれやれ。
- 268 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/10/05(火) 23:01
- 「ジュンジュン…愛ちゃんはもういいわけ?」
「良くナイ。でも仕方ナイ。
こうなるのは…分かってたカラ。」
「ジュンジュンはさー、愛ちゃんのどこが好きなの?」
絵里がキラキラした目で尋ねる。
今そーゆー事聞くのは酷なんじゃ?
そう思うさゆみだけど好奇心はやっぱむくむく。
ジュンジュンは特になんともなさげに
「可愛くてキレイダ。ステージでカッコ良くて
それ以外だと新垣サンに叱られタリ
呆れられタリで嬉しソウな顔シテル」
なんて答えてくれた。けど
「叱られたり呆れられたりしてんのがいいの?」
そう、そこ!そんな情けない愛ちゃんがいいの?って
さゆみも聞こうと思ったとこ!
- 269 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/10/05(火) 23:02
- 「カッコイイのとダメなトコのギャップがイインダヨ」
まー、分からなくもない。
基本カワイイんだし。
やっぱカワイイのは最強だよね。
さゆみはウンウン頷く。
でも絵里は不満そう。
「ガキさんといない時の愛ちゃんは?」
「新垣サンといない時カ?…カワイイダ。」
「ガキさんといる時は?」
「一生懸命デ顔が緩んでて幸せそうデ
特に新垣サンにもー、ダメでしょ!なんて
言われた時の顔がカワイイダ」
え、なんか、それって。
「ジュンジュンってガキさんと一緒にいる
愛ちゃんが好きなんじゃん」
そうそう!それ、さゆみも言おうと思ったんだから!
- 270 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/10/05(火) 23:02
- 「違うダ。ジュンジュンは
新垣サンにナリタイ。ナッテ愛ちゃんに
あんな顔とか行動サセタイ。」
好きな人の恋人が羨ましいってのは分かるけど
普通それ以上を望むっていうか。
私だったらもっとこうするのに!とかさ。
そのまんまガキさんになりたいの?
なんか、変?
「変だよー、それ!」
どうやら絵里も同じ事思ったみたい。
さゆみ達って気が合うぅ〜。
さっすがぁー!
- 271 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/10/05(火) 23:03
- 「変じゃナイ。」
「それってさー、それって。
愛ちゃんとガキさんの2人がいるとこが
羨ましいって事でしょ?
それってさー、つまり理想のカップルみたいな?
自分も大好きな人とああいう感じになりたいなーって
そーゆー事じゃないの?」
「あー、確かにジュンジュンの話聞いてるとそんな感じ!」
「でしょー!だってそんなん恋じゃなくない?」
なんか盛り上がっちゃうさゆみと絵里。
だって、なんか閃いたって感じなんだもん。
そんな風にしながらふと視界に入ったジュンジュン。
「ちょ、ジュンジュン!?どうしたの?」
ジュンジュンは目を丸くしてさゆみ達を見つめてた。
なんていうか放心状態?
- 272 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/10/05(火) 23:03
- 「ビックリダ。ジュンジュン目からカワラ落ちた」
カワラ落ちてどーする。
なんか違う、と思いつつも正しい答えなんて
さゆみが知るはずないんだけどね。
「ビックリダ。
確かに新垣さんにかまってもらってる
愛ちゃんが可愛くて好きデ、
ジュンジュンは新垣サンになりたくて。
でもソレハ…好きな子が自分に
あんな風にヤキモチやくとか
一生懸命になってくれたらイイナとか…」
一気にジュンジュンが話てるのを
なんでか絵里が真剣な顔で聞いてた。
その横顔を見てやっぱ絵里ってキレイなんて
思ってるさゆみは薄情者?
- 273 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/10/05(火) 23:04
- 「ジュンジュンは…新垣サンと愛ちゃんミタイな
恋人同士に…誰かと、、、ナリタイ?」
ジュンジュンの頬が紅く染まっていく。
どうしたんだろう?と思ったら
ギャーーー!!!!ってイキナリ叫ぶから
ビクッてなったーー!
なに、なんで急に叫ぶの?
「そんなの、ジュンジュン子どもみたいじゃナイかー!
これじゃ恋に恋するリンリンが貸してくれた
少女マンガの主人公と一緒ダヨー。
違うョ、違うョ、ジュンコは大人だヨー!?」
「うぇ!?ふぎゃぎゃーーー」
ジュンジュンの馬鹿力で身体を揺さぶられて
絵里は声にならない声をあげた。
あーーーーあーーーーあーーー。
- 274 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/10/05(火) 23:04
- 「ちょ、ジュンジュン!絵里が壊れちゃうー」
なんとか2人を引き離すと
ジュンジュンはカーペットにぺったり
くっついて自己嫌悪中…。
失恋と思って泣いてた時と
今と一体どっちがショックなんだろう?
絵里を見たら、いつものふにゃっとした笑顔。
まあ、一件落着だもんね。
いっか。
- 275 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/10/05(火) 23:05
- ジュンジュンはジュンジュンなりに傷心?を
克服したのかしばらくすると
残ったバナナを一気に食べて
元気に帰っていった。
さゆみと絵里をぎゅって一緒に抱きしめて
「アリガト」
ってつぶやいて。
そんなジュンジュンはなんか可愛く思う。
「本当に大好きになれる人見つけれるといいね」
そう、さゆみが呟いたら絵里も
「そうだねえ」
ってほのぼのと答えた。
「そういやさー、なんか絵里、
今回めっちゃ一生懸命じゃなかった?
最初乗り気じゃなかったくせに。」
「んー、そうなんだけど。」
そうなんだけど?なに?
可愛く小首をかしげるさゆみに
うへへと笑ってこう言った。
- 276 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/10/05(火) 23:05
- 「カメの恩返しですよ?」
って、訳分かんないんだけど?
「絵里達が前にすっごい、もうピンチ!
別れちゃうかも?ってなった時に
ガキさんが助けてくれたの思いだしてさ。」
そう言われて、さゆみも思いだす。
ガキさんが絵里んちまで送ってくれた事。
あれがなかったら今こうしていらんなかったかも。
「ガキさんにはお世話になったもんね〜」
「でしょ?だからさ。今度は絵里達でしょーって。」
- 277 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/10/05(火) 23:06
- 「うん、そうだね。絵里エライじゃん!
見なおしたよ〜〜〜」
「うへへへ。照れるじゃーん。」
「でも、みっつぃにはちゃんと謝らないとダメだからね!」
「うへぇ…」
まいったな、なんて頭をかきつつも
まったく反省してないでしょ、絶対。
「恩返しはいいけど後輩巻きこむのはダメなんだからね」
「へぇー、へぇー。」
「もぉー、何その返事はぁ」
ぷりぷり怒るさゆみに
「なんでジュンジュンの憧れカップルが
ガキさんと愛ちゃんなんだろうねえ?
絵里達のがラブラブじゃんねー?」
そんな事言ってちゅうしたってダメなんだから。
ダメなんだからねーー。もう…。
絵里のバカ。
大好き。
- 278 名前:おるぷち 投稿日:2010/10/05(火) 23:07
- 本日はここまでです。
大騒ぎしすぎですよねw
>263 :名無飼育さん
こんな感じのジュンジュンでした。
そうでしょうか。。。(汗
- 279 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/10/06(水) 04:07
- 更新お疲れさまです。
ジュンジュンにはやく良い人が出来ますように…
- 280 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/10/11(月) 22:34
- ぽかぽかした日ぃやった。
最近ちょっと寒くなってきて
上着なしでは過ごされへんようになってきたのに
その日は朝からよく晴れとって
与えられた控室は日当たり良好で。
やから娘。達は眠くて眠くてしゃーない。
それは分かる。
あたしやって気持ち良くて眠い。
退屈な長い待ち時間やし
別に寝てもええやろとも思う。
でも、これはなん?
- 281 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/10/11(月) 22:35
- ソファに気持ちよさげに丸まって
猫のように寝てはる田中さんの向かい側。
そこの3人組。
漫画を読むリンリンの脚の上。
リーダーとサブリーダーが
気持ち良く寝とる、この状況は何?
いわゆる膝枕って奴やん。
それを羨ましげにうっとりと見つめる
ジュンジュンの存在も正直気味悪い。
そんでもって、さっきから
チラチラと期待に満ちた目ぇで
あたしを見てくる久住さん。
それが一番厄介やって事は
あたしも良く分かってるで?
- 282 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/10/11(月) 22:36
- 「あ・い・か・ちゃ〜ん♪」
ニコニコしたってあかん。
あたしはキッと睨むと言い放った。
「やらんで。」
「ええ?小春まだ何も言ってないよー!?」
目をパチクリするけどな?
分かるなって方が無理やろ。
「どうせ、あっこの3人のマネしたいんやろ?」
「ち、違うもん!それもいいけど
小春的にはあっちのが…」
その視線の先には床にクッションいっぱい敷いて
その上に座る道重さんの更に上に座る亀井サン。
上ってか前後に座っとる感じ?
亀井さんの腰には後ろから
道重さんの腕がぎゅっと巻きついとる。
そんで気持ちよさそうに寝とる。
めっちゃラブラブな態勢。
- 283 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/10/11(月) 22:36
- 「あれ?」
「そう、あれ。」
だからな、そんな期待に満ちた顔したって
「やらんっつの。」
「ええーーー!?なんで?なんで?
小春もあんな風に甘えたいー!」
あたしかって、ああやってギュウって
恋人同士がしとるんええなあって思う。
思うけど自分がしとるんなんか想像できへん!
はっずかしい!!
しかも人前とか無理やで!絶対!!
「ちょ、もう、近寄らんといて〜」
「ひどーい!小春はこーんなに愛してるのにん」
「愛とかゆーな、あほ!」
- 284 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/10/11(月) 22:37
- 視線を感じて振り向くと
なんか真面目な顔したジュンジュンと目が合った。
「な、なん?」
「愛佳大変ソウ。小春メンドクサイ」
「お、分かってくれるん?」
「オウ。やっぱジュンジュンは高橋サンと
新垣サン目指すョ」
「ちょっとぉー!小春めんどくさくないよぉー」
そうゆーとこがめんどくさいっちゅうねん。
でも、人目をはばからずイチャこく先輩らが
悪いとも思うけど。
「ジュンジュンは眠くないん?」
「昨日寝過ぎたダカラ。」
「へぇ、そうなん。」
「…愛佳、小春めんどくさいし
ジュンジュンにするカ?」
「はぁ?」
「ちょー!!小春のだから!ダメに決まってるでしょ!」
そう言いつつ両手いっぱい広げて
あたしとジュンジュンの間に勢いよく入ってきた。
てか、人を物扱いすんなや。
- 285 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/10/11(月) 22:37
- 「愛佳ガ小春好きなようには見えないダロ。」
「そ、そんな事ないもん!愛されてるもん!
ね、愛佳!!小春の事大好きだよね?」
「…知らんわ、そんなん」
「ホレミロ。」
ジュンジュンがニヤニヤ笑う。
これは久住さんをからかって楽しんでる顔や。
ジュンジュンも結構、意地悪やなあ。
まぁでもキャンキャンうるさいけど
案外久住さんも楽しんどるの分かるし
じゃれとるって事やな。
そんなアホな2人は放っといて
そっとあたしは部屋の外に出た。
それは単純にトイレに
行きたくなっただけやったけど
なんとなく1人になりたいような気ぃに
なったからでもあった。
- 286 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/10/11(月) 22:38
- あたしは時々、1人になりたくなる。
基本的には誰かにいつも側にいてほしいと思うし
寂しいのなんか嫌いや。
そのくせ自分から人に寄っていくのは苦手やから
久住さんの存在は正直ありがたい。
無条件であたしの側についてくるんやから。
もちろん好きな人が側にいるって状況が
嬉しいってのもあるんやが
それを除いたとしても久住さんの存在はありがたい。
あたし、知らんと久住さんに依存しとるかもしれん。
そんなふうにふと思った事もあるけど
その度あたしはその考えを打ち砕こうと必死になる。
あたしの小さなプライドみたいなもんや。
あたしはいつだって自分で立っていられる
人間でありたいんやから。
- 287 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/10/11(月) 22:39
- だから、時々こうやって1人になる。
そっと確かめる。
誰もいなくても自分で立っていられるか。
そうは言っても楽屋はすぐそこで
いつでも戻れるし
戻れば久住さんが迎えてくれる事は分かっとるから
とんだ甘ちゃんやって事も気付いてはおるんやけどな。
さっきのジュンジュンの言葉。
あたしはそんなに久住さんの事
好きやって風には見えんやろうか?
でも、そんなん…特に仕事場で
ダダ漏れな方があかんと思うけど。
先輩達がダダ漏れすぎるのは
放っておいてええもんか悩むくらいや。
大体、あの人たち好き放題やりすぎちゃうか?
そんなん本人達にはよう言われへんけど。
年功序列やしな。
小さくため息をついたところで
目的地・トイレに着いた。
- 288 名前:おるぷち 投稿日:2010/10/11(月) 22:40
- 本日はここまでです
ちょっと短くてすいません〜。
279 :名無飼育さん
川´・_o・)応援よろしくダゾ
- 289 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/10/12(火) 04:39
- 愛ガキのひざまくらは最近なのにちゃんと小春がいるのがうれしいな♪
みっつぃーもちょっとは小春とイチャつけばいいのにー
- 290 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/10/21(木) 22:35
- 楽屋にそのまま戻るのもなあ〜って
気分でなんとなく自販機に寄る事にした。
西側と東側に自販機は有るけど
あたしは1人ん時は東側に行く。
ちょっと奥まったトコにあるもんやから
あんまり人が来ぉへんもん。
やけど今日は
背中を丸めて自販機の前のソファに
座っとる人影があった。
ちょっと残念やけど、まぁしゃーない。
その人の事は気にせんと
自販機の前に立って何を買うか悩む。
どうしよか。炭酸にするか紅茶にするか…
お金を入れてからも
ギリギリまで悩むあたしの後ろから
にゅっと指が出て勝手にボタンを押した。
- 291 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/10/21(木) 22:36
- 「ああ〜〜〜!?」
文句を言おうと振り向いたら
にかっと笑う田中さん。
「中々決めれんみたいやったけん、
れいなが決めてやったっちゃ」
イイ事をした、と言うように
ピースをされた。ああ、もうこん人はあ〜。
「それでいいっちゃろ?」
そう言われて出てきたペットボトルを見たら
それはさっきまで悩んどった紅茶やった。
「ええ〜?」
偶然かいな?そう思って田中さんの顔を見たら
ニヤニヤ笑って
「炭酸か紅茶やろ?」
そう当たり前のように言われた。
- 292 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/10/21(木) 22:37
- 「え…?なんで」
「いつもどっちかやん。」
そんな事、知ってくれとったのに
ビックリした。
そんで、なんか妙に嬉しくてこそばゆい気持ち。
「よぅ知ってはりますねえ。」
「そんなんメンバーみんな知っちょおやろ。」
そうかな?そうなんかな…?
そうゆーもんかな。
確かに誰が何が好きってのは
結構知っとるとは思うけど。
好物って訳やなくて
なんとなくいつもこれってだけで
自分でアピールせぇへんようなもん
分かっとるもんやろうか。
- 293 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/10/21(木) 22:37
- 「田中さん、案外見ててくれてはるんですねえ」
「そぉ?そんなん普通やろぉ」
ニシシといたずらっ子の様に笑う。
カワイイ人やなって年上に失礼かもしれんけど
素直にそう思ってしまった。
こん人は案外後輩思いなんかもしれん。
いつもメンバーをみとってくれるんは
新垣さんやってイメージやけど
田中さんもちゃんと見とってくれるんやな。
そうやって見守られとる事に気付くんは
嬉しいのと恥ずかしいのでごちゃまぜや。
でも、やっぱ嬉しいもんやなあ。
あたしのご機嫌に気付かんみたいに
田中さんはさっさと元おったソファに
座って自分のドリンクを飲みながら
携帯をいじり始めとった。
- 294 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/10/21(木) 22:38
- 「田中さんは〜」
「ん〜〜?」
「なんでコッチの自販機なんです?」
携帯に向けとった顔をふいと上げて
「こっちのが誰もこんやろ。」
「あたし、いますけど?ええんですか?」
「まぁ愛佳ならな。許しちゃる」
「誰やったらあかんのです?」
「小春とジュンジュンとさゆ絵里と
リンリンと愛ちゃん」
「ほとんどやないですか。なんすか、その順番」
「来てほしくない順っちゃ。」
そう言って分かるやろ?って目で見た。
まぁ分かる気ぃするわ。
よーするに煩いとか絡まれるとか、そんな順。
そう思うと顔がニヤけてしまった。
- 295 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/10/21(木) 22:38
- 「あたしと新垣さんはええんですか。」
「おー、ガキさんはスグどっか行くし
愛佳は同じ匂いするっちゃ」
「匂いですか」
そう言ってクンクン自分の腕を嗅ぐあたしに
「分かっとってするなっちゃ。」
ちょっと嫌そうな顔をした。
もちろん、そうゆー意味やないって事は
分かってますけど。
ボケないかんと思うんが関西人なんですって。
- 296 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/10/21(木) 22:39
- ちょっと1人になりたいな〜ってゆう感覚。
大勢も好きやけど
たまには1人にならんと疲れるゆーか。
別に気ぃ使っとるとか
そうゆーんやないけど。
「1人になりたい時ってありますよねえ」
そう言うと田中さんはニシャっと猫みたいに笑って
また携帯をいじりだした。
- 297 名前:おるぷち 投稿日:2010/10/21(木) 22:40
- 本日はここまでです。
更新遅くなったうえに短い(汗
>289 :名無飼育さん
愛ガキのひざまくら可愛かったから
使ってみたくなったんですよね〜
- 298 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/10/25(月) 22:47
- それから時々田中さんとは
自販機前だったり
人気のない非常階段やったり
あんまし人の来ないとこで会っては
お互いそんなしゃべるでもなし
1人じゃないけど1人。
1人だけど1人じゃナイ。
そんな空間を楽しんどった。
別に約束しとる訳やないけど
なんとなくって感じに一緒におった。
田中さんとおるんは楽やった。
すごい休まるゆーか、
先輩なんやけど気ぃつかわんでいいゆーか。
とにかく、なんか居心地がええんや。
- 299 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/10/25(月) 22:48
- 「なぁんかー、愛佳って時々いなくなるよね?
どこ行ってるの?」
急に久住さんに突っ込まれて
ドキリとした。
あの空間は誰にも邪魔されたない。
「そう?トイレとか…
ちょっと外の空気吸ってたりとかやで?」
「ふーん?まさか浮気じゃないョねえ?」
「まさか!」
これには全力で否定できた。
そうゆー意味ではやましい事なんか
ちーっともないんやから。
- 300 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/10/25(月) 22:49
- 久住さんは満足そうに
「だぁよねえ〜〜〜」
なんて腕を絡めてくるから慌てて引き離した。
「ちょっとくらいいいじゃーん!!」
「あかんって!皆おるし!」
楽屋でこうゆー事、ほんとやめてほしい。
「これくらい別に皆してんじゃーん。」
かなり不服そうに頬をふくらませる。
そんな顔したって嫌なもんは嫌や。
「なんで、そんなあたしの嫌がる事するんやぁ」
「なんで、そんなに嫌がるの!?」
だって、だって、だって。
恥ずかしいやろ?
なんでそんな人前でイチャつこーとするん?
意味分からんし。
- 301 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/10/25(月) 22:49
- 「ねぇ田中さん。どう思いますー?」
いつもの自販機前。
なんとなく田中さんに聞いてみた。
いつも通り携帯見とった田中さんも
ふいと顔をあげてくれはった。
「小春やからねー。子どもっぽい独占欲やろ。」
「そんなん困りますわ。」
「まぁ、そもそもリーダーあれやし
さゆえりもあんなやしなあ。
羨ましいんちゃろ。」
「困った先輩達ですわ。」
そう言ってため息ついたら
あひゃひゃひゃひゃって笑われた。
いや、笑いごとやありませんて。
- 302 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/10/25(月) 22:50
- 「れーなも困っとーわ。」
「なんとかしてくださいよぉ」
「無駄な事はせん主義っちゃ」
「…田中さんやったら恋人できたら
人前でイチャつきます?」
「れーなは、そんなせんよ。絶対」
だって恥ずかしいっちゃろ。
ぼそっと言って顔を赤らめた。
「そーゆー良識持った人間が娘。に
2人だけなんが問題なんですわ。」
「そーやな。ニヒヒ。」
「いや、笑いごとやのーて!」
「まぁまぁ。そこらへんが娘。っちゃろ。」
「意味分かりませんわ。」
- 303 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/10/25(月) 22:50
- なんの解決にもならんものの
まともな田中さんと話せてだいぶスッキリや。
「田中さーん。ありがとーございます」
「れーなはなんもしとらんよ?」
「ええんです。まともに話聞いてくれるだけで。」
そう言ったら
嬉しそうに照れくさそうに笑ってくれはった。
- 304 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/10/25(月) 22:51
- 「最近れーなとみっつぃ仲良くない?」
絵里がなんかニヤニヤしながら言ってきた。
まただよ、こうゆー顔してる絵里は
大体ろくな事考えてないんだから。
さゆみはそっと息を吐いて
「そう?ふつーじゃない?」
って、なんでもなさそうに。
いや、流そうと思いつつ答えた。
けど、それでおさまる絵里じゃないのもよく分かってる。
- 305 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/10/25(月) 22:52
- 「仲いいよぉー。呼び方も愛佳ってゆうしさー。」
「…前からじゃないっけ?」
「いや、最初はみっつぃだったもん。」
別に呼び方くらいいいやん。
そう思ったけど、確かに最近仲いい気はする。
でもイイ事じゃない?
「それにね、それに。絵里気付いちゃったんだけど。」
目がキラキラ輝いてる!
うっわー、嫌な予感。
「最近ね、れーないないと思うと大抵みっつぃもいないの。」
「…はあ?」
「隠れて2人きりで会ってるんじゃないかと!」
「みっつぃが浮気してるって事?」
- 306 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/10/25(月) 22:52
- あの子が?まっさかー!
「そこまで言わないけどさー。気になるじゃん」
ね、ねって服引っ張らないでよぉ。
さゆみの可愛い服が伸びるぅ。
「だからさー、確かめない?」
「はぁ?なにを?」
「2人がどこ行ってるかだよぉー」
「2人一緒なのは確定なの?」
「絵里の勘はそう言ってる!まさに愛の第6感だよ」
ろくでもない勘だなあと思いつつ
どうせ止めても聞かないし
それなら放置するより一緒の方がいいやろうと思う
さゆみの判断は正しいと思う。
- 307 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/10/25(月) 22:53
- 「あ、愛佳!どこ行くの?」
席を立ったあたしに目ざとく気付いた
久住さんが声をかけてきた。
「飲み物ほしーなと思って」
「あ。じゃあ小春も行く」
勢いよくこっちに向かってきた。
あーあ、1人になりたかったのに。
田中さんはすでに楽屋にいない。
仕方なく、みんなが行く方の自販機に
久住さんと向かうことにした。
別に嫌ってわけじゃもちろんないんやけど。
ないんやけど、ちょっと2人になると
すぐ腕組んできたり
手ぇ繋いできたりするから困るんやもん。
どう反応したらええんか分からん。
- 308 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/10/25(月) 22:53
- 人前じゃないからいいでしょ?って言われると
そうなんやけど一応仕事場やしって思うし
でも、強くも言えへんし。
妙にドキドキする。
今日も繋いだ手ぇが熱くて、困る。
さすがにこんな廊下じゃチューを
迫ってきたりはせぇへんけど。
まったく油断はできへんのが久住小春やし。
そんなあたしの気持ちも知らんと
涼しい顔で鼻歌交じりで歩いとる久住さん。
なんや小憎たらしいわ。もぅ。
なんや、あたしばっかりっていつも思う。
もう!もう!もー!!
- 309 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/10/25(月) 22:54
- そんなこんなで自販機前。
さっさと自分のを買う久住さん。
相変わらず悩んでしまうあたし。
炭酸にするか、紅茶にするか。
「愛佳はいっつも悩んでるねー!」
なんて無邪気に横から顔をだしてくる。
「だって、どっちも捨てがたいんやもん」
「えー?なに?2択なの?なにとなにで悩んでるの?
小春が決めてあげよっかー!?」
ニコニコそう言うけど。
あたしがいつも悩むのは同じ。
炭酸か紅茶か。
この2択。
田中さんの言葉を思い出す。
“いつもどっちかやん。”
- 310 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/10/25(月) 22:54
- 先輩が知ってくれはっとる事
恋人が知らんの?
じくじくと気持ち悪い。
なんかドロドロでネバネバで重いもんが
あたしの何かにくっついてく気ぃがした。
勝手な言い分やって分かっとる。
あたしやって久住さんの全てを知っとる訳やない。
やけど重いなにかはどうしようもなくて
いつまでもあたしの中に留まっとった。
- 311 名前:おるぷち 投稿日:2010/10/25(月) 22:55
- 本日はここまでです。
コロコロ語り手が変わって
読みにくい…でしょうか。
分かりにくかったらすいません(汗
- 312 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/10/26(火) 00:22
- 俺は読みにくくないよ
それにしても小春もっとがんばれ!
- 313 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/11/08(月) 23:04
- なんか、こーゆぅシチュエーション
前にもあった気がするぅー。
いや、気のせいじゃないのは分かってるの。
ほんと、まだ最近やし。
あの時のターゲットは
愛ちゃんとジュンジュンだったけど
今度はみっつぃ。
て、みっつぃは所員じゃなかったの?
所長さんよー。
- 314 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/11/08(月) 23:05
- 絵里の服の裾を後ろから
ツンツン引っ張るけど
さらりと無視された。
そりゃ、しゃべったりしたら
気付かれちゃいそうだけど。
楽屋からみっつぃが外に出た瞬間
もの凄い勢いで絵里に引っ張られて
今、ここにいるさゆみ。
こうゆー事になると
抜け目ないとゆーか。
れいな、いなかったっけー?
楽屋の中を思い出してみるけど
さゆみには全然思い出せなかった。
だって鏡見るのに忙しかったし
横に絵里がいるのさえ分かっていれば
それでいいんだもん。
れーななんか知らなーい。
- 315 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/11/08(月) 23:05
- 後ろにいる絵里とさゆみに気付かないまま
みっつぃはご機嫌な様子で
すたすた歩いてる。
別にコソコソした感じはないし
やましい事なんかないんじゃないかなー、と思う。
「ねー、絵里もぅ帰ろうよー」
ちっさい声で言うさゆみを一瞬だけ振り返って
絵里が睨んだ。なによぅ、もぅー。
って拗ねたのに絵里がさゆみの手を
ぎゅって握るから、まぁいっかーって思っちゃう。
さゆみって単純!
- 316 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/11/08(月) 23:05
- 「あ。」
小さく絵里が声をあげて止まったから
前を見たけど、角の向こうだし観葉植物あるし
絵里もいるし、さゆみの位置からじゃ
かなり見にくいけど。
頑張って乗り出してたら
絵里が気付いてしゃがんでくれた。
これで少し見やすくなったー。
改めて角の向こうっ側を見たら
みっつぃが自販機の前にいた。
あれ、こっちに自販機なんてあったんだ。
知らなかったー。
みっつぃ良くこんなとこ知ってたなあ。
穴場ってやつ?
- 317 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/11/08(月) 23:06
- 暢気に感心してるさゆみの耳に聞き慣れた声。
みっつぃじゃない声。
「なーん。また悩んどー?」
その声。
そのなまり方。
姿を見なくても誰か分かるし。
瞬間、絵里が振り返り
にやーーーーっと笑う。
うっわーーー。わっるいお顔!!
“ほら見たことか”って言いたいんでしょ。
絵里の顔見てたら
ペットボトルが出てきたらしい派手な音がした。
- 318 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/11/08(月) 23:06
- 「やぁだ。田中さん。まぁた勝手に選んでぇ」
「愛佳がちーっとも買わんけぇ
れーながいっつも決めてやっとーったい。
親切な先輩やろ」
「んもー。まぁ田中さんは愛佳の事
よぅ分かってはりますからええんですけどねー」
「なーん?いつかられーなは愛佳博士っちゃ?」
「知りませんよぉ」
って、なんか。なんか。
こんな甘えた感じのみっつぃの声
聞いた事ない、気が、するんだけど。
それに内容もなんか。愛佳博士とか
どうなってんの?って感じだし。
- 319 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/11/08(月) 23:07
- ええー?これってひょっとして
マジだったりするんですかあー?
えー、どうすんの。どうしたらいいの。
って、さゆみが悩む事じゃないけど。
でも、なんか。
どうしよう、どうしよう?って感じなんだけど。
さゆみが悩んでたら
絵里が急に立ち上がって
さゆみを引っ張って自販機とは
逆の方に歩きだしたから慌てちゃった。
えー、なに。なんなのー?
だからって騒ぐと気付かれちゃうから
黙ってるけどさあー。
- 320 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/11/08(月) 23:07
- 十分離れたとこに移動したら
絵里が真面目な顔してさゆみの方をじっと見た。
えー、なに。やだ、見つめられると
さゆみ照れちゃう。
今日のさゆみもカワイイ?いやーん。
「ね?」
「は?」
きょとんとしたさゆみに
「だーかーらー!絵里の言った通りでしょー!!」
って、ああ。その事ね。
うんうん、そうなの。そうなの。
れーなとみっつぃってば2人で会って
しかも!なんかイチャイチャしてた!!
そう勢いよく言ったら
絵里は満足そうな顔した。
- 321 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/11/08(月) 23:08
- 「でしょー。絵里…いや。
さっすが所長って感じであーる!!」
なんか前と若干キャラ違くない?
別にいいけど。
「ねー、絵里ぃ。あれって本気で
浮気なのかなあー?」
「うーむ、本気か浮気かは
本人も分かってないかもしれんのー。」
あ、そうゆー意味じゃなかったんだけど
それもそうなのかもしんない。
「どうしよう?」
「さあ?」
さあって絵里なんも考えてなかったのー!?
「まぁいいじゃん」
「良くな〜〜〜い」
そう叫ぶと、またニヤって笑って
「そうだよねえー」
って。う、もしかして。
さゆみ墓穴掘ったかな?
- 322 名前:おるぷち 投稿日:2010/11/08(月) 23:10
- 本日はここまでです。
最近、更新が遅れ気味です。
もし待っててくれてる奇特な人いたら
すいませんです。
>312 :名無飼育さん
読みにくくないですか。
良かったです。安心しました。
返答ありがとうございます!!
- 323 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/11/09(火) 00:43
- なんか所長がいらんことして面倒なことになりそうな予感…
待ってるよ〜w
- 324 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/11/22(月) 22:52
- 「なんか楽屋、人が少ない」
眉間にしわを寄せて
里沙ちゃんが呟いた。
あーしも楽屋をぐるっと見回してみたら
確かに半分くらいしかおらん。
どこ行ったんや?
「もうそろそろ集まらないと…」
なんて、里沙ちゃんはさすがやなー。
時計を見たら確かにそんな時間。
あーしなんか、まだ暢気にしとったわー。
「ここにおらんのどこ行ったか知っとるかー」
「ハーイ!リンリンはトイレで…」
そうジュンジュンが言い終わらん内に
ドアが開いてリンリンが入ってきた。
と、なると残りは6期とみっつぃやな。
- 325 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/11/22(月) 22:53
- 「誰か知ってる?」
「はいはいはーい」
「なに、小春」
「愛佳の事なら小春の愛のパワーで探せまーす★」
ふぅ、とため息をついて里沙ちゃんが
携帯を手にしたとこで
さゆ絵里が帰ってきた。
「これで残るはれーなとみっつぃやの。」
「ナンカ最近あの2人一緒に居なくナルゾ」
ジュンジュンが言うと
小春が凄い勢いでジュンジュンに体当たりした。
おわ、なにやっとるんじゃー。
「えー!?偶然でしょー。変な事言わないでよー!!」
「うそじゃナイ。亀井サンも言ってタダロ」
今度は絵里の方に小春の視線が向いたけど
絵里は素早くさゆの後ろに隠れよった。
カメのくせに素早いのぅ。
- 326 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/11/22(月) 22:53
- 「え、絵里そんな事言ってないし〜。」
「絵里がテキトーなのはいつもなの!!」
妙にさゆがムキになったような
強い口調で言う。なんか変やな。
里沙ちゃんも不思議顔や。
ジュンジュンは納得いかん顔して
「絶対言ってタ」
ぶつぶつ言ってそれをリンリンが宥めとったトコに
勢いよくドアが開いた。
そこには予想通りの2人。
- 327 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/11/22(月) 22:54
- はぁはぁと息を切らせて
「あ、愛佳がっ、暢気にしとーから!」
「ちょ、人のせいにせんといてくれますー?
時間に気付いたのあたしやし!!」
なんて言いあっとって、ようやく
楽屋中の視線が自分らに向けられとるのに
気付いたらしく、気まずそうにした。
「や、遅れてはいないっちゃろ?
ギリギリやろ?」
おどおどとれーなが言う。
みっつぃは横でちっさくなっとる。
小春がぐん、と一歩前に出て
「なんで2人一緒なの?」
と、いつもより高い声で言った。
みっつぃはビクンってなって
れーなはキョトンとした顔をした。
- 328 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/11/22(月) 22:54
- 「なんでって…たまたまやろ。なん?」
「最近よく一緒ダロ」
ジュンジュンはどうしても
自分が正しいのを証明したいんやな。
「はぁ?たまたまお気にの場所が
一緒なだけやろ〜。な、愛佳」
「愛佳って呼ぶなーーーーーー!!」
急に小春が叫んだ。
み、耳が痛いんやけど!!
これ、超音波やろぉーーーー。
あかん、これ以上小春怒らせたらあかん。
「愛佳!!!!」
で、なんで咄嗟に出た言葉がこれなんよ。
あーしって奴は相変わらずやな。いやんなる。
- 329 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/11/22(月) 22:55
- でも。
「あいか〜」
「愛佳、愛佳♪」
頭を抱えるあーしの耳に入ってきたのは
さゆえりの声?
「おー!愛佳デース」
リンリンが言えばジュンジュンも負けずに
「愛佳、愛佳、愛佳」
連呼しだした。
当の光井愛佳はなんとも困った顔をしとった。
そりゃそうやな。
「ちょ、なに。みんなしてー!
愛佳って呼んでいいのは小春だけなんだからぁ〜」
「誰がそんな事決めたの?
後輩のくせに生意気なの。」
「そうそう、みーんな愛佳って呼ぶもんね〜」
ニヤニヤ嬉しそうにカメが言う。
- 330 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/11/22(月) 22:56
- 「ねー、愛佳。」
「ねー、愛佳。」
なんて、さらにみっつぃ、いや愛佳と肩を組みだすし。
そこに慌てて小春がはがしにかかるけど
さゆも絵里も中々離れない。
面白がってジュンリンもくっつきだす。
こうなってくると、もうただのじゃれあい。
子どもの戯れ。
キャーキャーと楽しそうになってきた。
あーしも混ざろうと向かったら
里沙ちゃんに腕を掴まれ睨まれた。
う、やっぱあかん?
里沙ちゃんはコクンと頷くと
大声を張り上げた。
「コーラー!そこまでー。ストップぅー」
パンパンと手を叩き時間である事を
全員に告げた。うん、やっぱさすがやな。
- 331 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/11/22(月) 22:56
- 「いやぁ、どうなるかと絵里焦っちゃったよー」
「本当に〜。もう、ジュンジュン意外と鋭いんだから。」
仕事帰りに寄ったご飯屋さん。
絵里と2人、今日の楽屋での事を話しだす。
もう、これを話したくて話したくて
仕方なかったんだから。
それは絵里も同じだったみたい。
「いやー、愛ちゃんには助けられたね」
「あれで空気変わったよね。
いつもとは違う意味で空気読めない」
「さすがリーダー」
- 332 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/11/22(月) 22:57
- 褒めてるんだかけなしてるんだかの事を
言いまくる。さゆみ達はなんか興奮してる。
「愛ちゃん絶対アタマ真っ白で出た言葉だよね。」
絵里もニヤニヤ嬉しそうに話す。
出てきたパスタにフォークを絡めつつ
「修羅場にならなくて良かったー」
と言うさゆみに絵里は
「修羅場になったらなったで面白いけどねー」
なんて言う。どこまで本気なんだか、この人は。
そう、ちょっと呆れてたら
ふいに真顔になって
「まだ、その時じゃない。」
なんて。なに、どーしたいの?
- 333 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/11/22(月) 22:57
- さゆみがビックリしてると
「なーんてね!絵里ちょっと今カッコ良くなかった!?
うへへへへへへへへへ」
全然カッコ良くない顔になった。
やれやれ、これが絵里よね。
「でさ、結局どうなの?あの2人は」
「れーなは何でもなさげじゃない?
でも、愛佳はさー。どうかなー」
今日の一件で愛佳と連呼する内に
そっちが気にいっちゃったらしく
ずーっと愛佳って呼んでるし。
- 334 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/11/22(月) 22:58
- まぁいいけどね。
そんな事でさゆみ妬かないもん。
それに絵里のは小春からかいたいだけだって
分かってるしー。るしー、るしー、るしー!
「それにしても小春も全然気づいてなかったのかな?
ジュンジュンが気付いてたのに。」
「あー、うん。なるほどねー。
そっか。そうだよねー。」
なんか妙に納得したのかウンウン頷いてるし。
なに、なにー?
「さゆは目のつけどころがいいねぇー」
「え?なにが?なんで?」
褒められたのは嬉しいけど意味分かんない。
「だからさー、そうゆー小春が
今、愛佳的には不満なんじゃん?」
- 335 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/11/22(月) 22:58
- あー、なるほどー。
愛佳は自分のー!って騒ぐわりに
楽屋いないの気付かないとかねー。
確かに不満かも。
「そっか、そうだよねー。」
「でしょ、でしょ?」
「うん、さすが所長!」
「そうなのだ。吾輩は所長でアール!」
もはや、どんあキャラなんだか
全然分かんないよ、所長。
所長ってどんなだっけ?
いいの、それで。
所長――――――!!!!!????
- 336 名前:おるぷち 投稿日:2010/11/22(月) 23:00
- 本日はここまでです。
もうカメだか絵里だか所長だかですw
>323 :名無飼育さん
所長はここからが本気!…かもしれません!w
- 337 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/11/23(火) 04:48
- 愛佳浮気?
- 338 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/12/20(月) 22:49
- う。視線が痛い。
さっきから久住さんは何も言わへんと
ずっとあたしの方を見とる。
なんなん。
言いたい事あるなら言えや。
いつも言わんでええ事まで言うくせに!
仕事終わり、なんとなく
2人になるのはきまずい気がして
ささっと帰ろうとしたんやけど
あっさり捕まって今、このありさま。
捕まえといて何で無言なん。
なんやねんな。
- 339 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/12/20(月) 22:49
- とにかく駅に向かってズンズン歩いてく。
だけど無言。
ずっと無言。
周囲のざわめきだけが耳に入ってくる。
なんか、どんどんどんどんイラッとしてきた。
「なんなん?」
「…なにが」
「なんで無言なん」
「そっちだって何も言わないじゃん」
むぅっとした顔で言う。
お前誰や。
そんなん久住小春やないやろ。
そんな責めるような目ぇで見んなや。
なんやねんな。
- 340 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/12/20(月) 22:50
- そもそも、あたしの事好きや言うといて
なーんもあたしの事見とらんのは誰や?
全然あたしの事知らんの誰や?
軽い気持ちで好き好き言うなや。
てか、めっちゃ軽いんや。あんたの言葉。
あたしばっか好きやなんてズルイやろ。
付き合う前に新垣さんは
そんな状況をチャンスやって言ったけど
こんなん全然チャンスやない。
全然、文句の一つも言えへん。
相変わらずあたしの好きばっか重くて
久住さんの好きは軽い。
それを、ドンドン実感してくだけやんか。
- 341 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/12/20(月) 22:50
- そりゃ本当に好きやって思ってくれてるかもって
思った時やってあった。
いっぱいあった。
カラオケとか動物園デートとか。
やけど、きっとそれは勘違いやったんや。
最近はなんか違う。
田中さんと過ごす時間が増えてきてから
なおさら思うんや。
田中さんやったら、あたしの
ほんのちょっとした事でも
当たり前のように知っててくれはるんや。
おかしいやん。
そんなん。
久住さんの知っとるあたしって
どんくらいの量なん?
久住さんの「好き」って何グラムなん?
計れたらええのに。
なんて、そんなん怖くてよう計れんかも。
- 342 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/12/20(月) 22:51
- ふっと自嘲気味に笑うと
久住さんが眉をひそめたんが分かった。
あたし心ん中いっぱいやのに
一個も言えへん。
いつの間にこんなに憶病な女になったんやろう。
言いたい事も言えんと
付き合ってるって言えるんやろうか。
そんなん意味あんの?
やったら言えばいいやんって自分でも思うけど
でけへんのやから、、しょーもな。
「あたしら…このまんまでええんかな」
ふと零れた言葉はこんな中途半端で
久住さんが困ってるん、よく分かった。
でもそれ以上は言えへんで
あたしは…その場を走り去った。
- 343 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/12/20(月) 22:51
- て、事になんでしてくれへんの?
走ったら追いかけてくるってなんなん?
本能やろ、絶対。
意味分からんととりあえず追いかけるとか
やめてほしいわ、まじで。
あたし、そんな足速くないし。
はぁ、もう、無理。
走れへん。
駅はとっくに通り過ぎて
変な路地に入ったおかげで
人通りはまったくない。
て、こんな時まで
周囲を気にするあたしってなんやねん。
- 344 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/12/20(月) 22:52
- 息を切らして座り込んだあたしに
久住さんがぶつかってきて
そのまま2人転がって
ぜぇぜぇと息をきらしたまんま。
さっぱり今の状況分からへん。
「な、んで、追いかけてくるんや」
「あ、あい、、かはっ、小春から逃げすぎ、だし」
息をきらしたまんまお互いしばらく言葉が出えへん。
混乱しとるような気もするのに
妙に冷静な自分もおって
確かに久住さんから走って逃げた事
前にもあったななんて考えとったりする。
- 345 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/12/20(月) 22:52
- 久住さんは暗くて表情も見えへんけど
どーせ、なんも考えてへんのやろ。
なんなん。
無口とかキャラちゃうやん。
なんか…泣けてきたし。
「…田中さんがいいの?」
「…は?」
ようやく聞こえた言葉は意味不明。
なのに、もう息切れてへんな、なんて
考えとるあたしって一体。
- 346 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/12/20(月) 22:53
- 「小春のが愛佳の事好きだと思うんだけど。」
「はあ?」
さらに意味不明な言葉が続いた。
どの口がそんな事言うん?
身の程知らずやな!!
「田中さんはっ、あたしの事
良く分かってくれとるわ。
久住さんなんかより全然分かってくれとる!」
「田中さんが好きなの?」
ずがーーーんってアタマ直撃。
いや、ハートか?
なんか、えらいショックが全身に響いた。
ちょ、なんでそうなるん?
あんたの好きがどんだけ軽いかって話やん。
- 347 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/12/20(月) 22:53
- 「愛佳は小春のもんだから。」
「はあ?」
「だから、逃げても追いかけるし
ちゃんと守るし。愛佳だけ見てる。」
守るってなんやの?
「…意味分からん。」
そう言ったら困ったような怒ったような顔した。
なんなん?
あたしが酷い事言ったみたいやんか。
なんなん。
ふぅ、と息を吐いてあたしを真っ直ぐ見たかと思うと
「帰ろう」
なんて手を引っ張られた。
抵抗する気にもなれんとなすがまま。
駅まで行って、そこで別れた。
やって方向ちゃうし。
- 348 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/12/20(月) 22:54
- 最寄りの駅に着いたら
なぜかお母さんが迎えに来てくれとった。
あたし連絡したっけ?
「小春ちゃんから連絡きてん。」
なに大人ぶっとるん。
心でそっと悪態をついた。
あんな状況で“帰ろう”やなんて
そんなん言う人やなかったやん。
それもなんや嫌な感じした。
なんでなんかは分からんけど。
- 349 名前:くるくるまわる2 投稿日:2010/12/20(月) 22:54
- “田中さんが好きなの?”
あの時のショックはどうゆうんやろう?
恋人に疑われたから?
自分の言動の軽さを棚にあげての
的外れな発言にイラついた?
どっちも当たりやと思う。
それとも…図星やったから?
あたしは実は久住さんよりも
田中さんを好きになってしまったんやろうか?
- 350 名前:おるぷち 投稿日:2010/12/20(月) 22:55
- 本日はここまでです。
更新頻度下がりまくりですいませんです。
>337 :名無飼育さん
どうなんでしょうねえ?
リo´ゥ`リ だめーーーー!
- 351 名前:名無飼育さん 投稿日:2010/12/20(月) 23:35
- こぱるがんばれ!
- 352 名前:里玲 投稿日:2010/12/21(火) 16:31
- 小春…
- 353 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/01/22(土) 23:42
- 気になる。
気になってしまう。
田中さんの存在って
あたしにとってなんなんやろう?
つい楽屋や仕事中も目で追いかけてしまう。
- 354 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/01/22(土) 23:42
- 「なんね?今日れなの事ずっと見とったやろ。」
そう田中さんに言われた時はドキッとした。
確かに見とったし。
でもなんでなんて理由は言えへんやん。
田中さんとおると落ち着く。
この2人の休憩タイムはなくしたない。
変な事なったら困る。
って、変な事ってなんやねんな?
「いやいやいやいや、そんな見てへんし。
自意識過剰やないですかー」
なーんて、そらすしかないやろ。
「嘘やーん。絶対見とったし!」
う、こっわい目ぇしてるし〜。
「いや、その。ちょぉ〜っと、こう
田中さんの変な癖とかないかなーとか」
「なんで?」
「いや、意味ないけど。なんとなく〜」
- 355 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/01/22(土) 23:43
- 笑ってごまかすと呆れたようにため息ついて
「実はれーなの事好きになったとか言うんやなかろね?」
「ま!まっさかーーー!!!!!ありえへんですわ」
「そこまで否定する事ないっちゃろ!」
「いやいやいやいや、ほんとありえませんわ。」
そんな、まさにどうなんか考えとった事
当てんとほしーわ。
やっぱ田中さん凄いわ。
あたしの事お見通しやわ。
焦ったけど。。。大丈夫やんな?うん。
- 356 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/01/22(土) 23:43
- 「ちょー、れいな何ブスくれてんの?」
「うっわ。本当なの。めっちゃブス顔なの!」
6期だけ集められた部屋で
れーながあまりにも凄い顔してたから
絵里と2人突っ込まずにはいられない感じ。
「ちょ、れーなはブスやなか!」
「いや、なんか凄い顔してたし。」
「なんかあったの?」
れいなはパイプ椅子に逆向きにすわったまんま
立ってるさゆみ達を見上げた。
ブス顔のままで。
- 357 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/01/22(土) 23:44
- 「愛佳がひどかやけん。」
「え〜?愛佳?」
今、一番気にしてる人物の名前に
絵里が分かりやすく反応した。
「なになに?どうしたの?」
「なーんか愛佳が今日ずっと
れいなの事見とったっちゃ。」
「へえ?なんで?」
「やけん、れーなも不思議に思って聞いてみたと」
「で?で?」
「最初は見てないとか言われたけど
絶対見とったけんね。れーなも気になるし
もっと聞いたっちゃ」
「へぇ?で?」
- 358 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/01/22(土) 23:45
- 「なんか、よー分からん事言ってごまかすけ、
イラッとして勢いでれーなん事好きなんかって
言ったら愛佳の奴、全力否定しよったんよ。
ありえん、とかってひどいやろ!?」
一気にれーなが言葉を放った。
れーな、すごい事言ったななんて思ってた隙に
絵里がニヤニヤしながら
「え〜でも。違ったら否定するでしょ。」
なんて心にもなさそうな事を言う。
って事は、つまり〜。
- 359 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/01/22(土) 23:45
- 「いや、むしろ当たりだから
全力否定なんじゃないの?」
って言ってほしいんでしょ?絵里?って
目を見たら“わかてるねー”のアイコンタクト。
さっすが、さゆみ達通じ合ってるー!
さらにニヤニヤ絵里が言う。
「あ〜、そっか。今、小春と付き合ってるんだしね。」
わざとらしー絵里に気付く様子もなく
れいなが慌て始める。
「え、ちょ、なん?
愛佳まじでれーなの事好きなん!?」
- 360 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/01/22(土) 23:46
- 「いや、分かんないけどさー。
てか、れいなは愛佳どうなの?」
「あ、それ。さゆみも気になる!!
なんで全力否定されて怒るの?
れーな愛佳の事好きなの!?」
「え、え、え?れーなは別に
そんな風に思った事なかとよ!」
「でもー、愛佳が好きって言ったら
どうすんの?」
さゆみの言葉にれいなが更に慌てる。
- 361 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/01/22(土) 23:46
- 「へ、そ、ありえんやろ」
「分かんないじゃん?そんなの。ねー?」
「これは確かめた方がいいと思うの。」
「確かめる…ってなん。どうすると?」
あー、それ聞いちゃう?
絵里とさゆみに?
だから、れいなは絵里に逆らえなくなるんだよ。
ほら、絵里の目見て。
この企んでるエロ目。
だからって、さゆみも止めないけど。
だって気になるし、ね。
- 362 名前:おるぷち 投稿日:2011/01/22(土) 23:48
- 今日はここまでです。
更新が滞っていてすみません(>_<)
>351 :名無飼育さん
リo´ゥ`リ 頑張りどきなのに出番なかったよー!!
352 :里玲さん
リo´ゥ`リ ううー〜。
- 363 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/01/22(土) 23:53
- 更新ありがとうございます!
なんか波乱の展開?
続きが気になる〜
- 364 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/01/30(日) 17:04
- 今、この部屋にはあーしと里沙ちゃん。
2人きり。
なんか今日は期ごとに別な仕事で。
やから、2人。なのにーなーぜー
里沙ちゃんは雑誌ばっか見とるんや?
「なー、里沙ちゃ〜ん」
「ん〜?なにー?」
「2人っきりやよ?」
「…そうだね。だから?」
「つっめたいなー。イチャイチャしよーやー。」
「仕事場ではダメって言ったでしょ。」
「誰もおらんがし。」
「だーめ。て、ちょ、どこさわってんの!」
里沙ちゃんのホットパンツからのぞく
きれーな脚をナデナデしたあーしの手を
ビシッと叩く。
それは、ちょっと傷つくんやが。
- 365 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/01/30(日) 17:05
- たぶん顔に出たあーし見て里沙ちゃんは困った顔。
「困らせたい訳やないがし。」
「だったら…」
「最近、里沙ちゃん不足」
ソファに座った里沙ちゃんの脚に
横からもたれていって頭をのっける。
しょーがないなーって空気。
チラッと顔を覗き見たらやさしー顔。
しかも髪の毛すくみたいに撫で始めてくれたし。
めっちゃ気持ちえーーーー。
「あーし、里沙ちゃんに髪さわられんの好き」
「あたしが愛ちゃんの髪さわんの好きなんだよ。」
あ〜こうゆーラブラブタイムが
あーしは欲しかったんやわ。
幸せや〜〜って思った瞬間
勢いよく楽屋のドアが開き
キンキン声が部屋中に響いた。
- 366 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/01/30(日) 17:06
- 「にいがきさぁあぁぁっぁ〜〜〜ん!!!」
「こ、こはっ!!!」
慌てて里沙ちゃんが立ちあがって
…当然あーしは床に転がり落ちた。
天国から地獄。まさにそれを今味わった。
おのれ、小春。
「愛ちゃんゴメンね、大丈夫?痛いよね。
ゴメンねー、ごめんねー」
必死で謝る里沙ちゃんがカワイイから許しといたる。
「で?なんや。わざわざ?」
小春は、愛佳とジュンリンと一緒のはず。
いつもならギャーギャー騒いどるとこやろうに
なんでここに?しかもこのタイミングで?
さっきの幸せタイムを邪魔されたのを
ちょっと恨みに思いつつ座るよう促す。
ソファセットに並んで座るあーし達。
真正面には久住小春。
しかも見た事ないような真剣な顔。
- 367 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/01/30(日) 17:06
- 「…小春、失恋するかもなんです」
「はぁ?」
突然の言葉にビックリしたけど
思い浮かんだのはこの前の楽屋での騒ぎ。
れーなと愛佳が一緒に消えるとかなんとか。
まさかそれで?
「愛佳、ほんとに田中さんの事…」
そうボソッと低い声で言う小春。
「いやいやいやいや、まさかーー!
だって愛佳はすごい小春の事好きって言ってたし!」
里沙ちゃんが必死でなだめにかかる。
あーしやって愛佳が心変わりとかありえんと思うし。
もし本当にそうなら。
「愛佳はなんて言っとるんや?」
「田中さんのが小春より愛佳の事分かってるって」
「はぁ?」
- 368 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/01/30(日) 17:07
- どうゆー意味や?“分かってる”=“好き”なんか?
そう言おうとしたけど一瞬小春の口が速く開いた。
「でも!小春のが田中さんより絶対愛佳の事好きだし
守るしって言ったのになんか…怒ってて。
意味分かんないんだもん。
今日も…目ぇそらされたし。。。」
あーしらより大きいはずの小春が
今はうんと小さな子どもみたいや。
ほんとに愛佳の事好きなんやなあ。
それが愛佳に分からんはずもないと思うんやが。
「その話ってさ、この前の…田中っちと愛佳が
2人でよくいなくなるとか…そうゆー話からだよね?」
里沙ちゃんが言うと小春はコクンと頷いた。
- 369 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/01/30(日) 17:08
- 「あのさ、2人が一緒にいなくなるの気付かなかったの?」
またコクンって頷く。
「それが愛佳寂しかったんじゃない?」
「え…?なんで?」
「だって愛佳がいるかいないか分かってなかったんでしょ?
あたしだったら寂しいよ。愛ちゃんが近くにいるか
いないか位いつも分かっていたいし、分かっててもらいたいよ。」
「そうなんか!?あーしだけやなくて?
あーしは里沙ちゃんがどこにおるか
いっつも気にしとるけどっ!!」
うおー、こりゃ思わぬ収穫やわー。
て、睨まんでもええやろが。
また空気読めんとか思っとる顔や。
「違うもん。小春、愛佳の事は分かってるもん。」
さっきと言っとる事ちゃうやん。
意味分からんがし。
- 370 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/01/30(日) 17:08
- 「小春は愛佳がいるかどうかなんて気配で分かるもん。」
け、気配って…いくらあーしでも言わん事を!
「愛佳の事は分かるけど田中さんは分かんないもん。」
だから2人が一緒とかそんなん気付かない。
小さくなった声があーしらになんとか届いた。
「そっか。そうゆー事。それ愛佳には?」
ぶんぶんと首を横に振る。
「だって小春はずっと愛佳見てるもん。
そう言ってんのに。信じてくんない。」
とうとう泣きだした小春。
困るだけのあーしとは違って
里沙ちゃんは小春の横に行って
頭をナデナデし始めた。ず、ずるい。
- 371 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/01/30(日) 17:09
- 「はんとはっ、小春ずーっとずーっと
愛佳の横にくっついてたいけどっ
愛佳は嫌がるし、なんか、たまには、グス…
1人にさせてってオーラ出すし」
今度はオーラかい。すげえな。
小春って好き放題やっとるイメージやけど
意外と空気読んどんのか?
あーし、やばくないか?
「小春は愛佳に嫌われたくない、からっ
だからウザがられないようにって
そう思うけどっ…グズグズッズビー
愛佳が逃げたら追わなきゃってなるし
放っておけないし守りたいし
小春どうしたらいいの!?」
もう本格的にえーんえーんって泣きだした。
- 372 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/01/30(日) 17:10
- うーわー。ほんとに小春って本能だけと思っとったのに
結構色々考えとるし。もっと単純やと思っとったわ。
なんでか悔しいような嬉しいような…。
「小春も色々考えてるって事
愛佳に伝えよう、ね?」
里沙ちゃんは優しく小春の手を握って
目をまっすぐ見てそう言う。
「小春、いつも言ってる、のに
信じてくれないもん。」
「小春はさ、今みたいに丁寧に
話す事してないんじゃん?」
「え?」
「いつもスキー!とか守る!とか
それだけじゃない?」
涙目のままじーっと里沙ちゃんを見る小春。
- 373 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/01/30(日) 17:11
- 「愛佳はいっぱい色々考える割に
言葉にできない子だけど
小春は言葉数は多いけど細かいとこ省いちゃって、
だから伝わらないんじゃないかな。」
うわー、里沙ちゃん凄いわ。
相談室の先生になれるわ。
小春もコクコク縦に首振っとるし。
「大丈夫だよ、愛佳はちゃんと小春好きだよ」
そう言ったらようやく小春は
ちょこっと笑った。
小春は今日の帰りにでも愛佳と
ちゃんと話してみるって
そう言って楽屋から出て行った。
- 374 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/01/30(日) 17:11
- 「いやぁ里沙ちゃん凄いな!」
「凄くないよ。」
そう言ってあーしに急に抱きついてきた。
「え!?なに、どうしたっ!!」
「いやー内心焦ってたんだよー。
どうしようって。小春があんな事
言いだすとか思わなかったし。」
あーなんか疲れた〜なんて
あーしに体重を預けてくる。
「小春って悩み相談してくれた事なんてなかったじゃん?
思った事全部言っちゃうキャラみたいな。」
「あー、しかも恋愛問題。」
「そぉ。だからさ、ちょっと張り切っちゃったかも。」
そう言いつつ頭をあーしにスリスリしてきた。
これって甘えとるんやよな。
- 375 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/01/30(日) 17:12
- 「里沙ちゃんはあーしに細かい言葉
くれんのけ?」
「…うっさい。」
まぁたぶん分かっとるけどね。
あーしら付き合い長いし。
おこちゃまとは違うがし。
「なに笑ってんの?」
「里沙ちゃん好きやーって」
「ばか。」
里沙ちゃんの“ばか”は照れ隠し。
そんなん10年も前から知っとる事。
あーしの心があったかくなる言葉や。
- 376 名前:おるぷち 投稿日:2011/01/30(日) 17:14
- 本日はここまでです。
なにげに小春は「新垣さん」としか
言ってませんwww
>363 :名無飼育さん
ノノ*^ー^)波乱だなんて〜!
絵里はみんなの幸せを願ってますよ?うへへ
- 377 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/01/31(月) 09:28
- やっと愛ガキキター!!
やっぱいいわ安心する
小春がんばれー
- 378 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/02/06(日) 22:50
- なんやねんな。
今日は7・8期+留学生での仕事やった。
楽屋もモチロン一緒やった。
なのに。
久住さんはずーっとおらんと
集合時間ギリギリに戻ってきた。
どこ行っとったん?
目が充血しとって泣いたんやろうかって思った。
なんで?
なんで泣くんよ?
いや、泣いたって確定やないけど
でも泣いたんやと思う。
なんなん?どこ行っとった?
1人?それとも誰かと一緒やったん?
- 379 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/02/06(日) 22:51
- 昨日の事があったから
正直ちょっと気まずい思っとった。
久住さんがちゃんと楽屋におったら
出て行ってたのはあたしかもしれん。
おらんで、ちょっとホッとしたんは事実。
でも、すぐに心配なような心細いような気になった。
心配…ってなんのやろう。
久住さん自身の事?
それとも、あたしと久住さんの関係の事?
唇をぎゅっと噛みしめる。
自分から逃げたくせに
久住さんが離れると嫌やなんて
自分の事ながらめっちゃ勝手。
もう、あたしん事嫌んなったかもしれん。
こんな面倒な女。
- 380 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/02/06(日) 22:51
- そう思いつつもどっかで怒っとる
さらに勝手なあたし。
なんなん、人の心かき乱して!
なんなん!?
むしゃくしゃした、
ごちゃ混ぜの気持ちで楽屋におったら
メールの着信音。
どきり、としたけど久住さんの訳ナイ。
あたしのが先に仕事終わったんやもん。
まだ久住さんは仕事中や。
例の目の充血のせいで最後になったんやもん。
- 381 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/02/06(日) 22:52
- 携帯に表示された送り主。
「田中さん?」
珍しいと思いつつ本文を読む。
デコデコの派手なメールは田中さんらしい。
もう仕事終わった?
帰りどっか行かん?
そんなお誘いメールやった。
モヤモヤした気持ちのまま1人で帰るより
田中さんとどっか行った方が
気がまぎれそうやな。
あの人は先輩やけど、なんてゆーか
気ぃ使わんでいいから楽やし。
それぞれ勝手にしとっていい、みたいな。
メールを打とうとして電話にする。
その方が早い。
「あ、田中さん?お疲れ様です。
グッドタイミングですわ〜。
ちょうど終わったトコでぇ〜」
まだ楽屋で話しとるジュンリンに
軽く挨拶して楽屋に出た。
- 382 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/02/06(日) 22:52
- 通話を終えたれいなに絵里とさゆみは顔を近付ける。
「どう?れーな。」
「ちょうど終わったけん、すぐ出れるって」
「おおー、やったじゃん★」
一気にテンションがあがる。
「なぁ。。。ほんとにやるっちゃ?
れな、やっぱ…」
「なーに言ってんの!?全ては愛のためだよ?」
「でも…」
「なに怖気ついてんの。へたれーなめ。」
「へ、へたれーな!?」
「そうだよ。一回やるって言った事じゃん」
絵里がニヤニヤして言う。
本当にれーなの扱いうまいなあ、って
いつもの事ながら感心しちゃうの。
- 383 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/02/06(日) 22:53
- 「博多女ってそんなんなんだー。」
「ちょ、博多バカにするんやなか!!」
「え〜、でもさぁ。ねえ?」
首をかしげて、さゆみに目配せ。
「そうだよね。一回言った事なのにね。」
「なっ!」
みるみる顔が赤くなるれーな。
「やるっちゃ。博多女の根性見せたるばい!!」
れーなって本当に単純。
まあ。
「そこがカワイイんだけどね。」
小さな声で絵里がつぶやいた。
- 384 名前:おるぷち 投稿日:2011/02/06(日) 22:54
- 本日はここまでです。
あんま進んでない…(;一_一)」
>377 :名無飼育さん
ですよね。
最近2人が出てないなーとふと気付きましたw
- 385 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/02/07(月) 04:24
- 更新ありがとうございます
またさゆえり何か企んでますねー
小春に幸あれ
- 386 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/02/20(日) 22:35
- 「ここっちゃ!ここがれーなのお薦め店」
田中さんに連れられたお店は
外観は派手派手やけど
中はモダンな和ダイニングやった。
「美味しいしお手頃価格なんよ!
それに個室やし気楽なんがいいとこっちゃ」
「へー、そうなんですかぁ」
案内された掘りごたつの1室は
なんか落ち着く。
適度にざわざわしとるんがいいな、なんて
思いつつ田中さんの話を聞く。
マシンガンのように話す田中さん。
今日はそうゆーテンションなんやな、と思いつつ
適当に相槌を打ちつつメニューを見る。
確かにお手頃価格やし
美味しそうなメニューが並んどる。
- 387 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/02/20(日) 22:36
- 「なに食べますぅ?」
「れーなは陶板焼きがお薦めっちゃ」
「…結局肉なんですね」
「それがれーなったい!」
ナイ胸を逸らしていばる田中さんは
ちょっとカワイイと思う。
あれこれ注文して
たわいのない事話して
運ばれてきた料理に歓声を上げて。
笑いながら田中さんがバシバシ叩いてくるから
なんですのーとか言いながらバシバシ仕返して。
めちゃ楽しくて、めちゃくだらんくて。
なんも考えんくて良くて楽で。
- 388 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/02/20(日) 22:37
- 「あー、おもろいですわ。
田中さんとおるとなんか楽ですわー。」
なんて言葉がポロッと零れても
田中さんは笑いながら
「なーん、れーな先輩やのに空気扱いと?」
なんて軽く返してくれる。
「違いますて。なんか落ち着くゆーか
自分らしくおれるゆうか。」
「えー?小春とは違うと?」
「久住さんとおる時は…全然、違って…」
こんな空気なんか久住さんとの間ではありえへんもん。
そう、久住さんとやったら
いつもナンカ自分らしくなくなってしまう。
言いたくない事ついつい言って自己嫌悪したり、
そこまで考えて最近の嫌な事思い出して
気分が一気に重くなった。
- 389 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/02/20(日) 22:38
- 「田中さんとおる方が楽しいです。」
田中さんの目が細くなった。
「そうなん?」
「そうですねぇ」
「やったら」
ふいに目に入った田中さんの顔が
急に真剣になって心臓がはねた。
なん?この雰囲気。
- 390 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/02/20(日) 22:39
-
「れーなにしたらよか。」
「…え?」
それ、どうゆー意味ですのん?
「小春とおって苦しいなら
れーなとおって楽しいなら
れーなにしたらよかやん」
「え?いや、だって。え?なに?
そんなん、まるで田中さんがあたしの事
好きみたいやないですか。」
「みたい、やなかよ。
れーなは愛佳の事、かなり気に入っとると」
「え、え、え、」
なん?この展開。
- 391 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/02/20(日) 22:40
- 「愛佳やってれーなの事好いてくれとーやろ?」
好き?あたしが田中さんの事?
確かにそれは考えた事あった。
田中さんはあたしの事分かってくれるし
一緒におって楽しいし、楽やし
自分らしくおれるし。
だから。
だから。
田中さんを、好き。なん、か、な?
心臓がドキドキうるさい。
「そ、そう、かっも、しれません」
声がかすれた。
- 392 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/02/20(日) 22:41
- 「ハッキリせんね。」
「す、すいません。」
「こうしたらハッキリするかもしれんよ?」
掘りごたつ席に座ったままのあたしに
四つん這いになって近付いてきて
腕をぎゅって掴んだ。
反対の手は頬に添えられた。
田中さんの目がキラッて光る。
唇が薄く開く。
耳元で
「れーなと付き合お?」
そう囁いて唇がゆっくり唇に近付いてきた。
キレイにピンク色がひかれた田中さんの唇が。
あたしも目をとじて。
このまま田中さんとキス、するんやって
頭の片隅で思った。
- 393 名前:おるぷち 投稿日:2011/02/20(日) 22:43
- 本日はここまでです。
れいなの色っぽい猫みたいな表情を
思い浮かべつつ読んで頂けると幸いですw
>385 :名無飼育さん
リo´ゥ`リ全然幸がない展開なんですけどー!!
- 394 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/02/21(月) 01:35
- むむ! どうなるんだろう?
続きを楽しみにしております!
- 395 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/02/22(火) 07:02
- 小春ピーンチ!
誰か小春を助けてあげてー
- 396 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/02/28(月) 20:49
- なのに。
キスする直前
あたしの腕は物凄い勢いで
田中さんを突き飛ばしとって
簡単に吹っ飛んじゃった彼女は
掘りごたつに半分落ちる形で
結構、いやかなり凄い態勢になってしまった。
慌てて助け起こそうとしたけど
ガラッという音と一緒に何人かが
部屋に入ってきた。
あたしはそれが誰なんか確かめる前に
あったかい、やわらかいものに包まれた。
- 397 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/02/28(月) 20:49
- なんや、いい匂い。
慣れ親しんだ大好きな匂いがして
思わずそれをぎゅって抱きしめたんや。
「良かったぁ。」
その声は田中さんを突き飛ばす寸前に
頭に浮かんだその人。
久住小春に間違いなかった。
「…なんで、おるん?」
「あ、えっと…」
久住さんが何か言いかけた時に
彼女の背中の後ろから
聞きなれた笑い声がして
その言葉は打ち消された。
その笑い声も慣れ親しんだ人たちで
あたしは更に訳が分からんくなった。
- 398 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/02/28(月) 20:50
- 「やー、さすが、ププ。。。」
「ちょ、絵里ぃ〜。笑ったらダメ。。ぷくく、、、」
「だって、この格好。パンツ丸見えだし〜」
「あー、もうダメ、あはっ、くく、、おなか痛い。我慢できなーい」
「絵里もー!!あははははははは!!!」
久住さんの背中越しに不機嫌そうな田中さんが見えた。
あたしと目があうと困ったように少し笑って
「答え、出たとやん?」
って、言われて。
なんとなく、なんか分かった気がした。
- 399 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/02/28(月) 20:50
- 目の前には久住さん。
その向こうに亀井さんと道重さん。
そして田中さん。
ここに、このタイミングで偶然な訳がない。
おそらく亀井さんの差しがねやろ。
あの人なら変な事考えそうや。
イイ風に言えば素直な田中さんは
うまく踊らされたってとこやろ。
つまり、さっきの田中さんの
セリフも行動も、全部うそ。
て、あたし何でこんなに冷静なんやろ。
- 400 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/02/28(月) 20:51
- やけど。
なんでかスッキリした気持ちになっとる。
スッキリしたっていうか
あまりにもな展開にバカバカしくなったというか。
自分の本能?本心が分かったというか。
ふう、と小さくため息をついて
あたしは立った。
久住さんは少し怯えたような顔。
なんちゅー顔しとんねん。
怒りたいような気ぃもするけど
いや、むしろ恥ずかしいんやけど。
なんか力が抜けとって
でも、このままって訳にもいかん。
そんな感じ。
- 401 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/02/28(月) 20:51
- 「先輩方?隣で盗み聞きですか?」
にっこり笑うと大笑いしてた2人が止まる。
「結構なご趣味ですねぇ?」
引きつった笑顔になる道重さん。
だらしない顔のままの亀井さんは動じんと
「いやいや、これもカワイイ後輩の為なのだよ」
なんて言ってのける。
あきれ顔の田中さんは、もうどーでもいいと言わんばかり。
「全部、亀井さんですね?」
「えーあー、まぁ。そうとも言う、かなあ?」
あはは、なんて笑って道重さんの影に隠れる。
まったく、この人は。
「あ、あのね、愛佳。絵里は別に悪気があったとかじゃ…」
慌てる道重さんは一生懸命、亀井さんをかばう。
「でも興味本位の部分もありましたよねー?」
心配はしてくれとったんやろうけど
覗く必要はないやろ。
- 402 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/02/28(月) 20:52
- 「いや、その。」
「田中さんとキスしとった方が面白かったですか?」
「しなかったじゃん。」
道重さんの後ろから不服そうな亀井さん。
唇をたこみたいにとがらせとるし。
やっぱ、しとった方が良かったって事?
「絵里はね、信じてたもん。」
「へ?」
「愛佳がほんとにれーなの方が好きになってたら
それはそれで仕方ないけど。でもね、絵里は信じてた。
愛佳はそんな子じゃないもん。
ちゃんと、小春の事想ってるって知ってたよ。」
「え、なん、急に」
思いがけない言葉に戸惑う。
- 403 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/02/28(月) 20:52
- 「愛佳はさ、たぶん自分でも気付いてないけど
小春にラブラブビームでまくってたよ。」
「はぁ!?なん、それ?」
いきなり頬に血が集まったのが分かった。
「周りから見た方が分かる事もあるってことだよ」
そう言って目を半月のようにして笑った。
そんな亀井さんに腕をからませ
田中さんを立ちあがらせて
道重さんはふわっと笑った。
「小春はあんま言葉知らないから気も利いた
事なんて言えないけど嘘付けないし、
意外とマジメだし、ちゃんと色々考えてるよね?」
久住さんが真剣な顔で頷ずいた。
それを見てまた柔らかく笑って
先輩たちは部屋から出て行って
あたし達は2人、部屋に取り残された。
- 404 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/02/28(月) 20:53
- 「「あの」」
2人同時に言いかけて、止まる。
別に何が言いたかったって訳じゃないけど
なんかが言いたかった。
久住さんは小さく笑って
「良かった」
また言った。
たぶん、それは田中さんとキスしなくてって事だろう。
「久住さんは…信じとった?あたしの事。」
「分かんない」
なんや、それ。
むっとして顔を見るとさっきと同じ真剣な顔。
- 405 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/02/28(月) 20:53
- 「だって小春は不安だった。
愛佳に好かれてる自信、なかった。」
「そんなん、あたしだって。」
「自信はなかったけど、もし、もしもね?
愛佳が田中さんの方が良くなったとしても
諦めないって思ってたよ。」
「え。」
「ねぇ、愛佳はどうして小春の言葉を信じてくれないの?
小春の気持ちをちゃんと受け止めてくれないの?」
「そんな、事…」
ない、とは言えんかった。
「愛佳が言ってくれたんだよ?
真剣な気持ちを軽く思われたら悲しいよねって。
その、田中さんの時に…。
愛佳が気付いてくれたんだよ?小春の気持ち。
小春の事みんなバカだって思ってるけど
まぁ、バカだけど。でも真剣だよ?
いつも、ずっと愛佳の事想ってる。」
- 406 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/02/28(月) 20:54
- ああ、そうか。
そうやった。
なんでやろう。いつからあたしは
久住さんの事まっすぐ見れなくなってしまったんやろう。
自分に自信がないのを久住さんのせいにして
小さい事でウジウジと久住さんばっか責めて。
あたし、最低や。
久住さんはいつやってあたしの事
見ててくれとったのに。
そんなの、知っとったのに。
「ごめん」
そう言ったら目に涙をいっぱいためて
久住さんはふるふると首を横にふった。
- 407 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/02/28(月) 20:55
- 「小春バカだからひとつしか言えない。
愛佳の事好きって、それしか言えない。
何度も言ったら軽く聞こえるって分かってても
好きしかでてこない。」
ううん。
ううん。
それすら言えんとひねくれて
拗ねてたあたしが一番アホや。
「久住さん、もっと言ってぇな。
あたしは…ひねくれもんやから
上手に言えへんねん」
あたしの分も久住さんが言って、なんて。
都合のいい話やな。
- 408 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/02/28(月) 20:55
- 「愛佳は、、ずぅるいぃー。
でも、、好きぃーーーー」
そう言ってあたしに抱きつく久住さんは
もうどうしようもなく愛しくて。
あたしよりも大きなこの人を
ぎゅって抱きしめて
ずっとこのまんまでいたいって
そう思ったんや。
- 409 名前:おるぷち 投稿日:2011/02/28(月) 20:57
- 本日はここまでです。
こうやって6期最強伝説が
作られていくのでした。(嘘
>394 :名無飼育さん
川=´┴‘)お騒がせしてすんまへんなー
>395 :名無飼育さん
ノノ*^ー^)絵里にまかせなさーイ!
从*・ 。.・)ろくな事にならないの。
- 410 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/02/28(月) 22:03
- よかったよ〜(T_T)
- 411 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/03/01(火) 13:19
- 小春おめ!
- 412 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/04/14(木) 23:42
- 今日もやっぱり「ニヤニヤ顔」の絵里。
目指すはちょっと照れくさそうにしつつも
くっついてる小春と愛佳。
愛佳は絵里に気付くといち早く
嫌そうな顔をした。
うんうん、分かってるね。
小春は…ゆる〜い顔したまんま。
- 413 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/04/14(木) 23:43
- 「うへへ、ごきげんですなあ?お二人さん♪」
「え〜分かっちゃいますぅ〜?」
嬉しそうな小春。
苦い顔した愛佳。
「昨日はあれから、さぞ熱〜〜い夜を
過ごしたんでしょうねえ?」
おお、朝から楽屋で下ネタですか!
やりますね、亀井さん。
さゆみ、なんとなくガッツポーズしちゃうぞ★
小春はニッコニコで
「え〜?熱いってゆーかぁ、小春もやっと
愛佳に愛されてる自信がついたってゆーかぁ」
「ちょ、ばか。いらん事ゆわんでええって」
慌てる愛佳をガッシリ押さえつけて
俄然強めの態度の亀井先輩。
さあ、どう出る?
- 414 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/04/14(木) 23:44
- 「ほ〜?愛を確かめ合ったって感じですねー。」
「そんなハッキリ言われると小春照れちゃいますー★」
「いや、もうハッキリ言っちゃってくださいよー?
一夜を過ごした後の朝の気分は最高だったでしょー?」
「…一夜…朝?」
途端にぽかーんとした顔。
そりゃそうだよね。
この2人はまだまだそこまでじゃないでしょ。
「亀井さん!!朝から楽屋で変な事言わんでくださいっ!!」
拍子抜けした絵里の腕が緩んだみたい。
押さえつけられてた愛佳がエロ、いや絵里を
跳ね返して叫ぶと同時に小春を連れて楽屋を
出て行ってしまった。
- 415 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/04/14(木) 23:44
- ありゃー。
絵里はつまんないのーとか
言いながらもちょっと嬉しそう。
なんだかんだと絵里はトラブルメーカーみたいに
思われてるかも知んないけど。
実際、昨日の作戦は全部絵里が考えたんだけど。
でもね、さゆみは知ってるの。
絵里は本当に心配してたし
2人をどうにかしてあげたいって
思ってたって事。
- 416 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/04/14(木) 23:45
- ひと波乱、起こそうとして起こすけど
結局それは、その方が早く解決するだろうってゆー
絵里なりの優しさなんだもの。
それに絵里は信じてた。
愛佳の小春に対する気持ちって奴。
そうじゃなきゃ、いくらなんでも
あの場所に小春を呼んだりしないでしょ。
そうゆー事。
もっと皆分かってくれればいいなって思うけど
絵里はさゆみが分かってくれてるからいいんだなんて
カワイイ事をゆーの。
- 417 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/04/14(木) 23:45
- そんな風に言うさゆみの事を
れーなは
「絵里を良くみすぎっちゃろ。」
なんて可愛くない事言うけれど。
いいの。
さゆみだけは絵里の事分かってるの。
さゆみは絵里をたっぷり褒めるの。
うーんと甘やかしてあげるの。
さゆみは、そんな絵里が大好きなんだから。
- 418 名前:おるぷち 投稿日:2011/04/14(木) 23:48
- 本日はここまでです。
皆さん、お久しぶりです。
震災、大丈夫でしたか。
こちらは申し訳ない位に無事でした。
被災した方々の生活が
一日も早く平穏に戻るよう祈るばかりです。
>410 :名無飼育さん
川=´┴`)ご心配おかけしましたなあ。
411 :名無飼育さん
リo´ゥ`リありがとーございますぅ♪
- 419 名前:I 投稿日:2011/04/15(金) 00:13
- 更新、とってもうれしいです!
次回も楽しみにお待ちしております。
- 420 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/04/15(金) 22:27
- 更新待ってました!
こはるんが幸せそうでなによりです。
- 421 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/04/17(日) 11:47
- 待ってました〜!
みっつぃーは絵里のせいで色々と意識しちゃうんでしょうねw
絵里を理解してるさゆも素敵です。
- 422 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/04/26(火) 22:04
- 「なー里沙ちゃん」
「ん〜?なに、愛ちゃん」
「あん2人仲直りしたんやな」
「え、ああ。小春と愛佳?
うん。小春から連絡きたよ。
ありがとーございましたあって。」
「…あーしにはきとらん。」
里沙ちゃんは苦笑い。
なんや、おもしろくない。
あーしやって相談に乗ってやったろーが。
つかリーダーはあーしやのに
みんなして里沙ちゃんに頼って!
里沙ちゃんに甘えてええんはあーしだけやろ。
- 423 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/04/26(火) 22:05
- 「相変わらずガキさんの事になると心が狭いの。」
いつの間にか側に立ってたさゆに言われた。
今、あーし声に出しとったか?
「ダダ漏れなの。」
あ。里沙ちゃんまた苦笑い。
なんじゃい、もぅ!
「いいじゃん、愛ちゃんはさー。…その」
「なんや?」
「えっと…」
ん?顔赤いって事はまさかのラブ発言やないかの!?
「なんや、なんや、なんやのー?」
「だ、だからー。
あたしを、甘やかせてくれる人でいてくれればさ、いいじゃん。」
よーやく聞こえる位の小さい声で言った。
きゃーーーわいいのーーーーーー!
- 424 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/04/26(火) 22:05
- 「リーダーとサブリーダーが楽屋でいちゃこいてんの。」
「おやおや、それは見習わないといけませんねえ」
いつの間にかカメまで近くにおった。
ニヤニヤしとるし。
またまた里沙ちゃん苦笑…じゃなくて
照れ笑いしとる!
きゃーーーーわいいのーーーーーー!!!!!
さゆ絵里の後ろでれーなが呆れ顔。
ふん、と鼻を鳴らして楽屋を出て行った。
- 425 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/04/26(火) 22:06
- 「あ、田中さん。」
いつもの自販機前。
いつものようにケータイ片手の
田中さんを発見。声をかけた。
のに、なんやビックリ顔。
「どうしました?何ビックリしとるんです?」
「なん、もー来んと思ったと。」
「え〜?それはそれ、これはこれ。
ここが憩いの場である事には変わらんです〜。」
「れーなは別にいいけど…小春はええ顔せんやろ?」
「ちゃんと言ってきましたから。」
田中さんは優しい。
あたしらの痴話げんか(て、ゆーのも恥ずかしいけど)
巻きこんでしまったのに
こんな風に心配してくれる。
- 426 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/04/26(火) 22:06
- あん時も身体はって…
あたしなんか突き飛ばして
痛い思いもさせてしまったのに
ひとっことも責めたりせんかった。
計画練ったのは亀井さんやろうけど
本当に気持ち入れて行動してくれたんは
この人やって思っとる。
めっちゃ、なんか、尊敬するわ。
「田中さん。光井愛佳はあなたに付いていきます!」
「…はぁ?」
「こんな後輩思いな先輩は他におらんです。」
「そ、そんなこつ、なかよ」
頬が染まる田中さん。
うお、めっちゃ照れてはる!
- 427 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/04/26(火) 22:07
- 「そんな謙遜せんでください!今回の事で
めっちゃ尊敬ってか、感動ってか。したんです」
「いやいやいやいや…」
あたしは田中さんの両手をぎゅっと握って
「ほんと、リスペクトです!
ほんと一生ついていきます!!」
「え、あの。そんなん小春…」
「これに久住さんは関係ないです!!
先輩として、人として田中さんに
付いていきたいんです!!
あかんですか!!」
「え、いや。そんな事なかよ。
れーなも、そう言われると嬉しいっちゃ。」
「田中さーーーーん!」
「よし、困った時はなんでもれーなに言うとよかよ!
れーなに付いてこれば間違いないっちゃ!」
こうして田中軍団の先駆けともいえる
会話が成され、その後軍団は徐々に
人数を増やすのであった。
- 428 名前:おるぷち 投稿日:2011/04/26(火) 22:11
- 本日はここまでです。
更新したつもりがしてなかったとか(苦笑
たまには愛ガキださないとうるさいからだしましたw
川’ー’川 短いわ!!
>419 :I さん
ありがとうございます。
こんな作品ですがよろしくお付き合いください
420 :名無飼育さん
待ってたとか言われると嬉しいです♪
リo´ゥ`リ小春は幸せだよぉ〜。ありがとー
>421 :名無飼育さん
从*・ 。.・)そうなの。さゆみったら可愛い上に
絵里の理解者なの。つまり心が広いの。
ノノ*^ー^)どーゆー意味!?
- 429 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/04/27(水) 21:49
- 軍団物語に噴いてしまいましたw
愛ちゃんはガキさんガキさんですねw
- 430 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/04/30(土) 00:42
- 久々に愛ガキきたー!!
やっぱりこの二人はバカップルでいて欲しい
- 431 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/05/10(火) 22:47
- 「にっいがっきさぁ〜〜ん!!」
よーやく2人きりになれたと思うと
キンキン声があーしらに届いた。
あーしは露骨に嫌な顔して
里沙ちゃんに「まぁまぁ」なんて
なだめられる。
なんじゃい、あーしは2人になるってのが
こんなにも、こんなにも、こーんなにも
嬉しいっちゅーのに!
「高橋さんのがいいカナ?この相談はー!」
あーしの“嫌そうな顔”なんて
一向にお構いなくズンズンと
向かいのソファに腰をおろし
でっかい目をキラキラくるくるしよる小春。
- 432 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/05/10(火) 22:47
- やれやれ。
そんなに長くはならんやろう待ち時間は
小春につぶされてしまいそうやわ。
「あのー。相談があるんですけどー!」
「うん?」
「え〜と、さすがの小春もちょっと言いにくいんですけどぉ」
「ほんなら言わんとけ。」
そんで立ち去ってほしい。
里沙ちゃんと
里沙ちゃんに人きりにしてほしいがし。
そう思うのに肘で小突かれては仕方ない。
「なんや?なんでも言うがし」
言い直してやる。
- 433 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/05/10(火) 22:48
- なのに、しばらくの間小春はモジモジと
長い脚をくねらせ上体を揺らし
言いにくそうにしとる。
なんなんや?恥じらうなんて珍しい。
「どうしたの?小春らしくないじゃぁん」
里沙ちゃんが明るく言うと
パッとうつむいていた顔を上げた。
「そうですよねー!じゃ、思い切って言います」
「うん?」
- 434 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/05/10(火) 22:48
-
「上手にエッチするにはどうしたらいいですか!!」
あーしはソファから滑り落ち
里沙ちゃんは分かりやすく手に持ってた
ペットボトルを落として口をあんぐり開けた。
小春はもう言っちゃったし、って安心したのか
あーしらの様子はまるっきし無視で
ガーーーーっとしゃべりだした。
- 435 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/05/10(火) 22:49
- 「ほら、初めが肝心ってゆーじゃないですかぁ?
場所の雰囲気とか?そーゆーのとか
どうゆー流れで、とか?
小春も愛佳も超初心者ってゆーか未経験だし〜。
どうしたらいいか分かんなくてぇ
経験たっぷりのお二人に聞こうと思ったんですよぉ。
愛佳に嫌な思いとか痛い思いはさせたくないし〜!
あの子、ああ見えて結構女の子チックに
ロマンチックなの好きだと思うし〜。
あ、テクニック的な事も聞きたいんですけど!!
小春やるじゃん、とか思われたいしー♪」
- 436 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/05/10(火) 22:49
- 顔を真っ赤にさせたまま
あわわわわわ…状態の里沙ちゃんには
当然答えられるはずもなく。
小春もそれに気付くと視線を
あーしの方に向けてニマッと笑った。
正直。
ぜんっぜん経験豊富ではないんやがの。
そんな風には思われてないんやな。
余程さゆえりのが詳しいやろうけど
あっちに話がいったら
どんなとんでもない事になるか…
さすがのあーしもお薦めできんわ。
- 437 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/05/10(火) 22:50
- 「えー、ごほん。
小春はその…そうゆー予定があるって事かの?」
「予定ってゆーかぁ〜。
きたるべき小春の誕生日までには
色々準備を完璧にしときたいんですよぉー」
「誕生日に?」
「そー!誕生日ってゆったら恋人達は
あまーく盛り上がるイベントじゃないですかぁ。
プレゼントなにがいい?とか聞かれちゃったりして
したら愛佳が欲しい!とか言いたいじゃないですか。
キャーーーーーーーーー!!!」
うぅぅぅぅうう。超音波が…
耳が痛すぎる。
- 438 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/05/10(火) 22:50
- その数秒後…部屋のドアをノックして
愛佳が入ってきたもんやから
あーしらはめっちゃドギマギした。
まさか愛佳まで一緒になって相談!?って
一瞬のうちに思ったもんやから。
まあ当然、愛佳に限ってそんな訳はなく
小春にマネージャーさんが呼んでるって
伝言だけやったんやが。
さっきの小春の超音波でここにおるって
分かったらしい。
そらまー、そら分かるわな。
- 439 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/05/10(火) 22:51
- 小春と愛佳が連れだって
部屋を出て行ったあと
心底疲れた表情で里沙ちゃんが
「あたし、愛佳にプレゼントは
小春に絶対聞かないようにって
強く…そりゃもう強く!言っておくわ。」
と、ぼそりと呟いた。
あーしも
「そうやな。その方が絶対いい。」
すぐに同意した。
- 440 名前:おるぷち 投稿日:2011/05/10(火) 22:54
- 本日はここまでです。
最近コンサートの方に夢中になってまして
おろそかになっております(-_-;)スマヌ
みっつぃ疲労骨折だそうで。
お見舞い申し上げます。
リo´ゥ`リあんま無理しちゃだめだよー
>429 :名無飼育さん
軍団物語は都市伝説みたいなもんですw
愛ちゃんはもう一日何回里沙ちゃん言うか分からないほどです。
>430 :名無飼育さん
ダメな大人って事ですw
その分後輩がシッカリ…はしてないですね。
- 441 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/05/11(水) 17:38
- 小春んさすがw
- 442 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/05/14(土) 13:12
- みっつぃーは逃げたほうがいいのか難しいとこだな
- 443 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/05/18(水) 22:52
- それにしても。
「なぁ里沙ちゃん。あーしら経験豊富なんやっけ?」
「…聞かないでよ、そんな事」
「今夜あたりどう?」
「おっさんみたいな事言わないでよ。」
実際のところ。
あの韓国での初夜から
あーしらは1回もそうゆー事をしとらん。
どうにもタイミングが悪くて
お泊りの機会がなかったんや。
あっても、そうゆー時に限って
どっちかが生理やったりとか。
- 444 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/05/18(水) 22:53
- と、言うか…
それもあるんやけど、実はイイワケで。
1回目は旅行中ってのもあって
雰囲気もバッチリやったし
お互い暗黙の了解ってゆーか
つまり『その気』やったから
自然にコトが運んだんやけど
2回目って難しいんやもん。
日常の中で誘うのってどうすればええんや?
妙にギコチないか、わざとらしすぎて
さっきみたいな冗談みたいにしか言えへん。
あんまガッツクのも身体ばっかみたいに
思われても嫌やし、でも、でも、でも
正直、したいんやもん。
- 445 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/05/18(水) 22:54
- 「なぁ?どうしたらええと思う?あさ美ちゃーん」
「久しぶりに家に誘ってきたと思ったら…それ?」
目の前で呆れた顔するのは同期の紺野あさ美。
「やぁ〜って〜!他に相談できる人おらんがし。」
経験豊富ってゆったらさゆ絵里やけど
あいつらに相談なんかしたら…
考えるだけで恐ろしい!!
麻琴じゃ恋愛話は無理やろうし
美貴さまが親身になってくれるとは思えん。
気持ちに忠実に襲っちゃえばいいじゃん。
とか言われてオシマイな気がする。
いしかーさんは最後には説教されそうやし。
やから恋愛経験あって、
ちゃんと話聞いてくれそうなんは
あさ美ちゃんしかおらんのやもん。
- 446 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/05/18(水) 22:55
- 「あたしを家に呼ぶ間に里沙ちゃん呼べばいいじゃない」
「今日は里沙ちゃんは地方ロケやもん。」
あさ美ちゃんは“そう”と呟いて目の前の
マグカップを両手に持ってひとくち紅茶を飲んだ。
「あさ美ちゃんは後藤さんとはどうなん?」
そう言うとぽっと頬を染めた。
付き合い始めて何年もたつのに
未だにあさ美ちゃんは後藤さんの事になると
こんな感じになる。
- 447 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/05/18(水) 22:57
- 「後藤さんは…いつも、こう自然体だし。」
「自然って?どうなん?どうするん?
やる事やっとるんやろ?」
「や、やるとか、、い、言わないでよぉ」
ますます真っ赤になるし。
今さらそこまで照れんでもえええやろ。
「だ、だいたい。その…後藤さんちにお泊りするし」
「そのお泊まりはどう誘われるんや?
あさ美ちゃんから行きたいってゆーんか?」
「スケジュール分かったら報告しあうし。
合えば…じゃあ来る?って言ってくれるの。
あと、たまに急に会いたいよーとか
電話してきてくれたりとか。」
うお、めっちゃノロケてきた、この人!
てか、後藤さんそんな事言うんや。
もっとクールな人かと思っとったわ。
- 448 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/05/18(水) 22:57
- 「で、、、その。エッチにはどうやって?」
「ええ、、そこまで聞くの?」
「そこが知りたいがし!!」
「うーーー、だから、その。
カワイイねとか言って髪とか触られて
ぎゅうってされて、チュッてされたら、もう、ね。
分かるでしょ?」
「わ、分からんわ。」
ドキドキしてきたー!
2人共知っとるだけに自分から聞いておいてなんやけど
リアルすぎてヤバいわ!
「えぇ?だから、お風呂あがりとか、あの目で
色っぽいね、そばにおいで。とか言われて
ソファに隣で座ったらもう、とか。」
- 449 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/05/18(水) 22:58
- えええええええええええーーーーー!?
そ、ソファで?やんの?やるんか!?
「ベッド入ってから、どんだけ一緒に居ても
ドキドキするよ、ほら。とか言って
胸に手を、こう、あたしの手を後藤さんの
胸に置かれて、、、したらぎゅうってされて、、とか。」
あわわわわわわわわわわわわ。。。。!
「にこって笑ってしよっか!って言われる時もあるし」
えーーーーそんなんアリなんかー!?
ご、後藤さん恐るべし!!
- 450 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/05/18(水) 22:59
- 「え、でも、あさ美ちゃんがそうゆー気分やない時とか
生理ん時とかはどうするんや?」
「そんなのー。生理の時はなんか自然に分かるみたいだし
てか、女の子同士だしね。分かるよ、やっぱ。
あと、気分じゃない時?うーん、後藤さんに触れられたら
そんな事もう全然ないからなあー」
「ちょ、ない、ないんか?あさ美ちゃんって
案外、スキモンなんか!?」
「ちょ!なんて事ゆーの!失礼な!!
だって、後藤さんだもん。いいでしょっ!!」
- 451 名前:おるぷち 投稿日:2011/05/18(水) 23:04
- 今日はここまでです。
ちょっと中途半端、かも!?
すいませ〜ん(汗
>441 :名無飼育さん
リo´ゥ`リそーなんですよぉー♪だってミラクル娘。ですからっ
川=´┴‘)褒めとらんやろ、これは。
>442 :名無飼育さん
みっつぃーが望むなら逃げなくていいんですけどねー。
時期尚早なかんじです。はい。
- 452 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/05/19(木) 03:54
- ごまこんキター!
こんこんのお相手はごっちんですかー
それにしても愛ガキヘタレ過ぎw
- 453 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/05/29(日) 22:27
- 「でもでもでも」
「そりゃね?何かに悩んでたりとか、
そうゆー気分じゃない時もあるよ?
でも後藤さんってそうゆーの察してくれて
慰めてくれて、すっごい力になってくれて…」
「力になってくれて?だからするんか?」
「うるさいなー!もぅ!あ、分かった。
愛ちゃん、もしかして里沙ちゃんに
拒まれるのが怖いんでしょ!!!」
う、、、、、。
さすが。図星。。。
なんも言えんくなったあーしに
あさ美ちゃんはニヤニヤ笑う。
- 454 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/05/29(日) 22:28
- 「へ〜。そうなんだー。
愛ちゃんってヘタレなんだねえ。」
「…」
「あーんなに里沙ちゃんに好き好き言っておいて
行動は全然なんだーーーー」
「……」
「なっさけないなーーーーー!」
ううううううう。
そんなん。
そんなん。
「あーしが一番分かっとるがーーーー!!!」
「キャーーー!」
ちょっとテーブル叩いただけで
逃げすぎやろ。
「だって、頑固一徹するかと思って」
あーしは吉澤さんかっ。
- 455 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/05/29(日) 22:29
- 「でもね、愛ちゃん。
そんなんじゃ里沙ちゃんに逃げられちゃうよ?」
「ええっ」
「女の子ってやっぱ好きな人には触れたいけど
自分からは言えないじゃない?」
「あーしも女の子なんやがの。」
「…ま、そこは置いといて。
きっと待ってるって里沙ちゃん」
「そ、、そうかな」
「そうだよー。そりゃいきなりガバッといったら
ひくだろうけど気持ち込めれば大丈夫っだよお」
「ほぉか?」
「そうそう。本気で嫌がってるかどうかなんて
さすがに分かるでしょー?
ちょこっと拒んだとしても照れ隠しだって。」
- 456 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/05/29(日) 22:29
- 「そ、そうやよな、って本気で
拒まれたら、、、あーし立ち直れんのやが。」
「好き同士でそんな事ある訳ないっしょ!
もっと自分に自信を!てか、里沙ちゃんの事も
信じてあげなきゃ!」
「分かった!あーし頑張るっ!!」
「そうそう!その意気!
ところで、この美味しいクッキーもっとないの?」
「…あさ美ちゃん」
いつの間にかリスのようにモグモグしとる
あさ美ちゃんには呆れたけど
なんか勇気がでたし、クッキーくらいあげるがし!
よぉし!里沙ちゃん。待っててなー!!
- 457 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/05/29(日) 22:30
- げぇほっ!げっほ!!
ううーーー可愛くない咳が出るの。
苦しい〜。
「ちょー、さゆ大丈夫ぅ?」
「うーーげほっ。あんまだいじょぶく、、ないかも。」
朝からちょっと喉痛いな〜って思ってたけど
午後から咳が酷くなってきちゃった。
苦しいよぉー。
「さゆーーー」
心配そうな絵里の顔。
苦しいけど嬉しい。
背中をさすってくれる手が
あったかくて優しくて。
- 458 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/05/29(日) 22:30
- 「だめ、、ごほっ。絵里に、、げほっ、うつっちゃう」
たぶん、風邪だし。
こんなん人にうつしちゃったらダメだもん。
あー、昨日お風呂入ってから
髪の毛ちゃんと乾かさずに寝ちゃったからかも。
まだ夜は冷える季節なのに。
もー、さゆみのバカバカ!
「でも、さゆー」
「離れて、、げほごほっ」
マスクはしてるけどさあ。
「じゃあ絵里、マネージャーさんに
病院行っていいか聞いてくるから!」
- 459 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/05/29(日) 22:31
- 「げほげほ!!!」
声にならずに首を縦にブンブン振って答えると
絵里はひゅん!って走っていった。
はやーい。
さすが絵里なの。
近くにあった椅子に座ったまま
下を向いてなんとかこらえる。
あーーー、なんか身体熱くなってきたような。
もしかして熱出ちゃったのかな。
今日これからって仕事なにがあったっけ?
明日は…
- 460 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/05/29(日) 22:32
- ひんやり冷たい何かがオデコに触れて目が開いた。
あれ?さゆみ寝ちゃってたのかな?
んんーーーー?
「絵里ぃ?」
「あ、さゆ。起きた?」
ぼんやりするまま目を開けるけど
しっかり見えない。
ぼやーって絵里の心配そうな顔。
てか泣きそうやん。
なんて顔してんの。
「なんで絵里、泣きそうなの?」
「なんでって!さゆが心配だからでしょーがぁ」
最初のひと声が大きくて
思わず顔をしかめたら最後はちっちゃい声になった。
- 461 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/05/29(日) 22:32
- 「…ごめんね」
「いいけど。絵里の役目だし」
「役目?」
「さゆの事は絵里が心配する係なの!」
「なに、それ。」
ふふっと笑うと絵里もへらって笑った。
「マネージャーさん呼んで戻ったら
さゆ、ぐったりしてるんだもん。
ビックリしたんだよー。」
「ええ、そうなの?あれ、そういやココどこ?」
「病院だよぉー。」
- 462 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/05/29(日) 22:33
- 確かに真っ白なこの空間は薬品の匂い。
殺風景なココで1人で目覚まさなくて良かった。
「注射打ったし、点滴したし。咳も止まったみたいだし
少しは良くなったみたいだね」
「あ、、ほんとだ。」
確かに咳、出ないや。
「まー、まだ出ると思うからって薬は
もらってあるからね」
「ありがと。って、あれ?仕事は?」
「今日はキャンセルにしてくれたよ。」
「そうなんだ。。。迷惑かけちゃった。」
- 463 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/05/29(日) 22:33
- 「大丈夫だヨー。
延ばせる仕事だってマネさんも言ってたし。」
「でも」
「いいから。今はちゃんと治さないとダメー」
「うん。」
「よし!とりあえずお水飲むでしょ?
落ち着いたら家に帰ろう?絵里送ってくし。」
そういや喉カラカラだと思いつつ
頼もしい絵里が嬉しい。
喜んじゃいけないけど病気になって
ちょっと得しちゃった。
- 464 名前:おるぷち 投稿日:2011/05/29(日) 22:36
- 本日はここまでです。
まー、うちの高橋さんはこんな感じですが
大丈夫でしょうか?w
本物は舞台でしっかり勝康されてますが(-_-;)
>452 :名無飼育さん
はい、基本ごまこんですw
愛ガキはねー、中学生レベルですw
- 465 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/05/30(月) 10:23
- こっちのさゆも風邪かー
どっちも早く治ってほしいな
- 466 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/06/07(火) 22:25
- 「道重さん大丈夫かなー」
「めっちゃツラソウやったなあ。」
もはや恒例となった久住さんとの帰り道。
てくてく歩きながら
何でもない事を話すこの時間が結構好きや。
「亀井さんも道重さんの事になると
エライ真剣でビックリしたわ。」
マネージャーさんを呼びに来た
亀井さんの慌てた顔を思い出す。
早く早くって言いながら一生懸命やった。
- 467 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/06/07(火) 22:26
- 「ねーねー、小春が風邪ひいたりしたら
愛佳もああやって必死になってくれる?」
「そりゃ、、、なるやろうけど
そんな機会ないんちゃう?」
「なんで?」
「ナントカは風邪ひかん言うやろ」
「ひっどーーーーーい!!!」
まぁもし。万が一そんなんなったら
やっぱり必死になるやろうなと思うけどな。
だけど、、、久住さんはどうなんやろなあ。
- 468 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/06/07(火) 22:26
- 「亀井さんはいざって時
結構、頼りになるねんな。」
「小春だって大丈夫だよー」
「そうかなあ?」
「そうだよぉー。バッチリだって。
小春に任せなさーい♪」
うーん、あんま任せれんかも。
先輩方、よろしくなんて思うあたしやった。
- 469 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/06/07(火) 22:27
- 絵里とさゆみの乗ったタクシーが
自宅マンション前に到着。
普段なら用心して
少し離れたところに停めてもらうんだけど
今日はさすがにそんな余裕はない。
絵里に肩を貸してもらって
フラフラとエレベータに乗りこむ。
「さゆぅ、もうちょっとだからね。頑張ってね」
絵里が何回も何回も声をかけてくれるのが
嬉しいなーなんて、ふわふわの頭で思う。
「あーどっかの家でカレー作ってる匂いする〜」
なんて暢気な声もきこえたけど。
玄関のドアの前に着くと
すでにお母さんがスタンバイしてた。
- 470 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/06/07(火) 22:27
- けど。
「絵里ちゃん!おばさんお買い物してくるから
ちょっとだけ、さゆみお願いできる!?」
なんて言うだけ言って走って行っちゃった。
ちょ、お母さん。。。
「まぁまぁさゆ。おばさん、さゆ帰ってくるまで
出かけられなかったんだよ」
絵里が慰めてくれる。
ちょっとムッとしたけど、絵里がいるからいいもんね。
むしろ、絵里の方がいいもん。
お母さんのバカー!
絵里は困ったように笑って
さゆみの部屋まで連れてってくれた。
- 471 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/06/07(火) 22:28
- ベッドに寝ようとしたら
「ちょ、さゆ。待って。着替えるでしょ?」
なんて。勝手知ったるなんとやらで
さゆみのクローゼットからパジャマ出してくれた。
絵里ってほんといざって時頼りになるなあ。
王子様みたい。
って王子様はおんな事してくんないかな。
「あ、ちょ、待って待って。身体拭かないと
気持ち悪いでしょ?待ってね、すぐだから!」
そう言って絵里はさゆみの部屋から出て行った。
絵里ってもうこの家に住んでるみたい。
てか、もう一緒に住んじゃえばいいのに。
- 472 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/06/07(火) 22:28
- ぽーっとそんなこと考えてたら
絵里がタオルと大きめのお鍋を持ってきた。
「いやー、ちょうどいい大きさのがこれしかなくって」
うへへって笑いながらお鍋の中のお水に
タオルを浸して絞ってみせた。
「ささ、脱いで♪」
なんか妙に嬉しそうなのが気になるけど
おとなしく言う事を聞いて上半身裸になる。
熱で熱い身体を冷たいタオルで拭いてくれる絵里。
「あー、絵里。きもちー」
「そ、そう?」
やさしく拭いてくれる間にクレンジングで
化粧を落とす。最近ってほんとに便利で
化粧落とすのが、そのまま化粧水になる的な
魔法みたいなグッズがあるらしい。
絵里は面倒くさがって愛用してるみたいで
今日は絵里のを貸してくれた。
やっぱお肌荒れちゃうし、化粧したまま
寝る訳にはいかないもんね、アイドルとしては。
- 473 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/06/07(火) 22:29
- 「あ、絵里。前はさゆみ自分で拭けるよ」
「え、遠慮しなくてもいいよ?」
そう言って胸とかおなかとかも拭いてくれたから
パジャマの上を着る。
「さ、さゆ、、あの、下も。」
「あーうん。」
もぞもぞと下を脱ぐ。
身体が思った以上に言う事聞いてくれない。
重く感じる。絵里に手を貸してもらって
ようやく脱ぐと上と同じように
丁寧に拭いてくれた。
「あー、やっぱ、きもちいー」
汗でベタベタしてたのがキレイになるのと
タオルの冷たさが身体を少し楽にしてくれる気がする。
- 474 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/06/07(火) 22:29
- また絵里に手を貸してもらって服を着て
今度はベッドにゆっくり寝転がると
冷えピタ見当たらなかったからって
冷たいタオルをおでこに乗せてくれた。
あー絵里って優しいなあ。
「絵里ぃ、さゆみね。」
「うん?」
「絵里の事好きになって良かった。
絵里とお付き合いできて良かった。」
今、しみじみと思ったことを素直に言う。
なのに絵里はなんか困った顔。
- 475 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/06/07(火) 22:30
- 「絵里ぃ?どうしたの?」
「もぅ、さゆヤバいって」
そう言って、横を向いてしまう。
え…?なに。どうしたの。
熱のせいなのか頭が全然回らない。
さゆみ、なんか変な事したのかな。
「さゆ、可愛すぎ。」
んーー?そんなのいつもじゃん、なんて
いつものように答える気力がないのが惜しい。
「絵里、いっぱい我慢してんのに。
さゆ、ずるいよ」
意味、分かんないけど
絵里は更に困った顔になってる。
てか、ほっぺ赤い。
やっぱ、さゆみナンカしちゃった?
- 476 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/06/07(火) 22:30
- 「…ごめんね?」
「そうじゃなくって!!」
「?」
「だから、熱で赤い頬とか、涙目になってるのとか
妙にエロくて、、、そんなんお裸見るとか触るとか
…さすがにヤバいんだよね」
そんな事言われても。。。
ギシッてベッドのスプリングが鳴る。
え、ちょ、絵里?
絵里の顔がドンドン近づいてくる。
「え、えりぃ、だめぇ。か、、ぜ、、うつっちゃ、、うょ」
そう言いながら、ちゃっかり目を閉じちゃう
さゆみは悪い子かな。
- 477 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/06/07(火) 22:31
- だけど、いくら待っても唇に期待したそれは
やってこなくて代わりに頬に柔らかい感触。
「絵里ぃ?」
「や、さすがに、、、絵里もそこまでエロ魔人になれないし、、
いや、エロいけど、、てか。治ったら…するから!!」
「…うん。。?」
「今チューなんかしたら本当止めらんないかも」
「…んーーーー?」
絵里の声、なんか小さいし、うまく聞こえないよぉ。
あたま、ふわふわするし。。。ねむい。。。薬のせい?
でも、でも、、、
「ねぇ絵里ぃ、ここにいてね?おかーさん、、帰って、、く」
たぶん、最後まで言えなかったけど
絵里が優しく手を握ってくれたから大丈夫って
安心しちゃって、そっから先は、もう、、、
- 478 名前:おるぷち 投稿日:2011/06/07(火) 22:33
- 本日はここまでです。
熱であたまの回転が遅いさゆは
可愛い気がするな、なんて思いながら
今回は書きましたw
>465 :名無飼育さん
本物ののさゆは、もう大丈夫っぽいですね。
季節の変わり目だし忙しいし
他のメンバーも気をつけてほしいですね
- 479 名前:?1/4?3?μ 投稿日:2011/06/10(金) 14:25
- 風邪ひきセクシーさゆいいですね!
えろりん頑張りましたね
- 480 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/07/11(月) 22:11
- オレンジ色の夕陽がまぶしいくらいの日。
あーしは夜からの仕事の合間に
ブラブラと買い物しとった。
特に目的がある訳でもなく
アチコチ見て回るンが楽しいもんやでの。
ふと。
視線を感じて視線を上げたけど
誰もおらんくて気のせいかと思って
また雑貨なんか見とると視線を感じて…
ファンやろうか?
下手な事できんなー、なんて
微妙な気持ちになったトコで視界の端に
怪しい人影が…
- 481 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/07/11(月) 22:11
- あれは。
目に留めてしまえば正体は明らかで
なんでこんな事するんやろうか?と
疑問に思いつつ距離を詰めた。
さすがにシッカリ気付かれては
逃げる気はないらしい。
案外と彼女がいたずら好きやったのを思い出して
これも、いたずらなのかもしれんと思った。
「なにしとるんです?後藤さん」
- 482 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/07/11(月) 22:11
- 伊達メガネをちょっとズラシテ
あはっなんていつものように笑う。
最近、ずっと会っとらんかったけど
相変わらずのオーラと美人さで
そりゃ一目で分かるってもんやざ。
悪気のなさそうな笑顔で
「彼女ー、お茶しなぁい?」
なんて屈託なく至近距離なのに手を振っている。
なんだかなあ、この人は。
ある意味、あさ美ちゃんの恋人ってのも
頷けるかもしれんわ。
- 483 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/07/11(月) 22:12
- 「ここですか?」
「そー、あたしのイキツケ」
連れてこられたのは何とも風変りな
喫茶店のようなバーのような店やった。
ごちゃごちゃした不思議な雑貨がいっぱいで
妙にそれが統一感が合って変にオシャレにも見える。
お店の人もひげもじゃとかドレッドヘアとかで
ナニジン?って感じやし。
「よしことかー、まっつーとかは
連れてきた事あるけど結構好評なんだよぉ」
「あさ美ちゃんは?」
「紺野…は、まだ連れてきてないなあ」
「それじゃ、あーし連れてきたらまずくないですか?」
「へ?なんで?」
なんでって…後藤さんはまずくないか。
まずいのはあーしやな。
きっとネチネチ苛められるざ。
あさ美ちゃんって後藤さんの事になると怖いんやもん。
- 484 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/07/11(月) 22:13
- 「多分、ヤキモチやくんやないかと…」
「ヤキモチ?いいねえー!やいてくれるかなあー」
嬉しそうやし。
いやいや、あーしが酷い目に合いそうなんですってば。
「あ、高橋。なににする?」
見せられたメニューは
良く分からん名前ばっかやった。
例えば「悪魔っぽい天使」とか
「南国ズッコケ道中」とか。
どう選べばいいんですか、これ?
「後藤さん、意味が分からんがし。」
「そぉ?イメージとインスピレーションだよ。
よしこもまっつーも楽しそうに選んでたよ?」
あの2人と一緒にしないで頂きたい。
先輩と比べると、あーしって実にツマラン
普通の感性の持ち主やなと実感するざ。
- 485 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/07/11(月) 22:14
- 「さぁさぁインスピレーションで!」
「…後藤さんは?」
「ごとーは“木からハレーションサマー”にする」
「…じゃあ、、、“赤い裏切り者と白い怠け者”にします。。。」
一体、なにが運ばれてくるんやろう?
「ねーねー、高橋。さっきの話。
紺野ってヤキモチやくの?」
「へ?あ、ああ。その。
あさ美ちゃんのヤキモチ焼きっぷりって
結構、有名やと思いますよ」
「まじでー!ひゃっほうだね!」
「後藤さんの事になると本当に心狭くて。」
「ほうほう」
「あの子は憧れの人に後藤さん選んでたから危険とか
後藤さんに触ったからどうとか閻魔帳みたいのつけてて…」
「閻魔帳!?なにそれ!あははははは」
「笑いごとやないですって。ひっでぇもんなんですから。」
- 486 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/07/11(月) 22:14
- 「いやあ、ごとー愛されてるねえ」
「そりゃもう。羨ましい位ですよ。」
「ふーん、羨ましいの?」
「え、そりゃ。」
「新垣は高橋の事愛してくれてないの?」
ぶはっ!!
飲みかけてた水を噴き出してもーた!
おしぼりで拭きつつ、息を整える。
「な、なんか、あさ美ちゃんに聞いてます?」
「んあー、なんかHになかなか誘えなくて
悩んでたとか言ってたねえ」
あーさーみーちゃーんー!!!
恥ずかしいやろ!!
「いいねえ、高橋。青春真っ盛り。
高校生男子って感じだね」
「高校生やないし!女子やし!」
「おー、つっこまれた!」
また嬉しそうに笑う。
ううう、いつもボケやのに。
- 487 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/07/11(月) 22:15
- 「高橋さあ、愛でしょ。愛」
「はぁ?名前は確かに愛ですけど。」
当たり前に答えたらキョトンとして
「あー、やっぱ高橋はボケだね」
と言われた。なんでや?
「新垣ツッコミだもんね、うんうん。
ナイスカッポー」
「ちょ、ごと…『お待たせしましたー』
あーしの声に重なって店員のドレッドヘアの
お兄さんが注文の品を運んできた。
目の前に置かれたピンクのカワイイ液体。
グラスの端には苺が飾ってあって
真ん中にクリームが巻かれとる。
これはどう見ても
「いちごミルク?」
「ごとーのは、ヤシの実スカッシュだね」
どうゆー名前の付け方なんやろう?
謎やけど、オイシイし面白いからいいか。
そう、なんかオイシイ。
普通より甘くて濃い味がする。
- 488 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/07/11(月) 22:16
- 「考え過ぎると昔の梨華ちゃんみたいになるよ?」
夢中でいちごミルク、
いや“赤い裏切り者と白い怠け者”を
飲んどると急に後藤さんが言った。
意味分からんって聞き返すと
「超ネガティブシンキングで空回りって事」
「はぁ」
「怖がってばっかじゃダメだって。
イイ風にだけ考えた方がうまくいくもんよ。」
「そうゆーもんやろうか。」
「そうゆーもんやよー!」
それってあーしのマネ?
「ごとーもぉ、昔は怖かったよ?でもさぁ
好きだからしょーがないじゃん?」
「後藤さんでも怖いんですか?」
「同じ事、紺野にも言われた」
また、あはって笑う。
- 489 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/07/11(月) 22:17
- 「恋人になれたんだからさぁ、カッコ悪いとか
みっともないとか恥ずかしいとか…
全部見せちゃった方がこう、愛が深まるっつーか」
「は、はい。」
「高橋んとこなんてさ、そもそも同期で
付き合い長いんだからお互いどんなんか
大体分かってるじゃん。
後藤なんか理想と現実って奴でさ、
みっともないとこ見せるの超、勇気いったよー。」
後藤さんはちょっと照れたような優しい顔をしとった。
今、あさ美ちゃんの事考えとるんやろうなあ。
- 490 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/07/11(月) 22:17
- 「紺野はさ、ごとーの全部受け入れてくれた。
たまにさ、『ダメじゃないですかっ』つって
怒られたりスンのが嬉しくてさあ。そうかと思うと、
ちょっとからかっただけで泣きそうになったり」
「あ、あーしやって里沙ちゃんの『コラーッ』て言いながら
笑っとる目とか、『もうしょうがないなあ、愛ちゃんは。』
なんて言う里沙ちゃんの顔がすっげえ好きやざ。」
- 491 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/07/11(月) 22:18
- 「一番好きなのはねぇ、『後藤さんの意地悪…』ってゆー
超カワイイ上目遣いと膨らんだ頬のコンボ。
あれ超〜〜〜ヤラレル。全部許す。」
「照れた時の『愛ちゃんのバカ…』ってゆーのが
妙に色っぽくてかぁいいざぁ〜」
「ほぉほぉ、新垣そんな色っぽいの?」
「たまになんやけど、ひっで色っぽい顔するんよー」
「そうゆー時は逃したらいかんねえ。」
「へ?」
- 492 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/07/11(月) 22:18
- 「そんな顔する奴が悪いって濃厚チューすればいいじゃん?」
「へっ!?なっ、ちょ、そんなん!!」
「高橋…本当にヘタレだね」
「分かっとるざ。。。」
「まぁ何だっていいんだよ。好きならさあ。
強引に行こうが、可愛くオネダリしようが
無理矢理はだめだけどさ。」
そこまで言って後藤さんは真剣にあーしの目を
真っ直ぐ見て言った。
「好きだからって気持ち込めて伝えれば大丈夫!!」
後藤さん。
あーしの為にそんな真剣に。
最後にクッキーのあさ美ちゃんと大違いやざ。
あーし、頑張るざ。
待ってろよ、里沙ちゃーん!
- 493 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/07/11(月) 22:19
- その夜の後藤家。
「へ?愛ちゃんに会ったんですか?」
「うん。偶然を装って接近して
喫茶店に連れ込んでアドバイスしといた。」
「そうなんですか。ありがとうございます」
「紺野の大切な友達で同期だし。
ごとーにとってもカワイイ後輩だからねえ。」
「上手くいくといいですねえ」
「そうだねー。」
屈託なく笑う後藤さんがトイレに立った隙に
紺野の閻魔帳の1ページが埋められた事に
彼女は気付かない。
がんばれ、高橋愛。(いろんな意味で)
- 494 名前:おるぷち 投稿日:2011/07/11(月) 22:22
- 本日はここまでです。
一カ月ぶりの更新となってしまいました(汗
待っててくれた方いたら申し訳ないです。
>479 :?1/4?3?μ さん(文字化けでしょうか?)
ノノ*^ー^)がんばったよー!我慢もできるんだよ、うへへ
从*・ 。.・)いつも、もう少し我慢してほしいの。
ノノ*^ー^)無理ー!
- 495 名前:名無し 投稿日:2011/07/14(木) 11:22
- 待ってましたーーー!!
愛ガキラブラブ編突入??
いっぱい期待〜〜〜
- 496 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/07/14(木) 21:56
- こんごまナイスアシストですねw
愛ちゃんがんがれw
- 497 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/08/11(木) 19:26
- 「いやーん、絵里のばかぁ」
「うへへへへ。さゆカワイイぃ」
「知ってるしー。でも嬉しい」
「ん〜〜〜〜」
「ん〜〜〜〜」
楽屋のドアを開けたら
そこはバカップルやった。
期ごとの撮影が終わって
ふつーに戻ってきたんやが
あまりのイチャこきっぷりに
足が止まってもーた。
- 498 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/08/11(木) 19:26
- 「愛ちゃん?どうしたの?」
「あ、里沙ちゃ…」
「あぁっ!!!コラー!あんた達楽屋で何やってんの!?」
勢いよく、あーしの脇を通り過ぎて
楽屋に入って2人を引っぺがす。
さすがや。
「だぁって〜、がきさーん」
「だってじゃなーい!!」
「さゆが風邪治ってようやくイチャイチャできるんですよ?」
「そうゆー事は家でやんなさい!!後輩に悪影響でしょ!」
確かに悪影響やな。
小春とジュンジュンは目ぇ爛々とさせてガン見しとーし
愛佳は顔真っ赤にさせてそっぽ向いとるし
リンリンは何故かケータイ片手にニヤニヤしとるし。
- 499 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/08/11(木) 19:27
- 絵里とさゆはベッタリくっつくのは止めて
それでも手は恋人握りにしたまま
「じゃあ、続きは今夜ね★」
「うん。たっぷり濃厚にね♪」
なーんて言っとーし。羨ましい。
「やーね、ガキさん怒りっぽ〜い」
「欲求不満なんだよ、愛ちゃんヘタレだからー」
ちょ、おまーら!あーしの何を知っとるざ!!
「確かにね」
ボソッと聞こえた里沙ちゃんの言葉。
それは“欲求不満”に?
あーしの“ヘタレ”に?
里沙ちゃんも待ってるよってゆー
あさ美ちゃんの言葉を思い出す。
- 500 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/08/11(木) 19:27
- 「り、里沙ちゃん。」
「ん〜?」
「き、今日っ!終わったら、あーしんちに来ぉへん?」
「なんで?」
「へっ!な、なんでって…」
「冗談だよ。なんて顔してんの?行くって」
ぷくく…なんて笑いを含みつつ言う。
なんやのー。
心臓止まるかと思ったやろ。あほぅ。
て、事で。
約束通り仕事終わり
あーしの家に向かうタクシーん中。
里沙ちゃんはあーしの肩にもたれて
すぅすぅ寝とる。
疲れとるんやろうか?
- 501 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/08/11(木) 19:28
- この無防備さ。この安心しきった顔。
嬉しいっちゃ嬉しいんやが
何か複雑やが。
あーしだけ、こんなドキドキしとるんけ?
やっぱ今夜は止めた方がええんかな。
疲れてるから、とか言われたりせぇへんかな。
どぉしよー?
あーしだけ“その気”とか
ちょっと恥ずかしいざ。
でも、あさ美ちゃんの言葉。
後藤さんの言葉。
あんだけ励ましてもらったし
何より、あーしは里沙ちゃんと愛し合いたい。
- 502 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/08/11(木) 19:29
- て。
愛し合いたいやなんて恥ずかしすぎやろぉー。
ぎゃーー!!!
「…愛ちゃん?」
「へ?」
「なんか叫んだ?」
「いやいやいやいや、別に!何でもないざ」
そうして何事もなくあーしの家に着く。
「おじゃましまーす」
「あいよぉー」
「なんか愛ちゃんち、ちょっと久しぶり」
「そぉやな」
「全然誘ってくれないしー」
「へ?さ、誘ってええんか?」
「はぁ?当たり前じゃん。何言ってんの?」
こ、これはイケる!?
「あたし達付き合ってんでしょ?」
「お、おお。」
「そうじゃなくても同期だしっ。」
ちょっと怒ったように頬を膨らます。
- 503 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/08/11(木) 19:29
- 「大体さぁ愛ちゃんは…」
「な、なんやざ」
「…別に」
て、顔めっちゃ赤いんやが。
続き気になるやろー!
「別にって事、ないやろ?」
部屋に突っ立ったまんまの
里沙ちゃんの後ろから抱きしめて
耳元で囁く。
「里沙ちゃん、言いたい事は言わんと」
「そ、それはっ…愛ちゃん、でしょ」
「あーし?」
「そんなんだから後輩にヘタレって言われるんだし」
「…それは、その。そうゆー意味で誘えて事かの?」
ますます真っ赤に。それこそ耳までゆでダコみたいになる。
- 504 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/08/11(木) 19:30
- 「さ、誘えとはっ、言ってないし」
「チュー、してええか?」
「だから、そんな事聞かないでよ」
ほんなら遠慮なく。
後ろから抱きしめたまんまで
里沙ちゃんの頬に手を添えて
横を向かせて口づけた。
柔らかい感触。
ちょこっと触れただけやのに
すんげー気持ちええ。
「里沙ちゃん、好き」
「ん…」
恥ずかしそうに伏し目がちの里沙ちゃんが
可愛くて愛しくてしょーがない。
- 505 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/08/11(木) 19:31
- 自然に正面に向き合ってもう一度口づけた。
ドキドキドキドキ。
心臓が早いって自分でも分かる。
ふっくらした上唇を柔らかく噛むと
里沙ちゃんの口が少し開いたのが分かった。
自分の舌を侵入させて歯列をなぞる。
ちっさい空間がやけに熱い。
里沙ちゃんのカワイイ舌を探って
ちょんと突くと応えるように
あーしの舌に添えるようにしてくれた。
それに自分の舌を絡ませる。
柔らかくて滑らかな舌が
意思を持つように絡まり合う。
ゆっくりと、じっくりと。
ああ、好きやぁ。
- 506 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/08/11(木) 19:31
- 「ん…、はぁ…」
里沙ちゃんの息が上がるのを聞いて
ゆっくりと舌を引き抜く。
最後に濡れて光る唇をペロッと舐めたら
「愛ちゃん、、やらしぃ」
とか、言われた。うーん。
「これから、もっとやらしい事しよーとしとるんやがの?」
「そ、そうじゃなくてっ。いや、そうなんだけど、、
愛ちゃんの顔がっ、エロい。」
「里沙ちゃん人の事言えるかってゆーエロい顔しとったざ。」
「う、嘘だぁ。あたし色気ないって言われるもん。」
「うん、そう思わしとったらええ。
エロい里沙ちゃんはあーしだけのもんやし。」
「ヘタレの癖にエンジンかかるとこうなんだから」
「んえ?」
- 507 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/08/11(木) 19:32
- それは、つまり。
「あーしがこうゆう事したいってバレバレやった?」
「当たり前でしょ。」
あちゃー、ほぉか。
やっぱ、そうなんやな。
お見通しかあ。なっさけなーー。
「待っとった?」
「べ、べつにっ!!ヘタレだなーって思ってただけだし。」
「里沙ちゃんはあーしの事いらんの?」
「そんな事いってないでしょ?」
「じゃあ、いる?」
「…いる。」
「良かったぁ〜」
嬉しい。めちゃくちゃ嬉しいざ。
悩んどったのほんとアホみたいやぁ。
「ほんじゃあ、本番いくかの!!」
「ほ、本番とか言うなーーーー!!」
バシッと頭をはたかれた。
あい、すいましぇん。
- 508 名前:おるぷち 投稿日:2011/08/11(木) 19:34
- 本日はここまでです。
定期・更新遅くて申し訳ないです(汗
さて、続きどうしようか。
コッテリいくか、あっさりひくか。
そこが問題ですね
>495 :名無しさん
いやいや、だいぶお待たせしました。
期待にそえたでしょーか。
>496 :名無飼育さん
こんごまは案外世話好きのようですw
愛ちゃんがんがりました。。
川’ー’川 褒めろ!
- 509 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/08/13(土) 16:55
- 愛ちゃん偉い!
愛ちゃんがんばった!
- 510 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/08/18(木) 22:54
- 「はぁ!?」
久住さんが久住さんらしい
普通の顔で、普通のテンションで放った言葉。
その意味があたしにはすぐ理解できへんかった。
「ねー、ねー、みっつぃ!
小春ね、冬で卒業するんだって。」
- 511 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/08/18(木) 22:54
- ようやく秋らしくなってきたこの頃。
あたし達の“お付き合い”も
特に何事もなく順調にすすんどった矢先やった。
最近お決まりのパターンのひとつ。
仕事終わりにどっかでご飯するかお茶するか。
で、今日はご飯やった訳やけど。
場所はこれまた定番化しつつある久住家。
ご飯の後の久住さんの部屋で
いきなり言われたんがさっきの言葉。
- 512 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/08/18(木) 22:54
- 「なんやそれ?」
急になんや?
しかも、なんで他人事みたいに。
なに言ってんの、この人。
「あー、また人驚かせようと思って…?」
その手にはのらへんぞ、と睨んだら
久住さんは珍しく眉を寄せて困った顔をした。
「いやあ、小春もサ。今日言われて
意味分かんないんだよね。」
そう言えば、久住さん1人だけ
マネージャーに呼ばれて
1時間くらい楽屋に戻ってけぇへんかった。
またお説教かソロの仕事の話や思っとった。
- 513 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/08/18(木) 22:55
- 「いやいやいやいや、でも急にそんなんないやろ、普通。」
「んーーー。でも。卒業決まったからって言われたんだよ」
「…それって前から考えとけとか言われてへんかったん?」
「言われてた、、の、かなあ?」
そうか。
そうゆー事やな?
つまり事務所は話をちょこちょこしとったけど
相変わらず話を聞いてへんかったんやな?
「で?卒業してどうするん?」
「そうそれ!聞いてよ。小春モデルになるんだよ!」
「はぁ〜〜〜〜〜〜??」
これまた意味の分からん事を。
- 514 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/08/18(木) 22:55
- 「いやぁ、前から言われてたんだよね。
小春スタイルいいしー、この美貌だし
モデルっぽいよねって」
「そんで調子に乗ったと?」
「そうとも言う!!」
はぁ〜〜〜〜。そんな大事な事
ノリで決めんなや。
「いいの、小春決めたの!立派なモデルになんの!」
「そんなん勝手に決めんなや!」
「小春が決めたんじゃないもん。でも決まったんだもん。
いいの、小春はモデルになるの!」
「なぁ、それで本当にええん?」
「いいじゃん。カッコイイし。なんとかなるよ。
小春だもん。ミラクル起こすョ♪」
- 515 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/08/18(木) 22:56
- 訳分からんし。
こいつは悩むって事を知らんのか?
事務所の決定じゃなんともならんかもしれんけど
それでも何か、こう。
悔しいとか勝手に決めるなって怒りとか。
何で簡単にその気になっとるんよ。
それとも、あたし相手じゃそんな愚痴も言えへんの?
だいたい…
「あたしはどうなるん?」
あたし残してそんなんなんともないん?
卒業したら今までみたいに会えへんくなるんやで?
分かってんの?ばかなの?やっぱバカなんやろ。
- 516 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/08/18(木) 22:57
- 「みっつぃはみっつぃだし、小春は小春だよ?」
思いがけないくらいに近い距離におった
久住さんが、やっぱり普通の声で言った。
「なんや、それ」
「だって仕事じゃん。
今までの人もこれからの人もそうやって
加入と卒業を繰り返すんだよ」
「そんなん分かっとるわ!そうゆー事やなくて!」
- 517 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/08/18(木) 22:57
- そうゆー事やなくて何やろう。
なんで、あたし打ちのめされてんの?
絶望的な気分なん?
悔しいの?
悲しいの?
寂しいの?
欲しかったンはそんな言葉やない。
じゃあ、どんな言葉?
「あたし、帰る」
「え?ああ、そうだね。そんな時間だよね。
じゃあお母さんに送ってもらおう」
帰りの車ん中
久住さんはなんか話しとったけど
何も耳に入ってこんかった。
- 518 名前:おるぷち 投稿日:2011/08/18(木) 23:00
- 本日はここまでです。
現実は高橋さんの卒業カウントダウンだというのに
こんなに時代差がある話ってどうなんだろう?と
思いつつ書いちゃいました。
>509 :名無飼育さん
川’ー’川 やる時はやるんやよ。
( ・e・)なかなかやらないからヘタレなんだよ
- 519 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/08/18(木) 23:38
- 2年前にタイムスリップしたような感覚ですw
みっつぃぃぃーーーーーーー
- 520 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/08/19(金) 00:55
- 確かに時代差はありますが
作者様の描く娘。たちを見ていると
私の思い出の中にいる子たちがわいわいしてるようで
どこか懐かしい気持ちを覚えつつも微笑ましく見ていられます。
時折登場する5期メンと後藤さんもなんだか嬉しく感じるのです。
久しぶりに自分の旧友に会えた時に似た気持ちになるといいますか…
今の娘。たちも応援していますが
やはりこの時代の娘。たちも大好きでしたから。
ということで
長文マジレスをしてしまったことを既に恥じている私ですが
これからも応援しております(平伏)
作者様いつもたくさんの萌えをありがとうございます(重ねて平伏)
(実は絶滅危惧種であろう後紺ヲタですた…そういった意味でも感謝しておりますw)
- 521 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/08/28(日) 19:20
- 翌日
メンバー全員が集められ
久住さんの卒業が報告された。
「小春、モデルになるんですょー♪」
なんて、暢気に明るく。
メンバーからも驚きと同時にツッコミがはいる。
「小春ちゃんよりぃ〜さゆみのがモデル体型なの。」
「クスミのくせに生意気ダ」
とかとか。
普通メンバーが卒業ってなると
しんみりするもんやっていうのに。
- 522 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/08/28(日) 19:21
- あたしは昨日からまだまだ
イライラしとって
モヤモヤしとって。
不機嫌を隠そうともしてへんかったから
「愛佳?大丈夫と?」
なんて田中さんに気遣われてしまった。
「別に…なんともありませんて。」
そっけなく答えてから
“しまった”そう思ったけど
田中さんは気にするでもなく
「小春が卒業とか、大丈夫かいね?」
なんてつぶやいた。
知らんわ、あんな奴。
心配なんかしたらへんもん。
- 523 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/08/28(日) 19:21
- 「「小春が卒業ねー」」
報告があってから普通に仕事をこなし
休憩に入った途端に出た言葉は一緒。
やっぱり、絵里とさゆみは息ぴったり!
楽屋の隅っこで2人“ぴとっ”て
くっついて。
お弁当を手にしたまんまで
絵里を見たら自然に目が合って
自然に唇と唇がくっついた。
いやん、もう。
あ、ヤバ…ガキさん。
良かった。愛ちゃんとのお弁当に夢中だ。
楽屋でちゅーとかしたら
凄い剣幕で怒られちゃうもんね。
- 524 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/08/28(日) 19:22
- 「それにしても小春だよ?あの小春」
「だよねー、絵里ビックリして漏らすとこだった」
「いや、アイドルが漏らすとかやめて」
もう、絵里のお茶目さん。
しかもお弁当食べてるのにぃ。
「小春ちゃん大丈夫かなー?」
「さゆ、小春の事なんだかんだ言って
気にかけてるよねー」
エロ目でにやにや絵里が言う。
そんな事言われるとちょっと恥ずかしい。
「そりゃ教育係ですから!」
照れ隠しに胸張って言ってみたけど
「勝手に辞めたくせにぃー?」
そう言って、うへへと笑われた。
いいの、いいの。
あの子は自由にさせといた方が。
どうせ手に負えないし。
- 525 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/08/28(日) 19:22
- 「まー、でも。小春より愛佳だよね」
「あ、絵里も思った?そうなの。」
発表のある前からむすっとしてた。
あの子があんなんなるのは珍しい。
いつもはプライベートで何かあっても
それを仕事場に持ち込む事なんてない。
そりゃ、ちょっと落ち込んでるなとか
分かる事はあるけど
今日みたいにあからさまに不機嫌な愛佳は
初めて見たかもしれない。
いつもシッカリしてる子の方が
打たれ弱いもんかもね。
- 526 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/08/28(日) 19:23
- 「でもね、絵里思うんだけど」
「うん?」
「愛佳っていつも小春に対してクールすぎる位だけど
やっぱ好きなんだなーって。」
「そっか。そうだよね。」
いつもの自分にどうしてもなれない位に
心かき乱されちゃってるわけだ。
「本人に言っても認めないだろうけどね」
「ふふ、頑固だものね」
「もうちょっと力抜いて生きれば楽なのにねー♪」
「絵里は抜きすぎだけどね〜」
「そんな事ないデスぅー!」
- 527 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/08/28(日) 19:23
- ぶぅって膨れる絵里が可愛くて
「そんな事ありますぅー!」
って対抗して、ぶぅって膨れるさゆみ。
うん、やっぱり今日もカワイイ。
「今、自分カワイイって思ったでしょー」
「だってカワイイんだもん」
卒業かぁ〜。
どっちが先か分かんないけど
当然、さゆみだって絵里だって
いつかは卒業する訳で。
- 528 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/08/28(日) 19:24
- 「ねー、絵里。さゆみが先に卒業って
なったらどうする?」
「どうもしないよ。絵里は絵里らしく娘。するだけ」
「さゆみがいなくなるんだよ?
今みたいに毎日は会えなくなるんだよ?」
「じゃあ、さゆは絵里が先に卒業したらどうすんの?」
「寂しいよ、悲しいし、きっと絵里の事探しちゃうよ」
「それで?」
「…さゆみはさゆみらしく娘。するよ」
「そうだよね。」
「うん。」
- 529 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/08/28(日) 19:25
- そうなんだ。みんな分かってるの。
だけど気持ちが落ち着くまでは時間が必要なの。
だって大好きなんだもん。
たとえ一番好きな恋人じゃなくても
誰かが卒業したら寂しい。
「さっきね、絵里が一番に言った事
最終的にはそうなるんだと思うけど」
「うん」
「寂しいとか、いなくなっちゃ嫌だとか。
そうゆーのが、まず最初にきちゃうじゃない。」
「お互いね。卒業した事ないけど
卒業する方も、される方…って言い方変だけど。
どっちも寂しいよね。」
「そうだよおね。卒業する方も寂しいよね。
でもさ、さっきの小春ちゃんみたいに
何でもない風に卒業しまーすって
明るく言われたらどうかな。」
- 530 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/08/28(日) 19:25
- 絵里はふっと小さく悲しそうに笑った。
「無理してるんだろうけど、ちゃんと寂しいって
言われなかったら、ちょっと悲しいよ。」
「自分の事はどうでも良かったのかなとかね」
「うん。小春ちゃんは…ちゃんと言ったのかな。
愛佳に寂しいって、ちゃんと言ったのかな」
- 531 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/08/28(日) 19:26
- いつも明るい小春。
天真爛漫なキャラを舞台裏でも貫く小春。
それは元の性格でもあるんだろうけど
やっぱ、ちょっと強がってるんじゃないのかな。
本当の自分を見せなきゃいけない時もあるんだって
気付けるといいんだけど。
「小春って弱いとこ見せないよね。
本気でうちらの前で泣いた事ないし。」
ご飯を口に運びながら絵里が呟いた。
朝の報告の時はあんなに明るい雰囲気だったのに
やっぱり切なくなってしまう。
さゆみは、あと何回この気持ちを
繰り返さないといけないんだろう。
それとも、慣れていくものなのかな。
- 532 名前:おるぷち 投稿日:2011/08/28(日) 19:30
- 本日はここまでです。
さゆ絵里が珍しくまともですw
『卒業』テーマにすると今の状況とも
ちょっとシンクロしちゃいますね。
>519 :名無飼育さん
みっつぃも複雑な乙女心ですからねえー。
>520 :名無飼育さん
いっぱいコメントありがとうございます。
嬉しいですよー。
自分はごまこんで娘。小説にハマったので
離れられないんですよね。今も大好きなんです。
現在の娘。もモチロン見てますが過去も
大事なのは変わらないですね
- 533 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/08/29(月) 03:58
- こぱるうううううううううううう
やめないでえええええええ
- 534 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/09/05(月) 22:57
- あたしはまだ怒ってるんやで?
イライラしとるし、ふざけんなって思っとる。
なのに。
こいつは…
「愛佳〜♪あーいーかあーー♪」
毎日、毎日あたりまえの様に
あたしを追いかけて横に並んで
一緒にお弁当食べて話しかけてくる。
そうゆー神経しとんねや?
あたしはずーっと無視しとるのに。
いや、しとりたいのに。
- 535 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/09/05(月) 22:57
- 「愛佳―!木綿豆腐あげるっ!」
「ちょ!嫌いなだけやろっ!!」
とか、
「愛佳―!小春のタオル知らない?
前に愛佳がうち来た時よだれ垂らしてたやつ」
「あほかーーー!垂らしとらんし知らんわ!!」
とか。
ツッコまずにおれん事をしてくる。
- 536 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/09/05(月) 22:58
- いや、完全無視すりゃええねんけど
関西人の性って言うか。
ちくしょうめ。
そんでコッチがイラっときとるのに
本人はいつだってニコニコ顔で
「愛佳ー!愛佳ー!」
なんだから。呆れてものも言えんくなってくる。
「結局、愛佳は小春のペースだねえ」
なんて亀井さんにニヤニヤ言われて
余計にイラっとした。
- 537 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/09/05(月) 22:58
- 珍しく里沙ちゃんと2人だけの仕事があって
あーしは至極ご機嫌やった。
2人でピタッとくっついての写真撮影とか
喜ぶなってのが無理ってもんやろ。
そんなあーしに里沙ちゃんは
「ちょ、愛ちゃん。顔だらしないから!」
とか言うけど里沙ちゃんやって
嬉しそうなんは分かっとるんやからな。
マネージャーは一緒ではあるものの
ご飯の時間まで他のメンバーに邪魔されんなんて
本当に珍しいんやよなあ。
- 538 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/09/05(月) 22:59
- 移動の車から降りる時に
甘えて腕に絡みついたら、ちょっと怒られてもーた。
「もう愛ちゃん!
こっからはメンバーと合流なんだからね」
気を引き締めなさいといわんばかりに
背中を軽く叩かれながらメンバーの待つ
スタジオに入って行った。
あーあ。2人の時はおしまいか。
早いなあー。残念やなあ。
そんなんブツブツ言いながら
あーしはテケテケ歩く。
横で里沙ちゃんは苦笑しながら
サクサクと歩く。
- 539 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/09/05(月) 22:59
- 「あ、あーしトイレ行く。」
「え?じゃあ、あたし先行ってるよ」
「分かったー」
とは言いつつ、一緒に来てくれても
ええやんかーと思う。
やっぱ、ワガママ?
ま。口に出さんだけ大人になったって事やが。
なーんての。
ちょっと奥まった廊下を
のんびり歩いとったら第1村人発見!!
「小春やん。どうした?」
「あ、高橋さん!おはよーございます!!」
「おう。おはよ。」
普通にあいさつはしたけど
一瞬、小春の顔が歪んだんが分かった。
- 540 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/09/05(月) 23:00
- 「…で、1人でどうした?」
「あー、愛佳がどっか行っちゃってぇ。」
「置いてかれたんか?」
「や、そうじゃなくてぇー。
小春ぼぉっとしてたからかなー?
愛佳せっかちなトコあるし。えへへ」
小春は笑って見せたけど
あーしには全然そんなん笑顔に見えへんかった。
卒業報告からこっち、
愛佳と小春がうまくいってえんのは
皆が分かっとったし。
自分の過去の記憶がふと頭をかすめて
心の中で苦笑した。
- 541 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/09/05(月) 23:00
- 「小春、笑えてえんよ」
「そんな事ないですよー!小春はいつも笑顔でーす!」
どう見てもカラ元気。
「無理せんでええざ」
そう言った途端、小春はシュンとした。
「なぁんで、そんな事ゆーんですかぁ。
小春、、、我慢してるのに」
「なーんで我慢なんてする必要があるんや?」
「だ、だって。小春が悲しい顔とかできないです」
「なんで?」
「なんでって、勝手に卒業すんの小春だし」
「一番不安なのも小春やろ?」
「でも…」
卒業は小春から言い出した事やないざ。
最近の卒業はずっとそうやったから
誰でもが分かってる事実や、そんなもん。
だから、小春が申し訳なさそうにする必要なんてない。
- 542 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/09/05(月) 23:01
- 「卒業は辞めれん。
けど、無理に笑顔する必要ないざ。
特に愛佳にはな。」
「え、でも、小春は愛佳だけには心配かけたくないし
卒業の話してからずっと怒ってるし
このまんまじゃ嫌だから、だから、笑うしかないじゃん。
小春、笑う意外に仲直りの方法知らないもん」
見た事もないような困った顔
弱り果てた顔で言う。
「小春の癖にうじゃうじゃ考えんでもええざ」
「…くせにって何ですかあー」
「愛佳が何で怒っとるか分かっとるんか?」
「たぶん…」
「ほんなら笑ってごまかさんと小春の正直な気持ち伝えぇ」
そう言って頭をくしゃっと撫でてやった。
- 543 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/09/05(月) 23:02
- 小春はまだちょっと困った顔しとって
「正直な気持ち…言っていいんですかね?」
「言ってほしいって愛佳はきっと思っとる」
「そう、ですかね。」
「おう!リーダーが言うんやから間違いない!」
「高橋さん良く新垣サンに怒られてるじゃないですか!」
そう言った顔はいつもの小春スマイルに近かった。
「なんやとー!」
怒ってふりでげんこつを振りまわすと
嬉しそうに逃げて行った。やれやれ。
- 544 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/09/05(月) 23:02
- 「あーいちゃん」
「んえ!?里沙ちゃんおったんか?」
「んー、やっぱ一緒に行こうかと思って戻ってきたんだ」
「あ!そうやった。トイレトイレ」
里沙ちゃんは笑いながら
「愛ちゃんもリーダーっぽくなったねえ?」
「小春にはそう思われてえんみたいやがな」
「そんな事ないよ。」
「そうかの。」
「そうだよ。ね、愛ちゃん。
あさ美ちゃんとまこっちゃんの時思い出しちゃった。」
「それは言わんとって」
- 545 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/09/05(月) 23:03
- 実際、小春の姿見てあーしも思いだしたんやけど。
あの時。
心配かけまいと笑うばかりやった2人に
怒りまくったあーし。
子どもやったなあ、って今では思うけど
大事な人やから、どうしても普通でおれんかった。
同期でこうなんやから恋人やったら…
里沙ちゃんやったら、あーし、どうなるんやろ。
いや、でも。あーしやって成長したし。
「いやー、それはどうかな?」
ニヤニヤ顔の里沙ちゃん。
「あーし、何も言ってえんで?」
「大体分かるけどなあ」
「うそつけぇ」
「分かるーって、ほんと。だって愛ちゃんだもん。」
なんでぇ、嬉しいような悔しいような事言って。
ふーんだっ!て呟いて、あーしはトイレに走った。
- 546 名前:おるぷち 投稿日:2011/09/05(月) 23:04
- 今日はここまでです。
たまにはリーダーっぽい?愛ちゃんw
川’ー’川 たまには?
( ・e・)たまじゃん!
533 :名無飼育さん
リo´ゥ`リまぁまぁふんわり食パンでも食べて落ち着いてえー
- 547 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/09/06(火) 06:19
- 愛ちゃんカッコいーな
- 548 名前:名無し募集中。。。 投稿日:2011/09/11(日) 19:15
- ようやく1から追い付きました
更新楽しみに待ってます
- 549 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/09/12(月) 21:44
- 「光井愛佳―――!!たのもーーーーー!!!」
大声でスタジオに入ってきた久住さん。
全員ぽかーーーーーん。
「な、、なんやねんな。」
「ひとーつ!小春の事、避けようとするなあーー!」
な、、な、、、な、、、!?
「ひとーつ!いい加減、小春って呼べー!」
はぁ!?
「ひとーつ!…えっと、えっと…」
って、おい!!!
ちゃんと考えてから物言えや!!
それに、今まで何回も何回も言っとるけど
もうちょっと周りの状況見ろって…
- 550 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/09/12(月) 21:45
- なんて、事を言いたいのに言えへんあたし。
だって、無視しとる最中やし!
あたし、怒ってんねんで?
「アイカー、コハル頭悪いナ」
「コハル、たのもーは果たし状とセットネ」
ジュンジュン、リンリンが好き勝手に
訳分からん事言い始めたし。
そんなん言われて久住さんは
段々、真っ赤な顔になっていった。
お、恥ずかしいって感情あるんかいな?
なんて思ってたら
あたしの方に凄い勢いで来たかと思うと
ガッと腕を掴まれた。
そんで、そのままスタジオの外に引っ張られた。
「ちょ、なん!?仕事っ!!待ってって、、ちょ!!」
- 551 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/09/12(月) 21:45
- ぐいぐいぐいぐい。
痛いって、、どこ行くん?
だいぶ建物のはしっこの方にまで来とるし。
急になんなん!?
もう!!!
「離しぃや!!!」
終着点と思われる空き部屋に着いた瞬間
掴まれた腕をガッと引き離した。
「なんやねんな、急に!!」
「だって!小春の事避けるんだもん!!」
「あたしは怒っとんのじゃ!!」
「なんで!?」
- 552 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/09/12(月) 21:46
- なんでって…そりゃ、、、
なんて言うたらええの。
自分でも良く分からん。
でも、おもろないんやもん。
「そんなもん、自分で考ええ。」
苦し紛れにそうゆうたった。
いや、そうとしか言えんかった。
ぷいっと顔をそらしたら
相変わらず細い、長い腕で
ふわっと抱きしめられた。
「な…?」
「ごめんね。愛佳」
あたしの肩に顔を埋めて
なんか、ちょっと…
泣きそうみたいな声で言う。
- 553 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/09/12(月) 21:46
- 正直、動揺しとるのに
可愛げなく突っぱねてしまう、あたし。
「…訳も分からんと謝られても意味ないし!」
「小春は愛佳が好きだよ」
「そ、そんな、、事。聞いてへんし」
「ずっと、ずっと一緒に居たいよ。
できるなら365日、24時間。」
「そうやったら!!!」
ぐい、と腕を張って、あたしを抱きしめとる
久住さんの身体を離す。
「やったら…なんで、、平気そうやの?なんでヘラヘラ笑うん」
卒業やなんて、、そんなん。
- 554 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/09/12(月) 21:47
- 「平気じゃ、ないよ。」
「嘘やん。モデルになるのー♪とか浮かれとったやん」
「小春だって本当はまだ卒業なんてしたくないよ。
だけど、もう決まった事だし。どうしようもないじゃん」
そう言って初めて辛そうな顔を見せた。
「嫌なんて、、、言ってもなんともなんないもん。
そんなの分かってる、でしょ」
「分かっとるわ。だけど、、だけど。。。」
そうやない。
卒業がなんともならん“決定事項”って事
そんなんは、そんな事は怒ってへん。
ただ、ただ卒業なんて
毎日会えんくなるのなんて平気みたいな顔が
あたしなんて、、、あたしなんて…
- 555 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/09/12(月) 21:48
- 「あたしの事、どうでもいいみたいに…振舞うなや」
「どうでもいい訳ないじゃん!!」
がっと両肩を掴まれた。
「ちょ、、痛っ…」
「あ、ご、ごめんね。でも絶対、絶対、愛佳の事
どうでもいいなんてありえないから!!」
眉がこれでもかってゆう位に垂れ下がっとる。
いつか、こんな顔見た事あったような。
めったにせぇへん、悲しい顔。
いつやっけ…どこでやっけ?
「小春だって、どうしたらいいか分からなかったんだもん。
笑うしかできなかったんだもん。
小春が泣いたり嫌とか言ったらダメだと思ったんだもん。
小春が…愛佳置いて行っちゃうのに…」
「くすみさん。」
- 556 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/09/12(月) 21:48
- 「お願い、小春の事、嫌いにならないで。
小春は愛佳が好きだよ。ずっと一緒に居たいよ。
ねえ信じてくれるよね?」
じっと目を見てくる。
潤んだ目で。
不安そうな目で。
ああそうか。あの時だ。
初めて久住さんの家に行った日。
田中さんに告白を真剣に受け取ってもらえないのが
悲しかったんだって、自分の気持ちに気付いたあの日。
- 557 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/09/12(月) 21:49
- 「信じとるわ。そんなん当たり前やん。
あんなに毎日みたいに好き好きオーラ出しよって」
「本当!?」
「ウザいくらいやからなー」
「ウザいって何―!?」
「嘘。ごめん」
「へ?」
「あ、ウザいのは本当だけど」
「はぁー!?」
「あんな、あたし自分の事ばっかしか考えれんくて
久住さんがどんな気持ちとか考えんかった」
「うん。」
「卒業したら今みたいには会えへんのに
平気な顔してふざけんなって。」
「うん。」
- 558 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/09/12(月) 21:49
- 「怒ってるふりして、その、拗ねとったんや。」
「ふぇ?」
「本当は久住さんがあたしの事
めっちゃ好きやって知ってるから
だから、甘えてたってゆうか」
うーーー、恥ずかしい。
こんなん言うの、めっちゃ恥ずかしい。
「久住さんにあたしと離れたくないって
言ってほしかったんやもん。」
思い切って一気に言った。
こんなん、もう二度と言われへん。
なのに、チロと覗き見た久住さんの顔は
にひゃりって感じで笑っとって。
- 559 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/09/12(月) 21:50
- 「愛佳、顔赤いよ?てか自信満々〜♪」
なんて、からかうように言うから
恥ずかしくて恥ずかしくて怒鳴ってしまう。
「うっさい!分かっとるわ!
赤いとかゆうなぁ!!ぼけぇ!」
なのに。めちゃめちゃ嬉しそうな顔の久住さん。
「えへへへへーー」
なんて声に出してニヤける。
「な、なんやねん、気持ち悪い」
「愛佳やっぱカワイイなあー。もう好きすぎるし」
「だからウザいちゅーねん!」
「またまた〜!大体、小春だって愛佳が
拗ねてるのなんかお見通しだったんだからねー!」
- 560 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/09/12(月) 21:51
- 「うっそつけぇ〜!!」
「嘘じゃないもーん。小春愛されてるからあー♪」
「ちょ、調子んのんな!
本当の本当は拗ねてなんかおらんし!
早くモデルでもなんでもなってまえっちゅー話や!」
「もう素直じゃないなー」
「うっさい、ぼけぇ」
自分でも素直やないって分かっとる。
やけど自分の言った言葉が恥ずかしすぎて
どうにか打ち消したいような気分で
言葉が暴れてしまう。
だけど、そんなあたしになんか慣れっこって感じで
久住さんはニコニコと嬉しそうにしたまんまで
なんか、ちょっと悔しくて嬉しい。
こんなあたしを分かってくれとる人。
- 561 名前:おるぷち 投稿日:2011/09/12(月) 21:53
- 本日はここまでです。
卒業話ももうちょっとってとこでしょうか。
>547 :名無飼育さん
川’ー’川 照れるがしー♪
( ・e・)いつもこうならいいんだけどねえ
>548 :名無し募集中。。。 さん
全部読んでくれたんですか?
ありがとうございます!嬉しいです!!
- 562 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/09/13(火) 17:36
- 愛佳かわいいw
- 563 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/09/17(土) 04:21
- お話が進むにつれて小春の卒業も近づいていくんですよね…
なんだか少し寂しい気持ちに…w
愛佳が素直になれてよかった!
- 564 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/09/21(水) 22:52
- ふいに愛しさがこみあげてきて
彼女の唇に触れたくなった。
「く…小春。」
「え、うん?何」
「ちょお、かがめや」
「へ?何?ちゅーでもしてくれるの?」
「は!?な、そんな訳ないやろ!やっぱええわ!!」
なんで見透かすねん!そんなん言われたらできんし!
「えー、かがむ!かがむから、ね!お願い!!」
「な、なにがっ!あたしは、、っ
そう。こうしたろうと思ったんや」
かがんだ久住さんの頭をぐしゃぐしゃっと撫でまわす。
- 565 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/09/21(水) 22:52
- 「えーーー!そんだけえ?ご褒美でしょ?」
「違うし!なんのご褒美やねん!」
「じゃあ、お祝い?
どっちにしても小春はこんなんじゃ満足しません!!」
そう言ってあたしの腕を掴んで
「愛佳から、キス、してよ」
まっすぐ目ぇ見てそんなん言うなや。
「し、しかた、ないな。目ぇ閉じぃ」
「うん」
そう言って目を閉じた久住さんの顔は
なんやすっごいキレイで大人びて見えた。
あたしはゆっくりと彼女の唇に
自分の唇をそっと合わせた。
ドキドキしながら。
- 566 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/09/21(水) 22:53
- そっと唇を離すとゆっくりと久住さんの目も開いて
「ありがとう。」
って言ってくれて何かこそばゆい気持ちになった。
だけど、すぐ後ににっこりと
「じゃあ、次は小春からね。」
意味を問う前にものすごい速さで唇を塞がれ
抵抗しようと言葉を発しようとした瞬間には
舌がねじりこまれ、あたしは息ができんくなった。
「んーー、、、、!!!!」
柔らかい舌があたしん中をグルグルと動き回る。
そうかと思うとあたしの舌を絡め取って
久住さんの中に誘導された。
どうしていいか分からんのに
頭を通過する事なくあたしの舌は
ぎこちなく勝手に動いた。
- 567 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/09/21(水) 22:53
- 久住さんの舌は相変わらず
自由に動き回って
なんか、すごい熱く感じた。
どん位そうしとったか、気付いた時には
唇は離れ放心状態で久住さんの腕の中にいた。
久住さんはあたしをぎゅって抱きしめて
「愛佳ずっと好きだから」
そんな風に囁くからあたしはコクンと頷いた。
やっぱ、あたし。
この人好きや。
- 568 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/09/21(水) 22:54
- 「卒業しても側におるよな?」
「そう言ってるじゃん。
てか、嫌って言ってもいるもん。」
相変わらずニコニコ笑って
そっとあたしの頬に口づけた。
「大好き」
なんて。可愛く言うから
「あたしも」
そんなん答えられた。
ちょこっと素直になれたかもしれん。
あたしは、そんな自分をちょっとええなって思った。
もう少し、すぐには無理でも
素直に自分の気持ち言えるようになりたいなんて
心の隅でこっそり思ったんや。
- 569 名前:おるぷち 投稿日:2011/09/21(水) 22:57
- 短いですが本日はここまで。
現実では小春ちゃんが
専属モデルとなりましたねー!
めでたいです!!
>562 :名無飼育さん
リo´ゥ`リでしょー!愛佳って可愛いんですよぉー
川=´┴‘)うっさいー(照
>名無飼育さん
そうですね。
まぁでも小春は小春なんで大丈夫です(何がW
- 570 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/09/23(金) 00:47
- ちょっと素直になれた愛佳といつでも素直な小春w
いいですね〜
- 571 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/09/27(火) 22:54
- 最近の愛佳は“一秒も離れてなるものか!”って
気合いを感じるほど小春の横にずっといる。
ちょっと前の喧嘩みたいなものから一転
ずっとそんな状態で
それが微笑ましくもあり、切なくもある
最近のさゆみなの。
- 572 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/09/27(火) 22:54
- 小春はというと相変わらずニコニコと笑ってて
それは愛佳と喧嘩みたいなものをしていた時の
痛々しい笑顔じゃなくて
素直に毎日を大事にしようって。
なんか、こう愛しい日々を送ってる、みたいな?
そんな優しい笑顔で
いつだって小春は笑顔だったけど
それと今の笑顔はやっぱなんか違うって感じる。
- 573 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/09/27(火) 22:55
- 「そう思わない?絵里」
「ん〜?なにがぁ?」
口をもぐもぐさせながら
どうでもいいと言わんばかりの絵里。
もう!おやつ食べてる場合じゃないのに!
「いーじゃん。いつも通りするのが
小春の“愛しい日々”でしょー」
「ちゃんと聞いてるじゃないの。」
もう、本当に絵里ったら!
カワイイ後輩が卒業間近って言うのに
このテキトーさ。どうなの、さすがに。
「さゆはさー、意識しすぎだから。」
「そんなこと!」
あるのは分かってる。
ほんのちょっと愛佳にジェラシーなのも
気付いてるの。
- 574 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/09/27(火) 22:56
- さゆみだって小春との別れを惜しんでるんだから。
あんなに独占しなくてもいいじゃない!って。
さゆみが教育係で小春をちゃんとしたアイドル、
いや、人間にしてあげた位の勢いなんだから!
さゆみの方が付き合い長いんだから!とか。
子どもっぽいのは承知で思ってしまうんだもん。
でも、そんなの表には出さないけど。
さゆみ先輩だし。
もう大人だし。
「どーこーがー?」
絵里がふふん、と軽く笑う。
こんな笑い方するの珍しい。
- 575 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/09/27(火) 22:56
- 「もしかして妬いてる?」
「そりゃねえ。愛しの絵里ちゃんを目の前にして
他の女の事ばっか考えられちゃねえ?」
「他の女って…」
思わず笑っちゃったけど
絵里の目は全然笑ってなくて。
こりゃ、本当に機嫌損ねちゃってる。
「ごめーん。絵里。愛してるって!」
「どうかなあー??」
「ほんとだって!愛してるのは絵里だけ」
「じゃー、チューして。」
「ええ?仕方ないなあ。」
まんざらでもなく絵里の唇に
自分の唇を近付ける。
- 576 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/09/27(火) 22:57
- ドキドキしつつも
最近チューもあんましてなかったなあ、と思い返す。
そるや絵里も拗ねちゃうよね。
さゆみ愛されてるなあ。
だけど。
あと5mmってとこで
「ハイ、そこまでー!楽屋でイチャつきすぎるの禁止」
声が降ってきたのと同時に
絵里とさゆみの間には薄い雑誌が挟まれてしまった。
「えええ〜〜〜!ガキさ〜〜〜ん。そりゃないっすょー」
ぶーたれる絵里にガキさんはバシッと雑誌で頭をひっぱたく。
「いた〜〜〜〜!」
涙目の絵里。あーあ、ご愁傷さま。
- 577 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/09/27(火) 22:58
- そんな絵里は涙目のまま
「あとでぇ〜」
っていかにも情けない声で言うから笑ってしまった。
むぅっとした絵里の顔を見て慌てて
「あとでね!あ、今日絵里んち行く!」
そう言ったらにっこりとエロ目になったから一安心。
良かった、良かった。
ほっと胸をなで下ろしてると
「あ、道重さーーん!」
特徴のある高い声がさゆみを呼ぶ。
瞬間、絵里を気にしたら
にっこり笑って
“そんな事で怒らないよ”アピールされた。
- 578 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/09/27(火) 22:58
- そりゃそうだよね。
ちょっと自惚れすぎちゃったみたい。
さっきの絵里はちょっと拗ねてただけ、だもんね。
そうこうしてる間にタタタと高い声の主は
さゆみに近付いてきてぎゅっと両手を握ってきた。
「え、なに?」
「あのー、小春お願いがあるんですよぉー」
そんな小春の後ろにはしっかり愛佳がいて
にっこり笑ってた。
目の端でそれを確認しつつドキドキしてしまう。
「お願い?なに?」
「卒業コンサートで歌う曲なんですけどぉ」
今回は小春の卒業と言う事で
何曲かは小春の要望で曲が選ばれる事は知っていた。
それは卒業の時の決まりみたいなもんで
誰もが分かってる事。
だけど、それで“さゆみにお願い”って?
- 579 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/09/27(火) 22:59
- 「小春レインボーピンクやりたいんです。」
「え…?」
「この曲は小春にとって大切な歌だから
絶対、絶対歌いたいんです。だめ、ですか?」
「だめな訳、ないじゃない。」
嬉しくて泣きそうになった。
ヤバい、ヤバい、ヤバい!
たったこれだけの事で
今から泣いちゃったらダメなんだから。
肩にあったかい重みを感じて
そっちに目線を送ると絵里が優しい笑顔で立っていた。
「良かったね、さゆ。」
「うん。」
そんだけ言うのがやっとで
絵里にぎゅうって抱きついた。
今度はガキさんもなにも言わずに
見守ってくれてるみたいだった。
- 580 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/09/27(火) 23:00
- もしかして小春、気ぃ使ってくれたのかな?
案外そうゆーとこ気付いちゃう子だからなあ。
でも、そんなの小春の事すごい好きみたいで
悔しいから気付いてなんかあげないの。
「レインボーピンクだったら
さゆみが主役になっちゃうの。」
せっかくの小春の卒業式だけどゴメンネ!
なんて。茶目っ気たっぷりに言うと
小春も
「なに言ってるんですかー!レインボーピンクこそ
小春の可愛さが目立っちゃう曲ですから!
道重さんなんてかすみまくりなんですからー!」
キャンキャン吠える。
そんな、やり取りが今すごく愛しくて仕方ない。
- 581 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/09/27(火) 23:00
- だけど、そんなの。
やっぱり小春になんか教えたくないから
だから今夜はこっそり
絵里の胸を借りる事にする。
きっと絵里も許してくれるよね。
- 582 名前:おるぷち 投稿日:2011/09/27(火) 23:02
- 今日はここまでです。
小春は結構愛されてるってのを
書きたかったんです。
それだけです。w
>570 :名無飼育さん
川=´┴`)久住さんは素直と言うか
率直というか愚直と言うか
ノリo´ゥ`リ悪口?
- 583 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/09/28(水) 00:21
- 前日も歌ってくれて嬉しかった思い出が蘇ってきました。 ・゚・(ノд`)・゚・。
- 584 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/09/28(水) 22:30
- 分かり合ってるさゆえりいいですね
レインボーピンクぅぅぅぅぅぅ!!!
そして、こはみつも最高です
- 585 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/10/09(日) 23:13
- 「いよいよ明日だねえ」
「そうやな、いよいよ明日やな。」
小春の卒業式。
今だってツアー中だし
実際、今日もコンサートで
ちょっと卒業式仕様ってゆうか
今までと違う特別な公演ではあったけど。
いよいよ明日。
小春は卒業する。
「なーんか実感があるような、ないような。」
洗濯物を畳みながら
里沙ちゃんは眉を垂れ下げた。
- 586 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/10/09(日) 23:14
- 「そうやな。でも笑顔で送り出したろうな。」
「うん。笑顔でね」
小春はいつだって笑顔やった。
ハイテンションで意味分からん事もいっぱいやったが
それでもモーニング娘。でいると言う事は
厳しいレッスンを受けて
どうしても中々越えられん壁なんてもんもあって
絶対、苦しい事も凹む事もあったはずやのに
いつだって小春は笑顔やった。
それが小春のプライドなんかもしれん。
「飄々としとるようで負けん気強いがし」
「娘。は皆そうじゃない?」
最後のシャツを畳み終えて里沙ちゃんは
ぼすっとソファに座って足をブラブラさせた。
あーしは、時々そんな風に少し
子どもっぽい仕草をする里沙ちゃんが好きや。
- 587 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/10/09(日) 23:14
- 「なんか飲み物淹れるわ」
「うん。あったかいのがいいなあ〜」
なんて今度はソファに寝そべる。
クッションを抱きしめる里沙ちゃんを
横目で見つつあーしはキッチンへ行った。
「里沙ちゃん、紅茶にしたで?いい茶葉貰ったし」
「うん、ありがとー。」
言いつつもソファに転がったままの里沙ちゃん。
ショートパンツから見える細い脚がまぶしい。
紅茶をテーブルに置いて
あーしは里沙ちゃんの脚をツツーーーっと
人差し指でなぞった。
「ちょ、な、なに!?」
「あんまりにも無防備な脚があったもんで」
「は、はあ〜〜〜?」
「誘ってるんかと思いまして」
ニシシと笑ったらクッションでボカスカ叩かれた。
真っ赤な顔で。
- 588 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/10/09(日) 23:15
- もぉ今さらやろ、こん位って事でも
いちいち反応が可愛くて困る。
「あ、明日はっ!大事な日なんだからねっ!!」
「…そこまでやるとは言ってえーへんやろ。」
そうシラッと応えてやると
ますます真っ赤になった。かわええなあ。
「知らないっ!ばかっ!!」
「まぁまぁ。せっかくの美味しい紅茶でも飲んで。な?」
「…もう!愛ちゃんのエロ親父!」
「うら若き乙女に親父はないやろぉー」
そう言いつつ自分のカップを手にとって
ひとくち飲む。
「ん、やっぱ美味しいわあ。ほら飲んでみ?」
ソファからずるずる落ちるようにして
カーペットの上に座って
里沙ちゃんも同じように一口飲んだ。
- 589 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/10/09(日) 23:16
- 「あ、本当だ。美味しい〜〜」
にっこり笑顔。良かった。
「そうやろ。この前メイクさんに貰ったんよ」
「ふーん…それってさぁ、、この前入った新しい…」
「おお、そうやよ。良く分かったな」
「あの人、嫌い。」
「へ?」
里沙ちゃんがそんな事言うのは珍しい。
いや、初めてかもしれん。
里沙ちゃん人の事嫌いとか悪口とか
そんなん言わへんのに。
「ど、どうしたんや?意地悪でもされたんか?」
やったら、あーし絶対許さへん。
「そうじゃなくて、あの人、愛ちゃんの事
いやらしい目で見てるんだもん。」
「はぁ?」
- 590 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/10/09(日) 23:17
- 「愛ちゃんだけ、すっごい長い時間かけて
メイクしてたし!でもね?あたしだって
それ位なら嫌いとか言わないよ?
愛ちゃんはすっごい人気あるもん。
そんな事くらいで…でもあの人はダメ!」
「え?なんかあったんか?」
里沙ちゃんはむぅっとした顔で黙ってまう。
なんや、なんや?
「愛ちゃんの事、変な風に言ってて、許せなくて。」
「変?変って何?」
余程言いにくい事なんやろうか。
「卑猥な事?」
あーしが尋ねると一瞬躊躇してコクン、と頷く。
「あーしが傷つくと思って言えへんかった?」
「だって、酷かったんだもん。」
涙目だし。
- 591 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/10/09(日) 23:17
- 「ありがとうな。」
ぶんぶん首を横に振る。
「あたし何もできなくて。すごい腹たったし
悔しかったけど、それ偶然に聞いちゃった時
出ていく事、できなくて。」
「いいんよ。誰に何を言われたって。
そこで出て行ったら里沙ちゃんが
傷つく事になったかもしれん。」
世の中、大人げない人ってのは
いっぱいおるもんやしの、と
里沙ちゃんの頭を撫でる。
「愛ちゃん」
ちょっと嬉しそうにしつつも
まだ表情は曇ったまんま。
- 592 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/10/09(日) 23:18
- 「この仕事しとると誹謗中傷なんて
いっぱいやし、あーしには大事な仲間も
あーしの事大事に思ってくれるカワイイ恋人もおるし
分かってほしい人に分かってもらえてればええんよ。」
「それは、そうだけど。」
「逆の立場やったら里沙ちゃんはあーしを情けないと思う?」
「そんな事!」
「そうやろ?だから平気。」
そう言ってぎゅって抱きしめて
そっと触れるだけのキスをする。
「そんな顔しとったらいかんやろ?
明日は大事な日なんやから。笑顔、やよ?」
「うん。そうだね。」
「お風呂入って早めに寝るざ。
今日はなーんもせえへんから安心しいー」
そういって頬にキスして
「こん位はするけど。あと。」
「あと?」
「手ぇ繋いで寝てええ?」
里沙ちゃんは目をパチクリさせた後
優しい笑顔で「いいよ」って言ってくれた。
- 593 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/10/09(日) 23:19
- 明日は大事な日。
ドキドキしてうまく寝れんかもしれん。
他のメンバーも、小春本人も
きっと、ちょっと切ない夜を過ごす。
ひとりじゃ少し寂しくて今日は自宅へ
里沙ちゃんを誘ったんや。
きっと、それは里沙ちゃんも同じ気持ち。
「明日晴れるといいね」
タオルを持って里沙ちゃんが言う。
「そうやね。」
晴れの舞台ってやつ、やからの。
- 594 名前:おるぷち 投稿日:2011/10/09(日) 23:23
- 本日はここまでです。
リーダー・サブリーダーは
後輩を見送る時どんなかな?と思いつつ。
>583 :名無飼育さん
小春の卒業でレインボーピンクを歌う意味って
大きいと思うんですよね。
小春らしさでもあるし、さゆへのお礼でもあると思います。
>584 :名無飼育さん
从*・ 。.・)ノノ*^ー^)ナイスカップル賞なのー
リo´ゥ`リいやいや負けてませんョ
川=´┴‘)変な事張りあうなや
川’ー’川 あーし達は?
全員「……」
- 595 名前:名無し飼育 投稿日:2011/10/13(木) 11:40
- 愛ちゃんの最後の「おねだり」が
可愛いです!!
- 596 名前:名無し募集中。。。 投稿日:2011/10/15(土) 06:24
- 愛ちゃんのおねだりに優しく答えるガキさん。
いいですね。
- 597 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/11/03(木) 19:52
- そして。12月6日
久住小春、卒業の日。
なんだか、ふっわふわと
地に足が付いてへんみたいや。
この会場におる全ての人が
いつもとは違う空気に包まれとる。
妙にそわそわして妙に高揚して
なのに、どっか切ないお祭り騒ぎや。
- 598 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/11/03(木) 19:52
- 久住さんも、いつもよりハイテンションで
無駄に動き回って新垣サンに
「うるさーーーい」
なんて怒られて嬉しそうにしとる。
きっと「いつも」を味わっとるんやろう。
ジュンジュンとじゃれて
リンリンに目配せして
田中さんをからかって
道重さんとカワイイ競争して
亀井さんとダラけて
新垣さんに怒られて
高橋さんに笑われて。
- 599 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/11/03(木) 19:53
- あたしにキラキラの笑顔を向けて
ぶんぶん手ぇ振って寄ってくるんや。
「愛佳ぁーーーーーー!!!」
あたしはそれが嬉しくて
ほんのちょっと泣きそうになるんや。
だけど、なるべく仏頂面で
「あー、もぉ。暴れるから髪の毛乱れとるやん」
なんて、溜息をつく。
「ええー?直して、直して」
そんな風に甘える久住さんを愛おしいと思う。
- 600 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/11/03(木) 19:53
- さあ、行こう。
最後のステージへ。
みんなの前に出る一瞬前のステージ袖。
久住さんがあたしの手をぎゅって握って
あたしも手をぎゅって握り返す。
目を見て、目を見る。
それだけで十分。
さあ、行こう。
本当に最後のステージへ。
楽しもう。
最後まで笑っていよう。
久住小春らしく、卒業するんやろ?
- 601 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/11/03(木) 19:53
- 歓声と光と涙と笑顔。
あっという間のような
永遠に続くようなステージやった。
やっぱり夢のようで
あたしは、ずっとふわふわしとった。
スタッフさんやメンバーに囲まれて
いっぱいのお祝いをしてもらって。
ずっとずっと笑顔ではしゃいだ。
実感っていつするもんなんやろう?
きっと、もっと後からくるんやろうなあ。
- 602 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/11/03(木) 19:54
- 全てが終わって、外に出ようとマフラーを巻く。
あたしの横には久住さん。
にっこり笑って「一緒に帰ろう」
そう言ってくれたんが、
なんでこんなに胸がぎゅーって熱くって
嬉しいんやろう?
12月の空はひんやりと澄んどって
肌がピリピリする。
久住さんのお母さんが待ってくれとる
駐車場まで徒歩5分。
ブーツの先が変に冷たくて硬くて
だから、あたしは上手に歩かれへん。
- 603 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/11/03(木) 19:54
- あたしの手を久住さんがぎゅって握る。
久住さんの手をあたしがぎゅって握る。
今までもあったこと。
これからもあること。
だけど、この道は今日いっかいだけ。
「久住さん。本当に卒業、やんな」
「うん。本当に卒業、したよ」
「変なの」
「うん。変、なのー。」
ほんのちょっと笑ったかと思うと
久住さんは足をとめた。
「どうしたん?」
- 604 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/11/03(木) 19:55
- 周りには誰もいない。
なにもない、真っ暗ん中。
あたしは久住さんの腕の中。
「今だけ、ほんのちょっと。こうしてて」
顔は見えへん。
だけど久住さんは泣いてるんやと思った。
あたしを抱きしめながら
モーニング娘。を抱きしめとるんやろう、なんて
ちょっとカッコつけすぎた表現やろうか。
でも、そうなんやって思ったんや。
- 605 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/11/03(木) 19:55
- しばらく経って顔を上げた久住さんは
泣いてもいないし、妙にスッキリした顔の
いつもの久住さんやった。
ニコニコ笑って「さあ、行こうか」って
さっさと歩き始めようとしたけど
あたしの足はなんか歩く事を忘れたみたいで
少しも動こうとせん。
そんなあたしに気付いて久住さんは
満面の笑みで近付いてきて
「卒業祝いに愛佳のバージンちょうだい!」
なんてアホな事言いはなつから
あたしは瞬間的にギョッとして
バシッと一発お見舞いした。。
愛しいアホは
「いたーーーーーーい!」
そう叫ぶと
ようやく、あたしの前で涙を流した。
- 606 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/11/03(木) 19:56
- 「ふ。泣かせたったわ。」
「乱暴者!暴力はんたーーーい!」
「張られるような事言うからやろ!!」
「ぶぅー。いいじゃん、愛佳の初めては
全部もらうって前に言ったじゃん」
頭をさすりながら涙目のまま言う。
そうやな、そんな事言っとったな。
途端にいたずら心が湧いて出る。
「そのつもりでおるけど?」
なんでもない事のようにさらっと言うと
一瞬で動きが止まった。
「ま、まじで?」
「なんや、嘘やったんか?じゃあ誰にやったらええんや?」
「ちょ、まっダメダメダメダメ。全部小春の!
小春が全部、ぜーんぶもらうんだから!!
よし、いつ?いつにする???」
ガッツクなや。
そんな目ぇキラキラさせて。
- 607 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/11/03(木) 19:57
- 「そうやな、あたしが娘。卒業する時かな?」
「はぁ〜〜〜!?それ、どんだけ先の話!?」
待てない、待てない、そう繰り返す久住さんを
無視して目的地に向かってスタスタ歩く。
「ちょっとー!愛佳そんな気ないんでしょ!
ダメだからね、約束なんだからね」
ギャンギャンうるさいっつーの。
そんなもん、他の誰にやるっちゅーんや?
ぜんぶ、あんたのもんや。
そんなん前から決めとるわ。
それがいつになるかは分からへんけど。
明日かもしらんし1年後かもしれん。
少なくともあたしは久住さんを
ずっと好きでおる自信あるし。
- 608 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/11/03(木) 19:57
- だから
「久住さんがずっとあたしん事好きやったらな」
「とっくに好きだよっ!!」
そう言って笑顔であたしの横におる
久住さんが大好きや。
「あたしも好きやで?」
びっくりした顔したまま
抱きつこうとする久住さんを
ひょいっとかわして
「もうちょっとロマンティックな雰囲気
作れるようになったらな!」
いたずらっぽく笑ってやった。
- 609 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/11/03(木) 19:58
-
あたしも、もう17やし
覚悟くらいできとるけど
どうもロマンのかけらもないし
そうゆー雰囲気にならへんのやもん。
やっぱ、あたしにかかっとるのかな。
なんて最近は考えとるんやけど。
そんなん絶対の秘密。
- 610 名前:おるぷち 投稿日:2011/11/03(木) 20:01
- 本日はここまでです。
更新滞ってしまってすみません(汗
もうちょっとで終わる予定です。
>583 :名無飼育さん
やっぱグッときますよねー。
明るい歌なのに今でもちょっと見ると
うるっときますよ。
>584 :名無飼育さん
ノノ*^ー^)さゆの事は絵里におまかせっ
从*・ 。.・)照れるの。
リo´ゥ`リ今、小春が主人公なのにー!
- 611 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/11/04(金) 00:22
- >>606冒頭の愛佳のセリフがいかにもらしくて笑っちゃいました
やっぱり作者さんのこはみつは可愛いですね
終わるのは寂しいですけど最後までついてくっす
このお話、大好きですぅ〜
- 612 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/11/05(土) 05:25
- 二人のやりとりの一つ一つが愛しいです
609の愛佳の秘密にwktk
- 613 名前:くるくるまわる 投稿日:2011/11/13(日) 22:40
- 今日も今日とてモーニング娘。の楽屋は
かしましいったらありゃしない。
小春が卒業して少しは静かになるのかと思ったけど
まあ、無理だよね。
- 614 名前:くるくるまわる 投稿日:2011/11/13(日) 22:41
- 今も絵里が穴の空いた靴下を
テキトーにほかりっぱなしにしてて
いつものようにガキさんに怒られてるし。
ジュンジュンは愛ちゃんにベタベタして
リンリンにはがされようとしてる。
てか、ガキさんってば絵里怒りながら
チラチラ気にしてるし。
れいなは愛佳とファッション誌見ながら
おしゃべり中。
あの2人、いつの間にあんなに仲良くなったんだろう?
でも、この様子見たら小春は黙ってないだろうなあ。
そう思うと前よりはうるささ減少してんのかも。
- 615 名前:くるくるまわる 投稿日:2011/11/13(日) 22:41
- んで、さゆみはとゆーと
鏡で自分のカワイイ顔見ながら
仲間の様子をチェック中ってとこ。
ほら、さゆみだけ静か。
鼻歌交じりにご機嫌なさゆみだったのに
後ろから突然衝撃が。
こんな事スンのは
「えーーーりーーーー」
「は〜い♪」
さゆみに勝手におぶさって何そのカワイイ返事。
意味分かんないし。
「は〜い、じゃないよぉ。もう。」
「だってー、さゆってば鼻歌でも音外れてるんだもん。」
絵里は正しい事しただけ、なんて胸を張ってるし。
- 616 名前:くるくるまわる 投稿日:2011/11/13(日) 22:42
- なにさ、もう!
あ、メンバー全員がクスクスって。
「みんな、ひどーーーい!!」
「酷いノハお前ダ。」
きっぱあり言うジュンジュンの口を
リンリンが慌てて塞いだけどもう遅い。
「ジューンジューン」
怒った顔で追いかける。
ま、結果は目に見えてるけど。
だって、さゆみ音痴で運痴だもん。
追いつく前に疲れ果てるし。
それでもカワイイのは負けないし
それこそが、さゆみのモーニング娘。らしさだもん。
- 617 名前:くるくるまわる 投稿日:2011/11/13(日) 22:43
- だから追いかけるよりも。
「絵里ぃ、ジュンジュンが苛めるの。」
なんて甘える方が得意。
「そっかー、可哀そうに。絵里が慰めてあ・げ・る。」
エロ目の絵里。
顔がドンドン近付いてきて
さゆみも目をとじる。
「コーーーーラーーーーーー」
ま。こうなるのは分かってるんだけどね。
「ガキさんも愛ちゃんと
イチャイチャしたらいいじゃないですかあ」
- 618 名前:くるくるまわる 投稿日:2011/11/13(日) 22:43
- 唇を尖らせて絵里が言うと
愛ちゃんが飛んできて
「まかせとけ!」
言うなりガキさんにペシッて
はたかれた。あーあ、愛ちゃんには
ちょこっと悪いことしたかも。
そう思ってると絵里が耳元で囁いた。
「いーの、いーの。あの2人は帰ってから
きっと凄い事するんだから。」
なんて言うから、そりゃそうか!って納得。
ついでに絵里達も、ね?
なんて絵里が言うのも。
うん、いつもの事って納得。
モーニング娘。は今日も相変わらずなの。
- 619 名前:おるぷち 投稿日:2011/11/13(日) 22:47
- 本日はここまでです。
>611 :名無飼育さん
可愛いですか?ありがとうございます^^
なにげに、この二人が一番筆が進みます。
終わりまでよろしくお願いします!
>名無飼育さん
秘密と言いつつしっかり決意はしてるんです。
が、グダグダ悩むと思われますwwww
- 620 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/11/14(月) 22:58
- 最後の一文がなんかすごくいいです
微笑ましいですね
- 621 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/11/14(月) 23:34
- 「あーいかっ♪終わったぁ?」
高い声が楽屋に響き入口に視線が集まる。
「小春〜、また来たんけ。」
高橋さんがいつも以上のビックリ顔で迎え入れはった。
もちろん、あたしは彼女が来るのを
メールで知っとった訳やが。
新垣さんも
「あんた、おはスタ以外はお休みだからって…」
そう言いつつも嬉しそうやなあ。
「卒業してからもほぼ毎日顔見てる気がするの。」
呆れた口調でやっぱり嬉しそうな道重さん。
なんだかんだと久住さんはみんなに愛されとるなあ。
ま、これくらいでヤキモチ焼く光井愛佳じゃござんせんが。
どっちにヤキモチ?とか聞かれても困るけどな。
- 622 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/11/14(月) 23:34
- 「またまた〜小春の顔見ないと寂しいくせにぃ〜」
なんて道重さんの二の腕をツンツンしとるし
亀井さんも逆の二の腕ツンツンし始めたし。
なあ、楽しいか?それ。
小さくため息つきつつ
「久住さん遊んどらんと。みんなに報告あるんやろ?」
「あ、そうでしたーーー!じゃぁん。みんな注目ー!」
人差し指を立ててぐっと背伸びをする。
ただでもデカイくせに。
「久住小春CM決定しましたぁーーーー!」
「おおおおおおお!?」
「うっそ、まじ?」
「なんの?なんの??」
「小春のくせに生意気なの。」
途端に楽屋は騒然。
なんとなく、優越感に浸るあたし。
だって、モチロン知っとったし。
なんて、な。
- 623 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/11/14(月) 23:35
- 「パンですよぉー。爽やかな朝に小春のパン★」
「うわー。朝からその声聞きたくないー」
「爽やかじゃないー」
「よく起用されたね。どんな手使ったの?」
なんてニヤニヤニヤニヤ先輩方。
「ひどいっすよぉーーーーー!」
たいして怒ってもいない風に久住さんが唇をとがらす。
「おめでとうデース」
「そう素直に言ってくれるのはリンリンだけだよー」
がばっと抱きつくから一瞬息を飲んだ。
「バナナ食べるカ」
「え、なに。ジュンジュン。お祝い?お祝い?」
嬉しそうにピョンピョン飛び跳ねる。
なんか、イラっとするんやけど?
- 624 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/11/14(月) 23:35
- 「小春。愛佳の目つきが怖くなってるの。
れいな並みの威力なの。」
「へ?」
くるっと久住さんがあたしの方を向いて
不思議顔。道重さん余計な事言わんとってください。
「どうしたの?愛佳―?」
ピョンピョンしたままあたしの目の前。
そんなん、どうしたとか聞かれても言えるかいな。
「リンリンに抱きついた途端ねえー。」
「ね〜」
うう、亀井さんと道重さんにチェックされとったとは不覚!
久住さんは…うん。そんな嬉しそうな顔しんくてええし。
「じゃあ愛佳にはもっとギュウってするね★」
そう言ってさっそく腕を伸ばしてくるから
パッと飛びのいた。
- 625 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/11/14(月) 23:36
- 「やめんかボケぇ!もうっ帰るでっ」
「ええー?もうすーぐ照れるんだからぁ。」
「うっさい!お先に失礼しますっ」
「みんな、まったねー♪」
「「「お疲れー!仲良くねー」」」」
ううう、恥ずかしい。
スタスタ歩くあたしの横にタタタと並んで
ぎゅって手を繋いでくる。
あったかいなあ。
こうやって卒業してからも
ほとんど毎日迎えに来てくれるの本当はすごい嬉しい。
なんて素直に言えたためしがない。
ああ、成長せえへんな。自分。
- 626 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/11/14(月) 23:36
- 「今は卒業後でのんびりさせてもらってるから
時間あるんだよ。だったら愛佳に会いたいもん。」
なんて、久住さんはいつだって自分の心を
素直に伝えてくれるのに。
「愛佳。まだ怒ってるの?」
ぎゅうっと繋いだ手に力が込められたのを感じて
あたしは足を止めた。キョロキョロと周りを見渡したけど
この廊下には誰もおらへん。よし、今や。
「愛佳?」
「こ、これっ!!」
「え?なに?」
空いてる手で小さな袋を押しつける。
当然、押しつけられた久住さんは戸惑ってる。
- 627 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/11/14(月) 23:37
- 「お祝い」
「え?」
「CMと、卒業のも、まだ、やったから。」
「本当に!?」
ぱぁっと久住さんの顔が輝く。
「た、た、たいしたもんじゃっ、ないけどっ」
「カワイイーーーーーー」
ジャラッと袋から出されたのは
ちょっと大人っぽい凝ったデザインの王冠の付いたペンダント。。
それと
「お守り?」
「卒業後も仕事うまくいきますように、って。」
お父ちゃんに頼んで特別にお祈りして貰ったやつ。
なんたって愛佳んちはお寺さんやし。
世界に一つの本物のお守りや。
外側のちょっとブサイクな袋はあたしが作ったんやけど。
- 628 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/11/14(月) 23:38
- 「渡す前にCM決まったし、必要あらへんかったかもしれん」
「そんな事!!愛佳が小春の事願って用意してくれたんでしょ?
その時点でパワー発揮されたんだよ!ありがとう!!」
両手で両手をぎゅっとされて嬉しさがこみあげてきた。
「良かった。外したかなって思うた。
手作りとかダサかったかなとか
へったくそぉな袋〜とか、センスないとか…」
どんどんどんどん早口になるあたしの唇に
久住さんは人差し指を当てた。
「ストップ。小春は本当に嬉しいよ」
ギュウて抱きしめられて耳元で
「ちゅう、していー?」
そんなん、聞くなぁ。
だって、ここは誰もおらへんのやし。
返事するンも恥ずかしいてコクンと頷いたら
久住さんは優しいキスをあたしにくれた。
- 629 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/11/14(月) 23:38
- 「愛佳の成功は小春が願ってるからね?お守りは作れないけど」
苦笑しつつそんな事言ってくれる。
「あたしな?娘。ん中でメイン張れるわけやないけど
でも、あたしはあたしにしか出来ん事あると思うし」
「うん。」
「ココって決めドコは絶対外したないし」
「うん。」
「だから努力すんねん。あたしが精いっぱい輝けるように。」
「うん、小春はそんな愛佳が好きだよ?」
だから、もういっかいいい?
なんて聞くからやっぱり恥ずかしくてコクンって頷いた。
- 630 名前:おるぷち 投稿日:2011/11/14(月) 23:40
- 本日はここまでです。
初めて2日連続で更新したかも、かも、かも。
>620 :名無飼育さん
本当ですか!ありがとうございます。
さゆの娘。愛はそうとーなもんだと思っています
- 631 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/11/15(火) 00:33
- 二日連続更新キタキタ!!
嬉しいです〜
こはみつが可愛らしくてもうヽ(*´Д`*)ノ ポワワ
- 632 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/11/15(火) 22:39
- 何いちゃいちゃしてんねん!
…もっとやって下さい。
- 633 名前:おるぷち 投稿日:2011/11/25(金) 23:38
- >631 :名無飼育さん
二日連続更新喜んでもらったところで
間が空いちゃいました。申し訳ないです(汗
こはみつが可愛く見えるとか嬉しいですー
>632 :名無飼育さん
わりと、いつもイチャイチャしてます。
川=´┴`)でも見せへんで。
では。
最後の更新です。
- 634 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/11/25(金) 23:39
- 「うーー。」
トイレから出て手ぇ洗っとると
うなりながら里沙ちゃんが出てきた。
「どうした?便秘け?」
あーしの言葉に嫌そうな顔をして
「アイドルになんつー事言うのよ?」
低い声で言われてもーた。
あひゃっ!て笑ってごまかす、あーし。
「おなか、痛いんか?」
「んー。生理痛。今月重くって」
「アイドルに生理はええんか?」
睨まれてもーたから、また笑ってごまかす。
- 635 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/11/25(金) 23:39
- 「薬は?」
「飲んだ、から、もうすぐ効いてくるとは思うんだけど。
あーー、だるぅい」
「あっためるとええわ。」
そう言ってカイロを渡してやると
やっと少し笑ってくれた。
「ちょっと座って休むけ?まっだ時間あるし」
「うん。」
撮影までは、あと1時間はかからんにしても
30分は余裕あるやろ。
手を繋いで空き部屋のソファに並んで座る。
楽屋に戻ったら落ち着かんしの。
2人やから里沙ちゃんも素直に甘えて
あーしに身体をもたれさせて楽にしてくれる。
そうゆー無防備な姿を見せてくれるンが
あーしはたまらなく嬉しい。
- 636 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/11/25(金) 23:40
- しばらくして薬が効いてきたらしい里沙ちゃんは
身体を起こしてもーたけど。
残念。
「ねぇ、愛ちゃんさあ」
「なん?」
「あたしが初めてなった時の事覚えてる?」
「生理にか?覚えとるで。」
そう、里沙ちゃんの初めては
今日みたいに、あーしとトイレ行った時で
お姉さんぶって世話を焼いたんやった。
- 637 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/11/25(金) 23:40
- やけど。
「先輩たちにその話したら
里沙ちゃんにえっらい怒られがし。」
「愛ちゃんは昔っからデリカシーないんだもん。」
「なんやとー!」
まあ、否定はできんけど。
里沙ちゃんも、ふふって笑うだけで
その先は何も言わへんかった。
「そう思うとさ、うちら付き合い長いよね。」
「そうやな。」
「あん時なんか、ほんっと私、子どもだったし。」
「デコ出しまゆげでな」
「愛ちゃんだって田舎猿だったじゃん!」
なにおー!なによー!なんて言いつつ笑いあう。
あの時。
子どもやったあーしらには無かった
何かが今は2人の間にある。
それが何かなんてうまく言えへんけど。
- 638 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/11/25(金) 23:41
- 「あの時はさー。こんなに愛ちゃんの事
好きになるとは思ってなかった」
「へ?」
珍しく里沙ちゃんが“好き”だなんて言うから
あーしの頬は自然と緩んでしまう。
でも確かに、あの頃には今の自分達を
想像なんてできてへんかった。
「今やリーダーとサブリーダーでさ。
先輩はみーんな卒業しちゃって
同期もあたし達だけになって。
後輩が何人もできてさ。」
うん、と頷く。
- 639 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/11/25(金) 23:41
- 小春が卒業して、最近ちょっと
ナーバスになっとるらしい里沙ちゃん。
誰かが卒業するたびに
色々な事を思い起こし
これからを思うんや。
そんなの、あと何回繰り返すんやろうか。
あと、どれだけの間
あーしらはモーニング娘。なんやろう?
月日はめぐって卒業と増員を繰り返す
特殊なアイドル、モーニング娘。
今となっては当たり前となったこの慣習やけど
それでも、やっぱり…
「寂しくもなるし、ね。」
慣れる部分と慣れない部分。
だって、1人だって同じ人はおらんし
1度だって同じモーニング娘。やない。
- 640 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/11/25(金) 23:42
- ああ、なんや
里沙ちゃんのナーバスが移ってもーたわ。
そんな想いを振り払うように
「変わらんもんもあるざ。」
そう言って強く里沙ちゃんの手を握った。
「そうだね。」
優しいて、力強い目が光る。
そんな里沙ちゃんがあーしは本当に好き。
「あーしの里沙ちゃんに対する好きって気持ちとか」
絶対変わらへんよ?って耳元で囁いたら
目に見えて真っ赤になる、可愛い恋人。
いつか、あーしらが
ただの高橋愛と新垣理沙になっても
この気持ちは変わらへんって自信がある。
- 641 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/11/25(金) 23:42
- 「なぁ、ちゅーしよ?」
「…やっぱ、デリカシーないし。」
そんな事、聞かないでよって小さな言葉を
聞き終える前に彼女の唇を塞いでやった。
やって、今いちお仕事中やし
いつもやったら怒るんやもんって言ったら
じゃー、すんなって言われそうやから言わへん。
ゆっくり、あたたかさを感じる程度に触れてから
改めて小さく空いた彼女の中に侵入する。
- 642 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/11/25(金) 23:43
- ああ、慣れない。
何回だって、こうゆーキスしとるのに
いつだってドキドキが止まらへん。
里沙ちゃんもそうやろうか。
聞いてみたら、また
そんな事聞かないでよって言われるんやろうか。
あえて、それを聞いてみるのも悪くない。
- 643 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/11/25(金) 23:43
- 時間がきて
いつも通りの騒々しい楽屋へ戻る。
今の居場所。
あーしらの愛しい場所。
愛しい時間。
愛しい仲間達。
「あー、2人して長い時間なにしてたんですかー?」
ニヤけ顔の亀井絵里。
「それを聞くのは野暮って奴なの。」
相変わらず鏡を持ったままの道重さゆみ。
「ヤボってなんでスカー!?」
元気はつらつなリンリン。
「食べれるノカ?」
おとぼけなジュンジュン。
「なにアホな事ゆーてん、野暮ってのはなあ…」
頭が良くて気ぃつかいな光井愛佳。
「愛佳、説明するだけ無駄ったい」
博多弁がカワイイ田中れいな。
「はいはいはい、もう時間だからいくよー!」
しっかり者のサブリーダー新垣里沙。
「ちょ、あーしまだ準備…」
ちょっと頼りないけどステージじゃピカイチな高橋愛。
- 644 名前:くるくるまわる2 投稿日:2011/11/25(金) 23:44
- くるくるまわる時の中で
今、こうしてるのってやっぱ
ありきたりやけど運命ってやつやとあーしは思う。
あーしは今
すげぇ幸せや。
な。みんな。
「くるくるまわる」おしまい。
- 645 名前:おるぷち 投稿日:2011/11/25(金) 23:47
- これにて「くるくるまわる」終了です。
読んでくれた方、ありがとうございます。
書き始めた当初はガキさんが19歳でした。
どんどん月日がたって今や彼女が
リーダーとなり、メンバーもすっかり変わってしまいました。
変化に全くついていけないままの作品となりましたが
これはこれでいいのかな、と。
自己最長の作品。
感想を頂けたら作者が喜びます。
- 646 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/11/26(土) 00:23
- 脱稿お疲れ様でした。
長い間追ってきた作品なので
遂に終わってしまったのかと一抹の寂しさが…
いつでもドタバタな愛ガキ、分かり合えるさゆえり、可愛らしい青春のこはみつ、
ムードメーカーのジュンリン、途中にはれいなの番外編もあり、
大好きだった9人の娘。の物語が読めてとても嬉しかったです。
最初から最後まで微笑ましい風景が見えるようでした。
時折登場する5期メンやこんごまもよかったです。
本当にお疲れ様でした!
- 647 名前:おるぷち 投稿日:2011/11/28(月) 21:39
- >646 :名無飼育さん
がっちり読んでくれてますね!
ありがとーございます。
元々こんごま書きたくて娘。小説書き始めたんで
ちょろと出したこんごまも良かったとか言ってもらえて
めっちゃ嬉しいです^^
- 648 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/11/30(水) 09:20
- 完結おつかれさまです!
愛ガキから始まり、プラチナ娘。たちのいろんな表情が見られてすごく楽しかったです
強がりながら焼きもち焼くさゆとか、ごくまれにしか素直にならないみっつぃとか(笑)、あわてててんぱる愛ちゃんとか…
言い出したらキリがないですがw
この作品を書いてくださってほんとにありがとうございました。
- 649 名前:名無し 投稿日:2011/12/02(金) 15:05
- 最初から読み返しましたよ。
終わるなんて残念すぎます。
毎回ニマニマしてました。
特に韓国編最高です。
次回作書いてくれますよね?
期待してます。
- 650 名前:おるぷち 投稿日:2011/12/04(日) 20:09
- >648 :名無飼育さん
こちらこそ、読んで頂いてありがとうございます!
色々なカップルを作品に出すってのは
書いてても楽しかったです。
>649 :名無し さん
ありがとうございます!
ニヤニヤさせれたなら本望ですw
次回作はまだ具体的には考えていませんが
細々と書き続けようとは思っています。
- 651 名前:名無飼育さん 投稿日:2011/12/18(日) 20:11
- 遅くなりましたが、完結お疲れさまでした!
いつもお前らかわいいのぅと思いながら拝見していましたw
両想いなくせにもどかしいこはみつが一番気になってました。
大人の階段を上るとこも見てみたかったですねw
六期同士とかカップル以外でのメンバーの関係性もあぁ分かるな〜って感じで、
楽しませて頂きました。
良い作品をありがとうございました!
気が早いかもしれませんが、次回作も待ってます。
- 652 名前:おるぷち 投稿日:2011/12/20(火) 20:03
- >651 :名無飼育さん
ありがとーございます。
女の子がわいわいしてるの好きなんで
カップル以外のやりとりも
書く方も楽しんでました。
大人の階段、そうですね。
まだまだ時間かかるかもですし
すぐかもしれなかったですねw
次回作は気長に待っててもらえますか〜
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