ミルフィーユ
1 名前:おるぷち 投稿日:2006/05/07(日) 22:03
はじめましての方も、そうでない方もこんばんわ。
おるぷちといいます。
以前もちょっとだけ書いてたんですけど
また書きたいなーって事で書きました。
後藤さんと紺のさんです。読んで頂ければ幸いです^^
2 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/05/07(日) 22:04
食いしん坊のあたし達二人。
いい例えでしょう?
なぇ、ミルフィーユみたく重ねていこう。
二人の思いも、二人の歴史も。
全部全部。一層ずつ。ちょっとずつ。
3 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/05/07(日) 22:04
そのいち。

「目覚めの時」
4 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/05/07(日) 22:05
んあ…なんか、重い。
でも苦しい訳でもなくて。
ふわっとイイ匂い。
やわらかくて、あったかくて。
気持ちいいなぁ。
なんだろう?これ。
目が開かない。だって眠いんだもん。
でも、あたしの上に何がいんのかは気になるぞ、と。
眠い目は頑張ったら半分くらい開いた。
ぼやーっと人陰が見える。人。。。
まだ覚醒しきっていない脳みそが動き始める。
人、だぁ。て、え?まさか泥棒?
ぱっと目を見開いたら、そこに居たのは紺野。
5 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/05/07(日) 22:05
「なんだぁ、紺野かぁ。。。」
良かったァ。なーんだ、紺野か、紺野、こん、、、の?
「紺野!?」

ガバッと飛び起きたけどそこには何もない。
見慣れた自分の部屋の様子が目に映るだけ。

「…夢?」

それにしても妙にリアルな感触が。匂いが。
あった、ような。
なんなんだろ、これ。
6 名前:おるぷち 投稿日:2006/05/07(日) 22:06
本日は短いですがこれまで。

こんな感じで後藤さん目線で書いていこうと思います。
よろしくお願いします
7 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/05/08(月) 00:10
楽しみにしてます!!
8 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/05/08(月) 22:33
「なんなんだろぉねぇ」


昨日の不思議な出来事が頭から離れなくて
ここが楽屋という事も忘れて、ついつい口に出してしまった。
とは言っても自分では口に出してる意識なかったから

「なにが?」

なんて声を掛けられてビックリしたんだけど。

「ごとー何か言ってた?」
「うん。思いっきり。どうしたの?オイラで良ければ聞くよ?」

やぐっつぁん…それは親切心と言うより好奇心でしょ?
目がキラキラしてんだけど。。。ま、いっか。
そこで、あたしは昨日の話をした。ただし紺野の名前は伏せて。
話し終えるとやぐっつぁんは何故だか嬉しそうに
あたしの頭をぽんぽんと軽く叩いて“うんうん”なんて頷いてる。
9 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/05/08(月) 22:34
「なに?やぐっつぁん。何か分かるの?」
「ごっつぁんが少し大人になったって事だよ」

「んあ?意味ワカンナイよ」
「じゃあさ、夢に出てきた人の事、どう思ってる?」

「どうって…?」
「その人の事、好き?」

「そりゃ、まぁ」
「どういう風に?」

「え?」
「よ〜〜〜く考えてみなよ、ね?」

「う、、、うん」
10 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/05/08(月) 22:34
どう思ってるか?どう、好きか?
紺野のことを?
あたしにとっての紺野は可愛い後輩。
ちょっと鈍くさいけど、憎めなくて
素直で礼儀正しくて、意外と運動神経良くて。
あたしが声掛けるとすぐ真っ赤になって、どもっちゃって
そこが可愛くてちょっぴり悔しい。
11 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/05/08(月) 22:35
ん?

悔しい?
なんで?

「ごっちん、顔赤いよ?どうしたの?」

目の前には梨華ちゃん。

「顔、赤い?」
「うん、熱でもあるの?」

「いや〜、元気、だよ」

でもオカシイ。ごとー何かオカシイ。
だって確かに顔が熱いんだもん。
12 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/05/08(月) 22:35
ちょおっと待って。やり直し。
紺野の事、紺野の事。

食べるのが好きで特に芋とカボチャが大好きで、
突っつきたくなるようなほっぺしてる。
そうそう、いっつもライブの時ケータリングの周りを
ウロついてるのは紺野とあたし。
照れるみたいにお互い笑って、それが何だか嬉しいような
こそばゆいような気持ちになるんだよね。
そんな時は特にあの気持ち良さそうな紺野のほっぺに
さわりたくなるんだよね。。。
13 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/05/08(月) 22:36
「ちょ、ごっちん?何ニヤニヤ笑ってんの?」

目の前にはよしこ。引きつった笑いを浮かべてる。

「笑ってた?」
「うん。何か悪い物でも食べた?」

「いや〜、普通、だよ」

そうそう。
今日は親子丼に焼き魚定食にお寿司5貫にモンブラン食べただけ。
うん、普通だ。なのに胸が熱い。
胸焼けする程食べて無いのになあ。
やっぱし、ごとーオカシイかも。
14 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/05/08(月) 22:36


あ〜〜ぷにぷにしたい。
紺野のほっぺをツンツンしたい。

15 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/05/08(月) 22:36
その日も夢を見た。
なんか重い気がして目を開くとやっぱり紺野が居た。

「紺野?」

あたしが起きたって気付くとビックリしたように目を丸くした。
その瞬間あたしはとっさに手を伸ばして
紺野の腕をつかんだ。やっぱ感触あるよ。
あったかい。
16 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/05/08(月) 22:37
「逃げないでよ」

そういうと不思議そうな顏をした。

「え、でも、あの迷惑では?」
「迷惑?なんで?」

「いえ、あの。もう夜も遅いですし。寝てる所に
 勝手にお邪魔してますし。」
「じゃあさ、明日。ほっぺツンツンぷにぷにさせてよ」

「ええ?ほっぺ、ですか?」
「うん。どーしてもツンツンぷにぷにしたい。いいでしょ?」

「は、、、はい。紺野のほっぺで宜しければ。」



そんなの、紺野のほっぺじゃなきゃ意味無いよ。。。
17 名前:おるぷち 投稿日:2006/05/08(月) 22:40
本日はココまでです〜。
恋愛初心者マイペースな後藤さんですw
今よりもずっとずっと幼い感じですね。
5期が入ってそんなにはたってない頃のお話です。

>7 名無し飼育さん
ありがとうございます。
後藤さんと同じくマイペースにではありますが
書いていきます!
18 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/05/09(火) 01:13
いやん気になるぅ
(´д`)ほっぺ…
19 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/05/10(水) 20:41


気付いたら、いつも通りの朝だった。
やっぱりあれは夢?
紺野の腕を確かに掴んだと思ったのに。

20 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/05/10(水) 20:42
「おはよーございまぁす」
「あ、、おは!おはようございます!!」

いつもより早く集合場所に着いたあたし。
ドアを開けるとすぐに紺野がいた。

部屋の中はあたしと紺野だけ。他にはまだ誰も居ない。
あたしを遠慮がちに見つめる紺野。


ああ、そっか。昨日の約束の為に早く来て待っててくれたんだ。
そっか、そっか。

21 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/05/10(水) 20:43
「…あ、あの、、後藤さん?」

あたしは早速紺野のほっぺをツンツンぷにぷにしてた。
紺野のでっかい目が潤んでちょっとビクビクしてる。

「あの、えっと。。。???」

とまどう紺野にやっぱアレは夢だったのかなあ?と思う。
でも、だけどさ。

「だって、ツンツンぷにぷにしたかったんだもん」

だめ?て首をかしげてみたら紺野は真っ赤になった。

「いえ、あの!紺野のほっぺで宜しければ…」


やっぱ同じ答えじゃん。
だからさ、紺野のほっぺじゃなきゃ意味無いんだってば、て
あれ?なんでだろう?
気持ち良さそうなほっぺなら他にもいるのに。


どぉして紺野じゃないと意味ないんだ?
22 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/05/10(水) 20:44
ふと、やぐっつあんの言葉が頭をよぎる。


「その人の事好き?」
「どういう風に?」



目の前の紺野を見る。
真っ赤になって恥ずかしそうにしてる。
おどおどと目をキョロキョロしながら、あたしに
されるがままになってる。
でも、なんとなく、嬉しそう?
そんな紺野を見て嬉しくなるあたし。

そっか、分かった。


やっと分かった。



あたし、紺野に恋してるんだ。


なんだ、そっか。そうなんだ。
23 名前:おるぷち 投稿日:2006/05/10(水) 20:49
本日はここまでです。

ごっちんは初恋で戸惑ってるのか単ににぶいのかw

>18 名無し飼育さん
( ´ Д `)ほっぺ〜♪好きなんだよねぇ。つんつくつん。
川o・-・)あの…えっとーーー(汗
こんな光景、想像するだけで楽しくないですか!?w
24 名前:18 投稿日:2006/05/10(水) 21:47
イイ(・∀・)!!
( ´д`)*o・-・)こぉんの………っ///

想像するだけで楽しいです(´∀`)
25 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/05/12(金) 13:29
こんごますきですー
楽しみですよこれから♪
26 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/05/12(金) 13:48
この二人かわいいー
27 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/05/12(金) 23:06
ほっぺをツンツンぷにぷにしてた手を止めると
あれ?て紺野が顔を上げる。

その表情が何だか捨てられた子犬みたい。
あたしは嬉しくて微笑む。
紺野のほっぺを今度は両手でふわっと包むようにする。


可愛い紺野。
28 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/05/12(金) 23:07
「また、来てね」


あたしが寝てるあの部屋へ。
また忍んできてよ。



「あ…のぉ?」


不思議顏の紺野。ほっぺは真っ赤なまま。
29 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/05/12(金) 23:07
「あ〜!ごっちんがあさ美ちゃんに手ぇ出してるでぇ!」
「本当なのれす!あさ美ちゃんを魔の手から守るのれす」

いきなりバーンとドアを開けるなり
ののとあいぼんが叫び出す。
て、おい。2人の中であたしは何者なのさ?


「いいじゃんねえ〜?紺野」

そう言って紺野の肩を抱いたら辻加護に引き離された。
紺野の顔は増々真っ赤だ。
それを見てあたしは増々嬉しくてテンション上がる。


「のの!あいぼん!覚悟!!」
「うわ〜〜〜!!魔王が怒ったぁ!」


キャーキャーじゃれあううちら3人を
見て紺野は幸せそうに微笑んだのを
あたしは見逃さなかった。
30 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/05/12(金) 23:08
ねぇ紺野。


今夜、また会いましょう。
あたしは部屋で寝たフリして待ってるから。


31 名前:おるぷち 投稿日:2006/05/12(金) 23:14
本日はここまで。
「そのいち。目覚めの時」はこれにて終了です。
次からは「そのに。」になります。
まぁ、続きなんですけど。
そのいち。では4期メンバーを順番にだしてみました。
ええ、作者の趣味ですがw

では、そのに。もお付き合い頂ければ幸いです。


>18さん
ですよねーーー♪存在自体、夢のような人たちですがw
行動も夢うつつ?ふんわか、ぷにぷにを目指してみました

>25 名無飼育さん
ありがとーございます!
この二人いいですよねぇ。以前もこの二人書いてて
他も書いてみたけど、やっぱ一番好きかも!と
思って今回のを書き始めました!

>26 名無飼育さん
かわいいですか!
良かった!こどもごっちん好きなんですよ。
こんちゃんもぽえぽえなのが良いんです〜(>▽<)
32 名前:18 投稿日:2006/05/13(土) 02:48
今日はつんつんぷにぷにしてる夢が見られそうですw

(´д`)σ)*o・-・)つんつん ごっ後藤さん//
33 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/05/15(月) 21:36
そのに。

「成長痛」


34 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/05/15(月) 21:37
最近。なんだか胸が痛いんだ。


おっぱいじゃないよ。
もっともっと奥の方。
ぎゅうって締め付けられるように痛いんだ。
なんだかよく分からないけど
こういうのを


「切ない」


って言うのかなあ?
35 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/05/15(月) 21:38



いいなぁ、のの。



ここはライブ会場、ケータリング前。
いつものようにウロウロしてると
同じくいつものようにウロウロしに来た愛しの紺野。
そう、あたしったら紺野の事を好きになっちゃったみたい。
それに気付いたのはごく最近なんだけどね。
36 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/05/15(月) 21:38
紺野はあたしを見ると少し緊張した顔でニコってして


「なに、食べますか?」


て話しかけてくれた。あたしはスッゴイ嬉しかったんだけど
なんだか照れくさくて一生懸命なんでもなさそうなフリなんかして。


「ん〜、やっぱ肉かなぁ?」


でも、そんな会話も続かなくて微妙な空気が流れちゃって…
そこに、そこによ。
同じくケータリングの常連ののが登場した訳だ。
もぅスッカリ5期とも仲良しになったののは
紺野に‘がしーーーん!’と抱きついた。


「あさ美ちゃん!今日のオカズ何あるぅ〜?」

なんて気軽に声かけちゃってさ。
紺野も明らかにホッとした顔して。
本当に嬉しそうにしちゃって。
ののとキャッキャ笑いながらオカズを選び始めた。



何よ、あたしとじゃそんな楽しそうな顔しないじゃんよ。


37 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/05/15(月) 21:39
分ってるの。コレってあれでしょ?
ジェラシーって奴。自分でもバカみたいだって思うよ。
ののにヤキモチやくなんてさ。
でもダメなんだよ。紺野が好きだって気付いてからは
こうモヤモヤしたりイライラしたり。
今、あたしスッゴイ仏頂面してんだろうな。
こんな顔、紺野に見られたくないのに
でも、どっかで気付いてほしかったりもする。
どうかしたんですか?って。
38 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/05/15(月) 21:39
ねぇ、あたしを見てよ。

そう。こんな時に胸が痛むの。
泣きそうになるくらい。
でも泣けない。こんなとこで泣く訳にはいかない。
だってあたしは後藤真希だから。
知ってるんだ。
「憧れの先輩」
紺野があたしの事そう思ってるって。

カッコ悪いトコ、見せられないじゃん。


オカズを選ぶ手は止まったまま。
でも紺野とののの方も見れない。

39 名前:おるぷち 投稿日:2006/05/15(月) 21:41
本日はここまでです。
だいに。のスタートです。いかがでしょ?
ちょっぴり切ないモードの後藤さんでございます。

>18さん
いい夢見れましたかア〜?
( ´ Д `)んあ。
40 名前:名無し飼育さん 投稿日:2006/05/17(水) 23:49
(*´Д`)ポワワ
41 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/05/21(日) 20:33
「何そんなに悩んでんの?」

急に肩を叩かれてビックリして振り返ると
ちっちゃい先輩、やぐっつぁん。

「あれ?今、肩叩かれたんだけどオカシイなぁ?」

なんて、キョロキョロして探すフリ。したら

「なんだとぉ〜?」

てポカスカ叩かれた。あは、この人とだったら
こんなに簡単に笑いあえるンだけどなぁ。

「ごっつぁん一緒に食べようぜぇ」
「うん!」

ようやくオカズ選んで食堂に行く事ができた。
42 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/05/21(日) 20:34
席に着くともぅ紺野とののは食べ始めていて
相変わらずキャッキャと元気だ。

「こぉら。もうちょっと静かに食べろ!辻!」

やぐっつぁんに言われて

「なぁんでののだけぇ〜?」

不服そうなのの。

「当たり前だ。紺野はほとんど微笑んでただけだったじゃんか。
お前の声がでかすぎなの!」

「う〜〜〜。地黒と地声は治らないのれすぅ」

うなだれるのの。横でクスクス笑う紺野。
やぐっつぁんもニシシシって笑って
あたしもあははって笑って。
何となく仲間に入れた感じがして嬉しかった。
43 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/05/21(日) 20:35
だんだん他のメンバーも食堂に来て
賑やかになっていったから
ようやく紺野の事気にしすぎるでもなく
いつもの自分に戻れたあたし。
目の前のオカズをモリモリ食べて

「相変わらずよく食べるなー」

なんて、やぐっつぁんに呆れられた。

「ねぇごっつぁん」
「ん〜〜なぁにぃ?」

唐揚げをほおばるあたしに思いがけない事を
やぐっつぁんは言った。
44 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/05/21(日) 20:35



「この前言ってた夢の相手、紺野?」


45 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/05/21(日) 20:37
!!!!!????げっほ、ごほっ!!!!!!


「な、、、、なっ!!に?ゴホゴホ!!」
「おいおい、水飲め、水!落ち着けって!」

やぐっつぁんは背中をさすりながら

「分りやすい奴だなあ」

そう、つぶやいた。
オカシイ、何でバレタんだろう?
鋭すぎるんじゃないのぉ?
軽く睨んだのに笑われるし。。。

「オイラは何でもお見通しさぁ〜♪ふふん、やっぱそうなんだあ〜」



ああ、何だか嫌な予感がするよ。

46 名前:おるぷち 投稿日:2006/05/21(日) 20:39
本日はここまで。
ちょっと期間空いちゃいましたね(´∀`;)
さてさて、やぐっつぁんにバレちゃいましたw
この辺りの彼女はやんちゃ坊主風味な所があって
そこも好きですねー


>40 :名無し飼育さん
もっと
(*´Д`)ポワワ
な展開になるよう頑張りますです
47 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/05/27(土) 19:18
「みんな、ありがとーーーー!!!!!」

盛大な拍手と共にハケるあたしたち。
夜のライブも大成功。
心地よい疲労を感じながらメンバーと楽屋に戻っていく。
今日も最高だったライブの昂揚感に後押しされて
お疲れ!!!!!ってメンバーと抱擁をかわしていく。
紺野にも当然みたいに。
本当はちょっぴり勇気がいったんだけど。
紺野もほっぺを真っ赤にさせながら嬉しそうに

「お疲れ様です!!!!!」

いつもより大きい声で言ってくれて
それだけで益々テンション上がっちゃう。
だぁぁぁぁぁぁ〜〜〜〜!!!!なんて
訳の分んない雄叫びまで上げるあたしに
圭織が軽くしかめっつらしたのも知らんぷりだもんね。
48 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/05/27(土) 19:19
るんるんでメイクを落としに掛かったあたしの
肩にちっちゃい顔が急に乗っかった。

「や、、やぐっつぁん?」
「ご機嫌だねー?」

「あはは、まぁね」
「さっきドサグサにまぎれて抱きつけたもんね〜?」

鏡なんか見なくても真っ赤になるのが自分でも分った。
ヤバイ。とっさに反応できない〜〜

「こぉら矢口」

声と共にポカッて軽い音。

「いった〜〜〜〜!!!!なぁにすんだよーー。」

やぐっつぁんの後ろには圭ちゃん。あたしを見て
ニンマリ笑った。手には広告をクルクル丸めた奴。
こんなんで叩かれたって痛い訳ないじゃん。
やぐっつぁん大袈裟だなあ。つーかさすがのリアクション王?
49 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/05/27(土) 19:20
「矢口ってば嬉しそうに後藤からかってばっかいないの。」
「だぁって〜面白いじゃん」

「まったくコイツはー。余計な事言うんじゃなかったよ。」
「圭ちゃん酔っ払うと口軽くなるからねえ」

二人の会話についていけない。ど〜ゆ〜こと?

「実は後藤の気持ちに最初に気付いたの圭ちゃんなんだよね」

やぐっつぁんの言葉に納得。オカシイと思ったんだ。
楽屋では大抵後輩と騒いでるか漫画読んでるくせにさ。
圭ちゃんなら気付かれてても不思議じゃないけど。
あの眼力はねー、本当尊敬もんだもん。

「なぁんだ、裏ボスは圭ちゃんかア」
「裏ボスって何よ。失礼ね。
今の所気付いてるの私達くらいだろうけど気をつけた方がいいわよ。」

「んあ?なにを?」
「矢口みたいのが増えたら困るでしょ?」

そんなん言いながらさっさと
やぐっつぁんを撤収してくれる圭ちゃん素敵。
最後のウインクは余分だけどね。
お約束だし言っとく?

おえーーーーー!!!!!!
50 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/05/27(土) 19:20
それから数日。
珍しくあたしは真剣に悩んでた、って自分で言うなよ!
あの日、圭ちゃんに言われた事。
分かってんだよ、圭ちゃんは半分冗談みたいに
言ってくれたけど、もっともっと色々な意味で
言ってくれてた事。
仕事に影響しちゃったら困る。
紺野に迷惑かけちゃ困る。
マスコミにバレたら困る。
色々。そう色々。
でも、だからって止まらない気持ちはどうすればいいの?
いつだってあたしの目は紺野を追いかけてしまうんだから。

今、こうやって番組の収録の合間。
楽屋に紺野もいるってだけで心が揺れてる。

51 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/05/27(土) 19:21
あたしは紺野が好きだ。
だけどどうしたらいいか分からない。
他のメンバーと仲良くする紺野を
冷静になんて見れなくなってきちゃってる。
告っちゃう?
ばかみたい。そんな事できる訳ないじゃん。
紺野、困るじゃん。
先輩にそんな事言われてさ、あの子何て言う?
ごめんなさい、って俯いてしまいそう。
泣いてしまいそう。
でも、強引に言ったら断れないんじゃないかな。
なんて、そんなズルイコトできる訳ないよね。
フラレたらあたしだって落ち込むよ。でも
そんな顔見せたら傷つくんだろうな。あたし以上に。
でも、その傷はあたしだけのものだよね。。。
52 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/05/27(土) 19:23
「ご、、、ごっちん?どうしたの?」

ふと気付くと目の前には梨華ちゃん。

「???何が???」
「だって、泣いてる、よ?」

頬に触れてみたら確かに濡れてる。
どうしちゃったんだろう?
でも「泣いてる」そんな事自覚したら
なんだか急にすっごい哀しくなってきちゃって
したら次から次へと涙がでてきちゃって。
どうしよう、とまらない。

「後藤さん!どっか痛いんですか!?」

あれ?紺野、さっきまで麻琴と一緒に部屋の隅にいたのに。
そう、あたしとはカナリ離れた位置に。
心配してくれるの?そう思ったら余計涙がでてきた。

目の端には梨華ちゃんがオロオロしてる。
辻加護が寄ってきて騒ぎ出す。

「お前らうるさい!」

いつの間にかやぐっつぁんが楽屋に居て
辻加護を黙らせてよく通る声で言った。
53 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/05/27(土) 19:24
「紺野、ごっつぁんをもう一個の楽屋に連れてって!
あっちなら大きいソファあるし、今誰も居ないから。」

「は、はい!!」

いつもはのんびりな紺野なのに素早くあたしを立たせて

「私に掴まってください!」

なんて肩を貸してくれた。あたしは何だか恥ずかしくて
俯いてしまう。他のメンバーも心配そうに
私も付き添う、なんて言ってたけど、やぐっつぁんが
いらないって突っぱねた。それでも食い下がる辻加護に

「お前ら一緒だとうるさいからな、紺野に任せとけば大丈夫。
ごっつぁんのは、ただの成長痛だから」

なんて言うのが背中越しに聞こえた。
成長痛???ごとー成長痛なの?身体は痛くないぞ?

「あ、紺野!落ち着くまでついててやって。」

紺野はあたしを抱えてるのに力強く振り向いて

「はい!!!!!」

て思いがけないほど大きな声で返事した。

54 名前:おるぷち 投稿日:2006/05/27(土) 19:25
本日はここまでです。
次からは後藤さん、紺野さん二人っきりの楽屋編です。
さぁ、どうなる事か…
55 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/05/27(土) 21:33
おぉっ急展開。
続きが楽しみれす
56 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/04(日) 19:45
当然もうひとつの楽屋は誰も居なくて
紺野とあたしの二人きり。
ソファにあたしを寝かせて心配そうな紺野。
いつの間にか手を握ってくれてて
紺野のあったかさが伝わってくる。
この状況に緊張してんのに落ち着くって変かな。
「後藤さん、顔赤いです。熱でもあるんでしょうか。」
そう言ってあたしのおでこに手を乗せた紺野に
ビックリして。つい、その手を払ってしまった。
57 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/04(日) 19:47

「ごめ!いや、あの違う。その…なんか恥ずかしくて」


そう、あたしは恥ずかしかった。
この後輩の前で泣いちゃった事。
二人きりの今の状況。全部がなんか恥ずかしい。
紺野はビックリした表情をふんわりやわらかく微笑ませて

「恥ずかしい事なんて、ないじゃないですか。」

そんな事言ってあたしの髪をなでてくれた。

「紺野…お母さんみたい。」
「え…?そうですか?
あの、病気の時とかこうしてもらうと落ち着くから。
私は…ですけど。あのダメでしたか?」

急に紺野も恥ずかしそうに真っ赤になってしまった。

「ん〜ん、嬉しいよ」

紺野の顔がぱあってほころんで、
やっぱ可愛いなあなんて思ってしまった。

58 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/04(日) 19:47
「ねえ、紺野。ちょっとだけ甘えていい?」
「いいですよ」

あたしは紺野の背中に腕を回して抱きついて
胸に顔をうずめた。小さな子供が母親にするみたいに。
紺野も優しく抱きとめてくれて

「後藤さんって結構甘えん坊なんですね」

嬉しそうにそう言った。
ドキドキするけど凄い落ち着く。紺野って
あったかくって柔らかい。ずっとこうしていたい、な。

「ねぇ、紺野。あたし紺野の事好きだよ。」
「私も後藤さんの事好きですよ。」
59 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/04(日) 19:48
落ち着いた空間。母と子のような二人。
紺野はあたしの「好き」が恋心だなんて気付いてないけど
今はそれでいいかもしんない。
なんか距離が縮まったような気がするから。
紺野の優しさに、あったかさに
あたしの悩みはなんだか自然と癒されてしまってた。
多分これからも勝手にヤキモチ焼いたりはするんだろうけど
もっときっと自然に話せるようになるよ。
ねえ紺野いつかもっとちゃんと告白するから
その時はあんまし困らずに聞いてくれるかな。
60 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/04(日) 19:48
元の楽屋に戻るとやぐっつぁんと辻加護だけになってた。

「もう大丈夫なん?」
「ん、もう平気。ごめんね、心配かけて」
「良かった!矢口さんの言った通りなのれす」

「なんて言われたの?」
「え〜っと…なんだっけ?すぐ治るって言ってたのれす」

「ふぅん?」

可愛い後輩に心配されつつ横目でやぐっつぁんを見ると
ニンマリ笑って

「お大事に」

だって。一体何言ってたのさ?
辻加護はあんま分かってなさそうだけど。
でも、ま、いっか。
紺野と二人きりなんて状況作ってくれたんだし、ね。

61 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/04(日) 19:49
[余談]


後藤と紺野が部屋からいなくなったあと。
すぐに石川は出番となり楽屋から出て行ったが
辻加護はしつこく矢口に詰め寄っていた。

「ののも心配なのれす。ごっちんとこ行きたいれす〜」
「まぁまぁ、お前らうるさくするからダメだって。
それに言ったろ?ただの成長痛。たいした事ないって」

「成長痛ってなんですか!?」
「背が伸びる時、膝が痛くなったりするじゃん、あんな感じ。
今、後藤は成長痛なだけだから安静にしてればいいの。」

「ののも、その内なるんですか?」
「そうだよ、誰でも経験する病気だから。
その内あんたたちもね。大人になるって事だよ」

まだまだ幼い二人は分かったような分からないような顔で
それでも「たいした事ない」って言葉に納得した。
62 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/04(日) 19:49
恋は心の成長痛。みんな恋をして少しづつ大人になっていくんだ。
まだグループに入った時は外見ばかりが大人びて中身は
てんで子供だった後藤を思って矢口はそっと微笑んだ。

63 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/04(日) 19:52
今日はここまでです。
んで、「そのに。」もこれにて終了。
次は「そのさん。」になります。

ちゅうか、もの凄く辻ちゃん、加護ちゃんを子供扱いしてるけど
紺ちゃんと同じ年ですよねwま、いっか。


>55 :名無飼育さん
こんな展開になりましたがいかがでしたか?
64 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/06/04(日) 20:55
ほわほわだな〜
好き
65 名前:おるぷち 投稿日:2006/06/09(金) 23:33
>64 名無飼育さん
ありがとーございます^^
そう言っていただけると作者もほわほわですw
66 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/09(金) 23:35
そのさん。

「変身」
67 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/09(金) 23:36
「すき」
「好き」
「スキ」


スキ、スキ、スキ、スキ…



こんなに勇気がいる言葉ってないよね。
68 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/09(金) 23:37
なのに、


「なぁ〜〜〜んで!?」


台本を前にあたしは叫んだ。
今度のミュージカル
あたしはエリートサラリーマン役で。
つまり男役で紺野が演じるバイトの女の子に
愛を告白するなんてシーンが…
69 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/09(金) 23:37
ありえないっつーの。

この前はつい告白めいた事も言っちゃったけどさ。
紺野は「そういう意味」だなんて思っちゃいないだろうしさ。
実際、あれ以来なにも変わってなくて
普通すぎるほど普通の毎日。
70 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/09(金) 23:37
この前は…
こう何か雰囲気で言っても大丈夫な感じがしたんだ。
なんかスルッと言葉が出てきちゃったんだ。
だけどミュージカルになったら
何回も何百回も人が見てる前で言わなきゃいけない。
そんなの、そんなの。

「無理だよ・・・・」
71 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/09(金) 23:38
嘆くあたしに圭ちゃんは困った顔してる。
ここは今日から始まるミュージカルの練習場。
始まるまでちょっと時間があったから
圭ちゃん捕まえて部屋からちょっと離れた
階段で愚痴ってる所。
誰かに話さないとモヤモヤしちゃって、たまんなかったんだ。
本当は人に弱い所見せるのなんか嫌なんだけど
どうにもなんなんくって。。。
72 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/09(金) 23:39
「でも役なんだからさ、やんなきゃ」
「分かってるよぉ〜」


分かってるけど嫌なんだ。


「紺野にとっても大きいチャンスなんだから
手伝ってやんなきゃ」
「それも分かってるよぉ」


「そんなに恥ずかしい?」
「それも、あるけど」


「あるけど?」
「なんていうか、神聖な言葉なのに…
何回も繰り返しちゃったら軽くなっちゃうよ」


うう、恥ずかしい。なんで圭ちゃんにこんな事
言わなきゃなんないんだああああああ!!
圭ちゃんは一瞬ぽかんとした顔したくせに


「ぶははははは!!あんた可愛いねええ」


なんて涙を流しながら大笑いするんだもん。ひどいよ。
73 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/09(金) 23:40
「なんだよ、もう。人が真剣に話してんのに
圭ちゃんのバカア!」

「悪かったわよ。でもさ、ここは役になりきって!
こう変身した気になって。そうそう練習と思えば?」



「練習?相手が本人で?それこそありえないじゃん!!」

あ〜〜〜もぅ!

やれやれ、って顔の圭ちゃんを無視してあたしは雄叫びを上げる。


「せめて相手役が紺野じゃなかったら良かったのに。
なんでよりによって紺野なのさ?嫌がらせだあ!!
ああ〜〜〜嫌だぁぁぁぁよぉぉぉ〜〜〜」
74 名前:おるぷち 投稿日:2006/06/09(金) 23:42
本日はココまで。
言わずと知れたミュージカル
「モーニング・タウン」
「第二部時給720円!青春見習中」編です。

後藤さんと紺野さんを書くなら一回は
この辺りを書いてみたかったんですよね〜。
75 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/12(月) 22:42
嫌だ、嫌だと言っていても時間は容赦なく過ぎていく訳で。
練習だってどんどん重ねていく訳で。
当然告白のシーンだって…
紺野は初めての大役に張り切っている様子で
いつも以上に一生懸命だ。
台詞が一番多いのに誰よりも先に覚えてきたのには
正直あたしも焦った。
あたしの方が支えなきゃいけないのに…
紺野のまっすぐな目を見ていたら
あたしの気持ちが更にやましく思えてきちゃう。
紺野はあんなに仕事に一生懸命なのに
あたしは紺野への恋に浮かれてるなんて
ちょっと恥ずかしいかも…
でも、好きなもんは辞められないんだよね。
ゴメンネ、紺野。
76 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/12(月) 22:43
ま、そんな事も気にしてるんだけど
最近もっと気になるのは…


ののと小川の態度。


どーも、あたしを避けてるというか
時々睨んでるような…あたし、何かしたかあ!?
で、何かいっつも紺野が2人を
「まぁまぁ」なんて感じでやってて
ますます意味が分からない。
77 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/12(月) 22:43
「す、すいません。もう一回いいですか?」
「んあ、いいよ。」

紺野と2人の練習は多い。大変なんだけど
ちょっと嬉しかったりするんだよね。
どんどん上達していく紺野を見てるの楽しいし。
ほっぺ真っ赤な紺野が可愛いし。
もちろん、あたしはクールに格好良く、
さすが後藤さん!なんて思ってもらえるように
頑張ってるんだけどさ。
でもね、一ヶ所。例の告白のシーン。
何回やっても

「気持ちがこもってない」

て、言われちゃうんだよね。
本心過ぎて恥ずかしくて心こめて言えないんだってば。
78 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/12(月) 22:44
「だからって、このままじゃダメでしょ!」

うう、また圭ちゃんに叱られるあたし。
ここはいつもの階段。

「だーって、紺野相手に気持ち込めて好きとか言えないじゃん」
「気持ちは分かるけどさあ。何とかしなよ、
本番どおすんのよ?」

「うう〜、どうしよお〜」

ふう、てため息ついて圭ちゃんは

「あんた、プロでしょ?」

胸に突き刺さる言葉を投げて練習場に向かって行った。
しばらく、そのままボーっとしてると
なんか上から声がする。

「そっちが行きなよ〜」
「なぁんでよ、ずるいじゃん」

て、何かを押し付けあってる二人。
79 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/12(月) 22:44
「なに、やってんの?」

あたしの声に小川とののは動きを止めて
どうする?なんてお互いを見合って…
ようやく何かを決意したみたいにあたしに
ののが向かってきた。
えっと、、、なんか目が怖いんですけど。

「ごっちん!あさ美ちゃんに何したの?」
「は?」

小川も続く。

「今、泣いてるの見たんです」
「え?泣いて?何で?」

紺野が泣いてた?なんで???
体調が悪いとかじゃないよね、この雰囲気。
何であたしのせいになってんの?
80 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/12(月) 22:45
「ごっちん、何か意地悪言ったでしょ!」
「はぁぁぁ????あたしが?なんで!?」

「あさ美ちゃん出来悪くて後藤さんの足引っ張ってるかも
しんないですけど一生懸命やってるんです!」

「そうだよ!落ちこぼれの気持ちなんかごっちんには
分かんないんだああああ!」

なんなんだあああ????て、ののまで泣き出すし!

「えぐ、んぐ…ごっちんはそんな人じゃなかったのに…
どうして、あさ美ちゃんにだけ意地悪するのお〜〜〜〜」

「あさ美ちゃん後藤さんに憧れてるのに〜〜!うわーん!」

「だから!!何!?話見えないんだけど!!
後藤がなにしたって言うの!!??」

本当に話が見えない。なんなんだ?

「らって、のの聞いたもん。」
「あたしも聞きましたぁぁあ。」



「だから、何を!」
81 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/12(月) 22:46
早く紺野が泣いてる訳を話してよ〜〜。
目の前の2人も気になるけど紺野があたしのせいで
泣いてるってなんなのさ???

「ここの、階段で…紺野が相手役じゃ嫌らって…」
「よりによって何で紺野なんだって」

んあ?って、んぁぁぁあああ!!!???
それって最初の練習日の事?あれ、聞いてたの?
サーーッと血が引いていくのが自分でも分かる。
82 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/12(月) 22:47
「それ、まさか、、、紺野も?」

「あい。」
「あい。でも頑張るって…えぐ、えぐ」

「後藤さんに認めてもらえるようになるんだって、ヒック」

あちゃーーーー、て。事はまさか。

「今、紺野泣いてるのって…」
「あさ美ちゃん、、えぐ、、、階段の方から来たがらぁ…ヒック」
「うちらもぉ、ヒック 階段来たら後藤さんいたから
また何かあったのかと思ってえぇえ」

「紺野、どこ?」
「また意地悪するのぉぉぉぉ?ダメだよぉお」

「ばか!!!誤解だって!早く教えて!
紺野はどこにいるの!!!!!」
83 名前:おるぷち 投稿日:2006/06/12(月) 22:48
本日はこれにて終了〜。
紺ちゃん…でてきてない(苦笑
ちゅうか辻ちゃんらしい語り口調が
うまく書けない〜(汗
84 名前:名無し飼育さん 投稿日:2006/06/13(火) 00:34
アタヽ(´Д`ヽ ミ ノ´Д`)ノフタ
85 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/06/13(火) 08:57
すごく(・∀・)イイ!!
辻ちゃんとマコトの可愛さよく出てると思いますよー
次回が楽しみだぁ
86 名前:おるぷち 投稿日:2006/06/17(土) 00:46
>84 名無し飼育さん
( ´D`) ∬ ´▽`∬頑張って!

>85 名無し飼育さん
可愛いっすか?本当ですかー♪良かったです。

んでは続き行きマース!
87 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/17(土) 00:48
あたしは猛ダッシュで紺野がいるという控え室に向かった。
急いでるのに脚がもつれてうまく走れていない気がする。
喉が乾いて血の味がする。

紺野、紺野、紺野。
違うんだよ、違うんだ。

どうしてあの時、あんな所であんな事言っちゃったんだろう。
後悔ばっかりがグルグル回って。
まだ走ってんのに全然到着しないのがもどかしい。
88 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/17(土) 00:48
ようやく着いた控え室。勢い良く開け過ぎたドア

「紺野!!!」

勢い良く発した言葉。
だけど、紺野の顔見たらそれ以上続かなくて
その場に座り込んでしまった。

「ご、後藤さん?」

ビックリした様子の紺野が駆け寄ってきてくれる。

「大丈夫ですか?どうしたんですか、そんなに急いで」

ぜぇぜぇ肩で息してる情けないあたしを心配してくれる紺野。
言いたい事あるのに声がうまく出ないよ。
紺野を見つめるしか出来なくて。
紺野は大きな目であたしを見つめ返してて。
その目はもう涙を流してはいなかったけど。
濡れた後は確かにあった。
89 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/17(土) 00:49
ごめん、ごめんね。紺野。
違うの、違うんだよ。
本当に好きすぎて、台詞が、言えないんだよ。。。
情けなくてごめん、ね。

言いたいのに言葉にならない。
誤解だって言いたいけど、理由、言っていいのかなあ。
余計、傷つけたりしないかなあ。
紺野は優しいから。
困るんじゃないかな、こんなあたしの感情。
90 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/17(土) 00:49
だけど、言いたい。
でも、言えない。
だけど、泣かしたくない。
でも、余計泣かせてしまうかもしれない。

しばらく2人見つめあったままで動かない。
本当を言えばあたしは、動けなかったんだけど。
91 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/17(土) 00:49
しばらくして
紺野はあたしを見て半分口を開いて何か言った。
でも言葉にはなってなくて。

え?

て見上げたら哀しそうに微笑んだ。
その微笑の意味は分からなかったけど
凄く哀しい気持ちになって胸がぎゅうって
締め付けられた。
92 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/17(土) 00:50
思わず抱きしめたら紺野もあたしの背中に
腕を回してぎゅうってしてくれた。
紺野のやわらかい匂いがあたしの鼻をくすぐる。

「紺野。。。」
「ご…  あの日…   そ、ですか」

かすれて、聞こえない。

「な…に?」

ぎゅってしてた両腕を伸ばして紺野はあたしから
離れると今度はまっすぐあたしの目を見ていった。



「あの日の言葉は嘘ですか?」


93 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/17(土) 00:51
アノヒノコトバ?

「私の事・好きって・言ってくれたじゃないですか。」

言ったよ、言った。たちまち顔が熱くなるのが分かる。

いや、待て。これ、あたしが言った本当の意味を
分かって言ってないよね。
あれだ。

‘仲間として’好きって言ったのに
どうして相手役嫌とか言うんですか。
嘘つき!!!

と、こういう事だな。うん。
落ち着け、後藤。
上手い事誤解を解くんだ。
94 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/17(土) 00:51
「言ったよ。本当の事だし。」
「じゃあ、なんで…」

「誤解だって!!!!」


あたしは紺野が口を挟めない位勢い良く話す。

「あれでしょ!?階段での話、聞いたって。
誤解だから!紺野が嫌いだから相手役嫌とか
そんなんじゃないんだって!
なんてゆーか、そう!紺野一生懸命だからさ!
練習怠けられないじゃん!?だからさ、自分のせいっていうか」

うん。自分で言ってても意味不明だ(笑)
ここは勢いだ!勢いで納得させるしかねえ!
95 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/17(土) 00:52
「ね!だからさ、紺野が落ち込んだりする事ないし!
あたしが悪いって言うか!ね!?て、何で泣くの!!!!!」

紺野は泣いてた。あたしをじーっと見たまま。

「ごめ、、、さい。。。違うんです。私、恥ずかしい」
「え?何?なにが!!!!」

ますます意味が分からないよ。
何が哀しいの?何で泣くの?あたし何失敗したの!


「この前の言葉。自分のいいように理解してたみたいです。
96 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/17(土) 00:52
頭の中。

フリーズ。

それこそ、あたしが勝手にいいように理解しちゃいそうなんだけど。

「わたし、自惚れてしまったんです。」

それは、その意味は…

「本気にしたって事?」
97 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/17(土) 00:53
ようやく搾り出したあたしの声に紺野は真っ赤になる。
まじで?て事はなに?
あの‘私も好きです’て…アレは。
えへ、、へ。


「あは!まじで?本気にしたの?あれ!あっはははは!!!」
98 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/17(土) 00:53
やばい、ごとー壊れた。
それって嬉しすぎる誤算じゃないの?
やっば!笑い止まんないかも。
あはははははははははは…

バッチーーーーーン!!

頬に熱い鋭い痛み。
何が起きたの?
熱を帯びた自分の頬に手をやって紺野を見る。
怒ってる。
泣きながら怒って睨んでる。

今、あたし紺野に平手打ちされた?

99 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/17(土) 00:54
「笑うなんて、ひどいです。」


思いがけない出来事に動けないあたしを置いて
紺野は走り去ってしまった。
紺野を追う2人分の足音をぽかーんと
遠くに聞いていたあたし。
しばらく放心しちゃってたなんて
自分でも、そうとうアホだと思う。
100 名前:おるぷち 投稿日:2006/06/17(土) 00:55
本日はここまでです。

誤解解きに行ってさらに
誤解追加しちゃうごとーさん。w

なんだかすっごいバタバタしてますねえ。
101 名前:名無し飼育さん 投稿日:2006/06/17(土) 03:29
ワクテカしてまし。
102 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/06/17(土) 15:09
ごっちん…… ……気持ちは分かるけども。 w
次回がたのしみだー
103 名前:おるぷち 投稿日:2006/06/20(火) 22:16
>101 名無し飼育さん
( ´ Д `)大変だぽ。

>102 何誌飼育さん
( ´ Д `)いっしょおけんめいなんだよぉ。(汗
104 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/20(火) 22:18
「確かにアホだ」
「救い様が無いわね」
「後藤さんって…ハァ」
「アホすぎれす」

結局。ののと小川にまで本当の事が
分かっちゃって。
圭ちゃん、やぐっつぁんも含めて
4人からため息をつかれる事になったあたし。
いや、今一番ため息ついちゃってるのは
あたしなんだけど。
105 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/20(火) 22:19
「そりゃ紺野からしてみたらバカにされたと思うよな」
「真剣な気持ちだからね。」
「あさ美ちゃん傷ついてましたよ」

「どーすりゃいいんだよおーーーー」

叫ぶあたしの肩をののがぽんと叩いて微笑んだ。
ん?なんかいい案あるの?

「簡単な事。当って砕けろぉぉぉぉぉ!あはははは!!」
「は?」

「そりゃそうよね」

圭ちゃんもうなずいてるけど意味分かんない。

「お前このままだとミュージカル完全に失敗するからな、
さっさと何とかして来い!」

て、バーーーーン!と背中叩かれた。
やぐっつぁん痛いよ。つか、何とかってどうすんのさあー。

「全くです。という事でさっさと行って下さい」

小川まで〜〜!紺野に合わせる顔ないんですけど。

「誤解とくまで練習来させないわよ?」

圭ちゃん?怖いんですけどーーー。
106 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/20(火) 22:20
「いや、でもさ。みんな簡単に言うけどさ?」

「「「「な・に!?」」」」

「…なんでもないです」

うわ〜ん、怖いよぅ。
107 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/20(火) 22:20
ま、4人の怖さよりも。
紺野を思うとずっしり気持ちが重い。

とにかく。
紺野を探さなきゃいけない。
紺野を追いかけていった2人の情報元を
辿ってもすでにそこに姿は無く。
その後もあちこち探したけどやっぱいなくて。
結局レッスン場に戻ったら…

いた。
108 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/20(火) 22:20
普通に練習してるし。
てか、他のメンバーもいるじゃん。教えてよ。

「こん…」
「まこっちゃん!!」

「え?え?」
「あっちで練習しよ!」

あたしの声をあからさまに避けて
紺野は小川を連れて離れていってしまった。
困り顔の小川はチラチラとこっちを振り返りつつ。
109 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/20(火) 22:21
「あーーーやばいね。」

うう、やぐっつぁん。泣きそうなあたしに
ニヤニヤ笑うのはヒドイんじゃないのぉ?

「大丈夫だって!なんとかなるなる!」

なんとか、なればいいけど。無責任なあぁぁぁ〜はぁうあぁ〜
110 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/20(火) 22:21
結局レッスンが終わって速攻で紺野追いかけても
あっさり逃げられちゃって。
それから、何日も。何日も。
声をかけようと思うと素早く逃げる紺野。
朝待ち伏せても、休憩時間に追いかけても
帰りに話し掛けようとしても。
とことん逃げられてしまう。
なんで、そんなに逃げ足速いんだよー。
111 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/20(火) 22:22
2人の練習はモチロンあるけど私語はいっさいなく。
ただ、練習のみが重ねられていく。

「僕は紺野が好きだ」
あたしは紺野が好きだ

「君の瞳に僕はいるのかい」
紺野の中にあたしはいる?

「僕はもう逃げない」
あたしはもう逃げない。

「素直に僕の気持ちをぶつけてみる」


クールなカッコイイ先輩、後藤真希なんていない。
プライドなんてもう捨てているよ。
お願いだ、聞いて欲しい。
‘真剣だったら伝わる’んでしょ?
あたしの声を、心を。お願いだから


逃げないで。。。。。
112 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/20(火) 22:22
皮肉な事にこんな事になって

「感情がこもってきた」

なんて先生に誉められるようになった。
誉められるより、紺野に伝えたいんだけどね。
113 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/20(火) 22:24
「後藤主任、そうとーまいってるね?」
「やぐっつぁ〜〜ん」

「明日、なんとか2人になるチャンス作ってやるから」
「圭ちゃん♪」

「ののにお・ま・か・せ」
「あさ美ちゃんもちょっと意地になってるだけですよ」

「2人とも〜〜」

「なになに?何の話??」
「「「「「いや、別に」」」」」

完全にタイミングを外して意味が分からない梨華ちゃん。
だって、あの日風邪ひいて休んでたんだもん。

「な〜によぉ〜〜」

騒ぐ梨華ちゃんを全員で放置。
それどころじゃないのさ。
114 名前:おるぷち 投稿日:2006/06/20(火) 22:25
本日はここまでです。

とりあえず…梨華ちゃん放置プレイしてみたかったw

( ^▽^)…え?なんで?ひどーーーーい!!
115 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/06/21(水) 02:31
石川さん本領発揮ですねw
116 名前:おるぷち 投稿日:2006/06/23(金) 22:06
>115 名無飼育さん
( ^▽^)本領発揮〜見せてあげるわ♪
(〜^◇^)それ、オイラのセンチメンタルなんだけど…(汗

んでわ。続きです
117 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/23(金) 22:08


明日。明日は5月7日
紺野の15歳の誕生日。


118 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/23(金) 22:08
その日はびっくりするほど朝から晴れていた。
ああ、気分いいなあ。
練習場に行く道。

心の中で「大丈夫、大丈夫」何度も繰り返すあたし。
作戦なんて特にない。
まさに「当って砕けろ」だけど。

まだ紺野に本当の気持ち、伝えてないから。
119 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/23(金) 22:09
練習後はみんなで紺野ハッピーバースデーパーティーの予定。
第一部のメンバーも全員集合。
練習中もなんだかみんな、そわそわ。
もちろん、あたしも。

「い〜い?あさ美ちゃん。呼びに来るまで待っててよ?」
「へへへ〜、凄いんだよ!楽しみにしてて!」
「はい!」

そんなやりとりを廊下でコッソリ聞いてるあたし。
ののと小川が2人になるチャンス、パーティー前に
作ってくれた。
120 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/23(金) 22:09
「頑張ってください!」
「しっかりやんなきゃお仕置き!」


激励を貰って紺野が待つ部屋にむかう。
部屋の前で深呼吸。
コンコン
一応ノックして入る。
「あ、早かった…え?」
予想外のあたしが入ってきて驚いた表情の紺野だったけど
素早くまた逃げようとした。
この状況でまで逃げるなんて、あたし一体どんだけ
嫌われちゃったんだろう。
121 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/23(金) 22:10
座っていた椅子を飛ばしテーブル挟んで右へ、左へ。

「なんで、逃げるの」
「どうして追いかけるんですか。」

言いながらも逃げようとする紺野。

「もぅ、放っておいて下さい」

ハッとする。涙がにじむのを見てしまったから。
その一瞬の隙に一気にドアへ向かう紺野。
急いで部屋から出られないように追いかけるけど
近くにあったポスターの束を倒されひるんだ隙に
部屋の外へ出られてしまった。


「しまった!!」
122 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/23(金) 22:10
やっぱ頭いいなあ。しかも運動神経良すぎ…
もちろん。だからって諦める訳にはいかない。
猛ダッシュで追いかける。
建物の中を縦横無尽に駆け抜け逃げる紺野。
追うあたし。
後姿を、横顔を時折見つけれるものの
中々捕まらない。

「だーーーーもぉ!あったまきた!!」

絶対逃がさない!今日だけは逃がす訳にはいかない!
走り回るあたし達に他の出演者さんや
何も知らないメンバーは変な顔してたけど
かまっていられない。手段なんか選ばない。
あたしの中で何かが弾けた音がした。
123 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/23(金) 22:11
逃げ回って話し聞いてくれないんなら
無理やりにでも聞いてもらう!!
すぅーーーと息を吸い込んで
ただ今ミュージカルで練習中の腹式呼吸をフルに活かした。

「こーーーーんのーーーーー!!!!!!」

ものすっごい大声で叫ぶ。

「聞こえてるんでしょーーー!!出てきてよーーー」

ますます周りは変な顔してたけど
そんな事おかまいなしだ。後藤の本気を見せてやる!
124 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/23(金) 22:11
「出てこないなら!そのまま聞いてて!!」

今、どこにいるか分かんないけど聞こえてるよね!?
聞いてて、お願いだから。

「傷つけてごめん。だけど、このままなんて嫌だよ。
本当の気持ち聞いて欲しい。あたしは紺野が大事だよ。
紺野がいない毎日なんて耐えられないよ。
相手役が紺野なの嫌がったのは役だからなんだ。
あたし紺野の事、台詞でなんか簡単に言えないよ。
だって、あたし紺野の事、本気で好きなんだ。」
125 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/23(金) 22:12
もう一呼吸。ありったけの気持ちを込めて
さらに大声で続けるあたし。

「紺野が好きだーーーーーー!!!!!
後輩としてなんかじゃない!
紺野の事、ずっと好きだったんだ!!
好きで、好きでたまらないんだ!!!!」
126 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/23(金) 22:12
「ちょ!!やめ!後、、、後藤さん!!!!」
「こん、、、のぉぉぉぉ〜〜〜♪」




叫びつづけるあたしの前に、やっと紺野が現れた。
127 名前:おるぷち 投稿日:2006/06/23(金) 22:14
本日はココまでです。
後藤さん、叫んじゃいましたw

∬ ´▽`∬…
( ´D`) …
(〜^◇^)…
( `.∀´) …

ありえねーーーーー!!!!!

( ^▽^)何?何?なんで叫んでるの!?
128 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/06/24(土) 00:24
ワロッシュwww
後藤さん何してんのんwww
129 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/06/24(土) 02:22
目当ての人が出てくる前と後で人格変わってませんか後藤さんw
130 名前:おるぷち 投稿日:2006/06/30(金) 21:54
>128 :名無飼育さん
( ´ Д `)本能の赴くまま♪

>129 :名無飼育さん
( ´ Д `)え!?そうかなーーーー。
(〜^◇^)そうだよ!
( `.∀´) そうね!
( ´D`) そうなのれす
∬ ´▽`∬そうですねえ。

川o・−・)…
( ´ Д `)こ、、、こんの。
131 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/30(金) 21:56
「えへへ〜。出てきてくれた!」
「な、、なんで、そんな大声で…やめてください」

「だって紺野逃げるんだもん。仕方ないじゃん」
「仕方ない、とかじゃないです!もぉ!!」



あたしの腕をぐいぐい引っ張って元の部屋に戻る紺野。
後ろからじゃ表情見えないなあ。しょぼん。
132 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/30(金) 21:57
「こ、、紺野?怒ったの?」
「当たり前です!あんな大声で…あなたって人は!
恥ずかしくないんですか!」

「だって紺野逃げちゃって話きいてくんないんだもん。
だったら捕まえるより叫んだ方が聞いてもらえると思って」

はぁ、と紺野が呆れた感じでため息をつく。

「もう…予想外の事ばっか…」
「へへー。いいアイデアでしょ?」

「へへーじゃないですよ。子供がいたずら成功した、みたいな顔して」
「うん。子供だよ、あたし」

欲しい物を欲しい、素直にそうワガママ言う子供。
カッコつけてて手に入らなかったら意味無いって気付いたんだもん。
考えすぎの大人のフリなんかあたしには無理。
133 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/30(金) 21:58
「ずっとカッコつけてて本音言わなくて後悔したから」
「信じません。また私の事、からかってるんでしょう?」

「紺野さぁ、あたしの事、好きなんでしょ?」
「な!!!好きじゃないです、もう!嫌い。大嫌い!!」

そう言って背中むけちゃった紺野。

「こん…こっち向きなよ」
「本気にしたの、なんて笑ったくせに
こんな風に追いかけてきて。今度は大声です、、好きだなんて。
からかってるとしか思えないじゃないですか。
私もう、これ以上みじめになるの嫌だから、、、
一生懸命逃げるのに、結局後藤さんから目が離せないんです。
ずるいです。やっぱり、嫌いです」
134 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/30(金) 21:58
なんか、嫌われてるって気が全然しないんだけど。
間違ってない、よね。
ちょっと怖いけど…そっと腕を伸ばして
後ろから紺野を抱きしめてみる。
ほら、やっぱ今度は逃げないじゃん。
紺野に回したあたしの腕に指がつかまった。
紺野の短い爪があたしの腕にくいこむ。
135 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/30(金) 21:59
「大嫌いです。私をこんなに振り回して。
あの時だって好きだなんて急に言って。
私嬉しかったのにそれから何もなかったみたいな顔して!
影で私の相手役なんか嫌だって言ってたくせに
練習いっぱいつきあってくれたり、やさしく笑ってくれたり…
後藤さんの気持ち、分かんないです。」

ひっく、ひっく

「ごめん、紺野」
「嫌いです。後藤さんなんか…」

でもさ、嫌いって言ってるけど。


「あたしの事、やっぱ好きなんでしょう?」

そう聞こえるよ。
136 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/30(金) 22:00
「嫌いです。」
「あたしは紺野が好きだよ。誰よりも好きだよ」

「急にそんな事言い出すの、ずるいです。」
「変身してたんだ。」

紺野があたしの腕を外して振り向く。
あは。顔ぐちゃぐちゃだ。

「変身、ですか?」
「うん。無理してクールでかっこいい、憧れられる
後藤先輩ってのに変身してた。カッコつけてた。
紺野に逃げられて、本当の気持ち言えないの苦しくて。
だから、カッコつけた自分は捨てたの。
本当のあたし見てもらいたいんだ」

「なに、それ。変なの」
「うん、あたし変なんだ」
137 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/30(金) 22:00
向き合ったまま紺野の手を取る。
んで、自分の心臓に当てる。

「ね、動機早いっしょ?あたし紺野に恋してからずっと変。
ねぇ、恋って病気なんだって。あたしの病気は
紺野にしか治せないんだって。

ねぇ、紺野
あたしの病気治してよ」
138 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/30(金) 22:01
「嫌です」


て、即答!?決まったと思ったのにぃ!

「こんのぉーーーー」

情けない声出したあたしにニッコリ笑って

「私の事、好きっていう病気を
何で治さなきゃいけないんですか。
ずっとかかってて下さい」

「紺野ぉ!!」
「いた!!!」

嬉しすぎて思わず力いっぱい抱きしめちゃった。
139 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/30(金) 22:02
「もーーーー!加減してください!!」
「んあ〜、ごめんなさい。んじゃ、そっと。そっと、ね。」

ふんわり抱きしめる。ああ、気持ちいいなあ。

「紺野。大好きだよ。すっごい好き。大好き」
「もぅ分かりましたから(汗)」

「本当に?分かってくれた?」
「はい。」

「んじゃあさ、紺野は?言ってくれないの?」
「……キスしてくれたら。」
140 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/30(金) 22:02
へ?

「特別な好きって印に…」

だって、この前だって特別の‘好き’だと思ったのに
あんなんなっちゃったし…


ボソボソ言う紺野がめちゃんこ可愛いんですけど!!
そんなん、いくらだってするよ。

「じゃあ、、、紺野」
「後藤さん…」


唇と唇があと少しで触れるって瞬間
141 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/30(金) 22:03
「あさ美ちゃーーーーん!!準備できたよ!」
「こっちの部屋来て、来て!!て、ごっちん何やってんの?」

「…別に(怒)」


思いっきり紺野に突き飛ばされたあたし。
くっそぅお邪魔虫め!!
そんなあたしにニンマリ笑う二人

「続きは向こうでしてもらいましょっかあーーー♪」
「そーね、そーねえ!」



て、わざとかよ!!!
142 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/30(金) 22:03
またまた情けない顔するあたしに紺野まで


「それもいいですねぇ。そしたら私から逃げられませんもんね」

なんてニッコリ。
なんか、あたし。
もしかして尻にひかれそう???
紺野こそ可愛いおとなしいイイ子の後輩に
変身してたんじゃ…
一抹の不安を感じつつパーティー会場に
あたし達は向かって行った。
143 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/30(金) 22:04
ちなみに…
他の出演者の方々及び先生とか、関係者には
メンバーがうまくフォローしてくれたみたいで。
あの大声告白はミュージカルの練習の一環、て
事になってるみたい。
こう、なんつーの。気持ちを高める為に、
とか何とか。
その代わり、結局メンバー全員の前で
誓いのキスとやらをさせられたんだけど。
144 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/30(金) 22:05
パーティーの時…

「んじゃ、やってもらいましょーか♪」
「ぶちゅっと、ぶちゅっと!」
「今更なに恥ずかしがってんのよ?」
「そうですよ、あんな恥ずかしい事叫んどいて」

キース!キース!キース!!!!
メンバー全員のキスコール。

「こ、、、紺野ぉー」
「後藤さん、しないとコレ、終わりませんよ?」

「いや、でもさ?」
「嘘じゃないんでしょう?」

「あ、あたりまえじゃん!でも人前で…」
「人前なんて、気にする人でしたっけ?」

にっこり微笑む紺野。
やっぱり…紺野なんか変わってないかあああ?
なんで紺野とのファーストキスをみんなの前で(泣
うう、仕方ない。ここは覚悟を決めて。
145 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/30(金) 22:05
ちゅ。

どわーーーーーー!!!恥ずかしい!恥ずかしいよおお!
ふと横を見たら紺野だって真っ赤じゃん。
あああ、ヤバイ。ニヤけてきた。

「ごっつぁん。顔がおっさんっぽい」

なんて言われたけど。止まらないよ。
だってやっと、紺野と。ね。へへ。
真っ赤なまま微笑む紺野。

ああ、すっごい幸せかもー。
146 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/06/30(金) 22:06


こうして紺野が15になった日、
あたし達は付き合いだしたんだ。


147 名前:おるぷち 投稿日:2006/06/30(金) 22:07
今回はここまで。
というか「そのさん。」がここまで。
次回からは「そのよん。」です。
よろしくお願いします
148 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/07/01(土) 05:24
なんか紺野さんかっけぇー…
149 名前:おるぷち 投稿日:2006/07/08(土) 22:06
>148 :名無飼育さん
川o・−・)完璧ですから!

いろんな意味で紺ちゃんって女の子っぽいと思うんですよね。

さて、次は「そのよん。」です。
今回はちょっとシリアス…かな?
150 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/07/08(土) 22:07
そのよん。

「月と太陽」

151 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/07/08(土) 22:08
綺麗な月。


今夜は月が明るすぎる。
あたしは部屋の電気をつけずに
窓からぼんやり月を眺めてた。

自分で決めた事。
だから大丈夫。
だけどつかみどころのない不安は
身体のはじっこからはじっこを
行ったり来たり。
152 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/07/08(土) 22:08
ああ、こんな夜はあの子に会いたい。
ふわっとした微笑みを見る事ができれば
きっと大丈夫。
抱き締められたなら
泣いちゃうかもしんないけど。。。
153 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/07/08(土) 22:08
おはよぉーございまぁす。
明るい声が行き交う楽屋。
あたしが着いた時には
もうほとんどのメンバーが揃ってた。
一等先に見つけた紺野は小川と楽しそうに話してた。
だけど、あたしの声に嬉しそうに
微笑む事は忘れないんだ。
嬉しいなあ。
よしこに話し掛けられて
なんともない感じで話してるけど
ずっと紺野を意識してるあたし。
154 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/07/08(土) 22:08

「ちょっと、あさ美ちゃぁん、聞いてるのぉ?」

小川の声におかしくなる。
きっと紺野もあたしを意識してる。
あたしがよしこと何話してるか気にしてた。
可愛いなあ。

「メンバーを月か太陽に分けるとしたら…」

なんでか分かんないけど、いつの間にか
楽屋はそんな話になってた。
155 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/07/08(土) 22:09
「安倍さんは太陽です。」

おまめちゃんが嬉しそうに言う。

「その笑顔はみんなをほんわかさせますから」
「いゃあ。なっち照れるべさー」

今日も変わらずなっち大好きおまめちゃんだなあ。


「梨華ちゃんは月。」

やぐっつあんがいたずらっぽい顔で言う。

「そして当然三日月。」

間発入れずによしこが言う。

「え?なんで」

不思議顔の梨華ちゃんに2人は声を揃える。


『シャクレてるから!!!』

「なによー!じゃあ、まりっぺは太陽!」
「やっぱ?オイラってば明るいからぁー」

「そんなウルサイ月はいないからですぅー」
「なんだとー!このアゴン!!」

2人が戯れてる間にも話は進む。
156 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/07/08(土) 22:10
「かおりは月だねー。ぽやーっと光ってる感じ」
「紺野もだねー。ぽやーっとしてる、まぁるい月」

紺野という名前につい反応して圭ちゃんに笑われてしまった。
確かに紺野は月かも。
まぁるい月と紺野の顔を思い浮かべたら
何だかすごくマッチしてちょっと笑っちゃった。
紺野は怪訝な顔をして

「何か変な事考えてません?」

と鋭い事を言う。

「え?いや、別に」

危ない、危ない。
顔がまるいのを紺野は気にしてるんだから。
そこが可愛いのになあ。
157 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/07/08(土) 22:10
「麻琴は太陽だね」
「辻・加護もね」
「ごっちんは月だね」
「んあ?あたし月?」
「んーーー太陽のキラキラってより妙に明るい月」
「そぅお?」

妙に明るい月…昨夜のような月?
あんなに輝いてるのに妙に寂しくさせる月…

「後藤、月?」

圭織が唇に指を当てて不思議そうに言う。
158 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/07/08(土) 22:11
「あたしには太陽に見えるけどなあ。」

その大きな瞳にあたしは目を反らしてしまった。
なんだか気まずいというか、恥ずかしいと言うか…

あたしは圭織の太陽になんかなれない。
159 名前:おるぷち 投稿日:2006/07/08(土) 22:12
今日はここまでです。

そのさん。から結構時間的に
ワープしちゃってます。
160 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/07/11(火) 22:43
あの頃。


あたしがまだ「恋」を分かってなかった頃。
あの大きな瞳でじっと見つめられた事がある。
たくさんマバタキをしていたのは
もしかしたら涙を堪える為だったかも知れない。
161 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/07/11(火) 22:44
あの頃。


あたしは本当に子供で、考え無しで
今思うと本当に酷い事をしてた。
今もどっかでその事が引っ掛かってて
だからといって今となってはどうする事もできない。


本当は
すごく、すごく酷いんだけど。
紺野に恋する迄その痛みを知ろうともしてなかった。

今だから。
紺野に恋してる今だから分かる。
162 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/07/11(火) 22:44
あたしは今、人生の分かれ道ってやつに立っている。
だから…
だから…
自分勝手な考えに頭をふるけど
心のイガイガは取れやしないんだ。
163 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/07/11(火) 22:45
「後藤さんは太陽ですよ」

紺野が微笑む。

「んあ?なんで?」
「いてくれるだけで心が明るくなるんです。
あったかくなるんです。
でも…いないと暗くなっちゃいます。」

夕暮れ時。
土手を手を繋いで歩くあたし達。
あんまり夕日が大きかったから
タクシーを降りて、あたしんちまで歩く事にしたんだ。
紺野の言葉にあたしは嬉しくなる。

「そっか、紺野にとってあたしは太陽かア」

手をぎゅって強く握ったら紺野もぎゅって強く握り返してくれた。
こんな事がすごく嬉しい。
164 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/07/11(火) 22:45
「後藤さんにとって紺野は?」

昼間の楽屋での話であたしの中では紺野のイメージは
思いっきり月になっちゃってる。
でも紺野の言葉を聞いたら、それも本当な気がして
迷ってしまう。あたしも紺野がいるのといないとじゃ
心の温度が変わってしまうから。

「紺野は月でも有り太陽でも有るんだよねえ。
紺野、1人で欲張りだねえ」

「なんですか、それは」

あきれ顔の紺野。でも目は笑ってる。

「いいじゃん。昼も夜も紺野って事じゃん。
うん、あたしイイコト言った♪」

自分の答えに満足!紺野を見ると…真っ赤だし。

「こ、これは夕日のせいですからね!」

あたし何も言ってないじゃん(笑
165 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/07/11(火) 22:46
「ご、ごとーさんは!私の事好き過ぎです!!」
「好きだよー。好き好き!だーい好き!」

「…んもぅ。ばか…」

くわーーー!紺野の顔!
可愛すぎるんですけど!
照れ困ってるんですけど!自分で言ったくせに。
うひゃーーー。なんだか、あたしが恥ずかしくなってきた。
可愛すぎる紺野に照れちゃって顔が熱くなる。

「これは夕日のせいだかんね!」


「私、何も言ってませんよ?」
166 名前:おるぷち 投稿日:2006/07/11(火) 22:48
本日はココまで。

夕日の中いちゃつくバカッポーw
照れ困り顔の紺ちゃんを想像してください。
( ´ Д `)あたしみたいになるっしょ?
167 名前:名無し飼育さん 投稿日:2006/07/12(水) 00:47
更新乙です
こんこんツンデレwww
168 名前:おるぷち 投稿日:2006/07/17(月) 19:26
>167 :名無し飼育さん

川o・-・)私がツンデレだとすれば後藤さんはデレデレですね。

( ´ Д `)…否定できないけどさ…

んでは、続きいきまーーーす
169 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/07/17(月) 19:27
「ねぇ、後藤…」


大きい目と厚い唇。
圭織が仕事終わりにあたしに話し掛けてきた日の事
今でも覚えてる。
まだまだ仕事に慣れてなくて
まだまだ先輩に追いつけなくて
なんだか地に足が付いてないとゆーか
ふわふわしてたあの頃。
14歳のあたし。
170 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/07/17(月) 19:27
その頃の圭織はやっぱし天然な人ではあったけど
キレイな大人に見えたし妙に色っぽく感じたのを
覚えてる。初めて夕食に誘われて
緊張というより

「なんでココにあたしは居るんだろう?」

そんな風に不思議に思ってた。
長い髪が圭織のゆっくりした動作と一緒に揺れてるのとか
艶っぽい唇が動くのをじーっと見てた。
171 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/07/17(月) 19:27
「ねぇ、後藤。圭織とつきあわない?」

食事帰りに突然言われてビックリしたけど、
ただ頷いてるあたしがいた。

月の下で微笑む圭織はひどくキレイで
別の世界の人みたいに見えた。
神秘的でやさしいオーラみたいのをまとってるみたい。
そのまま、そっとキスをされて…
あたし達は付き合い始めたんだ。

172 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/07/17(月) 19:28
「ねぇ、後藤…」そう呼びかける唇に安心した。

あたしの髪を長い指で梳いてくれるのが気持ち良かった。

なにか良い事があると子供のように喜ぶ姿が可愛かった。

あたしの事を自分の事みたいに考えてくれるのを嬉しく思った。




だけど、まっすぐな瞳を見つめ返す事はできなかった。
173 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/07/17(月) 19:29
「後藤は圭織の事なんか好きじゃないよ、
だから…別れよう」

イッパイまばたきをしながら
圭織はハッキリとそう言ったんだ。
責めるでもなく、わめくでもなく。

ただ、そう言った。

174 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/07/17(月) 19:29
「後藤さん?」
「ん?ああ」

目の前で紺野が不思議そうな顔をしてた。

「お茶、冷めちゃいますよ?」

テーブルの上にティーカップがあるのに
初めて気付く。ああ、いけない。
ついボーーーっとしちゃった。

「何かあったんですか?」

2人掛けのソファで隣同士。
紺野はゆっくりあたしに体重を預けてくる。
そっとあたしの手を握ってくる。
175 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/07/17(月) 19:30
紺野が触れた部分がぽっかりあったかくなる。
そんな事が嬉しくて愛しい。

「紺野の事、好きだなあ…」

つぶやくあたしに頬を赤くする。

「今、あたしに紺野の太陽パワー流れてきたよ。
なんか、あったかい」

紺野は嬉しそうに微笑むとそっと握ってた指を
一旦ほどいて腕を絡ませて、あたしの手を
両手で包み込んだ。

「もっと、あったかくなりましたか?」
「うん。あったかいよ」
176 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/07/17(月) 19:31
微笑みあう2人。
あったかい世界。
幸せな空間。

「紺野。あたしがもしもかぐや姫とかでさ、
遠くに行っちゃったらどうする?」
「追いかけていきますよ」

「追いかける事がどうしても出来なかったら?」
「それでも、ずっと好きでいます」

あたしの突拍子もない質問でも
紺野は丁寧に答えてくれる。

「ありがと」

紺野の太陽パワーは絶大だ。
なんだか背中を押された気分になった。

その夜は手を繋いで眠った。
外で月は鋭く光ってた。

177 名前:おるぷち 投稿日:2006/07/17(月) 19:33
本日はここまでです。

なんとなく、ごっちんの過去はかおりん!と
閃いてしまったんで、こんな感じにしましたが
どうなんでしょうかあ。
178 名前:konkon 投稿日:2006/07/17(月) 20:06
今日一気に読みました。
ちょっ、後藤さんwww
めちゃくちゃなとこがあるけど面白いです。
今回はちょっとしんみりですけどいい感じだと思いますよ♪
179 名前:おるぷち 投稿日:2006/07/21(金) 21:15
>178 konkonさん
うあーーー。ありがとうございます!
うちの後藤さんはめちゃくちゃな所もある子ですが
よろしくお願いしますw
180 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/07/21(金) 21:16
次の日。
事務所にメンバーが全て揃った所で
あたしと圭ちゃんの娘。脱退と
ユニット再編成の発表がされた。

固まった空間の中で紺野があたしを見つめてきた。
あたしは‘うん’て頷く。
紺野は…泣きそうな笑顔をあたしに見せた。
181 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/07/21(金) 21:17
やぐっつぁんがボーゼンとしてたり
あたふたと慌ててるなっち、
泣き始める後輩メンバーを冷静に見てた。
隣で圭ちゃんは妙に凛とした顔をしてた。

圭織は…大きな瞳で一点を見つめてて
動じる事なくそこに立ってた。
他のメンバーとは明らかに違う彼女を強いと思った。
182 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/07/21(金) 21:17
いつだって彼女はそうだった。
決まった事をグダグダなんか言わない。
突然スケジュールが変わっても
突然ダンスが変わっても、歌詞が変わっても
すぐに「よし、分かった」なんて前に進む。
口から出る言葉は
「そーですかぁー。はーい」
とか、ちょっとぽわっとしてて一見強そうには
見えないけれど。
あたしにとって圭織はちょっと怖いけど決して嫌いな訳じゃなくて
むしろ頼れる、そんな人。心がまっすぐで強い人。
その強さをぽわっとした雰囲気で包んでいる人。
そして、やさしい人。
強くてやさしい、この人を傷つけてしまった事を
今更後悔しているあたしはどうなんだろう。
183 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/07/21(金) 21:18
解散した後、紺野がそっとあたしのシャツの裾を
掴んだ。何も言わないでまん丸な目に涙を貯めて。
だけど決して流さずに。
紺野の肩を引き寄せてあたしの胸に紺野の頭を
くっつける。ぽんぽんって頭を撫でたら
しゃくりあげて泣き出した。

部屋の中はまだメンバーが固い表情で留まっていた。
みんなそれぞれに複雑な想いを抱いているに違いない。
184 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/07/21(金) 21:19
「みんなー!前へ進もう」

圭織が突然のんびりした口調で話し始めた。

「悩むのは仕方ないよ。でも決まった事なんだ。
一歩一歩ずつでも、前に進もう」

圭織だってあんなに愛してるタンポポからの
卒業にショックうけない訳ないのに
笑顔でそう言った。
太陽みたいな熱さを内に秘めて
ほんわかした月を表に出す、
そんな人なのかもしれない。
185 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/07/21(金) 21:19
圭ちゃんが圭織の肩をぽんって叩いた瞬間
泣き笑顔になったのをあたしは見逃さなかった。
だけど、すぐに元に戻って

「さーーー、解散、解散!早く帰って明日からに備えるんだよー!
矢口、マッパで寝て風邪引かないでよ?」

一瞬とまどったやぐっつぁんも

「ちゃんと布団かぶってるから大丈夫だよーだ!
圭織こそ交信しすぎて朝になっちゃった!とか止めてよ?」

あちこちでクスクス笑いが洩れて
ぎこちないままでも、何とかいつもっぽい雰囲気を
流してメンバーはそれぞれ帰宅した。
186 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/07/21(金) 21:20
「ごめんね、紺野。」
「どうして謝るんですか?」

「今日まで、黙ってたからさ」
「…はい」

「仕事の事だから、娘。の一員として聞いて欲しかったんだ。
今回はユニットの事もあるし言えなかったってのもあるけど」
「…はい」

「怒ってる?」
「いえ。ちょっと、まだ気持ちの整理がつかなくて。
でも、これでいいんだと思います」

「ありがと」
「後藤さん。卒業しても…一緒にいていいんですよね?」

「当たり前じゃん」
「だって…昨日、あんな事言うから」
187 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/07/21(金) 21:20
昨日の事。

『紺野。あたしがもしもかぐや姫とかでさ、
遠くに行っちゃったらどうする?』

『追いかける事がどうしても出来なかったら?』

そりゃ、不安になるよね。
188 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/07/21(金) 21:21
「あれはさ、仕事の事だからって言いつつの
あたしの葛藤。本当はちょっと不安だったんだ、
娘。離れるの。でもさ、昨日の紺野の言葉で
大丈夫って思ったんだよ?」

真っ赤な目のままあたしを見て紺野ははにかんだ。

「役にたてたんですね、私」
「いつも支えてくれてんじゃん。
微笑んでくれるだけで幸せ感じるんだから。
紺野が恋人でいてくれるから
あたし、何度も救われたし、勇気付けられた。」

真っ赤になる紺野。

「恥ずかしいから今日しか言わないよ?こんな事」

紺野は目をぱちくりしてから真面目な顔して

「結構しょっちゅう恥ずかしい事言われてる気がしますけど」

て、そうだっけ?(照

「嬉しいですけど。」

そう言ってぎゅってしてくれたから
あたしもぎゅってした。
紺野ってふわふわで気持ちいー。
大好きだなあ。
189 名前:おるぷち 投稿日:2006/07/21(金) 21:23
本日はここまでです。

後藤さんは割と仕事とプライベート分けるタイプみたいです。

川o・−・)でも仕事場でなにか叫んでませんでしたか?
( ´ Д `)…
190 名前:おるぷち 投稿日:2006/07/28(金) 20:47
紺ちゃんついに卒業しちゃいましたねー。
んでも、まだまだ彼女を書いていきたいな、と
思っておりますです。
彼女の未来に幸あれ!
191 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/07/28(金) 20:48
次の日、あたしは圭織を待ち伏せた。

「ねぇ、圭織。ご飯食べに行かない?」

本当はすっごい勇気いったけど
すっごいさり気ない振りして誘ってみた。
圭織は不思議そうにしながらもあたしに付いて来てくれた。
192 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/07/28(金) 20:49
「ねぇ、後藤。ここって…」


そう、ココは最初に圭織に連れてきてもらったお店。
あの日と同じ物を注文するあたし。
あの日と同じ物を注文する圭織。

「覚えてたんだ」
「ごとー記憶力いいんだよ、結構」

「そうだっけえ?」

圭織が笑う。あの日よりもうんとキレイに。
食事中は思い出話で盛り上がった。
あたし達が付き合ってた、たった3ヶ月の事、
あたしが娘。に入ってから今までの事。
今までそんな話した事なんかなかったのに。
193 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/07/28(金) 20:49
「圭織はねー、後藤見てこの子だ!ってピピッときた訳よ」
「あたしは圭織の事、天然だけど大人だって思ってた。
今思うと結構美化して見てたような…」

「どういう事よーーー?後藤だって見かけだけ大人で
中身てーんで子供だったじゃな〜い」

笑いあう2人。今まで想像した事さえなかった今。
凄いね、時間って。
194 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/07/28(金) 20:50
「今日さ、誘ってくれて嬉しかったよ。」
「…あのさ、圭織。あたし圭織に謝りたくて」

「謝る?なにを?」
「だって、あたし…圭織の事いっぱい傷つけたんじゃない?」

「そうだなあ。でもさ、そういうのって仕方ないじゃない。
あたしにとって後藤は運命だって思ったけど
後藤はあたしを運命って思えなかった。
そういう事でしょう?そりゃ哀しかったけどさ。」
「うん。でも…」

「いい恋してんだね。」
「うん」

「紺野と付き合ってるんでしょ?なんかさ、後藤変わったよ」
「そう、かなあ?」

「うん。大人になった。だから圭織を今日誘ってくれたんでしょ?」
「あ〜いや、それも。ごめん。今更だよね」

「ううん。圭織は嬉しいよ、大人になったね、後藤」
「なんか圭織お母さんみたい」

「ええ?こんな大きな娘もった覚えないよ。でもそっか。
後藤にとっての圭織はあの頃からお母さんだったのかも」
195 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/07/28(金) 20:51
そう言われて妙に納得した。
圭織はいつだって見守ってくれるお母さんみたいな存在だった。
だけど、ちょっとだけ大人になったあたしは
そんな自分を見せるのが少し気恥ずかしかった。

「今更って言うけどさ、今だから言えるって事もあるんじゃないかな。
成長したって事だよ。うん、前向きだね。いい事だよ!」

そういや梨華ちゃんのポジティブ連呼は圭織のアドバイスからって
聞いたような。ようするに…

圭織はみんなのお母さん?
196 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/07/28(金) 20:51
そう言ったら


「圭織だってまだ甘えたい年頃ですぅーーー!」

なんて拗ねられちゃったけど。

今日、圭織を誘って良かった。
胸のイガイガは思いの他あっけなくどっかに行っちゃった。
197 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/07/28(金) 20:52
帰り道。
あの頃、告白された所で圭織はすっと手を差し出した。

「お互い、がんばろ?LOVE & PEACEだよ!」
「うん。圭織って…なんか凄いね」

「そう?」
「うん、ありがと。」

「うん。ありがと。」

ぎゅって握手して照れた顔の圭織と別れた。
途中、後ろを振り向くと圭織はやさしい笑顔で
手をぶんぶん振ってくれていて、気持ちがあったかくなった。
198 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/07/28(金) 20:52

圭織は太陽でもあるんだ。


そっか、誰でも太陽と月を持ってるのかもしんない。

199 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/07/28(金) 20:53
家に帰ってあたしは紺野に電話した。
外はスッカリ真っ暗で電気は消したまま。

「紺野?ねえ、今日は月がすごいきれいだよ。
あたしとお月見しない?」


もうすぐ、あの子があたしの家にやってくる。
きっと太陽のような笑顔で。
200 名前:おるぷち 投稿日:2006/07/28(金) 20:54
そのよん。終わりです。

紺ちゃんをこれからも書きます!
とか言っておいて今回あんまし
紺ちゃん出てきていない…w
201 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/08/23(水) 20:34
続きはまだですか?

レスは無くとも、ROM読者は数知れずですよ♪
202 名前:おるぷち 投稿日:2006/08/23(水) 22:14
>201:名無飼育さん
おお、そうなんですか。嬉しい一言です。
最近随分忙しくてすいません。
大分お待たせしましたが、ようやく書ける状況になりましたです。
それでは、どうぞ読んでくださいませ♪
203 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/08/23(水) 22:15



そのご。「ワガママ」


204 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/08/23(水) 22:16
「いやぁ〜ん、もぅみきたんったらー甘えん坊さん♪」
「どぉせ美貴は末っ子ですよーだ!」

ここは事務所の会議室。
なぜか呼びだされた、うちら3人。
「呼び出し」て聞くと、なーんか嫌な予感、するんだよね。

それに…さっきからずーっとイチャイチャしてる2人。
あたしなんか中々紺野に会えないのにさ。
ちらっと見て小さくため息をついた。
あ〜あ、紺野は今頃何してんだろお?

ぼーーーっと紺野のこと考えてたら
いつものごとく陽気につんくさんご登場。
口を開いて出た言葉は、ほらね、予感的中。
205 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/08/23(水) 22:16
「どうかしたんですか?」


携帯の向こうから聞こえる紺野の声。
娘。卒業以来バタバタしててあんまし会えなくて
最近はこうして電話で話す事が多いあたし達。
あたしの声のトーンなんかで紺野はスグあたしが
今どんな感じか分かるらしー。
すんごいよねー。これって愛って奴ぅ?

「いやーなんか今日はイチャイチャとこぅ…
居心地悪くてさぁ。はー。それが続くと思うと
さすがのあたしも憂鬱だよー」
206 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/08/23(水) 22:16
そう。今日呼ばれた理由ってのが
3人でのユニットの話。
「ごまっとう」て…どうなの?実際。

「後藤さんは意外と人見知りですしね」

うう。そうなのだ。そんな風に見えないらしーけど
実は結構人見知りちゃんだったりする訳よ。
いや、2人とも別に知らない人って訳じゃないけど
そんなにちゃんと話した事ないし。
207 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/08/23(水) 22:17
「紺野〜助けてぇ。」

ああ、紺野に会いたい。ぷにぷにほっぺに癒されたい。
そんな事を思っていると

「今、どちらですか?」

おお。なんとビックリ!言わなくても紺野には通じたらしい。
やっぱしこれも愛ってやつぅ?

「ごとーの部屋!!」

お見せできないのが残念な位
とびっきりの笑顔で答えるあたしなのだ。
208 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/08/23(水) 22:18
「うわぁああ!!!」
紺野が来るのが楽しみすぎて外で待ってたあたし。
それに気付かずにチャイムへまっしぐらだった紺野。
どうやら、すんごい驚かせちゃったらしい。
でっかい目がさらにクリンクリンで可愛い紺野。

「こんのーーーーー♪」

ぎゅむぎゅむ抱きしめるあたしに

「ちょ!後藤さん外!外ですから!!」

慌てる紺野がやっぱし可愛い。
仕方ないから腕をつかむだけで我慢するあたし。
あたしの部屋は2階でそこに着くまで
紺野の腕を離さない。
ああーこれ!この感触よー
細いのに、ぷにっと柔らかい腕。気持ちいいなあ。
209 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/08/23(水) 22:18
ようやく部屋に着くと

「おじゃましまーす」

なんて相変わらず礼儀正しい紺野。

「ねぇねぇ紺野。すんごい久しぶりだよねえ!」
「後藤さん、落ち込んでたんじゃないんですか?」

困ったような呆れたような顔する紺野。

「ええ〜。だって紺野来てくれたら吹っ飛んじゃったんだもん」
「そ、そうですか」

あ!今嬉しい顔した。絶対した!ふふってなったもん。
嬉しいなあ。後藤は今モーレツに感動してるよ!


ちゅ。


軽く口付けて「へへー」て笑うと紺野も恥ずかしそうに笑った。
紺野って凄いなあ。めちゃくちゃ癒される。
210 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/08/23(水) 22:19
「ねぇねぇ紺野。もぅぎゅってしていい?」
「あ、え。あの。。。そんな事、聞かないで下さいよ」

だって真っ赤にうつむくのが可愛いんだもん!
んじゃ、さっそく!て、ぎゅってしたら
紺野の髪の香りがふんわりしてきた。

「紺野の匂いだ〜」

クンクンするあたしに困った顔の紺野はふと何かに目を止めた。

「後藤さん!明日、何時ですか!?」
「んあ。明日は事務所に9時だったかなー」

なんで、そんな事言うのさ。明日の事なんて考えたくないのに。
今を大事にしたいのに。


時計を指差す紺野。時計…隠しとけば良かった。
211 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/08/23(水) 22:20
「早く寝ないと。もう遅いですから、ね?」
「ええーーーー。もう?つまんない!」

「私は…会えただけでも嬉しいし、つまんなくないですよ?」

う。そんな言い方されたら何も言えないじゃん。
紺野ってあたしの扱い方分かってるなあ。

「それとも、これから…」
「これから?」

目を輝かせたあたしだったのに

「お部屋のお掃除でもしますか?」

がく!ずっこけちゃったじゃん!
そういや紺野一瞬この部屋入る前にピクッてしてたな。
部屋の散らかり様を気にしてたのか。
確かに最近忙しくて…てのは言い訳だけど(笑)
掃除してなくて結構凄い事なってんだよなあ。
へへへへ…て頭かくあたしに、にーっこり笑って

「寝ますよね?」

て。もう、あたしの扱い方分かりすぎぃー。
212 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/08/23(水) 22:20
まぁいいけど。


あたしだって紺野に会えただけで
嬉しいもん。紺野の事ぎゅーってして寝るなら
幸せな夢、絶対見れるもんね!
213 名前:おるぷち 投稿日:2006/08/23(水) 22:21
本日はここまでです。

今回はこんな感じであっまあまラッブラブ〜な
2人を書いていきたいな、と思います。

どうぞお付き合いくださいませ。
214 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/08/23(水) 22:32
さすがコンコン♪w

いやいや、ほのぼのしますわ。
急かしたい気も山々なんですが、
ほどほどマイペースで行っちゃって下さい。

更新チェックは欠かさない一読者でした。w
215 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/08/25(金) 17:55
あまあまでラブラブな後紺大好きです
何度も読み返してしまいます
216 名前:おるぷち 投稿日:2006/08/25(金) 22:01
>214 :名無飼育さん
ありがとーございます!
ちょっと時間できたんで何とか更新は
少しずつですができそーです。

川o・−・)完璧です!


>215 :名無飼育さん
ラブラブいいですよねw
何度も読み返してもらってるなんて
ありがたやーありがたやー



んでわ。本日分でございます。
217 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/08/25(金) 22:03
朝あたしが目を覚ますと紺野はあたしよりも遅くていいのに
すでに起きててキッチリ身支度もしてた。
そんなにクセ毛なんか気にしなくていいのに
絶対あたしより早く起きてストレートアイロンなんだよね。
紺野の声で目覚めるのは気持ちいいからいいんだけど。

「ごとーさん?朝ですよ?起きてください」

て、あの声で起こしてくれんだよ?
あの柔らかい声で。わざとゴネると困った顔して
一生懸命お布団とかあたしの腕ひっぱったりしてさ。
それが楽しくて仕方ないんだよねー★
218 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/08/25(金) 22:04
紺野はキッチリ朝ご飯の時間も計算して起こす。
にこにこしてトースターに食パンを入れる。
あたしも簡単に卵料理とかサラダとか作って
その間に紺野が今ハマッてる健康ドリンクが
作られる。いつの間にかドリンクの材料が
あたしんちに持ち込まれてるんだよねえ(笑
ちなみに今は豆乳にハマッてるらしくて
本日はココア豆乳らしい。
全部揃うとやっぱり礼儀正しく
「いただきます」
手を合わせて食べ始める紺野。
ゆっくり、ゆっくり食べる紺野。
モチロンその時間も計算して起こされる(笑)
あたしが食べ終わるとあたしは紺野を観察する。
それに気付かれると早く出かける準備をするように
言われて、少しぶーたれながら着替えたり
メイクをする。その間に紺野は食べ終わり
食器を片付ける。
219 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/08/25(金) 22:04
いつの間にか決まったあたし達の朝の時間。
その「あたし達だけの時間」とか「役割」とかが
なんか嬉しくてくすぐったいんだよねぇ。


例えば歩く時どっち側だとか
会えない日の電話はかわりばんこだったりとか。
ちょっとずつ何気なく決まっていく
あたし達なりのルールが居心地いいんだよね。

「いってらっしゃい」

手をふりふり送ってくれる紺野。
あたしが離れてもずーっとずーっと見送ってくれる。
220 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/08/25(金) 22:05
「おはよーご…ありゃ、一番乗りだ。」

紺野は絶対ちょっと早めに着くようにって
起こしてくれるからなあ。。。
あたしは窓際のイスに座って
『今、到着なのだ★』
て、紺野にお知らせメールを打つ。
それから、それから…ちょっと紺野が照れちゃうような
一言を入れる。今日はどぉしよっかなー?
なんてウキウキで考えてたあたしの目の前に
いつの間にかミキティが立ってた。

「おはよう、ございます」
「お、おはよーーー」

なんか、怖いんですけど。何?ごとーなんかした?
ちょっとビクビクしてるあたしにツカツカツカーと
恐ろしい速さでミキティは近づいてきた。
221 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/08/25(金) 22:06
「それ!メールだよね?誰に打ってんの?」
「んあ?」

「まさか、あやちゃんじゃないよね?ありえないよね?」

な、なに?なんなの?
あまりの剣幕にぶんぶんと横に首振るしか出来ない。
目が怖い。この人絶対何人かやっちゃってるよーーー。
助けて紺野――――!!!

「本当に?」
「あの…娘。の後輩に、なんだけど、、、」

「そう!ならいいんだけど!」

納得したんなら、その恐ろしい目でごとー見るの辞めて欲しい。

「ごっちんさぁ、あやちゃんの事、どう思う?」
「は?まっつー?どうって?」

「だからぁ、好きか嫌いかっつってんの!」

まっつーの事はそりゃ嫌いじゃないよ。
すんごい好きって訳でもないけど。えっと…
どう答えれば怒られないんだろう?(汗
222 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/08/25(金) 22:07
戸惑ってるとガシッと両肩を捕まれた。

「いい!?あやちゃんは美貴のだからね!手ぇ出さないでよ!?」

…んあ?なんだ、ヤキモチか。ミキティ可愛いトコあんじゃん。
思わず笑ったらずんごい睨まれた。

「ナニ笑ってんの?意味分かってるの?いくら先輩でも
あやちゃんに手ぇ出したらただじゃおかないんだから!」

「あは。あたし恋人いるからー。」

「…でも、恋人いてもさぁ」
「あたし、その子の事めっちゃ愛してるから」

「あ、そう?そっか。ならいいけど…」

どんどん小声になってくミキティ。なんか恥ずかしそうに
赤くなってうつむいちゃってるし。可愛いなあ。一生懸命だなあ。

「ミキティはまっつーが大好きなんだねえ」
「え。まぁ、そりゃ。うん」

さっきとは別人みたいにモジモジしだすミキティ。
おおーーー。いいねぇ。
223 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/08/25(金) 22:08
「だったら大好きな人の事信じてあげなきゃあ」
「いや、あの。信じるも何も…まだ…言ってないし」

「んあ?2人付き合ってるんじゃないの?」
「そんな風に見える?」

見えるよ、見えない訳ないじゃん。
昨日のラブラブっぷりは半端なかったぞ。

「すっごくラブラブだったから。」
「ええ!?やぁだーーーー!ごっちんったらぁ!んもう!」

真っ赤になって嬉しそうにあたしの肩をバシバシ叩く。
うぉお。めちゃイタイ。
つーか、これ誰?さっき睨んでた人とは思えないんですけど。

「だったら告白すればいいじゃん?」
「そんなん簡単に言えないよーーーー!美貴これでも
すんごいシャイなんだからーーーー!無理!絶対無理!」

「でもさー」
「ありえない!マジありえないからーーー!」

まだ嬉しそうにキャーキャー言ってるし。
ううむ。ミキティって面白いな。
224 名前:おるぷち 投稿日:2006/08/25(金) 22:09
本日はここまでです。

実はGAMな2人を書くの初めてなんですけど
どうなんですかねえ?
225 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/08/29(火) 21:39
「何やってんの?」

ふと気付くとまっつーがすんごい不思議顔でコッチ見てた。
あんまりにもミキティが騒いでたから来たの気付かなかったよ。

「おはようございます」
「おはよー、まっつー」

ちらっと見るとミキティはまだ真っ赤な顔してるし。

「あ、あやちゃん、おはよぅ」

おお!乙女だ!ここに乙女がいます!!
さっきまでは肉食獣って感じだった乙女がいます!

「で、2人で楽しそうに何話してたの?」

言える訳ないよねぇ。ミキティうろたえてるし。

「いや!別に。あの、その。ごっちんの!
そぅごっちんの恋人の話をね!してたんだよね!」

はぃい〜〜〜?

「へー、ごっちん恋人いるんだぁ。どんな人?」
「あ〜えっと、癒し系?」

へーいいなぁ、いいなぁ!なんて盛り上がってるし。
もぅお前らさっさとくっつけ。
そう思わずにはいられないあたしだった。


いや、待て。まっつーはどうなんだろ?ミキティの事。
226 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/08/29(火) 21:40
「ねぇねぇごっちーん。ごっちんってばぁ」
「んあ?」

撮影の空き時間。いつの間にか居眠りしてたらしーあたしを
ゆさゆさ揺らす奴がいる。一生懸命目を開けると
遠慮なくゆさゆさを大きくしてるまっつー。
まっつーが今、控え室に来たって事は
ミキティのソロ撮影中なんかなー。なんて
頭ん中でボーっと考えてた。

「朝、本当は何話してたの?」
「んあ〜〜〜?」

「本当は違う話でしょ?」

んあ!バレテルじゃん!どうすんのさ!

「あたしの話?」

ど、ど、ど、どうすんのってば!
227 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/08/29(火) 21:41
「ごっちんって分かりやすいネエ。美貴たんと一緒」
「そ、う」

ありゃーまいったな。黙ってるあたしに
まっつーはニッコリ微笑んだ。

「うちのみきたんが何か見当外れな迷惑な事言ったんでしょ?」

んあ?ミキティの気持ちバレバレ?

「その、まっつーはミキティの事…」
「大好きだよ?美貴たんがあたしの事大好きなのも知ってる」

「…すごいねえ」
「分かりやすいから、あの人」

ふふふって余裕な顔。凄いなあ。あたしとは大違いだ。

「でもね、物足りないんだよね〜」
「んあ?」

「どうしてもあたしを手に入れたい!て気持ちが足りないのよ。
だからね、絶対こっちからは言わない。言わせてやるんだ」

おお!強気だ!自信満々だあ!。
228 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/08/29(火) 21:41
「で、ごっちんは?」
「んあ?」

「どっちから告白したの?」
「あ〜、あたし、かな。」

「へー!どうやって?」

どうって…最初はあいまいに言って。
通じないと思ってたら通じちゃってて。
でも通じてないと思ってたから誤解されちゃって。
んで、最終的には…

「叫んだ。」
「叫んだ?」

「好きだーーーーー!って大声で」

…沈黙。
まっつーの顔がみるみるゆがんでいく。
目がまん丸になって口がモゾモゾーってなって。
で。勢い良く噴出した。

「あははははははは!まじで?叫んじゃったの?
好きだー!って?すっごいねえ!」

机バンバン叩いてるし。そんなに笑う所?

「ご、、ごっちんって随分イメージとキャラ違うんだ〜。
イイ!実にイイ!!相手は?どうだった?」
「恥ずかしいって怒られた」

「ぎゃははははははは!!!!」
「そ、そんなに笑わなくてもいいじゃん」

「やー、でもOKだったんでしょ?いいなぁ。
羨ましいわー。みきたんも叫んでくんないかなあ?」

ん?最後はマジっぽかったぞ。
…がんばれ、ミキティ。
229 名前:おるぷち 投稿日:2006/08/29(火) 21:43
ちょこっと更新〜
暇になる予定が思いの他忙しくて参っております(´Д`;)
結構ミキティ書くのがオモロイです

さて、そのミキティ…叫ぶか!?
川VvV从さけばねーよ!
230 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/08/30(水) 00:16
(〃^∇^)o_彡バンバン!

いや、ぜひとも叫んで欲しいっ!
ガンバレ、もっさん!w
231 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/08/30(水) 00:40
かわいい作品ですね
楽しみにしています
232 名前:おるぷち 投稿日:2006/09/02(土) 22:27
>230 名無飼育さん
川VvV从だ、だ〜か〜ら〜叫ばないって!
焦っている藤本さんからのコメントでしたW


>231 名無飼育さん
ありがとうございます!
ふにふに〜なごっちんで行きたいと思います!
233 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/09/02(土) 22:29
「…てな訳なのよー」

おかげで今日はすっかり仲良くなっちゃったというか
まぁ昨日みたいに居心地悪くなくて良かったけどさ。

「良かったじゃないですか」

紺野もそう思ってくれたらしい。多分、今にこにこしてる。
そう、これは今日の電話。
さすがに連日呼び出す訳にもいかないからねえ。

「あとさ、紺野。部屋、ありがと」

今日家に帰ったら、あーんなに散らかってたのに
すっかりキレイに片付いてたんだよね。

「あ、いえ。差し出がましいかな?とも思ったんですけど」
「ううん。ありがとー。助かったよ〜。
なんかさぁ、紺野っていいお嫁さんになれるよね」

「…」

あれ?黙っちゃった。
234 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/09/02(土) 22:29
「紺野?」
「え?あ、ごめんなさい。ちょっとぼーっとしちゃいました。」

「そっか。あ、昨日あたしのせいであんまし寝てないんじゃない?
ごめんね。じゃあ、おやすみ」
「おやすみなさい…」

なんか最後の方元気なかったなー。
そんなに眠かったのかな。
さて、あたしも今日は早く寝ちゃおうっと!
235 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/09/02(土) 22:30
その夜。


久しぶりに紺野の夢を見た。
ウエディングドレス着てキレイなキレイな紺野。
恥ずかしそうに、でも幸せそうに微笑むんだ。


紺野。
紺野は絶対いいお嫁さんになれるよ。絶対ね。
236 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/09/02(土) 22:31
今日は歌番組の収録。
つっても娘。司会(?)のMusixだから
気楽と言うか久しぶりに会えて嬉しいというか。
でも実際会えそうなのはやぐっつぁんだけに
なりそうな感じなんだけど。
やぐつぁんがやってるDJマリーのコーナーだからね。

「おはようございま〜す」
「おお!ごっつぁん。ひっさしぶりぃ〜。
松浦も藤本も元気でやってるかぁ?」

やぐっつぁんは相変わらずテンション高いなあ〜。
でも、その変わって無さがなんだか嬉しいなあ。
他の2人もさすがに先輩の前でおとなしい。
やぐっつぁんはニコニコ笑って

「ごまっとうかあー。いいなぁ。オイラも混ぜてよー。」

なんて、やっぱり相変わらずで

「紺野と仲良くやってるかあ?」

なんて余計な事言うのも相変わらず。(笑)
237 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/09/02(土) 22:31
「んあ〜?あたりまえ…」

「紺野ちゃん?」
「なんで?仲良し??」
「え?なになに?」

やっぱこの2人は先輩の前だろーと
おとなしい訳ないみたい…(笑)
前のめり過ぎだからー

「あれ?オイラ余計な事言った?」
「いや、まぁー別に隠してる訳じゃないし」

「そうだよなあ。あんだけ大胆に言うくらいだしなー」
「それって〜、大声で告白って奴ですかあ?」

う。まっつー勘がいいなあ。

「なんだ、知ってるんじゃん?」
「詳しくは知らないんですよー。教えてくださいよお〜」
「仕方ないなあ。実はさーごっちんってば…」

て、おいおい。
やぐっつぁんは可愛い子に弱いからなあ。
ミキティも全然意味分かってなかったのに
興味津々でやぐっつぁんの話聞いてるしー。
まぁいいけどさあー。
238 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/09/02(土) 22:32
やぐっつぁんは面白おかしく話してて
かなり大袈裟な事になっちゃってるし。
「ええー。」「まじで〜」「いやぁ〜///」
なんてリアクションいいもんだから
ますます調子に乗ってるよ。はぁ。
3人でニヤニヤこっち見るのはやめてくれませんかねー。

そのおかげかどぅかは知らないが
収録はスムーズに進んで早く帰れる事になったん、だ、け、ど。

「ごっちーん♪この後、お茶でもしな〜い?」
「つーか、するよね?美貴達の誘い断る訳ないよね?」

妙にニヤニヤした2人に拉致られてしまった。。。
239 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/09/02(土) 22:32
行った先は甘味処。
フレッシュフルーツのカキ氷が有名なんだとか。
奥の個室に通してもらったあたし達。
あたしの正面に手を繋いだ悪人顔が1組。

「紺野ちゃんだったんだねー。ごっちんの恋人!」
「確かに癒し系だよね〜」
「矢口さんの話本当なの???」

またまた前のめりになって聞いてくる2人。
うう〜なんか逃がさないぞ!てオーラがぁああぁ〜

「あれは…真実を元にかなーり脚色してある。
大体やぐっつぁんの言う事は信じちゃあいけないのだよ」

そう言いながら目の前のカキ氷を頬張る。
こういう話はなんか…照れる///
240 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/09/02(土) 22:34
「紺野ちゃんって〜何でも言う事きいてくれそーだよねえ」
「後藤さん、後藤さんってずーっと後付いてきそう」

なんて好きかってな事言い出すし。
そんな事無いもん。紺野、結構頑固だし
怖い所もあるもん。そりゃ…ずーっと付いてきては
くれるだろうけどさぁ。なんたって愛されてるし///

「あ〜なんか顔赤い〜。紺野ちゃんの事考えてたんでしょ!?」
「そ!そんな事ないし!!」

「ふぅん?で、どうよ、紺野ちゃんって2人でいると
どんな感じなの?」
「どんなって…」

「2人になると、すっごい甘えてくる、とか〜」
「やぁだ、それはみきたんじゃん!
結構ワガママ言ってくるとか!?」
「それはあやちゃんでしょーーー」

て、勝手に2人で盛り上がってるし。


てか、そういや紺野にワガママ言われた事とかあったっけ?
241 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/09/02(土) 22:34
「ワガママねぇ…ワガママって例えば?」
「家に遊びに行ったら米洗ってって言うとか」
「それ、あたしじゃん!みきたん嫌なの〜?」

そういや、紺野の家遊びに行ったこと無いなあ。

「…いやぁ、逆にこの前、部屋掃除してもらっちゃったし」
「へー!紺野ちゃんつくすタイプなんだ!」

「そうなのかなあ?料理はごとーが作るけど。
でもさ、絶対いいお嫁さんになると思うんだよね。」
「…お嫁さんって誰の?」

「んあ?」
「だって女の子同士じゃ結婚できないじゃん」

ミキティの鋭いツッコミに頭が真っ白になった。
242 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/09/02(土) 22:36
「そんな事…考えた事なかった」
「ええ〜?考えるでしょー?
それでもいいって決めた道じゃないの?」

「みきたん!おばか!何も考えなくても
一緒に居たいって思ったんだからいいじゃん!
ごっちんは凄いよ!あれこれ考えて何もしないより
ずーーっと、ずーーーっと凄いよ!」

「あやちゃん???」

なぜか目にイッパイ涙を貯めて

「みきたんのバカーーーーーー!」

て、走って出て行っちゃった、まっつー。
ミキティも何が何だか分からないって顔しつつも

「あ、あやちゃん!!!」

なんて追いかけて行っちゃったし。
ぽつーんと置いてけぼりにされたあたし。
蝉の声とエアコンの音だけが聞こえてくる店内で
残りの溶けかけたカキ氷をとりあえず食べたけど
なんだか全然味がしなかった。
243 名前:おるぷち 投稿日:2006/09/02(土) 22:37
本日はここまでです。

夏も終わっちゃった〜。
ごっちんってカキ氷食べても「キーーーン」て
しないって前言ってましたよねえ。
244 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/09/06(水) 21:07
『女の子同志じゃ結婚できないじゃん』

昨日の電話。
いいお嫁さんになれるよって言った後の沈黙。
紺野は…なにを考えたのかな。


必然的に払う事になった3人分のカキ氷代を
おばちゃんに渡して帰り道をとぼとぼ歩く。
じりじりと熱い太陽があたしを責めているみたい。


なんであたし、いつもいつも考え無しのバカなんだろう。
245 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/09/06(水) 21:08
「も、もしもし!紺野です!!」

慌てた風の紺野は3回目のコールで出た。
今日も礼儀正しくちゃんと名乗って。
なにも言わないあたしに電話の向こうで戸惑ってる。

「あの?後藤さん?どうかしたんですか?」
「…」

「こ、こんな早い時間に電話くれるなんて珍しいですね?
あの、ど、どうしたら…えと」
「あの、さ。なんて言っていいのか分かんないんだけど」

「は、はい」

紺野は緊張するとよくどもる。今、何言われるか
ドキドキしてるんだろうなあ。なんて頭の隅で
冷静なこと考えてるあたし。

「あ〜いいや。やっぱ、あの会って…その、会いたいんだけど」
246 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/09/06(水) 21:09
まだ仕事中の紺野は終わり次第うちに寄ってくれる事になった。
きっと、随分遅くなっちゃうんだろうけど。
そんなんじゃ紺野、疲れてるだろうなあ。
これってやっぱ、あたしのワガママなんかな。
あたしが会いたいって言えば紺野は絶対来てくれる。


だけど紺野から「どうしても会いたい」なんて
言われた事、ない。
あれ?ヤバイ。さらに落ち込んできた。
247 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/09/06(水) 21:09
まっつーの言葉を思い出す。

「どうしてもあたしを手に入れたい!て気持ちが足りないのよ。」

紺野はあたしの事、どうしても手に入れたいなんて
思っててくれないのかなあ?
あたしばっかりワガママなくらい欲しがってて
紺野はそれに付き合ってくれてるだけ、とか。。。
いやいやいやいや!
そんな訳ない、うん。
だって凄い嬉しそうに来てくれるもん。
後藤さん、後藤さんってとろける目であたしを見るもん。
248 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/09/06(水) 21:10
ふと部屋を見渡す。紺野がきれいにしてくれた部屋。

冷蔵庫の中には紺野が持ってきた豆乳がまだ入ってるし
紺野専用のピンクの歯ブラシが
あたしのブルーの歯ブラシに寄りかかってる。
お泊まり用の服も何着か置いてあるし。
あちこちに紺野がいる、あたしの部屋。
なんだか幸せな空間じゃん。
あたしはふとイイ事閃いちゃって外へ飛び出す。
紺野は喜んでくれるかな?
この愛の詰ったちっちゃいプレゼント。
249 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/09/06(水) 21:11
紺野からメールがあったのは21時ちょっと前。

『今から向かいます。30分はかからないと思います。』

駆け足と車のバビューン!てなった絵文字が入った
可愛いメールにあたしの胸は高鳴る。


テーブルに置いた小さなプレゼントの包みをじっと見る。
どうやって渡そう。
あまりに突然、かなあ。
でも、う〜ん。。。
いいアイデアだってあんなに自信満々だったのに
急に自信がなくなってきてしまう。
いやいやいや、喜んでくれるよ。
プレゼントはいつだろうと嬉しいもんよ、多分。
250 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/09/06(水) 21:11
落ち着かないあたしは部屋の中をウロウロ、ウロウロ。
紺野が来るまでの30分が妙に長い。
やっぱし部屋になんていられなくて外にまで出てきちゃうあたし。
車のライトを見つけるたびに紺野じゃないかと
飛び出しそうになる。
ようやく7台目のライトがうちの前に止まって
紺野が現れた。紺野は素早くあたしを見つけると
タクシーから慌てて降りてきてくれた。

「お、お待たせしました。」
「お待たせされたよーーーー」

情けない声を出したあたしに目をクリクリっとして
ふふって微笑んでくれた紺野。
お月様のやさしい光を浴びてとってもキレイ。
さっきまで、あんなにソワソワしてたのに。
さっきまで、あんなに自信なくなりそうだったのに。
紺野の顔見たらなんか心がまぁるくなって
なんだって大丈夫な気になった。
251 名前:おるぷち 投稿日:2006/09/06(水) 21:13
本日はここまでです。

( ´ Д `)プレゼント〜
252 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/09/07(木) 00:29
いつもかわいい作品ありがとうございます
楽しみにしています
253 名前:おるぷち 投稿日:2006/09/11(月) 21:23
>252 名無飼育さん
こちらこそ!
楽しみにしてくれてありがとーございます!
そう言って貰えるとやる気モリモリです!

んでわ。続きいきます!
254 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/09/11(月) 21:24
部屋に入る時は

「おじゃまします」

て、礼儀正しい紺野。そんな紺野をそっと見る。

「そ、それで、あの。なにか、あったんですか?」
「なんかなきゃだめ?」

「いえ、あの。そうじゃないんですけど。
なんか電話で変だったから。。。」

ソファに座ってぎゅうぎゅうクッションを抱きしめながら
あたしの顔を上目遣いで見つめてくる。
あたしはニッコリ最上級の笑顔を見せて紺野に近づく。

「色々、考えたんだ」
「はい」

「あたし、考えなしだからさ。何も考えずにでちゃった
言葉で紺野傷つけたんじゃないかって。」

「そんな事…」
255 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/09/11(月) 21:25
「きのーの電話。」
「え?」

「いいお嫁さんになれるって言ったらさ、黙っちゃったじゃん」
「あの、あ、あれは…ぼーっとしちゃっただけで…」

「本当に?」

じーっと目を見る。

「ねぇ、本当に?」

紺野は戸惑って、でもようやく唇を開いてくれた。

「か、考えても…仕方ない事って分かってるんです。」
「うん」

「いつか…もしかしたらって。私も、後藤さんも…」

普通に、家庭を持つ時がくるんじゃないかって。
お嫁さんになりたい、いつか書いた将来の夢。
早く結婚して子供が欲しい、いつか語った事のある言葉。
2人一緒にいる今は幻になるんじゃないかって。
今は本当の未来には繋がらない寄り道なんじゃないかって。
256 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/09/11(月) 21:25
「不安なんです。」

ぽろぽろこぼれる涙。
紺野の頭をやさしくなでる。

「ねぇ、紺野。紺野はどうしたい?
普通に誰かのお嫁さんになりたいの?」

「私は…後藤さんと一緒に居たい。ずっと、ずっと…
でも、それは私のワガママじゃないですか?」

涙をこぼす紺野を目の前にしてあたしは
どうしようもなく幸せ。
あーやばい。嬉しい。
それがワガママっていうなら。
なんて、なんて嬉しいワガママなんだろう。

「そのワガママ、いいね。でもさ、あたしのが
うーんとワガママなんだよね」

紺野に‘一緒にいたい’そう言わせたくて。
わざと質問したんだ、そう言ったらどんな顔するかな。
あたしは隠してた小さなプレゼントを紺野の手に乗せる。
紺野は涙でうるんだ目で不思議そうにそれを見つめる。
257 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/09/11(月) 21:26

「プレゼント。開けてみて?」


小さく震えてる紺野の指は
ゆっくりゆっくりプレゼントの包みを開いていく。


中身は一個の鍵。
258 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/09/11(月) 21:27
「あ…の。これって?」
「あたしの、この部屋の鍵。」

「え?あの、それって…」

「あたし。バカだからさ。昨日の電話の時も
紺野の隣にいるのは自分って普通に思っててさ。
でも…結婚できないんだって今日気付いてさ。バカでしょ?」

ぶんぶん首を横に振る紺野。さらに泣いてるし。

「だからさー、今は紺野まだ15だし?さすがに
家出て一緒に暮らすのも出来ないだろうからさ。」

紺野は優等生だし、わざわざ北海道から出てきて
家族が一緒に暮らしてるの知ってるし。

「もうちょっと18とか20とかなったらさ。
一緒に暮らそうよ。
だからそれまではここの鍵持ってて?」
259 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/09/11(月) 21:28
「ごとぉさぁあん」

涙でぐちゃぐちゃな顔して紺野が抱きついてきた。
ソファから落ちちゃって勢いよくぶつかってくるもんだから
あたしの後ろにあったテーブルが随分離れていってしまった。
珍しく感情垂れ流しの紺野を見てあたしは何だか
凄く安心してた。あたし、すっごい愛されてるわ。

「紺野、これは未来の約束だかんね?」

もう言葉になんかならないみたいで一生懸命
首を縦に振ってる。あ〜あ〜後で痛くならないかなあ?

「この鍵で勝手にこの部屋入っていいんだかんね?
ここは紺野の部屋でもあるんだからね」

いつだって来てよ。
こっそりやってきてあたしを喜ばせて。

「ごとぉさぁん、わたしぃ〜
う、嬉しくてどうしたらいいか分かんないですぅ」

「じゃあ…キスしてよ、紺野から。」
260 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/09/11(月) 21:29
そう言ってみたら予想以上に熱烈なキスをくれた。
あたしだって嬉しすぎてどうしたらいいか分かんないじゃん。

ああ、大好きな紺野。
あたしの紺野。
未来までもあたしのものでいて。
あたしはワガママだから絶対紺野を離さないよ。
覚悟していてね。
261 名前:おるぷち 投稿日:2006/09/11(月) 21:30
本日は以上です。

イチャイチャらぶらぶな2人を書くのは
めっちゃ楽し〜〜〜〜い♪
262 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/09/12(火) 16:42
更新お疲れさまです
おるぷちさんの作品大好きです
263 名前:おるぷち 投稿日:2006/09/15(金) 23:44
>262 名無飼育さん
そう言って貰えると小説書いてて良かったなーーー!
て、思いますよー
感激です!!


そいでは続きです〜
264 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/09/15(金) 23:45
「ねぇ紺野、もぅ寝ちゃった?」
「いえ。なんか胸がイッパイで…」

「へへー。あたしも!なんかねぇ、幸せ〜」
「私も、です。」

あたしはチラッと隣の紺野をみる。
今日だったら、いつもあたしが思ってる事に
答えてくれるかな?

265 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/09/15(金) 23:46
「ねぇねぇ紺野。あたしに会えない日は
寂しいなんて思ったりする?」

「そ、そんなの…当たり前じゃないですか。
いつもいつも寂しくて今、後藤さんは何してるんだろう?って
ずっと考えてたりするんです」

「へー。じゃあ、何で‘会いたい’って言ってくれないの?
言ってくれた事ないよね?」

「う、そうでしたっけ?」
「そうだよー!なんで?ねぇなんで?」

「…だって、あの。お仕事大変でしょうし…
迷惑かけちゃいけないと思って…」

「え〜!そんなんお互い様じゃん。
あたしが会いたいって言う時に紺野は本当は迷惑なの?」

「そんな事!嬉しいです」
「でしょ?あたしも言われたら嬉しいよ?」

「でも…どうしても無理な時もあるじゃないですか。
無理だって言われたら…」

「言われたら?」
266 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/09/15(金) 23:47
「泣いちゃいます」

そう言ってぷいっとあたしに背中を向けちゃった紺野。
も〜そんな可愛い事言って逃げるの?
そ〜ゆう態度とるんなら。

「えい!!」

ぼす!とあたしは紺野に覆い被さる。
紺野がビクッてしたのが分かる。

「こ・ん・の♪」
「う〜〜、ごとぉさんはズルイです」

「え〜?何で?」
「これ以上、好きになったら私どうなっちゃうか分かりません」

「いいじゃん、どうなっても。うーんと好きでいてよ。
んで、たまには紺野から会いたいって言ってよ」

「…やです」
「なぁんで!!」

「だ、、、だって、後藤さんが会いたいって言ってくれなきゃ
私、自信なくなるんですもん」

「え〜そんなん!あたしだって不安になんじゃん!」
267 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/09/15(金) 23:48
「不安になる事なんてあるんですか?」

そんな心底びっくりした顔しなくても…
あたし、そんなに自信満々そう??

「あるに決まってんじゃん。大体告白したのあたしだよ?
たまにはあたしを欲しがってよ」

「は、、、はぁ」

見なくても分かる、いま、紺野まっかっかだ。

「あたしだって寂しいし不安になんだよ?」

「あ、あの、ごめんなさい。
私自分ばっかいっぱいいっぱいで、その。あ、あの」

「悪いって思ってるの?」
「は、はい」

「じゃあ、こっち向いて?おやすみのちゅーして?」
268 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/09/15(金) 23:49
紺野は戸惑いながらも、さっきとは違う
やわらかい唇を押し付けるだけのキスをそっとくれた。

今日はいっぱい紺野の愛を感じたよ。
幸せで、好きすぎて怖いのはあたし紺野に負けてないよ。
おやすみ紺野。
明日の朝、また起こしてね。
あたしはいつも以上にごねるから、やさしいキスをして。
そしたら一緒に豆乳飲もう。
269 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/09/15(金) 23:49
おまけ。

1週間後。
再び「ごまっとう」での仕事の日。
妙にハイテンションのまっつーと
寝不足そうなミキティは仲良く手を繋いで登場。
270 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/09/15(金) 23:50
「なんかミキティ眠そうだねえ?」
「まーね。あやちゃんが、もう、ねえ」
「にゃはは!大丈夫、大丈夫!みきたんは愛のために死ねる人だから!」

一体2人に何があったか、あたしはなんだか怖くて聞けなかった。
うっすらミキティの頬に手形が残ってたなんて
そんなの、、、つっこめない。。。。

でも、まぁ。
時々混ざり合う2人の視線はすごい熱くて
幸せそうだったから
まあ、いいんでないかな、と。
そう思った後藤だったのでした。
271 名前:おるぷち 投稿日:2006/09/15(金) 23:51
そのご。
「ワガママ」は終了〜。
次は、そのろく。になります!

272 名前:おるぷち 投稿日:2006/10/15(日) 21:30
お久しぶりです。
随分間が開いてしまいましたが
続きいきます!!
待っててくれたなんてゆう奇特な方はいるのでしょうか(汗
273 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/10/15(日) 21:30


そのろく。「初めての×××」


274 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/10/15(日) 21:31
ドキドキする。
でも、ワクワクする。
どうしよう、嬉しい。あたし、すっごい嬉しい。



待ち合わせ時間よりも随分早く着いちゃったあたし。
なんだか落ち着かなくって、そこにじっと待っていらんない。
ここは紺野の家の最寄駅。
なぁんと!今日は初めて紺野の家にお泊まりなのだ。
275 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/10/15(日) 21:31
きっかけは1週間前。
合鍵を渡して以来、紺野は頻繁にうちに来てくれるようになって
前よりも、う〜んと会う時間が増えた。
合鍵を渡すのを思いついたあたしって何て素敵!!
めっちゃエライ!こんなに自分で自分を誉めた事ないかも(笑
ま、そんな訳でその日も紺野はあたしんちに来ていた。
ご飯してまったりモードでおしゃべりしてると
紺野の携帯が鳴った。


「お母さんだ…ちょっと出ていいですか?」
「モチロン」

あたしが答えると遠慮がちに紺野は携帯に出た。
あたしは普通に雑誌見てたんだけど…

「え?だめだって!いや、そうじゃないけど。」

「いいよ、そんなの!え〜もう。だから違うって!」

276 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/10/15(日) 21:32
なんか紺野が電話でもめてる。口調も珍しく荒れてるというか。。。
なんかあったのかな?そう思って紺野を見ると
電話してる紺野と目が合った。紺野は困った顔をして
携帯の話し口を手で押さえてあたしに言った。

「あの…電話、出てもらっていいですか?」
「へ?」

「お母さんなんですけど後藤さんちにいるって言ったら
挨拶したいってきかなくて…」

ああ、そういう事か。て、紺野のお母さんと電話!?
ヤバイ!そりゃヤバイ!
なんか緊張して思わず正座になっちゃう。

「よ、よし!いいよ!!」

あたしの様子に目を丸くして紺野はくすって笑った。

「じゃあ、すいません」

そう言って携帯を渡された。
277 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/10/15(日) 21:32
「もしもし!初めまして後藤真希といいます!」
「後藤さん?いつも、あさ美がお世話になってます。」

「いや!もう、あの。こちらこそ、本当に!」
「あさ美がしょっちゅう後藤さんのお宅にお邪魔してるみたいでごめんなさいね?」

「いえ!とんでもないです。あの1人なんで
あさ美さんが来てくれるとあたしも嬉しいってゆーか。」

「そうですか?だったらいいんですけど。。。
そうだ!今度こちらにも遊びに来てくださいな」

「え!?はい!あの、喜んで!!」

その後、紺野に電話を返すと2・3言話して紺野は電話を切った。
278 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/10/15(日) 21:33
「すいません、後藤さん。突然お母さんたら」

「いやいやいや〜。あ〜もう!なんか緊張したよー。
あたしおかしくなかった?お母さん何か言ってた?」

「あの。本当に後藤さんとこだったのね、って」
「んあ?」

「最近あたしが良く外泊するもんだから男の子なんじゃないかって
疑ってたみたいで…」

「ああ…」

「後藤さんとこって言っても、その
後藤さんがあたしなんかと仲いい訳ないとか言って信じてくれなくて」

「へ?」

どうやら5期同志だと良くお泊まり会してるんだけど
先輩とってのが信じてもらえなかったらしい。
同期はともかく先輩は「芸能人」て意識が家族にあって、とか。
まあ、そりゃ何となく分かるけど。
あたしが娘。に入って間もない頃
なっちとやぐっつぁんが泊まりに来たら
うちの家族がビックリしてたのを思い出した。
279 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/10/15(日) 21:34
「それに…」
「それに?」

「あの。実はここ来るの、嘘ついてて」
「嘘?」

「なんとなく正直に言うの恥ずかしくて…
麻琴んちとか言ってごまかしてたんです。
でも…なんかバレちゃって…」

「ほうほう」
「だから、あの…本当の事言ったんですけど中々信じてもらえなくて」

「ふ〜ん?」
「すいません」

「なにが?」
「あの、嘘ついて」

「いや、いいけどさ。」

「なんか恥ずかしいって言うか。あの、後藤さんは
こ、恋人だから。。。」

そっか。そうだよねえ。
恋人の家にお泊まり。そりゃ親には言いにくい。


なんか逆に嬉しいかも。
280 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/10/15(日) 21:34
「ねえ、紺野とお母さん声似てるネ?」

「そうですか?あんま、分かんないですけども。
後藤さんは弟さんとそっくりですけど」

「えええ〜〜〜〜まぁ昔から良く言われるけどさあ。
あ!そうだ!!」

「え?」
「お母さんが遊びにおいでって♪行っていいの?」

「え?来てくれるんですか?」
「モチロン!!」

という事で今日!お泊まり決定となったのだ!
正直あたしは嬉しかった。
紺野が生活してる場所、紺野の家族。
興味はあったんだ。すっごく。
だって紺野の事もっと知りたい。
家の中の紺野ってどんな?
あたしの前とは違ってたりするのかな。
281 名前:おるぷち 投稿日:2006/10/15(日) 21:35
本日はここまでです。

ちゅー訳で今回は後藤さんが紺野さんの家に
お泊まりするぞ!の回となります。
282 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/10/15(日) 22:36
待ってたなんちゅ〜もんじゃないですよw
読んでしまうのがもったいないくらいです

こちらの後藤さんとっても素直で
素敵な恋人って感じですね
283 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/10/15(日) 23:08
ここのコンコンとごっちんを見てる(読んでる)と
なんか幸せになりますね。
284 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/10/16(月) 00:43
確かに幸せな気分になれますね
でも読み終えちゃうと次回の更新が待ちどうしくてモヤモヤが・・・。
285 名前:おるぷち 投稿日:2006/10/17(火) 21:30
おわ!なんか嬉しいコメントがーーー♪

>282 :名無飼育さん
自分の中じゃ後藤さんは結構子供っぽくて素直で天然なんですよー
そんな感じで書いてますw

>283 :名無飼育さん
コンコンもモチロン天然さんなんで
2人揃うとほにゃほにゃ〜ってイメージなんですよw

>284 :名無飼育さん
あらまあ!そいつはいけませんね!
んじゃ更新させてもらいます!
286 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/10/17(火) 21:33
待ち合わせの15分前に紺野は駅にやってきた。

「おはようございます!後藤さん早いですネエ。珍しい。。。」
「おはよー。って珍しいってなにさ!」

最近は遅刻なんかしてないもん。
そりゃ昔はさ、たまに、ね。うん。
たまには遅刻してたけど。
でも紺野との待ち合わせに遅れた事なんかないぞ。

紺野より早かった事もないけど。
287 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/10/17(火) 21:33
「じゃあ、行きましょうか。」
「うん!!」

手をつないで歩くあたし達。見慣れない景色の中
どんどん進んでいく。
やわらかい日差しの中。風もそよそよ気持ち良くて
すんごい気分いい。

「後藤さん今日の服、可愛らしいですね。お似合いです」
「そうかな?へへ」

昨日の夜。
なにげに悩んでたんだよね。何着てくかって。
だってほら、やっぱ紺野の家族にはいい風に思われたいじゃん?
だからって気合入ってます!てんじゃオカシイし。
パンツよりはスカートかなあ?って思って
白のノースリーブブラウスにカーディガン。
膝丈のふんわりスカート。
カジュアルなお嬢さん風にしてみたんだ。
288 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/10/17(火) 21:34
紺野はというとキャミにちびパーカーはおって
ハーフパンツっていう
いかにもな普段着だったりするんだけど。


あ、でも。

「カチューシャ可愛いね。」

そう言うとにっこり微笑んだ。んあーー!めちゃキャワ!
289 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/10/17(火) 21:35
「あ、後藤さん。ここです。このマンション」

目の前にはまだ新しそうなキレイなマンションが建っていた。
うあー。ついに紺野の家だよー。
マンションの玄関はセキュリティちゃんとしてるみたい、
って安心しつつ部屋の方に案内される。

「ここです。どうぞ?」

玄関を開け紺野が中に招いてくれる。

「おじゃまします」

出されたスリッパに履き替えた所で
奥からやさしい笑顔のお母さんが迎えてくれた。
290 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/10/17(火) 21:35
「いらっしゃい。あさ美の母です。」

「は、はじめまして。お邪魔します。あの、コレ
良かったら召し上がってください!」

あたしのお気に入りのお店のお気に入りのプリン。

「あら、気を遣って頂いて〜」

にこにこ。
ああ、笑顔も紺野と似てる。
紺野も将来こんな感じになるのかなあ?

「ここのプリン、おいしいのよねー」

う〜ん。血は争えないみたい(笑)

「んもう!お母さん恥ずかしいなあ!
じゃあ、あたしの部屋行くから!」

「え〜お母さんも後藤さんとお話したいー」

「いいの!お母さんは!後藤さんこっちです」

手を引っ張られ、お母さんに会釈してあたしは
紺野の部屋に連れて行かれた。
291 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/10/17(火) 21:36
部屋の中はピンクがポイントになってる可愛らしい感じ。
だからと言って梨華ちゃんとは違って
ピンクばっかじゃないのがミソなのだ。うん。

「可愛い部屋だねえー」
「ちょっと子供っぽくて恥ずかしいんですけど」

「そんな事ないよ。紺野っぽい。」

俯いて嬉しそうな恥ずかしそうな顔する紺野。
お客さん用の普段使われてない感じの
スリッパを履いた脚がこそばゆい。
今、紺野の家に来てるんだなあ、って
なんか実感しちゃって、あたしも照れちゃう。
292 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/10/17(火) 21:37
ふと横見たら紺野がふわっと微笑んだ。
あたしもはにゃって微笑んじゃう。
ここで紺野は毎日生活してるんだなあ。
なんか不思議。
当たり前だけど紺野の匂いがいっぱいで
紺野の雰囲気もいっぱいで、初めて来たのに安心する。

「適当に座っててください。今、飲み物持ってくるんで〜」
「あーい♪」

紺野が部屋を出て行った。あたしはというと
紺野の部屋に正直興味深々な訳でして。
キョロキョロあちこち見まわしちゃう。
293 名前:おるぷち 投稿日:2006/10/17(火) 21:38
本日はここまでです。
コンコンの部屋にごっちんを一人にしたら…
さて、どうなる?何する!?
みなさーん妄想しちゃってくださいw
294 名前:名無し飼育さん 投稿日:2006/10/17(火) 22:22
わーい紺野のベッドだ〜ってごろごろしてそのまま寝ちゃうに一票
295 名前:おるぷち 投稿日:2006/10/20(金) 22:03
>294 :名無し飼育さん
んお。それもいいですねーw
ちょこっと採用。ってアイデア募集だったんかい!

そんなこんなで(?)続き行きます!
296 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/10/20(金) 22:04
紺野が部屋を出て行った。あたしはというと
紺野の部屋に正直興味深々な訳でして。
キョロキョロあちこち見まわしちゃう。
まっさきに目に付いたのはベッド。
別に変な意味じゃないよ?だって一番占める面積が
大きいじゃん?て、誰に言い訳してんだ?あたし。
ぼす!と座ってゆっさゆっさ揺れる。
う〜んふかふか〜
えい!ゴロゴロ〜〜〜
紺野のいい匂い…
297 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/10/20(金) 22:04
ん?転がって止まったあたしの目の前には本棚。
そこに地球儀があったり、分厚い本があったりするのは
あたしとは違う所だなあ。さすが紺野。
あたしの本棚なんか漫画と料理本くらいだよぉ。
ん?まてよ。本棚といえばお約束とも言える
例のアレはどっこかなーーーー?ゥヒヒ〜
あたしは本棚をじっくり見渡した。

「あったーーーー」

そう、例のあれ。
アルバム!!昔の紺野も可愛かったんだろうなあ〜。
まず開いたのは小学校の卒業アルバム。
紺野はどこかな〜?って速攻見つかったし!
さすがあたしだね。
298 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/10/20(金) 22:05
真っ赤なほっぺは変わらない。
今よりも、うーんと幼い紺野は
緊張した顔でぎこちなく写ってた。

「うあー可愛いなあ」

思わずつぶやいた自分にちょっと照れちゃう。
個人写真の他にも学校の様子を写したのもあって
それは、ちょっと引っ込み思案な紺野を物語ってて
なんていうか微笑ましくて思わず顔が笑っちゃう。
どうしよう、あたし。
こんな小さな紺野までもが好きすぎるよ。
全部じっくり見てもまだ戻ってこない紺野。
ふ。ごとーを1人にした紺野が甘いのだよ。
そう言い訳しつつ次のアルバムに手を伸ばすと
横から小さな本が落下した。
299 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/10/20(金) 22:05
「あっ!」

それを拾い上げるとサイン帖のようだった。
“元気でね”“東京行っても忘れないでね”“頑張ってな”
どうやらそれは娘。になる為上京する事になった
紺野へのメッセージがたくさん書いてあるみたい。
あたしも卒業の時友達とサイン帖書きっこしたなあ。
そんな事を思い出しつつページをめくる。
カラフルなペンで書かれたいろいろな言葉。
ああ、紺野はみんなに愛されてたんだな。いい子だもんね。
色んな子と一緒に映った数々のプリクラ達。
他愛のない落書き。
だけどふと1つのプリクラを見てあたしは固まった。
300 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/10/20(金) 22:09
そのプリクラには

“初チューしちゃいました”

なんて赤で書いてあって。
真っ赤な紺野をあたしの知らない女の子が抱き寄せてる。
そんな写真。
初ちゅう?この子と紺野が?
あ、何かの略とか!?
初チューシャ(注射)しました。みたいな。
…んな訳ないか。。。
あ。じゃあ、なんか方言とか!
北海道弁。あたしが知らない言葉もまだまだあるんだな。


なんてね。んな訳ないか。
301 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/10/20(金) 22:09
チュー、か。
おふざけ?それとも本気?
メンバー同志でふざけあってチューする事なんて
良くある話だし、コレもそうなのかもしんない。
でも本気なら…
いやいやいやいや。
紺野も恋愛の1つや2つしてたっておかしくないさ!
チューの1回や2回そりゃしててもオカシクナイし!
そんなの何も悪くないし!
あたしだって別に紺野が初めてじゃないし!
でもでもでもでも!
ありえない。ありえないって思ってた。
どうしよう。こんなにショック。。。。
あたし、バカ?
過去気にしてどーすんのさ。
今はあたしと付き合ってんだしいいじゃん。
なのになんで?なんでこんなに胸がモヤモヤすんの!
302 名前:おるぷち 投稿日:2006/10/20(金) 22:11
本日はここまで。
紺野さんのお部屋に後藤さんを1人にしたら
こうなっちゃいました。

川o・-・)のぞき趣味?
( ´ Д `)…
303 名前:名無し飼育 投稿日:2006/10/21(土) 01:13
(; ´ Д `)<す、好きな人の事は色々知りたいわけで…
川o・-・) <…
(; ´ Д `)<で、で、でもタンスはまだ覗いてないよ。イチゴ模様のあったなんて知らないし

川;*o・-・) <……えっち!
304 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/10/21(土) 05:24
本編は大変なのに顔文字劇場が愉快すぎですw
…いや、本編も後藤さんおばかダナーとかいろいろあるんですけどw
305 名前:おるぷち 投稿日:2006/10/25(水) 22:52
川o・−・)まぁ私も後藤さんのハイビス柄の事なんて
      知りませんけどね。まぁ、他にもイロイロ…
(; ´ Д `)!?


>303 名前:名無し飼育 さん
続いてみましたwww
いやあナイスです!



>304 名前:名無飼育さん
(; ´ Д `)おばか!?
川o・−・)そんなとこも可愛いですよ。ふふふ



でわ本編続きです
306 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/10/25(水) 22:54
「後藤さん!遅くなってすいません!」
「うぁああああぁぁぁああ!!」

「ご、後藤さん??」

ビックリして思わずあげた声に紺野がビックリした。
いやあ、人間ビックリすると縦に揺れるのね。
焦って物がドアーーーーってなちゃったよ。

「あ〜ごめ、なんでも…」
「あ!!!アルバム!!!!見ましたね?」

「んあ!見てないし!!」
「開いてるじゃないですかア!!」

あたしの前には小学校の卒業アルバムと
開かれた、まだ見てないアルバム。
さっき慌てた拍子に開けちゃったみたい。
例のサイン帖は下敷きになって隠れてることに
ホッとした。
307 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/10/25(水) 22:55
「んもーーー。小さい頃は今よりもほっぺがぁ」

なんて言って、そそくさと紺野はアルバムを片付けようとして
サイン帖に目をとめた。

「あ。懐かしい」
「ん、んあ」

「これ、こっち来る時に地元の友達が書いてくれたんですよー」

嬉しそうな紺野。思い出がいっぱい、なんだね?

「どうかしました?」
「んあ!?何でもないし!!全然!なんもない!」

「変な後藤さん」

そう言って紺野は不思議顔をあたしに近づけてきた。


んあああーーーーーー
308 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/10/25(水) 22:56
「何か、隠してます?」
「なんも!!」

「本当ですか?なんかオカシイですよ」
「そ、そんな顔したら」

「したら?」
「チュ、チューしちゃうんだからぁ!!」

「へ!?あっ!ごとーさん!だ、だめっ」

問答無用で紺野の唇を奪うあたし。
今、紺野にチューしていいのはあたしだけ、なんだから!!

「んんん〜〜〜」

最初はバタバタしてた紺野だけど、おとなしく
あたしに抱きついてきた。
そうそう、これでいいのよ。これで。
ほんのちょっと胸がチクっとしたけど
あたしは痛みに知らんぷりした。
309 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/10/25(水) 22:56
「おいしそーーーーー!」
「たくさん食べてね」

目の前には紺野のお母さんの手作り料理が
いっぱい並んでる。どれもこれも美味しそう!
北海道に残ってるお父さんが送ってくれた
新鮮な材料をふんだんに使ってくれたらしー。

「いただきます!ん〜〜おいしいいい」
「良かった〜」

紺野とお母さんが目を合わせてにっこり笑った。
やっぱ似てるなあ〜。
ああ、幸せオーラがいっぱいだあ。
紺野の家はあったかいなあ。のんびりした雰囲気で
まさに紺野の家だなあ。
楽しい食卓。話題はやっぱ紺野の事中心で
家や昔の紺野を話してくれるお母さん。
仕事場での紺野の話をするあたし。
310 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/10/25(水) 22:57
「それでね、この子ったら!まだ小さいのに
大人1人前の料理を全部食べちゃったのよー
そりゃ時間はかかったけどね。その後が
また大変でねー。大体予想つくと思うけど…」

「ちょ!お母さん。もう〜昔の話でしょ。やめてよー」

「もうステージ始まる5分前で袖に全員集まってるのに
紺野だけいなくて探しに行ったらケータリングで
まだ何か食べててー。さすがに怒るというより
スタッフも呆れちゃって〜」

「ご、後藤さん!!」

いちいち慌てる紺野が面白くて
あたしもお母さんもヒートアップしちゃって。
すっかり仲良くなってしまった。
紺野は頬をふくらませて拗ねてたけどね(笑
311 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/10/25(水) 22:58
「もぅ!後藤さんもお母さんもひどいです!」

ご飯を終えて紺野の部屋に戻ると
まだまだ膨れっ面の紺野に睨まれてしまった。
これは甘えてる証拠。
だって紺野は普段こんな顔して
こんな拗ねたりなんかしないイイ子なんだから。
こうやって素の部分を最近ちょっとずつ
出してくれるようになったんだよね。

「はは。まぁまぁ。あたしはあたしの知らない紺野を
知れて嬉しかったのだよ〜」

「むぅ」


「あたしは紺野大好きだからねー。
紺野の事イッパイ知りたいのよー?」

「んむむ」

ん〜もう一押しかな?んむんむ。
312 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/10/25(水) 22:59
よし★ここは必殺上目遣い攻撃でどぉだ!

「こ・ん・の。おこってるのぉ?おこっちゃ、やだぁ」
「…」

む。ねばってる。よしオメメウルルン攻撃!
服の裾も引っ張っちゃうぞ!これでどぉだあああ!

「ぐぅ〜〜〜、もぅ!分かりました!怒ってませんから!」
「えへへ〜〜〜〜」

紺野にぎゅむ!て抱きつく。
紺野は“やれやれ”って顔であたしを抱きしめる。

「後藤さんはズルイなあ。
そんな風にされたら怒れないの知ってるでしょ」

もちろん知っててやってるんだけど
あたしは黙ってニッコリ笑ってみせた。
313 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/10/25(水) 23:00
なでなで。

「!?」

今、紺野あたしの頭なでなでした!
めっちゃ気持ちい〜〜〜!
って紺野見たら手、止めちゃったし。

「もっと。」
「え?」

「もっと。なでなでして!」

一瞬びっくり顔したけどすぐに優しい顔で
なでなでしてくれた。
ああ、気持ちい〜なあ。幸せだぁあぁぁぁ。
あたしは猫みたいな気分になって紺野に
ごろろろ〜って甘える。

「ふふ。くすぐったいですよぉ。」
314 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/10/25(水) 23:01
今日はここまで。

川o・−・)後藤さんは猫みたいですね!
( ´ Д `)紺野はたぬきみたいだね♪

川o・−・)…もう、なでなでしてあげない!
(; ´ Д `)なんで!?
315 名前:名無し飼育 投稿日:2006/11/01(水) 01:26
( ´ Д `)<…
川o・-・) <…

(*´ Д `)<んふっ
川;o・-・) <な…なんですか!怒ってるんですよ、もぉ!

(*´ Д `)<その「ぷぅ」ってしたほっぺが可愛いな〜って
川;*o・-・) <…な、な、なに言っちゃってr#%&▽@

<ねぇ、そのほっぺハミハミしていい?
<だ、だ、だ、だめですっ!!
316 名前:おるぷち 投稿日:2006/11/02(木) 23:39
(*´ Д `)ハミハミ〜〜〜〜
川;*o・-・)んもう〜(照

>315 名無し飼育さん
て、何やらせてるんですかwww


こんな(?)ばかっぷる話
本編の続きでーす♪
317 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/11/02(木) 23:41
しばらく幸せ空間にひたってたけど
お母さんの

「お風呂入っってね〜」

の言葉にあえなく中断。

てか素に戻るとちょっと恥ずかしいかも。
だって扉の向こうには紺野の家族がいる。
紺野も恥ずかしそうにしてたくせに
サラッと何でもない風を気取っちゃって

「お風呂、入ってください。」

なんて言うもんだから

「一緒に入らないの?」

ってからかわずにいられないあたし。
クッションを“もふ!”ってぶつけられちゃったよ〜。
318 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/11/02(木) 23:42
「タオルこれ使ってくださいね」
「ん。ありがと。」

紺野の家のお風呂に入るあたし。
このシチュエーションがなんかドキドキするわ。
ここにある何もかもを紺野が毎日のように
使ってるんだなあ、なんて思ったら
なんか、ちょっとエッチな気分になっちゃった。


つーか、紺野はあたしんち来て
こんな気分になった事あんのかな。
319 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/11/02(木) 23:42
ふと。

1人でお風呂入ってたら思い出したくない事
思い出しちゃった。頭の中にプリクラが
急に思い出される。

「チューとか、さ。なんだよ」

こんなに分かり合える関係になったあたし達。
今日なんかお泊まりしちゃってお母さんとも
仲良くなったったしさ。
紺野はあたしだけに甘えてくれるしさ。
負けてない。全然。あんな子なんかに負けてない。
320 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/11/02(木) 23:43
…あの子も紺野の家泊まったこと、あんのかな。
つーか、チューだけ、かな?
付き合ってたりしたのかな。
あたし、紺野のそういう話聞いた事ない。

て!おい!
いやいやいやいや!
関係ないし!そんなん!
今はあたしだけだし!

…あたしだけ、だよね。
あ〜もぅ!ダメダメ!なんで紺野疑ってんのさ!
あたしのバカ!紺野はそんな子じゃないじゃん。
バシャン!バシャバシャバシャバシャ!
めちゃくちゃにお湯で顔を叩いて自分を叱ってみる。


「ゴメンネ、紺野。。。」
321 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/11/02(木) 23:43
「なにがですか?」
「!!!!????こ!?こんっ!??」

何?何で紺野?今の、聞いてたの?

「な、、、、何?どしたの!?」
「背中でも流してさしあげよーかと。」

「はぁあああ!?」
「冗談です。さっきからかわれたんで仕返しに」

「え…なっ!」
「冗談です。ちょっと遅かったんで心配になって。
後藤さん、この前貧血で倒れたでしょう?」


う。確かにそんな事あった。
そっか、心配してくれたんだ。

「ありがと。」
322 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/11/02(木) 23:44
「無事なら良いんです。それで?何がゴメンなんですか?」
「う。イヤ、ナンデモナイデス」

「嘘。」
「…」

「嘘つくんですか?私に。」
「いや、そうゆー訳でわ無いんだけども」

「分かりました。今からココは懺悔室です」
「はい?」

「よくあるじゃないですか。映画のシーンで
神父さんに懺悔するっていうの。
言いにくいことなんでしょう?
このガラス戸一枚ですけど、少しは言いやすくないですか」

「紺野…」
「それとも、私にはどうしても言えないことですか」
323 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/11/02(木) 23:45
紺野は優しい。こんなバカなあたしに気ぃ使ってくれてるんだ。
なんかちょっと変わってるけど。
そっか、ここは懺悔室。
ガラス戸の向こうは神父様、なんだね。
湯船の中だけど手を組んで祈るポーズをとるあたし。

「あたし、すっごい好きな子がいるんです」

紺野は黙ったままガラス戸の向こう側。
あたしは妙に神聖な気持ちで自分の罪を
吐いて行く。ああ、救ってくれ給え。
324 名前:おるぷち 投稿日:2006/11/02(木) 23:47
ちょっと短めだけど今日はココまで。
ごっちん懺悔します!!

(; ´ Д `)懺悔するよ。。。。えっと。。。
川o・-・)どうぞ?…どうしたんですか?
(; ´ Д `)いちごパンツの件はもぅいいよね?
川o・−・)もう知りません!!
325 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/11/10(金) 22:40
「大好きすぎて過去の事をアレコレ気にし始めちゃって。
考えても仕方のない事だって分かっているのに。
そもそも、その子の部屋にあるアルバムを勝手に見ようと
したのがいけなかったんです。アルバム出したら
隣のサイン帖が落ちてきて。そしたら気になるじゃないですか。
見るなって方が無理でしょ!?
見たらプリクラがあって“初チューしちゃいました”なんて
書いてあって。そしたら過去の恋愛があっても悪い事なんか
全然ないのに何か気になっちゃうわ、張り合っちゃうわ、
色々疑っちゃうわで。
でもサイン帖見たとかも言えなくて。だから、あの。その。
ごめんなさい。って。」
326 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/11/10(金) 22:41
扉の向こうの紺野はやっぱり黙ったまま。
う〜。怒ったのかな、やっぱ。
そりゃ勝手にそんなん見たら怒るよねえ。

「こ、、、紺野?」
「え?あ。終わりですか?」

「へ?あ。うん。そう、終わり」

なになに?怒ってないの?そんなに軽い口調で
言われるとあたしどうしたらいいのか分かんないんですけど。

「じゃ、のぼせない内に早く出てくださいね」

て、ええ!?何、やっぱ怒ってるの?
327 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/11/10(金) 22:42
「ちょ!紺野!!!あっ」

ばっしゃーん!!いきなり立ち上がったもんだから
クラクラ〜っときたわ。あぁ〜〜。。。

「後藤さん!?大丈夫ですか!!」

速攻紺野来たし。ぼーっとしたまま
紺野に抱きかかえられて脱衣所に出るあたし。

「こん…」
「いいから、安静にしてください〜」

タオルをぐるぐるに巻かれてあたしは
紺野の部屋に連れて行かれた。
“あたしビショビショなのに。紺野のベット濡れちゃうよ”
まだまだ、ぼーっとしてる頭でそんな事考えてた。
冷たいタオルで冷やされて横になってたら
だんだん意識もしっかりしてきた。
紺野、心配そうな顔してる。
328 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/11/10(金) 22:42
「紺野、ごめんねぇ」
「まだ、おとなしくしててください」

「うーーーーーー」


うなだれるあたしの頭をまたヨシヨシしてくれる。
気持ちいいなあ。
329 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/11/10(金) 22:43
「後藤さん。私、考えてたんですけど」
「うん?」

「そんなプリクラありましたっけ?」
「は?」

「覚えてないんですけど、いつのだろう」
「ちょ!え?え?だって張ってあったよ」

「う〜ん?ちょと待ってください」

そう言って紺野は本棚にサイン帖を取りに行った。
パラパラ見ていって1ページを開くと

「もしかして、コレですか?」

と例のプリクラを指差した。
330 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/11/10(金) 22:43
やっぱりあるじゃん。横になりながらコクンと頷く。

「そうですか、コレですか。」

紺野はなにやら神妙な顔つき。



「コレ私じゃないんですけど」


ワタシジャナイ?
331 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/11/10(金) 22:44
一瞬何を言われたか理解できなくて
妙に間があいてから

「え?」

たった一言返すのがやっとだった。

「ですからコレ。私じゃないです。妹です。」
「妹?」

「はい。妹と私の友達。とゆーか幼馴染なんですけど。
それに2人がチューしたんじゃなくて幼馴染に彼氏出来て
チューしたって記念プリクラって聞いてますけど」


「…」
332 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/11/10(金) 22:44
「確かに妹と私は似てますし、昔のプリクラで画像悪いし
妹もちょっと下向いちゃってるし?」

「…」
「間違うのも、分かりますけどね?」

そっか誤解だったのか。あ〜でもコレはコレで
マズイ、よね?なんか嫌な汗かいてきたような。
333 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/11/10(金) 22:45
「私を見まちがえてたとはねー」

「勝手に人の物見るし」

「なんか勘違いして様子おかしいし」

う。返す言葉もありません。

「さあ懺悔、してください」
334 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/11/10(金) 22:45
ベットから、むくりと起きてあたしは
映画のワンシーンのように膝まつき
両手をあわせて紺野を見る。
顔がちょっと怖くなってる。

「反省してます。許してください」

必殺上目遣い、オメメウルルン攻撃。
きくかな?きくかなあ?
335 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/11/10(金) 22:46
紺野はふんわり笑うと

「ぎゅってしてヨシヨシしてくれたら許してあげます」

そんなの、いつだって喜んでするよ。

「あと、貧血とか。もう心配させないで。」
「うん、ごめん」

ぎゅってするのに力が入る。ごめんね、紺野。
全部ごめんなさい。
336 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/11/10(金) 22:46
「…あの、後藤さん」
「うん?」

「私から言っててなんなんですけど。ちょっと、あの」
「何?」

「刺激が強すぎるとゆーか」
「刺激???」

「服、着て下さい」

ああ、そっか。あたしバスタオル巻いてるだけだわ。
しかもズレちゃってるし。
337 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/11/10(金) 22:47
「紺野のえっち」

「な!!!」



にんまり笑うあたしに紺野はクッションをお見舞いしてくれた。
冗談なのにぃー。
338 名前:おるぷち 投稿日:2006/11/10(金) 22:48
本日はココまで〜

(; ´ Д `)なんか紺野怒りっぽくない?
川o・−・)誰が怒らせてるんですか!!
339 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/11/20(月) 23:23
鈍感なごっちんとちょっと強気なこんこん(*´Д`)ポワワ
340 名前:おるぷち 投稿日:2006/11/24(金) 20:38
だいぶん時がたってしまいました(汗

>339名無飼育さん
( ´ Д `) え!?ごとー鈍感!?
川o・−・)気付いてないとは…そうとう鈍感です!!
341 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/11/24(金) 20:39
「こーんの。紺野ってばあ」

服をおとなしく着たのに紺野はぷっくり頬を膨らましてる。
そんなに怒らなくてもいいじゃん。

「なぁんでそんなに怒るのさー。本当はもっと見たかったとか?」
「そ、そんなんじゃありません!」

「なんだー。紺野の前ならいつでも脱ぐのにー」
「そうゆー恥ずかしい事言わなくていいですから!」

あらまあ真っ赤だ。可愛いなあ。
クッション抱えて座ってる紺野の後ろから抱きつく。
紺野がビクッてした。いつでも新鮮な反応。
紺野の顔の横まで自分の顔を近づけて
耳に息があたるように囁く。
342 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/11/24(金) 20:40
「こんの、おこっちゃ、いや」

あらあら、耳まで真っ赤ですよ。
もう一押しかな。しゃーない。
必殺ごっちんラブパワースペシャルいくぜ!

「こ・ん・の。だいすきだから。ゆるして?」

ん、涙目になった。

「あさみ。だぁいすきぃ。」

あまーい、あまーい声で言ったら紺野は涙目で



「チューしてくれたら、許します」

そう言った。

343 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/11/24(金) 20:41
可愛いなあ、紺野は。やっぱ大好きだよー。
うんと優しくチューしてもう一回抱きしめた。


「後藤さんはズルイです。」


紺野のコレは好きってのと同じ意味だって知ってる。
あたしの腕の中でふわふわの紺野が頬をすり寄せてきた。


可愛いなあ、大好きだなあ。
344 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/11/24(金) 20:41
「私こんなに人を好きになった事ありません」
「あたしも、だよ?」

「私に過去の人なんて、ない、です」
「ん?」

「だから、あの。チューも何もかも全部。」


後藤さんが初めての人、です。


すっごく恥ずかしそうにそう小さい声で言った紺野。

まじで?感激で潤みかけたあたしにクッションがまたまた
お見舞いされた。なんでーーー!?
345 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/11/24(金) 20:42
「もう!なに言わすんですかーーー!後藤さんのばか!」
「えええええ!?あたしのせい?」

「当たり前じゃないですかー!後藤さんが変なこと
気にするから悪いんです!!」

うわー。スゴイ照れ隠しだ。


「もう!もう!もうーーー!」

暴れる紺野を再び抱きすくめてあたしは
やっぱり耳元で囁いた。

「うん。あたしのせーだ。責任取るから
紺野の未来も全部ちょーだい。」
346 名前:ミルフィーユ 投稿日:2006/11/24(金) 20:43
これから先“紺野の初めて”全部をちょうだい



そう言ったら腰が砕けた、なんて言って
へにゃへにゃ〜っと座り込んじゃった紺野。
この可愛い恋人はこれから先もずっとあたしのもの。



約束だよ、紺野。
347 名前:おるぷち 投稿日:2006/11/24(金) 20:46
そのろく。「初めての×××」


終わりです。
ラブラブ度が増したようです。

( ´ Д `) え〜?これ以上無い位もうラブラブだよぉ!
        ねえ?紺野♪

川o・−・)そうでしたっけ?

( ´ Д `) うあーーーん!紺野のばかぁ〜

川o・−・)ナデナデしてあげるから許してください

( ´ Д `) うん!
348 名前:名無し飼育さん 投稿日:2006/11/25(土) 00:26
甘い…甘すぎるっスよぉ(鼻血)
349 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/11/25(土) 01:40
あまーーーーーーーーーいこんごま最高です
二人の甘甘ぶりに自分も読んでて幸せな気分になってしまいました
350 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/12/12(火) 23:56
更新を待つ間に何回か最初から読み返してるんですが、
何度読んでもいいですねー
自分は別の板で全然違う雰囲気のものを書いてるんですが、
この作品はいつも楽しみにしています!
351 名前:おるぷち 投稿日:2007/01/11(木) 22:20
あけましておめでとーございます(遅
いやいや、随分ご無沙汰でした。
いやね、なぜかココが開けなかったんですよ!
本当に!!いや、まぁちょっとサボってもいましたが。
そんなこんなで再開します。
よろしくお付き合いくださいませ。

>348 :名無し飼育さん
あま〜〜〜〜〜〜い!のが好きな2人なんですぅ。

>349 :名無飼育さん
おお!幸せお裾分けしちゃいましたか〜〜
楽しんでもらえてこちらも幸せです

>350 :名無飼育さん
おお!読み返してくれてるんですか!
ありがとうございます!
多少ツジツマ合わないかもしれませんが
そこは目をつぶってくださいw

川o・−・)一番甘いのは作者が自分に、ですね。
( ´ Д `) まったくだよ。さすがあたしの紺野
352 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/01/11(木) 22:22


そのなな。

「毛布」

353 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/01/11(木) 22:22



ずっと、ずっと。
あったかいここで眠りたいの…


354 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/01/11(木) 22:22
11月ももう終りかけ。
ぬくぬく毛布が気持ちいい。


「んもぉ〜起きてくださいーーー!!」

ん…あと、ちょっと。。。

「あの、せめて離して下さいぃ〜」

そう言われると腕に力入っちゃうなあ。

「んーー!!!時間無くなっちゃいますって!」
355 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/01/11(木) 22:23
全身を揺さぶって必死に抗議する彼女は
早く癖毛にヘアアイロンしたいらしい。
あたしの腕の中でもがく強さが段々増してきた。
んあ。仕方ない。そろそろ開放するか。
ふっと紺野を抱きしめてた腕の力をゆるめると
するりと素早く洗面所に走っていってしまった。
あーあ。行っちゃった。
紺野の残したぬくもりの中で
しばしの間まどろむあたし。
大好きな紺野の匂いがいっぱいの
この毛布の中が何より好きな時間。
気持ちいいなあー。でも本体(紺野)が
ここにいるのが一番なのにな。
356 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/01/11(木) 22:23
しばらくするとヘアアイロンを終えた紺野。
いや、もう全身完璧に整えた紺野が
あたしを起こしに来る。
本当はもうとっくに起きてるけど
あたしは夢の住人のふりをして紺野を困らせるのが好き。

357 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/01/11(木) 22:23
「後藤さん。もう起きてください。遅刻しますよ?」

ZZZ

「後藤さん、いい加減起きないと、本当に、もぅ、ね?」

ZZZ

だめだめ、まだそんなんじゃ起きないもん。

ゆさゆさゆさ。

ん〜まだまだ。

「後藤さぁーーーーーん!!!」

一段と困った声を出した紺野。
あーあ。仕方ない、そろそろ起き…

ドスン!!

!!???
358 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/01/11(木) 22:24
ふいに重くなった自分の上を見ると
紺野がいつもと違う感じで笑った。

「言う事聞かない子はオシオキです」

え?なになになになに〜〜!?

思うよりも早く紺野が毛布の中に手をつっこんで
あたしの脇腹をこそぐりだした!!

359 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/01/11(木) 22:24
「あ〜〜〜あははははは!!!や、も!!勘弁…
んはーーー!!!」

「ダメです。まだ許しませんよ?」
「いや、も!あははははは!!起きる〜!起きるから!」

「本当ですね?仕方ないですね。さっさと起きて用意してくださいよ?」
「あはははは!!うん!起きるから!すぐに!ね??」

ようやく紺野が許してくれて、むっくり起き上がったあたしに
紺野はにっこり微笑んで。

「おはようございます、後藤さん♪」
「おはよーーー紺野ぉ」

「良く出来ました」

そう言って軽くあたしのオデコに
ちゅっ(ハート)してくれた。

んむぅ。
今日も後藤真希完敗です。
360 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/01/11(木) 22:25
しっかり起きて、身支度したあたし達は
しっかり朝食も食べる。
まぁ。食いしん坊なあたし達がご飯抜きとかは
ありえない訳ですよ。

あたしが作ったトロトロオムレツを
小さく小さく分けながら食べる紺野も
いつもの事ながら可愛い。
361 名前:おるぷち 投稿日:2007/01/11(木) 22:26
本日はここまで。
季節がずれてますが…気にしなーい!
その内合う予定です。。。。はい。
362 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/01/18(木) 21:52
「今日は何のお仕事なんですか?」
「ん〜、コンサートのリハ」

「ああ、フォークソングの…」

そう。今あたしは裕ちゃんとミキティと3人でやる
「フォークソング3発売記念イベントライブ」の
リハ中なのです。もうスグ12月で
つまりは年末年始な訳で。
ぶっちゃけ超忙しくなるんだよね。
363 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/01/18(木) 21:53
「最近、藤本さんと良くお仕事一緒ですね」
「んあ?そうだねー。ごまっとうから続いてるからねー。
紺野は今日は何?」

「年末年始用の雑誌の取材とか紅白のリハとか…」
「そっかーそんな時期だもんねぇ。今度いつ会えるかなあ?」

「え?」
「年末年始って予想を遥かに越える忙しさなんだよねえ。
仕事でチラッと会う事はあっても、こうやって会うの当分むずかしそう。」

「そう、ですね。収録多いし」
「あたしもレコーディングあるし。あ、でもハローのリハは会えるか」

「そうですよね!」
「ふふ。人目を忍んで逢引しないと!」

「あ、逢引??…もぉ〜言い方古いですよおー」
「じゃあ何て言うのさ?いいじゃん。逢引。しよーよー」

「ふふ。そぅですね。しましょっか。」
364 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/01/18(木) 21:53
あったかいココア豆乳のマグカップを両手で持って
紺野は微笑んでくれたから
あたしもニッコリ笑って

「じゃあ、またハローで逢引の時に」

そう言ってその日はそれぞれの仕事に出かけたんだ。
365 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/01/18(木) 21:54
けど。

けどさ?


自分で言っておいてなんだけど
予想を遥かに上回るなんてもんじゃない忙しさで
そっから全然、紺野に会えなくて
あたしは正直めっちゃイライラしてた。
だけど寝る時間さえままならない状態で。
それはお互い様だって分かってたから
何ともならなくて。
だけど、どうにも寂しくて。
たまにやり取りするメールさえも短くて
そっけなくて。
366 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/01/18(木) 21:54
会いたい。

会いたい。

会いたい。

紺野の顔が見たいよおおおーーーー
367 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/01/18(木) 21:54
「どうしたんやぁ?泣きべそかいて」
「裕ちゃ〜ん」

「なんかあったんかぁ?裕ちゃんがなぐさめたろかあ?」
「裕ちゃんはいらな〜い」

「なんや、ごっちゃんは冷たいなーー」

大袈裟になげく振りの裕ちゃんに
あたしはニシシと笑う。

ここはイベントライブの楽屋。
この週末は東京を離れてて、やっぱし紺野とは会えない。
しかも、このままラジオとか取材とかいっぱいで
帰れないし。そんな風に嘆いてるあたしに
裕ちゃんは速攻気付いて慰めてくれる。
まあ、抱きついてきたりとかはいらないんだけどね。
368 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/01/18(木) 21:55
「ああっ!もぉ!!」

なんかお怒りモードのミキティが勢い良く
うちらのいる楽屋に入ってきて
中に裕ちゃんがいるのを見つけるとバツの悪そうな顔をした。
こう見えてミキティは目上に気を遣うタイプなんだよね。
小さく

「あ、すいません」

なんて言ってた目は少し潤んでるようにも見えた。

「なんや、2人してご機嫌斜めやなー。なんか知らんけど
お客さんの前じゃあかんでぇ?」

「分かってるよ、裕ちゃん。ね、ミキティ」
「はい。すいません」

ますますうな垂れるミキティに裕ちゃんは苦笑して

「あとは若い二人でグチでも思う存分今の内吐いときー」

なんて言ってどっか出てってしまった。
多分気ぃ使ってくれたんだろな。
369 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/01/18(木) 21:55
「早く年末年始、終らないかな。」

ボソッとミキティがつぶやく

「そうしたら、きっとユックリ会えるのに」

ああ、そうか。ミキティも同じ。
会いたい人にずっと会えなくて寂しいんだ。

「早く、会いたいよね」

あたしの顔をチラッと見たミキティの目はやっぱり
ちょっと潤んでて、あたしは頭をそっとなでてあげた。
いつも堂々としてるミキティなのに
今日は何だか小さな子供みたいで
ちょっと可愛くて頼りなげで。

「あやちゃんのバカ」

そんな風につぶやくのも弱い心が流れてしまったみたいで。
370 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/01/18(木) 21:56
「会いたい」
「会いたい」

一度口にしてしまった言葉はもう想いを止めることは出来なくて。
371 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/01/18(木) 21:56
「美貴ばっか好きみたいで悔しい。」

二人並んで座ったソファの上。
いつの間にか繋がれた指先。
2人はまるで運命共同体で同じ気持ちでいっぱいで
泣いてしまいそうだった。

372 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/01/18(木) 21:56
「いつだって会いたいって言うのは美貴なの。
あやちゃんは仕方ないでしょ、って困った顔して。」


分かってるよ、仕方ないんだって事。
でも言わずにはいられない、この気持ち分かってよ。

「好きだって言うのも、会いたいって言うのも
いつも、いつもワガママ言うのはあたし」

「うちら一緒だね。」
373 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/01/18(木) 21:57
うん、なんだかとっても一緒だ。
相手の気持ちが見えなくて不安で、不安で。
本当は好きでいてくれてるって分かってるよ。
でも。
でも。

「たまには求めて欲しい」


愛しいあの子は今頃なにしているの?
打ったメールの返信も3時間放って置かれたまま。
忙しいの。
知ってる。
知ってるけど。


寂しい。。。
374 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/01/18(木) 21:57
「美貴なんか、1日メール返ってこない時あるよ?」
「あたしなんか先輩なんだから少しは我慢しなさいって言われた」

「会ってても鏡バッカ見てるんだよ」
「抱きつくとはがされるんだよ」

ひどくない?
ひどいよねえ?

そう言いながら相手の事でいっぱいなあたし達。
ちょっとの不幸自慢がなぜだか白熱しちゃって
375 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/01/18(木) 21:58
「ありえなくない!?」
「あははははは!!凄いネエ!」
「笑い事じゃないって!」

「うちらなんかさーー」
「ぎゃははははは!まじで?可哀相〜〜!!」

なんだか可笑しくなってきちゃった。

そろそろ本番やで〜って入ってきた
裕ちゃんは爆笑するあたし達にきょとんとしてたけどね。
376 名前:おるぷち 投稿日:2007/01/18(木) 21:58
今日はココまで。
グチグチモードなお二人さん♪

( ´ Д `) ミキティあまえっこ。
川VvV从うっさい!
377 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/01/18(木) 23:59
もう何度も読み返してるんですが
どこを読んでも甘々ですよねぇ
こちらまで幸せな気持ちになります
378 名前:おるぷち 投稿日:2007/01/26(金) 22:19
>377 :名無飼育さん

( ´ Д `) しあわっせですかぁ〜♪

ありがたい事です〜。んでわ、続きでっす
379 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/01/26(金) 22:21
それから数日。
相変わらず目まぐるしい毎日の中
ついにやってきた、ハローのリハ。

もうすぐ逢える。


あくまでも仕事だし、ほんのちょっとしか
チャンスはないかもしれないけど。
でも。
久しぶりに顔が見られるって事。
すごい、うれしい。
380 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/01/26(金) 22:21
朝の毛布は寂しくて冷たいまま。
今日の冷え込みは一段と厳しいなんて
お天気お姉さんは言ってたけど
あたしの心はほんのり、あったかくて
ウキウキのワクワク。

“今日はリハだよね?会えるね”

短いメールを送ってから家を出るあたしを
北風がぴゅう!ってからかった。
381 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/01/26(金) 22:22
「おはよーございまーす!」

すでに来ているメンバーに挨拶して
あたしもジャージに着替える。
リハといっても人それぞれのスケジュールがあるし
来る時間はバラバラ。
今日は来れないって人だっている。
大所帯は大変なのだ。中々全員は揃わない。
キョロキョロ辺りを見渡しても
娘。メンバーは1人もいない。
今日は娘。全員参加って聞いたんだけどな。
ちょっと不安になるあたし。
紺野からのメールの返信はまだこない。
382 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/01/26(金) 22:22


むぅ。

紺野、逢えないのかなぁ。。。


383 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/01/26(金) 22:23
「つっまんな〜い!」

どんって肩が重くなったと思ったら
不機嫌顔のミキティ。


「なーにー?ミキティ。おはよぉー」
「おはよぉー、ごっちん。美貴さぁつまんないんだよね」

「んあ?」
「だってさ、今日のリハ来ないんだって」

「ああ。そっか」

脱力しきって、あたしに体重をかけてくるミキティ。
正直、重いんですけどぉー!
384 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/01/26(金) 22:23
「ちょーミキティ重いからー」
「いいじゃぁん。美貴とごっちんの仲でしょお?」

「ぶは!どんな仲よぉー?」
「んーーー?一心同体〜みたいなぁ?」

「ええ〜?」
「なに、不服そう!今日紺ちゃん来るんでしょ?
見せ付けてやろーか?」

「はぁ?」
「こうやってさ!」

そんな事言ってミキティがあたしに
ベッタリくっついてきたし!
385 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/01/26(金) 22:24
「やーもぉ、ミキティくすぐったい〜」
「いいじゃ〜ん。ん〜なんか騒がしくなってきたねぇ。
モーニング娘。さんの参上かなー」

「え?来た??」
「あ!なに!?美貴が可哀相なのにその嬉しそうな顔!」

さらに、あたしにミキティくっついてきたしぃー

「やー腕とか苦しいから!あ、でも胸の弾力は全然…」
「あんだとーーー!これでもかあーー」

ミキティが、あたしの顔を自分の胸に押し付けてきた。
く、、、くるひぃ〜
386 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/01/26(金) 22:25
「おはよーございまぁす!」
「おはよーございまっす!!」


なんか、人が、いっぱい、入ってきた。
一所懸命ミキティを押してできた隙間から見えたのは
紺野のボーゼンとした顔。

「ごとう、さん?何してるんですか?」
「いや、なんかミキティが…」


やばい、怒る???
387 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/01/26(金) 22:25
「そうですか。」

あれ、何事もないみたいな態度。
平気、なのかな?
ミキティとあんなにくっついてたのに。
それとも、どうでもいい?

388 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/01/26(金) 22:26
「ねぇねぇ、紺ちゃんヤキモチ焼いてるっぽくない?」

小声でミキティが言う。

「…どこが?」

哀しくなるくらい普通じゃんよ。

「いやいや、よく見なよ。あれ、我慢してる顔。美貴には分かる」

全然分かんないし。

「じゃぁさ、紺ちゃんの手、良く見ててよ?」

手???
ミキティが指を絡めてきた。

「え?」

あたしの肩に甘えるように肩を乗せる。


!!!!!
389 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/01/26(金) 22:27
紺野の指はぎゅうって痛そうに握られてた。
短い爪が皮膚に食い込む位に。
でも、顔は平然としてて…
こん、の?
ヤキモチ焼いてくれてるの?

あたしの肩に乗ったミキティの頭に手をそっと乗せる。
その瞬間、紺野の顔はビクッってして、
元に、戻った。。。

意識してくれてるんだ。

あたしメッチャ愛されてる?
390 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/01/26(金) 22:27
なんだか嬉しくなっちゃって

「ミキティ!!!」

そうミキティを抱きしめた。

「うわ!なに!いたっ!!!」
「やっぱヤキモチだよー!凄くない?」

「…で、紺ちゃんは?」
「へ?」

さっきまで紺野が居た場所は
ただの空間になっていた。
391 名前:おるぷち 投稿日:2007/01/26(金) 22:29
本日はここまでです。

( ´ Д `) はしゃいじゃって良いのかなー?♪
川VvV从ダメだったんじゃない?
392 名前:名無し飼育 投稿日:2007/01/27(土) 00:17
川*’ー’)<二人ともやり過ぎやで〜
ノlc|*・e・)|l<はいはい。あんたは余計な事言わないのっ
川;*’ー’)<やってヤケ食い付き合わされて、あーしらのらぶらぶな時間が…
ノlc|;*・e・)|l<ちょっ!なっ!そんな事言ったら、あの二人に絡まれて詳しく聞かれr…

( ´ Д `)<あ〜?

ノlc|;*・e・)|l<空耳ですっ!
川*’ー’)<このあいだミキティに詳しく教えちゃったけど。参考にって聞かれて。

ノlc|;*・e・)|l<(こっちの身にもなってくれっ!)


毎回楽しみにしております。m(_ _)m

393 名前:おるぷち 投稿日:2007/02/04(日) 22:46
>392 名無し飼育 さん
川VvV从が〜きさん♪
ノlc|;*・e・)|lビク!!

川VvV从なに?そのビクッて?さぁ、洗いざらい吐いて貰いましょーか!
 从‘ 。‘从 吐いてもらうわよー♪
ノlc|;*・e・)|lああああーーーーあいちゃんのバカーーー

川*’ー’)これであーしらも公認の仲♪


( ´ Д `) …んあ?



そいでわ、スタートぉ
394 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/02/04(日) 22:47


こうゆーの、天岩戸っていうんだっけ?
だったら踊ったら出てきてくれるかな。


395 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/02/04(日) 22:47
あれから、メンバー巻き込んで
紺野を必死で探して
ようやく見つけた、けど…
紺野はその部屋に閉じこもって出てきてくれない。
中からは泣き声だけが響いてて
誰もどうする事も出来ない。
とは言っても時間もないしリハは着々と
進めなきゃいけないわけで

「あんたがどうにかしなさいよ!」

と圭ちゃんが言葉を残して
他のメンバーは皆リハに戻っていった。

396 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/02/04(日) 22:47
扉一枚隔てて紺野とあたし、2人きり。

あんなに望んでいた2人という状況なのに
あたしは一体何をやっているんだろう。

「ねえ、紺野。出てきてよ。あたしが悪かったから。ね?」

何度声をかけても中からは、わんわん泣く声しか返ってこない。
397 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/02/04(日) 22:48
そう、紺野が「わんわん」って表現の泣き方をしてるんだ。
あの紺野が。
いつも穏やかでマイペースで
取り乱す事なんて滅多にないあの子が、
あたしのせいで声を上げて泣いている。
そう、もう30分以上。

以前にも紺野に逃げられた事あった。
そう、告白の時。
勇気のなかったあたしのせいで誤解させて
物凄い逃げられて。
その時になって初めて言葉にできた「好き」って言葉。
398 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/02/04(日) 22:48
あの時の必死さを、あたし、いつの間に忘れちゃったんだろう。
あの時よりもうんと大好きなのに。
あの時より紺野の気持ちにも自信があったはずなのに。
どうして試すような事してしまったんだろう。

たまたま逢えない日が続いて
ようやく逢えた今日なのに。

どうして、もっと大事にしなかったんだろう。
どうして、もっと素直に寂しかったって言えなかったんだろう。
399 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/02/04(日) 22:48
ばかなあたし。
どうして同じような過ちを繰り返すの。

あの時も今日も素直に真っ直ぐにぶつかっていけば
紺野を傷つける事なんてなかったのに。。。
400 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/02/04(日) 22:49
どうして
どうして
どうして


だんだん、自分に腹が立ってきて
だんだん、自分が情けなくなってきて
だんだん、哀しくなってきた。
401 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/02/04(日) 22:49
「う、こんのぉ〜」

ぽろぽろって涙がこぼれてきて
気付いたら大声で泣いていた。

「うあーーーん!!ごめんなさぁーーーい」
ひっくひっく。
「えっぐ、えぐ…あたしが悪かったですぅー」
ずびずびずび…
「あたじぐぁ〜ばがだがらーーーー」
うわーーーーーーん
あたしのばか!
あたしのばか!!
後藤真希のばかやろぉぉぉぉぉおおお

402 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/02/04(日) 22:50
「…ごっちゃん、うるさい」
「だぁって〜!あたぢがばがなんだおおおー
ゆうぢゃんのたこーー」

「何であたしがタコやねん」

いつの間にかあたしの後ろには裕ちゃんが立ってて
ものすごい呆れた顔をしてた。

「もぉええから、はよ入り」

そう言ってあたしに一個のカギを見せた。

「ほら、これ。合鍵借りてきてやったから。
ちゃんと仲良くするんやで?」

もう涙と鼻水だらけで言葉なんか出なくて
ぶんぶんと首を上下に振ると裕ちゃんが
かちゃり、って紺野が立てこもってる部屋の
ドアを開けてくれた。
403 名前:おるぷち 投稿日:2007/02/04(日) 22:53
今日はここまで。

从#〜∀〜#从 救世主登場〜感謝しろよー♪
(〜^◇^)裕ちゃんなにやってんの?

从#~∀~#从 矢口〜!今あたし、すっごい善い事したんやで!誉めて。
(〜^◇^)やだ!!

从#〜∀〜#从 うあーーーん!!
404 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/02/06(火) 16:46
中澤さんが伸びてるwww
そしてごっちんがアホすぎてバカみたいです(褒め言葉)
405 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/02/06(火) 16:53
ごっちんが面白すぎるw
406 名前:おるぷち 投稿日:2007/02/17(土) 22:35
>404 :名無飼育さん
( ´ Д `) えへー。誉められちゃった!
川;*o・-・)アホって言われてますけど。。。

>405 :名無飼育さん
( ´ Д `) アホじゃないもん!
从#〜∀〜#从 アホやん!
( `.∀´) アホだね。
川;*o・-・)あの、この方は「面白い」って…

そんなアホごっちんの続きをどうぞ!

( ´ Д `) だからぁ、アホじゃないって…
川;*o・-・)無駄ですね。
407 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/02/17(土) 22:37
部屋の中では紺野がまだ声をあげて泣いてて
しかも、なんか突っ伏してるってゆーか
四つんばいみたいな奇妙な形になってて。
それが、また紺野らしくなく取り乱してる様子を
一層強く突きつけてきた。
408 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/02/17(土) 22:38
「ううう…ごんど(こんの)」

多分、紺野はあたしに気付いてない。
あたしは紺野にとにかく近づいて抱きしめて
何言ってるのか自分でも分かんない位
泣きながら叫んでた。
ごめんね、ごめんね、ごめんねって
そんな事ばっか並べてるつもりで。
紺野も一層声をあげて、わんわん泣いて
でも確かにあたしの事ぎゅって抱きしめてくれた。
お互い肩に頭をすりつけて存在を確かめるように
いっぱい触れて触れて。
409 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/02/17(土) 22:39
紺野の頬に触れるあたしの手。
あたしの頬に触れる紺野の手。

その内、その手は頬をつねり始めて。


「いひゃいよぉ、こんろぉ(痛いよ、紺野)」
「いだいよおぎやっでんでず(痛いようにやってるんです)」

涙で強張った紺野の頬が不器用に笑顔を作る。

「ぶぇ、、、ぇ?」
「んぶふっ」
「へへへ」
410 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/02/17(土) 22:39
「ごどぉさん、顔ヤヴァイですぉ」
「ごんのだって…アイドルとぁおぼえないよ」

ふふふふ
へへへへ
あははははは

「鼻水だらけ」
「ぐっしゃぐしゃ」

まあ、そんな顔もいいよ。
たまには、ね。
潤んだ目が合って、ぐしゃぐしゃの顔のまま
キスをした。


しょっぱい、キス。
411 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/02/17(土) 22:40
それから、地面にぺたりと座り込んだままの2人。
壁に背をつけて横に並んでぎゅっと手を握ってる。

「こんなになるつもり、なかったんです」
「分かってるよ」

もう大分落ち着いた頃、口を開いた紺野は
ちょっと恥ずかしそうに頬を染めた。
412 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/02/17(土) 22:40
そう。
いつもだったら何ともなかった事。
メンバーとのボディタッチとか軽いオフザケなんて。
いつもだったら軽く笑って流せた事だったんだ。
だけど忙しくて余裕のなかった紺野の前で
それをやっちゃいけなかったんだ。
でも、いつもじゃないから。
いつもと違ったから嬉しくて調子に乗っちゃったんだよ。
ぽろっと垣間見えた紺野の本心が嬉しかったんだ。
413 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/02/17(土) 22:41
「だって、いつもは妬いてなんかくれない」

すねるあたしの髪を紺野の指が絡め取る。

「本当はいつも妬いてるんです」
「そうなの?」

「そうですよ。でも、それを出すのは
こどもっぽいと思って我慢してるんです」

「言ってよ、そおゆう事は」
「でも、いちいち妬いてたら困るでしょう?」

確かに、いちいちメンバーと居る度に焼かれちゃ
困るかもしんない。でも、でもさ。
414 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/02/17(土) 22:41
「あたし、いつも妬いてるかも。」

ちらっと見た紺野は笑顔。
なにさ、その分かってるって顔は。

「後藤さんは意外と子供ですからね。」

むぅ。

「でも、そんな後藤さんを知ってるのは…」

ん?って紺野を見たら軽く口付けられた。

「私だけでしょう?」

驚く程大人の顔で紺野が微笑む。
なんだよ、いつそんな顔するようになったのさ。
415 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/02/17(土) 22:42
いつだって、あたし紺野には敵わない。
さっき迄わんわん泣いてたくせに。
ああ、もう。
大好きすぎて、困る。

「私だけだから追いつきたいんですよね」
「は?」

「後藤さんは子供なのに周りから見たら大人だから。
釣り合えるように、大人に、なりたいんです」

「なにそれ」

ふふふ、と笑った紺野は今度はなんか複雑な顔してて
あたしには何だかよく分からない。
416 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/02/17(土) 22:42
「後藤真希の恋人って、凄いことなんですよ。」

「憧れてる子、本気で好きだって言う子。
この世の中にどれだけ沢山いる事か」

そんなの、ただの表面の後藤真希じゃんか。
本当の後藤真希は紺野が良く知ってるでしょう?

「誰にも負けたくないんです。
だから、後藤真希と並んでも見劣りしない
紺野あさ美になりたいんです。」
417 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/02/17(土) 22:43
力強い紺野の目に見とれた。

他人がどう思ったっていいじゃん。
ちょっと、そう思ったけど
多分そうゆう事じゃないんだよね。

芯が強い紺野。向上心が高い紺野。

そんなとこも大好きだけど
あたしの前じゃもっと力を抜いて甘えて欲しい。
いつだって本心を見せて欲しい。

でも上手く言えなくって、やっと出た言葉は
やっぱり子供っぽい台詞。
418 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/02/17(土) 22:43
「でもさ、あたしは紺野好きだし。それじゃダメなの?」

「分かってても不安になるんです。いつか誰か
もっと素敵な人に惹かれるんじゃないかって。
だから誰にも負けない自分になりたいんです」

「強情」

「そんな私を知ってるのは後藤さんだけです。
こんな私じゃ嫌ですか」

「嫌な訳ないじゃん。大好きだよ」

「私、誰よりも後藤さんの事、大好きです。」

キスをする。今度はしょっぱくないキス。
419 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/02/17(土) 22:44
ねぇ、これは神様からのご褒美なのかな。

ずっとずっと逢えなくて哀しくて
それでも、なんとか頑張ったあたしへの。

紺野を泣かせちゃったけど
紺野のめったに聞けない本心が聞けたりとか。
それに
めったに聞けない「大好き」って言葉。
嬉しくて仕方ない事、言ったら紺野は呆れるのかな。


やっぱし、あたしの方が子供だって言うのかな。
420 名前:おるぷち 投稿日:2007/02/17(土) 22:45
本日はここまでっす。

( `.∀´) ごとーが子供だって事お姉さんチームは
みーんな知ってるわよ!!
421 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/02/18(日) 11:46
あまーくてとろけそうなこんごまをありがとうございます。
次回の更新も楽しみです♪
422 名前:おるぷち 投稿日:2007/02/25(日) 20:37
>421 :名無飼育さん
( ´ Д `) 紺野のほっぺがとろけ落ちそうだぉ
川;*o・-・)どうせ、私のほっぺは…
( ´ Д `) そこが可愛いのに。
川;*o・-・)後藤さん。。。

川VvV从ち!やってらんねーな!!


でわ、甘い(はず)の続きです!
423 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/02/25(日) 20:38
「まぁさ、なんだかんだ言って“逢引”成功じゃん?」
「…全然、人目を忍んでないですけどね。」

ここから先、どうなるのかは予想できる。
お説教と、からかいの言葉の嵐。
でも、まぁ。
たまには、それもありっしょ。
紺野と2人でお説教とか二度とないかもよ?
そう言ったら紺野はちょっと嫌そうな顔。
424 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/02/25(日) 20:39
「私が上がって釣りあうつもりが大誤算です。」
「んあ?」

「後藤さんが下がっちゃいました」

そりゃないっしょ。紺野さん。


大体あたしなんか娘。時代怒られっ放しだったんだから。
変わってないだけなんだから。
そんな事言ったらきっと圭ちゃんには
成長しろ!
って怒られるんだけどね。



さて、嫌がる紺野を連れて、怒られに行きますか。
425 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/02/25(日) 20:40
そっからは、やっぱし毎日逢えない日々。
でもさ、今回の事であたし分かったのさ。
“素直が一番”ってね。
だからさ、メールでしか連絡取れない日々なら
「寂しいよう」

紺野に逢いたいって思ったら
「逢いたいよう」

人の心を試したりなんかしちゃいけないよね。
だから、毎日

「大好き!大好き!!大好き!!!」

って、素直にメールすんの。
したらさ、たまには嬉しい返信あったりするべ。
426 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/02/25(日) 20:40
「ハスカシイ事ばっか言わないで下さい」
てな内容が続きつつも

「あたしも、好きです」

とか、たまーにだけどさ。
もちろん保存。保存♪

そうやって年末年始をなんとか乗り越えようね!
紺野。
落ち着いたらイチャイチャするぞおおーーーー!
427 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/02/25(日) 20:40
今日もあたしの毛布はつめたいまんま。
寂しいけど平気。
あと、ちょっとだもん。
それまでは毎晩紺野からのメールを読み返すよ。

大好きです

毛布があったまる日まであと◎日!!
428 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/02/25(日) 20:41


ん?藤本美貴モーニング娘。第6期メンバーに決定?


なんだか嵐の予感?


429 名前:おるぷち 投稿日:2007/02/25(日) 20:42
そのなな。「毛布」これにて終了です。
続きは そのはち にて。

川VvV从今度は美貴が大活躍!だよね?
( ´ Д `) あくまで主人公はごとー!
430 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/02/26(月) 11:42
更新お疲れ様です。
おるぷちさんの文章はとっても幸せなキモチになれます。

川;*o・-・)ハッピー?( ´ Д `)ハッピー!
431 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/02/27(火) 11:37
おお、のほほん二人に嵐が…
ちょっと期待してる、ゴメンよこんごまw
432 名前:おるぷち 投稿日:2007/03/03(土) 21:27
>430 名無飼育さん
( ^▽^)ハッピー♪これが正しいハッピーよ!
(; ´ Д `) キショイ。
川;*o・-・)キショイですね。

>431 名無飼育さん
川;*o・-・)ひどいですね。。。
(*´ Д `)ごとーが守るから!
川;*o・-・)後藤さん♪


さて、今回は番外編です。
ミキティに乗っ取られましたw

川VvV从何?文句アンの?


とゆー訳でミキティ主役のミルフィーユ番外編です。
よろしく。
433 名前:ミルフィーユ番外編 投稿日:2007/03/03(土) 21:27



「たいくつな日々。」



434 名前:ミルフィーユ番外編 投稿日:2007/03/03(土) 21:28

たいくつな日々。

着信は今日もない。
435 名前:ミルフィーユ番外編 投稿日:2007/03/03(土) 21:28
「ミキティーー!!」
「わ〜お、ごっちんじゃぁん♪」

「ごっちんじゃん、じゃなーい!」

ここはモーニング娘。の楽屋。
私、藤本美貴はモーニング娘。6期メンバーとなった。
だから、ここにいるんだな。
で、もぅモーニング娘。じゃない
ごっちんが何でここにいるかってのは
まぁ、分かってるよ。

「そんな怒んなくても。」
「怒るッツーの!紺野に変な事吹き込んで!」

美貴はチラッと楽屋のスミッコで
5期同士固まってる中の1人
紺野あさ美を見る。
美貴と目が合うと目を潤ませてビクっとする。
あーそうかい。美貴はそんなに怖い?
436 名前:ミルフィーユ番外編 投稿日:2007/03/03(土) 21:29
「変な事なんか吹き込んで無いじゃん。
うちらは一心同体だったんだ、って言っただけ。」

「誤解されるでしょー!そんな事言ったら!!」

「誤解されるような関係でいるのが悪いんだよーだ!」

子供みたいに“あっかんべー”して
美貴はごっちんから逃げる。けど。追いかけてこないし!
ここは追うでしょ!?なんなんだよ、もう!!
振り向くと紺ちゃんにごっちんはデレデレしてた。

「もぅいいですから。誤解ってのは分かりましたから。」
「でもーー」

「信じてます、から」
「ん、うん。紺野がそう言うなら。。。」

「それより時間大丈夫ですか?」
「あ、やっばい!もぅ行かなきゃ。じゃね、紺野!」

「はい。行ってらっしゃい」


「ミキティ、もぅ紺野に変な事言わないでよ!?」
「はいはい。」
437 名前:ミルフィーユ番外編 投稿日:2007/03/03(土) 21:30
それだけ言い残して、ごっちんは
さっさと楽屋を出て行ってしまった。

て、それだけ言う為にわざわざ時間無い中来たの?
いや、違うな。
さっき紺ちゃんにだけ聞こえるように
何か言ったの、気付いたんだから。

なんだよ、もう。面白くない。
紺ちゃんは、いつまでも嬉しそうに
ごっちんが出て行ったドア見てるし。




つまんない、つまんない、つまんなーい!!
438 名前:ミルフィーユ番外編 投稿日:2007/03/03(土) 21:31
誤解される言い方、わざとしたんだから
もっと美貴の事、怒ったらいいじゃん。
あ、ちなみに一心同体ってのは
フォークソングイベントライブの時に
寂しい者同士慰めあってた仲って事なんだけど。
そん時よく言ってたんだよ、うちら一心同体みたいって。
なのに自分だけ、もう寂しくなんか無いよーみたいに
なっちゃってさ、デレデレしちゃってさ。
なにさ、もう!
439 名前:ミルフィーユ番外編 投稿日:2007/03/03(土) 21:31
大体、美貴は団体行動苦手なんだよ。
そりゃ最初はモーニング娘。のオーディション受けたけどさ。
でも今はソロで楽しくやってたのに
イキナリ今更モーニング娘。にって言われてもさぁ。
決まっちゃったもんは仕方ないし
今更どうにもなんないの、分かってるけど。
でもさ、でも。でもでもでも!!

はぁ〜。
440 名前:ミルフィーユ番外編 投稿日:2007/03/03(土) 21:32
「お、どうした?ミキティ。ため息なんてついて。」
「矢口さぁ〜ん♪」

さっきまでソロ撮影でいなかった小さな先輩が
いつの間にか楽屋に戻ってきてた。
あんまし小さいから気付かなかったのかな?
441 名前:ミルフィーユ番外編 投稿日:2007/03/03(土) 21:32
「オイ。んな訳ないだろ。さっきオイラ“ただいまー”って
戻って来た時“お疲れ様でーす”って言ってたじゃんか」

うわ、声に出してた?ま、いっか。

「ねえねえ、それより矢口さーん」
「それよりって…まぁいいや。何?」

「美貴、すっごい美味しい焼肉屋さん見つけたんですよおー
今度連れてって下さいよおー」

「お。まぢで?いいよ。いこ、いこ〜♪」

ニコニコ嬉しそうな矢口さん。
この小さな先輩は焼肉好き仲間。
ごまっとうの時なんかでも美貴に
いっぱいトーク振ってくれたり
何かと話し掛けてくれるから好き。
すっごい気遣いの人なんだよね。
矢口さんも美貴みたいな美少女大好きだし。
て、自分で言うなよ。
まぁ、ごっちんとか、よっちゃんの事も大好きだけどね、
この人は。なんにせよ、分かり易いし
サバサバしてて好きだよ。
442 名前:ミルフィーユ番外編 投稿日:2007/03/03(土) 21:32
だって他のメンバーはさ。
飯田さんは良い人なんだけど話長いうえに
何言ってるか分かんないし
安倍さんは勝手にテンパルし、
梨華ちゃんは声キンキンだしお説教くさいし
5・6期は美貴に怯えてるし。
美貴が楽しく話せるのは、よっちゃんか
矢口さんくらい。
え?辻ちゃんと加護ちゃん?
だって話聞いてくんないんだもん。
443 名前:ミルフィーユ番外編 投稿日:2007/03/03(土) 21:33
あーつまんない。つまんない。つまんない。
やっぱり着信はないし。
美貴だけずーーーっとさみしんぼ。
寂しいと…氷になっちゃうんだからねー!

溶けない内に
なんとかしてよ、ねえ。

ねえ―――――――――――――――

444 名前:おるぷち 投稿日:2007/03/03(土) 21:35
今日は以上です。

そこまで長くは…ならないつもりですが
どうなる事でしょう?

川VvV从いいじゃん、このまま美貴主役で。

(; ´ Д `)それは困る
川’ー’川 次はあーしやでのー。
(; ´ Д `)ええ!!???
445 名前:ミルフィーユ番外編 投稿日:2007/03/06(火) 22:50
「美貴ちゃん大人っぽい下着やの。」
「は?」

着替えの途中、隣にいた愛ちゃんが
ふいにそんな事を言ってきた。
美貴の下着。今日は黒の…でも、そんな
やらしーやつじゃないよ?リボン付いてるし。

「あーしもそれ位のを着んとあかんかの」
「え?いや苺柄も可愛いと思うよ?」

愛ちゃんの白地に苺柄の可愛さ万点の下着は
美貴には着れないけど、と思うけど。

「そーやけど色気が足りんくない?」
「あー」

「これじゃそそられんやろか?」
「は!?」

「美貴ちゃんは中身が色気あらへんのに
そそられとる人おるのにな」

「おい」

ケンカ売ってる?美貴が睨むのに本人は
知らん顔。なんてマイペースな女だ。
446 名前:ミルフィーユ番外編 投稿日:2007/03/06(火) 22:51
その隣にいた紺ちゃんの目がなんか美貴を哀れんでるような。。。

「藤本さん…黒は大人っぽいですけど」

ん?

「白とか、膨張色のがいいですよ」
「膨張色?」

「ええ、黒などの濃い色と白などの淡い色を比べると
同じ体積の物でも淡い色の方が大きく見えるんです」

「へー物知りだね」

なるほど、だから美貴は大きく見せるために
白いのを着た方がいいのか。

「て、おい!!!」

どうせ無いよ!ありませんよ!!
でも!あやちゃんは可愛いって言ってくれるもん!
言うだけ言って紺ちゃん怯えるとか許されないから!!
447 名前:ミルフィーユ番外編 投稿日:2007/03/06(火) 22:51
「ほうほう、じゃあ紺ちゃんのアワーいピンク色は
誰のためなのかな!?」

「え!?」
「ほっぺもピンクだー。益々大きく見えるねえ?」

「うう。」

涙目だし。でも美貴機嫌悪いから許してやんない。

「ちょ!どこさわってるんですか!」
「ん?胸。実際はどれくらいかな、と。
おお、結構大きいねえ」

ちくしょー、気持ちいい。羨ましいな。

「誰に大きくしてもらった!」
「ええええええ」

ますます真っ赤だし!

「ごっちんやるなあ。うまく育てたな。
美貴のももうちょっとしたら…」
448 名前:ミルフィーユ番外編 投稿日:2007/03/06(火) 22:52
「育ちません」
「あんだと!」

「これは、紺野の実力です」
「は?」

「ごとーさんとは、そぉゆーのは…」
「はぁ?なに!?まだなの?付き合ってどんだけだよ」

「あの、でも。一緒にいられるだけで幸せですから」

いや、でも。まぁそれが全てじゃないし。
さすがに申し訳ない気持ちになって
フォローしようとしたのに、やっぱり空気を読まない女が…

「あかんて!あさ美ちゃん!やっぱ色気やでの!
一緒に下着買いに行こうや?うーんとセクスィーなん」

愛ちゃん自分が行きたいから巻き込みたいんだね?

「う…うん、でも。。。」
「ねえ。あのさ」

いかん、ここは話題を変えよう。
449 名前:ミルフィーユ番外編 投稿日:2007/03/06(火) 22:52
「黒だと実際より小さく見えるんでしょ?」
「え?はい」

「じゃあ、あの女は実際どんだけでかいんだよ」
「確かに」

「調べてみましょうか」

喜々として黒い生物に近づく二人。

「い〜しかわさん♪」
「にひひひひひ」

うーん。思ったよりも話がしっかり逸れたな。
やるなぁ美貴。

今日はグループとゆーのが
難しくも楽しかった一日だった。
450 名前:おるぷち 投稿日:2007/03/06(火) 22:54
本日はここまで。
ミキティオッサソ編?

川VvV从なんだとーーー!

( ^▽^)それより助けてぇー
451 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/03/07(水) 00:24
「これは、紺野の実力です」

このセリフがツボだったw
452 名前:おるぷち 投稿日:2007/03/24(土) 14:41
>451 :名無飼育さん
川;*o・-・)完璧な紺野の実力ですから!!
(; ´ Д `)て、手伝おうか??

久しぶりになってしまいましたが続きです。

川VvV从あやちゃんにも作者にも放って置かれたとか(泣
453 名前:ミルフィーユ番外編 投稿日:2007/03/24(土) 14:42
その夜。

♪♪♪

「あやちゃん!!」

久しぶりに鳴った着メロに飛びつく。

「お〜たんってば元気じゃん!どぅ?うまくやってる?」
「ん〜元気だけどさ、うまくってかさぁ〜」

「ねぇ、よっすぃーの携帯教えて!」
「は?」

「知ってるでしょ?」
「知ってるけど・・・」


なんで?よっちゃんさんの携帯?


「前に聞いたのに繋がらなくてさー」

ああ、そう。


「オッケー。分かった。ありがと、たん」
「うん。でさ、あやちゃん!」

「じゃ、またね〜」
454 名前:ミルフィーユ番外編 投稿日:2007/03/24(土) 14:42

「え??」


あっとゆー間に切られた電話。


一体なに?なんなの?
せっかく久しぶりに声聞けたのに
それだけ?たった、それだけ?



どーゆーことーーー!!!!!
455 名前:ミルフィーユ番外編 投稿日:2007/03/24(土) 14:43
「なんか、むかつく」

携帯を眺めて顔をほころばせている紺野あさ美は
ほんとーーーーに幸せそうにしている。
どうせ、ごっちんからのメールでしょ?
美貴なんか、美貴なんかー!!
昨日のはなんだったの?
美貴置いといて、よっちゃんさんに電話?
なんの用だよ。
ちろっと、よっちゃんさんの方を見たら
バッチリ目があってしまった。
ん?なに?って目で聞いてくる、よっちゃんさん。
ちくしょう、美人だ。
456 名前:ミルフィーユ番外編 投稿日:2007/03/24(土) 14:43
「よっちゃんさん、聞いていい?」
「ん?」

「昨日、あやちゃんから連絡あった?」
「ああ、まっつー?あったよ」

「あの、さ。なんの用事だった?」

美貴の質問には答えずにニヤニヤする
よっちゃんさん。なに?なんなの?

「愛されてるねえ」
「はぁ?」
457 名前:ミルフィーユ番外編 投稿日:2007/03/24(土) 14:44
どこが?どの辺が?
全然連絡くれないし!ようやく電話あったと思ったら
あっとゆー間に切られるし。
どこが、どーこーがー愛されてるの?
美貴ばっか好きだよ、絶対。

「愛されてるじゃん」
矢口さん?

「愛されてますよねえ」
紺ちゃん?

「愛されてるよねえー」
飯田さん?

「いいわね〜」
保田さんまで。

「羨ましいべ」
安倍さんも?
458 名前:ミルフィーユ番外編 投稿日:2007/03/24(土) 14:44
「あの、なんで連絡待ってるんですか?
自分からしたらいいじゃないですか」

紺ちゃん、なんで質問するだけで目が潤んでるのさ。
ちゅーか、いつの間に全員が話題に加わってるのさ。
しかも何か皆してニヤニヤしてるよーな。。。

「だって…あやちゃんがダメだって。」

なんか、なんか。
凄い恥ずかしくなってきた。なんで皆こんなに見てくんだよぉ?

「どうしてですか」
「あやちゃんもツアーで忙しいし
美貴も今は娘。になじむのが大事だから
甘えちゃだめだって」

「スパルタですね」
459 名前:ミルフィーユ番外編 投稿日:2007/03/24(土) 14:45
「でもさぁ、それでおとなしく連絡待ってるとか
藤本も可愛いとこあるじゃん、ふふふ」

「よく、むっすーっとしてるのに。あはは」

「気ぃ抜くとテレビでも半目なのにねぇ。」

「松浦の前だとこーなのか、ぷくくく」

先輩達、美貴は元々可愛い女ですぅ。
つーか笑いすぎだし!ああ、全メンバーがあああ〜!
ここにまだ合流してない6期の3人がいなかった事が救いか。


でも。

「あんたに笑われるのは何か腹立つ」

「なんでですかあああーーーーー!?」


美貴にほっぺをつねられた小川麻琴は大きく叫んで
さらに笑いは大きくなった。
460 名前:ミルフィーユ番外編 投稿日:2007/03/24(土) 14:45


ああ、あやちゃん。
美貴は本当にあなたに愛されているのでしょうか。


461 名前:おるぷち 投稿日:2007/03/24(土) 14:47
本日はココまでです。

∬ ´▽`∬あたしの扱いが一番納得できない。。。
川;*o・-・)仕方ないよ、麻琴。
川’ー’川 そうそう、あきらめるがし。

462 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/03/25(日) 07:31
うんうん、仕方ないよマコw

末っ子美貴ちゃんは可愛いねぇ
463 名前:おるぷち 投稿日:2007/04/05(木) 22:19
>462 :名無飼育さん
从‘ 。‘从 そうそう。実は甘えッ子なのよー可愛いでしょー
川VvV从やぁだ、あやちゃぁん〜〜


(; ´ Д `)だから、これ、ごとー主役…

えっと。。。続きですw
464 名前:ミルフィーユ番外編 投稿日:2007/04/05(木) 22:20


美貴、見ちゃったんだよね。


別にのぞき趣味があるとかじゃないよ?
たまたま居合わせちゃったんだからしょーが無いじゃん。
465 名前:ミルフィーユ番外編 投稿日:2007/04/05(木) 22:20
美貴は寝てたんだよ。一人で。
休憩時間だったからさ。楽屋じゃうるさくて寝れないから
使われてない部屋のソファでゆったりしてたの。
昨日ファミコンにはまっちゃって寝てなくて。
だからさ、わざとじゃないの。
美貴がいるの気付かなかったあいつらが悪い。
その部屋にはちょっとした仕切りがあって
こっちと向こう。
美貴と、ごっちん&紺ちゃん。
466 名前:ミルフィーユ番外編 投稿日:2007/04/05(木) 22:21
寝てた美貴の耳に誰かが話してる声が聞こえて
ああ、部屋に誰か入ってきたんだなあ、って。
こっちに気付いてないみたいだったから
美貴がいますよ!ってアピールしようとしたんだよ。


決して覗こうとした訳じゃないの。
なのに、美貴の耳に入った言葉は…



「紺野、ちゅう、していい?」

だった訳で。アピールのタイミングを逃した訳。
467 名前:ミルフィーユ番外編 投稿日:2007/04/05(木) 22:21
紺ちゃんは思いっきりマヌケに

「ほぇ??」

なんて声出すし。色気の無い。。。
美貴だってもうちょっと色気のある事言うよ?
でもさ、その後。
顔を赤らめて、あの潤んだ目で、ごっちんの事みて
それから目を閉じて。。。
468 名前:ミルフィーユ番外編 投稿日:2007/04/05(木) 22:22
なに?その差は!

さっきの色気の無い声は誰だったんだよ!
ちゅーかさ、あの!
ええ??まじで?


「それで終わりかよ!!!!」


思わず叫んじゃった美貴ってアホかも。

だって、あの雰囲気だったらさ
普通もうちょっとグレードアップした展開を
期待…いやいや期待じゃなくて!
まあ小学生レベルな「ちゅう」に
美貴はビックリした訳よ。
だからさ、だから。
469 名前:ミルフィーユ番外編 投稿日:2007/04/05(木) 22:22
「覗いてた訳じゃ、ないんだけど」
「ふぅん?」

ごっちんの目は冷たいような。それでいて面白がってるような。
紺ちゃんは…ただの赤リンゴになってた。

ああ、あやちゃん。
美貴、欲求不満ですか?
470 名前:おるぷち 投稿日:2007/04/05(木) 22:24
今日は短いですがココまで。
言い訳美貴様でした。

川VvV从いや、だから。覗きじゃないんだってば!
471 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/04/05(木) 23:55
美貴様カッコイイ! ツッコミキティの面目躍如ですね。
こんごま大好きです。
472 名前:おるぷち 投稿日:2007/04/15(日) 19:58
>471 名無飼育さん

川VvV从突っ込まずにはいられない哀しい性なの。

( ´ Д `) 覗き魔にツッコミキティされたくない


そいでは続きです〜
473 名前:ミルフィーユ番外編 投稿日:2007/04/15(日) 19:59
「藤本さん!!」
「ん?なに?田中ちゃん」


今日は美貴以外の6期メンも合流しての仕事。
最近ちょこちょこ〜っと増えてきたんだよね。
6期と他のメンバーとの間はまだまだこれからって感じ。
それを美貴がなんとかしなきゃいけない、らしい。
正直めんどくさい。
でも、それ言ったら怒られた。あやちゃんに。
つんくパパの言う事は絶対だって。
474 名前:ミルフィーユ番外編 投稿日:2007/04/15(日) 19:59
それに仕事やる上でメンバー間に
壁あったらやりにくいでしょ?
それに美貴は何でも態度にでるから、だって。
自分ソロのくせに分かったような事言ってさ。
でもお姉さん口調で美貴にお説教するあやちゃんも
大好きなんだよね。
美貴にとったら
「あやちゃんの言う事は絶対」
さからえる訳が無い。

と、ゆー訳で美貴はいつもの顔(仏頂面らしい)を
精一杯引っ込めてにっこり笑って話を聴くんだ。
475 名前:ミルフィーユ番外編 投稿日:2007/04/15(日) 20:00
「あの。皆さんともっと仲良くなりたいなと思っとるっちゃ」
「うんうん。」

「それで!藤本さんの事も藤本さんじゃなくて
違う呼び方したいんやけど。。。」
「ああ、そっか。さん付けじゃ親近感わかないよねー」

「そうなんよ!!うちらの事ももっとフレンドリーな
名前で呼んで欲しいな、って!」

亀井ちゃんも道重ちゃんも「そうそう!」って。
ん、なんか可愛いね。

「そっかぁー。じゃあねえ。れいな!」
「はい!」

ふと亀井ちゃんの顔みたら…なんかニヤニヤしてる。
き、キショイ。梨華ちゃんレベルだ。どうしよう。
なんか下の名前呼ぶのは嫌だ。

「じゃあ、亀!」
「え?はい」

若干、微妙な顔したけど、やっぱりニヤニヤしてる。
ちょっと変な子?
視線を移して道重ちゃんは…
キラキラ〜っとした目をして美貴をじーーーっと見てるし!
ウインクされたし!なに?可愛いアピール?ううーーー

「重さん!!!」
「えええー!さゆって呼んでくださいよぉ〜」

「やだ」

不服そうな重さんは放っておいて先へ進もう。
476 名前:ミルフィーユ番外編 投稿日:2007/04/15(日) 20:01
「で?美貴の事は何て呼んでくれるの?」
「美貴ねえがいいっちゃ!」

「ああーいいよ。うん。美貴、末っ子だし
なんか嬉しいかも。」


他のメンバーの所にも行くとか言うから
美貴ってば付いていってあげちゃう。
だってお姉さんだもん♪
477 名前:ミルフィーユ番外編 投稿日:2007/04/15(日) 20:01
「ボンボンちゃーん♪」
「おお、ミキティ。どした?」

「えっとですねぇー。お願いがあるんですって。
聞いてあげて下さいよー」
「6期が?いいよー。なに、なに?」

同じように田中ちゃんが話をすると
ボンボンちゃんってば嬉しそう。

「おおーそっか。じゃあ“やぐっつあん”に
してもらうかな。ごっつぅあんも、そう呼んでるし」

「ええー“ボンボンちゃん”とか“おちびちゃん”とかじゃ
なくていいんですかぁー?」

「なんだとーー!」
478 名前:ミルフィーユ番外編 投稿日:2007/04/15(日) 20:02
「きゃーー冗談ですよぅ」

ボンボンちゃんの届かないパンチを軽くよける美貴に
悔しそうな顔を一瞬して。だけどニッコリ笑って

「ミキティ、ちゃんと“つなぎ”の仕事してるじゃん。
エライぞ」

なんて急に誉めるから。なんか顔が熱い。

「もーーー!なんですかぁ。ヨシヨシしようったって
届かないんですからねー!!」

「ん?ヨシヨシしてほしいの?意外と子供だなw」

そう言って一生懸命背伸びしてヨシヨシしてくれた。

嬉しくなんか、ないもん。

479 名前:ミルフィーユ番外編 投稿日:2007/04/15(日) 20:02
…その時なんか背中に冷たいゾッとする視線を感じて
バッと後ろを振り返ったけど…
誰もいなかった。

気のせいかな?

「美貴ねえー!次行きますよぉ!」
「あ、うん!ちょっと待って」

そうやって、その時はすぐに忘れちゃったんだけど
次の日も、その次の日も時折感じるその視線。


一体、なに?
480 名前:おるぷち 投稿日:2007/04/15(日) 20:03
今日はここまででっす。
ちなみに分かるかな?とは思いますが
ボンボンちゃん=矢口真里さんです。
そう呼んでミキティに可愛がられているらしいw
481 名前:ミルフィーユ番外編 投稿日:2007/04/21(土) 19:23
「美貴ちゃんさーーーん」
よっちゃんさんがご機嫌で美貴に腕を絡ませた瞬間。

「美貴ちゃんも私くらい黒くなってない?」
「どこがよーー?」
梨華ちゃんと肌の色を比べようと腕をくっつけた瞬間。

「良くやったね、藤本」
飯田さんが美貴を誉めて頭ぽんぽんしてくれた瞬間

「あーしの方が背ぇ伸びたんやない?」
愛ちゃんが美貴と背比べしようとした瞬間

なに?なんなの?
美貴がキョロキョロ辺りを見渡しても誰もいないし。

「どうかしたんですかぁ?」
麻琴と紺ちゃんが挙動不審な美貴に気付いたらしい。
482 名前:ミルフィーユ番外編 投稿日:2007/04/21(土) 19:23
もしかして。
試しに麻琴を…あんまやりたくないけど抱きしめてみる。

「なんですかー?えはは」

アホ顔で嬉しそうな麻琴。視線は感じない。

うん。やっぱりね。そうだよね。
1人で納得して次は紺ちゃんに抱きつく。


瞬間。
483 名前:ミルフィーユ番外編 投稿日:2007/04/21(土) 19:24
「こらぁーーーー!!なにやってんのぉ!?」

イキナリ現れたごっちんにフッ飛ばされた。

「いったーーーー!なにすんだよ」
「なにすんだはコッチのせりふだっつーの!」

「ちょっとした実験だよー。邪魔しないで」
「はぁ?」

一瞬感じたあの冷たい視線はごっちんが
現れると共に消えた。

「てか何でごっちんココにいんの?」

紺ちゃんを抱えながら、ごっちんは

「え?ああ。収録あったし。そういや今そこで…」

ピンと来た美貴はすぐ横にいた、れいなを捕まえて
後ろから羽交い絞めにした。
484 名前:ミルフィーユ番外編 投稿日:2007/04/21(土) 19:24
「へ!??」


れいながビックリした瞬間
もの凄い殺気と共にやっぱり愛しのあの人が現れた。
で、その人は美貴とれいなを思いっきし引き剥がした。

「たん!!!!なにやってんの!!!!!!」

怒ってるあやちゃん。

「あ、まっつー。そこに居たんだねー」

呑気なごっちん。横で嬉しそうに赤くなってる紺ちゃん。
尻餅ついて、はてなイッパイのれいな。


麻琴は…しらん。
485 名前:ミルフィーユ番外編 投稿日:2007/04/21(土) 19:25
「やっぱ、あやちゃんだったんだ。」

「あやちゃんだったんだ、じゃないでしょ!
何やってんの、あんたは!!」


「ええー?だって、あやちゃんカマってくれないんだもん」

「ダメ!もう!絶対だめ!必要以上のコミュニケーションは
とらなくて良し!!」

「えええ?」

「もう充分メンバーとして仲良くなったでしょ?
ここまで!はい、終了〜!」

そう凄い勢いで話して美貴をぎゅぎゅぎゅーっと
抱きしめてきた。
486 名前:ミルフィーユ番外編 投稿日:2007/04/21(土) 19:26
「い〜い?みきたん。他の子と仲良くしすぎちゃだめ」


やきもち、なのかな。嬉しいけど。
今までの行動と正反対なんですけど。。。

「だったら何で美貴を1人ぽっちにしたの。。。」

「あんたの為って言ったでしょーが!人がどんだけ
一生懸命、心を鬼にしたか!あたしだって超!逢いたかったんだよ?」

「う、、うん」

「でも、あたしと逢うとメンバーとうまくいかなくても
“あやちゃんがいればいいやー”って
あんたは、すぐ甘えるでしょうが!」

「う…」

「分かった?」

「うん。」

そっか、あやちゃん美貴の事そんなに考えてくれてたんだ。
なのに美貴ってば。
487 名前:ミルフィーユ番外編 投稿日:2007/04/21(土) 19:26
「あれー?あややじゃあーん。ようやくお迎え?」

「あ!よっすぃー。うん。迎えに来たから!
これ、あたしのだからね。もうこれ以上は仲良くしすぎないでね?」

よっちゃんさんは一瞬目を見開いてから苦笑した。

「なんだよ、それ〜w
みきたんの事よろしくお願いします、とか
わざわざ電話してきたのに〜。仲良くするよ?」

電話?って、あれ?美貴に番号聞いてきたあの日?
美貴の為の電話だったの?
ふと思い出す。

「愛されてるねぇ」

みんなに散々言われたあの日。
まさか。
もしかして。
488 名前:ミルフィーユ番外編 投稿日:2007/04/21(土) 19:27
「あやちゃん?みんなに電話した?」
「え?いや〜〜」

知らん顔しようとする横顔をじーっと見てたら

「悪い?」

なんて開き直られた。

「あたしのみきたん、なんだから挨拶するのは当然でしょ?」

だって。まったく、この人は。
確かに美貴愛されてるよ。

「ちゃーんと仲良くしすぎないように
仲良くお願いしますって言っておかないとね」

ふと周りを見渡すと“やれやれ”って顔の先輩達。
驚き顔の6期達。
クスクス笑ってる4・5期達。

ちょっと恥ずかしい。
でも嬉しいなんて美貴そうとうどうかしちゃってるかも。
489 名前:ミルフィーユ番外編 投稿日:2007/04/21(土) 19:27
ねぇ、あやちゃん。
美貴たいくつな日なんてもうないね。
だってさ、こんなに。
あなたに愛されてるんだもん。

美貴も大好きだよ。
だから、もっとそばに居てね。
490 名前:ミルフィーユ番外編 投稿日:2007/04/21(土) 19:28
数年後。
私、藤本美貴はモーニング娘。リーダーとなる。


のは、いいんだけど。


「ちょっと!たん!?これどーゆーこと?」
「なに?あやちゃん??」

イキナリ怒って現れた相変わらずの愛しい人。

「これ!」

娘。がインタビューを受けた雑誌を広げて見せる。
もうすぐ卒業するよっちゃんさんと美貴のページ。
491 名前:ミルフィーユ番外編 投稿日:2007/04/21(土) 19:28
吉澤「今までは私が父ちゃんでミキティが母ちゃんって
感じでやってたけど。母ちゃんが細かい事いっぱい言って
言う事聞かないと父ちゃんが雷落とすってゆー感じで」

藤本「今度は私が父ちゃんにならなきゃかな?じゃあ
   母ちゃんは…ガキさん?」
492 名前:ミルフィーユ番外編 投稿日:2007/04/21(土) 19:29
頬を膨らませるあやちゃんに

「どうグループをまとめるかってゆー
そうゆー話だけど何かおかしい?」

て美貴はしれっと答えた。
まぁ何を怒ってるかは想像つくけどさ。

「おかしい!おかしいでしょーーー!!!
みきたんの隣はあたし!父ちゃんと母ちゃんは
他の誰でもないでしょーーーーー!?」

娘。に入った頃の偉大な愛はどこにいったの、あやちゃん。

493 名前:ミルフィーユ番外編 投稿日:2007/04/21(土) 19:29
「ねぇ、あやちゃん。美貴あやちゃんの事は
永遠の恋人だと思ってるよ?」

「んえ?」

「父ちゃんとか母ちゃんとか落ち着いてなくてさ。
ずっとドキドキしてるよ?」

あやちゃんはビックリした顔して、そっから
ふにゃぁあーと笑った。美貴が一番好きな顔。
494 名前:ミルフィーユ番外編 投稿日:2007/04/21(土) 19:29
「やっだーー!もぅたんったらぁ!!どこで
そんな台詞覚えてくんのよーーーお!
恋人とかーーー!知ってるけどぉー。分かってるけどー!」

うってかわってキャピキャピ喜ぶあやちゃん。


こうゆー台詞。
よっちゃんさんから覚えたなんて言ったら
怒られそうだから黙っておこう。

「大好きだよー。たん♪」
「美貴も。あやちゃん大好き」


そんなこんなで今もうまくやってます。

やっぱり。
たいくつな日々なんて二度とないだろうな。
495 名前:おるぷち 投稿日:2007/04/21(土) 19:31
ミルフィーユ番外編
終了でございます。次からは

( ´ Д `)元通りごとーが主役♪
川VvV从はたしてそうかな!?

(; ´ Д `)え!?
496 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/04/24(火) 22:21
砂糖でも何でも吐けそうですw
次もどっちに転ぶか楽しみにしてます

というかマコ…
497 名前:おるぷち 投稿日:2007/05/19(土) 21:22
お久しぶりになっちゃいました(汗
待っててくれる人、いるのかなあ??

>496 :名無飼育さん
砂糖でもシロップでも吐いちゃってください♪
え?マコ?

川VvV从だって麻琴だし?
从‘ 。‘从普通の反応だよね?
∬ ´▽`∬なんでですかあああーーーー



てな訳で続きてか、新章です。
ちゃんとごっちん主役です

(; ´ Д `)よ、良かったー
498 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/05/19(土) 21:24
そのはち。

「つながり」

499 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/05/19(土) 21:24
あー、もうすぐ家だぁ…やっと休める。


仕事帰りのタクシーから外をぼんやり眺めてた。
だけど見えてきたマンションの自分の部屋に
明かりが灯っているのを見つけて
あたしの心は踊りだす。
さっきまでの疲れなんかどっかに行っちゃった。



だって、紺野が来てる。
500 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/05/19(土) 21:25
あたしはそーーっとドアを開けて
自分の部屋に忍び込む。

本当はおっきい声で、ただいま!
なんてのもいいけども
夜も遅い時間だし?
ご近所迷惑になっちゃダメでしょ?
なんて自分に言い訳。
本当の所は紺野がなにしてるのか
興味アリアリなだけだったりして。
あは!ごとーったらお茶目さん♪
501 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/05/19(土) 21:25
そっと覗き見ると

いたいた、紺野。


ソファーの上に体育座りして
テレビをボーッと見てる。

かと思いきやブツブツ何か言ってる???
耳をすますと何か歌ってるみたい。
502 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/05/19(土) 21:26
♪ごと〜さんはまぁだかな♪
♪は〜やくしないと寝ちゃうよ〜♪
♪なんて言いつつ寝ないけど〜♪
♪セクスィーごとぉはまぁだかな♪
♪もぅ少したてば紺野だってきっとセクスィ〜♪
♪だぁけど、やっぱし、ごとぉ〜さんはセクスィ〜だあ♪
♪明日はカボチャのコロッケ食べたいなあー♪
♪かぼちゃ、かぼちゃ、かーぼーちゃーーー♪
♪だぁけどとろとろオムライスも捨てがたい♪
503 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/05/19(土) 21:26
ぶぶ。ぷ、ぷ。
あはははははは!!!もうだめ〜
なにそれ!変な歌ー!!あーーはははははは!


セクスィーのあたりから一生懸命堪えてたのに
かぼちゃとオムライスに撃沈したあたし。
おかしすぎるんだもん。
なにやってんの、紺野。
504 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/05/19(土) 21:27
「ご。ご、、、、ごとおさん!いつからそこに!?うわ!」

ソファーから転げ落ちた紺野にさらに笑いが加速。
真っ赤になってどもってる紺野。
笑いがおさまらないまま紺野に抱きついて

「あは、た、、だい プププ、、、ただいま〜」

あーおかしい。
紺野の顔は見えないけど多分真っ赤なまま
ふくれっつらなんだろうなあ。
ようやく笑いから解放されて紺野を見たら
想像通りの顔がそこにあった。
505 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/05/19(土) 21:27
「ひどいですよ、後藤さん。帰ってきたなら声かけてくれればいいのに」

「だって〜声かけようと思ったら中から歌が聞こえてきたんだもん」

なーんて本当は最初から声かけるつもりなかったけどぉー


「それでも!声!かけてくれれば…」

「紺野だったら声かける?あたしが歌ってたらさ」

「それは…」


ぐっと黙った紺野。


「続き、気になるでしょ?」


言い返せなくなって、むぅっとふくれてる。
あぁ、なんて可愛いの。
506 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/05/19(土) 21:28
「紺野は可愛いね。」

んー、まだふくれてる。

「明日は何時?」

「…事務所に、13時」

「じゃあユックリできるね?オムライスにしよっか」

「…はい。」


ぎゅっと抱きついてきた。ふふ。やっぱ可愛い。
ちらっと目があったら恥ずかしそうに、その目をそらして


「疲れてるでしょう?お風呂入れますよ」


って。なんか、こう。なんだろね?
この初々しさ。この可愛らしさ。
うちら付き合ってどんだけよ?
こうやって紺野があたしの部屋に
泊まりに来るようになってどんだけよ?
なのに、この恥じらい。可愛いよねーー。
こっそり感動しつつ、紺野のお言葉に甘えて
ユックリお風呂に入る事にした。
「あ、一緒に入る?」
「あ、、、あ、、後で!ひとりで入りますから!!」
うーん。ふられちゃったわ。
507 名前:おるぷち 投稿日:2007/05/19(土) 21:29
こんな感じで今日はおしまい。
久々書いてみたら意欲がめちゃ湧いてきた感じです。
またお付き合いくださいませ。
508 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/05/19(土) 22:02
待ってました!!
紺ちゃん萌え(*´д`*)
509 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/05/19(土) 22:58
あぁ…なんて可愛さでしょうか……
ありがとうございます。ついて行きます!!
510 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/05/20(日) 11:00
紺ちゃんの鼻歌かわいすぎます
ごとぉさんでなくても抱きしめたくなってしまいますよ
511 名前:おるぷち 投稿日:2007/05/23(水) 22:57
>508 :名無飼育さん
ありがとーごじゃいます!!
川;*o・-・)今日も完璧です

>509 :名無飼育さん
( ´ Д `)でしょー。あたしの紺野は可愛いんだよー

>510 :名無飼育さん
( ´ Д `)510おめでとうございますw
       んでも抱きしめるのごとーの特権♪
川;*o・-・)んもぅ。後藤さんったらあー


んでは続きです
512 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/05/23(水) 23:00
お風呂上がりには、あったかい紅茶を紺野が煎れてくれて
2人並んでソファに座る。

「ねぇ、紺野。あたしってセクスィ〜?」

さっきの歌を思い出して聞いてみる。
一瞬きょとんとした後、さっきの歌を思い出して真っ赤になる。

「あれは!もぅ忘れてください〜」

「いいじゃん。あたしだってテキトーに歌作って歌うよ?」

「…知ってます」

ありゃ、知ってたか。

「後藤さんは機嫌いいと結構どこででも歌ってますから」

「そうだっけ?」

んーまぁそうかも。
513 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/05/23(水) 23:01
「んじゃ、あたしの真似したとか?」

「いや、そうゆー訳では…なんとなく、です」

「ふーん。で、あたしセクスィ〜?」

「…セクスィーです…黙ってれば」

「ほぇ?」

あたしの間抜けな声にいたずらっぽく笑う紺野。

「言動がやんちゃ姫なんですもん」

「やんちゃ姫〜?なんじゃそりゃ!」

ズベッとソファからズリ落ちたあたしに声をたてて笑う紺野。
514 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/05/23(水) 23:02
そんな紺野の腕を引っ張ったら
体制を崩した紺野があたしの上に乗っかった。
あたしの顔の前には紺野の耳。
やんちゃ姫なあたしは紺野の耳にたーっぷり吐息を含ませて囁いた。

「紺野のぉ〜、セクスィーはぁ、いつぅ、見れるのぉ?ふぅ〜」

バッと耳を手で防いで真っ赤になった紺野は
ドタバタとあたしから逃げてしまった。
くちが‘あわわわわ’ってなってるし(笑)

「ま!!まだ!!!!開発中ですからぁああ!!!」

「んぇ??開発???」

自分の言葉にさらにパニックになったっぽい紺野は
1歩、2歩と後ろにさがって

「わ、、わたし!お風呂入ってきますぅ〜」

なんて本格的に逃げちゃった。つまんないの。
515 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/05/23(水) 23:02
さて、髪の毛ちゃんと乾かすかな。
そう思ってふとシャンプーの残りが少ない事を思い出す。


「紺野ー。シャンプーの詰め替え持って入って〜?」

脱衣所のドアを無遠慮に開けてシャンプーを渡そうとして。

あたしは固まった。
516 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/05/23(水) 23:03
「あ、はい。分かりました。…後藤さん?」

「え、あ!ご、ごごごめっ!じゃ、これっつ!」

紺野の声に我に帰って慌ててシャンプーを
押し付けるように渡してドアを閉めた。
ずるずるずるーっとそのままドアにもたれて座り込む。

「なんじゃ、ありゃ」

どこが開発中だよ。
517 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/05/23(水) 23:03
お風呂に入る所だし当然だけど。
ドアの向こうには下着姿の紺野がいた。
いや、そこは問題じゃない。
下着姿なんて今迄だって何度も見てるし
それどころか一緒にお風呂入った事だって
何回かあるし。

だけど。
だけどさ。
あんなん見た事ないよ。
なにあれ。

今迄の紺野はピンクとか黄色とか白とかで
フリフリとかリボンとか可愛かったのに。
なにあの衝撃。
518 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/05/23(水) 23:04
なんで、あんなセクシー下着なの???
ヒモだし!スケスケだし!しかも赤だし!


ありえないーーーー
どうしちゃったの、紺野?
519 名前:おるぷち 投稿日:2007/05/23(水) 23:05
今日はここまでです。

( ´ Д `)こ、、こんのぉお???
川;*o・-・)…みーたーなーー
520 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/05/24(木) 01:01
今回はドキドキさせられました。
私のハートは紺野さんに弄ばれてばかりです(笑)
521 名前:おるぷち 投稿日:2007/05/29(火) 21:33
>520 :名無飼育さん
川o・-・)うふふふふ。もっとドキドキさせてあげましょう
(*´ Д `)こ、こんのー。あたしをドキドキさせてよぉー


んでわ続きでーす
522 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/05/29(火) 21:35
「…て訳でさ。その後は恥ずかしくって
顔合わせれなくてスグ寝ちゃって。
朝もなんとなくギコチなくなっちゃったんだよぉ。」
523 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/05/29(火) 21:36
あれから、あたしの頭はその事でイッパイ。

何がショックなのか分からないけど
なんかショックで。

いや、もう。
セクシーな紺野にクラクラも
鼻血ブーな感覚もあるんだけど
それよりも何かがショックなんだよね。


あたし。変。だよね。
524 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/05/29(火) 21:37
たまたま仕事場で会った裕ちゃんに泣きついたあたし。

「ごっちゃんなぁ、年頃の娘を持った親父やないんやから。」

「へ?」

「ごっちゃんの話聞いてると子供と思ってた娘が
急に大人になったゆーて戸惑うお父さんみたいやでぇ?」

「そう、かな」

確かにそれに近い感じもするかも。

「ごっちゃんだってセクシー下着着るやん?裕ちゃんは知ってるでぇ?」

まぁ確かにそうだけど。でもキャラが違うじゃん。
紺野だよ?あの可愛い、可愛い紺野なんだよ?

「なんで急に…」

「そうゆー大人になりたい年頃ってやつなんちゃうかぁ?
うちにもそうゆー頃あったわぁ」

「大人に…」

そういや、あの日セクシーになりたいとか歌ってた。
525 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/05/29(火) 21:38
「ごっちゃんに早く追い付きたいんやないか?
まぁうちからしたら2人もまだまだ可愛いお子ちゃまやけどな♪」

「裕ちゃんに比べたら皆子供だよ」

「なんかゆうたか?」

「いや別に…(汗」

追い付きたい、か。
確かに、そうゆう事言ってた事もあった。

「だけど大人になる形があの下着ってのも紺野っぽくないとゆーか。」

「確かにそうやなあ。じゃあ、あれか。」

「あれ?」
526 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/05/29(火) 21:38
「誘ってるんちゃうか?」

サソッテル?

「そうゆぅ事にも一番興味ある年頃やからなあ」

ニマニマとやらしく笑ってる裕ちゃんの顔を見て
あたしはようやく意味を理解した。

527 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/05/29(火) 21:39
「さ!!さそ!?ってこん、紺野がぁ?」

あの恥ずかしがり屋の紺野が?
ああ、でも妙に度胸がある時もあるし
勉強家だから、そうゆー事もそうなのかなあ?
ああ、でも。
なんか、なんか。恥ずかしい。

「かわええなー。ごっちゃん」

「んもぉ。からかわないでよ裕ちゃん。
ごとー真剣なんだから」

「からかってへんよ。
単純に興味もあるかもしれんけど
精神的な不安を埋めたいんかもしれんで?」
528 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/05/29(火) 21:40
「不安を埋める?」

「中々会えないとかなると繋がってる自信がなくなるとかな。
特にあんたらは同性やし将来的な不安もあるやろ。
肉体的に繋がる事でそこを埋めたいんかもな」

「…あたし不安にさせてるのかな」

「分からんけどな。あの子は普段でも自信たっぷりな
感じではないしな。まーなんて言うんやろ。
周りからのプレッシャーもあるかもしれんし」
529 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/05/29(火) 21:40
「周りからのプレッシャー?」

「ええか?あんたは後藤真希なんや。憧れてる奴も大勢いる。
その彼女なんてなってみい。嫉妬の嵐やで?」

「紺野が虐められてるってゆーの?」

「そこまでは言わへんよ。ただ注目はされるやろうな。
憧れの後藤さんとはどうなってんの?とかな。
ただでも人の恋愛事情が気になる年頃やしな。
誰がどこまで経験したなんて話
ごっちゃんだってする事あるやろ?」

「そんなの、ないよ」

「ないんか!?ごっちゃんはHに興味ないんか?」

「え…えっち、、、に興味なくは、ない、けど…
人がどうこぅとかは別に。それぞれだし…」

ああ、なんか恥ずかしいなあ!
530 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/05/29(火) 21:41
「まぁ世の中そういう考えの奴ばっかやないからなぁ。
本当にマイペースなやっちゃなあ、ごっちゃんは」

「だってぇ」

「まぁこれでどうするかは、ごっちゃん次第や。
やけどHしたらいかんとは言わんけど
ほどほどにするんやで?癖になるからな」

「な!んもぅ裕ちゃんのバカ!」

「なんや、もぉ。心配して注意してるんやんかー」

「そんな注意はいらないもん」

「ふふ。まぁどうするにしても
一番大事なんは2人の気持ちやで?」

「…分かってるよぅ」
531 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/05/29(火) 21:42
そっか。誘ってた、のか、な。
あたし鈍感なのかな。
いつも紺野ちゅーだけでも恥ずかしそうだし
そんな事考えてるとは思わなかったけど
興味あるお年頃てのも。まぁ分かるし。
て、2つしか変わらないけどさ。
確かに中々会えない時あるし寂しがらせてもいるだろうし。
あたしも寂しいけど。
将来的な不安、は。
ないとは確かに言えない。
あたしは結構今が良ければ先の事なんて
あんま考えてなんかいなかったけど
紺野は違うのかも知れない。

532 名前:おるぷち 投稿日:2007/05/29(火) 21:43
本日はここまでです。

(*´ Д `)なんかッ裕ちゃんえっちぃ事ばっかゆー。
从#~∀~#从 これ!相談にのってやってるのに!!
533 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/05/30(水) 00:23
あぁぁ…ご、ごとーさん…名もなき一読者が見守ってます…
534 名前:こんこんファンです 投稿日:2007/06/04(月) 18:01
今日いっきに読みました。こう言うの大好きなので、これから続けてください!!
535 名前:おるぷち 投稿日:2007/06/09(土) 22:32
>533 :名無飼育さん
アホアホなうちの後藤さんですが
これからも見守ってやってください
(*´ Д `)んあ。よろしく。

>534 :こんこんファンですさん
ありがとーございます!
まだまだ続く予定です。
川o・-・)その割に更新遅いですよね
(; ´ Д `)こ、こんの…(汗


そいでわ続きです
536 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/06/09(土) 22:33
そのまま時は普通に流れてく。


あたしも紺野もなんだか忙しくて会えない日々。
メールも電話もするけど特に変わった様子はない。


圭ちゃんが卒業して6期が入って

「先輩するって大変ですね」

なんて紺野らしい会話だけ。
だけど。
あたしの頭には赤い紺野の姿がチラチラッと…
ううーーーどうにかしないとヤバイ。
色んな意味でヤバイ。
537 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/06/09(土) 22:33
紺野とそうゆー関係になりたくない訳じゃない。
興味もない訳じゃない。
だけど、まだこのままでいいなんて思うあたしは
変なのかなあ。紺野はそんなあたしに
不満を感じるんだろうか。
…不安を感じてるんだろうか。
538 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/06/09(土) 22:34
とりあえず、まだ直接祝う事が出来ていない
紺野の誕生日には何か考えないと。
2人だけで祝う最初の誕生日だっていうのに。
その事だって、ゴメンネって言ったら
仕方ないですよ、なんてさ。
ちょっと寂しいじゃん。
紺野は今年16になった。
16といえば結婚できる年なんだなあとか
余計な事を考えちゃう。

赤い下着。
紺野の本心はどこにあるんだろう。
539 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/06/09(土) 22:34
久々のあたしのお休みの日。
紺野も早く仕事が終るって事でようやく
誕生日祝いができる事になった。

なんか、ドキドキする。
プレゼントは用意した。散々迷ったけど。
紺野の為にケーキを焼いて
紺野の為に料理をして
ちゃんと部屋の掃除だってした。
なんだか、そわそわする。

そう、あたしは覚悟を決めたんだ。


後藤真希18歳(もうすぐ)
女は度胸だ!!!!!
540 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/06/09(土) 22:35
♪〜〜〜〜〜


紺野専用着メロが鳴った。
もうすぐうちに着くらしい。
そわそわして仕方ないのに、
それを悟られないように紺野を出迎えた。

541 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/06/09(土) 22:35
「わあ〜〜〜すごい!!」

あたしが用意したケーキと料理に紺野は
嬉しそうにはしゃぐから、あたしも凄い嬉しい。

「遅くなっちゃったから、その分豪華にしたんだ。
紺野の誕生日はお付き合い記念日でもあるし?」

「遅れたのは気にしなくていいのに…でも
すっごく嬉しいです。それに…記念日覚えててくれたんですね。
後藤さん、そうゆーの覚えてないかと思った。」

「んえ〜?そりゃ覚えてるよぉ。…めちゃ大変だったし」

一瞬キョトンとした紺野もすぐに去年の誕生日を
思い出したらしく、声をだして笑った。

「あはは〜確かに大変でしたよねえ〜」

「そんなに笑わなくてもいいじゃん。。。」

「ふふふ、すいません。それにしても美味しそうですね」

「そ?んじゃ早速食べようか。その前にケーキに蝋燭、ね?」

「はい!!!」

目を輝かせる紺野。いつもの紺野らしい紺野。
542 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/06/09(土) 22:36
ケーキの蝋燭に火をつけて部屋の電気を消して
ハッピーバースデーをあたしが歌って
紺野が蝋燭の火を消す。
ありきたりな流れのひとつひとつがイトオシイ。

「なんか…すごいですよね」

「ん?なにが?」

「後藤さんが私の為だけに歌ってくれて
私の為に料理してくれて…すごい、贅沢です」

「あたしは紺野の恋人じゃん。それ位当たり前だよ」

紺野の目がキラッて光って微笑んで

「その事自体が、贅沢、です」

大人っぽい表情。いつもと違う紺野。

「紺野…」

「それで、あの」

「うん?」

「食べていいですか?」

やっぱり紺野は紺野だ。
ちょっとズッコケタけどなんかホッとしたあたしだった。
543 名前:おるぷち 投稿日:2007/06/09(土) 22:37
本日はココまでです。

次回は女は度胸編(?)ですね。多分。
さてどうなる事やら。
544 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/06/11(月) 02:43
ごっちんと一緒にズッコケましたw
次にwktk
545 名前:こんこんファンです 投稿日:2007/06/11(月) 16:10
やっぱりこんこんは、こんこんですね
546 名前:こんこんファンです 投稿日:2007/06/11(月) 16:41
こんこん可愛すぎです。
僕もこんこんとラブラブになりたいです!
547 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/06/12(火) 18:06
紺野さーん…
本当にずっこけて、小指打ちましたよW
548 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/06/13(水) 00:36
みんなメール欄に「sage」って半角で入れてね
上がってると更新かと思うから
549 名前:おるぷち 投稿日:2007/06/16(土) 22:45
>544 :名無飼育さん
( ´ Д `)だよねー。ズッコケルよねえ?
川o・−・)なんでですかーーーー

>こんこんファンです さん
( ´ Д `)紺野はぁあたしのだからぁーごめんね?
川;*o・-・)んもう、後藤さんってばあ〜

>547 :名無飼育さん
( ´ Д `)ほら紺野謝って!
川o・−・)小指さんごめんなさい

>548 :名無飼育さん
( ´ Д `)んあ!




550 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/06/16(土) 22:46
「はぁあああ〜〜。おいしかった…」

本当に、本当に幸せそうに、紺野はとろけそうな声を出した。
目の前にあった結構な量の食べ物達は
紺野のおなかにシッカリおさまった後。
まぁ時間はたーっぷりかかってるんだけども。

「満足してくれた?」

「はい。そりゃあもう…大満足です。特にカボチャのスープの…」

あたしの問いかけに思いの他、長々と細かい説明を
つけながら、うっとりと幸せそうに答えてくれた。

「ふっ。そんだけ満足してもらえると作ったカイがあるねぇ〜」

「えへへ。あー、なんか嬉しすぎて体温あがっちゃいました」

そう言ってパタパタとシャツをはためかせて
体に涼しい空気を入れ始めた。
551 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/06/16(土) 22:47
それは本当に何気ない行動で、暑い日なんかには
誰もが1度はするような行動だったんだけど…
その日の紺野はちょっと胸元の空いたシャツを着ていた訳で
チラッとそこから下着が見えてしまうのは自然な事だった訳で…
つまり、その…
例の、あの、赤いHな…それが見えてしまって
途端あたしは自分でも分かる位顔が熱くなった。
552 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/06/16(土) 22:48
「後藤さん?」

紺野の声にハッとして

「あは。あたしも何か熱くなっちゃったー」

明らかな不自然さがいたたまれなくて
何か話題をって探したあたしの視線の先には
料理を並べたダイニングとは逆方面にある
小さな棚の引き出し。

「あ〜そうだ!」

その棚に駆け寄り小さな箱を取り出した。

「じゃ〜ん!メインのプレゼント!!」

それを高らかに持ち上げクルクルっとターンして見せる。
553 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/06/16(土) 22:48
紺野はニコニコと

「わーーーーー♪」

なんて拍手した。あたしも調子に乗って芝居がかって

「さぁお嬢様?これをお受け取り下さい。
ほんのワタクシメの気持ちでございます。」

片膝付いて紺野の差し出した手の平に乗せる。

「うむ。ありがとう。」

紺野も芝居がかった風に受け取ってくれたけど
その態度と台詞はお嬢様ではないよ、と
あたしに突っ込まれて頬を赤くした。
554 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/06/16(土) 22:49
受け取った箱のリボンをシュルリとほどくと
中には小さなピンキーリング。
ピンクの小石が可愛らしくくっついた
シンプルなもの。

「へへ。あたしもお揃いで買っちゃったんだ」

そう言ってポケットに突っ込んであった
自分のリングを小指につける。

「後藤さんのは青い石なんですね」

「ん?紺野こっちのが良かった?」

「いえいえ、そういう訳ではなくて」

「ん?」

「ありがとうございます。すごく…嬉しい」

そう言ってギュっと箱ごと両手で包み込む。
555 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/06/16(土) 22:49
「あの…」

「うん?」

「私にコレはめてもらっていいですか?」

「…もちろん。喜んで」

さっきみたいに片膝付く訳ではないけど
ダンスを誘う王子の様に差し出された紺野の手を
自分の手でつかみ取り、リングをそっと左小指にはめる。
立っているあたしから座ってうつむいている紺野の
表情はしっかりとは見えない。

「キレイ」

ただ、そう言って自分の小指を見つめる紺野の
まつげの長さが何だか妙に大人びて見えた。
556 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/06/16(土) 22:50
「喜んでもらえた??」

「もちろんです。今まで貰ったどのプレゼントよりも
嬉しいです。やっぱり紺野は贅沢で幸せすぎます。」

にこっとあたしの方を見上げた紺野の
あまりの可愛さに胸がきゅーーーん!となる。

ああ、少女マンガで良くでる‘きゅん’ってこういう事かぁ、

なんて心の中なのに冷静を装うあたし。
本当はドキドキが止まらないのに。
ああ、このままじゃヤバい。
そう思ってわざと、ふざけた風に

「じゃお礼のチュウは?」

なんて自分の頬を指差したのに
紺野は妙に大人びた顔でニコッと笑うと
すっと立ち上がってあたしの首に腕をからめた。
557 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/06/16(土) 22:50
「こ、紺野?」

真っ直ぐあたしを見つめる大きな瞳。
いつものどこか気弱な紺野じゃない。
次の瞬間あたしは紺野にそっと口づけられた。
頬ではなく、唇に。
覚悟を決めたのに勇気がなくて頬だなんてごまかしたのに、
紺野は今までにない積極性を見せるから
あたしは驚いて少し身を引いてしまった。
だけど紺野はあたしを離さずにぐいっと引き寄せて
さっきの触れるだけのキスじゃなくて…
深い、深いキスをしてきた。
558 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/06/16(土) 22:51
これって、つまり、そーゆう事だよね?
あたしの勘違いじゃなくて
やっぱり紺野誘ってるんだ。。。
喉がぐぐっと鳴る。なんか熱くて乾いてるような気がする。
内気な紺野がここまでしてるのに
あたしって奴は!!

ちょっと長いキスをして紺野が少し離れる。
頬が赤らんで、瞳が、唇が、濡れててエロすぎる。

「こ…あさ美」

あたしは紺野をぎゅっと抱きしめた。
むこうも抱きついてきた。
559 名前:おるぷち 投稿日:2007/06/16(土) 22:53
今日はここまでです。
次こそ
( ´ Д `)女の見せ場じゃ〜ん♪
な展開がたっぷり、の、はず。

川o・-・)本当ですかあー?
560 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/06/16(土) 23:15
ああ、次回が楽しみなような、ちょっぴり怖いような…
(熟考)……楽しみです!!!
561 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/06/17(日) 00:21
す、寸止め・・・
何て粋なことを。
562 名前:547の小指打った名無し 投稿日:2007/06/17(日) 04:39
ドキドキですよ〜!
後藤さん頑張れ!
あー!紺野さんに謝られたら申し訳ないですー!

小指ぐらい大丈夫です!はい!

sega ←これで大丈夫ですかね…(不安)
563 名前:間違えた! 投稿日:2007/06/17(日) 04:44
sageですね…すいません!本当に申し訳ありません!
564 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/06/17(日) 15:29
根本的に間違ってるから。
上にもご利用前に案内板に目を通しましょう、FAQを読みましょう、ってあるでしょ?
そこにちゃんと「sage・ochi」について書いてくれてるから、
あてずっぽうではなく色んなこと理解した上でレスしましょう。
565 名前:こんこんファンです 投稿日:2007/06/18(月) 10:50
ヤバイっすよ・・・これは・・・
想像しただけで顔真っ赤です。
うぅごっちんがうらやましいですよ。
566 名前:こんこんファンです 投稿日:2007/06/18(月) 17:30
キス・・・僕のファーストキスはだれなんでしょう?
こんこんみたいに可愛い子がいいなぁ・・・
!そういえばこんこんに、すごい似てるひとを、
みつけたんですよ!!
ま、こんこんの方がかわいいですけどね。
567 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/06/18(月) 19:12
>こんこんファンですさん

レスはsageでしましょう。

上にもご利用前に案内板に目を通しましょう、FAQを読みましょう、ってあるでしょ?
そこにちゃんと「sage・ochi」について書いてくれてるから、
色んなこと理解した上でレスしましょう。
568 名前:おるぷち 投稿日:2007/06/26(火) 22:13
>560 :名無飼育さん
(*´ Д `)んはー。期待にそえるかなあ?
川;*o・-・)んもう!後藤さんってば!

>561 :名無飼育さん
(*´ Д `)焦らしたほうがいいって梨華ちゃんが言ってた!
川o・−・)いつ?
(; ´ Д `)え?

>562 :547の小指打った名無しさん
川o・−・)じゃ、バンソウコウいらないですね。せっかく用意したのに…

>564 :名無飼育さん
たびたび、どうもです
( ´ Д `)紺野〜あたしにも案内読んで〜?
川o・−・)自分で読んで下さいよ。んもう仕方ないなあ。

>565 :こんこんファンですさん
川o・−・)完璧ですから!
569 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/06/26(火) 22:13
もう一回キス。
今度はあたしから。
長くて深いキス

んん…はぁ、ん。。。

自然に熱が帯びてきて、もう、どちらからなんて
分からないほどにキスを交わした。
570 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/06/26(火) 22:14
あさ美、あさ美、愛してる。
もぅすっごい好き。

ごとぉさん、、、あたしも
すごい好き。好きで好きで、、、どうにかなりそう。

会話にもならないような吐息で想いを
お互い告げて。なんだか夢の中にいるみたいに
ふわふわした思考の中で言葉が心にはいってくる。
幸せで、熱くて。とろけそうで。
もうキスに夢中で。言葉なんかじゃ伝わらない感じで。
571 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/06/26(火) 22:14
服の上から紺野のふくらみに手を置く。
ドキドキしたけど紺野は何も言わなかった。
キスをしながらユックリ手を動かしてみる。
ふわふわ…やわらかい。。。
そりゃ自分にだって胸はあるけど
自分で自分さわっても別になんともない。
だけど何だろう。紺野の胸ってば
なんて気持ちいいの!ふわふわふわ。
ふざけてメンバーの胸にさわった事だってあるけど
全然違う。紺野の胸。すごい。なんか良く分かんないけど。
572 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/06/26(火) 22:15
なんだかスッゴイ興奮してきちゃって
そっと紺野の服の中に手を入れて
直接、肌に触れた瞬間、
紺野の身体がビクっと揺れたかと思うと
あたしに凄い衝撃がおこった。

あまりにビックリしてしまって
ボーゼンとするあたし。
何が起こったのか分からない。
紺野は明らかに「しまった!」って顔してる。
しばらくして床に尻餅をついてると気付いて
多分、紺野に突き飛ばされたのであろう事が分かった。
涙目の紺野。
573 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/06/26(火) 22:15
えーーーーと。どうしたら、いいんだろう?



訳が分からなすぎて感情がついてこない。
ボーゼンと「?」が頭に浮かぶのと衝撃。
ただ、それだけ。
紺野の方が先に我に返って、
慌ててあたしに近づいてきた。
それでも声はすぐに出ないらしくて
あわわわわ…ってなってる。
それをあたしは何の感情も湧かないまま冷静に見つめてた。
て、まだボーゼンとしてただけだけど。
574 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/06/26(火) 22:16
「あ、、あの、あのごめ、ごめん、なさい。」

ようやく声が出た紺野は早口でどもっていた。

「あの、あたし、その、びっくりして。えっと
い、、嫌だった、とか、じゃなくって、あの。うまく
言え、言えないんですけどっ、、、あの、えーっと、えーーっと…」


うつむいてしまった紺野。ようやく動くあたしの脳みそ。
紺野にそっとふれる。またビクっとされたけど
今度は振り払われなかった。
髪に触れて、いい子いい子って撫でてやったら
紺野はヒックヒックしゃくりあげて泣き出した。
575 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/06/26(火) 22:16
「ごめん、なさい」

少し落ち着いて、あたしの腕の中に収まっていた紺野は
そっと起き上がって謝った。
あたしはユックリ横に首を振った。

「ううん。あたしこそ、ごめん」

「そんな!後藤さんが謝る事ない!」

「んーでもさ。またあたしが勘違いして
突っ走っちゃったのかな?って思って。
いっつもそうだよね。何か止まらなくなるってゆーか。」

「ち、、ちがっ!そっそうじゃなくて」

「違わないよ、あたし。紺野がそうゆうつもりなんだって
思い込んじゃってて。だから。」

「え?」

「え?って、あの、そんな気なかったんでしょ?
あたし勝手に誘われてるんだって思っちゃって、だから。」
576 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/06/26(火) 22:17
紺野が泣いてる間あたしは考えてた。
なんでこうなったんだろう?って。
で、多分。また勘違いしたんだって気付いたんだ。
どうしてこう突っ走っちゃう性格なんだろう。
1年前から全然成長してないじゃないか。

「ごめん。」

そう言ったあたしに顔を真っ赤にして
紺野はぶんぶんと横に首を振った。

「違うんです!あの、さ、さ、さそって、たんです」
577 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/06/26(火) 22:17
「…は?」

今、なんとおっしゃいました?

「あの、だから、その。後藤さんが言う通り
あたし、さ、さそっ…誘ってたんです」

えーーーーーっと。意味が分からない。
んじゃあ、なんで突き飛ばされたんだ???

「ごめ、、んな、さ、、い。」

「あの、さ。分かるように説明して?」

紺野は本当に本当に恥ずかしそうに
身体を小さくして、声も小さくして
でも何とか話し始めた。
578 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/06/26(火) 22:19
「実は…あの。愛ちゃんに引っ張り込まれたとゆーか。」

「高橋に?」

なんだか話は思いがけない方向にいってる気がする。

「あの、セクシーな下着買いに行こうって。
それで恋人を、ち、挑発しないとって。
恋人から“そそられる女”って
思われないといけないって、そう言われて。。。」

「で、その下着を買ったと?」

「…はい。あの。愛ちゃんに選ばれちゃったとゆうか。」

なるほど。つまり高橋がセクシー下着を買いに行くのに
紺野は口実をつけて巻き込まれたと、そういう事だな。
579 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/06/26(火) 22:19
「高橋的には紺野は赤なんだ?」

ますます顔を真っ赤にさせる紺野。

「あの、私が消極的すぎるから情熱の赤でって。」

「あは、なるほど。」

「ちなみに愛ちゃんは私よりもっとキワドイ形の黒を…」

「いや、聞いてないから」

「そ、そうですか。はは。で、あのー。
今日、後藤さんが誕生日のお祝いしてくれるって話を
思わず言っちゃったら…着ていけって言われて。」

「思わず言っちゃったんだ?」

「だって!う…嬉しくて」

「そっか〜♪で?」

「あの、さりげなく、し、下着を、、その見せろって…」

もじもじする紺野。うん、可愛い。

「それでシャツ、パタパタかぁ〜。いや、あれはマイッタね」
580 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/06/26(火) 22:20
ん?まてよ?

「なんで紺野は高橋の言いなりなの?
その、紺野もやる気満々だった、とか?」

「ちがっ!じゃなくて、違わないけど。その。なんてゆーか
売り言葉に買い言葉と言いましょうか。」

「ほぇ?」

「後藤さんが何もしないのは、あの、ご、後藤さんが
ヘタレだからだって。あの、だから、もし
誘っても乗ってこなかったら本当にヘタレだとか。
その。言われて。。。」

「うまくノセられちゃったんだ?
んでも紺野がそんな風になるの珍しいね?」

そんなカーっとなるタイプじゃないのに。
それにしてもヘタレだなんて否定できないじゃないか。
高橋め。
581 名前:おるぷち 投稿日:2007/06/26(火) 22:23
本日はここまで。
裏ボスがいたらしいw

川’ー’川 しくじったんけぇ?せっかく、あーしが気をきかせて…
川VvV从あの時本当に買いに行ったのか。。。

美貴ちゃん主役のミルフィーユ番外編の
あの更衣室での会話が現実になった模様w
582 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/06/27(水) 01:19
紺ちゃんにまたしても
きゅんちゃんさせられてしまいました。
583 名前:こんこんファンです 投稿日:2007/06/27(水) 15:50
ごっちんこんこんの胸さわったんですね・・・
うらやましすぎる。こんこんの胸やわらかいだろうなぁ
ふわふわしてるだろうなぁ
584 名前:こんこんファンです 投稿日:2007/06/27(水) 16:05
まぁこんこんは、こんな僕に胸触られたくないですよね。
僕、ヘタレかも・・・
こんな僕はやっぱりモテないんでしょうね・・・
はぁ・・・もてるにはどうしたらいいんでしょう。
585 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/06/27(水) 17:37
>こんこんファンですさん

レスはsageで。
一度注意を受けたことはきちんと考えましょう。
いいですか、案内板に目を通しましょう、FAQを読みましょう。
それからレスは2つに分けなくていいです。

>作者さん
いつもながら萌え萌えです。
賢い高橋さんもなかなかいいですねww
586 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/06/28(木) 12:15
>こんこんファンですさん

もしや荒らしてる?
レスが少しおかしいし、なぜsageないのかわからないんだけど。

>作者様スレ汚しすみませんでした。
ヘタレなごとーさんがかわいすぎます。
587 名前:sage 投稿日:2007/06/30(土) 00:45
絆創膏…欲しい…
でも、後藤さんにあげてくださいW

後紺最高ですから!

(貰おうとしたら、後藤さんに殴られますよW)
588 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/06/30(土) 00:47
書き込んだ後に気付きました すいません 気をつけます

では頑張って下さい!
589 名前:こんこんファンです 投稿日:2007/06/30(土) 08:48
作者さん、名無飼育さんすみませんでした。
僕、案内掲示板とか読んでもよくわからないんですよ。
でも、安心してください。
もう書き込みしませんから。
こんな事書き込みしてしまってすみませんでした。
作者さん、これからも頑張ってください。
応援してます。
・・・ではこれが僕の最後の書き込みです。
590 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/06/30(土) 14:30
さげようね。更新したかと思ってきちゃったじゃないか。
591 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/07/03(火) 11:41
***(O^〜^)*** 待ってます。
592 名前:おるぷち 投稿日:2007/07/06(金) 23:52
>582 :名無飼育さん
川o・-・)ふふ。私って罪なお・ん・な
(*´ Д `)まったくだよぉ

>こんこんファンですさん
まぁまぁ。確かにズラーーーっと書いてあると
良く分からないかもしれませんが…
親切に簡単に教えて頂いてるので
その通りにすれば良いとおもいますよ。

>585 :名無飼育さん
川’ー’川 あーしはいっつも賢いで?

>586 :名無飼育さん
(; ´ Д `)へ、、、へたれ?うううーーー

>587小指さん
( ´ Д `)ごとーそこまで心狭くないもん!…たぶん

>588 :名無飼育さん
川o・−・)学習したのですね!ふぁいとお

>590 :名無飼育さん
ご指導ありがとーございます

>591 :名無飼育さん
ありがとーございます!
お待たせしました!続きでっす
593 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/07/06(金) 23:54
「ご、とう、さんの事になると何か訳分からなくなっっちゃって」

「そうなの?」

「そう、みたい、です。あの、自覚はなかった、ん、ですけど」

そっか。紺野はあたしの事になると普段と違っちゃうんだ。
なんか、こそばゆいような、嬉しいような。

「で、見事あたしは誘惑にひっかかって紺野にその気になったけど
実際そんな感じになったら怖くなっちゃった、て感じ?」

「まぁ、その。そんな感じです」

「あんな下着見せられて、あんなキスされたら
普通ああなるよね?」

「…ごめんなさい。でも、あの〜うー。」

「なに?」
594 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/07/06(金) 23:55
「怒らないですか?」

「へ?怒る?いやー怒らない、よ」

なに?なんだ?

「そのキス、は。後藤さんが頬ってやったから
その。ちょっとビックリするかなって
いたずら心で。本当は下着チラ見せだけしか
勇気なくて、だから。あの。キスはまさかああなるとは。」

「…て事は紺野あたしを誘惑してなくない?
あれ?でも。その前に何であの下着つけてたの?」

「その前?」

「あたしがシャンプー渡しに着替えてる紺野見ちゃった時」

途端に顔が真っ赤になる紺野。
595 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/07/06(金) 23:56
「あああ!や、やっぱり、あの日。見ました、よね」

「へ?あ、まあー。ビックリしてすぐドア閉めちゃったけど、見た」

「あれは、あの日に買いに行って試着したまま帰らされちゃって」

「て事は、やっぱりあたしが勝手に先走ってるんじゃん!
ごめん。紺野」

「いや!でも、あの。誘惑目的で下着購入したのは確かだし!
見られたのは予定外でしたけど。それに後藤さんに
いたずらしたのが一番の…」

「そうだよね。あんな情熱的なキスする紺野が悪いよね?」

「う。そう、です」

「まさか、いたずらだったとはね」

「ううう」

「紺野がそんな色っぽいいたずらするようになるとは
思わなかったよ。大人だねぇ」

「うううーーーー」
596 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/07/06(金) 23:57
「ま、いいけど!さっきはさ、キスで確かにその気になったけど。
本当はさ、すっごいビビッてたんだよね。はは。カッコ悪いよね」

「え?ビビって…て。後藤さんが?」

「悪い〜?あたしだってどうすりゃいいか分からなくて。
でも紺野が前にあんな下着つけてるの見て。
その気なんだって思って。だから期待にこたえなきゃとゆーか。」

目をパチクリする紺野。そんなに意外?

「そんな事考えてたんですか?」

「うん、そのさ。気ぃ悪くするかもだけど
あたしは、まだそんな気なくて。その、なんてゆーか…」


「このままで充分幸せです」
597 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/07/06(金) 23:58
「え?」

「私、そうゆう事しなくても幸せで。充分すぎる位に
幸せだったから、それでいいって思ってました。」

「あたし、もだよ」

「でも、愛ちゃん、が。
後藤さんは私があんまりにも、そうゆう事に鈍感だから
我慢してるんじゃないかって。そう、言われて。
だったら、あの。悪いなあって思っちゃって。」

下着を買った理由の本当のところはそこだったのか。

「ふはは。なんだ。あたし紺野と同じ事考えてたよ」

「え?」
598 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/07/06(金) 23:59
「紺野が鈍感なあたしにシビレ切らして下着って方法とったんだって。
だったら悪いなあって。あたしのが年上なのに
しっかりしなきゃ、期待にこたえなきゃって。
それに、その。不安にさせてるのかなとかも考えちゃって」

「え…」

「あんまり会えないし、同性だし将来的にとか
今の状況とか、で。だから何かつながりってゆうか」

「後藤さん…」
599 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/07/06(金) 23:59
「やーー今のなし!ごめん。忘れて!
もぅ何言ってるんだろ?なし!今のなしね!?」

「そんな風に考えててくれたんですか?
私うれしいです」

「ええええ?嬉しい?」

「だって、それだけ私の事真剣に考えてくれてるんでしょう?
すごい、嬉しいです。」

「じゃあ!じゃあさ。あの。笑わない?」

「?はい、笑いません」

「プレゼントのピンキーリング。あれ、本当は
薬指のと迷ったんだけどさ。でも結婚できないとか
そうゆーの連想しちゃったら嫌だなとか思っちゃって」

「はい?」
600 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/07/07(土) 00:00
「だからピンキーは小指だから。その小指は
赤い色が繋がってる指だって。いうからさ。」


ぎゃーーーー!恥ずかしい!なんか口に出して
言ったら更に恥ずかしい!なにそれ?どこの乙女よ!?
後藤真希のキャラじゃないっしょーーー!?
紺野ってばじーっと小指のピンキーリング見てるし!!

601 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/07/07(土) 00:01
「そっか。そういう意味だったんですね」

「えっと。ひかない?そんな乙女なの」

「ええ?ひきませんよー!ひく訳ないです。
後藤さん可愛い。。。」

「えええええ???」

「後藤さんって時々すんごい可愛い事言いますよね。」

「ええええーーー???」

「そんなとこも、好き。です。」

「あ、ありがと。」

なんかスッゴイ恥ずかしいんですけど!!

「やーでも紺野のがさ、可愛いよ?いつも、うん」

「え〜?ありがとお、ございます」

2人して真っ赤になって何やってんだ?うちら。
602 名前:おるぷち 投稿日:2007/07/07(土) 00:03
本日は以上です〜

(*´ Д `)なんか今回恥ずかしい
川o・−・)可愛いですよ
603 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/07/07(土) 00:16
更新ありがとうございます…
今回はきゅんとしないと心に決めたのに、
あっさりきゅんちゃんさせられました。
お二人が可愛すぎて悔しいです(笑)
604 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/07/07(土) 02:42
いやーごまちゃんちょーカワイイね!
605 名前:小指(笑) 投稿日:2007/07/07(土) 14:14
後藤さん、多分って…W

今回の後藤さん可愛いですね♪

ラブラブな後紺最高♪

あ、後藤さん後藤さん!紺野さんの電撃復帰について感想を(マイクW)
606 名前:おるぷち 投稿日:2007/07/22(日) 20:00
(*´ Д `)600のあたしの台詞「赤い色」じゃなくて「赤い糸」なのねー
もぅ!作者のあんぽんのすけ!!


と、ゆー訳です。すいませんm(_ _)m脳内変換して下さいませ。

>603 :名無飼育さん
(*´ Д `)川o・−・)一緒にきゅんきゅんしちゃってくださーい♪

>604 :名無飼育さん
(*´ Д `)んあー照れるなぁー
川;*o・-・)可愛い後藤さんはあげませんよ?

>605 :小指(笑) さん
(*´ Д `)んあー。復帰したの?知らなかったなあ
川o・−・)…ちゃんとお話したじゃないですかぁ。。。しょぼーん
(*´ Д `)嘘だよぉ〜。一緒にハロコン出れなくて拗ねちゃった
川o・-・)んもぅ!!!


という事で(?)続きです
607 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/07/22(日) 20:02
「やーなんか恥ずかしいね?」

「はい、なんか恥ずかしいです」



「でも、あのさ。やっぱ、うちらのペースでいいよね。
そうゆう事もさ。いつか、多分。今だ!みたいのがあるかなって」

「そう、ですよね。」

「うちらのタイミングでさ。」

「はい。」

「あー、でも」

「はい?」


「紺野のおっぱい気持ち良かったー」

「な!なにを!?」

真っ赤になってポカスカ叩かれた〜
608 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/07/22(日) 20:03
「いたあ〜、んでもさ。その後ぶっとばされたのは
ビックリしすぎたけど」

「あー、ごめんなさい」

「いやいや。怒ってないから」

ふと紺野の動きが止まる。

「どした?」

「あの。」

「うん?」

「笑わないですか?」

「は?あーうん。で、何?」

「あの時。ふ、服に手入れられた時焦ったんです」

「そうねー、そりゃ焦るよね。次なにされるか分かるもんね。」
609 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/07/22(日) 20:04
「違うんです。その。結構夢中になってた、ん、ですけど」

「ああ、キスに?」

「あああー言わないで下さいよぉ。」

「ですけど、なに?」

「手が入った瞬間我に帰って。思わず…その。」


???どこも笑うトコないじゃないか。

「違うんです。あの。実は。オナカが」

「は?」




「食べたばっかりだったから!オナカが!出てたんですぅ!
…だから、気になっちゃって…思わず…」

610 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/07/22(日) 20:04


オ・ナ・カ?


オナカが出てた?


611 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/07/22(日) 20:05
そりゃあれだけ食べればオナカも出るよね。うん。
でも、だからって。やば、だめだ。

「あはははははははは!!!!そんな事気にしてたの?
あの!雰囲気の中で!?あはははははは〜〜
ありえないーーーー!!」

我慢なんか出来ないって、それ。
紺野は真っ赤な顔で

「笑わないって言ったじゃないですかーーー!」

なんて怒ってるけど。しょうがないよ。無理だよ。
あの一瞬で考えた事がそれ?

「あーおかしい。もぉ可愛いなあ。紺野はぁ」

「うううー」

涙目になってるし。あたしも笑いすぎで涙目だけど。
612 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/07/22(日) 20:06
「あ〜おかしい。やっぱ紺野は紺野だわ。」

「な、なんですかぁー」

「ふっ。可愛いね。紺野は」

「なんか…こども扱いしてません?」

「ん〜?あんなキスする子、子供扱いなんてできないよ?」

「な!もう〜〜〜〜〜」

あたしは真っ赤になる可愛い紺野のほっぺにキスをした。

「ねぇ、紺野。ずっと一緒にいよーね?」

目をパチクリした後、頬を赤らめて

「はい!!!!!」

元気に返事する紺野はやっぱり可愛くて思わず抱きしめた。
ずーっと、すーっと。
一緒にいるんだ。
だから、焦らなくても平気、だよね。


大好きだよ、紺野。
613 名前:おるぷち 投稿日:2007/07/22(日) 20:08
そのはち。「つながり」終わり。
次回は  そのきゅう。です


しっかし、いつもイチャイチャして終わりなような…
こんなんで大丈夫でしょうかw

(*´ Д `)幸せだからいいんでないかい?
川o・−・)イチャイチャできて完璧です!
614 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/07/22(日) 23:39
なんて可愛さでしょうか…
紺野さんの可愛さには打ち震えます…

わ、わかってます、紺野さんはごとーさんのです。
615 名前:小指 投稿日:2007/07/23(月) 00:15
一緒でなくて残念ですね…

愛ガキ好きなんで、番外編で見てみたいですW

あやみきにもキューンてしましたからW

616 名前:おるぷち 投稿日:2007/08/06(月) 20:38
>614 :名無飼育さん
川;*o・-・)可愛いだなんて♪紺野はみ〜んなのモノですぅ
(*´ Д `)え!?あたしの紺野じゃ…???

>615 :小指さん
愛ガキですかぁ。まだまだキャラが掴みきれてなくてw
ミキティはよく動いてくれるからいいんですけどぉ
川VvV从いい子だからね!
617 名前:おるぷち 投稿日:2007/08/06(月) 20:41
さて「そのはち つながり」で
こんこんバースデーだった訳ですが
あ!ごっちんのバースデー書いてなかった!と
ふと気付きましたw
と、ゆー事で時期的に遡っちゃいますが
ごっちんバースデーの事を書こうと思います。
で、たまには。紺野さん目線で書いてみようかな、と
つー事に決めました。どうぞ、お付き合いくださいませ。
618 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/08/06(月) 20:42


そのきゅう。

「プレゼント」

619 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/08/06(月) 20:43
私、紺野あさ美と申します。


実は、今、悩んでる事があるんです。
それは…その。
あ、あい、あいっすくりーむ!じゃなくて、
愛するっ、はぁはぁ…ごとーさんのお誕生日が
もうすぐ、なんです。


はぁーーーあぁぁあああ〜心の中で、
あ、あい、する、だなんてっ思うだけで
後藤さんの美しい顔が浮かんで
思わず頬が赤くなるのが分かります。
で、そう。お誕生日。です、ので。
そのプレゼントをですね、何にしようかと。
日々悩んでいるという訳なんです。


ああ、何を贈ったら喜んで頂けるのでしょうか。
620 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/08/06(月) 20:44
よくよく考えてみますと私、後藤さんに
色々して頂いてるのに何も差し上げた事なかったんです。

ああ、なんて恥ずかしい。
図々しい奴だなんて思われていないでしょうか。
後藤さんはいつも美味しいご飯を作ってくれたり
素敵な、その、愛の言葉を囁いてくれたり
私を喜ばせてくれるというのに私ってば
本当に何も、何もしていないのです。

美味しい物を出されれば、ただただ感動して
むしゃむしゃと食べるばかり。
愛の言葉を頂けば、ただただ恥ずかしくて
嬉しくて何も言えはしないのです。
621 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/08/06(月) 20:44
だから、ここはひとつ。

ビシッとバシッとズバーーーッと後藤さんが
喜ぶプレゼントをしたいと!そう思っている次第なのです。

ああ、何が良いのでしょうか。。。


悩みは深まるばかりです。
622 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/08/06(月) 20:45
「そーんなの!あさ美ちゃんのプレゼントなら何だって嬉しいでしょー」

バシッとまこっちゃんに背中をはたかれて
思わず前のめりになってしまいました。んもぅ馬鹿力なんだから。

今日は5期恒例のお泊まり会。
本日の会場は小川家です。
私達5期はこうして時折集まっては
色々な話をするのです。今日の話題は私の悩み。
623 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/08/06(月) 20:46
「あっほやの〜。麻琴は!そんな事あさ美ちゃんだって
分かっとるがし。具体的に何がいいかって話やろ?な?あさ美ちゃん」

「そうなの。まこっちゃんは乙女心が分からないよね。
まぁまこっちゃんだから仕方ないけど」

「そぉーんなー。あたしだって乙女ですよぉ〜?」

「そうやっけ?」

くねくねと気持ち悪くうねっているまこっちゃんと、
それを非難する愛ちゃん。どんどんエスカレートしていく
お馬鹿な2人に里沙ちゃんが

「こら〜!ご近所迷惑になるでしょーがー!」

いつものように叱って、ようやく本題に戻る。
ええ、いいんです。いつもの事ですから慣れてます。
624 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/08/06(月) 20:47
「やっぱの〜、後藤さんは大人やからの、セクシー系やろ?な?」

エロ話が意外と好きなサル、もとい。
愛ちゃんの言葉を軽く無視した里沙ちゃんが
自慢の眉をなでつつ話し始めました。

「う〜ん、そうだなあ。あたしだったら…まずはリサーチする」

「リサーチ?」

「後藤さんが何が欲しいか、よ〜く観察して探す。
どっか行った時とか雑誌でチェックしてたのとか。
ヒントはあるんじゃないかなあ?」

「なるほど。」
625 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/08/06(月) 20:48
さすが里沙ちゃんです。確かに里沙ちゃんは大好きな安倍さんを
じーっと観察してお茶出すタイミング計ったりして
“気がきくねぇ”な〜んて誉められて浮かれてたっけ。

うんうん、まずはリサーチ。大事な事ですね。

「うえ〜〜。めんどくさくない?本人に聞いた方が早いじゃん!」

「あっほやなぁ、麻琴はぁ〜。ナイスプレゼントで
 ビックリさせたいやろ〜が」

「んええ〜?でも本当に欲しい物あげた方がいいじゃん」

まぁそれも一理ありますが、やはりここは恋人として!

“え?どうして、これ欲しいって思ってたの知ってるの?”

なんて!思わせたいのが乙女心。
まこっちゃん案は最終手段と致しましょう。
626 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/08/06(月) 20:50
「でもさ、あさ美ちゃん。後藤さんの誕生日って
卒業ライブでしょ?会えるの?」

そう。そこなんです。さすが里沙ちゃん。良い所に
気が付きました。一番子供のくせに娘。好きを通り越して
ヲタ度が高すぎるだけあります。
なんたって先輩達を神とあがめているんだから。
素晴らしい気遣いです。でも後藤さんに手ぇ出したら
ただじゃ済まさないからね?おとなしく安倍さん見てなさい。

と、それは置いといて。

当日会えるか?そこが私も心配なんです。
まぁお互い忙しい状況ってのは分かってるし
最悪別の日になっても仕方ないかなとは思ってるんですけど。
でも。できれば。当日にお祝いしたいなあ、なんて。
そう思うのはワガママでしょうか。
627 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/08/06(月) 20:51
「お願いしてみればいいじゃん。」

あっけらかんとマヌケ面でまこっちゃんは言うけれど、
そんな事簡単に言える位なら悩みません。

「うえ〜?なぁんで言えないのぉ?恋人でしょーが」

「それは、そう、だけど。。。」

うう、まこっちゃんみたいに良く言えば天真爛漫に
悪く言えばアホ全開で何も考えずに素直に直球に
自分の思うまま垂れ流せれば良いのですが
私みたいに繊細で思慮深く慎ましい女にはそんな事
到底できないのです。

「なんか失礼な事考えてるでしょ?」

やれやれ無駄なトコだけ勘がいいみたいです。

さて、何も解決しないままで私はどうしたらいいのでしょう。
628 名前:おるぷち 投稿日:2007/08/06(月) 20:52
本日はここまで。
こんな感じで毒舌満載な紺野さんが
お送りしますのでヨロシクお願いしますm(_ _)m

川;*o・-・)別に毒舌じゃないですよぉ?
629 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/08/06(月) 23:24
紺野さん絶(舌)好調ですね。
ところどころ後藤さんへの
あ、あ、アイスクリームがわかってほのぼのします。
630 名前:小指 投稿日:2007/08/12(日) 01:22
紺野さん可愛いW

どんな物をプレゼント…首にリボンつけて自分をプレゼントしたらいいんですよ♪(古いって!)

631 名前:おるぷち 投稿日:2007/08/12(日) 21:50
>629 :名無飼育さん
(*´ Д `)ごとーアイスクリームなの?
川;*o・-・)えっと…甘くてとろけます
(*´ Д `)んあ???

>小指さん
川;*o・-・)な!な!なにを言うんですかーーーーー!!!
(*´ Д `)それ、いいねぇ。

そんな感じで続きです
632 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/08/12(日) 21:52
まずはリサーチ。ここから始めるのが大事ですね。
メモ帳も用意しましたし完璧です!!


でも最近は後藤さん抜きの仕事も始まっていて
中々本人と会う事ができません。
後藤さん抜きの集合写真はなんだか変。
後藤さん抜きの仕事は大きな穴がポッカリあいてるみたい。
どっかギコチありません。これがずっとになるなんて
私に耐えられるでしょうか。

633 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/08/12(日) 21:53
「こ〜んこん?どうしたべ?浮かない顔して。」
「安倍さん」

なっちスマイル全開です。まさか後藤さんがいなくなるのが
嬉しいなんて事、ないですよね?

「ごっつぁんいなくて寂しいんだべ?なっちも寂しいけどさっ!
ごっつぁんに安心して卒業してもらえるようにガンバっしょ!」

ニコニコしながら澄んだ瞳でそんな事言われると
さっきの自分が恥ずかしくなってしまいました。

「そう、ですよね。紺野も頑張ります!!」
「そうだべ!その意気だべ」

そうだよね、安倍さんの言う通り。
よく考えてみれば昔は後藤さんと安部さんと矢口さんで
泊まりっこしてたとか理沙ちゃんも言ってたし
仲いいんですよね。…あ、じゃあ
634 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/08/12(日) 21:54
「安倍さんメンバーに誕生日プレゼント贈ったりしますよね?」
「ん〜するよぉ?あ〜分かったぁ!もうすぐ誕生日だもんね?」

「…はい。あの、何あげたら喜ぶか分からなくて」
「そうだなあ〜〜〜っておわ!!」

後ろから矢口さんが飛び込んできてビックリです。
んもぅこの先輩は!ちっこい弾丸みたいな人なんだから。

「な〜に?なんの話?オイラも混ぜて〜♪」
「ほらぁごっちんの誕生日近いからぁ」
「あ〜プレゼント?なっちは去年北海道の幸贈ってたよね?

「そうだべ。ごっつぁん料理得意だから。喜んでくれたべ。
じゃがいもとかトウモロコシとか」

北海道の野菜たちは本当に美味しいから。
後藤さんがそれを料理…あぁなんだかオナカが空いてきました。

“食材”とメモメモ。
635 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/08/12(日) 21:55
「贈った魚と一緒の写メくれたべ。それが、もぉそっくりで…ぷくく
あ〜ははああ〜ふふぅううううくすくす」

「あ〜あ、ダメだコリャ。なっちツボっちゃったや。
オイラは香水あげたし、加護はぬいぐるみ、辻はグルメ券
よっすぃーはタランチュラの置物、圭織はお風呂グッズ、
圭ちゃんはCDだったかな。全部すっごい喜んでたよ」

「タランチュラもですか。そうですか。うう〜ん」

後藤さんがよく分からないかも。ま、一応メモメモ。

「あ、梨華ちゃんのピンクの手作りの謎の物には引きつってたけど」

「…そ、そうですか」

可哀相な後藤さん。
これはメモいりませんね。

でも、どうしようかな。料理関係…でも調理器具なんかは揃ってるし…
636 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/08/12(日) 21:56
「でもさぁメンバーからと恋人からは違うんじゃない?」
「なるほど!」

まだ笑い転げてる安倍さんと矢口さんにお礼を言って次のターゲット。

「中澤さん!!!」
「おお、なんや?紺野、めっずらしいな」

今日は運良くハロモニ収録でこの人もいるんでした。
今は寂しい1人身のようですが過去は恋人くらいいたでしょう。
隣の楽屋に突撃です。
中澤さんは嬉しそうに座布団をすすめてくれます。

「最近なぁ矢口ほんま冷たいんやで?全然楽屋にも来てくれへん」

ぶつぶつ言う中澤さんは軽く無視して

「恋人への誕生日プレゼントといえば何ですか」

ズバリ本題です。中澤さんはニンヤリ笑って

「なんや、ごっつぁんかあ?可愛いやっちゃなあ」

私が可愛いのは当然ですが賛辞はありがたく頂きましょう。
637 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/08/12(日) 21:57
「そうなんです。どうしたらいいでしょう」

「そうやな、あたしはスーツ一式とかワインとか…」

「もっと若い時の事思い出してくださいよ。大変でしょうけど」

「今も若いわ!!そうやな、紺野くらいん時やろ?
リーゼント固める整髪剤とかガクランの刺繍とか…」

「参考になりません。」

メモできるような事を話して欲しいものです。

年ばっかとって役にたちませんね。
時代が違うから仕方ないのでしょうか。
638 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/08/12(日) 21:58
時代が違うから仕方ないのでしょうか。

「あんた、ハッキリ言うなぁ…つーか心ん中で
変な事考えんかったか?まぁあれやろ!
定番はアクセサリーとかオソロイのもんやろ」

「なるほど。実体験ではないけど雑誌等で見た感じですね?」

「ほっとけ!」

まだブツブツ自分の話をしたそうな中澤さんの
楽屋からさっさとメモして退散。もう用済みですから
無駄な時間はとっていられません。

アクセサリーとか、おそろいの物。
それはいいかもしれません。
でも具体的には何がいいのでしょう。
指輪はまだ早いとゆうか恥ずかしいし。
でも身に付けるものだと使ってくれたら
すごい嬉しいなぁ。。。それもオソロイ、とか。
みんなに隠れてオソロイとか。
2人だけの、って何か素敵かも。
639 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/08/12(日) 21:58
あ〜でも!後藤さんセンスいいし、私なんかの
趣味で選んだもの気に入ってくれるでしょうか。
そんな高いものとか無理だし。どうしよう。
メモとにらめっこしても答えはでてきません。


「こーんの。何してんの?」

この声は!!

「ごっごっ後藤さん!」

「んあ。ごとーだよぉ♪」

「な、なにして…」

「なにってハロモニの収録に。」

そりゃそうです、よね。メモを隠しつつ笑ってごまかす私。
見られてないよね?
640 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/08/12(日) 21:59
「ね〜紺野ぉ。お茶しよ?まだ時間あるっしょ?」

「は、はい!喜んで」

まぁお茶と言ってもロビーで自販機で買った物ですけど。
それでも思いがけない2人の時間にドキドキです。
並んで安っぽいソファに座って触れそうで触れない距離が
もどかしいような、ちょっと照れくさいような。

「あは〜なんか嬉しいなぁ」

「え?な、なにか良い事でも?」

「え〜今、紺野と2人になれたじゃん。紺野は嬉しくなのぉ?」

ちょっと唇とがらせて、すねた顔する後藤さん。
なんて可愛い人なんでしょうか。

「う、嬉しいに決まってます!!」

「ほんとぉ〜?やったぁ」

にっぱぁ〜〜〜と笑う後藤さん。さらに可愛すぎます。
641 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/08/12(日) 22:00
なんなんでしょうか、この破壊力は!
普段はキレイで大人っぽくて、どっちかとゆうと
近づきにくいオーラをはなっているのに。
これが愛なんですね?紺野といるから、この顔なんですよね。
だとしたら、私すごい幸せです。。。

「ねーさっき何か悩んでなかった?」

「え!????」

「ごとーには言えない事?」

私の顔を覗き込んでくる後藤さん。
そんな可愛い顔されても、こればかりは言えません。
642 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/08/12(日) 22:00
「あ、いえ、あの。仕事の事で!」

「そっかぁ。タンポポになるし大変だよね。」

「はい、そう。そうなんですよ」

そっか、そっか、なんて言いながら脚をぷらぷらさせて

「あんまり頑張りすぎちゃダメだよ?紺野は
思い詰めちゃうから。」

「え?」

「頑張るのはいいんだけど休みながらってゆーか
気分転換とかしながらさ、ね?」

これって心配してくれてるんですよね。
優しいなあ、後藤さん。

「はい。あの、後藤さんはどうやって気分転換するんですか?」

「え?あたしはねえ、お風呂で癒されたりとか、楽しかった事
思い出したりとか嬉しい事想像したりとか」
643 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/08/12(日) 22:01
「どんな事想像するんですか?」

一瞬とまって、ちょっと照れた顔で

「紺野の事、とか。」

「えぇ??わたし、ですか?」

「んと、こんなデートしたいとか、、、もっと」
「もっと??」

「なんてゆーかフレンドリー…じゃなくて近づいた感じ?
敬語で話さなくて甘えてくれるとか」

「えええ?私が後藤さんに?」

めっそうもございません!そんな事っ!
甘えるとか、恥ずかしすぎます!まだ、こんなに緊張するのに。
644 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/08/12(日) 22:02
「あたし頼りない?」

「そ、そんな事!!」

「だってぇ〜相談とかしてくんないしさ」

もしかして、さっきの気にしてるのかな。
あああーそんな哀しい目しないでくださいぃぃぃぃ!

「な、なにかあったらっ!そそそ相談、しますから!!」

「敬語で話さない、は?」

「そ。それは、あの…」

「真希ちゃんって呼んで?」

「えええええええええーーーーー???」

上目遣いでっとんがった唇に人差し指あてるとか!
そんな可愛い〜い顔してもダメですぅ。
645 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/08/12(日) 22:03
「むむ、む、、、無理ですぅーーーー」

「なーんで?いいじゃん!ねぇねぇねぇ〜」

ん?あれ?いたずらっこの顔になってる!!

「後藤さん!からかわないで下さい〜〜」

「だって〜慌てる紺野が可愛いんだもん♪」

「もぉ!!!後藤さんのばかぁ」

ポカスカと軽く背中を叩く。
ちょっと戸惑ったけどこれくらい、いいよね。
へへ。後藤さんにさわっちゃった。

「へへ〜。ごめん、ごめん。あ、そろそろ時間だし
スタジオ行こうか?」

「え?あ、はい!」
646 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/08/12(日) 22:03
もうそんな時間?あーあ、短いなあ。
もっと一緒にいたいのに。

「もっと一緒にいたいのにね?」
「え?は、はい。」

同じ事、思ってくれてたんだ。なんか頬が熱くなっちゃいます。

「紺野」

立ち上がった後藤さんが私に手を差し伸べてくれます。
その手を握って立ち上がった私の頬にそっと後藤さんが
口付けてくれました。

「え、あ・ご、、、」
「先、行ってるね!」

走って行ってしまった後藤さんのチラッと見えた頬が
赤かった気がするのは気のせいでしょうか。
ああ、なんだかニヤけてしまいます。
647 名前:おるぷち 投稿日:2007/08/12(日) 22:05
本日はここまでです。

途中でごっちん今回出てない!と気付きまして
慌てて出してみましたwww

(; ´ Д `)ひ、ひどい…
648 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/08/12(日) 22:40
ごとーさんの前では毒素のない紺野さんw
いや〜、ほのぼのしますなぁ
649 名前:小指 投稿日:2007/08/14(火) 07:49
いや〜紺野さんも後藤さんも可愛い♪

甘くてとろけますわW

ほら、紺野さん、後藤さんも欲しいみたいですよ♪
650 名前:おるぷち 投稿日:2007/08/21(火) 22:45
>648 :名無飼育さん
( ・e・)川’ー’川 ∬ ´▽`∬同期にももっと優しくして欲しいモンですよ
从#〜∀〜#从 先輩にもな!

>649 :小指 さん
川o・-・)夏ですからねぇ〜暑くてとろけちゃいますよねぇ
( ・e・)違うだろ!!
651 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/08/21(火) 22:47
「な〜にニヤニヤしてんのぉ?」

「あっほやなぁ、麻琴は。あさ美ちゃんがニヤニヤする理由なんて
後藤さん関連にキマッとるやざ?」

「そぉ〜れもそうっすねぇ、げへへ」

田舎者2人はきっと幸せな私が羨ましいのでしょう。
よく、こうやって絡んでくるので困ってしまいます。
まぁ今日は特別機嫌がいいので許してあげますけど。

「で?あさ美ちゃん。プレゼント決まったの?」
「ん〜まだなんだよねえ」

「当日の約束は?」
「それも、まだ。」

そう答えると里沙ちゃんは自慢の眉をひそませた。
652 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/08/21(火) 22:48
「え〜?あと1ヶ月ないよ?どうするの?会う約束だけでもしないと!」
「ん〜だって、なかなか言えないんだもん」

「だったらメールするとかさあ」
「そう、だね。うん。メールしてみる」

子供の癖になーんていいアイデアを!感謝だよ、里沙ちゃん。

「ありがと」
「いいえ〜。恋してるあさ美ちゃん一生懸命で可愛いし。
何か応援したくなるんだもん」

ほぉー。ますますいい子!
私が可愛いのは当然ですが別の意味で里沙ちゃんは凄く可愛い!
同期だけど年下だし。そりゃ結構なしっかり者さんだけど
でもやっぱ何か妹みたいなんだよねえ〜。
653 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/08/21(火) 22:48
「里沙ちゃんは好きな人いないの?」

「ええ!?あたしぃ?ん〜なのナイナイ!まだ早いよ〜ぉ」
そんなに手の平をブンブン左右に振って否定しなくても。

「ん〜じゃあ、できたら教えてね?応援するから」
「ん。ありがと。」

その時チラッと見たサル…いや愛ちゃんは微妙顔。
さっきから私達の話に耳をかたむけてたのは
気付いてたけど…もしかしたら、もしかするのかな。
654 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/08/21(火) 22:48
さて。目の前には携帯。
自室のベッドの上に正座する私と携帯。
メールする事にしたものの中々いい文章が打てないのです。
どうしよう?こうさりげなく。
かつ、ちゃんと伝わるように。
しかも可愛い感じで。

断られたら、どうしよう?

文字を打っては消し、打っては消し…
携帯とにらめっこしては投げ出しの繰り返し。
655 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/08/21(火) 22:49
「ご・と・う・さ・ん・の・お・た・ん…」

何回目かのチャレンジをする私の携帯が
急に音を出したのでビックリです。
♪〜〜〜〜〜♪♪♪
しかも。こ!!!これは!!!後藤さん専用着メロ!!
思わず持っていた携帯を落としそうになってしまいました。

すーはーすーはー

息を整えて出たのに

「もっ、もしもしっ!こここんのっです」

どもってしまいました。あ〜〜〜もぉー
我ながら情けない。

656 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/08/21(火) 22:49
「んあ、後藤だよ〜?まだ起きてた?」
「はっはい!!」

時間は12時になろうとしているところ。
明日はコンサートのレッスンが結構早めの時間から入ってるから
気遣ってくれたみたいです。優しいなあ、後藤さんは。

「そ?良かった。あの、さ。お願いがっあるんだけど」
「え!?お、おね、がいですか!?なな、な、なんでしょう!?」

「え〜と、あの、さ。その。」

電話の向こうで後藤さんがモジモジしてます。。。
どうしたのでしょう?可愛いけど。
お願い事なんて言われたの、初めて、です。
657 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/08/21(火) 22:50
「ごとーの、卒業式の日なんだけど」
「は、はい」


どきん。
胸が高鳴るのが自分でも分かる。
な、なに?
期待と不安。
なにを、言われるの?



「終ったら、ごとーと一緒に、ごとーの部屋に帰らない?」
658 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/08/21(火) 22:50
もう頭はショート寸前。
てゆーかショートしてしまったのかも。

とにかく、オーケーの返事はしたはず。
正直よく覚えていないのです。自分が何言ったかなんて。


だって嬉しくて、嬉しくて。
電話なのにぶんぶん首を上下に振ってた気はします。
電話終ってからもぼーーーーっとしてしまって。
頭にちゃんと届いたのが奇跡って位だったんだもん。

「ありがと」

後藤さんのその言葉だけが耳に残ってます。
659 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/08/21(火) 22:51
どうしよう。嬉しい。嬉しい。嬉しい。


嬉しすぎて、もうゴロンゴロン転げまわっちゃう〜〜!!

「きゃーーーーーーーーー!!!!」

声に出して叫び出したいのは必死に我慢して心で叫んだけど
結局転げ周る音がうるさかったみたいで
お母さんに叱られちゃいまいした。


でもいいんです。だって幸せなんだもん。
660 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/08/21(火) 22:51
「う〜わ〜。今日はまた一段とニヤケテますねえ」
「だらしなーい顔やざ。頬がいつもより数倍タレとる。」

「さすがに後藤さん関連だってあたしにも分かるねぇ」
「これで分からんかったら、ある意味表彰状モンやね?」

朝からずーーとのレッスンはメンバーをかなり疲労させています。
もちろん大事なコンサートだし気合は入ってるんだけど
肉体が疲れるのは仕方のない事。
そんな中でも幸せな私にまた絡んでくる田舎者2人。
やっとの休憩なのに2人こそ元気なもんだと感心しちゃいます。
ちなみに後藤さんは別室で個人レッスン中。
661 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/08/21(火) 22:52
「ふふ。会う約束できたんだ〜」
「へえ!良かったねえ!」

ああ、あなたは純粋に喜んでくれるんだね。
里沙ちゃんって本当いい子!思わずぎゅって抱きしめちゃう!

「うわ!もぉあさ美ちゃんったら〜。嬉しいのは分かったからア」

そうは言っても別に私を振りほどくでもなく
くすぐったそうにしてる里沙ちゃん。
おお〜愛ちゃんってば怖い顔♪

「だって嬉しいんだもん。後藤さんから誘ってくれたんだよ?」
「へ〜そりゃ、ますます嬉しいねえ」

「そーなのぉ〜。でも何でも後藤さんの方からになっちゃって
いつも受身で申し訳ない気はするんだけど」

「そぉんなの!後藤さんだって喜んでやってんだって、きっと」
「そぉかなあ」
662 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/08/21(火) 22:53
抱きつくのは止めたけど里沙ちゃんの手は握ったまま。
とうとう我慢しきれなくなったのか
愛ちゃんがズンズン近づいてきました。

「喜ぶのはまだ早いやろ!プレゼントはどうすんのけ?」

強引に私を里沙ちゃんから離して自分の方に私を向かせる。
どうせなら逆にすればいいのに。まだまだですね。

「そうだねえ〜。そこは、また追々」

「そぉや!後藤さんから招待ってお泊まりやざ?
私をあ・げ・るって自分にリボンでもすればええやろ!」

「な!なに言って…」

このエロザルはああ〜〜〜〜
ご、後藤さんにっそんな事言える訳ないじゃない!!
663 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/08/21(火) 22:53
「愛ちゃん?何言ってるの???」

里沙ちゃんは本気でハテナマークいっぱい浮かべてる。
まだ、早いみたいだよ?そんな話は。
里沙ちゃんの言葉に愛ちゃんてば自分で言っておいて戸惑ってるし。

「なぁに言ってるんだろうねぇ???」

て、こら。麻琴あんたもかい!すーっごいマヌケ顔になってるから!
そんな感じで休憩時間はすぐ終って
再びレッスンが開始された。

後藤さんの卒業式&お誕生日まであと2週間です。
私からハッピーを差し上げられるでしょうか。
664 名前:おるぷち 投稿日:2007/08/21(火) 22:54
本日はココまで。

ちらっと愛ガキっぽいとこも
入れてみたけど正直びみょ〜w
方言が良く分からないんですよね。。。
665 名前:小指 投稿日:2007/08/22(水) 01:00
愛ちゃんと同じ考え〜W

いえいえ、愛ガキ良いですよ〜♪

うぁー!て萌えましたW

そうだよ。夏だからじゃないよー!ガキさんナイスツッコミ!W
666 名前:おるぷち 投稿日:2007/09/01(土) 22:23
>小指さん
良いですか?
萌えますか?
そりゃ良かったです♪

川’ー’川 里沙ちゃんもあーしに萌え萌え〜
( ・e・)コラー−−−!何言ってんの!!

川o・−・)あの、私の話なんですけど…


でわ、続きです。
667 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/09/01(土) 22:25
ドンドン日にちは過ぎてゆく。

だけど、まだあと3日もあるっていうのに
ようやく決めたプレゼントとお泊まりセットを
キッチリ準備しちゃいました。なんかドキドキ、します。

後藤さんちに行くのは初めてではないけど
今回は特別な日、だから。。。
と、いうより…お泊まりも初めて。
いや、あの。ハッキリお泊りとは言われてないけど
でもコンサート後に行くんだから結構遅いし
たぶん、そーゆう事だと思うんですけど。
ハッキリ聞いた方がいいかなあ。
当日になって後藤さんち行ってお祝いして
じゃあ気をつけて帰ってね!とかなったら
凄い恥ずかしいんですけど。
でも何だか聞きにくいし。どうしよう。
当日の話あれから全然してないし電話してみようかな。
668 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/09/01(土) 22:26
でも。
なんか卒業前の大事な時だし邪魔しない方がいいかな。
練習とかしてるかもしれないし。

でも。
いつも待ってるだけの受身じゃいけないって
そう思ったのに。このままじゃダメだって。
後藤さんの為に何かできる女にならないと
愛想つかされちゃうかも…

電話を見つめる。
着信履歴はほとんど後藤さん。
発信履歴に後藤さんの名前はない。
メールはしてるけど。
私こんなに自分から電話してなかったんだ。
いつも後藤さんからの連絡待ってるだけ。
669 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/09/01(土) 22:26
これじゃダメだ!

思い切って後藤さんに電話する。
当然始まる呼び出し音。

どうしよう。もし迷惑だったら。

「もしもし?紺野?」

ドキーンと高鳴る胸。ど、どうしよう!?なんて言おう?

670 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/09/01(土) 22:27
「もっもっもしっもし!あ、あ、あの、こ、紺野っです」
「あはは。知ってるよぉ〜。どうしたの?珍しいね」

「はははい!あの、ごめんなさい!き、急に、あの、
ご迷惑だったらっあの。す、すぐ、切りますから!あの」

「え〜?紺野からの電話迷惑な訳ないじゃん。嬉しいよ?」
「え、、う、うれ、しい?」

「うん。だって紺野電話あんましてきてくんないじゃん?」
「ご、ごめん、、、なさい」

あーーーやっぱダメな私。もう呆れられてるのかも。

「いや、謝んなくても。こうして電話くれてんだし?
ふふ。今ねー、すっごい嬉しい〜。紺野の声聴きたかったんだアー」

「え、、そそ、そうですか?良かった」

そんな事言われたら紺野のが嬉しいです。どうしましょう。
電話して良かったです。これからも電話するようにしないと!
671 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/09/01(土) 22:27
「それで?どうしたの?」
「え!?あ、あの。そう、えーと、あの。」

「紺野もあたしの声聞きたかったとか?」
「いやっ!あの、そうじゃなくてっ」

「えーそんな全力で否定しなくても…」

しまった!後藤さんの声が凹んでるぅ!なんたる不覚!

「いやっ!あの、ちがっ!こ、声も聴きたかったです」
「本当〜?へへへ。なに?今日はサービスいいねえー」

「さ、、、サービス???」
「だってぇ、いつもそんな事言ってくれないじゃん」

「そ、そうでした…?」

本当は分かってるけどとボケてみる私。ううーズルイ、かな。
672 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/09/01(土) 22:28
「そうだよー。いっつも言ってくんない〜。たまには好きとか言ってよぉ」
「えええーーあの、その、えーとぉ、、すっすっ…あああ、、」

そんな事急に言われたって心の準備が!!
好きです!好きですけど、口がうまく動いてくれないですぅー

「もぉしょーがないなあ。今日は許してあげる。」
「…す、すいません」

「でも、あたしの誕生日には言ってね?」
「え!?あ、、、は、、はい」

「本当〜?やったー!!   ゴツ!バキ!  …いったぁー」
「ご、後藤さん?」

今の音は一体…

「あ〜なんか嬉しくてバタバタしたら家具にぶつかったーー」
「な、、なにしてるんですか!!この大事な時期に!!」

「えへへー。紺野に怒られたあー」
「怒られた−じゃありません!気をつけてください!」
673 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/09/01(土) 22:28
「はーい♪…で、なんだっけ?紺野の話聞いたっけ?」
「え!?あ、いえ、まだ。あの。23日どうしたらいいかと思って」

「あ、そっか。ごめん〜。何も決めてなかったねー」
「は、はい。」

「じゃあさ、朝うち寄れる?」
「え?はい」

「一回うちに寄って荷物置いてもらって2人で会場行って
コンサート終ったら一緒にごとーの家に帰る。ってのはどう?」

「は、はい!じゃあ、そうします」
「あ、紺野。ちゃんと家の人に許可もらった?」

「え?許可?」
「お泊まりの、許可。」

「え」
「え?って何?帰っちゃうの?」

「い、いえ!あの。ちゃんとお母さんに言ってあります、から!」
「そ?良かったー。…あの、さ。初めてだね、うち泊まるの」
674 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/09/01(土) 22:29
「は、は、はい」

「へへ、、楽しみ、だね」
「は、はい。」

「ドキドキ、するね。」
「は、は、はい」

「あーやばい。にやけちゃう。あは。
あ、んじゃあ当日、ね。」

「は、はい!」

「おやすみー」
「おやすみ、なさい」



切れた携帯。後藤さんの声が頭の中をグルグル。
お泊まり、後藤さんもドキドキしてるって言ってた。
あーーーなんか凄い嬉しくて恥ずかしくて…
キャー―――――――――――――!!!!!!
転げまわっちゃう!!
675 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/09/01(土) 22:30
ああ、後藤さん。後藤さん。後藤さん。

私、あなたの事が好きでたまりません。
こんなどん臭くて気が利かない私だけど
思ってる事、あなたを前にすると全然言えないけど
でも。
大好きです。うまく言えないけど大好きです。

声に出すのは苦手だけれど
誕生日の日にはあなたに伝えたいです。

あなたはどんな顔をするのでしょうか。
後藤さん―――――――――――――
676 名前:おるぷち 投稿日:2007/09/01(土) 22:31
本日はここまでです。


川;*o・-・)す、す、すきです
川;*o・-・)すっすき、です
川;*o・-・)すすすす…はぁ…

ただいま練習中w
677 名前:小指 投稿日:2007/09/02(日) 01:30
いや〜良い良い♪最高♪顔がにやけますW

ガキさん、本当は萌え萌えでしょ?でしょ?

紺野さんすいません…
678 名前:おるぷち 投稿日:2007/09/16(日) 20:45
けっこー久しぶりになってしまいました(汗

>小指さん
( ・e・)なに?なにが萌え萌え?
川’ー’川 正直に言ってええんやよ?
( ・e・)はぁ?


そんな感じで続きです!

川;*o・-・)そんな感じ???
679 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/09/16(日) 20:46
ついに当日の朝です。


いつも寝起きの悪い私が予定の時間より
随分早く目が覚めてしまいました。
ドキドキして、あんま寝れなかった…


今日は大事な大事なコンサートだし
その前も。その後も。
とっても、とっても大切な日だから。
680 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/09/16(日) 20:46
鏡で身だしなみチェック。
良かった。クマはできてないみたい。
いつも以上に念入りにブラッシング。


一番の最高な笑顔で
「おめでとうございます」って
言うんだから。


たぶん、顔見ておめでとうって
一番最初にお祝いできるのは私なはずです。
それが、凄く嬉しくて、凄く自慢って言うか
誇らしいって言うか。
こうゆうのが恋人、なのかなあって。


今日、多分一番に会えるはず。
後藤さんの一番になれるはず。
681 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/09/16(日) 20:47
タクシーに乗って後藤さんのお宅に向かいます。
もちろんメールで連絡済み。

なんか、更にドキドキしてきました。
でも大丈夫。
だって昨日こっそりお部屋で練習したもん。

可愛い笑顔でおめでとうございます。って言う練習。



運転手さんに待って貰って後藤さんのお部屋に
急ぎ足で向かいます。
荷物だけ置いてスグ2人で会場に向かう予定ですから。
運転手さんをあんまり待たせては申し訳ないし…
なにより早く会いたい。
おめでとうって言いたい。
おめでとぅ、おめでとう、おめでとう…
682 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/09/16(日) 20:48
「あ!!」

エレベーターに乗ろうとして
中から出てきた誰かとぶつかりそうになってしまいました。

「あ、ごめ…!!え…」

顔を見たら…後藤さん!!!!

「へへ。待ちきれなくて〜。おはよ!紺野」
「おっおっおめでようございます!!!!」

!!!!!????

「おめでよう???」

後藤さんは首をかしげて不思議顔。
あああーーーーーやらかしちゃいましたーーーーー!!

「あ!ちがっ!あの、お、おめでとうって言おうと思って!
でも、おはようって言われて、な、なんか、まざ、混ざっちゃって。」

「あはははははは!朝から紺野は面白いねえ〜♪」

そう言いながら私の手を取って
エレベーターに乗り込む後藤さん。うう、恥ずかしいよぉ。
恥ずかしくて、まともに顔が見れません。
683 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/09/16(日) 20:48
「あんなに練習したのにぃ」
「練習?」

「んえ!?」

しまった!声に出してた!?あああーーー恥ずかしすぎる。

「もしかして、おめでとう、の練習してたの?」
「…はい」

「…」

あーあ、後藤さん呆れて何も言えないみたい。
そーっとうつむいてた目を上に向ける。

あれ?

後藤さん、顔、真っ赤。なんで?

「ご、ごとう、さん?」
「あーもぉ、なんでそうかな。」

「え??」
684 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/09/16(日) 20:49
エレベーターが目的の階に着くなり後藤さんに
グイグイ引っ張られる。

「え?あの、ご、後藤さん??」

私、何か気に障る事…そりゃ朝から失敗続きだけど。
ぐいっと後藤さんのお宅に押し込まれて
訳が分からなくてオロオロする私。
気付いたら玄関先で後藤さんに抱きしめられていました。

なんでしょうか、この展開は。
頭が真っ白な私。そんな私の耳元に後藤さんの息がかかって

「もぅ紺野のばか。」

その声が、なんか、その、色っぽくて背筋がゾクゾクって
変な衝撃が!こんな感覚初めてで身体、なんかアツイし。
ばかって言われたのに、何考えてるの、私!!何かおかしいよ。
685 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/09/16(日) 20:50
「可愛すぎるよ、朝っぱらから」

だからーーーその声!ゾクゾクしちゃうんですけどぉーー。
もぅ私、半泣きです。意味分かんないし。

「これから卒業式なのに、このまま2人でいたくなっちゃうじゃん」
「え?あ、あの…」

「責任、とってよね。」

そう言うやいなや唇に柔らかい感触。

あ、キス、されてる。
そう思った瞬間、口の中に柔らかいものが…
こ、これって、こここれって、あの。
ディープキスってゆーやつじゃ…?
そう、思ったんだけど。もうだめ。
ああ、やっぱ頭真っ白。
腰、抜けたかも。力が全然入らない。。。
686 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/09/16(日) 20:51
ガクッと崩れる私に慌てる後藤さん。

「こ、こんの!?」

崩れ落ちちゃった私を必死で支える後藤さんの声が
なんだか遠いです。。。私、どうなっちゃったの?

涙がボロボロボロボロこぼれてきちゃって
止まりません。後藤さんが凄い慌ててるのに
動けない、声が出ない。ああ、どうしよう。
得意技の金魚のモノマネみたいに口パクパクする事しか
できないなんて、ああ、なんてカッコ悪いの。
687 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/09/16(日) 20:51
「どうしたの?イヤだった?ごめんね?」

謝る後藤さんにブンブン首を横に振る私。

「え?何?違うの?どうしたの?気分悪いとか?」

更にブンブン。
落ち着け、落ち着け私。

すーはーすーはー。深呼吸。
すーはーすーはー。って、何で後藤さんも
一緒に深呼吸してるんでしょうか。

「ふふ。可愛い」
「へ?」

あ、声出ました。良かったー。

「だって、後藤さん一緒に深呼吸してるんですもん。」
「やー、なんか釣られた。」

「ふふふ」
「へへへ」
688 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/09/16(日) 20:52
一通り一緒に笑ったところで

「で、何で泣いたの?」

て、聞かれて困ってしまって、わんわんわわん。

「んーーーーー?なんてゆーか、その。」
「うん?」

真剣な表情の後藤さんには悪いのですが
どう表現していいのやら。

「こう、背筋がゾクゾク〜っとして」
「え?風邪?」

「いえ、そーゆんじゃないと思うんですけど。
その後、腰が抜けちゃって」

「ええ?大丈夫??」

「はぁ、今はなんとか。普通、です。なんだったんでしょうか。」
「な、なんだろうねえ??え〜?どうして?」
689 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/09/16(日) 20:52
「あの。それも謎なんですけど。後藤さんの行動も謎なんですけど。」
「ええ?あたしは紺野が可愛かったから〜」

「ええ??私、今日失敗しかしてないですよ?」
「いーの。そこが可愛いんだから」

「…??でも、良くないですよ。もう一回やり直していいですか」
「?どうぞ?」

「お誕生日おめでとうございます」

にこ!可愛く、できた、かなあ??

「だから、さ。そーゆうのが可愛すぎるんだってバ。」
「はぁ」

良く分からないけど成功みたいです。
690 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/09/16(日) 20:53
だけど。

それじゃあ、会場向かいましょうか。
そう立ち上がった時に、折角用意したケーキの箱が
ちょっと潰れちゃってるのに気付いてしまって。

やっぱ失敗ばっかかも、と思ってしまいました。トホホ。
691 名前:おるぷち 投稿日:2007/09/16(日) 20:55
本日はここまでです。

川;*o・-・)ああ、完璧な私の計画が…
(*´ Д `)後藤的には紺野は完璧だぉ♪
川*o・−・)本当ですかー?良かった♪♪♪


川’ー’川 なんかイライラするんやが殴ってええ?
( ・e・)うわー!愛ちゃん!落ち着いて!!
692 名前:小指 投稿日:2007/09/16(日) 23:33
鈍いカップルですね〜そこが可愛いです♪

愛ちゃんを止めるガキさん…良いっす♪

ガキさん、愛ちゃんを好きになって告れーW
693 名前:おるぷち 投稿日:2007/10/06(土) 00:46
>小指さん
川;*o・−・)トロイとは良く言われますが…
(*´ Д `)ごとーはにぶくないもん

川’ー’川 カモーン
( ・e・)なにが?

そんな人たちw

んでわ。
続きです。
694 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/10/06(土) 00:46
大歓声と涙と拍手に包まれて
盛大なセレモニーは幕を閉じました。

愛でイッパイの素敵なコンサート。
もちろん大成功。
哀しい、とか
切ない、とか
寂しい、とか
いっぱいあるけど何だか胸が熱くって
後藤さんはこんなに皆に愛されてるって思ったら
なんだか嬉しくて仕方が無いのです。
もちろん私もいっぱい愛してる。

695 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/10/06(土) 00:47
楽屋に向かう途中、前を行く後藤さんが私を振り返って
にぱ!って笑ってくれて、私も笑みをかえす。

ああ、なんでしょう。
この感動は。

なんだかんだでゴタゴタして
ようやく2人開放されてタクシーの中。
なんとなくお互い黙ったまま
だけど手はしっかり繋がれていて妙に熱く感じてしまいます。
そっと眺めた後藤さんの横顔はスッキリした表情。
モーニング娘。生活に悔いなし。
そんな感じでしょうか。

696 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/10/06(土) 00:47
「あのさ、紺野」
「え…!?は、は、は、はいっ!なんでしょう!?」

「そんなに見つめないでくれる?」
「えぇぇぇぇええ!?そ、そんな、あの、えっと」

慌てる私に、“ふっ”って笑う後藤さん。

なんて優しい瞳。
キレイ・・・・・

「また見てる」
「あっ!え、、、とぉー」

「ま、いいけどね」


じゃあ遠慮なく。心でつぶやいて外を見てる後藤さんの
横顔を見つづける私。そんな私を後藤さんは時々
ちらっと見ては“ふっ”て笑う。


車中の私達、外から見たらどんなでしょうか。

697 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/10/06(土) 00:48
ようやく後藤さん宅に到着。
タクシーの運転手さんにお礼を言って降りると
後藤さんはグングン私の手を引っ張っていきます。
鼻歌を歌いながらなんか急にハイテンションな感じで。

「はい、どうぞ♪」
「おじゃまします」

リビングに入るとイキナリ後藤さんに後ろから抱きつかれました。

「わわわっ!?」
「あーーーー長かった」

「へ?」
「タクシーん中。紺野見つめてくるからさ、
我慢すんの大変だったんだからね?」

「えええ???」
「しばらくぎゅーーーってしちゃうもん」

「は、はぁ」
698 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/10/06(土) 00:49
いいですけど。
嬉しいですけど。
あの、ちょっと恥ずかしい、です。
だって背中に後藤さんの胸の柔らかさが…

「よし!とりあえず満足!…ん?紺野?ありゃ、真っ赤だ」
そんな事、口に出さないで下さいよぉ〜〜〜
後藤さんは時々、無邪気にイジワルです。
699 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/10/06(土) 00:49
本人はニコニコしながら
「こっから先は紺野がもてなしてくれるんでしょ?」

なんてクルクル回ってるし。
もちろん喜んでおもてなしさせて頂きます。
後藤さんのお部屋ですけど。

「お茶いれよっかー♪」

「あ!わた、わたし!やります、から。
休んでてください。」
「そ?んじゃーコッチいるね」

そう言うとお気に入りのソファにゴロンと寝転んだ。
なんか猫みたい。
700 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/10/06(土) 00:50
「あの。」
「ん〜〜〜〜?」

相変わらず猫みたいにソファにまるまってゴロゴロしてた
後藤さんは“ふにゃ〜ん”とした甘い顔で振り向きます。

かわいい。

そう思ったのは内緒。

「お茶と、夜になんですけど。あの、ケーキ」
「あは〜!ケーキ!!いいの、いいの。今日は何でもアリ!
めでたいのだ〜〜〜〜♪やったぁ」

「良かったぁ。あの、朝ちょっとハプニングで
ケーキ、ちょこっと、あの。くずれてるんです、けど。」

「はぇ?ハプニング?そりゃ災難だねぇ」


…後藤さんのせいなんですけど。。。
701 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/10/06(土) 00:50
「ふっ。でも、貰う本人の仕業だし?ケーキも本望だよね」
「え?って、分かってたんですか!?」

もぅ。いたずらっこみたいな顔。
てへ、なんて舌をぺロッと出して。
なんか、もう。今日の後藤さんは

「なんか、こどもみたい」

そう言うと何だか妙に嬉しそうな顔で笑う後藤さん。
こどもって言われて嬉しいかなあ?
私はもっと早く大人になりたいのに。

あなたは本当に不思議な人です。
702 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/10/06(土) 00:51
「おいしかったーーーー!」

さすがに2人で夜に全部まるっとは食べるのは
気が引けて1カットずつを食べた私達。
て、まだ、私は食べてますけど。

「さすが紺野だよね。食べ物は外さないよね」

“食べ物は”って…
うー願わくばプレゼントも外さなければいいんですけど。
ずっと、ずっと悩んで、ようやく決めたプレゼント。
ちょっと渡すの、恥ずかしいけど。
なんか、こう。ひかれたらどうしよう?って
不安もあるけど。
たぶん。喜んでくれる。はず。
703 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/10/06(土) 00:52
「ありがと。紺野。」
「え?」

ようやく食べ終わった私を待っててくれたみたいな
タイミングの後藤さんの声。

「ケーキ。おいしかった」
「あ、よ、良かったです。喜んでもらえて。」

さぁ、次はプレゼントを…

「じゃあ、もぅ遅いし〜お風呂はいろっか〜?一緒に」
「あ、あの!!!」

「んあ?」
「プレゼント!あの、あっ!ちょ!待ってください」

部屋の隅に置いてあったプレゼントを急いで取りに行く。
ああ、タイミングってむずかしい。
もっとスマートにいきたいのに。
でも、ケーキと一緒にソファのとこ持っていってたら
バレバレだし。あ、先に渡せば良かったかなあ?
704 名前:おるぷち 投稿日:2007/10/06(土) 00:53
本日はここまで。
さてプレゼントは一体?

川’ー’川 あさ美ちゃんやろ?
川;*o・-・)ち、ちがうから!!


(; ´ Д `)ち、ちがうの!?
705 名前:小指 投稿日:2007/10/06(土) 14:39
プレゼント何でしょうね〜?

後藤さん、それがよかったんですか(笑)

そういえば愛ちゃんの誕生日、愛ちゃんはガキさん食べちゃったのかな?(笑)

紺野さん頑張れ!
706 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/10/08(月) 22:03
k野キモイ
707 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/10/09(火) 00:26
作者さんのごまこん大好きです
更新いつも楽しみにしています
708 名前:おるぷち 投稿日:2007/10/19(金) 23:59
>小指さん
( ・e・)いくら愛称が「まめ」でも食べれませんよ
川’ー’川 だから、違うって言ってんやろぉ〜が〜

>706 :名無飼育さん
川;*oT-T)

>707 :名無飼育さん
ありがとーございます
(; ´ Д `)がんばるぼ。
709 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/10/20(土) 00:00
「お、お、お待たせ、しました。あの。これ!
趣味に合わなかったら、あの。申し訳ないんです、けど!」

「わ〜お!ありがとー。何?開けていい~?」

「あの、私も実は、その。お、オソロイで買ってて
あの。一緒に着て貰えたら、う、嬉しいな、なんて、その。
あ!無理にとは言わないですけど!」


あれ?後藤さん?

包みを開けて固まってる、ん、ですけど。
もしかして、ハズシタ?
710 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/10/20(土) 00:00
「あ、あの。これからも、お泊まりに来たいなって
おもっ、思って…その。」

「可愛い。」

「え?あ!良かった!気に入ってもらえました?」
「うん。もちろん。」

プレゼントはオソロイのパジャマ。
これなら着てもらえたの見れるし。
オソロイでも他人には見られないし。

711 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/10/20(土) 00:01
「チャイナ風なんだ。」
「そぅなんですよ!ちょっと変わってるし可愛いしいいかなって」

「ありがと。オソロイでさっそく着ようね?」
「はい!」

「…ヤヴァイな」
「はい?」

て、なんで涙目、なんですかぁ〜〜
712 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/10/20(土) 00:02
「がまん、してた、ん、だけど。」
「へ?」

「嬉しくて、なんか、照れくさくて。」
「あの?」

「限界〜〜〜ぼぉー!こんのぉばかぁ!泣かせないでよぉ〜」
「ええ?そんな事言われても!」

私、ふつーにケーキ用意してプレゼント渡しただけなんですけど!

あああーーーボロボロ涙こぼれてるんですけど!!

「あわわわ」

急に後藤さんに抱きつかれて何とか身体必死に支える私。


あ、なんか、いいにおい。
713 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/10/20(土) 00:02
「だってぇ〜、また泊まりに来てくれるって。」
「あの、良ければ、来たいなって。」

「いいに決まってるじゃあ〜〜〜ん。
もぅ後藤んち用のパジャマとか〜〜〜
嬉しいでしょ?ふつー。泣くでしょ?ふつー」

「そ、そう、ですか?」

こんなに喜んでもらえるとはビックリ。

「なんか、半同棲の一歩みたい〜〜〜」
「えええ?」

そこまで考えてなかったですけど。
そう言われると結構意味深な、大胆なプレゼントしちゃいました?
714 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/10/20(土) 00:03
「紺野の歯磨き買っとく」
「は?」

「だって、そうゆーもんでしょ?」

いや。知りませんけど。じゃあ…

「ピンクでお願いします」
「うん」

やっと私のほう見て笑顔になってくれました。
嬉し泣きとはいえ、泣かれるとどうしていいか分かりません。

「で?一緒にお風呂入ってくれるの?」

そうゆー質問もどう返してイイか分かりません。。。
715 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/10/20(土) 00:04
なんとか説得してお風呂はお断りして、
今、後藤さんは1人でお風呂中。

だって、後藤さんとお風呂なんて
私、自信ありませんから。

安倍さんとか矢口さんとか良く入れたなあ。
って、意識しすぎ、かな。
だって好きな人が自分の何倍もスタイル良くて
そんなんじゃ明るいトコで自分の身体なんか
見せれない。恥ずかしすぎるぅ〜〜
716 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/10/20(土) 00:05
「なに百面相してんの?」

いつの間にかお風呂から出てきてた後藤さん。
さっそくチャイナ風パジャマ着てくれてます。

「似合う?」
「はい。すごく」

「でしょ?へへへ〜。なんつって!」

クルクル嬉しそうにターンする後藤さん。
それって、私もすごく嬉しい。
なんか照れちゃいますけど。
717 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/10/20(土) 00:05
「あ、私もお風呂、いただきます、ね」
「うん。ごゆっくり〜」

「…はい、て、あの。なんで、そんなジーっと見てるんですか?」
「や、あの。本当は早く出てきてほしいなーとか。」

「え?」
「や、あの。ごめん。今のなし!なんでもない」

真っ赤です。後藤さん。

「早く、出てきます」
「う、うん。」

脱衣所で思わず身悶えしちゃいます。
なんでしょうか、あの。可愛さ!
恥ずかしそうに、私に早く出てきてって。
可愛い、可愛い、可愛い。
718 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/10/20(土) 00:06


やっぱ今日の後藤さんはいつもと違います。
なんか嬉しい。
いつもより少しだけ近づけた気がします。


719 名前:おるぷち 投稿日:2007/10/20(土) 00:08
本日はここまでです〜。

( ´ Д `)横浜チャイナタウン〜〜〜♪
720 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/10/20(土) 04:10
んなんだよ、なんだよ…可愛すぎるじゃねぇか!!
更新お疲れ様です。
721 名前:おるぷち 投稿日:2007/11/05(月) 22:18
>720:名無飼育さん
川o・−・)そぉなんですよぉー後藤さんってば可愛すぎなんですぅ
( ´ Д `)んあ!?紺野の事だよぉー

娘。卒業の日の事をまだ書いてるってゆーのに
後藤さんハロプロ卒業しちゃいました(汗

川o・−・)後藤さんは永遠に不滅です!!


でわ、続きです
722 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/11/05(月) 22:19
「お、おま、お待たせしました。」


後藤さんの為に…とゆーか自分の為ですけど。。。
一生懸命早くしたつもり、ですけど
どうもトロくてダメです、私。
だって急ぎたいけど後藤さんの前だしキレイでいたいんだもん。


「待ったよぉ〜。紺野、ココ!ココ座って?」


ぽんぽんと示す、後藤さんの座るソファの横。
その位置に素直に座ったらゴロンって後藤さんの
あた、あた、あたまがぁぁぁぁぁぁああああ!
私のフトモモに!!!!


こっ!これは膝枕っちゅーーやつじゃああ??
723 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/11/05(月) 22:20
「えへへ。」

ふにゃりと笑う後藤さん

「今日は誕生日だし、甘えていいでしょ?」
「はははは、はいっ!も、もちろんです」

「明日の朝まではいい?」

ぶんぶんと首を縦に振る私に後藤さんはまた“ふっ”って笑った。
目がすごく優しくて、なんだか、とても、とても“愛しい”
ちょっと勇気を出して後藤さんの髪をなでる。サラサラとこぼれる髪。
この人はなんてキレイなんだろう。

「ねぇ。オソロイだね。パジャマ」
「あ!は、はい」

そりゃオソロイ目的で買ったんだし、当然なんですけど
あえて言われると何だか恥ずかしい。。。
724 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/11/05(月) 22:21
「なんか嬉しいな」
「はい。」

「すごい、嬉しい。このまま時間が止まっちゃえばいいのに」

穏やかな時間。
最初はバクバクしてたうるさい心臓も
ようやく静まって。今は逆に落ち着く。
ドキドキの熱さも穏やかな時間も私にくれる
不思議な人。

「ごとう、さん?寝ちゃったんですか?」
「ん〜〜〜〜ん?幸せにひたってた。」

「しあわせ、ですか?」
「うん。すごく、幸せ。
大好きな仲間とかファンの皆とかに見送られて卒業して
大好きな紺野と今こうしてる。
今まで辛かった事もイッパイあったけどさ。
後悔なんか何もないよ。あたし、すごい幸せ。」

「後藤さんが幸せなら、私も幸せです」
725 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/11/05(月) 22:21
閉じていた瞳をゆっくり開けて後藤さんの手が
私の頬に触れる。にこって笑って私の首に手を回して
私を後藤さんに近づけていく。
私はそっと目をとじて、後藤さんの唇に触れた。
軽く触れただけの唇は信じられないくらい熱くて
全身がほてってしまう。

「ふふ、紺野真っ赤だよ?」
「あ、熱い、です。。。」

「どこが?」

どこ?どこって…もう分からない位全部熱い。
だけど一番熱いのは

「ハート、ですかね?」

後藤さんはきょとんとした顔をして

あははあははははははは!!!って爆笑した。
あの、そこ笑うトコですか?


「言うねぇ、紺野も」


…本当の事言っただけなのに。。。

726 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/11/05(月) 22:22
ようやく笑いがとまった後藤さん。
さらりと軽くこんな事を言ってくれちゃいました。

「そろそろ、寝ようか?」


一瞬またドクンって胸が高鳴ります。
そりゃ、あの特別な意味なんか無いって分かってます。
だって、まだキスもやっとなのに。
その先なんか到底無理。。。
だけど、やっぱり一緒に寝るってのは
ただ寝るだけって分かってても緊張。
そんな事思ってるの私だけでしょうか?
なんか、恥ずかしい。
727 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/11/05(月) 22:22
そんな私を後藤さんはのぞきこんで

「どうした?ごとーさんのベッドはなんだか大きいから大丈夫だよ?」
「へ?いや、あの」

「あたし意外と寝相いいし安心して?」
「!!!!!!」

しまった!忘れてました。私、私、めちゃくちゃ寝相悪いって
みんなに言われてるんだった。

まこっちゃんを蹴り飛ばしたり、朝起きたら浴衣は無いも同然だったり
どうしよう?後藤さんに嫌われちゃうかも!!
728 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/11/05(月) 22:23
「あの、私!ソファーでいいです」
「んあ??大丈夫だって〜」

「いえ、あの。後藤さん今日はお疲れでしょうし邪魔かなって」
「そんな事無いよ!今日は紺野と寝るんだって楽しみにしてたんだから!!」

「いや、あの」
「後藤と寝るのがイヤなの?」

「い!?いえ!そそそ、そんな!めっそーもない!」
「じゃ、いいじゃん♪」


半ば強引に後藤さんのベッドに連行される私。
明日どうなろうと今日は寝ちゃいけない!
そう心に誓う私なのでした。
729 名前:おるぷち 投稿日:2007/11/05(月) 22:24
本日は以上です。

さて、どうなる紺野さん!とかアオリを入れてみるw
730 名前:小指 投稿日:2007/11/10(土) 08:28
どうなりますかねー♪

愛ちゃんはガキさんの鈍さに大変

襲ったら叩かれますねー絶対(笑)

紺ちゃんの寝相…(笑)
731 名前:おるぷち 投稿日:2007/12/01(土) 22:00
>小指さん
紺ちゃんの寝相は完璧ですwww
愛ちゃんはやる時はどかーん!と
大胆にいきそうだからなあwww


それでは続きです
732 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/12/01(土) 22:01
隣からは、すぅすぅと規則的に寝息が聞こえてきます。
後藤さん、疲れてるんだろうなあ。

「おやすみ〜」
「おやすみなさい」

そう挨拶して速攻聞こえたきた寝息に
ちょっと寂しい気分。
ベッドに入ってどれ位時間が過ぎたでしょう。

もぞもぞ。
ビクッ


後藤さんが少し動くたびに緊張。
どうしよう。寝返りも打てない。
だって、そんな事したら後藤さん起きちゃうかも。
まあ、私は寝ちゃいけないんだけど。
733 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/12/01(土) 22:01
…寝てる、よね?後藤さん。
さっきから私は身動き一つできなくて
お布団の中でじーーっと緊張したまんま。
すぐ近くに後藤さんがいるんだもん。
動いちゃったら触れちゃいそう。
このままじっとしてても後藤さんの体温が伝わってくる。
私の体温も、伝わってる、よね。

ドキドキドキドキ。

暗闇の中、自分の心臓だけが異様に騒がしくて。
全身熱くって、熱あるんじゃないってくらいで。
ああ、どうしよう。

ちょっとだけ動いてみる。
後藤さんの方をずっと見てたら少し目が慣れてきて
輪郭がみえてきた。
734 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/12/01(土) 22:02
「後藤、さん」

小さな、小さな声を出してみる。

すぅすぅすぅ。

隣からは変わらない寝息。

「ごっつぁん」

「ごっちーん」

すぅすぅすぅ。

「真希さん」

「真希ちゃん」

「真希」

すぅすぅすぅ。

起きられたら困るけど
全く変わらないのも何だか悔しい。
小さな声に出しただけで私はこんなに頬が熱いのに。
735 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/12/01(土) 22:02


「大好きです。」



「愛してます。」



小さな小さな声で言ってみた。
736 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/12/01(土) 22:03
あー私、何やってんだろ?
本人に伝えなきゃ意味ないよね。
ますます暗闇に慣れた目が後藤さんのマツゲを、唇を捉える。

キス、したら起きちゃうかな。

そ〜っと、そっと髪に触れてみる。
さらさらと私の指を通り抜けるキレイな髪。
その髪にそっと口付けてみる。

これ位なら、大丈夫、だよね。

…私、もしかして変態っぽい?
ヤバイ人?
でも。
でも。
無防備に隣で寝ている愛しい人。
気にせずにはいられない、よ。
737 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/12/01(土) 22:03
しばらく眺めてみる。
ああ、やっぱりキレイ。
時々ふにゃふにゃ〜て唇が動いたり
もぞもぞ〜って身体が動いたり。
なんか、可愛いし。

もぞもぞ。。。ぶん!ごつん!!

「った〜!」

後藤さんが寝返った時ついつい近づきすぎた
私の頭が後藤さんの腕に命中。
思わず声を出しちゃって…その瞬間

「んあーーーー」
「!!!!??」

突然に響いた後藤さんの声。起しちゃった?
寝ぼけて、る???
738 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/12/01(土) 22:04
「こぉんのぉ〜?」
「…は、はい。」

「まだ起きてたの?」
「あぁああ〜す、すいません!私、あの、起しちゃったです、よね」

「んあー?今ねー、紺野ビクッてしたねぇ〜」
「ええええええ…?」

「寝れないの?」
「…は、はい。あの。まだ、興奮してる、ん、でしょうか」

本当はライブでの興奮なんかじゃいんだけど。
寝ない訳、そんなの言えない。
だって、恥ずかしい。
寝てる後藤さんにしてた事。
そんな事、もっと言えない。
739 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/12/01(土) 22:05
「ん〜、そっか。あんねー、赤ちゃんとかもさ、
昼間遊びすぎると興奮しちゃって疲れてるのに寝れなかったり
夜泣きしたりすんだって。」

「え、私、赤ちゃんと一緒、ですかぁ?」

なんか、また、子供扱い。
子供ってゆうか、赤ちゃんって格下げ?

「あ!」

ほっぺつままれた!!

「ほっぺ、ふくらましたでしょー。」
「ふぇ?」

「暗くたって分かるんだから。」

そう言って後藤さんはおかしそうに笑った。

「ごほぉふぁん、いひゃいでふ」
「ああ、ゴメンゴメン」

て、まだ笑ってる。
740 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/12/01(土) 22:05
「!!!!!」

こっ今度は、なんか、あの。柔らかくて。あの。
私、後藤さんに抱きしめられてるってゆーか
頭を抱え込まれたってゆーか。
なにも見えなくて、感覚だけで、余計恥ずかしい。

「ご、ごとっ、さん!?」
「よしよし」

「へ?あの」

抱え込まれた頭は離されたけど今度はナデナデって。

「こうすると落ち着くよ」

向かい合って横になってる私達。
すぐそばで囁く後藤さんの声。
と、言うか息が、かかる位で。
そんな距離にいて優しく一定感覚で
私の身体をぽんぽんって。

お、お、落ち着き、ません、からっ!!!!!

暗くて見えないのは分かってるのにウツムイテシマウ私。
741 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/12/01(土) 22:06
「ん〜ん〜ん〜♪」
「…」

「あれ?まだご不満?仕方ないな、とっておきだよ?特別だよ?」
「え?」

「子守唄」
「え…?」

そう言って後藤さんから流れる歌は

♪手を握って歩きたい♪

「それ、子守唄じゃないですかぁ〜」
「だから特別。子守唄バージョン♪」

♪ふ〜んふふふんふ〜〜ん♪

歌詞をつけずに鼻歌のように。
優しく、優しく。
囁くような声。
ぽんぽんする手が髪に触れたり、
また戻ったり。
742 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/12/01(土) 22:06
♪ふ〜んふふふんふ〜〜ん♪

思わず私もくちずさむ。

♪ふ〜んふふふんふ〜♪

そうしながらも心の中には歌詞が響いてて。
ああ、やっぱいい歌だな。なんて思いながら。
後藤さんの温もりが気持ち良くて、心地よくて。
今日の事、今までの事。
ふわふわふわふわ。
幸せな空間が私の中を巡っていった。
743 名前:ミルフィーユ 投稿日:2007/12/01(土) 22:06
ごとうさん、大好き。

私のなか、後藤さんでイッパイ、です。
いつか、きっと。
ううん、近い内にきっと。
あなたに、そう告げるから。
ちょっとだけ待っていてください。
744 名前:おるぷち 投稿日:2007/12/01(土) 22:07
本日はここまでです。

紺野さん後藤さんに意識無いと
ちょっとだけ大胆みたいですw
745 名前:小指 投稿日:2007/12/02(日) 00:27
ああ…可愛いですよ!!

紺ちゃんって、意外と大胆W

意外とガキさんに似てたりして…寝てる愛ちゃんにいろいろ言ったり何かしたり…(妄想が…汗)

(*・e・)…だって…起きてたら言えないもん
川TーT) 言ってやー

みたいな(コラ)

後藤さんに言えるようになったら良いですね♪
746 名前:おるぷち 投稿日:2008/01/16(水) 22:49
明けましておめでとうございます(遅
結構な間があいてしまいましてすいません。
ようやく本年1回目の更新です。

>小指さん
( ・e・)コラーーー!何勝手な事言ってるんですかーー!!
…ばらさないでくださいよ(ボソ


でわ。
続きです。
747 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/01/16(水) 22:50
くんくんくん。

ふわふわ やさしい いいにおい。
なんだろう?このにおい。
おいしそうな この におい。


くんくんくん。
もぞもぞもぞ。
なんだか雲の上を泳いでるみたいに
ふわふわな心地よさ。


いいにおいは…あっち?
748 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/01/16(水) 22:51
もぞもぞもぞ…ん?あれ?
腕が空を切ったかと思うとツルッと宙に浮いて
その後。衝撃が…

ええ、ご推察の通り。
紺野あさ美、どうやらベッドから落ちたようです。
て、あれ?ここは…

「こんの〜?」

後藤さんの、声?

「なにしてんの?落っこちちゃったの?
大丈夫…そうだね。うん。」

おふとんの隙間から見えた後藤さんは半笑い。
そりゃそうです。
私ってばお布団に文字通り「丸まったまま」
ベッドから落ちていたのですから。
749 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/01/16(水) 22:52
ぐるっと自分の身体に巻かれているお布団。
ああ、どうして私ってば…
しかも結局寝ちゃったんですね。。。

「あ、あの、ごとーさん」

「ん?なに?おはよ?」

「あ!はい。おはようございます!!」

お布団の上に急いで正座した私に
後藤さんは、一瞬きょとんとして
“にぱ!”って太陽みたいに笑って

「おはよーーー♪ご飯できてるよ!」

なんて素敵な言葉をくれるのでした。
750 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/01/16(水) 22:52
なんて素敵な言葉をくれるのでした。
ああ、いいにおいは夢じゃなかったんですね。
って!そうじゃなくて!!

「ごめんなさい!!」

「んあ?」

謝った私に後藤さんはハテナマークをいっぱい飛ばした。

「あの。私…寝相、こんなだから。あの。
いっぱい迷惑かけましたよね?」

「んえ?別に何も?」

「へ?何も、ですか?」

「うん、別に。多少寝相悪くても一回寝たら起きないし。」

「いや、でも。昨日は一回起しちゃいました。」

「ん〜〜〜?あ〜あ、あれは、べ、別に。
あ!それよりご飯!早く準備してね!」

「はい。」

早口でそう言うと部屋を出て行ってしまいました。
どもってたし、なんか変な後藤さん。
やっぱ凄い迷惑かけたんじゃ…?
疑念をぬぐいされないまま急いで着替えて
ダイニングにおそるおそる向かう私。
751 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/01/16(水) 22:53
「あの、後藤さん」

「あ!紺野。準備できた?じゃ食べようか」

テーブルには美味しそうなご飯!
あったかそうなパンにパンプキンスープにサラダに
オムレツに豆乳。

「すごい。おいしそうすぎます。」

「そ?じゃあ食べよう」

いつも通りの後藤さんです。
さっきのは気にしすぎ?でも…

「な?なに?紺野。あたしの顔なんか付いてる?」
「いえ!そうゆう訳では!」

しまった。思わず見つめてしまいました。
それにしても後藤さんは朝からお美しい。
ご飯を食べて片付け位はと私は食器洗い。
752 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/01/16(水) 22:54
「あの。後藤さん?」

「ん〜?なに?」

「そんなに観てても何も面白い事無いですよ?」

「あたしは面白いし楽しいよ?」

「そ、そう、ですか。。。」

食器を洗う私を後ろからじーっと見る後藤さん。
背中にめちゃくちゃ視線を感じて凄い恥ずかしい。
食器洗ってるだけなのに、なにが面白いんでしょうか。
あーー観ないでほしいです。

「紺野、嫌そう」

「え!?あ、そ、そういう訳では!」

「ふーん?」

うううううーーー急ごう!と、とにかく急いで片付けて
終らせてしまうんだ!精一杯急いで丁寧に洗う私。
753 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/01/16(水) 22:54
よし!あと、お皿1枚…うん、終わり!
タオルで手を拭いて…て。

あ。

「ご、とう、さん?」

「紺野、可愛い」

「へ???」

い、いきなり後ろからぎゅって、だ、抱きしめられて
そ、そ、そ、そんなセリフ言われても!
なんなんですかーーーー。
754 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/01/16(水) 22:55
「暴れないで。じっとして。」

「えええ?あ、あの…」

「今日、この部屋にいる間はあたしの誕生日でしょ?」

確かに昨日。2人きりで過ごす誕生日が短すぎると言う
後藤さんに、そう言いましたけど。あの。でも。この状況は。

「ねえ紺野。私に言う事、あるでしょ?」

「ご、ごとう、さんに、言う事?」

「うん。言いたい事、あるよね」

な、なんでしょう?隠し事なんて私してませんよ?

「後藤さん?」
755 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/01/16(水) 22:56
「昨夜みたいに呼んで」

ユウベミタイニヨンデ?

って、え?あの、それって…

もしかして起きてた、ん、ですか?

全身がカーーーッと熱くなる。
まさか、あれを聞かれてたなんて。

「ど、どこから、どこまでっき、聞いて」

「あさ美…ずるいよ」

どきーーーーん、とした。
756 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/01/16(水) 22:56
確かに私はずるい。
寝てる後藤さんにだけ、あんな事言うなんて。
いっぱい、いっぱい、いつも貰ってるのに。
後ろから廻された後藤さんの腕。
ぎゅって掴む。この人を誰にもトラレタクナイ。
私だけの後藤さんでいてほしい。
本当は後藤さんが私にどうしてほしいって望んでるか
私だって知ってるのに恥ずかしくて、できなくて。
誰よりも近づきたいと願っているのに
近づこうとする勇気をもたなくて。
今日は、後藤さんの誕生日だから。
だから。
だから。
後藤さんに喜んでもらいたいって誓ったんだもん。
757 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/01/16(水) 22:57
「ま、まき…さん」

「うん。」

「だ、大好き、です。」

「うん。」

後藤さんの腕を外してゆっくり後藤さんの方を向く。

「愛して、ます。」

言った瞬間、後藤さんは崩れるように泣いてるような
笑ってるような笑顔になった。

「あり、がと。」

ぎゅって、ぎゅ〜〜〜って強く抱きしめられて
痛いんだけど嬉しくて恥ずかしくて。
私もぎゅって、ぎゅ〜〜〜って後藤さんを抱きしめた。
758 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/01/16(水) 22:58
「もう、大好きすぎる、よ。」

「私も、です」

「もっと、もっと言ってよぉー」

「真希さんが好きです。大好きです。」

「もっとだよぉー」

「私のそばに、ずっといて下さい。」

「そ、そんなの。あたりまえっ」

「私だけっ見て。私から離れないで」

「うん。うん。」

「大好きなんです。止められないんです。」

「止めないでよぉー」

「ワガママじゃ、ないですか?」

「ワガママでいてよ。私のがうんとワガママなんだから。」

「ありがとう、ございます。ごめんなさい」

「んあ?ごめん?」

「いつも言えなくて。」
759 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/01/16(水) 22:58
後藤さんは私を抱きしめる腕をゆるめると

「まったく、その通りだよーー!」

太陽のような笑顔を見せて私に軽く口づけた。
私も笑って後藤さんに軽く口づけた。
後藤さんは私をまた抱きしめて顔の角度を変えていく。
うっすら開いた唇。あ、これって…

「…その手はなに?」

「だだだ、だって〜〜〜〜!まだ歯磨きしてないんだもん!!」

ご飯食べたばっかで濃厚なキスできる程
まだ大人になれないみたいです。ごめんなさい。
そう言いつつ洗面台に走る私。
持ってきた自分の歯ブラシを持って後ろにいる後藤さんに振り向く。

「あ、あの。呆れました?」
760 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/01/16(水) 22:59
「歯磨きしてからならいいんでしょ?」

にやっと笑う後藤さん。
うううーーーー。何も答えられず歯ブラシを口に突っ込む。

「今度とまりに来る日までには
ちゃんとピンクの歯ブラシ用意しとくからね。」

シャカシャカシャカシャカ…歯ブラシをひたすら動かす。

「歯磨きしたら超〜〜〜濃厚なキス、するんだからね?」

シャカシャカシャカシャカ…更に歯ブラシをひたすら動かす。
さっきは勢いづいてたから、なんとか色々
その、言えました、けど。
なんか。急に恥ずかしくなってきました。
761 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/01/16(水) 23:00
口をゆすいで、小さい声で

「や、やっぱ、む、無理です〜。」

なんて言ってみたけど

「ええええええ〜〜〜」

当然、抗議する後藤さん。

うううーーーーー

「こ、これで!勘弁してください」

おでこ・鼻・まぶた・ほっぺ・耳・首筋…唇
どれもに軽く口付けする私。


「だめ、ですか?」


後藤さんは思いの他真っ赤になって


「やっぱ紺野はずるい」

そう言って、また私を抱きしめた。
762 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/01/16(水) 23:00
「上目遣いで、その潤んだ目は反則だよ」

え?え?え?

「そ、そんなつもりは…」

「他の奴にそんな顔しちゃだめだかんね?」

「…?は、はぁ。」

「約束!!!!!」

真面目な顔して指きりをせがむ後藤さんが可愛くて
ちょっと意味分んなかったけど
私達は指切りをしました。
763 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/01/16(水) 23:01
最後は、ちょっと、その。
後藤さんの要望にお応えする事は出来ませんでしたけども。
でも。
伝えたいと決めてた事は伝えれました。
後藤さんが17歳になった日。
私もちょっぴり大人になれた気がします。
その先は…もう少し。
もう少し待っていてください。

764 名前:おるぷち 投稿日:2008/01/16(水) 23:02
本日はここまで。
その9 「プレゼント」もここで終了。
次回はその10です。
その9では一旦過去に遡りましたが次回は
その8よりは最近の話となります。
765 名前:小指 投稿日:2008/01/17(木) 08:18
お久しぶりです♪

やっぱりガキさんヘタ(爆)

紺ちゃん言えてよかったです♪

これからも応援していきますよ♪

(;・e・)ヘタ…
766 名前:名無飼育さん 投稿日:2008/01/24(木) 09:17
うわああなんて可愛いカップルなんだー
767 名前:おるぷち 投稿日:2008/02/02(土) 23:13
>小指さん
川o・−・)ありがとうございます!紺野はこれからも完璧です!

>766 :名無飼育さん
( ´ Д `) 川;*o・-・)デレデレ 可愛いだなんて照れるぅーーー



さて、続きです。
時期は戻って後藤さん18歳、紺野さん16歳の冬のお話です。
それでわ、どーぞぉ
768 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/02/02(土) 23:14

そのじゅう「道」


769 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/02/02(土) 23:14
「好きです」


そんな真直ぐな目で言われたら動けなくなった。
ごめんね。
あたし、油断した。

ごめんね。。。。。。

770 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/02/02(土) 23:15
「後藤さん、あの、良かったら…わ、私、と。
り、旅行、行きませんか?」

「んあ?」

唐突に紺野に言われて、そんな言葉とも言えない言葉が出た。

「いや、ですか?」

「まさか!!ちょービックリしたぁ。
いやいやいやいやぁ〜、行こう、うん。ソッコー行こう!」

やっばい、なんか凄い嬉しいんだけど。
どうしよう。

「あの〜ご、後藤さぁん…苦しい、です」

「ん?あれ?身体が勝手に」

ぎゅうぎゅうと思わず紺野を抱き締めていた腕を緩めるあたし。

「なんですか、勝手にって」

そう言って紺野はふんわり笑った。
うん。かわいい。そして絶好調に真っ赤だ。
771 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/02/02(土) 23:16
「あは〜、嬉しいなぁ。まさか紺野に旅行に誘われる日がくるなんて。
てか、どうしたの?急に」

「どうしたって訳じゃ、ないんですけど。あの、一緒に旅行って
行った事ないなあって思って。」

「そっか、そうだよねえ〜」

うんうん。そうだ。
何で思い付かなかったんだろう?
2人でお出かけって事も中々ないしなあ。
ちょっと思いきった提案、かも。

「他の子が旅行行った話とか、聞いたし。その。
変じゃないかな、とも、思うし」

そうね、そうね。メンバー同士で旅行、うん。不自然じゃないよね。
その実、恋人同士、なんて誰も思うまい。
疑われるのは、よしこと梨華ちゃん位なもんだな。
772 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/02/02(土) 23:16
「どこ行く?いつ行く?」

いつ行くとゆーより、いつ行ける?だけど。

「あ、あの。後藤さん来月久しぶりに連休あるって…」

「へ?そうだっけ?」

「何で覚えてないんですか〜。この前嬉しそうに言ってたじゃないですか。」

「ああ、そう言えば…」

ちょっと遅い冬休みをくれるって言われて
その時は嬉しかったけど特に予定もなかったから忘れてた。
だらだら寝て過ごそうかと、なんとなく思ってたんだっけ。
773 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/02/02(土) 23:17
「ああーうん。そうだ。思い出した。」

そんなあたしに呆れ顔の紺野。うーー、だってぇ。

「それで、ですね。その期間に私も、少しお休みあって」

「なるほど!そこかーーーーー」

「は、はい。あの。1泊しかできないですけど」

「十分だよー」

どこ行こう?あ、そうだ。

「冬の旅行と言えば干からびた温泉だよね!」

「…ひなびた、ですよ。」

再び呆れ顔の紺野。笑ってごまかすしかないね…とほほ。
774 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/02/02(土) 23:17
“ひなびた”温泉

東京からあんま遠くない所で
お料理は地元の食材使ったような豪華なやつで
もちろん部屋で食べれて、和室で…
電車にゴトゴト揺られて行くようなとこがカッコイイ。
駅弁も食べるの?そう、いいね。
そんな風に色々条件を出して見つけた旅行先。
まぁ紺野がせっせとネットで探してくれたんだけど。
凄いなぁ、紺野は。計画的だね。あたしには無理だな。

「平日だからですかねえ、旅館も空室多いみたいですし
貸し切り状態かもしれませんねえ」

「おおーいいね!最高だね」

紺野と初めての温泉旅行。
楽しみすぎて、顔がにやけちゃうよ。
775 名前:おるぷち 投稿日:2008/02/02(土) 23:18
本日はココまで。

そうゆーこっちゃでドタバタ旅立ちます。
776 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/02/08(金) 22:48
まだ人もまばらな早い時間。
駅で待ち合わせのあたし達。
なんか外で待ち合わせってゆうのも新鮮。
吐く息は白くって、こんな時間に外に出るなんて久しぶり。
や、外にいる事自体久しぶり、か。
大体家からタクシー乗って仕事場の往復だしね。
不健康な生活してるなあ、あたし。
冷たい空気はピンと張り詰めてて
何だかキレイで身体の中に
入ってくるのは寒いけど清清しい。
あたしん中、全部、全部キレイになっちゃえばいいのに。
777 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/02/08(金) 22:49
天気予報はぶっちぎり晴れマーク。

朝は寒くても日中はあったかくなるって
お天気お姉さんも言ってたし幸先イイネ。
そんな事をかんがえながら約束よりも
ちょっと早い時間に駅に着いたあたし。
だけど紺野はすでに真っ赤な顔で待っていた。
778 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/02/08(金) 22:49
「ちょ!どんだけ待ってたのさ!?」

「だ、だって…楽しみで…」

幸せそうに、申し訳無さそうに微笑む紺野。
胸が痛い。思わずぎゅぎゅっと抱き締める。

「ご、ごとーさん。く、苦しいですって」

「んえ?だって解凍しないと。」

「こ、凍ってはいませんから。」

「んーじゃあ、ほっぺ包んどく」

両手を紺野の赤いほっぺにあてる。

「あ、歩けないです…」

「むぅ。わがままだなぁ。」

「ど、どこがですか!!」

「落ちないように押さえといてあげるってゆー親切心なのに」

「ほっぺは落ちません!!」
779 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/02/08(金) 22:50
もぅ。あっためるんなら、こうでしょう?と
紺野が手を握ってくる。

「ねぇ、もうちょっとくっついた方があったかくない?」

そう言って紺野の腕に自分の腕を絡める。

「逆の方が自然ですね」

紺野の腕に絡まれた、あたしの腕をほどいて
あたしの腕に紺野の腕を絡め直した。
780 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/02/08(金) 22:50
ね?なんて、ちょっと下からの紺野の視線。
うん、そうだね。
この方が自然だね。

「よぉーし!電車でGO!」

「そ、その前に駅弁…」

「もう?」

「その為に朝御飯食べてないんですよ?」



楽しみに待ってたのは、あたしじゃなくて駅弁なんじゃ?
そんな疑いを持ちつつ、あたし達の旅行は始まった。
781 名前:おるぷち 投稿日:2008/02/08(金) 22:51
本日はココまで。

( ´ Д `) 紺野のほっぺ落ちたの見た事あるって目撃談が…
川;*o・-・)落ちませんってば!
782 名前:名無し 投稿日:2008/02/12(火) 16:32
ほわほわですね。
ほっぺ落ちてたらいいなーw

川;*o・-・)落ちませんってば!
783 名前:小指 投稿日:2008/02/12(火) 19:32
もうイチャイチャ♪
やっぱりごまこんが1番好きだよー!!
ガキ愛も大好きですが、No.1はごまこん♪
784 名前:名無飼育さん 投稿日:2008/02/16(土) 05:17
ごまこん大好きです!!
続き楽しみにしてます。
785 名前:おるぷち 投稿日:2008/02/26(火) 21:57
>782 :名無しさん
( ´ Д `) ほっぺ落ちてたらあたしが拾うし!

>小指さん
川’ー’川 なんやとーーー
川o・-・)完璧な答えです!

>784 :名無飼育さん
ありがとーございます!!

それでは続きです
786 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/02/26(火) 21:58
山へ向かう。
人里離れてるっぽい雰囲気が
日常と切り離してくれる。
ああ、なんだか、駆け落ちするカップルみたい。
ちょっとロマンチックじゃない?なんて
隣を見たら駅弁に夢中になってる愛しい人。
うん、まぁね。おいしいけども。
少しは車窓なんてものも楽しもうね?

「後藤さんのが食べるの早いだけだもん。」

ぷうっと膨れる紺野。
まあ確かに食べる量は同じだけどね。
787 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/02/26(火) 22:00
外はすっかり明るくなっていて
天気予報通り昼にはポカポカになりそう。
遠くに見える山の白さを眺めつつ電車はどんどん進んで行く。
東京からちょっと離れただけなんだけど
妙に解放された気分。

「ごとーさん、あーん。」

「あーん?」

おとなしく口を開けるとなすが入ってきた。
もぐもぐもぐ。
嫌いな物だけど残すのは申し訳ないからって
後藤の口はいつの間にか処理係。
788 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/02/26(火) 22:00
ま、いいけどさ。

あーん、が少し気恥ずかしくも嬉しい。
紺野もいつもより話し方が普通ってゆーか
いつもみたいに敬語じゃなくて
ちょっとくだけた感じで。
そうゆう事が嬉しい。こそばいい。
今も「おいしい?」なんて人に聞いておいて
「どこがおいしいんだろ…」なんて。もう、この子は…
ようやく駅弁食べ終えたと思ったら
ポッキーやら、うまい棒やらお菓子を鞄から出しまくるし。
その鞄の中ほとんど食べ物なんじゃないの?
789 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/02/26(火) 22:01
電車の中はほとんど食べながら過ごして
ようやく目的の駅に着く。
うーーーんと伸びをしていたら
紺野は何やら気合いを入れてた。

「さぁ!ここからはカロリー消費タイムですよ!」

そんなに気になるなら
あんなにも食べなきゃいいのに。
まぁずっと座ってたし歩くのは賛成。
お尻痛くなっちゃった。
川沿いを歩いてく。
いかにもな温泉街は人もまばらで
お店の人も座ってのんびりしてる感じ。
ちょいち?お店を覗きながら
ゆっくり進んでいく。
平和だなあ。
790 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/02/26(火) 22:02
チェックインにはまだ早い時間。
混雑を避ける為と、少しでも長く一緒に居たくて
早い時間に出発したから。

「紺野〜、チェックインまでどうする?
このままぶらぶらする?」

温泉まんじゅうとにらめっこしてた紺野に
話し掛けるとハッとした様に振り返り

「お任せ下さい!!」

とVサイン。おお、良く分からんが何か凄そうだ。
791 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/02/26(火) 22:02
「へえええーーーーーー」

紺野に連れてこられたのは旅館のすぐ近くにある
小さな遊園地…とも言いがたいような場所。
ちょっとした遊具と動物と触れ合えるようなとこがある。
んでもって芝生とかもあってバドミントンとか
貸し出しもしてて、小さな池もあって魚釣りもできるみたい。
なんてゆーんだろう、こうゆーの。

「宿泊するとココで遊べるクーポンが付いてたっしょ」

「へぇー、そうなの。」

「引き馬体験とかウインナー作り体験とか
アーチェリーなんかもあるし楽しそう〜。
後藤さん何したいです?」

「んー、じゃあアーチェリー」

2人でアーチェリーに向かうと、係のおじさんが
暇そうにあくびしてた。
紺野がクーポンを渡すと道具を貸してくれて
遊び方も教えてくれた。
792 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/02/26(火) 22:03
「お嬢ちゃん達、今日は学校は休みかい?」

笑顔のおじさんに一瞬ひるみつつも

「創立記念日なんです〜」

なんて適当に答える。
あ、なんか普通だ。うちら今普通の女の子だ。
紺野を見ると目が合って悪戯っぽく笑った。

さーーー遊ぶぞ!
気合いを入れてアーチェリーに挑む。
アーチェリーと言っても、もちろん本格的な奴じゃなくって
お遊びなんだけど。これが中々難しくて面白い。
793 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/02/26(火) 22:04
何回かやってみて段々コツを掴んできた頃

「よぉーし!勝負だ!」

って持ちかけたら

「望むところです」

って紺野も笑顔で答える。

「ジュースでも賭ける?」

キャーキャー騒いで弓を引く。
当たったり、外れたり。
一回一回大騒ぎするあたし達。
他にお客さんいないしいいよね。
おじさんも賑やかでいいねえーなんて笑ってるし。

「やったぁ★あたしの勝ち!!」

5回勝負であたしの勝ち。紺野は悔しそうに

「じゃあ、今度はあれで勝負です!」

そうアスレチックを指差す。
おじさんに「よーいドン」の号令をかけてもらって
あたし達は走り出す。
794 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/02/26(火) 22:05
ロープを伝ったりタイヤを渡ったり。
ああ、小学生みたい。
普段はゆっくりな紺野も凄いスピードで
駆けて行く。前髪も風に吹かれてオデコ丸出し。
なんだか可笑しくて笑えてきちゃった。
結局笑ってたせいか、あたしの負け。
紺野は両手を叩いて喜んでる。

「ふふふ〜私の勝ち!!!」

ぴょんぴょんジャンプまでしてるし。
こんなにハシャぐのも珍しいなあ。

「いやぁロングコースはきついわ。」

「後藤さ〜ん、その発言はヤヴァイっしょ」

「なにぉお?生意気な口はふさいじゃうぞ〜」

そう言って顔を近付けたら意味を悟ったみたいで
真っ赤になって両手で口を押さえた。
795 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/02/26(火) 22:06
仕方ないから軽くデコピンしてやったら
オデコ全開に気付いたみたいで一生懸命
前髪を降ろしはじめた。
そのまんまでも可愛いのにね。
走り回って暑くなっちゃったから
1勝ずつの勝利のジュースを奢りあった。

「乾杯ベイベー」

なんつって。ベンチでゴクゴク。

「ねぇ紺野。めっちゃ楽しいね」

「はい、すごい、楽しいです。」

青い空の下で駆け回って隣には可愛い人が居て

「超〜〜〜幸せぇ」

叫ぶあたしの横で紺野は、やっぱしふんわり微笑んだ。
796 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/02/26(火) 22:06
そっから手作りウインナーに挑戦。
紺野が不器用で腸に穴空けまくって困ったり
んでも出来上がったのはおいしくって笑ったり。
引き馬に挑戦してるのを写真撮りあったり
2人と1頭でおじさんに写真撮ってもらったり。

楽しんでる内にチェックインの時間を
とっくに超えてて焦っちゃった。
797 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/02/26(火) 22:08
「やっばーーい!」

2人してダッシュ!
旅館にそのまんまの勢いで入ってったら
中居さんにビックリされてしまった。
慌てて謝ったら

「若い方はお元気な方がよろしいですよ」

って笑顔で返されて更にちょっと恥ずかしくなった。

798 名前:おるぷち 投稿日:2008/02/26(火) 22:10
本日はココまで。
楽しい旅行、次回は旅館の中でってな感じです。

それにしても
( ´ Д `) 紺野食べてばっか。
川;*o・-・)てへへ
799 名前:小指 投稿日:2008/02/27(水) 07:06
も、もちろんガキ愛も大好きだよ愛ちゃん!現モーニング娘。では大好き!卒業メンバーではごまこんが1番なのだ!(爆)

紺ちゃん可愛い♪夜は…むふふ(おい)
800 名前:おるぷち 投稿日:2008/03/12(水) 21:56
>小指さん
川o・-・)そうですねぇ。夜ご飯は…むふふ
(; ´ Д `)やっぱり食べてばっか!!
801 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/03/12(水) 21:59
荷物を運んでもらって案内される。

部屋までの廊下を中居さんの後ろに付いて
2人で歩いるのって、なんか

「新婚旅行みたい?」

そう言ったら紺野に背中を叩かれた。
それを中居さんに見られて、また笑われた。
紺野はうつむいて真っ赤になってる。
あちゃー。

「仲がよろしいんですねえ。青春ですねえ」

なんて中居さんは更に笑ってたけど。
802 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/03/12(水) 22:00
部屋は綺麗な和室で窓からは山が見えた。
自然にまたテンションがあがっちゃう。

床の間があってお座敷きセットって感じ。
キョロキョロするあたしを紺野が呼ぶから
座布団に座って中居さんの案内をおとなしく聞く。

「展望露天風呂があるので是非入って下さいね」

中居さんのお言葉に前のめりになって

「絶対入ります!ね、紺野。後で入ろうね。」

って言ったら、また真っ赤に…
今のは深い意味なかったんだけどな、多分。


本能は知らないけど。
803 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/03/12(水) 22:01
仕方なく、おとなしく煎れてもらったお茶すすって
お茶菓子に手を伸ばそうとしてたら
紺野が出て行く中居さんに何かを渡してた。

「失礼します」

中居さんが出て行ったのを見計らって

「何渡してたの?」

って聞いたら

「心づけですよ」

って、なんじゃそりゃ。
?いっぱい浮かべたあたしに
中居さんに渡すチップみたいなものだと教えてくれた。

「さすが紺野。頭いいねえー」

苦笑する紺野。え?これって常識だったりする?

「日本じゃサービス料含まれてるから
別に渡さなくてもいいんですけど
お母さんがやってたから真似してみました」

「へー。デキル女って感じだねえ。」
804 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/03/12(水) 22:02
紺野って凄いな。
うちのお母さんはそんな事してたっけ?
うーん記憶にないな。そういや、うち商売してる家だから
こんな風に旅行とかした覚えないや。
そう言って笑ったら微妙な顔されてしまった。
うーん、そんな顔させるつもりじゃなかったんだけどなあ。

「ねぇ紺野お茶菓子おいしーよ?」

そう言ったらアッサリ笑顔になったけど。
まったりと。
お茶飲んでお菓子食べたら眠くなってきた。
朝早かったし散々動きまくったからなあ。
805 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/03/12(水) 22:02
「夕飯まで寝ててもいいですよ?」

「んーーーーー」

すでに、げん、かい。

「ちょ!ごとーさん?」

なんか紺野の声が聞こえた気がするけど
意識はさっさと遠くなった。
806 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/03/12(水) 22:03
声が聞こえる。
頭に響く
心に響く声。

ゴトウサンスキデス
スキナンデス

ワカッテマス
アノヒトガイルコト

ダケドヒトツダケ

ワガママサセテクダサイ
807 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/03/12(水) 22:05
だめだよ。
ああ、ごめんね。

ごめんね、紺野。


好きだよ。紺野。


好きだから─────────
808 名前:おるぷち 投稿日:2008/03/12(水) 22:06
本日はココまでです。

(; ´ Д `)短くなあい?
809 名前:おるぷち 投稿日:2008/04/02(水) 23:55
「こ、んの…」

「あ、起きましたか?」

上の方から柔らかい紺野の声。


ああ、そっか。
あたし紺野に膝枕させて寝ちゃったんだ。
部屋はすっかり薄暗くなってて
紺野の表情はあんまし見えない。
オレンジに染まった部屋。
紺野の柔らかさに包まれてるあたし。

810 名前:おるぷち 投稿日:2008/04/02(水) 23:56
「大丈夫ですか?」

「んあ?」

「うなされて…いました、けど…」

「…そう?」

すーーっと血の気が引いた気がした。
あたし何かヤバイ事言わなかったかな。

「なにか、悩み事でもあるんですか?」

「え?いや、そーゆう訳では」

「紺野じゃお役に立てませんか?」

「え?」

「紺野じゃ頼りないですか?」

相変わらず紺野の表情は見えない。
声はいつも通り穏やか。
だけど、どこか寂しくて。
どこか、強い。
811 名前:おるぷち 投稿日:2008/04/02(水) 23:57
「紺野」

寝転んだまま、紺野の頬に手を伸ばす。
触れた指が少し、濡れた。

「泣いてる、の?」

「泣いてません。」

「でも…」

「泣いてるのは後藤さんです」

言われて自分の頬をなでたけど
そこに水分は感じられなくて

「泣いてなんか無いじゃん」

「だけど、後藤さんは何かに苦しんでる。
そんなの言わなくても分かります。」

「紺野」

「私、鈍感だけど。でも後藤さんの事は
誰より見てるから。だから―――」

812 名前:おるぷち 投稿日:2008/04/02(水) 23:57
気づかれて無いと思ってた。

気づかせないように振舞えてるはずだったのに。

気づかせてしまっていたなら、きっと
隠してる意味なんか無い。

気づかれたくなかったのに
気づかれたのが嬉しいのはなんでだろう。
813 名前:おるぷち 投稿日:2008/04/02(水) 23:58
「分かった。ぜんぶ、話すよ」

ふわり。
紺野が笑ったのが分かった。

その後に盛大に紺野のオナカが鳴ったのも
よーーーく分かったけど。
もちろん真っ赤になってるって事も
よーーーく分かってるよ。

「わ、笑えば、い、いいじゃないですかぁ!」

いやいやいやいや、いつもの事だし?

「まぁまぁ、紺野。そろそろご飯来るよ」


814 名前:おるぷち 投稿日:2008/04/02(水) 23:58
そう言って起き上がって紺野に手を伸ばす。
だけど、その手は取って貰えなくて…
ありゃ?本当に怒っちゃった?

「紺野ぉ?」

「…うーーーーーん」

唸ってるし。

「し、しびれて、動けない、、、、」


あたしのせい、だね。
紺野を枕にして寝てたから。
んでも、そっと下ろしてくれても
あたし多分起きなかったと思うけどなあ。
きっと起しちゃいけないと思って
じーーと我慢してたんだろうなあ、って思ったら
なんて可愛いやつなんだ、って思った。
815 名前:おるぷち 投稿日:2008/04/02(水) 23:59
「ふふ。可愛いね、紺野は」

本心で言ったのに睨まれちゃった。
からかってる訳じゃないんだけどなあーーーー。

コンコン。

ここでタイミング良く(?)中居さんが
ご飯を運んできてくれた。
やっぱ夕食はお部屋で、だよねーって決めてたからね。
部屋の電気をつけて仲居さんを迎え入れるあたし。
動けない紺野。
だけどクンクンいいニオイが漂ってきてて
嬉しそうな顔になってる。
てか、無意識にこの匂い感じ取ってオナカ鳴ったんじゃ?
おそるべし、紺野のオナカレーダー!!

816 名前:おるぷち 投稿日:2008/04/02(水) 23:59
本日はココまでです。

いま、タイトルが「ミルフィーユ」に
してなかった事に気づきました(汗
817 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/05/06(火) 20:04
もぐもぐもぐもぐ。

「ん〜これはなんでしょう?」

もぐもぐ、ごくんごくん。むぐぐぐぐ。

「おいひぃでふねえ」※おいしいですね

もぐもぐもぐ…

ひたすら食べてる紺野。
平和だ。実に平和。
ついでに豪勢なご飯はめちゃめちゃオイシイ。
で。
それで。

“全部話す”

と言ったあたしはいつ全部話せば良いんだろーか。
まさか、、、さっきの話忘れてるんじゃ?
それはそれでいいかな。。。なんて。あは。
て、逃げるあたしは割と往生際が悪いかも。
818 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/05/06(火) 20:04
ちら。
紺野と目があう。
心底幸せそうに微笑む紺野。

「おいしーですねえ〜〜〜♪」

うーーん、これは、あたしから切り出すべき?
それもなんかなあー。
んー。どうしよ、どうしよ?

「後藤さん。」
「んへ!?」

あ、なんか変な声でちゃった。

「さっきの、後でいいですから」

「へ?」

「今はご飯です!ご飯は美味しく食べないと駄目ですよ!」

そうです、ね。
んでわ、遠慮なく。

紺野と向かい合わせ。
せっせとお箸とお口を動かす事に決めた。
819 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/05/06(火) 20:05
「あーーーオナカイッパイ!もぅ食べられない〜」

「甘いですね、後藤さん。まだアイスならいけます!」

「ふ。そんなに食べたらブクブクブクブク」

「ああーーーー!そーゆう事言うんですか!イジワル〜
んでも、あー嫌だな、太ったら。。でも明日の朝ご飯も
期待してるし、手を抜く気ないし…」

ありゃ、なんか悩み始めた。

「後藤さん。お散歩行きましょう。」

「んあ?」

「食後の運動ですよ!なんなら走りましょう」

「んえ〜〜〜?」

いっぱい食べてゴロゴロしたかったのに。
なんかまったりモードだったのに。
張り切る紺野に逆らえないあたし。
てか、食べたばっかで朝食の期待って(笑
紺野すぎる。
820 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/05/06(火) 20:05
「はぁ。だ、だから言ったのに。はぁ」

「はぁはぁ。だ、だぁってー。ぜぇぜぇ。」

走るという紺野に
“食べた後すぐ走るとオナカ痛くなるよっ”て。
旅館から結構離れた距離まで来ていた。
元々泊り客が景色を楽しみながら歩けるように
作ったであろう遊歩道だから
街灯もちゃんと付いてるし整備されてるから
走りやすい道ではあるんだけど。
月を見ながら、あたしは手ぇ抜いてダラダラ走ってたから
そこまでひどくないけど紺野は座り込んでしまった。
821 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/05/06(火) 20:06
道に座り込む紺野を近くのベンチに座らせて
あたしも隣に座る。
やれやれ。
普段はノンビリ屋の癖にたまにこうゆー無茶をする。
そんな所も可愛いんだけどね。
しばらく休んで帰り道は歩く事にする。
どちらからともなく手をつなぐ。
紺野の手はうっすら汗かいてて
あったかかった。
たぶん、あたしの手も。

「後藤さん、きれーな月ですねえ」

「そうだね」

走り出した時からずっと見てた。
ほんのちょと欠けた明るい月。

「後藤、さん」

「ん。」
822 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/05/06(火) 20:07
今が“全部話す時”
そんな雰囲気が2人を包んだ。

「あの、ね。」

好きだと言われたんだ。
後輩から。

「後藤さんはモテますもんね」

紺野がうっすら笑う。

「憧れてる子、本気で好きな子。いっぱいいますもん。」

少し俯いた紺野。
髪が流れて表情が見えない。
何を思って、そんな事言っているんだろう。
823 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/05/06(火) 20:07
実際あたしはモテてた。
いや自分で言うのもなんだけど
事実だから仕方ない。
告白だって一度や二度じゃないし
自覚すんのも仕方のない事だと思う。
まぁよしこには負けるけど。
あ、これは女子限定の話でね。
トータルならあたしのが…って、そんな事考えてる場合じゃないな。

「んな事ないよ。」

「嘘ばっかり」

なんか見抜かれてる?

「それで?告白、くらい、じゃないですよね。」

「ん。」
824 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/05/06(火) 20:08



キス、された。


825 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/05/06(火) 20:08
「そうですか」

「え?それだけ?」

「責めて欲しいですか?」

「いや、そうでないけど。」

なんか拍子抜けというか。
悲しむかな、とか怒るかな、とか。
色々考えてたのに。
スキがあるからだ!なんて泣かれちゃうかもとか。
あたし自意識過剰?
てか自分が思うほど愛されてないなんて事は…

「ありがとうございます」

「え?」

なにが?なんで?
826 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/05/06(火) 20:09
「私の事考えて黙ってたんでしょう?」

私が悲しむんじゃないかって
泣いちゃうんじゃないかって

それで苦しんでいたんでしょう?

「なんで?」

「分かりますよ、後藤さんの事だもん」

ふわっと紺野が笑った。

827 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/05/06(火) 20:09
「そりゃ、私以外の人とキス、なんて嫌です。
でも、いっぱい苦しんでくれたの気づいちゃったから
そしたら、なんか、もぅ別にいいっていうか。」

「紺野…」

「別に後藤さんからした訳じゃないでしょう?」

「あ!当たり前じゃん!!なんてゆーか、ちょっと
油断、しちゃって。でも、ごめん」

「後藤さんは優しいから」

「へ?」

「相手の子の気持ちも考えちゃって…言えなかったんでしょう?」

あの子はあたしに紺野がいるって分かってた。
分かってて告白してくるって、どんな気持ちだったろうか。
チャンスがあるなんて思ってる様子はなかった。
828 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/05/06(火) 20:10
“ひとつだけワガママをさせてください”
そう言って押し付けるようにキスをしてきた。
あたしは走り去る後姿を呆然と見てるしか出来なかったんだ。

「ごめんね、紺野。だから、その子の名前は言えないんだ。」

たぶん。あの子、一番紺野には知られたくないだろうから。
829 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/05/06(火) 20:10
「後藤さん」

「うん?」

横に座った紺野の方を向いたら唇に柔らかい感触。

「こん、の?」

「もう油断しちゃ駄目ですよ」

「うん」

「油断していいのは私の前だけですからね」

「うん」

「後藤さんは…私だけの後藤さんでいてください」

そんな事、紺野が言うなんて。
どうしよう。これってヤキモチ、もあるのかな。
嬉しい。嬉しすぎる。
830 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/05/06(火) 20:11
抱きついてきた紺野をぎゅっと抱きしめる。

「紺野が好きだよ。紺野しか見てない、から。」

「はい」

「愛してる。」

「私も、です。」

あったかい紺野
やわらかい紺野

紺野といると心が休まる。
831 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/05/06(火) 20:11
「紺野とずうっと一緒にいたいな。」

そう言ったら紺野はふんわり笑った。
目をキラキラさせて。

「後藤さんが嫌って言ってもくっついてます」

「ふ。言う訳ないじゃん」

「私こうって決めた事にはしつこいですよ。覚悟してくださいね」

「のぞむところ。」

ぴったしくっついて私達はクスクス笑って
もう一回キスをした。

ガサガサガサガサ…
あ、誰か人が…!?
そう思った瞬間すごい勢いで突き飛ばされた。
832 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/05/06(火) 20:12
「ねえ、嫌って言ってもくっついてるんじゃなかったけ?」

「ご、ごめんなさい。。。」


茂みから出てきた猫が颯爽と走り去るのを
ベンチから落とされたあたしは目で追ってため息をついた。
ベンチに座ったままの紺野は申し訳なさそうに
身体を小さくした。
833 名前:おるぷち 投稿日:2008/05/06(火) 20:13
本日はココまで。
間がだいぶん空いてしまいました(汗

(; ´ Д `)さぼっちゃだめだもん
834 名前:小指 投稿日:2008/05/06(火) 23:03
いやー…久しぶりのごまこんラブラブに萌えW

(・e・) あーあ…あさ美ちゃん突き飛ばしたのだ
川’ー’) あーしらは突き飛ばさんで♪
(;・e・) (愛ちゃんが離さないから逃げれないのだ)
835 名前:おるぷち 投稿日:2008/05/10(土) 22:33
>小指さん
(; ´ Д `)突き飛ばされたんだけどぉー
川;*o・-・)あ、愛情表現ですよ。

( ・e・)愛ちゃんは少し離れてていいから。
川’ー’川 照れてるんやな。可愛いなー
( ・e・)違うし!!


で、続きです。

(*´ Д `)ちゃんとラブラブにしてよ!
836 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/05/10(土) 22:34
「あの、どうしても、ですか?」

「どーしても!」


ここは展望露天風呂前。
一緒に入ろうと誘うあたし。
なんとかここまで引っ張ってきたものの
恥ずかしがって中々OKしてくれない紺野。
早く脱衣場入っちゃお?ねーねーねー。
お風呂気持ちいいよー?
837 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/05/10(土) 22:34
「嫌って言ってもくっついてるんでしょ?」

「それは、その、あの。場合によると言うか。。」

「紺野の嘘つきぃー」

「嘘なんかじゃ…」

「じゃあ、いいじゃん」

その調子で早10分以上。

「あら、これからお風呂ですか。ごゆっくり。眺望が自慢なんですよ〜」

「は〜〜い、ありがとうございま〜す」

中居さんに話し掛けられて笑顔で返す私達。
う〜ん、条件反射って時には素晴らしい。
営業スマイルがつい出て、いきおい
紺野の身体は脱衣場に入ってた。
838 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/05/10(土) 22:35
「ふ。もう逃がさないぜ★」

「なんで、そんな悪者口調なんですか。。。」

あきらめたような、呆れたような顔で紺野は言った。


「紺野〜先行ってるよお?」

「は、はい」

「逃げちゃ駄目だかんね!」

「わ、分かってますよう」

さっさと脱いで準備したあたし。
もじもじと服を脱ぐ紺野。
839 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/05/10(土) 22:35
「おおーーー絶景★」

仲居さんが自慢というだけあって
お風呂からの眺望は本当に素敵。
星空も綺麗だし夜景も綺麗。
お風呂自体も岩でごっつく出来てて
風流そのもの。
とは言え、露天だからまだまだ寒いし
見とれてないで早く入らなきゃ!
取りあえず身体を洗ってジャポン!と湯に入る。

「ごくらくぅ〜〜〜〜」

充分あったまった頃、ようやく紺野が入ってきた。
入り口前で相当もじもじしてたのは
なんとなく感じてたけど
自分で入ってきて欲しくて
ジッと我慢の真希ちゃんなのだ。
840 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/05/10(土) 22:36
案の定タオルでしっかり身体を隠して
もじもじと入ってきた紺野。
まだあったまってないのに
頬が真っ赤。

「し、失礼します。。。」

「ぶは、なにそれ。早く身体洗ってあったまろー♪
すっごい素敵だよ、このお風呂!」

「そ、そうですね!はい。」

あたしをチラッと見て慌てて身体を洗い始めた。
841 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/05/10(土) 22:37
「こーんの。背中、洗ってあげる♪」

「え!?そ、そんな事!」

「いいからいいから!」

髪をアップにしてるうなじに残る少しの髪が色っぽい。
耳まで真っ赤になってるのが更に色っぽくて。
なんか。意識しないようにしてたのに
なんか。照れちゃう、な。

紺野の小さな背中を優しく洗ってあげる。
なんだろ、この何とも言えない雰囲気。
湯煙の中であたしと紺野と2人きり。
あわあわの手。
なんだか気持ちが暴走しそうになる。
ええい!せっかく紺野が入ってきてくれたのに!
842 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/05/10(土) 22:37
こ、こうなったら!えい!
むに。むに。
後ろから紺野のおっぱいを揉んでやった。

「きゃ!なにするんですか!!」

さらに真っ赤になって振り向いた紺野の
おっぱいの真中のつぼみを人差し指で刺してみたら
あっけに取られた顔した紺野。

「もぉーーーーーー!ごとーさんのエッチ!!」

「えっへっへぇ〜。」

ペロっと舌を出したあたしのホッペを
紺野はむに!つねった。

「いひゃいよ、ひょんにょ」※痛いよ紺野

「悪戯っこにはオシオキです!」

そう言いながら紺野はやっと笑ってくれた。
良かった。
妙に緊張した空間はとけたみたい。。。

たぶん。
843 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/05/10(土) 22:38
ふたり、お湯に浸かって星空を眺める。

「きれいだね」

「きれいですねえ」

お湯の中で繋いだ手。
ちょっとぶつかる肩。

意識しないようにすると却って意識しちゃう。
むう。参ったな。せっかく空気和ませたと思ったのに。
横顔をちらっと見る。
なんだ、この可愛いの。ちくしょうめ。
844 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/05/10(土) 22:38
ちゅ。
ほっぺにキスしたのに、あれ?反応無い。
ぱく。
ほっぺに軽くかじりついた。

「ちょ!な!もぉーーー」

「だってぇー」

「だってじゃありません!」

ちぇ。怒られちゃったよ。
紺野をちらっと見る。
うわ。真っ赤だし。これってお湯のせいだけじゃないよね。
うわー、たまんないな。この雰囲気。
どうしよう。
845 名前:おるぷち 投稿日:2008/05/10(土) 22:39
ほんじつはここまで。

後藤さんお風呂で大暴走中。
たぶん、自分でも何やってるか分かってませんw
846 名前:おるぷち 投稿日:2008/05/13(火) 23:43
ちょっとココからは
純真な方は読まない方がいいカモ?とゆー
表現がありますので気をつけてくださいませ。
847 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/05/13(火) 23:44
「ねぇ紺野」

「は、はい。」

「なんてゆーか、その」

「はい?」

「今更、緊張してきた」

「…」

答えが返って来ないもんだから
どうしたもんだか紺野をまたちらっと見た。
て、何その顔。
目ぇくりっくりに開けて
ぽかーーんとするのやめてもらえます?
そんなに意外?
848 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/05/13(火) 23:44
「後藤さんも緊張するんだ…」

うん。意外だったみたいね。

「しますよー、そりゃ。ごとー何者だよー」

「だ、だって。お風呂も堂々と入っていったし…
なんか意識してるの私だけ?って逆に恥ずかしいような
気分だったっしょ」

「そう?」

「そ、そう、ですよ。ぱーっと脱いで…
ぜ、全裸で堂々としてたしっ。」

「んあ?自分の裸に関しては別に…」

「ふぁぁああーやっぱり。自信あるから…
そりゃそうですよね、後藤さんはナイスバディーですもん。
私なんて、私なんて…」

「はぁ?何言ってンの?紺野自分がどんっだけ色っぽいか
分かってなさすぎだから!!」

「ななななな、なに、言ってんですかーーー!
そんな訳、ある訳ないっしょ」
849 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/05/13(火) 23:45
あ、沈んだ。

ん?
もぞもぞもぞもぞ。

ちょ!こ、うひゃひゃひゃひゃ!!!

わ、脇腹つつくのは!
勘弁してチョーーーー

「さっきの仕返し!」

してやったり★顔の紺野。
なぬぅー!そうゆー事すると!

そっからはお互いつつきあい、こそぐりあい。
あーもぉ!オナカイタイ!!

850 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/05/13(火) 23:45
「あーもぅ。はぁー疲れたアー。そろそろ出ようかあ。」

「は、はぁー。そうした方がいいですねぇ〜。あー暑い」

ザパーっとお湯から出るあたし。
あ、しまった。
ずーっとお湯に浸かってたのに一気に立ったから。
やばい、立ちくらみ…

「ご、ごと…!」

岩にでもぶつかると思ったけど
紺野が支えてくれた、みたい。だけど。

「こ、んの。そこ?支えるトコ。」

「え!?いや。その。これは他意はなくっ」

焦る紺野の手の平はがっちり
あたしの乳を掴んで支えていてくれた。

ん。ナイス。
851 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/05/13(火) 23:46
後ろ向きに倒れたんだから
後ろにいる紺野が肩をあたしの背中にあてて
伸ばした手はあたしの乳を思わず掴んだ、らしい。
いや、一生懸命説明しなくても分かってるけどさ。
焦る紺野が可愛いからおとなしくそのままで聞いてた。

一瞬クラッときただけだから本当は平気なんだけど
ちょっとだけ甘えて今は紺野の膝の上。
浴衣だけ着て脱衣場の長椅子に横たわってる。
頭上の扇風機は微風。
852 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/05/13(火) 23:47
「紺野、のど、かわいた。」

「あっそうですよね。ちょっと待ってください!」

脱衣場には近くの山からの湧き水だとゆーのが
飲み水用として用意されていた。気が利くねえ。
なんか、こうゆーのいいよね。

「ど、どうぞ!」

水の入った紙コップを差し出す紺野。

「んーまだ起き上がれない!飲めないもん。こぼれちゃうもん。」

「え?う…んと、あの。じゃあ…」

じゃあ、どうするんだろう?と思ったら紺野の顔が近づいてきて。
唇に冷たくて柔らかい感触がしたと思ったら
口の中に冷たい水が流れ込んできた。
ちょ!これ、く、口移しって奴じゃ。
853 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/05/13(火) 23:47
「こ、こ、こ、こん、、、の!?」

「だって…飲めないって、言う、から」

真っ赤になって俯いた。
いや、俯いたら逆にあたしと目ぇ合うんだけど。
大胆なくせに純情ってどうなの、この人。

「…もう少し、ちょーだい」

ちょっとだけ戸惑って、それでも紺野はもう一回。
あたしに水をくれた。

「おいしい。もっと。」

「は、はい」

「違う。そうじゃなくて。」


紺野を、もっと。
854 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/05/13(火) 23:48
そう言うと優しく唇をくれた。
すごい、気持ちいいい。
あたしは紺野の唇をいっぱい、いっぱいねだった。
優しくて、柔らかくて、イトオシイ。

あたしの髪を紺野の指が通る。
あたしの腕は紺野の背中に回る。
上から降り注ぐ紺野の唇が待てなくなってきて
あたしは少しずつ身体を起していく。
あたしの指が紺野の髪を通って
紺野の腕があたしの背中に回った。
あたしのお尻は紺野の脚の間にすっぽり座って
あたしの脚は紺野の腰を挟んでるなんて
かにバサミみたいでちょっとマヌケかも知んない。
855 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/05/13(火) 23:48
浴衣はすっかり捲くれあがっちゃってるし。
こんなとこ、誰かに見られたら超ヤバイ。
そんな事頭の片隅で思いながら
止まる事なんてできやしないんだ。

「こんの。こんの。こんの…」

「ご、とぉ、さぁん。」

はぁ…紺野の息があがる。
なんて色っぽいの。
音がでるくらいに。
ううん。わざと音が出るようなキスをした。
何回も。何回も。
856 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/05/13(火) 23:49
「ご…とぉ…さん。だ、めで、す…」

「な、に?なん、で、だめ、なの?」

こんなに大好きなのに。

「だって、もぉ。変になるょう。」

「そ、んなの。」

もう、とっくに。あたしだって。
どうなってんか、分かんないよ。

「だめ――もぉ、ほん、とに。」

勘弁してください、と紺野は全然力の入ってない腕を
突っ張ってあたしを離した。
上気した身体と潤んだ目とあがった息。
乱れた浴衣の襟元を手繰り寄せて
あたしの胸に頭をうずめた。



「ここじゃ…嫌、です」

あたしの身体は一気に電気が走ったみたいになった。
857 名前:おるぷち 投稿日:2008/05/13(火) 23:51
本日はココまでです。

川;*o・-・)ダラダラダラ(汗
(*´ Д `)んあー
858 名前:小指 投稿日:2008/05/14(水) 22:08
最高W

川’ー’) 後は本番やで!
(*・e・) ・・・(私も愛ちゃんと・・・)

川’ー’) ん?何か嬉しい感じがするやよ
859 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/05/17(土) 00:18
2人、手を繋いで足早に廊下を渡る。
部屋まであと少し。
きっと、あたし達俯いたまま、真っ赤な顔をしているんだろう。
誰かに見られたら、きっと変に思われる。
ただ、歩いてるだけだけど。でも。
きっと。
いつもと違う。
全然違う。

部屋のドアを開けると布団が少し隙間を開けて
ふたつ、並んでいた。
焦ってるんだけど、妙に冷静に
濡れたタオルをタオル掛けに並べたり
荷物を片付けたり…
そうしながら頭も身体もふわふわしてる。
860 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/05/17(土) 00:19
「真希さん。」

後ろから紺野にやわらかく抱きつかれた。

「こ、あ。あさ美」

「私の事、やらしい子だって思いますか。」

「え?そんな訳ない、じゃん」

ゆっくり、あさ美の方に向く。
真剣な目。

「ひいてませんか?」

「な、んで?」

ああ、なんかスゴイ喉が渇く。
声がかすれる。

「ここじゃ嫌、だなんて。なんか、変な事…」

「変じゃない、よ。」

ドクドクドクドク。
心臓、うるさい。
861 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/05/17(土) 00:20
「前に…まだ、そうゆう事はいい、なんて言ったくせに。」

そんなの。

「私、思ったより独占欲強いみたい。」

「あさ…美…あ、ん。」

いきなり、深く口づけられた。

「本当は平気なんかじゃない。平気なフリ、してただけ。
私。真希さんを誰にも渡したくない。」

「あたしは…あさ美だけ、だよ」

「誰にも触らせたくない。」

「…あっ。」

首筋に舌を這わされて…目が回りそう。

「こんな私、ひかないですか。大好きすぎて気が狂いそう…」

「そんなん。」

もう、とっくに、あたしは…
862 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/05/17(土) 00:20
「あさ美、もぉ知らないよ?止まんないから、ね?」

「はい。」

さっき、された事をそのままに返す。
愛をこめて。優しく。
深く口付けて、首筋に舌を這わせる。

「あ…」

そのままスルッと浴衣をはだけさせる。
白い肌が照らされる。
なんて綺麗。

「あの、恥ずかしい、です。で、んき…」

部屋の明かりはしっかり点いたままで
あたし達を照らす。確かになんだか凄く恥ずかしい。

「あ、ごめ。」

慌てて電気を消したら真っ暗で今度は何が何だか…
ただ肌のぬくもりだけは感じるけど。
863 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/05/17(土) 00:21
「少しだけ、いい?」

そう言って枕もとの薄明かりを付ける。
ぼんやりとした明るさがなんかイイ感じかも。
一人納得してると紺野があたしの浴衣の端を引っ張った。
あ、えと。催促、かな。あは、まいったな、こりゃ。
訴えるような潤んだ目がやばすぎだって。
もう一回、深く口付けて。
首から肩、腕、、、胸…やさしく口付けていった。
胸に手の平を乗せる。あったかくて柔らかい。
気持ちいいなあー。
ふわふわ揉んで、つぼみを摘まんで…
口に含んで舌をはわせて…
別に勉強したわけでも経験がある訳でもないから
良く分かんないけど。でも、本能のまま動いてみる。
愛をこめてれば大丈夫、だよね?
864 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/05/17(土) 00:22
ちらっと紺野の顔を見る。
あれ?なんか苦しそう?

「あ、ごめ。。。痛い、とか?」

「ふぇ?ちが!あの…くて、、こ…からその。」

「え?なに?」

「だから!気持ちいい…から、あの。我慢してないと
なんか、その。どうにかなっちゃいそう、で。」

「あ、、そう、なの。」

えーーーっと。どうしたらいいんだ?
取りあえず続けていい、んだよね。

「あのさ、我慢しないで?」

「だって…」

「反応無いと不安になっちゃうよ?」

「…は、い。」
865 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/05/17(土) 00:22
うむ。では。いざ…
耳たぶを甘噛み。

「あっ」

胸を…

「んんんっ!!!」

背中に舌を…

「はぁあああっ!!!」

ちょ!その声!ひゃーーーー!もう!
頭に血が昇る。
声が聞こえるたびにこっちも電流走ったみたいになる。
やばい、やばい、やばい、やばい。

「愛してる。」

「はぁ…あ…たし、も…愛してるぅ…」

とろーんとした目!ちょっとーーーー!
か、感じやすい、のかな。あはは。
なんか叫びたくなるわ。
866 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/05/17(土) 00:23
全身やわらかくってスベスベで気持ちいい。
いっぱい、いっぱいさわる。

お尻からすーっと前にいったらビクッってなった。
いきなり大事なトコさわるのは戸惑われて
腿に手を伸ばす。ふわふわ、すべすべ、なでなで、ぺろっ。
ビクビクビクビクッ!

うわーーーーーん、反応良すぎなんですけど!
そーっと、優しく大事なトコに指を近づける。

熱い…

やっぱし柔らかくて、そんで、湿ってて…
そっからは、もう何も考えれなくて。
とにかく夢中で。
867 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/05/17(土) 00:24
気づいたら紺野のすんごい声みたいな声じゃないようなのが
聞こえて、その後ぐったりしちゃって。

あたしはあたしで満足感イッパイとゆーか
はぁあああああーーーーーってなっちゃった。


やばい。癖になりそう。
868 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/05/17(土) 00:25
「あさ美?大丈夫?」

「ん〜〜〜もぉ、だめぇー」

って、ヲイ!!!!!


そんなトロけた目で!もぉー!なんて可愛いんだ!

あ、いかん。あたしオッサンみたいじゃない?
頭をいい子いい子って撫でてあげたら
嬉しそうにニッコリ笑った。

「えへへ」

そう、あたしに擦り寄って甘えてくる。

いい子、いい子。

なでなでなでなで…

少ししたら気持ち良さそうに眠っちゃったみたい。
ほっぺをぷにって突いても幸せそうに笑いながら寝てる。

かわいいなー。
かわいいなー。

なんか、すごい幸せ感じてその内あたしも眠りにおちた。
869 名前:おるぷち 投稿日:2008/05/17(土) 00:26
本日はココまでです。

>小指さん
川’ー’川 いいなーーー
( ・e・)よそはよそ!!

この2人はまだまだ期待しちゃいけません。w
870 名前:名無飼育さん 投稿日:2008/05/17(土) 14:49
嫉妬こんこんすごい…色っぽい…
撃沈です
871 名前:小指 投稿日:2008/06/21(土) 17:10

川*’ー’) 覗いてるあーしらがドキドキするがし
(*・e・) …と、とにかく…帰るのだ
川*’ー’) …まだまだって、期待してええんか?ええんか?
(*・e・) こらー!作者に迷惑かけないのだ!
872 名前:おるぷち 投稿日:2008/06/22(日) 00:05
思ったより前回から時間が空いちゃいましたね(汗

>870 :名無飼育さん
川o・-・)うふふ。いつだって完璧に色っぽいです!
∬ ´▽`∬そうだっけ?

>小指さん
川o・-・)覗いてたんですね。そうですか。ただで済むわけないですよ?
( ・e・)!!!!!
川’ー’川 それは…報酬によってはもっとサービスしてくれるってゆー
( ・e・)コラーーーーーーーー!!!



ではアホな2人は放っておいて続きです
873 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/06/22(日) 00:06
なにか衝撃を受けてあたしの目は醒めた。

ん〜?

横には紺野。
ああ、そっか。あれから熟睡しちゃったんだ。
紺野の寝相は、まぁ相変わらずな訳で
今日もあたしの上に紺野の腕。
さっきの衝撃は腕が思いっきりぶつかってきた、らしい。


最初は一緒に寝てても緊張してか、
寝相を気にしてか、あんまり寝てない風だったけど
最近では慣れたのか、あたしの横でも熟睡してくれるようになってた。
何回も寝てる紺野に蹴られたり、ぶたれたりしたけど
そんだけ安心して寝てると思うと嬉しく思った。
874 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/06/22(日) 00:06
今日あたしの横にいる紺野はいつもの紺野だけど
いつもの紺野じゃない。
今までより、うーんと愛しい紺野だ。
昨日の事を思い出すと照れてしまうけど
それ以上に大好きが止まらなくて
紺野の頬に口づけた。
むにゃむにゃ言ったけど起きる気配は無い。
875 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/06/22(日) 00:07
それにしても…

あのまま寝ちゃったから。
あまりにもセクシーすぎる姿になってて
さすがに恥ずかしいな。

この調子じゃ、ちょっと触った位じゃ
起きないだろうし…

そう思って浴衣を着せる。
てきとーだけど何も着てないよりはマシだ。
このまま二度寝してしまう気分にもなれなくて
紺野の寝顔をずっと見てた。

幸せそうに眠る紺野。
今までこんなに人を愛しいとか大切だって
思った事、あったかな。
876 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/06/22(日) 00:07
いつも、ふわふわとしてて
なんてゆーか、そのユックリした
ほんわかとしてる雰囲気が癒し系で
本当に女の子って感じで。

だけど時々びっくりする程強情だったり
毒吐いたり、融通がきかないとこあったり、
食に執着しすぎてたり…
寝相はこんなだし。困っちゃうとこもあって。

そんで。
あたしの事すっごい愛してくれてるんだ。
優しくて強い。
877 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/06/22(日) 00:08
もしかしたら、この旅行。

あたしが何か悩んでるって気づいたから
元気付けようとして計画してくれたのかもしんない。

いや、きっとそうなんだ。
気づいてくれたの嬉しかった。
嫉妬してくれて嬉しかった。

この恋愛はあたしから始まったと思ってた。
あたしが紺野を振り回してるんじゃないかと
思う時もあった。

でも。
本当のところはそうじゃないかもしれない。
肝心な場面で動くのは意外と紺野だ。
あたしは小さくバタバタしてて
紺野は動じなくて
でも大事なトコは紺野に押されてる感じがする。
878 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/06/22(日) 00:08
尻にひかれちゃってるのかも。
でも、それもいいよね。
このまま、ずっと。一緒に。

ね、紺野。

きっとあと少ししたら日がさしてきて
紺野も目覚める。
きっと昨日の事を思い出して
恥ずかしそうに頬を真っ赤にするだろう。
879 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/06/22(日) 00:09
それでも、きっと朝ご飯はモリモリ食べて
帰りの電車の中では駅弁もしっかり食べて
最後に太るなんて嘆いてる。

ああ、そうだ。

お土産も買わなくちゃ。
ノロケ話と引き換えに皆に渡してあげるんだ。
きっと、よしこはウンザリした表情で
梨華ちゃんは前のめりで聞いてくる。
ミキティとまっつーは自分たちも旅行行くなんて
言い出すかもしんないな。
お姉さんチームに言うとヒドイ目に合いそうだなあ。
880 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/06/22(日) 00:09
ああ、早く。

目を覚ました紺野に甘い声でおはようを言って
キスをしたいな。


早く目を覚まさないかな。
881 名前:おるぷち 投稿日:2008/06/22(日) 00:11
本日はココまで。

進んでないっちゃ進んでない(汗
まぁ余韻に浸る後藤さんを書きたかったので。。。

川o・-・)私寝てるだけ!?
882 名前:小指 投稿日:2008/06/22(日) 00:32

寝てる川o・-・)さんも可愛いんですよW後藤さんならなおさら寝てる紺ちゃんにとろけますからW

(:・e・) あ、あさ美ちゃんが怖いのだ…

川’ー’) やってあーしもガキさんに抱かれたいがしー!!
(:・e・) 作者さん。愛ちゃん(小指)を殴っていいですよ?

みきあやはもっとラブラブでしょうねW

883 名前:おるぷち 投稿日:2008/06/29(日) 23:58
>小指さん
さすがにアイドルは殴れないので
ガキさん代わりにヨロシク
(:・e・)え!!!!???


ではガキさんが戸惑ってる間に続きですw
884 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/06/30(月) 00:00
「ご〜っちん。テクニシャンなんだって?かっけー」
「は?」

久しぶりに会った、よしこに最初に言われた言葉。
なんのこっちゃ?

「おお〜ごっつぁん!すんごいんだって?」

ニヤニヤしながら、やぐっつぁんに言われた言葉。

「後藤。恋愛は自由だけど、ほどほどにね。」

圭ちゃんにため息交じりで言われた言葉。

全部に「?」なんだけど聞いても
とぼけるな、とか、分ってるんだよ、とか。
だから。
885 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/06/30(月) 00:01
「なんなのさ!!!!???」

「え!?なに?美貴誉めてるのに!」

「だから、何を!!」

「だ〜か〜ら〜。紺ちゃんがさぁ。
余計メロメロになっちゃったって。」

「んあ?」

「だ〜か〜ら〜。全部言わせんなよ。ノロケなの?
美貴、意外と照れ屋で恥ずかしがり屋さんなんだよ?」

「美貴たん。なんで乙女ぶってんの?」

「おわ!あやちゃん!いつの間に」

「にゃはは!驚かそうと忍び足で近づいたら
面白い話してたから〜」

「だから!2人共。なんの話さ?」

一向に進まない話にちょっとイライラ。

「ごっちんのエッチがすんごいって話。」

「は!?」
886 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/06/30(月) 00:01
2人から聞いた話によると。
後藤真希のエッチは、そりゃもぅすんごくって
どんだけ〜ってなテクニックで
あれよこれよとメロメロのクタクタにされちゃう、と
もっぱらの噂、って。
それ、どこまで広がってんの?
つーかネタ元は…
まぁ大体検討はつくけどさあ。
887 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/06/30(月) 00:02
「紺野」

モーニングの楽屋を覗いたら
みんな頬を染めたりニヤニヤしたり
好奇心丸出しの顔・顔・顔。
みんな、暇なんだな?

「あ、後藤さーん」

相変わらず、ふんわり笑って
ちょっと照れた顔で、てててて。と近づいてくる紺野。
思わず、こっちもほんわかしちゃう、けど。

「ちょっと。いい?」

「はい。」

周りの冷やかしなんかは無視無視。
2人になれるように空いてる部屋に連れて行く。
888 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/06/30(月) 00:03
「ねぇ、紺野。なんか凄い噂が出回ってるんだけど?」

「あ…ごめんなさい。」

「なんでああなったのかな?」

「あ、あの。私がつい色々、その。言っちゃったから、です」

「大体予想はつくけどさ。でも、そーゆー事言ったら
どうなるか、なんて想像つくよね?」

「う。はい。ごめんなさい。」

「なんで言ったの?」

頬を染めて、うつむく紺野を見つめる。

「あ、あの。だって。すごい幸せで。だから、嬉しくて
聴いてもらいたくなっちゃったってゆーか。」

段々声が小さくなっていく紺野。
889 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/06/30(月) 00:03
「…」

「あ、でも、わ、わたし。そんなテクニシャンとか!
そんな事は。良かったかって聞かれて、その。答え、ましたけど」

ますます声が小さくなっていく。

「なんて?」

「え?」

「なんて答えたの?」

「あ、そ、その。身体も心もとろけちゃうみたいな。。。
あ!そ、そ、そんな!やらしー意味で言ったんじゃなくて」
890 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/06/30(月) 00:04
「良かったんだ?」

「は、はい。」

「満足した、とか言ったんだ?」

「え、、、まぁ。その。はい」

「良かった」

「え?」

にんまり笑うあたしに紺野は口をあんぐり開ける。

「あ!ひ、ひど!からかったんですね!?」

「あははははは!!!そんな事で怒る訳ないじゃん!!」

「だ、だって!恥ずかしい思いしたとかって
怒ってるんじゃないかって…もぉぉぉ〜〜」

ポカスカあたしを叩いてくる。
891 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/06/30(月) 00:04
「あはは!!ごめん、ごめん。」

「もぉ、どうしようかと!」

「可愛いなー紺野はぁ〜」

「な!!そういう事言えばいいと思って!」

「本心だよぉ。大体あたし誉められてるんだから
怒る訳ないよ〜。下手だったとか言われたら泣くけど」

「下手なんて言うはずないっしょ!」

「へ?」

「あ…な!も〜〜何でそこで!ああ〜もぉ。恥ずかしいぃー」

両頬を手で押さえて真っ赤な紺野。
892 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/06/30(月) 00:05
だから。

「可愛すぎるってば」

そうギュッと抱きしめた。あたしの腕の中で
紺野は「もぉーー」と言い続けてる。

「………………もん」

「え?」

「本当は悪い虫がつかないように噂にしたんだもん。」

「悪い虫?」

「また誰かが後藤さんに悪い事、しないように」

「そうなの?」

「そうだって言ったらどうしますか?」
893 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/06/30(月) 00:06
「んー。それはそれでいいかな。」

「いいんですか?ちょっと腹黒い、とか思わないですか」

「思わないよ。あたしに悪い虫つかないって事は
紺野にも悪い虫つかないってことじゃん?」

「…私になんか…元々…虫なんて」

「そうゆー事言わないの。」

「だって…」

「紺野はあたしがメロメロになるような素敵な女の子なんだからね」

「は、い。」

ぎゅって抱き付いて来る紺野。

「もっと自信持ってよ。」

「はい。」
894 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/06/30(月) 00:07
「ねぇ紺野」

「は、はい。」

すーごい小さい声で言う。

「曲者がいると思う」
「え?」

あたしは片手で紺野を抱きとめてドアのそばに。

「ね…紺野。ここでさ、やっちゃおうか?」

なるべく艶を含ませて言う。
紺野もさとったみたいで

「え…ここで、ですか。」

うんうん、名演技。

「いいじゃん。まだ時間はあるよ」

「でも…恥ずかしい」

「紺野」
「後藤さん」

アイコンタクトで今だ!って合図して
ドアを思いっきり開けたら
予想以上の人数がなだれてきて、ちょっとビビッた。

「本当〜〜〜〜にみんな暇なんだね?」
895 名前:ミルフィーユ 投稿日:2008/06/30(月) 00:07
その上を紺野と2人手を繋いで乗り越えていく。
こうやって色々な人に囲まれて
あたし達はあたし達2人でいる事が
当たり前になっていく。
あたしたちは、そうやって道をいく。

ねぇ紺野。
あたし達ずっと一緒にいようね。

そうやって食いしん坊のあたし達二人。
ミルフィーユみたく重ねていこう。
二人の思いも、二人の歴史も。
全部全部。一層ずつ。ちょっとずつ。

896 名前:おるぷち 投稿日:2008/06/30(月) 00:11
これにて「ミルフィーユ」終了です。

読んでくれた方ありがとうございました。
いかがでしたか?
感想なんかレスしてくれたら嬉しいです。
897 名前:小指 投稿日:2008/06/30(月) 06:52

とうとうミルフィーユが終わってしまいましたか(泣)
ごまこん大好きで、とても楽しく見せて頂きました♪
二人のキャラが面白くて最高でしたよ。
初めの頃は苦しくてキューンとしましたW
 
(;・e・) (’ー’川
 
(;・e・)/ (’ー’川(おでこに軽くコツン)
 
(*・e・)(´ー`川 んふー(スリスリー)

また、よろしかったらあやみきや愛ガキ等の番外編とか、ごまこんのラブラブをお願いしますW

本当にお疲れ様でした!
898 名前:名無飼育さん 投稿日:2008/06/30(月) 13:01
あーこんこんかわいいなあ
後藤さんもさりげなくかわいいなあ
そして忙しいはずなのに暇な人たちワロスw

完走おつかれさまでした
ほんと楽しかったです
899 名前:おるぷち 投稿日:2008/07/02(水) 22:34
読んでくださって、感想まで…
本当にありがとうございます!

>小指さん
たくさんレスありがとうございました。
段々アホになっていく2人を楽しんでいただけたでしょうかw
まだまだ小説は書きたいなーと思っています。

>898 :名無飼育さん
娘。やハロメンのお馬鹿な仲良し加減が大好きなんで…w
川o・−・)完璧です!紺野あさ美です
(*´ Д `)さりげなく“可愛い”やってる後藤真希でーす

( ^▽^)さりげなくリーダーやってたあたしの真似!?

900 名前:名無飼育さん 投稿日:2008/12/06(土) 09:15
愛ガキ見たい
901 名前:名無飼育さん 投稿日:2008/12/07(日) 00:20
おるぷちさんのごまこん大好きです♪
902 名前:おるぷち 投稿日:2008/12/07(日) 23:21
>900 :名無飼育さん

えっと、愛ガキ始めました。
宜しければ読んでみてください。
NEW夢板の「くるくるまわる」です

>901 :名無飼育さん
ありがとうございます。
そう言ってもらえると活力が漲りまくります!

903 名前:名無飼育さん 投稿日:2008/12/16(火) 19:01
900です!
「くるくるまわる」みてきました!ありがとうございました!!
すっごい好きな感じです。
更新待ってます
904 名前:おるぷち 投稿日:2008/12/17(水) 21:01
>903 :名無飼育さん
ありがとうございます♪
期待に沿えるよう頑張ります

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