Melody.
1 名前:マキ 投稿日:2004/11/13(土) 21:58
空板で長編をやっていたマキです。
私情により、こちらで短・中編をやらさせていただくようになりました。
ふつつか者ですがいろいろとご指導・ご鞭撻の方お願いします。

基本、藤本さん絡みで短・中編を書いていきたいと思ってます。
脱字・誤字あるかもしれませんが軽く流して見ていただきたいなと思っています。

では、よろしくお願いします。
2 名前:マキ 投稿日:2004/11/13(土) 21:58


第一作目は、私の中で赤丸急上昇のやぐみきです。

3 名前:バカな年下彼女 投稿日:2004/11/13(土) 22:00


「やーぐーちさぁ〜ん」



神様、もし居るならうるさいコイツを黙らせてください。


4 名前:バカな年下彼女 投稿日:2004/11/13(土) 22:03

「ねぇ、矢口さん。聞いてますか?矢口さん」

矢口さん、矢口さんってさっきから何なんだよ。
オイラは今、本読んでるんだよ。
まぁ、それは見せかけでホントは考え事してるんだけど…。
でも、邪魔しちゃいけないって見れば分かるだろ?
もうさ、19なんだからおとなしくしててくれよ。

5 名前:バカな年下彼女 投稿日:2004/11/13(土) 22:04

「やーぐーちさ〜ん」


「…………」

「やーぐー…」
「だぁ!何なんだよっ!さっきから!」

もう一回呼ぼうとしてる所に堪らずついに返事を返した。

「あはっ、やっと返事してましたね。矢口さん」

そこにはニコニコ顔の藤本。

「あのさ、オイラ本読んでるの。
 見てて分かるよね?」
「分かりますよ、もちろん」
「じゃあ、なんで何度もオイラ呼ぶワケ?
 少しは邪魔しないでおこうっていう気持ちはないの?」
「えへへっ」

今度はニタニタ、悪戯っ子みたいな顔してる藤本。
なんだかイヤな予感。

6 名前:バカな年下彼女 投稿日:2004/11/13(土) 22:04


「ぎゅうっ」
「わっ」

何故か藤本に抱きしめられた。しかも、効果音付きで。
オイラの頭の中は?マークがたくさん浮かんでる。
なのに、何故か心地良いのは藤本が好きだからだろう。

「本なんて読んでないくせにー」
「えっ?」
「この美貴が分からないと思いましたか?
 美貴は矢口さんの恋人ですよ?
 世界で矢口さんが一番好きなんですよ?
 矢口さんと焼肉って言われたらちょっと悩んじゃいますけど…。
 矢口さんを超スーパーハイパーミラクル好きでなんまら愛してる美貴が分からないワケないじゃないですか」
7 名前:バカな年下彼女 投稿日:2004/11/13(土) 22:05

……………。

普通に嬉しい。
けど、フツー焼肉と比べるか?しかも、悩むなよっ。
あと、言ってる事も支離滅裂でガキっぽい。
けど…、
「むちゃくちゃ嬉しい。ありがとう。」

「えへへっ、どういたしまして」

見上げて言うと、ふにゃって笑ってる顔。

急に視界が暗くなって、唇に何かが触れていた。

いつのまにか目をつぶってキスを受け入れていた。
8 名前:バカな年下彼女 投稿日:2004/11/13(土) 22:06

甘く甘く絡めとられる口の中。

チョコレートみたいに甘かった。

藤本がさっきまでチョコを食べていたからなんだけど…
チョコの味さえも藤本の味に思えたオイラは相当バカだ。

藤本からの『好き』や『愛してる』がたくさん詰まった甘いキスのせいで
何に悩んでいたかなんてとうに忘れちゃったよ。

なんか悩んでるのもバカらしく思えてきた。

あ〜ぁ、オイラ藤本から抜け出せないわ。

てか、抜け出せないくらいのキスされてるし。

だからさ、口には出して言わないけどしっかり受け取ってくれよ?オイラの気持ち。
9 名前:バカな年下彼女 投稿日:2004/11/13(土) 22:07


愛してるよ…美貴。
だから、離さないで傍に居させてね。


FIN
10 名前:マキ 投稿日:2004/11/13(土) 22:14
更新以上です。
駄文ですみません。

これからも、美貴さん絡みで書いていくのでよろしくお願いします。

次回は趣味丸出しの『後藤ファミリー』というモノを載せようと思っています。
興味がある方は読んでくださると嬉しいです。
次回は、多分明日になると思います。

BY マキ
11 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/11/13(土) 22:31
コラコラ!空板をそのまま使いなさいよ!
無駄なスレはさけるように!
12 名前:マキ 投稿日:2004/11/13(土) 23:19
>11 名無し飼育さん

すみません。
長編用の板なので短・中編を書く場と思っていたのでこちらを立たせていただきました。

勝手な物知らずの行動をお許し下さい。


BY マキ
13 名前:名無し読者 投稿日:2004/11/14(日) 03:56
藤本さんがなんまら可愛いっす!
更新期待してます!
14 名前:ぁゃナニω 投稿日:2004/11/14(日) 09:01
みきてぃが可愛ぃ!!作者さん、これからも頑張ってくださぃね!
15 名前:後藤ファミリー 投稿日:2004/11/14(日) 13:32


 ジリリリッ ジリリリリリッ



小煩い目覚ましの音。
布団から手を伸ばして止める。
そして、もう一眠り…


16 名前:後藤ファミリー 投稿日:2004/11/14(日) 13:33

 ボフッ

「…ぐぇっ」
「パパァ!おしごとのじかんだよ、おっきしてぇ」

お腹の上に乗りながら、ごとーの頬をぺちぺち叩く小悪魔。

「…美貴ぃ……パパを叩いたなぁ〜っ」
「きゃぁっ、キャハハハハッ」

小悪魔こと娘の美貴にお腹の上に乗られた仕返しにくすぐりながら起き上がる。
美貴はきゃあきゃあ笑ってる。

17 名前:後藤ファミリー 投稿日:2004/11/14(日) 13:34

「こ〜ら、いつまでじゃれてるの。早く支度しないと遅刻しちゃうよ?」
「んあ?おはよう、まっつー」
「ママぁー」

痺れを切らして見に来たのかエプロンをつけたまま寝室に来たまっつーこと、ごとーの奥さんで美貴のママ。
美貴はごとーの膝の上からすぐに降りてまっつーに駆け寄る。

そんなにまっつーの方が好きなのかよ。

「ボーッとしてないで早くご飯食べよう」

ちゅっておはようのチューをして、美貴をだっこして寝室を出ていくまっつー。

新婚当初より冷たくなった気がする。

18 名前:後藤ファミリー 投稿日:2004/11/14(日) 13:35

「ママぁ、きょうみきパパとほいくえんいきたい」
「んあ、ごとーと?」
「うん!」
「別にごとーは良いけど」
「じゃあ、今日はパパと保育園行ってきな。パパも喜んでるし」
「うんっ!」
「べ、別に…ごとーは……」
「うそだぁ。顔緩んでるよ?」
「…う…」

にゃはは、と笑いながらぷにぷにとごとーの頬をつつくまっつー。
美貴が嬉しいこと言うから緩んじゃったんだよ。
しょうがないじゃんか。
美貴の言葉とまっつーの悪戯で嬉し恥ずかしい感じ。

「じゃ、行ってきます」
「いってきまーす!」
「いってらっしゃ〜い」

まっつーに行ってきますのチューをしてもらってから、美貴と二人で手を繋いで家を出た。
19 名前:後藤ファミリー 投稿日:2004/11/14(日) 13:36

保育園まではそう遠くはない。
だから、美貴と話しながら歩いていたんだけど、だんだん保育園に近づくと美貴の小さい手に力が入って来た。

「…パパぁ〜」

ちょっと情けないような声を発しながら立ち止まる。

「んぁ、どーした?」

美貴と目線を同じにするようにしゃがんで美貴の顔を覗く。

「…抱っこ…」

両手を差し出して、どこで覚えたんだか上目遣いで言ってきた。
愛娘の上目遣いにノックアウトのごとーは美貴のお望み通りに抱っこした。
ぎゅうって抱き付いてる美貴を不思議に思いながら保育園に向かう。

「今日の美貴は甘えたさんだなぁ」
「…いいのぉー」

まっつーに負けないくらい甘ったるい声を出す美貴。
20 名前:後藤ファミリー 投稿日:2004/11/14(日) 13:37

「あ、美貴ちゃんのパパおはようございます」
「おはようございます。矢口先生」
「美貴ちゃんもおはよう」

担任の矢口先生が美貴の顔を覗きながら言うと

「…ぉはよーごじゃいます」

ごとーにぎゅっと抱き付きながら小さい声で返事を返した美貴。

美貴ってこんな子だったっけ?

最近、仕事ばかりで保育園のお見送りをまっつーに任せっきりだったから忘れていたみたいだ。
21 名前:後藤ファミリー 投稿日:2004/11/14(日) 13:37

「じゃあ、美貴ちゃん。パパさんお仕事だから、こっちおいで」

矢口先生が美貴においでって手を差し出すと美貴は…

「いやぁ」

さらにごとーに抱き付いて離れようとしない。

「美貴…パパ、お仕事行かないといけないんだよ。だから、今だけバイバイしよう?」
「イヤっ」

困ったなぁ…。

「みきはもっともーっとパパといたいのっ」

嬉しい…嬉しいんだけどさ、パパ仕事しないと。
22 名前:後藤ファミリー 投稿日:2004/11/14(日) 13:38

「ミキチー、何してんだよ。早く遊ぼうぜー」

美貴の足が引っ張られてる気がして目線を下に向けると金髪の男の子が居た。

「…よっちゃんしゃん…」

美貴も男の子に気付いたみたいで顔を向ける。

「ミキチーのパパお仕事なんだろ。だったら、ミキチーは早くそこから降りておれと遊ぼ」

美貴をごとーから離そうとしてくれてるのはいいんだけど、父親的になんか腹立たしい。
けど、今は仕事に行かないといけないワケで…。

「美貴。今日は美貴のために早く仕事終わらせて、美貴の大好きなキティちゃんの人形買ってくるから今だけバイバイしよう?なっ?」
「ホント…?はやくかえってきて、みきとあそんでくれる?」
「うん、約束する」

美貴の小さな手の小指とごとーの小指を絡めて指きりげんまん。

「それじゃあ、美貴ちゃんお預かりしますね」

矢口先生がごとーに抱き付いていた美貴を剥がし抱き上げる。
23 名前:後藤ファミリー 投稿日:2004/11/14(日) 13:39

「美貴ちゃん、パパに行ってらっしゃいって」
「いってらっちゃい…」

手を伸ばしてきたと思ったら頬に唇を押し当てられて、美貴から行ってらっしゃいのチューをされた。
嬉しすぎてなんだか顔が緩んでしまう…。
ごとーもお礼にチューしたら美貴は照れて矢口先生の肩に顔を埋めてしまった。

「ミキチーのパパだけずるい。おれもミキチーとチューしてぇ」
「あは…あはは…。じゃあ、美貴いい子にしてるんだよ」
「ぅん」

よっちゃん、という男の子の言葉は軽く流して美貴の頭を撫でて保育園を後にした。

あのよっちゃんって子、絶対美貴に気があるな。
美貴のチューをあんな子に取られて堪るか……って相当親バカだな、ごとーは。

24 名前:マキ 投稿日:2004/11/14(日) 13:46
趣味丸出しの『後藤ファミリー』でした。
一応、続きはありますけど読者様の反応を見て載せたいと思います。


それでは、レス返しを…。

>>13 名無読者さん
レスありがとうございます。
私のモットーが美貴さんを可愛く書く事ですのでこれからも頑張って書きます。
今後ともよろしくお願いします。

>>14 ぁゃナニωさん
応援ありがとうございます。
これからも美貴さんを可愛く(たまに格好良く)書いていくのでお楽しみ下さい。

25 名前:名無し読者 投稿日:2004/11/14(日) 15:34
是非続きをお願いします!
微妙にあやみきもあってイイ感じです。
26 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/11/14(日) 17:26
ちいさいミキティ(*´Д`)
ごとーさん好きなんで好きだなぁ、これ。
27 名前:名も無き読者 投稿日:2004/11/14(日) 18:21
素敵過ぎます!!!(爆死
や、突然に失礼しました。。。
設定が完全にドツボです。
是非是非続きをっ・・・。
勝手に楽しみにしておりまする。
28 名前:後藤ファミリー 投稿日:2004/11/14(日) 22:34

美貴を保育園に送り届けて会社に行く。
こう見えてもごとーは結構重役にいて仕事の量もそれなりにある。

「おはようございます」

すれ違う社員達に軽く挨拶を交わしながらごとーが務めてる課に行く。

29 名前:後藤ファミリー 投稿日:2004/11/14(日) 22:35

「あっ、ごっちゃん。おはよーさん」
「んあ?あぁ、裕ちゃん。おはよー」
「なんや、朝っぱらから元気ないなぁ」
「ちょっと美貴が愚図っててさ…」
「大変やなぁ。子持ちは」
「まぁ、結婚してない裕ちゃんには当分判んない事だよ」
「なんやねん、それ。ウチやってな、その内結婚するっちゅーねん」
「はいはい」
「あーもう。ホンマ腹立つわー」

独特の関西訛りで毎朝のように話し掛けてくる裕ちゃんは、ごとーが遊び屋だった頃からの知り合いでこの会社の社長の息子。
だけど、裕ちゃんは普通の平社員から入社して親のコネとか使わずに今の部長という地位についた。
ごとーの尊敬する先輩だ。

30 名前:後藤ファミリー 投稿日:2004/11/14(日) 22:36

今日もなんのトラブルもなく仕事が終わると思っていた午後4時
取引先の会社から苦情の電話がきた。

「あかん、電話じゃラチあかんわ。ごっちゃん、今から取引先の会社行くで」
「え゛っ!?」
「えっ、じゃないやろ。ごっちゃんの仕事の一つやんか」
「そ、そうだけど…今夜は早く帰るって美貴と約束……」
「ごっちゃん、何言ってんねんっ。美貴ちゃんの父親の前に一人の社会人やろ」
「…ぅ……じゃ、じゃあ、ちょっと待ってて。家に電話するから」

裕ちゃんに説得されまっつーに電話をかけるために廊下に出た。

そうだ、ごとーは社会人としてちゃんと務めないと行けないんだ。
31 名前:後藤ファミリー 投稿日:2004/11/14(日) 22:37

『…はぁい。もしもし?』
「あ、まっつー?ごとーだけど…」
『あ、ごっちん。どうしたの?』

電話の先で美貴がいつも見てるテレビの音がする。
申し訳ない気持ちが込み上げてきた。

「実は…ちょっとトラブルが起きちゃって帰り遅くなっちゃうんだ」
『そうなの?ご飯は…?』
「多分帰りに裕ちゃんと食べに行く事になるだろうからいらない」
『そっか、分かった』
『ママぁ、パパ?パーパぁ?』
『うん?そうだよ、パパだよ。もしもしぃって』

美貴がまっつーとの電話に気付いたらしくて、まっつーが美貴と代わる。
32 名前:後藤ファミリー 投稿日:2004/11/14(日) 22:38

『パパぁ?みきだよー』
「おぉ、美貴。ちゃんといい子にしてるかぁ?」
『うん、みきいいこしてるよ。
きょうね、おべんとうのね、にんじんさんちゃんと食べたの〜』
「そっかそっか。偉いな、美貴は」
『うん。だから、パパもはやく…』
「その事なんだけど、パパ今日早く帰れそうにないんだよ。
だから、ごめんな?」
『…パパ……やくちょく…』

あぁ…美貴の呂律が……こりゃ泣くな…。

「ごめんな?今度は絶対早く帰るから今日は我慢して」
『………』
「…美貴…?」
『…ふぇ……パぁーパぁーっ』

…あぁ…泣いちゃった…。

「ごめんな?美貴。今度は守るからパパを許してよ」
『パパぁー、パーパぁーっ…うえっくっ……』
『ちょ、みきたん?ママに代わって』
「あ、まっつー…そういう事だから美貴の事お願い…」
『うん、分かった。じゃあ、みきたん泣いてるから切るね』
「…うん…」
『お仕事頑張ってね。じゃあね、バイバイ』
「…うん…バイバイ…」

電話を切って大きなため息をつく。
こういうのって結構辛いんだよ、美貴泣いちゃってたし…。
33 名前:後藤ファミリー 投稿日:2004/11/14(日) 22:38

「ごっちゃん、行くで」

裕ちゃんがごとーの背中をポンって叩いて横を通り過ぎる。
この背中をいつも裕ちゃんは押してくれた。
だから、ごとーは裕ちゃんに付いていくと決めたんだ。

美貴、まっつー。
今だけはパパじゃなく社会人のごとーで居させてね。

34 名前:760日の彼女 投稿日:2004/11/14(日) 22:40


『2年だけ美貴と付き合って彼女になって』

35 名前:760日の彼女 投稿日:2004/11/14(日) 22:41

2年前、彼女に言われた台詞。
当時フリーで何か刺激を求めていたあたしは
何ら躊躇いもなく彼女と付き合うとした。

36 名前:760日の彼女 投稿日:2004/11/14(日) 22:41

付き合って3日後、初デートの別れ際彼女と初めてキスをした。

付き合って2週間後、初めて彼女からキスしてくれた。

付き合って1ヶ月後、初めて彼女と体を重ねた。

付き合って3ヶ月後、初めての喧嘩。

付き合って半年、あたしは彼女を本気で愛し始めていた。

付き合って一年が経った。
ひょんな告白から付き合い始めて、最初は全然好きじゃなかったのに
あたしは彼女を本気で愛していた。
彼女の全てが愛しくて大切なモノだった。

けど、期限はあと一年…。
37 名前:760日の彼女 投稿日:2004/11/14(日) 22:42

あと9ヶ月、焦っていた。
ホントに終わりが来るのか不安になり始めた。
これが『愛している』という気持ちだと初めて気付いた。
故に終わらせなくない。

38 名前:760日の彼女 投稿日:2004/11/14(日) 22:43

あと半年……
彼女からやっと告げられた期限の意味。

「よっちゃん…」
「どうした?ミキティ」
「美貴さ、もうすぐ死ぬんだ」
「…えっ…?」
「半年後にはもうこの世にいれないと思う」
「……う、そだろ…?」
「冗談や嘘でこんな事言わないよ」

世界が真っ暗になるような感覚がした。
頭の中にはたくさんの疑問符、何ともいない悲しさ・切なさが胸に詰まった。

「よっちゃんの事大好きだよ。愛してる」

いつもなら顔を真っ赤にさせて全然言おうとしない言葉を
彼女は恥ずかしい気持ちを必死に抑えてあたしに言った。
39 名前:760日の彼女 投稿日:2004/11/14(日) 22:43

「ずっとずっとよっちゃんが好きだった。
 余命…聞いた時、もう時間がないんだって分かってよっちゃんを傷つけると分かっていて告白したの。
 ずるくて…最低な女でごめんね?
 でも、よっちゃんの事大好きだから。これからもずっと…」

「いま、さらっ…嫌いになんかっ、なれるわけないだろぉっ……」

うつむいていた彼女をぎゅっと抱きしめた。

あたしも彼女も体が震えていた。

きっと思っている事は別々。
でも、たった一つだけ同じ想い

   『愛してる』


その夜、あたしは彼女を抱いた。
今までより大切に壊さないように
力は優しく、想いは強く
彼女の全てを全身で感じた。

この時間は『永遠』だった。

40 名前:760日の彼女 投稿日:2004/11/14(日) 22:44

そして、彼女は…期限2年を待たずあたしの前からいなくなってしまった。

「ミキティっ…」


「…美貴っ」


「…美貴ーーっ…!」


「美ー貴ーっ!」


何度呼んでも返ってこない返事。

あの鼻にかかった声も
抱きしめてた感触も
美貴だけのあの匂いも
あの笑顔も照れた表情も
全部覚えているのに浮かぶのに
実物がいない 全てが幻覚。

41 名前:760日の彼女 投稿日:2004/11/14(日) 22:45

でも、
たった一つだけ
確かに残っている、聞こえる
一生忘れない
彼女の全てが詰まった
大切な想い・言葉


   愛してる


【End】
42 名前:マキ 投稿日:2004/11/14(日) 22:57
更新以上です。
『後藤ファミリー』二回目の更新です。
『760日の彼女』、書いてる私でも切ないです。

>>25 名無し読者さん
続き更新しました。
後藤ファミリーは親子仲良くを目指しているのであやみきも出てくるかもしれません。

>>26 名無飼育さん、さん
レスありがとうございます。
ごっちんパパは親バカという設定なのでお楽しみ頂けるかと思います。

>>27 名も無き読者さん
素敵ですか!?そう思っていただけると嬉しいです。
でも、これからも精進していくので応援よろしくお願いします。

BY マキ
43 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/11/15(月) 00:22
うわーみきよしセツネェ
44 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/11/15(月) 02:14
あやごま、みきごまw素敵です。
45 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/11/15(月) 21:56
後藤ファミリーはいいね〜
ミキティがかわゆいww
46 名前:名無し読者 投稿日:2004/11/17(水) 03:35
後藤ファミリー大好きです!
ごまみきの親子愛に萌え萌えです
47 名前:マキ 投稿日:2004/11/17(水) 14:12

後藤ファミリーが結構反響があるようなので、続きを更新したいと思います。

今回はあやみき多めです。(ちょっと隠し味によしみき

では、お楽しみ下さい。

48 名前:マキ 投稿日:2004/11/17(水) 14:14

「うわ〜んっ…パパぁーっ、パパぁっ」
「みきたん、ちゃんとパパ帰ってくるからそれまでママといい子にして待ってよう?」

ごっちんからの電話が終わっても泣きじゃくってるみきたんを抱き上げ抱っこする。
こんな泣き虫な性格は誰に似たんだか…
親の私でも分からない。

「ぐすっぐすっ……パパぁ、やくちょくっ……ふぇっ」

ぎゅうって抱き付いて泣きじゃくるみきたん。
リズム良く体を揺らしながら背中を優しく叩いてあやす。

「ふぇっ……うえっくっ…」
「美貴、パパが帰り遅いのは仕方ないけどホントはママも寂しいんだよ?
けどね、パパは美貴とママとパパ自身のためにお仕事してるの。
だから、帰り遅いのは我慢してパパが帰って来たらたくさん遊んでもらおう?」
「パパ……あしょんでくれる…?」
「うん。美貴がいい子にしてお仕事が早く終わった日は遊んでくれるよ。だから、泣きやんで」
「…うん……みき、なかない…」

みきたんはちっちゃい手で濡れた頬や目を擦って涙を拭いた。
49 名前:後藤ファミリー 投稿日:2004/11/17(水) 14:15

「よし、いい子だね。みきたんは」

よしよし、と頭を撫でてあげるとふにゃりと笑うみきたん。

「ママぁ」
「ん?なぁに?」
「あのね…みきね、いい子してるのぉ…」
「うん、そうだね。いい子だね」

いい子いい子って撫でてあげると望んだ事じゃないのか、ふるふると首を降る。

「だからね…あのね…」

なかなか言い出さないみきたん。
こういう所はごっちんに似てるのよね…。


 ピンポーン

「あれ?お客さん…?」

みきたんがなかなか言い出さないでいるとお客さんが来た。
50 名前:後藤ファミリー 投稿日:2004/11/17(水) 14:17

「おっ、みきちー。あーそぼっ」
「…ひとむ君…」
「こんな時間にごめんなさい、亜弥ちゃん。
 今日、麻琴も帰りが遅いって聞いたら美貴ちゃんと遊ぶって言うこと聞かなくて…」
「梨華さん…。私とみきたんもちょうど暇してたんです、入ってください」

玄関のドアを開けるとみきたんと同じ組のひとむ君とお母さんの梨華さんがいた。
梨華さんは私の学生時代の部活の先輩で今もこうして交流がある。


「みきちー、遊ぼ?」
「…うんっ」

みきたんを降ろすとひとむ君がみきたんの手を引いて子ども部屋に行ってしまった。

「くすっ…相変わらず元気ですね、ひとむ君は」
「麻琴と一緒で元気だけが取り柄って感じだから」
「それ、少し失礼じゃないですか?旦那さんに」
「だって、本当にそうなんだもん。あの人ヘタレだし」
「あはは。あ、お茶しましょう、お茶」

梨華さんは私のお茶仲間でもある。

みきたんは…ひとむ君に任せて平気だよね…。


そのまま梨華さんが夕飯の支度で帰ろうとするまで、
私はお茶をみきたんとひとむ君はおままごとを楽しんでいた。
51 名前:マキ 投稿日:2004/11/17(水) 14:29
すみません、今回更新分の後藤ファミリーの最初のタイトル名前のままでした。
『後藤ファミリー』と脳内変換お願いします。


それでは、レス返しを。

>43様
 よしみき、切ないですよね。
 あれ、初書きなんで相当変な文になってしまいました。すみません。
 切な系も精進できるよう頑張ります。

>44様
 お褒めの言葉ありがとうございます。
 今はまだ後藤ファミリーだけですけど、
 これからいろいろと更新するつもりなのでそちらの方も読んでいただけると嬉しいです。

>45様
 後藤ファミリーいいですか!?美貴さん可愛いですかっ!?
 そう思って頂けてるのはとても嬉しいです。
 後藤ファミリーは美貴さんを可愛くするようにしてるんで。

>46様
 後藤ファミリー大好きですかっ!?嬉しいです。
 後藤ファミリーは書くのがとても楽しいです。
 今回はごまみきの親子愛は間接的にしかなかったのですが、
 もし、これからの後藤ファミリーを読みたいと思いましたらレスで返事下さい。

先程も書いたように何か反響とかありましたら書くので
美貴さん絡みCPのリクでも後藤ファミリー続編の要望でもなんでも下さい。
下さると私もやる気出ますから。

BY マキ
52 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/11/17(水) 15:27
更新ご苦労様です。
あやみき・あやごまらびゅな私には後藤ファミリー、かなりツボです。これからも頑張って下さい!
53 名前:名無し読者 投稿日:2004/11/17(水) 21:29
美貴ちゃんがかわええ〜
後藤ファミリーもっともっと見たいです!
54 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/11/17(水) 23:46
ファミリーなごまみきも好きですが、甘い2人も見たいかなとリクしてみたり。
55 名前:マキ 投稿日:2004/11/19(金) 16:17

本日の更新は2作を予定してます。

1,後藤ファミリー(今回はあやごま多し)

2,ごまみき『ココア』(甘いといいな

です。どうぞ、お楽しみ下さい。
56 名前:後藤ファミリー 投稿日:2004/11/19(金) 16:19

「ただいまぁ〜」

取引先の会社とは無事解決でき、
その後裕ちゃんと食事をして家に着いたのは深夜近くだった。

もうこの時間じゃ美貴もまっつーも寝てるだろう。

寝ていると思い、お風呂に入ってリビングで
一人で晩酌をしようとした。

「あ、おかえり。ごっちん」
「んあ?ごめん、起こしちゃった…?」
「ううん、大丈夫だよ」

パジャマの上に何か羽織ったまっつーがリビングに来た。

「あ、まっつーも飲む?」
「んー、今日はいいや」
「そっか。あのさ、美貴…どうだった…?」
「あぁ…電話切ってからも泣いてたよ。パパーって」
「…そっか…」
57 名前:後藤ファミリー 投稿日:2004/11/19(金) 16:21
「でも、その後梨華さんとひとむ君が来てみきたんと二人でおままごとしてた」
「ひとむ君…?」
「うん。みきたんと同じ組の子。二人ともすごく仲良しなんだよ」
「ふ、ふ〜ん…」

同じ組の男の子と仲良くなるのは当たり前じゃんか。
なのに、なんで腹立つんだよ。
美貴はまだ保育園児だぞ?
そんな将来どんな男を連れてくるなんてまだまだ先。


「ごっちん、顔怖いよ?」
「…んあ?気にしないで…」
「もしかしてさ〜、みきたんが将来どんな人連れて来るんだろうとか考えてた?」
「なっ、なんで分かったの!?」
「にゃはは♪何年いると思ってるのさ」
「まっつーにはお見通しってこと…?」
「そーいうこと♪」
58 名前:後藤ファミリー 投稿日:2004/11/19(金) 16:23

勝ち誇ったように笑うまっつー。
美貴の事も気になるけど、ごとーはこの奥さんも絶対に手放したくない。
お義父さんやお義母さん達とも約束したし。

一生、彼女を幸せにします

そうご両親の前で宣言したんだ。
ごとーには守っていくべき人が居る。これだけは絶対に守るんだ。


「でもさ、ごっちん…」
「んあ?」

寝室のベットに横になるとまっつーが真剣な声で話し掛けて来た。

「美貴ばっか気にしてないで私の事も気にしてよね」

上目遣いでそういうまっつー。
普段なら慣れていて普通に流していたごとーだけど、今日は理性を抑えきれずに唇を押し当てた。

「…んっ……んんぅっ…」

甘く深く激しくまっつーを求める。
微かに甘い声で鳴くまっつーにごとーの胸は高ぶる。
そして、乱れていくパジャマとごとー達。

「…っ…んぁ…」
「…可愛いよ、まっつー」
「…ふっ、ぁっ…名前でっ、呼んでっ…」
「亜弥…」
「…んぅっ…ま、きっ……ふぅっ…」

知り尽くしたまっつーの弱い部分を刺激し、乱し鳴かせる。
ごとーもまっつーと一緒に乱れていく。
そして、高潮する感情に身を任せ互いの刺激に委ね一緒に果てていった。

お互いに荒くなった息・汗ばんでる身体、唇を重ね甘く絡める。
久しぶりの行為はさらに夫婦の愛を深くし、シーツには二人の愛の模様が刻まれていた。
59 名前:後藤ファミリー 投稿日:2004/11/19(金) 16:24

翌朝まだまだ幼い美貴に何の疑問も持たせないように
脱いだパジャマをまた羽織り、昔の結婚当初のように二人寄り添って眠りにつく。

ごとーには守るべき人が二人居る。
娘の美貴と妻の亜弥。
一生かけて幸せにします。
だから、いつまでもこんな幸せな家族でいれますように…。

60 名前:マキ 投稿日:2004/11/19(金) 16:28


2作目、『ココア』ごまみきです。

61 名前:ココア 投稿日:2004/11/19(金) 16:30


今日は久しぶりにごっちんが家に来た。

でも、今は夢の中。美貴のベットを独り占めして。

ここの所いろいろとハードスケジュールが続いてる美貴達。

でも、来月の年末年始の方がもっと忙しくなる。

だから、だからね、美貴は休める時にたくさん休んでほしい。


特に愛しい大切なアナタには。

62 名前:ココア 投稿日:2004/11/19(金) 16:31

暗い照明・小さな音量、テレビに流れてる古い映画。
テーブルに置かれたマグカップに入ってるココアは
いつの間にか冷えてしまっていた。

「……ふぁ…」

小さく欠伸する。
眠いようで眠くない。いや、まだ寝たくない。

もう少し彼女に時間を…。

63 名前:ココア 投稿日:2004/11/19(金) 16:32

手に取るマグカップ。冷えたココア。
これを飲んでも暖まるはずがない。

もう一回作ろうかと思っても…
「………めんどくさい……」

動くのが欝陶しく思えて、このままソファで寝てしまおうと思った。

横になろうと上半身を傾けると、急にフワリと後ろから抱きしめられた。

「きゃあっ!?」

驚いてビクってなる体、反射的に出る声。

「ん……ミキティ」

腕に力が入ってぎゅっと抱きすくめられる。

「ごっちん……起きちゃったんだ…」
「うん。ミキティがいないから」

まだ眠たそうな声、ぬくぬくしてるごっちんの体温が背中から伝わる。

「美貴、体冷えてるから先寝室に行ってていいよ?」
「…ミキティも一緒に行くの…」
「へっ?ひゃあ!?」

脇の下に手が入って来てそのまま持ち上げられる。
寝起きの体のどこにそんな力があるのか…。

64 名前:ココア 投稿日:2004/11/19(金) 16:33

「ちょ、自分で歩けるから降ろしてっ」
「ダメ」

美貴の言いたい事なんてお構いなしに寝室に連れて行かれベットに降ろされる。


「ミキティがいないと気持ちよく眠れないよ……」

覆い被さるように抱き付いてきて、ゆっくり倒れていく体。

さっきまで冷えていた体がごっちんの体温のおかげで暖かくなってくる。


「すぅー…すぅー…」

ごっちんは、抱き枕を抱くみたいに美貴に抱き付いたまま夢の中へ。

だんだんと体が暖かくなってくると眠気も誘われてきて美貴も目を閉じた。

もちろん、ごっちんの唇に小さく重ねてから。
65 名前:ココア 投稿日:2004/11/19(金) 16:34

甘い匂い、甘くて少しほろ苦い恋の味

体の芯から、心の底から暖まってくる温もり。

まるで、美貴の大好きなココアみたい。

でも、ココアよりもっともっと大好きなアナタ。

大好きなアナタの甘い匂い、少しほろ苦い恋、優しい温もり


アナタが美貴の癒し。


FIN
66 名前:マキ 投稿日:2004/11/19(金) 16:46
更新以上です。


それでは、レス返しを。

>52様
 応援ありがとうございます。
 後藤ファミリーツボですか?それは良かったです。
 書いていく励みになります。

>53様
 美貴ちゃん、可愛いですか?
 そう言われるとかなり嬉しいです。
 これからも後藤ファミリー等々頑張ります。

>54様
 リクありがとうございます。
 今回、そのリクの甘いごまみきを書いてみましたがどうでしょうか?
 喜んでもらえたら幸いです。
 では、これからも応援宜しくお願いします。


リクがあったら、頑張って書くのである方はリクお願いします。
えっと、『後藤ファミリー』なんですがクリスマス編があるんですが皆様どうでしょうか?
読みたいですかね?読みたい方がいらっしゃったら載せます。


BY マキ
67 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/11/19(金) 17:29
ごまみきリクした者です。ほんのり甘い2人(・∀・)イイ!ファミリーの方も楽しみにしています。
68 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/11/19(金) 23:21
みきやぐ、そして後藤ファミリー最高です!
みきやぐ、あやごまというCPが大好きな私にとってはここはパラダイスです。
で、甘甘なみきやぐが読みたいんですが、書いて頂けないでしょうか?
69 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/11/20(土) 10:09
リクエスト
みきこんでお願いします
70 名前:rina 投稿日:2004/11/20(土) 12:38
遅くなったけど、新スレおめ!!
後藤ファミリーも短編も楽しませていただきます(笑
早速で悪いんだけどリクいいかな?
あやごまお願いします;;
出来れば裏で……(爆
そ、それじゃあ、ここらへんで失礼致しまする。
71 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/11/21(日) 01:20
更新お疲れ様です。
後藤ファミリー最高におもしろいです!!
クリスマス編見てみたいので、是非載せてください。
小さいミキチーかわいいのでね。
ごっちんパパとの絡みも見てみたいです。
72 名前:マキ 投稿日:2004/11/23(火) 22:56

えっと、今日も更新は2作を予定しています。

1,後藤ファミリー番外編『小さな恋の物語』(よしみき)

2,68様リクのやぐみき『背中越しの愛』

では、更新します。
73 名前:小さな恋の物語 投稿日:2004/11/23(火) 22:58

「じゃあ、美貴ちゃん。ひとむ君と遊んでおいで?」

真里は美貴のパパ、真希から預かった美貴を降ろして、
同じ組の小川ひとむと遊ぶように託す。
すると、美貴はまだパパが恋しいのか真里の足にぎゅっと張り付く。

美貴ちゃんはかなりの甘えん坊さんなのです。


「みきちー、みきちー」

トコトコと美貴に近づいて服を引っ張るひとむ。

ひとむは、美貴を好きだったりする。
美貴も案外ひとむの事を気にしている…。
74 名前:小さな恋の物語 投稿日:2004/11/23(火) 22:59

「なに?よっちゃんしゃん…」
「向こうでウサギさんと遊ぼ?」
「ウサちゃん…?」
「うん。だって、今日はおれ達ひよこ組がウサギと遊べる日だよ。
 みきちー、動物好きだろ?」
「うん。ちゅき…」
「じゃあ、行こっ?」
「うんっ…」

ひとむが手を差し出すと美貴はその手をぎゅっと握る。
そして、二人で手を繋いだままウサギ小屋へと駆けていく。

「可愛いなぁー、二人とも」

微笑ましい二人を見てそう呟く真里。
75 名前:小さな恋の物語 投稿日:2004/11/23(火) 22:59

ウサギの近くに行くと美貴はしゃがんでウサギの背を撫でる。

「わぁ〜、かわいいっ」
「みきちーはホント動物好きだね」
「うんっ。だって、かわいいもん。あったくてフワフワしてる」
「そっか。あ、みきちー!ブランコ誰も乗ってない。乗りに行こう」
「うんっ」

珍しく園内一大人気のブランコが空いてひとむと美貴は駆けていく。


 ズテッ!

ひとむがブランコまで走ってると、ひとむより遅れて走っていた美貴がコケた。

「みきちー!?」

それに気付いたひとむが美貴に駆け寄る。
76 名前:小さな恋の物語 投稿日:2004/11/23(火) 23:01

「…っ……ふぇっ…」
「みきちーっ。大丈夫か?たてる?」

駆け寄ったひとむが美貴手を取り立ち上がらせ、服や足についた砂を払う。

「うえっ……いちゃいっ…」
「いたい?あ、ちぃ出てる。
 おれがせんせぇの所までつれてってあげる」

そうひとむが言うと美貴の前で背を向けてしゃがんだ。

「おんぶしてあげるから乗って」
「ふぇっ…ぅん……」

ひとむに言われるまま背中に乗る美貴。
泣きじゃくる美貴とそんな美貴をおぶり先生の真里が居る組に行くひとむ。

「せんせぇ〜!みきちーがケガしたぁっ」
「えっ?美貴ちゃんがケガ?」

ひとむの呼びかけに気付いた真里が傍に駆け寄ってくる。

「…せんしぇっ……いちゃいよぉっ…」
「あぁ、ホントだ。足から血ぃ出てる」

ひとむの背中から美貴を抱き剥がし水道場に連れて行く。

「バイキンが入ったら痛い痛いだからちゃんと砂流そうね」

優しい声で美貴に話し掛ける真里。
美貴の脇に手を入れて片手で抱き上げたまま、傷口の周りの汚れを落とす。
そして、真里の隣でずっと心配そうに美貴を見上げてるひとむ。
77 名前:小さな恋の物語 投稿日:2004/11/23(火) 23:02

「…ふぇっ……いちゃいよぉ〜…」
「今、消毒してあげるから泣かないの。美貴ちゃん」

小さな椅子に美貴を座らせて怪我した所を消毒する真里。

「みきちー。痛いの痛いの飛んでけーって」

傷口の上で傷口を撫でる真似してその手を空の方に伸ばすひとむ。
彼は彼なりに美貴をあやそうとしているのだ。

「…うえっ……いたいのいたいのとんでけ…?」

泣いていた美貴もひとむの動きが気になり顔をひとむに向ける。

「うん。痛いの痛いの飛んでけーってやると痛いのなくなっちゃうんだよ」
「…ホント…?」
「うそじゃないもん」
「じゃあ、先生と美貴ちゃんとひとむ君でやってみよっか?」
「「うんっ」」
「せーのっ」
「「「痛いの痛いの飛んでけーっ」」」

真里、美貴・ひとむの三人はひとむがさっきやったように声を合わせて言った。

「どう?美貴ちゃん」

真里が美貴の顔を覗くと

「…もういたくないっ」

泣きやんでふにゃりと笑う美貴。
それを見てひとむと真里も安心したようにつられて笑う。

「よしよし、いい子だね。美貴ちゃんとひとむ君は」
「「えへへっ」」

真里が二人の頭を撫でてあげると二人して顔を見合わせて笑う美貴とひとむ。
78 名前:小さな恋の物語 投稿日:2004/11/23(火) 23:02

「じゃあ、お昼寝の支度するからもうお外行っちゃダメだからね」
「はぁーい」

くしゃっと二人の頭を撫でると真里はお昼寝の支度をしに行ってしまう。


「よっちゃんしゃん、ありがとぉ」
「ううん。おれ、笑ってるみきちーの方が好き駄もん」
「もう、みきないてないよ?」
「うん。だから、好きだよみきちー。」

ちゅっと美貴の頬に口付けるひとむ。
美貴は照れたように笑い、そっとひとむと手を繋ぐ。


「お昼寝の時間だよー」

真里の声が聞こえる。

「みきちー、行こ?」
「うんっ」

二人は手を繋いだまま真里が居る所に駆けていく。
79 名前:小さな恋の物語 投稿日:2004/11/23(火) 23:03

美貴とひとむの小さな恋物語。
何年か先、時間が過ぎても二人は覚えてるだろうか?これが二人の初恋だと。
小さな恋のメロディーはきっと、色褪せず残るだろう。



【Fin】
80 名前:マキ 投稿日:2004/11/23(火) 23:05

後藤ファミリー番外編、よしみき『小さな恋の物語』でした。

では、2作目やぐみき『背中越しの愛』です。


81 名前:マキ 投稿日:2004/11/23(火) 23:06

「なんで何もない所でコケるかなぁー…」

呆れたような声で言う藤本。
そりゃそうだよな。
何も段差のないスタジオでコケて捻挫したんだもん、オイラ。
自分でも呆れてるよ。

「もういいだろ、その話は。帰るよ」

自分が馬鹿らしく思えて恥ずかしくなって、帰ろうと立ち上がろうとした。
だけど、踏み出した足に痛みが走る。

「あ、まだ歩かないでくださいよ」

焦ったように言いながらオイラの前で背中を向けてしゃがんだ。
82 名前:背中越しの愛 投稿日:2004/11/23(火) 23:07

「美貴が運んであげますから乗ってください。
 無理して歩いて支障出したくないでしょ、矢口さん」

この年にもなって年下におぶられるのはかなり恥ずかしいけど、
藤本が言ってる事は正しくてオイラは素直に藤本の背中に身を委ねた。

「よいしょっと……意外と軽いですね、矢口さん」

立ち上がってバランスを整えながら言う藤本。
そして、ゆっくり歩き出す。

なんか…こうやって歩くの懐かしい…。

昔、お父さんの背中が好きだったのを思い出した。
広くて暖かいお父さんの背中はとても頼もしくて安心出来た。
そんな感覚が藤本からも感じてきて、オイラはもっと藤本が好きになりそう。
83 名前:背中越しの愛 投稿日:2004/11/23(火) 23:08

「………藤本ぉ」
「何ですか?足に響きますか?」
「……好き…」
「えっ?」

自分でも何を言ってるんだろうって思うくらい突発的に出たか細い言葉。
でも、恥ずかしいけど止めることが出来なかった。
愛が溢れちゃったから…。


「好き…愛してる……」
「ど、どうしたんですか?急に」

声からして藤本が照れてるのが分かる。
藤本は意外と乙女でホントは愛の言葉を言うのも言われるのも恥ずかしく思うヤツ。
84 名前:背中越しの愛 投稿日:2004/11/23(火) 23:08

「なんか、言いたくなったから…」
「そ、そうですか…」

髪の隙間から見えた藤本の耳は赤かった。


ホント、オイラどうしちゃったんだろう。
藤本が好きでしょうがないよ…。


「…矢口さん」
「んー?」
「その……美貴も、好きですから…」


うん。知ってる。
だって、藤本の背中から伝わる心臓の音が速いもん。
好きじゃなかったらこうはならないよ。
85 名前:背中越しの愛 投稿日:2004/11/23(火) 23:10

「藤本ぉ」
「こ、今度はなんですか?」
「明日もよろしくね」
「えっ?明日も美貴がおんぶするんですか?」
「他に誰がいるんだよ」
「ですよね………じゃあ、美貴ん家泊まっていきますか…?」
「……変な事しないって言うなら」
「………頑張ります…」


結局、約束を守れなかった藤本は翌日オイラと圭織にとことん怒られたとさ。



【FIN】
86 名前:マキ 投稿日:2004/11/23(火) 23:23
更新以上です。
後藤ファミリー番外編の一番最初のスレタイ間違えました。
『小さな恋の物語』と脳内変換お願いします。


それでは、レス返しを。

>67様
 ごまみき、喜んで頂けたみたいで良かったです。
 後藤ファミリーの方も頑張らせていただきます。

>68様
 パラダイスですか!?それは嬉しいお言葉ありがとうございます。
 後藤ファミリーもお気に入りのようで良かったです。
 そして、今回リクのやぐみきを更新しましたがどうですかね?
 甘くなってますでしょうか?
 期待に添えられてなかったらごめんなさい。
 では、リクありがとうございました。

>69様
 みきこんですね。了解しました。
 頑張って書いてみます。
 暫しお待ち下さい。

>70 rina様
 なんとなく、『様』ってつけてみた(笑
 後藤ファミリーも短編も頑張りますよ。楽しんでいってね。
 えっと、あやごま……まぁ、基本美貴さん絡みだけど・・・。
 ここは一つ受けてみようかな、そのリク。たまには違うCPもって事で。
 裏を書けるかが分かりませんが頑張ります。

>71様
 後藤ファミリー気に入って下さってありがとうございます。
 クリスマス編ですが、次回更新させていただきます。
 ごっちんパパとの絡みもあると思うんで楽しみにしてて下さい。


皆様、レスありがとうございます。
これからも頑張っていきます。
えっと、私情で少し更新が遅くなりますがちゃんと更新していくんで待っていて下さい。
私情が終わり次第更新します。

BY マキ
87 名前:68(桜桃) 投稿日:2004/11/23(火) 23:30
素敵なみきやぐをありがとうございます!
これはもう、私の中での理想のみきやぐと凄くマッチしております。
私情のほうで更新が遅くなるそうですが、
そんなの気にせずにマイペースで頑張ってください。
またいつかリクエストするかもしれませんが、
その時はよろしくお願いします。
多分、みきやぐか、あやごまになると思います…
88 名前:シンドローム 投稿日:2004/11/24(水) 22:41
後藤ファミリーとってもおもしろいです!!
早く続きが読みたいです。
時間が空いたときでいいので
書いてください

89 名前:マキ 投稿日:2004/11/25(木) 23:02

すみません、時間がないので小説だけ載せます。
レス返しは後日。

後藤ファミリーと69様リクみきこんを載せます。

90 名前:後藤ファミリーU 投稿日:2004/11/25(木) 23:04

子供が一番大好きな行儀、クリスマス。
今年ももうそんな日が近付いて来た。
街はイルミネーションで彩られ、ケーキの販売やオモチャの大売出しも始まる。
そして、子供達はサンタに何を頼もうか悩み始める。
うちの美貴もクリスマスに向けてプレゼントに悩みながらも大はしゃぎだ。
91 名前:後藤ファミリーU 投稿日:2004/11/25(木) 23:04

「まっかなおーはっなのートナカイしゃーんはぁー♪」

さっきから絵を描きながらX'masソングを歌ってばっかいる美貴。

「美貴ー、サンタさんに何お願いするんだぁ?」
「…パパにはないしょー」

な、なんだよ!パパ『には』内緒って!
てか、一瞬の間があったぞ!?

にこにこ顔で言う美貴とは対象的にショックを受けるごとー。

「そんな事言ったらパパいじけちゃうよ?みきたん」

そうだ、そうだ。いじけちゃうぞ。

「しらなぁーい」

がっくし…。
最近、美貴は少し冷たくなってきていてごとーだけちょっとのけ者。
92 名前:後藤ファミリーU 投稿日:2004/11/25(木) 23:05

「まっつー。慰めて…」
「もー、しょうがないパパなんだからぁ」

そう言うとまっつーはごとーに顔を近づけて来た。
ごとーは目をつぶってまっつーからのキスを待つ。

「あっ!?パパとママ、チューしちゃだめぇっ!」

ごとー達に気付いた美貴が声を張り上げて近寄って来て、ごとーとまっつーの顔の間に無理矢理入り込む。
すると、ごとーとまっつーの唇は重ならず美貴の頬につく。

「美貴…パパ、ママからチューしてもらうはずだったんだけど…」

口を離し美貴をごとーとまっつーの間に座らせる。
93 名前:後藤ファミリーU 投稿日:2004/11/25(木) 23:06

「パパとママはチューしちゃダメなのぉ」
「なんでぇ?なんでパパとママはチューしちゃダメなの?」

まっつーが美貴に尋ねる。

美貴はいっつもそうだ。
美貴の前でごとーとまっつーがキスしようとすると必ず割り込んでくる。
まぁ、そんな姿が可愛いんだけど…。
94 名前:後藤ファミリーU 投稿日:2004/11/25(木) 23:07

「パパもママもみきのだもん。だから、パパとママでうわきしちゃダメぇ」
「う、浮気って…」
一体どこで覚えて来たんだか、そんな言葉…。

「浮気だなんてどこで覚えたのよー。
 それにパパとママは結婚してるんだから、浮気にならないよ」
「ほいくえんでね、あいちゃんがよくのぞむくんにいうの。
 のぞむくんとみきがおててつないだりするとー」
「そうなんだ。愛ちゃんとのぞむ君はラブラブなんだね」
「うん。でも、みきとよっちゃんしゃんもラブラブなのー」
「よっちゃんしゃん…?」

楽しそうに話す美貴とは対象的にこないだの金髪の男の子を思い出して苦笑いをするごとー。

「あれ?知らない…?小川さんの所のひとむ君」
「えっ?小川の子供って美貴が言ってるよっちゃんって子なの?」
「うん、そうだよ。みきたんとひとむ君仲良しじゃん」
「へ、へぇ〜…そうだったんだ」

小川の息子があのよっちゃんだったのか…。
ごとーの美貴に手を出すとはいい度胸してんじゃん。
95 名前:後藤ファミリーU 投稿日:2004/11/25(木) 23:08

「パパ……おかお、こわい…」
「へっ?」

ハッと我に返ると美貴は怯えるようにまっつーに抱っこをせがんでいた。

「大丈夫だよ、みきたん。
 今、パパひとむ君にやきもち妬いてるだけだから」

分かりきったように美貴に話すまっつー。
確かにそうだけど子供にそんな事話すなよ。

「でもね、でもね、みきパパとママのほうがすきなの〜」

ふにゃりと無邪気な笑顔で言う美貴。

もうね…殺人的な可愛さだよ、美貴…。
パパも美貴の事が好きだぞーっ。
まっつーの次にね。

我が娘の言葉に一喜一憂し、顔を緩ませるごとーはホント親バカだなと実感する。
96 名前:後藤ファミリーU 投稿日:2004/11/25(木) 23:09

「じゃあ、そろそろねんねしよ?みきたん」
「うんっ。ママぁ、きょうもおほんよんでー」
「いいよ。今日は何の本読もうか?」
「う〜ん……サンタさんがでてくるのがいい!」
「よし、分かった。じゃあ、お部屋に行ってから本決めよう」
「うんっ。あ、わしゅれもの…」

何か思い出したようにまっつーから手を離し、ソファの方に近付いてくる美貴。

「おかたづけ、ちゃんとしないとサンタさんきてくれないもん」

そういうとテーブルの上に置いた落書き帳と色鉛筆を持つ美貴。

「サンタさんはいい子にしてる子の所にしか来ないもんなぁー」
「だから、みきいいこにしてるの」
「そっか、偉いぞ美貴。」

いい子いい子と頭を撫でてやると美貴は嬉しそうに笑う。
97 名前:後藤ファミリーU 投稿日:2004/11/25(木) 23:10

「…パパぁー」
「んぁ?なに…?」

美貴がおいでおいで、と手招きしたから顔を近づけると

 ちゅっ

ごとーの唇に柔らかいものが当たった。
驚いたまま動かないでいると美貴から離れ

「おやちゅみのちゅー。おやしゅみ、パパ」

超笑顔で笑って両脇に落書き帳と色鉛筆を抱え、まっつーの所に駆けてく美貴。

「お、おやすみ…」

まだちょっと戸惑い気味にまっつーと美貴を見送る。
まっつーはさっきの光景を見てからクスクス笑って、美貴はしてやったりと上機嫌。
98 名前:後藤ファミリーU 投稿日:2004/11/25(木) 23:11


やばい…今、すっごく幸せ。
こんな家庭を築けて良かった。
優しい妻と可愛い娘……ごとーはホントに幸せ者だ。


あ、そういえば、美貴はサンタさんに何を頼むんだろう…?

99 名前:みきこん 投稿日:2004/11/25(木) 23:13

「紺ちゃぁん」
「はい…?」
「…好き…」
「…え……あ…ありがとうございます……わ、私も…その…、好きです…」


顔を赤くしながら言う紺ちゃんが愛しい。
100 名前:みきこん 投稿日:2004/11/25(木) 23:13

美貴は堪らずそっと抱き締めた。
すると、遠慮がちだけど紺ちゃんが背中に腕を回してくれたんだ。
それが嬉しくて腕に力を入れて、もっと抱き締めた。
101 名前:みきこん 投稿日:2004/11/25(木) 23:13


何百回でも言うよ
例え、飽きたと言われても言い続ける。
こんなに愛しく君を想うなんて、付き合った時には想像つかなった。

君が、愛しくて愛しくてしょうがない。

何処に居ても何をしてでも、美貴の頭も心も紺ちゃんが占領してる。
紺ちゃんがいつも居る。
102 名前:みきこん 投稿日:2004/11/25(木) 23:14

紺ちゃんのいない世界なんて有り得ない。
一生手放したくない。

だから、そう遠くない未来


   「結婚しよう」


103 名前:69 投稿日:2004/11/26(金) 13:48
リクエストに応えてくださりありがとうございます
身勝手なお願いですが
もしよろしければ、この話の前後をリクエストさせていただきます
104 名前:シンドローム 投稿日:2004/11/27(土) 11:08
マキ様
みきたんかわいかったです!!
さっそく後藤ファミリー書いてくださって
ありがとうございます。
また後藤ファミリー書いてください。
105 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/11/27(土) 16:32
リクであやごまお願いします!!出来たら裏有りで!
106 名前:後藤ファミリーU 投稿日:2004/11/30(火) 18:58

ごとーとまっつーの間に生まれてきた最愛の一人娘、美貴。
現在可愛さ真っ盛りの3歳、ハロー保育園のひよこ組。

ホント、マジ可愛いんだよ!園内一超可愛い。

ついでに世界一はまっつーなのさ。

けど、泣き虫で甘えん坊なのが玉にキズ。

まっつーが言うには、ごとーが甘やかし過ぎだからって言ってるけど、あんな可愛い娘に甘くならない親なんていないよっ。

って、話がズレまくったけど、美貴は泣き虫なんだよ。
だから、ちょっとした事で泣いちゃうんだ。
107 名前:後藤ファミリーU 投稿日:2004/11/30(火) 18:58

「ジングルベール♪ジングルベール♪しゅじゅがなるー♪」

今日も今日とて、美貴はX'masソングを歌う。

「みきたん、『しゅじゅ』じゃなくて『すず』だよ?鈴」
「しゅじゅ…?」
「違う違う。鈴、すーず」
「すーじゅっ」
「………」

美貴はさ行に弱い。
本人は『すず』と言ってるんだろうけど、『しゅじゅ』としか聞こえない。
108 名前:後藤ファミリーU 投稿日:2004/11/30(火) 18:59

「美貴、今年もサンタさん来てくれるかなぁ?」

何気なく普通に聞いたつもりだった。
けど、美貴は急にしゅんとし始めた。

「美貴…?」

顔を覗くと半ベソかきそうな顔して拗ねたみたいにムッとしていた。

「美貴、どうした?泣きそうな顔して」

まっつーも美貴の異変に気付いたのか、床に座ってる美貴を抱き上げて自分の膝の上に乗せた。
109 名前:後藤ファミリーU 投稿日:2004/11/30(火) 19:00

「…パパ…ママ……サンタしゃんは、みきみたいになきむしな子のところにはきてくれないの…?」
「「えっ?」」

不安げにごとーとまっつーを見上げて言ってきた美貴。
ごとーはもちろん、まっつーも美貴にそんな事教えてない。
という事は、保育園の友達に吹き込まれたんだろう。

美貴は純粋過ぎる程、純粋だからそういうの信じちゃうんだよ。

その証拠に不安色した目は次第に潤んできた。

ふと、まっつーと目が合って目配せ。
まぁ、可愛い悩み事だもんね。
110 名前:後藤ファミリーU 投稿日:2004/11/30(火) 19:01

「…バカだなぁ。美貴」

まっつーの膝の上に座ってる美貴の脇の下に手を入れて抱き上げる。

「サンタさんは美貴達、子ども達の味方だぞ?
 サンタさんがそんな事するワケないじゃん。
 泣き虫でも美貴は頑張っていい子してるじゃん。
 だから、今年もサンタさん来てくれるよ」
「…ホン、ト…?」
「うん、ホントだよ」

優しく笑いかけ額に口付ける。
すると、美貴は安心したようにふにゃっと笑いごとーの首にぎゅって抱き付いてきた。
機嫌が治るのはまっつーより数倍速いモノで美貴はもう笑顔だ。
111 名前:後藤ファミリーU 投稿日:2004/11/30(火) 19:02

「じゃあ、美貴。今日はもうおやすみしようか?」
「うん」

美貴を抱っこしたまま歩き出そうとしたら

「パパじゃやだっ。ママといく」


ガーン!
『パパじゃやだっ』……すごい…めちゃくちゃショックだ、今…。
きっと悪意はないんだろう、あったら困るけど…。
けど……パパじゃやだって…やだって……。
112 名前:後藤ファミリーU 投稿日:2004/11/30(火) 19:02


後藤真希…24歳
娘の美貴、3歳に『やだ』って言われて本気で落ち込んでます。
もう反抗期なのでしょうか…。


113 名前:幸福論 投稿日:2004/11/30(火) 19:04

たまに…

ごくたまに…

美貴だって不安になる時がある。


今が幸せ過ぎて
あとどれくらいこのまま幸せで居られるんだろう、と
美貴の心の中にいるちっちゃな弱虫な美貴が膝を抱えてる。

そんな自分を無視して美貴は歩いているんだ。

アナタにも知られないように……
114 名前:幸福論 投稿日:2004/11/30(火) 19:05

「あのさぁ、藤本…」
「何ですか?」

いつもの様に矢口さんを足の間に入れて、後ろから抱き付いてテレビを見ていた。
急に矢口さんが真剣な声で閉じ込めた腕の中、体を反転させて美貴と向かい合う形になった。

「最近……元気ないけど、どした…?」
「えっ…?」
「悩み事とかあるの……?」

心配そうな瞳で美貴の顔を覗いてくる矢口さん。
なんか、ちょっと悔しい…。矢口さんに悪いけど。
115 名前:幸福論 投稿日:2004/11/30(火) 19:05

美貴自身は無視して誰にも触れさせないように歩いていたのに
矢口さんはそんな美貴の手を掴んで『自分と向き合えよ。逃げるな』と言っているようで
でも、その手からは『一人じゃないよ』と伝わってくる。

あぁ……この人は、ホントに人をよく見ているんだ…。

心の中に居る膝を抱えたちっちゃな美貴がゆっくり顔を上げ手を差しのべた。

同時に美貴は矢口さんに抱き付くように抱き締める。
116 名前:幸福論 投稿日:2004/11/30(火) 19:06

「藤本……どした?オイラに話してみ?」
「……怖いんです…」
「怖い…?」
「不安なんです…。
 矢口さんの事が好き過ぎて…
 今この時が幸せ過ぎて……
 いつまで続くんだろうって、いつか壊れちゃうんじゃないかって………」

不安で不安でどうしようもなくて
上手く言い表せない焦燥感みたいなのが美貴の心を闇にして。

美貴を締め付けてる。
117 名前:幸福論 投稿日:2004/11/30(火) 19:08

「オイラは………藤本を手放す気ないよ?」
「…えっ…?」

顔を上げると優しく微笑んでる矢口さん。

「…オイラもたまに不安にもなるけど、オイラは藤本を手放す気ない。
 二人で一緒に年を取っていきたい。
 喧嘩しても仲直りしてまた笑って、
 一緒に『おやすみ』って寝て『おはよう』って起きて。
 そんな毎日を過ごしたいから藤本を離さない」
「………」
「大丈夫。オイラ達の愛は永遠だよ…」

ぎゅっと抱き締められて、矢口さんの甘く深い優しさや愛が伝わって来て張り詰めていた糸が切れた。


「…ふぇっ……矢口さんっ…」
「思いっきり泣け。ずーっと一緒に居るから」
118 名前:幸福論 投稿日:2004/11/30(火) 19:08

美貴は矢口さんのその言葉に甘えて、泣き疲れるまで泣いた。
誰かの前で自分の感情を向きだしで泣いたのは久しぶりかもしれない。
矢口さんはずっと美貴の頭を撫でたり、背中を摩ってくれた。
矢口さんをもっと愛しく思えた日だった。


ねぇ、矢口さん。
一生美貴を離さないでください。
美貴も矢口さんを離さないから。



【FIN】
119 名前:マキ 投稿日:2004/11/30(火) 19:37
更新しました。

リク下さった皆さん、ありがとうございます。
やっと私情が終わったんでこれからいろいろと執筆しようと思います。
ですので、少々お時間下さい。

>68(桜桃)様
 理想のやぐみきとマッチしてたようで良かったです。
 是非、今度もリクありましたらお引き受けしたいと思います。
 ご期待に添えられるか分かりませんが。

>103 69様
 みきこんですね。了解しました。
 また頑張りたいと思います。
 これから執筆しますんで待ってて下さい。

>88・104 シンドローム様
 美貴さん可愛かったですか?
 そう言ってもらえると嬉しいです。
 クリスマス編第二話只今更新しました。
 クリスマス編はあと2回続く予定です。
 お楽しみにっ。

>105様
 あやごまですね。
 えっと、裏は書いた事無いんで時間かかると思いますが頑張りたいと思います。
 リクありがとうございます。

えっと、後藤ファミリーもリクも他の短編も頑張っていきますので
応援宜しくお願いします。

BY マキ
120 名前:シンドローム 投稿日:2004/11/30(火) 20:22
マキ様 クリスマス編
すっごく楽しみです!
みきたんかわいすぎです!!!
121 名前:桜桃 投稿日:2004/12/02(木) 00:45
後藤ファミリー最高です!
泣き虫ミキティ、そして娘に甘いごっちん。
その間にいるあやや。
綺麗にバランスが取れていますよね。
心がぽかぽかになる温かい話、凄く良かったです。
122 名前:マキ 投稿日:2004/12/03(金) 22:01

えっと、後藤ファミリー更新します。

初の美貴ちゃん視点です。

123 名前:後藤ファミリーU 投稿日:2004/12/03(金) 22:02

今日は、パパとママとクリスマスのおかいものにちかくのデパートにきました。

ケーキと…おかしとプレゼントと…んーっと、えっと…いろいろとかいにきました。


それで、今はパパとママが今日のごはんのおにくをえらんでいます。

みきはおにくがだいすきです。
124 名前:後藤ファミリーU 投稿日:2004/12/03(金) 22:03

「あっ!サンタさんだぁ!!」

赤いふくきたサンタさんを見ました。
パパとママにはないしょでサンタさんをおいかけます。


「はぁ、はぁ……あれ?サンタさんがいない…」

たいへんです。
サンタさんをおいかけてきたのにサンタさんがいません。

「むぅ…もうソリにのっちゃったのかな」

サンタさんにあえなかったのはちょっぴりさみしいけど、クリスマスにあえるからみきはがまんします。
125 名前:後藤ファミリーU 投稿日:2004/12/03(金) 22:04

「パパぁ、だっ…こ……」

パパがいない!ママもいませんっ。
キョロキョロまわりを見てもどこにもいません。

「…ふぇっ……パパぁ〜っ!ママぁーっ」

パパとママがいないです。
おいてかれちゃったかもしれません。
みきは…パパとママがいないとヤです…。

「うわ〜んっ…パパぁー、ママぁっ…」
126 名前:後藤ファミリーU 投稿日:2004/12/03(金) 22:06


「…どうしたの?ママとはぐれちゃったの?」
「ふぇっ?」

目のまえにしらないおねえさんが立っています。
みきにきいてるんだとおもうけど、ママにしらない人とはなしちゃいけないって言われてるから…。ママに…

「うえっ…マーマぁーっ!パーパぁーっ」
「あわわわっ!?なっちが一緒にパパとママ探してあげるから泣かないで」
「パパぁーっ、ママぁっ」
「あ〜ぁ、いい子だから泣かないで」

おねえさんはみきをだっこしてくれました。
127 名前:後藤ファミリーU 投稿日:2004/12/03(金) 22:07

「ふぇっ……うえっくっ…」
「お嬢ちゃん、お名前は?お姉ちゃんにお名前教えて」
「うえっ…くっ……ごちょー、ごちょーみき…」
「ごちょー?みきちゃん…?」
「ちがうっ、ごちょーみきぃっ」
「だから、ごちょうみきちゃんでしょ?」

おねえさんはみきがなん回『ごとう』と言ってもわかってくれません。

「まぁ、いいや。みきちゃん、パパとママとはどうしてはぐれちゃったの?」

どうして…?
えっと…パパとママがみきのだいすきなおにくえらんでいて……みきがサンタさん見つけて……。

「おにくっ!おにくのところからサンタさんみつけたの」
「お肉?お肉売り場かな…。行ってみる?」
「あいっ」
「よしっ、れっつごー!」

このおねえさんは、やさしい人です。
まいごのみきをたすけてくれました。
128 名前:後藤ファミリーU 投稿日:2004/12/03(金) 22:08

「みきちゃんは、サンタさんに何お願いするの?」
「みき?みきはぁ…おっきいクマさんっ」
「大きいクマさんのお人形かぁ。サンタさんくれるといいね」
「うんっ」

おねえさんのわらったおかおは、とてもやさしくててんしさんみたいです。
129 名前:後藤ファミリーU 投稿日:2004/12/03(金) 22:09


「美貴ー、みーきーっ」

あっ!このこえはっ。

「パパぁ!パパのこえだっ」
「今のが?じゃあ、近くに居るんだね」
「パーパーっ」
「美貴っ!」

いました、パパがいました。
みきを見つけるとすぐはしってきて、おねえさんからみきをだっこしてくれました。

「ふぇっ…パーパぁーっ」

パパにあえたのがうれしくて、みきはないちゃいました。

「良かったね、みきちゃん。パパ見つかって」
「あ、キミが美貴を…?ありがとう、急にいなくなるから心配してたんだ」
「いえいえ、なっちは特に何も。あ、お父さん。みきちゃん、クリスマスに…」
「……んあ?そうなんだ。いろいろとありがとね」
「いえ。では、なっちはこれで…。バイバイ、みきちゃん」

みきはずっとないてたからパパとおねえさんがなにをはなしていたかも、おねえさんがかえったこともわかりませんでした。
130 名前:後藤ファミリーU 投稿日:2004/12/03(金) 22:10

「美貴ぃ、勝手に一人で行っちゃダメじゃないか」
「ごめんなちゃい…」
「まっつーも心配してるから戻ろう?」
「あい」

パパのおかおはすこしおこってました。
けど、ちょっとこまったようなあんしんしたようなへんなおかおでした。

みきはパパがだいすきです。
パパがだっこしてくれるとあったかくてウトウトしてきます。
でも、ママがだっこするとパパとはちがってプニプニしててママのほうがきもちいいです。

みきは、パパもママもだいすきです。
でも、今はねむいからおやしゅみなしゃい…。
131 名前:後藤ファミリーU 投稿日:2004/12/03(金) 22:10


「まっつー、美貴見つかったよ」
「あ、ホントだ。良かったぁ〜」
「寝ちゃったけどね…」
「安心しちゃったのかな、泣いていたみたいだし」
「うん。ごとーが抱っこした途端大泣きだった」
「ホント世話焼かせな子なんだから」
「うん…でも、見つかって良かった」
「見つかったんだから、そんな泣きそうな顔しないの。ごっちん」
「だって、急にいなくなるから…」
「もぉ〜見つかったんだからいいじゃない。早くお家帰って美貴と遊んであげなくちゃ」
「うん。そうだね」

132 名前:マキ 投稿日:2004/12/03(金) 22:20
ふぅ……更新終了です。
美貴ちゃん視点は平仮名ばっかで読みにくいかもしれませんがお許し下さい。

>120 シンドローム様
 後藤ファミリー気に入って下さってありがとうございます。
 今日は美貴ちゃん視点でしたがどうでしょう…?

>121 桜桃様
 最高ですか?ありがとうございます。嬉しいです。
 これからも後藤ファミリーちょこちょこ書いていこうと思ってます。
 気が向いたら覗いてみて下さい。

リク下さった皆様へ
只今執筆中ですのでもう暫くお待ち下さい。
頑張って書きます。

BY マキ
133 名前:マキ 投稿日:2004/12/06(月) 17:22

今日はリクを消化したいと思います。

1,69様リク前回のみきこんの続編です。

2,rina様・105様リクあやごま裏「満月の下 愛を育む」です。

134 名前:みきこん 投稿日:2004/12/06(月) 17:24

数日前、藤本さんにプロポーズされました。

『結婚しよう』と。

嬉しくて嬉しくて愛ちゃん達にもその事を話したのに

ついこないだ藤本さんに告げられました。


『あの、さ…紺ちゃん』
『なんですか…?』
『こないだのプロポーズ……保留にしてくれないかな…?』
『ご、ごめん!!と、とにかくそうしといて!』

私の前で両手をパンッと合わせて頭を深々く下げる藤本さんに私は何も言えなかった。

135 名前:みきこん(続編) 投稿日:2004/12/06(月) 17:26

「……破談って事なのかなぁ………」

やぐっちゃん、石川さん、飯田さん、吉澤さんに囲まれるように何やら話してる藤本さんを見つめて溜息混じりに呟いた。


「……このまま別れちゃったらどうしよ………」

一度落ち込むとそのまま落ちていくのが私の悪い癖。

「あさ美ちゃん、えっれ暗いで?」
「どうしたの…?」

落ち込んでいたのが顔に出ていたのか愛ちゃんと里沙ちゃんが話し掛けて来た。

「あさ美ちゃん、何か悩んでるの?」
「あっしらなら聞くで」

さすが同期。
こういう時に一番頼れる仲間。
136 名前:みきこん(続編) 投稿日:2004/12/06(月) 17:26

そして、私が藤本さんにプロポーズされたのに保留にされた事を二人に説明しました。


すると、二人は

「「なぁ〜んだ。あさ美ちゃん、知らないんだぁ」」

と声を揃えて言われてしまい、私は何の事やらさっぱりで…。

「知らないって何を…?」
「もっさん、あさ美ちゃんにプロポーズしたのが中澤さんにバレてこないだひがまれたんだよ」
「…えっ…」
「やから、今アダルトチームで中澤さんを説得させる案を話し合っとってぇ。あさ美ちゃんに合う式場も探しとる」
「愛ちゃん!一番最後の事は言っちゃダメじゃんっ」
「ああっ!?そうやった!
 藤本さんにはあっしから聞いたって言わんといてな。
 じゃないと、シメられてまうっ」
137 名前:みきこん(続編) 投稿日:2004/12/06(月) 17:27


な、な〜ぁんだ……。
破談になったんじゃないんだ…。私のために藤本さん頑張ってくれてるんだ。


今まで不安だった気持ちがスゥーッと消えて、プロポーズされた時みたいに嬉しい気持ちになりました。


やっぱり藤本さんは優しい人です。
でも、ちゃんと保留にする理由を教えてほしかったな。

138 名前:みきこん(続編) 投稿日:2004/12/06(月) 17:28

中澤さん、お先に失礼します。
私、紺野あさ美……藤本美貴さんと結婚します。
だから、早く私達を認めてくださいね。



【FIN】
139 名前:マキ 投稿日:2004/12/06(月) 17:31
69様、すみません。
前後の話ではなく後日だけの話になってしまいました。
ご期待に添えられてなかったら本当にごめんなさい。

続いて、あやごま「満月の下 愛を育む」です。
140 名前:満月の下 愛を育む 投稿日:2004/12/06(月) 17:33


別に今日はそんなスる気はなかったんだけど、
まっつーがあまりにも綺麗だったから…

141 名前:満月の下 愛を育む 投稿日:2004/12/06(月) 17:34

「…あれ?まっつー…?」

お風呂からあがるとリビングに居たはずのまっつーがいなかった。

どこにいるのか部屋をキョロキョロ見渡してまっつーを探す。


部屋には誰もいなかったけど、ベランダの窓が少し開いていた。

「…ベランダ…?」

ベランダに顔を出してまっつーを探す。
142 名前:満月の下 愛を育む 投稿日:2004/12/06(月) 17:35

そこに確かにまっつーは居たんだけど、
夜空に浮かぶ満月を見上げてるその横顔はとても美しくて…
普段のまっつーからは想像出来ないくらい大人っぽく綺麗だった。


「……あ、お風呂あがったんだ。ごっちん」

アタシの存在に気付いたまっつーが振り向いて、いつものようにふにゃっと笑う。

さっきまで見ていた表情とのギャップにときめくアタシの胸。

「んぁ…何してるの?」
「今日の月はキレイだなぁって見てたの」
「ふ〜ん……そんな薄着じゃ風邪、引くよ?もう冬なんだから」
「にゃはは、そうだね」

今日はやけに素直でベランダから出てくるまっつー。
143 名前:満月の下 愛を育む 投稿日:2004/12/06(月) 17:35

窓とカーテンを閉めてアタシに背を向けてるまっつーをそっと抱きしめた。


自分でもよく分かんないけど、まっつーが欲しい…。
まっつーの中にアタシを確立させたい
そんな想いがアタシを動かした。


「わっ。急にどうしたの?ごっちん」

急に抱きしめたから驚いて振り返るまっつー。
その瞬間に唇を重ね、何度も口付けて舌を絡める。

「んんっ……ごっ…ち……ふっ…」

何度も何度も口付けて絡めて、まっつーの言葉を飲み込んで。

だんだんと体の力が抜けてきてるまっつーの体を床に押し倒して、さらに深く口付ける。


「ふぅっ……んはぁ…」

唇を離すとアタシ達の間を透明な糸が繋がっていた。
144 名前:満月の下 愛を育む 投稿日:2004/12/06(月) 17:36

「…まっつー……シていい…?」
「ふぇ!?あ、明日も仕事…っ……」
「それはアタシも同じだよ。…いいでしょ?アタシ、まっつーが欲しい」

アタシを見上げていたまっつーは急に大人しくなって、頬を赤らめながらゆっくりうなづいてくれた。

それを合図に首筋に顔を埋めながら服を脱がす。

「…ぁっ……んんっ…」

胸を愛撫していくとビクンッと体を強張らせ甘い声を出す。
アタシはもっとまっつーに感じてほしくて弱いやり方で攻めていく。
145 名前:満月の下 愛を育む 投稿日:2004/12/06(月) 17:37

「んぁっ……ひゃうっ!ふあぁ…っ…」

まっつーのそこに触れるとまっつーの体が跳ねる。
アタシが与える刺激に反応してくれたのが嬉しくてまた弱いやり方で攻めていく。

「んぅ…っ…あっああっ……」

指を入れて動かすとその刺激に反応してくれるまっつー。
だんだん窮屈になってきて、それを強引に突き立てた。

「っ……やぁっ!あっ、んぁっ……ふぁぁぁっっ!!」

大きく体を跳ねらせ床に沈んだ。

トロンとした目のまま息を整えてるまっつーの頬にキスを落とす。
146 名前:満月の下 愛を育む 投稿日:2004/12/06(月) 17:37

「まっつー…背中、痛い…?ごめんね」

まっつーのつらさも考えずヤったのを少し後悔した

「…これで、きもちくなかったら……怒るけど、今回は許す…」

顔を赤くしたまま答えるまっつーをギュッと抱きしめてまたキスをした。


満月の光りに照らされたまっつーがあまりにも美しかったのは、
アタシが満月のせいで狼になったのかもしれないとベットで隣に眠る愛しいまっつーの寝顔を見ながら思った。



【FIN】
147 名前:マキ 投稿日:2004/12/06(月) 17:41

rina様・105様リクあやごま裏でした。

ホント駄文ですみません。裏初めて書きました。
ご期待に添えられなくてホントすみません。

えー、裏を書いたんで下げます。

BY マキ
148 名前:マキ 投稿日:2004/12/06(月) 17:42
やっぱり落とします。
149 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/12/07(火) 16:51
あやごまリクしたものです。なんか、綺麗で良かったです!ありがとうございました☆
150 名前:桜桃 投稿日:2004/12/09(木) 20:30
凄く良かったです。
ほのぼのとしたものも書けて、裏も書けるのは羨ましいです。
で、リクなんですがみきやぐの裏をお願いします!
151 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/12/11(土) 10:31
あやごまかなり萌えた
152 名前:優しさが連れてきた不安は愛に変わる 投稿日:2004/12/12(日) 01:55

深夜までの仕事を終わらせたアダルトチームの真里達は事務所が用意したホテルに泊まっていた。
さすがにこの年の瀬で大所帯の一人一部屋は厳しく二人一部屋だった。
真里の同室は恋人の美貴だったが、いつものように抱きしめたりキスをしてこない美貴に真里は不満や不安をいだいた。

何も仕掛けてこないで隣のベットで寝息を立てている美貴が今の真里には近くても遠く感じている。


真里はゆっくり自分が寝ていたベットから降り、隣の美貴が寝ているベットに近寄る。
そして、ギシッとベットを軋ませて美貴の上に跨がり美貴の両手を顔の横で押さえ込んだ。
153 名前:優しさが連れてきた不安は愛に変わる 投稿日:2004/12/12(日) 01:55

「…んっ……んぅ……?」

急に押さえ付けられたような重みを感じた美貴は目を覚ました。

「……矢口、さん…?」
「…ねぇ、なんで今日何もしてこないの?」
「…えっ…?」

切なさを含んだ真里の声が発した言葉を美貴はまだ覚醒しきってない頭で理解しようとした。

「…オイラの事、興味なくなっちゃった……?」
「い、いや!そんなんじゃ…っ……んぅっ…」

美貴の言葉は真里に唇を塞がられ最後まで言えなかった。
真里の舌が美貴の口内で暴れ、息をつく間を与えないくらい深く激しく口付けられる。
美貴は抵抗する力を失い、されるがままに真里を受け入れた。


「…っ……ふぅ…はっ、はぁ……」

やっと真里が唇を離すと二人の間を透明な糸が繋がっていた。
154 名前:優しさが連れてきた不安は愛に変わる 投稿日:2004/12/12(日) 01:57

「や、矢口さ…っ…んっ…ぁ……」

真里が美貴の胸に触れるとビクッと体が強張る。
美貴の好意で真里のために付けていたベットサイドのライトだけが二人を燈している。

「…藤本って感じやすかったんだ…」
「ぁ……ち、違っ…んぅ…っ…」

真里の手が美貴の蕾を刺激し始めた。
ライトに照らされた美貴の顔は赤く、目をもうすでに泣きそうなくらい潤んでいた。
何故、美貴がここまで目を潤ませているのは今日初めて真里に攻められているからだ。
そして、美貴を攻めてる真里はというと初めて見る美貴の受けの反応に理性は崩れ始めていた。


「ふぅ…っ……あ、あぅ…んんっ…」

蕾に口を寄せて噛むと美貴はさっきより声をあげる。

徐々に刺激を強くしていくと美貴の反応は大きくなる。

最終地点にたどり着く頃にはもう目を開けていられなくなっていた。
155 名前:優しさが連れてきた不安は愛に変わる 投稿日:2004/12/12(日) 01:57

「ぅっ……ああ!ふっ…ゃっ、やぁ……」
「ヤじゃないくせに…」

突起を刺激するとビクンッビクンッと体を震わせ、シーツをキュッと強く握った。
真里が刺激を与える度に美貴は「いやいや」と言った。
それは真里の刺激が美貴をおかしくさせてるのが美貴には少し怖かったからだ。しかし、美貴は真里の刺激から抜け出せるほど力や理性は余ってなかった。

「んあっ!ふぁ……やぁっ、ああっ……ゃっ…」
「藤本、可愛い…可愛いよ美貴…」

真里はどんどん刺激を強くしていき、美貴を絶頂に追い込んでいく。

「やっ、ああ!やぐ、ちさ…っ……矢口さっ………ふぁぁぁぁっっ!!」

真里が奥を突き立てると美貴の体がビクンッと大きく跳ねベットに沈んだ。
156 名前:優しさが連れてきた不安は愛に変わる 投稿日:2004/12/12(日) 01:58

美貴が落ち着きを取り戻したのは、それから大分経ってからだった。

「あの、さ……寝込み襲ったのは謝るけど、そんなに恥ずかしがらなくてもよくない…?」

真里は隣で背を向け顔を見せない美貴に話し掛けた。
行為が終わってから美貴はずっと顔を赤くしたまま真里に顔を見せないのだ。

「………」
「…ねぇ、もっかい聞くけどさ……なんで今日何もしてこなかったの…?」
「……さんが…だよ……」
「えっ…?」
「…矢口さんが美貴のせいで風邪とか引いちゃったらヤだから……」
「……そっか……でも、そんなやわな体じゃないからさ、急に求めないなんてやめて…。不安になる…」

真里は美貴の後ろから抱き付く。すると、美貴は体を回転させ真里を正面から抱きしめた。

「こ、今度からは不安にさせないようにしますから…」
「うん…」


甘い優しい口付けを交わし、二人は眠りについた。
真里の不安が引き寄せたこの行為は二人の愛をさらに深めた事は二人が誰よりも一番知っている。



【FIN】
157 名前:マキ 投稿日:2004/12/12(日) 02:10
えぇー、桜桃様リクやぐみきの裏でした。
裏を書いたので落とします。


では、レス返しを。

>>149
 あやごま良かったですか?
 初裏だったんでかなり不安でしたがそう言って頂けて嬉しいです。
 リクありがとうございました。

>>150 桜桃様
 リク頂きましたやぐみきの裏を書きましたが、私の中で美貴さんは総受けなイメージがあるので
 あんな風になってしまいましたがご期待に添えられてなかったらごめんなさい。
 そして、お褒めの言葉ありがとうございます。
 とても嬉しいのですがかなり照れくさいです。
 もっともっと精進出来るように頑張ります。
 では、リクありがとうございました。

>>151
 萌えましたか?そう言っていただけると嬉しいです。
 何度も言いましたが裏は書いた事なかったんでかなり不安でした。
 これからも頑張っていきますので応援宜しくお願いします。

次回は多分近日に『後藤ファミリーU』を載せようと思います。
あと、裏を載せた場合は落としますので皆様ご協力お願いします。

BY マキ
158 名前:桜桃 投稿日:2004/12/12(日) 20:42
藤本さんの受け、最高です!
基本は攻めな藤本さんが受けの立場ってすごくいいですねっ。
後藤ファミリーUも楽しみにしてます。
159 名前:後藤ファミリーU 投稿日:2004/12/12(日) 21:25

「すきすきっす♪キスをくーだぁさーい♪」

いつものように今日も歌を唄ってる美貴。
だけど、唄ってる曲は…

「すきすきっす♪キスはひーとーりじゃでーきませんー♪」


こんな曲を唄われたら父親的にいろいろと哀しい。

「はぁ……ねぇ、まっつー…」
「ん?どーしたの?」
「美貴が唄ってる曲…ごとー的に哀しいんだけど…」
「………考え過ぎよぉ。まだ3歳なのに今からそんなに心配してどうするの?」

呆れたように、にゃははと笑いながら言うまっつー。

「あと、十数年もしたら今日のX'masも彼氏とかと過ごすのにさぁ」

ガーン!
一番気にしてる事をサラっと言わないでよ、まっつー。
美貴が誰か彼氏を連れてくるなんて……考えたくもない!
160 名前:後藤ファミリーU 投稿日:2004/12/12(日) 21:25

「…ちんっ、ごっちん」
「んあ?」
「顔、怖いよ?」
「だって、まっつーがあんな事言うから」
「ごめん、ごめん」

ふにゃりと笑うまっつー。
そんな顔されるとなんだかんだ言って許しちゃうんだよな。


そういえば、さっきから美貴の歌が聞こえてこないな。

「美貴?」

フッと美貴の方を見ると、X'masのせいでいつもより騒いでいたからか床に寝転がって寝息を立てていた。

「寝ちゃってるじゃん、美貴」
「ふぇ?あ〜ぁ、騒ぎ過ぎだねぇ。みきたんは」
「まぁ、早く寝てくれた方がごとー的にはプレゼントを置きやすいんだけどね」
「ごっちんは私とみきたんだけのサンタさんだもんね」

ちゅって口付けられてそう言われた。

嬉しい事言ってくれるなぁ、ごとーの可愛い奥さんは。

「クスッ……そうだね」

まっつーの言葉に顔を緩ませながら、床に寝てる美貴を抱き上げて寝室に連れて行く。
161 名前:後藤ファミリーU 投稿日:2004/12/12(日) 21:26

子供の成長っていうのは早いモノで美貴もどんどん重くなっていってる。

いつか美貴だけのサンタさんが現れるまでパパが美貴のサンタさんで居させてね。

Merry X'mas 美貴



【FIN】
162 名前:マキ 投稿日:2004/12/12(日) 21:33

短いですが、後藤ファミリーUクリスマス編終了です。
シメがしっくりきませんがお許し下さい。

では、レス返しを。

>>158 桜桃様
 駄文ですみませんでした。もっと勉強して上手く書けるよう努力します。
 後藤ファミリーUあげました。いつかVもあげようかと執筆中ですのでそちらも楽しみにして頂けたら嬉しいです。


BY マキ
163 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/12/13(月) 21:57
後藤ファミリー
好きっす なんかほのぼのしてて
164 名前:ちいちゃんのかげおくり 投稿日:2004/12/13(月) 23:28

だいぶ昔、小学校低学年の時に国語の授業で習った。


太陽に背を向けて地面に映った自分の影を見つめる。


1…2…3…4…5…6…7…8……
「くぅ〜…、じゅうっ!!」

10秒間ただジーッと見つめて青空を見上げた。

すると、その青空には

「えへへっ……ちいちゃんのかげおくり…」

地面に映っていた自分の影と同じのが真っ青なキャンパスの空にも映る。

美貴はこの遊びが好き。
快晴な空の時には毎回やってる。
165 名前:ちいちゃんのかげおくり 投稿日:2004/12/13(月) 23:30

「み〜きたん!」
「あ、亜弥ちゃん」
「またちいちゃんのかげおくり、やってるの?」
「うん」
「ホント好きだね?ちいちゃんのかげおくり」
「うん…」

話の内容なんて『戦争』時代の事しか覚えてない。
内容とかよりもこの遊びがすごく気に入って何度もやった。


自分の影が空に映る嬉しさ
これが習った頃と何一つ変わらないのが今の美貴には一番嬉しかった。


街はどんどん都会化していき、高層ビルやマンションが立ちはだかり、美貴達もどんどん年を重ね成長していく。
変わり行く流れ行く時代や時間の中で、空は果てしなく高く広く青く変わらない。
そして、美貴の隣に亜弥ちゃんがいる事も変わらない。

変わらないモノがあるから、それを守り続けようと思い、
そんな思いを忘れないように美貴は『かげおくり』をする。
166 名前:ちいちゃんのかげおくり 投稿日:2004/12/13(月) 23:31

「亜弥ちゃん」
「ん?」
「空が青いね」
「うん」
「空はずっとずーっと青いまま変わらずにいろんな時代を見てきた」
「…うん」
「その時代ごとにいろんな人が空を見上げて、いろんな想いを抱いたんだと思う。
 哀しみだったり、喜びだったり、悩みや疑問、苦しみ、切なさを抱いたりしていろんな人の生き方や生き様があったんだよね」
「…うん」
「空はいつの時代も変わらず青かった……だから、美貴は空と同じようにいつの時代も変わらずに亜弥ちゃんといつも一緒に居たい」
「えっ…?」
「美貴は亜弥ちゃんとずっと一緒に居たいな」

亜弥ちゃんの手を握り、ふにゃっと笑いながら見つめた。
すると、亜弥ちゃんは美貴の手を握り返して

「…私もみきたんとずっと一緒が居たい」
「うん。ずっと一緒に居よう」
167 名前:ちいちゃんのかげおくり 投稿日:2004/12/13(月) 23:31

二人で手を繋いで二人の影をジーッと見つめる。

「「い〜ち……に〜……さ〜ん……し〜……ご〜……ろ〜く……し〜ち……は〜ち……きゅ〜う……、じゅうっ!!」」

二人で10秒数え青空を見上げると手を繋いでる二人の影。

「「えへへっ」」

空に映った影を見て二人は顔を見合わせて無邪気に笑った。


亜弥ちゃん、影が空に届いたから美貴達もいろんな時代見て行けるよ。


美貴にとって『かげおくり』は、『願いを架ける橋』だった。



【FIN】
168 名前:マキ 投稿日:2004/12/14(火) 00:00
一体何を書きたかったんでしょう・・・?
衝動に任せて書いてしまったため、ちょっと変かも知れません。

>>163
 気に入ってくれてありがとうございます。
 頑張って書きますので微笑ましい眼差しで後藤ファミリーを見守っていて下さい。

BY マキ
169 名前:69 投稿日:2004/12/14(火) 11:24
レスが遅れてすいません
できれば前後両方のほうがいいですけど
どちらかでよかったので、気になさらないでください

それでは、リクエスト
こんみきの裏
あやこん(こちらは内容問いません)
よろしくお願いします
170 名前:AM 投稿日:2004/12/15(水) 05:04
リクなんですけど、難しい所で亜弥ちゃんと矢口さんなんてゆうのをお願いします。
171 名前:罰ゲームの続き… 投稿日:2004/12/17(金) 22:12

「藤本さん」
「は、はい…」
「自分が何をしたか分かってますよね…?」


えー、藤本美貴ただいまヤバイ状態に置かれてます。

なんと、あの紺ちゃんに押し倒されて見下ろされてます。
しかも、何故か紺ちゃんは怒ってるっぽい。
美貴、なんかしたっけ…?
172 名前:罰ゲームの続き… 投稿日:2004/12/17(金) 22:13

「あの…紺ちゃん?美貴、なんか怒らせるような事した…?」
「…今日、なんのお仕事してましたか?」
「えっとぉ…、フットサルと番組の収録…」
「吉澤さんやれいな、やぐっちゃんや松浦さんに何かされてたりしてましたよね…?」
「…あっ…」

思い出した。収録の合間にゲームやってて、それで負けた人が罰ゲームでキスしたりお姫様抱っこしたりしてたんだ。

あちゃー…紺ちゃんに見られていたのは不覚だった。


「ということで、お仕置きです」
「ふぇ?ちょ、待っ……んっ、んぅっ…!」

急ににこやかに笑ったかと思ったら、美貴の唇を塞がられた。
口内で激しく紺ちゃんの舌が暴れまわり、乱暴に絡めとられる美貴の舌。
息をつく間を与えてくれないくらい激しい口付けに美貴の体は抵抗する力を失った。
173 名前:罰ゲームの続き… 投稿日:2004/12/17(金) 22:13

「ふぁ……んっ、んぅ…はっ…」


ちょっと待って……紺ちゃんってこんなにキス上手かったっけ…。


美貴が紺ちゃんのキスの虜になり始めると紺ちゃんは美貴の服を脱がし始めた。

そして、今までの照れ屋で恥ずかしがり屋な紺ちゃんとは思えないテクニックで美貴はただただ乱されていくしかなかった。


今日学んだ事。
紺ちゃんを怒らせると亜弥ちゃんの数倍恐い。

これからは怒らせないように気をつけなくちゃ。
美貴が美貴じゃ居られなくなる。



【FIN】
174 名前:マキ 投稿日:2004/12/17(金) 22:18

更新以上です。

それでは、レス返しを。

>>69
 今回リクでありましたこんみきの裏を載せましたが裏の場面を書けなくてすみません。
 私の中でこの二人は総受けの位置にいますので、受け同士の裏は書けませんでした。
 ごめんなさい。
 そして、もう一つのリクあやこんは今執筆中ですのでもう暫くお待ち下さい。

>>170 AM様
 レスありがとうございます。
 えー、あやまりのリク引き受けました。
 これから、執筆しますのでもう暫くお待ち下さい。

BY マキ
175 名前:付き人兼幼なじみ 投稿日:2004/12/17(金) 22:22

「お疲れ様でーす」

「ありがとうございましたー」


行き交うスタッフさんの間を挨拶しながら通り過ぎる。

「後藤さん、また今度よろしくお願いします」
「あ、はいっ。またよろしくお願いしますね、お疲れ様でしたぁ」

可愛く笑顔でプロデューサーさんと会話する後藤さん。

その笑顔は誰が見ても完璧だ。
176 名前:付き人兼幼なじみ 投稿日:2004/12/17(金) 22:22

後藤真希、19歳。
只今人気急上昇の新人アイドル。


後藤真希
超過密スケジュールをこなす19歳。


後藤真希、職業アイドル。
美貴の幼なじみ。

177 名前:付き人兼幼なじみ 投稿日:2004/12/17(金) 22:23

「後藤さん、次1時間の休憩を挟んで雑誌の取材です」
「うん、分かった」

楽屋に入ってソファに深く腰掛けて頭を背もたれに置いてる。

「後藤さん、何か飲みますか?」
「……今…二人っきりだよ?ミキティ」
「…えっ…?」
「二人っきりの時は上下関係なし、でしょ?」
「……うん、そうだったね…ごっちん」

美貴は、後藤真希の付き人。
最初はごっちんにも反対された。
けど、美貴は一番近くでごっちんを支えたかったんだ。
178 名前:付き人兼幼なじみ 投稿日:2004/12/17(金) 22:23

「ミキティ、隣座って?」
「うん?分かった」

ごっちんに言われた通り隣に座ると

 ドサッ!

「ひゃあっ!?」

急に押し倒されて、ごっちんが覆い被さってきた。

「ちょっ…ご、ごっちん……何すっ」
「すぅー…すぅー…」
「寝て、る…」

美貴を押し倒して抱き付いたまま、ごっちんは寝てしまった。

「最近、忙しかったもんね。ゆっくり寝てね」


美貴は、アイドル後藤真希の付き人でもあり幼なじみ。

誰よりも近くで応援してるよ?ちゃんと支えるからね。

頑張れ、ごっちん。



【FIN】
179 名前:眠れない夜は… 投稿日:2004/12/18(土) 14:56

昔から嫌な事があると一人じゃ眠れなくなる。
どうしてかなんて分からないけど、何か不安で潰されそうになるんだ。

今日、仕事でちょっと嫌な事があって気にしないようにしてたんだけど、
こうやってホテルに泊まってるとやっぱり気にしちゃって眠れない。
目を瞑るとその時の残像が見えて、また落ち込んで、もう一度寝ようとしてもまた…。
ホテルに泊まってるのはオイラしかいないから、メンバーの部屋に行く事も出来ないし。
だから、こういう時のホテル泊まりは嫌い……。
独りだと、寂しいと、不安で、見えない闇に包まれそうで、怖い。
幽霊も怖いけど、オイラはこっちの方が数倍怖くて嫌い…。
180 名前:眠れない夜は… 投稿日:2004/12/18(土) 14:56

もう寝てるのかな、藤本は。
こういう時、必ず恋人の顔が浮かぶ。
ちゃんと御飯食べたかな、偏ってないかな、明日ちゃんと起きてくるかな、など……。いろんな事を想う。
その想いは届かなくて、オイラが眠れないっていうのも知らない。
メールや電話をすればいいのかもしれない。
けど、大事な休息時間をオイラのせいで奪いたくない。
休息時間はちゃんと取って欲しいし、その時間は藤本のモノだから。

けど、会いたいよ……。…藤本……。

181 名前:眠れない夜は… 投稿日:2004/12/18(土) 14:57

『コンコン』

ドアがノックされた。

誰だ?こんな時間に。

オイラはそう思いながらドアの方に行って開ける。

「………。」

開けて、オイラは目を疑う。

だって、そこにはオイラが一番会いたかった人がいたから。

「固まる程、驚かなくてもいいじゃないですか。」
「…え?だって…。えっ?」

驚きすぎて言葉が上手く出てこない。

「とりあえず、中入りますね。」
「あ、うん…。」

そう言って、藤本を中に入れるとオイラのベットの端に座った。
182 名前:眠れない夜は… 投稿日:2004/12/18(土) 14:57

「この時間でも起きてるって事は、急いで来て正解でしたね。」

そういう藤本の額には微かに汗をかいていた。

ホントはもっとかいてたんだと思う。拭った跡があった。

「なんで、来たの…?」

隣に座りながらオイラは聞く。

藤本とは昼間の仕事の時にしか一緒にいなかったからオイラが落ち込んでるとは知らないはず。

「…なんでって…。…矢口さんが美貴を呼んだんじゃないですか。」
「えっ?オイラ、呼んでないけど…。」
「美貴は呼ばれて来ましたよ?
 心の中の矢口さんが美貴の事を呼んでいたから。」

藤本はエスパー…?
183 名前:眠れない夜は… 投稿日:2004/12/18(土) 14:58

「仕事で嫌な事あったみたいですね。こんな時間まで起きてて、その浮かない顔を見ると。」
「……うん、ちょっとね…。」
「無理に一人で寝ようなんてしなくていいんですよ。
 眠れない時は美貴を呼んで下さい。
 お互い地方とかじゃない場合は、いつでも飛んで来ますから。」

フワッと優しく肩を抱かれて抱きしめられる。

藤本はすごく暖かくて、今までの不安とか眠れなかったのが嘘みたいに消えてく。

そのまま、2人一緒にベットに抱き合った寝転がる。

「眠れない時は美貴がこうやってしてあげます。
 これは、美貴だけの特権です。他の誰かにはさせません。
 してもいいのは、美貴が傍に居れない時だけです。」
「……うん…。」

耳元で聞こえる藤本の優しいちょっと独占欲が入った声を聞いてるとだんだん眠くなってきた。
184 名前:眠れない夜は… 投稿日:2004/12/18(土) 14:59

「明日にはきっといい朝が迎えれますよ。美貴が傍にいるんですから。」

どこからそんな自信が出るのか分からないけど、オイラもそんな気がする。

「ずっとこうしてますから、今日はもう安心して寝て下さい。」

そう言って、額にキスを落としてくれた。

「…おやすみ、藤本……。」
「…おやすみなさい、矢口さん。」

そのまま藤本に抱かれながらオイラは眠りについた。

さっきまでの不安も何もなくて…。
あるのは藤本が傍に居るという安心感と、
明日はきっといい朝を迎えられるという自信。

藤本。
明日、起きたら特別におはようのチューしてあげるね。


Fin
185 名前:桜桃 投稿日:2004/12/19(日) 00:13
やっぱり、幼なじみっていいですよね。
私にも居るのですが、何かが違うんですよね。
赤の他人とは。それを改めて感じました。

そして、みきやぐも素敵でした。
こういう矢口さんの弱い部分に気付いてあげる藤本さんというのが、
私の理想のみきやぐなんですよね。
藤本さんの優しさが凄く良く出ていて、良かったです。
186 名前:名無し読者 投稿日:2004/12/23(木) 10:57
みきよしお願いできますかねぇ・・
187 名前:名無し読者 投稿日:2004/12/23(木) 10:59
すんません上げちゃいまして
188 名前:マキ 投稿日:2004/12/23(木) 17:44
69様リクあやこん、『生徒会長とクリスマス・イブ』
189 名前:生徒会長とクリスマス・イブ 投稿日:2004/12/23(木) 17:45

私の恋人は、この学校の生徒会長。
頭は良いし運動もそこそこ出来て、優しくて恥ずかしがり屋で可愛いちょっと天然入ってる生徒会長。

そんな生徒会長と付き合い始めて初めて迎えるクリスマス。
イベント事が大好きな私は超浮かれモードで終業式の校長先生の長ったらしい話も寝ないでちゃんと聞いていたのに
生徒会長と副会長の私は生徒会で二人っきりで生徒会の仕事をしている。
190 名前:生徒会長とクリスマス・イブ 投稿日:2004/12/23(木) 17:46

「生徒かいちょー」
「…あ、はい。なんでしょう?」
「今日、何の日か分かってる…?」
「えっと、クリスマスイブですよね」
「そう、クリスマスイブ。
恋人達はイルミネーションで彩られた街を仲良く手を繋ぎながら歩いたりする日!
なのに、なんで私達は生徒会室にいるワケ?」
「なんでって保田先生に用事を頼まれたから」
「…もう!紺ちゃん!!
私達が付き合い始めて初めて迎えるクリスマスなんだから、もっと恋人らしい事したいとは思わないの!?」

全然クリスマスらしい事も話題を振ってこない紺ちゃんに対して、さすがの私も嫌気がさして怒った。

私がこの日をどんだけ楽しみにしてたか全っ然分かってないんだから!
191 名前:生徒会長とクリスマス・イブ 投稿日:2004/12/23(木) 17:47

「……あと、10分我慢してください」

紺ちゃんは時計を見てそう言うとまた資料に顔を向けてしまった。

今日の紺ちゃん、冷たいよ…。


私は頬を膨らましたまま紺ちゃんの言い付け通り10分大人しく待った。

そして、10分後紺ちゃんは資料を片付けて鞄を持ちながら立ち上がった。

「さて、そろそろ行きましょうか?」

私の手を取り紺ちゃんは歩き始める。
でも、紺ちゃんが歩いていってる場所は下駄箱の方じゃなくて視聴覚室だった。
192 名前:生徒会長とクリスマス・イブ 投稿日:2004/12/23(木) 17:47

「ちょ、紺ちゃん!?帰るんじゃないの?」
「クリスマスくらい生徒会長でもハメを外したいですからねぇ」
「はっ?ちょ、どういう事?」

視聴覚室に入るやいなや私を椅子に座らせて電気を消した。

全然、紺ちゃんの行動が読めない私は慌てるばかり。

「こ、紺ちゃん!?学校でヤるなんて紺ちゃんらしくないよっ。止めようよっ」
「はい?何を言ってるんですか…私がそんな事するワケないじゃないですか」

紺ちゃんは冷静に言葉を返すとパチッとなんかのスイッチを入れた。
そして、ホワイトボードがあるはずの前には白い布が降ろされそこに映像が映し出される。
193 名前:生徒会長とクリスマス・イブ 投稿日:2004/12/23(木) 17:48

「松浦さん、映画が好きなの思い出したんで今日は二人で映画館を貸し切った感じで映画を見ようかと思いまして…」

優しい口調で、でも少し照れてる声で話しながら私の隣に座る紺ちゃん。

紺ちゃんがこんな事してくれるとは全然思ってなかった。
紺ちゃん、イベント事になると強気になるんだから…。
私のペースに持ち込め無くなっちゃうじゃん。


でも、貸し切り手作り映画館すごい嬉しいよ。
もうちょっとクリスマスらしいプレゼントが良かったけど、的を外してくるのが紺ちゃんらしくて憎めない。


明日はちゃんと恋人らしい事しようね!生徒会長♪



【FIN】
194 名前:マキ 投稿日:2004/12/23(木) 17:54
更新以上です。
紺ちゃんが紺ちゃんらしくないし、あややがあややらしくありません。
とんだ駄文になってしまってすみません。

>>185 桜桃様
 幼なじみって何処か他の人とは違いますよねぇ。
 そういうのを改めて気付いて貰えて光栄です。
 そして、やぐみきなんですがこれは大分前に書いた奴です。
 多分、夏ぐらいに書きました。矢口さんは暗い部屋では寝れないという話を元に書いた奴です。
 桜桃様の理想のやぐみきを書けて良かったです。

>>186
 みきよしですね。かしこまりました。
 年末年始で多少時間がかかってしまうと思いますが、頑張って書きたいと思います。

BY マキ
195 名前:マキ 投稿日:2004/12/27(月) 17:08

186様リクよしみき、『君を傷つける前に』
196 名前:君を傷つける前に 投稿日:2004/12/27(月) 17:13

あたしには、双子の妹がいる。
彼女とは顔も性格も似てないし、血液型も違う。
あたし達は、二卵性双生児で妹の名は『美貴』。
あたしとは違い、女の子らしい子だ。
あたしは、この十数年間ずっと美貴が好き。
197 名前:君を傷つける前に 投稿日:2004/12/27(月) 17:14


「ひとみぃ、今日お母さんもお父さんも帰って来れないってー」
「マジかよ…。美貴、飯よろしく」
「えぇー!?…チャーハンでいい?」
「うん」

不服そうなリアクションしながらもなんだかんだ言って作ってくれる。
というより、料理は美貴で片付けはあたしって役割が決まってる。

美貴が作った味が薄いチャーハンを食べて、あたしが皿洗いをしてる間に美貴は入浴。
美貴の入浴は約1時間。もう解り切った事。
その間にあたしがテレビを見るのはいつもの事。
198 名前:君を傷つける前に 投稿日:2004/12/27(月) 17:15

「美貴ぃーっ、半乾きのままあたしの前に座んなよ。冷てぇーよ」
「いいじゃーん」
「よくないっつうの。お前、風邪引きやすいんだから」

お風呂から上がった美貴があたしの伸ばした足の間に座るのもいつもの事。
ちゃんと乾かしてない美貴の髪をタオルでちゃんと拭いてやるのはあたしが絶対誰にも譲らない役目。


あたしと美貴は仲が良すぎるらしい。まぁ、あたしとしては嬉しいんだけど。
周りは甘えたがりの美貴をあたしが甘やかしてるからだと言う。
でも、こんな風に過ごすのはいつも両親がいない時だけ。
それは、両親の前だと美貴は大人ぶるから。あたしの前じゃないと甘えられないのが美貴。
だから、あたしは美貴への感情を手放せない。
199 名前:君を傷つける前に 投稿日:2004/12/27(月) 17:17

「サラサラだな、美貴の髪…」

乾いたか確かめるフリして美貴の髪に指を絡ませた。

「そうかな?お風呂上がりだからじゃない?
 亜弥ちゃんとかごっちんの髪の方がサラサラだよ。あ、あと愛ちゃんとか」

美貴の口から他の人の名前が出ると毎回苛立ちを覚える。
美貴は鈍感だからいろんな奴にアプローチされてるのに気付かない。

だけど、あややとごっちんはそいつらとはワケが違う。
美貴より親より早くあたしの気持ちに気付いて、わざと美貴に悪戯を仕掛けてあたしの反応を伺ってる。
だから、余計に苛立つんだ。
『あたしの美貴に触んな』って。意外と独占欲あるから、あたし。
200 名前:君を傷つける前に 投稿日:2004/12/27(月) 17:21

「……美貴」
「ん〜?」
「あたしに襲われたくなかったから今すぐ部屋行って先寝てろ」
「えっ…?」

独占欲の塊になった感情を抑えながら美貴に言うと不思議そうに振り返って来た。

この感情のままお前がそこに居るとお前を傷つけちゃいそうなんだよ
なんて言えるワケなくあたしは「冗談だよ、バーカ」と言って風呂場に向かった。


風呂場で充分に独占欲や欲望を冷まして、部屋に入る。

高校生になってもまだ美貴とは同室で二段ベットで寝てる。あたしが上で美貴が下。

あたしが言った通り美貴は先に寝ていて、開けたドアから漏れる廊下の電気の光が美貴を照らす。
201 名前:君を傷つける前に 投稿日:2004/12/27(月) 17:22

スヤスヤと寝息を立てて眠る美貴の前髪を掻き上げて額にキスを落とす。
くすぐったそうに身をよじるが起きない。

「いつか妹じゃない顔の色っぽい美貴にさせてやる……」

美貴の隣に入り込んで美貴の方を向いて優しく包んだ。


あたしの独占欲や欲望が弾ける日はきっと遠くない。
だから、それまでに美貴の気持ちがあたしに向くようにあたしは美貴を妹として大事にしていく。

だから、早くあたしに振り向け。お前をあたしの欲望だけで傷つける前に。



【FIN】
202 名前:マキ 投稿日:2004/12/27(月) 18:26

170 AM様リクあやまり『不器用で優しい生徒会長様』
203 名前:不器用で優しい生徒会長様 投稿日:2004/12/27(月) 18:36

キーンコーンカンコーン

「ん〜っ!やっとお昼だぁー……あっ!?お弁当忘れたんだったっ!」
「何してんの〜?亜弥。中学生じゃあるまいし」
「お弁当忘れるなんて有り得ないよ、普通」

4時間目が終わって一息ついた亜弥はお弁当を忘れてきた事を思い出して、友達にバカにされた。

うわぁ〜、ショックー。この時間、購買混んでるのにぃ…。


ピンポンパンポーン

「1年B組松浦亜弥。10秒以内に生徒会長室に来い」


―ガタッ!ドタドタドタッ

亜弥はすぐに立ち上がって生徒会長室へ走り出した。
204 名前:不器用で優しい生徒会長様 投稿日:2004/12/27(月) 18:37

「また矢口生徒会長様からお呼び出し?」
「大変だね〜、亜弥は」

そんな亜弥を見送りながらのんきに持参したお弁当を食してる亜弥の友達。


―ドタドタドタッ!ガラッ!

亜弥は走って来た勢いのまま生徒会長室のドアを開けた。


「31.6秒!まあまあかな」

タイムウォッチを持った生徒会長矢口真里は机に腰掛けたまま亜弥に言った。


「や、矢口先輩…っ……きゅ、急にあんな…呼び出し…っ…な、なんなんですかっ……?」

息を整えながら会長室の椅子に座り真里に問う亜弥。

「別に。暇だったから呼んだだけ」
「ひ、暇だからって……」

悪びもなくそっけなく答えた真里に対し、亜弥はうなだれた。
205 名前:不器用で優しい生徒会長様 投稿日:2004/12/27(月) 18:38

―コト

「ふぇ?」

亜弥の前にある机に置かれたピンク色の布に包まれた小さなお弁当箱と真里の大嫌いな牛乳、亜弥の好きな牛乳。

不思議そうに真里を見ると照れ隠しのように頭を掻きながら生徒会長の椅子に座る。
そして、真里は購買で買ってきたパンを頬張る。


亜弥は思い出した。
今朝、誰よりも最初に真里にお弁当を忘れた事をメールで言ってた事。

亜弥は不器用ながら優しい真里が大好きだった。
206 名前:不器用で優しい生徒会長様 投稿日:2004/12/27(月) 18:39

「やーぐち先輩っ♪」
「なんだよ…」
「ありがとぉーございますっ♪」
「別になんもしてないし……」

亜弥が満面の笑みでお礼を言うと、真里は頬を少し赤くして背を向けてしまった。


それからはあんまり会話はなかったが、
幸せそうに真里のお弁当を食べる亜弥と
そんな亜弥を横目でチラチラ見ては優しく微笑んでる真里が居た。



【FIN】
207 名前:マキ 投稿日:2004/12/27(月) 18:44
リク更新以上です。

>>186
 よしみきのリクをもらったのですが、吉→藤の話になってしまいすみませんでした。
 ご期待に添えられてなかったらホントに申し訳ないです。

>>170 AM様
 あやまり、初めて書きました。どうでしたでしょうか?
 かなり悩んで学園モノで書いてみましたがご期待に添えられてなかったらごめんなさい。
 生徒会長様に振り回されるあややが大好きなもので・・・。

この後、ちょっと中編を書いたのでそれを載せたいと思ってます。
夜にまた更新します。

BY マキ
208 名前:名無飼育さん 投稿日:2004/12/27(月) 20:24
「君を傷つける前に」続ききぼう!!
209 名前:マキ 投稿日:2004/12/28(火) 02:03
>>208
 ネタが思いついたら書いてみようと思います。
 それまで、中編の方をお楽しみ下さい。

では、中編『Power of Love』お楽しみ下さい。
210 名前:Power of Love 投稿日:2004/12/28(火) 02:06


こんなチカラ、なんの役にも立たない。

このチカラでそれに気付いても美貴にはどうする事も出来ないんだから。


「ミーキティ〜!」

朝っぱらから大声出しながら両手を広げて駆け寄ってくるよっちゃん、こと吉澤ひとみ。
中学から同じ学校で一応親友。

「朝っぱらから大声出さないで。うるさいから」
「今日も冷めてるね〜。
 普通ここは『よっちゃーん』って抱き返してノってくれた方が嬉しいんだけど」
「無理」
「即答かよ!…まぁ、ミキティらしいからいいけどね」

やれやれ、って感じで隣を歩くよっちゃん。
朝は毎日こんな感じ。こういうやり取りが日課になってる。
211 名前:Power of Love 投稿日:2004/12/28(火) 02:07

「あっ。昨日の歌番見た?あやや出てたよなぁ。超可愛かったし」

『あやや』、松浦亜弥のあだ名。
『松浦亜弥』職業アイドル歌手。
デビューして早四年、多忙らしい。

「……昨日の松浦、顔色悪かった」
「へっ?そう…?いつもと変わらないように見えたけど」
「…………」
「まぁ、ミキティがそう言うならそうなのかもな。
 ミキティはそういうの分かっちゃうもんな〜」

これが美貴のチカラ。
顔を見ただけで異変を読み取っちゃう。
美貴のいらないチカラ。
212 名前:Power of Love 投稿日:2004/12/28(火) 02:08

「んぁ、ミキティ!よっすぃー!おはよー」
「おはよー、ごっちーん!」
「……アホくさ」

マイハニー、ダーリンなんて言い合いながら抱き合う二人を尻目に歩き出す。
ごっちん、こと後藤真希は高校に入ってから仲良くなった。
この二人、決して付き合ってるワケではない。

「んぁ?アタシの顔になんか付いてる?ミキティ」
「いや、なんでもない。…二人が馬鹿に見えただけ」
「なんだよ、それー。バカでも運動神経はいいからいいじゃんか」
「そうそう。バカでも取り柄はあるんだよ」

普通、認めないで否定しろよ。

ツッコミたくても突っ込めない。
今日のごっちんはたまに哀しそうに笑うから。

「ごっちん、よっちゃん貸してあげるから屋上か保健室行きなよ」
「「へっ?」」
「多分……美貴には話したくない内容だろうし」

鞄を持って教室を出た。
ごっちんは「たははぁ、ミキティには敵わないな」なんて呑気っぽく言った。


こんなチカラがあったって、自分には何も出来ないと実感して虚しいだけ。
213 名前:Power of Love 投稿日:2004/12/28(火) 02:08

「あーぁ、またサボっちゃった」

学校を出て毎回思う。

なんで美貴が学校から離れるのだろうと。
誰かが悩みを抱えるのは当たり前な事。
なのに、美貴はそれに気付き自分からその場を離れる。
別に悩み事を解決する手助けが出来ないワケじゃない。
だけど、気付いたらこんなチカラのせいで一線引かれてた。
異変を読み取れるなら話を持ち掛けるだけでも無駄、と
話を聞いてもらいたいのに読まれたら意味ないと。
だから、美貴に相談してくる奴なんていない。
214 名前:Power of Love 投稿日:2004/12/28(火) 02:09

「…こんなチカラなんも役に立たない」


ブラブラと制服のまま街を歩く。
別に何をしたいワケでもなく、なんとなく街をぶらついてたんだ。

だから、彼女に会えたのかもしんない。
この出会いは運命だったのかも。
住む世界が違う彼女に出会って初めてこのチカラを使いたいと思ったんだ。

215 名前:AM 投稿日:2004/12/28(火) 03:07
リク受けありがとうございました!!かなり良かったです。なんとなく攻めな生徒会長最高っ。&更新お疲れ様です!!相手はあのコかな?と中編も期待大です♪
216 名前:186 投稿日:2004/12/28(火) 12:28
どーもありがとうございました!!
吉→藤よかったです!!
217 名前:マキ 投稿日:2004/12/29(水) 00:29
>>215 AM様
 私が書く矢口さんは少々不器用な方ですが攻め要素が入っています。
 喜んで貰えて光栄です。
 相手は誰なんでしょう?まぁ、予想がついてると思いますが期待を裏切らないように頑張ります。

>>216 186様
 いえいえ、こちらこそリクありがとうございました。
 かなり不安だったのですが、楽しんで頂き良かったです。

では、中編更新いたします。
218 名前:Power of Love 投稿日:2004/12/29(水) 00:30

「…は、なして……っ…!!」

なんとなく街をぶらついていたら、一人の女の子が数人の男に囲まれていた。
その女の子は帽子を深く被っていてうまく顔を伺えないけど、明らかに囲んでる男たちとは知り合いではないらしい。


「…つうか、アイツら隣校の奴じゃん」

隣校の男達は嫌がる女の子を無理矢理どこかへ連れていこうとしてる。

「……あっ………」

ヤバイ、本気で連れてかれちゃう。
219 名前:Power of Love 投稿日:2004/12/29(水) 00:31

美貴は取り込み中のそいつらに近づき、女の子を離さない男の手を掴んだ。

「嫌がってんだから、その汚い手離しなよ」
「あぁっ!?誰だよ、テメェ!」
「テメェには関係ないだろっ!」

威勢よく吠える男達、怯えて美貴に助けを求めてる女の子。

あーぁ、顔見えちゃったよ…。
ちゃんと助けてあげるからそんな顔しないで。


「アンタらさぁ、朝高の『フジモト』って知ってる?」
「あぁっ!?それがなんだっつうんだよ!?」
「美貴がその『フジモト』だよ」

素の顔で男達を睨みつける。
驚いた顔して一瞬怯えて一歩下がる男達。

「アンタらも美貴に読まれたいの?落ちるかもよ?地獄に」
「ヒッ!?うわあぁぁぁ〜!!!」

怖じけついたように去っていく男達。

『朝高のフジモトに睨まれて心読まれたら地獄に落ちる』

こんなチカラのせいでそんな噂がここら辺の学校中に広がってる。


だから、美貴はこのチカラが嫌い。
220 名前:Power of Love 投稿日:2004/12/29(水) 00:32

「……あ、あのっ!」
「…んぇ?あ、あぁ……ごめん…」

女の子に呼びかけられてハッと我に返る。

どうせこの子も逃げてくだろうな、『朝高のフジモト』に触られたんだし。


「なんで謝るんですか?あなたは私を助けてくれたのに」
「………美貴の噂、知らないの?」
「…噂……?」

本当に知らないみたいでその女の子は首を傾げる。

背丈は美貴と一緒で顔は結構可愛い。そして、誰かに似てる。
別にこの子が誰だと関係ない。
けど、引っ掛かる。この子の顔色、奥に秘めた感情…。
それは、多分さっきの男達が与えた恐怖。
221 名前:Power of Love 投稿日:2004/12/29(水) 00:33

「……今、時間ある?」
「えっ?あ、はい…」
「じゃ、付いて来て」

その子の手を掴んで歩き出す。
ワケも分からず付いてくる女の子。

その子の手を掴んだまま美貴はある店の個室に入った。
そして、その子を椅子に座らせ部屋を出ようとする。


「あのっ!ここで私に何するつもりですかっ?」

完全に怯えた声と顔。

そりゃそうか。知らない人に個室に連れてこられたんだもんね。
222 名前:Power of Love 投稿日:2004/12/29(水) 00:33

「別に何もしないよ」
「…えっ?」
「ここ、今は美貴達以外誰もいないから思いっきり泣けるよ?さっきの恐かったんでしょ?」
「…あ…はい……」

驚いたように頷く女の子。

「美貴、タオルと何か飲物持ってくるから気が済むまで泣きな」

そう言って部屋を出た。
最初は驚いて固まってた女の子も少しして泣き始めたのが店に微かに響く泣き声で分かった。
その声が少し治まるまで美貴は店内で待っていた。

あの子にした自分の行動に疑問を抱きながら…。
223 名前:Power of Love 投稿日:2004/12/29(水) 00:34

なんで美貴は、あの子をここに連れて来たんだろう。
別に男達は追い払ったからあの子はもう平気なのに…。
あの子が美貴の噂を知らないから?
でも、ここに連れて来て事情を話せば結局は怖がられる。


美貴の頭の中をグルグル巡ってるいくつもの疑問。
女の子に飲物やタオルを渡して、部屋のドアに寄り掛かりながら考えていた。


「あの〜…」
「……ん?どうかした…?」

考えている間に女の子は泣きやんだらしく美貴に話し掛けてきた。
224 名前:Power of Love 投稿日:2004/12/29(水) 00:35

「…名前、なんて言うんですか…?」
「…藤本美貴。君は?」
「え、えっと……」

名前を聞き返すと困ったような顔をする女の子。
まるで聞かれたくないような表情。


「……やっぱいい。聞かない」
「…えっ?」
「聞かれたくないんでしょ?」
「…いや…そんなワケじゃ」
「…美貴に嘘ついても無駄だよ。そういうの顔に出てるから」
「えっ?いや、そうじゃなくって……気付きません…?私が誰か」

そう言って被っていた帽子を外す女の子。

美貴の読みが外れたのかな…。

そう思いながら女の子の顔を見る。

誰かに似てるんだよ、誰かに…確か……
「…ま…ま、まつーら……?」

思い当たる人の苗字を言ってみる。

「はい、松浦亜弥でーす」
「うえぇぇぇっっ!!?ほ、本物ぉ〜っ!?」
「やっと気付いた……」

さっきまで泣いていた顔をふにゃっと崩して笑う。
225 名前:Power of Love 投稿日:2004/12/29(水) 00:36

「いや…えっと……ご、ごめん…」
「なんで謝るんですかぁ?」

にこにこ優しく見えるような顔して美貴を見る。

これが…営業スマイル、か…。

そこまで読み取れる自分のチカラが笑える。
しかも、相手があの『松浦亜弥』と来た。
美貴もつくづく馬鹿な奴だ…。


「ぁ……あ〜…」

この状況をどうしたものか…。
情けない声を出して頭を掻きながら考える。
226 名前:Power of Love 投稿日:2004/12/29(水) 00:36

「あ、あのさ…」
「はい?」
「その…とりあえず、敬語やめよ?美貴、あなたと1つしか年違わないし」
「あ、うん…」
「あと……美貴の前で作り笑いしなくていいよ。美貴、そういうの分かっちゃうから…」
「…そっか。さっきから凄いね、私が考えてる事まるでお見通しみたい」
「あぁ〜…今日、仕事は?」
「ふぇ?あ、今日はオフなの」
「そうなんだ…。じゃあ、教えてあげるよ。美貴の事」
「えっ…?」
「美貴の事知りたそうな顔してる」
「あはは、バレバレって感じ」
「代わりにあなたの事も教えてね?」
「ほぇ?」
「『アイドル松浦亜弥』じゃなくて、美貴の目の前にいる『松浦亜弥』を」
「………うんっ…!」

この子のちゃんと笑った顔を見たのはこの時が初めてだった。
227 名前:Power of Love 投稿日:2004/12/29(水) 00:37

それから、美貴達はいろんな話しをした。
美貴のチカラの事、亜弥ちゃんの仕事の事……
大切な人が出来た、素直にそう思えたこの日。



228 名前:Power of Love 投稿日:2004/12/29(水) 23:22

「ミキティーっ!」
「んー?」
「可愛い子から呼び出しだよーっ」
「はぁ?」

美貴、何か悪い事したっけ…。

昼休み、よっちゃんがニコニコしながら言ってきた。

美貴はよっちゃんみたいにモテモテじゃないから呼び出される節は悪い事をした以外思い当たらない。

でも、最近は悪い事してないと思うけど…。


そんな事を思いながらドアに近づく。
クラスの友達も美貴が呼び出された事に興味があるのかチラチラ見てる。

なんだろう、居心地悪い…。
229 名前:Power of Love 投稿日:2004/12/29(水) 23:23

「あっ、たん」

美貴が近づくと美貴を呼び出した子はそう言った。

ちょっと待って。美貴をこう呼ぶ人、一人しかいないんだけどっ。


驚きながらその子を見ると…その子はまぎれもなく亜弥ちゃん、松浦亜弥だった。

「あ、亜弥ちゃん!?こんな所で何してるのっ?」
「何ってみきたんに会いに来たんじゃん」
「ちょっと待って!ここ、学校だよ!?お仕事は!?」
「えへへ」

驚いてる美貴とは違い、にゃはっと笑ってる亜弥ちゃん。

うわっ……なんか企んでるよ。
230 名前:Power of Love 投稿日:2004/12/29(水) 23:23

「みきたん、今すぐ帰る支度して。仕事場についてきて欲しいの」
「はぁ!?」
「じゃ、校門で待ってるね♪」

ウインクして去っていく亜弥ちゃん。


亜弥ちゃんと出会ってまだ数日、それなのにとんでもない事をしてくれたもんだ。

急に学校に来ては仕事に付いて来い、と。
ムカムカ腹を立てながらも何故か美貴は忠実に従って帰りの支度をしていた。

なんとなく、亜弥ちゃんに逆らえない。
逆らう気がないと言った方が正しいのかもしれない。

初めて会ってからメールや電話を連日繰り返し、素直にいろんな事を話し合えた。
何度か亜弥ちゃんの家に呼ばれたりもした。
美貴は亜弥ちゃんの前だけチカラを気にせずにいれる。
だから、逆らえないのかもしれない…。
231 名前:Power of Love 投稿日:2004/12/29(水) 23:24

「……でも、急に学校に来る事ないじゃん…」
「だって、思い立ったんだもん」

亜弥ちゃんの仕事場に行く車中、悪びもなく亜弥ちゃんは言い返して来た。

うっ……そんな、上目遣いで『ダメだった?』みたいな顔しないでよ。

見ていられなくて顔を逸らす。

亜弥ちゃんは「変なの」と首を傾げていた。

さっきの亜弥ちゃんの表情のせいで美貴の胸は高鳴りっぱなし。
そう。認めたくなかったけど、美貴は亜弥ちゃんが好きみたい。

こんな突拍子な彼女を好きになってしまった。

亜弥ちゃんの新たな一面を知る度、美貴は恋に落ちていく。


だから、美貴は亜弥ちゃんの言う事を断れない。
232 名前:Power of Love 投稿日:2004/12/29(水) 23:27

「おはようございまーす」と歩きながらすれ違った人達に挨拶する亜弥ちゃん。


「おー、亜弥ちゃん。今日も期待してるよー」

「やっぱ松浦さんって生で見ても可愛いですねー」

「松浦さん、お互い頑張りましょうね」


社交辞令のような言葉が飛び交い、営業スマイルが行き交うテレビ局。


ダメだ…気持ち悪くなってきた……。

亜弥ちゃんの楽屋に入って、美貴は亜弥ちゃんにもたれかかるように抱き付いた。
233 名前:Power of Love 投稿日:2004/12/29(水) 23:28

「みきたん…?」
「………るい……」
「えっ?」
「…みんな…嘘ばっかで気持ち悪い……」

営業スマイルの裏に隠された本音が読めてしまう美貴にはこの場所が気持ち悪かった。

言葉と本音の違いがありしぎて、苦しくて辛かった。


「…亜弥ちゃんが可哀相だよ……」

無意識に言って、無意識に抱きしめた。
234 名前:Power of Love 投稿日:2004/12/29(水) 23:28

だって、ニセモノばっかのこの場所で亜弥ちゃんは働いてるんだもん。

なんだか、最近亜弥ちゃんの顔色が悪かった理由が分かった気がした。


「みきたん……。ごめんね?みきたんには刺激強すぎたよね…」
「ううん…大丈夫だから、そんな顔しないで…。
亜弥ちゃんの作り笑いの方がイヤだ……」

ぎゅうっと亜弥ちゃんを抱きしめた。

美貴はこの時初めて自分の力で人を救いたいと思った。
美貴自身が持ってる術を全部亜弥ちゃんのために使いたいと。
235 名前:Power of Love 投稿日:2004/12/29(水) 23:29

「みきたん……私ね、歌う事が大好きなの。
だから、歌えるならファンのみんなが応援してくれるなら私は頑張れるの。
けど、みんな本当の私を見てくれない……私は『あやや』じゃなくて『松浦亜弥』を見てほしいの…」
「…亜弥ちゃん……」


―――コンコン

「松浦さん、打ち合わせお願いします」
「あ、はい。分かりました………みきたん、ゆっくり休んでいてね」


スタッフに呼ばれた亜弥ちゃんは美貴を離して、また作り笑いして行ってしまった。


楽屋に残された美貴はその姿を見送る事しか出来なかった。
236 名前:Power of Love 投稿日:2004/12/29(水) 23:30

「美貴が……亜弥ちゃんのために出来る事はなんだろう…」

亜弥ちゃんのあんな顔、美貴は見たくない。
亜弥ちゃんには一番似合う顔がちゃんとあるんだ。

ねぇ、神様。
もし、このチカラを美貴に与えたのが貴方なら亜弥ちゃんの閉じかかってる心を開く術を美貴に下さい。
美貴は亜弥ちゃんのためなら何でも出来る気がするんだ。
亜弥ちゃんを救うチカラを美貴に下さい……。
237 名前:Power of Love 投稿日:2004/12/30(木) 22:29

亜弥ちゃんが打ち合わせに行ってから30分、まだ帰ってこない。

「…美貴、待つの嫌いなんだけど……」


待つのが嫌いな美貴は、亜弥ちゃんの楽屋から出てジュースを買いに自販機を探しに行く事にした。


「お、あったあった…」

テレビ局を探し回ってやっと見つけた自販機。

そこには美貴だけじゃなく、いろんな芸能人がいた。

まぁ、テレビ局だから当たり前なんだろうけど…。


「あれ〜?あなた、さっき松浦さんと居た子じゃん」

ジュースを買っていると後ろからやけに甲高い声をした女の人に話し掛けられた。

「あなた、松浦さんと友達なの?」
「一応…」

この人、肌黒いなぁ…。

芸能人には詳しくない美貴にはこの人が誰だか分からなかった。
238 名前:Power of Love 投稿日:2004/12/30(木) 22:31

「ねぇ、松浦さんって素も可愛いキャラなの?
友達としてあのキャラどう?でも、最近忙しそうで大変よね。
その内過労で倒れちゃったりして」


…嘘だ、この人本当はそんな事思ってない。
本当は亜弥ちゃんの事良く思ってないんだ。


「……心配してる風に言ってるけど、本心じゃないのがバレバレだよ」
「えっ…?」
「亜弥ちゃんは亜弥ちゃん。
どんな性格でもどんなキャラでも、芸能人でもそうじゃなくても亜弥ちゃんはこの世にたった一人の『松浦亜弥』なんだよ。
ニセモノの笑顔や言葉を並べてるアンタ達につべこべ言われる筋合いないね」

肌黒い女の人の言葉と本心の違いが読めてムカついた美貴は場所や自分の立場を弁えず言い放った。


ニセモノばかりの所で頑張ってる亜弥ちゃんを馬鹿にするなんて許せない。
239 名前:Power of Love 投稿日:2004/12/30(木) 22:31

「ねぇ……あなた忘れてない?
あなたが友達に思ってる松浦さんもあなたが言うニセモノ達に囲まれてニセモノの笑顔を振り蒔いてるのよ」

自販機コーナーを後にする直前、そんな事を言われた。


その場は気にしないで去ったけど、確かに女の人が言った通り亜弥ちゃんもニセモノの笑顔を振り蒔く事もある。


もし、今まで美貴に見せて来た笑顔もニセモノだとしたら……。
240 名前:Power of Love 投稿日:2004/12/30(木) 22:32

「あっ、みきたん!もぉ〜どこ行ってたのよ、探しちゃったじゃん」
「あぁ…ごめんごめん。ジュース買いに行っててさ」
「テレビ局初めて来たんだから一人で勝手にどっか行かないで。迷子になるよ?」
「迷子になる年じゃないし」
「それでも、勝手にどっか行かないで」
「…分かった」
「にゃは、それでよろしい!」

ふにゃっと笑って美貴の手を取り、歩き出す亜弥ちゃん。


もし、この笑顔がニセモノだと誰かが言ったとしても、美貴は亜弥ちゃんがそう言うまでこのニセモノを受け入れるよ。

美貴はこの笑顔がホンモノだと信じてるし、亜弥ちゃん自身を信じてる。

だから、亜弥ちゃん自身が見せてくれたモノ全てを受け入れる。

それがニセモノならいつかホンモノに変わる時まで…。
241 名前:マキ 投稿日:2005/01/12(水) 17:00

すみません、中編を少しお休みにして短編を載せたいと思います。
こちらもあやみきです。
では、あやみき『空と美貴と亜弥ちゃんと……』

242 名前:空と美貴と亜弥ちゃんと…… 投稿日:2005/01/12(水) 17:02

寒空の下、美貴は学校の屋上で空を見上げていた。

空はずっと美貴達の上にあって広くて青くて果てしない。
この空を見上げるのが美貴は大好きだった。
嬉しい時も怒ってる時も寂しい時、哀しい時も空を見ていた。
空を見ると救われるような気がしたんだ。
少しずつ美貴の心を支配していく不安から。


「みーきたんっ!」

やけに明るい可愛い心地よい声。その主は亜弥ちゃんしかいない。

「また授業サボって空見てたの?」
「別にいいじゃん。黒板とか教科書見るよりは飽きないよ」

確かにそうかもね、なんて笑いながら亜弥ちゃんは美貴と向き合うように美貴の伸ばした足の上に座った。

「……重い」
「重くないっ」

ムキになって少し怒った亜弥ちゃん。
それがなんだか面白かった。
243 名前:空と美貴と亜弥ちゃんと…… 投稿日:2005/01/12(水) 17:03

亜弥ちゃんは、美貴の首に腕を回し顔を近づけてきた。
美貴は抵抗せず、目を瞑り受け入れる。


学校の屋上、青い空の下
亜弥ちゃんの舌が美貴を求めるように動き絡まる。
美貴は亜弥ちゃんが求めるように舌を絡ませた。
少しして離れると銀色の糸が繋がっていた。


「ねぇ、みきたん」
「ん〜?」
「どうして、一人になりたがるの?」
「…………」

美貴に擦り寄るみたいに抱き付いてきた亜ちゃんを抱きしめたら、目をジーッと見られたまま聞かれた。

亜弥ちゃんは気付いていたんだ。
美貴が屋上に来てまで空を見上げて気持ちを落ち着かせていること。


「寂しい時に一人なると、もっと寂しくならない?」

ジーッと真っ直ぐ美貴を見つめてる瞳に美貴は嘘がつけない。


「………怖いんだ」
「怖い?」
「今、すっごく死ぬのが怖い…」
244 名前:空と美貴と亜弥ちゃんと…… 投稿日:2005/01/12(水) 17:05

Side 亜弥


みきたんが空を見るのが好きなのは前から知っていた。
だけど、最近のみきたんは授業をよく抜け出してまで空を見ていた。
その時の目がどこか寂しそうで哀しそうで切なげだったのを何度か見た事がある。
授業を抜け出して空を見る回数が増えていくのを私は心配になった。
何か悩んでるんじゃないかって気になってしょうがなかった。

今日もみきたんは、3時間目の授業からサボって屋上に行ってる。
これは、みきたんの悩みを聞くいい機会かもしれない。
そう思って私も4時間目始まる前に屋上に行った。


屋上に行くと、いつものようにフェンスに寄りかかって足を伸ばしながら空を見上げてるみきたんがいた。
少し太陽の光が眩しいのか目を細めている。

私はそんなみきたんに話しかけて、伸ばした足の上に座って、甘いキスをした。
245 名前:空と美貴と亜弥ちゃんと…… 投稿日:2005/01/12(水) 17:07

「どうして、一人になりたがるの?」
「…………」

そして、切り出した話にみきたんは黙ってしまった。
みきたんが屋上に来る時は決まって一人。
私が呼びに行くと空を見るのを止めて教室に帰ろうとする。
だから、薄々勘づいていた。
みきたんは一人になりたいからここに来るんだと。


「………怖いんだ」
「怖い?」
「今、すっごく死ぬのが怖い…」

微かに震えていた声。それは、みきたんの心の叫びだった。

みきたんは、直感で動く人だけど、たまにいつか『死』を考えていた。
人の死は突然で予想なんか出来ない。
それは、みんな同じだけど同じじゃない。
みきたんが怖がってるのは『自殺』や『他殺』・『事故死』とかじゃない。
いつか告げられるだろう余命の死。
246 名前:空と美貴と亜弥ちゃんと…… 投稿日:2005/01/12(水) 17:08

『大丈夫だよ』とか『頑張れ』なんて今のみきたんには何の励みにもならない。
死に怯えてる時はそんな言葉いらない。
そんな言葉を求めてるんじゃない。

みきたんは、私だから悩みを教えてくれた。
私は、大切なみきたんの事だから気になってここに来た。
だから、私じゃないと言えない言葉。
私だから言える言葉がみきたんを救う。そう思った。
247 名前:空と美貴と亜弥ちゃんと…… 投稿日:2005/01/12(水) 17:10

Side 美貴

怖かった。自分が後何年生きられるんだろうと考えてしまうのが。
後何年、この空を見上げられる?
後何年、笑っていられる?
後何年、亜弥ちゃんの傍に居られる?

そう思うと不安で不安で仕方なかった。

今が楽しくて忘れていまうこと。
『当たり前』に思えてしまうけど、『当たり前』は『不変』じゃない。
いつか目の前から突然なくなってしまう事だってある。
美貴は亜弥ちゃんが美貴から離れていくなんて考えられなかった。
それは、美貴も亜弥ちゃんから離れていくなんて事あり得ないから。
だけど、たった一つ離れなくてはならない事がある。
それは、いつか自分が死んでしまう事だ。
『死』はいつも突然で予想なんか出来ない。
見えない『死』の訪れが怖くて、怖くてしょうがなかった。
248 名前:空と美貴と亜弥ちゃんと…… 投稿日:2005/01/12(水) 17:11

「……一緒に生きていこうよ?」
「えっ…?」
「みきたんは一人じゃない。いつも私が近くにいる。
 それは、今まで変わる事はなかったでしょ?
 だから、これからも変わらないと思うんだ。
 だって、私はみきたんの傍にいたいから居るんだもん。
 何回喧嘩しても仲直りして今こうして居られてる。
 だから、これから先も私とみきたんはずっと一緒に居るの。
 一緒に生きていくべきっ!」

亜弥ちゃんは凄い。亜弥ちゃんの言葉の一つ一つに美貴の不安は溶けていった。
でも、熱弁してる亜弥ちゃんがなんかおかしくて美貴は笑いを堪えてた。
そしたら、亜弥ちゃんは怒りだした。笑いながら宥める美貴。
確かにこれは今まで何回も繰り返されてきたやりとりだ。
今まで美貴達は離れる事はなかった。
だから、これからも離れていく事はない。

一緒に生きて笑って、最期まで居れたらそれは最高の幸せ。
きっと大丈夫。美貴達は一緒に生きていける。
美貴達には、『愛』という最強の武器を持ってるから。


【END】
249 名前:マキ 投稿日:2005/01/12(水) 17:16
ちょっと切ないあやみきでした。
今年最初の話が切なくてすみません。
ちょっと自分の考えをあやみきに例えてみました。

えっと、年末から中編の方を更新していないんですが今週中に更新します。
待って下さってる方々すみません。

では、今年も何卒宜しくお願いします。

BY マキ
250 名前:マキ 投稿日:2005/01/13(木) 17:38

それでは、更新が停滞していた中編『Power of Love』を更新します。
最後までお楽しみいただけたら光栄です。

251 名前:Power of Love 投稿日:2005/01/13(木) 17:39

「ねぇねぇ!あややがまた新曲出すんだってー」
「あっ、知ってるー!あれでしょ?CMでやってるやつ」
「そうそう!でもさー、なんか最近つまんなくない?」
「あー、イマイチ盛り上がらないよねぇ」
「てか、仕事しすぎ?みたいな」


教室ではまた亜弥ちゃんの話が出ていた。
ここ最近、仕事が増えたらしい亜弥ちゃんはこの教室でもよく話題になるようになった。

まぁ、美貴は話の輪に入らず耳を傾けてるだけなんだけど…。
だって、このクラスでも有名だもん。美貴のチカラ。
252 名前:Power of Love 投稿日:2005/01/13(木) 17:40

「なぁ、ミキティ」
「…ん?なに、よっちゃん」
「ミキティってあやや好きだっけ?」
「……はぁ!?」

クラスで美貴に気兼ねなく話し掛けて来てくれる数少ない友達、よっちゃんが突然そんな話をしてきた。

「いや、だって、最近着メロあややの曲に変えたじゃん」
「あ、あぁ…」


そっちの『好き』ね…。
ちょっと焦ったよ、美貴の気持ちがバレたかと思って。


「…別に好きじゃないよ。
 ある友達が松浦のじゃないと嫌だって言うから仕方なく松浦の曲にしてるだけ」
「なーんだ。好きなら一緒にコンサート行こうかと思ったのに」
「コンサート…?」
「うん。友達からもらったんだ」
「行く。行きたい」
「えっ?でも、好きじゃないんだろ…?」
「そうだけど……ちょっと興味ある…」
「そっか。じゃあ、行こう」
「うん」
253 名前:Power of Love 投稿日:2005/01/13(木) 17:41

亜弥ちゃんと会ってもう数ヶ月、美貴は初めて亜弥ちゃんのライブに行く事になった。

もちろん、亜弥ちゃんには内緒で。
だって、恥ずかしいじゃん。なんか…。

亜弥ちゃんが唄ってる姿を目の当たりにするのは今回が初めてだ。


美貴の目に貴方はどう映るかな?
貴方の瞳に美貴は映るかな?


そんな期待感を持って美貴は亜弥ちゃんのライブを見に行った。
254 名前:Power of Love 投稿日:2005/01/13(木) 17:42

美貴にとって、亜弥ちゃんは芸能人でもアイドルでもたった一人の『松浦亜弥』だった。

そうだと思っていた。
なのに、今あのステージに立ってるのは誰だろう?


『桃色の片想い♪恋してる♪マジマジと見つめてる♪』

あのステージで輝くように唄ってるのは誰…?


美貴の知ってる亜弥ちゃんはここにはいなかった。

255 名前:Power of Love 投稿日:2005/01/13(木) 17:43

ステージでファンのみんなから声援を受けながら唄って踊ってる亜弥ちゃんを見て、美貴は『住んでる世界が違う』と思った。

亜弥ちゃんは『唄うのが好き』と前言っていた。
今、ステージで唄ってる亜弥ちゃんの顔はとても楽しそうで美貴が今まで見てきた笑顔と違っていた。


亜弥ちゃん…
亜弥ちゃんの今の笑顔はホンモノだよね。

じゃあ、今まで美貴に見せてくれた笑顔はニセモノ…?


美貴達、住む世界が違うのかもね…。


輝くようにステージに立っていた亜弥ちゃんを見て、美貴は急に『亜弥ちゃんのために』と抱いてきた言葉への自信が薄れていった。
256 名前:Power of Love 投稿日:2005/01/13(木) 17:44

「ミキティ…?おーい!ライブ終わったよっ」
「…あ、うん」

いつの間にかライブは終わったみたいで、よっちゃんの声でハッと我に返った。

「どした?なんか放心状態って感じだけど」
「ごめん…よっちゃん、先帰ってて」
「へっ?」
「美貴、ちょっと寄りたい所あるから」
「あ、うん。分かった」

ワケも分からず大人しく帰っていくよっちゃん。

ごめんね…よっちゃん。
美貴、亜弥ちゃんに会っておきたいんだ。
美貴に見せてくれた笑顔がホンモノ・ニセモノどっちなのか、美貴が亜弥ちゃんの傍に居てもいいのか…。


美貴は、顔見知りの亜弥ちゃんの事務所の人を見つけて亜弥ちゃんの楽屋に案内してもらった。
257 名前:Power of Love 投稿日:2005/01/13(木) 17:45

―――コンコン

「はぁーい」

楽屋の中から亜弥ちゃんの声がした。
それを聞いてから美貴は亜弥ちゃんの楽屋に入る。


「あれ!?みきたん!?なんで…?」
「ライブ……見てたよ」
「そうだったんだ。どうだった!?ライブ!」
「輝いてた…すっごく輝いて見えた」


何言ってるんだろう、美貴…。
自分でも言ってる事がよく分からない。
258 名前:Power of Love 投稿日:2005/01/13(木) 17:46

「亜弥ちゃん……美貴さ、ライブ見ていて思ったんだけどさ…」
「ぅん?」
「美貴…亜弥ちゃんの傍に居てもいいのかな?」
「えっ…?何言って……」
「なんかライブ見ていて思ったんだよ。
 ステージに立ってる亜弥ちゃんはすっごく輝いていて美貴の知ってる亜弥ちゃんじゃない気がして…。
 美貴達、住む世界が違うんじゃないかなって」

言葉が止まらなかった。
亜弥ちゃんも見れなかった。
亜弥ちゃんの顔を見たらチカラで読み取って余計辛くなる…。


―――パァンッ!

一瞬、何が起こったのか分からなかった。

数秒経ってから右頬がヒリヒリして叩かれたんだと理解出来た。
259 名前:Power of Love 投稿日:2005/01/13(木) 17:47

「…亜弥ちゃ……」
「みきたんのバカっ!!
 みきたんなら分かってくれるって信じてたのに!
 みきたんだけは、どんな私でも私は私なんだよって言ってくれたのに全部嘘だったの!?
 みきたんだけ本当の『松浦亜弥』を見てくれるんだと信じてたのに!」

涙を浮かべながら亜弥ちゃんはとても辛そうに悲しそうに言った。

「みきたんのバカ!大嫌い!!」

泣きながら楽屋を出ていく亜弥ちゃん。


あぁ…美貴、なんて事したんだろう。
亜弥ちゃんは美貴を信じてくれたのに美貴はそんな亜弥ちゃんの気持ちを裏切ったんだ。


亜弥ちゃんが出て行った楽屋にポツンと一人立ち尽くす美貴。
自己嫌悪に包まれて、亜弥ちゃんに対する罪悪感が美貴に押し寄せてきた。
260 名前:名無し読者 投稿日:2005/01/14(金) 19:04
そ、そんなぁ…
フジモン!今すぐ追いかけるんだー!!
261 名前:Power of Love 投稿日:2005/01/15(土) 23:19

何してるんだよ、美貴。
亜弥ちゃんは美貴のチカラを受け入れてくれたのに、なんで美貴は裏切ってんだよ。
美貴、亜弥ちゃんを守るって神様にまで誓ったじゃん。
美貴の気持ちはこんなに脆かった…?
今、このまま亜弥ちゃんを傷つけたまま突き放していいの?


「いい訳ないじゃんかっ……!」


美貴は一人で居た楽屋を飛び出し、亜弥ちゃんを探しに走った。


亜弥ちゃん、ごめん!
美貴、無神経だった。
亜弥ちゃんは美貴のチカラちゃんと受け入れて怖がらずに傍に居てくれたんだよね。
なのに……なのに…美貴は!
亜弥ちゃん、ごめんね?
美貴、自分の本当の気持ち捨てきれない。


やっぱり亜弥ちゃんが好きだよ。
この世でたった一人の『松浦亜弥』が。
262 名前:Power of Love 投稿日:2005/01/15(土) 23:21

「ハァッ、ハッ……ハァッ…」

コンサート会場の前の大階段の所に座ってる亜弥ちゃんを見つけた。

距離があっても聞こえる亜弥ちゃんの啜り泣く声。

傷つけてごめんね、亜弥ちゃん。
今ならまだ間に合うかな?さっきの言葉取り消せる?


「亜弥ちゃん!」

ゆっくり近づきながら呼ぶ。
亜弥ちゃんは驚いたように振り返る。

「みきたん……」

夜月に照らされた亜弥ちゃんの顔。
潤んだ目が美貴の胸を締め付ける。


「あの、亜弥ちゃん…」
「来ないで!!」

亜弥ちゃんの怒鳴った声が響いて、座っていた亜弥ちゃんは勢いよく立ち上がる。

「キャアッ!?」
「危ないっ!!」

そして、亜弥ちゃんの体がよろめいた。
263 名前:Power of Love 投稿日:2005/01/15(土) 23:22

お願い!間に合って!!
今、亜弥ちゃんを失うワケにはいかないんだ。
美貴はまだ謝ってない。


美貴は走り出していた。
必死に走って亜弥ちゃんの細い手首を掴んで引き寄せる。
けど、亜弥ちゃんの体は傾いたままで美貴の体も引力で傾いてしまった。


せめて、亜弥ちゃんだけは無傷で…。


そう思って美貴は力いっぱい亜弥ちゃんを抱き寄せて引力に体を委ねる。

亜弥ちゃんの体を包むように抱きしめていた美貴の体を軸に大階段を転げ落ちて行く。

その時、スローモーションのように世界が動いていた。
264 名前:Power of Love 投稿日:2005/01/15(土) 23:24

痛みなんて感じる暇なんてなかった。
音さえも聞こえてなくて理解出来るのはグルグルと回ってる美貴達。

回りながら落ち行く中、夜空に浮かぶ月を見た。
この時、初めて気付いたんだ。今日が満月だという事に。


ねぇ、神様。
美貴、亜弥ちゃんが好きなんだよ。とても大切な人なんだ。
だから、これ以上亜弥ちゃんを傷つけたくない。
亜弥ちゃんから大好きな歌やホンモノの笑顔を取らないで。
美貴、そのためならこの身削れるから。
もう迷ったり悩んだりしないし、あんな事言わないよ。
美貴のチカラを差し出しても構わない。
だから、亜弥ちゃんだけはどうか無事で…。


そう心から思っていた想いを全部神様に言ってから美貴の視界は真っ暗になって意識が途絶えた。
265 名前:名無し読者 投稿日:2005/01/16(日) 01:17
何てこった…
266 名前:Power of Love 投稿日:2005/01/18(火) 23:53

「んっ……んぅっ…?」

目が覚めた時、美貴は病院に居た。
体中所々痛くて記憶が曖昧になっていて、この状況を理解するのに時間がかかった。


そうだ…。亜弥ちゃんを助けようとしたら一緒に落ちちゃったんだ。
亜弥ちゃんは無事なのかな…?


そう思って病室を見渡すけれど、亜弥ちゃんはいなくて……
代わりにベットサイドの机に水色の便せんに入った手紙が置いてあった。

片腕を伸ばして手紙を取ってみる。
表に『みきたんへ』裏には『松浦亜弥』と書かれていた。
亜弥ちゃんからもらう初めての手紙で美貴は純粋に嬉しかった。
267 名前:Power of Love 投稿日:2005/01/18(火) 23:58

みきたんへ

みきたん、ごめんね?私のせいでみきたん大怪我させちゃった。
みきたん、私の分まで怪我したんだよ?
みきたんは大怪我してるのに私は無傷だったの。
こんなの不公平だよ、みきたんだけ怪我するなんて。ホントにごめんね。

みきたん、私ね、哀しかった。
『住む世界が違う』なんて言われて。
私、みきたんだけが本当の私を見てくれてるって信じてた。
けど、違ってたんだね。バカだね、勘違いしてたよ。重荷になってたよね、ごめんね。

ここだけの話、私みきたんの事好きだったんだよ?
でも、みきたんは違うんだってあの時気付いたの。
私とみきたんは恋人になれないんだって。
みきたん、嫌だよね?私みたいな人。今までごめんね?
みきたんに頼って甘えて揚句の果てには大怪我させて。
こんな私にみきたんを『好き』になる資格ないね。

やっぱり住む世界が違うのかな…。
もう会うのやめよう?こんな私がみきたんの傍にいる資格なんてないよ、やっぱり。
みきたんの家の鍵、保田さんっていう人に渡しておいたから。

あとね、歌…やめるかもしれない……。
今、事務所の人達と話し合ってるの。
私には歌しかないけど、歌を続けていく自信がないの。
私、どうしたらいいんだろうね…。もう分かんない……。

みきたん、ホントにごめんね?
私、謝りきれないくらい申し訳ない気持ちでいっぱい。
私のメモリ消しちゃっていいから。
じゃあ、バイバイ。みきたん、さよなら。


P.S.ホントは今でも大好きだよ。
268 名前:Power of Love 投稿日:2005/01/18(火) 23:59

「亜弥ちゃん…」

美貴達、お互いを想い過ぎるばかりすれ違っていたのかな?
亜弥ちゃんは何も悪い事してないんだから謝らなくていいんだよ。
この怪我だって、亜弥ちゃんのせいなんかじゃない。
これは美貴が亜弥ちゃんを守れた証でもあるんだから。
好きなのに別れるなんてつらすぎるよ。
美貴、まだ亜弥ちゃんに気持ちすら伝えてないんだよ?
それに歌大好きならやめちゃダメだよ。
あんなに輝く程、唄ってる時の亜弥ちゃんは素敵だよ。
だから、やめちゃダメだ。

亜弥ちゃん、美貴の家の鍵は返しても美貴は亜弥ちゃんの家の鍵返してないよね。
これが美貴達に与えられた最後のチャンスだよ?
もう亜弥ちゃんを離したりしない。
絶対に約束する。

だから、神様が与えてくれたチャンス無駄にしないよ。


美貴は亜弥ちゃんが…亜弥ちゃん『だから』大好きだよ。


今、会いに行きます。
269 名前:Power of Love 投稿日:2005/01/19(水) 00:00

「…ぃっ……つぅ…!」

ベットから起き上がろうとすると痛みが走る。
だけど、亜弥ちゃんの心の方が痛いはず。
このくらいの痛み、亜弥ちゃんのに比べたら全然だよ…。

やっとの事で起き上がる。
体を見ると打撲の痕や切り傷・かすり傷がいたる所にあった。

「…骨折してないなんて奇跡だね……」

大階段を転げ回った割には大した怪我じゃなかった。
多分、亜弥ちゃんが大怪我と思ったのは頭に巻かれた包帯の事だろう。
確かに痛いけど、我慢しないと。美貴は今すぐ亜弥ちゃんに会いたいんだ。
270 名前:Power of Love 投稿日:2005/01/19(水) 00:00

「…亜弥ちゃん、家に居るかな…」

鞄の中から亜弥ちゃんの家の鍵を取りだし、握り締めた。


『みきたん、絶対無くしちゃダメだよ?お揃いのキーホルダーもつけたんだから』

優しく笑いながら渡してくれたっけ…。

美貴に見せてくれた亜弥ちゃんの顔はニセモノなんて何処にもなかった。
亜弥ちゃんに甘え過ぎて大切な事を見失ってただけだったんだ。


壁を支えにしながら片足を引きずって歩く。
痛くてもどんなに時間かかっても亜弥ちゃんに会って美貴の気持ち伝えないと。

大好きだよって、傷つけてごめんって、歌やめちゃダメだよって…伝えなくちゃ。
271 名前:Power of Love 投稿日:2005/01/19(水) 00:01

病院を出てからタクシーを拾って亜弥ちゃんの家に向かった。

いつの間にか見慣れていたマンション。もう何回もここに来てたんだ。
メールも電話も一日に何回もして、お泊りもして。
初めて遊んだ日に撮ったプリクラ、ケータイの電池パックの蓋にまだ貼ってあるよ。なんだか美貴だけの秘密みたいによっちゃん達にも見せなかった。
自己満足みたいに亜弥ちゃんの事、大切にしてた。

だから、仕事から帰って来た亜弥ちゃんを美貴はいい子いい子って頭を撫でていたんだ。
亜弥ちゃん、そうすると営業スマイルみたいに笑わないで甘えてくるから。

美貴、亜弥ちゃんだけはチカラで読み取りたくなかった。
でも、異変に気付いちゃうのはどうしようも出来なかった。
亜弥ちゃんも異変に気付いた美貴に戸惑っていたね。
でも、亜弥ちゃんはそのまま甘えたり甘えさせてくれた。
亜弥ちゃんの前では美貴も自然体でいれたんだ。
亜弥ちゃんは美貴をちゃんと受け止めてくれてたね。
今度は美貴が受け止める番だ。
272 名前:Power of Love 投稿日:2005/01/19(水) 00:02

亜弥ちゃんの家の前、深く深呼吸する。
吐き出した息は白くなってすぐ消えた。

ドアに手をかけ、鍵を回す。


―――カチャ

ドアを開けると亜弥ちゃんの靴がちゃんとあって、中に居るんだと分かった。

すぅっと息を吸い、気持ちを落ち着かせる。

「お邪魔しまーす」

なるべく明るい声を出して電気の付いてる明るいリビングに向かう。

リビングに足を踏み入れると驚いた顔した涙目の亜弥ちゃんと目が合った。
273 名前:Power of Love 投稿日:2005/01/19(水) 00:05

「…たん?」
「亜弥ちゃん、今までごめんね?美貴、大切な事忘れてた。
 ……亜弥ちゃんはやっぱりこの世でたった一人の『松浦亜弥』だよ。
 ステージで唄ってる亜弥ちゃんも美貴の隣で笑ってくれてた亜弥ちゃんも、亜弥ちゃんは亜弥ちゃんだよ。
 美貴、住む世界が違うなんて言ったけどその言葉取り消す。
 一緒に過ごしていればそこは同じ世界に居るんだって気付いたよ」
「…っ……みきたぁん…」

亜弥ちゃんの潤んでいた目がもっと潤んでポロポロと涙が零れ出した。

美貴は亜弥ちゃんに近づいて膝をついて、そっと抱きしめた。


「亜弥ちゃん、大好きな歌やめちゃダメだよ?
 大好きな事を仕事するのはとても幸せな事だって言ってたじゃん。
 そりゃ辛い事もあるけど、ファンのみんなは亜弥ちゃんを支えてくれるし、……美貴も亜弥ちゃんの事支えるからさ。
 好きな事をやめちゃダメだよ」
「……ぅん…」

キュッと亜弥ちゃんの手が美貴の背中に回った。
それをキッカケに美貴も回した腕の力を強める。
274 名前:Power of Love 投稿日:2005/01/19(水) 00:05

「…亜弥ちゃん……美貴、亜弥ちゃんが好きだよ?亜弥ちゃんだから好き…」
「…たん…?」
「…よかったら、美貴と付き合ってください」

驚いたように美貴を見上げて数秒固まってる亜弥ちゃん。

あの…告るのとか恥ずかしいんですけど……。


恥ずかしくて目を泳がせたりしてると、言葉を理解した亜弥ちゃんはふにゃっと笑って

「私も大好きだよ!!」

と口付けてきた。
美貴は驚いて少し固まってたけど、嬉しくてギュッと亜弥ちゃんを抱きしめる。
275 名前:Power of Love 投稿日:2005/01/19(水) 00:08

「みきたん、私達恋人になったの?」
「うん、そうだよ。
 今まではすれ違ってばっかだったけど、これからはずっと一緒だよ」
「にゃはっ、みきたん大好き!」
「うん。……あの…さ、亜弥ちゃん…」
「ぅん?」
「美貴…そろそろ、倒れそう……」
「ふえぇっ!?ちょ、みきたん!?みきたぁーん!」


安心した途端、張っていた糸が切れて気を失ってまた病院に逆戻り。
まぁ、亜弥ちゃんと恋人になれたから結果オーライかな。



【FIN】
276 名前:マキ 投稿日:2005/01/19(水) 00:10

えー、やっと完結しましたぁ。
長々と更新してしまってすみませんでした。
ホントはもっとペース良く更新したかったのですが、私情がいろいろとありまして遅くなってしまいました。
もし、感想など頂けたら光栄です。

BY マキ
277 名前:マキ 投稿日:2005/01/19(水) 00:11
隠します。
278 名前:マキ 投稿日:2005/01/19(水) 00:11
もういっちょ、隠し。
279 名前:桜桃 投稿日:2005/01/19(水) 22:50
あやみき最高っ!!
二人が幸せになって良かったです。
誰かのために何かができるって素晴らしいと思います。

で、リクなんですけどいいでしょうか?
矢口さん生誕記念という事で、
作者さんのみきやぐが読みたいです!
280 名前:マキ 投稿日:2005/01/20(木) 16:35

桜桃さんリク、やぐみきです。

281 名前:  投稿日:2005/01/20(木) 16:37

「矢口さぁ〜ん、誕生日おめでとうございまーす」
「おぉー、ありがとね〜」

今日はオイラの誕生日。
朝から『おめでとう』とプレゼントをもらう。


オイラも22歳になったんだよな、もっとしっかりしなきゃ。


楽屋でそれぞれ騒いでるメンバーを見て決意を新たにする。
だって、もうすぐオイラがみんなを引っ張っていかなくちゃならないんだから。

誕生日なのに次期リーダーのプレッシャーを感じるなんてオイラもまだまだだなぁ……。
282 名前:  投稿日:2005/01/20(木) 16:38

「ぎゅうっ」
「うわぁっ!?」

少しネガティブに考えていたら急に後ろから誰かに抱き付かれた。


「なぁ〜に暗い顔してたんですかぁ?」
「…藤本……急に抱き付いてくるなよ、変な効果音付きで。
 ビックリしたし、みんなが居るだろ…」
「別にメンバーは知ってるからいいじゃないですか。
 それより、眉間にシワ寄ってますよ」

トンッと人指し指で眉間を小突かれた。しかも、抱き付かれたまま。


結構さ、イチャイチャ出来るのはいいけど場所考えてよ藤本…。

なんて思っていても言わない。
藤本が拗ねたら一日中機嫌悪くなるって分かってるから。
283 名前:  投稿日:2005/01/20(木) 16:39

「ボンボンちゃん♪」
「…………」

楽しそうに笑顔で藤本だけ呼んでるあだ名でオイラを呼ぶ。

人がせっかく言いたい事を我慢してるのにお前はそう呼ぶのかよ。
誕生日くらいちゃんと名前で呼びやがれ。


「あれ?ボンボンちゃん?」

反応がなくて不思議に思ったのか小首を傾げて顔を覗いてくる藤本。

オイラ、いい事思いついちゃった♪
誕生日だから藤本もこのぐらい許してくれるよね。
なんてたって、今日はオイラの誕生日なんだから。


『今日が誕生日』という強い味方をつけたオイラは悪戯を実行。
藤本にも少しは乙女の気持ちを分かってもらいたいしね。
284 名前:  投稿日:2005/01/20(木) 16:40

「ボンボンちゃん♪」
「………」

「ボンボンちゃん?」
「…………」

「ボンボンちゃーん」
「…………」

「…や、矢口さん?」
「………」

「あの、矢口さん…?怒ってます?」
「………」


藤本の呼びかけに黙ってそっぽを向いてると、だんだんと焦りを含んだ呼びかけになってくる。
オイラは笑いを堪えてシカトする。

そう。オイラが仕掛けた悪戯は『名前で呼ぶまで振り向かない』こと。
だってさ、いつも『矢口さん』とか『ボンボンちゃん』じゃん?
たまには名前で呼んでほしいワケよ、オイラだって女の子だから。
285 名前:  投稿日:2005/01/20(木) 16:41

「ちょ、矢口さんっ。返事してくださいよぉっ」
「…………」


そろそろ可哀相かな…、藤本で遊ぶのは。

「や、矢口さぁ〜んっ……」

泣きそうな声が聞こえて来たからオイラは慌てて振り返った。

「藤本っ…泣くな………」
「あ、やっと向いた。真里」


オイラが振り返ると勝ち誇ったように笑ってる藤本。

負けた、結局オイラが騙されてた……。
286 名前:  投稿日:2005/01/20(木) 16:42

「全然向いてくれなかったから焦りましたよ〜」
「焦った割には今、超顔緩んでるけど」
「だって、真里が向いてくれたから」
「あっそ………えっ!?」
「小声でブツブツ独り言言うほど、呼んでほしかったんですか?」


最悪……オイラ馬鹿じゃん。


「今日は真里の誕生日だもん。美貴は何でも言うこと聞きますよ」
「……じゃあ、キスして?」
「えっ…!?」
「キスしてよ」
「あ、いや……それはぁ〜…」

名前は呼べるくせにキスは出来ない。
まぁ、楽屋だからかもしれないけど場所関係なくキスしたい時もある。

キスしてくれるまでオイラ機嫌直さないからね。



【FIN】
287 名前:マキ 投稿日:2005/01/20(木) 16:51

えー、今日がやぐっちゃんの誕生日という事で
桜桃さんのリクやぐみきを書きましたが、久しぶりのやぐみきで
甘くは書けませんでした。すみません。

>>279 桜桃様
 中編のあやみき、かなり自分としては自信がなかったのでそう言って頂けると恐縮です。
 やぐみきリク頂きましたが、甘くならなくてすみませんでした。
 美貴さんにボンボンちゃんと呼ばせたかった(コラ
 またリクがありましたら宜しくお願いします。

以前、よしみき双子にリクを下さった方もう暫くお待ち下さい。
只今、試行錯誤中ですので書き上がりましたら載せたいと思います。

BY マキ
288 名前:桜桃 投稿日:2005/01/20(木) 23:56
藤本さんが可愛い……
恥ずかしがらずにキスしちゃえばいいのに!
川VvV)<ボンボンちゃん♪
う〜ん…いいなぁ…
素敵なみきやぐ、ありがとうございました!
289 名前:マキ 投稿日:2005/01/25(火) 14:45

えー、少しスランプに陥ってしまったため、なかなか小説が書けない状況にいます。
そこで、こんな私の駄文小説ですが読んでもいいよと言う方リクを受け付けます。
美貴さん絡みのカプ、シチュのリクを下さい。
稀にその他のカプも受け付けます。
強制ではないのでスルーしても構いません。
では、ご協力お願いします。

BY マキ
290 名前:あやみきらびゅ 投稿日:2005/01/26(水) 00:54
作者さんの小説大好きです♪リクしたぃのですが、あやみき+ごっちんみたぃな…最近後浦であやごまなので、それに嫉妬するみきたん…みたぃな。出来たらお願いしますm(._.)m
291 名前:マキ 投稿日:2005/01/26(水) 16:33

290 あやみきらびゅ様リクあやみき+ごま『ごまっとうのチームワーク』
292 名前:ごまっとうのチームワーク 投稿日:2005/01/26(水) 16:35

ここは、ハローのコンサートのリハーサルスタジオ。
ハロプロのみんなが集まってライブのリハをしている。

私は今、ごっちんと原色〜のフリの確認しているんだけど視線が痛いの。みきたんの視線が。
多分…じゃなくて確実に原因は私とごっちんが仲良くしてるからなんだろうけど、今は我慢してほしい。だって、一応仕事の話だし…。


「みっきたぁ〜ん」
「………」

ごっちんとのフリの確認が済んで私はみきたんの所に行ったのにみきたんは拗ねてシカトしてる。

「へぇ〜…そんな態度取るんだ……。
 私、今日は一日中ごっちんと一緒に居ようっと」

私はそんなみきたんをからかってみようと背を向けて歩き出そうとした。

「ヤダ!ごっちんとじゃなくて美貴と居てよっ。亜弥ちゃんのバカっ!」

ハローのみんなが居る前で子供みたいな事を大声で言ってしまったみきたんは急に我に返り顔を赤くする。

私はそんなみきたんの腕を取り立ち上がらせて

「松浦と藤本みきたんは暫く抜けま〜す」

と言ってリハーサルスタジオを出て空いてる部屋に向かった。
293 名前:ごまっとうのチームワーク 投稿日:2005/01/26(水) 16:35

「………」
「いつまで拗ねてるの?今は私達以外誰もいないよ?」

部屋に入ってもみきたんは黙ったままで、でも私の隣に座ってる。

「みきたん、私がごっちんと話していたのはフリの確認をしていたからなんだよ?」
「…分かってるよ、それくらい……」
「じゃあ、なんでそんなに拗ねてるの?」
「…最近、ごっちんと仲良いから……亜弥ちゃんが取られちゃうんじゃないかって思った…」

ムスッとした拗ね顔のまま不安げな言葉を漏らしたみきたん。
私はそんなみきたんが可愛く見えてもの凄く愛しく思えた。
もうすぐ20になるのに考えてる事は子供なんだから。
294 名前:ごまっとうのチームワーク 投稿日:2005/01/26(水) 16:36

私はみきたんを横からぎゅっと抱きしめた。

「私はみきたんから離れないよ?
 だって、娘さんにみきたんが入った時みきたんは私から離れていかなかったもん。
 だから、私もみきたんから離れないから安心して」
「…ぅー……亜弥ちゃぁん…」

私の言葉に安心して甘えん坊になったみきたんは私にチューしようと顔を近づけてきた。
295 名前:ごまっとうのチームワーク 投稿日:2005/01/26(水) 16:36

「……あ、みきたん唇カサカサ…」
「へっ?あっ、ホントだ…」
「私が塗ってあげようか?」
「えっ?あ、いや……それは…」
「塗ってあげる♪」
「いいよっ。自分で塗るからぁー!」
「こら、逃げるな。たんっ」
「うわぁーーっ」


リップを塗るのが好きじゃないみきたんは私の腕から逃げだした。
私はそんなみきたんを追い掛けながらリハーサルスタジオに戻る。
296 名前:ごまっとうのチームワーク 投稿日:2005/01/26(水) 16:37

「うわぁ!?ごっちん助けて〜!」
「んあ!?どうしたの?ミキティ」
「たんっ、ごっちんの後ろから出てきなさい」
「嫌だっ。美貴、リップなんて塗りたくない」

私とみきたんはごっちんを間に挟んで攻防戦中。

「ミキティ、まっつーにリップ塗られないようにアタシの後ろに隠れてるの?」
「う、うん…」

その瞬間、ごっちんがニターッと悪戯笑いをしたのを私は見逃さなかった。
297 名前:ごまっとうのチームワーク 投稿日:2005/01/26(水) 16:38

「ミキティ、助けてあげる」
「えっ?ホントに!?」
「うん。……でも、それは今度ね」
「へっ?うわぁっ!?」

ごっちんがみきたんを取り押さえて私の前に出してくれた。

「ナイス、ごっちん!」
「行け、まっつー。みんなの前であんな事言ったミキティに罰ゲームだ」
「うわぁーっ!助けてーーっ!!」


私とごっちんに勝てなかったみきたんは少し暴れながらもリップを塗られましたとさ。


【FIN】
298 名前:マキ 投稿日:2005/01/26(水) 16:46

>>288 桜桃様
 久しぶりに美貴さんを可愛く書いた気がします。
 可愛い美貴さんを書くのが私の楽しみでもあるのです。
 恥ずかしがり屋な美貴さんなのでチューはなかなか出来ないんですよね。
 不評じゃなくて良かったです。是非、またリクして下さいね。

>>290 あやみきらびゅ様
 早速書かせて頂きました。あやみき+ごま、どうでしょう?
 甘く書こうと思ったのですが、フットサル練習のあやみきの写真を思い出しましてこんな感じになりました。
 ご期待に添えてなかったらごめんなさい。
 またのリクお待ちしてます。

えぇー、大分前に頂いたよしみき双子ですがもう暫くお待ち下さい。
そして、いろんなリクお待ちしています。

BY マキ
299 名前:rina 投稿日:2005/01/27(木) 20:47
どうも、二度目のカキコです(汗
ごめんね?あやごまリクしてから感想も何も書かないで。
今バァーッと全部読んだけど、どれもツボw
やっぱり姉ちゃんの小説大好きだよ。ラブラブなのから切ないのも。

リクしてもいいでしょうか・・・・(滝汗
ごまみきお願いします。設定まで言っちゃったりすると、
押せ押せなごっちんにタジタジなミキティとか。
その逆でもいいですw押せ押せなミキティってあんまり見ないし。

なんか長くなっちゃった;;
ごめんね?と、とりあえずここらへんで・・・・;;
300 名前:マキ 投稿日:2005/01/30(日) 15:40

208様リクよしみき双子『いつか気持ちを伝えるまで』
301 名前:いつか気持ちを伝えるまで 投稿日:2005/01/30(日) 15:41

「み〜きたぁん♪」
「ぅわっ!?あ、亜弥ちゃんっ?急に飛び付かないでよ、ビックリするから」
「いいじゃーん。私とみきたんの仲なんだからぁ」
「いや、どんな仲だよ」

今日もまたあややは、あたしが見てる前で美貴に抱き付いた。
あたしがどんな想いを抱いているのか知っておきながら。

美貴はツッコミながら全然嫌がってなくて、むしろ笑いながら楽しんでいる様子。
あたし以外のやつにそんな風に笑うなよ…。
302 名前:いつか気持ちを伝えるまで 投稿日:2005/01/30(日) 15:42

「んぁ、嫉妬のオーラが凄いねぇ。よしこ」

後ろから聞こえたのんきな声。その声の主はごっちん。
あややに負けないくらい意地悪な小悪魔。

「しっかし、いつまで片思いしてる気?」
「……うっさい。ごっちんには関係ないだろ…」
「関係なくもないよ?」
「はっ…?」

意味深げな発言をした横に居るごっちんを見ると何か企んでる顔。

なんか物凄い嫌な予感…。

「早くしないとアタシがミキティもらうから」

見下したような目してニヤっと悪戯っぽい笑みを浮かべ去って行ったごっちん。


どうやら、あたしには本当に時間がないらしい。
あの目は本気だ…。渡してやるもんか、あたしの美貴を。
303 名前:いつか気持ちを伝えるまで 投稿日:2005/01/30(日) 15:42

「はぁ…マジでどうしよ……」

結局、ごっちんの言葉が気になって部活どころじゃなかった。
ごっちんはやると言ったらやる人だから、あたしが動かないとごっちんを阻止する事は出来ない。


「ただいまぁ…」

家に帰るとリビングの電気は付いているのにやけに静かだった。
不思議に思い、リビングに行くとソファで横になって寝息を立ててるあたしの愛しい妹。

「可愛すぎだろ、美貴……」

あたしは美貴に近づきそっと髪を撫でた。
304 名前:いつか気持ちを伝えるまで 投稿日:2005/01/30(日) 15:43

「…ひぃちゃ……」
「クスッ…ひぃって何歳の頃のあだ名だよ……」

美貴が漏らした寝言にあたしの心にあった不安や迷いが消えた。


「美貴、ごめん……」

寝ている美貴とゆっくりそっと唇を重ねた。
初めて重ねた唇は思ったより柔らかくて優しくて…。


ねぇ、美貴…。
今はまだあたし勇気なくて言えないけど、ごっちんに取られる前に告るから。
あたしに振り向いて。もう一度その唇に触れさせて。



【FIN】
305 名前:マキ 投稿日:2005/01/30(日) 15:54

リクを受けてから大分かかってしまいましたが、やっとよしみきageれました。
208様、時間がかかってしまって申し訳ないです……。

>>299 rina様
 私の小説好きだなんて言ってもらえるなんていい妹を持ったなぁ(笑
 私もrinaの小説好きだよ。
 ごまみきのリクですね、了解しました。時間かかっちゃったらごめんね?
 その代わり頑張って書きます。

BY マキ
306 名前:あやみきらびゅ 投稿日:2005/01/30(日) 19:53
なんか、可愛らしくつ良かったです!!ありがとうございました♪またリクさせてもらいます!!
307 名前:桜桃 投稿日:2005/01/30(日) 21:33
ごまっとうのチームワーク…最凶ですね。
そしてよしみき。こういう暗い感じ大好きなんですよね。
片思いって辛いけど、良いものだと思います。
そして、リクなんですが学園物(教師と生徒)の藤矢と
後藤さんに妬かせようとする松浦さんが逆に妬く。
という2つをお願いしてもいいでしょうか?
308 名前:マツ 投稿日:2005/02/01(火) 11:25
ミキティ攻めのみきごま
お願いします
309 名前:マキ 投稿日:2005/02/06(日) 23:07

307、桜桃様リクやぐみき(教師と生徒)『放課後の初キス』

310 名前:放課後の初キス 投稿日:2005/02/06(日) 23:08

放課後の教室、今は誰も居ない。
美貴はただ、窓側の一番後ろにある自分の席に座って外を見ているだけ。
オレンジ色に染まった空、陸上部が走ったりフットサル部が練習している校庭。
それを眺めているだけ。
だって、美貴に団体行動は似合わない。
面倒なんだよ、グループとかその内出来ちゃってひがみあったり敵対したり。
美貴は一人でいい。美貴を信用してくれる人が傍に居てくれるだけでいい。
大勢と連まなくたって生きていける。
311 名前:放課後の初キス 投稿日:2005/02/06(日) 23:09

―ガラッ

「あれ?まだ居たの?藤本」
「……矢口先生」

美貴の担任の教師、矢口真里先生。
この人は先生の中で一番好きだ。
一番生徒一人一人を見ている人で頼りになって、話しやすい人だから。

「外なんか見て誰か好きな人でも見てるの?」
「…好きな人なんて美貴いないから」

美貴の席の前に来て窓の外を見た矢口先生。
オレンジ色の夕日が矢口先生を照らし、それが矢口先生を幻想的に大人っぽくキレイに映した。
ドキッと胸が鳴った。その音は治まる事を知らず、高鳴っていくばかり。
312 名前:放課後の初キス 投稿日:2005/02/06(日) 23:12

「藤本さ、高校生活はたった一度きりなんだからもう少し楽しんで過ごしなよ」
「…………」
「後で後悔する事なんてこれから先いくつもあるけどさ、友達や恋人作って後悔する事はないよ。
みんな、宝物なんだって思える日がいつか来るから」

似合わない。こんな子供っぽい先生がこんな言葉を言うなんて…。
でも、美貴はその言葉に心の中にあったプライドの塊が溶けていく気がした。

「先生は高校生活楽しかった…?」
「…うん。楽しかったよ、今でも思い出しては笑っちゃうくらい。
だから、藤本にもそういう楽しい思い出を作ってほしいんだ。
藤本はオイラの………大切な子だから…」

ちゅっ…

目の前が暗くなったと思ったら美貴の唇に触れてる柔らかい感触。
それに気付いたのは数秒後ですごく驚いた。

「じゃあ、気を付けて帰れよ」

そう言って教室を出ていった矢口先生。
313 名前:放課後の初キス 投稿日:2005/02/06(日) 23:12

ふざけないでよ、勝手にキスして勝手に帰るなんて……。
美貴のこの赤い顔と胸の高鳴り、どうしてくれるのさ……。

責任取って貰うからね、矢口先生。
明日の放課後、美貴の気持ちを受け取って。
美貴は、矢口先生と一緒に高校生活の思い出を作るんだから。



【FIN】
314 名前:マキ 投稿日:2005/02/06(日) 23:37

>>306 あやみきらびゅ様
 不評じゃなくて良かったです。
 少しギャグ風味になってしまいましたがちょっと、ごっちんとあややに遊ばれる美貴さんが書いてみたかったんです(苦笑
 またのリクお待ちしてます。

>>307 桜桃様
 ごまっとう最凶でしたか?ああいうの初めて書いたんで少し不安でした。
 片想いって切ないですけど、結構忘れられない恋ですよね。私はそう思ってます。
 学園物の藤矢を今回ageました。あやごまはちょっとギャグ風味になっちゃうかもしれませんけど頑張って書きます。
 ギャグ風味になるのは確実じゃないんですが、嫌でしたら言って下さい。

>>308 マツ様
 リクお請けいたしました。多少時間がかかってしまうかもしれませんが書きますのでお待ち下さい。


BY マキ
315 名前:マルタちゃん 投稿日:2005/02/07(月) 13:04
更新お疲れ様です!
「放課後のキス」好きですっ
学校ものは大好きなので
みきやぐも好き♪
続きが見たいと思ってしまいました
316 名前:桜桃 投稿日:2005/02/07(月) 23:04
学園物みきやぐキターーー!!
ありがとうございました!
矢口さんの不意打ちチューが凄くいいですね。
マキさんのあやごまなら何でもOKですよ。

そして…私もマルタちゃんさんと同じように
みきやぐ学園物の続きが読みたくなってしまいました。
317 名前:マキ 投稿日:2005/02/12(土) 21:45

307桜桃様リクあやごま『ミッション「ごっちんとやぐっちゃんを妬かせろ」』

318 名前:ミッション「ごっちんとやぐっちゃんを妬かせろ」 投稿日:2005/02/12(土) 21:48

只今、松浦亜弥・藤本みきたん作戦実行中です。
私達の作戦……それは、みきたんの彼女やぐっちゃんと私の彼女のごっちんにヤキモチを妬かせること。


それで今、私はみきたんに後ろからぎゅっとされながらごっちんとやぐっちゃんの反応を見てるんだけど……。

どっちかって言うとごっちん達の行動に私達が妬いちゃいそう…。


「…むっ……中澤さん、矢口さんにくっつきすぎっ……」

そう言ったみきたんの視線の先を見るとやぐっちゃんが中澤さんに遊ばれてる。
319 名前:ミッション「ごっちんとやぐっちゃんを妬かせろ」 投稿日:2005/02/12(土) 21:48

そして、私のごっちんはと言うと……

「ごっちん、ごっちん。写メ撮ろーっ」
「んあ?いいよ〜」
「「ダブルユーで〜す」」

なんて、あいぼんと仲良く写メ撮ってる。


「「………むぅ……」」
私とみきたんの拗ねた声が重なった。
320 名前:ミッション「ごっちんとやぐっちゃんを妬かせろ」 投稿日:2005/02/12(土) 21:52

「ごっちんさぁ、いい加減美貴達に気付いて何か言ってきてもよくない?」
「それはやぐっちゃんもでしょ」
「……鈍感過ぎるんだよ、ごっちんはぁ」
「ごっちんの悪口ばっか言ってるみきたんの彼女のやぐっちゃんだって、まだ私達のこと何も言って来ないじゃん」
「むっ……矢口さんはいいのっ。可愛いから」
「ワケ分かんない、それ。やぐっちゃんより私の方が可愛いっ。ごっちんはみきたんよりカッコ可愛い」
「亜弥ちゃんより矢口さんの方が数倍可愛いに決まってんじゃんかっ…」
「じゃあ、ごっちんがカッコ可愛いのは認めるのっ?」
「例え亜弥ちゃんの中でごっちんがカッコ可愛くても矢口さんからすれば美貴だって…」
「むっ…ごっちんをカッコ可愛く思っていいのは私だけだもんっ」
「はぁっ?さっきと言ってる事が違うじゃんかっ」
「ごっちんのカッコ可愛さは、みきたんには勿体ないって事だよっ」
「そしたら、矢口さんの可愛さも亜弥ちゃんが全然敵わないくらい亜弥ちゃんには手に入らない可愛さだね」
「「むむむむっ………」」


ごっちんとやぐっちゃんを妬かせるつもりが、いつのまにか私達は彼女自慢をしていた。
321 名前:ミッション「ごっちんとやぐっちゃんを妬かせろ」 投稿日:2005/02/12(土) 21:52

少し怒ってるみきたんと私の睨み対決が始まりそうな時……


「藤本っ」「まっつー」
「「ほぇ?」」

同時に呼ばれて振り向くとそこには私達の彼女が呆れたように笑って私達を見ていた。


「師匠がどんだけごっつぁんが好きで」
「ミキティがやぐっつぁんを好きか充分分かったから」
「「仲良くない二人なんて見たくないから早く仲直りしな?」」


私達の彼女は私達より何枚も上手で大人だった。

結局ごっちん達を妬かせる事は出来なかったけど、私達はこの後それぞれ負けないくらい甘い時間を過ごしました。



【FIN】
322 名前:マキ 投稿日:2005/02/12(土) 22:09

>>315 マルタちゃん様
気に入って貰えて良かったです。
 続きはネタが浮かんだら書いてみます。

>>316 桜桃様
 矢口先生も恥ずかしがり屋なのにムードがあるのは苦手なのです(ヲイ
 学園物お気に召してもらえて光栄です。
 今回あやごまをageさせてもらいました。
 『放課後の初キス』はネタが浮かび次第書かせて貰います。

rinaさん、マツ様、すみません。リクの方もう暫くお待ち下さい。

BY マキ
323 名前:シンドローム 投稿日:2005/02/13(日) 18:21
マキ様 長い間レスできなくてすみませんでした。
パソコンが壊れてしまって・・・
いままでの分、一気に読ましてもらいました。
やっぱりマキ様の書く小説、好きですっ
後藤ファミリーはもう書かれないのでしょうか?
私のお気に入りなので・・・
もしよければまた書いていただけないでしょうか?
324 名前:幸せギフト 投稿日:2005/02/26(土) 18:37

「ねぇ、みきたん」
「ん〜?」
「誕生日おめでとう」
「ありがとう。でも、それ何回目?」
「んー…わかんなぁい」
「なんだ、そりゃ」

クスクスと笑いながらも私の手をしっかり握って歩いてるみきたん。
今日はみきたんの誕生日で、私はみきたんをライブ誘った。
誕生日の日に恋人の私の歌をたーっぷり聞かせて、ライブ後に焼肉屋さんに行って今はその帰り道。
もう街は暗くてマンションまで歩いてる私達を照らすのは街灯と車のライト、そして夜空に浮かぶお月さま。
まだ冬だから風が冷たくて吐く息は真っ白に染まる。
私はもちろん防寒のため服を重ねて、みきたんは私以上に着込んでる。
そんな事までする程、寒いはずの外にいるのにみきたんと手を繋いでる手は暖かくて、心もポカポカ心地良い。
こういうのって幸せだよね。何も話さなくても気持ちは繋がってるみたいで。
325 名前:幸せギフト 投稿日:2005/02/26(土) 18:38

「ねぇ、亜弥ちゃん。ちょっとそこの公園寄ろうか?」
「ぅん?いいよ」

私のマンションまでの通り道にある公園の近くでみきたんが言った。
今日はみきたんの日だから私は断らずにそのまま付いていく。

公園に入ると街灯とお月さまだけが照らしていて少し薄暗く静かでなんかちょっと怖い…。


「大丈夫だよ。何も居やしないって…」

怖がっていた私に勘付いたみきたんはキュッと手を強く握ってくれた。

「ジャングルジムだ…。登ってみよっか」

私と繋いでいた手を離してジャングルジムを登っていく。
なんか二十歳になったのにやっぱり急に変わったりなんてしないみきたん。
子供みたいに無邪気な顔してジャングルジムのてっぺんまで登って行く。
そんなみきたんを見て、やっぱりありのままのみきたんが好きだなぁっと改めて思う。
326 名前:幸せギフト 投稿日:2005/02/26(土) 18:38

「何してんの?亜弥ちゃんも早くおいでよ」
「はいはい。分かってますよー」
「むっ…その言い方なんか子供扱いしてるみたーい」

子供扱いしてるんだから当たり前でしょ、なんて口が裂けても言えません。
てっぺんに着いてみきたんの隣に座る。そして、また手を繋いだ。


「なーんかさぁ、美貴って幸せ者だよね〜」
「ふふっ。そりゃあ、私のみきたんだもん。幸せじゃなかったら困りますー」
「あはは、そっかそっかぁ」

お月さまを見上げながら笑うみきたんの顔は本当に幸せそうで私まで同じ気持ちになっちゃう。

ううん、同じ気持ちにならないとダメ。私とみきたんは一緒に居れる事が幸せなんだから。
327 名前:幸せギフト 投稿日:2005/02/26(土) 18:38

「亜弥ちゃん」
「ん?」
「誕生日祝ってくれてありがとう。これからもずっと祝ってね?」
「もちろん♪でも、今年の私の誕生日は3ヶ月遅れのプレゼントはなしだからね」
「ははっ、分かってるって。今年はちゃんと渡すよ」


笑い合って、見つめ合って、時間が止まる。
ゆっくり自然に顔が近づいてどちらともなく目をつぶり、どちらともなく唇が重なる。
重なった唇から伝わるみきたんの愛。私の中にすぅーっと溶けて想いに変わる。
そして、私からもみきたんに負けないくらい大きな愛を伝える。みきたんの心まで届けって。

どのぐらいキスをしていたか分からないけど、またどちらともなく離れた。


ゆっくり離れて、見つめ合ってクスッと笑ってコツンと額をくっつける。

「おたんじょーびおめでとぉー、みきたん」
「ありがと、亜弥ちゃん」
328 名前:幸せギフト 投稿日:2005/02/26(土) 18:39

2005年2月26日、みきたんの二十歳の誕生日。
私のみきたんへの愛が、みきたんの幸せと混ざったらとびっきり甘い幸せな時間になった。
冬の寒さなんて感じなくなる程に。
きっとこれは愛情100%幸せギフトだね。


Happy Birthday!!みきたん♪



【FIN】
329 名前:マキ 投稿日:2005/02/26(土) 18:45
更新以上です。
今日は美貴さんのお誕生日と言うことであやみきを書かせていただきました。
甘くなっていればいいなぁ…と思っています。

>>323 シンドローム様
 パソコンが壊れていたとは大変でしたね、ご苦労様です。
 私の小説を好きと言っていただきありがとうございます、光栄です。
 後藤ファミリーは今いろいろと考えておりますので暫くお待ち下さい。

只今、また私情により忙しくなりそうでしてリクを頂いた小説を載せるのは遅くなりそうです。
リクを頂いたのにすみません。
なるべく、早めに載せたいと思ってますのでもう暫くお待ち下さい。
放棄にはさせませんのでお許し下さい。

BY マキ
330 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/04/07(木) 11:48
更新待ってます
331 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/04/07(木) 18:31
私も待ってます。
332 名前:マキ 投稿日:2005/04/08(金) 13:42
えー、皆様お久しぶりでございます。
約一ヶ月ちょっと放置してしまい申し訳ございませんでした。
私情が片付きつつありますので、書き留めていた小説をageようと思います。

299rina様リク ごまみき『涙色Melody』
333 名前:涙色Melody 投稿日:2005/04/08(金) 13:43


「海行きたーーいっ!!」

バイトの入ってない貴重な休日。朝から気が済むまで寝ていたアタシをミキティはそんな用件で叩き起こした。

「あんさ、ミキティ。海くらいアタシとじゃなくて他の人と行けば?」
「美貴はごっちんと行きたいの」
「……てか、冬の海に何しに行くの?」
「…ぅん?ちょっとやりたい事があって…」

アタシが海へ行く理由を聞いた途端、少し元気をなくしたミキティ。
そんなミキティを見て、アタシは連れて行かなければいけない気がした。

334 名前:涙色Melody 投稿日:2005/04/08(金) 13:43

車を出してアタシ達は海へ向かった。
車の中ではミキティがチョイスした曲がかかり、それにミキティの鼻歌が混じる。アタシはそれを運転しながら聞き入った。

海へ近づいて行くとミキティの鼻歌がなんか物悲しげに聞こえて来た。
素直じゃないくせに、強がるくせに、ミキティの鼻歌はまるで今のミキティを表してるようで弱々しく音を奏でている。


「眩しいなぁー。でも、キレーっ!」

砂浜に降りて歩きながら海を見つめるミキティ。
太陽の光が海に反射して眩しい。けど、さざ波は穏やかな音色。
335 名前:涙色Melody 投稿日:2005/04/08(金) 13:44

「ごっちん、ごっちん!」
「んあ?」
「海に向かって『バカヤロー』って言って」
「はぁ!?なんでアタシがそんな事しなくちゃいけないの」
「ねぇ、言ってよ」
「ヤだ、絶対イヤ」

いつもなら、ここで諦めるミキティなのに今日はしつこかった。

「ねぇーっ。言って言って言って言って言って言って言っ……」
「あー!もうっ!わかったよ、言うよっ」
「えへへっ、やった!」

しつこくアタシに言うように迫るミキティに負け、アタシは言う事にした。
たくっ、無理して笑いやがって……。

「バカヤローっ!」

アタシは海に向かって叫んだ。
336 名前:涙色Melody 投稿日:2005/04/08(金) 13:44

「もっと」
「…バカヤロー!!」
「もっとぉ」
「……ミキティのバカヤローっ!!」
「んぇっ?なんで美貴なの!?」
「自分の気持ちくらい自分で言いな。ここにはアタシしかいないから、その頬に流れてるモノも見ないよ」

そう言ってアタシはミキティより後ろに下がった。

アタシが気付かないなんて思う?何年、ミキティの傍に居てミキティを想っていたと思うのさ。
アタシはミキティの支えになりたいんだよ。
ミキティの今の気持ち、聞きたいけど今日は海に任せるから。
この広い海よ、ミキティの気持ちを受け取ってやって。
337 名前:涙色Melody 投稿日:2005/04/08(金) 13:44

「亜弥ちゃんのバカーーっ!うわぁーーーーっ!!」

泣き声と叫び声の混じったミキティの声をミキティの背中を見つめながら聞いていた。
何度も叫んでは涙を手で拭ったり鼻を啜ったり…。
なんかミキティの後ろ姿がカッコよく見えるよ、今日だけは。


たくさん叫んで泣いたミキティは帰りの車の中では眠ってしまった。
アタシはミキティの寝顔を眺め、BGMのボリュームを下げた。
そして、ミキティの安らかな寝息を微かに聞き入りながら運転した。

アタシにとって、ミキティ全てが癒し。いつかアタシもミキティのそんな存在になりたいと思った渋滞の中。



【FIN】
338 名前:マキ 投稿日:2005/04/08(金) 13:49
流し
339 名前:マキ 投稿日:2005/04/08(金) 13:49
流し
340 名前:マキ 投稿日:2005/04/08(金) 13:49
本日の更新は以上です。
あんまり押せ押せな感じがしないし、甘々になりませんでしたすみません。

>>330様、>>331
待って下さってありがとうございます。
待っていてくださる方がいらっしゃるのはとても光栄です。
これからも頑張りますのでよろしくお願いします。

次回更新時にリクを消化致します。
長らくお待たせしましてすみませんでした。

BY マキ
341 名前:マキ 投稿日:2005/04/08(金) 17:31
えー、もう一つリク消化作品が出来ましたのでageます。

308マツ様リクみきごま『決戦は金曜日』
342 名前:決戦は金曜日 投稿日:2005/04/08(金) 17:32

今日は美貴の大事な大事な決戦日。
それは、何かというと恋人のごっちんに美貴のテクを見せ付けること。
まぁ、美貴には大したテクもないんだけどごっちんが美貴から離れてしまわないようにするためにやるの。
こうすれば良いと亜弥ちゃんにいろいろと言われたのを実践するんだ。


なんて……ホントはすごい不安でドキドキして変に緊張なんてしてる。
だって、美貴がごっちんを攻めるなんて今までなかったしごっちんは美貴と違っていろんな事を知ってたり経験してるから。
不安で不安で仕方なくて、緊張して心臓バクバク言ってるけど……ごっちんとは絶対離れたくないから頑張るしかない。
ごっちんのために、美貴頑張るよ。
343 名前:決戦は金曜日 投稿日:2005/04/08(金) 17:33

「ミキティ、どうしたの?急に家に来てなんてメールしてきて。なんか悩み事とかあんの?」
「あ、あのね……そのぉ〜……」
「何?どしたの?」

ごっちんを家に呼んで二人っきりになれたはいいんだけど、どう切り出せばいいか分からなくて口篭ってしまう。
そんな美貴を見て心配してしまったのかごっちんが顔を覗いてきた。
その時に美貴はついついごっちんの唇に目が行って、今しかない!
そう思って美貴はごっちんの首に腕を回し唇を重ねた。

「んっ!?」

驚いて目を見開いたごっちん。美貴を離そうと肩を押してくるけど、美貴は構わずキスを続けた。
次第にごっちんの抵抗が大人しくなってきて、美貴はそのキスを少しずつ深いものへと変えていく。

「…ふっ……んんっ。んぅ……」

初めて聞いたごっちんの吐息に美貴の気持ちは高鳴っていく。
けど、美貴はある異変に気付いてしまった。
ごっちんの舌がまるで美貴を誘ってるように動いてる。
なんかちょっと悔しくて美貴はその誘いに乗った。
その舌に美貴のを絡めて一生懸命念入りに絡めて行く。
それから暫くするとドサッと音がした。
驚いてごっちんから唇を離すと美貴がソファの上に押し倒されていた。
344 名前:決戦は金曜日 投稿日:2005/04/08(金) 17:33

「…えっ……?」

キョトンとして見上げる美貴を見て、ごっちんはニヤッと笑った。

「ミキティ、キス巧くなったねぇ。アタシ、ちょっと驚いちゃったよ」
「えっ…?…えぇ……?」

全く状況に追いつけてない美貴を余所にごっちんは服の中に手を入れ始めた。

「ちょっ、ちょっとごっちん待って!」
「んぁ?なんで…?」
「なんでって……今日は美貴がっ…」
「アタシを攻めようとしてたんでしょ?だけど、まだまだミキティにはお勉強が必要だよ。
 あれじゃまだアタシを気持ちよく出来ないないよ?」
「ぇっ…そ、そんなぁ……ぁっ……」
「だから、これからミキティはアタシとお勉強。しっかり自分の体で覚えてね?」
「ふぁっ……あぁ……」

ニヤッと笑いながら美貴を攻め始めたごっちん。
まだまだ美貴はごっちんから主導権を奪うことは出来ないんだと体で覚えさせられた金曜日。

結局、ごっちんとのお勉強は終日行われ翌日・翌々日も行われましたとさ。


【FIN】
345 名前:決戦は金曜日 投稿日:2005/04/08(金) 17:39
隠し?
346 名前:決戦は金曜日 投稿日:2005/04/08(金) 17:39
流し?
347 名前:マキ 投稿日:2005/04/08(金) 17:39
更新以上です。

某有名曲とタイトルはあんまり関係ないです。
書いたのが今日金曜日だったということだけです。
マツ様、美貴攻めが苦手な私ですが頑張って書いてみました。
どうだったでしょうか?お気に召されませんでしたらもう一度リクを受けます。

リクには制限ないんですが、美貴さん絡み&なるべく美貴受けでお願いします。
では、また近い内マルタちゃん様・桜桃様・シンドローム様のリクを消化します。

BY マキ
348 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/04/09(土) 10:18
攻めが苦手なミキティ
めっっっちゃかわいいいです。
誘い受けのミキティも書いてください。
349 名前:マツ 投稿日:2005/04/09(土) 10:39
よかったです
みきごまもごまみきも
大好きなんで
これからもよろしくお願いします。
350 名前:konkon 投稿日:2005/04/10(日) 21:56
一気に読みました!
めちゃ面白いです♪
特にみきごまが最高・・・。
これからも更新待ってます。
351 名前:マキ 投稿日:2005/05/08(日) 14:29
お久しぶりです。また一ヶ月も停滞してしまいました。
リクのものはまだ出来てないので、さらに申し訳ない気持ちです。

今日は久しぶりにあやみきを載せたいと思います。
352 名前:甘えんぼ 投稿日:2005/05/08(日) 14:31

せっかくせっかく亜弥ちゃん家に遊びに来たのに。
亜弥ちゃんはベットの上でスヤスヤ眠ってる。
ホントは美貴もさっきまで寝てたんだけど、美貴が『一緒にお昼寝しよ』って言ったんだけど…
先に起きてしまった美貴は自分の矛盾してる気持ちにイライラ。
そして、構ってもらえない暇な時間が退屈で膝をかかえる。


「…亜弥ちゃーん、起きてよー……」

スヤスヤ眠っている人を、ましてや寝起きの悪いこの人を本気で起こす気はないから小さい声で言ってみる。
すると亜弥ちゃんは『ん〜…』なんて唸りながら身をよじったけど、起きる気配は全くなし。

矛盾している自分の気持ちに納得がいかない。
亜弥ちゃんの寝顔を見るのは楽しいし嬉しい。
けど、寝顔じゃなくて笑顔が見たい。寝息じゃなくて声が聞きたい。
亜弥ちゃんに構ってほしい。

そんな事を思っていても亜弥ちゃんを本気で起こせるワケもなく、美貴は亜弥ちゃんが起きるまで膝をかかえながら待っていた。
353 名前:甘えんぼ 投稿日:2005/05/08(日) 14:32

「みきたーん?ねぇ、みきたんってばぁっ。なんで機嫌悪いのよー」

数分後、亜弥ちゃんが起きて拗ねてる美貴に気付いた。
もちろん、美貴は自分が拗ねてる理由なんて言えるワケもなく亜弥ちゃんを困らせちゃってる。
ホントは困らせたくないんだけど、矛盾に対するモヤモヤが消えなくて機嫌も直らないまま。


「たん、私たんに何かした?」
「…亜弥ちゃんは何も悪くないよ」
「じゃあ、なんでそんなにご機嫌ななめなの?」

美貴を見ながら小首を傾げて聞いてくる亜弥ちゃん。
これ以上黙っていたら余計困らせちゃうと思った。

「…美貴が悪いんだよ…」
「たん、何かしたの?」
「……美貴がお昼寝しようって言ったのに…亜弥ちゃんより先に起きちゃって…。
 亜弥ちゃんに早く起きてほしくて…でも、起こせなくて……亜弥ちゃんに構ってほしくて仕方なかった……」

恥ずかしかったけど、情けなかったけど、美貴は膝に顎を置きながら素直に話した。
すると、亜弥ちゃんは『にゃはは』って猫っぽい笑い方をして美貴を抱きしめてくれた。
354 名前:甘えんぼ 投稿日:2005/05/08(日) 14:33

「もぉ〜、たんは可愛いねぇ。私の前じゃ女のコだ」
「美貴、元から女なんだけど…」
「構ってほしかったら起こしてくれれば良かったじゃん」
「亜弥ちゃん寝起き悪いじゃん」
「そういう理由なら起こされても怒らないって」
「ホントに…?」
「うんっ」

まるで小さい子をあやすみたいに優しい口調と微笑みで話し掛けてくれる亜弥ちゃん。
だんだん、さっきまでのイラつきがなくなってきて美貴は亜弥ちゃんの背中に手を回した。


「甘えん坊みきたん」
「…亜弥ちゃん限定だもん」

頭を撫でられながら美貴は亜弥ちゃんに甘える。
こんな美貴、亜弥ちゃん以外に見せれない。見せる気もない。
美貴のイラつきを浄化出来るのも亜弥ちゃんだけ。


亜弥ちゃん限定が増えていく今日この頃。



【FIN】
355 名前:マキ 投稿日:2005/05/08(日) 14:34
もう一つ載せたいと思います。
次のはあややの一人語りです。
相手は皆様のご想像にお任せします。
356 名前:10コ目のコトバは…? 投稿日:2005/05/08(日) 14:35

大っ嫌いな世界史の授業中、先生の目を盗んでノートの端に書いてみた。


『大好き』と。


自分で書いたモノだけど、なんだかくすぐったくて恥ずかしくて…。
早くあなたに会いたいななんて思った。

授業の内容はまるっきり頭の中に入らなくて耳を通り抜ける。


早く授業終わんないかなぁ〜…。


何度も何度も時計を見てはあなたを思い出して、また『大好き』と書いた。
357 名前:10コ目のコトバは…? 投稿日:2005/05/08(日) 14:35

― キーンコーンカーンコーン ―

終業のチャイムが鳴って早々とHRも終わらせてもらって私は教室を出た。
早くあなたに会いたい。
手繋いでちょっとした放課後デートしよ?

今の私、いつも以上にあなたを想ってる。
あなたを好き過ぎて授業に集中出来ないくらいだよ。


ねぇ、さっき思ったの。
10コ『大好き』を集めたら1つの『愛してる』になるかな?
もし、なるとしたら『大好き』の10コ目には『愛してる』と言って。
358 名前:10コ目のコトバは…? 投稿日:2005/05/08(日) 14:36

「ごめんっ。待った?」
「ううん、大丈夫」
「えへへっ。良かった…」
「じゃあ、行こっか?」
「うん!」


そしたら、私はもっとあなたを好きになるから。
繋いだ手が離れないように、いつまでもあなたと繋がって居られるように

「ダイスキ」

と頬に口付けた。あなたを驚いた顔したけど、すぐに笑った。
そして、私の耳に口を寄せそっと…

「大好き。愛してる…」

と言ってくれて嬉しすぎて涙が出そうだよ。
359 名前:10コ目のコトバは…? 投稿日:2005/05/08(日) 14:36

10コ目の『大好き』は『愛してる』。
私たちだけの秘密のコトバ。



【FIN】
360 名前:10コ目のコトバは…? 投稿日:2005/05/08(日) 14:46
流し
361 名前:10コ目のコトバは…? 投稿日:2005/05/08(日) 14:46
流し
362 名前:10コ目のコトバは…? 投稿日:2005/05/08(日) 14:46
本日の更新は以上です。

>>348
 ありがとうございます。攻めが苦手な美貴さんを書くのは案外楽しいんですよ。
 気にってもらえたそうなので嬉しいです。
 誘い受けですか?少々時間がかかってしまうと思いますが頑張って書いてみます。

>>349 マツ様
 不評じゃなくて安心しました。
 いえいえ、こちらこそこれからもよろしくお願いします。

>>350 konkon様
 気に入ってもらえてめちゃめちゃ嬉しいです。
 (実はkonkon様のDREAMERのファンなんです(爆))
 これからも頑張るのでよろしくお願いします。

少しずつうpのペースを元に戻していこうと思っています。
これからも皆様よろしくお願いします。

BY マキ
363 名前:マキ 投稿日:2005/05/12(木) 23:50
リクを消化します。

315・マルタちゃん様、316・桜桃様リク
藤矢『放課後の初キス』の続編『続・放課後…』
364 名前:続・放課後… 投稿日:2005/05/12(木) 23:55

矢口先生と付き合い始めて三ヶ月。
美貴は少しずつだけど、変われたと思う。
苦手だった団体行動も最近は慣れてきたし、何より先生が居るから頑張ってみようと思うようになれたから。
先生が美貴を変えてくれたんだ。

これも愛の力だと思っちゃってもいいですか?
365 名前:続・放課後… 投稿日:2005/05/12(木) 23:57

「せーんせっ!」
「藤本っ。もしかして、待ってたの…?」
「うん。どうせ早く帰っても今日誰も居ないから」
「そっか…。じゃあ、矢口の家来るか?」
「行くっ」

学校から少し離れた駐車場で先生を待っていた。
先生は勝手に待っていた事を少しも怒らず、美貴を先生の家に連れて行ってくれた。
優しい先生…。先生の前では可愛いらしい女のコになりたい。

もっと先生に好きになってほしいから。
366 名前:続・放課後… 投稿日:2005/05/12(木) 23:58

「おじゃましまーす」
「適当に座ってて」

先生の部屋は思ってたより女の子らしい部屋でぬいぐるみがたくさんあった。
初めて来たけど、なんだか安心できる。

美貴と先生が『恋人』になれるのは放課後だけ。
それ以外、学校では『教師』と『生徒』。
二人だけの秘密を持てるのは嬉しい。
だけど、最近気付いたんだけど嫉妬しいの美貴はヤキモチ妬いてばかり。
先生が他の生徒とか先生から人気があると、ムッとしてしまう。
秘密の恋愛だから『バレちゃいけない』っていう考えから、ヤキモチ妬き過ぎて『先生は美貴の恋人なんだよ』って世界中に叫びたくなる。

それほど、美貴は先生のことが大好き。
367 名前:続・放課後… 投稿日:2005/05/13(金) 00:02

「ねぇ、先生…」
「んー?」
「今日、泊まっていってもいい?」
「えっ…?」

隣に座っている先生に言うと驚いた顔していた。
恋人である証の特別な何かをしたいワケじゃない。したくないワケでもないけど…。
美貴はただ……

「先生と一緒に居たいよ、他の子や先生たち以上に…。
 他の人が出来ない美貴だからできることしたい。
 一晩中、先生と居れるのは美貴だけだよね?」
「………バカ。可愛いこと言い過ぎ」
「えっ?……わっ…!?」
「耐えられなくなるじゃん。ただでさえ、家ん中で制服は厳しいのに…」

少し顔を赤くした先生に抱き寄せられた。
368 名前:続・放課後… 投稿日:2005/05/13(金) 00:02

何かに耐えてる顔をしていて、美貴の耳元で話す声は少し熱っぽかった。
次の言葉で美貴は先生が熱っぽい理由に気付き、今度は美貴が顔を赤くした。


「…めちゃくちゃにしたくなる……」


美貴たちの夜はまだ始まったばかり…。



【FIN】
369 名前:マキ 投稿日:2005/05/13(金) 00:05
更新以上です。

マルタちゃん様、桜桃様、リク消化が遅くなってすみません!
そして、リクありがとうございました。
またのリクお待ちしてます。

後藤ファミリーと誘い受けみきたんはもう暫くお待ち下さい。


BY マキ
370 名前:マルタちゃん 投稿日:2005/05/13(金) 23:38
わわっ、リクに答えて頂いて有難う御座いました。
大大大大………。満足です!
藤矢好きだなぁ。
藤本さんが可愛かったです。
本当に本当に有難う御座いましたっ。
371 名前:桜桃 投稿日:2005/05/14(土) 23:51
リク、ありがとうございました!
私も藤矢を書いてるんですが、まだまだ未熟で…
マキさんは私の目標です。
では、本当にありがとうございました。
372 名前:マキ 投稿日:2005/06/06(月) 22:30
また約1ヶ月ほど更新が停滞してしまいました…。
ホント、ageる時間がなくてスミマセンっ。
今日はリクを消化します。

348・名無飼育さん様リク誘い受けミキティ「決戦は金曜日2」

373 名前:決戦は金曜日2 投稿日:2005/06/06(月) 22:31

こないだはごっちんを攻めようとして逆に襲われちゃったけど、今日は大丈夫。
亜弥ちゃんに誘い受けっていう方法を教えてもらったから。
でも、やっぱり緊張する…。心臓の音がだんだん大きく聞こえてくるよ。
ごっちんと愛し合うのは嫌いじゃないけど、まだ恥ずかしくて泣きそうになる時もある。
でも、ごっちんにはもっともっと美貴を好きになってほしい。
美貴ばっかり恥ずかしくなって、悩んだり泣きたくなったり、ヤキモチ焼くんだもん。
こんなのズルイよ。だから、美貴は亜弥ちゃんにいろいろと相談してこういう手段を教えてもらってるんだ。

374 名前:決戦は金曜日2 投稿日:2005/06/06(月) 22:31

「ホントに出来んの?ねぇ?」
「出来るってば!出来るからごっちんは待ってて」

心配そうに美貴を見ているごっちんを制し、リビングのソファに座っててもらう。
今、美貴は何をしているかと言うと、普段滅多にしない料理を作ろうとしてるんだ。
イマイチ、誘い受けって言うのが分からなくてごっちんがドキドキしてくれるモノで浮かんだのがこれだった。
作る料理はオムライス。エプロンは亜弥ちゃんに借りたピンク色のやつ。
亜弥ちゃんは『これでごっちんもノックアウト!』って言ってたけど、美貴は不安でいっぱい。
だって、料理なんて全然しないし、誘い受けだって美貴はよく分かんないから亜弥ちゃんに言われるまま実践しようとしてるし。
今日の美貴には課題がたくさんあるよ…。
でも、ごっちんは喜んでくれるって亜弥ちゃんが言ってたから頑張らなくちゃ。
375 名前:決戦は金曜日2 投稿日:2005/06/06(月) 22:32

「………」
「…………」

美貴を不安そうにジーッと見てるごっちんと、具材をおっかなびっくりしながら切ってる美貴の長い沈黙。
手を切らないように、切らないように…って思ってるととつい真剣になって無言になる。
そんな美貴の邪魔をしないようにごっちんも静か。
なんかこういう沈黙、変に緊張する…。

緊張しながらも料理を続けて後はオムレツを作る難しいところ。

「きゃあ!?」

卵を丸めようとしたとき、後ろから抱きしめられた。

「危ないからちゃんと持って」
「えっ?あ、うん…」

フライパンを持ってる左手にごっちんの手が重なる。
そのまま、ごっちんが動かすまま美貴の手も動いて二人で卵を丸めていく。
いつのまにか共同作業になっていて、背中から伝わるごっちんの気配や体温に美貴の心臓は高鳴っていく。
376 名前:決戦は金曜日2 投稿日:2005/06/06(月) 22:33

「はい、出来たよ。オムライス」
「ぅ、ぅん…」

美貴が勝手にドキドキしてる内にオムライスは出来て、ごっちんが後ろから離れていく。
ごっちんが離れてから少し経っても美貴は動けなくて。
時間が経つにつれて顔がだんだん赤くなってくる。

「どうしたの?ミキティ。顔赤いよ?」
「えっ…?あ、な…なんでもないよっ…」

ごっちんに心配そうに顔を覗かれてまたドキッとしてしまう。

「クスッ…ホント、ミキティはいいね。遊び甲斐があるよ」

ごっちんはニヤッと笑いながらそう言った。この笑い方をするときのごっちんは美貴を虐めるときのだ…。
美貴はそれに気付いてごっちんから離れようと試みたけど、ごっちんの方が早くて美貴は簡単に抱きしめられてしまった。
377 名前:決戦は金曜日2 投稿日:2005/06/06(月) 22:34

「ミキティはホントまっつーの言うことはちゃんと従うんだね」
「な、なに?急に…」
「まっつーから教えてもらったんでしょ?誘い受け」
「なんで知ってんのっ?」
「まっつーが教えてくれた」
「えっ…?ちょ、やっ…待って…!」
「もう無理。ミキティ可愛すぎ」
「ちょっ…ゃっ、ん…」

自分の足でキッチンから出ることも出来ず、美貴はごっちんに抱えられるようにキッチンから出た。
そして、身につけたエプロンも洋服も脱がされ体を弄ばれる。

美貴の知らないところでごっちんと亜弥ちゃんは繋がっていて。
美貴の今まで頑張りは全てごっちんにはお見通しだった。
悔しくてムカついたけど、ごっちんのテクの前で不満を言えるワケなく乱されて忘れていく。
美貴の計画はいつなったらごっちんに見通されることなく成功するんだろう。

美貴のごっちんへの挑戦はまだまだ続きそうです。



【FIN】
378 名前:マキ 投稿日:2005/06/06(月) 22:48
今日の更新は以上です。
348さんホント長くなっちゃってスミマセンでしたっ。申し訳ないです。
攻めには絶対なれない受けミキティいかがだったでしょうか?
皆様の感想やら反応が知りたい今日この頃です…。

>>370 マルタちゃんさん
 満足して頂けて光栄です。
 美貴さんをどれだけ可愛く書いていけるかが目標なんでそう言っていただけるととても嬉しいです。
 これからも可愛い美貴さんを中心に頑張って書いていくんで応援よろしくお願いします。
 またリクがありましたらヨロシクお願いします。

>>371 桜桃さん
 いえいえ、私が目標だなんて!嬉しいのですが、私もまだ未熟ですからそのような地位にはなれません。
 でも、そう思っていただけるのはとても光栄です。
 桜桃さんも藤矢(家族)小説頑張ってください。
 影ながら応援しています。
 では、また何かリクがあったときはヨロシクお願いします。

そして、今までお待たせしてスミマセンでした!
特に323・シンドロームさん。
えー、後藤ファミリー次回復活します。
今週末・来週を目処にageますのでご期待ください。
今回も美貴ちゃん、甘えん坊です。

P.S.今回から『様』を『さん』に変えていきますのでヨロシクお願いします。

BY マキ
379 名前:マキ 投稿日:2005/06/06(月) 22:48
流し忘れました(泣
380 名前:マキ 投稿日:2005/06/06(月) 22:48
もう一つ流し…
381 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/06/07(火) 18:16
ミキティ可愛いです。やっぱり最後はこうでなきゃw
382 名前:シンドローム 投稿日:2005/06/07(火) 21:18
誘い受けがヘタなミキティ、カワイイです。
攻めのミキティもいいけどミキティは、やっぱり受けでないと・・・。
後藤ファミリーまってました!!
かいていただけるなんて大感激です。
「さん」づけおおいにOKです。
むしろ呼び捨てでも・・・。

383 名前:マルタちゃん 投稿日:2005/06/10(金) 23:51
更新お疲れ様です。
最近ごまみきが急上昇です。
美貴ティ受けもいいなぁと……。
さん付け、私は「さん」付けなくて
いいですよ?
では次回も楽しみにしてます。
384 名前:マキ 投稿日:2005/06/11(土) 17:50
長らくお待たせしました。
本日、後藤ファミリー復活です。
3回に分けて更新していこうと思っています。
では、第3話の第1回目お楽しみください。
385 名前:後藤ファミリーV 投稿日:2005/06/11(土) 17:51

仕事に追われて家族サービスが出来ない日々。
家に帰るのはここの所毎日深夜近くで妻の亜弥は起きて待っていてくれるが、
娘の美貴は保育園に遅れるといけないので頬に涙の跡を残したまま眠ってる。
泣いた後の美貴の寝顔より甘えん坊な美貴の笑顔が見たい。
眠気を抑えながら一人帰りを待たせるのではなく、二人の夫婦の時間を共に過ごしたい。
この景気の中、忙しいのは嬉しいことだが家族を持つ身としては家族と居る時間が欲しい。
これは我が儘なのだろうか…。
386 名前:後藤ファミリーV 投稿日:2005/06/11(土) 17:52

「じゃ、行ってくる」
「うん。お仕事頑張ってね」

チュッといってらっしゃいのチューをまっつーにされてから家を出ようとした。
けど、片足の裾を引っ張られているような足に何かがくっついてるような重みを感じた。

「パパっ!いっちゃヤダーっ!!」
「みきたん!?」

やっぱり…。
美貴がまだグッスリ寝ている内に家を出ようとしても美貴は起きて来てしまう。
そして、こうやって足にしがみついて離れない。

「ヤダ!パパっ、おしごといっちゃダメっ!」
「美貴…」
「たん、パパはどうしてもお仕事行かなきゃいけないの。
 だから、ママと一緒にいってらっしゃいしよう?」
「ヤーダっ!ヤダヤダヤダぁ!!」

ごとーの足にギューッとしがみついて離れようとしない美貴。
387 名前:後藤ファミリーV 投稿日:2005/06/11(土) 17:53

まっつーは困った顔をしながら美貴と目線を合わせるようにしゃがんだ。

「たんが離れないと大好きなパパ困っちゃうよ?
 たん、パパを困らせたくないでしょ?」
「…ぅん……」
「頑張ってるパパをママと応援するんでしょ?
 みきたんが応援してくれないとパパ頑張れないって」
「…ぅー……」

まっつーが優しくそう言うと美貴は渋々離してくれた。
けど、まだ納得いかないのかうつむいたまま。
そんな美貴を抱き上げて額と額をくっつけた。

「美貴のために頑張ってくるから美貴もいい子にしてるんだぞ?」
「ぅん…」
「今度お休みが出来たら美貴とたくさん遊んであげるから」
「…こんどっていつぅー…?」
「…美貴がすっごくいい子にしてた日だよ」
「みきがすごくいいこにしてたら…パパ、はやくかえってきてみきとあしょんでくれるの…?」
「あぁ、そうだよ」
「じゃ、みきいいこにしてるっ」

さっきまでの泣きそうな顔をふにゃりと笑顔にしてごとーの首に抱き付いて来た美貴。
少しの間抱っこしてあげて、まっつーに渡す。
388 名前:後藤ファミリーV 投稿日:2005/06/11(土) 17:54

「たん、パパにいってらっしゃいって」
「…いってらっちゃい……」

また泣きそうな顔しながらも小さな手を振ってくれた。
そんな美貴とまっつーに行ってきますのチューを、やっと家を出た。

今日も愛しい家族二人のために仕事を頑張る。
そんなごとーは一家の大黒柱。



【続く】
389 名前:マキ 投稿日:2005/06/11(土) 18:03
更新以上です。
次回は来週の真ん中らへんを予定してますが
ただ今体調を崩してるため遅くなるかもしれません。
遅くなってしまったらごめんなさい。

>>381さん
 ありがとうございます。
 やっぱり最後にはこうならないと美貴さんって感じがしませんよね。
 分かってくださる人が居て嬉しいです。

>>382 シンドロームさん
 受け美貴が好評で嬉しい限りです。
 長い間お待たせしちゃってスミマセンでした。
 今回の第3話最後までお楽しみください。
 私には呼び捨てできるほど、勇気はないので「さん」付けにさせてもらいます。

>>383 マルタちゃん
 ごまみきは良いですよね。
 私もあやみき・やぐみきの次に好きなんですよ。
 まぁ、私はこの通り受け美貴が好きなんです。
 では、これからは「マルタちゃん」と呼ばせていただきます。
 「ちゃん」のあとに「さん」を付けるのは少々おかしいですしね。
 では、次回も楽しみにしててください。

この後藤ファミリーで一通りのリク解消となるので溜めておいた小説をageようと思います。
そのあとにまたリクを受け付けるのでリクがある方はリクお願いします。

BY マキ
390 名前:マキ 投稿日:2005/06/11(土) 18:03
また流し忘れました(泣
391 名前:マキ 投稿日:2005/06/11(土) 18:04
何度も何度もスミマセン(汗
392 名前:シンドローム 投稿日:2005/06/11(土) 20:08
後藤ファミリー復活ありがとうございますっっ!!
待ちに待った甲斐がありました。
仕事に行くごっちんパパを引き止めるミキティかわいいですねぇ
ごっちんパパも仕事休んじゃいたいでしょうね。
会社よ休みをあげてくれ、愛するミキティとまっつーのために
ごっちんパパにどうか休みを・・・
393 名前:みきみき 投稿日:2005/06/12(日) 12:50
後藤ファミリー最高♪
ごっちんも美貴ちゃんとイッパイ遊んであげてね!!
チビっ子美貴ちゃんすごいカワイイ☆★
394 名前:マキ 投稿日:2005/06/15(水) 17:57
後藤ファミリー、前回の続きを更新します。
395 名前:後藤ファミリーV 投稿日:2005/06/15(水) 17:58

夫のごっちんを見送り、娘のみきたんと二人っきりの時間。
たんは私にギュッと抱き付いたままじっとしてる。
きっとごっちんがお仕事に行っちゃって寂しいのかな。

「みきたん、早起きしたからちょっとだけねんねする?」
「…しなぃ……」
「しないの?あとで眠くなっちゃって遊べなくなっちゃうよ?」
「…しーなぁーぃー…」

ギュウッとしがみつきながらふるふると顔を振るみきたん。
でも、ホントは眠いのに我慢してる。
私はそれに気付いて、ゆっくりと優しくたんの背中をトントンと叩いた。
そうすると、たんの動きがだんだん小さくなって動かなくなる。
396 名前:後藤ファミリーV 投稿日:2005/06/15(水) 17:58

「…んぅ…」
「お部屋行く…?」
「ゃだっ…ママといっちょにいるっ」

眠たげなたんの顔を覗きながら聞くと、返ってきた言葉はなんて可愛いらしいこと。
たんの言葉にほんの少し顔を緩ませながら背中を叩いてると小さな小さな寝息が聞こえて来た。
スヤスヤと眠るたんを部屋のベットに寝かせ、私は主婦の仕事をする。
397 名前:後藤ファミリーV 投稿日:2005/06/15(水) 17:59

家族三人で過ごす時間は今少ないけど、頑張ってるごっちんを支えるために私も頑張る。
二人で誓ったもんね。世界一幸せな家庭を築こうって。
その約束忘れてないよ?
左手の薬指にある私たちの証にそっと口付けた。
離れていても繋がってる。いつかみきたんもそう思える日が来るから。
それまで二人で頑張っていこうね、ダーリン♪



【続く】
398 名前:後藤ファミリーV 投稿日:2005/06/15(水) 18:00
 
399 名前:後藤ファミリーV 投稿日:2005/06/15(水) 18:00
 
400 名前:マキ 投稿日:2005/06/15(水) 18:06
今回の更新以上です。
後藤ファミリー第3話は次回が最後となります。
次回は更新日は内緒です。

>>392 シンドロームさん
 喜んでくださっているようでとても嬉しいです。
 相変わらず美貴ちゃんは甘えん坊さんでごっちんパパも甘々です。
 今回はあやみきを多くしてみたんですがどうでしょう?
 次回も楽しみにしててください。

>>393 みきみきさん
 そう言っていただけるとすごい嬉しいです。
 ありがとうございます。
 これからも頑張るので応援お願いします。
 あと、もし宜しければ他の短編等も時間潰しのときになどに読んでみてください。
 暇をつぶせるかもしれません。

BY マキ
401 名前:シンドローム 投稿日:2005/06/15(水) 21:15
ミキティかわいいですねぇ。
「お母さん」なまっつー、甘えたなミキティ、
想像してみると顔がゆるんできますねぇ。
まっつーとごっちんがどうやってであったかも気になります。
時間があるようでしたら書いてもらえるとうれしいです。
402 名前:マキ 投稿日:2005/06/19(日) 16:15
後藤ファミリー、第三話更新します。
403 名前:後藤ファミリーV 投稿日:2005/06/19(日) 16:19

亜弥の仕事-家事-が一段落したのはお昼前。
ソファに座り一息ついて、いつものようにテレビをつけた。
そして、気付く今日の日付と曜日。
普段ならこの時間はみ○さんやら奥様たちが好むワイドショーがやっている時間。
だけど、今やっているのはいい○もの増刊号。そう、今日は日曜日。
普段なら朝から晩まで家族三人で居られる幸せな日なのだ。
しかし、夫である真希は仕事。
今の時代仕事が忙しいのは嬉しいことだが、共に過ごせる時間が少ないのは寂しい。
それは、真希も亜弥も…まだ寂しいという確かな感情を知らない美貴も思っている。
けど、この悩みは時間にしか解決出来ない。
それが亜弥をもっと寂しくさせるのだ。
404 名前:後藤ファミリーV 投稿日:2005/06/19(日) 16:22

「はぁ…」

らしくもなくため息をつく亜弥。
一緒にいれない時間が多すぎる。
今の亜弥は夫不足なのだ。
またため息をつきそうになった時、トタトタトタッ…と駆けてくる足音がした。

「マぁーマーっ」
「たんっ?どうしたの?」

リビングに入ってくるなり、ソファに座ってる亜弥目掛けて突進。
飛び付くように亜弥のお腹に抱き付いた美貴。

「抱っこっ」
「はいはい。何よ〜?どうしたの?」

抱っこをせがむ美貴を抱き上げて膝の上に座らせる。

「ママっ、いっちょにおえかきしよっ?あと、おりがみも!」
「お絵描きと折り紙?」
「きょう、パパのひってカレーのひといってたの!」
「あ、そっか…。じゃあ、パパのために頑張ろう」
「うん!」

美貴はカレーのCMを見て今日が父の日であることを知り、亜弥に教えた。
亜弥は知っていたが、忙しい真希が今日も早く返って来れないと思い諦めていた。
しかし、この美貴のキラキラした瞳と父の真希に対する想いに圧倒され諦めていた想いを呼び起こした。
手慣れた手つきで昼食を作り、食べ終えてから真希へ贈るモノを作り始めた。
その間、美貴はずっと楽しそうに笑っていた。
405 名前:後藤ファミリーV 投稿日:2005/06/19(日) 16:24

「ただいまぁ…」

疲れた様子で家に帰って来た真希。
いつもより早い帰宅だったが今は23時。
普段より4、5時間遅い帰宅だ。
妻も娘も寝ているだろうと思い、静かにリビングへ行こうとする。
だが、リビングの電気は点いていて亜弥と美貴の楽しそうな声がしてる。
その声を聞いただけで真希は嬉しくなり顔を緩ませた。

「ただーいまっ」
「あ、パパ!」
「おかえり、ごっちん」
「おかえりなさいっ」

娘の美貴がしがみつきながら自分に向けた笑顔と妻の優しい笑顔に疲れた心や体が癒される。
真希は美貴を抱き上げた。
抱き上げられた美貴は小さな手で真希の頬を包み、チュッと口付ける。

「んあ!?」
「おかえりのチューだよぉ」

ふにゃりと笑いながら言う美貴に真希は愛しさを感じた。

「ありがとな、美貴」

大好きな父にお礼を言われた美貴は嬉しそうに真希に抱き付く。
美貴を抱っこしたまま真希はソファに座る亜弥の隣に座る。
406 名前:後藤ファミリーV 投稿日:2005/06/19(日) 16:26

とっくに寝る時間を過ぎていた美貴は真希に抱っこされてる内にウトウトとしてきていた。
そんな美貴に亜弥は優しく微笑み、真希へある袋を渡す。

「んあ?なに、これ?」
「プレゼント。開けてみて?」
「まだ結婚記念日じゃないと思うんだけど…」

特別な日じゃないのに渡されたプレゼントに戸惑いながら袋を開けていく。
その間に美貴は真希の腕から亜弥の腕へと移される。
もう寝かかってる美貴にはそれも気付かない。

「えっ…?これ……」
「たんがね、頑張って作ったんだよ」

中身を見て驚きを隠せない真希に亜弥が優しく笑いながら言う。
袋の中身は美貴が描いた真希の絵と花の形をした折り紙。
そして、小さな美貴の手の形したクッキー。
まだ小さい美貴が自分のために一生懸命作ってくれたことに感動を覚える真希。

「私が言う前にたんが父の日だって気付いて一緒に作ろうって言ってきたんだよ?
 このクッキーもね、たんが自分で手形にしたいって」
「そ、っか…」
「幸せだね、私たち」
「うん。幸せだよ…ホント」

微かに目を潤ませながら亜弥の胸で寝ている美貴を見つめる。
407 名前:後藤ファミリーV 投稿日:2005/06/19(日) 16:27

初めての子供で不安でいっぱいだった頃も今では良い思い出で。
悩んだり戸惑ったりもしたけど、こんなに優しい優しい子に育って嬉しい。
まだまだ子育ては終わらないけど、いつまで経っても美貴は亜弥と真希の子供のままだけど。
今日があったから、実感の持てる出来事があったからこれからも頑張っていける。

世界一幸せな家族を築こうと、今度は美貴の前で二人で誓ったこの今日は6月19日-父の日-。



【FIN】
408 名前:後藤ファミリーV 投稿日:2005/06/19(日) 20:28
 
409 名前:後藤ファミリーV 投稿日:2005/06/19(日) 20:28
 
410 名前:シンドローム 投稿日:2005/06/19(日) 20:32
最近、「後藤ファミリー」の更新が多く、大変ありがたく思っています。
父の日の贈り物に手形のクッキーなんて
ミキティ、考えることがかわいいですね。
マキ様、父の日ってことでどうか
いつも頑張ってるごっちんパパにお休みをあげてください。
411 名前:マキ 投稿日:2005/06/19(日) 20:33
後藤ファミリーV更新以上です。
これで第3話は終わりとなります。
皆様いかがだったでしょうか?

>>401 シンドロームさん
 後藤ファミリーの美貴ちゃんは可愛いのがウリですから(笑)
 母子あやみきも好評なようでとても光栄です。
 ごっちんとあややがどうであったか、とは結婚する以前のことのですか?
 もし、そうであるのなら少し書いてみようと思っています。
 いつ出来上がるかは分かりませんが、頑張って書いてみようと思います。
 いつも後藤ファミリーの応援ありがとうございます。
 これからもヨロシクお願いします。

次回は今まで溜めていた小説をあげたいと思います。
そのあと、もう一度リクを受け付けるのでリクがある方はリクお願いします。

BY マキ
412 名前:ひろ〜し〜 投稿日:2005/06/20(月) 00:53
こんばんわぃ!!
後藤ファミリー、とてーも良かったです!
んで早速ですけど、ずぅずぅしくリクしちゃいます。
藤×高or後×高でお願いできますか?
んでさらにエロか甘甘で・・・。
413 名前:桜桃 投稿日:2005/06/20(月) 23:33
後藤ファミリー最高でした!
で、私もリクしていいでしょうか?
もうすぐ松浦さんが誕生日ということで、
後藤ファミリーで誕生日ネタを矢って欲しいです。
お願いします。
414 名前:みきみき 投稿日:2005/06/21(火) 23:01
後藤ファミリーだぁぃ好き♪
415 名前:マキ 投稿日:2005/06/25(土) 15:43
本日はあややの誕生日ということなので
413・桜桃さんのリク後藤ファミリーであやや生誕の話をageたいと思います。
416 名前:後藤ファミリーW 投稿日:2005/06/25(土) 15:44

久しぶりの休日。
ごとーは今まで仕事詰めだった疲れやその時に取れなかった睡眠を補うように寝ていて、結局起きたのはお昼過ぎだった。

「おはょー……」
「おはよっ!もうっ、遅いぞ。起きるの」
「んぁ、ごめん…」
「ううん、冗談だよ。だって、ごっちん疲れてるしね」

リビングに行くと妻のまっつーがソファに座ってくつろいでいた。
傍に寄ると少し怒られ、その後におはようのチューをされた。
そこでふと気付く。小さいのがいない…。
417 名前:後藤ファミリーW 投稿日:2005/06/25(土) 15:44

「んぁ、美貴は…?」
「たん?たんは、ひとむ君のお家に遊びに行ったよ」
「遊びに行ったの?今日は絶対行かないと思ってたのに」
「うん。なんかね、『ママにはないしょ!なにつくるかおしえないっ』って言って出てったよ」
「んぁ、それって…」
「ホント嬉しいよね。あんなに優しくて可愛くて」

嬉しそうにふにゃふにゃ笑いながら話してるまっつー。
ホントに嬉しそうだ。
まぁ、嬉しいだろうね。自分の誕生日プレゼントを美貴は作ってくると宣言してくれたんだもん。
それに美貴が帰ってくるまでは久しぶりに夫婦だけの時間だし。

「ねぇ、まっつー」
「ぅん?」
「ごとー、男のコがほしいんだけど」
「ふぇ!?ちょっ、まだお昼過ぎなんだけど」
「だって、美貴がいないとデキないじゃん」
「そんなこと言ったら、たんに嫌われちゃうよ?パパ」

チャンスだと思って迫ってみると一番の弱みを突かれてあえなく撃沈。
ガクッと落ち込んでいるとドアが開く音がした。
418 名前:後藤ファミリーW 投稿日:2005/06/25(土) 15:45

「ただぁーいまぁー」

美貴が帰ってきてトコトコとリビングに駆けてきた。

「あっ!パパーっ!おっきしたのぉ?」

小さな箱を抱えてリビングに入って来た美貴。

「うん。おかえり、美貴」
「たん、おかえり」
「えへへっ、ただいまぁ。はい、ママあげるっ」

嬉しそうにまっつーに近寄り抱えていた箱を手渡す。
手渡した途端、恥ずかしくなったのかごとーの後ろに隠れる美貴。
ホント可愛いなぁー。

「わぁ、ケーキだぁっ!これ、たんが作ってくれたの?」
「ひとむくんのママといっちょにつくったの」
「ありがとーっ!ママ、すっごく嬉しい」

まっつーがホントに嬉しそうに笑いながら言うと、
美貴はごとーの後ろから出て来てソファに座ってるまっつーの元へ。
419 名前:後藤ファミリーW 投稿日:2005/06/25(土) 15:46

「ママ…」
「なぁに?」
「みきね、ママのことだぁいすきっ。だからね、ママもみきのこと…」
「ママもたんのこと大好きだよ?」
「えへへっ。おたんじょーびおめでとぅ、ママっ」

チュッとまっつーに口付ける美貴。
なんだか微笑ましい母子の光景。こういうのを築けたのもまっつーのチカラかな。

「じゃあ、パパもママに好きになってもらえるように今日はパパが夕食作ろうかな」
「みき、パパのオムレツだいすきぃーっ」
「私も好きー」
「じゃ、今日はオムレツだなっ」
「「やったーっ!」」
420 名前:後藤ファミリーW 投稿日:2005/06/25(土) 15:46

まっつーの誕生日、それはごとーも美貴も大好きで大切な日。
それほど、後藤家にとってまっつーは愛されてる妻で母であるんだね。
お婆ちゃんになってもずっと祝い続けよう、美貴とごとーで。
大好きなまっつーの誕生日を。

旧姓・松浦、現姓・後藤亜弥。
夫・真希と娘・美貴に祝福されながらまた一つ年を重ねた6月25日。



【FIN】
421 名前:後藤ファミリーW 投稿日:2005/06/25(土) 15:46
 
422 名前:後藤ファミリーW 投稿日:2005/06/25(土) 15:46
 
423 名前:マキ 投稿日:2005/06/25(土) 15:55
更新以上です。
ageるのが遅くなってしまいましたが今日中にageれて良かったです。
こんな感じでどうでしょうか?

>>410 シンドロームさん
 いつも後藤ファミリーの応援ありがとうございます。
 読んでくださってる方がいらっしゃるとホント頑張れます。
 美貴ちゃんにはどんなことでも可愛くさせるように心がけていますので
 そう言って頂けると嬉しいです。
 今回はごっちんパパにお休みをあげましたが、
 またいつか機会があれば親子の休日の話を書いてみようと思います。

>>412 ひろ〜し〜さん
 初めまして。レスありがとうございます。
 藤×高ですか?あの、高×藤ではダメですかねぇ…?
 私、基本美貴総受けなので…。
 でも、ダメでしたら頑張って藤×高を書いてみます。
 リクありがとうございました。

>>413 桜桃さん
 いつもありがとうございます。
 常連で読んでくださる方がいらっしゃるととても励みになります。
 今回、リクのあやや生誕記念・後藤ファミリーをageましたがいかがでしょうか?
 不評ではないことを願います。
 では、またのリクお待ちしています。

>>414 みきみきさん
 ありがとうございます。
 もっと好きになってもらえるように頑張ります。

BY マキ
424 名前:シンドローム 投稿日:2005/06/25(土) 16:38
ありがとうございます、ごっちんパパに休日をくれて。
そういえば今日はまっつーの誕生日でしたね。
おめでとうまっつー、これからもごっちんをよろしく。
私もごっちんパパのオムレツたべたい・・・
今日の晩御飯オムレツにしようかなぁ?
次回の更新楽しみにまってます。
425 名前:桜桃 投稿日:2005/06/25(土) 23:41
…可愛い!
もう後藤ファミリーはみんな可愛いですね。
松浦さん、誕生日おめでとう。
素敵な作品ありがとうございます!
426 名前:マキ 投稿日:2005/06/26(日) 20:08
久しぶりにリクではない小説をageようと思います。
あやみきで『紫陽花の雨』です。
427 名前:紫陽花の雨 投稿日:2005/06/26(日) 20:08

いつのまにか春が過ぎ、雨が降り続ける梅雨に入った。
美貴は雨が嫌い。ジメジメした蒸し暑さも傘をさすことも嫌い。
雨は空を曇らせ窓を濡らし、心を感傷的にさせる。
だから、美貴は雨が嫌いだ。
428 名前:紫陽花の雨 投稿日:2005/06/26(日) 20:09

今日もまた朝から降り続けている雨。
欝陶しいほど、雨が窓や地にかかる音が響く。
閉めていたカーテンを少し開けて窓越しに外を見る。
外には色とりどりの傘をさしてる人たちが歩いていた。

「…この中に、あの子も居るのかな……」

傘たちを見つめて呟いた。
あの子と初めて会ったときも別れた日も朝から雨が降っていたんだ。
それが美貴が雨が嫌いな一番の理由なのかもしれない。
窓に映った美貴の顔、すごく可愛くない。
下唇を噛み締めて美貴はカーテンを閉めた。
やっぱり美貴は雨が嫌いだ。
429 名前:紫陽花の雨 投稿日:2005/06/26(日) 20:10

― ピンポーン

インターホンが鳴り響いて思考が現実に戻される。

「宅配便でーすっ」
「あ、ありがとうございます…」

ドアを開けると宅配屋さんがいて、包み箱を渡された。

「ありがとうございましたーっ」

威勢のいい声を出しながら帽子を取って頭を下げる。
そして、宅配屋さんは駆け足でエレベーターの方へ駆けて行った。

「雨の中、大変だなぁ…」

宅配屋さんの後ろ姿を見届け呟いた。
こんな雨の中あんな仕事をするなんて美貴には出来ない。
ほんの少しだけ感心した。
430 名前:紫陽花の雨 投稿日:2005/06/26(日) 20:10

ドアを閉めようとしたとき、閉まるドアの隙間からチラッと見えた。
赤い傘をさしている女の人がこのマンションの前にある電柱の横に立っている。
そのまま気にせずドアを閉めようかと思ったけど、美貴はある事に気付いた。
あの赤い傘の下に見えたあの姿は、美貴がよく知っている人と同じ恰好。
美貴があげた、美貴とお揃いの、ジーンズジャケット…。

「っ…あのバカっ……」

美貴は靴も履かずに駆け出していた。
エレベーターが来るのが遅くて階段で下まで降りて、マンションのロビーを抜けて道路へ飛び出す。

「亜弥ちゃんっ!!」

そう叫ぶと傘をさした女の人は慌てて逃げようとした。
美貴はその人の腕を掴んで引き止める。
431 名前:紫陽花の雨 投稿日:2005/06/26(日) 20:11

「逃げないでよっ」
「…ごめ、…たん……ごめんね…」
「何してんのさ、こんな雨の中」

確かに赤い傘をさした女の人は亜弥ちゃん、別れた彼女だった。
美貴の方に向かせると亜弥ちゃんの頬は微かに濡れていた。

「泣いてたの…?」
「…っ……やさ、しくっ…しな、いでっ…。
 わた、し…サイテーなのっ……」
「何言ってるの?ワケ分かんないよ…」

美貴が濡れてる頬に触れると、亜弥ちゃんは目を潤ませながらフルフルと顔を振りながら言った。
その間にも雨脚は強くなり傘をさしていない美貴の体に雨粒は打ち付き落ちていく。

「た、んと別…れてっ…すごいっ後悔し、てっ…。
 わた、しが…っ…振ったのにっ……ま、だっ…好きでっ会いたくて、ワガ…ママでっホン、ト……サイテーなのっ…」

うつむいて涙を流しながら話してる亜弥ちゃん。
432 名前:紫陽花の雨 投稿日:2005/06/26(日) 20:13

美貴は亜弥ちゃんの頬を両手で優しく包み顔を上に向かせて、そっと唇を重ねた。

「ん…っ……」

雨が降ってるとか、道路でとか、周りのことなんて気にしないで、
何度も何度も優しくそっと重ねていた。

「た、ん……?」

そっと唇を離すと、まだ目を潤ませたままの亜弥ちゃんが美貴を見つめてる。
433 名前:紫陽花の雨 投稿日:2005/06/26(日) 20:14

「ワガママなんかじゃないよ…?
 亜弥ちゃんが別れたあとも美貴のことを想ってくれてたのすごい嬉しい。
 美貴も亜弥ちゃんのこと想ってたから…。
 ねぇ、亜弥ちゃん……美貴たちもう一度やり直せないかな?
 美貴、亜弥ちゃん以外好きになることなんて出来ないよ。
 亜弥ちゃんしか愛せない…」
「ふぇっ…た、ん……」
「泣かないで…答え聞かせて?」
「っ…わた、しもっ……たん以外っ愛せないっ……」
434 名前:紫陽花の雨 投稿日:2005/06/26(日) 20:14

また泣き出した亜弥ちゃんをギュッと抱きしめて久しぶりの懐かしい温もりを感じた。
降り続ける雨の中、強く抱き締め合い何度も何度もキスを重ねた。
後悔も涙も温もりも優しさも、全て新しい愛に変えて…。
美貴と亜弥ちゃんは、また新しい季節を二人で過ごしていく。
抱きしめてるこの温もりはもう二度と離さないと、降り続ける雨の中そっと誓った。
道端にキレイに咲く紫陽花に負けないくらい美しく強い愛を心に咲かして。



【FIN】
435 名前:紫陽花の雨 投稿日:2005/06/26(日) 20:14
 
436 名前:紫陽花の雨 投稿日:2005/06/26(日) 20:14
 
437 名前:マキ 投稿日:2005/06/26(日) 20:21
更新以上です。
久しぶりにあやみきをageました。
いかがだったでしょうか?

>>424 シンドロームさん
 母は偉大ですからねぇ。
 あややは夫にも娘にもしっかり愛されていますよ。
 それとごっちんパパの得意料理はオムレツですから。
 あややも美貴ちゃんも大好物です♪
 次回も頑張ります。

>>425 桜桃さん
 可愛いなんて言ってもらえてとても光栄です。
 後藤ファミリーを書くときはその言葉を第一に話を進めていますから。
 これからも頑張りますので応援お願いします。

次回も多分、リクではない話をageると思います。
リクの方もなるべく早く書き上げるのでもう暫くお待ちください。

BY マキ
438 名前:シンドローム 投稿日:2005/06/27(月) 21:03
あやみきもいいですね。
でも、私が好きなのはやっぱり後藤ファミリーですけどね!
マキ様の書く小説、好きなんで次回の更新も楽しみに待ってます。
がんばってくださいね。
439 名前:みきみき 投稿日:2005/06/27(月) 22:04
最高!!!後藤ファミリー大好き♪
あやみき切ないなーとおもったけど
ハッピーエンドじゃん☆
更新がんば♪
440 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/06/28(火) 17:41

あちこちでネタバレは本当に勘弁して下さい。
読者や作者さんに迷惑がかかります。
441 名前:みきみき 投稿日:2005/06/28(火) 22:23
みきみきが全て同じ人とおもわないで!!
それとageないで!!
442 名前:ひろ〜し〜 投稿日:2005/07/02(土) 17:10
もぅ全てが素ン晴らすぃです。
マキさんの話、みんな好きですぅ///(告白?
高×藤でも全然イイです!!
はぃ!ヨロシクぉ願ぃします!
443 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/07/05(火) 15:07
名無飼育さんバカじゃん!!お前もネタばれ
444 名前:ファシズム 投稿日:2005/07/08(金) 19:31
更新まだですかぁ?
マキさんがんばって下さい。

445 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/07/09(土) 01:39
↑ageんなよ!
作者さんが更新したかと思うだろ!
446 名前:マキ 投稿日:2005/07/12(火) 21:35
花言葉シリーズ第二弾であやみきをageます。
447 名前:Helianthus annuus 投稿日:2005/07/12(火) 21:41

雨が止んだあとの風は少し湿気を含んでいて、ジメジメしてるけど
夏が近い証拠なのは涼しくて夏の匂いがした。
振り続けた雨の日ももうじき終わり、今度は暑く多分今年も異常気象な夏が来る。
きっと、もう若葉が茂り雑草が生え足場を悪くしてるころかな。
今日の天気は少し雨雲を浮かせている曇り空。
降水確率はたしか低かったから大丈夫だよね?
久しぶりにあの場所に行こうか。
キミといたあの場所へ。
448 名前:Helianthus annuus 投稿日:2005/07/12(火) 21:43

完璧な日焼け対策に身をつつみ、美貴は郊外にある丘に行った。
丘の隅にある何もない草花ばかりがある敷地。
その中心には一本だけの向日葵が空を仰ぐように伸びていた。
だけど、向日葵の周りには雑草だらけ。
美貴は黙々とその雑草を刈り始めた。
449 名前:Helianthus annuus 投稿日:2005/07/12(火) 21:44

「ねぇ、みきたん」
「ぅん?」
「…夏が来るときだけでいいから、私を思い出して?
 思い出したら、ここに来てよ?
 私、ここにたんのために何かを残していくから」
「何言ってるのさ。おかしいよ?今日の亜弥ちゃん。
 急に町外れにあるこの丘に来たいって言ったり」
「その内分かるよ、たんも」
「その内って何。今は教えてくれないワケ?」
「今は言えない…。今、言うと揺らいじゃうから」
「ホント今日の亜弥ちゃん、わっかんない」

そんな会話をした去年の夏前。
この頃もこの場所は雑草ばかり生えていた。
亜弥ちゃんのおかしな行動や言動の意味に気付いたのはこの後すぐだった。
亜弥ちゃんは突然、美貴の前から居なくなってしまった。
本当に突然で……残された美貴は途方に暮れた。
450 名前:Helianthus annuus 投稿日:2005/07/12(火) 21:45
「ミキティー、飲みすぎだよ」
「別にいいだろー。飲んで何が悪いっ」
「いや、誰も悪いとは言ってないから。
 てか、そんなに飲んでたらまっつーに怒られるよ?」
「…亜弥ちゃんのことを話に出さないでっ」
「ミキティ……」

友人のごっちん宅で飲み明かす日々が続く。
毎日、毎日飲んでは気を紛らわし、寂しさを消す日々。
でも、翌朝目覚めれば寂しさは舞い戻り二日酔いを残す。
ただの気休めにしかならないお酒の力。
451 名前:Helianthus annuus 投稿日:2005/07/12(火) 21:46
「ミキティさ、もうまっつーのこと好きじゃないの?」
「好きだよっ。大好きだよっ。でも!亜弥ちゃんはもういないじゃんっ!」
「好きだったら、約束破らないでしょ。未成年なんだからお酒飲まないっていう約束。
 まっつーだってさ、超悩んでたよ?アメリカ行きのこと。
 けど、やっぱまっつーは夢を捨て切れなかったんだよ。
 まっつー、歌うの大好きだったじゃん。それはミキティも十分分かってるでしょ?
 ミキティはまっつーの夢応援してあげないの?」
「………な、んで…なんで、ごっちんが悩んでたこと知ってるのさ!
 美貴は何も知らなかったのにっ。なんでごっちんがっ……」
「まっつーがどんだけミキティを大事にしてるかアタシは知ってるから」
「…っ……なんだよ、それ…」
「恋愛中って自分たちじゃ分からないモノもあるんだよ」
「美貴だって亜弥ちゃんのこと大事にしてたよっ」
「じゃあ、まっつーの気持ちも分かるでしょ?ミキティに直接言えなかった理由。
 ミキティがまっつーの立場だったらさ」
「…美貴が亜弥ちゃんの立場だったら……」
452 名前:Helianthus annuus 投稿日:2005/07/12(火) 21:48

そう考えてみると怖くなった、夢を叶えるために傍から離れることが。
離れている間に自分や彼女に何かあったら、とか、これを話したことで別れ話になることや
直接話して、彼女の泣く姿を見てしまったら自分の気持ちはきっと揺れ動く。
夢も彼女も大事なモノだからこそ、優先順位なんてつけれなくて気持ちも揺らぎやすい。
だから、亜弥ちゃんは言えなかったんだ。
だけど、あとから知るほうも結構辛いよ?亜弥ちゃん……。

「……ごっちん」
「んあ?」
「美貴、酒やめる…」
「…うん。いいんじゃない?これでまたまっつーのミキティに戻ったね」

ごっちんは優しく笑いながら美貴の頭をクシャッと何回も撫でた。
美貴も笑い返してみたけど、それは長くもたなくて涙が溢れて視界を歪ませる。
そんな美貴をごっちんは、そっと引き寄せ肩に顔を埋めさせて泣かせてくれた。
やっぱり、いいもんだね。親友って。
泣きたいときは泣かせてくれる。
亜弥ちゃんとは違う優しさで美貴を包んでくれるよ。
453 名前:Helianthus annuus 投稿日:2005/07/12(火) 21:49

それから、数日後美貴は晴れた日にあの会話をした丘に向かった。
亜弥ちゃんを思い出したからではなく、亜弥ちゃんへの想いを伝えに。

「うわっ…」

丘に着いて美貴が見たのは、雑草が生えていた敷地がキレイになっていてその中心には向日葵が咲いていた。
向日葵は亜弥ちゃんの好きな花で、多分この敷地も亜弥ちゃんがキレイにしたんだろう。
虫がいる所や前みたいな雑草ばかりの場所なんて嫌いな亜弥ちゃんなのに…。
まだ小さい背だけど立派に咲く向日葵に近づくと、茎の横に何か埋まっていた。
美貴は手で掘り起こしてみる。すると、そこには小さな箱が。
454 名前:Helianthus annuus 投稿日:2005/07/12(火) 21:55

【みきたんへ

 何も言わずにアメリカに行ってごめんなさい。
 でも、勘違いしないで?たんを嫌いになったり、捨てたりなんてしてないから。
 ただ、夢もたんのことも諦められなかったの。
 私はどっちもとってもとても大切なものだから…。
 だからね、我侭かもしれないけど私がいつか戻ってくるまでたんに待っていてほしい。
 絶対ぜったい、戻ってくるから。私はずっとたんを好きでいれるから。
 だから、たんも私を好きでいて?私を忘れないで?
 いつ帰るかはまだ分からないけど、決まったら教えるからまたここで会おう?
 ここは私とたんの秘密基地だからね。忘れないでね

 亜弥より】


「バカ…忘れるワケないじゃんっ……忘れられないよ…」

可愛らしいいつもの字で書かれた手紙が箱に入っていた。
あと、いつ撮ったか分からない写真。
寝ている美貴の頬に口付けてる亜弥ちゃん。
こういうのに入れるんだったら、ちゃんと起きて笑ってるときにしてよ。
恥ずかしいよ、切ないよ、忘れなれないよ、早く会いたいよ亜弥ちゃん…。
455 名前:Helianthus annuus 投稿日:2005/07/12(火) 21:56

「一年前は、泣いてばっか…だったな……」

昔を思い出していたらいつのまにか手が止まっていた。
そして、しゃがみこんだまま動けなくて…また視界が歪む。

「もう一年経ったよっ…?いつ、までっ…待てばいいのさ…」

首にかけていたタオルで顔全体を覆う。
頬に流れる冷たい雫はきっと汗じゃない。
汗だと思いたいけど、これは涙。苦い苦い涙…。
溢れ始めた涙はなかなか止まらなくて、溢れて頬をつたってタオルに染み込む。
どうして、亜弥ちゃんを思い出すと涙がとまらないんだろう。
456 名前:Helianthus annuus 投稿日:2005/07/12(火) 21:57

「やーいっ!泣き虫みきたんっ。また泣いてるの〜?」
「!!」

美貴しかいなかった丘に誰かの声がした。
懐かしい、からかうような声。美貴を『みきたん』なんて呼ぶ人はたった一人で。
美貴はすぐに立ち上がって声がした方を見た。
すると、そこには…

「ただいまっ。みきたん」

去年より少し大人っぽくなった亜弥ちゃんが立っていた。
夢みたいで信じ切れなくて、嬉しくて…美貴は動けずにまた溢れ出す涙。

「ふぇっ…亜弥ちゃっ……」
「もう〜。たんは泣き虫だなぁ。ちゃんと帰ってきたよ?
 私はちゃんとたんの側にいるよ?ほら」

亜弥ちゃんは美貴の側に来て美貴をギュッと抱きしめてくれた。
美貴は亜弥ちゃんをたしかめる様に抱きしめ返す。
亜弥ちゃんより強い力で抱きしめたけど、亜弥ちゃんは怒らずにずっと抱きしめていてくれた。
457 名前:Helianthus annuus 投稿日:2005/07/12(火) 21:58

「ねぇ、たん。寂しかった…?」
「…あ、たり前じゃんっ…」
「だよね。私も寂しかった。
 たんさ、なんで私が向日葵をここに植えたか分かる?」
「わ、かんないよっ…亜弥ちゃんっ、美貴に肝心なこと何も教えてくれなかったもんっ……」
「根に持ってるんだ…。まぁ、いいや。
 あのね、向日葵の花言葉は…………」

『私はあなただけを見つめる』
『いつも側にいるよ』



【FIN】
458 名前:マキ 投稿日:2005/07/12(火) 22:09
更新以上です。
『Helianthus annuus』は向日葵の学名です。
最近、花言葉にハマッていましてその第二弾でした。

>>438 シンドロームさん
 いつもいつもありがとうございます。
 毎回更新する度にレスを頂けてホントに嬉しいです。
 後藤ファミリーはまた機会があった時に更新しますので
 それまではシリーズ化してない短編等をお楽しみください。

>>439 みきみきさん
 ありがとうございます。
 後藤ファミリーのファンが増えて嬉しい限りです。
 次の更新も頑張ります。

>>442 ひろ〜し〜さん
 素晴らしいなんて滅相もないです。まだまだ未熟者ですよ。
 告られたのでその気持ちが裏返らないように頑張ります!
 一応、リクしてくださった話は書けたのですが
 高→藤になってしまったので少し更新を躊躇しています。
 こちらでも宜しければ近い内に更新します。

>>444 ファシズムさん
 応援ありがとうございます。
 本日更新いたしましたので、宜しければレスの方お願いします。

次回の更新日は未定ですが近い内に更新したいと思います。

BY マキ
459 名前:マキ 投稿日:2005/07/12(火) 22:09
また流し忘れました。。。
460 名前:マキ 投稿日:2005/07/12(火) 22:09
何度も何度もスミマセン(泣
461 名前:みきみき 投稿日:2005/07/13(水) 13:53
ちゃいこ〜〜〜〜♪
あやみきちゃいこ〜〜〜〜☆
462 名前:ファシズム 投稿日:2005/07/14(木) 07:59
あやみきかわええねぇ〜
リクしてもええですか?
もしよろしければ、ごまれなかいてくれませんか
ぜひお願いします。
463 名前:シンドローム 投稿日:2005/07/16(土) 22:01
更新まってましたよ
レス遅れてしまいました。テストだったもので・・・
あやみきはいつ見てもかわいいですね。
これからは、短編ですか、もしよろしければ
あやごま、みきごまどちらかかいてくれませんか?
マキ様が、お暇なときでいいのでぜひおねがいします。
464 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/07/17(日) 11:23
>>462
>>463
ageんなって。
「自治FAQ」嫁。
465 名前:ひろ〜し〜 投稿日:2005/07/17(日) 13:08
イイです!!なんか藤本さん可愛ぃ///
あやみき好きです!!
高→藤でもなんでもドーンっとこい!!!
待ってますのでぉ暇なときにでもお願いします。
466 名前:マキ 投稿日:2005/07/17(日) 23:44
お待たせしました。リク小説ageます。
ひろ〜し〜さんリク高藤『LOVE×××』
467 名前:LOVE××× 投稿日:2005/07/17(日) 23:45

― ガラッ

「おー、愛ちゃんじゃん!こんちわぁー」
「こんにちわ、藤本先輩」


放課後、あーしが部室のドアを開けると三年の藤本先輩が窓際に座っていた。
藤本先輩は合唱部じゃないけど、いつも校庭を見下ろせるこの音楽室にいる。

「また見てるんですか?」
「…うん。今日も可愛いよ」

先輩はいつもここで校庭の軟式テニスコートを見下ろしてる。
そこには先輩の好きな人、石川梨華先輩が居るんだ。
468 名前:LOVE××× 投稿日:2005/07/17(日) 23:47

「先輩って一途ですね」
「そうかなぁ?自分じゃあんま分かんない」

たまにあーしの方も見てくれるけど、ほとんどテニスコートを見てる。
本当ならあーしだけを見てほしい。
あーしは藤本先輩に恋をしてしまったから。
先輩には他に好きな人が居るのに…。

「あっ!梨華ちゃーんっ」

先輩はテニスコートに向かって、窓から身を乗り出しながら大きく手を振った。
そして、嬉しそうにすごい可愛い笑顔をあーしに向けて

「えへへっ。今ね、梨華ちゃんが美貴に気付いて手ぇ振ってくれたよ」


あーしの恋は叶わない恋。
だけど、この瞬間だけ惚気た先輩の顔を見れたシアワセは宝物。



【FIN】
469 名前:LOVE××× 投稿日:2005/07/17(日) 23:48
 
470 名前:LOVE××× 投稿日:2005/07/17(日) 23:48
 
471 名前:マキ 投稿日:2005/07/18(月) 00:01
更新以上です。

>>461 みきみきさん
 ありがとうございます。
 これからも頑張ります。

>>462 ファシズムさん
 ありがとうございます。
 リクを下さったのはとても嬉しく有難いのですが私は総受け美貴さんを中心に書いているので
 ごまれな(初挑戦CP)を書くのは少々怖い気がしてなりません。
 自分の文才のなさを広めてしまいそうで。
 ですから、もし他のモノがありましたらそちらを言ってください。
 ないようでしたら、頑張ってごまれなを書かせて頂きます。

>>463 シンドロームさん
 いつもいつもありがとうございます。
 テスト中だったんですか?お疲れ様です。
 リクありがとうございます。
 私は総受け美貴さんを主に書いているのでごまみきを書かせてもらいます。
 では、頑張って書くので暫くお待ちいただけると嬉しいです。

>>464 名無飼育さん
 ご指摘ありがとうございます。
 これからは私も気にしていくのでありがとうございました。

>>465 ひろ〜し〜さん
 長らくお待たせしてしまってすみません。
 今回やっとageさせてもらいました。
 ご不満でしたら何なりと言ってください。
 これからの参考にさせてもらいます。
 あやみきの感想もありがとうございます。
 可愛い美貴さんを書くのは私のモットーですから。

これから、レスを下さる方にお知らせです。
レスをする際はメール欄にsageを入れてください。
そして、リクを下さる際はCPや設定(細かくてもOk)を下さると嬉しいのですが、
CPは美貴さん絡みでお願いします。
ご協力お願いします。

BY マキ
472 名前:エリーゼ丸山 投稿日:2005/07/18(月) 19:38
初めまして。エリーゼ酒井と申します☆
『LOVE×××』読みました☆なんかこういうの私好きです!
ところで藤×亀ってかけますか?もしかけるならりくしたいんですが‥。
設定は
亀ちゃんは朝から熱っぽいが藤本とデートで遊園地にいく→何個か乗り物に乗る→最後に観覧車→藤本に熱があるのを気付かれる→すぐに帰って絵里の看病→終わり
みたいなのおねがいします
473 名前:エリーゼ酒井 投稿日:2005/07/18(月) 20:30
↑の名前間違えました
エリーゼ酒井が本当です
474 名前:シンドローム 投稿日:2005/07/18(月) 21:24
LOVE×××よかったです。
陰からみているだけの一途なミキティかわいいですね。
ごまみき、楽しみにまってます。

475 名前:ひろ〜し〜 投稿日:2005/07/20(水) 14:25
高藤、ありがとうございます!
それぞれ一途なミキティと愛ちゃん、切なくてよかったですw
ありがとぅございました。
476 名前:みきみき 投稿日:2005/07/30(土) 14:41
リクしてもいいですか??
もしよければみきりか書いてほしいです!!
477 名前:マキ 投稿日:2005/08/15(月) 12:09
えー、リクを下さった方々もう少しお待ち下さい。
ちょっとPCに触れる時間が少ないもので…。
待っていただいてるお礼に今日は後藤ファミリーをageます。
なるべく早くageようと思いますのでもう少しお待ち下さい。
478 名前:後藤ファミリーX 投稿日:2005/08/15(月) 12:10

「ただいまーっ」
「おかえりぃ」
「んあ?美貴は…?」
「たんなら、窓際で気持ち良くお昼寝中」

会社の接待を終え、夕方前に帰宅した真希。
その真希を玄関まで出迎えに来たのは亜弥一人だった。
いつもなら娘の美貴も一緒に出迎えるのに…と不思議に思った真希は
亜弥に尋ねながらリビングに入っていく。
すると、亜弥は窓際を指しながら答えたのだ。


「ホントだ。ぐっすり寝てる」

キティちゃんのタオルケットに体を包まれて、スヤスヤと眠る美貴を覗いた真希が言う。
そこに亜弥も近づき、少し寝汗を掻いた額に貼り付いた前髪を優しく払う。
479 名前:後藤ファミリーX 投稿日:2005/08/15(月) 12:11

「今日は、お向かいのまいちゃんがプールに連れてってくれたんだよ」
「へぇー、そうなんだ。それじゃ疲れて寝ちゃうよな」

お向かいのまいとは、美貴より8歳年上のお姉さんだ。
美貴がとても懐いてるため、まいも美貴を可愛がってくれ
暇な日には美貴を遊びに連れて行ってくれる。


「ごっちんも汗掻いたんだから、お風呂入ってくれば?サッパリするよ」
「んあ、そうだね。あ、上がったらさ――」
「こんな時間からビールなんてダメだよ♪」
「…はい……」

風呂上がりの楽しみも亜弥に笑顔で交わされ、真希は諦めるしかなかった。
480 名前:後藤ファミリーX 投稿日:2005/08/15(月) 12:12

「まっつー、麦茶ー……んあ?」

真希がお風呂から上がりリビングに行くと、ソファに亜弥の姿はなかった。
不思議に思いながら足を進めると、心地良さそうに瞳を閉じてるお姫様が二人。

「んぁ、まっつーもお昼寝ですか…」

美貴に寄り添い、ちょうどお腹の上辺りに置かれた亜弥の綺麗な手。
真希が入浴している間に亜弥も美貴の横でうたた寝をしていて
そのままお昼寝に突入してしまったんだろう。
真希はその様子に微笑むと、亜弥にタオルケットを掛けてあげる。
そして、ソファに座り前のテーブルにパソコンを置いた。


「お姫様の寝顔を見ながら仕事するのも、かなり頑張れるんだよね」

亜弥と美貴を見てもう一度微笑んでから、真希は仕事を始めた。


後藤家は今日も家庭円満な時間を過ごしていく



【FIN】
481 名前:後藤ファミリーX 投稿日:2005/08/15(月) 12:12
 
482 名前:後藤ファミリーX 投稿日:2005/08/15(月) 12:12
 
483 名前:マキ 投稿日:2005/08/15(月) 12:13
更新以上です。
レスはまた後日、時間がある時に返します。
484 名前:シンドローム 投稿日:2005/08/15(月) 20:08
まってました!!!
15日ぶりの更新が後藤ファミリーだなんてかんげきです。
まっつーとミキティの寝顔かわいいでしょうね。
マキ様の小説で夏バテ解消って感じですw
485 名前:桜桃 投稿日:2005/08/15(月) 23:13
後藤ファミリーを読むとニヤニヤが止まらないです(危
この状況がすぐに頭に思い浮かびました!
こんな可愛いお姫様二人と一緒に暮らしているパパは幸せ者ですね。
486 名前:マキ 投稿日:2005/08/24(水) 17:11
大変長らくお待たせしました。
本日は、シンドロームさんからのリクでごまみきをageたいと思います。

ごまみき『愛の病』
487 名前:愛の病 投稿日:2005/08/24(水) 17:14

「……ねぇ、ごっちん…」
「…んあ?」

コトが終わり今まさに寝ようとしていた時、
アタシの腕枕に頭を乗せていたミキティが急に体を起こして抱き付いて来た。
何も纏っていないから肌の感触とか温もりとか直に感じる。
これは、ちょっとヤバイ。
明日も仕事があるのにミキティをまた鳴かせたくなる。
アタシがヤラシイ事を考えているとは、対象的にミキティは不安そうな顔。


「どうしたの?そんな顔して」

左手で括れてる腰を抱いて、右手でサラサラな髪を梳くようにに撫でる。
すると、ミキティは甘えるようにアタシの肩に顔を埋めて来た。
年上のくせに甘えん坊なんだから…。
アタシはミキティにバレない程度に笑って、ギュッと強く優しく抱きしめる。
488 名前:愛の病 投稿日:2005/08/24(水) 17:16

「最近、ごっちん……美貴より帰り遅い…」
「仕事なんだからしょうがないじゃん、それは」
「美貴、自分がヤだよ……。
 待ってる時、ごっちんが誰かと仲良くしてないかとか…。
 一人で心配してヤキモチ妬いちゃうっ……」

アタシの肩に顔を埋めたまま、そう言ってきたミキティ。
年上のくせに、こういうのがアタシの理性を壊すって気付いてないんだから。
可愛くて素直なミキティには、ご褒美をあげなくちゃだよね。
489 名前:愛の病 投稿日:2005/08/24(水) 17:18

「アタシは浮気なんてしないよ?」
「分かってるのっ…分かってるけどぉ……」
「ミキティがアタシのだっていうように、アタシはミキティのだから…」

耳元で囁きながら、髪を撫でてた手で背中を触り腰を抱いてた手は脇腹を上る。
ビクッと強張るミキティの体。
アタシを欲情させたのはミキティなんだから、責任も取ってもらわないとね。


「ご、ごっちんッ……明日も仕事っ…」
「ミキティが不安にならないように躯に教えてあげるの。
 だから、ジッとしててね?動いちゃダメだよ」
「やッ…!むりぃっ……!」


ミキティを存分味わったアタシは、気持ちよく眠りについて
さんざん鳴いて疲れたミキティはダルそうに眠りについた。
ミキティの不安は誰にも見ることが出来ない秘密の場所につけた痕が拭いさるはず。
アタシの愛の印だからね。



【FIN】
490 名前:愛の病 投稿日:2005/08/24(水) 17:18
 
491 名前:愛の病 投稿日:2005/08/24(水) 17:19
 
492 名前:マキ 投稿日:2005/08/24(水) 17:36
更新以上です。


>>472 エリーゼ酒井さん
 初めまして。感想、そしてリクありがとうございます。
 藤×亀ということなんですが、私の藤は総受けなのでそれでも宜しいということでしたら
 細かな設定を忠実に描ける自信は正直ありませんが書かせていただきます。
 今はあまりPCに触れる時間が少ないので、うpが遅くなりそうですが…。

>>シンドロームさん
 リク、大変時間がかかってしまいました。
 ちょっと微裏にもなってしまいすみません。
 私なんかの小説で夏バテが解消されるなんて光栄です。
 実は、後藤ファミリーYが出来上がっていますので後日うpしようと考えております。
 その時は、また御覧になっていただくと嬉しく思います。

>>475 ひろ〜し〜さん
 ああいう高藤は初めて書きましたが、不評ではなくて安心しました。
 リクありがとうございました。
 これからもヨロシクお願いします。

>>476 みきみきさん
 リクありがとうございます。
 みきりかという事ですが、こちらの方でりかみきにして宜しいでしょうか?
 すみません。攻める美貴さんが書けないもので。
 『決戦は金曜日』シリーズのように、
 攻めても逆に受けになってしまう美貴さんは得意なのですが。
 りかみきでもよろしい事のでしたら、頑張って書きたいと思います。

>>485 桜桃さん
 お久しぶりです。
 後藤ファミリーは書いてる時は私でもニヤニヤが止まらないです(危
 このごっちんパパも世界一幸せ者だと思っているはずですよ。
 可愛い妻と娘がいるんですから。

リク消化に時間がかかると思いますので
リク小説が書けるまでの間、リクではない短編等をうpしようと思います。
そして、リクをしてくださった方にお願いなのですが。
私はリクを下さった方の要望になるべく答えたくてCPについての確認レスを書いています。
ですから、その確認レスの内容でOKでしたらまたお返事くださると助かります。
お返事がもらえましたら、その内容でリク小説を書くので。
面倒かと思いますが、ご協力お願いします。
これからも応援よろしくお願いします。

BY マキ
493 名前:エリーゼ酒井 投稿日:2005/08/24(水) 21:01
全然OKですよ!リク小説楽しみにしてます
494 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/08/25(木) 00:03
甘いもの食べ過ぎ(読みすぎ)で胸やけが……
495 名前:ひろ〜し〜 投稿日:2005/08/25(木) 10:06
甘〜ぃごまみき、ごちそう様ですw
甘えん坊の美貴ティ、かなり可愛すぎでっすw
496 名前:みきみき 投稿日:2005/08/25(木) 11:53
りかみきでも結構です!!書いてくれるだけでうれしいです♪
497 名前:マキ 投稿日:2005/08/25(木) 20:41
時間が出来たんで、後藤ファミリーを更新したいと思います。
498 名前:後藤ファミリーY 投稿日:2005/08/25(木) 20:42

「コホッ……んぅ?コホッ、コホッ……んー…」

お昼寝から起きた美貴が咳をした。
美貴は、お昼寝をしていた部屋に亜弥がいないのに気がついて
リビングにいるはずであろう亜弥の元へ駆けていく。

「マ、マーっ」
「わっ…おっきしたの?たん」

リビングに行くと予想通り亜弥が居た。
亜弥は洗濯物を畳んでいたが、美貴が突然抱きついて来たのでその手を止めた。
499 名前:後藤ファミリーY 投稿日:2005/08/25(木) 20:43

「あれ?ちょっと、ほっぺ赤いね」
「…こんこんしてくるしいのぉ……」

美貴を見ると頬が少し赤くなっているのに気がついた。
手で頬に触れてみると少し熱を持っている。
美貴も咳が出ると言っているので寝起きだから熱いワケではないだろう。

「咳が出るの?ちょっとお熱測ってみようか?」
「…ぅん…」

亜弥は体温計を持ってきて、美貴の熱を測る。
すると、37度8分という結果でこれは完璧に風邪だ。
風邪だと分かった所でこのまま放っておくワケにはいかない。
美貴を子供部屋に連れて行き、パジャマに着替えさせた。

「風邪引いてるから今日はもう遊ぶの終わりね?
 パパが帰ってくるまでもう一回お昼寝しよ」
「みき、もっとあそびたいよぉー…」
「ダーメっ。風邪が悪化してお熱が上がったら、もっと遊べなくなっちゃうでしょ」
「……むぅ…」

体はダルくてもまだ遊び足りない美貴は、赤い頬を膨らませて不貞腐れた。
亜弥はそんな美貴の頭を優しく撫でる。
500 名前:後藤ファミリーY 投稿日:2005/08/25(木) 20:45
「早くお熱が下がるようにお薬飲もう?」
「おくちゅりヤダぁーっ!!」

優しく言いかけたつもりだが、美貴は嫌がり布団の中に潜ろうとした。
まだ薬嫌いの美貴は本気で嫌がり、最終的には泣いて許してもらおうとする。
でも、真希ほど親バカで甘くない亜弥がそんな事を許すワケない。
あいにく、今日は行きつけの小児科病院が休みなため市販の薬で補わなければ。
市販の薬には、まだ慣れていない美貴。
それをちゃんと分かっている亜弥は、飲めるようにオレンジ味のゼリー状のモノに薬を混ぜて美貴に食べさせた。
これなら薬独特の苦味がなく、嫌々な顔をしている美貴もちゃんと飲めるのだ。

「じゃ、後はもう一回お昼寝してね」

そう言いながら、美貴を横にさせようとする。
だが、美貴はギューッと亜弥にしがみつき横になろうとしない。
501 名前:後藤ファミリーY 投稿日:2005/08/25(木) 20:45

「たん…?」
「…みきが、ねんねしたら……ママ、またちがうおへやいっちゃう……?」

明らかに寂しいという目をしながら亜弥を見上げる美貴。
まだ親離れが出来ない美貴にとっては、大好きな亜弥と少しでも離れたくない。
そんな美貴が可愛くて、亜弥は優しく笑いながら美貴の髪を撫でる。

「行かないよ?ママ、ずっとたんの傍にいるから」
「……ほんとう…?」
「ホントだよ。だから、早くお熱下げてママと一緒に遊ぼう?」
「…ぅんっ」

亜弥がそう言うと、素直に寝付いた美貴。
完全に寝付いた頃合を見計らって、亜弥は美貴の部屋を出る。
美貴の傍に居てあげたいのは山々だが、亜弥にもやることがある。
だから、今は少しだけ美貴から離れて家事をする。
502 名前:後藤ファミリーY 投稿日:2005/08/25(木) 20:47

「ただいまぁー」

夕方になり、夫の真希が帰ってきた。
しかし、出迎えには慌てて二階から降りてきた亜弥だけだった。

「二階で何してたの?」
「たんが熱出しちゃって…」
「えっ?美貴が熱!?病院には行ったっ?」
「今日は病院休みなの。だから、連れてってないけど」
「病院連れて行かなきゃダメだよ。熱が悪化したらっ……」
「ごっちん、落ち着いてっ。今、たんグッスリ寝てるの。
 そんなに慌てた声してたら、たんが起きちゃうでしょ?」
「…うっ……」
「それに、一日様子見た方が病院の先生にも病状を詳しく言えるでしょ?」

亜弥の冷静な説得に真希は観念して、大人しくなった。
それでも、美貴が心配で仕方ないらしく
何度も美貴の部屋を訪れては亜弥にその様子を説明する。
それが繰り返し行われ、翌朝になる頃には美貴の熱も下がり始めていた。
503 名前:後藤ファミリーY 投稿日:2005/08/25(木) 20:47

「美貴、大丈夫かぁ?」
「…パパーっ!」
「うわっ。なんだ、元気じゃん」

会社に行く前、美貴の部屋を真希が訪れると額に冷えピタを貼った美貴が抱きついてきた。
昨日より熱も下がっているという事もあり、今は元気らしい。
それでも、まだ熱があるということで薬を飲ませて、亜弥の代わりに真希が美貴を寝かせる。
すぐに寝付いてくれたはいいが、真希のワイシャツを握って離れない。

「んあ……ま、まっつーっ」
「何してるの?ごっちん」

亜弥に助けを求める真希。
困り果てたような真希を見て、亜弥は呆れながらも真希から美貴を離れさせベットに横にさせる。
一人娘の美貴が熱を出しただけで、後藤家の主は大慌てなのだ。
美貴は暢気にスヤスヤと眠っていて知らないが、この後真希が亜弥にからかわれたのは内緒にしておこう。



【FIN】
504 名前:後藤ファミリーY 投稿日:2005/08/25(木) 20:48
 
505 名前:後藤ファミリーY 投稿日:2005/08/25(木) 20:48
 
506 名前:マキ 投稿日:2005/08/25(木) 20:59
更新以上です。

>>493 エリーゼ酒井さん
 ありがとうございます。
 リク設定を忠実に出来るかわかりませんが、頑張りたいと思います。

>>494 名無飼育さん
 甘いものの読みすぎで胸やけですか…(笑
 それは、複雑な心境ですね。
 でも、私の小説は甘いのを目指しているんで気をつけた方がいいですよ?
 すみません、言い過ぎました。
 そこまで私の小説はまだ上手ではないんで安心してください。
 また機会がありましたら、読んでくださいね。

>>495 ひろ〜し〜さん
 甘えん坊の美貴さんは、私の好物でして…(笑
 可愛すぎるなんて言ってもらえて嬉しいです。
 これからも、頑張りますので宜しくお願いします。

>>496 みきみきさん
 ありがとうございます。
 頑張って書きますので、暫くお待ちください。

BY マキ
507 名前:名無し飼育子。 投稿日:2005/08/28(日) 10:40
んぁー!!たん可愛いよ、たん(*´Д`)
この家族にポワワですw
更新お疲れ様です。
次回も頑張ってください!!
508 名前:シンドローム 投稿日:2005/08/28(日) 17:33
マキ様お久しぶりです。
リクしたごまみきで「愛の病」ありがとうございます。
甘えたなミキティめっちゃかわいかったです。
微裏もごまみきには必要な要素ではないでしょうか?
また、ごまみき書いていただけるとうれしいです。

私のお気に入りの後藤ファミリー、更新ありがとうございます。
後藤ファミリーに大事件が!
ミキティが熱を出したなんて、ごっちん大慌てですねw
慌ててるごっちんもかわいいですけどねw

長々とすみませんでした。


509 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/08/28(日) 20:11
ネタバレはやめてくれ。
510 名前:マキ 投稿日:2005/10/07(金) 20:29
お久しぶりです。
今日は、リクを1つ消化したいと思います。

472・エリーゼ酒井さんリクのえりみき『センパイと絵里』
511 名前:センパイと絵里 投稿日:2005/10/07(金) 20:31

「そしたら、れいな怒っちゃってぇ。
 さゆは拗ねるし、大変だったんですよぉ」

帰路を歩きながら、今日あった出来事を話す。
聞き手はちゃんといる。
絵里の数歩先を自転車を押しながら歩いている。
相槌さえも打ってくれないけど、ちゃんと聞いてくれてるって絵里は分かってるんだ。

「聞いてます?藤本センパイ」
「聞いてる聞いてる。
 れいなが怒って、シゲさんが拗ねたんでしょ?
 で、亀井ちゃんはそれを宥めたと。偉いじゃん」
「えへへっ」

トコトコと藤本センパイの隣に並ぶと
ちゃんと話を聞いてた証拠として絵里が話した内容を藤本センパイが言い直す。
そして、優しく笑いながら絵里の頭を撫でてくれた。
話を聞いてくれてるって分かってるけど
頭を撫でてもらいたくてこうやって確認してしまう。
何回も確認すると『しつこい』って怒られるけど
優しいセンパイはいつも頭を撫でてくれる。
こんな優しいセンパイが絵里だけの人だなんて嬉しくて仕方ない。
512 名前:センパイと絵里 投稿日:2005/10/07(金) 20:32

「亀井ちゃんさぁ…」
「はい?」
「今日、空いてる…?」
「今日ですか…?」

突然、足を止めてそう聞いてきたセンパイ。
美貴を見てる瞳は、真剣で。
だけど、不安の色を微かに出ていた。
絵里は知っている。
センパイは、優しいから自分の気持ちを抑え込んでしまう事があるのを。
絵里は、その気持ちも受け止めたい。
だから、断ろうという気持ちは一切なかった。

「大丈夫ですよ」
「じゃあ、美貴ん家来ない…?」
「行きますっ」

遠慮がちに誘うセンパイに対して、絵里はニコッと笑った。
513 名前:センパイと絵里 投稿日:2005/10/07(金) 20:33

そして、少し離れていたセンパイとの間を縮めて耳元へ口を近づけた。

「今晩はいっぱい可愛いセンパイが見れますね」
「ッ……!!」

絵里がそう言うと、顔を真っ赤にしたセンパイ。
人前ではクールなセンパイも、絵里の下では可愛いセンパイに変わる。
そんなセンパイは、絵里以外見せてあげない。
だって、センパイはもう絵里のだもん。



【FIN】
514 名前:センパイと絵里 投稿日:2005/10/07(金) 20:33
 
515 名前:センパイと絵里 投稿日:2005/10/07(金) 20:33
 
516 名前:マキ 投稿日:2005/10/07(金) 20:40

更新以上です。
1ヵ月以上も放置してしまい、申し訳ないです。
いろいろありまして、更新できませんでした。
ごめんなさい。

>>472 エリーゼ酒井さん
 リクで頂いた亀藤をageましたが、リク通りの設定じゃなくてすみません。
 不満な点がありましたら、本当申し訳ないです。

>>507 名無し飼育子。さん
 ありがとうございます。
 美貴ちゃんがもっと可愛くなるように頑張っていきます。
 次回更新も楽しみにしてくださると嬉しいです。

>>508 シンドロームさん
 リクありがとうございました。
 不評ではなくて良かったです。
 また、機会がありましたらリクお願いします。
 そして、後藤ファミリーの応援いつもありがとうございます。
 新作が出来たら、またageるのでその時は楽しんでいってください。

更新が停滞してしまって、皆様申し訳ありませんでした。
時間を見つけて、徐々に更新していくのでこれからもお付き合いお願いします。


BY マキ
517 名前:シンドローム 投稿日:2005/10/08(土) 14:26
待っってましたよ!!マキ様。
ずっと待ってたかいがありました。
えりみきかわいかったです。
これからも更新まってます。
518 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/10/08(土) 15:12
更新有難う作者さん。
519 名前:マキ 投稿日:2005/10/08(土) 21:32
リクを消化したいと思います。

476・みきみきさんリクのりかみきで『ひとりじめ』
520 名前:ひとりじめ 投稿日:2005/10/08(土) 21:32

体を休めれる貴重なオフ。
インドア派の美貴は、もちろん外へ行く予定もなく。ただ家でのんびりと過ごしていた。
そんな美貴の元へ珍しい人が訪れ、その人は今美貴の隣に座っている。

「…ねぇ、何しに来たの?」
「用がないと来ちゃいけないの?」
「いや、そういうわけじゃないけどさ…」
「だったら、いいじゃない。私が居たって、美貴ちゃんは好きな事出来るでしょ」

「いつもそうなんだから」と付け足して、美貴が作ったココアを飲む梨華ちゃん。
何故、梨華ちゃんがここにいるのか美貴にも分からない。
けど、美貴には追い返す事なんて出来ない。
美貴に出来るはずがないんだ。梨華ちゃんを好きな美貴には。
521 名前:ひとりじめ 投稿日:2005/10/08(土) 21:32

トゲトゲしい梨華ちゃんの言葉にさえ、反論出来ない理由…
それは、梨華ちゃんが美貴の恋人だから。
だから、美貴は梨華ちゃんに逆らえない。


「カメラの前じゃ、美貴ちゃんの方がトゲトゲしいのにね」
「そ、それはぁ…」
「愛情の裏返しじゃなくて、照れ隠しなんだよね?」
「…ぅん……」

美貴の事は何でもお見通しって感じで言う梨華ちゃん。
そうやって、お姉さん風に言われると美貴の甘えたな部分が出てくる。
522 名前:ひとりじめ 投稿日:2005/10/08(土) 21:33

「…美貴ちゃん?」
「あの、その…梨華ちゃん……」
「どうしたの?」
「………」
「目で訴えられても分からないなぁ〜」
「梨華ちゃぁんっ」
「冗談。おいで?」

恥ずかしくて「甘えさせて?」なんて言えなくて、美貴は目で訴えかけていた。
それなのに、梨華ちゃんは意地悪して美貴の気持ちを受け入れてくれない。
美貴が、困ったような表情をすると梨華ちゃんはクスッと笑って腕を広げてくれた。
美貴は、その腕の中に飛び込んで梨華ちゃんに抱きつく。
523 名前:ひとりじめ 投稿日:2005/10/08(土) 21:33

「甘えん坊な美貴ちゃん」
「…梨華ちゃんが意地悪なんだよ」
「そんな事言っていいの?」
「嘘です、ごめんなさい……」

憎まれ口を叩きながらも、ちゃんと美貴を甘えさせてくれる梨華ちゃん。
こういう優しいお姉さんな梨華ちゃんを他の誰かに見せたくなくて、美貴はみんなの前でトゲトゲしくなっちゃうんだ。
今だけは、美貴が梨華ちゃんをひとりじめ。



【FIN】
524 名前:ひとりじめ 投稿日:2005/10/08(土) 21:33
 
525 名前:ひとりじめ 投稿日:2005/10/08(土) 21:33
 
526 名前:マキ 投稿日:2005/10/08(土) 21:41
更新以上です

>>476 みきみきさん
 更新が遅くなってしまってすみません。
 私なりの甘々にしてみましたけど、いかがでしょうか?
 不満な点などがありましたら、申し訳ありません。

>>517 シンドロームさん
 長い間待たせてしまってすみませんでした。
 そして、待っててくださってありがとうございました。
 これからも頑張りますのでよろしくお願いします。

>>518 名無飼育さん
 いえ、こちらこそ読んでくださってありがとうございました。
 これからもよろしくお願いします。

リクを全て消化出来ましたので
次回はあやみきのちょっとした中篇をageたいと思います。
ですので、次回もお楽しみにしていただけると嬉しいです。

BY マキ
527 名前:マキ 投稿日:2005/10/13(木) 15:02
更新します。

中編 あやみき『sweet girl』
528 名前:sweet girl 投稿日:2005/10/13(木) 15:03

― カランコロン

「いらっしゃいませー。2名様ですね?こちらへどうぞ」

お店のドアが開いた音がすると、女性二人組のお客様が入ってきた。
私は、その二人を席へ案内してメニューを渡す。

「じゃあ、本日のケーキセットと。飲み物はアイスティーとコーヒーで」
「はい、かしこまりましたぁ」

お客様の注文を受けて、私はそれを取りに行く。
そう、私は今このケーキ屋さんでバイトをしている。
楽しい仕事に、面白い従業員に囲まれて。
529 名前:sweet girl 投稿日:2005/10/13(木) 15:04

「お疲れ。亜弥ちゃん」
「あ、みきたん。お疲れ様です」

閉店時間を過ぎ、お店を閉めた後はみんなでお茶をするのが恒例になっている。
私に紅茶をくれたのは、バイトの先輩藤本美貴さん。
早生まれらしくて学年では2個上なんだけど、年齢だけは一個上のお姉さん。
顔が小さくてカッコカワイイ人。
ツッコミが厳しくて、別名ツッコミキティなんて言われたりしているみたい。

「んあー…。今日は眠いねぇ」
「今日だけじゃなくて、ごっちんは年がら年中眠いんじゃん」
「んぁ…失礼な」
「にゃはは」
「こら、まっつー。そこ笑う所じゃないから」

厨房からロングの髪を一つに束ねたごっちんこと、後藤真希さんが出てきた。
ごっちんは、年齢も学年も私の1個上でこのお店の店長代理。
親戚がこのお店の店長らしくて、出張中の今はごっちんが店長をやっているみたい。
ケーキはごっちんが作って、私とみきたんがホールを受け持ってる。
たった3人でやるのは大変だけど楽しくて。
告白する自信はないけれど、恋だってしている。
毎日、シアワセな日々を過ごしているんだ。
530 名前:sweet girl 投稿日:2005/10/13(木) 15:04

「んあ、もうこんな時間だ」
「あ、ホントですね。じゃ、私そろそろ帰ります」

ごっちんがお店の時計を見てそう言った。
時計はもう10時を指していて、早く帰らないといけない時間だった。

「亜弥ちゃん、送っていくよ」
「や、いいですよ。もう夏だからこの時間でも一人で…」
「平気とは言えないでしょ?世の中、何があるか分からないんだしさ」
「……じゃ、今日もお願いします」
「お願いされました。じゃ、ごっちん行ってくるね」
「うん。まっつー、お疲れぇ」
「お疲れ様でーす」

ごっちんに見送られ、みきたんと二人でお店を出る。
みきたんは優しくてこうやって私を毎日家まで送って行ってくれる。
お店の駐車場に止めてあるみきたんの車に助手席に乗り込む。
走り出したと同時にみきたんが話しかけてきた。
531 名前:sweet girl 投稿日:2005/10/13(木) 15:05

「亜弥ちゃんは、なんでうちの店で働こうと思ったの?
 電車通学なんだから、地元駅近くでバイト探せばこんな遅くに帰らなくても済んだんじゃない?」
「ふぇっ?あっ…そうですよね」

確かに家から学校までの途中駅にあるお店で働くのは、時間的にも効率悪いけど。
以前に一度だけお客さんとしてあのお店を訪れた時、私はここで働きたいと思ったんだ。
カッコカワイイ二人がホールで仕事をこなしている時の会話が面白くて、二人の笑った顔がすごく輝いていた。
ここで働けば、私も何かを見つけられるとそう思った。
実際、働いてみたら思ったより楽しくて恋もしちゃって。
なんて、素直に言えるワケなくて私は黙ってしまった。

「まぁ、バイトし始めた理由なんてどうでもいっか。
 亜弥ちゃんはもう店の大事な戦力だからね」

すると、みきたんは黙っている私にそう言ってくれた。
分からない所は自分が納得するまで聞いてくるはずなのに
聞かれたくない所はそれを察知してか深く聞かないみきたん。
こういう優しい所に私は惹かれたのかもしれない。
532 名前:sweet girl 投稿日:2005/10/13(木) 15:06

「あの、亜弥ちゃん…着きましたけど……」
「ふぇっ?あ、ありがとうございましたっ!」

みきたんといる時は変にドキドキしちゃって時間が経つのを忘れちゃう。
だから、たまに家の前に着いても気付かない時がある。
降りようとシートベルトを外してたら、みきたんがゴソゴソと何かしてて、目の前に出されたのはお店の箱。

「えっ…?」
「ごっちんが家族で食べてってさ。店のケーキ」
「いいんですか?」
「良くなかったらあげないでしょ」
「あ、じゃあ……有難く頂きます」
「うん。また明日ね、亜弥ちゃん」
「はい。おやすみなさい」

私を降ろして走り出すみきたんの車を見送ってから家の中に入る。
533 名前:sweet girl 投稿日:2005/10/13(木) 15:07

そして、中を開けてみるとごっちんからのメッセージカードが入っていた。

『ミキティって結構鈍感バカだから
 割と強めにアタックしないとまっつーの気持ち気付かないかもよ?
 頑張れ、まっつー』
「ええっ!?気付かれてたの!?」
「お姉ちゃん、うるさいっ」
「あ、ごめん…」

気付かれていたとは全く知らなかった私は、驚いて声を出してしまって妹に怒られてしまった。
ごっちんが余計なことをしてくれたおかげで明日みきたんの顔をちゃんと見れるか不安だよ……。
534 名前:sweet girl 投稿日:2005/10/13(木) 15:07
 
535 名前:sweet girl 投稿日:2005/10/13(木) 15:07
 
536 名前:マキ 投稿日:2005/10/13(木) 15:08
とりあえず、一旦区切ります。
続きはまた時間が出来た時にageます。
537 名前:シンドローム 投稿日:2005/10/13(木) 18:55
更新ありがとうございます。
次はあやみきですか?
楽しみですねぇ、これからどうなっていくのか。
早く次が読みたいです。
マキ様がんばってください!!
538 名前:みきみき 投稿日:2005/10/24(月) 20:42
甘々で最高だったっちゃ☆後藤ファミリーの更新
頑張って!!!!
539 名前:マキ 投稿日:2005/10/30(日) 21:32
前回からだいぶ時間があいてしまいました…。
スミマセン。
続きを一気にageたいと思います。
540 名前:sweet girl 投稿日:2005/10/30(日) 21:34

― カランコロン

「いらっしゃいま…――」
「……ミキティ…」
「…矢口さん……」

数人の女の人たちが入ってきた時、一番背の低い人とみきたんは顔を見合わせて固まっていた。
事情を知らなくても、この人と親しい関係だったんだって分かった。

「ここでバイトしてたんだ?」
「…はい。ここ、ごっちんの親戚のお店なんですよ」
「まだごっつぁんとつるんでるのかよー。仲良いなぁ」
「まっつー、これ7番に…て、やぐっちゃん!?」

厨房から出てきたごっちんとも知り合いなのか、ごっちんも二人に近づいて行ってしまった。
和気藹々と話してる3人を見て、何だか私だけ取り残されたような気がして寂しくなった。
541 名前:sweet girl 投稿日:2005/10/30(日) 21:35

閉店時間を過ぎて、今日も恒例のお茶会が始まる。
けど、私は何だかさっきの光景がショックでいつもよりノリ気ではなかった。

「あれ?亜弥ちゃん、ちょっと元気なくない?」
「えっ…そうですか?疲れてるのかも」

あまり喋らなかったのが気になったのか、みきたんは心配して声をかけてくれた。
けど、ヤキモチを妬いてるとかさっきのがショックだったとか言えるワケない私は笑って誤魔化してしまう。
すると、みきたんはごっちんに「厨房借りるね」と言って厨房に入っていった。
入れ替わりに私の隣にはごっちんが座る。
542 名前:sweet girl 投稿日:2005/10/30(日) 21:35

「さっきの背のちっちゃいお客さんのこと、気になってるんでしょ?」
「…だって、仲良さげに話していたから……」
「あの人ね、ミキティの元カノだよ?あんまり続かなかったけど」
「えっ…?」
「ミキティさ、結構臆病なんだよね。だから、他の奴にやぐっちゃん取られてミキティの恋は終わり。もしかしたら、今でも引きずってるかもね」

私の隣であの人とみきたんの関係を話してるごっちん。
それは、まるで私にチャンスはないと言われてるみたいで嫌だった。

「だから、まっつーみたいな子がミキティを好いてくれてるのアタシは嬉しいよ?」
「…ふぇ……?」
「ミキティとは長い付き合いのアタシだから言えるんだからね?まっつーならミキティの弱い所を包んでくれそうな気がする」
「…私がみきたんを包む……?」
「うん。強そうに見えても、本当は弱い自分を隠してるだけだから」

私を優しい目で見ながらそう言ってくれたごっちん。
私ならみきたんを包めると励ましてくれた。
単純だけど、そう言ってもらえておかげで諦めずみきたんを想い続ける勇気が持てた気がする。
543 名前:sweet girl 投稿日:2005/10/30(日) 21:36

「あれ?なんか、香ばしい匂いが…」
「あ、そろそろ出来るのかな。ミキティ特製のアレが」
「ふぇ…?」

みきたんが厨房に入ってから暫く経った時、厨房から香ばしい匂いが漂ってきた。
ごっちんの言葉でみきたんが何かを作っていたんだって知ったけど、まさかみきたんが作れるとは思って居なかった私は驚いていた。
驚いてる内にみきたんが厨房から出てきた。

「はい。これ、良かったら食べて?」
「えっ?私が食べていいんですか…?」
「元気ないように思えたからさ。ごっちんみたいに、製菓でたくさんの人を喜ばすことは出来ないけど…亜弥ちゃんなら、喜んで元気になってくれるかなって……」
「……っく、ふぇ…」
「えぇっ!?ちょっ、なんで泣くのっ?もしかして、これ嫌いだった?」

私の目の前に置かれたお皿の上にはみきたんが作ったハニーワッフル。
みきたんが私だけに作ってくれたことが嬉しすぎて泣き出してしまった私に慌てるみきたん。
ごっちんは私の耳元である言葉を囁いて厨房の中へ行ってしまった。

『ミキティもまっつーの事、まんざらじゃないかもね』
544 名前:sweet girl 投稿日:2005/10/30(日) 21:37

「ちょっ、大丈夫!?嫌いだったなら、これ無理して食べなくていいよっ」
「――ち、違うのっ!嬉し、かった……」
「んぇ…?」
「みきたんが私のために作ってくれたのが嬉しかったの…」
「へっ…?それで泣いてたの……?」
「…ぅん……」
「なっ…よ、良かったぁ〜」

私が泣いたワケを話すとみきたんは安心したように笑っていた。
今なら素直に言える。そう思った私は意を決してみきたんに気持ちを伝える。
545 名前:sweet girl 投稿日:2005/10/30(日) 21:38

「みきたん……」
「ん?」
「私ね、みきたんが好き。本当に好きだから、ずっとみきたんの傍に居たいです…」
「…亜弥ちゃん……」
「私じゃダメですか…?」
「美貴、すっごいヤキモチ妬くよ?」
「えっ?」
「ヤキモチ妬きすぎてしつこくて、呆れちゃうかもよ?それでも、いいの?」
「私だって、みきたんが好きだからヤキモチ妬くもんっ」
「……じゃあ、亜弥ちゃんだけの美貴になるよ…」

私の告白にみきたんは頬を赤くしながらも、気持ちを受け取ってくれた。
嬉しくてみきたんの頬に口付けたら、みきたんは顔を赤くして厨房へ走り去ってしまった。
その後、ごっちんの笑い声が厨房から響いたのはもう後の祭り。



【FIN】
546 名前:sweet girl 投稿日:2005/10/30(日) 21:46
 
547 名前:sweet girl 投稿日:2005/10/30(日) 21:47
 
548 名前:マキ 投稿日:2005/10/30(日) 21:52
更新以上、そして『sweet girl』完結です。

>>537 シンドロームさん
 続きが遅くなってしまってスミマセン。
 遅くなってしまいましたが楽しんでもらえたでしょうか?
 楽しんでもらえたなら嬉しいです。

>>538 みきみきさん
 そう言ってもらえて安心しました。
 まだ後藤ファミリーは出来ていませんが、そちらも頑張ります。

少しずつネタ切れになってきています(爆
リクは随時募集ということにしました。
ですが、近い内短編をいろいろとageていくつもりなので。
是非とも、よろしくお願いします。

BY マキ
549 名前:ひろ〜し〜 投稿日:2005/10/31(月) 16:49
こーんにーちわっ!!
甘いですっ!マキさん好きですっ(爆

で、リクいいですか??
すっごい甘甘系の、いしごまでお願いしたいんですけど・・・。
モテモテ梨華ちゃんに、ごっちんヤキモチで
すっごく甘甘の・・・。

できますか??
550 名前:シンドローム 投稿日:2005/10/31(月) 17:19
はい。楽しんでますっ、
ってゆうか楽しみすぎちゃってます。
 
リクしてもいいんですか?
私はやっぱり、後藤ファミリーですかね。

頑張ってください。マキ様。
551 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/11/10(木) 00:10
後藤ファミリーの続きめっちゃまってます!
次回も期待してます
552 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/11/12(土) 01:57
やっぱりあやみきいいですよねぇ
照れる美貴ちゃんがキャワ
リクは美貴攻めっぽいごまみきとか読んでみたいです!
難しかったらスルーしちゃって下さいw
553 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/11/17(木) 18:31
やっぱり亜弥美貴は最高ですね!
後藤ファミリーも待ってますよぉ
554 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/11/20(日) 12:11
後藤ファミリー読みたいなぁ
555 名前:みきみき 投稿日:2005/11/22(火) 16:29
後藤ファミリー読みたいよ==!!
556 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/12/03(土) 05:12
後藤ファミリー読みたいよぉ!
更新まってますよぉ
557 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/12/05(月) 18:06
待ってます
558 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/12/05(月) 22:24
ageるな
559 名前:ナンジャマン 投稿日:2005/12/06(火) 14:47
ageんな!!更新した思ってきたやろ!!死ね
560 名前:マキ 投稿日:2005/12/07(水) 09:11
おはようございます。
一ヶ月もまた放置してしまいました、すみませんっ。
スランプに陥ってしまったようです。
でも、今日は皆さんから多くのリクを頂いた後藤ファミリーをうpします。
短いですけど、楽しんで頂けたらなと思っています。
561 名前:後藤ファミリー 投稿日:2005/12/07(水) 09:12

冬になると、陽が落ちるのも早くなる。
まだ五時にもなっていないのに、外はもう真っ暗。
冬の風が吹いて真っ暗な道を娘の美貴と手を繋ぎながら歩いて帰る。
562 名前:後藤ファミリー 投稿日:2005/12/07(水) 09:14

「あ、いちばんぼしみーつけたっ!」

寒いねー、とか話していたら突然たんが空を指差して大きな声でそう言った。
そんなたんを見てから、私も空を見上げると其処には暗くなった空に一際輝く一等星。

「ホントだぁ。もう一番星が出てるんだねぇ」
「キラキラしててキレイだよぉ、ママぁ」
「あれはね、金星って言うんだよ?金星が一番星なんだって」
「きんせい…?」
「そう。ママたちが居るこの地球に一番近い星」
「へぇー。ママすごーいっ」

私が教えると、たんは目を輝かせながらそう言う。
ホントはママだって知らなかったんだよ?けど、パパが教えてくれたの。
なんて、言いたいけど今はまだ黙っていることにした。
563 名前:後藤ファミリー 投稿日:2005/12/07(水) 09:14

だって、いつかたんがごっちんに教える所を想像したらその日が楽しみになっちゃったんだもん。
だから、それまでこの事はママたちの秘密。



【FIN】
564 名前:後藤ファミリー 投稿日:2005/12/07(水) 09:14
 
565 名前:後藤ファミリー 投稿日:2005/12/07(水) 09:15
 
566 名前:マキ 投稿日:2005/12/07(水) 09:38
更新以上です。
ホントに短くてすみませんっ。

>>549 ひろ〜し〜さん
 甘かったですか?結構不安だったのでそう言われて嬉しいです。
 それで、リクの件ですが……。出来れば美貴絡みをお願いしたいんですけど。
 スミマセン。美貴絡みを中心にやっているんで…。

>>550 シンドロームさん
 楽しみすぎちゃってますか?ありがとうございます!!
 リク頂きました後藤ファミリーをうpしましたけどどうでしょう?
 短くてすみませんっ。

>>552さん
 あややの前はミキティが女の子なので最後は可愛く仕上げてみました。
 不評ではなかったのでホッと安心しました。
 リクの美貴攻めっぽいごまみきですね?了解しました。
 時間かかるかもですけど、お待ちいただけたら嬉しいです。

>>551-559
 後藤ファミリーのリクや更新を待っていてくださってありがとうございます。
 これからも頑張っていきますので応援よろしくお願いします。

スランプに陥ってますけど更新は頑張っていこうと思っているので、
これからも応援やリク・感想お願いします。

BY マキ
567 名前:みきみき 投稿日:2005/12/08(木) 14:14
短いけど許す!!これからも頑張って☆
いつかあいみき書いてくださいな♪
568 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/12/08(木) 20:45
更新どーもです!
いつかあやごまお願いします!
569 名前:タケ 投稿日:2005/12/09(金) 01:19
更新乙です
短いけどなんか気持ちがやわらかくなりました!
次の後藤ファミリーも期待してます。

あと、ラブラブでちょいエロなあやみきをリクしたいんですけどぉ!!
お願いします☆
570 名前:シンドローム 投稿日:2005/12/09(金) 23:54
待ってましたっ!!
相変わらずかわいいですねミキティ。
短くてもぜんぜんOK!
これからも楽しみにまってますよぉ。
571 名前:名無飼育さん 投稿日:2005/12/12(月) 03:39
突然失礼します。いま、2005年の飼育を振り返っての投票イベント
「2005飼育小説大賞」が企画されています。よろしければ一度、
案内板の飼育大賞準備スレをご覧になっていただければと思います。
お邪魔してすみませんでした。ありがとうございます。
572 名前:マキ 投稿日:2005/12/14(水) 09:01
お久しぶりです。
前回は短い後藤ファミリーをUPしたんですが、今回も後藤ファミリーをUPします。
今回は美貴ちゃん初めてのお留守番編です。
是非楽しんでください。
573 名前:後藤ファミリー[ 投稿日:2005/12/14(水) 09:02

「いい?ピンポン鳴っても出ちゃダメだからね」
「あいっ」
「電話も出なくていいから」
「うん!」

亜弥はしつこいほど、美貴に何度もそう教えた。
何故なら、今日美貴は初めて一人で留守番をするからだ。
真希ほど親バカなわけではない。けど、大事な一人娘。しかもまだ4歳だ。
心配なことは多々ある。しかし、これも教育のうち。
美貴の将来のために、ここは心を鬼にして我慢するしかない。

「じゃあ、お留守番お願いね」
「バイバーイ」

亜弥の心配を余所に、美貴は呑気に手を振り見送った。
そんな美貴を心配しつつ、亜弥は買物に出掛ける。
574 名前:後藤ファミリー[ 投稿日:2005/12/14(水) 09:03

そして、留守番を頼まれた美貴は…。

「おるすばん♪おるすばん♪」

留守番を任された嬉しさの方が勝っていて、今はまだ楽しげに過ごしている。
本棚からお気に入りの絵本を取り出し、ソファによじ登る。
いつも読み聞かせてくれる亜弥がいないので、今は自分で読むしかない。

「えほん、やーめたっ。やっぱりママがいい」

ソファから下りて絵本を片付ける。
美貴には読み手がいないとまだ物足りないみたいだ。
575 名前:後藤ファミリー[ 投稿日:2005/12/14(水) 09:03

―― ピンポーン

美貴が暇を持て余していた頃、インターホンが鳴った。
静な家に鳴り響いた音に反応してしまう美貴。
椅子を持って来てよじ登り、画面を覗くとそこには宅配便屋が立っていた。

「……だれもいないよぉーだっ」

一瞬出てしまおうかと思った美貴だが、亜弥に注意されたのを思い出し出るのをやめた。
好奇心旺盛な年頃の美貴にとって、留守番は少しずつ退屈なものへと変わっていく。
小さな美貴には広すぎる家。
いつも構ってくれる父親・真希も、絵本を読み聞かせてくれる亜弥も今はいない。

「ふぇっ……ママぁ…」

退屈で寂しくて、とうとう美貴は泣き出してしまった。
泣いても抱っこしてくれる者はいない。ただただ、静な室内に泣き声が響くだけだ。

「…っく…ひっく……グスッ」

小さな手で頬をつたう涙を拭いながら、お気に入りのぬいぐるみを持ってくる。
そして、ソファによじ登りぬいぐるみを抱いたまま横になる。
そのまま、美貴は眠りについてしまった。
576 名前:後藤ファミリー[ 投稿日:2005/12/14(水) 09:04

「ただいま〜。たん、大丈夫だったぁ?」

美貴が寝てから数十分後、亜弥が両手に買物袋を提げて帰って来た。
返事が来ないのを不思議に思いつつ、リビングに入るとソファの上に美貴を見つけた。

「泣き疲れて寝ちゃったかな?」

傍に行き美貴の顔を覗くと、頬の涙の跡に気付いた。
起こさないようにそっと髪を優しく撫でる。

「偉いね?ちゃんとお留守番出来たね」
「……んぅ…マ、マぁ……」

美貴の寝言に顔を緩ませ、パシャッとシャッターを押した。
どんな姿でも記念に写真に収めたくなる、母親になってからよく思う。
また今日も成長した美貴の額にキスをして、亜弥はキッチンに行く。

「今晩は、たんの大好きなお肉いっぱいにしようかな」



【FIN】
577 名前:後藤ファミリー[ 投稿日:2005/12/14(水) 09:05
 
578 名前:後藤ファミリー[ 投稿日:2005/12/14(水) 09:06
 
579 名前:マキ 投稿日:2005/12/14(水) 09:20
更新以上です。

>>567 みきみきさん
 感想ありがとうございます。
 あいみきですね?美貴受けで書かせていただきます。

>>568さん
 感想ありがとうございます。
 あやごまですか?美貴絡みではないので不安ですが引き受けます。
 時間がかかると思いますが、待っていただけると嬉しいです。

>>569 タケさん
 やわらかい気持ちになって頂けて良かったです。
 ちょいエロあやみき引き受けました。
 UPまでお待ちください。

>>570 シンドロームさん
 感想ありがとうございます。
 短いですけど不評ではなくて安心しました。

後藤ファミリーの人気に毎回皆様に感謝しています。
今年も残りあと少し。最後までお付き合いください。

BY マキ
580 名前:タケ 投稿日:2005/12/14(水) 20:25
更新乙です
やっぱ後藤ファミリーはほのぼのしてていいですねぇ♪
心が暖まるなぁ。
リク受け付けていただきありがとうございます!
UPしていただけるのを期待して待っております☆
581 名前:シンドローム 投稿日:2005/12/14(水) 20:49
更新ありがとうございますっ!
やっぱりかわいいなぁミキティ。
惚れてしまいそうですっ。
ところでごっちんパパはどうしてるのかなぁ?
582 名前:みきみき 投稿日:2005/12/15(木) 14:10
美貴ちゃんかわいい♪最高!!
あいみきがんばってください☆
583 名前:みきみき 投稿日:2006/01/09(月) 22:20
生存確認!!
584 名前:マキ 投稿日:2006/01/17(火) 21:25
ごめんなさい。生きてます。
えと、思ったより早くあやごまが書きあがったのでうpします。

568さんリク あやごま『始発列車』
585 名前:始発列車 投稿日:2006/01/17(火) 21:26

発車ギリギリに乗り込んだ始発列車。
アタシと彼女のまっつーは、お互い初めてする朝帰りをする。
眠さより、心地よい幸せより、親に反発した罪悪感があって今は無言。
多分、怒られるかもしれないって思うからそんな気持ちがあるのかもしれない。

けど、アタシたちは悪いことをしていないつもり。
好きな人と一晩中居たくて、愛し合いたくて、そうしただけ。
知らない街の、初めて泊まった場所。
アタシは純粋にまっつーを愛して、まっつーはアタシを愛してくれた。
586 名前:始発列車 投稿日:2006/01/17(火) 21:26

ただ、それだけの一日。


だけど、幸せな時間が流れていた。
587 名前:始発列車 投稿日:2006/01/17(火) 21:27

「…後悔、してる……?」

無言だった沈黙を破ったのはまっつーだった。
その声は微かだけど震えていて、きっと不安からそうなったんだと思った。
だから、アタシはいつもおちゃらけたヘラッとした表情で。

「全然。後悔なんてするわけないよ」

って、自信満々に答えた。
好きな人を愛して後悔するなんておかしい。
アタシは後悔するような恋愛なんてしたくない。
そう答えると安心したように嬉しそうにまっつーは笑った。
588 名前:始発列車 投稿日:2006/01/17(火) 21:27

握ってた手を先程より強く握り締めて、そっと肩を寄り添って目を瞑った。
地元の駅まであと少し。もう少しだけ幸せな夢を見ていよう。
駅に着いたら、アタシたちは自分達の家に戻る。
それまでは何も怖がらずに二人で。
589 名前:始発列車 投稿日:2006/01/17(火) 21:27

昇ってきた朝陽が街を包む。
アタシたちを乗せた始発列車はそれに向かって走っていた。



【FIN】
590 名前:始発列車 投稿日:2006/01/17(火) 21:28
 
591 名前:始発列車 投稿日:2006/01/17(火) 21:28
 
592 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/01/17(火) 21:40
いやー、こういう設定ツボですね。
松浦さんがキャワワ。
593 名前:マキ 投稿日:2006/01/17(火) 21:42
更新以上です。

>>580 タケさん
 ありがとうございます。
 看板小説の後藤ファミリーでたくさん暖まってください。
 もう少しであやみきも出来ますので暫くお待ち頂けると嬉しいです。

>>581 シンドロームさん
 ありがとうございます。
 可愛い美貴ちゃんにはパパに怒られない程度に惚れちゃって下さいw
 愛娘なのできっとパパは厳しいですよ?(w
 ごっちんパパは年末だったので、多分忙しかったと思います。

>>582 みきみきさん
 ありがとうございます。
 リクしてくださったあいみきは、木曜辺りにうpします。


遅くなりましたが、皆様あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いします。

BY マキ
594 名前:みきみき 投稿日:2006/01/17(火) 23:24
更新久しぶり☆じゃ木曜日にまた来ます!頑張って
595 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/01/19(木) 00:05
待ってますよぉ
596 名前:マキ 投稿日:2006/01/19(木) 21:17

567みきみきさんからのリク あいみき『優しい時間』
597 名前:優しい森 投稿日:2006/01/19(木) 21:18

屋上前の踊り場、美貴のお気に入りの場所。
階段下から聞こえてくる楽しそうな声を遮るように、イヤホンから流れる音楽に耳を傾けた。
学校が嫌いなわけじゃない。ただ、一人になる時間が必要なだけ。
いつも誰かと一緒じゃ疲れてしまうから。
598 名前:優しい森 投稿日:2006/01/19(木) 21:19

 美貴ちゃん、またこんな所に居って


俯いて見ていた床に見慣れた上履きを履いた足が現れる。
それを辿って顔を上げていくと、その足の主はそう口を動かした。
いや、実際は声も出てんだろうけど音楽聞いてる美貴には聞こえないから。
その主が頬を膨らませ始めたから、美貴は面倒臭そうにイヤホンを外した。

「…どうしたの?愛ちゃん」
「どうしたの、じゃない!お昼一緒に食べるって約束したのに美貴ちゃんこーへんからっ」
「あぁ…」

そういえば約束したっけ…、なんて思ってるとまた頬を膨らます愛ちゃん。
でも、美貴の性格を理解してくれてる彼女は呆れたように隣に座った。
599 名前:優しい森 投稿日:2006/01/19(木) 21:20

「美貴ちゃんは、狼に拾われた迷子なウサギやね」
「はっ?何それ」
「一人で居るのを好む狼やけど、ホントは一人が寂しいウサギ。でも、一人になりたがるのは狼とウサギが一緒に行動してるからなんよ」
「意味分かんない…」
「あたしも分かんなくなっちゃった」
「ダメじゃん」

そう言ってみたけど、愛ちゃんの話は間違ってないかもと思った。
例え方は変だけど、それほど愛ちゃんは美貴を理解してる。
そう思ったら、狼に拾われた迷子のウサギでもよく思えた。
600 名前:優しい森 投稿日:2006/01/19(木) 21:20

きっと美貴が居るその森には愛ちゃんみたいな優しい人が居て平和な森だと思う。
だから、こんなに温かい陽射しがドアの隙間から美貴たちを照らすんだ。
まるで、恋人たちを包み込むように…。



【FIN】
601 名前:優しい森 投稿日:2006/01/19(木) 21:20
 
602 名前:優しい森 投稿日:2006/01/19(木) 21:20
 
603 名前:マキ 投稿日:2006/01/19(木) 21:26
更新以上です。

>>592さん
 ありがとうございます。
 あややが可愛く描けていたみたいなので光栄に思います。

>>594 みきみきさん
 あいみきうpしました。
 あまり上手く書けてないので不快にさせてしまったらごめんなさい。

>>595さん
 頑張ります。

優しい森は分かりにくい点もあると思いますが許していただけると有難いです。
次の更新はいつになるか分かりませんが近いうちにうpします。

BY マキ
604 名前:シンドローム 投稿日:2006/01/20(金) 18:06
あやごま、あいみき読ませていただきました。
なんかシリアス?な感じでよかったです。
これからも頑張ってかいてくださいねぇ。
605 名前:タケ 投稿日:2006/01/20(金) 18:30
あやみきもうすぐということなので期待して待ってますね!
606 名前:みきみき 投稿日:2006/01/21(土) 21:35
よかったですです。
これからもいろいろなCP頑張ってください☆
607 名前:マキ 投稿日:2006/02/08(水) 20:53
お久しぶりです。
今日はリクを1つ消化します。
けど、少しリク通りになってないかもしれません。ごめんなさい。

569タケさんリクあやみき『Melody Snow』
608 名前:Melodey Snow 投稿日:2006/02/08(水) 20:55

予報外れでチラチラと降り出した雪。
そのせいで気温は下がって、待ちぼうけてる美貴には厳しい寒さ。
そんな中で君からの電話。少し遅れる、そんな内容。

『うわぁ、雪降ってるよぉ。何処かお店入ってていいよ?たん』
「天気予報では降るって言ってなかったけどね。いいよ、このまま待ってる」
『風邪引いちゃうよ?寒いし…』
「平気だって。仮に風邪引いても看病してくれるっしょ?」
『そりゃするけどぉー…』

他愛もない会話の間に急ぐ君の息遣い。
何だか妙にそれが面白く思えて、疲れた持つ手を変えずに聞いていた。
信号に引っ掛かった時の溜息、小走りの時の小さな吐息。
街に溢れている音の中でも君が繰り出す音が一番だね。
綺麗で単調で優しく愛しい…。耳に入る君の音全て覚えておきたい。
609 名前:Melody Snow 投稿日:2006/02/08(水) 20:57

『あっ…!ニット帽被ってるの、たん!?』
「そうだよ。見つけられた…?」

半ば自分の世界に入っていると亜弥ちゃんが美貴を見つけた声。
ケータイ切れば良いのに耳に当てたまま、手を振りながら近寄ってくる。
だから、美貴も耳に当てたまま手を振り返した。

「寒くなかったの?」
「寒かったよ」

心配そうに聞いて来た亜弥ちゃんに美貴は平然と答えた。
そうすると、亜弥ちゃんは呆れたように頬を膨らませて美貴の手を取る。

「私の手より冷たい…」
「美貴冷え症だし」
「だから、先に何処かお店入っててって言ったのに…」

亜弥ちゃんは不満げにそう言いながら、美貴の手を両手で包んで。
『はぁ』と息を吹き掛け始めた。
最初はキョトンとしたけど、温めてくれてるって分かってから大人しくしていた。
610 名前:Melody Snow 投稿日:2006/02/08(水) 20:59

息を吹き掛けて温めてくれてる姿が妙に色っぽく、可愛くて、愛しくて。
一緒に居るのにも慣れ過ぎたくらいだったはずの心臓が高鳴り出した。

拒否られるのも前提で、呆れられると分かっていたけど。
手を温め続けてる亜弥ちゃんの耳元に顔を近づけて言ってみる。

「出来れば体ごと温めてほしいな」
「なっ!?何言ってるのよっ、たんの変態!」

返ってきた反応は予想通りで。美貴は笑って冗談だと言った。
自分でも惚れ過ぎだと思うくらい、照れてる亜弥ちゃんをからかうのも好き。


温めるのは美貴の役目だし。今夜は全身で亜弥ちゃんの繰り出す音を聞くのもいいかもしれない。
今降っている雪みたいにいつか溶けてなくなってしまわないように。
しっかりこの腕に包み込んで、君を愛す。
それが美貴の一番の役目かもしれない。



【FIN】
611 名前:Melody Snow 投稿日:2006/02/08(水) 21:00
 
612 名前:Melody Snow 投稿日:2006/02/08(水) 21:01
 
613 名前:マキ 投稿日:2006/02/08(水) 21:07
更新以上です。

>>604 シンドロームさん
 少しだけ書き方を変えてみたんです。
 不評ではなくて安心しました。
 これからも頑張っていきます。

>>605 タケさん
 うp遅くなってすみませんでした。
 そして、ちょいエロというリクだったのですがいまいち表現できてなくてごめんなさい。
 ラブラブさばかりに気がいってしまいました。

>>606 みきみきさん
 ありがとうございます。
 これからも頑張っていきます。

更新ペースが遅くなっていますが、リクは必ず消化していくので
これからもよろしくお願いします。

BY マキ
614 名前:タケ 投稿日:2006/02/09(木) 02:42
いえいえ!
いい感じでしたよぉ
ラブラブ感がよかったです☆
また亜弥美貴待ってます
615 名前:シンドローム 投稿日:2006/02/09(木) 12:18
久しぶりの更新ありがとうございます。
やっぱりマキ様の小説読むと
心が温まりますわぁ。
これからも、更新まってますよぉ。
616 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/02/12(日) 20:55
更新遅いんじゃ!!ボケ

シンドローム毎回ageんな!!
617 名前:マキ 投稿日:2006/02/13(月) 10:28
おはようございます。
今日は1つリクを消化します。

552さんリクみきごま『LOVE Sweets』
618 名前:LOVE Sweets  投稿日:2006/02/13(月) 10:29

「うわっ、すげぇーっ!」

女の子が言う口調ではない言葉を言ったのは、アタシの恋人。
一つ上の藤本先輩。チョコ好きの先輩のために張り切って作ったガナッシュを見て、先輩は目を輝かせた。
それを見て、アタシは張り切った甲斐があって嬉しくなる。

「料理は得意って聞いてたけど、こんなに上手いとは…」
「ちょっと頑張っちゃいました」
「マジ嬉しい。ホントありがとっ」

そう言って先輩は食べ始める。
食べてる時の先輩は凄く美味しそうな表情をしてくれて、アタシはまた嬉しくなる。
619 名前:LOVE Sweets  投稿日:2006/02/13(月) 10:31

嬉しくて顔を緩ませて見ていると、先輩の手がピタリと止まった。
そして、何か思いついたように口元を緩ませる。アタシはこの表情が何を意味しているのか知っている。
この笑みはアタシを狂わせる表情。アタシの弱みであり、快楽への兆し。

「頑張って作ってくれたからご褒美あげるよ…」

おちゃらけたいつもの口調とは違う、甘い声。
アタシは抵抗する間もなく、先輩の唇に言葉を呑まれる。
そして、先輩の舌にアタシのは翻弄され口の中でチョコの甘さが踊る。
甘さに溶かされるようにアタシは先輩に溺れていく。

先輩が繰り出す甘い愛からアタシは一生抜け出せない。



【FIN】
620 名前:LOVE Sweets  投稿日:2006/02/13(月) 10:31
 
621 名前:LOVE Sweets  投稿日:2006/02/13(月) 10:31
 
622 名前:マキ 投稿日:2006/02/13(月) 10:41
更新以上です。
初ではないでしょうか、本当に美貴攻めの小説をうpしたのは…。
非常に時間がかがってしまいました。
552さん、ホント申し訳ございません。

>>614 タケさん
 ラブラブ感が伝わっていたようなので安心しました。
 また機会がありましたら、あやみきを書いてみます。

>>615 シンドロームさん
 ありがとうございます。
 そう言って頂くととても嬉しいです。

>>616さん
 更新ペースが遅くてすみません。
 これからも精進していきます。

まだ出来上がってないのですが;;
明日辺りにもageることが出来たらいいなぁーと思っています。

BY マキ
623 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/02/13(月) 15:10
最初から読ませていただきました。
ごまみきいいっ!!
かなり萌えぇぇ。
もっとごまみきかいてぇ
624 名前:みきみき 投稿日:2006/02/14(火) 22:40
ごまみきいいね♪
久しぶりに後藤ファミリーもお願いします!!
625 名前:マキ 投稿日:2006/02/21(火) 07:48
おはようございます。
レインボー7発売記念として、今日は2作うpします。
626 名前:マキ 投稿日:2006/02/21(火) 07:48
まずは、れなみき『灰色の空』です。
627 名前:灰色の空 投稿日:2006/02/21(火) 07:49

降り始めた雪が薄っすらと積もり始めて、滑りやすい地面。
それを楽しそうに、だけど転ばないようにゆっくりゆっくり歩くれいな。
傘は差さずにパーカーの帽子だけを被って、鼻の頭を赤くさせて白い肌の頬も赤くしてる。

「全く子供だなぁ〜…」

ポツリと呟いたはずだけど、聞こえたらしいれいなは美貴に振り返りムッと頬を膨らませた。

「子供で何が悪いっちゃね。美貴ねぇも十分子供っちゃろ」
「なんだとぉ、美貴はれいなみたいにホラー映画で泣くほど子供じゃありませんー」
「むぅ、ムカつく…」
「あはは、どうしたぁ。お子ちゃまぁ」

拗ねたようなれいなの頭を掴んで、帽子を外させガシガシと髪をグチャグチャにした。
すると、髪を人一倍気にするれいなは暴れながら声を上げる。
けど、構ってもらうのは嫌いじゃないから顔は笑ってる。

子供みたいに…。
そう、子供みたいに無邪気な笑顔で。
628 名前:灰色の空 投稿日:2006/02/21(火) 07:49

赤い傘には雪が積もり始め、少しだけ重みを感じてきた。
中から見ると雪の影で赤い傘は灰色のような色。

「れいなのいない美貴の世界も灰色だよ…」

未来のある子と長く続くなんて考えていた美貴の方が子供だった。
れいなには次々と心奪われるような女性が出来ていて、美貴との恋はただの通過点。
今もこの街の何処かで、れいなは他の誰かと並んで歩いている。
美貴は、れいなと歩いた道を一人であの赤い傘を差して歩いてる。

君と居た空は、全て灰色の世界。
新しい人が出来るまではもう少し弱気で君を好きな美貴で居させてください。



【FIN】
629 名前:灰色の空 投稿日:2006/02/21(火) 07:49
 
630 名前:灰色の空 投稿日:2006/02/21(火) 07:49
 
631 名前:マキ 投稿日:2006/02/21(火) 07:50
次は、さゆみき『White Rabbit』です。
632 名前:White Rabbit 投稿日:2006/02/21(火) 07:50


久々のオフ。貴重な休みは体を休めるために一日寝ている美貴。
今日も今日とて、いつも通りに寝る準備万端でいたのに…。

「藤本さぁーんっ。起きてくださーいっ」

耳元でうるさいくらいの大音量で叫ぶ重ピンクこと重さん。
ライブの重ピンクは面白いけど、寝込み襲う重ピンクは勘弁して欲しい。

「うるさいよ、重さん。てか、なんで居んの?人ん家にどうやって勝手に入ったのさ」
「さすが、寝起き良いですねぇ」
「美貴の質問完全にシカトっ?」
「ママティさんに入れてもらったんです」

笑顔で言う重さんは笑顔のまま、美貴の隣に潜り込んできた。
ママティさんに入れてもらった?お母さん来てたの?
633 名前:White 投稿日:2006/02/21(火) 07:51

なんて質問が飛んでる美貴のことなんてどうでもいいかのように重さんは美貴に覆いかぶさる。

「はっ?ちょっと待って!これこそ、何してんの!?」
「何ってぇ、ナニじゃないですかぁ」
「あんた、いくつだよ!そんな言葉覚えなくていいしっ」

美貴より背の大きい重さんに上から押さえつけられても敵うワケなく、亜弥ちゃんからもらったトイレの行きにくいパジャマを剥がされた美貴。
脱がしている重さんを見て、ちょっと嫉妬強い彼女を怒らせてしまったんだと美貴は実感した。

「恋人が来てるのに親友とオソロのパジャマを着てるなんてナシですよ」
「そーですね…」

ニヤッと黒い笑みを浮かべながら言う重さんには勝てないことを美貴が一番知っている。
だから、ここは何も抵抗しない方が身の安全だ。
634 名前:White 投稿日:2006/02/21(火) 07:51

「…疲れた……」

かと言って、抵抗しなくても狼に豹変したウサギには勝てない。
疲れた感丸出しの美貴とは違い、重さんは超満足気。

「やっぱりぃ、藤本さんを動物に例えるとウサギですね」
「はぃ?」
「寂しがり屋で放っておくと凍えて死んじゃうから、たっぷり愛情を注いであげないと」
「…嫌な展開がするんですけど…」
「狼になった私も愛してくれますよね?ウサギさん♪」

狼に豹変した重ピンクに勝てそうもない藤本美貴の一日でした。
誰かこの狼を退治してくれ…。



【FIN】
635 名前:White Rabbit 投稿日:2006/02/21(火) 07:52
 
636 名前:White Rabbit 投稿日:2006/02/21(火) 07:52
 
637 名前:マキ 投稿日:2006/02/21(火) 07:56
更新以上です。
余裕があれば7色書くつもりです。

>>623さん
 ありがとうございます。
 ごまみきが意外と好評で光栄に思います。
 また浮かび次第うpしようと思います。

>>624 みきみきさん
 ありがとうございます。
 後藤ファミリーも浮かび次第うpします。

バレンタイン小説がうp出来なくてすみませんでした。
私情で書ける余裕がなかったので今回は見送りという形に勝手ながらさせていただきました。
年度末で忙しくなっていくのでうp出来る時間がなかなかありませんが、
自分なりに時間を見つけてうpしていくのでお付き合いください。

BY マキ
638 名前:名無し飼育さん 投稿日:2006/02/21(火) 16:45
さゆみきハァ━━━━━━ *´Д`* ━━━━━━ン!!!!!
最近キテますねさゆみき♥
639 名前:マキ 投稿日:2006/02/26(日) 22:12
美貴誕小説をうpします。
レインボー7に合わせてタイトルには色を使いました。

あやみき『Red String』です。
640 名前:Red String  投稿日:2006/02/26(日) 22:13

「…ぅー……」

真夜中に目が覚めて電源を切っていたケータイに電源を入れて時間を見ると、まだ日の出も出ていない4時だった。
0時が回ったら誕生日メールがたくさん届いてうるさいからと消された電源。
それから、愛を確かめて寝付いたのは2時間前ぐらい。だから、まだ満足が行くまで寝ていなかった。
隣には美貴の体を散々弄んだ奴が可愛い寝顔して眠っている。

「こんなに可愛いのに、あの時だけはオトナなんだよなぁ…」

サラサラな髪を撫でながらそう呟いてみる。
今はこんなに可愛い顔してるけど、美貴の上に居る時は大人って感じで魅了されてしまう。
いろんな表情を見てきた美貴だけど、寝顔も大人な顔もどっらも好き。
嫌いな表情なんてないくらい美貴は君が好きだった。
641 名前:Red String  投稿日:2006/02/26(日) 22:14

ふと何か思いついて、ベットから出てバレンタインの時に使った赤い毛糸を持ってきた。
それをある程度の長さに切って、片方の切れ端を美貴の小指、もう片方は亜弥ちゃんの小指に結んでみる。

「運命の赤い糸…なんちゃって」

なんて言ってみたけれど、美貴には似合わない言葉過ぎて恥ずかしくなった。
亜弥ちゃんが起きる前に毛糸を外さないとって思っていると、いつの間にか起きていた亜弥ちゃんと目が合う。

「なっ!?お、起きてたのっ?」
「なぁーに、可愛いこと言ってるんだよぉ」
「ぅわっ…」

手を引っ張られてまた隣に戻されると、亜弥ちゃんはニヤニヤ笑いながら美貴の頬を突いてきた。
まさか今までのを聞かれていたとか思わなくて、美貴の頬はだんだんと赤くなっていく。
642 名前:Red String  投稿日:2006/02/26(日) 22:14

「全く可愛いなぁー、たんは」
「ちょ、ちょっと思いついたからやってみただけだからっ」
「そんな風に言ったって顔真っ赤だよ?本気だったでしょぉ」
「だから違うって!」

ギュウっと抱きしめられて頬擦りされて、美貴はあたふたとするしかなくて。
けど、何度も言い返している内に亜弥ちゃんは大人しくなった。
やっと追い詰めるのを諦めてくれた、と思っていると突然美貴の体が横を向く。

「ふぇ…?」
「素直じゃないたんには、実力行使って言うのをしてあげるよ」
「はぁ!?ちょ、待って!さっきもシたじゃん」
「誕生日はまだ始まったばっかだしぃ」
「なんで、そんな盛ってるのよ」
「たんが可愛過ぎるから、ついね」

ニィッと笑いながら顔を近づけてくる亜弥ちゃん。
美貴は、この人に逆らえそうもないです。
だって、これも美貴が亜弥ちゃんに惚れた弱み。勝てるわけがない。
643 名前:Red String  投稿日:2006/02/26(日) 22:14

けれど、やっぱり愛しい人と大事な日に結ばれるのはどんなプレゼントよりも嬉しいモノだった。
だって、本当に赤い糸が繋がっていると思えるから。
美貴と亜弥ちゃんの間にあるこの糸が運命の赤い糸でありますように…。



【FIN】
644 名前:Red String  投稿日:2006/02/26(日) 22:15
 
645 名前:Red String  投稿日:2006/02/26(日) 22:15
 
646 名前:マキ 投稿日:2006/02/26(日) 22:20
更新以上です。
美貴誕小説が日付の変わる前に間に合って良かったです。
『Red String』とは赤い糸いう意味です。

>>638さん
 さゆみきは最近キテますよね♪
 小悪魔系さゆと元ヤン美貴さんのやり取りとかがお気に入りです。
 ツッコミキティにもさゆは負けませんからね。
 また機会がありましたら読んでください。

あと、『レインボー7企画』4色となりました。
最後まで出来るように頑張って書いてうpします。
あと既に出来ているので予告しておきます。
ひな祭りの日に後藤ファミリーうpします。
後藤ファミリーファンの皆さんお待たせしてすみませんでした。
ひな祭りまでどうか待っていてくださると嬉しいです。

BY マキ
647 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/02/27(月) 22:04
キタ━(゚∀゚)━!!!
あやみき待ってましたよぉ〜!
美貴たん可愛いなぁ(ヘ_ヘ*)
亜弥ちゃんはなかなかやりますねぇ〜
後藤ファミリーも待ってます
648 名前:マキ 投稿日:2006/03/03(金) 13:49
こんにちわ。
予告通り今日は後藤ファミリーをうpします。
後藤ファミリーが過ごすひな祭りを覗いてみてください。
649 名前:後藤ファミリー 投稿日:2006/03/03(金) 13:52

ひな祭りとは、女の子の節句であり雛人形を飾りちらし寿司を食べる日である。
しかし、後藤家では男一人女二人の家庭なので男である後藤が腕を振るう日になっている。

650 名前:後藤ファミリー\ 投稿日:2006/03/03(金) 13:53

「パパー、みきがうちわパタパタするぅ」
「お、お手伝いしてくれるのか?ありがとなぁ、美貴」
「えへへぇ」

片手で扇いでいた団扇を真希から取り、笑顔でそう言う美貴。
真希は美貴の頭を撫でると団扇で扇ぐ役目を美貴に任せた。
始めは順調に楽しそうに扇いでいた美貴だが、少し時間が経つと一定の動きに飽きたようで徐々に扇ぐペースが遅くなっていく。

「美貴ぃ、もうちょっとペース上がんない?」
「もうみきつかれたぁー」
「そっか。じゃあ、後はパパがやるから美貴はママの所に行ってきな?」
「うんっ」

飽きた美貴はあっさりと真希に団扇を返し、トコトコとリビングに居る亜弥の元へと向かった。
しかし、そこには美貴の苦手がモノがあった。
651 名前:後藤ファミリー\ 投稿日:2006/03/03(金) 13:53

「ママーっ。パパのお手伝いしてきた…よ……」
「あ、たん。いい子だねぇ、お手伝いしてきたんだ?」

亜弥の優しい笑みに顔を緩ませることなく、その場で固まる美貴。
美貴の目線の先には今飾られようとしている雛壇のお雛様。

「どうしたの?たん」

固まってる美貴を見てキョトンとする亜弥。
そして、雛人形を持ったまま美貴に近寄ろうとすると美貴は途端に目を潤ませる。

「ふぇっ……ヤダっ。こわいぃーっ…!」
「んぇ?ちょ、たんっ?」

美貴は泣きながらキッチンに居る真希の所に駆けて、亜弥は訳も分からずキョトンとしたまま。
少しして自分が手にした雛人形に気づき、美貴が何を怖がっていたのかが分かった。
そう、美貴は雛人形独特の古風な顔立ちが苦手だったのだ。
しかし、それを手にしていただけで泣かれてしまっては母親という亜弥の立場も少し悲しいものである。
652 名前:後藤ファミリー\ 投稿日:2006/03/03(金) 13:54

「あっはっはっは」
「ちょっとぉ、笑いすぎー」
「んあ?ごめんっ。まさか、そんな事で美貴が大泣きしてたとは思わなくてっ」

夜、寝る前に夫である真希に話したら大笑いされた。
当事者の亜弥からすれば悲しいことでも第三者の真希からしたら笑いものなのだ。
それにほんの少し腹を立て、頬を膨らましていると頭をクシャッと撫でられた。

「でもさ、まっつーも正直あれ苦手でしょ?」
「ふぇ?私、ごっちんに話したっけ?」
「ううん。お義母さんから聞いた。美貴が生まれた年のひな祭りに」
「余計なこと話さなくていいのに…」
「親子は似るって言うし。まっつーに似たんだよ、きっと」

真希は笑いながら横になり、いつものように腕を横に伸ばす。
そして、亜弥はいつも通りその腕に頭を乗せるように横になった。
653 名前:後藤ファミリー\ 投稿日:2006/03/03(金) 13:54

「来年の今日は美貴も少しは大人になってるかな…」
「どうだろ。でも、来年の今日も無事迎えられるのが一番だね」
「うん。親子三人でまた祝おうね」

一年に一度の桃の節句。
それは子供の成長を願うモノでもあり、子供を大切に想う日でもあった。



【FIN】
654 名前:後藤ファミリー\ 投稿日:2006/03/03(金) 13:54
 
655 名前:後藤ファミリー\ 投稿日:2006/03/03(金) 13:54
 
656 名前:マキ 投稿日:2006/03/03(金) 14:00
更新以上です。
後藤ファミリーらしいひな祭りをお送りしました。
美貴ちゃんが前より少し成長してるのを皆様はお分かりになられたでしょうか?

>>647さん
 ありがとうございます。
 お待たせしました、あやみき。
 いつまでも美貴さんはあややに勝つことは出来ません。
 それもこれも惚れた弱みですね(笑
 後藤ファミリーうpしました。そちらもお楽しみ頂けると光栄です。

ひな祭りとして後藤ファミリーをうpしたので、
次回更新は『レインボー7企画』へと戻ります。

BY マキ
657 名前:マキ 投稿日:2006/03/06(月) 13:04
こんにちわ。
今回は『レインボー7』企画の三色を一気にうpします。

では、まずごまみきで『オレンジの空、染まる髪』です。
658 名前:オレンジの空、染まる髪 投稿日:2006/03/06(月) 13:04

病院の門の前の道路は、近くの県立高校へ向かう通学路にもなっている。
病室の窓からその高校に通う学生たちを見ているのが好きだった。

いつも遅刻ギリギリな時間帯。
急いだりせず、のんびり欠伸をしながら歩く茶色のロング髪をした彼女がいる。
大人びた顔つきに比べ、眠たそうな顔は子供っぽくて何処か可愛らしい。
眠すぎて足元をよく見てないから転びそうにもなって。

「相変わらず、ごっちんらしいなぁー…」

彼女のことを知らないわけじゃなかった。彼女も美貴を知らないわけじゃない。
美貴たちは、同じ中学の出身。そして友達以上な関係。
ホントは一緒にあの高校に通うはずだったんだけど、美貴は今部活中に怪我した足の治療で入院中。
だから、ごっちんは今一人で高校まで通っているんだ。
659 名前:オレンジの空、染まる髪 投稿日:2006/03/06(月) 13:05

本当なら隣に居て『あー、だらしないなぁ』とか言いながら、髪を梳かしてあげたり。
転ばないように手を繋いでいたいけど今は我慢。
見ているだけでも楽しいっていうのは、ごっちんには内緒だし。
言ったら笑いながら照れるのは目に見えてるし、きっと素直になんてくれない。
照れた口調で『バーカ』なんて言って来るのがごっちんだもん。

眠たげに歩いてるごっちんを見ていたら、ふとごっちんの顔が病院の方を向いた。
それを不思議に思っていると、ふにゃっと笑いながら手を振ってくる。

「…美貴に気づいてくれたんだ……」

ちょっとだけ嬉しくて、ちょっとだけ恥ずかしくて…。
でも、やっぱり嬉しく思いながら手を振り返す。
ごっちんは嬉しそうに笑うと学校に向かって足早に歩き始めた。
660 名前:オレンジの空、染まる髪 投稿日:2006/03/06(月) 13:05

また今日も一日が始まる。
オレンジの朝陽に照らされた後姿のごっちん。
茶色だった髪は太陽に反射して綺麗なオレンジ色に。
その色をいつか隣で見て見惚れてみたい、そう思った。



【FIN】
661 名前:オレンジの空、染まる髪 投稿日:2006/03/06(月) 13:05
 
662 名前:オレンジの空、染まる髪 投稿日:2006/03/06(月) 13:06
 
663 名前:マキ 投稿日:2006/03/06(月) 13:06
続いて、よしみきで『ムラサキ』です。
664 名前:ムラサキ 投稿日:2006/03/06(月) 13:07

「おー…ホント日の出前だ……」

友人たち数人とボードに行った帰り道、国道脇に海が面していた。
少し車を停めて休憩でもしようかと思った時、たまたま時計を見ると日の出する時間帯だという事に気づいた。
良い機会だからと車を停めて、一人で砂浜で日の出を見ようと車を出た。
まだ皆は疲れていることもあって仮眠中。
無理に起こすなんてことはしない。日の出で感動するか分からないし、疲れているなら寝かせておいた方がいい。
海の波が押し寄せる度に冷たい風が吹く。それでも、あたしは砂浜に立って日の出を待っていた。
665 名前:ムラサキ 投稿日:2006/03/06(月) 13:07

「風邪引くよー?」
「ん?…あ、悪ぃミキティ。起こしちゃった?」
「まぁ、助手席だったからドア開けた時にね」
「ごめん…」

ザッザッと砂を踏み込む音がして振り向こうとしたら、ちょうど話しかけられた。
振り向くと、そこには片手で腕を摩りながらペットボトルを二つ持ったミキティの姿。
誰にも起こさずに車を出ようとしたけど、やっぱり朝方の冷え込んだ風がドアを開けた時に入ってミキティを起こしちゃったようだ。
申し訳なさそうに謝るとミキティは笑いながらペットボトルをくれた。
それは温かくて、買ったばかりだと分かる。

「…わざわざ買いに行ったの?」
「喉渇いてたし。よっちゃん暫くここに居そうだったから」

両手でペットボトルを包みながら、ミキティはそう言った。
サバサバした性格だけど、よく気が利く女性らしい優しいミキティ。
不意に見せるこういう優しさにあたしはまた嬉しくなる。
顔には出さない、声にも出せない。
けど、あたしは間違いなく嬉しさに心躍らせていた。
666 名前:ムラサキ 投稿日:2006/03/06(月) 13:07

「あ、太陽昇ってきそうっ」

横目でミキティを見ていると、突然子供みたいに無邪気な表情をしながらそう言った。
目を正面に戻して海の方を見ると、太陽の輪郭が醸し出す光が徐々に群青色してた空を明るくしていく。
海と空の境目が太陽の光でキレイな紫色に僅かな時間なった。

「…綺麗、だね……」
「うん…」

言葉を発するのも勿体ないくらい、それは綺麗な色して綺麗な景色だった。
この綺麗な紫色の空を、また君と見れたらいいな…。
その時には、あたしだけの君で……。



【FIN】
667 名前:ムラサキ 投稿日:2006/03/06(月) 13:07
 
668 名前:ムラサキ 投稿日:2006/03/06(月) 13:08
 
669 名前:マキ 投稿日:2006/03/06(月) 13:08
そして、今回最後はあやごまで『さくらいろ 初恋の色』です。
670 名前:さくらいろ 初恋の色 投稿日:2006/03/06(月) 13:09

青春時代を過ごした母校が廃校になることは、考えていたよりももっと寂しいことで思っていたより心に何かを抱かせる出来事だった。

中学時代を過ごした校舎を一人で見回ってみた。
誰かと来れば、きっと心の内を悟られないようにと我慢して懐かし話に花を咲かしていた所だろう。
けれど、今は一人。思い返すことは当時友人達とはしゃいでた頃の自分、そして恋心を抱いていた彼女への気持ち。
別々の高校へと進学して、同窓会は今日までに行われたことはなく彼女と会うことはなくなった。
きっと来年の成人式には会えるだろう、と会うことを自発的に作ることはしなかった。
けれど、彼女と過ごした青春時代を思い返していくとどうしても彼女に会いたくなってしまう。
あの頃より年を少し重ねた彼女は今どうしているのだろう。少し大人になっているだろうか。
それとも、もう心を決めた人が居て新しい人生を歩んでいるのだろうか。
彼女のこととなると、あまり考える人に見えないアタシでもこんなにも考え込んでしまう。
671 名前:さくらいろ 初恋の色 投稿日:2006/03/06(月) 13:10

「相当好きだったんだなぁ。まっつーのこと…」

校庭の奥にある大きな桜の木の下に寝転がって、木の枝から見える空を見上げながら呟いた。
誰もいない校庭だけれど、下を走る道路を走っている車にアタシの声はかき消された。
ここで過ごした日々を思い返すように、アタシは目を瞑って耳をすませていた。

アタシの上で咲いてる桜からハラリハラリと花びらが落ちてくる。
それも気にせず目を瞑ったまま寝転がっていたら、いつの間にかアタシは花びらに埋もれていた。

「あー。寝ぼすけ真希ちゃーんっ」
「んあっ?」

聞き覚えのある声、聞き覚えのある言葉が聞こえてアタシは目を開けた。
まさか…なんて言葉が頭の中をグルグルと回っていると、目の前にひょいっと表れた小さな顔。そして、よく知ってる顔。
672 名前:さくらいろ 初恋の色 投稿日:2006/03/06(月) 13:10

「ま、まっつー…?」
「にゃはは。久しぶり、ごっちん」

目を丸くして見上げているとまっつーは、相変わらずな独特な笑い方をして笑った。
アタシは何故まっつーがここに居るのかも理解出来ないまま体を起こした。

「廃校になる前に来ておこうかなって思ったんだけど…。ごっちんも来てたんだね?ビックリしちゃった」
「アタシも。廃校になる前に来ておこうと思って…」
「そうだったんだぁ?いやぁ、懐かしい懐かしい」

ニコニコといかにも楽しそうに嬉しそうに笑いながら言うまっつー。
その笑顔を見て忘れかけていた恋心が再びよみがえって来るような気がした。

「ねぇ、一緒に見てようよ。たくさん昔のこと今のこと話そう?」
「うん…」
673 名前:さくらいろ 初恋の色 投稿日:2006/03/06(月) 13:10

例え、この校舎が廃校になってもアタシの気持ちは消えることはないだろう。
今またよみがえってきた淡い初恋。
もし、まっつーに今心を決めた人が居るならこの想いに終止符がつきそうな気がする。
けれど、もし今いないのならこの桜の木の下でこの気持ちを伝えて、今度は二人で母校の門を最後にくぐりたい。



【FIN】
674 名前:さくらいろ 初恋の色 投稿日:2006/03/06(月) 13:10
 
675 名前:さくらいろ 初恋の色 投稿日:2006/03/06(月) 13:11
 
676 名前:マキ 投稿日:2006/03/06(月) 13:14
更新以上です。
一度に3作をageるのは少し疲れますね。
今日までに灰色、白、赤、オレンジ、紫、桜色…
6色を更新して残りはあと一色となりました。
まだ残りの色もCPも決まってませんが、
近いうちに更新できるように心掛けて書きます。

BY マキ
677 名前:マキ 投稿日:2006/03/10(金) 13:25
こんにちわ。
レインボー7企画、最後の更新です。

りかみき『Blue Moon』
678 名前:Blue Moon  投稿日:2006/03/10(金) 13:27

蒼い月が薄く照らす夜の公園のブランコに座って、美貴は何をするわけでもなく、ポケットに手を突っ込んだまま地面を見ていた。
何かを考えていたわけじゃなくて、ただボーッとしていた。
すると、何かが頬に当てられて『何だろう?』と思う前に熱さを感じた。

「――熱っ!」
「あ、ごめん。熱かった?」

熱さにビクッと反応すると、後ろから聞こえた申し訳なさそうな感じしたアニメ声。
振り返ると、そこにはホットのペットボトルを持った友達。
密かに想いを寄せていた梨華ちゃんが居た。

「なんで、居んの…?」
「コンビニの帰りに前通ったら、美貴ちゃんが居たから」
「ふぅーん…」

美貴が居たからわざわざ暗い公園に入って来たんだ?
なんて言えるわけなくて、興味なさげな一言を言った。
本当は嬉しかったのに素直に喜べない自分が居て。素っ気ない態度に溜息を吐く梨華ちゃん。
それが今の自分には重たくて、また目線を地面に戻した。
キィッとブランコの揺れる音がした。梨華ちゃんが隣に座ったんだと、月が照らした影で分かる。
679 名前:Blue Moon  投稿日:2006/03/10(金) 13:27

「美貴ちゃんにしては少し元気ないね」
「美貴だって、こういう日もあるよ」
「何かあった…?」
「………」

元気のない美貴を気にかけて、心配そうに聞いてくれた梨華ちゃん。
でも、素直になれなくて押し黙る美貴。すると、また溜息を吐いた。
困らせたいわけじゃない。溜息を吐かせたいわけじゃない。
けど、話す勇気がなくて持ち合わせてる言葉が少なくて、話すことが出来ないでいる。

「深くは聞かないけど、私いまよりいつもの美貴ちゃんの方がいいな」
「えっ…?」
「ツッコミはキツいけど、美貴ちゃん前向きでしょ?ネガティブな私には足りない言葉をいつも言ってくれる」
「……」
「少しでいいからさ。たまには私にも頼ってよ?自信満々じゃないけど、私は美貴ちゃんの力になりたい」

その言葉を聞いて顔を梨華ちゃんに向けると、真剣な顔して美貴を見ていた。
それは偽りの言葉を言う瞳じゃなくて、信じても良いかなって思えた。
でも、まだあの想いまで打ち明けられない。けど、少し勇気を出せば何か変わるかもしれない。
グルグルと頭の中を回るいろんな考えや不安に翻弄されながらも勇気を出した。
680 名前:Blue Moon  投稿日:2006/03/10(金) 13:27

「今は言えないけど…。今度、また二人で会えない?」
「ん?いいけど…」
「じゃあ、そん時に話すよ。長くなりそうだし、ここじゃ寒い」
「そうだね。美貴ちゃんとたくさん話す機会なかったから楽しみ」
「別にそこは楽しみにしなくても…」


蒼い月が照らす中、訪れた偶然。
何か見失った頃に何かを得る、とはこういう事なのかな。
このチャンスは手放せない。絶対、運を味方に勝ってみせる。
美貴から元気を奪った弱い美貴とは、これでお別れだ。
このチャンスで美貴は一つ強くなる。梨華ちゃんという大切な人のため。
蒼い月の下、心の中でそう誓った。



【FIN】
681 名前:Blue Moon  投稿日:2006/03/10(金) 13:27
 
682 名前:Blue Moon  投稿日:2006/03/10(金) 13:28
 
683 名前:マキ 投稿日:2006/03/10(金) 13:30
更新以上です。
最後なのに短くてすみません。

レインボー7発売記念ということで、
美貴さん絡みのいろんなCPを書いてきましたが
自分なりにいろいろと勉強になりました。
これからもいろんなCPを書いていこうと思います。

これからも皆さんお付き合いくださると嬉しいです。

BY マキ
684 名前:みきみき 投稿日:2006/04/04(火) 11:17
もぉ更新しなぃン?
685 名前:俄然強め 投稿日:2006/04/06(木) 09:23
更新せんの?放置プレイか?
686 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/04/10(月) 13:04
後藤ファミリー大好きです
待ってます
あとあやみきも書いてほしいなぁ〜
687 名前:マキ 投稿日:2006/04/12(水) 14:59
お久しぶりデス。
長い間更新しなくてごめんなさい。
後藤ファミリーをうpします。
少しだけ後藤家に変化が起きます。
688 名前:後藤ファミリー] 投稿日:2006/04/12(水) 15:01

平日の昼下がり。
普段なら会社にいるはずの真希は珍しく家に居た。
美貴はというと、平日この時間に真希といることが少ないせいか
今日は嬉しくて朝からハイテンションだ。
そして、今は疲れてしまって真希の足に頭を起き軽く昼寝しそうな勢い。
娘に甘い真希は美貴をそのままにしてテレビを見ていた。
そこへ出掛けていた亜弥が帰って来る。


「んぁ、おかえり」
「ただいまぁ」

亜弥に目を向けて言うと笑顔で言葉を返してくれた。
その顔は何処か嬉しそうだ。
真希がその理由を尋ねる前に亜弥は美貴と目線を合わせる。
689 名前:後藤ファミリー] 投稿日:2006/04/12(水) 15:02

「…ママぁ……」
「パパといい子にしてた?」
「ぅん…。いいこしてたよー」

美貴は亜弥に気付くと体を起こし、甘えるように抱き付いた。
それをしっかり抱き返し、亜弥は膝上に美貴を座らせる。

「ねぇ、たん。弟か妹が出来たら、ちゃんとお姉ちゃん出来る?」
「えっ?それって…」

突然の問い掛けに美貴はキョトンと首を傾げた。美貴より早く真希がその言葉に反応する。
そして、亜弥はそんな真希に優しく笑いかけた。

「今日、産婦人科行ってきたの。そしたら、二ヶ月だって」
「ホントに…?」
「嘘だったら、わざわざ会社休んでまで家に居てもらわないわよ」
「や、やったーっ!美貴、お姉ちゃんになるんだぞっ」

二人目の子供が出来たと知って、真希は嬉しそうに美貴を抱き上げる。
嬉しそうな真希を見て、亜弥もまた嬉しくなる。
690 名前:後藤ファミリー] 投稿日:2006/04/12(水) 15:04

「みき、おねぇちゃんになるの?」
「そうだよ。妹か弟が美貴にも出来るんだ」

いまいち状況を飲み込めてない美貴もやっと嬉しそうに笑った。
美貴にも兄弟が出来る、一人っ子で寂しい思いをさせずに済む。
真希の嬉しさはそこからも来ていた。

後藤家にまた一つ幸せが訪れる。
それと同時に様々な笑顔がまた一つ増えていくのだ。



【FIN】
691 名前:後藤ファミリー] 投稿日:2006/04/12(水) 15:05
 
692 名前:後藤ファミリー] 投稿日:2006/04/12(水) 15:05
 
693 名前:マキ 投稿日:2006/04/12(水) 15:10
更新以上です。
久しぶりの更新なのに短くてすみません。

>>684 みきみきさん
>>685 俄然強めさん
 更新遅くなってしまい申し訳ございません。
 それでも待っていてくださってありがとうございました。
 これからも頑張っていくので、よろしくお願いします。

>>686さん
 後藤ファミリーを好きだそうで、ありがとうございます。
 今日久しぶりに後藤ファミリーをうpさせていただきました。
 これからも後藤ファミリーをよろしくお願いします。
 あやみきですね?リク受けました♪
 浮かび次第、書き上げてうpしますね。

久しぶりの更新でしたが、近頃ネタ不足になっています。
もし、何かリク等ありましたらどうぞ言ってください。

BY マキ
694 名前:シンドローム 投稿日:2006/04/12(水) 21:01
やばいです。久しぶりに読ましてもらっても、
ひじょぉにやばいです。
後藤ファミリーは、やばいです。
やっぱり好きだなーと感じました。
695 名前:タケ 投稿日:2006/04/13(木) 01:07

686です

いや〜後藤ファミリーアップしていただきありがとうございます!
新しく1人家族ができたとは!!
予想以上の展開でした(笑)
後藤ファミリーを読むといつも暖かい気持ちになれていつのまにか笑顔になってます
次回も期待してます
696 名前:マキ 投稿日:2006/04/14(金) 18:25

リク消化します。
686タケさんリクあやみき『愛しき人』
697 名前:愛しき人 投稿日:2006/04/14(金) 18:27


「ただいまぁ………ん?」

今日の仕事が終わってからフットサルの練習があって、
疲れも最高潮に来てる頃に家に着いた。
鍵を開けてドアを開けると、
美貴以外誰も住んでいないはずの玄関に一足のパンプス。

(これ、美貴のじゃないんだけど…。)

見たことのないパンプスに美貴は、?マークを頭に浮かべる。
見たことはないのだけれどそのパンプスの色は、
美貴がよく知る人物の好みの色。
まさかな…なんて変に期待と呆れの混じった感情を抱きながら足を進める。

「ホントに居やがった…」

リビングには誰もいなくてちょっと落ち込みつつも、
寝室のドアを開けたら誰かが美貴のベットを占領していた。
誰が寝ているのか確信しつつも傍に寄ると、
パンプスの持ち主が優雅に眠っていた。
698 名前:愛しき人 投稿日:2006/04/14(金) 18:28

「なんで君は美貴のベットで寝てるのかな、亜弥ちゃん…」

呆れたような独り言を呟いたけど、
表情は何処か嬉しげだったと思う。
それも当たり前。
最近では、あの運動会以来会っていなかったんだから。
仕事がなくてもお互いの家に泊まり合っていたはずなのに、
最近はいろいろと都合が合わなくて泊まり合うことは少なかった。
だから、最近の美貴はちょっと亜弥ちゃん不足だったんだ。
そんな時にあったこの出来事。
嬉しくないわけない、怒れるはずがない。
美貴はベット脇に膝をついて、その場にしゃがみ込んだ。

「居るなら、『おかえり』くらい言ってから寝てよね。バカ亜弥」

なめらかな肌をしている頬を指先でくすぐると、『んー』と亜弥ちゃんは唸った。
何だかそれさえも可愛く思えて、美貴は頬を緩ませる。
手入れを怠らないキメ細やかなスベスベな肌、
いつもサラサラで甘い匂いのする髪。
全てが美貴の大好きなモノ、大好きな人の感触。
時間も忘れて、疲れも忘れて、
美貴は亜弥ちゃんを眺め続けて触れ続けていた。
699 名前:愛しき人 投稿日:2006/04/14(金) 18:29

「…ん、……」
「…あ、起きた?」
「たぁん?帰ってたの?」
「うん。人のベットで寝ないでよね」
「いいじゃない。私とたんの仲なんだしぃ」
「そういう問題じゃなくて…。わゎっ」

起きた亜弥ちゃんに優しく笑いかけると、
ふにゃりと笑い返してくれた。
クシャクシャと髪を撫でながら起き上がるのを待っていたら、
突然腕を掴まれてベットに引きずり込まれる。

「あの、亜弥ちゃん…?」
「大丈夫。シないから」
「いや、そうじゃなくて…」

美貴をベットに入れると亜弥ちゃんは
横からギュッと抱きついてきた。
まさかとは思うけど、多分この流れはきっとそうだと思う。

「まだ寝るの…?」
「だって、眠いんだもん。たんも疲れてるでしょ?一緒に寝よう」
「…やっぱり」

その答えに呆れながらも美貴は突き放すことも出来ずに、逆に亜弥ちゃんを抱きしめ返した。
亜弥ちゃんはそれに満足そうに笑って、また目を瞑る。

あー、まだお風呂入ってないのに。
堅苦しいジャケットも着たままだし…。

思うことはいろいろとあるけど、
大好きな人の心地よさには勝てずに美貴を目を閉じた。
すると、そんな小さな事なんて
気になれない程の気持ちよさに心まで占領されて夢の中へ。


美貴を占領した気持ちよさはきっと、
亜弥ちゃんへの愛しい気持ちだ。



【FIN】
700 名前:愛しき人 投稿日:2006/04/14(金) 18:30
 
701 名前:愛しき人 投稿日:2006/04/14(金) 18:31
 
702 名前:マキ 投稿日:2006/04/14(金) 18:38
更新以上です。
久しぶりにあやみきを書いた気がします(ぇ
699は少々書き込み失敗しました、読みにくかったらごめんなさい(土下座

>>694 シンドロームさん
 後藤ファミリー、やばいですか?(笑
 好きだと仰って頂けて良かったですw
 これからも後藤家をよろしくお願いします。

>>695 タケさん
 予想外の展開でしたか?
 まだ男の子か女の子か分かりませんが、
 新しい家族も暖かく見守っていてください。
 さて、今回は親子ではないあやみきをうpしましたがどうですか?
 不評ではない事を祈ります。

リクは引き続き募集中です。
スレのことですが、850辺りを過ぎたら変えようと思っています。
このスレも残り少しですが末永くよろしくお願いします。

BY マキ
703 名前:タケ 投稿日:2006/04/15(土) 01:50
リク受け付けていただきありがとうございました!

やっぱあやみきはいいですね〜
心が和みましたよ(ヘ_ヘ*)
また書いてくれるのを期待してます(笑)
後藤ファミリーも待ってます

わがまま言ってスイマセン
704 名前:マキ 投稿日:2006/04/17(月) 17:52
ちょっと更新ペースが早くなっていますが、
ペースを崩さないように今日も更新します。

吉×藤←後『Rivel』
705 名前:Rival 投稿日:2006/04/17(月) 17:53

こないだ、親友のよっすぃーに恋人が出来た。
恋愛相談は受けていたけれど意外と照れ屋なよっすぃーだから、
好きな相手の名前までは教えてくれなかった。
だから、余計恋人が出来た時嬉しくてほんの少し悔しかった。
相手がアタシとも友達だったミキティだったから。
今じゃ到底言えない、アタシもミキティが好きだったことを…。
706 名前:Rival 投稿日:2006/04/17(月) 17:53

「えー、ホラーが見たい」
「ヤダよっ。ウチ、そういうの大嫌いなんだから」

ドアの近くにあるよっすぃーの席で二人でデートの予定を決めているのか、
雑誌を広げて仲良く覗き込みながら話している二人。
アタシは窓際にある机に座って、そんな二人を眺めている。
飲んでいたパックのジュースはもう底をついているのに、
飲んでいるフリまでして見ている自分にちょっと嫌気がさす。
そして、二人はそんなアタシには気付かず自分たちの世界に入ってる。
恋人同士だから良いことなはずなんだけど、
まだミキティを諦めきれていないアタシからしたら、
そんな光景は腹立たしく悔しさや嫉妬を倍増させる要因にしかならない。

二人の今の関係を壊すつもりはないし、
ミキティにアタシの気持ちを伝えることもしない。
けれど、もし親友であるよっすぃーがミキティを泣かした時はアタシは黙っていられないだろう。
そんな時が来たら、アタシはよっすぃーに宣誓布告する。
707 名前:Rival 投稿日:2006/04/17(月) 17:54

既に中身がなくなっていたパックをゴミ箱に投げ捨て、
アタシは二人の居る教室から逃げるように出て行く。
予定外だったのはそんなアタシに気付いて、よっすぃーが駆け寄ってきたこと。
ミキティを教室に待たせたままのよっすぃーは廊下でアタシにこう言った。

「ごっちんさ、気付かれていないと思ってるかもしれないけど…。ごっちんの気持ち気付いてるから」
「…んぁ……」
「ウチ、例えごっちんがライバルでも渡さない覚悟あるから」

言いたいことだけ言って、よっすぃーは教室へ戻って行く。
予定外の次は、予想外な宣誓布告。
初めはキョトンと立ち尽くしていたアタシも事態に気付くと思わず口元が笑ってしまう。
708 名前:Rival 投稿日:2006/04/17(月) 17:54

よっすぃーはまだ考えが甘いね。
何年アタシたち親友で居たと思うのさ。
長く居た分よっすぃーの性格や欠点はよく知っている。
優しい過ぎるから、いつかそれで喧嘩しちゃうことも予想はついている。
宣誓布告したことを後悔しないように、それまではミキティを思っていなよ?
アタシは好きな人を泣かす奴に、ミキティを任せるつもりはないから。

親友からライバルに発展しちゃった、アタシたち。
でもアタシはきっと親友という立場を壊すつもりはない。
これって、我侭かな?よっすぃー。



【FIN】
709 名前:Rival 投稿日:2006/04/17(月) 17:54
 
710 名前:Rival 投稿日:2006/04/17(月) 17:54
 
711 名前:マキ 投稿日:2006/04/17(月) 17:57
更新以上です。
昨日のハロモニ。で85組のチームワークがあまりにも良くて、
思いついたままにこんな物語を書いてしまいました;;
多分、初めてこういうのを書いたと思います(ぇ

>>703 タケさん
 いえいえ、こちらこそリクありがとうございました。
 不評ではなくて安心しました。
 後藤ファミリーの方も近々更新する予定なので、
 そちらも楽しみにしていただけたらと思います。

BY マキ
712 名前:マキ 投稿日:2006/04/21(金) 18:32
今週、二回目の更新です。
自分でも少し今までと比べてペースが早いと思っていますが、
早く区切りをつけたいので色々と更新していこうと思います。
今日の更新は大人気の後藤ファミリーです。
713 名前:後藤ファミリー11 投稿日:2006/04/21(金) 18:34

亜弥のお腹が少しずつ大きくなり、美貴も少しずつお姉ちゃんらしくなろうと頑張ろうとしていた。
けれど、まだ美貴は甘えたい年頃には変わりない。
お姉ちゃんになろうと美貴は美貴。甘えん坊の美貴なのだ。

714 名前:後藤ファミリー11 投稿日:2006/04/21(金) 18:34

「ママぁ、ただいま〜」

幼稚園から帰って来るなり、急いで亜弥が居るであろうリビングに入っていく。
しかし、亜弥の姿はリビングにはなかった。

「あれ…。ママぁ?ママぁー?」
「たん〜?帰って来たの?」
「ママっ!」

居ないのかな、と思いながら呼び続けると二階の方から返事が返ってきた。
そして、少しして階段を下りてくる足音が聞こえる。
美貴は早く亜弥に会いたくて階段の方へ駆けていった。
715 名前:後藤ファミリー11 投稿日:2006/04/21(金) 18:35

「わっ…と、たんは甘えん坊さんだねぇ」
「ママ、ただいまぁ」
「おかえり。でも、もう一つ言うことがあるでしょ?」
「ぁっ……あかちゃんもただいまぁ」
「クスッ。おかえりって言ってくれてると思うよ?」
「ほんとぉ?」
「うん。だって、お姉ちゃんの帰り待ってたんだもんねぇ」
「えへへぇ〜」

下りてきた亜弥に早速抱きつく美貴は、お腹に居る赤ん坊にもそう言った。
『お姉ちゃん』と呼ばれるのはまだ慣れてなく、美貴には少しくすぐったいようだ。
けど、妹か弟が出来るという幸せは美貴にも十分解っていた。
亜弥や真希以上に、嬉しくて嬉しくて仕方ない。
716 名前:後藤ファミリー11 投稿日:2006/04/21(金) 18:35

ソファに座っていると、美貴が恐る恐るお腹に触れてきた。
何故、恐る恐るだったのか亜弥はキョトンとする。

「あかちゃんはぁ、おとこのこ?おんなのこ?」
「さぁ〜。まだ分かんないからねぇ」
「まだわかんないのぉ?」
「うん。もうちょっとしないと分かんないんだよ」

ふーん、と小さく呟いた美貴。
そのまま触れてる手でお腹を優しく撫でるように動かしてみた。
717 名前:後藤ファミリー11 投稿日:2006/04/21(金) 18:35

「たんは、男の子と女の子どっちがいい?」
「…みきぃ……?」

亜弥が聞くと美貴は、『んー』と考え始めた。
女の子であればおままごとをたくさん出来る、でも男の子であれば一緒に外でたくさん遊べる。
けど、それ以前に大事なことが美貴にはあった。

「おとこのこがいい!」
「男の子?」
「うん。だって、おんなのこだったらパパとられちゃうもんっ」

少しだけ頬を膨らましながら言う美貴は、まだまだ真希のことが好きな甘えん坊だった。
亜弥は、美貴の少しお姉ちゃんっぽくなっても変わらない可愛らしさに頬を緩ませた。
718 名前:後藤ファミリー11 投稿日:2006/04/21(金) 18:36

夫が帰ってきたら教えてあげよう。
美貴がまだパパっ子で、パパが大好きなことを。



【FIN】
719 名前:後藤ファミリー11 投稿日:2006/04/21(金) 18:36
 
720 名前:後藤ファミリー11 投稿日:2006/04/21(金) 18:36
 
721 名前:マキ 投稿日:2006/04/21(金) 18:37
更新以上です。
少しずつ美貴ちゃんもお姉ちゃんになってきました。
これからも美貴ちゃんの成長と今後の後藤ファミリーをよろしくお願いします。

BY マキ
722 名前:タケ 投稿日:2006/04/22(土) 00:51
更新乙です

後藤ファミリーキタ━━(゜∀゜)━━!!
みきたん可愛いなぁ〜
頑張ってお姉ちゃんになろうとしてる感じが伝わってきました
いつ読んでも後藤ファミリーは温かいな(´∀`*)

次回も期待して待っております!!
723 名前:シンドローム 投稿日:2006/04/22(土) 23:17
更新お疲れ様です。
やっぱり後藤ファミリーはいいです。
美貴ちゃんがなんともいえません。
これ読んでから、自分のなかで美貴ちゃん結構キテマス。
次の更新も楽しみに待ってます。
724 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/04/23(日) 03:00
やっぱいいですねぇ後藤ファミリー
725 名前:マキ 投稿日:2006/04/27(木) 18:14
今回は石藤を久しぶりに書いてみました。

りかみき『キミ、ハルイロ』
726 名前:キミ、ハルイロ 投稿日:2006/04/27(木) 18:14

全校集会という最も面倒くさい行事。
狭い体育館にゴチャゴチャと生徒が集まり、先生達の注意の視線も強まる。
そんな息苦しい空間に居るのが嫌で、美貴は屋上へ逃げ出した。


「生徒指導の話が一番かったるいつうの…」

屋上の床に寝転がりながら、ポツリと呟いた。
美貴にとっては、校長の話より生徒指導の話が一番嫌だ。
校則違反しまくりの美貴は、そいつの目の仇だから。
727 名前:キミ、ハルイロ 投稿日:2006/04/27(木) 18:15

体育館に全校生徒が集まっているだけでこんなにも静かになるのか。
微かにスピーカーから漏れてる声以外は静かになってしまった校内。
よく聞こえるのはウザったい話ではなく風が木を揺らす自然の音だけ。
今の美貴には、心地良さを感じさせる静寂。
このままウトウトと暖かい陽射しに照らされながら眠ってしまおうか。
そう思った時、美貴を邪魔する声が…。

「サボり魔の美貴ちゃん、そのままお寝んねですかぁ?」

甲高い声に、年齢に合わない言葉遣い。
こんな事喋る奴、美貴の知り合いには一人しか居ない。

「キショい…」
「またキショいって言ったぁ。もうちょっとリアクション出来ないの?」
「無理だね」

閉じていた目を開けて、見上げながらそう言うと声の主は不満げに頬を膨らました。
ついこないだまで幼馴染として過ごしてきた石川梨華は、先日美貴の彼女となったばかり。
真面目で生徒会長までやっている彼女が何でここにいるのか。
728 名前:キミ、ハルイロ 投稿日:2006/04/27(木) 18:15

「梨華ちゃんもサボり?」
「ん〜、大方外れでもないかも」
「ふーん。珍しいじゃん」

寝転がっている美貴の隣に座った梨華ちゃんはそう答えた。
美貴は起き上がらずにただジッとその行動を見つめている。
昔から何処か彼女の行動から目が離せなくて、それが『好きだ』という証なんだろうけど。
今でも目が離せないんだから困ったモノだ。

「なーにぃ、そんなに見つめちゃって」
「バカ…」
「図星なくせにぃ」
「うっさい」

心を読んだかのようにニヤニヤしながら言うから、美貴はちょっとムカついてそっぽを向いた。
それでも梨華ちゃんは笑ったままで、ますます美貴の機嫌が悪くなる。
729 名前:キミ、ハルイロ 投稿日:2006/04/27(木) 18:16

「美貴ちゃんと二人きりになりたくて、私もサボったの」

その言葉の後に梨華ちゃんも寝転がったような気配がした。
何となく、こんな日もたまには良いかも…。
静かな校内の屋上に恋人と二人きり。
さっきまでは心地良いだけだったけど、今は何処か心の底から暖かい気持ちになった。
それはきっと隣に梨華ちゃんが居るおかげなんだろうけど、
言ってしまったら調子に乗りそうだからこれは言わないで美貴は目を閉じた。
730 名前:キミ、ハルイロ 投稿日:2006/04/27(木) 18:16

「美貴ちゃん」
「んー…?」
「あとでおはようのちゅーしようね」
「……キモい」
「…おやすみ」
「おやすみ」

素直に頷けなかった美貴。
本当は嬉しかったし、美貴もしなかったのに言葉がヘタクソだから素直に言えなかった。
けれど、梨華ちゃんが美貴より何枚も上手だと知らなかった美貴は
このとき、心の中で梨華ちゃんが笑っていたのも気付かずにいた。

とりあえず、梨華ちゃんより先に起きてバレないようにキスをしようと勝手に決めて美貴は眠りについた。



【FIN】
731 名前:キミ、ハルイロ 投稿日:2006/04/27(木) 18:16
 
732 名前:キミ、ハルイロ 投稿日:2006/04/27(木) 18:17
 
733 名前:マキ 投稿日:2006/04/27(木) 18:23
更新以上です。
一体何を書きたかったのやら、私自身も不明です。
ただ、衝動に駆られて思い向くままに書いてしまいました。

>>722 タケさん
 美貴ちゃんの頑張りが伝わったようで安心しました。
 次回もなるべく早くうp出来るように頑張ります。

>>723 シンドロームさん
 美貴ちゃん熱が来てるそうで、私は嬉しい限りです。
 微笑ましい後藤ファミリーをこれからもよろしくお願いします。
 次回も頑張ります。

>>724さん
 ありがとうございます。
 いつの間にか、看板小説になってしまいましたが、
 これからも後藤ファミリー、他小説もよろしくお願いします。

美貴ちゃんに弟が出来るのか妹が出来るのか、まだ分かりませんが
後藤家の皆はどちらでもきっと喜ぶと思うのでゆっくり話を進めていこうと思います。

BY マキ
734 名前:マキ 投稿日:2006/04/30(日) 20:04
更新します。
今日は初めて書いた後紺です。

ごまこん『ボクニデキルコト』
735 名前:ボクニデキルコト 投稿日:2006/04/30(日) 20:04

「後藤さん…」

弱弱しい声でごとーを呼んだ紺野。
そして、次の瞬間にはギュッと抱きついてきた。
恥ずかしがり屋の紺野だから、滅多に自ら抱きつくような大胆なことはしない。
ギューッと強くごとーに抱きついて、隙間さえあけるのも嫌そうにくっついて。

うん、不安なんだよね。
紺野の心がそう言ってる。
736 名前:ボクニデキルコト 投稿日:2006/04/30(日) 20:05

言葉に出さなくても、当たり前の仕草や行動でも
どんな些細なことでも分かってしまう。
それは、きっと常にごとー達が繋がっているからだと思うんだ。
上辺だけじゃきっと分からない、この不思議な感覚。
けど、ごとー達は愛し合っているから分かり合える。

だから、紺野の不安…
アタシが取り除いてあげる。

737 名前:ボクニデキルコト 投稿日:2006/04/30(日) 20:05

「ごとーは、いつまでも紺野の味方だから。だから、紺野は紺野らしく居ていいよ?ずっとこうしててあげる」

そう言うと紺野は、ごとーの肩に顔を埋めてしまった。
代わりにごとーが紺野をさっきよりも強く優しく抱きしめた。

二人きりの時しか見れない弱気な紺野。
紺野はいつもアタシの手を待っているんだ。
だから、アタシはいつも紺野の傍に居なくちゃいけない。
それがごとーの使命で、ごとーが紺野に出来ること。



【FIN】
738 名前:ボクニデキルコト 投稿日:2006/04/30(日) 20:05
 
739 名前:ボクニデキルコト 投稿日:2006/04/30(日) 20:05
 
740 名前:マキ 投稿日:2006/04/30(日) 20:08
更新以上です。

ごまこんは、初めて書いたので
書き方が普段と違うせいか少々苦難しました。
けど、一応書き終えれたので安心しています。
不評でない事を願います。

BY マキ
741 名前:マキ 投稿日:2006/05/04(木) 12:55
4日ぶりの更新です。
7日ぐらいまでちょっと旅立ってしまうので、
出掛ける前に後藤ファミリーを更新しておきます。
742 名前:後藤ファミリー12 投稿日:2006/05/04(木) 12:56

「パパぁ〜、だっこぉ」
「んぁ?おー、いいぞぉ。来い、美貴」

臨月に入り、亜弥は出産のため産婦人科に入院している。
その間、後藤家は美貴と真希の二人での生活になる。
そして、今日も昨日と同じように昼食を作ろうとした真希の元へ美貴がトコトコと傍に来た。
愛娘の可愛いおねだりを真希はあっさりと承諾してしまう。

「パパにだっこしてもらうのすきぃ〜」
「パパは美貴を抱っこするの好きだぞぉ」
「えへへっ」

頬を付け合いながら話すと美貴の表情は緩みに緩み、とても嬉しそうな顔をする。
父親の真希も甘えてきてくれた美貴が嬉しかったのか同じような顔をしてる。
こういうのが親子として似てくる初歩的なものなのかもしれない。
743 名前:後藤ファミリー12 投稿日:2006/05/04(木) 12:57

抱っこしてもらいながら目線を少し落とすと、
お皿の上にケチャップライスが乗っていた。
美貴は父親のご飯をある程度覚えていた。
だから、これで何の料理が出来るのか分かってしまったのだ。
そう、今日の昼食は美貴の大好きな『オムライス』だ。

「パパ、今日オムライス?」
「んあ?そうだよ。美貴、オムライス好きだろ?」
「うんっ。パパのオムライスすきぃー」
「だろっ」

嬉しい言葉をもらって俄然やる気の出た真希。
美貴を床に降ろし、卵を焼きにかかろうとした。
すると、美貴からズボンをクイックイッと引っ張られ中断される。

「ねぇねぇ、パパ。美貴の大きいたまごにして?」
「何か書くのか?」
「うん。ママに書くの」

母親の亜弥に似たふにゃりとした笑顔でそう言い、リビングに行く美貴。
今の美貴は、母親である亜弥にも父親である真希の両方に似ている。
それは親にとっては嬉しいことで、微笑ましいことでもあった。
744 名前:後藤ファミリー12 投稿日:2006/05/04(木) 12:57

美貴の注文通り、大き目のたまごを乗せて美貴の前に置く。
それを見た美貴は嬉しそうに笑った。
その笑みにつられて真希も笑う。

そして、小さな手でケチャップを両手で持った美貴はたまごのキャンパスに赤い文字を書いていく。


「へへ、できたぁっ」
「…まっつー、喜ぶよ?」
「ホントぉ?えへへ、パパこれママに送って」
「じゃあ、写メして送っておくよ」

パシャリとケータイでそのオムライスを撮り、亜弥へメールを送信。
真希の頭には、その写メを見て顔をにんまりと緩ませる亜弥の顔が浮かんだ。

745 名前:後藤ファミリー12 投稿日:2006/05/04(木) 12:58

『ママとあかちゃんとパパ みきダイスキ』


近々、産まれてくる子供へ
君がこの家に来る頃はきっともっと幸せな家庭になっているだろう。
けれど、君が来ればこれよりもっと大きい幸せになるんだ。
姉の美貴と、君と母親の亜弥がこの家に帰ってくるのを楽しみにしているから。



【FIN】
746 名前:後藤ファミリー12 投稿日:2006/05/04(木) 12:58
 
747 名前:後藤ファミリー12 投稿日:2006/05/04(木) 12:58
 
748 名前:マキ 投稿日:2006/05/04(木) 12:59
更新以上です。
美貴ちゃんが少しずつお姉ちゃんに成長していってます。
これからも、後藤ファミリーをよろしくお願いします。


BY マキ
749 名前:タケ 投稿日:2006/05/04(木) 15:42
後藤ファミリーキタ━(゚∀゚)━!!!

待っておりました!
今回も読んでるうちに温かい気持ちになることができました
美貴たんはホントにやさしい子ですね
きっとママとパパの育て方がよかったんでしょうね(笑)
次回も待ってます
750 名前:マキ 投稿日:2006/05/14(日) 18:22
後藤ファミリー、更新します。
やっと第二児誕生です。
751 名前:後藤ファミリー13 投稿日:2006/05/14(日) 18:24


後藤家にまた一人子どもが産まれた。
名前は『れいな』、性別は男。長男であり末っ子になるれいな。
まだまだ幼いれいなには、何も分かるまい。
パパとママ、美貴を徐々に覚えれば良い。ただ、それだけのこと。

752 名前:後藤ファミリー13 投稿日:2006/05/14(日) 18:24

「れぇーなぁ、みきだよ?わかる〜?」

姉になった美貴は、赤ちゃんのれいなが可愛くて仕方ない。
お人形さんみたいで、お猿さんの赤ちゃんみたいで。
常に美貴はれいなの傍に居て、母親の亜弥の代わりに面倒を見ていた。
すると、何となくれいなの言うことが解って来たような気がする。

「おぎゃー、おぎゃーっ」
「よしよし、れぇな泣いちゃダメぇ。ママよんであげるからぁ」

れいなが泣き始めると美貴は頭を優しく撫で、亜弥の元へ向かう。
亜弥は今、洗濯中なのでリビングには居ないのだ。
753 名前:後藤ファミリー13 投稿日:2006/05/14(日) 18:25

「ママぁ〜っ」
「ん?どうしたの、たん」
「れぇな、おなかすいたって」
「あ、もうそんな時間?じゃあ、たんもおやつにしなきゃね」

伝えに来てくれた美貴を『イイコだ』と髪を撫でてやると、嬉しそうに顔を緩ませる。
けど、もうそこで満足する美貴ではないのだ。

「ほら、ママはやくぅっ。れぇな、まってるぅ」
「わわっ…。ちょ、たん。そんなに強く洋服引っ張らないで」
「れぇながおなかすいたって、ママよんでるのぉ」

服を引っ張り亜弥をれいなの元へ連れてくと、亜弥は泣いてるれいなを抱き上げあやす。
それを見て、美貴はソファの上に絵本を持って座る。
その隣に、れいなを抱っこした亜弥が座った。
先程まで泣いていたれいなも、ミルクを飲み始めると大人しくなる。
泣いていたれいなが大人しくなり、美貴もホッとした。
754 名前:後藤ファミリー13 投稿日:2006/05/14(日) 18:25

「たん、多分れいなこの後お昼寝だけど。たんはどうする?」
「みきもおひるねするっ」
「そっか。じゃあ、お片付け出来る?」
「できるっ!」

最近、れいなとお昼寝するのがお気に入りな美貴。
一緒にお昼寝するためには、おもちゃを片付けなくてはいけない。
片付けが嫌いな美貴だけど、お昼寝するためには頑張るのだ。

「お片付け、ちゃん出来たね〜?イイコだねぇ」
「えへへっ。れぇなとねんねするからガンバった」
「そっか。偉い偉い」

嬉しそうに笑う美貴を可愛く思いながら、お腹いっぱいになって寝付いたれいなをカーペットの上に横にする。
その隣に亜弥も横になり、お腹辺りを優しく叩いてあやす。
そして、美貴もれいなの隣に横になった。
暫くすると、美貴も寝付き可愛い寝顔が2つになった。
姉弟仲良く眠る姿を写真におさえ、亜弥は残りの家事を終えるため離れていく。
755 名前:後藤ファミリー13 投稿日:2006/05/14(日) 18:26


お姉ちゃんしている美貴と赤ん坊の仕事を全うしているれいな。
年の差や性別も違うのだけれど、対等の愛情を注ぐ亜弥。
この時間、家族のために働く父親の真希を温かく迎えるために
今度は真希へと対等な愛を注ぐため、大好きな料理を作り夕食の支度をする亜弥だった。



【FIN】
756 名前:後藤ファミリー13 投稿日:2006/05/14(日) 18:26
 
757 名前:後藤ファミリー13 投稿日:2006/05/14(日) 18:26
 
758 名前:マキ 投稿日:2006/05/14(日) 18:32
更新以上です。
また少し美貴ちゃんがお姉さんになりました。
これからの後藤ファミリーは、
美貴ちゃんのお姉さんぶりがウリでしょうか(笑

>>549 タケさん
 待っていて下さりありがとうございますw
 後藤ファミリーでは温かさと美貴ちゃんの可愛さを中心に、頑張って物語を書いています。
 パパとママの育て方も良かったんでしょう。
 パパママから、そして読者の皆様から
 愛情たっぷり注がれて、後藤家の子供たちは育っていきます。
 これからも愛情たっぷり見守ってください。

当スレもとうとう残り100を切りました。
ここで、当スレ最後のリクを受け付けたいと思います(ネタ不足という理由もありますが;;
何かリクがある方は、どうぞカキコみ下さい。

BY マキ
759 名前:タケ 投稿日:2006/05/14(日) 19:08
更新乙です
作者さんが書く物語はすごく綺麗です
後藤ファミリーもすごく綺麗な家族ですよね
愛があふれている気がします
みきたんはこれからもっと立派なおねえちゃんになりそうですね


リクしてもいいですか?
あやみき書いてほしいです
暖かくて甘い感じでエロがあったら最高です(笑)
わがままリクなので実現してもらえたらうれしいです
760 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/05/14(日) 20:38
後藤ファミリー、更新キタ!!
なんか癒されますね、この一家は。

後藤ファミリー内でのリクってOKですか?
結婚前のエピソードとかも読んでみたいな、と。。。
761 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/05/15(月) 00:46
後藤ファミリーいつも楽しく読ませてもらってます!
私も結婚前のエピソード読んでみたいので、よろしくお願いします!!
762 名前:シンドローム 投稿日:2006/05/15(月) 22:36
かわい〜〜!!
かわいすぎます。美貴ちゃん。
やっぱ後藤ファミリーいいですねぇ!!
これからもがんばってくださいね。

私も結婚前のん読んでみたいです。
763 名前:マキ 投稿日:2006/05/23(火) 18:48
お久しぶりです。
今日はタケさんのリクを更新したいと思います。

タケさんリク・あやみき『Love Love Love...』
764 名前:Love Love Love... 投稿日:2006/05/23(火) 18:49
 
765 名前:Love Love Love... 投稿日:2006/05/23(火) 18:49

薄暗い部屋の中、卑劣な水音とギシッとベットが軋む音が目立つ。
荒い息遣い、擦れるシーツの音、全てが聴覚を刺激して脳内まで蕩けさせる。

「あッあッ……ゃ、あやちゃッ……」
「…もっと、名前呼んで?」
「あ、やちゃッ……あやッ…ふあッ……」

亜弥にしがみつき、亜弥が与える刺激に身体を震わせる美貴。
美貴に名前を呼ばれた亜弥は嬉しそうに与える刺激を増していく。

久しぶりに会ったことで、愛しさを抑えきれず行為へと及んだ二人。
二人で一つのことに溺れることで二人だけの世界へと行ける、そんな気がした。
766 名前:Love Love Love... 投稿日:2006/05/23(火) 18:50

亜弥の刺激は強さが増し、美貴は受け入れるのもいっぱいいっぱいになってきた。
それに気づいた亜弥は、ラストスパートと言わんばかりに速度を上げた。

「ゃんッ!あッ…んく、ふぁッあッ……」
「たん、イキそう…?」
「くぁッ…ふぅんッ……あッ…ぃっちゃうっ……」
「そっか、頑張ったもんね…。いいよ?」
「んゃッ……ああぁああーーッ……!」

押し上げるようにポイントに指を突くと、美貴の身体は跳ね上がり果てた。
亜弥は覆いかぶさっていた体を美貴の隣へと移動させると、
まだ息の整ってない美貴が抱きついてきた。
767 名前:Love Love Love... 投稿日:2006/05/23(火) 18:50

「まだゆっくりしててもいいのに…」
「…離れるのが嫌だったの……」

髪を優しく撫でながら体を気遣っていると、
肩に顔を埋め何処か恥ずかしそうにしていた美貴がそう小さな声で言う。
思いがけない素直な言葉にキョトンとする亜弥だったが、
美貴の可愛さと愛しさに顔を緩ませた。

「もぉ、そんなこと言ってるとまた襲っちゃうよ?」
「無理ぃ。もう体もたないっ…」
「にゃはは、冗談だよっ。カワイイなぁ、たんは」
「…ムカつく……」

慌てる美貴が可愛くて、抱きついてる美貴を優しく抱き返した。
すると、まだ不貞腐れて頬を膨らましている美貴だったけど
安心したように亜弥に体を委ねる。
768 名前:Love Love Love... 投稿日:2006/05/23(火) 18:50

年上だからとか、亜弥と美貴には関係ない。
年齢よりも血液型よりも、二人の間にある愛情が一番肝心なのだ。
亜弥は美貴を、美貴は亜弥を想っているだけでそれだけでいい。
例え、会える時間が少なくてもそれだけで頑張れる二人だから。
二人の想いは離れていても繋がってる、それを一番解っているのが亜弥と美貴だから。

ずっと、この関係は終わらない。
二人の想いは、消えることを知らずにずっと灯り続けているから。



【FIN】
769 名前:Love Love Love... 投稿日:2006/05/23(火) 18:50
 
770 名前:Love Love Love... 投稿日:2006/05/23(火) 18:51
 
771 名前:マキ 投稿日:2006/05/23(火) 18:59
本日の更新は以上です。
一応、裏要素ありなのでそれを承知の上読んでください。

>>759 タケさん
 リクありがとうございました。
 本日更新してみましたが、どうでしょうか。
 不評ではないことをただ祈るばかりです。
 私が書く物語を綺麗だと言って頂き、ありがとうございます。
 そう思って下さる方がいらっしゃることを忘れず、これからも精進していきます。

>>760さん、761さん、762シンドロームさん
 リクへのご協力、そして後藤ファミリーの感想
 ありがとうございます。
 後藤ファミリーの効能は『癒し』なので、
 どんどん癒されちゃってください。
 リク引き受けました。
 近い内、更新したいと思います。

リクは引き続き、引き受けますので
リクのある方はどうぞ仰ってください。

BY マキ
772 名前:タケ 投稿日:2006/05/23(火) 21:51
リクにお答え頂きありがとうございます

あやみき楽しませていただきましたよ〜
あたしが望んでる甘さも入っていてすごくよかったです!

後藤ファミリーも期待してまっております
773 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/05/27(土) 09:15
いつも読ませてもらってます。全部読みましたが、作者さんの書く小説はどれも大好きです!
リクさせてもらってもよろしいでしょうか…?
りかみきの裏を読んでみたいです!できれば梨華ちゃん視点で…
モテ美貴が好きなものでして(笑)
もうリクを受け付けてないのでしたら無視してもらっても構いませぬです。
774 名前:マキ 投稿日:2006/05/27(土) 10:16
おはようございます。
本日もリクを消化したいと思います。

後藤ファミリー、番外編でお送りします。
775 名前:後藤ファミリー14 番外編 投稿日:2006/05/27(土) 10:17

「あ、懐かしーいっ」

子どもたちがお昼寝をしている間に、部屋の片づけをしていた亜弥。
すると、クローゼットの奥から学生時代の亜弥と真希のアルバムが出てきた。
最近では、子どもたちの写真を撮ってばかりで自分たちのアルバムを作っていなかったが
恋人同士だった学生時代は、夫の真希とよく写真やプリクラを撮ったりしていた。
それが、片づけをしていた今出てきて思わず亜弥は見入ってしまった。

「学生時代かぁ。懐かしいねぇ…」

アルバムを見ている内に、当時の思い出が鮮明によみがえって来る。
おしどり夫婦、真希と亜弥の原点が学生時代にあった。
776 名前:後藤ファミリー14 番外編 投稿日:2006/05/27(土) 10:17


暖かい日差しと心地よい風が吹く昼下がり。
亜弥は、小さな手提げ袋を持って屋上に向かう。
屋上に出ると、フェンスに寄りかかりながら目を閉じている生徒が居た。
その生徒を見つけると、亜弥はその人物に近づく。
向こうも足音に気づいたのか、目を開け亜弥を見つめた。

「後藤センパイ♪」
「…まっつー…。君も懲りないねぇ」
「だって、居たいんですもん」

亜弥が笑顔を向けると、彼も呆れたように笑みを見せた。
その笑みを見て、亜弥は嬉しそうに笑い隣に座った。
777 名前:後藤ファミリー14 番外編 投稿日:2006/05/27(土) 10:18

「今日もお弁当作ってきたんですよ?センパイの好きな卵焼きもちゃんと入ってます」
「んあ…いつも悪いね、ホント」
「いえ、センパイには元気で居てほしいですから」

当時、一人暮らしをし遊び人であった真希は面倒くさいからと自炊をすることはなかった。
食事はいつも誰かからの貰い物で、お金がないときは食べないことも少なくなかった。
真希に想いを馳せていた亜弥は、真希の体が心配でこうして昼食時にはお弁当を持ってきてくれていたのだ。
そんな心優しい亜弥の気持ちに感謝し、真希もまた亜弥に想いを寄せていた。
けれど、不真面目であった真希は亜弥と自分がつり合うの不安を抱き、告白出来ずにいた。
778 名前:後藤ファミリー14 番外編 投稿日:2006/05/27(土) 10:18

「はぁ…」
「なんや、ため息なんて。ごっちゃんらしくないなぁ」
「学生でも悩みはあるんだよ、裕ちゃん…」

真希がいつも訪れる店には、今では仕事の上司の中澤も居た。
この当時から、二人を親しく真希にとって中澤は唯一信頼出来る大人だったのだ。

「また好きな子のことか?ウダウダ悩んどるんやったら、さっさと告白しちゃえばええやん」
「それが出来たら悩んでないって」
「…やったら、そろそろ真面目にならへんか?ウチも、もう真面目にならんと」
「裕ちゃんも真面目になるの…?」
「そろそろ真面目にならんと、守りたいモノが出来ても守れん気がしてなぁ」
「守りたいモノ?」
「そや。例えば、ごっちゃんなら好きな子とかな」
「…裕ちゃんはいるの?」
「まだ居らんけど、出来た日にはちゃんと胸張って『好きや』って言いたいねん」
「……胸張って、か…」

この会話が道を踏み外しつつあった真希を、正しい道へ戻した。
これをキッカケに真希は、真面目に学校に通いバイトも始め、お金を貯め始めた。
全ては、守りたい人に胸張って気持ちを打ち明けるため。
779 名前:後藤ファミリー14 番外編 投稿日:2006/05/27(土) 10:19

「亜弥ー、呼び出しだよぉ」
「ふぇ…?」
「先輩が呼んでるよ」

部活中、突然亜弥を呼び出す人がコートに現れた。
友達にそう言われた亜弥はキョトンとしながら、コートから離れ入り口の方に向かう。
すると、そこにはコートに来るのは初めてだろう人物。

「ご、後藤センパイ!?」
「んあ…や、やほ」
「どうしたんですか?こんな所に来てっ…」
「んー…ここじゃ、ちょっとなんだから一緒に来てくれない?」
「あ、はい…」

予想だにしない訪問者に亜弥は驚いていた。
けれど、真希はそれを知ってか知らずか話を進めていく。
不思議に思いながらも大人しく真希についていく亜弥。
真希の後姿は何処かいつもと違って、普段以上に逞しく頼りがいのある背中だった。
コートから離れ変な視線が行き届かない所へ亜弥を連れると、
真希は緊張しているようなため息を吐いた。
780 名前:後藤ファミリー14 番外編 投稿日:2006/05/27(土) 10:19

「あのさ、まっつー…」
「はい。何ですか?」
「あのぉー……うん。その、なんだ…」
「クスッ、どうしたんですか?センパイ、何かいつもと違う」
「その、真剣に聞いて考えてほしいんだ」
「はい…」

普段とは違う真希の真剣さに、亜弥もふざけてからかうのを止めた。
そして、真希が放つ言葉を待つ。
何故か亜弥にまで、変な緊張感が移ってしまいそうな雰囲気。
781 名前:後藤ファミリー14 番外編 投稿日:2006/05/27(土) 10:20

「その、オレ……まっつーが好きなんだ」
「えっ…?」
「今までずっとお弁当くれただろ?それも結構美味かったし、その…他の誰かには食わせたくないなって思って」
「…っ……」
「オレと付き合ってくれないか?」
「…私もっ……ずっと、センパイが好きだった…」
「じゃあ、返事は…?」
「私で良ければ、お願いしますっ…」
「へへっ、やった」

真希の突然の告白に、亜弥は驚き嬉しさのあまり涙を流した。
ずっと想い続けていた願いが叶ったのだ、嬉しくないわけがない。
まだ泣き続ける亜弥の返答に、真希は嬉しそうにギュッと抱きしめた。
こうして、数年経った今でもラブラブな真希と亜弥は結ばれたのだ。



【FIN】
782 名前:後藤ファミリー14 番外編 投稿日:2006/05/27(土) 10:20
 
783 名前:後藤ファミリー14 番外編 投稿日:2006/05/27(土) 10:20
 
784 名前:マキ 投稿日:2006/05/27(土) 10:26
更新以上です。
760さん、761さん、シンドロームさんのリクで
後藤ファミリーの結婚前の話でした。
こんなで良かったでしょうか?
学生時代の二人の話がなかったので書いてみましたが…。
結構、反応が気になっています。

>>772 タケさん
 こちらこそ、リクありがとうございました。
 不評ではなくてホッと安心しました。
 裏も久しぶりに書いたので…。
 あやみきの甘さが伝わって良かったです。

>>773さん
 いつもありがとうございます。
 お好きだと言って頂いて、本当光栄に思います。
 りかみきの裏ですか?初挑戦なので不安ですが引き受けます。
 頑張って書いてみますので。
 では、リクありがとうございました。
 なるべく速めに更新できるよう頑張ります。

BY マキ
785 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/05/28(日) 11:04
760です。
ありがとうございました!
番外編読んでから、また最初から読み直すと
また違った感覚が味わえて楽しかったです。
これ(番外編)がなければ、みき・れなと会えなかったのかー、とか
いろいろ想像が出来て(^-^)
786 名前:マキ 投稿日:2006/06/06(火) 10:17
おはようございます。
本日は、リク作品ではなくストックにあった
ごまみきをうpしたいと思います。
 
ごまみき『魅惑の果実』
787 名前:魅惑の果実 投稿日:2006/06/06(火) 10:18

「ごっちん」
「んぁ〜…?」
「ごっちん、ごっちん」
「だから、何?」

たまたま仕事帰りに恋人であるミキティの家に訪れたアタシ。
今はソファに二人で座って、まったりと雑誌を読んでいたんだけど…。
ミキティはアタシを呼んで、それに答えたのにも関わらず
用件も言わずにまたアタシを呼ぶ。
恋人には弱いアタシでも、さすがにこれは困るわけで…。
アタシは、少し苛立ちながら雑誌から目線を外してミキティの方を振り向いた。
788 名前:魅惑の果実 投稿日:2006/06/06(火) 10:18

「ごっちんっ」
「だから、何って……んあっ!?」
「やっと、振り向いてくれた」

振り向くと同時にアタシの唇に何かが触れた。
一瞬状況を飲み込めず、キョトンとしていたアタシだけど
その触れたモノがミキティの唇だと分かるにはそう時間はかからなかった。
自分からキスしてくるなんて滅多にないことだし、
キスして何かちょっと嬉しそうに笑っているのを見てアタシの理性は揺らぐ。
そして、そんなアタシを誘っているのか、はたまた無自覚なのか
ミキティはアタシの鼻をちょんっと突いて頬を膨らました。

「雑誌ばっか読んでないで、少しは美貴に構ってよ?久しぶりに遊びに来てくれたんだしさぁ〜」

言いながら不貞腐れるミキティの言葉に、確実にアタシの理性は外れていく。
789 名前:魅惑の果実 投稿日:2006/06/06(火) 10:18

「構ってほしいなら構ってあげるよ」
「ふぇ?ちょっ、きゃあ!?」
「その身体を、ね♪」
「ちょっ、ちょっ!!そっちの構ってじゃなぁーいっ」
「ミキティ自身なんだから一緒だって」


というわけで、狼化したアタシにミキティは敵うわけなく
アタシはミキティを存分に構うことが出来たのでした。



【FIN】
790 名前:魅惑の果実 投稿日:2006/06/06(火) 10:19
 
791 名前:魅惑の果実 投稿日:2006/06/06(火) 10:19
 
792 名前:マキ 投稿日:2006/06/06(火) 10:24
更新以上です。
久しぶりのごまみき+受け美貴でした。
やっぱり受け美貴は楽し(ry
 
>>785さん
 ありがとうございます。
 ついでに、ごっちんパパの同級生にひとむくんのママ・梨華ちゃんが居ます。
 梨華ちゃんはあややのテニス部の先輩でした。
 少しずつこういう番外編を入れていくと思うので
 今後とも後藤ファミリーをよろしくお願いします。
 では、リクありがとうございました。
 
>>773さん
 りかみきのリク作品はまだ書けていません。
 ホント、申し訳ないです。ごめんなさい。
 でも、ちゃんと書き上げるのでもう暫くお待ち下さい。
 本当待たせてしまい、すみません。。
 
BY マキ
793 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/07/06(木) 14:48
アゲアゲイェーイ!!
794 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/07/08(土) 00:10
グッバイ、アゲ男。
795 名前:773 投稿日:2006/07/08(土) 13:48
いえ!作者さんペースで頑張ってください!
やっぱり私も受け美貴は大好(ry
796 名前:マキ 投稿日:2006/07/23(日) 16:14
お久しぶりです。
長いこと放置してしまいすみませんでした。
まだスランプは続いてますけど、
待っていてくださる皆様に申し訳ないのでUPしようと思います。

773さんリク、りかみき裏『美貴ちゃんと狼な梨華ちゃん』
797 名前:美貴ちゃんと狼な梨華ちゃん 投稿日:2006/07/23(日) 16:15


今日の仕事は、ミュージカルのリハだけだった。
明日も同じ仕事だし、珍しく一緒に居れる時間も取れたから、美貴ちゃんの家にお邪魔した。
そしたら、美貴ちゃんが知り合いから頂いた缶チューハイを出してきて
二十歳を過ぎ飲めるようになった私たちはそれを飲むことにした。

でも、これが間違いだった。
『明日も仕事だから』って、止めれば良かった…。
798 名前:美貴ちゃんと狼な梨華ちゃん 投稿日:2006/07/23(日) 16:15

「りぃ〜かちゃーんっ」

呂律も微妙に回ってない感じで、子供みたいに私を見ながら呼ぶ人。
紛れもなくツッコミの天才、藤本美貴。
だけど今は天才なんかじゃない、甘えたの酔っ払い。
私の気も知らないで、美貴ちゃんは酔い甘えたになった。


「りぃかぁちゃーんっ。なんで無視するのさぁ」

私が対応に困っていると、美貴ちゃんは頬を膨らませてくっついて来た。
なんで、この子はこんなにも無邪気なのだろう。

(…人の気も知らないで……)
799 名前:美貴ちゃんと狼な梨華ちゃん 投稿日:2006/07/23(日) 16:15

― チュッ

私が溜息を吐こうとした時、柔らかい何かが頬に触れた。
それが美貴ちゃんの唇だと気付くのに、時間は大してかからなかった。

「えっ…?」
「えへへっ。やっと梨華ちゃん見てくれたー」

ふにゃふにゃと笑いながら嬉しそうに言う美貴ちゃん。

(あぁ。何か私、ちょっと危ないかもしれない)

頭でそう思っていても、体は既に行動していた。
800 名前:美貴ちゃんと狼な梨華ちゃん 投稿日:2006/07/23(日) 16:16

「ふぇ?梨華ちゃ……んぅっ…」

美貴ちゃんの唇に私のそれを押し付けながら、ゆっくりとソファへ押し倒す。
酔っている美貴ちゃんは抵抗も普段より大きくなく、はむっと下唇をくわえたり舐めたりすると、美貴ちゃんの口は自然と開いていく。
私はその隙を逃さず、開いた隙間から舌をねじ込ませ、咥内を暴れさせる。

「…んっ…ふぁ、んぅ……」

目をつぶって、繋がっている所から繰り出される音に美貴ちゃんの顔は赤くなる。
それでも、抵抗は強くならない。それは、美貴ちゃんが刺激に弱いから。
801 名前:美貴ちゃんと狼な梨華ちゃん 投稿日:2006/07/23(日) 16:16

それを良いことに私は服の上から体に手を這わせた。
美貴ちゃんが折れるまで、唇も手も離さずに緩やかな刺激を与え続ける。
すると、美貴ちゃんの体は力が抜けて身を委ね始めた。
美貴ちゃんはもう刺激に落ち始めていた。


夜はこれからだよ?美貴ちゃん…。



【FIN】
802 名前:美貴ちゃんと狼な梨華ちゃん 投稿日:2006/07/23(日) 16:16
 
803 名前:美貴ちゃんと狼な梨華ちゃん 投稿日:2006/07/23(日) 16:16
 
804 名前:マキ 投稿日:2006/07/23(日) 16:20
最後まで行かなくてすみませんでした;;
今の私には、ここまでが限界です…。

>>773さん
 応援ありがとうございます。
 ここまでしか出来なくてホントすみません。
 こんな受け美貴ですが、これからもよろしくお願いします。

スランプが落ち着いたらまたUPしに来ます。


BY マキ
805 名前:795 投稿日:2006/07/31(月) 00:51
りかみき読ませてもらいました。
作者さんの美貴ちゃんはやっぱ可愛いです(笑)
無理しないでゆっくりスランプ治していってください^^
806 名前:マキ 投稿日:2006/08/06(日) 01:14

795さん、前回はすみませんでした;;
まだスランプ中ですが、後藤ファミリーをうpします。
807 名前:後藤ファミリー15 投稿日:2006/08/06(日) 01:16

子供たちが夏休みでも、真希の夏休みまではまだ遠く。
平日は勿論会社があり、帰りは定時で終わる。
定時で帰れば、真希の仕事は子供たちの相手に変わるのだ。


「ただいまぁー」

鍵を回し言いながらドアを開けると、騒がしい足音が聞こえてくる。
リビングから一番最初に顔を出したのは、長女の美貴だ。

「パパ、おかえりぃーっ」
「ただいまぁ、美貴ぃ。お出迎えありがとうな」

ギュウっと足に抱き付いてきた美貴を脇下に手を入れて抱き上げる。
すると、美貴は嬉しそうにキャッキャッと笑う。
抱き上げる度に感じる子供の成長。ひそかに楽しみであり、少し切なかった。
808 名前:後藤ファミリー15 投稿日:2006/08/06(日) 01:18

「パぁ、パぁ」
「あ、れぇなもきたっ」

姉の美貴を追い掛けてか、父親の真希を出迎えたくてかは分からないが、長男のれいなもまだ覚束ない足取りで玄関へと来た。
後ろに母親の亜弥を連れて、美貴と真希を目指し頑張って歩いている。
こないだまでつかまり歩きしか出来なかったれいなが、今は一人で自分の所へ向かって来ている。
そんな成長も真希に感動を与えるのには十分だ。

「パぁ、パぁ」
「れいなもただいまぁ。頑張って歩いたなぁ、偉いぞっ」

足元まで歩いて来たれいなを抱き上げて、高い高いをする。
すると、れいなもまた楽しそうにキャッキャッと笑った。
809 名前:後藤ファミリー15 投稿日:2006/08/06(日) 01:20

「パパぁ、おふろはいろーっ」
「んぁ、お風呂?じゃあ、パパがご飯食べ終わったらな」

真希を見上げながら言う美貴の頭をクシャクシャ撫でてから
れいなを抱っこしたまま美貴と手を繋ぎリビングへ入る。
真希が夕飯を食べている間、美貴とれいなは二人で遊んでいる。
そんな二人を見ていると、仕事の疲れも吹っ飛んだような気がした。
だけど、デスクワークの仕事と違い、子育ては体力仕事である。
まだ若い真希でも、子育ては疲れるのだ。

「今日は、美貴もれいなも元気だね」
「うん。お買い物と公園しか行かなかったから、元気余っちゃってるみたい」
「んぁ…じゃあ、今日風呂長くなるかも」
「たんはパパに話したい事いっぱいあるみたいだから頑張ってね、ごっちん」
「美貴は話し出すと止まらないからなぁ…」

話題は子供の話だけど、こういう夫婦の会話も大切だ。
子供二人とも大好きだか、妻の亜弥のことは今でも好きだし愛している。
だから、亜弥との会話も真希には大切な癒しなのだ。
810 名前:後藤ファミリー15 投稿日:2006/08/06(日) 01:22

「よしっ。美貴風呂入るぞーっ」
「やったぁーっ!」

食事も済み一息ついた所で、美貴の待ちに待った入浴時間だ。
美貴は小さな体でれいなを抱っこしながらお風呂場へ向かう。
そんな二人を心配そうに見ながら、真希もお風呂場へ向かった。

この間、亜弥は三人の着替えを用意し脱衣所へ置かなくてはいけない。
着替えを持って、脱衣所へ入ると美貴が楽しそうに話している声がする。
真希もしっかり美貴の話を聞いてるようで、相槌を打つ声も聞こえた。
811 名前:後藤ファミリー15 投稿日:2006/08/06(日) 01:25

「まっつーっ」
「んぅ?」
「れいな上がるから、後お願ーい」
「オッケー」

亜弥が脱衣所に居るのに気付いていた真希は、ドア越しにそう告げた。
亜弥も返事を返し、タオルを用意してれいなを待つ。

「…んぁ。れいな、風呂終了」
「サッパリしたねぇ、れいなぁ」

真希かられいなを預かり、れいなの体を優しく丁寧に拭いていく。

「れいにゃ、お風呂きもちかった?」
「だぁ、だぁっ」
「そう、きもちかったの。良かったねぇ〜。パパにキレイキレイしてもらったねぇ」

拭きながらもれいなに話し掛け笑いかける。すると、れいなも笑ってくれる。
812 名前:後藤ファミリー15 投稿日:2006/08/06(日) 01:27

大変な子育てもこの笑顔たちに、何度も救われている。
亜弥も少しずつ一人前の母親へと成長しているようだった。

「みきもあがるーっ」
「んあ?美貴も上がるのか?」

れいなが亜弥に拭かれているのを湯舟に浸って見ていた美貴が突然そう言い出した。
きっと、お姉ちゃんとはいえ、れいなにヤキモチを妬いたのだろう。
真希は、亜弥が服を着せ終わる頃を見計らって、美貴の脇下に手を入れて湯舟から上がらせた。

「ママぁ、みきもキレイキレイしたーっ」
「そっかぁ。サッパリした?」
「うんっ。サッパリーっ」
「良かったねぇ〜。じゃあ、今度はキレイキレイに体拭こうねぇ」

美貴とも会話しながら、体を拭いてあげる。
813 名前:後藤ファミリー15 投稿日:2006/08/06(日) 01:29

美貴が体を拭いてもらっている間も、れいなは勝手に何処か行かず、亜弥に捕まりながら傍で待っているのだ。
そんな微笑ましい光景を見ながら、真希は湯舟につかり直す。

「じゃあ、ごっちんも逆上せないようにね?」
「ぁーい」

亜弥は一言残してから子供を連れて、お風呂場を出て行った。
814 名前:後藤ファミリー15 投稿日:2006/08/06(日) 01:31

こんな忙しい毎日をツラいと思わずに過ごせているのは、
妻の亜弥のおかげだと真希は常々思う。
亜弥が居なければ、真希には分からないことだらけで。
亜弥が家事と育児をしてくれているから、真希は稼ぎに行けれる。
夫婦とは全て共同作業、支え合い助け合いだと感じた。
妻を重んじて、子を心の糧にし、明日も仕事を頑張ろう。


こうして、後藤家の日常は過ぎていく…。



【FIN】
815 名前:後藤ファミリー15 投稿日:2006/08/06(日) 09:03
 
816 名前:後藤ファミリー15 投稿日:2006/08/06(日) 09:03
 
817 名前:マキ 投稿日:2006/08/06(日) 09:06
更新以上です。

まだシメが甘いような気がしますが、
一応ここまで出来たのでうpしました。

>>795さん
 あんな短いりかみきですみません。
 スランプ脱出出来たら、お詫びとしてもう一度りかみきを書きます。
 受け美貴もどうぞよろしくお願いします。

こんな感じでこれからも頑張っていくので、応援お願いします。

BY マキ
818 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/08/14(月) 21:53
作者様、はじめまして。
先日ここを発見し、急ぎ足で読み上げた次第です。

後藤ファミリーが大好きです!あやごま!!!(*´Д`*)
こちらが幸せな気分になりますw羨ましいです。。。
これからも素敵な家族、書いていってください☆楽しみにしています。
819 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/08/17(木) 20:24
みきちゃんかわいすぎ!w
これからも、期待しています。
頑張って下さい。
820 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/08/22(火) 14:10
さげましょう。
821 名前:マキ 投稿日:2006/10/16(月) 17:09
お久しぶりです。
スランプが長く続いてしまって、
こんなに時間がかかってしまってすみませんでした。

今日は、久しぶりに後藤ファミリーをageたいと思います。
822 名前:後藤ファミリー 投稿日:2006/10/16(月) 17:10


季節の変わり目が過ぎ、少しずつ肌寒くなっていく秋の10月。
少しだけ残業をした今日は、7時を過ぎてやっと家路を歩いた真希。
家に帰れば、愛しい妻と可愛い子どもたちが待っている。
早く会いたくて、早く体を休めたくて、歩くペースが速くなる。

そして、やっと着いた家の前。
真希は、スーツのポケットに入れていた鍵を出して、ドアを開ける。
すると、聞こえてくる可愛い子どもの足音。


「ただいまぁ〜」
「パパ、おかえりなさぁーいっ」
823 名前:後藤ファミリー 投稿日:2006/10/16(月) 17:11

家に入ると、可愛い美貴がそう言いながら出迎えてくれた。
嬉しそうに頬を緩める真希だったが、美貴の服装に気付いてキョトンとする。
そう美貴は、今は見ない黒色のゴミ袋を被っていたのだ。

「…み、美貴。どうしたんだ?その恰好……」
「んぇ?…あっ。パパ、おかしちょーだいっ」
「んあ?お菓子…?」

美貴の言葉にキョトンと小首を傾げる。
帰って来た途端、お菓子くれと言われてもお菓子を常備しているワケではない。
困っていると、リビングから息子のれいなも似たような恰好して出て来た。

「パパ、おかしっ」
「だぁっ」

美貴が言いながら手を差し出すと、姉をマネしたれいなも手を差し出してきた。
それを見て、真希は更に困惑した表情を見せる。
こういう時は、真希が唯一救いを求められる人に頼るしかない。
824 名前:後藤ファミリー 投稿日:2006/10/16(月) 17:11

「まっつー。これ、どういうこと〜?」

真希は、美貴とれいなをなだめてリビングへ入る。
そして、真希が会社へ行ってる間、子どもたちを見ている妻の亜弥に話し掛けた。
すると、亜弥はクスクス笑っていた。

「おかえり。ごっちんっ」
「んあ?ただいま。…って、そうじゃなくて!美貴たちに何吹き込んで…」
「私が吹き込んだんじゃないから。今日はハロウィンなの」
「ハロウィン…?あ、だからお菓子なのか」
「そう。お菓子なら、キッチンの棚に入れてあるよ」
「んあ…。さすが、まっつー♪」

亜弥に聞くと、今日がハロウィンだと教えてくれた。
仕事で忙しかった真希は、そういうイベント事をすっかり忘れていた。
そんな真希をフォローしてくれるように、亜弥が用意してくれたお菓子を取りにキッチンへ入る。
825 名前:後藤ファミリー 投稿日:2006/10/16(月) 17:12

棚からお菓子を出すと、それを持って子どもたちの待つリビングへ戻る。
美貴は待ち遠しそうに立ったまま、真希を待っていた。

「美貴。はい、お菓子」
「えへへっ。ありがとぉー」

真希からお菓子をもらった美貴は、嬉しそうに頬緩めた。
真希は、れいなにもお菓子を渡す。

「れーな、みきが出してあげる」
「あぅー」

まだ袋を開けれない弟のれいなのために、美貴が袋を開けてあげる。
美貴が出してくれたお菓子を美味しそうに口に含むれいな。
それを見て、美貴もお菓子を食べ始める。
826 名前:後藤ファミリー 投稿日:2006/10/16(月) 17:12

「あとで、ちゃんと歯磨きさせないとだよね」
「うん。でも、その前にごっちんもご飯にしないとね」
「んあ、うん。そうだね」

亜弥の美味しい手料理に真希も頬を緩ませた。
それを見て、作った亜弥も嬉しそうに笑う。


笑いの絶えない、楽しい家庭を築き上げてく後藤家。
それは、結婚当初から望んでいた亜弥と真希の家庭図。
まだまだ増えていく笑顔に幸せを感じる今日この頃。



【FIN】
827 名前:後藤ファミリー 投稿日:2006/10/16(月) 17:12
 
828 名前:後藤ファミリー 投稿日:2006/10/16(月) 17:12
 
829 名前:マキ 投稿日:2006/10/16(月) 17:13
更新は以上です。
ストックが大分増えて来たので、
このままスレが満タンになるまで頑張って更新して行きたいと思います。

>>818さん
はじめましてw
ありがとうございます。
後藤ファミリーで幸せな気分になってくださるとは、嬉しい限りです。
これからも頑張って書いていくので、
私の看板小説『後藤ファミリー』をこれからもよろしくお願いします。

>>819さん
ありがとうございますw
美貴ちゃんの可愛さはこの小説でのウリですw
頑張ってこれからも書いていくので、これからもよろしくお願いします。

BY マキ
830 名前:名無飼育さん 投稿日:2006/10/17(火) 19:32
更新キテター!!作者さん乙です
お姉ちゃんな美貴ちゃんがほほえましくてかぁーいい!w
次も楽しみにしてます
831 名前:マキ 投稿日:2006/10/20(金) 17:29
今週、二度目の更新です。
本日はガキさん生誕ということで、
私もお祝いをしようと思い急遽書き上げました。

美貴絡みではなくてすみません;;
832 名前:指輪☆キラリ 投稿日:2006/10/20(金) 17:30

「ガーキさんっ。一緒に帰ろ〜?」
「“帰ろう?”っていつも一緒でしょーがっ」

HRも終わり、鞄を持とうとしたらカメこと亀井絵里が傍に来た。
カメと帰るのは、もう毎日のことでいつの間にか当たり前になり、
そして、気付いたら私たちは恋人関係に発展していた。
いや、“気付いたら”っていうのはウソで。
ホントは結構前から私がカメが好きだった。
だから、私の気持ちが成就して今は恋人やってます。

「今日ね、寄りたい所があるの。だから、ガキさんも付いて来てほしいなーって…」
「私はいいけど…」
「ホントっ?ありがとー、ガキさんっ」

普段は特に聞いたりせず連れ回すカメがそんな風に聞いて来て、私は思わず驚いてしまった。
急に畏まったように聞くような場所は何処だろう、と気にしつつ
何処か楽しそうな表情をして歩いてるカメの後をついていく。
833 名前:指輪☆キラリ 投稿日:2006/10/20(金) 17:30

すると、家とは反対方向の駅に着き、切符を買うカメ。
それを見て、寄りたい所が私たちのいる町じゃないことに気付いて
私はたまらず、カメに問い質した。

「何処行くの…?」
「ウヘヘ…。ひみつーっ」

独特の笑い方をしながら、カメはそう言う。
電車に揺られるまま、私はただただカメの言うことを聞きながら、行き先を予測する。
けど、全然予想がつかなくて、このままカメに任せてみようと思った。
何だか、今日はカメに任せても良いような気がしたんだ。
834 名前:指輪☆キラリ 投稿日:2006/10/20(金) 17:31

「じゃーんっ!遊園地〜」
「なっ!?はっ?えぇ!」
「さすが、ガキさん♪リアクションいい〜」
「あ、ありがとう。って、違ぁ〜うっ!なんで遊園地っ?」

カメが私を連れて来たのは、遊園地。
平日だし、少し遅い時間に来たため、人はいつもより少ない。
私は頭にたくさんのハテナマークを浮かべて立ち尽くしていた。

「だってぇ。みんなと同じじゃイヤだったんだもん」
「はぁ?」

少し頬を赤くしてモジモジしながら、カメは私を見ながらそう言った。
その言葉の意味が分からず、私は更に首を傾げる。
835 名前:指輪☆キラリ 投稿日:2006/10/20(金) 17:31

すると、カメは少しヤケになったようにこう言った。

「今日、ガキさんの誕生日でしょ。だから、他のみんなみたいなプレゼントにはしたくなかったの!」

そこまで聞いて、やっと全部理解出来た。
私を喜ばせるために、私の誕生日を祝うために、カメがここに連れて来てくれたこと。
そう理解した途端、私の心を嬉しさとカメへの愛しい気持ちが溢れ埋め尽くす。
心地良い、ちょっとくすぐったい、相手がカメじゃないと絶対感じれない気持ち。

「ありがとぉ、カメ」
「えへへ…。どーいたしましてぇ」


忘れられない最高に嬉しい誕生日プレゼント。
この日、私とカメは初めてお揃いの指輪を買った。
それは遊園地のイルミネーションのように、今もキラリと輝いている。



【FIN】
836 名前:指輪☆キラリ 投稿日:2006/10/20(金) 17:31
 
837 名前:指輪☆キラリ 投稿日:2006/10/20(金) 17:31
 
838 名前:マキ 投稿日:2006/10/20(金) 17:34
更新以上です。
がきえりは、まだちょっと難しいです;;

>>830さん
 ありがとうございますw
 少しずつ美貴ちゃんはお姉ちゃんになっていきます。
 これからも、お姉ちゃんへと成長していく美貴ちゃんと
 美貴ちゃんを見守る後藤家をよろしくお願いします。

BY マキ
839 名前:名無し飼育 投稿日:2006/12/28(木) 10:43
待ってます!(≧ω≦)
840 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/02/17(土) 16:39
作者さん、待ってま〜す☆頑張ってください!
841 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/05/21(月) 09:21
同じく、ずっと待ってます。
842 名前:None 投稿日:2007/06/07(木) 14:57
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843 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/06/18(月) 16:56
後藤ファミリー、大好きです!
待ってます!!!
844 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/07/31(火) 23:31
>>843さんと一緒で、後藤ファミリー本当楽しみにしてます!
作者さん頑張ってくださ〜い!!
845 名前:マキ 投稿日:2007/09/13(木) 12:14
お久しぶりです、マキです

待っててくれた皆様、本当にありがとうございます
まだまだスランプは続いてますが、
皆様の声に感謝してお礼に後藤ファミリーをうpします
846 名前:後藤ファミリー17 投稿日:2007/09/13(木) 12:14

「あっぢぃー」
「あっちー」
「あぅー」

亜弥が掃除するためにリビングを追い出された真希たち。
真希たちは首振りをさせてる扇風機の前に並んで暑さをしのいでいる。

「美貴、喉渇いたら我慢しないで飲むんだよ」
「んぅ?わかったぁ」
「れいなもちゃんと飲もうな」
「あー」

子供は大人よりも暑さに弱いし、汗を掻きやすい。
だから、しっかり水分補給をしなければいけないのだ。
美貴はもう零さず飲めるため、マグカップに麦茶を注いで
れいなには、ストローをつけたカップで麦茶を与える。
847 名前:後藤ファミリー17 投稿日:2007/09/13(木) 12:15

「ねえねぇ、パパ」
「んあ?」
「ペンギンさんたちは、あつくないのぉ?」

つい先日、ペンギンを題材にした映画を見た美貴。
動物好きな美貴は、それからよく口に出していた。
子供というのは、いろんなことに疑問を持つ。

「暑いと思うよ?だって、元々は寒い所にいたんだから」
「そっかぁ〜。だいじょーぶかなぁ」

心配そうな顔をしながら真希を見上げる。
地球温暖化がどういうことなのか分かっていないが、
大好きな動物たちがこの暑さにやられてしまうんじゃないかと美貴は思っているらしい。
848 名前:後藤ファミリー17 投稿日:2007/09/13(木) 12:15

「大丈夫だよ。動物園では、優しい飼育係さんが氷をあげてるから」
「へぇー。いいなぁ」
「あとで、ママに氷もらおっか?」
「うんっ」

大好きな動物たちも氷をもらって涼んでいると聞いて安心した美貴。
そんな会話をしていると、人が近づいてくる気配を感じた。
掃除が終わったのだろうか。
振り返ると、亜弥と目が合い小さく笑みを見せる。

「暑かったでしょ?掃除終わったから、リビング戻ろ」
「んあ。分かった」
「れーな、いこーっ」

真希が返事をした後、美貴はれいなを抱っこした。
小さな体でれいなを抱っこしながらリビングへ向かう姿は微笑ましい。
置いていったマグカップを持つと、亜弥と二人でその後姿を見つめる。
849 名前:後藤ファミリー17 投稿日:2007/09/13(木) 12:16

「もう立派なお姉ちゃんだねぇ、たんは」
「んあ、可愛いよね。ああいうの」

微笑ましい姿に小さく笑い、見つめ合った。
見つめたまま自然に顔が近づいて、そっと唇を重ねる。

「…美貴たちが待ってるから行こっか?」
「うん」


お姉ちゃんらしくなっていく美貴、すくすく成長していくれいな。
そんな二人の両親、真希と亜弥は今でもラブラブだ。
そういう雰囲気を持ち続けているから、後藤家は何処か微笑ましいのだろうか。



FIN.
850 名前:後藤ファミリー17 投稿日:2007/09/13(木) 12:16
 
851 名前:後藤ファミリー17 投稿日:2007/09/13(木) 12:16
 
852 名前:マキ 投稿日:2007/09/13(木) 12:20
更新以上です

>>839-844
 待っていてくれた皆様、本当にありがとうございます。
 レスがついていることに何度励まされたことか…。
 ホント、感謝してもしきれないくらい嬉しいです。

 まだまだスランプは続いてまして更新ペースは遅いと思いますが、
 これからも温かく見守って下さると嬉しいです。

BY マキ
853 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/09/14(金) 00:24
毎回読むと癒されます^^
更新乙です。
作者さまペースで構わないので続き待ってます
854 名前:名無飼育さん 投稿日:2007/09/21(金) 09:38
本当後藤ファミリーはほのぼのします〜
エr(ryもちょっとは期待しつつ、でもこの家族はずっと見ていたいです!
作者さんの無理のないペースで更新待ってますっ
855 名前:マキ 投稿日:2007/11/14(水) 21:15

お久しぶりです。
まだスランプが続いていますが、長短編が出来たのでうpします。
856 名前:罪と罰 投稿日:2007/11/14(水) 21:16

「明かり消そうか?亜弥ちゃん」
「消しても神様からは丸見えだよ?」
「カンケーないよ神様なんて」

亜弥ちゃんの肩を押して、優しくベッドに寝かせながら言うと、
頬を膨らませながら覆い被さった美貴を見上げてきた。

「神様をそんな風に言っちゃいけないんだぁ」
「いいんだよ。ミキ嫌いだし神様」
「どうしてぇ?」
「意地悪だから」

意地悪なんだ、神様は
優しかったら美貴たちもこの罪を背負うこともなかった
857 名前:罪と罰 投稿日:2007/11/14(水) 21:17


美貴と亜弥ちゃんは、

一緒に育って
一緒に生まれて来た
一卵性双生児


そして、
一緒に罪をおかした共犯者だ
858 名前:罪と罰 投稿日:2007/11/14(水) 21:17

まだ両親が帰って来てない
閉ざされた自分たちの部屋で


「ああ、んうっ……た、んっ…」
「ん?」
「…あ、いしてるっ…」
「ミキも。愛してるよ、亜弥ちゃん」


美貴たちは罪をおかす
859 名前:罪と罰 投稿日:2007/11/14(水) 21:19

亜弥ちゃんの腰の甘い痛みと
美貴の背中についた爪の跡は


愛し合った証ですか?

それとも、
愛し合ってしまった罰ですか?
860 名前:罪と罰 投稿日:2007/11/14(水) 21:19
861 名前:罪と罰 投稿日:2007/11/14(水) 21:19
862 名前:マキ 投稿日:2007/11/14(水) 21:24
更新以上です。
久しぶりに書いてみましたw

>>853-854さん
 後藤ファミリーの応援ありがとうございます。
 まだ続きは出来ていませんが、
 後藤家は書き続けるので待っていてくださると嬉しいです。
 あやごま夫婦の話も後藤家全体の話もまだまだ書きたいですしね。
 これからもどうぞよろしくお願いします。

BY マキ
863 名前:名無し飼育さん 投稿日:2007/11/16(金) 02:10
おぉ!!新シリーズですか?
続きが楽しみです!
作者さんのペースで更新頑張って下さい。
864 名前:マキ 投稿日:2008/02/04(月) 23:09
お久しぶりです。
年が明けて2ヶ月も過ぎてしまいましたが、
今年も何卒よろしくお願いします

今日は、勢いで書いてしまったあやごまです
865 名前:優しい太陽 投稿日:2008/02/04(月) 23:10

朝起きたら街が白く染まっていた
東京でこんなに雪が積もったのは2年ぶりだとキャスターが伝える

降ったり止んだり、みぞれや雨になったりまた雪に戻ったりを繰り返しながら
夜になっても地面を染めていた

室内で暖を取りながらジッとしているのも飽きてきたアタシは、
全身を防寒具で包んで外へ繰り出した


「あはっ。何やってんだろ、アタシ…」

二十歳を過ぎて雪ダルマを作ってる自分が何だか可笑しく思えた
866 名前:優しい太陽 投稿日:2008/02/04(月) 23:12

「…何してんの?ごっちん」

雪ダルマを道路脇に置こうとしゃがんでいたら
怪訝そうな聞き慣れた声が聞こえた

「んあ?」

振り返ると完全防寒に身を包んだまっつーが立っていた

「アンタ、寒くないの?」
「んあ?…んー…寒いかも」
「”かも”って何だよ、かもって。寒いんじゃん、家入ろうよ」

彼女の親友が優しくなるにつれ、
それを奪うように彼女の口調が強くなってきた気がする

まぁ、サバサバした性格だしアタシより男っぽい所あるから
今はもう慣れたしこんな口調も結構好きだ
867 名前:優しい太陽 投稿日:2008/02/04(月) 23:12

「ミキティの所に行ってたのかと思った」
「あぁ…そんな毎日行ってもねぇ」

玄関でマフラーを取りながら冷めた口調で話す
でも、それは決して冷めているワケではなく
こうして冷めた口調で話すことで自分に言い聞かせているように思える

「ごっちん、お茶煎れてよ」
「んあ?お茶?」
「最近ハマってるんだねぇ」
「へぇー…。まっつーも年取ったのかね?」
「あのさ、失礼じゃない?大人になったって言ってよ」

ムスッとした顔してアタシを見てる
予想通りなリアクションをくれるまっつーが面白かった
868 名前:優しい太陽 投稿日:2008/02/04(月) 23:13

まっつーは最近よく会いに来てくれる
メールや電話は前からよくしていたけれど、
わざわざ家に出向いたりとかはしたことなかったのに

会いに来ているのはアタシだけの所じゃなくて
彼女の親友ミキティの所にも行っているらしい

ミキティとは前からよく泊まり行ったりとかしてるって公言してたから
別に会いに行くことは珍しいことではないと皆は思うかもしれないけれど

アタシにとっても、ミキティにとっても
彼女がこうして会いに来てくれてることが今はとてもつもなく嬉しいんだ
869 名前:優しい太陽 投稿日:2008/02/04(月) 23:13

こたつに入りながら他愛もない話をするアタシたち
まっつーの話は楽しい。”話”というより、まっつーと話す”こと”が楽しい

「ホント困っちゃう」
「あははっ。ミキティらしいんじゃない?」
「だって、3時だよ?もう寝てるっつうの」

夜中にかかってきたミキティからの電話に対して愚痴ってる
愚痴ってるクセして表情は優しくてこの人の温かさとミキティに対する彼女の愛情を知る

「ごっちん、免許取ったんでしょー?今度乗せてよ」
「んあ?別にいいけど、まっつー忙しいじゃん」
「ドライブする時間ぐらいあるからぁ」
「あー、まっつー飲みすぎっ。明日の仕事に響くって」

時間が経つにつれ、お茶がお酒に変わって
最近やっとお酒を楽しめて来たせいかグビグビ飲んで酔っ払ってる

アタシがお酒を取り上げると不満げに文句を言ってきた
でも、それもすぐに大人しくなり今はテーブルに伏せてしまった
870 名前:優しい太陽 投稿日:2008/02/04(月) 23:14

「…ごめんね?まっつー」

ごめんね?寂しい思いさせて
今年のハローのライブは彼女にとって寂しかったのかもしれない

親友で誰よりも近い場所で彼女を見ていたミキティ
ミキティほど近くはないかもしれないけれど、
アタシも彼女にとって近い場所に居たんだと誰に言われなくても分かる

近い場所に居たアタシたちを彼女は今必死に引き止めている

離れないように、離さないように
こうして会いに来て繋ぎ止めているのかもしれない
871 名前:優しい太陽 投稿日:2008/02/04(月) 23:14

会いに来てくれて
離さないでくれて

「ありがとう…」

もうちょっと待ってて
今はもう少し甘えていたいんだ

寂しさを埋めるように会いに来る彼女に、
その寂しさを気付かれないように隠してアタシを温かい優しさをくれる彼女に
872 名前:優しい太陽 投稿日:2008/02/04(月) 23:15

太陽に照らされて雪は溶けていく
溶けた雪の下には花の芽があって咲くのを待っている

その花が咲く頃、彼女をドライブに連れて行こう
太陽のような彼女にアタシの中の雪も溶けていくと思うから

そしたら、今度はアタシが太陽になろう
寂しいと震える彼女を優しく包めるように



【Fin】
873 名前:優しい太陽 投稿日:2008/02/04(月) 23:18
 
 
 
 
874 名前:優しい太陽 投稿日:2008/02/04(月) 23:18
 
 
 
 
875 名前:マキ 投稿日:2008/02/04(月) 23:26
更新以上です。

前回の更新で間違いを見つけましたので訂正します

>>855 長短編が出来たのでうpします→×
   超短編→○

前回更新した『罪と罰』はあれで終わりでした;;


>>863さん
 期待させちゃってごめんなさい!!
 頑張って続きを書こうとしてたんですが、
 元々あそこで終わりだったため書けませんでしたorz
 本当にごめんなさい


BY マキ
876 名前:名無飼育さん 投稿日:2008/06/15(日) 22:53
更新待ってます。
877 名前:マキ 投稿日:2008/06/16(月) 08:23
お久しぶりです

更新ペースが大分遅くなって申し訳ないですが、
今回は出来立てほやほやの後藤ファミリーをうpします

 
878 名前:後藤ファミリー18 投稿日:2008/06/16(月) 08:24

「センパイっ」
「んあ?…どうしたの、急に」
「ちょっと久しぶりに言ってみようかなって」

突然、学生の時と同じように呼ばれて振り返ると
あの頃より少し大人びた容姿で、
あの頃と変わらない無邪気な笑顔をしてる彼女がいた。

879 名前:後藤ファミリー18 投稿日:2008/06/16(月) 08:24

今日は、高校の恩師が還暦を祝う食事会があり
子供たちをごとーの上司でもある裕ちゃんに預け二人で参加した。

長女の美貴が生まれて早6年。
子供を連れて出かけることが多かったから、
結婚記念日以外でこうして二人きりで街を歩くのは本当久しぶりだ。

「”センパイ”かぁ〜。懐かしいな」
「年の差なんて学校離れちゃうと気にしなくなっちゃうもんね」
「んあ、確かに」

昔を懐かしみながら肩を並べて歩く。
最近は子供と手を繋ぐことが多かったから
妻と手を繋ぐのが何だか照れくさくてなかなか繋げないし、
お祝いの席だから、とお洒落をして
普段はあまりしない香水の香りにドキッとしていることに、君は気付いているかな?
880 名前:後藤ファミリー18 投稿日:2008/06/16(月) 08:25

ごとーがドキドキしているのと反対に、
隣を歩く亜弥ちゃんはやけに楽しそうだ。

「やっぱり、たんとれいなも連れてくれば良かったなぁ〜」
「んあ?なんで?」
「お世話になった先生だから、あの子達を抱っこして欲しかったなって思って」
「ああ。…でも、もうちょっと経ってからの方がよくない?今、れーな人見知り激しいから」
「あー、そっかぁ。じゃあ、治ったら先生に会いに行こうねっ」

ニコッと微笑みながら見上げるからごとーの鼓動は速度を上げる。
そんな心情を悟られたくなくて、ちょっと乱暴に手を取って歩くペースを速めた。
亜弥ちゃんは驚いたのか小さく声を上げたけど、そっと手を握り返してくれた。

それに気付いて、速めたペースを元に戻すとごとーたちの間に沈黙がおとずれる。
でも、その沈黙はイヤなものではなくてどちらかというと心地良い感じの沈黙だった。

それから会話は特になかったけれど、
決してつまらないワケじゃなく繋いだ手や心はとても温かかった。
881 名前:後藤ファミリー18 投稿日:2008/06/16(月) 08:25

玄関の前で足を止めて亜弥ちゃんと向き合う。
家に入らないごとーをキョトンと不思議そうな顔してみてる。

「亜弥ちゃん」
「ん?」
「ごとーと結婚してくれてありがとう」

そう言うと亜弥ちゃんは目を丸くしたけど
次の瞬間には少しだけ目を潤ませて、へにゃっとハニカむように笑った。
この嬉しさを抑えきれなかったような泣き笑いの表情が昔から好きだったんだよな。

「…ごっちんも私と結婚してくれてありがとね。ずっとずっと大好き」

その言葉を聞いて、ごとーの頬が嬉しさで緩んだ気がした。
きっと、亜弥ちゃんと同じような顔して笑っているんだろうな。夫婦って似てくるから。
882 名前:後藤ファミリー18 投稿日:2008/06/16(月) 08:26

嬉しさを抑えきれずに口付けたくなって顔を近づける。
それに気付いた亜弥ちゃんも受け入れようと目を閉じ―――


「うわぁ゛ーーーんっ!!」
「あ゛ーーーーっ!!」

――ようとしていた。


突然、家から聞こえてきた二つの泣き声に思わず体を離すごとー達。
キョトンと顔を見合わせた後、ごとー達は小さく笑った。

「裕ちゃんじゃ泣き止ませれないだろうなぁ」
「まぁたケンカでもしちゃったのかな、たんとれいなは」
「案外、裕ちゃんとケンカだったりして」
「え〜?それはないでしょぉ」

クスクスと笑い合いながらごとー達は家の中に入っていった。
883 名前:後藤ファミリー18 投稿日:2008/06/16(月) 08:26

家に帰れば、可愛い子供たちが居て
隣を見れば愛おしい君がいる

子供たちが大人になって家を出て行ったとしても
僕たちがおじーちゃん、おばーちゃんになっても
こうして手を繋いで一緒に歩んでいこう

ずっと一緒に、
ずっとずっと愛しているから…



[FIN.]
884 名前:後藤ファミリー18 投稿日:2008/06/16(月) 08:26
 
 
 
885 名前:後藤ファミリー18 投稿日:2008/06/16(月) 08:27
 
 
 
886 名前:マキ 投稿日:2008/06/16(月) 08:34
更新以上です

>>876さん
 更新待っていて下さってありがとうございます
 タイミングよく、レス頂いた後に更新することが出来ました


久しぶりに書いたので文体が変わっちゃってますね。
何か随分お待たせしていた上にこんなんですみません;;

これからも精進します


BY マキ
887 名前:名無飼育さん 投稿日:2008/06/16(月) 17:53
待ってましたっ。やっぱり後藤ファミリーいいなー。次のシリーズも楽しみに待ってます。
888 名前:マキ 投稿日:2008/06/26(木) 06:35
昨日はあややの誕生日でしたね

誕生日ネタではありませんが、
今回もまた出来立てほやほやの後藤ファミリーです
889 名前:後藤ファミリー19 投稿日:2008/06/26(木) 06:37

「ママぁ。お水あげていいー?」

キッチンで朝食を作っていた亜弥に美貴が聞く。
今まで朝起きてから好きなアニメを見るまでぼぉっとしていた美貴が最近はとても元気だ。

「いいよ。こぼさないようにね?」
「うんっ」

亜弥はコップに水を淹れて渡した。
コップを受け取ると、美貴はリビングの窓を開けて庭に出て行く。

「たんがあんなに気に入ってくれるなんて思ってもみなかったなぁ…」

それを見送り、微笑みながら呟く。
890 名前:後藤ファミリー19 投稿日:2008/06/26(木) 06:37

食育のためにとトマトの苗を買い、水遣りを美貴に任せてみることにした。
子供は飽きっぽいからちゃんと育てられるか心配だったけど、
日に日に大きくなっていくトマトに愛着が湧いたのか随分と気に入ってくれてる。

「おっきくな〜れっ」

トマトを植えた鉢の前にしゃがみゆっくりコップを傾ける。
こうして、毎朝水をあげるのが美貴の日課になっていた。

「はやく赤くならないかなぁ」

キラキラとした瞳をして、少し色が変わったトマトを見つめる。
トマトが青いだなんて亜弥に苗を買ってもらうまで美貴は信じてなかった。

野菜コーナーに売っているトマトは赤いから、
こうして育てているところを見なければ知らないままだったのだ。
891 名前:後藤ファミリー19 投稿日:2008/06/26(木) 06:38

「思ったより効果的だったみたいだね」
「あ、ごっちん。…うん。そうみたい」

キッチンに来た真希が庭に居る美貴を見ながら亜弥に話しかける。
ここまで美貴が育てられるとは、真希と亜弥も予想してなかったのだ。

「また何か育てたいって言ったら何にする?」
「んー、次はたんに決めさせてみようよ」
「美貴に…?」
「興味を持ったものを自分で選ばせるの。
 それでちゃんと自分で育てられるかが大事じゃない?」
「あぁ、なるほど。んじゃ、そうしよっか」

しゃがみこんだまま、ずっとトマトを見ている美貴を
微笑ましそうに眺めながら今後の教育方針を話し合う。
892 名前:後藤ファミリー19 投稿日:2008/06/26(木) 06:39

そんな二人を背にリビングで遊んでいたれいなが
一人に飽きたのか美貴の居る庭に向かってトテトテと歩き出した。

「そういえば、ごっちん一人で起きたの?」

目覚ましの音ではなかなか起きない真希。
そんな真希が一人で起きてきたことに亜弥は珍しそうに聞いてくる。
真希は苦笑いしながら言った。

「いや、れいなに起こされた」
「れいなが?たんがトマトに夢中になってたからかな」
「多分ね」

庭に下り、美貴のもとにたどり着いたれいな。
ちっちゃな美貴の背中に、もっと小さいれいなが抱きつく。

姉弟の微笑ましい光景に二人の表情は優しい親の顔になっていた。
893 名前:後藤ファミリー19 投稿日:2008/06/26(木) 06:39

「寝癖、ちゃんと直さないと」
「んあ?あぁ、直してくる。けど…」
「けど?」
「その前に、ね」

子供二人が見ていないのを確認して亜弥の唇に軽く自分のを重ねた。
キョトンとしていた亜弥だけど、唇が重なっていることに気付くとカァッと一気に頬を赤くした。

「……っ…ばかぁっ…」
「ニシシっ」

顔を真っ赤にした亜弥に怒られる前にキッチンを出て行く。
子供たちが傍にいるときに口付けられるのは恥ずかしくて苦手らしい。

元々、仕草や反応が可愛いらしい子だったけれど
年を重ね、大人になり、そして親になった今でも真希のツボをつく。
そんな彼女がとても愛おしい。
894 名前:後藤ファミリー19 投稿日:2008/06/26(木) 06:39

「とまとっ」
「トマトたべたいの?でも、まだ赤くなってないからダメだよ」
「ちがうー」
「ちがうの?」

れいなが言ってることが分からなくてキョトンとしてる美貴。
美貴の服を握りながら、れいなは家の中キッチンの方を指差した。

そこには真希に不意打ちに口付けられて顔を赤くしてる亜弥の姿が。

「ホントだ。ママ、トマトみたいに真っ赤だ」
「まま、とまとっ」


美貴が大事に育ててるトマトが真っ赤にはなる前に、
真希の愛しい愛しい妻の亜弥が真っ赤になってしまった朝の出来事。



[FIN.]
895 名前:後藤ファミリー19 投稿日:2008/06/26(木) 06:40



896 名前:後藤ファミリー19 投稿日:2008/06/26(木) 06:40




897 名前:マキ 投稿日:2008/06/26(木) 06:49
更新以上です

>>887さん
 お待たせしてすみません;;
 今回もまた後藤家です
 楽しんで頂けたら嬉しいですw


リハビリには後藤家がいいですね
自分自身、癒されながら書いています(笑)

書き方も思い出せたら
そろそろ新作も書きたいですね

頑張ります!!


遅ればせながら、
まつーらさん誕生日おめでとうございますw

BY マキ
898 名前:名無飼育さん 投稿日:2008/06/26(木) 22:23
待ってました〜!!!!
899 名前:名無飼育さん 投稿日:2008/10/20(月) 13:11
マキさんの小説大好きです
お時間あったらまたぜひ何か書いてください!!
900 名前:名無飼育さん 投稿日:2008/10/20(月) 19:07


901 名前:名無飼育さん 投稿日:2009/05/27(水) 17:50
何度読んでもいいですね

更新待ってます

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